JP4761829B2 - 軸方向ボイド率分布測定方法および収納装置収納前の燃料集合体中性子増倍率評価方法 - Google Patents
軸方向ボイド率分布測定方法および収納装置収納前の燃料集合体中性子増倍率評価方法 Download PDFInfo
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Description
(式1): a/a0 =(A/A0)・(B0/B)α・(b/b0)α
において、(b/b0)は1とみなし、(A/A0 )および(B0 /B)の測定値、および計算によって求めた指数αから(a/a0 )を求め、(a/a0 )が原子炉内部の軸方向ボイド率分布に依存する特性を利用して、別途求められた「a/a 0 とボイド率との相関関係」を用いて軸方向ボイド率分布を求めること、を特徴とする軸方向ボイド率分布測定方法である。
(式1): a/a0 =(A/A0)・(B0/B)α・(b/b0)α
において、(b/b0)は1とみなし、(A/A0 )および(B0 /B)の測定値、および計算によって求めた指数αから(a/a0 )を求め、(a/a0 )が原子炉内部の軸方向ボイド率分布に依存する特性を利用して、別途求められた「a/a0とボイド率との相関関係」を用いて軸方向ボイド率分布を求めること、を特徴とする軸方向ボイド率分布測定方法である。
(式2): (a/a0)β・(b0/b)α=(A/A0)β・(B0/B)α
において、A/A0 およびB0 /Bの測定値および計算によって求めた指数αとβから、(a/a0)β・(b0/b)αを求め、別途求められた「(a/a0)β・(b0/b)αとボイド率との相関関係」を用いて軸方向ボイド率分布を求めること、を特徴とする軸方向ボイド率分布測定方法である。
(式3): S/S0=(φ/φ0)・(1−k)/(1−k0)
ただし、(S/S0 )は基準場所における値に対して規格化した中性子放出率の軸方向分布、k0 は基準場所における中性子増倍率、kはφ測定点における中性子増倍率
で表し、中性子増倍率分布(kおよびk0 )に計算値を用いて(式3)から(S/S0 )を求め、(式1)に対応する(式4)すなわち
(式4): a/a0=(S/S0)・(γ0/γ)α
によりa/a0 を算出し、別途計算で求めた「a/a0 とボイド率との相関」を示す校正曲線を用いて軸方向ボイド率分布を求めること、を特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の軸方向ボイド率分布測定方法である。
(式3): S/S0=(φ/φ0)・(1−k)/(1−k0)
ただし、(S/S0 )は基準場所における値に対して規格化した中性子放出率の軸方向分布、k0 は基準場所における中性子増倍率、kはφ測定点における中性子増倍率
とからS/S0 を求め、一方では、計算によって求めた指数αと軸方向ガンマ線分布から(γ0 /γ)αを求めて(式4)すなわち
(式4): a/a0=(S/S0)・(γ0/γ)α
により(a/a0 )を算出し、別途計算で求めた「a/a0 とボイド率との相関関係」を用いて軸方向ボイド率分布を求め、この分布が前記軸方向ボイド率分布仮定値または繰り返し計算における直前に求められた軸方向ボイド率分布と指定された範囲で一致していれば最終結果とし、一致しない場合には初期値として与えた軸方向ボイド率分布仮定値あるいは直前の繰り返し前のボイド率分布と置換することによって繰り返し計算を行ない、最終結果が得られて収束した値を軸方向ボイド率分布とすること、を特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の軸方向ボイド率分布測定方法である。
(式3): S/S0=(φ/φ0)・(1−k)/(1−k0)
ただし、S/S0 は基準場所における値に対して規格化した中性子放出率の軸方向分布、k0 は基準場所における中性子増倍率、kはφ測定点における中性子増倍率
とからS/S0 を求め、
