JP4765755B2 - 電子写真画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真画像形成方法に関する。
近年、オフィスにもカラープリンター・カラー複写機を兼用するカラー複合機が導入されるケースが多くなってきた。また、カラー高速機はオフセット印刷などの軽印刷と競合可能なスピード・手軽さを持ち合わせるようになり、重合トナーに代表される小径トナーを用いることで高い解像力を有する画像を形成することが可能となった。
このような変化に伴い、カラー画像における画質要求レベルがますます高まってきている。
高品質のカラー画像を形成するためには、色域を拡大し、高い色再現性を実現する必要がある。色再現性を確保する画像形成方法としては、トナー中に含有される顔料(着色剤)粒子を微細化し、優れた光透過性を得ることで色域を拡大するトナー製造技術確立の試みがなされている。(例えば、特許文献1参照。)。
特開平6−266161号公報
しかしながら、上記に代表される公知例では、着色剤粒子の分散径は各色一様に規定するにとどまり、光透過性は向上するものの、顕著な色域の拡大にはつながらなかったのが現状である。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、フルカラー画像における色域を拡大し、高い色再現性を実現する電子写真用カラートナー(以下、単にトナーともいう)及び電子写真画像形成方法(以下、単に画像形成方法ともいう)を提供することにある。
本発明は、下記構成を採ることにより達成される。
1.
イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーを有する電子写真用カラートナーを、中間転写体を有するタンデム型の電子写真画像形成装置を用いて画像形成支持体上にカラー画像を形成する電子写真画像形成方法において、
該画像形成支持体上に形成される重ね合わせトナー画像の最上層がイエロートナーで、
該電子写真用カラートナーの粒子中の着色剤の数平均分散径をそれぞれD、D、Dとするとき、イエロートナーの粒子中の着色剤の数平均分散径が下記関係式を満たすことを特徴とする電子写真画像形成方法
関係式
0.3×D≦D≦0.9×D
0.3×D≦D≦0.9×D
2.
前記イエロートナーは、イエロートナー粒子中の着色剤の数平均分散径が10〜300nmであることを特徴とする前記1に記載の電子写真画像形成方法
本発明の画像形成方法は、フルカラー画像における色域を拡大し、高い色再現性を実現する優れた効果を有する。
電子写真画像形成方法によるフルカラー画像は、イエロートナー(Yトナー)、マゼンタトナー(Mトナー)、シアントナー(Cトナー)及び黒トナー(Kトナー)を画像形成支持体上に重ね合わせて形成し、色域を出している。
本発明者らは、色域の拡大に関して検討の結果、電子写真画像形成方法によるフルカラー画像では、Yトナーの色域を拡大することが最も効果的であることが判明した。
Yトナーの色域は、用いる着色剤の種類、トナー粒子中での着色剤の分散状態によっても影響を受けるものであり、本発明者らは、トナー粒子中の着色剤の分散径に着目し検討を行った。
単色での色相、透過性を高めるためには、着色剤の分散径をできるだけ細かくすればよいが、重ね合わせ画像の際には、特に、鮮やかさを付与するYトナーの鮮明さが重要なのである。従って、Yトナーの鮮明さ、即ち透過性を向上させるためには、Yトナー粒子中の着色剤の分散径をMトナーやCトナー粒子中の着色剤の分散径に比べてより細かくすることによって、従来レベルより色域を拡大し、高い色再現性を実現させることができることを見出したのである。
特に、画像形成支持体上に形成される重ね合わせトナー画像の最上層がYトナーである場合には、Yトナーの鮮明さの影響がより大きくなり色域の拡大がより顕著となる。
ここで、色域とはL***表色系におけるa**座標で表される面積比で、色域の拡大とは、Y、M、C、R、Gで囲まれる面積を拡大することを意味する。
、鮮やかさを拡大することにより、a**座標において表される面積が広がり、色域を拡大することになる。
本発明は、Yトナー、Mトナー、Cトナーを有する電子写真カラートナーにおいて、トナー粒子中の着色剤の数平均分散径をそれぞれDY、DM、DCとするとき、イエロートナー粒子中の着色剤の数平均分散径が下記関係式を満たすことを特徴としている。
関係式
0.3×DM≦DY≦0.9×DM
0.3×DC≦DY≦0.9×DC
上記のように、イエロー着色剤の数平均分散径が、マゼンタ着色剤、シアン着色剤の数平均分散径の0.3〜0.9倍、好ましくは0.4〜0.8倍とすることで、イエロー着色剤の鮮明さ効果が発揮でき、顕著な色域拡大が達成できるのである。
また、Yトナー粒子中のイエロー着色剤の数平均分散径は10〜400nmが好ましく、50〜300nmがより好ましい。Mトナー粒子及びCトナー粒子は600nm以下が好ましい。トナー粒子中の着色剤の数平均分散径が上記範囲にあると、色域が拡大し、高い色再現性を実現することができ好ましい。
Kトナーとしては、色域に対する影響は少ないが、黒化度の観点から、黒着色剤の数平均分散径は300nm以下が好ましい。
