JP4610309B2 - 生体分子を相互作用させる方法、および、生体分子を移動させる方法 - Google Patents

生体分子を相互作用させる方法、および、生体分子を移動させる方法 Download PDF

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本発明は、基板上に固定化された生体分子と溶液に含まれる生体分子とを相互作用させる方法、および、溶液に含まれる生体分子を一方向に選択的に移動させる方法に関する。
遺伝子診断や病原菌の特定、あるいは一塩基多型の検出等、ある種の核酸(ターゲット核酸)を検出する目的で、プローブ核酸とターゲット核酸とのハイブリダイゼーションが利用されている。近年、多数のプローブ核酸を基板に固定したDNAチップやDNAマイクロアレイが実用化されるようになり、ターゲット核酸の検出に使用されている。
DNAチップやDNAマイクロアレイの作製においては、基板にDNAを多数スポットとして整列させて固定化する必要がある。DNAの固定化には、例えば、末端をチオール修飾した一本鎖DNAを、例えば、金基板に固定化する方法が取られている。そして、固定化されたDNAに被検体であるターゲットDNAを作用させ、ハイブリダイゼーションの有無を検出する。ハイブリダイゼーションの有無は、例えば、蛍光法を用いて、蛍光標識したターゲットDNAとハイブリダイズした固定化DNAのスポットの蛍光を測定することによって検出することができる。
基板上に固定化されたプローブDNAと試料ターゲットDNAをハイブリダイゼーションさせるためには、例えば、プローブDNAを固定化したDNAマイクロアレイ上に、ターゲットDNAを含むハイブリダイゼーション溶液を滴下し、溶液が乾かないようにカバーガラスをかけて密閉した湿箱に入れ、ターゲットDNAおよびプローブDNAに合わせた適温でハイブリッド形成反応を行う方法が用いられている(特許文献1参照)。
しかし、プローブDNAとターゲットDNAをハイブリダイゼーションさせるためには、通常、十数時間を要し、しかも、多量の試料ターゲットDNAが必要とされる。そのため、特許文献1に記載の方法では、ハイブリッド形成には長時間を要するため、迅速な観察を行うことは困難である。しかも、プローブDNAとターゲットDNAをハイブリダイゼーションさせるためには、多量の試料を調製しなければならない。
特開2003−156442号公報
本発明の目的は、生体分子マイクロアレイにおける相互作用を促進し、反応の高速化および高感度化が可能な手段を提供することである。
本発明の上記目的を達成する手段は、以下の通りである。
[請求項1]基板表面に生体分子が固定化されたスポットを1つ以上有する生体分子マイクロアレイと、前記基板表面と対向する電極(以下、「対向電極」という)との間にターゲット生体分子を含む溶液を配置し、前記基板表面に固定化された生体分子とターゲット生体分子とを相互作用させる方法であって、
前記マイクロアレイは、生体分子が固定化された面の少なくとも一部に導電性物質表面を有し、
前記導電性物質表面と対向電極との間に、周波数0.01〜10Hzで電圧を印加して、前記相互作用を促進することを特徴とする、前記方法。
[請求項2]少なくとも一部に導電性物質表面を有する基板と、前記導電性物質表面と対向する電極(以下、「対向電極」という)との間に配置された溶液に含まれる生体分子を移動させる方法であって、
前記導電性物質表面と対向電極との間に、周波数0.01〜10Hzで電圧を印加して、前記基板または対向電極に向けて前記生体分子を移動させることを特徴とする方法。
[請求項3]前記電圧が0.1〜4Vである、請求項1または2に記載の方法。
[請求項4]前記溶液は、カチオンを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
[請求項5]前記カチオンは、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、およびアルミニウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項4に記載の方法。
[請求項6]前記溶液中のカチオン濃度は、1〜1000mMの範囲である、請求項4または5に記載の方法。
[請求項7]前記電圧は、パルス直流電圧である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
[請求項8]少なくとも前記基板表面が負に帯電するように電圧を印加することを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
[請求項9]前記基板は、基板全体が導電性物質からなるか、または、基板表面に導電性物質被覆層を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
[請求項10]前記導電性物質は、金、ニッケル、白金、銀、チタン、アルミニウム、ステンレス、銅、クロム、導電性酸化物、または導電性プラスチックである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
[請求項11]前記対向電極は、電極全体が、金、ニッケル、白金、銀、チタン、アルミニウム、ステンレス、銅、クロム、導電性酸化物、または導電性プラスチックからなるか、または、前記基板の導電性物質表面と対向する表面に、金、ニッケル、白金、銀、チタン、アルミニウム、ステンレス、銅、クロム、導電性酸化物、または導電性プラスチックからなる導電性物質被覆層を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
[請求項12]前記対向電極は、透明電極である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
[請求項13]前記基板と対向電極との間に非導電性スペーサーを配置し、前記基板、対向電極、および非導電性スペーサーによって囲まれた空間に、前記溶液を充填する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
[請求項14]前記導電性物質表面と対向電極との間に電圧が印加されない間、前記溶液を攪拌することを含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
[請求項15]前記生体分子は、DNA、RNA、PNA、蛋白、ポリペプチド、糖化合物、脂質、天然低分子、および合成低分子からなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
本発明によれば、アレイ表面近傍にターゲット生体分子を濃縮し、生体分子の相互作用の高速化と高感度化を実現することができる。
