JP5951538B2 - 核燃料燃焼度評価装置、その評価方法およびそのプログラム - Google Patents

核燃料燃焼度評価装置、その評価方法およびそのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、核燃料の非破壊測定による燃焼度評価技術に関する。
核燃料の非破壊測定による核燃料の燃焼度評価技術は、1970年代から1980年代にかけて各国で開発され、これまでに確立されている。
燃焼度とは、炉心に装荷された核燃料物質が核分裂によって発生させたエネルギーを単位ウラン重量当たりに発生したエネルギーで表したものである。
燃焼度(BurnUp)は、1ギガワット(GW)の熱を1日(d)出し続けた場合の熱量の大きさなどを単位とする。単位は、GWd/t(Giga Watt Day per Tons)またはMWd/MTU(Mega Watt Day per Metric Tons of Initial Uranium)などで表わされる。
この燃焼度は、核燃料の種々の燃焼特性を推定するときの指標であり、核燃料物質の在庫および移動量の計量管理の指標となる有用な量である。燃焼度を管理することにより、核燃料に残存するウランや生成蓄積されたプルトニウムからなる核燃料物質の量が管理される。さらに、燃焼度は使用済核燃料の輸送容器や貯蔵設備の臨界安全設計を行う際にも用いられる。
燃焼度評価には、核燃料物質から放出される複数のガンマ線計数率を用いる方法や(例えば、特許文献1)、ガンマ線に加え中性子計数率を用いる方法(例えば、特許文献2)または中性子計数率のみを用いる方法などが知られている。
ガンマ線は、Ge半導体検出器を用いたガンマ線スペクトル法などを利用して測定される。このガンマ線は、核燃料物質および核燃料中に蓄積されたセシウム137(Cs137)を主とする特定の核分裂生成物(FP:Fission Products)が放出するものである。
複数のガンマ線計数率から燃焼度を評価する場合、Cs137のガンマ線計数率と、このCs137計数率に対するセシウム134(Cs134)のガンマ線計数率の比と、同様にCs137計数率に対するユーロピウム154(Eu154)のガンマ線計数率の比と、の算出が必要となる(例えば、特許文献1)。
一方、燃焼度評価の指標に中性子計数率を含む場合、その評価方法は一般に複雑なものになる。
例えば、計数された中性子計数率に、測定体系や核燃料の初期濃縮度などの核燃料仕様情報をもとに絶対感度校正をする必要がある(例えば、特許文献2)。さらに、中性子の放出量は燃焼度と線形の関係になく、中性子計数率をこのまま燃焼度評価のための指標とするのも適切でない。
ところで、原子炉が被災して核燃料が溶融し、圧力容器を貫通して格納容器などに達し再固化した場合、燃料デブリを格納容器などから取り出して管理することが必要となる。燃料デブリを管理する際は、燃料デブリに含まれる核燃料物質の量を推定する必要がある。
この核燃料物質の量を推定するためには、燃料デブリの重量を測定する方法があるが、この方法だけでは正確な推定ができない。燃料デブリに含まれる核燃料物質の含有率が不明であるからである。
そこで、例えば燃焼度など、重量を測定する以外の手段によって核燃料物質の量の多寡を推定することが望まれる。上述の核燃料の溶融時には、回収した燃料デブリを一旦燃料デブリ収容器に収め、個々の燃料デブリ収容器ごとの燃料デブリの核燃料物質の計量管理を行うために燃焼度を測定する場合がある。
しかしながら、核燃料が一旦溶融して再固化した燃料デブリに含まれる核燃料物質の燃焼度を評価する際、上述した従来の方法をそのまま利用することはできない。
その理由は、燃焼度評価の基準量として用いられるFPのCs137が、核燃料溶融時に高い割合で核燃料から放出されてしまうからである。Cs137は、沸点が約670度であるため、核燃料溶融時には蒸発して放出されてしまい、核燃料内に留まらない。また、上述のとおり、中性子計数率をそのまま燃焼度評価の指標とするのも適切ではない。
特許第3103361号公報 特許第3026455号公報
上述したように、燃料デブリとなった核燃料を複数の燃料デブリ収容器で計量管理をする場合、個々の燃料デブリ収容器ごとの核燃料物質の燃焼度を知得する必要がある。