Y、M、Cトナー粒子中の着色剤の数平均分散径を上記範囲とするためには、水系媒体中での着色剤の分散径を調整するとするとともに、トナー樹脂中へ着色剤を取り込む際の製造条件を制御する。
Yトナー粒子中の着色剤の数平均分散径を上記範囲にするには、水系分散媒体中でイエロー着色剤を数平均粒径10〜300nmまで予め分散して準備した着色剤分散液を用いることが好ましい。より好ましくは10〜200nmである。
水系媒体中に着色剤を分散させ着色剤分散液を調製する分散機としては、着色剤にシェアをかけやすい媒体型分散機が好ましく用いられる。着色剤分散液中の着色剤の粒径は分散時間、分散装置へのサンプル流量により制御できる。分散時間は0.5〜10時間が好ましく、流量は1〜20kg/分が好ましい。
着色剤分散液中の着色剤の粒径を保持しつつ、トナー粒子中へ着色剤を取り込むことが重要となるが、トナー粒子中の着色剤の分散径は、凝集・融着工程における加熱速度、塩析剤量などにより樹脂粒子と着色剤粒子との凝集速度により制御できる。
次に、トナー粒子中の着色剤の数平均分散径、着色剤分散液中の着色剤の数平均粒径の測定方法について説明する。
《トナー粒子中の着色剤の数平均分散径の測定》
トナー粒子中の着色剤の数平均分散径は、トナー粒子断面における着色剤粒子の水平方向フェレ径の数平均値として算出されるものである。
トナー粒子断面の作成方法は、トナーを常温硬化性のアクリル樹脂中に十分分散し、包埋し硬化させた後、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用い薄片状のサンプルを切り出す方法である。上記トナー粒子断面を、透過型電子顕微鏡「JEM−2000FX」(日本電子(株)製)により、加速電圧80kVにて30000倍で撮影し、写真画像をスキャナーにより取り込み、画像処理解析装置「LUZEX AP」((株)ニレコ製)を用いて、トナー粒子中に分散している着色剤の水平方向フェレ径「FERE H」を測定する。
着色剤分散粒子の測定数は、トナー粒子1個につき正規分布が取れる数まで測定し、前述した走査をトナー粒子10個について行うものとする。測定した着色剤分散粒子全体の数平均値を算出し、これを着色剤の数平均分散径とする。但し、着色剤分散粒子の数は100個以上とし、100個に満たない場合には、観測するトナー粒子数を増やすものとする。尚、着色剤分散粒子とは、一次粒子ではなくトナー粒子中に独立して存在する形状の状態のものをさす。
必要に応じて、薄片状のトナーサンプルを四酸化ルテニウムの蒸気で染色しても良い。
《着色剤分散液中の着色剤の数平均粒径の測定》
着色剤分散液中の着色剤の数平均粒径の測定は、動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定する。
《色域の評価》
色域の評価は、カラーチャートにおけるY、M、C、R、G、Bの6色L***測定におけるa**の占有面積によって表すことができ、占有面積が大きくなるほど色再現領域が拡大できると判断できる。
色域面積の比の測定は、「カラーアイ7000」(マクベス(株)製)を使用し、光源=ASTM−D65、観測視野=2°、SCEモードにて行うことができる。
《トナーの作製方法》
請求項1に記載の関係式を満足させることができるトナーの製造方法としては、乳化会合法によるトナー製造方法が好ましく用いられる。特にミニエマルジョン重合粒子を乳化重合によって多段重合構成とした樹脂粒子を会合(凝集・融着)するトナー製造方法が好ましい。
以下、ミニエマルジョン重合会合法によるトナーの作製方法の一例について詳細に説明する。このトナーの作製方法では、以下の工程を経て作製される。
(1)離型剤をラジカル重合性単量体に溶解或いは分散する溶解/分散工程
(2)離型剤を溶解/分散させた重合性単量体溶液を水系媒体中で液滴化し、ミニエマルジョン重合して樹脂粒子の分散液を調製する重合工程
(3)界面活性剤を含有する水系媒体中で着色剤粒子を分散し、着色剤粒子の分散液を調製する着色剤分散工程
(4)水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子を会合させて会合粒子を得る凝集・融着工程
(5)会合粒子を熱エネルギーにより熟成して形状を調整しトナー母体粒子とする熟成工程
(6)トナー母体の分散液を、冷却する冷却工程
(7)冷却されたトナー母体の分散液から当該トナー母体を固液分離し、当該トナー母体から界面活性剤などを除去する洗浄工程
(8)洗浄処理されたトナー母体を、乾燥する乾燥工程
(9)乾燥処理されたトナー母体に、外添剤を添加する工程
以下、各工程について説明する。
(1)〔溶解/分散工程〕
この工程は、ラジカル重合性単量体に離型剤を溶解或いは分散させて、当該離型剤のラジカル重合性単量体溶液を調製する工程である。
(2)〔重合工程〕
この重合工程の好適な一例においては、界面活性剤を含有した水系媒体中に、前記離型剤を溶解或いは分散したラジカル重合性単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて液滴を形成させ、次いで水溶性のラジカル重合開始剤からのラジカルにより当該液滴中において重合反応を進行させる。尚、前記水系媒体中に、核粒子として樹脂粒子を添加しておいても良い。この重合工程により、離型剤と結着樹脂とを含有する樹脂粒子が得られる。