以下、本発明について更に詳細に説明する。

本発明の第一の態様は、
基板表面に生体分子が固定化されたスポットを1つ以上有する生体分子マイクロアレイと、前記基板表面と対向する電極(対向電極)との間にターゲット生体分子を含む溶液を配置し、前記基板表面に固定化された生体分子とターゲット生体分子とを相互作用させる方法であって、
前記マイクロアレイは、生体分子が固定化された面の少なくとも一部に導電性物質表面を有し、
前記導電性物質表面と対向電極との間に、周波数0.01〜10Hzで電圧を印加して、前記相互作用を促進することを特徴とする、前記方法
である。
前記生体分子は、DNA、RNA、PNA、蛋白、ポリペプチド、糖化合物、脂質、天然低分子、および合成低分子からなる群から選ばれる少なくとも一種であることができ、目的に応じて選択することができる。
ここで、糖化合物としては、例えば、単糖、オリゴ糖、多糖、糖鎖複合体、糖蛋白質、糖脂質、およびそれら誘導体などを挙げることができる。
脂質としては、例えば、脂肪酸、リン脂質、糖脂質、グリセリドなどを挙げることができる。
天然低分子としては、例えば、ホルモン分子や抗生物質、毒物、ビタミン類、生理活性物質、二次代謝産物などを挙げることができる。
合成低分子としては、例えば、天然低分子の合成物、およびそれら誘導体などを挙げることができる。
前記相互作用としては、例えば、プローブ核酸とターゲット核酸とのハイブリダイゼーション、抗原−抗体相互作用、レセプター−リガンド相互作用、タンパク−タンパク相互作用、DNA−タンパク相互作用を挙げることができる。
本発明の第一の態様において使用される生体分子マイクロアレイは、基板上に生体分子を固定化することによって作製されるものであり、生体分子が固定化された面の少なくとも一部に導電性物質表面を有する。前記基板は、基板全体が導電性物質からなる基板であるか、または、基板表面に導電性物質被覆層を有する基板であることができる。
前記導電性物質は、例えば、金属(例えば、金、ニッケル、白金、銀、チタン、アルミニウム、ステンレス、銅、クロム)、導電性酸化物(例えば、In25/SnO2)、または導電性プラスチック(例えば、ポリアセチレン)であることができる。なお、前記導電性物質をチオールと結合性を有する金属から選択することにより、金属とチオールとの結合を利用して、プローブ核酸の固定化を行うことができる、また、後述するように、前記基板が突出スポット部を有するものであり、反射像によって自動グリッティングを行う場合には、前記導電性物質は、光を反射する物質から選択することができる。
前記基板が、導電性物質被覆層を有する基板である場合、そのような基板は、ガラス、石英、シリコン、プラスチック、具体的には、ポリプロピレン等の基板の表面に、前記導電性物質を被覆したものを挙げることができる。基板上の導電性物質被覆層の厚さは、特に限定されるものではなく、例えば、0.1〜10μmとすることができる。このような基板は、公知の方法で作製することができ、また、市販品として入手可能なものもある。
更に、第一の態様において使用される基板は、平らな表面を有する基板であることができる。また、第一の態様において使用される基板は、基板表面から突出し、かつ頂上にスポット用平面を有する生体分子固定化用スポット(突出スポット部)を有し、少なくとも前記突出スポット部は導電性物質表面を有し、前記スポット用平面の導電性物質表面に生体分子が固定化されており、かつ前記基板は、前記基板上の突出スポット部以外の表面に、前記突出スポット部の導電性物質表面と通電可能な端子を有するものであることもできる。前記基板上の突出スポット部以外の表面は、導電性物質被覆層を有することができ、前記端子は、前記導電性物質被覆層に含まれるか、または、前記導電性物質被覆層と通電可能であることができる。更に、この導電性物質被覆層と突出スポット部の導電性物質表面とは、一体の導電性物質被覆層として設けられていることが好ましい。そのような基板としては、少なくとも、前記突出スポット部周辺の基板表面、突出スポット部側面、およびスポット用平面が、導電性物質からなる基板(以下、基板Iという)、または、隣り合う突出スポット部は、突出スポット部側面によって隣接しており、かつ、少なくとも、前記突出スポット部側面およびスポット用平面が、導電性物質からなる基板(以下、基板IIという)を挙げることができる。
基板IおよびIIでは、生体分子固定化用スポットが、突出スポット部の頂上の平面に設けられている。そのため、基板IおよびIIでは、前記突出スポット部頂上のスポット用平面(生体分子固定化用スポット)は、前記突出スポット部周辺の基板表面より一段高い位置にあり、両者間に高低差が生じる。
一方、後述するように生体分子の相互作用の検出に用いられ得る共焦点型検出器は、試料上の焦点面からの反射光や蛍光を、光学系の結像面に置かれたピンホールに通して検出する。図1に、共焦点型検出器40の光学系の概略図を示す。図1の実線aは、入射光を表す。実線bは、焦点面からの反射光または蛍光を表し、破線は、非焦点面からの反射光または蛍光を表す。共焦点型検出器40では、マイクロアレイ41上の焦点面から反射した反射光、および、試料上の焦点面から放出された蛍光は、対物レンズ42を通ってビームスプリッター43へ入射し、ビームスプリッター43によって、検出レンズ44へ垂直に入射するように光路が修正され、検出レンズ44を経て、結像面45へ入射する。共焦点型検出器40は、試料上での焦点が、結像面でも焦点となるように設計されている。よって、試料上の焦点面からの光は、結像面45で焦点を結び、ピンホール46を通過して、検出部47で検出される。一方、試料上の非焦点面からの光は、結像面45で焦点を結ばないため、大部分がピンホール46を通過せず、検出部7において検出されない。このように、共焦点型検出器によれば、焦点面からの光を、選択的に検出することができる。
前記基板Iでは、前記突出スポット部周辺の基板表面と、前記突出スポット部頂上のスポット用平面(生体分子固定化用スポット)との高低差が、生体分子とターゲット生体分子との相互作用の検出において使用する共焦点型検出器の焦点深度以上であれば、共焦点型検出器の焦点を、突出スポット部頂上のスポット用平面の高さに合わせることにより、検出器において、突出部周辺の基板表面からの蛍光や反射光よりも、突出スポット部頂上のスポット用平面からの蛍光や反射光を、より高い強度で検出することができる。従って、基板Iの突出スポット部頂上のスポット用平面に生体分子を固定化したマイクロアレイを使用することにより、スポット上の情報、例えば、ターゲット生体分子との相互作用の有無を、高感度で検出することができる。