しかし、従来の中性子計数率を指標に含む燃焼度評価技術では、測定体系や核燃料仕様情報に基づく複雑な絶対感度校正が必要となっていた。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、燃料収容器ごとの核燃料物質の燃焼度を複雑な絶対感度校正を要せずに評価する燃焼度評価装置、その評価方法およびそのプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る核燃料燃焼度評価装置は、燃料デブリ収容器に収容された核燃料物質から放出されたガンマ線を検出したガンマ線検出器から出力されるEu154のエネルギー固有値の信号に基づいてガンマ線計数率を計数するガンマ線計数部と、前記核燃料物質から放出された熱中性子を検出した中性子検出器から出力される中性子計数率を計数する中性子計数部と、前記中性子計数率の平方根を前記ガンマ線計数率で除した変換用強度比を得る除算部と、複数の前記燃料デブリ収容器について取得される複数の前記変換用強度比を平均して平均強度比を得る平均部と、予め登録された燃焼度と強度比との相関データに基づいて原子炉に含まれる全燃料の停止時の平均管理燃焼度に対応する平均管理強度比を導出する導出部と、前記平均強度比に対する前記変換用強度比の比を前記平均管理強度比に乗じて個別強度比に変換する変換部と、前記相関データに基づいて前記個別強度比から前記燃料デブリ収容器ごとの個別燃焼度に逆変換する逆変換部と、を備える。
本発明により、燃料収容器ごとの核燃料物質の燃焼度を複雑な絶対感度校正を要せずに評価する燃焼度評価装置、その評価方法およびそのプログラムが提供される。
実施形態に係る核燃料燃焼度評価装置を備える燃焼度測定システムの全体図。 使用済核燃料物質のガンマ線エネルギーのスペクトル線図。 実施形態に係る核燃料燃焼度評価装置の構成図。 強度比と燃焼度との相関関係を示すグラフ。 相関データ基づいて収容器ごとの燃料デブリの燃焼度を評価する方法を示す概念図。 実施形態に係る核燃料燃焼度評価方法を示すフローチャート。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は実施形態に係る核燃料燃焼度評価装置20(図3)(以下、「評価装置20」という)を適用する燃焼度測定システム18の全体図である。
複数の燃料デブリ収容器10(10、10、…、10、…)(以下、「収容器10」という)に燃料デブリ11が分配して収容されており、それぞれの収容器10はガンマ線および中性子(図中、それぞれ「γ」,「n」)を放出している。実施形態に係る評価装置20にはガンマ線検出器12および中性子検出器15が接続され、それぞれ燃料デブリ11から放出されるガンマ線および中性子を検出する。
バックグラウンド計数を抑制して測定範囲を特定するために、ガンマ線検出器12はガンマ線遮蔽体13aで覆われ収容器10に向けてスリットを備えたコリメータ14が取り付けられている。コリメータ14を介してガンマ線検出器12に入射したガンマ線が検出される。
なお、ガンマ線検出器12または中性子検出器15の検出感度や収容器10からの距離などの測定体系は、測定されるすべての収容器10で統一される必要がある。
燃料デブリ11に含まれる核燃料は、事故直前まで原子炉で燃焼していたものであり、核燃料中には多量のFPが蓄積されている。FPには種々の半減期のものがあるが、比較的半減期が長く、しかも測定容易なガンマ線を放出するものはいくつかに限定される。
そのようなFPとして、Cs137(半減期30.1年)、Cs134(2.1年)、Eu154(8.6年)、Ce144(285日)、Ru106(374日)、Nb125(2.8年)、Zr95(64日)などが該当する。
図2は、ガンマ線検出器12で検出される、原子炉停止から数年ないし10年冷却された使用済核燃料のガンマ線エネルギーのスペクトル線図である。図2ではガンマ線を放出するFPの主なガンマ線ピークが記載されている。
スペクトル線図の数値は、( )内に示された核種が崩壊する際に放出する核種のエネルギー固有値(横軸)を示し、縦軸は各ガンマ線エネルギーに対する計数率の対数値を示している。
図3は実施形態に係る評価装置20の構成図である。