(3)〔着色剤分散工程〕
この工程は、分散装置を用いて界面活性剤を含有する水系媒体中で着色剤粒子を分散させる工程である。
着色剤の分散処理は、水中で界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度(CMC)以上にした状態で行われる。
着色剤の分散処理に用いられる分散機としては媒体型分散機が好ましく、具体的にはサンドグラインダー、SCミル、ゲッツマンミルやダイヤモンドファインミル等が挙げられる。
尚、着色剤は表面改質されていてもよい。着色剤の表面改質法は溶媒中に着色剤を分散させ、その分散液中に表面改質剤を添加し、この系を昇温することにより反応させる。反応修了後、着色剤を濾別し、同一の溶媒で洗浄濾過を繰り返した後、乾燥することにより、表面改質剤で処理された着色剤が得られる。
本発明では下記のようなイエロー着色剤を用いることができる。例えば、顔料としては、C.I.ピグメントイレロー12、同13、同14、同15、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同156、同180、同185等が挙げられる。この場合、トナー粒子中におえる着色剤の分散径をより微細化するためには、SCミルの機械的剪断力により優れた分散性を得ることができる着色剤粒子を使用することが望ましいため、より軟結晶な低分子量物質であるものが好ましい。
また、このような観点から、染料を取り上げることもできる。例えば、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162等が挙げられ、またこれらの混合物もも用いることができる。
本発明に記載の効果を更に好ましく得る観点から、トナー製造工程時、水系分散媒体中にイエロー着色剤粒子を数平均粒子径2〜300nmまで分散することが好ましく、2〜200nmであることがより好ましい。こで、前記粒子径の範囲内で着色剤粒子を得るには、用いる界面活性剤量・分散時間・分散装置の回転数等により制御することができる。
(4)〔凝集・融着工程〕
凝集工程は、重合工程により得られた樹脂粒子と着色剤粒子分散液を用いて着色粒子を形成する工程である。また、当該凝集工程においては、樹脂粒子や着色剤粒子とともに、離型剤粒子や荷電制御剤などの内添剤粒子なども凝集させることができる。
好ましい凝集方法は、樹脂粒子と着色剤粒子とが存在している水中に、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等からなる塩析剤を臨界凝集濃度以上の凝集剤として添加し、次いで、前記樹脂粒子のガラス転移点以上であって、凝集を行う方法である。
(5)〔熟成工程〕
熟成は、熱エネルギー(加熱)により行う方法が好ましい。
具体的には、会合粒子を含む液を、加熱撹拌することにより、会合粒子の形状を所望の円形度になるまで、加熱温度、撹拌速度、加熱時間により調整し、トナー母体粒子とするものである。
尚、樹脂粒子に親水性樹脂と疎水性樹脂が存在する場合には、この工程において、親水性樹脂を粒子表面に、疎水性樹脂を内部へ配向させることにより、コア・シェル構造を有するトナー母体を形成する。
(6)〔冷却工程〕
この工程は、前記トナー母体の分散液を冷却処理(急冷処理)する工程である。冷却処理条件としては、1〜20℃/minの冷却速度で冷却する。冷却処理方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法を例示することができる。
(7)〔洗浄工程〕
この固液分離・洗浄工程では、上記の工程で所定温度まで冷却されたトナー母体の分散液から当該トナー母体を固液分離する固液分離処理と、固液分離されたトナーケーキ(ウェット状態にあるトナー母体をケーキ状に凝集させた集合物)から界面活性剤や塩析剤などの付着物を除去する洗浄処理とが施される。
洗浄処理は、濾液の電気伝導度が10μS/cmになるまで水洗浄する。濾過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィルタープレス等を使用して行う濾過法などがあり、特に限定されるものではない。
(8)〔乾燥工程〕
この工程は、洗浄処理されたトナーケーキを乾燥処理し、乾燥されたトナー母体を得る工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用することが好ましい。乾燥された着色粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。尚、乾燥処理された着色粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用することができる。
(9)〔外添処理工程〕
この工程は、トナー母体に必要に応じ外添剤を混合し、トナーを作製する工程である。外添剤の混合装置としては、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル等の機械式の混合装置を使用することができる。
