JP5470300B2 - バイオチップの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、多種類の分子を一度に測定するための分子同時測定用のバイオチップの製造方法に関するものである。
医学や生物学において原因物質として日々刻々と明らかとされる酵素や抗体といったタンパク質、核酸、脂質などの複数種類の分子をサンプル中から検出する際に用いられるバイオチップは、医療現場での迅速な診断や食品検査、在宅治療時のモニタリング、環境測定などで非常に注目されている。
バイオチップを用いたセンサの一例としての表面プラズモンを利用した屈折率センサ(SPRセンサ)では、特異分子との反応について蛍光や発光を起こす分子によるラベル化を必要とせず、サンプル中の測定対象分子との直接的な結合のみで特異的な信号を得ることができる(例えば、特許文献1を参照)。すなわち、SPRセンサで用いるバイオチップは、金属薄膜を有する基板上に固定化された捕捉分子と、サンプル溶液を導入する機能の二つを備えられれば構成できる。発明者らは、すでに、使い捨ても可能なバイオチップに適用できる液体サンプルの自動導入機構を実現している。SPRセンサを用いると、抗原抗体反応を例に取れば、抗原と抗体とが結合する吸着速度の測定が可能であり、分単位の短い時間で抗原を検出し、定量することができる。よって、短時間測定が可能な使い捨てチップを実現できることから、オンサイト(現場)向けのバイオチップ技術として期待されている。
バイオセンサ用の捕捉分子アレイ(バイオチップ上にアレイ状に形成された捕捉分子)では、検出されるシグナルは、捕捉分子の安定的な固定化以外に、測定中の温度変化や、フロー系の測定においてはセル内の流れの変化、バッチ系の測定においては振とう環境など、測定系に関わる多くの因子の影響を受ける。それらの影響を最小化するために、捕捉分子である測定領域に対して設けられた参照領域から得られるシグナルを用い、その参照シグナルを測定シグナルから差し引くことで、高感度かつ正確な測定が可能になる(例えば、特許文献2を参照)。
また、捕捉分子アレイでは、参照領域の安定性がセンサの感度に大きく影響してくる。すなわち、測定領域に対して設けられた参照領域のより正確な差分結果を得るためには、理想的な参照領域の作製が、捕捉分子そのもののアレイの作製と同レベルで重要といえる。
捕捉分子アレイについては、捕捉分子ごとにセルを設ける方法と設けない方法との二つがある。捕捉分子の種類毎にセルを設けて、サンプル溶液が混ざらないようにする方法の場合、(1)参照領域には同じく捕捉分子が固定化されているが、サンプル溶液に測定対象物が入っていない緩衝溶液などを適用して測定する、あるいは、(2)捕捉分子を固定化しないセルとして、同じサンプル溶液を測定することで参照シグナルを得ることができる。
しかしながら、バッチ系及びフロー系いずれにおいても、捕捉分子の種類ごとにセルを設けると、セルの加工精度がアレイの最高密度を決定することになる。密度の高いセルを作製すると、加工精度の高いものが要求されるため、セルのコストが高くなる。また、フロー系においては、セルが増えれば、セルごとに溶液流路を接続する必要があり、測定時の作業性が悪くなる。また、セルごとに溶液を別々に注ぐ必要があり、注入されるサンプル液体容量の誤差が、測定誤差の影響因子にもなる。
そこで、もう一つの方法として、捕捉分子ごとにセルを設けるのではなく、基板の上に、測定対象に応じた参照領域を作製する方法がある。基板の上には捕捉分子が存在する測定領域と、捕捉分子が応答しない参照領域とが混在しており、シグナルのデータ処理の段階において、測定領域からのシグナルから、対応する参照領域からのシグナルを差し引けばいい。こちらの方法では、基板の上に多数のセルを作製する場合に比べ、捕捉分子及び参照領域の作製可能な密度が、最高密度となる。捕捉分子や参照領域の作製は、スポッター装置やアレイヤー装置を利用することで、10マイクロメートル程度の分解能で形成が可能である。また、加工精度が高いためにコストも高くなるセルも必要なくなり、特にフロー系においては、コストや測定上の作業性の面で大きく有利となる。
