以下に本発明の実施形態によるデジタルカメラ及びデジタルカメラシステムについて図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態として、複数種類の画像フォーマットの画像データを生成するための画像処理回路または画像処理プログラムを備え、一度の撮影操作で得た画像に対して複数の画像フォーマットの画像データを生成してメモリーカードに記録するデジタルカメラについて説明する。
従来のデジタルカメラでは、撮影して画像データをメモリカードに所定の画像フォーマットの画像データとして記録した後に、別の画像フォーマットの画像データがほしい場合には、既に記録した画像フォーマットの画像データから別の画像フォーマットの画像データを生成しなおす必要があった。そのため、画質が劣化するという問題があった。例えば、非可逆圧縮であるJPEG圧縮を施した画像データは、圧縮前の画像データに比べ画質が劣化している。その劣化した画像データから所望の画像フォーマットに変換するため、当初から所望の画像フォーマットの画像データを生成する場合に比べ画質が劣化している。本発明の第1実施形態によるデジタルカメラ1は、上記問題を解決する。
本発明の第1実施形態によるデジタルカメラ1は、第1、第2、第3の3種類の画像フォーマットの画像データを生成できる画像処理回路を備える。
そして、使用者によりシャッタボタンが操作され、撮像処理が行われると、デジタルカメラで生成できる全ての画像フォーマットで画像データを生成する。そして、全ての画像フォーマットの画像データをメモリカードに記録する。そして記録後の所定タイミングで、保存する画像フォーマットを使用者に選択させることにより、その他の必要のない画像フォーマットの画像データを消去する。当然、保存する画像データは、1つの画像フォーマットのみでなく複数の画像フォーマットであってもよい。また、必要のない画像フォーマットの画像データをその都度使用者に選択させるのでなく、選択なしで自動的に消去するようにしてもよい。
図1は、第1実施形態によるデジタルカメラ1の構造を示す機能ブロック図である。図1において、デジタルカメラ1は、CPU101、第1処理回路102、第2処理回路103、第3処理回路104、内蔵メモリ105、メモリ回路106、メモリカードスロット107、操作回路108、撮像素子109、撮像回路110、表示回路111、モニタ112を備える。
CPU101は、デジタルカメラ1における機能を実現するための制御を司るメイン制御回路である。第1処理回路102は、撮像素子109で撮像して得られた画像信号に処理を施し、第1画像フォーマットの画像データを生成する画像処理回路である。第2処理回路103は、第1処理回路と異なる第2画像フォーマットの画像データを生成する画像処理回路である。第3処理回路104は、第1、第2処理回路と異なる第3画像フォーマットの画像データを生成する画像処理回路である。本実施形態では、第1処理回路102、第2処理回路103、第3処理回路104のそれぞれの回路で画像処理される第1画像フォーマットはRAWフォーマット、第2画像フォーマットはTIFFフォーマット、第3画像フォーマットは、JPEGフォーマットとする。
内蔵メモリ105は、画像データ等を一時的に保管するメモリとして使用される半導体メモリである。メモリ回路106は、メモリカードスロット107に装着されたメモリカードへのデータ記録、消去を制御する回路である。操作回路108は、デジタルカメラ1に設けられているシャッタボタン115、十字ボタン116等の操作部材に対する使用者の操作を検出する回路である。撮像素子109は、撮像した光学的被写体像を電気信号に変換する光電変換素子からなり、CCD、CMOS等で構成される素子である。
撮像回路110は、画像信号を得るためにCPU101の命令に従い撮像素子109を駆動制御する回路である。表示回路111は、モニタ112を駆動する回路である。モニタ112は、様々な画面を表示するために表示回路111により駆動される、LCD等で構成される表示器である。
図2は、本発明の第1実施形態によるデジタルカメラ1の外観を示す図である。図2において、デジタルカメラ1は、シャッタボタン115、十字ボタン116、各種ボタン117、モニタ112、カードスロット107を備える。当然、デジタルカメラ1は、図2に示す外観図には見えない部分に、撮影レンズ等デジタルカメラを構成するために必要な部材を備えるが、ここでは説明を省略する。
シャッタボタン115は、半押し状態と全押し状態の2状態を検出するためのスイッチを持つボタンである。半押し状態が検出されると、デジタルカメラ1は、ピント調整、露出調整等の撮影準備を開始する。また、全押し状態が検出されると、撮影処理を開始する。十字ボタン116は、各種設定を行うための操作キーである。各種ボタン117は、設定の決定等に操作するボタンである。
次に、第1実施形態によるデジタルカメラ1で実行される画像記録処理を説明する。図3は、デジタルカメラ1のCPU101で実行される画像記録制御を示すフローチャート図である。本フローは、デジタルカメラ1に設けられているシャッタボタン115の全押し操作を検出することでスタートする。
先ず、ステップS101では、撮像素子109を駆動し、撮像処理を実行し画像信号を得る。続いて、ステップS102では、画像信号に対して画像処理を施し、第1の画像フォーマットで画像データを生成し、生成した画像データをメモリカードに記録する。続いて、ステップS103では、第1の画像フォーマットの画像データ生成処理が終了しているか検出する。生成処理が終了している場合にはステップS104に進み、生成処理が終了していない場合にはステップS102に戻る。
そして、ステップS104では、ステップS101で得られた画像信号に対して、第1の画像フォーマットとは別の画像フォーマットである第2の画像フォーマットで画像データを生成し、生成した画像データをメモリカードに記録する。続いて、ステップS105では、第2の画像フォーマットの画像データ生成処理が終了しているか検出する。生成処理が終了している場合にはステップS106に進み、生成処理が終了していない場合にはステップS104に戻る。
そして、ステップS106では、ステップS101で得られた画像信号に対して、第3の画像フォーマットで画像データを生成し、生成した画像データをメモリカードに記録する。続いて、ステップS107では、第3の画像フォーマットの画像データ生成処理が終了しているか検出する。生成処理が終了している場合には本フローを終了し、生成処理が終了していない場合にはステップS106に戻る。
以上のように制御することにより、撮影後であっても、撮影前に必要と想定していた画像フォーマット以外の画像データを少ない画質劣化で得ることができる。
なお、本実施の形態では、デジタルカメラ1で生成可能な3種類の全ての画像フォーマットで画像データを生成するようにしたが、複数であれば2つの画像フォーマットの画像データを生成するだけでもよい。
しかし、上記のような制御では、一回の撮影で、複数の画像フォーマットの画像データを生成するので、画像処理にかかる負荷、時間が大きくなる。また、複数の画像フォーマットの画像データを記憶するため、メモリカードのメモリ容量を大量に消費することになる。
特に、連写撮影した場合にはデジタルカメラ1内の処理回路、内蔵メモリにかかる負荷が大きい。
3つの画像フォーマット処理を画像処理回路等のハードウェアで行う場合には、第1画像フォーマット処理、第2画像フォーマット処理、第3画像フォーマット処理を同時に実行するように制御することで全体の処理時間を短縮することができる。
しかし、ソフトウェアにより画像フォーマット処理を実現させているデジタルカメラの場合には、複数の画像フォーマット処理を同時に実行することができない場合が多い。そのようにソフトウェアによる画像フォーマット処理を行うデジタルカメラで連写撮影された場合には以下のように制御する。
例えば、2コマ連写された場合、1コマ目の画像について第1画像フォーマット処理を施し、続いて第2画像フォーマット処理を施し、更に第3画像フォーマット処理を施し、次に2コマ目の画像データについて第1画像フォーマット処理を施し、第2画像フォーマット処理を施し、第3画像フォーマットを施すように制御をせず、1コマ目、2コマ目の2画像について第1画像フォーマット処理を施し、次に2画像について第2画像フォーマット処理を施し、更に2画像について第3画像フォーマット処理を施すように制御する。このように制御することにより処理時間の短縮ができる。以下に連写撮影時の記録制御について具体的に説明する。