図3に示されるように(適宜、図1および図2参照)、実施形態に係る評価装置20は、収容器10に収容された核燃料物質から放出されたガンマ線を検出したガンマ線検出器12から出力されるEu154のエネルギー固有値の信号に基づいてガンマ線計数率Nγを計数するガンマ線計数部21と、核燃料物質から放出された熱中性子を検出した中性子検出器15から出力される中性子計数率Nを計数する中性子計数部22と、中性子計数率Nの平方根をガンマ線計数率Nγで除した変換用強度比rを得る除算部25と、複数の収容器10について取得される複数の変換用強度比rを平均して平均強度比rを得る平均部28と、予め登録された燃焼度と強度比との相関データ(図4)に基づいて原子炉に含まれる全燃料の停止時の平均管理燃焼度BUに対応する平均管理強度比Rを導出する導出部29と、平均強度比rに対する変換用強度比rの比を平均管理強度比Rに乗じて個別強度比Rに変換する変換部30と、相関データに基づいて個別強度比Rから収容器10ごとの個別燃焼度BUに逆変換する逆変換部31と、を備える。
さらに、実施形態に係る評価装置20は、相関データの基準時と計数時とのずれに応じた減衰率で変換用強度比rを補正する冷却補正部23を備える。
中性子検出器15は、収容器10からの距離および向きが固定され、核燃料物質から放出される中性子を検出する。中性子検出器15には、熱中性子に対する感度の高いHe3比例計数管型、BF比例計数管型、ホウ素被覆比例計数管型および核分裂計数管型のものが好適に使用される。
そして、中性子検出器15は、減速されて熱中性子となった中性子を検出するため、中性子減速材16に覆われる。中性子減速材16は、ポリエチレンなどの水素原子を多く含む樹脂が好適である。
また、中性子の検出に支障が生じる場合には、中性子検出器15は、ガンマ線検出器12と同様にガンマ線遮蔽体13bで覆われる。特に、He3比例計数管型の中性子検出器は、熱中性子に対する測定感度が極めて高い反面、ガンマ線による影響を受けやすく、ガンマ線遮蔽体13bで覆う利点が高い。ガンマ線遮蔽体13(13a,13b)には、ガンマ線の遮へい効果が大きく、かつ中性子の減衰の小さい鉛が好適である。
ガンマ線計数部21は、収容器10に収容された核燃料物質から放出されたガンマ線を検出したガンマ線検出器12から出力されるEu154のエネルギー固有値の信号に基づいてガンマ線計数率Nγを計数する。
燃料デブリ11においては、Cs137およびCs134の残存量は不明であるが、Eu154は蒸発せずに内部に留まっている。ガンマ線ピークのうちのいくつかは、他のガンマ線と弁別できて単独のピーク強度を精度良く測定することができる。
図2に示されるように、Eu154は、エネルギー固有値723keV、757keV、873keV、996keV、1005keV、1246keV、1274keV、1494keVおよび1596keVなどの弁別が可能なガンマ線を放出している。
なお、ガンマ線検出器12には、目的とする核種のガンマ線ピークを精度よく弁別して検出するため、Ge半導体検出器が好適に用いられる。
中性子計数部22は、核燃料物質から放出された熱中性子を検出した中性子検出器15から出力される中性子計数率Nを計数する。このとき、中性子計数部22で計数される中性子計数率Nは、測定体系に依存したものとなる。
なお、当然ガンマ線計数率Nγも測定体系に依存する。
ところで、ガンマ線および中性子の計数時と後述する相関データの基準時とには、冷却期間といわれるずれがある場合がある。冷却補正部23は、この冷却期間に応じた、放射能減衰率保持部24に保持される減衰率でガンマ線計数率Nγおよび中性子計数率Nを補正(冷却補正)する。
ガンマ線の減衰率は、冷却期間およびEu154の半減期の情報から算出される。また、中性子の減衰率は、冷却期間およびCm244の半減期の情報から算出される。
なお、本実施形態では、簡単のため、すでに冷却補正されたものをそれぞれガンマ線計数率Nγおよび中性子計数率Nとして表す。また、冷却期間によってガンマ線計数率Nγおよび中性子計数率Nに生じる誤差が無視できる程度に小さいことが明らかな場合、冷却補正部23を省略することもできる。
除算部25は、(1)式で表わされる、中性子計数率Nの平方根をガンマ線計数率Nγで除した変換用強度比rを得る。
r=(N1/2/Nγ (1)
なお、除算部25の後段に冷却補正部23を設け、(1)式の変換用強度比rを得た後、この変換用強度比rを補正してもよく、設計の際に適宜選択される。