一方では、計算によって求めた係数αと軸方向ガンマ線分布から(γ0 /γ)αを求めて、(式4)すなわち
(式4): a/a0=(S/S0)・(γ0/γ)α
によりa/a0 を算出し、別途計算で求めた「a/a0 とボイド率との相関関係」を用いて軸方向ボイド率分布を求め、この分布が前記軸方向ボイド率分布仮定値または繰り返し計算における直前に求められた軸方向ボイド率分布と指定された範囲で一致していれば最終結果とし、一致しない場合には初期値として与えた軸方向ボイド率分布仮定値あるいは直前の繰り返し前のボイド率分布と置換することによって繰り返し計算を行ない、最終結果が得られて収束した値を軸方向ボイド率分布とすること、を特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の軸方向ボイド率分布測定方法である。
(式5): k=1−(1−k0)・(φ0/φ)・(E/E0)α・(a/a0)
により未臨界度モニタ点の中性子増倍率kを求めること、を特徴とする燃料集合体収納装置への収納前の燃料集合体中性子増倍率評価方法である。
中性子で照射され、原子炉から取り出された原子炉用燃料から自発的に放出される中性子は、冷却時間が例えば2ケ月以内というように特に短い場合には核分裂生成物のLa140 から放出される高いエネルギーのγ線が水素原子と光核反応を起こして放出する中性子が存在するが、本発明ではそれ以降を対象とする。その場合、半減期と中性子放出率の大きさを考慮して、半減期が 162.8日と短いキュリウム242(Cm242)、半減期が18.1年と比較的長いCm244 、および実用的にはほとんど減衰しない「その他核種」(Residuals) に分類するのが便利であり、本発明でもこの方式を踏襲する。
セシウム137(Cs137)は核分裂した後、中性子捕獲反応を起こすこと無く直接生成し、半減期30.2年で崩壊する。その際662keVのγ線を放出するのでこれを測定する。Cs137 の生成量は広い範囲の燃焼度にわたって燃焼度に比例する。冷却時間が半年以内とか燃焼度が低い場合には、Cs134 、Zr95-Nb95 、その他が放出するγ線による非常に高いバックグランドに邪魔されて測定精度が低下する恐れがあるため、そのような場合にはCs137 の代わりにセリウム144(Ce144)などを用いる方が好適な場合がある。 Cs137生成時のボイド率依存はほとんど無い。核分裂核種による収率の変化も概して小さい。
a=S 4R ・(b/Cs137) α
と書くことができる。この式を基準のボイド率(ここでは便宜上0% とする)との比で表現すると、bの値が燃料集合体の軸方向で一定(b/b0 =1)の場合には、
a/a 0 =[S 4R /(S 4R ) 0 ]・[(Cs137) 0 /(Cs137)] α
の形で表現でき、右辺の2個の比の測定値から相対値(a/a0 )を求めることができることがわかる。一方この相対値とボイド率との関係は図12に示すような曲線における基準のボイド率に対する比として計算で求めることができるので、ボイド率の評価が可能となる。
図1に示す手順は請求項1に対応する軸方向ボイド率分布測定方法である。第1群の放射能はその強度(A=S:中性子放出率)が燃焼度(E)の指数(α)乗に比例するものとして、S=a・E α (ただしaは比例定数)で表すことができる中性子束または中性子計数率(φ)と、第2群の放射能はその強度(B=γ:ガンマ線強度)を燃焼度(E)に比例するものとして、γ=g・E(ただしgは比例定数)で表すことができる核分裂生成物のCs137 或いは Ce144のガンマ線強度(γ)とを測定する。そして、ボイド率既知または評価が容易な位置、特にボイド率0% の位置などの基準点の値に対する相対値[(φ/φ0 )および(γ/γ0 )]を求め、(式1)を具体化した(式1a)、すなわち
(式1a): a/a 0 =(S/S 0 )・(γ 0 /γ) α ・(g/g 0 ) α
により(a/a0 )の値を求め、計算で求めた(a/a0 )の値とボイド率との相関を示す校正曲線を用いて軸方向ボイド率分布を求める。
