JP4761427B2 - 被処理体表面検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被処理体表面検査装置に関し、特に、基板の表面に発生した欠陥が異物か微小欠陥かを弁別する被処理体表面検査装置に関する。
半導体デバイス、例えば、超LSI等では、その表面に粒子状異物(以下「パーティクル」という)が付着すると、回路が短絡して当該半導体デバイスが機能しなくなるため、ウエハから半導体デバイスを製造する製造ライン、例えばプラズマ処理システムでは、製造される半導体デバイスの表面にパーティクルが付着しているか否かの検査を行う必要があり、このような検査は、従来より、レーザ散乱法を利用する、図15に示すような被処理体表面検査装置150によって行われている。
被処理体表面検査装置150は、回転及び昇降自在なステージ151に載置されたウエハWの表面の検査箇所に、ステージ上方において斜方向を指向するように配されたレーザ光照射器152からレーザ光を照射し、ステージ上方に配された散乱光検出器153によって検査箇所にパーティクルが付着しているならば発生する散乱光を検出し、検出された散乱光を、散乱光検出器153に接続された演算部154によって解析する。被処理体表面検査装置150によってパーティクルが付着していると判断されたときには、製造ラインにおける半導体デバイスの歩留まりが悪化するため、製造ラインを停止し、該ラインの洗浄を行う。
このとき、ウエハWの表面に発生した研磨傷であるスクラッチもレーザ光が照射されると散乱光を発生させるため、被処理体表面検査装置150は、ウエハWの表面にパーティクルが付着していない場合であっても、ウエハWの表面にスクラッチが発生すると、パーティクルが付着していると誤って検知し、その結果、必要のない製造ラインの洗浄が行われて当該製造ラインの稼働率が低下する。
そのため、近年、ウエハの表面に発生した欠陥がパーティクルなのか、それともスクラッチなのかを弁別する被処理体表面検査装置が開発されている。このような被処理体表面検査装置としては、スクラッチは幅に対して深さが非常に浅いという特有の寸法比を利用する被処理体表面検査装置(例えば、特許文献1参照)が知られている。この被処理体表面検査装置では、スクラッチへの入射光に起因する散乱光の光量は、ウエハの表面に対する斜方向からの入射光のものが、ウエハの表面の法線方向からの入射光のものより小さいことを利用している。
特開2002−257533号公報(段落[0028]、段落[0038])
しかしながら、近年、半導体デバイスにおいて形成される回路が微細化しているため、検査対象となるパーティクルの大きさも微細化し、ウエハの表面に形成されるレジスト膜に発生した微小欠陥、例えば、ボイド(Void)やクラックの大きさと同じ程度となっている。したがって、パーティクルと微小欠陥とを弁別する必要があるが、微小欠陥は幅に対して深さが同等、若しくは深く、スクラッチと形状が異なるため、パーティクルと微小欠陥との弁別に上述した被処理体表面検査装置を用いることができない。
本発明の目的は、被処理体の表面において異物と微小欠陥を適切に弁別することができる被処理体表面検査装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の被処理体表面検査装置は、被処理体の表面に照射光を照射する照射手段と、前記照射光に応じて前記被処理体の表面から発生する散乱光を検出する散乱光検出手段と、前記検出された散乱光に応じて前記散乱光の発生要因を弁別する弁別手段とを備える被処理体表面検査装置において、前記照射手段は、s偏光及びp偏光の照射光を、照射角を前記被処理体の表面から15度乃至45度に亘って変化させて照射し、前記弁別手段は、前記p偏光の照射光に起因する散乱光の強度に対する前記s偏光の照射光に起因する散乱光の強度の比が1より大であるときに、前記散乱光の発生要因を前記粒子状異物と弁別し、前記比が1以下であるときに、前記散乱光の発生要因を前記微小欠陥と弁別することを特徴とする。
請求項3記載の被処理体表面検査装置は、被処理体の表面に照射光を照射する照射手段と、前記照射光に応じて前記被処理体の表面から発生する散乱光を検出する散乱光検出手段と、前記検出された散乱光に応じて前記散乱光の発生要因を弁別する弁別手段とを備える被処理体表面検査装置において、前記照射手段は、s偏光及びp偏光の少なくとも1つの照射光を照射することができ、且つ、前記照射光の照射角を変化させることができるように構成され、前記弁別手段は、前記照射角を変化させることで検出された散乱光の強度分布の形態から、前記散乱光の発生要因が粒子状異物であるか微小欠陥であるかを弁別し、前記p偏光の照射光に起因する散乱光の強度に対する前記s偏光の照射光に起因する散乱光の強度の比が、前記散乱光の発生要因が前記粒子状異物である場合には常に1より大となるように、且つ、前記散乱光の発生要因が前記微小欠陥である場合には常に1以下となるように、前記照射手段が照射するs偏光及びp偏光の照射角が、該照射角を変化させることができる範囲内で、固定されていることを特徴とする。
請求項1又は2記載の被処理体表面検査装置によれば、被処理体の表面にs偏光及びp偏光の少なくとも1つの照射光が照射され、照射角を変化させた照射光に応じて発生する散乱光の強度分布の形態に応じて散乱光の発生要因が弁別される。特定の偏光成分の照射光に起因する粒子状異物及び微小欠陥からの散乱光の強度は、それぞれ照射角に応じて変化する。したがって、粒子状異物及び微小欠陥からの散乱光の強度分布の形態が大きく異なる照射角の照射光を照射することにより、被処理体の表面において粒子状異物と微小欠陥を適切に弁別することができる。
また、請求項記載の被処理体表面検査装置によれば、s偏光及びp偏光の照射光が照射され、p偏光の照射光に起因する散乱光の強度に対するs偏光の照射光に起因する散乱光の強度の比に応じて散乱光の発生要因が弁別される。より具体的には、照射光の照射角が被処理体の表面から15度乃至45度に亘って変化し、上記比が1より大であるときに、散乱光の発生要因が異物と弁別され、上記比が1以下であるときに、散乱光の発生要因が微小欠陥と弁別される。照射角が15度乃至45度における微小欠陥からの上記比は、常に1以下である。したがって、被処理体の表面において異物と微小欠陥をより明確に弁別することができる。
また、請求項記載の被処理体表面検査装置によれば、s偏光及びp偏光の照射光が一定の照射角で照射され、p偏光の照射光に起因する散乱光の強度に対するs偏光の照射光に起因する散乱光の強度の比に応じて散乱光の発生要因が弁別される。上記比が1より大であるときに、散乱光の発生要因が粒子状異物と弁別され、上記比が1以下であるときに、散乱光の発生要因が微小欠陥と弁別される。したがって、被処理体の表面において粒子状異物と微小欠陥をさらに明確に弁別することができる。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、被処理体の表面に照射光を照射する少なくとも1つの照射手段と、照射光に応じて被処理体の表面から発生する散乱光を検出する少なくとも1つの散乱光検出手段と、検出された散乱光に応じて散乱光の発生要因を弁別する弁別手段とを備える被処理体表面検査装置において、s偏光及びp偏光の少なくとも1つの照射光を照射すると共に、照射光の照射角を変化させ、検出された散乱光の強度に応じて、散乱光の発生要因が異物であるか微小欠陥であるかを弁別するときは、異物及び微小欠陥からの散乱光の強度が大きく異なる照射角の照射光を照射することにより、被処理体の表面において異物と微小欠陥を適切に弁別することができることを見出した。
