JP4761927B2 - 挿管支援装置 - Google Patents

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本発明は、挿管チューブの先端を気管に挿入するために用いられる挿管支援装置に関するものである。
例えば、事故等の事情により意識障害を呈した患者に対する一次救命処置として、人工呼吸を行わなければならない場合がある。この人工呼吸は、器具を用いずに行われることもあるが、人工呼吸器を用いて行われることもある。
人工呼吸器を用いて人工呼吸を行う場合、その基端が人工呼吸器に接続される挿管チューブを患者の気管に挿入し、この挿管チューブを介して人工呼吸器から気管に空気を送り込む。
ところで、患者が意識を失うと、咽頭および喉頭の筋肉の弛緩や、下顎の重力による落ち込みが生じるため、舌根沈下が生じ、これにより気道が閉塞する。
したがって、上述したような挿管チューブの気管(目的部位)ヘの挿入(以下、「挿管作業」という)を行う場合には、まず、舌を押し上げて閉塞した気道をこじ開け、気道を確保することが必要になる。
気道を確保するために用いられる器具として、経口エアウェイと呼ばれるものがある(例えば、特許文献1参照)。
この経口エアウェイは、この先端側が湾曲する長尺の部材であり、例えば、意識障害を呈した患者の口から挿入されて、先端側の所定の部分が患者の舌根部分に当接することにより舌根部分を持上げる等して気道を確保する。
ただし、経口エアウェイは、気道を確保するための器具に過ぎず、経口エアウェイにより咽頭ないし喉頭(および喉頭内部の声門裂)を観察することはできない。このため、経口エアウェイを使用した状態で挿管作業を行うことは難しい。
また、気道を確保する挿管補助器具として、ビデオ喉頭鏡が知られている。
このビデオ喉頭鏡は、気道を確保するために用いるバールのような形状をなす挿入部と、挿入部の先端部に設けられたCCD等の撮像素子と、この撮像素子で撮像された画像を表示するディスプレイ等の画像表示手段とを備えている。
すなわち、ビデオ喉頭鏡は、気道を確保する挿管補助機能と、咽頭ないし喉頭を観察できる機能とを併せ持ったものである。
したがって、ビデオ喉頭鏡を用いれば、咽頭ないし喉頭を観察できるため、挿管作業がある程度容易になるが、柔軟な材料で構成された挿管チューブを小さな声門裂から気管ヘと挿入するのには、高度な技術が必要となる。
このように、従来の器具では、使用者によらず、挿管作業を容易かつ確実に行うことが困難である。
また、ビデオ喉頭鏡を用いる挿管作業では、患者の顎を突き出すようにして(頚椎を曲げて)、口腔から声門裂までを略直線状にしなければ、挿管チューブを挿入することができないため、頚椎を挫傷している患者(挿管困難症例の患者)の場合は、その頚椎を曲げることができないので、ビデオ喉頭鏡を使用することができないという問題がある。
特開平8−322937号公報
本発明の目的は、簡単な操作で、挿管作業を容易かつ確実に行うことができ、また、安全性が高い挿管支援装置を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(17)の本発明により達成される。
(1) 装置本体と、
患者の気管またはその近傍に挿入される長尺の挿入部を有し、前記装置本体の基端部に接続される挿管支援具と、
前記挿入部の先端部から観察部位の像光を取得する像光取得手段と、
前記像光取得手段により取得された像光に基づく画像を表示する画面を有するディスプレイとを有する挿管支援装置であって、
前記挿入部は、挿管チューブを前記患者の気管へ挿管する際、前記挿管チューブを前記患者の気管へ案内するとともに、前記挿入部を挿入した状態で前記挿管チューブを離脱可能な溝と、
前記像光取得手段の少なくとも一部が設置される設置部と、
前記挿入部の先端部に設けられ、先端方向に向って突出した板状の突出部とを有し、
前記ディスプレイは、前記装置本体の基端部に前記装置本体の基端面と重なるようにして設けられ、
前記溝の基端側開口は、前記挿入部の側面の基端部に形成され、
前記挿入部のうちの少なくとも前記突出部は、光透過性を有することを特徴とする挿管支援装置
これにより、簡単な操作で、患者の気管への挿管作業を容易かつ確実に行うことができ、また、安全性の高い挿管支援具が得られる。
特に、ガイド手段を有しているので、挿管チューブを気管に挿入する際、患者の頚椎を曲げて顎を突き出すような姿勢をとらせる必要がなく、このため、頚椎を挫傷している患者(挿管困難症例の患者)に対しても挿管作業を容易かつ確実に行うことができる。
また、挿入部の先端部に板状の突出部を有しているので、この突出部で患者の喉頭蓋を持ち上げることができ、これにより、患者の気道を容易かつ確実に確保することができる。
また、像光取得手段が設置される設置部位を有しているので、像光取得手段が設置されることにより、例えば、挿入部の先端部付近や、気管の入口である声門裂と挿管チューブの位置関係を観察しながら挿管作業を行うことができるので、挿管作業をより容易かつ確実に行うことができる。また、挿入部の先端部の突出部が光透過性を有しているので、突出部で患者の喉頭蓋を持ち上げる際、その突出部を介して喉頭蓋を観察することができ、これにより喉頭蓋を容易かつ確実に持ち上げることができる。
(2) 前記挿入部は、途中で湾曲した湾曲部を有しており、
前記突出部は、前記挿入部の先端部の前記湾曲部の内側面の延長上から立設している上記(1)に記載の挿管支援装置
これにより、挿管作業をより容易に行うことができる。
(3) 前記設置部は、前記挿入部の長手方向に沿って形成された内腔であり、前記像光取得手段の少なくとも一部は、前記内腔に収納される上記(1)に記載の挿管支援装置
これにより、像光取得手段が挿入部の外側に設置される場合に比べ、挿管作業を容易に行うことができる。
(4) 前記内腔の少なくとも先端部は、液密に封止されており、前記内腔に収納された前記像光取得手段の少なくとも先端部が、外部に露出しないよう構成されている上記(3)に記載の挿管支援装置