図4は、デジタルカメラ1で実行される連写記録制御を示すフローチャート図である。本フローは、連写撮影モードに設定されていてシャッタボタン115の全押し操作が解除されたことを検出することでスタートする。
先ず、ステップS111では、第1画像フォーマットプログラムを起動する。次に、ステップS112では、連写撮影で得られた全ての画像に対して第1画像フォーマット処理を実行する。続いて、ステップS113では、生成された第1画像フォーマットの画像データをメモリカードに記録する。
そして、ステップS114では、第1画像フォーマットプログラムを終了し、第2画像フォーマットプログラムを起動する。次に、ステップS115では、連写で得られた全ての画像に対して第2画像フォーマット処理を実行する。続いて、ステップS116では、生成された第2画像フォーマットの画像データをメモリカードに記録する。
そして、ステップS117では、第2画像フォーマットプログラムを終了し、第3画像フォーマットプログラムを起動する。次に、ステップS118では、連写で得られた全ての画像に対して第3画像フォーマット処理を実行する。続いて、ステップS119では、生成された第3画像フォーマットの画像データをメモリカードに記録する。
また、メモリカードに記録する画像サイズは、全ての画像フォーマットを同じサイズで記録するようにする。しかし、画像フォーマットごと異なるサイズを設定できるようにして、画像フォーマットごと異なるサイズで記憶するようにしてもよい。
以上のように制御することにより、画像フォーマットプログラムを終了、起動の回数を少なくでき処理時間を短縮することができる。
なお、連写撮影モードに設定されていない場合にも、シャッタボタン115が連続して複数回操作され、画像処理を実施する前の画像が内蔵メモリ105に複数コマたまった場合には上記制御を適用することで、処理時間を短縮することができる。
また、本実施の形態によるデジタルカメラ1のように、生成できる画像フォーマットが3種類以上ある場合には、全ての画像フォーマットの画像データを生成してメモリカードに記録しないで、2つの画像フォーマットの画像データを生成、記録するようにしてもよい。
次にデジタルカメラ1におけるメモリカードに記録された画像データの中から、所望の画像フォーマット以外の画像データを削除する制御について説明する。
デジタルカメラ1に装着されたメモリカードの残容量が所定容量以下になった場合に、複数の画像フォーマットで記録している画像データから所望の画像フォーマットの画像データを残して削除する制御について説明する。
図5は、デジタルカメラ1で実行される画像データ削除制御を示すフローチャート図である。本フローは、デジタルカメラ1の主電源が投入されている状態で常に実行されている。
先ず、ステップS121では、デジタルカメラ1に装着されているメモリカードの容量を検出する。続いて、ステップS122では、メモリカードの残容量が所定容量以下であるか判定する。所定容量以下である場合にはステップS123に進み、所定容量以上である場合には本フローを終了する。
そして、ステップS123では、デジタルカメラ1が再生モードであるか検出する。再生モードである場合にはステップS124に進み、再生モードでない場合、すなわち撮影モードである場合には本フローを終了する。
次に、ステップS124では、削除する画像フォーマットを選択するためのメニューをモニタ112に表示する。モニタ112に表示されるメニュー表示例を図6に示す。図6では、画像表示にオーバラップさせて、情報表示部2001に画像フォーマット情報を表示する。これにより、使用者は、表示されている画像に対して記録されている画像フォーマットの種類を確認することができる。図6に示す表示例では、コマ番号3の画像に対してJPEGフォーマットとTIFFフォーマットの2つの画像データがメモリカードに記録されていることを示している。また、情報表示部2002には、メモリカードに記録されている画像データを削除するメニューを表示する。メニューに表示されたボタンを十字ボタン116で選択して各種ボタン117で実行することにより選択されたボタンに対応した画像データがメモリカードから削除される。図6に示す表示例では、表示されている画像に対応して記録されている2つの画像データをそれぞれ削除するための「JPEG削除ボタン」「TIFF削除ボタン」と、両者をまとめて削除するための「全削除ボタン」が表示されている。
続いて、ステップS125では、メニューに対して使用者により削除指示されたか否かを検出する。削除指示された場合にはステップS126に進み、削除指示されない場合にはステップS124に戻る。そして、ステップS126では、削除指示された画像フォーマットの画像データをメモリカードから削除する。そして、メモリカードの残容量が所定量以上になるまで本フローを繰り返す。
このように制御して使用者に削除指示を促すことで、必要としない画像フォーマットの画像データによってメモリカードの残容量が減ってしまい撮影の機会を逃してしまうことを防ぐ。また、その時点で必要とする画像フォーマットの画像データを残すことができる。
また、本制御では、デジタルカメラ1が再生モードである場合にのみ削除する画像フォーマットを選択するようにした。これにより、撮影を行う可能性のある撮影モードである場合には削除メニューを表示しないのでシャッタチャンスを失うことを防止できる。しかし、メモリカードの残容量が非常にひっ迫している場合、例えば次の撮影ができない場合には、撮影モードであっても削除を促すため、画像フォーマットを選択する削除メニューを表示する。
次に、デジタルカメラ1による、メモリカードに記録された画像データを自動的に削除する制御を説明する。
上述した削除制御では、使用者に画像データを削除するよう問い合わせの表示を出し、削除を促した。次に説明する削除制御は、所望の画像フォーマットの画像データ以外の画像データを自動的に削除してしまうものである。予め保存する所望の画像フォーマットまたは削除する画像フォーマットを設定しておく。また、画像データを使用者に問い合わせせずに自動的に削除するか、使用者に問い合わせるかを予め設定することができる。
図7にその設定メニュー表示例を示す。図7において、「自動的に削除」をチェックして、削除する画像フォーマットの種類を「JPEG」「TIFF」「RAW」のいずれかをチェックすることにより、チェックされた画像フォーマットの画像データを自動的に削除するよう制御する。また、「確認後に削除」チェックすることにより削除する画像データを選択させるための削除メニューを表示して削除を催促するように制御する。タイミング項目では、自動的に削除するタイミング、削除メニューを表示するタイミングを選択できる。「撮影直後」をチェックすると撮影直後の数秒後に自動的に削除したり、削除メニューを表示したりするよう制御する。「メモリ残量」をチェックすると、装着されたメモリカードのメモリ残容量が所定容量以下になったことを検出して、自動的に削除したり、削除メニューを表示したりするよう制御する。
また、削除順序項目で「古い画像」をチェックすると撮影日時の古い画像データから削除するよう制御し、「新しい画像」をチェックすると撮影日時の新しい画像データから削除するよう制御する。
なお、先に説明した図5のフローチャートによる制御では、「確認後に削除」がチェックされ、タイミング項目で「メモリ残量」がチェックされている例を示した。
図8は、デジタルカメラ1で実行される削除制御を示すフローチャート図である。本フローはメイン電源が投入されている間、常時実行される。また、図7に示した設定メニューで「自動的に削除」「メモリ残量」「古い画像」がチェックされている。
先ず、ステップS131では、デジタルカメラ1に装着されているメモリカードの残容量を検出する。続いて、ステップS132では、メモリカードの残容量が所定容量以下であるか判定する。所定容量以下である場合にはステップS133に進み、所定容量以上である場合には本フローを終了する。ここで、判定基準に用いる所定容量は、例えば、一回の撮影で必要となるメモリ容量とする。