また、本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、上記被処理体表面検査装置において、照射手段を所定の照射角で照射光を照射するように固定し、s偏光及びp偏光の少なくとも1つの照射光を照射し、検出された散乱光の強度に応じて、散乱光の発生要因が異物であるか微小欠陥であるかを弁別するときは、所定の照射角の設定を適切に行えば、照射光の照射角を変化させることなく、被処理体の表面において異物と微小欠陥を適切に弁別することができると共に、上記被処理体表面検査装置の構成を簡素化することができることを見出した。
さらに、本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、上記被処理体表面検査装置において、s偏光及びp偏光の少なくとも1つの照射光を照射し、検出する散乱光の検出角を変化させ、検出された散乱光の強度に応じて、散乱光の発生要因が異物であるか微小欠陥であるかを弁別するときは、異物及び微小欠陥からの散乱光の強度が大きく異なる散乱角の散乱光を検出することにより、被処理体の表面において異物と微小欠陥を適切に弁別することができることを見出した。
また、本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、上記被処理体表面検査装置において、散乱光検出手段を所定の検出角で散乱光を検出するように固定し、s偏光及びp偏光の少なくとも1つの照射光を照射し、検出された散乱光の強度に応じて、散乱光の発生要因が異物であるか微小欠陥であるかを弁別するときは、所定の検出角の設定を適切に行えば、検出角を変化させることなく、被処理体の表面において異物と微小欠陥を適切に弁別することができると共に、被処理体表面検査装置の構成を簡素化することができることを見出した。
本発明は、上記研究の結果に基づいてなされたものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態に係る被処理体表面検査装置について詳述する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る被処理体表面検査装置の概略構成を示す図であり、図1(a)は被処理体表面検査装置の側面図であり、図1(b)は被処理体表面検査装置の上面図である。
図1において、ウエハ表面検査装置(被処理体表面検査装置)10は、ウエハ(被処理体)Wの表面(以下「ウエハ表面」という)における検査箇所にレーザ光(レーザ光)を照射する2つのレーザ光照射器(照射手段)11,12と、照射されたレーザ光に起因する散乱光を検出する2つの散乱光検出器(散乱光検出手段)13,14と、ウエハWを載置するステージ15と、レーザ光照射器11,12、及び散乱光検出器13,14のそれぞれに接続される演算部(弁別手段)16と、ウエハ表面検査装置10内、特にステージ15近傍の空気を浄化するエアフィルタ(図示せず)とを備える。
2つのレーザ光照射器11,12は、例えば、半導体レーザ光や炭酸ガスレーザ光等をそれぞれウエハ表面からの仰角(以下、「照射角」という)α,αでウエハ表面に照射する。本実施の形態では、レーザ光照射器11がs偏光のレーザ光Lsを照射し、レーザ光照射器12がp偏光のレーザ光Lpを照射する。また、レーザ光照射器11,12はそれぞれ図1(a)中の矢印の方向に移動可能に構成されている、すなわち、照射角α,αを自在に変化可能に構成され、さらに、照射するレーザ光の強度を任意に設定可能に構成されている。
2つの散乱光検出器13,14は、例えば、光電子倍増管(PMT)や電荷結合素子(CCD)等から成り、ウエハ表面の検査箇所に欠陥F、例えば、レジスト膜に付着したパーティクル(異物)やレジストにおける気泡などのピンホール(微小欠陥)が発生している場合、照射されたレーザ光に応じて欠陥Fから発生する散乱光を検出し、検出された散乱光に応じて信号を演算部16へ送信する。本実施の形態では、散乱光検出器13がレーザ光Lsに応じて発生する散乱光Ssを検出し、散乱光検出器14がレーザ光Lpに応じて発生する散乱光Spを検出する。また、散乱光検出器13,14は、散乱光の検出感度を任意に設定可能に構成されている。
ステージ15は、円柱状の載置台であり、中心軸を中心に回転自在であって、昇降及び水平方向に移動自在であり、載置されたウエハWの表面における所望の箇所にレーザ光Lp、Lsが照射されるように構成されている。
演算部16は、散乱光検出器13,14から送信された信号に応じて散乱光の発生要因がパーティクルであるかピンホールであるかを弁別し、且つレーザ光照射器11,12のレーザ光の照射タイミング、照射角や強度を制御するCPUを有する。
ウエハ表面検査装置10は、半導体デバイスの製造工程の途中でウエハの抜き取り、またはウエハの全数検査を行うべく、プラズマ処理システム、例えば、エッチング処理システム等に備えられる。
図2は、本実施の形態に係る被処理体表面検査装置が弁別するウエハ表面の欠陥の模式図であり、図2(a)は、ウエハ表面に付着したパーティクルの斜視図であり、図2(b)は図2(a)における線A−Aに沿う断面図であり、図2(c)は、ウエハ表面に形成されたレジストのピンホールの斜視図であり、図2(d)は図2(c)における線B−Bに沿う断面図である。
プラズマ処理システムが備える各処理室や搬送室には、システム外部より持ち込まれたパーティクルが存在している。したがって、ウエハに各処理室においてプラズマ処理を施す際、若しくは、ウエハを各搬送室において搬送する際、パーティクルがウエハに付着することがある。近年の回路が微細化した半導体デバイスにおいて問題を引き起こすパーティクルの大きさは、およそ100nm程度であり、このようなパーティクルはウエハ表面に付着すると、図2(a),(b)に示すようにウエハ表面の凸状欠陥を形成する。
また、プラズマ処理、例えばエッチング処理がウエハに施される場合、ウエハの表面には厚さが例えば、2000Å(200nm)のレジスト膜が形成されるが、レジスト膜において気泡が発生したとき、またはレジスト膜形成後にウエハに衝撃力が加えられたとき、レジスト膜の一部が欠落することがある。レジスト膜の一部欠落(以下「ピンホール」という)は、図2(c),(d)に示すようにウエハ表面の凹状欠陥を形成する。このような凹状欠陥は、幅が100nm程度であり、深さは2000Å(200nm)程度であるため、幅に対して深さが同等、若しくは深いのが特徴である。なお、このような凹状欠陥は、レジスト膜だけでなく、ウエハ表面に形成されるシリコン酸化(SiO)膜や窒化珪素(SiN)膜でも発生する。
図3は、ウエハ表面の欠陥にレーザ光を照射したときの散乱光の発生状況を示す模式図であり、図3(a)は、パーティクルに直上からレーザ光を照射したときの散乱光の発生状況を示す模式図であり、図3(b)は、ピンホールに直上からレーザ光を照射したときの散乱光の発生状況を示す模式図である。
