JP3041422U - 流体圧制御装置 - Google Patents

流体圧制御装置

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JP3041422U
JP3041422U JP1997002235U JP223597U JP3041422U JP 3041422 U JP3041422 U JP 3041422U JP 1997002235 U JP1997002235 U JP 1997002235U JP 223597 U JP223597 U JP 223597U JP 3041422 U JP3041422 U JP 3041422U
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piston
ring
control device
seal ring
guide ring
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JP1997002235U
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勲 井上
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日本エービーエス株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工コスト及び組立工数を低減すると共に、
シールリングの位置規制を確実に行いながらガイドリン
グの組付け性を向上させることができる流体圧制御装置
を提供すること。 【解決手段】 ピストン60の外周壁部に形成した環状
溝61、62に対し、シールリング27、28及びガイ
ドリング55、56を共に装着させる。これにより、従
来、シールリング及びガイドリングをそれぞれ装着する
のに第1、第2の二つの環状溝を形成していたのに比
べ、加工コストを低減することができる。又、従来シー
ルリングの後方に装着されていたバックアップリングの
機能をガイドリング55が兼用することにより、その
分、部品点数を削減できる。更にガイドリング55の組
付け性も向上させることができると共に、シールリング
27、28のシール性能をも向上させることができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、例えば液圧ポンプやエアコンプレッサなどの油圧・空圧機器、ある いはパワーショベルなどの建機に用いて最適な流体圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、アンチスキッド制御装置に代表される各種の電子制御装置が多くの自動 車に装備されており、特にアンチスキッド制御装置における配管構成は、一般的 に図4に示すようになっている。以下、これについて説明する。
【0003】 ブースタ付きマスタシリンダ1のブースタ部3にはブレーキペダル2の駆動ロ ッドが結合されており、ブレーキペダル2を踏み込むとこのブースタ部3の助勢 作用によりマスタシリンダ部4の2つの液圧発生室に液圧を発生させる。このマ スタシリンダ部4には、ブレーキ液を貯留するリザーバ5が一体的に取り付けら れている。マスタシリンダ部4の両液圧発生室には管路7a、7bが接続されて おり、一方の管路7aには後述する各種部材を介して右側前輪15aおよび左側 後輪16aのホイールシリンダが接続されており、他方の管路7bにも同様な部 材を介して左側前輪15bおよび右側後輪16bのホイールシリンダに接続され ている。すなわち本従来例ではX配管となっている。
【0004】 両系統には同一の部材が同一の構造で接続されているので、一方の系統、すな わち管路7a側に接続されている部材についてのみ説明する(なお、対応する他 系統の構造部材には接尾語aの代わりに接尾語bを付するものとする)。管路7 aには供給弁11a、12aを介して車輪15a、16aのホイールシリンダが 接続される。これらのホイールシリンダは排出弁13a、14aに接続され、こ れらの排出ポート側は弛め管路に接続されている。リザーバ18aは公知のよう に構成され、本体22内にシールリング20を装着したピストン19が、ばね2 1により上方に付勢されて摺動自在に嵌合している。このピストン19の両側に 上述のばね21を内蔵する空気室と、作動液を蓄えるリザーバ室とを画成してお り、リザーバ室は液圧ポンプPのポンプ部Paの吸込側に接続されている。
【0005】 図5は液圧ポンプPの一方のポンプ部Pbの詳細を示している。シリンダ本体 24の内部に形成されたシリンダ孔24aに対し、ピストン25が摺動自在に嵌 合している。ピストン25の外周壁部には第1の環状溝29、30及び第2の環 状溝57、58が形成されており、第1の環状溝29、30にはそれぞれシール リング27、28と、これらシールリング27、28のはみ出し等を防止する位 置規制のためのバックアップリング42、43が取り付けられている。又、第2 の環状溝57、58にはシリンダ孔24aに対しピストン25を摺動案内するガ イドリング55、56が取り付けられている。
