JP4761241B2 - 生体分子の相互作用試験装置、生体分子の相互作用試験方法、生体分子の融解温度測定方法、核酸の配列検知方法 - Google Patents
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Description
[請求項1]基板上に生体分子が固定化された生体分子マイクロアレイ(1)、および、前記マイクロアレイの生体分子が固定化された面に対向するように設けられた透明電極(2)(以下、「対向電極」という)を有する生体分子の相互作用試験装置であって、
前記装置は、前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に、非導電性スペーサー(3)を有し、前記マイクロアレイ(1)、前記スペーサー(3)、および前記対向電極(2)によってキャビティ(4)が形成されており、
前記マイクロアレイ(1)は、生体分子が固定化された面の少なくとも一部に導電性物質表面(6)を有し、かつ、前記キャビティ(4)に通じる貫通孔(5)を2つ有し、一方の貫通孔はキャビティへ溶液を注入するための孔であり、他方の貫通孔はキャビティから溶液を排出するための孔であり、
前記装置は、前記マイクロアレイ(1)上の導電性物質表面(6)と少なくとも一部が接触し、かつ、前記対向電極(2)とは接触しない導電性部材(7)を更に有し、前記基板上の導電性物質表面(6)は、前記導電性部材(7)を介して前記マイクロアレイ(1)の側から外部電源と接続され、
前記マイクロアレイは、前記導電性部材(7)に通じる貫通孔(8)および前記対向電極(2)に通じる貫通孔(9)を有する、前記装置。
[請求項2]前記導電性部材(7)を構成する導電性物質は、金、ニッケル、白金、銀、チタン、アルミニウム、ステンレス、銅、導電性酸化物、または導電性プラスチックである、請求項1に記載の装置。
[請求項3]前記非導電性スペーサー(3)は、前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間隔が均一になるように配置される、請求項1または2に記載の装置。
[請求項4]前記マイクロアレイ(1)の生体分子が固定化された面と前記対向電極(2)の前記マイクロアレイ(1)の生体分子が固定化された面と対向する表面との距離が、10〜300μmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
[請求項5]前記マイクロアレイ上の導電性物質表面を構成する導電性物質が、金、ニッケル、白金、銀、チタン、アルミニウム、ステンレス、銅、クロム、導電性酸化物、または導電性プラスチックである請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
[請求項6]前記基板は、基板全体が導電性物質からなるか、または、基板表面に導電性物質被覆層を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
[請求項7]前記導電性被覆層を有する基板が、ガラス、石英、金属、シリコン、またはプラスチックからなる請求項6に記載の装置。
[請求項8]前記非導電性スペーサー(3)は、その両面に接着剤層を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
[請求項9]前記接着剤は、光硬化性樹脂を含む、請求項8に記載の装置。
[請求項10]温度制御手段を更に有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置。
[請求項11]前記基板は、基板表面から突出し、かつ頂上にスポット用平面を有する生体分子固定化用スポット(以下、「突出スポット部」という)を有し、
少なくとも前記突出スポット部は導電性物質表面を有し、
前記スポット用平面の導電性物質表面に生体分子が固定化されており、かつ
前記基板は、前記基板上の突出スポット部以外の表面に、前記突出スポット部の導電性物質表面と通電可能な端子を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。
[請求項12]前記基板上の突出スポット部以外の表面は、導電性物質被覆層を有し、前記端子は、前記導電性物質被覆層に含まれるか、または、前記導電性物質被覆層と通電可能である、請求項11に記載の装置。
[請求項13]前記基板上の突出スポット部以外の表面は、導電性物質被覆層を有し、前記導電性物質被覆層と突出スポット部の導電性物質表面とは、一体の導電性物質被覆層として設けられている、請求項11または12に記載の装置。
[請求項14]前記基板が、少なくとも、前記突出スポット部周辺の基板表面、突出スポット部側面、およびスポット用平面が、導電性物質からなる基板である、請求項11〜13のいずれか1項に記載の装置。
[請求項15]前記突出スポット部周辺の基板表面が、略V字型底面を形成する、請求項14に記載の装置。
[請求項16]前記基板が、隣り合う突出スポット部が、突出スポット部側面によって隣接しており、かつ、少なくとも、前記突出スポット部側面およびスポット用平面が、導電性物質からなる基板である、請求項11〜13のいずれか1項に記載の装置。