前記基板IIは、隣り合う突出スポット部が、突出スポット部側面によって隣接しており、かつ、少なくとも、前記突出スポット部側面およびスポット用平面が、導電性物質からなることを特徴とする。基板IIの一例を、図2に示す。
前記基板IおよびIIにおいて、前記突出スポット部頂上のスポット用平面と前記突出スポット部側面とのなす角は、90度以上であることが好ましい。好ましくは、90〜135度である。図3(a)は、そのような基板の一部の断面図である。ここで、「突出スポット部頂上のスポット用平面と突出スポット部側面とのなす角」とは、図3(a)における角度θをいう。角度θは、例えば、突出スポット部を、突出スポット部周辺の基板表面に対して垂直に切断し、その断面から求めることができる。
このように、基板IおよびIIにおいて、突出スポット部頂上のスポット用平面と突出スポット部側面とのなす角が90度以上であることにより、即ち、突出スポット部底面の大きさが、突出スポット部頂上のスポット用平面の大きさ以上であることにより、グリッティングを自動で行って、生体分子固定化用スポットの位置および大きさを特定することができるという利点がある。以下に、この点について、詳述する。
図3(a)に示すように、突出スポット部頂上のスポット用平面と突出スポット部側面とのなす角が90度以上である場合、共焦点型の検出器を使用して反射光を検出する際に、突出スポット部頂上のスポット用平面に対して垂直な方向から照射した光(図3(a)に矢印で表される光)に対する突出スポット部側面からの反射光は、入射光と同一方向には反射しない。一方、突出スポット部頂上のスポット用平面からの反射光は、入射光と同一方向に反射する。このため、共焦点型検出器では、突出スポット部頂上のスポット用平面からの反射光のみが検出され、側面からの反射光は検出されない。こうして得られた反射像には、突出スポット部頂上のスポット用平面に相当する像が、反射像として得られ、突出スポット部側面に相当する部分は、反射光がほとんど検出されないので黒色の縁取りとして表れる。この反射像では、黒い縁取りの内部が生体分子スポットに相当するため、この反射像により、スポットの大きさおよび位置を特定することができる。
また、基板Iにおいて、突出スポット部の高さが相互作用の検出に使用する共焦点型検出器の焦点深度以上である場合は、共焦点型検出器の焦点を、突出スポット部頂上のスポット用平面の高さに合わせれば、突出スポット部周辺の基板表面からの反射光は、焦点が合わないため、突出スポット部頂上のスポット用平面からの反射光よりもはるかに弱い強度でしか、検出されない。但し、前記突出スポット部の高さが相互作用の検出に使用する共焦点型検出器の焦点深度より小さい場合であっても、前述のように、反射像において、突出スポット部側面に相当する部分が黒色の縁取りとして表れれば、スポットの大きさおよび位置を特定することが可能である。
また、基板Iでは、前記突出スポット部頂上のスポット用平面と突出スポット部側面とのなす角が90度未満であっても、突出スポット部の高さが相互作用の検出に使用する共焦点型検出器の焦点深度以上である場合は、スポット用平面と、突出スポット部周辺の基板表面との高低差を利用して、反射像によって、スポット用平面の位置および大きさを特定し、自動でグリッティングを行うことができる。前記突出スポット部頂上のスポット用平面と突出スポット部側面とのなす角が90度である場合、前記突出スポット部の形状は、例えば、円柱状または角柱状であることができる。
さらに、基板Iは、前記突出スポット部頂上のスポット用平面と前記突出スポット部側面とのなす角が、90度以上であり、かつ、前記突出スポット周辺の基板表面が、略V字型底面を形成する基板であることもできる。このような基板では、共焦点型検出器で検出されるスポット用平面からの反射光強度が、基板上のスポット用平面以外の部分からの反射光強度より強くなるため、この反射光強度の違いにより、スポット用平面の位置および大きさを特定することができる。図4は、「略V字型底面」を有する基板の一部の拡大図である。本発明において、「略V字型底面」とは、例えば、隣り合う突出スポット部間の突出スポット部周辺の基板表面が平面ではなく、図4に示すように、略V字を形成していることをいう。
更に、基板Iは、少なくとも、前記突出スポット部周辺の基板表面、突出スポット部側面、およびスポット用平面が、導電性物質からなる。製造の容易さや製造コストを考慮すれば、基板Iは、基板上の、前記突出スポット周辺以外の基板表面も、導電性物質からなるものであることが好ましい。また、基板IIは、少なくとも突出スポット部側面および突出スポット部平面が、導電性物質からなる。
本発明では、基板Iにおいては、少なくとも、突出スポット部周辺の基板表面、突出スポット部側面、およびスポット用平面が、基板IIにおいては、少なくとも、突出スポット部側面およびスポット用平面が、導電性物質からなることにより、後述するように、基板上に生体分子を固定化することによって作製されたマイクロアレイに対向する電極を設け、電界を印加することによって、スポット用平面に固定化された生体分子とターゲット生体分子との相互作用を促進することができる。例えば、ターゲット生体分子の濃度が低い場合でも、良好な相互作用結果を得ることができ、また、濃度が同一の場合には、より短時間で所定の相互作用結果を得ることができる。
本発明において、前記突出スポット部の高さは、共焦点型検出器の焦点深度等を考慮して適宜設定することができ、例えば、10〜500μmとすることができる。
また、前記突出スポット部の高さを決定する際は、生体分子のスポット形成(スタンピング)に使用するニードルの直径や、プローブ核酸等の生体分子溶液のスポット量も考慮すべきである。例えば、直径100μmの円形の突出スポット部に対して直径130μm程度のニードルを用いて生体分子をスポットする場合、突出スポット部の高さが15μm以上であれば、表面張力のため、突出スポット部頂上のスポット用平面から生体分子溶液が流れ出すことなく、固定化用スポットのみに、生体分子が固定化されるため、好ましい。
突出スポット部を有する基板において、突出スポット部頂上のスポット用平面の形状は、スポットされた生体分子を保持し得る形状であれば、いずれの形状であることもでき、例えば、円形や正方形であることができる。前記スポット用平面の大きさは、スポットに用いるニードルやスポットする生体分子溶液の量に応じて適宜設定することができ、例えば、10〜500μmとすることができる。ここで、「スポット用平面の大きさ」とは、例えば、スポット用平面の形状が円形の場合は、その直径をいい、スポット用平面の形状が正方形の場合は、その一辺の長さをいう。
突出スポット部底面の形状は、特に限定されないが、製造の容易さ等を考慮すれば、スポット用平面と同様の形状であることが好ましい。図3(b)は、突出スポット部を有する基板上の突出スポット部の概略図である。ここで、「突出スポット部底面の形状」とは、図3(b)の斜線部をいう。