【0006】 ピストン25とシリンダ本体24の閉塞端との間に画成される加圧室36には 、ばね37が張設されており、このばね力によりピストン25を図中右方へと付 勢している。他方、電動機M(図4参照)により回転駆動される偏心カム26が ピストン25の図において右端部と常に当接しており、電動機Mによる偏心カム 26の回転駆動によりピストン25が周期的にシリンダ孔24aを往復移動する ようになっている。なお、電動機Mはアンチスキッド制御開始と同時に駆動され るようになっている。
【0007】 ピストン25は大径部25a、25bと、これらを連接する小径部25cとか ら成り、この小径部25cとシリンダ本体24の間に画成される環状の空間46 は、上述したリザーバ18b(図4参照)からの作動液が吸込口40を介して供 給される供給室として構成されている。ピストン25には供給室46と一端が連 通する液通路31が形成されており、この液通路31の他端は、弁体32が着離 座する弁座33として形成されている。弁体32は、ピストン25の加圧室36 側端部に装着された略円筒形状のスプリングケース35内に一端が係止される弁 ばね34のばね力により弁座33の方向に付勢されている。なお、スプリングケ ース35の内部は、その底壁部および側壁部に形成された複数の通孔38、38 、・・・を介して加圧室36と連通している。
【0008】 液圧ポンプPのポンプ部Pbは以上のように構成されるが、次にこの作用につ いて説明する。
【0009】 図4を参照して車輪15a、15b、16a、16bが所定のスリップ率に達 したことを図示しないコントロールユニットにより検出され公知のアンチスキッ ド制御が行われると、液圧ポンプPの電動機Mが上記コントロールユニットから の駆動信号を受けて駆動する。これと同時に、液圧ポンプ各ホイールシリンダの 液圧が排出弁13a、13b、14a、14b、リザーバ18a、18bを介し て液圧ポンプPのポンプ部Pa、Pbに供給される。このうち、一方のポンプ部 Pbのみについて説明すると、以下のようになる。
【0010】 初めピストン25は図5に示す位置にあるとすると、偏心カム26の駆動によ りピストン25は図中左方へと移動する。このとき弁体33は弁座32に着座し ていることから供給室46と加圧室36との間の液連通は遮断されている。この ピストン25の移動に伴って加圧室36には液圧が発生し、逆止弁39を開弁さ せ、吐出口41を介して液圧がブースタ付きマスタシリンダ1側へ吐出される。 次いで、ピストン25が図示する位置へと戻るときは、加圧室36と供給室46 との液圧差により弁体32が弁座33から離座し、液通路31を介して両室36 、46とが相連通する。このとき、リザーバ18b(図4参照)に蓄えられた液 圧は吸込口40、供給室46、液通路31を介して加圧室36に導入される。ピ ストン25が図示する位置へと戻ると弁体32は再び弁座32に着座し、再び上 述と同様な作用を行うことにより液圧をブースタ付きマスタシリンダ1側へ吐出 する。
【0011】 他方のポンプ部Paもまた上述したポンプ部Pbと同様に構成され同様な作用 を行うのであるが、ポンプ部Paにおいては、偏心カム26の作用により、ポン プ部Pbが加圧作用を行っているときは加圧室に液圧を導入し、ポンプ部Pbが 加圧室36に液圧を導入しているときは加圧作用を行っている。すなわち、液圧 ポンプPは、ポンプ部Pa、Pbから交互に液圧を吐出するように作用する。
【0012】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、従来のピストン25は、第1の環状溝29、30および第2の環状 溝57、58をそれぞれ2箇所ずつ形成する必要があり、加工コストが高いだけ でなく、部品点数が多いのでその分、組立工数が多いという問題がある。又、バ ックアップリング42、43は上述したようにシールリング27、28の位置を 規制するためのものであるがシリンダ孔24aとの間に微少な隙間を有しており 、加圧室36内に高圧が発生するときには完全なバックアップを図ることができ ない。すなわちシリンダ孔24aとバックアップリング42、43との間の隙間 にシールリング27、28が食い込むという問題がある。更に、ガイドリング5 5、56を第2の環状溝57、58に組込む際、特に大径部25a側ではシール リング27が装着される第1の環状溝29を通過させることが必要であるので非 常に困難であり、時にはガイドリング55を傷つけてしまうという問題がある。
【0013】 本考案は以上の問題に鑑みてなされ、加工コスト及び組立工数を低減すると共 に、シールリングの位置規制を確実に行いながら、ガイドリングの組付け性を向 上させることができる流体圧制御装置を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