図2に示す手順は請求項9に対応する軸方向ボイド率分布測定方法であって、実施例1と異なる点として、(φ/φ0 )の値に中性子増倍率の軸方向変化の寄与分を設計計算で得られる標準的な中性子増倍率の分布を補正計算に用いる方法である。前述のように、BWR燃料集合体では中性子増倍率変化の影響は(φ/φ0 −1)に比べてかなり小さく、その10〜20% 程度であり、設計計算値を用いてもほとんど問題ない。中性子束または計数率(φ)は中性子増倍率(k)および中性子放出率(S)との間に、比例定数(c)を介して「φ=cS/(1−k)」の関係があることは良く知られており、この関係式を用いる。
図3に示す手順は請求項10に対応する軸方向ボイド率分布測定方法であって、実施例2と異なる点は、(φ/φ0 )の値に中性子増倍率の軸方向変化の寄与分を、電力申告値として最も入手容易と考えられる「燃料集合体平均燃焼度」を用いて補正する点にある。しかしながら、燃料集合体の軸方向ボイド率分布を与えられる可能性はかなり低いと考えられるので、仮想したボイド率分布を測定値を用いて繰り返し計算により修正しながらボイド率分布を決定し、そのボイド率に対応する燃焼度依存の無限増倍率(k∞ )を求め、その値から中性子増倍率(k)を求めるという新規な方法を考案するに至った。以下詳細にその手順を説明する。
k ∞ =J 0 −J 1 ・E+J 2 ・E 2
ただし、1次式近似で問題ないことも多い。2次式で近似する場合の定数(J0 )および係数(J1 、J2 )はボイド率に依存するものであり、依存特性はボイド率(割合)を変えた計算によって求めることができる。燃料集合体の上下で初期濃縮度を若干変えた設計の場合には、これらの定数および係数に濃縮度依存性を含めることになる。
図4に示す手順は請求項11に対応する軸方向ボイド率分布測定方法であって、実施例3と異なる点は、(φ/φ0 )の値に中性子増倍率の軸方向変化の寄与分を、燃料から放出されている中性子放出率から、本発明者らが開発した「中性子放出率法」(特許文献3)と本質的に同じ方法を用いて基準点における燃焼度(E0 )を求めて利用する点である。他の部分は実施例3の場合と同じであるため、異なる部分を、図5(基準点に対する中性子放出率法測定手順)を用いて説明する。
図6に示す手順は請求項6、7、12に対応する軸方向ボイド率分布測定方法であって、上述の実施例1〜4と異なり、ガンマ線スペクトル測定のみによって目的を達成するものであり、従来の十分確立された計測技術では通常Geなどの半導体検出器が用いられる。照射燃料の側面にガンマ線コリメータを設置してガンマ線を導き、半導体検出器などによりガンマ線スペクトルを測定する。これによって目的のCs137、Cs134 、Ce144 、Eu154 などから放出されているガンマ線の強度を求めることができる(ガンマ線スペクトル分析法)。
図7に示す手順は請求項8に対応する軸方向ボイド率分布測定方法であって、上述の実施例1〜5と異なり、中性子放出率測定のみによって、燃焼度が低い場合に好適に実施することができるものであって、Cm242 からの中性子放出率(S2 )とそれを除く核種からの中性子放出率(S4R)との比を求め、この比の軸方向分布を計算で求めた校正曲線を使用して軸方向ボイド率分布が求められる。実施の手順は実施例5の場合と酷似している。
(式2): (a/a 0 ) β ・(b 0 /b) α =(A/A 0 ) β ・(B 0 /B) α
を得る。ここで、(a/a 0 ) β ・(b 0 /b) α が原子炉内部の軸方向ボイド率分布に依存する特性を利用して、(A/A0 )および(B0 /B)の測定から、別途求められた校正曲線を介して軸方向ボイド率分布を求める。