一方で、病気など、体の異変が起こる初期の反応として病態特有の生体内産生物(マーカー)の増減が医学や生物学分野で近年多く確認されている。しかしながら、生体内で起きている病気の予兆などを感知する際、1種類の分子のみで判断することは難しく、複数種類の分子の動向を併せて考慮することが望ましい。そこで、複数種類の捕捉分子を基板上に有するバイオチップもある。
このようなバイオチップを用いたセンサでは、上記のようなマーカー分子を、採取した生体サンプル中から抗体や酵素、核酸などの捕捉分子を使って特異的に捉え、結合変化量を光または電気信号に変換することで検出することができる。そして、このように複数種類の捕捉分子を使った検出を行う場合にも、分子毎にセルを設けて測定する方法と設けない方法がある。そして、セルを設ける場合、すべてのセルにそれぞれ一定量サンプル試料を充填し、参照シグナルとして測定対象物質の含まれていない緩衝溶液を併せて測定を行うのが一般的である。しかしこの場合、(1)セル毎に同条件サンプルを充填しなくてはならないためサンプル消費量が大きく、生体分子の検出を行う場合では採取に大きな苦痛を伴う、(2)画分によって温度変化、時間経過等の影響を受けて検出対象分子の状態が異なることがある、また(3)採取した試料を自動で分注する場合、セルや流路構造の作製精度によって分子の活性や存在量と無関係な測定誤差を引き起こす可能性がある、といった問題が挙げられる。
そこで、もう一つの方法として、捕捉分子毎にセルを設けるのではなく、基板の上に測定対象の捕捉分子をすべて並べて固定し、測定対象に応じた参照領域を作製する方法がある。この方法では、基板の上に多数のセルを作製する場合に比べ、サンプル使用量が少なく、全ての捕捉分子が同じサンプル溶液と反応するため分子毎の温度変化や時間経過の差の影響も受けにくい。また、高度の加工精度を必要とするセルや多くの流路分岐を必要としないため、コストや測定上の作業面で有用性が高い。
複数種類の捕捉分子をバイオチップ上の微小な領域に微細にスポットしてアレイ化する場合は、ピンを押しつけるタイプのマイクロアレイヤーや、圧力式のインクジェット型スポッター装置などのアレイ化装置の使用が有効である。これらは、ピコリットルからナノリットル程度の微量のサンプル量で捕捉分子をスポットとして形成できるため、作製に必要な捕捉分子量を抑えることができる。
なお、何も修飾していない金属基板表面に直接分子をスポットしても、抗体等のタンパク質は疎水性相互作用により表面に吸着できるが、分子同士の凝集する力が強いため基板表面の吸着量が局在化しやすく、システイン基を含むタンパク質は金属表面と接して重金属化合物となるため、基板に近い分子は失活する。また、アプタマー等に使用される微小なDNA、RNAなどはタンパク質と比較して吸着が悪く、かつ立体構造を保持しないと捕捉能が著しく低下するため金属表面に直接吸着させる方法は採用することができない。また、基板上での制御されていない捕捉分子の失活により、アレイ一つ一つの活性に個体差が生じ、同じ捕捉分子を固定しても同じ性能を示さない問題も生じやすい。従って、捕捉分子である高分子物質そのものを基板に直接固定する手法では、縮合剤などとの反応が必要である。
また、基板上に捕捉分子をスポットする場合には、基板の上に接続分子を置く方法も挙げられる。この方法では、捕捉分子の金属表面での失活を防ぎ、基板表面からも離れることで、捕捉分子の立体構造の保持の確率が上がり、バイオセンサの感度の向上及び捕捉分子の活性レベルも制御できるようになることが期待できる。このような方法では、基板と捕捉分子を直接的に化学反応させるのではなく、間にこれら2つの物質をつなぐ低分子化合物とタンパク質を架橋分子として用いる。この場合、室温、中性条件化で非常に短時間(数秒)に反応が終了するため、様々な生体分子を基板上に固定する場合に適用可能と考えられる。タンパク質を架橋分子として用いているので、保存性や分解性、交差が心配される可能性があるが、例えば、ストレプトアビジンは非常に安定性の高いタンパク質であるため、それらが問題とならない。
