JP4759990B2 - 電池用極板の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Description
この活物質ペーストを充填する工程において、適切な充填量で芯材に充填する方法としては、例えば特許文献1で示される方法が提案されている。この方法は、具体的には、長尺の芯材を連続して供給する供給工程と、芯材の単位面積当たりの重量を求める第1の重量測定工程と、芯材に活物質ペーストを充填する充填工程と、充填後の芯材について単位面積当たりの重量を求める第2の重量測定工程とを有している。さらに、第1の重量測定工程と第2の重量測定工程においてそれぞれ測定された芯材の単位面積当たりの重量を用いて、この芯材に充填された活物質ペーストの単位面積当たりの重量を算出する重量算出工程を有している。またさらに、この活物質ペーストの単位面積当たりの重量に基づいて、充填工程における活物質ペーストの充填量をフィードバック制御するフィードバック制御工程を有している。
また、この特許文献1では、充填工程での充填に当り、噴射ノズルを用いて芯材に活物質ペーストを充填し、この噴射ノズルの噴射量を増減させて充填量を調整する方法が例示されている。具体的には、測定した活物質ペーストの充填量と所定値とを比較して、充填量が所定量より多い場合は、活物質ペーストの噴射量を少なくし、充填量が所定量より少ない場合には、活物質ペーストの噴射量を多くするように調整している。
さらに、特許文献1に記載の製造方法では、芯材の長手方向について、活物質ペーストの充填量の制御はできても、幅方向の充填量の制御はできなかった。従って、幅広の芯材を用い、広い幅に亘って芯材に活物質ペーストを充填する場合、幅方向についての充填量のバラつきについても問題となっていた。
かかる問題点に鑑みて、芯材の幅方向と直交する方向(長手方向)について、活物質ペーストの充填量のバラつきを抑え、最適な活物質ペーストの充填量とした電池用極板の製造方法及び製造装置の提供を目的とするのが好ましい。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、芯材の幅方向についてのバラつきを抑え、最適な活物質ペーストの充填量とした電池用極板の製造方法及び製造装置の提供を目的とする。
この除去量の調整の手法としては、例えば、具体的には、第2面密度から第1面密度を差し引いて求めた活物質ペーストの充填面密度を所定値(目標値)と比較して、実測の充填面密度が所定値(目標値)より大きい場合には、除去工程における活物質ペーストの除去量を多くし、実測の充填面密度が所定値より小さい場合には、除去量を少なくするように調整する。
また、この芯材に充填される活物質としては、電池の起電反応に関与する酸化剤(正極活物質)あるいは還元剤(負極活物質)を用いる。ニッケル水素蓄電池における正極活物質としては、例えば、水酸化ニッケルを主体とし、放電効率を向上させるためにコバルト化合物を添加したものが挙げられる。また、活物質ペーストとしては、活物質の粉末を水等で混練してペースト状にしたものを用いることができる。
また、除去量の調整の手法としては、例えば、具体的には、第2面密度から第1面密度を差し引いて求めた活物質ペーストの充填面密度を所定値(目標値)と比較して、実測の充填面密度が所定値(目標値)より大きい場合には、除去工程における活物質ペーストの除去量を多くし、実測の充填面密度が所定値より小さい場合には、除去量を少なくするように調整する。除去量の調整の手法としては、除去工程における除去の手法に応じて、この除去手法での活物質ペーストの除去量を調整できるものであればよい。例えば、除去手法として、ブレードで芯材に充填した活物質ペーストの一部を削ぎ落とす場合には、ペースト充填芯材に対するブレード位置を除去量に応じて調整するとよい。また、除去手法として、掻き取りロールによる活物質ペーストの掻き取り除去を行う場合には、芯材に対する掻き取りロールの外周面の位置を除去量に応じて調整するとよい。あるいは、掻き取りロールの回転速度を調整するとよい。
なお、除去量の調整に当っては、第1,第2面密度を複数の所定部位について測定し、各所定部位についての充填面密度を求め、それらの平均値を基にして除去量の調整を行うのが好ましい。測定した各々の第1,第2面密度の値にノイズなどの影響で突発的な異常値が含まれていた場合でも、異常値の影響を抑制できるからである。
このようにすることで、長尺の芯材が長手方向に相対的に搬送する場合でも、連続して活物質ペーストを除去することができるため、好適に電池用極板の製造を行うことができる。
また、掻き取りロールの回転速度を大きくすると、活物質ペーストの除去量が多くなる傾向にある。従って、あらかじめ掻き取りロールの回転速度と活物質ペーストの除去量との関係を調査しておき、この関係を用いて掻き取りロールの回転速度を適宜制御することにより、適切に活物質ペーストの除去量を調整することができる。
この掻き取りロールの回転方向は搬送方向と同方向としても、逆方向としてもよい。搬送方向と逆方向に回転させると、より多くの活物質ペーストを除去できる点で好ましい。
さらに、芯材は、長手方向に相対的に搬送されれば良い。具体的には、芯材自身がその長手方向に移動して搬送される場合のほか、芯材自身は静止しており、第1面密度の測定のための装置や、掻き取りロールなどが移動するようにしても良い。
上述の方法ではこのように、所定幅直交範囲内で幅方向に所定幅方向間隔ごとに位置する複数の所定部位にかかる第1,第2面密度から得た充填面密度代表値を用いて活物質ペーストの除去量を調整している。このため、測定した第1,第2面密度の値にノイズなどの影響による突発的な異常値が含まれていた場合でも、これを除くとか平均化するなど異常値の影響を抑制するようにして算出した充填面密度代表値を用いることで、このような異常値の影響による活物質ペーストの除去量の不適切な変動を抑制できる。