これにより、挿入部の先端部から内腔内への液(例えば、唾液)の浸入を防止することができる。
(5) 前記挿入部は、前記内腔の先端部を液密に封止し、光透過性を有する閉塞部を有する上記(4)に記載の挿管支援装置
これにより、挿入部の先端部から内腔内への液(例えば、唾液)の浸入を防止することができる。
(6) 前記突出部の平面視での形状は、略四角形をなしている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の挿管支援装置
これにより、突出部で患者の喉頭蓋をより容易に持ち上げることができる。
(7) 前記突出部の突出方向の長さ(A)は、10〜40mmである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の挿管支援装置
これにより、突出部で患者の喉頭蓋をさらに容易に持ち上げることができる。
(8) 前記挿入部の先端部の横断面における形状は、略四角形をなしている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の挿管支援装置
これにより、口腔内で、ある一定以上の空間を確保することができるため、撮像画像内から舌など非観察対象物を除去することができ、確実に声門裂などの目的部位を観察できる。
(9) 前記挿入部の先端部の横断面における寸法は、横方向の長さ(B)が15〜40mm、縦方向の長さ(C)が10〜30mmである上記(8)に記載の挿管支援装置
これにより、口腔内で、ある一定以上の空間を確保することができるため、撮像画像内から舌など非観察対象物を除去することができ、確実に声門裂などの目的部位を観察できる。
(10) さらに、前記挿入部の長手方向に沿って設けられた貫通孔または溝を少なくとも1つ有する上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の挿管支援装置
これにより、その貫通孔や溝に、例えば、吸引用のチューブや鉗子等を設けることができる。前記吸引用のチューブにより、例えば、唾液、痰等の流動性を有する異物を吸引し、除去することができ、また、前記鉗子により、例えば、固体(固形)の異物を除去することができる。
(11) 前記貫通孔または溝は、吸引用のチューブまたは鉗子を設けるためのものである上記(10)に記載の挿管支援装置
これにより、その貫通孔や溝に設けられた吸引用のチューブにより、例えば、唾液、痰等の流動性を有する異物を吸引し、除去することができ、また、鉗子により、例えば、固体(固形)の異物を除去することができる。
(12) 前記溝は、前記挿入部の長手方向に沿って設けられている上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の挿管支援装置
これにより、挿管チューブを正確に案内することができ、挿管作業をより容易に行うことができる。
(13) 前記挿管支援具は、前記装置本体に対して着脱自在に装着される上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の挿管支援装置。
これにより、使用の度毎に、挿管支援具を交換することにより、洗浄、消毒、滅菌等を施す必要がなく、手間を低減することができる。
(14) 前記像光取得手段の前記設置部に設置される部分は、前記挿入部に対して着脱自在である上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の挿管支援装置。
これにより、像光取得手段を装置本体側に残したまま、挿管支援具のみを交換することができる。
(15) 前記像光取得手段の視野の中心線が、前記挿管チューブ側に向くように、前記挿入部の先端部における中心軸に対して傾斜するよう構成されている上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の挿管支援装置。
これにより、挿管作業では、像光取得手段により取得された像光に基づいて、気管の入口である声門裂と挿管チューブの先端部の位置関係を極めて容易に把握することができる。
(16) 前記挿入部の先端部から前記挿管チューブが繰り出されたとき、前記ディスプレイに表示された画像上で、その略中心部に向って前記挿管チューブが進むよう構成されている上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の挿管支援装置。
これにより、挿管作業では、ディスプレイに表示された画像を見て、気管の入口である声門裂と挿管チューブの先端部の位置関係を極めて容易に把握することができる。
(17) 前記観察部位を照明する照明手段を有する上記(1)ないし(16)のいずれかに記載の挿管支援装置。
これにより、像光取得手段は、より鮮明な像光を取得することができる。
本発明によれば、他の器具を用いることなく、ガイド手段により挿管チューブが気管へ案内されるので、挿管作業を容易かつ確実に行うことができる。特に、ガイド手段を有しているので、挿管チューブを気管に挿入する際、患者の頚椎を曲げて顎を突き出すような姿勢をとらせる必要がなく、このため、頚椎を挫傷している患者(挿管困難症例の患者)に対しても挿管作業を容易かつ確実に行うことができる。
また、挿入部を挿入した状態で挿管チューブを挿入部から離脱(分離)させることができるので、挿管作業終了後、挿管チューブを気管に挿入した状態で、挿入部を除去する(抜き取る)ことができる。
また、挿入部の先端部に板状の突出部を有しているので、この突出部で患者の喉頭蓋を持ち上げることができ、これにより、患者の気道を容易かつ確実に確保することができる。