球形の粒子に、波長がその粒子の大きさと同程度のレーザ光が照射されると、Mie散乱が発生することが知られている。ここで、通常、レーザ光照射器11,12が照射するレーザ光の波長は488nmであり、パーティクルの大きさは上述したようにおよそ100nm程度であるため、図2(a),(b)に示すパーティクルにレーザ光を照射すると、該レーザ光に起因する散乱光はMie散乱の理論に従って散乱する。具体的には、図3(a)に示すように、レーザ光の照射方向に反射するバックスキャタリング(後方散乱)だけでなく、レーザ光の照射方向以外の方向(以下「周辺方向」という)への散乱光が発生する。図3(a)において、散乱光の強度が大きいのはバックスキャタリングであり、周辺方向への散乱光の強度は小さく、特に、パーティクルの図中下方へ向けて発生する散乱光は、レジスト膜を透過し、ウエハに到達して消滅するか、ウエハ面で反射し、再度レジスト膜を透過して散乱する。すなわち、散乱光の強度は散乱方向に応じて異なるため、パーティクルからの散乱光の強度は散乱角に依存して変化する。
一方、図2(c),(d)に示すピンホールにレーザ光を照射すると、照射されたレーザ光は大気とレジストの境界面において屈折率差に起因して屈折する。ピンホールにおいて大気とレジストの境界面は一様な方向を指向しないため、図3(b)に示すように、照射されたレーザ光はあらゆる方向に向けて屈折する。すなわち、レーザ光の照射方向に反射する方向だけでなく、周辺方向への屈折光が発生するため、屈折されたレーザ光は実質的に散乱光として散乱する。この散乱光の強度も散乱方向に応じて異なるため、ピンホールからの散乱光の強度は散乱角に依存して変化する。
ここで、図3に示すように、ピンホールからの散乱光の形態は、パーティクルからの散乱光の形態と異なるため、散乱光の形態の差異を利用してパーティクルとピンホールとを弁別することができる。すなわち、検出された散乱光の強度によってパーティクルとピンホールとを弁別することができる。
また、パーティクルとピンホールは形状が異なるため、照射するレーザ光の偏光成分や照射角に応じてパーティクルからの散乱光及びピンホールからの散乱光は、後述するように、それぞれ異なった強度分布を呈する。
図4は、照射するレーザ光の偏光成分や照射角に応じて変化する散乱光の強度分布を電磁波解析するためのモデルを示す図であり、図4(a)は、ピンホールからの散乱光の強度分布を電磁波解析するためのモデルを示す図であり、図4(b)は、パーティクルからの散乱光の強度分布を電磁波解析するためのモデルを示す図である。
図4(a)に示すピンホールの電磁波解析用モデルにおいて、ピンホールはウエハモデル40の上に形成されたレジスト膜モデル41に一部欠落42を作成することによって表現され、図4(b)に示すパーティクルの電磁波解析用モデルにおいて、パーティクルはレジスト膜モデル41の上面に球状粒子モデル43を配置することによって表現されている。また、ピンホールの電磁波解析用モデル及びパーティクルの電磁波解析用モデルは、上方からのレーザ光44に対して、ウエハモデル40及びレジスト膜モデル41を任意の角度で傾斜可能に構築されているため、これらの電磁波解析モデルを用いてレーザ光44の照射角を自在に変更することができる。また、レーザ光44の偏光成分はp偏光またはs偏光のいずれかに設定可能である。
以下、レーザ光44の偏光成分をp偏光及びs偏光のいずれかに設定し、さらに、レーザ光の照射角を15度、45度、90度のいずれか1つに設定し、上述した電磁波解析モデルを用いて、FD−TD法によってマックスウエル(Maxwell)方程式を解くことにより、散乱光の強度分布の解析を行った。解析におけるパラメータは、以下に示す通りであった。
ウエハモデル40の平面寸法 10μm×10μm
レジスト膜モデル41のメッシュ数 256個×256個×1個
レーザ光44の波長及びエネルギ 488nm,1mW/cm
一部欠落42の開口部大きさ Φ=100nm
球状粒子モデル43の大きさ Φ=100nm
レジスト膜モデル41の厚さ 2000Å(200nm)
大気の屈折率 1.00+0.07i
レジスト膜モデル41の屈折率 1.46+0.0003i
ウエハモデル40の屈折率 3.85+0.01i
まず、レーザ光44の偏光成分をp偏光に設定した場合における散乱光の強度分布の解析結果について説明する。
図5は、レーザ光の偏光成分をp偏光に設定した場合における散乱光の強度分布の解析結果を示す図であり、図5(a)は、照射角を15度に設定した場合のピンホールの解析結果を示す図であり、図5(b)は、照射角を15度に設定した場合のパーティクルの解析結果を示す図であり、図5(c)は、照射角を45度に設定した場合のピンホールの解析結果を示す図であり、図5(d)は、照射角を45度に設定した場合のパーティクルの解析結果を示す図であり、図5(e)は、照射角を90度に設定した場合のピンホールの解析結果を示す図であり、図5(f)は、照射角を90度に設定した場合のパーティクルの解析結果を示す図である。
照射角を15度に設定した場合、図5(a)に示すように、ピンホールからはウエハモデル40の上方に向いた散乱光が多く発生しているのに対し、図5(b)に示すように、パーティクルからはレーザ光44の照射方向とは反対方向(以下「前方」という)に向けて散乱光が多く発生している。
照射角を45度に設定した場合も、図5(c)に示すように、ピンホールからは上方に向いた散乱光が多く発生しているのに対し、図5(d)に示すように、パーティクルからは前方に向けて散乱光が多く発生している。
照射角を90度に設定した場合、図5(e)に示すように、ピンホールからは上方に向いた散乱光が多く発生しているのに対し、図5(f)に示すように、パーティクルからも上方に向いた散乱光が発生しているが、その強度はピンホールからのものに比較して小さい。
次に、レーザ光44の偏光成分をs偏光に設定した場合における散乱光の強度分布の解析結果について説明する。
図6は、レーザ光の偏光成分をs偏光に設定した場合における散乱光の強度分布の解析結果を示す図であり、図6(a)は、照射角を15度に設定した場合のピンホールの解析結果を示す図であり、図6(b)は、照射角を15度に設定した場合のパーティクルの解析結果を示す図であり、図6(c)は、照射角を45度に設定した場合のピンホールの解析結果を示す図であり、図6(d)は、照射角を45度に設定した場合のパーティクルの解析結果を示す図であり、図6(e)は、照射角を90度に設定した場合のピンホールの解析結果を示す図であり、図6(f)は、照射角を90度に設定した場合のパーティクルの解析結果を示す図である。
照射角を15度に設定した場合、図6(a)に示すように、ピンホールからは上方に向いた散乱光が多く発生しているのに対し、図6(b)に示すように、パーティクルからは前方に向けて散乱光が多く発生している。また、p偏光の場合(図5(a),(b))と比較すると、ピンホールからの散乱光の強度およびパーティクルからの散乱光の強度は共に、p偏光の場合よりs偏光の場合の方が大きく、特に、ピンホールからの散乱光はs偏光の場合の方が周辺方向へより多く散乱している。