以上の課題は、一端が閉塞するシリンダ本体と、該シリンダ本体の内部に嵌合 するピストンと、該ピストンと前記シリンダ本体の閉塞端との間に区画される加 圧室とを備え、前記ピストンの外周壁部または前記シリンダ本体の内周壁部に、 シールリングを装着させる第1の環状溝および前記シリンダ本体の内周壁部に対 する前記ピストンの移動を案内するガイドリングを装着させる第2の環状溝を有 した流体圧制御装置において、前記第1、第2の環状溝を一体化したことを特徴 とする流体圧制御装置、によって解決される。
【0015】 本考案は、シールリングを装着させる第1の環状溝と、ガイドリングを装着さ せる第2の環状溝とを一体化して一つの環状溝として形成し、これにシールリン グとガイドリングとを共に装着させるようにしている。これにより、従来よりも 加工コスト及び組立工数を低減することができ、ガイドリングにシールリングの 位置規制を行わせ、更にガイドリングの組付け性を向上させることができる。
【0016】
【考案の実施の形態】
以下、本考案を自動車用電子制御装置における液圧ポンプに適用した実施の形 態について説明する。図1は本考案の第1の実施の形態を示している。なお、図 5に対応する部分については同一の符号を付すものとし、その詳細な説明は省略 する。
【0017】 すなわち本実施の形態では、ピストン60の大径部60a、60bの外周壁部 に、それぞれ環状溝61、62を形成し、この環状溝61、62にシールリング 27、28及びガイドリング55、56を装着させている。すなわち、従来の第 1の環状溝29、30及び第2の環状溝57、58(図5参照)を一体化してそ れぞれ一つの環状溝61、62とし、この環状溝61、62に対しシールリング 27、28及びガイドリング55、56を共通に装着させている。
【0018】 シールリング27、28はガイドリング55、56よりも加圧室36側に装着 されており、特に、ピストン60の加圧室36側の大径部60a側に装着される シールリング27は、後方のガイドリング55によりバックアップされるように なっている。すなわち、シールリング27は加圧室36にて発生した液圧を受け るが、ガイドリング55が従来のバックアップリング42(図5参照)の役割を 果たしてシールリング27の位置規制を行う。そこで、ガイドリング55はピス トン60の移動を案内する機能を有しているのでシリンダ孔24aに対して常に 当接しており、従来のバックアップリング42のようにシリンダ孔24aとの間 に隙間を生じさせることはないので、シールリング27のはみ出し等を防止して 確実に位置規制することができる。
【0019】 したがって、本実施の形態によれば、シールリング27、28及びガイドリン グ55、56を装着させるため第1、第2の環状溝をそれぞれ形成する必要がな くなるのでその分、加工コスト及び組立工数を低減することができると共に、ガ イドリング55の組付けを容易とすることができ、組付け性を向上させることが できる。
【0020】 更に本実施の形態によれば、従来の第1、第2の環状溝をひとつの環状溝61 (62)として一体化させたので、これら第1、第2の環状溝双方の同心度の違 いによるシールリング27(28)のシリンダ孔24aに対する偏ったシール作 用を防止することができ、シールリング27(28)のシリンダ孔24aに対す る均一なシール作用を行わせることができ、よって、シール性能を向上させるこ とができるという効果を得ることができる。
【0021】 図2Bは本考案の第2の実施の形態を示している。すなわち、高圧・高荷重型 の流体圧制御装置(例えばパワーショベルなどの建機)に用いられるピストンに 関し、従来では図2Aに示すようにピストン64’の外周壁部にシールリング2 7を装着させるための第1の環状溝29と、その両側にガイドリング55a、5 5bを装着させるための第2の環状溝57a、57bとを形成させていたのに対 して、図2Bに示す本実施の形態によれば、ピストン64の外周部に、これらシ ールリング27及びガイドリング55a、55bを装着させるのに、一つの環状 溝65のみを形成するようにしている。これによっても上述した第1の実施の形 態と同様な効果を得ることができる。なお、図において図1に対応する部分につ いては同一の符号を付している。
【0022】 図3は本考案の第3の実施の形態を示している。すなわち上述の各実施の形態 ではシールリング27及びガイドリング55を装着させるための溝をピストン6 0、64の外周壁部に形成していたのを、本実施の形態ではシリンダ本体67内 部のシリンダ孔67aに形成した一つの環状溝69にシールリング27及びガイ ドリング55を装着させるようにしている。これによっても上述した各実施の形 態と同様な効果を得ることができる。