図8は燃料集合体収納装置への収納前の燃料集合体の中性子増倍率を評価する方法に関するもので、本発明の第2の目的を達成する請求項14に対応するものである。照射済(使用済)BWR燃料集合体では、前述のように、軸方向燃料有効部のうち、下端から2/3ないし3/4付近で、無限増倍率が高くなる部位が存在する。この部位が収納装置に燃料集合体を収納した場合、未臨界度を最も厳しくする(臨界未満で臨界に最も近付く)ので、従来は過度の設計裕度を取って臨界安全性を確保する必要があったが、本実施例では燃料集合体ごとに前記部位を実測することができるので設計裕度を大幅に低減できる。
(式5): k=1−(1−k 0 )・(φ 0 /φ)・(E/E 0 ) α ・(a/a 0 )
により、燃料集合体収納装置へ収納する前に未臨界度モニタ点の中性子増倍率を求めるものである。
Claims (13)
- 原子炉内で中性子に照射された照射燃料集合体において、重核種が中性子捕獲を行って生成しかつ中性子を放出する放射性核種に起因する第1群の放射能と、核分裂で生成した後、中性子捕獲反応を受けておらずかつ所定の範囲で生成量が燃焼度に比例しかつガンマ線を放出する核分裂生成物に起因する第2群の放射能とを測定し、
測定された第1群の放射能の強度である中性子放出率Aを燃焼度Eの指数(α)乗に比例するものとして、比例定数をaとして、A=a・Eαで表すとともに、
測定される第2群の放射能の強度であるガンマ線強度Bを燃焼度Eに比例するものとして、比例定数をbとして、B=b・Eで表し、
第2群の放射能強度の式の両辺をα乗して第1群の式との比をとって燃焼度の因子を消去して得られる式を、「0」を付して示す基準場所における値との比として求めた(式1)、すなわち
(式1): a/a0 =(A/A0)・(B0/B)α・(b/b0)α
において、
(b/b0)は1とみなし、(A/A0 )および(B0 /B)の測定値、および計算によって求めた指数αから(a/a0 )を求め、(a/a0 )が原子炉内部の軸方向ボイド率分布に依存する特性を利用して、別途求められた「a/a0とボイド率との相関関係」を用いて軸方向ボイド率分布を求めること、
を特徴とする軸方向ボイド率分布測定方法。 - 中性子放出率はキュリウム242を除く核種から放出される中性子放出率であり、核分裂生成物はセシウム137であることを特徴とする請求項1記載の軸方向ボイド率分布測定方法。
- 中性子放出率はキュリウム244から放出される中性子放出率であり、核分裂生成物はセシウム137またはセリウム144であることを特徴とする請求項1記載の軸方向ボイド率分布測定方法。
- 中性子放出率はキュリウム242から放出される中性子放出率であり、核分裂生成物はセシウム137またはセリウム144であることを特徴とする請求項1記載の軸方向ボイド率分布測定方法。
- 中性子放出率は、キュリウム242およびキュリウム244から放出される中性子放出率を除く中性子放出率であり、核分裂生成物はセシウム137またはセリウム144であることを特徴とする請求項1記載の軸方向ボイド率分布測定方法。
- 原子炉内で中性子に照射された照射燃料集合体において、核分裂生成物がさらに中性子捕獲して生成しかつガンマ線を放出する放射性核種に起因する第1群の放射能と、核分裂で生成した後、中性子捕獲反応を受けておらずかつ所定の範囲で生成量が燃焼度に比例しかつガンマ線を放出する核分裂生成物に起因する第2群の放射能とを測定し、
測定された第1群の放射能の強度であるガンマ線強度Aを燃焼度Eの指数(α)乗に比例するものとして、比例定数をaとして、A=a・Eαで表すとともに、
測定される第2群の放射能の強度であるガンマ線強度Bを燃焼度Eに比例するものとして、比例定数をbとして、B=b・Eで表し、
第2群の放射能強度の式の両辺をα乗して第1群の式との比をとって燃焼度の因子を消去して得られる式を、「0」を付して示す基準場所における値との比として求めた(式1)、すなわち
(式1): a/a0 =(A/A0)・(B0/B)α・(b/b0)α
において、
(b/b0)は1とみなし、(A/A0 )および(B0 /B)の測定値、および計算によって求めた指数αから(a/a0 )を求め、(a/a0 )が原子炉内部の軸方向ボイド率分布に依存する特性を利用して、別途求められた「a/a0とボイド率との相関関係」を用いて軸方向ボイド率分布を求めること、