また、像光取得手段により観察部位の像光を取得することによって、例えば、挿入部の先端部付近や、気管の入口である声門裂と挿管チューブの位置関係を観察しながら挿管作業を行うことができ、これにより、挿管作業をより容易かつ確実に行うことができる。また、挿入部の先端部の突出部が光透過性を有しているので、突出部で患者の喉頭蓋を持ち上げる際、その突出部を介して喉頭蓋を観察することができ、これにより喉頭蓋を容易かつ確実に持ち上げることができる。
また、挿管作業に要する時間を短縮することができ、患者への負担を軽減することができる。
以下、本発明の挿管支援装置を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の挿管支援装置の実施形態を示す斜視図、図2は、図1に示す挿管支援装置の装置本体の斜視図、図3および図4は、それぞれ、図1に示す挿管支援装置の挿管支援具の斜視図、図5は、図1に示す挿管支援装置の装置本体と挿管支援具との接続部(結合部)の断面図、図6は、図1に示す挿管支援装置のスコープの側面図および正面図、図7は、図1に示す挿管支援装置の挿管支援具の先端部の背面図である。
なお、以下では、説明の都合上、原則的に、図1、図3、図4および図7中の下側を「先端」、上側を「基端」とする。但し、挿管支援具の挿入部は、途中で湾曲しているので、それに伴って、先端方向が変化している。また、図5および図6の左側を「先端」、右側を「基端」とする。
これらの図に示す挿管支援装置1は、装置本体2と、この装置本体2に着脱自在に装着された挿管支援具3とを有している。
この挿管支援装置1は、後述するように、患者の口(口腔)を介して該患者の気管へ挿入される挿管チューブ200と組み合わせて用いられる。
図1に示すように、挿管チューブ200は、その横断面がほぼ円形をなし、かつ、エラストマーやゴム等の柔軟な材料で構成されている。
装置本体2には、一般的な経口エアウェイが備えるのと同様の機能に加え、後述する各機能を持つ挿入部4を有する挿管支援具3が装着されている。
この挿入部4は、長尺(長尺状)の部材で構成され、患者の口(口腔)から、患者の目的部位である気管またはその近傍に挿入される。例えば、挿入部4は、意識障害を呈した患者、あるいは全身麻酔患者の口から挿入して用いられ、挿入部4の先端側の後述する舌片(突出部)42で患者の喉頭蓋を持ち上げつつ、挿入部4の先端側の所定の部分を患者の舌根部分に当接させることにより、患者の気道を確保する。
図3および図4に示すように、挿入部4は、先端側が図3中の上方を向くように、長手方向の途中で湾曲した湾曲部40を有しており、基端側と先端側とのなす角度が略90°となっている。また、挿入部4(挿管支援具3)は、本実施形態では、全体が光透過性を有しているが、これに限らず、必要な部分(部位)のみが光透過性を有していればよい。
挿入部4の図3中の左方側面には、挿入部4の基端部から先端部41に亘って、すなわち、挿入部4の長手方向に沿って溝(ガイド手段)43が設けられている。また、挿管支援装置1の一般的な使用方法は、使用者が、まず、横たわる患者の頭上側に位置し、かつ、後述のディスプレイ71が収納される状態において使用者側に対向するように挿管支援装置1を構える。使用者と患者と挿管支援装置1がこの位置関係(使用時の位置関係)にある場合、溝43は、挿入部4の使用者にとって右側(右手側)に設けられていることになる。
この溝43は、挿入部4により気道が確保された場合、患者の口から挿入される挿管チューブ200を当該患者の気管へ案内する機能を有するものである。また、ガイド手段が溝43であるので、挿入部4を患者に挿入した状態で、挿管チューブ200を容易に離脱することができる。
挿管チューブ200は、挿入部4により気道が確保された場合、その挿入部4の基端部から溝43に導入(挿入)され、挿入部4の先端部41へ向かって繰り出される。このとき、挿管チューブ200は、少なくとも溝43の側壁(本実施形態では、溝43の内壁全体)により案内されつつ、溝43内を摺動して前進する。そして、挿管チューブ200の先端は、挿入部4の先端部41から、喉頭の奥の声門裂に向かって繰り出される。この場合、溝43は、挿入部4の使用者にとって右側に設けられているので、使用者は、ビデオ喉頭鏡と同じ手技方法である右手で、挿管チューブ200を操作することができる。
溝43の横断面形状は、略半円状をなしている。この溝43の幅(最大幅)、すなわち、直径は、挿管チューブ200の外径よりも若干大きい程度に設定されている。なお、溝43の横断面形状は、半円状に限らず、この他、例えば、U字状、コの字等が挙げられる。また、ガイド手段は、溝に限らず、例えば、孔等であってもよい。
また、溝43の図4中の左方側壁の縁および右方側壁の縁には、それぞれ、挿管チューブ200のストッパ(脱落阻止手段)として、溝43の全長に亘って、リブ(凸条)431が設けられている。左方側壁の縁に設けられたリブ431は、右方側壁の縁に向かって突出し、右方側壁の縁に設けられたリブ431は、左方側壁の縁に向かって突出している。すなわち、一方のリブ431は、他方のリブ431に向かって突出している。
このリブ431により、溝43の開口部の幅(図4中、長さW)は、溝43の開口部より内側の部分の幅よりも小さくなっている。すなわち、溝43の開口部の幅は、挿管チューブ200の外径よりも小さくなっている。これにより、溝43へ挿入された挿管チューブ200が、溝43の開口部から脱落することが防止される。
また、挿入部4の先端部41には、先端方向に向って突出し、光透過性を有する板状の舌片(突出部)42が設けられている。この舌片42は、先端部41の湾曲部40の内側面の延長上に立設している。挿管作業の際は、この舌片42で患者の喉頭蓋を持ち上げることができ、これにより、患者の気道を容易かつ確実に確保することができる。
前記舌片42の平面視での形状は、略四角形をなしている。また、舌片42の各角部は、丸みを帯びており、これにより挿入時の安全性が向上する。なお、舌片42の平面視での形状は、四角形に限らず、この他、例えば、半楕円状、半円状等が挙げられる。
