JP4762490B2 - 電池 - Google Patents
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Description
長時間継続すると、電解液や活物質の分解によって電池筐体内でガスが発生して内圧が上
昇し、さらには電池温度が急激に上昇する熱暴走を生起する恐れもある。このような事態
の発生を未然に防止するため、従来から電池筐体内圧が一定以上になると、電池筐体内を
大気に開放して内圧上昇を防止する安全機構が設けられ、またその安全機構の作動に連動
して電流路を遮断する機構を設けたものも知られている。
以上の圧力で破断する薄肉部を有する弁体と、ガス排出口を有する金属板と、弁体と金属
板の間に配された絶縁ガスケットとを設け、弁体と金属板を絶縁ガスケットに形成された
開口内で溶着し、電池筐体内圧が所定以上になると弁体が反転し、溶着部が離れて接続が
遮断され、さらに電池筐体内圧が上昇すると弁体の薄肉部が破断してガスを外部に放出す
るようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ード線と安全弁体に設けた突起を、極板群と封口板の間に介装した絶縁板に形成されてい
る開口を通して溶接接続し、電池筐体内圧が所定以上になると弁体が変形して溶接を破断
し、接続を遮断するようにしたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
電流に伴う温度上昇時に電流を効果的に遮断するようにしたものも知られている(例えば
、特許文献3参照)。
いう問題がある。
なるため高出力の電池には適さず、また電池温度の上昇によって動作するものであるため
熱暴走が開始された後に有効に作動するが、熱暴走は極めて短時間に進行するので、PT
C素子のみでは安全機構としての信頼性が十分でないという問題がある。
になるとガスを外部に放出するとともに電流を遮断できる電池を提供することを課題とする。
が所定圧力状態になるとガスを外部に放出しかつ電流を遮断することができる。
な長方形、若しくは隅丸長方形ないし長円形の角筒状のケース2内に、発電要素としての
極板群3が電解液とともに収容されている。また、ケース2の両端開口が、後述の正極集
電体兼用の下部蓋体7と上部蓋体8にて密封されて電池筐体1Aが構成されている。
タ6を順次重ねた状態で薄板状の巻芯材の外周に巻回し、巻回終了後に巻芯材を引き抜い
て扁平に圧縮することで構成されており、正極板4と負極板5がそれらの間にセパレータ
6を介装した状態で積層された構成となっている。正極板4はアルミ箔から成る芯材4a
に正極合剤を塗着・乾燥して構成され、負極板5は銅箔から成る芯材5aに負極合剤を塗
着・乾燥して構成され、セパレータ6は多孔性ポリプロピレンフィルムなどにて構成され
ている。また、この極板群3の外周は短絡防止の必要に応じて外周セパレータ(図示せず
)にて覆われ、若しくはケース2の内周に絶縁樹脂層(図示せず)が形成されている。
材5aは互いに反対側に突出されており、突出した正極の芯材4aに正極集電体7がレー
ザビーム溶接や電子ビーム溶接にて接合され、突出した負極の芯材5aに負極集電体8が
レーザビーム溶接や電子ビーム溶接にて接合されている。
ており、図5に示すように、平面形状がケース2の下端部内周に嵌合する長円形で、その
外周縁の全周に環状立ち上げ部9が外側(極板群3とは反対側)に向けて立ち上げ形成さ
れ、この正極集電体7をケース2の下端部に嵌合させ、ケース2の下端縁と環状立ち上げ
部9の端縁をレーザビーム溶接などで溶接し、その溶接部10にて密封状態で一体接合さ
れている。また、長辺方向の両端の半円部では周方向の略中央部に、内側(極板群3側)
に向けて突出する半径方向の接合突部11が突出形成され、両端部間では長辺方向に適当
間隔置きに複数のほぼ全幅にわたる接合突部12が突出形成され、これら接合突部11、
12を極板群3から突出している正極の芯材4aに圧接させた状態で、これらの接合突部
11、12の部分でレーザビーム溶接や電子ビーム溶接を行って正極の芯材4aと接合さ
れている。
板群3の上端との間に形成された電池筐体1Aの一端部の空間に配設されており、図6に
示すように、平面形状がケース2内に収容配置される平面形状がほぼ長円形の平板にて構
成され、長辺方向の両端の半円部では周方向の略中央部に、内側(極板群3側)に向けて
突出する半径方向の接合突部14が突出形成され、両端部間では長辺方向に適当間隔置き
に複数のほぼ全幅にわたる接合突部15が突出形成され、これら接合突部14、15を極
板群3から突出している負極の芯材5aに圧接させた状態で、これらの接合突部14、1
5の部分でレーザビーム溶接や電子ビーム溶接を行って負極の芯材5aに接合されている
。
パンタグラフ形状の緩衝部16が一体的に屈曲成形されている。なお、この緩衝部16は
別途に成形したものを平板状の負極集電体8に一体接合しても良い。また、この緩衝部1
6の上面中央部には、図4及び図6に詳細に示すように、バーニング加工による筒状突部
17が形成され、この筒状突部17に負極端子としての電極柱18の下端面に形成した嵌