なお、充填面密度代表値の算出に当っては、それぞれ対応する第1面密度と第2面密度から一旦、複数の充填面密度を算出し、この充填面密度から充填面密度代表値を算出しても良いし、多数の第1面密度及び第2面密度を処理して、直接充填面密度代表値を算出するようにしても良い。
第1面密度測定手段として、高価なもの、例えば、X線面密度計等を用いる場合には、第1面密度測定工程のコストを抑えることができる。
また、第2面密度測定工程においても、幅方向に移動可能な第2面密度測定手段を、幅方向に移動させて複数の所定部位の第2面密度を測定している。このため、上述と同様に、1つあるいは少数の第2面密度測定手段で足り、第2面密度測定手段として、X線面密度計等の高価なものを用いる場合には、第2面密度測定工程のコストを抑えることができる。
なお、幅方向に移動可能な第1面密度測定手段を、一つとすることも、複数とすることもできる。例えば、具体的には、2つの第1面密度測定手段を用い、芯材の幅方向の中心に対して両側に配置して、中心よりの一端縁側と中心より他端縁側とを別々に測定する手法が挙げられる。
このように、幅方向に直交する方向または長手方向に関して異なる位置にある複数の所定部位の各々にかかる第1面密度及び第2面密度を得ることで、幅方向に直交する方向または長手方向における活物質ペーストの充填面密度の変動を知ることができるから、これらを用いることで適切な除去量の調整が可能となる。
また、幅方向に直交する方向または長手方向に関して異なる位置にある複数の所定幅直交範囲における充填面密度代表値を得ることでも、幅方向に直交する方向または長手方向における活物質ペーストの充填面密度の変動を知ることができるから、これらを用いることで適切な除去量の調整が可能となる。
記一端側所定部位またはその近傍部位における一端側第2面密度、及び、上記他端側所定部位またはその近傍部位における他端側第2面密度を測定する第2面密度測定工程と、を備え、上記一端側第1面密度、上記一端側第2面密度、上記他端側第1面密度、及び上記
他端側第2面密度を用いて、上記活物質ペーストの充填面密度が、幅方向の中心より一端縁側と他端縁側とで等しくなるように、上記掻き取りロールの軸線の上記芯材に対する傾きを調整する電池用極板の製造方法である。
これにより、ペースト充填済芯材について、たとえ、幅方向の中心よりも一端縁側と他端縁側とで、活物質ペーストの充填面密度が異なっていたとしても、掻き取りロールの軸線の芯材に対する傾きを調整することで、以降には、一端縁側と他端縁側とで活物質ペーストの充填面密度の違いが解消される。
すると良い。
この製造方法を用いると、測定した一端側第1面密度、一端側第2面密度、他端側第1面密度、あるいは他端側第2面密度の値にノイズなどの影響で突発的な異常値が含まれる場合でも、これを除くとか平均化するなど異常値の影響を抑制するようにして算出した一端側充填面密度代表値あるいは他端側充填面密度代表値を用いることで、このような異常値の影響による掻き取りロールの傾きの不適切な変動を抑制できる。
また、他端側第1面密度の測定における、複数の他端側所定部位についての並び方(配列)も、上述と同様であり、幅方向に延びる仮想直線上の配列、長手方向について所定長手範囲内で他端側所定部位が長手方向に徐々にずれるようにされた配列あるいは長手方向について所定長手範囲内で他端側所定部位が幅方向に見て千鳥状に並ぶ配列とすることができる。
なお、一端側所定部位及び他端側所定部位の配列は、一端縁側と他端縁側とで同じ配置としても良いし、互いに別々の配置としても良い。
さらに、各々の一端側所定部位及び他端側所定部位における、一端側第1面密度、一端側第2面密度、他端側第1面密度及び他端側第2面密度の測定は、複数の測定手段を用いて、一度に測定しても良いし、測定手段を幅方向に移動させつつ、それぞれの面密度を測定しても良い。
また、一端側第1面密度及び他端側第1面密度は、それぞれ、幅方向について第1幅方向間隔及び第2幅方向間隔ごとに測定しているが、これらの第1幅方向間隔と第2幅方向間隔とは等しくても異なっていても良い。
このため、固定された複数の第1,第2面密度測定手段で同時に複数の部位を測定する場合に比して、第1,第2面密度測定手段の数を少なくすることができる。従って、第1,第2面密度測定工程のコストを抑えることができる。
なお、一端側第1面密度測定手段と他端側第1面密度測定手段とは、互いに別個の面密度測定手段であっても良いし、同一の面密度測定手段を共用としても良い。一端側第2面密度測定手段と他端側第2面密度測定手段とについても同様に、別個の面密度測定手段であっても良いし、同一の面密度測定手段を共用としても良い。
このように、複数の所定長手範囲の各々における、一端側第1面密度と一端側第2面密度、及び、他端側第1面密度と他端側第2面密度を得ることで、あるいは、一端側充填面密度代表値と他端側充填面密度代表値とを得ることで、長手方向についての活物質ペーストの一端側充填面密度及び他端側充填面密度の変動を知ることができるから、これらを用いることで、掻き取りロールの適切な傾き調整が可能となる。
なお、複数の所定長手範囲における一端側第1面密度等、あるいは一端側充填面密度代表値や他端側充填面密度代表値を用いて傾き調整をするに当っては、例えば、一端側充填面密度代表値を用いて、その移動平均値、積分値あるいは微分値などの処理値を算出し、この処理値を用いることができる。このような処理値を用いることで、電池用極板の製造における、制御系の特性に応じた適切なフィードバック制御が可能となる。
なお、上述の掻き取りロールにおける回転速度の調整と、掻き取りロールの軸線の芯材に対する傾きの調整とは、必要に応じて、同時に行うこともできるし、一方のみを行うこともできる。