次に、本発明のトナーを構成する化合物(結着樹脂、着色剤、離型剤、荷電制御剤、外添剤、滑剤)について説明する。
(結着樹脂)
結着樹脂を構成する重合性単量体として使用されるものは、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレン或いはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等の、アクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸或いはメタクリル酸誘導体がある。これらビニル系単量体は単独或いは組み合わせて使用することができる。
また、樹脂を構成する重合性単量体としてイオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることが更に好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
尚、親水性樹脂とは、樹脂を構成する組成成分中に酸モノマー(重合性単量体)を含む樹脂である。
酸モノマー(重合性単量体)とは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸等が挙げられるが、これらの中ではアクリル酸、メタクリル酸が好ましい。トナー中に占める親水性樹脂の割合は、5〜80質量%が好ましい。
疎水性樹脂とは、樹脂を構成する組成成分中に酸モノマー(重合性単量体)を含まない樹脂である。
更に、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
これら重合性単量体はラジカル重合開始剤を用いて重合することができる。この場合、懸濁重合法では油溶性重合開始剤を用いることができる。この油溶性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンなどの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤などを挙げることができる。
また、乳化重合法を用いる場合には水溶性ラジカル重合開始剤を使用することができる。水溶性重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸及びその塩、過酸化水素等を挙げることができる。
(着色剤)
本発明に用いられる着色剤は、公知の無機又は有機着色剤を使用することができる。具体的な着色剤を以下に示す。
マゼンタもしくはレッド用の着色剤としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48;1、C.I.ピグメントレッド53;1、C.I.ピグメントレッド57;1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
また、グリーンもしくはシアン用の着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15;2、C.I.ピグメントブルー15;3、C.I.ピグメントブルー15;4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
尚、これらの着色剤は必要に応じて単独もしくは2つ以上を選択併用しても良い。また、着色剤の添加量はトナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲に設定するのが良い。
(離型剤)
本発明に用いられる離型剤は、公知の化合物を用いることができる。
このようなものとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
トナーに含有される離型剤の量は、トナー全体に対し1〜20質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましい。
(荷電制御剤)
本発明に係るトナーには、必要に応じて荷電制御剤を添加することができる。荷電制御剤としては、公知の化合物を用いることができる。
(外部添加剤)
外部添加剤として使用できる無機粒子としては、従来公知のものを挙げることができる。具体的には、シリカ微粒子、チタニア微粒子、アルミナ微粒子及びこれらの複合酸化物等を好ましく用いることができる。これら無機粒子は疎水性であることが好ましい。
外部添加剤として使用できる有機微粒子としては、個数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形の微粒子を挙げることができる。かかる有機微粒子の構成材料としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート共重合体などのを挙げることができる。
《現像剤》