前記突出スポット部頂上のスポット用平面は、粗面化されていてもよい。例えば、前記突出スポット部頂上のスポット用平面は、深さ方向と略水平方向に、相互作用の検出において使用する共焦点型検出器の焦点深度以内の深さの凹凸を有していてもよい。図5に、粗面化されたスポット用平面の一例(部分拡大図)を示す。粗面化されたスポット用平面の一例としては、図5に示すような、数μm角の格子状の形状を設けたスポット用平面を挙げることができる。このように、スポット用平面が粗面化されていることにより、凹凸の角(エッジ)部分に強電界が生じ、相互作用が更に促進されるという利点がある。
スポット用平面の粗面化方法は特に限定されず、例えば、本発明で使用される基板がプラスチック成型基板の場合、フォトリソグラフィーによりエッチングした母材を、電鋳法により反転写した微細加工金型を用いることにより、スポット用平面が粗面化された基板を製作することができる。
次に、基板表面から突出し、かつ頂上にスポット用平面を有する生体分子固定化用スポット(突出スポット部)を有する基板の製造方法について説明する。
前記基板が金属からなるものである場合は、所望の形状の突出スポット部に対応した凹部を有する鋳型に、熔融した金属を注入して鋳造することにより、突出スポット部を有する基板を得ることができる。また、プレス成形によって、金属製基板を得ることもできる。本発明で使用される基板は、金属からなる基板の上に、導電性物質を被覆したものであることもできる。
本発明において使用される基板が、シリコンまたはプラスチック製の基板上に導電性物質の被覆を有するものである場合は、例えば、所望の形状の突出スポット部に対応した凹部を有する成形型を用いてシリコンまたはプラスチックを成形し、そのシリコンまたはプラスチック製の基板上に、導電性物質を、蒸着、メッキ等によって被覆することにより、突出スポット部を有する基板を得ることができる。
また、突出スポット部を有する基板は、平板状の基板上に導電性被覆層を被覆した後に、エッチング等により突出スポット部を形成することによって製造することもできる。
次に、突出スポット部を有する基板が、ガラス基板上に金被覆層を有するものである場合の、基板の製造方法の一例を説明する。但し、本発明はこの態様に限定されるものではない。
まず、スライドガラスの表面に、真空蒸着装置により、クロムを蒸着し、次いで、その上に金を蒸着する。この金蒸着スライドガラス上に、ポジ型レジストをスピンコーターで塗布し、例えば60℃でオーブンにより1時間ベーキングする。
次いで、紫外線露光装置により、フォトマスクを通してスライドガラスに紫外線を照射する。このとき、フォトマスクとしては、所望の形状の突出スポット部に対応したパターンを有するものを使用する。紫外線照射後、現像液によって現像を行えば、金蒸着スライドガラス表面に、レジストパターンを形成することができる。
次いで、レジストパターン周辺の金表面を、金エッチャントによってエッチングする。金エッチング後の基板を超純水によって洗浄した後、金の下に蒸着されたクロムを除去するために、エッチャントにより更にエッチングを行い、超純水によって洗浄する。
アセトン等によってレジストを溶解した後、超純水によって洗浄し、更に残っているレジストを完全に除去するために、ピラニア溶液(硫酸:過酸化水素=1:1)に10分間漬けて、超純水で洗浄する。これにより、フォトマスクに対応した金パターンを有するガラス基板を得ることができる。
次に、上記基板を、フッ化水素酸に浸漬し、露出しているガラス表面をエッチングする。このときに使用するフッ化水素酸の濃度および浸漬時間は、所望の突出スポット部の高さに応じて適宜設定することができる。
次に、前述と同様に、金およびクロム等のエッチングを行った後、ピラニア溶液および超純水によって基板を洗浄し、所望の形状の突出スポット部を有するガラス基板を得ることができる。
このガラス基板に、前述と同様に、クロムを蒸着し、次いで、金を蒸着することによって、突出部を有し、かつ、金被覆を有する基板を得ることができる。
前述の基板全体の大きさ、基板上の突出スポット部の数および集積度は特に限定されず、適宜設定することができる。例えば、本発明では、10〜20,000mm2の大きさの基板上に、突出スポット部を、10〜50,000個程度有する基板を用いることができる。
本発明では、基板上に固定化された生体高分子が核酸であり、かつ、前記導電性物質表面を構成する導電性物質が金属である場合、プローブ核酸を基板上に固定化するために、基板上の導電性物質表面を構成する金属と反応性を有する基を一端に有する核酸を含む溶液を、スポッティング溶液として用いることができる。そのような基としては、チオール基を挙げることができる。チオール基を有する核酸鎖の金属表面への固定化は、公知の方法によって行うことができ、例えば、J.Am.Chem.Soc.1998,120,9787-9792を参照することができる。
金属表面へのDNAの固定化方法としては、金属(表面酸化被膜を活性化させ水酸基を提示させたもの)に対して以下の処理を行う方法を用いることもできる。
(1)アミノシラン処理した基板表面に、UV照射することにより、DNAを固定化する。
(2)アミノシラン、NHS(N-ヒドロキシスクシンイミド)-ビオチン、アビジンによって順次処理した基板表面に、ビオチン化DNAを固定化する。
(3)アミノシラン、マレイミド-ビオチン、アビジンによって順次処理した基板表面に、ビオチン化DNAを固定化する。
(4)アミノシラン、次いでグルタルアルデヒドによって処理した基板表面に、アミノ化DNAを固定化する。
(5)アミノシラン、次いでカルボジイミドによって処理した基板表面に、アミノ化DNAを固定化する。
(6)アミノシラン処理した基板表面に、カルボキシ化DNAを固定化する。
(7)アミノシラン処理した基板表面に、リン酸化DNAを固定化する。
(8)アミノシラン、次いでNHS−マレイミド化合物によって処理した基板表面に、チオール化DNAを固定化する。
(9)エポキシシラン処理した基板表面に、アミノ化DNAを固定化する。
(10)チオールシラン処理した基板表面に、チオール化DNAを固定化する。
また、DNA以外の生体分子についても、上記のような、UV照射による固定化や、チオール基、アミノ基、カルボキシル基、リン酸基などの官能基を介しての固定化が可能である。