合穴19が嵌合され、電極柱18が精度良く位置決めされた状態で抵抗溶接等にて緩衝部
16に一体接合されている。かくして、電極柱18は緩衝部16を介して水平方向及び垂
直方向の変位及び水平方向の揺動を許容する状態で負極集電体8に接続されている。
下方に適当距離の位置に断面円弧状の浅い密封用の環状凹部21が形成されている。この
環状凹部21は、場合によっては形成しなくても良く、あるいは非常に浅い多条の環状溝
を所定範囲にわたって形成しても良い。
全周に環状立ち上げ部22が外側(極板群3とは反対側)に向けて立ち上げ形成されてお
り、この上部蓋体13がケース2の上端部に嵌合され、ケース2の上端縁と環状立ち上げ
部22の端縁がレーザビーム溶接などで溶接され、その溶接部23にて密封状態で一体接
合されている。
立ち上げ形成されており、保持筒部24の内周と電極柱18の外周との間に絶縁ガスケッ
ト25を介装した状態で、保持筒部24の環状溝21に対応する部分をかしめて縮径変形
部26を形成し、絶縁ガスケット25を圧縮させることで、電極柱18と保持筒部24の
間が密封されている。また、上部蓋体13には、電池筐体1A内の内圧が一定以上になる
と破断して外部に開放する安全弁27、及び電池筐体1A内に電解液を注液する注液口2
8とその封止栓29が設けられている。
覆う緩衝部カバー30が絶縁ガスケット25と一体形成されて設けられている。なお、絶
縁ガスケット25と緩衝部カバー30は別々に構成しても良い。また、極板群3の上端部
に露出している負極板5の芯材5a及び負極集電体8の外周部がケース2と接触して短絡
するのを防止するため、負極集電体8及び負極板5の芯材5aの露出部の少なくとも外周
部を覆う絶縁枠31が設けられている。
すると、電池筐体1A内の圧力が上昇し、図7(a)に示すように、極板群3の両端にお
いて、電池筐体1A内の圧力P1 が、P1 >>P0 (=外部の圧力)の所定の圧力以上に
なる。すると、図7(b)に示すように、安全弁27が作動して電池筐体1Aの一端側が
外部に開放され、電池筐体1A内の一端部の圧力が外部の圧力P0 に近い圧力に急激に低
下する。一方、電池筐体1A内に極板群3は移動可能に収容されるとともに極板群3はガ
スがすばやく流動するのに十分なガス通路を有していないため、電池筐体1Aの他端の圧
力P2 はP1 よりは多少小さくなっても、P0に対してはP2 >>P0 となっているため、白抜き矢印の如く、極板群3が電池筐体1Aの一端側に向けて移動する。その結果、極板群3の他端と正極集電体7との接合が分離され、電流が遮断される。なお、極板群3の一端側への移動に伴って、極板群3の一端に接合された負極集電体8と上部蓋体13及びそれに結合固定された電極柱18との間に介在されている緩衝部16と緩衝部カバー30が比較的容易に圧縮変形されることで、この極板群3の移動は許容される。
、極板群3とケース2内周面との間の移動抵抗力と極板群3と正極集電体7との接合強度
と緩衝部16と緩衝部カバー30を圧縮変形させるのに必要な力の和よりも大きくなるよ
うに設定されている。
3に、周囲を薄肉部で取り囲んで構成した安全弁27を配設した例を示したが、図8(a
)、(b)に示すように、上部蓋体13の一端部で環状立ち上げ部22を形成せずに、上
部蓋体13の一端部の板面を倒立L字状に屈曲させてその水平部を環状立ち上げ部22の
上端縁とほぼ同一面とした易変形部37を形成し、この易変形部37の外周縁をケース2
の開口縁内周に突き合わせて溶接部38にて接合した開放機構36を設けても良い。
合わせて比較的接合強度の小さい溶接部38にて接合しているので、電池筐体1Aの内圧
が所定以上になると、図8(c)に示すように、溶接部38が容易に破断して易変形部3
7が外側に向けて変形し、電池筐体1Aの一端部が外部に開放される。その結果、上記実
施形態と同様に電池筐体1A内の一端と他端の圧力差によって極板群3が一端側に移動し
、電流が遮断される。
外部に開放する開放機構としては、電池筐体1Aの内圧が所定以上になった時に破断して
開口する弱強度部を電池筐体1Aの一端部に設けた構造であれば良く、具体的には種々の
構造のものを適用することができる。
定されるものではなく、円筒形電池等の任意の形状の密閉形電池においても、電池筐体内
で極板群が移動できる空間を有する電池に有効に適用することができる。
1A 電池筐体
2 ケース
3 極板群
7 正極集電体(下部蓋体)
13 上部蓋体
18 電極柱(電極端子)
27 安全弁(開放機構)
36 開放機構
Claims (1)
- 一端に負極集電体を接合し、他端に正極集電体を接合した極板群を電池筐体内に収容し、前記電池筐体の一端側に前記電池筐体内が所定以上の内圧になった時に前記電池筐体内のガスを外部に放出する安全弁を設けた電池において、
前記安全弁が作動して生じた前記極板群の両端間の圧力差により前記極板群が一端側に移動する移動力で前記極板群の他端と前記正極集電体の接合を分離するようにしたことを特徴とする電池。
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