JP4762566B2 - 気象レーダ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、気象レーダ装置に関するものである。
気象レーダ装置による降雨強度の算出方法として知られるものに、平均受信電力による降雨強度算出法(以下、dBZ法と記す。)がある。dBZ法では、降雨から反射してくる電波の受信強度に基づいて降雨強度を算出するため、ターゲットとなる降雨とレーダとの間に存在する降雨や、地表面の影響により、受信強度が減衰し、降雨強度の算出精度が劣化するという問題がある。このため、dBZ法においては、途中降雨による減衰の補正を行うことにより、降雨強度の算出精度を高めている。
例えば、特許文献1に開示された、従来のdBZ法による気象レーダ装置では、まず、気象目標からの反射波における平均受信電力を、途中降雨減衰補正項を含まないレーダ方程式に代入し、降雨強度を算出する。次に、算出された降雨強度を用いて途中降雨減衰補正量を算出する。そして、上述の平均受信電力を、算出された途中降雨減衰補正量を途中降雨減衰補正項として含むレーダ方程式に代入し、降雨強度を算出する。
また、他の降雨強度算出方法として知られるものに、垂直偏波および水平偏波の伝播位相差の微分値による降雨強度算出法(以下、Kdp法と記す。)がある。この方法では、水平偏波と垂直偏波の位相差から降雨強度を算出するため、途中降雨による減衰の影響は少ないが、降雨強度が一定レベル以下の場合には降雨強度が算出できず、弱い降雨には適用できない。
特開平6−230118号公報
特許文献1に開示された気象レーダ装置では、同じ平均受信電力を用いて算出した降雨強度値から途中降雨減衰補正量を算出しているため、レーダ装置と気象目標との距離に比例して増大する平均受信電力の誤差が途中降雨減衰補正量の算出誤差に影響する。このため、遠距離における降雨強度の算出精度が劣化するという問題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、降雨量に関わらず、精度の高い降雨強度算出が可能な気象レーダ装置を得ることを目的とする。
この発明に係る気象レーダ装置は、空中に垂直偏波および水平偏波の電波を送出し、気象目標からの反射波を受信する送受信部と、送受信部から反射波の受信信号を取得し、平均受信電力値を観測ポイント単位で算出する平均受信電力算出部と、送受信部から反射波の受信信号を取得し、垂直偏波および水平偏波の反射波の伝播位相差の微分値を観測ポイント単位で算出する伝播位相差算出部と、平均受信電力値と伝播位相差の微分値に基づいて、観測ポイント毎の降雨強度を算出する降雨強度算出部を備え、降雨強度算出部は、伝播位相差の微分値を1単位距離分遅延させる第1の遅延処理部と、平均受信電力値を1単位距離分遅延させる第2の遅延処理部と、第1の遅延処理部によって1単位距離分遅延した伝播位相差の微分値を用いてKdp降雨強度を算出するKdp降雨強度算出部と、Kdp降雨強度が、観測可能Kdp降雨強度の下限値以上と判定した場合にはKdp降雨強度を出力するKdp降雨強度有無判定部と、Kdp降雨強度有無判定部からの出力値と、第2の遅延処理部によって1単位距離遅延された平均受信電力値を用いて、途中降雨減衰補正値を算出する受信強度補正値算出部と、第2の遅延処理部によって遅延処理されていない平均受信電力値に、途中降雨減衰補正値を加算する加算部と、加算部によって途中降雨減衰補正値を加算された平均受信電力値を用いてdBZ降雨強度を算出し、観測ポイント毎の降雨強度として出力する受信強度データ降雨強度算出部と、受信強度データ降雨強度算出部によって算出されたdBZ降雨強度を1単位距離分遅延させ、Kdp降雨強度有無判定部に供給する第3の遅延処理部を備え、dp降雨強度有無判定部は、Kdp降雨強度が観測可能Kdp降雨強度の下限値より小さい場合には、第3の遅延処理部から供給されたdBZ降雨強度を受信強度補正値算出部に出力するものである。
この発明によれば、1単位距離前の観測ポイントにおいて、垂直偏波および水平偏波の反射波の受信時における伝播位相差の微分値から降雨強度が算出できる場合には、平均受信電力値の途中降雨減衰補正値を、垂直偏波および水平偏波の反射波の伝播位相差の微分値により算出した降雨強度に基づいて求め、垂直偏波および水平偏波の反射波の受信時における伝播位相差の微分値から降雨強度が算出できない場合には、平均受信電力値により算出した降雨強度に基づいて求めるようにしたので、平均受信電力値の途中減衰量の補正精度が向上し、降雨強度の算出精度を高めることができると共に、弱降雨強度域の降雨についても降雨強度を算出することができる。