を特徴とする軸方向ボイド率分布測定方法。 - 第1群の放射能を有する核種がセシウム134またはユーロピウム154であり、第2群の放射能を有する核種がセシウム137またはセリウム144であることを特徴とする請求項6記載の軸方向ボイド率分布測定方法。
- 原子炉内で中性子に照射された照射燃料集合体から放出されている、重核種が中性子捕獲を行って生成する放射性核種に起因する中性子放出率を、所定の冷却時間を挟んで少なくとも2回測定し、
半減期の違いを利用してキュリウム242から放出される第1の中性子放出率とその他核種から放出される第2の中性子放出率とに分類し、
測定された第1の中性子放出率Aを燃焼度Eの指数(α)乗に比例するものとして、A=a・Eα(ただしaは比例定数)で表すとともに、
測定される第2の中性子放出率Bを燃焼度Eの指数(β)乗に比例するものとして、比例定数をbとして、B=b・Eβで表し、
「0」を付して示す基準場所における値との比として求めた(式2)、すなわち
(式2): (a/a0)β・(b0/b)α=(A/A0)β・(B0/B)α
において、
A/A0 およびB0 /Bの測定値および計算によって求めた指数αとβから、(a/a0)β・(b0/b)αを求め、別途求められた「(a/a0)β・(b0/b)αとボイド率との相関関係」を用いて軸方向ボイド率分布を求めること、を特徴とする軸方向ボイド率分布測定方法。 - ガンマ線強度γの軸方向分布と中性子束または中性子計数率φの軸方向分布を測定してそれぞれ基準場所における値γ0 およびφ0 に対する相対値γ/γ0 およびφ/φ0 を求め、
一方では計算によって求めた指数αを用いて(γ0/γ )αを、他方では(式3)、すなわち
(式3): S/S0=(φ/φ0)・(1−k)/(1−k0)
ただし、(S/S0 )は基準場所における値に対して規格化した中性子放出率の軸方向分布、k0 は基準場所における中性子増倍率、kはφ測定点における中性子増倍率
で表し、
中性子増倍率分布(kおよびk0 )に計算値を用いて(式3)から(S/S0 )を求め、(式1)に対応する(式4)すなわち
(式4): a/a0=(S/S0)・(γ0/γ)α
によりa/a0 を算出し、
別途計算で求めた「a/a0 とボイド率との相関」を示す校正曲線を用いて軸方向ボイド率分布を求めること、を特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の軸方向ボイド率分布測定方法。 - 燃料集合体平均の燃焼度が与えられた場合に、
軸方向ガンマ線分布測定値の平均値をこの申告値に規格化することによって軸方向燃焼度分布(E、E0 )を求め、
一方、無限増倍率k∞ を、少なくともボイド率に依存する係数を用いた燃焼度Eの1次式または2次式で表し、前記軸方向燃焼度分布と仮定した軸方向ボイド率分布とを用いて軸方向無限増倍率k∞ 分布を求め、
測定条件に対応する中性子輸送拡散計算により換算因子Fk を求めて、k∞ 分布にFk をかけることにより軸方向中性子増倍率k分布へ換算し、一方、軸方向中性子束分布から(φ/φ0)を求め、これらと(式3)すなわち
(式3): S/S0=(φ/φ0)・(1−k)/(1−k0)
ただし、(S/S0 )は基準場所における値に対して規格化した中性子放出率の軸方向分布、k0 は基準場所における中性子増倍率、kはφ測定点における中性子増倍率
とからS/S0 を求め、
一方では、計算によって求めた指数αと軸方向ガンマ線分布から(γ0 /γ)αを求めて(式4)すなわち
(式4): a/a0=(S/S0)・(γ0/γ)α
により(a/a0 )を算出し、
別途計算で求めた「a/a0 とボイド率との相関関係」を用いて軸方向ボイド率分布を求め、