そして、ステップS133では、予め保存するように設定されている画像フォーマット情報を読み出す。続いて、ステップS134では、保存するように設定されている画像フォーマットの画像データ以外の画像データの中から、撮影日時の最も古い画像データをメモリカードから削除する。そして、メモリカードの残容量が所定量以上になるまで本フローを繰り返す。
本制御では、メモリカードの残容量を検出して、残容量に応じて自動的に不必要な画像フォーマットの画像データを削除することで、メモリカードのメモリ容量を確保できるので、次の撮影に支障がでることがなく、使用者に削除操作をさせるような負担をかけることもない。また、メモリカードの残容量が所定容量以下になるまで画像データが削除されることはないので、削除されるまでに当初必要と考えていなかった画像フォーマットの画像データが必要になった場合には利用することができる。
また、図7に示した表示例では、削除順序として、撮影日時の古い画像データか新しい画像データを選択できるようにしたが、その他に画像データのデータ量順等の順位で削除できるようにしてもよい。また、タイミングとして、撮影直後、メモリカードの残容量が所定容量以下になったタイミングを選択できるようにしたが、例えば、撮影されてから所定期間経過したタイミング、次の撮影が実行されたタイミング、撮影から所定コマ数以上の撮影が行われたタイミング等を設定することができるようにしてもよい。
上記制御では、所定のタイミングで自動的に所望の画像フォーマット以外の画像データを削除するよう制御について説明した。次に説明するデジタルカメラ1における制御では、使用者に削除する画像フォーマットについて問い合わせ、削除操作されたものを削除する。図7に示す削除設定メニューで「確認後に削除」にチェックされ、更に、タイミング項目が「撮影直後」にチェックされている場合におけるデジタルカメラ1の制御について説明する。デジタルカメラ1における削除設定メニューの初期値として「確認後に削除」「撮影直後」がチェックされている。
デジタルカメラ1は、撮影後、メモリカードに複数の画像フォーマットの画像データの記録が終了すると、いずれの画像フォーマットの画像データを削除するか否かを問い合わせる削除確認表示を行う。図9に削除確認表示例を示す。削除確認表示は、撮影した画像表示上にオーバラップして表示する。情報表示部2003に「JPEG削除」「TIFF削除」「RAW削除」「全削除」「全残す」の5つのボタンを備える。ボタンの選択は十字ボタン116で行い、決定は各種ボタン117で行われる。そして、撮影後(表示を開始してから)5秒程度の所定時間が経過すると、撮影した画像と共にオーバラップして表示された削除確認表示を消し、次の撮影操作に支障をきたさないようにする。
デジタルカメラ1で実行される制御を具体的に説明する。図10は、デジタルカメラ1で実行される制御を示すフローチャート図である。本フローは、使用者によりシャッタボタン115の全押し操作がされたことを検出することによりスタートする。
先ず、ステップS141では、撮像素子109を駆動して、撮像処理を実行する。続いて、ステップS142では、撮像処理で得た画像信号に対して画像処理を施し、複数の画像フォーマットの画像データを生成する。そして、ステップS143では、画像処理された複数画像フォーマットの画像データをメモリカードに記録する。次に、ステップS144では、図9に示す表示例のように、記録画像にオーバラップさせて画像フォーマットの削除ボタンを表示し、削除の有無を確認する問い合わせを行う。続いて、ステップS145では、使用者による削除操作があったか否かを検出する。操作があった場合にはステップS146に進み、操作がなかった場合にはステップS147に進む。ステップS147では、問い合わせを行ってから、所定時間を経過したか検出し、所定時間を経過している場合にはステップS148に進み、所定時間を経過していない場合にはステップS145に戻る。
一方、ステップS147では、操作により削除指示された画像フォーマットの画像データをメモリカードから削除する。そして、ステップS148では、問い合わせ表示を終了し、本フローを終了する。
以上のように制御することにより、撮影毎に不要な画像フォーマットの画像データの削除を催促でき、メモリカードのメモリ容量が不要な画像フォーマットの画像データによって圧迫されることを防ぐことができる。
また、従来からデジタルカメラに備えられている、撮影後の所定期間内であれば簡単操作で削除できるクイック削除機能と同様に、撮影後の所定期間内、削除する画像フォーマットを問い合わせ、簡単に削除できるようにすることにより、使用者はこれまでと同等の使い勝手で違和感なく削除操作を実行することができる。
次に、デジタルカメラ1において連写撮影が実行された場合の削除制御について説明する。ここで連写撮影とは、シャッタボタン115の全押し操作が継続されている間、所定間隔で撮影を繰り返し、複数コマの画像データ得る撮影である。
そして連写撮影の場合には、撮影間隔が短いため図10で説明したように1コマ毎の撮影後に削除する画像フォーマットを確認する問い合わせを表示するような制御ができない。そこで、デジタルカメラ1は、連写撮影時には、一連の連写撮影が終了した後に、削除確認の問い合わせ表示を行うように制御する。
図11は、デジタルカメラ1で実行される連写撮影制御を示すフローチャート図である。本フローは、撮影設定が連写モードになっており、使用者によりシャッタボタンの全押し操作がされたことを検出してスタートする。
先ず、ステップS161では、撮像素子109を駆動して、撮像制御を実行する。続いて、ステップS162では、撮像素子109から得た画像信号に対して複数の画像フォーマットの画像データを生成する画像処理を実行する。次に、ステップS163では、複数の画像データをメモリカードへ記録する記録制御を実行する。続いて、ステップS164では、シャッタボタン115の全押操作が終了したか検出する。全押操作が終了している場合にはステップS165に進み、全押操作が終了していない場合にはステップS161に戻る。
そして、ステップS165では、一連の連写撮影で得られた複数コマの画像をサムネイル一覧表示するとともに、画像データの削除問い合わせる表示を行う。図12に表示例を示す。図12の表示例では、シャッタボタン115の全押操作が終了するまでに3コマ連写撮影された例を示す。各画像表示にオーバラップされて表示された各ボタンが情報表示部2004に設けられ、それぞれの画像毎に削除指示することができる。また、情報表示部2005に設けられたボタンを操作することで、連写撮影した3コマの画像データに対して一括して削除指示することができる。ボタンの機能については、図9に示した例と同一である説明は省略する。なお、連写撮影した複数コマをサムネイル一覧表示すると説明したが、連写撮影したコマ数が多い場合には1画面内に全てを収める必要はなく2画面にまたがってもいい。
次に、ステップS166では、使用者による削除を指示する操作があったか否かを検出する。操作があった場合にはステップS167に進み、操作がなかった場合にはステップS168に進む。そして、ステップS168では、削除指示のための問い合わせ表示を行ってから、所定時間が経過したか検出する。ここで、所定時間として10秒間とする。所定時間が経過している場合にはステップS169に進み、経過していない場合にはステップS166に戻る。
一方、ステップS167では、削除の問い合わせに応じて削除指示された画像データを削除する。そして、ステップS169では、削除の問い合わせ表示を終了し、本フローを終了する。
以上のように制御することで、連写撮影の場合であっても、不都合なく削除し指示が行える。
また、連写撮影された個々のコマ毎の画像に対して削除操作することもでき、複数コマを一括して削除操作することもできるため、操作性に優れている。
また、連車撮影の画像データを消去する以外でも、全ての画像データ、所定グループの複数コマの画像データに対して一括して所定の画像フォーマットの画像データを消去することを可能にできる。そのように制御した際、削除対象になった画像データで、1つの画像フォーマットの画像データしか残っていない場合には削除しないように制御する。
(第2実施形態)