[請求項17]前記突出スポット部の高さが、10〜500μmである、請求項11〜16のいずれか1項に記載の装置。
[請求項18]前記突出スポット部頂上のスポット用平面と前記突出スポット部側面とのなす角が、90度以上である、請求項11〜17のいずれか1項に記載の装置。
[請求項19]前記生体分子固定化用スポットが粗面化されている、請求項11〜18のいずれか1項に記載の装置。
[請求項20]前記生体分子は、DNA、RNA、PNA、蛋白、ポリペプチド、糖化合物、脂質、天然低分子、および合成低分子からなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の装置。
[請求項21]基板上に生体分子が固定化された生体分子マイクロアレイ(1)と前記マイクロアレイの生体分子が固定化された面に対向するように設けられた透明電極(2)(以下、「対向電極」という)を有し、前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に、非導電性スペーサー(3)を有し、前記マイクロアレイ(1)、前記スペーサー(3)、および前記対向電極(2)によってキャビティ(4)が形成されている装置を用いる、生体分子の相互作用試験方法であって、
前記マイクロアレイ(1)は、生体分子が固定化された面の少なくとも一部に導電性物質表面(6)を有し、
前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に電界を印加すること、および、
前記キャビティ(4)へ、ターゲット生体分子を含む溶液および/またはターゲット生体分子を含まない溶液を送液しながら、前記マイクロアレイ上の生体分子と前記ターゲット生体分子との相互作用を前記対向電極を通して光学的に検出すること、
を含み、
前記装置が、請求項1〜20のいずれか1項に記載の装置である、前記方法。
[請求項22]基板上に生体分子が固定化された生体分子マイクロアレイ(1)と前記マイクロアレイの生体分子が固定化された面に対向するように設けられた透明電極(2)(以下、「対向電極」という)を有し、前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に、非導電性スペーサー(3)を有し、前記マイクロアレイ(1)、前記スペーサー(3)、および前記対向電極(2)によってキャビティ(4)が形成されている装置を用いる、生体分子の相互作用試験方法であって、
前記マイクロアレイ(1)は、生体分子が固定化された面の少なくとも一部に導電性物質表面(6)を有し、
前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に電界を印加すること、および
前記キャビティ(4)に、ターゲット生体分子を含む溶液を充填し、所定時間保持した後、前記溶液を排出することを含み、
前記溶液の保持中または排出後に、前記マイクロアレイ上の生体分子と前記ターゲット生体分子との相互作用を前記対向電極を通して光学的に検出し、
前記装置が、請求項1〜20のいずれか1項に記載の装置である、前記方法。
[請求項23]前記溶液を排出した後、または排出しながら、前記キャビティ内にターゲット生体分子を含む溶液および/またはターゲット生体分子を含まない溶液を新たに充填することを含む、請求項22に記載の方法。
[請求項24]前記マイクロアレイ(1)の側から、前記マイクロアレイ(1)上の導電性物質表面(6)および対向電極(2)と外部電源とを接続し、前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に電界を印加する、請求項21〜23のいずれか1項に記載の方法。
[請求項25]前記マイクロアレイ(1)が有する前記キャビティに通じる貫通孔(5)を通して、前記キャビティへ溶液を注入し、および/または、前記キャビティから溶液を排出する、請求項21〜24のいずれか1項に記載の方法。
[請求項26]前記導電性部材(7)に通じる貫通孔(8)および対向電極(2)に通じる貫通孔(9)を通して、前記導電性部材(7)および対向電極(2)と外部電源の端子とを接続する、請求項21〜25のいずれか1項に記載の方法。
[請求項27]前記マイクロアレイに固定された生体分子および/または前記ターゲット生体分子が蛍光標識されており、かつ、前記マイクロアレイ上の生体分子とターゲット生体分子との相互作用を、蛍光によって検出する、請求項21〜26のいずれか1項に記載の方法。
[請求項28]請求項11〜20のいずれか1項に記載の装置を用いる、生体分子の相互作用試験方法であって、
前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に電界を印加すること、および、
前記キャビティ(4)へ、ターゲット生体分子を含む溶液および/またはターゲット生体分子を含まない溶液を送液しながら、前記マイクロアレイ上の生体分子と前記ターゲット生体分子との相互作用を前記対向電極を通して共焦点型検出器によって検出することを含む、前記方法。