ここで、図4に示す舌片42の突出方向の長さAは、10〜40mm程度であるのが好ましく、20〜30mm程度であるのがより好ましい。
舌片42の長さAが、前記上限値を超えると、挿管作業の際、邪魔になり、また、舌片42の厚みが小さい場合に、強度が不十分となる。
また、舌片42の長さAが、前記下限値未満であると、挿管作業の際、患者の喉頭蓋を持ち上げ難くなる。
また、舌片42の厚み(厚さ)は、先端部では1〜2mm程度で、根元部では3〜5mm程度であるのが好ましい。
舌片42の厚みが、前記値を超えると、挿管作業の際、患者の喉頭蓋を持ち上げ難くなる。
また、舌片42の厚みが、前記値未満であると、材質によっては強度が不十分となる。
また、挿入部4の先端部41の横断面における形状は、略四角形をなしている。また、挿入部4の先端部41の横断面における寸法は、図4に示す横方向の長さ(舌片42の厚み方向に対して略垂直な方向の長さ)Bが、15〜40mm程度であるのが好ましく、25〜30mm程度であるのがより好ましく、また、縦方向の長さ(舌片42の厚み方向の長さ)Cが、10〜30mm程度であるのが好ましく、15〜20mm程度であるのがより好ましい。
挿入部4の先端部41の横断面における横方向の長さBや縦方向の長さCが、前記上限値を超えると、挿管作業の際、挿入部4を患者に挿入し難くなるとともに、患者の負担が増大する。
また、前記横方向の長さBや縦方向の長さCが、前記下限値未満であると、舌片42が板状であるので、挿管作業において、挿入部4の先端部41を患者の舌根部分に当接させた(押し付けた)際、患者の舌が挿入部4の先端部41の側方に垂れてきて、その舌により、後述するCCD53の視野が狭くなる。
なお、挿入部4の先端部41の横断面における形状は、四角形に限らず、この他、例えば、楕円状、半楕円状、円形状、半円状等が挙げられる。
また、挿入部4には、後述するスコープ5(像光取得手段)の少なくとも一部(本実施形態では、全体)が設置される設置部として、基端部から先端部41に亘って、すなわち、挿入部4の長手方向に沿ってスコープガイド孔(内腔)44が形成されている。この場合、スコープガイド孔44の先端部(本実施形態では、スコープガイド孔44全体)は、舌片42の幅方向(図4中の矢印bの方向)に偏在している。すなわち、使用者と患者と挿管支援装置1が前記使用時の位置関係にある場合、スコープガイド孔44は、使用者にとって左側(左手側)に偏在していることになる。
また、スコープガイド孔44は、その横断面が略円形をなし、挿入部4の基端部において開口(開放)している。後述するように、このスコープガイド孔44の基端側は、装置本体2に挿管支援具3が装着された状態で、液密(気密)に封止されるようになっている。
また、スコープガイド孔44の先端部(挿入部4の先端部41)には、光透過性を有する閉塞部45が設けられており(固定されおり)、スコープガイド孔44の先端部は、この閉塞部45により、液密(気密)に封止されている。なお、閉塞部45は、挿入部4と一体的に形成されていてもよい。
図1および図5に示すように、スコープガイド孔44の内部には、スコープ5が収納される(着脱自在に設けられる)。この場合、スコープ5の先端部は、スコープガイド孔44の先端部に配置される。そして、前述したように、スコープガイド孔44の先端部が閉塞部45により封止されているので、スコープガイド孔44に収納されたスコープ5の先端部(像光取得手段および照明手段)は、外部に露出しない(外気に触れない)ようになっている。このスコープ5は、挿入部4の先端部41から観察部位の像光(被写体像)を取得(撮像)する像光取得手段(撮像手段)と、観察部位を照明する照明手段とを兼ねる装置(手段)であり、防水構造を有している。なお、スコープ5の防水構造については、例えば、従来公知の種々の構造(構成)を採用することができる。
図5および図6に示すように、スコープ5は、可撓性を有し、長尺状をなす本体部51と、本体部51の基端部に設けられたコネクタ部52とを備えている。このスコープ5は、コネクタ部52により、装置本体2の後述するコネクタ部61と、着脱自在に、機械的に接続される。この接続の結果、スコープ5と装置本体2とは、電気的な接続もなされる。
本体部51の先端部の内部には、CCD(撮像素子)53と、光源として白色LED(発光ダイオード)55とが設置されている。また、本体部51のCCD53の先端側には、対物レンズ54を有する1つ以上の撮像用のレンズ(レンズ群)が設置され、白色LED55の先端側には、照明用レンズ56が設置されている。なお、以下では、対物レンズ54を有する1つ以上の撮像用のレンズ(レンズ群)を、単に「対物レンズ54」と言う。
具体的には、本体部51の先端部には、その先端において開口(開放)している図示しない2つの孔が形成されており、CCD53および対物レンズ54は、一方の孔に設置され、その孔の先端部は、光透過性を有する窓部57で液密に封止されている。また、白色LED55および照明用レンズ56は、他方の孔に設置され、その孔の先端部は、光透過性を有する窓部58で液密に封止されている。なお、照明用レンズ56は省き、窓部58が照明用レンズの役割も兼ねるようにしても良い。CCD53および対物レンズ54と白色LED55および照明用レンズ56とを別々の孔に設置し、別々の窓部57、58を設けることにより、CCD53および対物レンズ54と、白色LED55および照明用レンズ56とが、互いに遮光され、白色LED55から発せられた光がCCD53へ悪影響を及ぼしてしまうのを防止できる。なお、本体部51は、CCD53と対物レンズ54との位置関係、白色LED55と照明用レンズ56との位置関係、CCD53および対物レンズ54と白色LED55および照明用レンズ56との位置関係をそれぞれ固定する機能を有している。
前記CCD53の制御線および信号線と白色LED55の信号線は、それぞれ、本体部51の内部を通り、コネクタ部52の所定の端子に接続されている。なお、CCD53および対物レンズ54により像光取得手段が構成され、白色LED55および照明用レンズ56(窓部58)により照明手段が構成される。