特開2010−8361号公報 特開2005−24456号公報 特開2002−333446号公報
ところで、従来の基板上に接続分子を置いてから捕捉分子をスポットする方法では、接続分子の塗布工程と捕捉分子の塗布工程の間に、未反応の接続分子を洗浄工程により除去するために塗付装置から基板の着脱を行うが、このような場合には、塗布工程と捕捉分子の塗布工程との間で基板の装着位置のズレが生じ、接続分子と捕捉分子の塗布位置を精度良く位置決めして積層するのが困難となる場合があった。
また、バイオチップでは、接続分子の固定量がその上層に固定される捕捉分子の量を規定し、結果的にバイオセンサ感度を決定するのだが、接続分子や捕捉分子の量を再現性高く固定し、所望の捕捉分子をフレキシブルに設計可能とする技術は従来なかった。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、高精度に位置決めして接続分子及び捕捉分子を積層することが可能であるとともに、測定対象を捕捉する捕捉分子のフレキシブルな設計を可能とするバイオチップの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載の発明は、ターゲット分子を特異的に捕捉する捕捉分子により形成した測定領域をアレイ状に基板平面上に配置するバイオチップの製造方法であって、前記基板上に形成された金属薄膜上に該金属薄膜と結合する第1の接続分子と第2の接続分子の付加したポリマー分子のみを含有する溶液によりポリマー層を形成する工程と、前記ポリマー層上に前記第2の接続分子と結合する第3の接続分子を含む溶液により該第3の接続分子をスポット状に積層する第1積層工程と、前記第3の接続分子上に該第3の接続分子と強固に結合する修飾分子で修飾された捕捉分子を含む溶液により該捕捉分子をスポット状に積層する第2積層工程と、を有し、前記ポリマー分子のみを含有する溶液のモル濃度は前記金属薄膜に前記第1の接続分子が略サチレーションすることなく結合する最大モル濃度以下であり、前記ポリマー分子のみを含有する溶液のモル濃度と前記第3の接続分子を含む溶液のモル濃度とを等しくすることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記第1積層工程において、前記第3の接続分子を含む溶液を複数回吐出してスポットを形成し、前記第2積層工程において、前記第1積層工程で形成したスポットの中央に、前記捕捉分子を含む溶液を吐出してスポットを形成することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記第1積層工程及び前記第2積層工程において、インクジェット型のスポッター装置を用いることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記第2の接続分子にビオチンを用い、前記第3の接続分子にストレプトアビジンを用い、スポット状に積層した際の前記第2の接続分子であるビオチン及び前記第3の接続分子であるストレプトアビジンの溶液の濃度を、1μmol/L以下とし、前記修飾分子にビオチンを用いることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、ポリマー分子を含む溶液のモル濃度を前記金属薄膜に前記第1の接続分子が結合する最大モル濃度以下とし、前記ポリマー分子を含む溶液のモル濃度と前記第3の接続分子を含む溶液のモル濃度とを等しくすることで、基板上の未反応の第3の接続分子を僅かにすることができ、第3の接続分子のスポット後に洗浄工程を行うことを省略し、第3の接続分子と、この第3の接続分子と結合する修飾分子付きの捕捉分子を連続してスポットすることができるため、高精度に位置決めして捕捉分子を積層して形成することができる。