範囲内で、上記幅方向について第2幅方向間隔ごとに位置する複数の前記他端側所定部位のそれぞれにおいて、前記他端側第1面密度を測定し、前記第2面密度測定工程は、上記複数の一端側所定部位またはその近傍部位のそれぞれにおいて、一端側第2面密度を測定すると共に、上記複数の他端側所定部位またはその近傍部位のそれぞれにおいて、他端側第2面密度を測定し、前記活物質ペーストの除去量の調整は、上記所定長手範囲における上記複数の一端側所定部位にかかる上記一端側第1面密度及び一端側第2面密度を用いると共に、上記所定長手範囲における上記複数の他端側所定部位にかかる上記他端側第1面密度及び他端側第2面密度とを用いて算出した、上記所定長手範囲における、複数の前記充填面密度に関する充填面密度代表値を用いて行い、前記掻き取りロールの軸線の上記芯材に対する傾きの調整は、上記所定長手範囲内でかつ上記芯材の幅方向の中心よりも一端縁側の範囲内における上記複数の一端側所定部位にかかる各々の上記一端側第1面密度及び一端側第2面密度を用いて算出した、上記所定長手範囲で上記芯材の幅方向の中心よりも一端縁側の範囲における、複数の一端側充填面密度に関する一端側充填面密度代表値、及び、上記所定長手範囲内でかつ上記芯材の幅方向の中心よりも他端縁側の範囲内における上記複数の他端側所定部位にかかる上記他端側第1面密度及び他端側第2面密度を用いて算出した、上記所定長手範囲で上記芯材の幅方向の中心よりも他端縁側の範囲における、複数の他端側充填面密度に関する他端側充填面密度代表値を用いて行う電池用極板の製造方法とすると良い。
このため、測定した各面密度(一端側第1面密度等)の値にノイズなどの影響による突発的な異常値が含まれていた場合でも、これを除くとか平均化するなど異常値の影響を抑制するようにして算出した充填面密度代表値を用いることで、このような異常値の影響による活物質ペーストの除去量の不適切な変動を抑制できる。例えば、充填面密度代表値の算出に当り、上述の一端側各面密度及び他端側各面密度を用いて複数の各所定部位における充填面密度を算出し、これらの平均値を充填面密度代表値とした場合、この充填面密度代表値は、所定長手範囲内で、幅方向に亘って平均化された値となる。従って、測定した各面密度の値にノイズなどの影響で突発的な異常値が含まれた場合でも、この異常値の影響を抑制できる。
このため、測定した各面密度(一端側第1面密度等)の値にノイズなどの影響による突発的な異常値が含まれていた場合でも、これを除くとか平均化するなど異常値の影響を抑制するようにして算出した一端側充填面密度代表値及び他端側充填面密度代表値を用いることで、このような異常値の影響による掻き取りロールの傾きの不適切な変動を抑制できる。例えば、一端側充填面密度代表値の算出に当り、一端側各面密度を用いて複数の一端側所定部位における活物質ペーストの充填面密度を算出し、これらの平均値を一端側充填面密度代表値とし、他端側充填面密度代表値もこれと同様に算出する。これらの値を用いると、測定した一端側第1面密度などの各面密度の値にノイズなどの影響で突発的な異常値が含まれていた場合でも、この異常値の影響を抑制できる。
このため、固定された複数の第1,第2面密度測定手段で同時に複数の部位を測定する場合に比して、第1,第2面密度測定手段の数を少なくすることができる。従って、第1,第2面密度測定工程のコストを抑えることができる。
なお、一端側第1面密度測定手段と他端側第1面密度測定手段とは、互いに別個の面密度測定手段であっても良いし、同一の面密度測定手段を共用としても良い。一端側第2面密度測定手段と他端側第2面密度測定手段とについても、上述と同様に、別個の面密度測定手段であっても良いし、同一の面密度測定手段を共用としても良い。
このように、複数の所定長手範囲の各々における、一端側第1面密度及び一端側第2面密度、及び、他端側第1面密度及び他端側第2面密度を得ることで、あるいは、複数の所定長手範囲の各々における充填面密度代表値を得ることで、長手方向における活物質ペーストの充填面密度の変動を知ることができるから、これらを用いることで、活物質ペーストの除去量の適切な調整が可能となる。
なお、複数の所定長手範囲における一端側第1面密度等、あるいは充填面密度代表値を用いて、除去量の調整を行うに当っては、例えば、充填面密度代表値を用いて、その移動平均値、積分値あるいは微分値などの処理値を算出し、この処理値を用いることができる。このような処理値を用いることで、電池用極板の製造における、制御系の特性に応じた適切なフィードバック制御が可能となる。
このように、複数の所定長手範囲の各々における、一端側第1面密度と一端側第2面密度、及び、他端側第1面密度と他端側第2面密度を得ることで、あるいは、一端側充填面密度代表値と他端側充填面密度代表値とを得ることで、長手方向についての活物質ペーストの一端側充填面密度及び他端側充填面密度の変動を知ることができるから、これらを用いることで、掻き取りロールの適切な傾き調整が可能となる。
なお、複数の所定長手範囲における一端側第1面密度等、あるいは一端側充填面密度代表値や他端側充填面密度代表値を用いて傾き調整をするに当っては、例えば、一端側充填面密度代表値を用いて、その移動平均値、積分値あるいは微分値などの処理値を算出し、この処理値を用いることができる。このような処理値を用いることで、電池用極板の製造における、制御系の特性に応じた適切なフィードバック制御が可能となる。
このため、本発明の電池用極板の製造装置によれば、第1面密度と第2面密度とを測定し、これらを用いて、活物質ペーストの充填面密度が所定値(目標値)となるように除去手段における活物質ペーストの除去量を調整し、活物質ペーストが適量充填された電池用極板を製造することができる。
なお、除去量の調整に当っては、あらかじめ掻き取りロールの回転速度と活物質ペーストの除去量との関係を調査しておき、この関係を用いて掻き取りロールを制御することにより、適切に活物質ペーストの除去量を調整すればよい。
このため、この製造装置によれば、ペースト充填済芯材について、たとえ、幅方向に中心よりも一端側と他端側とで、活物質ペーストの充填面密度が異なる場合が生じたとしても、傾き調整手段による掻き取りロールの軸線の芯材に対する傾きを調整して、一端縁側と他端縁側とで活物質ペーストの充填面密度の違いを解消し、幅方向に活物質が均一に適量充填された電池用極板を製造することができる。