このスコープ5では、挿入部4の先端部41が位置する部位やその近傍の部位である観察部位からの反射光(像光)が、対物レンズ54によりCCD53の受光面(撮像面)上に結像し、その被写体像(像光)をCCD53で撮像する。すなわち、CCD53により観察部位が撮像される。具体的には、例えば、CCD53は、挿入部4の舌片42で患者の喉頭蓋を持ち上げる際、少なくとも患者の喉頭蓋およびその近傍の被写体像を撮像(取得)し、また、挿入部4により気道が確保された場合、少なくとも患者の声門裂およびその近傍(喉頭ないし声門裂)の被写体像を撮像することができる。
また、白色LED55が発光すると、その白色LED55から発せられた光は、照明用レンズ56を介して、挿入部4の先端部41から観察部位に照射され、その観察部位が照明される。これにより、観察部位を十分な明るさに照明することができる。
なお、白色LED55の数は、図示例では、1つであるが、これに限らず、対物レンズ54のFナンバーおよびCCD53の感度特性により、2つ以上であってもよい。
ここで、図7に示すように、前記スコープガイド孔44の先端部は、挿管チューブ200(溝43)側に傾斜している。すなわち、スコープガイド孔44は、このスコープガイド孔44に収納されるスコープ5のCCD53(像光取得手段)の視野の中心線59が、挿管チューブ200(溝43)側に向くように、挿入部4の先端部41における中心軸47に対して傾斜するように形成されている。
すなわち、挿管作業において、挿入部4の先端部41から挿管チューブ200が繰り出されたとき、後述するディスプレイ71により表示された画像上で、その画像の略中心部に向って挿管チューブ200が進むよう構成されている。
これにより、挿管作業では、ディスプレイ71に表示された画像を見て、気管の入口である声門裂と挿管チューブ200の先端部の位置関係を極めて容易に把握することができる。
なお、像光取得手段の構成は、前記のものには限定されない。像光取得手段の他の構成としては、像光取得手段は、例えば、イメージガイドと、イメージガイドの基端側に設けられたCCD(撮像素子)とで構成されていてもよい。イメージガイドは、例えば、ファイバ束と、このファイバ束の先端側に設けられた対物レンズとで構成される。また、ファイバ束は、例えば、石英、多成分ガラス、プラスチック等により構成される光ファイバが複数本束ねられて構成されている。この構成の像光取得手段では、イメージガイドは、観察部位からの反射光(像光)を対物レンズで捉え、捉えられた像光(被写体像)をファイバ束を介してCCDへ伝達し、CCDは、その被写体像を撮像する。そして、この構成例では、イメージガイドは、観察部位の像光(被写体像)を撮像素子に導くための手段を構成する。なお、撮像素子は、装置本体2に設けられてもよく、また、挿管支援具3に設けられてもよい。また、CCDに代えて、接眼レンズを設けることにより、観察部位を肉眼で観察するような構成としてもよい。
また、照明手段の構成は、前記のものには限定されない。照明手段の他の構成としては、照明手段は、例えば、ライトガイドと、ライトガイドの基端側に設けられた白色LED(光源)とで構成されていてもよい。ライトガイドは、例えば、ファイバ束と、このファイバ束の先端側に設けられた照明用レンズとで構成される。また、ファイバ束は、前記イメージガイドのファイバ束と同様の材質とすればよい。この構成の照明手段では、ライトガイドは、白色LEDから発せられた光を導光し、挿入部4の先端部41から観察部位に照射して照明する。そして、この構成例では、ライトガイドは、光源からの光を挿入部4の先端部41に導く手段(導光手段)を構成する。なお、光源は、装置本体2に設けられてもよく、また、挿管支援具3に設けられてもよい。
また、挿入部4には、基端部から先端部41に亘って、すなわち、挿入部4の長手方向に沿って貫通孔46が形成されている。この場合、貫通孔46の先端は、前記溝43と前記スコープガイド孔44との間で、かつ舌片42側に位置し、貫通孔46の基端は、溝43側に位置している。また、貫通孔46は、その横断面が略円形をなしている。
この貫通孔46の内部には、例えば、図示しない吸引用のチューブまたは鉗子等が設けられる。この吸引用のチューブや鉗子は、貫通孔46の内部に、着脱自在に設けられるようになっていてもよく、また、固定されていてもよい。前記吸引用のチューブにより、例えば、唾液、痰等の流動性を有する異物を吸引し、除去することができる。また、前記鉗子により、例えば、固体(固形)の異物を除去することができる。
なお、貫通孔46の数は、図示例では、1つであるが、これに限らず、2つ以上であってもよい。
また、貫通孔46に代えて、溝が1つ以上形成されていてもよく、また、貫通孔46および溝がそれぞれ1つ以上形成されていてもよい。
図1、図2および図5に示すように、装置本体2は、ケーシング21を備え、防水構造を有している。なお、装置本体2の防水構造については、例えば、従来公知の種々の構造(構成)を採用することができる。
図5に示すように、ケーシング21は、ケース本体22と、ケース本体22の先端側に設けられた環状の取付部23とを有している。ケース本体22と取付部23とは、ボルト(雄螺子)27により、固定されている。この場合、前述したように、ケース本体22と取付部23との間は、例えば、図示しないパッキン等のシール部材(シール手段)により、液密(気密)にシールされている。なお、ケース本体22と取付部23とが一体的に形成されていてもよい。
また、取付部23の外周側には、環状の操作環24が正逆両方向に回転可能(回動可能)に設置されている。また、操作環24は、押え部材25により、取付部23からの離脱が阻止されている。この操作環24の先端部の内周面には、螺子241が形成されている。
一方、前記挿管支援具3の基端部31の外周面には、前記操作環24の螺子241と螺合する螺子311が形成されている。