次に、2つのメモリカードスロットを備えたデジタルカメラについて説明する。
図13は、本発明の第2実施形態によるデジタルカメラ2の機能ブロックを示す図である。図13において、メモリ回路206、第1スロット207、第2スロット208以外の構成については、第1実施形態で説明した図1に示すデジタルカメラ1とほぼ同じ構成であるので、同一符号を付し、説明を省略する。
メモリ回路206は、第1スロット207と第2スロット208とに装着されたメモリカードへのデータの書き込み、読出しを制御する。
第1スロット207、第2スロット208は、ともにメモリカードを装着するスロットである。例えば、第1スロット207に装着されたメモリカードにはJPEG画像フォーマットで、第2スロット208に装着されたメモリカードにはTIFF画像フォーマットで画像データが記録されるように設定されている。
これにより、メモリカードごとに同じ画像フォーマットの画像データを分類して記録することができる。2つのスロットとして、共に同じ規格のメモリカードを装着するスロットを用意してもよいし、それぞれ異なる規格のメモリカードを装着するスロットを用意して多様なメモリカードに対応するように構成してもよい。
以下に、デジタルカメラ2で実行されるメモリカードへの記録処理を説明する。
図14は、デジタルカメラ2のCPU101で実行される記録制御を示すフローチャート図である。本フローチャートは、使用者によるシャッタボタンの全押し操作を検出することによりスタートする。なお、図14のフローは、第1スロット207、第2スロット208の双方にメモリカードが装着されている場合を示す。
先ず、ステップS201では、撮像素子109を駆動して、被写体像の撮像処理を実行して画像信号を得る。続いて、ステップS202では、設定されている画像フォーマット情報を読み出す。次に、ステップS203では、読み出した画像フォーマット情報に従って画像信号に対して画像処理を施す。
そして、ステップS204では、画像処理が完了したか検出する。画像処理が完了している場合にはステップS205に進み、画像処理が完了していない場合にはステップS203に戻る。ステップS205では、画像フォーマットに従って第1スロット207か第2スロット208かのメモリカードを選択する。例えば、設定されている画像フォーマットがJPEG画像フォーマットである場合にはスロット1に装着されているメモリカードが選択される。また、TIFF画像フォーマットである場合にはスロット2に装着されているメモリカードが選択される。
そして、ステップS206では、選択したメモリカードに画像データを記録する。続いて、ステップS207では、メモリカードへの画像データの記録が完了したか否か検出する。完了している場合にはステップS208に進み、完了していない場合にはステップS206に戻る。そして、ステップS208では、画像データの記録が完了したことと、どちらのスロットに装着されたメモリカードに記録したか使用者に知らせるための画面をモニタ112に表示する。図15にモニタ112に表示する表示例を示す。図15の表示例では、画像表示にオーバラップして情報表示部2206に記録場所、記録した画像フォーマットについて表示する。
次に、ステップS209では、設定されている画像フォーマットに対応したメモリカードの残容量を検出する。そして、ステップS210では、次回撮影された場合に画像データを記録できるか判定する。記録できる場合にはステップS211に進み、記録できない場合にはステップS212に進む。
そして、ステップS211では、設定されている画像フォーマットに対応したメモリカードの記録可能コマ数を算出し、モニタ112に表示する。
一方、ステップS212では、次の撮影ではもう一方のメモリカードに異なる画像フォーマットで記録することをモニタ112に警告表示する。そして、ステップS213では、画像フォーマット設定をデジタルカメラ2に装着されているもう一方のメモリカードに記録する画像フォーマットに設定を変更する。
上記のように制御することにより、一方のメモリカードの残メモリ容量が無くなっても自動的に画像フォーマット設定を変更して他方のメモリカードに記録するので、1つのメモリカード内に異なる画像フォーマットの画像データが混在することがなく、また、いちいち手動で画像フォーマット設定を変更する必要が無く、設定操作に手間取ってシャッタチャンスを逃すことも無い。また、自動的に画像フォーマットを変更した場合には、画像フォーマット設定が変更されたこと、どちらのメモリカードに記録するかを警告表示するので、使用者は、どの画像フォーマットでどちらのメモリカードに画像データが記録されるか判らなくなることがない。
なお、2つのメモリカードスロットに装着されたそれぞれのメモリカードに同一画像フォーマットの画像データを記録することも可能である。
また、2つのスロットに装着された2つのメモリカードの合計記録可能コマ数を算出して表示するのではなく、選択された画像フォーマットに対応するメモリカードの記録可能コマ数を表示する。当然、画像フォーマット設定を変更することにより他のメモリカードの記録可能コマ数を検出して表示する。
なお、上記制御では、例えばスロット1に装着されたメモリカードの残メモリ容量がなくなってしまった場合には、自動的にスロット2に装着されたメモリカードに記録するようにした。しかし、使用者にとってスロット2のメモリカードに記録した画像データの画像フォーマットが必要とする画像フォーマットでない可能性がある。
そこで、次に説明する下記制御では、できるだけスロット1に装着されたメモリカードに記録できるようにする。
デジタルカメラ2は、スロット2に装着されたメモリカードに画像データを記録した後も、画像フォーマット変換前の画像データを内蔵メモリに記憶している。そして、スロット1に装着されたメモリカード内の画像データの削除を催促して、スロット1のメモリカードの画像フォーマットに変換した画像データを生成し、記録することができる。
図16は、デジタルカメラ2で実行される記録制御を示すフローチャート図である。図16のフローは、スロット1に装着されたメモリカードに記録するように設定されていて、撮影した画像データがスロット1に装着されたメモリカードに記録できないことを検出することでスタートする。
先ず、ステップS221では、スロット2に装着されたメモリカードで設定されている画像フォーマット情報を取得する。続いて、ステップS222では、スロット2に装着されたメモリカードで設定されている画像フォーマットにしたがって画像データを生成する。そして、ステップS223では、スロット2に装着されたメモリカードに画像データを記録する。
また、ステップS224では、スロット1に装着されているメモリカード内の画像データを削除して、記録するか問い合わせる表示を行う。そして、ステップS225では、削除指示を検出する。検出した場合にはステップS227に進み、検出しない場合にはステップS226に進む。ステップS226では、表示を行ってから所定時間が経過したが検出し、経過している場合には本フローを終了し、経過していない場合にはステップS225に戻り削除指示の検出を継続する。
一方、ステップS227では、削除する画像データを選択させるため、メモリカード内の画像データのサムネイルを一覧表示する。続いて、ステップS228では、画像が選択され、削除指示を検出する。検出した場合にはステップS229に進み、検出しない場合にはステップS227に戻る。
次に、ステップS229では、選択された画像データをスロット1のメモリカードから削除する。そして、ステップS230では、新たな画像データを記録できるメモリ容量が確保されたか検出する。確保された場合にはステップS231に進み、確保されない場合にはステップS227に戻る。
次に、ステップS231では、記録可能なメモリ容量が確保されると自動的にスロット1に装着されているメモリカードに設定されている画像フォーマットの画像データを生成する。そして、ステップS232では、生成した画像データをスロット1のメモリカードに記録する。続いて、ステップS233では、スロット2のメモリカードに記録した画像データを削除する。
このように制御することで、所望の画像フォーマットで記録したい場合には、撮影後であっても対応のメモリカードの画像データを削除することで記録できる。