本発明のトナーは、一成分現像剤、二成分現像剤として用いることができる。一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤或いはトナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものが挙げられ、何れにも使用することができる。また、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。この場合は、キャリアの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の鉄含有磁性粒子に代表される従来から公知の材料を用いることができるが、特に好ましくはフェライト粒子もしくはマグネタイト粒子である。上記磁性粒子は、その体積平均粒径としては15〜100μm、より好ましくは20〜80μmのものが良い。
キャリアの体積平均粒径の測定は、レーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス」(シンパティック社製)により測定することができる。
キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被覆されているコーティングキャリア、或いは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
また、キャリアとトナーの混合比は、質量比でキャリア:トナー=1:1〜50:1の範囲とするのが良い。
《画像形成方法に用いる画像形成装置》
本発明のトナーは、画像形成支持体の最表面にイエロートナー像が形成される、中間転写体を用いたタンデム型の画像形成方法、画像形成装置に用いることが好ましい。
更に、転写材上に形成されたトナー像を熱定着装置を用いて定着する方法が、色域が広いトナー画像を得られやすく好ましい。
以下、本発明のトナーに好ましく用いられる画像形成装置について説明する。
図1は、本発明で用いられるカラー画像形成装置の一例を示す断面構成図である。
このカラー画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端状転写ベルトユニット7と、給紙搬送手段21及び定着手段24とから成る。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y、クリーニング手段6Yを有する。マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1M、帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、一次転写手段としての一次転写ローラ5M、クリーニング手段6Mを有する。シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1C、帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、一次転写手段としての一次転写ローラ5C、クリーニング手段6Cを有する。黒色画像を形成する画像形成部10Kは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1K、帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、一次転写手段としての一次転写ローラ5K、クリーニング手段6Kを有する。
無端状転写ベルトユニット7は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持された半導電性エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端状転写ベルト70を有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色の画像は、一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kにより、回動する無端状転写ベルト70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された画像形成支持体としての転写材Pは、給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22D、レジストローラ23を経て、二次転写手段5Aに搬送され、転写材P上にカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された転写材Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、二次転写手段5Aにより転写材Pにカラー画像を転写した後、転写材Pを曲率分離した無端状転写ベルト70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、一次転写ローラ5Kは常時、感光体1Kに圧接している。他の一次転写ローラ5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに圧接する。
二次転写手段5Aは、ここを転写材Pが通過して二次転写が行われる時にのみ、無端状転写ベルト70に圧接する。
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L、82Rを介して引き出し可能にしてある。