また、取付部23の外周面には、溝231が形成されており、この溝231の内部には、パッキン等のシール部材(シール手段)26が設置されている。
挿管支援具3を装置本体2に装着(固定)する際は、装置本体2のケーシング21の取付部23と操作環24との間に、挿管支援具3の基端部31を挿入し、操作環24を所定方向に回転させる(回転操作する)。これにより、挿管支援具3は、装置本体2に対して基端方向に移動し、挿管支援具3が装置本体2に装着される。
この装置本体2に挿管支援具3が装着された状態では、装置本体2の取付部23と、挿管支援具3の基端部31との間が、シール部材26により液密(気密)にシールされ、これにより、挿管支援具3の挿入部4のスコープガイド孔44の基端側が液密(気密)に封止される。これによって、スコープガイド孔44の全体が液密(気密)に密閉され、スコープガイド孔44の内部に収納されているスコープ5の汚染を確実に防止することができる。
また、挿管支援具3を装置本体2から取り外す際は、操作環24を前記と逆方向に回転させる。これにより、挿管支援具3は、装置本体2に対して先端方向に移動し、螺子241と螺子311との螺合が外れ、挿管支援具3が装置本体2から離脱する。
このように、挿管支援具3が装置本体2に対して着脱自在であると、挿管支援具3を使用の度毎に交換することができ、患者の細菌等による感染(二次感染)を防止することができ、安全性が高い。
また、取り外した挿管支援具3は、洗浄、消毒、滅菌等を行った後に、再度繰り返し使用するようにしてもよいが、一回の使用で廃棄されるものが好ましい。これにより、二次感染をより確実に防止することができる。
なお、挿管支援具3を装置本体2に装着(固定)する方法、すなわち、挿管支援具3と装置本体2との接続(結合)方法は、前述した構成(スクリューマウント式)に限定されず、この他、例えば、ラチェット機構による方式(方法)、バヨネットマウント式、カム方式、係止爪による方式、磁力(磁気)式等の各種の方法を採用することができる。
図1および図2に示すように、装置本体2の基端部には、画像表示用のディスプレイ(画像表示手段)71が、軸72を中心に、回動可能(変位可能)に設けられている。この場合、ディスプレイ71は、使用者が手動で回動させるように構成されていてもよく、また、モータ等の駆動源の駆動力により自動的に回動するように構成されていてもよい。
ディスプレイ71は、例えば、液晶表示素子、有機EL表示素子等で構成され、このディスプレイ71には、像光取得手段により取得された像光に基づく画像、すなわち、CCD53で撮像された観察部位の画像(電子画像)が表示される。
また、ディスプレイ71には、例えば、挿管チューブ200の先端部を声門裂から気管内に挿入し易くするために、声門裂の位置を特定するためのターゲットマーク、後述する電源部の電池(バッテリ)の残量を示すインジケータ表示、電池消耗時に電池の交換を警告する電池警告マーク、挿管作業に手間取り患者の無呼吸状態が長くならないように、挿管作業開始時からの経過時間(挿管時間)等が表示される。
ディスプレイ71が装置本体2に対して回動可能になっていることにより、挿入部4が向く方向に関わらず、ディスプレイ71を所望の方向に向けることができる。したがって、患者の体位や使用者の立ち位置に関わらず、ディスプレイ71に表示された画像を容易に見ることができ、挿管作業を容易かつ確実に行うことができる。
なお、ディスプレイ71が、装置本体2に着脱自在に装着されるように構成されていてもよい。
また、装置本体2に対するディスプレイ71の回転角度(回転量)を検出する検出手段を設け、その検出結果に基づいて、ディスプレイ71に表示される画像を反転させるように構成されていてもよい。
また、ディスプレイ71は、前記1軸方向に限らず、例えば、2軸方向、3軸方向に回動可能になっていてもよい。
また、挿管支援具3が、装置本体2に対して回動可能(変位可能)になっていてもよい。この場合、挿管支援具3は、使用者が手動で回動させるように構成されていてもよく、また、モータ等の駆動源の駆動力により自動的に回動するように構成されていてもよい。
また、図5に示すように、装置本体2の内部の取付部23に対応する位置には、前記スコープ5のコネクタ部52と接続するコネクタ部61が設けられている。そして、装置本体2の内部には、さらに、コネクタ部61およびディスプレイ71に接続された回路部と、回路部に接続された電源部および入力・出力部(いずれも図示せず)とが設けられている。
回路部は、白色LED55を駆動するLED駆動回路(照明駆動回路)と、CCD53を駆動するCCD駆動回路(撮像素子駆動回路)と、CCD53から出力された画像データに対して画像処理を行う画像処理回路と、画像処理回路から出力された画像データをディスプレイ71に応じた画像データに変換してディスプレイ71に画像を表示させる画像表示回路と、画像データを記憶(格納)する記憶部(記憶手段)と、中央演算処理回路等を有している。
電源部には、電池が着脱自在に設置されるようになっており、この電源部から回路部等の各部に、電力が供給される。
また、装置本体2のケーシング21の所定部位には、図示しない蓋が設置されており、電池は、この蓋を開けて、着脱するようになっている。この場合、前記蓋とケーシング21とには、図示しないロック機構が設けられており、蓋が不用意(不本意)に開閉しないように構成されている。また、蓋とケーシング21との間は、例えば、図示しないパッキン等のシール部材(シール手段)により、液密(気密)にシールされる。
なお、電源部が、装置本体2に着脱自在に装着されるように構成されていてもよい。
入力・出力部は、外部から電力(電源)を入力(供給)するための外部電源入力端子と、外部モニターに画像データを出力するための外部モニター出力端子と、例えば、SDカード、CFカード等のメモリーカード(着脱自在のメモリー装置)に接続される画像記憶用のメモリー端子とを有している。