平均部28は、複数の収容器10(10、10、…、10、…)のそれぞれについて取得される複数の変換用強度比rを平均して平均強度比rを得る。平均強度比rを得る際、収容器10の個数が多い場合、必ずしも全ての収容器10を平均する必要はない。つまり、測定される収容器10の個数は、測定された収容器10の燃料デブリ11の総量が原子炉に含まれる全燃料を代表する程度に多ければよい。
ところで、原子炉で照射された核燃料から放出される中性子は、複数の核種がその放出源であるものの、冷却期間が3年以上になると、Cm244が放出源の大部分となる。核燃料に含まれるU238は中性子を捕獲してU239となり、U239は約24分の半減期でβ崩壊してNp239となる。
さらに、このNp239が中性子を捕獲してβ崩壊してPu240となる。Cm244は、このような中性子の捕獲を6回繰り返すことによって生成するので、その生成量は燃焼度のべき乗に概ね比例して生成する。
理論計算の結果では、Cm244の自発核分裂による中性子の放出量は燃焼度の約6乗にほぼ比例して増加する。よって、Cm244の自発核分裂による中性子の放出量の平方根は、燃焼度の約3乗に比例することとなる。
一方、Eu154の生成量は、核分裂で生成したEu153が中性子を捕獲して生成するもので、燃焼度の約2乗に比例して増加する。すなわち、中性子の放出量の平方根をEu154のガンマ線放射能で除した強度比は、燃焼度に概ね比例する。
図4は、強度比と燃焼度との相関関係を示すグラフである。図4からもわかるように、Cm244の自発中性子の平方根をEu154の放射能で除して計算された強度比は、上述のように燃焼度と概ね線形の相関を有する。相関データ保持部32は、図4で示される強度比と燃焼度との相関関係をデータとしたものを相関データとして保持する。
図5は、相関データに基づいて収容器10ごとの核燃料物質の燃焼度を評価する方法を示す概念図である。
導出部29は、図5に示されるように、予め登録された燃焼度と強度比との相関データに基づき、平均管理燃焼度BUに対応する平均管理強度比Rを導出する。
原子炉の通常運転において、炉心を構成する核燃料物質の燃焼度は、運転中の中性子分布および炉心出力の情報に基づいて管理されている。原子炉に含まれる全燃料の停止時の管理燃焼度の平均が管理燃焼度保持部33に保持される平均管理燃焼度BUである。
なお、測定された収容器10の個数は十分に多く、測定された全ての収容器10の平均燃焼度<BU>は平均管理燃焼度BUと一致していると考えられる。
変換部30は、平均強度比rに対する変換用強度比rの比を平均管理強度比Rに乗じて個別強度比Rに変換する(後述の(3)式参照)。
平均管理燃焼度BUは、平均燃焼度<BU>と一致していると考えられるので、測定体系による測定効率などの影響がなければ、平均管理強度比Rは平均強度比rと一致する。
しかし、実際には、上述のように測定から得られる変換用強度比rおよび複数の変換用強度比rを平均した平均強度比rは、測定体系に影響される。よって、測定から得られる変換用強度比rおよび平均強度比rは、個別強度比Rおよび平均管理強度比Rとは一致しない。
例えば、中性子計数率Nおよびガンマ線計数率Nγはともに計算による数値より減少するが、それぞれの減少の比率は異なる。よって、測定体系によっては、中性子計数率Nとガンマ線計数率Nγとの相対的な大小関係が変化するので、変換用強度比rは個別強度比Rに比べて増大も減少もしうる。
しかし、測定体系が同じなので、測定体系による平均強度比rおよび変換用強度比rの平均管理強度比Rおよび個別強度比Rからの増大または減少の比率mは一定である。すなわち、測定体系が一定のもとでは、(2)式が成り立っている。
r=mR、r=mR (2)
よって、(3)式のように、個別強度比Rは、平均強度比rに対する変換用強度比rの比を平均管理強度比Rに乗じて得られる。
R=R(R/R)=R[(r/m)/(r/m)]=R(r/r) (3)
逆変換部31は、相関データに基づいて収容器10の個別強度比Rから収容器10ごとの個別燃焼度BUに逆変換する。例えば、第p番目の収容器10(p=1、2、…)の個別燃焼度BUを取得する場合は、収容器10の変換用強度比rを(3)式に代入して得られる個別強度比Rを逆変換する。
なお、取得された個別燃焼度BUは、例えば、逆変換部31に接続される表示部34に出力される。