以下、この発明の実施の様々な形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による、気象レーダ装置100の構成を示すブロック図である。図に示すように、気象レーダ装置100は、二重偏波型空中線装置(送受信部)10、二重偏波型送受信装置(送受信部)20、信号処理装置(平均受信電力算出部、伝播位相差算出部)30、レーダ情報処理装置(降雨強度算出部)40を備えている。レーダ情報処理装置40は、1レンジ遅延回路(第1の遅延処理部)101、1レンジ遅延回路(第2の遅延処理部)104、1レンジ遅延回路(第3の遅延処理部)108、Kdp降雨強度算出回路(Kdp降雨強度算出部)102、Kdpデータ有無判定回路(Kdpデータ有無判定部)103、受信強度補正値算出回路(受信強度補正値算出部)105、加算回路(加算部)106、受信強度データ降雨強度算出回路(受信強度データ降雨強度算出部)107を備えている。
次に、動作について説明する。
まず、気象レーダ装置100の各部の動作について概略を説明する。
二重偏波型空中線装置10は、一定速度で回転しながら、二重偏波型送受信装置20から供給される垂直偏波用および水平偏波用のパルス状マイクロ波送信信号を垂直偏波および水平偏波として空中に送出する。送出された垂直偏波および水平偏波は気象目標によって反射され、二重偏波型空中線装置10は、垂直偏波および水平偏波の反射波を受信して二重偏波型送受信装置20に供給する。
二重偏波型送受信装置20は、受信した垂直偏波および水平偏波の反射波の信号を信号処理装置30に供給する。
信号処理装置30は、供給された信号をデジタル処理し、気象目標(降雨)までの距離rと方位で定まる範囲(観測ポイント。以下、観測メッシュと記す。)の単位で、受信強度データ(平均受信電力値。以下、dBZデータと記す。)を算出する。
また、信号処理装置30は、観測メッシュ単位で垂直偏波および水平偏波の受信信号の位相解析処理を行い、垂直偏波および水平偏波間の伝播位相差の微分値(以下、Kdpデータと記す。)を算出する。図2は、気象目標までの距離rと方位により決定される観測メッシュと図1に示す各入出力データ(111〜119)との対応関係を示す図である。ここでは、説明の簡略化のため、方位は一方向に限って説明している。
信号処理装置30は、観測メッシュ単位で算出したdBZデータおよびKdpデータを、レーダ情報処理装置40へ供給する。
レーダ情報処理装置40は、受信したdBZデータおよびKdpデータを用いて途中降雨減衰補正、降雨強度変換処理を実施し、外部配信用降雨強度データを出力する。
次に、レーダ情報処理装置40の詳細な動作について説明する。
1レンジ遅延回路101は、信号処理装置30から供給された観測メッシュ毎のKdpデータ(Kdp(r)113)を1単位距離(以下、1レンジビンと記す。)遅延させ、距離(r−1)におけるKdpデータ(Kdp(r−1)114)を出力する。
1レンジ遅延回路101から出力されたKdpデータ(Kdp(r−1)114)はKdp降雨強度算出回路102に供給され、Kdp降雨強度算出回路102は、Kdp(r−1)114に基づいて降雨強度(R(Kdp)(r−1)115)を算出する。
Kdpデータ有無判定回路103は、Kdp降雨強度算出回路102から出力された降雨強度データ(R(Kdp)(r−1)115)と、1レンジ遅延回路108から供給される距離(r−1)におけるdBZデータに基づいて算出された降雨強度データ(R(dBZ)(r−1)119)の入力を受け、R(Kdp)(r−1)115が予め定められた設定値以上の場合には、R(Kdp)(r−1)115を(r−1)における降雨強度データ(R(r−1)116)として出力し、設定値より小さい場合には、R(dBZ)(r−1)119をR(r−1)116として出力する。ここでの設定値は、Kdp法によって観測可能な最低降雨強度であり、Kdpデータ有無判定回路103は、降雨強度がKdp法によって観測可能な大きさである場合には精度の高いKdp法による降雨強度値を、観測可能レベルに達しない場合には、dBZ法による降雨強度値を受信強度補正に用いる値として出力する。