図1に示す電池用極板製造装置100は、長手方向NTに搬送される長尺平板状の芯材1に活物質ペーストPを充填し、これを乾燥して電池用正極板を製造する電池用極板製造装置である。
物質充填済芯材)1Kとする水平乾燥炉10とを含む。
また、活物質ペーストPは、電池の起電反応に関与する活物質である水酸化ニッケルを主体とし、これに放電効率を向上させるためのコバルト化合物を添加した粉末を水で混練してペースト状にしたものである。
本実施例では、第1面密度測定装置20では、直径15mmの範囲にX線を照射して、その部分の第1面密度W1を測定している。さらに、この第1面密度測定装置20は、第1X線照射装置21及び第1X線面密度計22を、芯材1の幅方向WTの全幅に亘り、同期して、この幅方向WTに等速で往復移動させる、図示しない移動機構を含んでいる。従って、この第1面密度測定装置20により、芯材1の平面上の部位に関し、幅方向WTについて所定の幅方向間隔WK(図2参照)ごとの複数の第1所定部位SBにおける第1面密度W1を順次測定することができるようにされている。
また、本実施例では、芯材1(ペースト充填済芯材1P)の平面上の部位に関し、第2面密度測定装置50における第2面密度W2の測定部位である第2所定部位SCは、第1面密度測定装置20において第1面密度W1を測定した第1所定部位SBと一致するように、第1面密度測定装置20に対する第2面密度測定装置50の配置及び幅方向WTへの移動の速度及びタイミングが調整されている。
なお、本実施例では、芯材1のうち、中心線CXよりも一端縁1SRとの間の部分(図中、下方部分)を一端側部1R、中心線CXと他端縁1SLとの間の部分(図中、上方部分)を他端側部1Lとして以下を説明する。
なお、本実施例の電池用極板製造装置100では、芯材1の全幅が200mmであり、幅方向WTについて、芯材1の一端縁1SRから他端縁1SLまでの間に100ヶ所の第1所定部位SBが存在しており、幅方向間隔WKはWK=2mmである。
なお、前述したように、第1面密度測定装置20に対する第2面密度測定装置50の配置や第1X線照射装置21等の移動速度やタイミングを調整しているので、第2面密度W2を測定する第2所定部位SCが、第1面密度W1を測定した第1所定部位SBと同じ位置となっている。
なお、摺動台部材431は、鉛直方向V(図4中、上下方向)のみ移動可能なように図示しない制限手段で移動方向が制限されている。さらに、この摺動台部材431は、摺動面431sがプッシャ434の摺動面434sを押圧するように、鉛直方向Vで上向きに、図示しない押し上げ手段で押し上げられている。
具体的には、この一端側軸心移動機構43において、サーボモータ435の回転角を調整することで、上側掻き取りロール41の一端と下側掻き取りロール42の一端との間の一端側ギャップGP1の大きさを調整することができる。また、他端側軸心移動機構44において、サーボモータ445の回転角を調整することで、上側掻き取りロール41の他端と下側掻き取りロール42の他端との間の他端側ギャップGP2の大きさを調整することができる。
図5(a)は、GP1=GP2の状態を示している。上側掻き取りロール41は、ペースト充填済芯材1Pに対して幅方向WTの全幅に亘り、均等にペースト充填済芯材1Pに接触しているため、ペースト充填済芯材1Pから、幅方向WTの全幅に亘って、均一に活物質ペーストPが除去されることとなる。
一方、図5(b)は、GP1<GP2の状態を示している。この場合には、上側掻き取りロール41のうち一端側(図中、左側)が、他端側に比して、より強い押圧力でペースト充填済芯材1Pに接して掻き取りを行うことになるため、ペースト充填済芯材1Pのうち一端側部1Rで、より多くの活物質ペーストPが除去される。
図5(c)は、これとは逆に、GP1>GP2の状態を示している。この場合には、ペースト充填済芯材1Pのうち幅方向WTの他端側部1Lで、より多くの活物質ペーストPが除去される。
ロール状に巻き取られた芯材1は、その一端が引き出されて搬送装置により長手方向NT(搬送方向HT)に搬送される。以下の各工程は、この長手方向NTに搬送される芯材1について、連続して処理を行う。
まず、前処理工程では、調厚ロール70を用いて、芯材1の板厚を所定の厚さに圧縮加工する。
なお、前述したように、本実施例では、第1面密度測定装置20のうち、第1X線照射装置21及び第1X線面密度計22は、図示しない移動機構により幅方向WTに等速で移動しつつ順次、第1面密度W1を測定し、コンピュータ61に順次入力する。本実施例では、第1X線照射装置21等が、芯材1の一端縁1SRから他端縁1SLまで(あるいはこの逆に)移動する間に、100ヶ所の第1所定部位SBについて第1面密度W1を測定する。このため、第1面密度W1を測定した各第1所定部位SBは、幅方向WTに見て幅
方向間隔WKごとに位置している。また、第1X線照射装置21等が、芯材1の一端縁1SRから他端縁1SLまで移動する期間に、芯材1は搬送方向HTに順次搬送される。このため、100ヶ所の第1所定部位SBは、搬送方向HT(長手方向NT)に見て、最大で所定長手範囲SNの分だけ位置ずれしている。
まず、芯材1の平面上における第1所定部位SBの位置のうち、幅方向WTについての位置について説明する。第1所定部位SBは、隣り合う第1所定部位SB同士が、互いに幅方向間隔WKずつずれて、幅方向WTに100個並んでいる、このことから、芯材1のうち、一端縁1SR(図7中、下方縁)に最も近い第1所定部位SBの幅方向WTの位置を幅方向WTの座標WK1として表し、他端縁1SL(図7中、上方縁)に向かって、順に幅方向WTの座標をWK2,WK3,…と1つずつ増加する数字を付して表し、最も他端縁1SLに近い位置にある幅方向WTの座標を、座標WK100とする。