また、第2の接続分子に結合する第3の接続分子は、未反応のものが少なく抑えられるため、第3の接続分子の量を規定すれば、所望の体積の積層部分を形成できるので、捕捉分子のフレキシブルな設計が可能となる。
また、捕捉分子を結合させる第3の接続分子をスポット状に積層するので、第3の接続分子の使用量を抑えて、作製コストの大きな部分を占める試薬代を削減できる。
請求項2に記載の発明によれば、第3の接続分子を含む溶液を複数回吐出してスポットを形成し、そのスポットの中央に捕捉分子を含む溶液を吐出することで、柔軟に所望の体積の溶液を積層して形成することができる。
請求項3に記載の発明によれば、インクジェット型のスポッター装置を用いることで、基板に対して局所的に第3の接続分子及び捕捉分子を正確に固定することができ、複数分子からなる多層構造を容易に作製することができる。
また、スポッター装置を用いれば、多種の捕捉分子に共通の修飾分子を修飾し、その修飾分子と基板表面をつなぐための第3の接続分子及び捕捉分子を段階的に吐出できるので、DNAや抗体(タンパク質)など多種にわたる捕捉分子を測定したい対象を変えて直ぐに積層でき、自由度の高いアレイ構造を容易かつ迅速に得られる。
さらに、スポッター装置の高い制御性能により、捕捉分子一つ一つにおける固定量が正確に制御できることから、同種の捕捉分子を固定すれば、同じ性能を出すバイオチップを容易に構成できる。また、測定時においては、同測定条件、同サンプル画分での測定が可能となるため、複数回数測定による作業の手間の削減や測定誤差の軽減を図ることができる。また、捕捉分子以外の構造はどの測定チャネルも同じ構造とするチップを製造できるため、測定対象を変える際に、捕捉分子の種類が変わっても容易に対応できる。
請求項4に記載の発明によれば、第2の接続分子をビオチンとし、第3の接続分子をストレプトアビジンとし、その濃度を1μmol/L以下とすることで、基板上の未反応のストレプトアビジンを僅かにすることができる。
本発明の実施形態に係るバイオチップの製造方法によって製造されたバイオチップを模式的に示した図である。 上記バイオチップに積層された分子の分子結合を模式的に示した図である。 本実施形態に係る製造方法で用いるインクジェット型のスポッター装置を模式的に示した図である。 上記スポッター装置によってスポット状に積層されたガラス基板及び金属薄膜上の抗体スポットを示した写真である。 本発明の実施例における接続分子であるストレプトアビジン及び捕捉分子であるビオチン付き捕捉分子の積層手順を示した図である。 ビオチン及びSH基を付加したPEG溶液を、濃度を変えて基板に塗布した際のSPRプロファイルを説明する図である。 実施例で製造されたバイオチップのSPRプロファイルを示した図である。 実施例で製造されたバイオチップを用いたSPRセンサの応答を示した図である。
以下、本発明の実施形態に係るバイオチップの製造方法について説明する。
図1は、本実施形態の方法によって製造されるバイオチップ1の基本構成を模式的に示した図である。このバイオチップ1は、SPRセンサ用のチップであり、ガラスあるいはプラスチックからなる基板2上に金属薄膜3を有している。金属薄膜3上に複数種類の捕捉分子4〜6が積層されている。
捕捉分子4〜6には共通の修飾分子が修飾され、金属薄膜3上には、捕捉分子4〜6の修飾分子と基板2(金属薄膜3)表面をつなぐための第1の接続分子及び第2の接続分子を含むポリマー層7と、第3の接続分子8とが段階的に積層されている。第3の接続分子7上に上記捕捉分子4〜6が積層されている。捕捉分子4〜6は、微小領域において配向性を持たせて配置され、かつ金属薄膜3と直接接しない状態で固定されている。