信号処理装置30から供給された観測メッシュ単位のdBZデータ(dBZ(r)111)は、1レンジ遅延回路104において1レンジ遅延される。1レンジ遅延されたdBZデータ(dBZ(r−1)112)は受信強度補正値算出回路105に出力される。
受信強度補正値算出回路105では、Kdpデータ有無判定回路103から出力されたR(r−1)116と、予め設定されている雨滴定数を用いてレーダ方程式を逆算し、降雨強度R(r−1)116に対応する受信強度(dBZ値)を算出する。この算出されたdBZ値と、実際にレーダで観測された値であるdBZ(r−1)112を比較し、1レンジビンで発生した途中降雨減衰補正値を算出する。
受信強度補正値算出回路105で算出された途中降雨減衰補正値は、加算回路106において次の1レンジのdBZ値(dBZ(r)111)と加算され、rにおける補正後の受信強度データdBZ(r)117として出力される。
受信強度データ降雨強度算出回路107は、dBZ(r)117を用いて降雨強度データ(R(dBZ)(r)118)を算出し、外部の配信先へ出力する。また、R(dBZ)(r)118は、1レンジ遅延回路108へ供給されて1レンジ遅延処理を受け、R(dBZ)(r−1)119としてKdpデータ有無判定回路103に供給され、次のレンジでのR(r−1)116算出に用いられる。
以上のように、実施の形態1によれば、Kdpデータ有無判定回路103において、観測メッシュ毎に、降雨強度データR(Kdp)(r−1)115がKdp法で観測可能な最低降雨強度以上か否かを判定し、最低降雨強度以上の場合にはR(Kdp)(r−1)115を、最低降雨強度より小さい場合には、R(dBZ)(r−1)119をR(r−1)116として出力し、受信強度補正値算出回路105における途中降雨減衰補正値の算出に用いるようにした。これにより、地面による電波の遮蔽や途中降雨減衰の影響を受けにくいKdp法を可能な限り利用して途中降雨減衰補正値を求めることができるので、平均受信電力の途中減衰量の補正精度が向上し、降雨強度の算出精度を高めることできる。また、Kdp法が利用できないような弱降雨強度域の降雨についても、dBZ法に基づいて算出された降雨強度データR(dBZ)(r−1)119を用いて途中降雨減衰補正値を求めることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、Kdpデータ有無判定回路103において、降雨強度データR(Kdp)(r−1)115がKdp法で観測可能な最低降雨強度(設定値)以上の場合には、R(Kdp)(r−1)115を途中降雨減衰補正値の算出に用いるようにした。しかし、Kdp法による降雨強度の算出係数は、年間の降雨統計値に基づいて決定されるので、上述の設定値が決まるまでに1年以上かかる場合が想定される。実施の形態2は、Kdp法による観測可能な降雨量が確定するまでの期間に有用な形態である。
図3は、この発明の実施の形態2による、気象レーダ装置200の構成を示すブロック図である。図1と同一の符号は、同一の構成要素を表している。図に示すように、気象レーダ装置200のレーダ情報処理装置41は、Kdpデータ有無判定回路103の代わりに最大値算出回路(最大値算出部)109を備えている。
次に、動作について説明する。
実施の形態2では、二重偏波型空中線装置10、二重偏波型送受信装置20、信号処理装置30の動作は実施の形態1と同様なので省略し、レーダ情報処理装置41の詳細な動作について説明する。
1レンジ遅延回路101は、信号処理装置30から供給された観測メッシュ毎のKdpデータ(Kdp(r)113)を、1レンジビン遅延させ、(r−1)におけるKdp(r−1)114を出力する。
1レンジ遅延回路101から出力されたKdpデータ(Kdp(r−1)114)はKdp降雨強度算出回路102に供給され、Kdp降雨強度算出回路102は、Kdp(r−1)114に基づいて降雨強度データ(R(Kdp)(r−1)115)を算出する。