筐体8は、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端状転写ベルトユニット7とから成る。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kは、垂直方向に縦列配置されている。感光
体1Y、1M、1C、1Kの図示左側方には無端状転写ベルトユニット7が配置されている。無端状転写ベルトユニット7は、ローラ71、72、73、74を巻回して回動可能な無端状転写ベルト70、一次転写ローラ5Y、5M、5C、5K、及びクリーニング手段6Aとから成る。
筐体8の引き出し操作により、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端状転写ベルトユニット7とは、一体となって、本体Aから引き出される。
筐体8の図示左側の支持レール82Lは、無端状転写ベルト70の左方で、定着手段24の上方空間部に配置されている。筐体8の図示右側の支持レール82Rは、最下部の現像手段4Kの下方付近に配置されている。支持レール82Rは、現像手段4Y、4M、4C、4Kを筐体8に着脱する動作に支障を来さない位置に配置されている。
《画像形成支持体》
本発明に用いられる画像形成支持体(以下、転写材ともいう)とは、トナー画像を保持する支持体で、通常転写材、転写体或いは転写紙と呼ばれるものである。具体的には薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙やコート紙等の塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム等の各種転写材を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
以下に、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
〈着色剤分散液の作製〉
(着色剤分散液Y1の作製)
アニオン系界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)150.0gをイオン交換水2500mlに撹拌溶解した。この溶液を撹拌しながら、着色剤「C.I.ピグメントイエロー74」400gを添加し、次いで、分散装置「SCミル」(三井鉱山(株)製)を用いて流量20kg/分にて15時間分散処理することにより、着色剤の分散液を調製した。これを「着色剤分散液Y1」とする。この着色剤分散液中の着色剤の粒径を動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、数平均粒径は30nmであった。
(着色剤分散液Y2〜Y4の作製)
着色剤分散液Y1の作製の作製において15時間分散処理を行ったところを、表1に記載の分散処理時間に変更した以外は同様にして「着色剤分散液Y2〜Y4」を作製した。
(着色剤分散液M1の作製)
着色剤分散液Y1の作製で用いた着色剤「C.I.ピグメントイエロー74」400gを「C.I.ピグメントレッド122」400gに変更し、次いで、分散装置「SCミル」(三井鉱山(株)製)を用いて流量20kg/分にて8時間分散処理することにより、着色剤の分散液を調製した。これを「着色剤分散液C1」とする。この着色剤分散液中の着色剤の粒径を動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、数平均粒径は114nmであった。
(着色剤分散液M2〜M4の作製)
着色剤分散液M1の作製の作製において8時間分散処理を行ったところを、表1に記載の分散処理時間に変更した以外は同様にして「着色剤分散液M2〜M4」を作製した。
(着色剤分散液C1の作製)
着色剤分散液Y1の作製で用いた着色剤「C.I.ピグメントイエロー74」400gを「C.I.ピグメントブルー15:3」400gに変更し、次いで、分散装置「SCミル」(三井鉱山(株)製)を用いて流量1kg/分にて7時間分散処理することにより、着色剤の分散液を調製した。これを「着色剤分散液C1」とする。この着色剤分散液における着色剤の粒径を動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、数平均粒径は135nmであった。
(着色剤分散液C2〜C4の作製)
着色剤分散液C1の作製において7時間分散処理を行ったところを、表1に記載の分散処理時間に変更した以外は同様にして「着色剤分散液C2〜C4」を作製した。
〈樹脂粒子の作製〉
(樹脂粒子Aの作製)(コア用樹脂粒子)
第1段重合(親水性樹脂の重合)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8gをイオン交換水3000gを仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10gをイオン交換水200gに溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、下記単量体混合溶液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子を調製した。これを「樹脂粒子(1A)」とする。
スチレン 564.0g