前記導電性物質表面への生体分子溶液のスポッティングは、常法により行うことができ、例えば、先端に生体分子溶液を保持したニードルを、基板表面の生体分子を固定化させたい位置に接触させることにより行うことができる。ここで、前記基板が突出スポット部を有する場合は、突出スポット部頂上のスポット用平面に接触させることにより、生体分子のスポッティングを行うことができる。ここで使用されるスポッティング用装置としては、例えば、特開2001−46062号公報および特開2003−57236号公報に記載の装置を挙げることができる。スポット量は、適宜調整することができ、前記基板が突出スポット部を有する場合は、スポット用平面から生体分子溶液が流れ出さないように、スポット用平面の大きさや、突出スポット部の高さに応じて、適宜設定することができる。
本発明の第一の態様では、前記生体分子が固定化された基板表面に対向するように、電極(対向電極)を配置する。第一の態様の方法では、基板の導電性物質表面と対向電極との間に電圧を印加して電界を生じさせることにより、基板と対向電極との間に配置された溶液に含まれるターゲット生体分子が、基板側に選択的に移動して基板表面近傍に濃縮される。このようにターゲット生体分子を基板表面近傍に濃縮することにより、基板上に固定化された生体分子と、ターゲット生体分子との相互作用を促進することができる。
前記対向電極は、前記生体分子マイクロアレイと対向電極との間に電界を生じさせることができるものであれば、特に制限はない。前記対向電極は、電極全体が、金、ニッケル、白金、銀、チタン、アルミニウム、ステンレス、銅、クロム、導電性酸化物、または導電性プラスチックからなるものであることができる。または、前記対向電極は、前記基板の導電性物質表面と対向する表面に、金、ニッケル、白金、銀、チタン、アルミニウム、ステンレス、銅、クロム、導電性酸化物、または導電性プラスチックからなる導電性物質被覆層を有するものであることができる。本発明では、特に、前記対向電極が、例えば、ITO(酸化インジウムスズ)、酸化スズなどの透明電極であれば、生体分子の相互作用中に、同時に、透明電極の上から、蛍光検出器等を用いて、生体分子の相互作用をリアルタイムで検出することができる。また、前記生体分子マイクロアレイを構成する基板が、光透過性のガラスやプラスチック上に、透明の導電性被覆層を設けたものである場合や、基板全体が透明の導電性物質からなる場合も、同様に、相互作用をリアルタイムで検出することができる。
第一の態様の方法では、前記導電性物質表面と対向電極との間に、周波数0.01〜10Hzで電圧を印加する。このように電圧を印加して導電性物質表面と対向電極との間に電界を発生させることによって、溶液中のターゲット生体分子が基板側に選択的に移動して濃縮され、生体分子間の反応効率が高まり、生体分子の相互作用を促進することができる。
第一の態様の方法において、基板の導電性物質表面と対向電極との間に印加する電圧の周波数は、0.01〜10Hzである。周波数が0.01Hz未満であると、一定時間内のターゲット生体分子を基板表面近傍に濃縮する回数が少なくなり、相互作用を促進させる効果が低下する。また、周波数が10Hzを超えると、ターゲット生体分子を含む溶液が電気分解して気泡が発生するおそれがある。前記周波数は、好ましくは0.01〜1Hzである。
基板の導電性物質表面と対向電極との間で印加する電圧は、0.1〜4Vであることが好ましい。電圧が上記範囲内であれば、電気分解や発熱の問題なく、生体分子の相互作用を促進することができる。前記電圧は、好ましくは1〜3Vである。
前記ターゲット生体分子を含む溶液は、カチオンを含むことが好ましい。これは、以下の理由による。
高周波交流電圧の印加による誘電泳動によって、溶液中の生体分子を一方向に選択的に移動させようとする場合、溶液にカチオンが含まれていると、電圧印加によりカチオンが優先的に移動して生体分子が移動しない。
それに対して、本発明者らは、基板の導電性物質表面と対向電極との間に周波数0.01〜10Hzで電圧を印加して電界を生じさせることにより、溶液がカチオンを含む場合でも、ターゲット生体分子を基板側に選択的に移動させて濃縮し、相互作用の反応効率を高めることができることを見出した。このように、溶液がカチオンを含む場合には、いわゆる電気浸透流(Electroosmotic Flow: EOF)により、溶液中でターゲット生体分子が移動すると考えられる。即ち、溶液がカチオンを含む場合には、電圧印加により溶液中のカチオンが移動し、そのカチオンの移動により生じた溶液の流れに伴いターゲット生体分子が移動することにより、ターゲット生体分子を基板側に選択的に移動させることができると考えられる。
更に、例えば、生体分子として核酸を用いる場合、生体分子間の相互作用、即ち、ターゲット核酸とプローブ核酸とのハイブリダイゼーションの効率を高めるためには、ハイブリダイゼーション溶液にカチオンが含まれていることが好ましい。これは、カチオンの正の電荷により、核酸のリン酸基の負の電荷が打ち消され、プローブ核酸とターゲット核酸との反応性が高まるためである。よって、本発明において、ターゲット核酸溶液にカチオンを添加すれば、電圧印加によるハイブリダイゼーション促進効果に加えて、カチオンの効果によりハイブリダイゼーション効率を更に高めることができる。
本発明において使用される電圧は、特に限定されず、サイン波交流電圧、矩形波交流電圧、定常波直流電圧、パルス波直流電圧などを用いることができる。直流電圧としては、パルス波直流電圧を用いることが好ましい。パルス波直流電圧を用いることにより、電圧の周期に合わせて周期的にターゲット生体分子を移動させ、生体分子の相互作用を効率的に促進することができる。電圧印加は、少なくとも基板表面が負に帯電するように電圧を印加する期間を含むように行うことが好ましく、直流電圧を使用する場合には、基板側が負に帯電するように電界を印加することが好ましい。これにより、溶液に含まれるカチオンが基板側に引き寄せられるため、カチオンの移動により生じた溶液流によって、ターゲット生体分子を基板側に選択的に移動させることができる。
第一の態様の方法は、前記導電性物質表面と対向電極との間に電圧が印加されていない間、ターゲット生体分子を含む溶液を攪拌する操作を行うことが好ましい。例えば、パルス直流電圧を印加する場合、電圧印加の周期の間(電圧印加が行われていない間)に溶液を攪拌することができる。このように、電圧を印加しない間に溶液を攪拌することにより、電圧印加により基板側に移動したカチオンを溶液内に拡散させることができる。その後、次の電圧印加が行われれば、溶液内に拡散したカチオンの移動に伴い、ターゲット生体分子を基板側に選択的に移動させることができる。このように、電圧の印加と溶液の攪拌を繰り返すことによって、ターゲット生体分子を基板側へ順次移動させて基板表面近傍に効率的に濃縮することができる。
溶液の攪拌方法としては、例えば、反応槽全体をロータリーオーブンで回転させる方法、チャンバー内につながる送液口を設け、送液口とペリスタポンプ、ロータリーポンプ等のポンプをチューブでつなぎ、チャンバー内の溶液を往復攪拌する方法を用いることができる。