照射角を45度に設定した場合も、図6(c)に示すように、ピンホールからは上方に向いた散乱光が多く発生しているのに対し、図6(d)に示すように、パーティクルからは前方に向けて散乱光が多く発生している。また、p偏光の場合(図5(c),(d))と比較すると、ここでもピンホールからの散乱光の強度およびパーティクルからの散乱光の強度は共に、p偏光の場合よりs偏光の場合の方が大きく、ピンホールからの散乱光はs偏光の場合の方が周辺方向へより多く散乱している。
照射角を90度に設定した場合、図6(e)に示すように、ピンホールからは上方に向いた散乱光が多く発生しているのに対し、図6(f)に示すように、パーティクルからも上方に向いた散乱光が発生しているが、その強度はピンホールからのものに比較して小さい。また、p偏光の場合(図5(e),(f))と比較すると、ピンホールからの散乱光およびパーティクルからの散乱光は共に、p偏光の場合よりs偏光の場合の方が周辺方向へより多く散乱している。
以上説明したように、照射するレーザ光の偏光成分や照射角に応じてパーティクルからの散乱光及びピンホールからの散乱光は、それぞれ異なった強度分布を呈する。したがって、ウエハ表面検査装置10において、レーザ光照射器11,12を移動させてそれぞれ異なる照射角α,αからレーザ光Ls,Lpをウエハ表面の欠陥Fに照射し、照射されたレーザ光Ls,Lpに起因する散乱光Ss,Spの強度をそれぞれ散乱光検出器13,14によって検出し、該検出された散乱光Ss,Spの強度を分析することにより、ウエハ表面の欠陥Fがパーティクルであるかピンホールであるかを弁別することができる。
本実施の形態に係る被処理体表面検査装置によれば、ウエハ表面の検査箇所にレーザ光Ls,Lpがそれぞれ照射角α,αを変化させられながら照射され、該レーザ光Ls,Lpに応じて発生する散乱光Ss,Spの強度に応じて散乱光の発生要因が弁別される。レーザ光Ls,Lpに起因するパーティクル及びピンホールからの散乱光の強度は、それぞれレーザ光Ls,Lpの照射角に応じて変化する。したがって、パーティクル及びピンホールからの散乱光の強度が大きく異なる照射角のレーザ光Ls,Lpを照射することにより、ウエハ表面の欠陥Fがパーティクルであるかピンホールであるかを適切に弁別することができる。
また、ウエハ表面の欠陥Fがパーティクルであるかピンホールであるかを適切に弁別することができるため、ウエハ表面にパーティクルが付着していると誤って検知することがなく、その結果、製造ラインの不要な洗浄や洗浄後のダミーランニングを排除し、製造ラインの稼働率の低下を防止することができる。さらに、欠陥の発生原因を正しく特定することができる。
図5や図6に示すように、同じ偏光成分のレーザ光を照射しても、パーティクルからの散乱光及びピンホールからの散乱光は、それぞれ異なった強度分布を呈するため、1つの偏光成分のレーザ光を照射することによって、散乱光がパーティクルからのものかピンホールからのものかを弁別することができる。すなわち、ウエハ表面検査装置10は、レーザ光照射器11、若しくはレーザ光照射器12のいずれか一方を備えるだけでも、ウエハ表面の欠陥Fがパーティクルであるかピンホールであるかを弁別することができる。このとき、ウエハ表面検査装置10は、散乱光検出器13、若しくは散乱光検出器14のいずれか一方を備えるだけでもよい。
また、図5や図6に示すように、同じ照射角のレーザ光を照射しても、パーティクルからの散乱光及びピンホールからの散乱光は、それぞれ異なった強度分布を呈するため、同じ照射角のレーザ光を照射することによって、散乱光がパーティクルからのものかピンホールからのものかを弁別することができる。すなわち、レーザ光照射器11及びレーザ光照射器12は、同じ照射角でレーザ光Ls及びレーザ光Lpを照射してもよい。
さらに、パーティクル及びピンホールからの散乱光の強度が大きく異なる照射角でレーザ光Ls,Lpを照射するように、レーザ光照射器11及びレーザ光照射器12を固定することによって、ウエハ表面の欠陥Fがパーティクルであるかピンホールであるかを適切に弁別することができるだけでなく、ウエハ表面検査装置10の構成を簡素化することができる。このとき、レーザ光照射器11及びレーザ光照射器12を移動させる必要がないので、パーティクルの発生を防止することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る被処理体表面検査装置について詳述する。
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る被処理体表面検査装置の概略構成を示す側面図である。
本実施の形態は、その構成、作用が上述した第1の実施の形態と基本的に同じであるので、重複した構成、作用については説明を省略し、以下に異なる構成、作用についての説明を行う。
図7において、ウエハ表面検査装置70は、照射されたレーザ光に起因する散乱光を検出する2つの散乱光検出器71,72を備える。本実施の形態では、散乱光検出器71がレーザ光Lsに応じて発生する散乱光Ssを検出角βで検出し、散乱光検出器14がレーザ光Lpに応じて発生する散乱光Spを検出角βで検出する。また、散乱光検出器71,72はそれぞれ図7中の矢印の方向に移動可能に構成されている、すなわち、検出する散乱光の検出角β,βを自在に変化可能に構成される。
ここで、上述したように、パーティクルからの散乱光の強度は散乱角に依存して変化し、ピンホールからの散乱光の強度も散乱角に依存して変化する。また、ピンホールからの散乱光の形態は、パーティクルからの散乱光の形態と異なる。すなわち、パーティクルからの散乱光の強度分布とピンホールからの散乱光の強度分布は異なる。したがって、ウエハ表面検査装置70において、レーザ光照射器11,12からレーザ光Ls,Lpをウエハ表面の欠陥Fに照射し、照射されたレーザ光Ls,Lpに起因する散乱光Ss,Spを、検出角β,βを変化させて散乱光検出器71,72によって検出し、該検出された散乱光Ss,Spの強度分布を分析することにより、ウエハ表面の欠陥Fがパーティクルであるかピンホールであるかを弁別することができる。
本実施の形態に係る被処理体表面検査装置によれば、ウエハ表面の検査箇所にレーザ光Ls,Lpが照射され、該レーザ光Ls,Lpに起因する散乱光Ss,Spが、検出角β,βを変化させられながら散乱光検出器71,72によって検出され、該検出された散乱光Ss,Spの強度分布に応じて散乱光の発生要因が弁別される。レーザ光Ls,Lpに起因するパーティクル及びピンホールからの散乱光Ss,Spの強度は、それぞれ散乱角に応じて変化し、パーティクルからの散乱光の強度分布とピンホールからの散乱光の強度分布は異なる。したがって、パーティクル及びピンホールからの散乱光の強度が大きく異なる散乱角の散乱光Ss,Spを検出することにより、ウエハ表面の欠陥Fがパーティクルであるかピンホールであるかを適切に弁別することができる。