最大値算出回路109は、Kdp降雨強度算出回路102から出力された降雨強度データ(R(Kdp)(r−1)115)と、1レンジ遅延回路108から供給される(r−1)におけるdBZデータに基づいて算出された降雨強度データ(R(dBZ)(r−1)119)を比較し、大きい方の値を降雨強度データ(R(MAX)(r−1)120)として出力する。
信号処理装置30から供給された観測メッシュ単位のdBZデータ(dBZ(r)111)は、1レンジ遅延回路104において1レンジ遅延される。1レンジ遅延されたdBZデータ(dBZ(r−1)112)は受信強度補正値算出回路105に出力される。
受信強度補正値算出回路105では、最大値算出回路109から出力されたR(r−1)120と、予め設定されている雨滴定数を用いてレーダ方程式を逆算し、降雨強度R(r−1)116に対応する受信強度(dBZ値)を算出する。この算出されたdBZ値と、実際にレーダで観測された値であるdBZ(r−1)112を比較し、1レンジビンで発生した途中降雨減衰補正値を算出する。
受信強度補正値算出回路105で算出された途中降雨減衰補正値は、加算回路106において次の1レンジのdBZ値(dBZ(r)111)と加算され、rにおける補正後の受信強度データdBZ(r)117として出力される。
受信強度データ降雨強度算出回路107は、dBZ(r)117を用いて降雨強度データ(R(dBZ)(r)118)を算出し、外部の配信先へ出力する。また、R(dBZ)(r)118は、1レンジ遅延回路108へ供給されて1レンジ遅延処理を受け、R(dBZ)(r−1)119として最大値算出回路109に供給され、次のレンジでのR(MAX)(r−1)120算出に用いられる。
以上のように、実施の形態2によれば、最大値算出回路109において、観測メッシュ毎に、降雨強度データR(Kdp)(r−1)115と降雨強度データR(dBZ)(r−1)119を比較し、大きいほうの値をR(MAX)(r−1)120として出力し、受信強度補正値算出回路105における途中降雨減衰補正値の算出に用いるようにした。
これにより、Kdp法による降雨強度算出に必要な係数が確定するまでの間でも、dBZデータのみを用いた場合より高い精度で途中降雨減衰補正値を算出することができる。また、Kdp法のみを用いた場合より高いデータ出現率(全観測メッシュのうち、降雨強度データが得られた観測メッシュの割合)を確保することができ、降雨の見逃しを防ぐことができる。
実施の形態3.
図4は、この発明の実施の形態3による、気象レーダ装置300の構成を示すブロック図である。図1と同一の符号は、同一の構成要素を表している。図に示すように、気象レーダ装置300のレーダ情報処理装置42は、Kdp降雨強度算出回路102、受信強度データ降雨強度算出回路107およびKdpデータ有無判定回路103を備えている。
次に、動作について説明する。
実施の形態3では、二重偏波型空中線装置10、二重偏波型送受信装置20、信号処理装置30の動作は実施の形態1と同様なので省略し、レーダ情報処理装置42の詳細な動作について説明する。
降雨強度算出回路102は、信号処理装置30から供給されたKdpデータ(Kdp(r)113)を用いて降雨強度データ(R(Kdp)(r−1)115)を算出する。
一方、受信強度データ降雨強度算出回路107は、信号処理装置30から供給されたdBZデータ(dBZ(r)111)を用いて降雨強度データ(R(dBZ)(r)118)を算出する。
Kdpデータ有無判定回路103は、R(Kdp)(r−1)115とR(dBZ)(r)118の入力を受け、R(Kdp)(r−1)115が予め定められた設定値(実施の形態1と同様のKdp法によって観測可能な最低降雨強度)以上の場合にはR(Kdp)(r−1)115を、設定値より小さい場合にはR(dBZ)(r)118を降雨強度データR(r)116として外部の配信先へ出力する。
以上のように、実施の形態3によれば、Kdpデータが観測可能な観測メッシュにおいては、Kdpデータを用いて算出した降雨強度を採用し、Kdpデータが得られない観測メッシュにおいてのみdBZデータを用いて算出した降雨強度を用いるようにした。このため、強降雨に対する観測制度の高いKdpデータを最大限活用することができるとともに、Kdpデータを得られない弱降雨の降雨強度も算出することができる。よって観測域全体での観測精度を高めることができる。
実施の形態4.