図2は、捕捉分子4〜6、第3の接続分子8、ポリマー層7及び金属薄膜3の具体的な分子の結合の様子を示している。ポリマー層7には、第1の接続分子9、第2の接続分子10が含まれており、基板2表面全体に形成された金属薄膜3には、第1の接続分子9と第2の接続分子10の付加したポリマー層7が形成された後に、第3の接続分子8が積層される。その後、第3の接続分子8上に捕捉分子4〜6がスポット状に積層されて、局所的に捕捉分子4〜6が固定される。なお、図2において、符号11は、捕捉分子4〜6に修飾された上記修飾分子を示している。ポリマー層7に付加する第2の接続分子10としては、捕捉分子の種類(抗体、酵素、DNA、RNAなど)が変化した場合でも共通に使えるものが好ましい。
上記のように数層に分子を積層する際には、効率よく作業するために、反応時間をさほど考慮する必要がなく、迅速かつ強固な結合を有する分子を接着係として用いることが有効であり、そこで、例えば、第2の接続分子10にはビオチン、第3の接続分子8にはストレプトアビジンを用いることが好ましい。ビオチン及びストレプトアビジンを用いた場合、乖離定数10−15M(mol/L)の非常に強固な結合により、瞬時に基板との結合を終了させることができる。また、第1の接続分子9は金属表面が金の場合、例えばチオール基やまたは金結合アプタマー(ペプチド、RNA等)をポリマー末端部に付加させるとよい。
また、図1では省略したがバイオチップ1では、捕捉分子と捕捉分子との間にブロッキング剤がスポットとして形成されている。このようにした場合、参照領域として測定結果の表示の際に測定領域からのシグナルに対する参照領域のシグナルを差し引くことができると同時に、疎水性相互作用によって形成されたブロッキング剤の組成物が不安定に固定化された捕捉分子が基板表面に広がる際の物理的障壁となり、捕捉分子同士の混合を防ぐことができる。
また、図1において符号12はブロッキング剤の層を示している。ブロッキング時には、第2の接続分子10、または第2の接続分子10を付加した測定分子(測定対象)と結合しない分子を混入することが好ましい。この場合、第3の接続分子8の未結合部位を塞ぎ、作業工程を積み重ねていく過程で異なる領域の未反応の捕捉分子が結合しないようにすることができる。
上記バイオチップ1は、以下の工程を経て製造される。
(1)基板2上に形成された金属薄膜3上に、該金属薄膜3と結合する第1の接続分子9と第2の接続分子10の付加したポリマー分子を含む溶液によりポリマー層7を形成する。
(2)ポリマー層7上に、第2の接続分子10と結合する第3の接続分子8を含む溶液により第3の接続分子8をスポット状に積層する。
(3)第3の接続分子8上に、該第3の接続分子8と強固に結合する修飾分子11で修飾された捕捉分子4〜6を含む溶液により各捕捉分子をスポット状に積層する。
上記工程では、ポリマー分子を含む溶液のモル濃度を金属薄膜3に第1の接続分子9が結合する最大モル濃度以下とし、ポリマー分子を含む溶液のモル濃度と第3の接続分子8を含む溶液のモル濃度とを等しくする。
具体的には例えば、第2の接続分子10にビオチンを用い、第3の接続分子8にストレプトアビジンを用いた場合には、第2の接続分子10であるビオチン及び第3の接続分子8であるストレプトアビジンの濃度は、1μmol/L以下とし、修飾分子11にはビオチンを用いる等する。
上記の製造方法では、基板2上の未反応の第3の接続分子8を僅かにすることができ、第3の接続分子8のスポット後に洗浄工程を行うことを省略し、第3の接続分子8と、修飾分子11付きの捕捉分子を連続してスポットすることができるため、高精度に位置決めして捕捉分子を積層して形成することができる。
また、第2の接続分子10に結合する第3の接続分子8は、未反応のものが少なく抑えられるため、第3の接続分子8の量を規定すれば、所望の体積の積層部分を形成できるので、捕捉分子のフレキシブルな設計が可能となる。また、捕捉分子を結合させる第3の接続分子8をスポット状に積層するので、第3の接続分子8の使用量を抑えて、作製コストの大きな部分を占める試薬代を削減できる。