また、図2に示すように、装置本体2のケーシング21の図2中の左方側面には、蓋73が設置されており、前記外部電源入力端子、外部モニター出力端子および画像記憶用のメモリー端子への接続は、それぞれ、この蓋73を開けて行うようになっている。また、蓋73を不用意に開閉できないように、専用器具でしか蓋73を開閉できないように構成されている。また、蓋73とケーシング21との間は、例えば、図示しないパッキン等のシール部材(シール手段)により、液密(気密)にシールされる。
なお、前記外部電源入力端子、外部モニター出力端子および画像記憶用のメモリー端子のうちの一部または全部が、例えば、前記電源部の電池室内に設けられていてもよい。
次に、挿管支援装置1の使用方法(作用)の一例について説明する。
挿管支援装置1は、例えば、患者が意識を失って気管に挿管チューブ200を挿入することが必要になった場合に使用される。
[1] まず、挿管チューブ200の挿入を行うにあたって、挿管支援装置1を組み立てる。
この場合、まず、装置本体2のコネクタ部61に、スコープ5のコネクタ部52を接続する。また、必要に応じて、挿管支援具3の挿入部4の貫通孔46に、例えば、吸引用のチューブ等を挿入し、設置する。
次に、挿管支援具3の挿入部4のスコープガイド孔44に、スコープ5を挿入するとともに、装置本体2のケーシング21の取付部23と操作環24との間に、挿管支援具3の基端部31を挿入し、操作環24を所定方向に回転操作し、挿管支援具3を装置本体2に装着する。
[2] 次に、図示しないスイッチを操作して挿管支援装置1の各部(白色LED55、CCD53、ディスプレイ71等)を駆動させ、挿管支援具3の挿入部4を患者の口から、患者の気管に向かって挿入する。
具体的には、挿入部4の湾曲している部分の内側を舌根に沿わせるようにしながら、挿入部4を患者の口に挿入する。そして、ディスプレイ71に表示された画像を見て確認しつつ、挿入部4の舌片42で患者の喉頭蓋を舌根側に持ち上げ、挿入部4の先端側の所定の部分を患者の舌根部分に当接させる。これにより、気道が確保される。
この場合、舌片42(挿入部4)は、光透過性を有しているので、舌片42で患者の喉頭蓋を舌根側に持ち上げる際、その舌片42を介して喉頭蓋をCCD53で撮像することができ、ディスプレイ71にその画像を表示することができるととともに、舌片42が板状をなしているので、容易、迅速かつ確実に、舌片42で喉頭蓋を持ち上げることができ、これにより、容易、迅速かつ確実に、気道を確保することができる。
[3] 次に、挿入部4の先端が気道を確保したら、挿管チューブ200を挿入部4の基端部から溝43に挿入し、挿管チューブ200を押し進める。これにより、挿管チューブ200は、溝43により案内され、その溝43に沿って前進していく。
そして、ディスプレイ71に表示されている画像(挿管チューブ200の先端部の画像も含む)を見ながら、溝43から突出した挿管チューブ200の先端部を声門裂に挿入し、気管に到達させる。
ここで、溝43は、挿管チューブ200の先端部が自然に声門裂に向かって進むように形成されており、これにより、挿管チューブ200は、声門裂へと自然に導かれるようになっている。
このように、ディスプレイ71に表示された画像を見ながら、挿管チューブ200を声門裂から気管内へ挿入することができ、また、溝43により挿管チューブ200は、声門裂へと自然に導かれるようになっているので、挿管チューブ200を気管へ容易、迅速かつ確実に挿入することができる。
[4] 次に、挿管チューブ200を気管へ挿入した状態で、挿管チューブ200を変形させて、その挿管チューブ200を溝43から離脱させる。
[5] 次に、この状態を維持しつつ、挿入部4を患者の口から除去する(抜き取る)。
以上のようにして、患者の気管へ挿管チューブ200を挿管することができる。
以上説明したように、この挿管支援装置1によれば、舌片42は、光透過性を有しているので、舌片42で患者の喉頭蓋を持ち上げる際、その舌片42を介して喉頭蓋を観察することができ、これにより、容易、迅速かつ確実に、患者の気道を確保することができる。また、挿管支援具3の挿入部4が挿管チューブ200を案内する溝43を有することから、挿管チューブ200の挿管作業を容易かつ確実に行うことができる。特に、溝43により挿管チューブ200を案内することができるので、挿管作業の際、患者の頚椎を曲げて顎を突き出すような姿勢をとらせる必要がなく、このため、頚椎を挫傷している患者(挿管困難症例の患者)に対しても挿管作業を容易かつ確実に行うことができる。
また、この溝43は、挿入部4を患者の口からに挿入した状態で挿管チューブ200を離脱可能(分離可能)に保持するので、挿管作業終了後に、挿管チューブ200を患者の気管に挿入した状態で、挿入部4を患者の口から除去することができる。
また、挿入部4の先端部41に板状の舌片42を有しているので、この舌片42で患者の喉頭蓋を持ち上げることができ、これにより、患者の気道を容易かつ確実に確保することができる。
また、挿管支援装置1は、スコープ5およびディスプレイ71を有しているので、使用者は、例えば、挿入部4の先端部41付近や、患者の咽頭、喉頭等を観察でき、気管の入口である声門裂と挿管チューブ200の先端部の位置関係を把握することができ、これにより、挿管作業をより容易かつ確実に行うことができる。
また、挿管支援具3は、装置本体2に対して着脱自在であるため、使用の度毎に交換することができ、患者の細菌等による感染(二次感染)を防止することができ、安全性が高い。特に、装置本体2に挿管支援具3が装着された状態で、スコープ5が収納されるスコープガイド孔44が液密(気密)に密閉されるので、使用の度毎に、挿管支援具を交換することにより、洗浄、消毒、滅菌等を施す必要がなく、手間を低減することができる。
また、挿管支援装置1によれば、挿管作業に要する時間を短縮することができ、患者への負担を軽減することができる。