次に、図6を用いて実施形態に係る核燃料燃焼度評価方法を説明する。図6は、実施形態に係る核燃料燃焼度評価方法を示すフローチャートである。
まず、第1(p=1)番目の収容器10を統一された測定体系に設置する(ステップS10)。そして、収容器10から放出されるガンマ線および熱中性子をそれぞれガンマ線検出器12および中性子検出器15で検出する(ステップS11)。
このとき、ガンマ線検出器12はEu154の特定のエネルギー固有値のガンマ線を検出するように調節されている。また、収容器10から放出される中性子は、中性子減速材16で減速されて熱中性子となって検出される。
そして、検出されたガンマ線および中性子はガンマ線計数部21および中性子計数部22でそれぞれ計数されてガンマ線計数率Nγおよび中性子計数率Nとなる(ステップS12)。次に、冷却補正部23で冷却期間に合わせてガンマ線計数率Nγおよび中性子計数率Nを冷却補正する(ステップS13)。
そして、除算部25において、中性子計数率Nの平方根をガンマ線計数率Nγで除算して(1)式の変換用強度比rとする(ステップS14)。
なお、冷却補正は、変換用強度比rを得た後に行ってもよい。
次に、保存部27に変換用強度比rを保存する(ステップS15)。測定された収容器10の個数が、十分になるまで上述の測定を繰り返す(ステップS16;NO;S17;S10へ)。
測定された収容器10の個数が十分になったら(ステップS16;YES)、平均部28で保存されたすべての変換用強度比rを平均する(ステップS18)。
なお、個数が十分になったか否かは、予め入力された収容器10の個数をトリガとしてもよいし、作業員が随時判断してもよい。
一方、相関データ保持部32に保持された相関データに基づいて平均管理燃焼度BUから平均管理強度比Rを導出する(ステップS19)。そして、平均管理強度比Rを(3)式で個別強度比Rに変換する(ステップS20)。次に、逆変換部31で、相関データを再度用いて個別強度比Rから第p番目の個別燃焼度BUに逆変換する(ステップS21)。
以上述べた実施形態の評価装置20によれば、燃焼度と線形の関係を有する測定量を割り出すことで、Eu154のガンマ線、中性子および平均管理燃焼度BUから収容器10ごとの個別燃焼度BUの評価が可能となる。
すなわち、収容器10ごとの核燃料物質の個別燃焼度BUを、複雑な絶対感度校正を要せずに評価する燃焼度評価装置およびその評価方法を提供できる。
なお、個別燃焼度BUがわかることで個々の収容器10に収容されるウランおよびプルトニウムの量がわかり、ウランおよびプルトニウムの計量管理が可能となる。
なお、評価装置20は燃料デブリ11が評価の対象となる場合に好適に利用できるが、評価の対象は、燃料デブリ11に限らず、例えば、核燃料物質そのものであってもよい。同様に、収容器10も、実施形態では燃料デブリ収容器とし、具体的に説明したが、燃料デブリ収容器に限らず、燃料収容器であればよい。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10(10〜10)…燃料デブリ収容器(収容器、燃料収容器)、11…燃料デブリ、12…ガンマ線検出器、13(13a,13b)…ガンマ線遮蔽体、14…コリメータ、15…中性子検出器、16…中性子減速材、18…燃焼度測定システム、20…核燃料燃焼度評価装置(評価装置)、21…ガンマ線計数部、22…中性子計数部、23…冷却補正部、24…放射能減衰率保持部、25…除算部、27…保存部、28…平均部、29…導出部、30…変換部、31…逆変換部、32…相関データ保持部、33…管理燃焼度保持部、34…表示部、BU(BU)…個別燃焼度、BU…平均管理燃焼度、N…中性子計数率、Nγ…ガンマ線計数率、R(R)…個別強度比、R…平均管理強度比、<BU>…平均燃焼度、m…比率、r(r)…変換用強度比、r…平均強度比。

Claims (9)

  1. 燃料収容器に収容された核燃料物質から放出されたガンマ線を検出したガンマ線検出器から出力されるEu154のエネルギー固有値の信号に基づいてガンマ線計数率を計数するガンマ線計数部と、
    前記核燃料物質から放出された中性子を検出した中性子検出器から出力される中性子計数率を計数する中性子計数部と、
    前記中性子計数率の平方根を前記ガンマ線計数率で除した変換用強度比を得る除算部と、