次いで、芯材1の平面上における第1所定部位SBの位置のうち、長手方向NT(搬送方向HT)についての位置についての表示について説明する。後述するように、各第1所定部位SBについて測定した第1面密度W1などについては、芯材1の一端縁1SRから他端縁1SLまでの順に100ヶのデータ、あるいはこの逆の順に測定した100ヶのデータを1つのグループとして使い、これについて平均等の処理を行うのが便利である。そこで、芯材1のうち、長手方向NTに所定長手範囲SNの寸法を持ち、幅方向WTに長い短冊状の領域であって、内部に芯材1の一端縁1SRから他端縁1SLまで、あるいは他端縁1SLから一端縁1SRまで並ぶ100個一連の第1所定部位SBを含む、幅広領域SHを1つの座標単位とする。これにより、図7に示すように、搬送方向HTの先頭側(図7中、右側)から順に、幅広領域の座標(座標記号)をSH1,SH2,SH3,…と表わす。
このようにすることで、各第1所定部位SBの位置は、幅方向WTの座標WKm(mは1〜100の整数)と幅広領域の座標SHn(nは整数)とで表せることになる。
図8(a)は、各第1所定部位SBで測定された各々の第1面密度W1を、各第1所定部位SBの座標に対応付けて、コンピュータ61の記憶装置に格納した状態を示す表である。この表のうち、第1行(横方向)に並ぶWK1〜WK100は、幅方向WTの座標を示し、第1欄(縦方向)に並ぶSH1〜SH8は、幅広領域の座標を示している。また、表中に並ぶa1〜a800は、対応する座標を持つ第1所定部位SBで測定された第1面密度W1の値である。例えば、座標(WK2,SH2)で測定された第1面密度W1の値として、a102が格納されている。
図9(a)は、図8(a)の第1面密度W1のデータを基に、それぞれの幅ゾーンHZに含まれる複数の第1所定部位SBにおける第1面密度W1の平均値d1,d2,…を、それぞれの幅ゾーンHZ及び幅広範囲の座標SHnに対応付けて、コンピュータ61の記憶装置に格納した状態を示す表である。この表において、第1行(横方向)に並ぶHZ1〜HZ12は各幅ゾーンの別を示し、第1列(縦方向)に並ぶSH1〜SH8は幅広領域の座標を示している。また、表中に並ぶd1〜d96は、対応する幅広領域の座標と、幅ゾーンHZで特定される範囲に含まれる複数の第1所定部位SBにおける第1面密度W1の平均値である。
本実施例においては、芯材1の一端縁1SR〜他端縁1SLまで一連に並ぶ合計100個の第1所定部位SBを、各幅ゾーンHZ1〜HZ4に各8個、HZ5〜HZ8に各9個、HZ9〜HZ12に各8個ずつ順に配分する。従って、例えば、幅ゾーンHZ1の範囲には、幅方向WTの座標WK1〜WK8が含まれるから、図8(a)におけるa1〜a8の平均値が、平均値d1として格納される。
なお、この除去工程では、後述のフィードバック制御方法で決定された回転速度Nで掻き取りロール41,42を逆方向に回転させて、ペースト充填済芯材1Pから活物質ペーストPの一部を除去する。また、後述のフィードバック制御方法で決定された一端側ギャップGP1及び他端側ギャップGP2で与えられる上側掻き取りロール41の軸心41bの傾きθを保った状態で、活物質ペーストPの除去を行う。
また、それぞれの幅ゾーンHZの範囲に含まれる複数の第2所定部位SCにおける第2面密度W2の平均値を算出し、それぞれの幅ゾーンHZ及び幅広領域の座標SHnに対応付けて前述と同様に記憶装置に格納する(図9(b)参照)。
なお、その後、出来上がった長尺の電池用極板1Kを適宜の形状に裁断等して、単電池等の電池用極板として利用する。
なお、異常があると判断された場合には、図示しない適宜の処理を行う。例えば、適切な動作になるように調整を行う、あるいは異常があることの警告を発するなどの処置を行う。
また、ステップS5において、第2面密度測定装置50を用いて測定された第2面密度W2を取得し、この第2面密度W2を測定した第2所定部位SCの座標(WKm,SHn)に従って、コンピュータ61の記憶装置に格納する(図8(b)参照)。
例えば、図8(c)において、幅広領域SH1における充填面密度ΔWの平均値AV1である平均値u1は、c1〜c100の平均値である。
本実施例にかかる電池用極板製造装置100では、3つの幅広領域SHの平均値AV1を用いて移動平均値DAVを算出しているが、2つもしくは4つ以上の平均値を用いて移動平均値DAVを算出しても良い。
図10(a)は、移動平均値DAVと搬送方向充填量レベルHLの各レベルとの関係を示した説明図である。縦軸は移動平均値DAVであり、横軸は時間である。従って、実線で示すグラフは移動平均値DAVの時間経過を示している。また、横方向の破線はあらかじめ設定された各レベルの閾値TH1〜TH4を示し、横方向の一点鎖線はあらかじめ設定された充填面密度ΔWの目標値THSを示している。充填面密度ΔWの移動平均値DAVと各レベルの閾値TH1〜TH4とを比較することで、搬送方向充填量レベルHLのうち該当するレベルが割り当てられる。具体的には、DAV≧TH1の場合はレベル1、TH1>DAV≧TH2の場合はレベル2、TH2>DAV≧TH3の場合はレベル3、TH3>DAV≧TH4の場合はレベル4及びDAV<TH4の場合はレベル5が割り当てられる。
なお、レベル2に比してレベル1は活物質ペーストPの充填量がさらに多い状態であるため、レベル1の場合は、レベル2の場合よりも回転速度Nを大きく調整する。また、レベル4に比してレベル5は活物質ペーストPの充填量がさらに少ない状態であるため、レベル5の場合は、レベル4の場合よりも回転速度Nを小さく調整する。
以上のように、回転速度Nを調整した後、タイマをセットし、ステップS2に戻る。
例えば、一端側部1Rの平均値r1は、幅広領域SH1における充填面密度f1〜f6の平均値であり、他端側部1Lの平均値s1は充填面密度f7〜f12の平均値である。
例えば、左右差y1は一端側部1Rの平均値r1と他端側部1Lの平均値s1との差分(r1−s1)を算出したものである。
例えば、移動平均値z1は3つの左右差y1〜y3の平均値であり、移動平均値z2は左右差y2〜y4の平均値である。