[請求項29]請求項11〜20のいずれか1項に記載の装置を用いる、生体分子の相互作用試験方法であって、
前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に電界を印加すること、および
前記キャビティ(4)に、ターゲット生体分子を含む溶液を充填し、所定時間保持した後、前記溶液を排出することを含み、
前記溶液の充填中または排出後に、前記マイクロアレイ上の生体分子と前記ターゲット生体分子との相互作用を前記対向電極を通して共焦点型検出器によって検出する、前記方法。
[請求項30]前記溶液を排出した後、または排出しながら、前記キャビティ内にターゲット生体分子を含む溶液および/またはターゲット生体分子を含まない溶液を新たに充填することを含む、請求項29に記載の方法。
[請求項31]前記マイクロアレイ上の生体分子および/または前記ターゲット生体分子が蛍光標識されている、請求項28〜30のいずれか1項に記載の方法。
[請求項32]前記共焦点型検出器によって、マイクロアレイ表面の突出スポット部とそれ以外の部分の高さおよび/または形状の差による反射光強度の相違から、マイクロアレイ上の前記突出スポット部を反射像として検出する、請求項28〜31のいずれか1項に記載の方法。
[請求項33]前記反射像として検出された突出スポット部からの蛍光を検出することによって、生体分子の相互作用を検出する、請求項32に記載の方法。
[請求項34]前記マイクロアレイ(1)が有する前記キャビティに通じる貫通孔(5)を通して、前記キャビティへ溶液を導入し、および/または、前記キャビティから溶液を排出する、請求項28〜33のいずれか1項に記載の方法。
[請求項35]前記導電性部材(7)に通じる貫通孔(8)および対向電極(2)に通じる貫通孔(9)を通して、前記導電性部材(7)および対向電極(2)と外部電源の端子とを接続する、請求項28〜34のいずれか1項に記載の方法。
[請求項36]前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に印加される電界が、0.01〜10MV/mである、請求項21〜35のいずれか1項に記載の方法。
[請求項37]前記ターゲット生体分子を含む溶液が、フェニルアラニン、ヒスチジン、カルノシン、およびアルギニンからなる群から選ばれる少なくとも1つのバッファー物質を含む、請求項21〜36のいずれか1項に記載の方法。
[請求項38]請求項21〜37のいずれか1項に記載の方法を用いることを特徴とする、生体分子の融解温度測定方法。
[請求項39]
請求項21〜37のいずれか1項に記載の方法を用いることを特徴とする、核酸の配列検知方法。
更に、本発明によれば、生体分子の融解温度の測定および核酸の配列検知、例えば、一塩基多型の検出を行うことができる。
[生体分子の相互作用試験装置]
本発明の生体分子の相互作用試験装置について、図1に基づいて説明する。図1は、本発明の装置の概略図である。
本発明の生体分子の相互作用試験装置は、基板上に生体分子が固定化された生体分子マイクロアレイ(1)、および、前記マイクロアレイの生体分子が固定化された面に対向するように設けられた透明電極(2)(対向電極)を有し、前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に、非導電性スペーサー(3)を有し、前記マイクロアレイ(1)、前記スペーサー(3)、および前記対向電極(2)によってキャビティ(4)が形成されており、前記マイクロアレイ(1)は、生体分子が固定化された面の少なくとも一部に導電性物質表面(6)を有し、かつ、前記キャビティ(4)に通じる貫通孔(5)を2つ有し、一方の貫通孔はキャビティへ溶液を注入するための孔であり、他方の貫通孔はキャビティから溶液を排出するための孔である。
ここで、糖化合物としては、例えば、単糖、オリゴ糖、多糖、糖鎖複合体、糖蛋白質、糖脂質、およびそれら誘導体などを挙げることができる。
脂質としては、例えば、脂肪酸、リン脂質、糖脂質、グリセリドなどを挙げることができる。
天然低分子としては、例えば、ホルモン分子や抗生物質、毒物、ビタミン類、生理活性物質、二次代謝産物などを挙げることができる。
合成低分子としては、例えば、天然低分子の合成物、およびそれら誘導体などを挙げることができる。
また、金属とチオール基との結合を利用して、プローブ核酸の固定化を行う場合は、前記導電性物質は、チオール基と結合性を有する金属から選択する。
突出スポット部底面の形状は、特に限定されないが、製造の容易さ等を考慮すれば、スポット用平面と同様の形状であることが好ましい。図4(b)は、突出スポット部を有する基板上の突出スポット部の概略図である。ここで、「突出スポット部底面の形状」とは、図4(b)の斜線部をいう。
前記基板が金属からなるものである場合は、所望の形状の突出スポット部に対応した凹部を有する鋳型に、熔融した金属を注入して鋳造することにより、本発明の基板を得ることができる。また、プレス成形によって、金属製基板を得ることもできる。本発明の基板は、金属からなる基板の上に、導電性物質を被覆したものであることもできる。