図5は、この発明の実施の形態4による、気象レーダ装置400の構成を示すブロック図である。図1および図3と同一の符号は、同一の構成要素を表している。図に示すように、気象レーダ装置400のレーダ情報処理装置43は、Kdp降雨強度算出回路102、受信強度データ降雨強度算出回路107および最大値算出回路109を備えている。
次に、動作について説明する。
実施の形態4では、二重偏波型空中線装置10、二重偏波型送受信装置20、信号処理装置30の動作は実施の形態1と同様なので省略し、レーダ情報処理装置43の詳細な動作について説明する。
降雨強度算出回路102は、信号処理装置30から供給されたKdpデータ(Kdp(r)113)に基づいて降雨強度データ(R(Kdp)(r−1)115)を算出する。
一方、受信強度データ降雨強度算出回路107は、信号処理装置30から供給されたdBZデータ(dBZ(r)111)を用いて降雨強度データ(R(dBZ)(r)118)を算出する。
最大値算出回路109は、R(Kdp)(r−1)115とR(dBZ)(r)118を比較し、大きい方の値を降雨強度データ(R(MAX)(r)120)として外部の配信先へ出力する。
以上のように、実施の形態4によれば、最大値算出回路109において、観測メッシュ毎にKdpデータを用いて算出した降雨強度とdBZデータを用いて算出した降雨強度のうち大きいほうの値を降雨強度として選択するようにしたので、実施の形態2よりも簡単な回路構成で、高いデータ出現率(全観測メッシュのうち、降雨強度データが得られた観測メッシュの割合)を確保することができ、降雨の見逃しを防ぐことができる。
実施の形態5.
図6は、この発明の実施の形態5による、気象レーダ装置500の構成を示すブロック図である。図1および図3と同一の符号は、同一の構成要素を表している。図に示すように、気象レーダ装置500のレーダ情報処理装置44は、Kdp降雨強度算出回路102、受信強度データ降雨強度算出回路107、最大値算出回路109およびマップ登録データ選択回路(データ選択部)110を備えている。
次に、動作について説明する。
実施の形態5では、二重偏波型空中線装置10、二重偏波型送受信装置20、信号処理装置30の動作は実施の形態1と同様なので省略し、レーダ情報処理装置44の詳細な動作について説明する。
降雨強度算出回路102は、信号処理装置30から供給されたKdpデータ(Kdp(r)113)に基づいて降雨強度データ(R(Kdp)(r−1)115)を算出する。
一方、受信強度データ降雨強度算出回路107は、信号処理装置30から供給されたdBZデータ(dBZ(r)111)を用いて降雨強度データ(R(dBZ)(r)118)を算出する。
最大値算出回路109は、R(Kdp)(r−1)115とR(dBZ)(r)118を比較し、大きい方の値を降雨強度データ(R(MAX)(r)120)として出力する。
マップ登録データ選択回路110は、Kdp降雨強度算出回路102から出力されたR(Kdp)(r−1)115と、受信強度データ降雨強度算出回路107から出力されたR(dBZ)(r)118と、最大値算出回路109から出力されたR(MAX)(r)120の中から、観測メッシュ毎にあらかじめ定めておいたデータを選択し、外部の配信先へ出力する。
以上のように、実施の形態5によれば、マップ登録データ選択回路110において、観測メッシュ毎にKdpデータを用いて算出した降雨強度、dBZデータを用いて算出した降雨強度、およびそれらのうち大きい方の値のいずれかを選択するようにしたので、各観測メッシュの特性に応じて降雨強度を算出することができる。例えば、予め、地形等の影響により生ずるdBZデータとKdpデータの精度の偏差を調べておいて、より精度の高い方のデータを観測メッシュ毎に選択するように設定することができる。
この発明の実施の形態1による、気象レーダ装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1による、距離rおよび方位により定まる観測メッシュと図1に示す各入出力データの対応を示す図である。 この発明の実施の形態2による、気象レーダ装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3による、気象レーダ装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4による、気象レーダ装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態5による、気象レーダ装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