【0023】 以上、本考案の各実施の形態について説明したが、勿論、本考案はこれらに限 られることなく、本考案の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0024】 例えば以上の各実施の形態における液圧ポンプPは、ポンプ部の吸込口40を ピストン60の小径部60cに対応する位置に形成すると共に、このピストンの 加圧室36側端部に弁装置を設けたタイプで構成したが、これに代えて、吸込口 を吐出口41と同様に加圧室36に形成すると共に、この吸込口に接続される管 路にリザーバ18bから加圧室36への方向を順方向とする逆止弁を設けるタイ プで構成してもよい。又、ガイドリング55の材質については何ら言及しなかっ たが金属で形成してもよい。しかし、好ましくは合成樹脂で形成されるのが望ま しい。なお、ガイドリング55、56は環状であるが一部に僅かな欠落部を有し ており、拡径されて環状溝に61、62に装着される。
【0025】 又、以上の各実施の形態では、自動車用電子制御装置における液圧ポンプに適 用して説明したが、勿論、本考案はこれだけに限られず、エアコンプレッサなど の空圧機器や、パワーショベルあるいはクレーンなどの建機にも、適用可能であ る。
【0026】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案による流体圧制御装置によれば、一つの環状溝で共 通にシールリング及びガイドリングを装着させるようにしているので、ピストン 又はシリンダ本体に対する加工コストを低減することができると共に、従来用い られていたバックアップリングを不要とすることができるので組立工数をも低減 することができる一方でシールリングの位置規制を確実に行うことができ、又、 ガイドリングの組付け性を向上させることができる。更に、シリンダ孔に対して シールリングを均一に密着させることができるのでシール性能をも向上させるこ とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図2】本考案の第2の実施の形態の特長を示す要部の
断面図であり、Aは従来例、Bは本考案による実施の形
態を示している。
【図3】本考案の第3の実施の形態を示す要部の断面図
である。
【図4】従来例および本考案の実施の形態において説明
したアンチスキッド制御装置の配管構成図である。
【図5】従来の流体圧制御装置を備えた図4におけるポ
ンプ部を示す断面図である。
【符号の説明】
24 シリンダ本体 24a シリンダ孔 27 シールリング 28 シールリング36 加圧室 55 ガイドリング 56 ガイドリング 60 ピストン 61 環状溝 62 環状溝

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が閉塞するシリンダ本体と、該シリ
    ンダ本体の内部に嵌合するピストンと、該ピストンと前
    記シリンダ本体の閉塞端との間に区画される加圧室とを
    備え、前記ピストンの外周壁部または前記シリンダ本体
    の内周壁部に、シールリングを装着させる第1の環状溝
    および前記シリンダ本体の内周壁部に対する前記ピスト
    ンの移動を案内するガイドリングを装着させる第2の環
    状溝を有した流体圧制御装置において、 前記第1、第2の環状溝を一体化したことを特徴とする
    流体圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記シールリングは、前記ガイドリング
    よりも前記加圧室側に装着されることを特徴とする請求
    項1に記載の流体圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記シールリングの両側に前記ガイドリ
    ングが装着される請求項1に記載の流体圧制御装置。
JP1997002235U 1997-03-12 1997-03-12 流体圧制御装置 Expired - Lifetime JP3041422U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020097397A (ja) * 2018-10-24 2020-06-25 ビーダブリュアイ(シャンハイ)カンパニー リミテッドBwi(Shanghai)Co.,Ltd. ピストンポンプを有する油圧制御ユニット

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020097397A (ja) * 2018-10-24 2020-06-25 ビーダブリュアイ(シャンハイ)カンパニー リミテッドBwi(Shanghai)Co.,Ltd. ピストンポンプを有する油圧制御ユニット
US11518357B2 (en) 2018-10-24 2022-12-06 Bwi (Shanghai) Co., Ltd. Hydraulic control unit with piston pump

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