図10(b)は、充填面密度ΔWの左右差DRLの移動平均値AVDと幅方向充填量差レベルWLの各レベルとの関係を示した説明図である。縦軸は左右差DRLの移動平均値AVDであり、横軸は時間である。従って、実線で示すグラフは移動平均値AVDの時間経過を示している。また、横方向の破線は各レベルの閾値TW1〜TW6、横方向の一点鎖線は移動平均値AVD=0の位置を示している。左右差DRLの移動平均値AVDと、各レベルの閾値TW1〜TW6とを比較することで、幅方向充填量差レベルWLのうち該当するレベルが割り当てられる。具体的には、AVD≧TW1の場合はレベル1、TW1>AVD≧TW2の場合はレベル2、TW2>AVD≧TW3の場合はレベル3、TW3>AVD≧TW4の場合はレベル4、TW4>AVD≧TW5の場合はレベル5、TW5>AVD≧TW6の場合はレベル6及びAVD<TW6の場合はレベル7が割り当てられる。
一方、レベル3である場合(Yes)には、ステップS18に進む。
なお、レベル4の場合には、活物質ペーストPの充填量が一端側部1R及び他端側部1Lで略等しい状態を示しているため、一端側ギャップGP1及び他端側ギャップGP2を調整する必要はない。
また、幅方向充填量差レベルWLが、レベル3、レベル2、レベル1となった場合には、この順で一端側部1Rの活物質ペーストPの充填量が他端側部1Lのそれに比してより大きくなるため、レベルの番号が小さくなるほど、より大きく軸心41bの傾きθを戻すために、一端側ギャップGP1をより小さくする。または、他端側ギャップGP2をより大きくする。あるいは、両方を行うようにする。一方、レベル5、レベル6、レベル7となった場合には、この順で他端側部1Lの活物質ペーストPの充填量が一端側部1Rの
それに比して充填量がより大きくなるため、レベルの番号が大きくなるほど、より大きく軸心41bの傾きθを戻すために、一端側ギャップGP1をより大きくする。または、他端側ギャップGP2をより小さくする。あるいは、両方を行うようにする。
ステップS18において、以上のように、一端側ギャップGP1及び他端側ギャップGP2を調整した後、ステップS2に戻る。
かくして、上述の処理によって、掻き取りロール41,42の回転速度Nと、掻き取りロール41の軸心41bの傾きθを制御することができる。
上述の実施例においては、幅方向制御処理(図13参照)において、ステップS17で搬送方向充填量レベルHLがレベル3であるか否かを判断た。そして、レベル3でない場合、つまり、ステップS12(図12参照)で、掻き取りロール41,42の回転速度Nを変更する場合には、ステップS18をスキップして、一端側ギャップGP1及び他端側ギャップGP2を変更しないようにしていた。このように上述の実施例では、掻き取りロール41,42の回転速度Nの変更と、一端側ギャップGP1及び他端側ギャップGP2の変更とを同時に行わないようにし、掻き取りロール41,42の回転速度Nの変更を優先するにようにしている。
ただし、実施例と異なり、ステップS16とS18との間にステップS17が存在しておらず、幅方向充填量差レベルWLのレベルに応じて、一端側ギャップGP1及び他端側ギャップGP2を変更しない場合(レベル4の場合)も含めて、必ずステップS18の処理がなされる。
ただし、実施例と異なり、ステップS10とS12との間にステップS111を有している。このステップS111では、ステップS16で得た幅方向充填量差レベルWLがレベル4であるか否かを判断する。そして、レベル4でない場合には、ステップS12をスキップして、ステップS2に戻る。従って、幅方向充填量差レベルWLがレベル4でない場合、つまり、一端側ギャップGP1,他端側ギャップGP2の変更を行う場合には、これを優先し、掻き取りロール41,42の回転速度Nの変更は行われない。
例えば、実施例及び変形例にかかる電池用極板製造装置では、第1面密度測定装置及び第2面密度測定装置として、一つの面密度計が幅方向に移動しつつ、所定範囲内で複数の所定部位における面密度を測定する装置を用いたが、複数の面密度計を有し、複数の所定部位を同時に測定できる測定装置を用いても良い。
これに対し、平均値AVR,AVL、左右差DRL及び移動平均値AVDを得るのに、全ての幅ゾーンのデータを用いず、適数(例えば、右側3個、左側3個)あるいは、適当位置(例えば、HZ2〜HZ4、HZ9〜HZ11)の幅ゾーンのデータを用いて、求めることもできる。また、各幅ゾーンに含まれる第1所定部位SBの数や位置を適宜変更することもできる。
WT (芯材の)幅方向
NT (芯材の)長手方向(幅方向に直交する方向)
1L 他端側部
1P ペースト充填済芯材
1R (芯材の)一端側部
1j (芯材の)充填面
20 第1面密度測定装置(第1面密度測定手段)
30 ペーストスプレイ装置(充填手段)
40 掻き取り装置(除去手段)
41 上側掻き取りロール
43 一端側軸心移動機構(傾き調整手段)
44 他端側軸心移動機構(傾き調整手段)
50 第2面密度測定装置(第2面密度測定手段)
60 フィードバック制御装置(除去量調整手段,傾き調整手段)
100 電池用極板製造装置
ΔW 充填面密度
GP1 一端側ギャップ
GP2 他端側ギャップ
P 活物質ペースト
SB 第1所定部位
SC 第2所定部位
SH 幅広領域
W1 第1面密度
W2 第2面密度
Claims (14)
- 長尺平板状の芯材に活物質を充填してなる電池用極板の製造方法であって、
自身の一端縁及び他端縁に沿う長手方向に相対的に搬送される上記芯材に関し、
上記長手方向について所定長手範囲内で、上記長手方向に直交する上記芯材の幅方向に見て、中心よりも一端縁側に位置する一端側所定部位、及び中心よりも他端縁側に位置する他端側所定部位について、
上記一端側所定部位における一端側第1面密度、及び、上記他端側所定部位における他端側第1面密度をそれぞれ測定する
第1面密度測定工程と、
上記一端側第1面密度及び他端側第1面密度を測定した上記芯材に活物質ペーストを所定量充填して、ペースト充填済芯材を形成する充填工程と、