また、本実施の形態によるデジタルカメラ2では、メモリカードに設定されている画像フォーマットを検出して設定するため、一方のメモリカードスロットで画像データを記録していたメモリカードを他方のメモリカードスロットに移し変えた場合でも、他方のメモリカードスロットで同じ画像フォーマットで画像データを記録することができるため、複数の画像フォーマットの画像データが混在してしまうことが無い。
(第3実施形態)
以下に本発明の第3実施形態によるデジタルカメラについて説明する。
本実施形態のデジタルカメラ3は、第2実施形態のデジタルカメラ2と異なり、複数のスロットを設けなく、1つのメモリカードスロットに装着されるメモリカードと、内蔵画像メモリとの2つのメモリにそれぞれ異なる画像フォーマットの画像データを記録するようにする。内蔵画像メモリは、メモリカードのようにデジタルカメラから取り外すことができないため、外部機器のカードスロットに装着して画像データを読み出すといったことができない。しかし、無線通信、ケーブル接続、クレードル利用の場合には、デジタルカメラから直接画像データを外部機器に転送することができるので、手間無く画像データを外部機器で扱うことができる。
図17は、デジタルカメラ3の構成を示す機能ブロック図である。
デジタルカメラ3は、デジタルカメラ2と、複数のメモリカードスロットを備えず、その代わりに内蔵画像メモリを備える点が異なる。
内蔵画像メモリ209は、画像データの一時記憶用、画像処理作業用のバッファメモリとして使用される揮発性半導体メモリである内蔵メモリ206とは別に設けられた、デジタルカメラのメイン電源をオフしても記憶したデータを保持する不揮発性の半導体メモリが用いられる。
また、本実施の形態では、予めメモリに記録する画像データの画像フォーマットが設定されてなく、メモリに初めて記録された画像データの画像フォーマットがメモリに記録する画像フォーマットと決定される例を示す。すなわち、内蔵画像メモリに最初の1コマ目としてJPEG画像フォーマットの画像データが記録されると、内蔵画像メモリへは全てJPEG画像フォーマットで画像データが記録される。同様に、メモリカードに最初の1コマ目としてTIFF画像フォーマットの画像データが記録されると、メモリカードへは全てTIFF画像フォーマットで画像データが記録される。また、JPEG画像フォーマットで画像データを記録するよう設定されると自動的に内蔵画像メモリに記録される。
なお、内蔵画像メモリ、メモリカードの両者に同じ画像フォーマットの画像データを記録することもできる。
以下にデジタルカメラ3における記録制御を説明する。図18は、デジタルカメラ3で実行される記録制御を示すフローチャート図である。本フローは、メモリカードが装着されたことを検出した場合、または記録設定が変更された場合にスタートする。
先ず、ステップS241では、メモリカードに記録するように設定されているか検出する。設定されている場合にはステップS242に進み、設定されていない場合にはステップS245に進む。また、ステップS242では、メモリカードの記録内容を読出す。続いて、ステップS243では、自デジタルカメラで撮影された画像データが存在しているか検出する。存在する場合にはステップS244に進み、存在しない場合にはステップS245に進む。
そして、ステップS244では、既にメモリカードに記録されている画像データの画像フォーマットをメモリカードに記録する画像フォーマットとして設定する。また、ステップS245では、記録設定でメモリカードに記録する画像フォーマットに設定されている画像フォーマットがメモリカードに記録する画像フォーマットとして設定する。
一方、ステップS246では、内蔵画像メモリの記録内容を読出す。続いて、ステップS247では、自デジタルカメラで撮影された画像データが存在するか検出する。存在する場合にはステップS248に進み、存在しない場合にはステップS249に進む。
そして、ステップS248では、既に内蔵画像メモリに記録されている画像データの画像フォーマットを内蔵画像メモリに記録する画像フォーマットとして設定する。次に、ステップS249では、記録設定で内蔵画像メモリに記録する画像フォーマットに設定されている画像フォーマットを内蔵画像メモリに記録する画像フォーマットとして設定する。
以上のように制御することにより、既にメモリカードまたは内蔵メモリに画像データが存在する場合には、自動的にその画像データの画像フォーマットと同じ画像フォーマットで画像データを記録するようにしたので、画像フォーマットを設定する操作が必要ない。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態によるデジタルカメラ4について説明する。デジタルカメラ4は、画像フォーマット毎に用意された専用メモリカードを使用することができる。
図19は、本実施形態のデジタルカメラ4の構成を示す機能ブロック図である。デジタルカメラ4は、画像処理回路を備えていない点以外はほぼ第1実施形態のデジタルカメラ1と同じなので説明を省略する。
デジタルカメラを使用する多くの使用者は、メモリカードに記録する画像データの画像フォーマット設定を一度設定するとその設定を変更することなく撮影を繰り返す。すなわち、多くの使用者にとって複数種類の画像フォーマットは必要とされていない。しかし、デジタルカメラには複数の使用者それぞれに不都合が生じないように複数種類の画像フォーマットの画像データが得られるようになっている。そのため、デジタルカメラ内に使用者によっては全く使用しない画像フォーマットの処理回路を設けたりプログラムを記憶していたりしたためコストアップの原因になっていた。また、使用者は、撮影前に複数の画像フォーマットの中から所望の画像フォーマットを選択設定しなければならず、煩わしいといった問題があった。
以下に説明するデジタルカメラ4は、複数の画像フォーマットを生成するための画像処理回路、画像処理プログラムを備えていない。
予め、所定の画像フォーマットプログラムが記憶された専用メモリカードをデジタルカメラ4に装着することにより、専用メモリカードに記憶されている画像フォーマットプログラムを起動し、起動したプログラムにより所定画像フォーマットの画像データを生成し、同メモリカードに記憶する。
メモリカード内に画像フォーマットプログラムを記憶した専用メモリカードを、複数の画像フォーマットごとに複数種類を市販する。使用者は、複数の用意された画像フォーマットの中から所望の画像フォーマットに対応したメモリカードを購入して、使用することで所望の画像フォーマットの画像データを記録することが可能になる。
また、市販される専用メモリカードは、画像フォーマットプログラム以外のプログラムを備えてもよい。画像フォーマットプログラム以外に、メニュー等の表示言語も使用者が一度設定すると以降変更されることは少ない。表示言語を制御するプログラムをメモリカードに備えることにより、カメラ内に多言語を用意する必要が無いため内蔵メモリに負担なく使用者が必要とする言語に対応できる。また、自動的に使用者の所望の設定になるため、設定のためのメニューを用意する必要が無くなる。
また、パソコン等の外部機器を使用して市販されたメモリカードと同様のメモリカードを使用者が作成できるようにする。画像フォーマットプログラムを記憶したメモリカードを販売するのではなく、画像フォーマットプログラムのみを販売し、通常のメモリカード内にインストールするようにしてもよい。その場合、画像フォーマットのプログラムをインターネット等のネットワークを使用してダウンロード販売する。また、当然、ネットワークを使用したダウンロード販売でなく、CD−ROM等の媒体にプログラムを記憶して店頭等で販売してもよい。
また、通信機能付きのデジタルカメラである場合には、メモリカードを介さずにプログラムを直接デジタルカメラにダウンロードして記憶させてもよい。
以上のような市販のメモリカードの購入、またダウンロードにより購入することで所望の画像フォーマットの画像データを得られるようにする。そして、メモリカードは、記録されている画像フォーマットプログラムの種類に応じて市販価格が異なる。例えば、使用するためにメーカがライセンス料を必要とする画像フォーマットの場合にはその分を上乗せしてメモリカードを販売し、ライセンス料を必要とする画像フォーマットを使用する使用者のみに負担してもらうようにできる。