本発明の基板が、シリコンまたはプラスチック製の基板上に導電性物質の被覆を有するものである場合は、例えば、所望の形状の突出スポット部に対応した凹部を有する成形型を用いてシリコンまたはプラスチックを成形し、そのシリコンまたはプラスチック製の基板上に、導電性物質を、蒸着、メッキ等によって被覆することにより、本発明の基板を得ることができる。
また、突出スポット部を有する基板は、平板状の基板上に導電性被覆層を被覆した後に、エッチング等により突出スポット部を形成することによって製造することもできる。
また、突出スポット部を有さない基板は、公知の方法で製造することができ、また、市販品として入手可能なものもある。
まず、スライドガラスの表面に、真空蒸着装置により、クロムを蒸着し、次いで、その上に金を蒸着する。この金蒸着スライドガラス上に、ポジ型レジストをスピンコーターで塗布し、例えば60℃でオーブンにより1時間ベーキングする。
次いで、紫外線露光装置により、フォトマスクを通してスライドガラスに紫外線を照射する。このとき、フォトマスクとしては、所望の形状の突出スポット部に対応したパターンを有するものを使用する。紫外線照射後、現像液によって現像を行えば、金蒸着スライドガラス表面に、レジストパターンを形成することができる。
アセトン等によってレジストを溶解した後、超純水によって洗浄し、更に残っているレジストを完全に除去するために、ピラニア溶液(硫酸:過酸化水素=1:1)に10分間漬けて、超純水で洗浄する。これにより、フォトマスクに対応した金パターンを有するガラス基板を得ることができる。
このガラス基板に、前述と同様に、クロムを蒸着し、次いで、金を蒸着することによって、突出部を有し、かつ、金被覆を有する基板を得ることができる。
(1)アミノシラン処理した基板表面に、UV照射することにより、DNAを固定化する。
(2)アミノシラン、NHS(N-ヒドロキシスクシンイミド)-ビオチン、アビジンによって順次処理した基板表面に、ビオチン化DNAを固定化する。
(3)アミノシラン、マレイミド-ビオチン、アビジンによって順次処理した基板表面に、ビオチン化DNAを固定化する。
(4)アミノシラン、次いでグルタルアルデヒドによって処理した基板表面に、アミノ化DNAを固定化する。
(5)アミノシラン、次いでカルボジイミドによって処理した基板表面に、アミノ化DNAを固定化する。
(6)アミノシラン処理した基板表面に、カルボキシ化DNAを固定化する。
(7)アミノシラン処理した基板表面に、リン酸化DNAを固定化する。
(8)アミノシラン、次いでNHS−マレイミド化合物によって処理した基板表面に、チオール化DNAを固定化する。
(9)エポキシシラン処理した基板表面に、アミノ化DNAを固定化する。
(10)チオールシラン処理した基板表面に、チオール化DNAを固定化する。
本発明において、対向電極は、透明な導電性物質、例えば、導電性酸化物、導電性プラスチック等からなる基板であることができ、また、マイクロアレイと対向する面に、導電性物質被覆層を有する基板からなるものであることもできる。前記対向電極は、好ましくは、ITO(酸化インジウムスズ)、酸化スズなどの導電性酸化物からなるものであることができる。
本発明の装置は、前述のように、マイクロアレイ(1)にキャビティ(4)に通じる2つの貫通孔(5)を有し、それら貫通孔を通して送液することができる。更に、上記のようにマイクロアレイ側からマイクロアレイ(1)上の導電性物質表面(6)と対向電極(2)との間に電界を印加できる構成を有することにより、送液・電界の印加をいずれもマイクロアレイ(1)側から行うことができるため、対向電極(2)側からの生体分子の相互作用の観察を妨げるものがなく、スムーズに観察を行うことができる。
本発明の生体分子の相互作用試験方法の第一の態様(以下、「試験方法I」ともいう)は、基板上に生体分子が固定化された生体分子マイクロアレイ(1)と前記マイクロアレイの生体分子が固定化された面に対向するように設けられた透明電極(2)(対向電極)を有し、前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に、非導電性スペーサー(3)を有し、前記マイクロアレイ(1)、前記スペーサー(3)、および前記対向電極(2)によってキャビティ(4)が形成されている装置を用いる、生体分子の相互作用試験方法であって、
前記マイクロアレイ(1)は、生体分子が固定化された面の少なくとも一部に導電性物質表面(6)を有し、
前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に電界を印加すること、および、
前記キャビティ(4)へ、ターゲット生体分子を含む溶液および/またはターゲット生体分子を含まない溶液を送液しながら、前記マイクロアレイ上の生体分子と前記ターゲット生体分子との相互作用を前記対向電極を通して光学的に検出すること、
を含む、前記方法(以下、「試験方法I」ともいう)である。
前記マイクロアレイ(1)は、生体分子が固定化された面の少なくとも一部に導電性物質表面(6)を有し、
前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に電界を印加すること、および