n−ブチルアクリレート 160.0g
メタクリル酸 76.0g
n−オクチルメルカプタン 16.0g
第2段重合(疎水性樹脂の重合)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7gをイオン交換水800gに溶解させた溶液を仕込み、98℃に加熱後、前記樹脂粒子(1A)を260gと、下記単量体混合溶液を90℃にて溶解させた溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック社製)により、1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
スチレン 245.0g
n−ブチルアクリレート 120.0g
n−オクチルメルカプタン 1.5g
エステルワックス(融点70℃) 190.0g
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6gをイオン交換水200gに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を82℃にて1時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子(2A)」とする。
第3段重合(親水性樹脂の重合)
更に「樹脂粒子(2A)」の溶液に、過硫酸カリウム11gをイオン交換水400gに溶解させた溶液を添加し、82℃の温度条件下に、
スチレン 432.0g
n−ブチルアクリレート 130.0g
メタクリル酸 33.0g
n−オクチルメルカプタン 8.0g
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子A」とする。
《トナーの作製》
〈トナーY1の作製〉
(凝集工程)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、「樹脂粒子A」を固形分換算で300gと、イオン交換水1400gと、「着色剤分散液Y1」120gと、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3gをイオン交換水120gに溶解させた溶液を仕込み、液温を30℃に調整した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム35gをイオン交換水35gに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間保持した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて90℃まで昇温し、90℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。
体積基準におけるメディアン径(D50)が6.0μmになった時点で、塩化ナトリウム150gをイオン交換水600gに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させた。
(融着・熟成工程)
粒子成長を停止させた後、融着・熟成工程として、液温度98℃にて2時間加熱撹拌することにより、粒子間の融着を進行させると同時に熟成して親水性樹脂を粒子の表面に、疎水性樹脂を内部への局在化を行い、コア・シェル構造の粒子を作製した。撹拌はフルゾン翼を有する攪拌機を用いて、層流状態となるように行った。その後、液温30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを4.0に調整し、撹拌を停止した。
(洗浄、乾燥工程)
熟成工程にて作製した粒子をバスケット型遠心分離機「MARKIII 型式番号60×40」(松本機械社製)で固液分離し、トナー母体のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで水洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業(株)製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥して「トナー母体Y1」を作製した。
(外添剤混合)
上記で得られた「トナー母体Y1」に、疎水性酸化ケイ素(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%及び疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)を0.3質量%添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工社製)にて混合して「トナーY1」を作製した。
〈トナーY2〜Y4の作製〉
「トナーY1」の作製で用いた「着色剤分散液Y1」を、「着色剤分散液Y2〜Y4」に変更した以外は同様にして、「トナーY2〜Y4」を作製した。
〈トナーM1〜M4の作製〉
「トナーY1」の作製で用いた「着色剤分散液Y1」を、「着色剤分散液M1〜M4」に変更した以外は同様にして、「トナーM1〜M4」を作製した。
〈トナーC1〜C4の作製〉