前記カチオンは、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、およびアルミニウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも一種であることができる。上記カチオンの中で好ましいものは、ナトリウムイオンおよびマグネシウムイオンである。
溶液中のカチオン濃度は、印加する電圧の種類や周波数等を考慮して、相互作用に最適な濃度に設定することが好ましく、例えば、1〜1000mM、好ましくは10〜500mMとすることができる。
ターゲット生体分子を含む溶液は、バッファーを含むことができる。バッファーとしては、中性域のpHの緩衝能を有するものを用いることが好ましいが、これに限定されるものではない。具体的には、バッファーとしては、例えば、Tris−HClバッファーを用いることができる。
ターゲット生体分子を含む溶液の温度は、相互作用に適した温度にすることが好ましく、例えば、常温(例えば20℃程度)〜70℃とすることができる。ターゲット生体分子を含む溶液の温度を制御するために、ヒーター等の温度制御手段を用いることもできる。なお、過度に高い電圧を使用すると、発熱により溶液温度が高温になるため、温度制御を厳密に行う必要が生じる場合がある。それに対し、第一の態様の方法は、比較的低電圧により相互作用促進効果が得られるため、厳密な温度制御手段を使用しなくても実施できるという利点がある。
前記基板と対向電極との間には、生体分子が固定化された領域が覆われないように、非導電性材料からなるスペーサーを挟むことができる。このように、基板と対向電極との間に非導電性スペーサーを配置し、基板、対向電極、および非導電性スペーサーによって囲まれた空間に、ターゲット生体分子を含む溶液を充填することができる。前記非導電性材料としては、例えば、シリコン、ゴム、ガラス、プラスチックを挙げることができる。本発明では、このスペーサーの厚さにより、基板と対向電極との距離を設定することができる。前記基板と対向電極との距離は、電界印加による生体分子の相互作用促進効果が得られる範囲で適宜設定することができ、例えば、30〜500μmとすることができる。
前記非導電性スペーサーは、その両面に接着剤層を有することができ、接着剤層によって、基板と対向電極とを張り合わせることができる。前記接着剤層の接着剤は、光硬化性樹脂を含むことが好ましい。光硬化性樹脂は、光を照射することによって硬化して接着力を失うため、前記接着剤が光硬化性樹脂を含むことにより、光照射すれば、非導電性スペーサーから基板と対向電極をはずすことができる。光硬化性樹脂としては、例えば紫外線硬化型樹脂などの公知の光硬化性樹脂を用いることができる。
前記相互作用は、対向電極が透明電極である場合には、対向電極を通してリアルタイムで検出することができる。また、前述のように、マイクロアレイを構成する基板が、光透過性のガラスやプラスチック上に、透明の導電性被覆層を設けた基板である場合や、基板全体が透明の導電性物質からなる場合には、基板側からのリアルタイム検出も可能である。相互作用の検出方法としては、蛍光検出器、共焦点検出器、共焦点レーザ蛍光顕微鏡、蛍光顕微鏡を用いる方法を挙げることができる。蛍光検出器により生体分子間の相互作用を検出するために、ターゲット生体分子は、蛍光標識されていることが好ましい。ターゲット生体分子の蛍光標識は、公知の方法で行うことができる。また、本発明では、基板表面に固定化されている生体分子が、蛍光標識されていてもよい。基板に固定される生体分子の蛍光標識も、公知の方法で行うことができる。
更に、前述のように、突出スポット部を有する基板を用いる場合には、生体分子間の相互作用を、共焦点型検出器によって検出することができる。共焦点型検出器による反射光および蛍光の検出原理については、前述の通りである。突出スポット部を有する基板を用いる場合、共焦点型検出器を用いて、前述の原理で反射像によってスポットの大きさおよび位置を特定することで、自動グリッティングを行うことができる。即ち、マイクロアレイ表面の突出スポット部とそれ以外の部分の高さおよび/または形状の差による反射光強度の相違から、マイクロアレイ上の突出スポット部を、反射像として検出することができる。更に、共焦点型検出器によって、マイクロアレイからの蛍光を検出するときに、マイクロアレイ上の突出スポット部頂上のスポット平面の高さに、共焦点型検出器の焦点を合わせれば、突出スポット部からの蛍光、即ち、スポット平面上の蛍光標識された生体分子(スポットに固定化された生体分子および/またはターゲット生体分子)からの蛍光を選択的に検出して、スポットに対応する蛍光像を得ることができる。こうして得られた反射像と蛍光像を重ね合わせることによって、マイクロアレイ上の相互作用が起こっているスポットを特定することができ、その蛍光強度により、相互作用の程度を測定することができる。なお、本発明では、二本鎖核酸を特異的に染色する蛍光インターカレーターを用いて、インターカレーターからの蛍光を測定することによって相互作用を検出することもできる。
特に、本発明では、反射光と蛍光とを同時に検出することができる共焦点型蛍光スキャナーを用いることが好ましい。そのような装置の一例を、図6に示す。図6に示す装置では、励起光源(レーザー)21から発生した励起光はミラー22、ダイクロックミラーミラー23、ミラー26、対物レンズ24、を介して試料(マイクロアレイ)25に照射される。反射光は対物レンズ24、ミラー26、ダイクロックミラー23(反射光の一部を透過(数パーセント以下))、ダイクロックミラー27、減光フィルター28、検出レンズ29、ピンホール30を介して反射光検出部31に導かれる。蛍光は2つのダイクロックミラー23、27を透過し、ミラー32にて反射しカットフィルター33、検出レンズ34、ピンホール35を介して蛍光検出部36に導かれる。このような装置によれば、マイクロアレイ表面の突出スポット部とそれ以外の部分の高さおよび/または形状の差による反射光強度の相違から、マイクロアレイ上の突出スポット部を反射像として検出し、同時に、そのスポットからの蛍光を検出することによって、生体分子の相互作用を検出することができる。
本発明の第二の態様は、
少なくとも一部に導電性物質表面を有する基板と、前記導電性物質表面と対向する電極(対向電極)との間に配置された溶液に含まれる生体分子を移動させる方法であって、
前記導電性物質表面と対向電極との間に、周波数0.01〜10Hzで電圧を印加して、前記基板または対向電極に向けて前記生体分子を移動させることを特徴とする方法
である。
第二の態様において使用される基板、対向電極、生体分子、印加電界等の詳細は、先に第一の態様について述べた通りである。