以下、本発明のバイオチップの製造方法をより具体的に実施した実施例を説明する。本実施例では、基板2の金属薄膜3上に、抗体と酵素である捕捉分子とブロッキング剤について、図3に示すようなインクジェット型のスポッター装置20を使った方法で、スポットとして形成した。スポッター装置20は、複数の捕捉分子溶液21〜23及びブロッキング剤溶液24を吸い上げて移動し、チップ上に溶液を塗布する。なお、図4は、スポッター装置20による金属薄膜3上に形成されたタンパク質の抗体スポットの例を参考として示している。そして、本例では、本発明でいう第1の接続分子にSH基、第2の接続分子にビオチンを用い、第1の接続分子及び第2の接続分子の付加したポリマー分子を含む溶液に、SH基及びビオチン付きのPEG溶液を用いた。また、本発明でいう第3の接続分子にストレプトアビジン、修飾分子にビオチンを用いた。
図5は、金属薄膜3上に形成した基板2上に積層スポットを形成する手順を示した図である。図5を参照しながら、本実施例に係るバイチップの製造方法について説明する。
(A)初めに基板2上に金属薄膜3を形成し、金属薄膜3の表面にUV処理を行い、親水性処理を行った。
(B)その後、金属薄膜3上に、一末端にビオチンを付加し、他末端にSH基を付加したPEG溶液をチップ表面に塗布し、基板修飾を行いポリマー層7を形成した。本例では、基板2全面に表面からおよそ300(オングストローム)離れた領域にビオチンが提示されるようにした。このように離間させることで、最終的に均一な距離で捕捉分子が整列すると同時に反応の空間自由度が増す。なお、本例では金属薄膜が金でなる。
(C)次に、表面修飾した基板2上にスポッター装置20を使いてスポット形成した。まず1回目の吐出でブロッキング剤24と、第3の接続分子8であるストレプトアビジン(SA)を図に示すように異なる位置にスポットした。本例では、マルチチャンネルSPRセンサの観測領域の長手方向は約5mmとしており、この間にブロッキング剤24を含めた全チャネル(後述するが11チャンネル)のアレイが収まるようにスポットを形成した。
また、本例では、2回目のビオチン付き捕捉分子4(5,6)の吐出がストレプトアビジンのスポットに積層しやすいよう、約300μm幅を有するスポットを形成して、これを1スポットとした。吐出する溶液内の分子によって多少変化するが、この例で用いるスポッター装置20は吐出される1ラインがおよそ200μm以内であり、400μm幅を例えば、1ライン×2回の2ライン分で吐出した場合ではライン間に隙間ができて、第3の接続分子8であるストレプトアビジンの結合しないエリアができてしまう。従って、ここでは、0.5ライン分をオーバーラップさせ、300μm幅とし、結合しないエリアが生じないようにした。なお、ストレプトアビジンの吐出する体積は、捕捉分子の吐出する濃度と体積に合わせるため、吐出する回数は本実施例の回数に限定されない。
(D)その後、ストレプトアビジンの塗布に連続して、ストレプトアビジンの中央に1ライン分がスポットされるようにビオチン付きの捕捉分子4(5,6)を吐出した。その後は、接続分子の反応のため5分静置し、その後は、ビオチン付き20塩基のポリチミンを混合したブロッキング剤を基板2表面全体に乗せてブロッキングを行った。ブロッキング後、超純水で洗浄を行い風乾して測定まで4℃で保管した。
そして、上記工程では、ビオチンとSH基を付加したPEG溶液の濃度(第2の接続分子9であるビオチンの濃度)を1μmol/Lとした。また、第3の接続分子10であるストレプトアビジンの溶液の濃度も1μmol/Lとした。
修飾基板上に反応するストレプトアビジン量は、反応する基板上のビオチン付きポリマー(ポリマー層7)の量に依存して決定される。ストレプトアビジンがビオチン付きポリマーよりも少量スポットした場合、未反応のビオチンが既に他のビオチンと結合したストレプトアビジンの空いた結合サイトと結合し、最終的に捕捉分子が固定できるキャパシティが減少する。逆にストレプトアビジンがビオチン付きポリマーよりも過剰量存在する場合では、積層スポットの合間に洗浄工程を特に行わないため基板に固定しているビオチン付きポリマーと結合しなかったストレプトアビジンが残留する。結合しなかったストレプトアビジンは、後にスポットするアプタマーと結合し、その後の工程であるブロッキング及び洗浄工程で洗い流され固定化されない。