以下にデジタルカメラ4で実行されるメモリ装着時の制御について説明する。図20は、デジタルカメラ4のCPUで実行されるメモリ装着時の制御を示すフローチャート図である。本フローは、デジタルカメラ4のメモリカードスロットにメモリカードが装着されたことを検出することでスタートする。
先ず、ステップS251では、装着されているメモリカード内に、自デジタルカメラ4で使用可能な画像フォーマットプログラムが存在しているか検出する。存在している場合にはステップS252に進み、存在していない場合にはステップS254に進む。そして、ステップS252では、メモリカードから画像フォーマットプログラムを読み出す。
次に、ステップS253では、画像サイズ設定メニューを現在設定されている画像フォーマット用のメニューから、メモリカードから読み出した画像フォーマット用のメニューに変更する。ここで、変更されたメニューは、画像サイズ設定メニューが選択されたときに使用される。続いて、ステップS254では、メモリカードに記憶できる画像データの残コマ数を算出する。ステップS255では、算出した残コマ数をモニタ112に表示する。ここで、画像フォーマットにより1コマの画像データのデータ量が異なるため、設定されている画像フォーマットを考慮して撮影可能な残コマ数を算出する。
上記のように制御することにより、メモリカードが交換されると自動的に装着されたメモリカードで設定されている画像フォーマットに応じた適切な残コマ数を算出しなおすので、使用者に間違った残コマ数を提示することがない。
次に、デジタルカメラ4で実行される画像プログラムを記憶しているメモリカードが取り外された場合の制御を説明する。
メモリカードが取り外されると、メモリカードから取得した画像フォーマットプログラムから内蔵している画像フォーマットプログラムに戻す。
以下に、デジタルカメラ4で実行されるメモリカードを取り外された時の制御を説明する。図21は、デジタルカメラ4のCPUで実行されるメモリカード取外時制御を示すフローチャート図である。本フローは、デジタルカメラ4のメモリカードスロットにメモリカードが装着されているとき繰り返し実行される。
先ず、ステップS271では、メモリカードが取り出されたか否かを検出する。取り出された場合にはステップS272に進み、取り出されない場合にはステップS271に戻り検出を継続する。ステップS272では、画像フォーマットプログラムを内蔵されている初期の画像フォーマット設定に戻す。ステップS273では、メニューを初期画像フォーマット用のメニューに戻す。
このように制御することにより、次に挿入されたメモリカードが画像フォーマットプログラムを持っていない場合に、使用者の意図としない画像フォーマットで処理されることを防ぐ。また、1つのメモリカード内に異なる複数の画像フォーマットの画像データが混在してしまうことを防ぐ。
また、デジタルカメラ1に内蔵されている画像フォーマットプログラムは、汎用性の一番高い画像フォーマットである、例えばJPEGフォーマットプログラムが好ましい。
また、画像フォーマットプログラムは、メモリカードを取り外した時点で消去するのではなく、次のメモリカードが装着されるまでプログラムをデジタルカメラ内に保持してもよい。
(第5実施形態)
第4の実施形態のデジタルカメラでは、メモリカードにより画像フォーマットを生成するプログラムを提供するため、ソフトウェアによる画像処理を行うことになる。そのため、専用画像処理回路を用いたハードウェアによる画像処理に比べて、画像処理に時間がかかる。また、デジタルカメラ内のCPU等に処理回路にも画像処理のための負担をかけてしまう。
そこで、第5の実施形態によるデジタルカメラでは、デジタルカメラ内に複数の画像フォーマットの画像データを生成するための処理回路または処理プログラムを備える。そして、画像フォーマット毎に用意されたメモリカードが挿入されると、デジタルカメラ内の画像処理機能を使用して画像データを得る。本実施形態によるデジタルカメラでは、カメラ内の画像処理機能を使用するため、用意されているメモリカードに、画像フォーマットプログラムが記憶されている必要が無い。メモリカードには、デジタルカメラが読み出すことができる画像フォーマット情報が記憶されている。
第5の実施形態のデジタルカメラは、複数種類の画像フォーマットの画像データを生成できる処理回路を備えていること以外は第4の実施形態のデジタルカメラと同様に構成される。つまり、第1実施形態のデジタルカメラと同様の構成であるので説明は省略する。
デジタルカメラ1は、メモリカードスロットに装着されたメモリカードから画像フォーマット情報を読出し、読み出した画像フォーマット情報に対応した画像フォーマットの画像データを生成し、生成した画像データをメモリカードに記録する。また、メモリカードに既に記録されている画像データの画像フォーマットを検出してもよい。
以下に、第5の実施形態のデジタルカメラ1で実行される画像フォーマット設定処理を説明する。図22は、デジタルカメラ1のCPU101で実行される画像フォーマット設定制御を示すフローチャート図である。本フローは、デジタルカメラ1のメモリカードスロット107にメモリカードが装着されたことを検出することでスタートする。
先ず、ステップS301では、メモリカードから画像フォーマットに関する情報を読出し、取得する。ステップS302では、取得に成功したか判別する。成功している場合にはステップS303に進み、成功していない場合にはステップS304に進む。ステップS303では、取得した情報に相当する画像フォーマットで画像データを生成するように設定を変更する。ステップS304では、初期値として設定されている画像フォーマットに設定する。ステップS305では、設定されている画像フォーマット情報をモニタ112に表示する。
なお、上記制御では、メモリカードの装着時にメモリカードから画像フォーマット情報を取得し、設定する例を示したが、最初の撮影時にメモリカードから画像フォーマット情報を取得し、情報に従った画像フォーマットの画像を生成するようにしてもよい。また、撮影の度に画像フォーマット情報を取得してもよい。
次に、デジタルカメラ1で実行される記録処理について説明する。
図23は、デジタルカメラ1で実行される記録制御を示すフローチャート図である。本フローは、デジタルカメラ1のシャッタボタン115の全押し操作を検出することでスタートする。
先ず、ステップS401では、撮像処理を施す。続いて、ステップS402では、メモリカードから情報を読み出す。ステップS403では、読み出した情報に対応する画像フォーマットで画像処理を施す。ステップS404では、画像データの生成が完了したか検出する。完了している場合にはステップS405に進む。完了していない場合にはステップS403に戻る。ステップS405では、メモリカードに画像データを記録する。ステップS406では、記録が完了したか否かを検出する。完了している場合にはステップS407に進み、完了していない場合にはステップS405に戻る。
以上のように制御することで、メモリカードを装着するだけで自動的に対応した画像フォーマットの画像データで記録されるように設定されるので、使用者にとって、いちいちデジタルカメラを操作して画像フォーマットを設定するという手間が省くことができる。また、画像フォーマット設定を間違えること、画像フォーマット設定のし忘れがないので、間違えた設定の画像フォーマットで画像データを生成、記録してしまうことがない。
また、画像フォーマット情報を持たないメモリカードを装着した場合でも、デジタルカメラで予め決められた画像フォーマットで画像データを生成、記録できるため、撮影できない状態に陥ることが無く、シャッタチャンスを逃してしまうことがない。
(第6実施形態)
次に、デジタルカメラからメモリカードを取り外して、外部機器のカードスロットに装着して画像データを使用するのではなく、デジタルカメラと外部機器とを有線、無線で接続し、画像データを外部機器で使用する場合について説明する。
図24は、第6実施形態によるデジタルカメラ5の構成を示すブロック図である。デジタルカメラ5の構成は、図1に示す第1実施形態のデジタルカメラ1の構成に通信回路501、通信端子502を備えることが異なる。