上記ペースト充填済芯材の幅方向の全幅に亘って、掻き取りロールにより、充填した活物質ペーストの一部を除去する除去工程と、
上記活物質ペーストの一部が除去されたペースト充填済芯材について、
上記一端側所定部位またはその近傍部位における一端側第2面密度、及び、
上記他端側所定部位またはその近傍部位における他端側第2面密度を測定する
第2面密度測定工程と、を備え、
上記一端側第1面密度、上記一端側第2面密度、上記他端側第1面密度、及び上記他端側第2面密度を用いて、上記活物質ペーストの充填面密度が、幅方向の中心より一端縁側と他端縁側とで等しくなるように、上記掻き取りロールの軸線の上記芯材に対する傾きを調整する
電池用極板の製造方法。 - 請求項1に記載の電池用極板の製造方法であって、
前記第1面密度測定工程は、
前記芯材のうち、前記長手方向について所定長手範囲内であって、かつ、前記芯材の幅方向の中心よりも前記一端縁側の範囲内で、上記幅方向について第1幅方向間隔ごとに位置する複数の前記一端側所定部位のそれぞれにおいて、前記一端側第1面密度を測定すると共に、
上記芯材のうち、上記長手方向について上記所定範囲内であって、かつ、上記芯材の幅方向の中心よりも前記他端縁側の範囲内で、上記幅方向について第2幅方向間隔ごとに位置する複数の前記他端側所定部位のそれぞれにおいて、前記他端側第1面密度を測定し、
前記第2面密度測定工程は、
上記複数の一端側所定部位またはその近傍部位のそれぞれにおいて、一端側第2面密度を測定すると共に、
上記複数の他端側所定部位またはその近傍部位のそれぞれにおいて、他端側第2面密度を測定し、
前記掻き取りロールの軸線の上記芯材に対する傾きの調整は、
上記所定長手範囲内でかつ上記芯材の幅方向の中心よりも一端縁側の範囲内における上記複数の一端側所定部位にかかる上記一端側第1面密度及び一端側第2面密度を用いて算出した、上記所定長手範囲で上記芯材の幅方向の中心よりも一端縁側の範囲における、複数の一端側充填面密度に関する一端側充填面密度代表値、及び、
上記所定長手範囲内でかつ上記芯材の幅方向の中心よりも他端縁側の範囲内における上記複数の他端側所定部位にかかる上記他端側第1面密度及び他端側第2面密度を用いて算出した、上記所定長手範囲で上記芯材の幅方向の中心よりも他端縁側の範囲における、複数の他端側充填面密度に関する他端側充填面密度代表値を用いて行う
電池用極板の製造方法。 - 請求項2に記載の電池用極板の製造方法であって、
前記第1面密度測定工程は、
前記芯材の幅方向に移動可能な一端側第1面密度測定手段を、上記幅方向に移動させて、前記複数の一端側所定部位の各々について前記一端側第1面密度を測定すると共に、
前記芯材の幅方向に移動可能な他端側第1面密度測定手段を、上記幅方向に移動させて、前記複数の他端側所定部位の各々について前記他端側第1面密度を測定し、
前記第2面密度測定工程は、
前記芯材の幅方向に移動可能な一端側第2面密度測定手段を、上記幅方向に移動させて、前記複数の一端側所定部位またはその近傍部位の各々について前記一端側第2面密度を測定すると共に、
前記芯材の幅方向に移動可能な他端側第2面密度測定手段を、上記幅方向に移動させて、前記複数の他端側所定部位またはその近傍部位の各々について前記他端側第2面密度を測定する
電池用極板の製造方法。 - 請求項1に記載の電池用極板の製造方法であって、
前記掻き取りロールの軸線の前記芯材に対する傾きの調整は、
前記長手方向に関して異なる位置にある複数の前記所定長手範囲の各々における、
前記一端側所定部位にかかる前記一端側第1面密度及び一端側第2面密度と、
前記他端側所定部位にかかる前記他端側第1面密度及び他端側第2面密度とを、用いて行う
電池用極板の製造方法。 - 請求項2または請求項3に記載の電池用極板の製造方法であって、
前記掻き取りロールの軸線の前記芯材に対する傾きの調整は、
上記長手方向に関して異なる位置にある複数の上記所定長手範囲の各々における、
前記一端側充填面密度代表値と他端側充填面密度代表値とを、用いて行う
電池用極板の製造方法。 - 長尺平板状の芯材に活物質を充填してなる電池用極板の製造方法であって、
自身の一端縁及び他端縁に沿う長手方向に相対的に搬送される上記芯材について、
上記長手方向について所定長手範囲内で、上記長手方向に直交する上記芯材の幅方向に見て、
中心よりも一端縁側に位置する一端側所定部位における一端側第1面密度、及び、
中心よりも他端縁側に位置する他端側所定部位における他端側第1面密度を測定する
第1面密度測定工程と、
上記一端側第1面密度及び他端側第1面密度を測定した上記芯材に活物質ペーストを所定量充填して、ペースト充填済芯材を形成する充填工程と、
上記ペースト充填済芯材の幅方向の全幅に亘って、掻き取りロールにより、充填した活物質ペーストの一部を除去する除去工程と、
上記活物質ペーストの一部が除去されたペースト充填済芯材について、
上記一端側所定部位またはその近傍部位における一端側第2面密度、及び、
上記他端側所定部位またはその近傍部位における他端側第2面密度を測定する
第2面密度測定工程と、を備え、
上記一端側第1面密度、上記一端側第2面密度、上記他端側第1面密度、及び上記他端側第2面密度を用いて、
上記活物質ペーストの充填面密度が所定値となるように、上記除去工程における活物質ペーストの除去量を掻き取りロールの回転速度により調整し、
上記活物質ペーストの充填面密度が、幅方向の中心よりも一端縁側と他端縁側とで等しくなるように、上記掻き取りロールの軸線の上記芯材に対する傾きを調整する
電池用極板の製造方法。 - 請求項6に記載の電池用極板の製造方法であって、
前記第1面密度測定工程は、
前記芯材のうち、前記長手方向について所定長手範囲内であって、かつ、前記芯材の幅方向の中心よりも前記一端縁側の範囲内で、上記幅方向について第1幅方向間隔ごとに位置する複数の前記一端側所定部位のそれぞれにおいて、前記一端側第1面密度を測定すると共に、