そこで、発明者らは、以下の方法で、スポットするストレプトアビジン量を見積った。すなわち、接続分子の結合では、疎水性相互作用の吸着と違い、1分子−1分子の対応で結合する。従って、基板上に固定するビオチンの付加したSH基付加PEG鎖(PEG−SH)の分子数が、ストレプトアビジン分子が基板上に固定できる最大分子数に相当する。そのため、上記PEG溶液が金表面にどれほど固定するかを検討し、図6のような結果を得た。これは金薄膜表面上に、インクジェット装置20を用いてビオチン付きSH基付加PEG鎖(ビオチン付きポリマー)を、濃度を変えて吐出した基板をSPR装置で計測し、各チャネルの屈折率を計測した結果である。図中、6A〜6Eは、10μmol/L、5μmol/L、1μmol/L、0.5μmol/L、0.25μmol/Lの結果を示している。
SPR装置の屈折率測定結果は基板表面に存在する分子の密度に比例するため、この結果から、金表面にはプロッター吐出により1mol/Lの濃度でビオチン付きPEGを修飾できることが分かる。なお、展開性を向上させるため、10%グリセロールを添加して吐出させたところ(図中*)、液滴同士の凝集は緩和されたものの、逆に基板表面とSH基の反応性が低下し、固定量が減少したので、以降はグリセロール等混合せずに吐出するプロトコルで作製することとした。
に示すように、1μmol/Lの濃度ではSPRプロファイルからわかるように金表面への吸着のサチレーションを起こしており、未反応のPEG−SHが余っている状態である。5μmol/L以上吐出した場合は、その上から接続分子のストレプトアビジンが吐出されてきた時に過剰の未反応のPEG−SHと反応してしまうと本来固定されるべき分子が固定されずに洗浄時にすべて洗い流されてしまう恐れが高くなる。
よって、本実施例では、ビオチンの付加したSH基付加PEG鎖の濃度として、サチレーションの上限付近の1μmol/Lの濃度を採用した。そして、これに対応して、第3の接続分子10であるストレプトアビジンの溶液の濃度も1μmol/Lとした。
そして、上記のような濃度設定により、ストレプトアビジンとビオチンの強固な結合により、1回目の吐出後すぐに2回目のビオチン付加捕捉分子の吐出を始めることができることを確認した。そして、このように、金薄膜上に固定されているビオチン量を把握し、ストレプトアビジン吐出濃度を確立しておけば、この間で洗浄工程を挟む必要はなく、スポットの位置ズレも起こらないことが見出せた。なお、2回目のスポットで捕捉分子としてDNAアプタマーをスポットする場合は、溶媒の粘性が弱いためインクジェット装置では非常に細い液滴吐出となるが、実験的にはストレプトアビジン濃度よりも数倍濃度の濃いサンプルを用意することで、ブロッキング時にブラウン運動で拡散し最終的に一定領域にDNAアプタマーが固定される。
図7は、本実施例で作製したバイオチップにおけるスポット直後のスポット形状の顕微鏡写真とブロッキング工程及び洗浄工程後の屈折率プロファイルを併せて示している。同図に示すように、捕捉分子スポット(Ch1〜5)が5個、ブロッキング剤スポット(BS)が6個となっており、Ch2〜4が捕捉分子としてDNAアプタマーを、Ch1,5は測定分子と結合しないネガティブコントロール分子をスポットしている。
上記バイオチップのマルチチャネルSPRセンサによる測定結果の例を図8に示す。この結果はブロッキング剤スポットを参照領域として測定領域との差分を行った後の結果である。すべて異なる種類の分子からなるため、サンプル溶液に対してそれぞれの応答を示しているが、ネガティブコントロールであるCh1、5では応答を示さず、残りのスポットでは明確な応答を示しており、測定分子と捕捉分子との特異的な応答を検出することが可能であった。