図5や図6に示すように、同じ散乱角であっても、パーティクルからの散乱光及びピンホールからの散乱光の強度はそれぞれ異なるため、或る1つの散乱角の散乱光を検出することによって、散乱光がパーティクルからのものかピンホールからのものかを弁別することができる。すなわち、ウエハ表面検査装置10は、散乱光検出器71、若しくは散乱光検出器72のいずれか一方を備えるだけでも、ウエハ表面の欠陥Fがパーティクルであるかピンホールであるかを弁別することができる。このとき、ウエハ表面検査装置10は、レーザ光照射器11、若しくはレーザ光照射器12のいずれか一方を備えるだけでもよい。
また、パーティクル及びピンホールからの散乱光の強度が大きく異なる散乱角で散乱光Ss,Spを検出するように、散乱光検出器71及び散乱光検出器72を固定することによって、ウエハ表面の欠陥Fがパーティクルであるかピンホールであるかを適切に弁別することができるだけでなく、ウエハ表面検査装置70の構成を簡素化することができる。このとき、散乱光検出器71及び散乱光検出器72を移動させる必要がないので、パーティクルの発生を防止することができる。
なお、上述した本発明の実施の形態に係る被処理体表面検査装置では、レジスト膜に発生したピンホールを弁別したが、シリコン酸化膜や窒化珪素膜に発生したピンホールも弁別することができ、レジストと屈折率が大きく異なる薄膜上の欠陥やシリコンと屈折率が大きく異なる基板上の欠陥も弁別することができる。
また、上述した本発明の実施の形態に係る被処理体表面検査装置では、ウエハ表面の欠陥Fの弁別を散乱光の強度に基づいて行ったが、この弁別は散乱光の振幅に基づいて行ってもよい。
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
(実施例1)
まず、上述した図4(a)のピンホールの電磁波解析用モデル及び図4(b)のパーティクルの電磁波解析用モデルを用いて、レーザ光44の照射角を5度乃至90度に亘って変化させたときの散乱光の強度の変化を解析した。この解析に用いたパラメータは上述した散乱光の強度分布の解析のパラメータと同じであった。そして、得られた解析の結果を図8のグラフにプロットした。なお、図8における「散乱光強度」は、散乱光の強度の全散乱角に亘る総和である。
図8において、実線はs偏光を照射した場合におけるパーティクルからの散乱光強度であり、点線はs偏光を照射した場合におけるピンホールからの散乱光強度であり、1点鎖線はp偏光を照射した場合におけるパーティクルからの散乱光強度であり、2点鎖線はp偏光を照射した場合におけるピンホールからの散乱光強度である。
図8のグラフより、低照射角において、s偏光を照射した場合におけるパーティクルからの散乱光強度が、s偏光を照射した場合におけるピンホールからの散乱光強度よりも大きいことが分かった。すなわち、低照射角において、s偏光に起因する散乱光強度が大きければ、ウエハ表面の欠陥がパーティクルと弁別でき、s偏光に起因する散乱光強度が小さければ、ウエハ表面の欠陥がピンホールと弁別できることが分かった。
具体的には、60度近傍(45度乃至75度)の照射角でs偏光の第1の照射光を照射すると共に、照射角を被処理体の表面から15度乃至45度の低照射角において変化させてs偏光の第2の照射光を照射した場合、ウエハ表面の欠陥がパーティクルのときには、第1の照射光に応じて発生する第1の散乱光の強度aに対する第2の照射光に応じて発生する第2の散乱光の強度bの比b/aが大きい一方、ウエハ表面の欠陥がピンホールのときには、上記比b/aが小さいことが分かった。
上記比b/aの変化を下記表1乃至7に示した。ここで、表1は第1の照射光の照射角(以下「第1の照射角」という)が45度の場合における比b/aの変化を示し、表2は第1の照射角が50度の場合における比b/aの変化を示し、表3は第1の照射角が55度の場合における比b/aの変化を示し、表4は第1の照射角が60度の場合における比b/aの変化を示し、表5は第1の照射角が65度の場合における比b/aの変化を示し、表6は第1の照射角が70度の場合における比b/aの変化を示し、表7は第1の照射角が75度の場合における上記比b/aの変化を示す。
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例えば、第1の照射角を50度乃至65度のいずれかに設定し、第2の照射光の照射角(以下「第2の照射角」という)を被処理体の表面から15度乃至20度に変化させた場合において、ウエハ表面の欠陥がパーティクルであるときには、上記比b/aの最小値は1.367(第1の照射角:65度、第2の照射角:15度)であり、ウエハ表面の欠陥がピンホールであるときには、上記比b/aの最大値は1.361(第1の照射角:50度、第2の照射角:20度)である。したがって、この場合では上記比b/aの閾値を1.361から1.367の間に設定すれば、上記比b/aに基づいてウエハ表面の欠陥がパーティクルであるかピンホールであるかを弁別できることが分かった。
また、例えば、第1の照射角を60度乃至70度のいずれかに設定し、第2の照射角を被処理体の表面から15度乃至25度に変化させた場合において、ウエハ表面の欠陥がパーティクルであるときには、上記比b/aの最小値は1.367(第1の照射角:65度、第2の照射角:15度)であり、ウエハ表面の欠陥がピンホールであるときには、上記比b/aの最大値は1.337(第1の照射角:65度、第2の照射角:15度)である。したがって、この場合では上記比b/aの閾値を1.337から1.367の間に設定すれば、上記比b/aに基づいてウエハ表面の欠陥がパーティクルであるかピンホールであるかを弁別できることが分かった。
さらに、例えば、第1の照射角を65度乃至75度のいずれかに設定し、第2の照射角を被処理体の表面から15度乃至20度に変化させた場合において、ウエハ表面の欠陥がパーティクルであるときには、上記比b/aの最小値は1.222(第1の照射角:75度、第2の照射角:15度)であり、ウエハ表面の欠陥がピンホールであるときには、上記比b/aの最大値は1.179(第1の照射角:65度、第2の照射角:20度)である。したがって、この場合では上記比b/aの閾値を1.179から1.222の間に設定すれば、上記比b/aに基づいてウエハ表面の欠陥がパーティクルであるかピンホールであるかを弁別できることが分かった。
また、これにより、ウエハ表面検査装置10において、レーザ光照射器11によって照射角αを60度近傍に設定してレーザ光Lsを第1の照射光として照射し、さらに、照射角αを低照射角で、例えば、15度乃至45度に亘って変化させてレーザ光Lsを第2の照射光として照射するか、s偏光のレーザ光をウエハ表面の検査箇所に向けて照射する他のレーザ光照射器(不図示)を、その照射角が60度近傍となるように固定すると共に、レーザ光照射器11をレーザ光Lsの照射角αが低照射角、例えば、15度乃至45度のいずれかになるように固定すれば、散乱光強度の比に基づいて、ウエハ表面の欠陥Fがパーティクルであるかピンホールであるかを適切に弁別することができることが分かった。
次に、上述した解析によって得られた、レーザ光44の照射角を5度乃至90度に亘って変化させたときの散乱光強度に基づいて、p偏光を照射した場合の散乱光強度に対するs偏光を照射した場合の散乱光強度の比(s偏光を照射した場合の散乱光強度/p偏光を照射した場合の散乱光強度)(以下「散乱光強度比」という)を、パーティクル及びピンホールについてそれぞれ算出し、該算出結果を図9のグラフにプロットした。