10 二重偏波型空中線装置(送受信部)、20 二重偏波型送受信装置(送受信部)、30 信号処理装置(平均受信電力算出部、伝播位相差算出部)、40,41,42,43,44 レーダ情報処理装置(降雨強度算出部)、100,200,300,400,500 気象レーダ装置、101,104,108 1レンジ遅延回路(第1〜第3の遅延処理部)、102 Kdp降雨強度算出回路(Kdp降雨強度算出部)、103 Kdpデータ有無判定回路(Kdpデータ有無判定部)、105 受信強度補正値算出回路(受信強度補正値算出部)、106 加算回路(加算部)、107 受信強度データ降雨強度算出回路(受信強度データ降雨強度算出部)、109 最大値算出回路(最大値算出部)、110 マップ登録データ選択回路(データ選択部)。

Claims (2)

  1. 空中に垂直偏波および水平偏波の電波を送出し、気象目標からの反射波を受信する送受信部と、
    上記送受信部から上記反射波の受信信号を取得し、平均受信電力値を観測ポイント単位で算出する平均受信電力算出部と、
    上記送受信部から上記反射波の受信信号を取得し、上記垂直偏波および上記水平偏波の反射波の伝播位相差の微分値を上記観測ポイント単位で算出する伝播位相差算出部と、
    上記平均受信電力値と上記伝播位相差の微分値に基づいて、上記観測ポイント毎の降雨強度を算出する降雨強度算出部を備え、
    上記降雨強度算出部は、
    上記伝播位相差の微分値を1単位距離分遅延させる第1の遅延処理部と、
    上記平均受信電力値を1単位距離分遅延させる第2の遅延処理部と、
    上記第1の遅延処理部によって1単位距離分遅延した伝播位相差の微分値を用いてKdp降雨強度を算出するKdp降雨強度算出部と、
    上記Kdp降雨強度が、観測可能Kdp降雨強度の下限値以上と判定した場合には上記Kdp降雨強度を出力するKdp降雨強度有無判定部と、
    上記Kdp降雨強度有無判定部からの出力値と、上記第2の遅延処理部によって1単位距離遅延された平均受信電力値を用いて、途中降雨減衰補正値を算出する受信強度補正値算出部と、
    上記第2の遅延処理部によって遅延処理されていない上記平均受信電力値に、上記途中降雨減衰補正値を加算する加算部と、
    上記加算部によって上記途中降雨減衰補正値を加算された平均受信電力値を用いてdBZ降雨強度を算出し、上記観測ポイント毎の降雨強度として出力する受信強度データ降雨強度算出部と、
    上記受信強度データ降雨強度算出部によって算出されたdBZ降雨強度を1単位距離分遅延させ、上記Kdp降雨強度有無判定部に供給する第3の遅延処理部を備え、
    上記Kdp降雨強度有無判定部は、上記Kdp降雨強度が上記観測可能Kdp降雨強度の下限値より小さい場合には、上記第3の遅延処理部から供給されたdBZ降雨強度を受信強度補正値算出部に出力することを特徴とする気象レーダ装置。
  2. 空中に垂直偏波および水平偏波の電波を送出し、気象目標からの反射波を受信する送受信部と、
    上記送受信部から上記反射波の受信信号を取得し、平均受信電力値を観測ポイント単位で算出する平均受信電力算出部と、
    上記送受信部から上記反射波の受信信号を取得し、上記垂直偏波および上記水平偏波の反射波の伝播位相差の微分値を上記観測ポイント単位で算出する伝播位相差算出部と、
    上記平均受信電力値と上記伝播位相差の微分値に基づいて、上記観測ポイント毎の降雨強度を算出する降雨強度算出部を備え、
    上記降雨強度算出部は、
    上記伝播位相差の微分値を1単位距離分遅延させる第1の遅延処理部と、
    上記平均受信電力値を1単位距離分遅延させる第2の遅延処理部と、
    上記第1の遅延処理部によって1単位距離分遅延した伝播位相差の微分値を用いてKdp降雨強度を算出するKdp降雨強度算出部と、
    上記Kdp降雨強度と、上記平均受信電力値を用いて算出されたdBZ降雨強度を比較し、大きい方の値を出力する最大値算出部と、
    上記最大値算出部からの出力値と、上記第2の遅延処理部によって1単位距離遅延された平均受信電力値を用いて、途中降雨減衰補正値を算出する受信強度補正値算出部と、
    上記第2の遅延処理部によって遅延処理されていない上記平均受信電力値に、上記途中降雨減衰補正値を加算する加算部と、
    上記加算部によって上記途中降雨減衰補正値を加算された平均受信電力値を用いてdBZ降雨強度を算出し、上記観測ポイント毎の降雨強度として出力する受信強度データ降雨強度算出部と、
    上記受信強度データ降雨強度算出部によって算出されたdBZ降雨強度を1単位距離分遅延させ、上記最大値算出部に供給する第3の遅延処理部を備え、
    上記最大値算出部は、上記第3の遅延処理部から供給されたdBZ降雨強度を用いてKdp降雨強度との比較を行うことを特徴とする気象レーダ装置。
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