なお、挿管チューブ200は、その基端部が人工呼吸装置に接続され、声門裂から気管に挿入された挿管チューブ200を介して、気管に人工呼吸装置から空気が送り込まれる。
以上、本発明の挿管支援装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、挿管支援装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
例えば、装置本体2が、画像データを無線通信網を経由して患者の搬送先である病院に送信する電子データ送信装置を備えていてもよい。これにより、患者を救急車等によって搬送している間に病院において該患者の治療の準備を行うことができる。
また、前記実施形態では、挿管支援具3は、装置本体2に対して着脱自在に装着されるようになっているが、本発明では、挿管支援具は、装置本体に対して固定(固着)されていてもよい。
本発明の挿管支援装置の実施形態を示す斜視図である。 図1に示す挿管支援装置の装置本体の斜視図である。 図1に示す挿管支援装置の挿管支援具の斜視図である。 図1に示す挿管支援装置の挿管支援具の斜視図である。 図1に示す挿管支援装置の装置本体と挿管支援具との接続部(結合部)の断面図である。 図1に示す挿管支援装置のスコープの側面図および正面図である。 図1に示す挿管支援装置の挿管支援具の先端部の背面図である。
符号の説明
1 挿管支援装置
2 装置本体
21 ケーシング
22 ケース本体
23 取付部
231 溝
24 操作環
241 螺子
25 押え部材
26 シール部材
27 ボルト
3 挿管支援具
31 基端部
311 螺子
4 挿入部
40 湾曲部
41 先端部
42 舌片
43 溝
431 リブ
44 スコープガイド孔
45 閉塞部
46 貫通孔
47 中心軸
5 スコープ
51 本体部
52 コネクタ部
53 CCD
54 対物レンズ
55 白色LED
56 照明用レンズ
57、58 窓部
59 中心線
61 コネクタ部
71 ディスプレイ
72 軸
73 蓋
200 挿管チューブ

Claims (17)

  1. 装置本体と、
    患者の気管またはその近傍に挿入される長尺の挿入部を有し、前記装置本体の基端部に接続される挿管支援具と、
    前記挿入部の先端部から観察部位の像光を取得する像光取得手段と、
    前記像光取得手段により取得された像光に基づく画像を表示する画面を有するディスプレイとを有する挿管支援装置であって、
    前記挿入部は、挿管チューブを前記患者の気管へ挿管する際、前記挿管チューブを前記患者の気管へ案内するとともに、前記挿入部を挿入した状態で前記挿管チューブを離脱可能な溝と、
    前記像光取得手段の少なくとも一部が設置される設置部と、
    前記挿入部の先端部に設けられ、先端方向に向って突出した板状の突出部とを有し、
    前記ディスプレイは、前記装置本体の基端部に前記装置本体の基端面と重なるようにして設けられ、
    前記溝の基端側開口は、前記挿入部の側面の基端部に形成され、
    前記挿入部のうちの少なくとも前記突出部は、光透過性を有することを特徴とする挿管支援装置
  2. 前記挿入部は、途中で湾曲した湾曲部を有しており、
    前記突出部は、前記挿入部の先端部の前記湾曲部の内側面の延長上から立設している請求項1に記載の挿管支援装置
  3. 前記設置部は、前記挿入部の長手方向に沿って形成された内腔であり、前記像光取得手段の少なくとも一部は、前記内腔に収納される請求項1に記載の挿管支援装置
  4. 前記内腔の少なくとも先端部は、液密に封止されており、前記内腔に収納された前記像光取得手段の少なくとも先端部が、外部に露出しないよう構成されている請求項3に記載の挿管支援装置
  5. 前記挿入部は、前記内腔の先端部を液密に封止し、光透過性を有する閉塞部を有する請求項4に記載の挿管支援装置
  6. 前記突出部の平面視での形状は、略四角形をなしている請求項1ないし5のいずれかに記載の挿管支援装置
  7. 前記突出部の突出方向の長さ(A)は、10〜40mmである請求項1ないし6のいずれかに記載の挿管支援装置
  8. 前記挿入部の先端部の横断面における形状は、略四角形をなしている請求項1ないし7のいずれかに記載の挿管支援装置
  9. 前記挿入部の先端部の横断面における寸法は、横方向の長さ(B)が15〜40mm、縦方向の長さ(C)が10〜30mmである請求項8に記載の挿管支援装置
  10. さらに、前記挿入部の長手方向に沿って設けられた貫通孔または溝を少なくとも1つ有する請求項1ないし9のいずれかに記載の挿管支援装置
  11. 前記貫通孔または溝は、吸引用のチューブまたは鉗子を設けるためのものである請求項10に記載の挿管支援装置
  12. 前記溝は、前記挿入部の長手方向に沿って設けられている請求項1ないし11のいずれかに記載の挿管支援装置
  13. 前記挿管支援具は、前記装置本体に対して着脱自在に装着される請求項1ないし12のいずれかに記載の挿管支援装置。
  14. 前記像光取得手段の前記設置部に設置される部分は、前記挿入部に対して着脱自在である請求項1ないし13のいずれかに記載の挿管支援装置。
  15. 前記像光取得手段の視野の中心線が、前記挿管チューブ側に向くように、前記挿入部の先端部における中心軸に対して傾斜するよう構成されている請求項1ないし14のいずれかに記載の挿管支援装置。
  16. 前記挿入部の先端部から前記挿管チューブが繰り出されたとき、前記ディスプレイに表示された画像上で、その略中心部に向って前記挿管チューブが進むよう構成されている請求項1ないし15のいずれかに記載の挿管支援装置。
  17. 前記観察部位を照明する照明手段を有する請求項1ないし16のいずれかに記載の挿管支援装置。
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