図9において、実線はパーティクルの散乱光強度比であり、点線はピンホールの散乱光強度比である。
図9のグラフより、低照射角において、パーティクルの散乱光強度比が、ピンホールの散乱光強度比よりも大きいことが分かった。すなわち、散乱光強度比に基づいてウエハ表面の欠陥が弁別できること、具体的には、低照射角において、散乱光強度比が大きければ、ウエハ表面の欠陥がパーティクルと弁別でき、散乱光強度比が小さければ、ウエハ表面の欠陥がピンホールと弁別できることが分かった。
より具体的には、照射角が15度乃至45度に亘って変化する場合において、パーティクルの散乱光強度比は1より大であり、ピンホールの散乱光強度比は1以下であることが分かった。すなわち、照射角が15度乃至45度に亘って変化する場合において、散乱光強度比が1より大であれば、ウエハ表面の欠陥がパーティクルと弁別でき、散乱光強度比が1以下であれば、ウエハ表面の欠陥がピンホールと弁別できることが分かった。また、これにより、ウエハ表面検査装置10において、レーザ光照射器11,12によってレーザ光Ls,Lpの照射角α,αを低照射角において、例えば、15度乃至45度に亘って変化させるか、レーザ光照射器11及びレーザ光照射器12を照射角α及び照射角αが低照射角、例えば、15度乃至45度のいずれかになるように固定すれば、散乱光強度比に基づいて、ウエハ表面の欠陥Fがパーティクルであるかピンホールであるかを適切に弁別することができることが分かった。
また、図9のグラフより、照射角が5度から25度へ変化する場合において、パーティクルの散乱光強度比の変化量の絶対値は1より大であり、ピンホールの散乱光強度比の変化量の絶対値は1以下であることが分かった。すなわち、照射角が5度から25度へ変化する場合において、散乱光強度比の変化量の絶対値が1より大であれば、ウエハ表面の欠陥がパーティクルと弁別でき、散乱光強度比の変化量の絶対値が1以下であれば、ウエハ表面の欠陥がピンホールと弁別できることが分かった。
(実施例2)
次に、上述した図4(a)のピンホールの電磁波解析用モデル及び図4(b)のパーティクルの電磁波解析用モデルを用いて、検出する散乱光の散乱角(検出角)を変化させた場合における散乱光の振幅の変化を解析した。このとき、レーザ光44の偏光成分をp偏光及びs偏光のいずれかに設定し、さらに、レーザ光の照射角を20度近傍、60度近傍、90度近傍のいずれか1つに設定した。この解析に用いたパラメータも上述した散乱光の強度分布の解析のパラメータと同じであった。そして、得られた解析の結果を図10乃至12の各グラフにプロットした。なお、各図における「散乱光振幅」は、各散乱角における任意面積に入射した散乱光の強度の1/2乗であり、太実線はs偏光を照射した場合におけるパーティクルからの散乱光振幅であり、細実線はs偏光を照射した場合におけるピンホールからの散乱光振幅であり、太点線はp偏光を照射した場合におけるパーティクルからの散乱光振幅であり、細点線はp偏光を照射した場合におけるピンホールからの散乱光振幅である。
図10は、レーザ光44の照射角を20度近傍に設定したときの散乱光振幅の変化を示すグラフである。
図10のグラフより、低散乱角において、s偏光を照射した場合におけるパーティクルからの散乱光振幅が、s偏光を照射した場合におけるピンホールからの散乱光振幅よりも大きいことが分かった。すなわち、低散乱角において、s偏光に起因する散乱光振幅が大きければ、ウエハ表面の欠陥がパーティクルと弁別でき、s偏光に起因する散乱光振幅が小さければ、ウエハ表面の欠陥がピンホールと弁別できることが分かった。
具体的には、散乱角20度近傍において、s偏光を照射した場合におけるパーティクルからの散乱光振幅は極値を呈し、s偏光を照射した場合におけるピンホールからの散乱光振幅は極値を呈さないことが分かった。すなわち、散乱角20度近傍において、s偏光に起因する散乱光振幅の極値が検出されれば、ウエハ表面の欠陥がパーティクルと弁別でき、s偏光に起因する散乱光振幅の極値が検出されなければ、ウエハ表面の欠陥がピンホールと弁別できることが分かった。
より具体的には、レーザ光44の照射角を20度近傍に設定し、且つウエハ表面から80度乃至130度のいずれかの検出角で第1の散乱光を検出すると共に、ウエハ表面から5度乃至35度のいずれかの検出角で第2の散乱光を検出する場合、ウエハ表面の欠陥がパーティクルのときには、第1の散乱光の強度aに対する第2の散乱光の強度bの比b/aは大きい一方、ウエハ表面の欠陥がピンホールのときには、上記比b/aが小さいことが分かった。
上記比b/aの変化を下記表8乃至14に示した。ここで、表8は第2の散乱光の検出角(以下「第2の検出角」という)が5度の場合における比b/aの変化を示し、表9は第2の検出角が10度の場合における比b/aの変化を示し、表10は第2の検出角が15度の場合における比b/aの変化を示し、表11は第2の検出角が20度の場合における比b/aの変化を示し、表12は第2の検出角が25度の場合における比b/aの変化を示し、表13は第2の検出角が30度の場合における比b/aの変化を示し、表14は第2の検出角が35度の場合における上記比b/aの変化を示す。
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このとき、ウエハ表面の欠陥がパーティクルであるときには、上記比b/aの最小値は2.334(第1の散乱光の検出角(以下「第1の検出角」という):80度、第2の検出角:35度)であり、ウエハ表面の欠陥がピンホールであるときには、上記比b/aの最大値は1.591(第1の検出角:130度、第2の検出角:35度)である。したがって、この場合では上記比b/aの閾値を1.591から2.334の間に設定すれば、上記比b/aに基づいてウエハ表面の欠陥がパーティクルであるかピンホールであるかを弁別できることが分かった。
また、これにより、ウエハ表面検査装置70において、レーザ光照射器11によって照射角αを20度近傍に設定してレーザ光Lsを照射した上で、散乱光検出器71によって検出角βを80度乃至130度のいずれかに設定して散乱光Ssを第1の散乱光として検出し、さらに、検出角βを低散乱角で、例えば、20度近傍において変化させて散乱光Ssを第2の散乱光として検出するか、レーザ光Lsに応じて発生する散乱光Ssを検出する他の散乱光検出器(不図示)を、検出する散乱光Ssの検出角が80度乃至130度のいずれかになるように固定すると共に、散乱光検出器71を散乱光Ssの検出角βが低散乱角、例えば、20度近傍になるように固定すれば、検出された散乱光振幅の比に基づいて、ウエハ表面の欠陥Fがパーティクルであるかピンホールであるかを適切に弁別することができることが分かった。
図11は、レーザ光44の照射角を60度近傍に設定したときの散乱光振幅の変化を示すグラフである。
図11のグラフより、高散乱角において、p偏光を照射した場合におけるピンホールからの散乱光振幅が、p偏光を照射した場合におけるパーティクルからの散乱光振幅よりも大きいことが分かった。すなわち、高散乱角において、p偏光に起因する散乱光振幅が大きければ、ウエハ表面の欠陥がピンホールと弁別でき、p偏光に起因する散乱光振幅が小さければ、ウエハ表面の欠陥がパーティクルと弁別できることが分かった。