「トナーY1」の作製で用いた「着色剤分散液Y1」を、「着色剤分散液C1〜C4」に変更した以外は同様にして、「トナーC1〜C4」を作製した。
表1に着色剤分散液作製時の分散時間、着色剤分散液中の着色剤の数平均粒径、トナー粒子中の着色剤の数平均分散径を示す。
Figure 0004765755
尚、トナー粒子中の着色剤の数平均分散径は前記の方法により測定した値である。
《現像剤の調製》
上記トナーの各々に、シリコン樹脂を被覆した体積基準におけるメディアン径(D50)60μmのフェライトキャリアを、トナー濃度6質量%になるよう混合して「現像剤」を調製した。
《評価》
〈評価用画像形成装置〉
評価用の画像形成装置としては、電子写真方式を採用する市販の複合機「bizhub PRO C500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を使用した。
中間転写体への現像順は、Yトナー→Mトナー→Cトナー→Kトナーの順であり、画像形成支持体上には下層からKトナー、Cトナー、Mトナー、Yトナーの順となり、最表面はYトナー層が形成されるものとする。
評価用のカラー画像は、常温常湿(20℃、55%RH)の環境で、「指定のチャート」(高精細カラーデジタル標準画像データ(日本規格協会)の画像識別番号:S6、画像の名称:カラーチャート)を用い、上質紙(64g/m2)にプリントを行い作製した。
〈実施例1〉
上記画像形成装置に、トナーY1、トナーM1、トナーC1と、該当する現像剤を装填し、上記条件でプリントを行った。
〈実施例2〉
上記画像形成装置に、トナーY2、トナーM4、トナーC5と、該当する現像剤を装填し、上記条件でプリントを行った。
〈実施例3〉
上記画像形成装置に、トナーY2、トナーM3、トナーC3と、該当する現像剤を装填し、上記条件でプリントを行った。
〈実施例4〉
上記画像形成装置に、トナーY2、トナーM2、トナーC2と、該当する現像剤を装填し、上記条件でプリントを行った。
〈実施例5〉
上記画像形成装置に、トナーY4、トナーM3、トナーC3と、該当する現像剤を装填し、上記条件でプリントを行った。
〈実施例6〉
上記画像形成装置に、トナーY5、トナーM3、トナーC4と、該当する現像剤を装填し、上記条件でプリントを行った。
〈比較例1〉
上記画像形成装置に、トナーY3、トナーM2、トナーC2と、該当する現像剤を装填し、上記条件でプリントを行った。
〈比較例2〉
上記画像形成装置に、トナーY1、トナーM2、トナーC2と、該当する現像剤を装填し、上記条件でプリントを行った。
〈比較例3〉
上記画像形成装置に、トナーY4、トナーM2、トナーC2と、該当する現像剤を装填し、上記条件でプリントを行った。
〈比較例4〉
上記画像形成装置に、トナーY2、トナーM5、トナーC5と、該当する現像剤を装填し、上記条件でプリントを行った。
〈実写評価〉
《色域の評価》
色域の評価は、比較例1(本発明の効果が得られない比較例を基準1.0としている)の印字画像に対する色域面積の比を上記測定方法により算出し、1.1倍以上になるものを合格レベルと判断した。
◎:色域面積の比が、1.2倍以上
○:色域面積の比が、1.1倍以上、1.2倍未満
×:色域面積の比が、1.1倍未満。
表2に、評価結果を示す。
Figure 0004765755
表2から明らかなように、比較例1の色域面積の比を1.0としたときに、実施例1〜6は色域面積の比が1.1倍以上で合格レベルであったが、比較例1〜4は色域面積の比が1.1倍未満で不合格レベルであることが判る。
本発明で用いられる画像形成装置の一例を示す断面図である。
符号の説明
1Y、1M、1C、1K 感光体
2Y、2M、2C、2K 帯電手段
3Y、3M、3C、3K 露光手段
4Y、4M、4C、4K 現像手段
5Y、5M、5C、5K 一次転写手段としての一次転写ローラ
5A 二次転写手段としての二次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K 二次転写体のクリーニング手段
7 無端ベルト状中間転写体ユニット
24 定着装置

Claims (2)

  1. イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーを有する電子写真用カラートナーを、中間転写体を有するタンデム型の電子写真画像形成装置を用いて画像形成支持体上にカラー画像を形成する電子写真画像形成方法において、
    該画像形成支持体上に形成される重ね合わせトナー画像の最上層がイエロートナーで、
    該電子写真用カラートナーの粒子中の着色剤の数平均分散径をそれぞれD、D、Dとするとき、イエロートナーの粒子中の着色剤の数平均分散径が下記関係式を満たすことを特徴とする電子写真画像形成方法
    関係式
    0.3×D≦D≦0.9×D
    0.3×D≦D≦0.9×D
  2. 前記イエロートナーは、イエロートナー粒子中の着色剤の数平均分散径が10〜300nmであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成方法
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