この分布が前記軸方向ボイド率分布仮定値または繰り返し計算における直前に求められた軸方向ボイド率分布と指定された範囲で一致していれば最終結果とし、一致しない場合には初期値として与えた軸方向ボイド率分布仮定値あるいは直前の繰り返し前のボイド率分布と置換することによって繰り返し計算を行ない、最終結果が得られて収束した値を軸方向ボイド率分布とすること、を特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の軸方向ボイド率分布測定方法。 - 基準場所における燃焼度E0 を中性子放出率法によって求め、軸方向ガンマ線分布測定値のうち基準場所における値γ0 を前記燃焼度E0 に規格化することによって軸方向燃焼度分布(E、E0 )を求め、
一方、無限増倍率k∞ を少なくともボイド率に依存する係数を用いた燃焼度Eの1次式または2次式で表し、
前記燃焼度分布と仮定した軸方向ボイド率分布とを用いて軸方向無限増倍率k∞ 分布を求め、
測定条件に対応する中性子輸送拡散計算により換算因子Fk を求めてk∞ 分布にFk をかけることにより軸方向中性子増倍率(k)分布へ換算し、一方、軸方向中性子束分布から(φ/φ0)を求め、
これらと(式3)すなわち
(式3): S/S0=(φ/φ0)・(1−k)/(1−k0)
ただし、S/S0 は基準場所における値に対して規格化した中性子放出率の軸方向分布、k0 は基準場所における中性子増倍率、kはφ測定点における中性子増倍率
とからS/S0 を求め、
一方では、計算によって求めた係数αと軸方向ガンマ線分布から(γ0 /γ)αを求めて、(式4)すなわち
(式4): a/a0=(S/S0)・(γ0/γ)α
によりa/a0 を算出し、
別途計算で求めた「a/a0 とボイド率との相関関係」を用いて軸方向ボイド率分布を求め、
この分布が前記軸方向ボイド率分布仮定値または繰り返し計算における直前に求められた軸方向ボイド率分布と指定された範囲で一致していれば最終結果とし、一致しない場合には初期値として与えた軸方向ボイド率分布仮定値あるいは直前の繰り返し前のボイド率分布と置換することによって繰り返し計算を行ない、最終結果が得られて収束した値を軸方向ボイド率分布とすること、を特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の軸方向ボイド率分布測定方法。 - 燃料集合体の軸方向位置を変えながらガンマ線スペクトルを測定し、
それぞれの高さ位置において セシウム134または ユーロピウム154と セシウム137または セリウム144のフォトピークを測定してガンマ線強度比G、すなわち Cs134/Cs137 比、 Eu154/Cs137 比、または Cs134/Ce144 比の「 0 」を付して示す基準場所における値で規格化した軸方向分布G/G0 を求め、
G/G0 値とボイド率との相関を示す校正曲線を用いて軸方向ボイド率分布を求めること、を特徴とする請求項6または7記載の軸方向ボイド率分布測定方法。 - 請求項1ないし12のいずれか一項に記載の軸方向ボイド率分布測定方法によって軸方向ボイド率分布を求め、
照射燃料集合体の基準場所と未臨界度モニタ点に対して中性子測定を行なって、
基準場所における値に「 0 」を付して表すものとして、
基準場所における中性子増倍率k0 および中性子束または中性子計数率の比φ0 /φを求め、
また、グロスガンマ線強度比[(γg )/(γg )0 ]を測定し、
別途求めたグロスガンマ線強度相対分布と燃焼度相対分布との相関関係(計算値)を用いてグロスガンマ線強度比[(γg )/(γg )0 ]から燃焼度相対比(E/E0)へ換算し、
計算で求めた指数αを用いて(E/E0 )αを求め、
前記軸方向ボイド率分布と、「a/a0 とボイド率との相関関係」を用いてa/a0 の値を求め、
(式5)、すなわち
(式5): k=1−(1−k0)・(φ0/φ)・(E/E0)α・(a/a0)
により未臨界度モニタ点の中性子増倍率kを求めること、を特徴とする燃料集合体収納装置への収納前の燃料集合体中性子増倍率評価方法。
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