    複数の前記燃料収容器について取得される複数の前記変換用強度比を平均して平均強度比を得る平均部と、
    予め登録された燃焼度と強度比との相関データに基づいて原子炉に含まれる全燃料の停止時の平均管理燃焼度に対応する平均管理強度比を導出する導出部と、
    前記平均強度比に対する前記変換用強度比の比を前記平均管理強度比に乗じて個別強度比に変換する変換部と、
    前記相関データに基づいて前記個別強度比から前記燃料収容器ごとの個別燃焼度に逆変換する逆変換部と、を備えることを特徴とする核燃料燃焼度評価装置。
  2. 前記相関データの基準時と計数時とのずれに応じた減衰率で前記変換用強度比を補正する冷却補正部を備えることを特徴とする請求項1に記載の核燃料燃焼度評価装置。
  3. 前記冷却補正部は、前記減衰率で補正した前記ガンマ線計数率または前記中性子計数率を用いて前記変換用強度比を得ることで前記変換用強度比を補正することを特徴とする請求項2に記載の核燃料燃焼度評価装置。
  4. 前記ガンマ線検出器はGe半導体検出器であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の核燃料燃焼度評価装置。
  5. 前記中性子検出器は、中性子減速材で覆われることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の核燃料燃焼度評価装置。
  6. 前記中性子検出器は、ガンマ線を遮蔽するガンマ線遮へい材に被覆されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の核燃料燃焼度評価装置。
  7. 前記中性子検出器は、He3比例計数管型中性子検出器、BF比例計数管型中性子検出器、ホウ素被覆比例計数管型中性子検出器または核分裂計数管型中性子検出器のいずれかであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の核燃料燃焼度評価装置。
  8. 燃料収容器に収容された核燃料物質から放出されたガンマ線を検出したガンマ線検出器から出力されるEu154のエネルギー固有値の信号に基づいてガンマ線計数率を計数するステップと、
    前記核燃料物質から放出された熱中性子を検出した中性子検出器から出力される中性子計数率を計数するステップと、
    前記中性子計数率の平方根を前記ガンマ線計数率で除した変換用強度比を得るステップと、
    複数の前記燃料収容器について取得される複数の前記変換用強度比を平均して平均強度比を得るステップと、
    予め登録された燃焼度と強度比との相関データに基づいて原子炉に含まれる全燃料の停止時の平均管理燃焼度に対応する平均管理強度比を導出するステップと、
    前記平均強度比に対する前記変換用強度比の比を前記平均管理強度比に乗じて個別強度比に変換するステップと、
    前記相関データに基づいて前記個別強度比から前記燃料収容器ごとの個別燃焼度に逆変換するステップと、を含むことを特徴とする核燃料燃焼度評価方法。
  9. コンピュータに、
    燃料収容器に収容された核燃料物質から放出されたガンマ線を検出したガンマ線検出器から出力されるEu154のエネルギー固有値の信号に基づいてガンマ線計数率を計数するステップ、
    前記核燃料物質から放出された熱中性子を検出した中性子検出器から出力される中性子計数率を計数するステップ、
    前記中性子計数率の平方根を前記ガンマ線計数率で除した変換用強度比を得るステップ、
    複数の前記燃料収容器について取得される複数の前記変換用強度比を平均して平均強度比を得るステップ、
    予め登録された燃焼度と強度比との相関データに基づいて原子炉に含まれる全燃料の停止時の平均管理燃焼度に対応する平均管理強度比を導出するステップ、
    前記平均強度比に対する前記変換用強度比の比を前記平均管理強度比に乗じて個別強度比に変換するステップ、
    前記相関データに基づいて前記個別強度比から前記燃料収容器ごとの個別燃焼度に逆変換するステップ、を実行させることを特徴とする核燃料燃焼度評価プログラム。
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