第二の態様の方法は、基板側に生体分子を選択的に移動させて基板表面近傍に濃縮するために用いることができ、または、対向電極側に生体分子を選択的に移動させて対向電極表面近傍に濃縮するために用いることができる。
更に、第二の態様の方法は、核酸の配列を検知するために用いることができる。例えば、前述の第一の態様の方法を用いて生体分子を相互作用させると、プローブ核酸と完全相補のターゲット核酸は、プローブ核酸と強固に相互作用する。それに対し、例えば、プローブ核酸と一部の配列がミスマッチなターゲット核酸は、プローブ核酸との相互作用が弱いため、逆向きに電界を印加すると、プローブ核酸から離れて対向電極側に移動する。このようにして、第二の態様の方法によれば、完全相補配列からの塩基配列の違い、例えば、一塩基多型(SNP)を検出することができる。
以下、本発明を実施例によって更に説明する。

実施例1 印加電圧の周波数と核酸濃縮との関係
表面に金をコートしたDNAマイクロアレイ基板に、核酸溶液が入るように、両面接着性フィルムの中央をカットしたものを基板表面に貼付し、その上にITO電極を電極面が基板と対向するように、貼り付けた。溶液が入る部分は、チャンバーとなるように作製してあり、接着性フィルムの一部から溶液が注入できるようになっている。装置の概略図を図7に示す。図7に示す装置のチャンバーに充填する核酸溶液として、0.1μM Cy3標識オリゴDNA (45mer)、40 mM Tris−HCl (pH 8.3)、4 mM EDTA、400 mM NaClを用いた。この核酸溶液を上記のチャンバー内に充填し、基板表面とITO電極を交流電圧発生装置のそれぞれの極の端子と接続し、3Vp−pの電圧で、サイン波の交流電圧を10Hzから、0.01Hzまで周波数を変えながら、印加した。図8のグラフで、矢印の位置が、それぞれの周波数を印加、または周波数を変えたポイントである。グラフのカーブは、共焦点レーザ蛍光顕微鏡により、アレイ表面近傍の核酸分子の量を蛍光標識の蛍光強度として測定したものである。蛍光強度が強いほど、アレイ表面近傍に核酸分子が濃縮されたことを意味する。本条件下では、特に、周波数0.1 Hz、0.01 Hzの場合に、印加電圧の周期に合わせた蛍光強度の増加、即ち、核酸の濃縮が観察された。
実施例2 印加電圧の波形と核酸濃縮との関係
次に実施例1と同様の装置を用いて、印加電圧の波形パターンをサイン波および矩形波にして、電圧のカーブと核酸濃縮との関係を調べた。実施例1と同様に、核酸溶液として、0.1μM Cy3標識オリゴDNA (45mer)、40 mM Tris−HCl (pH 8.3)、4 mM EDTA、400 mM NaClを用いた。印加電圧は、3Vp−pとし、サイン波および矩形波で交流電圧を印加した。図9に結果を示す。図9に示すように、どちらの波形でも、電圧波形に応じた蛍光強度の増加が観察された。これにより、電圧印加により基板表面近傍に核酸が効率的に濃縮でき、また、波形の種類によらず、基板表面が負電荷を帯びたときに、核酸が基板表面近傍に集まり、濃縮されることが判明した。
実施例3 パルス直流電圧による核酸の濃縮
次に実施例1と同様の装置を用いて、アレイ表面が負電荷を帯びるように、パルス直流電圧を印加した。核酸溶液は、実施例1と同様のものを用いた。−2Vの電圧を0.1Hzの周期で、1秒間ずつ印加した。図10に結果を示す。図10に示すように、電圧の周期に合わせて蛍光強度の増加が見られた。これにより、パルス直流電圧の印加により、電圧の周期に合わせて核酸が濃縮されることが確認された。また、この結果によっても、負電荷をアレイ表面に印加することにより、ターゲット核酸が濃縮されることが示された。さらに、−2Vの電圧を0.1Hz(1s印加)、1Hz(0.1s 印加)、10Hz(0.01s 印加)の周期で印加して、核酸濃縮の様子を観察した。その結果、図11に示すように、いずれの場合にも、電圧の周期に合わせて蛍光強度が増加した。これにより、電圧印加によって負に帯電した基板側へ核酸が移動して基板表面近傍に核酸が濃縮されることが確認された。また、周波数0.1 Hzの場合に最も蛍光強度が強く、周波数が高くなるにつれ、蛍光強度は低くなった。これにより、本条件下では、周波数0.1Hzの場合に、核酸濃縮効果が最も顕著に得られることがわかる。
実施例4 パルス直流電圧印加によるハイブリダイゼーションの促進
実施例1で用いたDNAマイクロアレイ基板に、2種のプローブDNA(GAPDH、beta−actin)溶液を等濃度でそれぞれ10点ずつスタンプし、スタンプ後処理として基板を600mJ/cm2でUV照射し、MQWで5分間2回洗浄した後乾燥させた。プローブDNAは、5’側にアレイ用リンカー(日清紡績(株))修飾を施したものを使用した。以下、GAPDH由来のプローブDNAをスタンプしたスポットを、GAPDHスポット、beta−actin由来のプローブDNAをスタンプしたスポットを、beta−actinスポットと呼ぶ。
ターゲットDNA溶液として、0.01μMの濃度の 5’末端Cy3蛍光標識−オリゴDNA(GAPDHと相補的な配列;溶液は、40mM Tris HCl(pH 8.3)、4 mM EDTA、400 mM NaCl)を用いた。実施例3と同様の装置、同様の電圧印加条件にて、ハイブリダイゼーションを行った。比較として、電圧を印加しない条件でもハイブリダイゼーションを行った。共焦点レーザ蛍光顕微鏡により、ハイブリダイゼーション反応の過程でのスポット上の蛍光強度の変化をリアルタイムに計測した結果を、図12に示す。ターゲットDNAと相補的な配列を有するプローブDNAを含むGAPDHスポットは、電圧を印加した場合、非印加の場合に比べ、蛍光強度が急激に増加し、ハイブリダイゼーション反応の速度が、20倍以上に促進された。それに対して、ターゲットDNAと相補的な配列を有するプローブDNAを含まないbeta−actinスポットでは、経時的な蛍光強度の増加は観察されなかった。これは、beta−actinスポットでは、電圧を印加しても非特異的な吸着が起こらなかったことを示している。10分間ハイブリダイゼーション反応を行った後、2xSSC+0.1% Tween20、1xSSC、0.2xSSCで順次洗浄を行い、その後、マイクロアレイスキャナーで画像を取得した(図13)。比較のために、16時間電圧を印加せずにハイブリダイゼーションを行い、同様にスキャナーで画像を取得した。その結果、10分間反応させた場合、電圧を印加した場合には、電圧を印加しなかった場合と比べて、約13倍蛍光強度が増加した。これは、電圧印加によりハイブリダイゼーション反応が高感度化されたことを示す。さらに、電圧印加による10分間の反応後、電圧を印加せずに16時間反応させた場合と比べても、約6倍蛍光強度が増加した。このように、本発明の方法により、ハイブリダイゼーション反応の高速化および高感度化が達成された。