前記キャビティ(4)に、ターゲット生体分子を含む溶液を充填し、所定時間保持した後、前記溶液を排出することを含み、
前記溶液の保持中または排出後に、前記マイクロアレイ上の生体分子と前記ターゲット生体分子との相互作用を前記対向電極を通して光学的に検出する、前記方法である。
また、試験方法IおよびIIにおいて、本発明の生体分子相互作用試験装置を使用する場合、マイクロアレイ(1)が有する前記キャビティに通じる貫通孔(5)を通して、前記キャビティへ溶液を注入し、および/または、前記キャビティから溶液を排出することができる。
このように、送液および外部電源との接続を、いずれもマイクロアレイ(1)側から行うと、対向電極(2)側には、対向電極(2)側からの生体分子の相互作用の観察を妨げるものがないため、スムーズに観察を行うことができる。
本発明は、更に、前述の本発明の生体分子の相互作用試験方法を用いることを特徴とする、生体分子の融解温度測定方法に関する。
生体分子、例えば核酸は、加熱していくとある温度で立体構造に大きな変化が起こり、あたかも相転移に相当するような変化が観察される。このときの温度を融解温度という。本発明の生体分子の融解温度測定方法では、例えば、生体分子が核酸である場合、キャビティ内にターゲット核酸と二本鎖検出試薬を含む溶液を保持してマイクロアレイ上のプローブ核酸とターゲット核酸とを相互作用させ、キャビティ内の温度を上昇させていき、対向電極を通して二本鎖検出試薬からの蛍光を検出することによって、キャビティ内のターゲット核酸のプローブ核酸からの遊離状態をリアルタイムで観察することができ、これにより、核酸の融解温度を測定することができる。二本鎖検出試薬としては、エチジウムブロマイドを用いることができ、市販品としては、例えばタカラバイオ株式会社製SYBR(商標) Green Iを用いることができる。また、二本鎖核酸検出試薬を用いずに、蛍光標識したターゲットDNA分子を使用することにより、融解温度を測定することもできる。
本発明は、更に、前述の本発明の生体分子の相互作用試験方法を用いることを特徴とする、核酸の配列検知方法にも関する。
ターゲット核酸と完全相補性のプローブ核酸を基板上に固定化して、ターゲット核酸とプローブ核酸とをハイブリダイズさせた後に温度を上昇させた場合に観察される核酸の融解挙動は、ターゲット核酸と完全相補のプローブ核酸を用いた場合と、一部の塩基配列が異なるプローブ核酸とを用いた場合とで異なる。そこで、本発明では、この違いを利用して、本発明の生体分子の相互作用試験方法を用いて、ターゲット核酸とプローブ核酸とをハイブリダイズさせた後に、キャビティ内の温度を上昇させていき、対向電極を通して、例えば蛍光を観察することによって、そのキャビティ内でのターゲット核酸のプローブ核酸からの融解の挙動を観察し、それに基づいてターゲット核酸の配列を検知することができる。このような本発明の核酸の配列検知方法によれば、完全相補配列からの塩基配列の違い、例えば、一塩基多型(SNP)を検出することができる。
[実施例1]
誘電ハイブリダイゼーション
(1)突出スポット部を有するマイクロアレイの作製
(i)アレイパーツの作製
フォトリソグラフィーとマイクロミーリング技術を利用して、基板上に形成する突出スポット部に対応する凹部を有する金型を製作した。この金型を用いて、射出成形によって、ポリカーボネート製のアレイパーツを作製した。突出スポット部の高さは200μm、スポット用平面は一辺90μmの正方形であり、スポット用平面と突出スポット部側面とのなす角度は95°であった。突出スポット部の断面図を図13に示す。
作成したアレイパーツを真空蒸着装置(型番KS−807RK型、株式会社ケーサイエンス製)のベルジャーにセットし、10x10-4 Pa以下にベルジャー内を真空にした後、クロムを0.08nm/sの速度で、50nm厚まで蒸着し、引き続き、金を0.5nm/sの速度で、500nm厚まで蒸着した。
以上の方法で、図8に示すアレイパーツを作製した。
(ii)DNAスタンピング
45mer オリゴDNAプローブ溶液(120μM in 1x マイクロスポッティング溶液(テレケム社)+0.1% Tween 20)を、DNAアレイヤーにより、アレイパーツの突出スポット部頂上のスポット用平面へスタンプした。スタンプ針の先端は、直径130μmの円形のものを利用した。
プローブDNAとしては、以下の11種類の遺伝子配列である45merオリゴDNAを用いた。
90μm厚で両面に紫外線硬化性樹脂を含む接着剤層(接着層は剥離シートでカバーした)を有するPEN製のシートを、びく型により型抜きし、図9に示す非導電性スペーサーを作製した。
ITOガラスを所定の寸法に切断して、対向電極を作製した。
射出成形により、ポリカーボネート製カバーパーツを作製した。図10に、カバーパーツの概略図を示す。カバーパーツには、対向電極をはめ込むために、くぼませた部分(対向電極はめ込み部)、対向電極を通してキャビティ内を観察するための空孔部(観察窓)を設け、更に、導電性部材(銅製部材に銀メッキを施した)をはめ込んだ。