以上の実施例では、ビオチン及びストレプトアビジンの濃度を1μmol/Lとして、ストレプトアビジンとビオチンの強固な結合により、1回目の吐出後すぐに2回目のビオチン付加捕捉分子の吐出を始めることが確認できた。そして、実際の測定実験においても良好な結果が得られた。これらの点から、第2の接続分子であるビオチン及び第3の接続分子であるストレプトアビジンの濃度は、1μmol/L以下とすることが最適であるといえる。なお、濃度が1μmol/L以下の場合であっても、積層することに問題は生じない。ただし、捕捉分子の固定化量が減るため、測定対象分子の捕捉量が減り、低濃度に存在する測定対象分子の検出が難しくなるおそれがある。
また、第3の接続分子と捕捉分子とが1:1の結合関係となることを考慮して吐出濃度を調整すれば、第3の接続分子と捕捉分子の組み合わせを変えても実施可能である。第3の接続分子を含む溶液のモル濃度はそのままに、反応させる捕捉分子を含む溶液を第3の接続分子を含む溶液と同モル濃度でスポットすることで実質的に積層することができる。
また、以上で説明した本発明の実施例では、ビオチン、ストレプトアビジンを用いたが、ビオチンの代わりに、ペプチドタグ、DNA相補鎖などを用い、ストレプトアビジンの代わりに、ペプチドタグなどと結合する物質を用いた場合にも本発明と同様の効果が期待できる。
本発明では、個々に捕捉分子を容易に変えられるバイオチップを作製できることから、様々なニーズに応じたチップを迅速に調整することが可能となる。例えば医療現場での迅速な診断や食品検査、個人の体質に応じた在宅治療時のモニタリング、水耕栽培の環境測定などに役立てることができる。
1 バイオチップ
2 基板
3 金属薄膜
4〜6 捕捉分子
7 ポリマー層
8 第3の接続分子
9 第1の接続分子
10 第2の接続分子
11 修飾分子
20 スポッター装置

Claims (4)

  1. ターゲット分子を特異的に捕捉する捕捉分子により形成した測定領域をアレイ状に基板平面上に配置するバイオチップの製造方法であって、
    前記基板上に形成された金属薄膜上に該金属薄膜と結合する第1の接続分子と第2の接続分子の付加したポリマー分子のみを含有する溶液によりポリマー層を形成する工程と、
    前記ポリマー層上に前記第2の接続分子と結合する第3の接続分子を含む溶液により該第3の接続分子をスポット状に積層する第1積層工程と、
    前記第3の接続分子上に該第3の接続分子と強固に結合する修飾分子で修飾された捕捉分子を含む溶液により該捕捉分子をスポット状に積層する第2積層工程と、を有し、
    前記ポリマー分子のみを含有する溶液のモル濃度は前記金属薄膜に前記第1の接続分子が略サチレーションすることなく結合する最大モル濃度以下であり、
    前記ポリマー分子のみを含有する溶液のモル濃度と前記第3の接続分子を含む溶液のモル濃度とを等しくする、
    ことを特徴とするバイオチップの製造方法。
  2. 前記第1積層工程において、前記第3の接続分子を含む溶液を複数回吐出してスポットを形成し、
    前記第2積層工程において、前記第1積層工程で形成したスポットの中央に、前記捕捉分子を含む溶液を吐出してスポットを形成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のバイオチップの製造方法。
  3. 前記第1積層工程及び前記第2積層工程において、インクジェット型のスポッター装置を用いる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のバイオチップの製造方法。
  4. 前記第2の接続分子にビオチンを用い、前記第3の接続分子にストレプトアビジンを用い、
    スポット状に積層した際の前記第2の接続分子であるビオチン及び前記第3の接続分子であるストレプトアビジンの溶液の濃度を、1μmol/L以下とし、
    前記修飾分子にビオチンを用いる、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のバイオチップの製造方法。
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