図12は、レーザ光44の照射角を90度近傍に設定したときの散乱光振幅の変化を示すグラフである。
図12のグラフより、高散乱角において、p偏光を照射した場合におけるピンホールからの散乱光振幅が、p偏光を照射した場合におけるパーティクルからの散乱光振幅よりも大きいことが分かった。すなわち、高散乱角において、p偏光に起因する散乱光振幅が大きければ、ウエハ表面の欠陥がピンホールと弁別でき、p偏光に起因する散乱光振幅が小さければ、ウエハ表面の欠陥がパーティクルと弁別できることが分かった。
具体的には、散乱角90度近傍において、p偏光を照射した場合におけるピンホールからの散乱光振幅は極値を呈し、p偏光を照射した場合におけるパーティクルからの散乱光振幅は極値を呈さないことが分かった。すなわち、散乱角90度近傍において、p偏光に起因する散乱光振幅の極値が検出されれば、ウエハ表面の欠陥がピンホールと弁別でき、p偏光に起因する散乱光振幅の極値が検出されなければ、ウエハ表面の欠陥がパーティクルと弁別できることが分かった。
より具体的には、レーザ光44の照射角を90度近傍に設定し、且つウエハ表面から40度乃至60度のいずれかの検出角で第1の散乱光を検出すると共に、ウエハ表面から75度から105度のいずれかの検出角で第2の散乱光を検出する場合、ウエハ表面の欠陥がピンホールのときには、第1の散乱光の強度aに対する第2の散乱光の強度bの比b/aが大きい一方、ウエハ表面の欠陥がパーティクルのときには、上記比b/aが小さいことが分かった。
上記比b/aの変化を下記表15乃至21に示した。ここで、表15は第2の検出角が75度の場合における比b/aの変化を示し、表16は第2の検出角が80度の場合における比b/aの変化を示し、表17は第2の検出角が85度の場合における比b/aの変化を示し、表18は第2の検出角が90度の場合における比b/aの変化を示し、表19は第2の検出角が95度の場合における比b/aの変化を示し、表20は第2の検出角が100度の場合における比b/aの変化を示し、表21は第2の検出角が105度の場合における上記比b/aの変化を示す。
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例えば、第1の検出角を40度乃至55度のいずれかに設定し、第2の検出角を被処理体の表面から75度乃至105度に変化させた場合において、ウエハ表面の欠陥がピンホールであるときには、上記比b/aの最小値は1.234(第1の検出角:55度、第2の検出角:75度)であり、ウエハ表面の欠陥がパーティクルであるときには、上記比b/aの最大値は1.204(第1の検出角:40度、第2の検出角:75度)である。したがって、この場合では上記比b/aの閾値を1.204から1.234の間に設定すれば、上記比b/aに基づいてウエハ表面の欠陥がパーティクルであるかピンホールであるかを弁別できることが分かった。
また、これにより、ウエハ表面検査装置70において、レーザ光照射器12によってレーザ光Lpを90度近傍の照射角で照射した上で、散乱光検出器72によって検出角βを40度乃至60度のいずれかに設定して散乱光Spを第1の散乱光として検出し、さらに、検出角βを高散乱角で、例えば、90度近傍において変化させて散乱光Spを第2の散乱光として検出するか、レーザ光Lpに応じて発生する散乱光Spを検出する他の散乱光検出器(不図示)を、検出する散乱光Spの検出角が40度乃至60度のいずれかになるように固定すると共に、散乱光検出器72を散乱光Spの検出角βが高散乱角、例えば、90度近傍になるように固定すれば、検出された散乱光振幅の比に基づいて、ウエハ表面の欠陥Fがパーティクルであるかピンホールであるかを適切に弁別することができることが分かった。
また、図10及び図12のグラフより、低散乱角では、低照射角でs偏光を照射した場合におけるパーティクルからの散乱光振幅が大きく、高散乱角では、高照射角でp偏光を照射した場合におけるピンホールからの散乱光振幅が大きいことが分かった。すなわち、低散乱角において、低照射角のs偏光に起因する散乱光振幅が大きければ、ウエハ表面の欠陥がパーティクルと弁別でき、高散乱角において、高照射角のp偏光に起因する散乱光振幅が大きければ、ウエハ表面の欠陥がピンホールと弁別できることが分かった。
具体的には、散乱角20度近傍において、照射角20度近傍のs偏光を照射した場合におけるパーティクルからの散乱光振幅は極値を呈し、散乱角90度近傍において、照射角90度近傍のp偏光を照射した場合におけるピンホールからの散乱光振幅は極値を呈することが分かった。すなわち、散乱角20度近傍において、照射角20度近傍のs偏光に起因する散乱光振幅の極値が検出されれば、ウエハ表面の欠陥がパーティクルと弁別でき、散乱角90度近傍において、照射角90度近傍のp偏光に起因する散乱光振幅の極値が検出されれば、ウエハ表面の欠陥がピンホールと弁別できることが分かった。
また、これにより、ウエハ表面検査装置70において、レーザ光照射器11によってレーザ光Lsを20度近傍の照射角で照射すると共に、レーザ光照射器12によってレーザ光Lpを90度近傍の照射角で照射し、散乱光検出器71によって検出する散乱光Ssの検出角βを低散乱角で、例えば、20度近傍において変化させると共に、散乱光検出器72によって検出する散乱光Spの検出角βを高散乱角で、例えば、90度近傍において変化させれば、検出された散乱光振幅の極値に基づいて、ウエハ表面の欠陥Fがパーティクルであるかピンホールであるかを適切に弁別することができることが分かった。
次に、上述した図4(a)のピンホールの電磁波解析用モデル及び図4(b)のパーティクルの電磁波解析用モデルを用いて、検出する散乱光の散乱角(検出角)を変化させた場合における、パーティクルの散乱光振幅からピンホールの散乱光振幅を引いた差(パーティクルの散乱光振幅−ピンホールの散乱光振幅)(以下「散乱光振幅差」という)の変化を解析した。
このとき、レーザ光44の偏光成分をp偏光及びs偏光のいずれかに設定し、さらに、レーザ光44の照射角を15度近傍、20度近傍、45度近傍、60度近傍、90度近傍のいずれか1つに設定した。この解析に用いたパラメータも上述した散乱光の強度分布の解析のパラメータと同じであった。そして、得られた散乱光振幅差を図13及び14の各グラフにプロットした。なお、各図における太実線は照射角を15度近傍に設定した場合における散乱光振幅差であり、太点線は照射角を20度近傍に設定した場合における散乱光振幅差であり、細実線は照射角を45度近傍に設定した場合における散乱光振幅差であり、細点線は照射角を60度近傍に設定した場合における散乱光振幅差であり、一点鎖線は照射角を90度近傍に設定した場合における散乱光振幅差である。
図13は、レーザ光44の偏光成分をs偏光に設定したときの散乱光振幅差の変化を示すグラフである。