非導電性スペーサーの片側の剥離シートを剥がし、非導電性スペーサーの空孔内に、生体分子が固定化されたスポットおよびアレイパーツに設けられた2つの送液用の貫通孔が収まり、かつ、アレイパーツ2つの導通用貫通孔と、非導電性スペーサーに設けられた2つの貫通孔がそれぞれ一致するように、アレイパーツと非伝導性スペーサーを貼り付けた。カバーパーツの対向電極はめ込み部に対向電極をはめ込んだ。非導電性スペーサーの他方の剥離シートを剥がして、カバーパーツと非導電性スペーサーとを貼り付け、図1に示す装置を作製した。この装置において、対向電極表面とDNAが固定化された面との間には、30μmのギャップが形成された。
マウス脳由来のmRNAをアマシャム社のCyscribe cDNA post labeling kitにより標識したCy3標識cDNAをターゲットDNAとして用いた。このマウス脳由来Cy3標識cDNAターゲットを、それぞれ5 ng/μl、0.5 ng/μl、0.05 ng/μlの濃度になるように、50 mM L-ヒスチジン溶液に調製したものをハイブリダイゼーション溶液として用いた。このハイブリダイゼーション溶液は、95℃で2分間熱変性させ、続いて4℃で2分間急冷した後、ハイブリダイゼーションに用いた。ハイブリダイゼーションは、1MHz 30Vp-pの高周波交流電場を印加した条件と、印加しなかった条件で行った。結果を図11に示す。図11からわかるように、電場を印加した場合、電場を印加しなかった場合と比べて10倍以上の検出感度の向上が見られた。
融解温度の測定、SNPの検出
実施例1で作製したマイクロアレイに、PM(完全相補鎖の20mer;配列GGACATGGAGTTCCGCGACC)、MM(PMに対して中央の1塩基が異なっている20mer; 配列GGACATGGAGATCCGCGACC)のDNAプローブをスタンプおよび固定処理を行った。
ターゲットDNAとして、5'末端にCy3標識されたPMに対して相補鎖の21mer(配列; GGTCGCGGAACTCCATGTCC)を用いた。
ハイブリダイゼーション溶液は、0.5μM ターゲットDNA, 50mM ヒスチジンを用いた。
1MHz, 30Vp-p (1MV/m)の交流電場を印加しながら、室温で10分間ハイブリダイゼーションを行った後、室温にて、洗浄液2xSSC/0.1% SDSを、マイクロアレイに設けた送液口から注入し、3回洗浄を行った。 キャビティ内に洗浄液が入っている状態で、蛍光顕微鏡下で室温から68℃までキャビティ内の溶液を加熱しながら、カバーパーツに設けた観察窓から、対向電極を通してリアルタイムでハイブリッドシグナルを検出し、DNAハイブリッドの融解曲線を求めた。融解曲線を、図12に示す。融解温度とは、二本鎖DNAが50%解離している温度を指す。図12に示す融解曲線求めたPMの融解温度は約61℃であり、MMの融解温度は約59℃であり、PMとMMとの間で、融解温度に約2℃の差があった。この融解温度の違いを利用すれば、例えば一塩基多型などの変異を検出することができる。
Claims (39)
- 基板上に生体分子が固定化された生体分子マイクロアレイ(1)、および、前記マイクロアレイの生体分子が固定化された面に対向するように設けられた透明電極(2)(以下、「対向電極」という)を有する生体分子の相互作用試験装置であって、
前記装置は、前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に、非導電性スペーサー(3)を有し、前記マイクロアレイ(1)、前記スペーサー(3)、および前記対向電極(2)によってキャビティ(4)が形成されており、
前記マイクロアレイ(1)は、生体分子が固定化された面の少なくとも一部に導電性物質表面(6)を有し、かつ、前記キャビティ(4)に通じる貫通孔(5)を2つ有し、一方の貫通孔はキャビティへ溶液を注入するための孔であり、他方の貫通孔はキャビティから溶液を排出するための孔であり、
前記装置は、前記マイクロアレイ(1)上の導電性物質表面(6)と少なくとも一部が接触し、かつ、前記対向電極(2)とは接触しない導電性部材(7)を更に有し、前記基板上の導電性物質表面(6)は、前記導電性部材(7)を介して前記マイクロアレイ(1)の側から外部電源と接続され、
前記マイクロアレイは、前記導電性部材(7)に通じる貫通孔(8)および前記対向電極(2)に通じる貫通孔(9)を有する、前記装置。 - 前記導電性部材(7)を構成する導電性物質は、金、ニッケル、白金、銀、チタン、アルミニウム、ステンレス、銅、導電性酸化物、または導電性プラスチックである、請求項1に記載の装置。
- 前記非導電性スペーサー(3)は、前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間隔が均一になるように配置される、請求項1または2に記載の装置。
- 前記マイクロアレイ(1)の生体分子が固定化された面と前記対向電極(2)の前記マイクロアレイ(1)の生体分子が固定化された面と対向する表面との距離が、10〜300μmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