通信回路501は、デジタルカメラ5の画像データ等の信号を外部機器に通信可能な信号に変換する。通信端子502は、外部機器と接続するケーブルを接続するための接続端子である。なお、本実施形態ではケーブル接続のための接続端子を用いたが、赤外線通信、無線LAN通信等の通信インターフェースであれば適用できる。
なお、デジタルカメラ5を構成するその他の構成は、第1実施形態のデジタルカメラ1と同様であるので説明を省略する。
デジタルカメラ5は、デジタルカメラ5から外部機器であるパソコンに画像データを転送する際に、転送指示された画像データに対して所望の画像フォーマット処理を実施する。また、デジタルカメラ5は、撮影して得られた画像をRAW画像フォーマットの画像データとしてメモリカードに記録する。
また、デジタルカメラ5は、画像データの転送指示があるとメモリカードからRAW画像フォーマットの画像データを読み出して、所望の画像フォーマットの画像データに変換する。変換処理のために使用するメモリ領域として内蔵メモリのメモリ領域を使用する。変換処理しながら変換が終了した画像データをパソコンに転送する。また、外部機器としては、パソコンのみでなく、プリンタが考えられる。特に、パソコンと比べて処理能力が低いプリンタにとって好適である。また、プリンタは、パソコンと異なりプログラムを記憶するメモリが少ないため、後から画像フォーマット変換プログラムをセットアップすることができない可能性がある。
また、所望の画像フォーマット情報としてプリンタ等の外部機器からその機器で扱える画像フォーマット情報を取得してもよい。
デジタルカメラ5から外部機器に転送する際に画像フォーマット変換することで、画像データを利用する外部機器では、所望の画像フォーマットの画像データを利用することができる。
図25は、デジタルカメラ5内のCPU101で実行される画像データ転送制御を示すフローチャート図である。本フローは、使用者による転送実行の操作がなされたことを検出することによりスタートする。転送実行の操作は、デジタルカメラ5のモニタ112を見て、十字ボタン116を操作して行う。
先ず、ステップS501では、メモリカードに記録されているRAW画像フォーマットの画像データの中の、転送指示されている画像データに設定されている画像フォーマット情報を取得する。続いて、ステップS502では、取得した画像フォーマット情報に対応する画像フォーマット変換プログラムを読出し、起動する。ここで、起動するプログラムは予めデジタルカメラ内に備えられていてもよいし、メモリカード内に備えられていてもよい。また、画像処理回路によるハードウェアによる画像フォーマット変換を行う場合には、画像処理回路を駆動するプログラムを起動する。
次に、ステップS503では、転送指示されている画像データをメモリカードから読み出す。続いて、ステップS504では、デジタルカメラ5内の内蔵メモリ105を利用して画像フォーマット変換処理を施し、設定された画像フォーマットの画像データを生成する。画像フォーマット変換処理では、メモリカードに記録されていたRAW画像フォーマットの画像データに対して画素補間処理を施し、更に所望の画像フォーマットの画像データに変換する。
続いて、ステップS505では、生成した画像データのファイルのファイル作成日が撮影日時となるようにファイルを調整する処理を施す。ここで使用する撮影日時情報は、撮影時にRAW画像フォーマットの画像データのファイルヘッダ部に付加された情報から取得する。
次に、ステップS506では、画像フォーマット変換された画像データを通信回路501で信号変換し、通信端子502経由で外部機器に送信する。なお、外部機器への送信は、ケーブル、無線、インターネット、LAN等、様々な方法で行える。
続いて、ステップS507では、画像データの送信が完了したか検出する。完了している場合にはステップS508に進み、完了していない場合にはステップS506に戻る。次に、ステップS508では、外部機器に送出した画像データに対応する画像データをメモリカードから消去する。ステップS509では、まだ、メモリカード内に転送指示された画像データが存在するか検出する。存在する場合にはステップS510に進み、存在しない場合には本フローを終了する。ステップS510では、同じ画像フォーマット変換を施す画像データが存在するか検出する。存在する場合にはステップS503に戻り、存在しない場合にはステップS501に戻る。
なお、本実施の形態のデジタルカメラ5では、使用者により転送実行の操作がなされることによりスタートした。デジタルカメラ5と外部機器が通信可能に接続されたことを検出して自動的に画像データ転送制御を開始してもよい。また、外部機器側からの転送実行信号に応じて画像データ転送制御を実行させてもよい。
このように制御することで、外部機器には一切負荷をかけることなく所望の画像フォーマットの画像データを外部機器で使用することができる。
また、本実施形態では、同じ画像フォーマット変換を施す画像データをまとめて処理した後に、他の画像フォーマット変換を施す画像データに対して処理するように制御することで、1画像ごとにプログラムの起動、停止を繰り返すことがないので、処理効率がアップする。
また、画像フォーマット変換した画像データのファイル作成日時を撮影日時にするように処理することで、汎用のファイル管理ソフトにおいても、ファイル作成日時を用いた検索が可能になる。
(第7実施形態)
次に、デジタルカメラを載置するクレードルを用いたシステムについて説明する。
図26は、本発明の第7実施形態によるデジタルカメラシステムの概略図である。図26において、第7実施形態によるデジタルカメラシステムは、クレードル6、デジタルカメラ7、パソコン9から構成される。クレードル6は、デジタルカメラ7から画像データ等を吸上げ、また、デジタルカメラ7内の充電池の充電を行う。そのためクレードル6は、デジタルカメラ7と接続する接続ターミナルを備え、デジタルカメラ7をクレードル6上に載置することによりデジタルカメラ7とクレードル6とが電気的に接続する。当然、デジタルカメラ7側にもクレードル6の接続ターミナルと接続するための接続ターミナルを備える。また、クレードル6は、パソコン9等の外部機器と予めケーブル等で接続されており、クレードル6上にデジタルカメラを載置することでデジタルカメラと外部機器とが接続状態になる。
クレードル6には、パソコン9とデジタルカメラ7とを単に接続状態にする機能だけでなく、制御部を備える。制御部は、デジタルカメラから外部機器に送信する画像データの画像フォーマット変換処理を実行する。この制御部により、クレードル6を介してデジタルカメラ7から外部装置に画像データを転送することにより、画像フォーマット変換して画像データを外部装置に送出することが可能となる。
以下に、クレードル6とデジタルカメラ7の構成を具体的に説明する。
先ず、クレードル6について説明する。図27は、クレードル6の機能を説明するための機能ブロック図である。
図27において、クレードル6には、CPU601、内蔵メモリ602、接続ターミナル603、接続ターミナル604、電源回路605、転送ボタン606、充電端子607、カードスロット608から構成される。
CPU601は、デジタルカメラ内の画像データの画像フォーマットを変換する画像フォーマット変換プログラムを実行する。また、画像フォーマット変換プログラムは、CPU601内に備えられたメモリに記憶している。CPU601は、画像フォーマット変換処理以外に画像転送制御、充電制御等の処理を実行する。
内蔵メモリ602は、例えば揮発性の半導体メモリであり、画像データに画像フォーマット変換の画像処理を施す時に画像処理作業領域として使用するためのメモリである。なお、クレードル6内にメモリを設けずに、デジタルカメラ7内の内蔵メモリ705、メモリカードスロット706に装着されたメモリカードを作業領域として利用してもよい。
接続ターミナル603は、デジタルカメラ7に設けられたクレードル接続ターミナル714と接続するように対応している。接続ターミナル603は、電源端子、信号端子を備える。電源端子を介して電力を供給することでデジタルカメラ7の駆動、充電池の充電を行う。また、信号端子を介して、デジタルカメラ7と画像データ等のデータの送受信を行う。