図13のグラフより、低散乱角において、低照射角のs偏光を照射した場合における散乱光振幅差が、高照射角のs偏光を照射した場合における散乱光振幅差よりも著しく大きいことが分かった。すなわち、偏光成分がs偏光のレーザ光を照射する場合、該レーザ光を低照射角で照射し、該照射されたレーザ光に起因する散乱光を低散乱角で検出すれば、ウエハ表面の欠陥がパーティクルであるかピンホールであるかを適切に弁別することができることが分かった。
図14は、レーザ光44の偏光成分をp偏光に設定したときの散乱光振幅差の変化を示すグラフである。
図14のグラフより、高散乱角において、高照射角のp偏光を照射した場合における散乱光振幅差が、低照射角のp偏光を照射した場合における散乱光振幅差よりも著しく小さいことが分かった。すなわち、偏光成分がp偏光のレーザ光を照射する場合、該レーザ光を高照射角で照射し、該照射されたレーザ光に起因する散乱光を高散乱角で検出すれば、ウエハ表面の欠陥がパーティクルであるかピンホールであるかを適切に弁別することができることが分かった。
本発明の第1の実施の形態に係る被処理体表面検査装置の概略構成を示す図であり、図1(a)は被処理体表面検査装置の側面図であり、図1(b)は被処理体表面検査装置の上面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る被処理体表面検査装置が弁別するウエハ表面の欠陥の模式図であり、図2(a)は、ウエハ表面に付着したパーティクルの斜視図であり、図2(b)は図2(a)における線A−Aに沿う断面図であり、図2(c)は、ウエハ表面に形成されたレジストのピンホールの斜視図であり、図2(d)は図2(c)における線B−Bに沿う断面図である。 ウエハ表面の欠陥にレーザ光を照射したときの散乱光の発生状況を示す模式図であり、図3(a)は、パーティクルに直上からレーザ光を照射したときの散乱光の発生状況を示す模式図であり、図3(b)は、ピンホールに直上からレーザ光を照射したときの散乱光の発生状況を示す模式図である。 照射するレーザ光の偏光成分や照射角に応じて変化する散乱光の強度分布を電磁波解析するためのモデルを示す図であり、図4(a)は、ピンホールからの散乱光の強度分布を電磁波解析するためのモデルを示す図であり、図4(b)は、パーティクルからの散乱光の強度分布を電磁波解析するためのモデルを示す図である。 レーザ光の偏光成分をp偏光に設定した場合における散乱光の強度分布の解析結果を示す図であり、図5(a)は、照射角を15度に設定した場合のピンホールの解析結果を示す図であり、図5(b)は、照射角を15度に設定した場合のパーティクルの解析結果を示す図であり、図5(c)は、照射角を45度に設定した場合のピンホールの解析結果を示す図であり、図5(d)は、照射角を45度に設定した場合のパーティクルの解析結果を示す図であり、図5(e)は、照射角を90度に設定した場合のピンホールの解析結果を示す図であり、図5(f)は、照射角を90度に設定した場合のパーティクルの解析結果を示す図である。 レーザ光の偏光成分をs偏光に設定した場合における散乱光の強度分布の解析結果を示す図であり、図6(a)は、照射角を15度に設定した場合のピンホールの解析結果を示す図であり、図6(b)は、照射角を15度に設定した場合のパーティクルの解析結果を示す図であり、図6(c)は、照射角を45度に設定した場合のピンホールの解析結果を示す図であり、図6(d)は、照射角を45度に設定した場合のパーティクルの解析結果を示す図であり、図6(e)は、照射角を90度に設定した場合のピンホールの解析結果を示す図であり、図6(f)は、照射角を90度に設定した場合のパーティクルの解析結果を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る被処理体表面検査装置の概略構成を示す側面図である。 レーザ光の照射角を変化させたときの散乱光強度の変化を示すグラフである。 レーザ光の照射角を変化させたときにおけるp偏光を照射した場合の散乱光強度に対するs偏光を照射した場合の散乱光強度の比の変化を示すグラフである。 検出する散乱光の検出角を変化させた場合におけるレーザ光の照射角を20度近傍に設定したときの散乱光振幅の変化を示すグラフである。 検出する散乱光の検出角を変化させた場合におけるレーザ光の照射角を60度近傍に設定したときの散乱光振幅の変化を示すグラフである。 検出する散乱光の検出角を変化させた場合におけるレーザ光の照射角を90度近傍に設定したときの散乱光振幅の変化を示すグラフである。 検出する散乱光の検出角を変化させた場合におけるレーザ光の偏光成分をs偏光に設定したときのパーティクルの散乱光強度からピンホールの散乱光強度を引いた差の変化を示すグラフである。 検出する散乱光の検出角を変化させた場合におけるレーザ光の偏光成分をp偏光に設定したときのパーティクルの散乱光強度からピンホールの散乱光強度を引いた差の変化を示すグラフである。 従来の被処理体表面検査装置の概略構成を示す断面図である。
符号の説明
F 欠陥
Lp p偏光のレーザ光
Ls s偏光のレーザ光
Ss,Sp 散乱光
W ウエハ
10,70,150 ウエハ表面検査装置
11,12,152 レーザ光照射器
13,14,71,72,153 散乱光検出器
15,151 ステージ
16,154 演算部
40 ウエハモデル
41 レジスト膜モデル
42 球状粒子モデル
44 レーザ光

Claims (2)

  1. 被処理体の表面に照射光を照射する照射手段と、前記照射光に応じて前記被処理体の表面から発生する散乱光を検出する散乱光検出手段と、前記検出された散乱光に応じて前記散乱光の発生要因を弁別する弁別手段とを備える被処理体表面検査装置において、
    前記照射手段は、s偏光及びp偏光の照射光を、照射角を前記被処理体の表面から15度乃至45度に亘って変化させて照射し、
    前記弁別手段は、前記p偏光の照射光に起因する散乱光の強度に対する前記s偏光の照射光に起因する散乱光の強度の比が1より大であるときに、前記散乱光の発生要因を前記粒子状異物と弁別し、前記比が1以下であるときに、前記散乱光の発生要因を前記微小欠陥と弁別することを特徴とする被処理体表面検査装置。
  2. 被処理体の表面に照射光を照射する照射手段と、前記照射光に応じて前記被処理体の表面から発生する散乱光を検出する散乱光検出手段と、前記検出された散乱光に応じて前記散乱光の発生要因を弁別する弁別手段とを備える被処理体表面検査装置において、
    前記照射手段は、s偏光及びp偏光の少なくとも1つの照射光を照射することができ、且つ、前記照射光の照射角を変化させることができるように構成され、
    前記弁別手段は、前記照射角を変化させることで検出された散乱光の強度分布の形態から、前記散乱光の発生要因が粒子状異物であるか微小欠陥であるかを弁別し、
    前記p偏光の照射光に起因する散乱光の強度に対する前記s偏光の照射光に起因する散乱光の強度の比が、前記散乱光の発生要因が前記粒子状異物である場合には常に1より大となるように、且つ、前記散乱光の発生要因が前記微小欠陥である場合には常に1以下となるように、前記照射手段が照射するs偏光及びp偏光の照射角が、該照射角を変化させることができる範囲内で、固定されていることを特徴とする被処理体表面検査装置。
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