- 前記マイクロアレイ上の導電性物質表面を構成する導電性物質が、金、ニッケル、白金、銀、チタン、アルミニウム、ステンレス、銅、クロム、導電性酸化物、または導電性プラスチックである請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
- 前記基板は、基板全体が導電性物質からなるか、または、基板表面に導電性物質被覆層を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
- 前記導電性被覆層を有する基板が、ガラス、石英、金属、シリコン、またはプラスチックからなる請求項6に記載の装置。
- 前記非導電性スペーサー(3)は、その両面に接着剤層を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
- 前記接着剤は、光硬化性樹脂を含む、請求項8に記載の装置。
- 温度制御手段を更に有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置。
- 前記基板は、基板表面から突出し、かつ頂上にスポット用平面を有する生体分子固定化用スポット(以下、「突出スポット部」という)を有し、
少なくとも前記突出スポット部は導電性物質表面を有し、
前記スポット用平面の導電性物質表面に生体分子が固定化されており、かつ
前記基板は、前記基板上の突出スポット部以外の表面に、前記突出スポット部の導電性物質表面と通電可能な端子を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。 - 前記基板上の突出スポット部以外の表面は、導電性物質被覆層を有し、前記端子は、前記導電性物質被覆層に含まれるか、または、前記導電性物質被覆層と通電可能である、請求項11に記載の装置。
- 前記基板上の突出スポット部以外の表面は、導電性物質被覆層を有し、前記導電性物質被覆層と突出スポット部の導電性物質表面とは、一体の導電性物質被覆層として設けられている、請求項11または12に記載の装置。
- 前記基板が、少なくとも、前記突出スポット部周辺の基板表面、突出スポット部側面、およびスポット用平面が、導電性物質からなる基板である、請求項11〜13のいずれか1項に記載の装置。
- 前記突出スポット部周辺の基板表面が、略V字型底面を形成する、請求項14に記載の装置。
- 前記基板が、隣り合う突出スポット部が、突出スポット部側面によって隣接しており、かつ、少なくとも、前記突出スポット部側面およびスポット用平面が、導電性物質からなる基板である、請求項11〜13のいずれか1項に記載の装置。
- 前記突出スポット部の高さが、10〜500μmである、請求項11〜16のいずれか1項に記載の装置。
- 前記突出スポット部頂上のスポット用平面と前記突出スポット部側面とのなす角が、90度以上である、請求項11〜17のいずれか1項に記載の装置。
- 前記生体分子固定化用スポットが粗面化されている、請求項11〜18のいずれか1項に記載の装置。
- 前記生体分子は、DNA、RNA、PNA、蛋白、ポリペプチド、糖化合物、脂質、天然低分子、および合成低分子からなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の装置。
- 基板上に生体分子が固定化された生体分子マイクロアレイ(1)と前記マイクロアレイの生体分子が固定化された面に対向するように設けられた透明電極(2)(以下、「対向電極」という)を有し、前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に、非導電性スペーサー(3)を有し、前記マイクロアレイ(1)、前記スペーサー(3)、および前記対向電極(2)によってキャビティ(4)が形成されている装置を用いる、生体分子の相互作用試験方法であって、
前記マイクロアレイ(1)は、生体分子が固定化された面の少なくとも一部に導電性物質表面(6)を有し、
前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に電界を印加すること、および、
前記キャビティ(4)へ、ターゲット生体分子を含む溶液および/またはターゲット生体分子を含まない溶液を送液しながら、前記マイクロアレイ上の生体分子と前記ターゲット生体分子との相互作用を前記対向電極を通して光学的に検出すること、
を含み、
前記装置が、請求項1〜20のいずれか1項に記載の装置である、前記方法。 - 基板上に生体分子が固定化された生体分子マイクロアレイ(1)と前記マイクロアレイの生体分子が固定化された面に対向するように設けられた透明電極(2)(以下、「対向電極」という)を有し、前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に、非導電性スペーサー(3)を有し、前記マイクロアレイ(1)、前記スペーサー(3)、および前記対向電極(2)によってキャビティ(4)が形成されている装置を用いる、生体分子の相互作用試験方法であって、
前記マイクロアレイ(1)は、生体分子が固定化された面の少なくとも一部に導電性物質表面(6)を有し、
前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に電界を印加すること、および