実施例4において使用した2種のプローブDNAの配列を以下に示す。
実施例5 低周波交流電圧印加によるタンパク分子の濃縮
実施例1と同様の装置を用いて、低周波交流電圧印加によるタンパク分子の濃縮について調べた。タンパク分子溶液として、1μM Cy3標識ストレプトアビジン、40 mM Tris−HCl (pH 8.3)、4mM EDTA、400mM NaClを用いた。印加電圧は、3Vp−pとして0.1Hzの交流電圧を印加した。結果を図14に示す。図14に示すように、生体分子としてタンパク分子を用いた場合にも、電圧波形に応じた蛍光強度の増加を示し、電圧印加によりタンパク分子が基板表面近傍に濃縮されることが確認された。また、本実施例でも、基板側が負に帯電したときに、タンパク分子の移動、濃縮が観察された。
本発明によれば、生体分子の相互作用の高速化、高感度化を達成することができる。
共焦点型検出器の光学系の概略図を示す。 本発明において使用される基板の一例を示す。 基板上の突出スポット部の概略図を示す。 略V字型底面を有する基板の一部の拡大図を示す。 粗面化されたスポット用平面の一例(部分拡大図)を示す。 反射光と蛍光とを同時に検出することができる共焦点型蛍光スキャナーの光学系の概略図を示す。 実施例1で使用した装置の概略図を示す。 実施例1で得られた結果(印加電圧の周波数と核酸濃縮との関係)を示す。 実施例2で得られた結果(印加電圧の波形と核酸濃縮との関係)を示す。 実施例3で得られた結果を示す。 実施例3で得られた結果を示す。 実施例4で得られた結果を示す。 実施例4で得られたマイクロアレイアレイスキャナーによる画像を示す。 実施例5で得られた結果を示す。

Claims (15)

  1. 基板表面に生体分子が固定化されたスポットを1つ以上有する生体分子マイクロアレイと、前記基板表面と対向する電極(以下、「対向電極」という)との間にターゲット生体分子を含む溶液を配置し、前記基板表面に固定化された生体分子とターゲット生体分子とを相互作用させる方法であって、
    前記マイクロアレイは、生体分子が固定化された面の少なくとも一部に導電性物質表面を有し、
    前記導電性物質表面と対向電極との間に、周波数0.01〜10Hzで電圧を印加して、前記相互作用を促進することを特徴とする、前記方法。
  2. 少なくとも一部に導電性物質表面を有する基板と、前記導電性物質表面と対向する電極(以下、「対向電極」という)との間に配置された溶液に含まれる生体分子を移動させる方法であって、
    前記導電性物質表面と対向電極との間に、周波数0.01〜10Hzで電圧を印加して、前記基板または対向電極に向けて前記生体分子を移動させることを特徴とする方法。
  3. 前記電圧が0.1〜4Vである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記溶液は、カチオンを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記カチオンは、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、およびアルミニウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記溶液中のカチオン濃度は、1〜1000mMの範囲である、請求項4または5に記載の方法。
  7. 前記電圧は、パルス直流電圧である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 少なくとも前記基板表面が負に帯電するように電圧を印加することを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記基板は、基板全体が導電性物質からなるか、または、基板表面に導電性物質被覆層を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記導電性物質は、金、ニッケル、白金、銀、チタン、アルミニウム、ステンレス、銅、クロム、導電性酸化物、または導電性プラスチックである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記対向電極は、電極全体が、金、ニッケル、白金、銀、チタン、アルミニウム、ステンレス、銅、クロム、導電性酸化物、または導電性プラスチックからなるか、または、前記基板の導電性物質表面と対向する表面に、金、ニッケル、白金、銀、チタン、アルミニウム、ステンレス、銅、クロム、導電性酸化物、または導電性プラスチックからなる導電性物質被覆層を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記対向電極は、透明電極である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記基板と対向電極との間に非導電性スペーサーを配置し、前記基板、対向電極、および非導電性スペーサーによって囲まれた空間に、前記溶液を充填する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記導電性物質表面と対向電極との間に電圧が印加されない間、前記溶液を攪拌することを含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記生体分子は、DNA、RNA、PNA、蛋白、ポリペプチド、糖化合物、脂質、天然低分子、および合成低分子からなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
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JPH10505410A (ja) * 1994-06-08 1998-05-26 アフィマックス テクノロジーズ ナムローゼ フェンノートシャップ バイオアレーチップ反応装置およびその製造方法
JP2003156442A (ja) * 2001-11-22 2003-05-30 Inst Of Physical & Chemical Res 生体分子マイクロアレイのデータ収集方法
JP2005024532A (ja) * 2003-06-13 2005-01-27 Institute Of Physical & Chemical Research 生体分子マイクロアレイ用基板、生体分子マイクロアレイ、相互作用促進用装置および方法、ならびに、相互作用の検出方法

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