上記芯材のうち、上記長手方向について上記所定範囲内であって、かつ、上記芯材の幅方向の中心よりも前記他端縁側の範囲内で、上記幅方向について第2幅方向間隔ごとに位置する複数の前記他端側所定部位のそれぞれにおいて、前記他端側第1面密度を測定し、
前記第2面密度測定工程は、
上記複数の一端側所定部位またはその近傍部位のそれぞれにおいて、一端側第2面密度を測定すると共に、
上記複数の他端側所定部位またはその近傍部位のそれぞれにおいて、他端側第2面密度を測定し、
前記活物質ペーストの除去量の調整は、
上記所定長手範囲における上記複数の一端側所定部位にかかる上記一端側第1面密度及び一端側第2面密度を用いると共に、上記所定長手範囲における上記複数の他端側所定部位にかかる上記他端側第1面密度及び他端側第2面密度とを用いて算出した、上記所定長手範囲における、複数の前記充填面密度に関する充填面密度代表値を用いて行い、
前記掻き取りロールの軸線の上記芯材に対する傾きの調整は、
上記所定長手範囲内でかつ上記芯材の幅方向の中心よりも一端縁側の範囲内における上記複数の一端側所定部位にかかる各々の上記一端側第1面密度及び一端側第2面密度を用いて算出した、上記所定長手範囲で上記芯材の幅方向の中心よりも一端縁側の範囲における、複数の一端側充填面密度に関する一端側充填面密度代表値、及び、
上記所定長手範囲内でかつ上記芯材の幅方向の中心よりも他端縁側の範囲内における上記複数の他端側所定部位にかかる各々の上記他端側第1面密度及び他端側第2面密度を用いて算出した、上記所定長手範囲で上記芯材の幅方向の中心よりも他端縁側の範囲における、複数の他端側充填面密度に関する他端側充填面密度代表値を用いて行う
電池用極板の製造方法。 - 請求項7に記載の電池用極板の製造方法であって、
前記第1面密度測定工程は、
前記芯材の幅方向に移動可能な一端側第1面密度測定手段を、上記幅方向に移動させて、前記複数の一端側所定部位の各々について前記一端側第1面密度を測定すると共に、
前記芯材の幅方向に移動可能な他端側第1面密度測定手段を、上記幅方向に移動させて、前記複数の他端側所定部位の各々について前記他端側第1面密度を測定し、
前記第2面密度測定工程は、
前記芯材の幅方向に移動可能な一端側第2面密度測定手段を、上記幅方向に移動させて、前記複数の一端側所定部位またはその近傍部位の各々について前記一端側第2面密度を測定すると共に、
前記芯材の幅方向に移動可能な他端側第2面密度測定手段を、上記幅方向に移動させて、前記複数の他端側所定部位またはその近傍部位の各々について前記他端側第2面密度を測定する
電池用極板の製造方法。 - 請求項6に記載の電池用極板の製造方法であって、
前記活物質ペーストの除去量の調整は、
前記長手方向に関して異なる位置にある複数の前記所定長手範囲の各々における、
前記一端側所定部位にかかる前記一端側第1面密度及び一端側第2面密度と、
前記他端側所定部位にかかる前記他端側第1面密度及び他端側第2面密度とを、用いて行う
電池用極板の製造方法。 - 請求項7または請求項8に記載の電池用極板の製造方法であって、
前記活物質ペーストの除去量の調整は、
上記長手方向に関して異なる位置にある複数の上記所定長手範囲の各々における、前記充填面密度代表値を用いて行う
電池用極板の製造方法。 - 請求項6または請求項9に記載の電池用極板の製造方法であって、
前記掻き取りロールの軸線の前記芯材に対する傾きの調整は、
前記長手方向に関して異なる位置にある複数の前記所定長手範囲の各々における、
前記一端側所定部位にかかる前記一端側第1面密度及び一端側第2面密度と、
前記他端側所定部位にかかる前記他端側第1面密度及び他端側第2面密度とを、用いて行う
電池用極板の製造方法。 - 請求項7、請求項8及び請求項10のいずれか1項に記載の電池用極板の製造方法であって、
前記掻き取りロールの軸線の前記芯材に対する傾きの調整は、
上記長手方向に関して異なる位置にある複数の上記所定長手範囲の各々における、
前記一端側充填面密度代表値と他端側充填面密度代表値とを、用いて行う
電池用極板の製造方法。 - 長尺平板状の芯材に活物質を充填してなる電池用極板の製造装置であって、
自身の一端縁及び他端縁に沿う長手方向に相対的に搬送される上記芯材について、
上記長手方向について所定長手範囲内で、上記長手方向に直交する上記芯材の幅方向に見て、中心よりも一端縁側に位置する一端側所定部位について、上記一端側所定部位における一端側第1面密度を測定する一端側第1面密度測定手段と、
上記幅方向に見て、上記中心よりも他端縁側に位置する他端側所定部位について、上記他端側所定部位における他端側第1面密度を測定する他端側第1面密度測定手段と、
上記一端側第1面密度及び他端側第1面密度を測定した上記芯材に活物質ペーストを所定量充填して、ペースト充填済芯材を形成する充填手段と、
上記ペースト充填済芯材の幅方向の全幅に亘って、掻き取りロールにより、充填した活物質ペーストの一部を幅方向に除去する除去手段と、
上記活物質ペーストの一部が除去されたペースト充填済芯材について、上記一端側所定部位またはその近傍部位における一端側第2面密度を測定する一端側第2面密度測定手段、及び、上記他端側所定部位またはその近傍部位における他端側第2面密度を測定する他端側第2面密度測定手段と、
上記一端側第1面密度、上記一端側第2面密度、上記他端側第1面密度、及び上記他端側第2面密度を用いて、上記活物質ペーストの充填面密度が、幅方向の中心よりも一端縁側と他端縁側とで等しくなるように、上記掻き取りロールの軸線の上記芯材に対する傾きを調整する傾き調整手段と、を備える
電池用極板の製造装置。 - 請求項13に記載の電池用極板の製造装置であって、
前記一端側第1面密度、前記一端側第2面密度、前記他端側第1面密度、及び前記他端側第2面密度を用いて、前記活物質ペーストの充填面密度が所定値となるように、前記活物質ペーストの除去量を前記掻き取りロールの回転速度により調整する除去量調整手段を備える
電池用極板の製造装置。
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