前記キャビティ(4)に、ターゲット生体分子を含む溶液を充填し、所定時間保持した後、前記溶液を排出することを含み、
前記溶液の保持中または排出後に、前記マイクロアレイ上の生体分子と前記ターゲット生体分子との相互作用を前記対向電極を通して光学的に検出し、
前記装置が、請求項1〜20のいずれか1項に記載の装置である、前記方法。 - 前記溶液を排出した後、または排出しながら、前記キャビティ内にターゲット生体分子を含む溶液および/またはターゲット生体分子を含まない溶液を新たに充填することを含む、請求項22に記載の方法。
- 前記マイクロアレイ(1)の側から、前記マイクロアレイ(1)上の導電性物質表面(6)および対向電極(2)と外部電源とを接続し、前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に電界を印加する、請求項21〜23のいずれか1項に記載の方法。
- 前記マイクロアレイ(1)が有する前記キャビティに通じる貫通孔(5)を通して、前記キャビティへ溶液を注入し、および/または、前記キャビティから溶液を排出する、請求項21〜24のいずれか1項に記載の方法。
- 前記導電性部材(7)に通じる貫通孔(8)および対向電極(2)に通じる貫通孔(9)を通して、前記導電性部材(7)および対向電極(2)と外部電源の端子とを接続する、請求項21〜25のいずれか1項に記載の方法。
- 前記マイクロアレイに固定された生体分子および/または前記ターゲット生体分子が蛍光標識されており、かつ、前記マイクロアレイ上の生体分子とターゲット生体分子との相互作用を、蛍光によって検出する、請求項21〜26のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項11〜20のいずれか1項に記載の装置を用いる、生体分子の相互作用試験方法であって、
前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に電界を印加すること、および、
前記キャビティ(4)へ、ターゲット生体分子を含む溶液および/またはターゲット生体分子を含まない溶液を送液しながら、前記マイクロアレイ上の生体分子と前記ターゲット生体分子との相互作用を前記対向電極を通して共焦点型検出器によって検出することを含む、前記方法。 - 請求項11〜20のいずれか1項に記載の装置を用いる、生体分子の相互作用試験方法であって、
前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に電界を印加すること、および
前記キャビティ(4)に、ターゲット生体分子を含む溶液を充填し、所定時間保持した後、前記溶液を排出することを含み、
前記溶液の充填中または排出後に、前記マイクロアレイ上の生体分子と前記ターゲット生体分子との相互作用を前記対向電極を通して共焦点型検出器によって検出する、前記方法。 - 前記溶液を排出した後、または排出しながら、前記キャビティ内にターゲット生体分子を含む溶液および/またはターゲット生体分子を含まない溶液を新たに充填することを含む、請求項29に記載の方法。
- 前記マイクロアレイ上の生体分子および/または前記ターゲット生体分子が蛍光標識されている、請求項28〜30のいずれか1項に記載の方法。
- 前記共焦点型検出器によって、マイクロアレイ表面の突出スポット部とそれ以外の部分の高さおよび/または形状の差による反射光強度の相違から、マイクロアレイ上の前記突出スポット部を反射像として検出する、請求項28〜31のいずれか1項に記載の方法。
- 前記反射像として検出された突出スポット部からの蛍光を検出することによって、生体分子の相互作用を検出する、請求項32に記載の方法。
- 前記マイクロアレイ(1)が有する前記キャビティに通じる貫通孔(5)を通して、前記キャビティへ溶液を導入し、および/または、前記キャビティから溶液を排出する、請求項28〜33のいずれか1項に記載の方法。
- 前記導電性部材(7)に通じる貫通孔(8)および対向電極(2)に通じる貫通孔(9)を通して、前記導電性部材(7)および対向電極(2)と外部電源の端子とを接続する、請求項28〜34のいずれか1項に記載の方法。
- 前記マイクロアレイ(1)と対向電極(2)との間に印加される電界が、0.01〜10MV/mである、請求項21〜35のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ターゲット生体分子を含む溶液が、フェニルアラニン、ヒスチジン、カルノシン、およびアルギニンからなる群から選ばれる少なくとも1つのバッファー物質を含む、請求項21〜36のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項21〜37のいずれか1項に記載の方法を用いることを特徴とする、生体分子の融解温度測定方法。
- 請求項21〜37のいずれか1項に記載の方法を用いることを特徴とする、核酸の配列検知方法。
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