接続ターミナル604は、パソコン9等の外部機器と接続し、画像データ等のデータの送受信を行うためのものである。例えば、USB等の汎用規格に従った方式で通信を行う。電源回路605は、家庭用AC電源からの電力をデジタルカメラで使用する電力に変換するための回路である。なお、電源回路605は、クレードル6内に内蔵せず、ACアダプタとして別ユニットで用意されたものをクレードルに接続するようにしてもよい。
転送ボタン606は、パソコン等の外部機器へ画像データを転送するときに使用者が操作するボタンである。また、転送ボタン606が操作されると、画像フォーマット変換プログラムを起動する。充電端子607は、デジタルカメラを介さずに直接充電池を接続して充電するための端子である。カードスロット608は、デジタルカメラを介さずにメモリカードを接続するためのスロットである。このカードスロット608を使用することによりクレードル6に載置して画像データを転送することに対応していないデジタルカメラの画像データを読み取ることができ、画像フォーマット変換することができる。
次にデジタルカメラ7について説明する。
図28は、デジタルカメラ7の構成を示す機能ブロック図である。図28において、デジタルカメラ7は、CPU701、撮影レンズ702、撮像素子703、画像処理回路704、内蔵メモリ705、メモリカードスロット706、操作回路707、表示回路708、モニタ709、電源回路710、通信回路711、無線回路712、通信ターミナル713、クレードル接続ターミナル714により構成される。当然、他にもデジタルカメラの機能を実現するための回路は存在するが本発明と関係が薄いので説明を省略する。
CPU701は、デジタルカメラ7で実行される様々な機能を実現するメイン制御回路である。CPU701は、CPU701内メモリ、内蔵メモリ705に記憶されたプログラムを実行し、デジタルカメラ7内の回路を制御する。撮影レンズ702は、被写体像を撮像素子703の受光面上に撮像させるための光学レンズである。
撮像素子703は、撮影レンズ702を介して入力した光学像を電気画像信号に変換する素子で、例えば、CCDである。画像処理回路704は、撮像素子703から出力された電気信号をアナログ/デジタル変換してデジタル信号を生成する。また、画像処理回路704は、デジタル変換されたデジタル信号に対して補間処理等を施して画像データを生成する。内蔵メモリ705は、画像データ、制御プログラム等を記憶するためのメモリである。例えば、不揮発性の半導体メモリが用いられる。内蔵メモリには、撮影レンズ702の色収差情報等を記憶している。
メモリカードスロット706は、メモリカードが挿入され、メモリカードに画像データ等のデータを書き込んだり、データを消去したりするためのスロットである。操作回路707は、デジタルカメラ7に設けられた複数の操作ボタンの操作を検出し、CPU701に伝達する回路である。デジタルカメラ7に設けられた操作ボタンには、撮影開始を指示するためのレリーズボタン、モニタ上のカーソルを移動させる十字ボタン等を備える。操作回路707は、レリーズボタンの半押し操作、全押し操作を検出する。
表示回路708は、モニタ709に表示する画面データを生成する回路である。モニタ709は、デジタルカメラ7の背面に設けられた液晶ディスプレイ等であり、表示回路708が生成する画面データを表示する。電源回路710は、デジタルカメラ7を駆動するため、各回路に電力を供給するための回路である。また、充電池の充電を実施する。通信回路711は、デジタルカメラ7と外部機器との通信を可能にするためのインターフェース回路である。また、通信回路711は、画像データ等を通信規格に従ったデータに変換したり、通信規格に従ったデータをデジタルカメラ7で扱えるデータに変換したりする。
無線回路712は、外部機器と無線で通信を行うための回路である。通信ターミナル713は、外部機器とケーブルを使った通信を行うためのケーブル接続端子である。クレードル接続ターミナル714は、クレードル6に設けられた接続ターミナル603と接続し、パソコン10等の外部装置と通信を行うための端子群を備えた接続ターミナルである。また、クレードル接続ターミナル714には、通信端子の他に、電源端子を備えている。電源端子は、電源回路710と接続されており、クレードル6を介して外部電源と接続された場合には外部電源から供給される電力でデジタルカメラ7を駆動し、また充電池を充電する。
次に、クレードル6により実行される制御を説明する。図29は、クレードル6のCPU601で実行される制御を示すフローチャート図である。本フローは、デジタルカメラが載置されたことを検出してスタートする。
先ず、ステップS601では、デジタルカメラ内の充電池の容量を検出する。続いて、ステップS602では、充電池が充電必要状態であるか判断し、充電が必要と判断した場合にはステップS603に進み、充電が必要ないと判断した場合にはステップS604に進む。そして、ステップS603では、充電池の充電処理を実施する。また、ステップS604では、充電池に対して充電処理を実行しているか否か検出する。充電処理を実行している場合にはステップS605に進み、充電処理を実行していない場合にはステップS606に進む。そして、ステップS605では、既に満充電状態であるため、充電処理を終了する。デジタルカメラ7に装着された電池が充電可能な充電池でなければ、当然上記ステップS601からステップS605の制御は実施しない。
また、ステップS606では、クレードル6からデジタルカメラ7が取り外されたか検出する。デジタルカメラ7が取り外されたかの検出は、接続ターミナルの接続状態を検出することで行われる。取り外された場合には本フローを終了し、取り外されていない場合にはステップS607に進む。ステップS607では、転送ボタンが操作されたか検出する。操作された場合にはステップS608に進み、操作されない場合にはステップS601に戻る。そして、ステップS608では、デジタルカメラのメモリカード内の画像データを調査する。続いて、ステップS609では、転送すべき画像データが存在するか検出する。存在する場合にはステップS610に進み、存在しない場合にはステップS601に戻る。
そして、ステップS610では、充電中であるか検出する。充電中である場合にはステップS611に進み、充電中でない場合にはステップS612に進む。ステップS611では、充電状態にある場合には充電を中断する。また、ステップS612では、転送プログラムを起動する。続いて、ステップS613では、メモリカード内の情報を読み取る。そして、ステップS614では、画像データを受信する。次に、ステップS615では、読み取った情報に従って、画像データに画像フォーマット変更を実施する。
そして、ステップS616では、デジタルカメラのメモリカード内の画像フォーマット変換が終了した画像データを消去するようにデジタルカメラに命令する。続いて、ステップS617では、転送すべき画像データが存在するか検出する。存在している場合にはステップS612に戻り、存在していない場合にはステップS601に戻る。
以上の通り、クレードル6により画像フォーマット変換を実施することにより、デジタルカメラとクレードル6を携帯することにより、あらゆるパソコン等の外部機器に画像データの画像フォーマットを変換して転送することができる。
また、外部機器に画像フォーマット変換プログラムをセットアップする必要もないし、外部機器に処理の負担をかけることもない。
なお、本実施の形態では、クレードル6内にCPU601を設けて、クレードル6内CPU601で上記制御を実行するようにしたが、クレードル6と接続しているパソコンからの命令により制御を実行するようにしてもよい。また、クレードル6内CPU601とパソコンとが連携して制御を実行してもよい。
なお、本実施の形態では、デジタルカメラ7を載置する形状をしたクレードル6について説明したが、クレードルタイプに限らず、デジタルカメラ7と外部機器との接続を中継するためのアダプタであればどのような形状でもよい。
(第8実施形態)
次に、プリント端末を利用して画像フォーマットを変換するシステムについて説明する。
本発明の第8実施形態によるプリント端末8は、コンビニエンスストア、家電量販店、駅等に設置されており、デジタルの画像データを紙にプリントしたり、画像データを添付したメールを送信したりできる端末である。プリント端末8は、デジタルカメラとケーブルまたは赤外線等の無線で接続するカメラ接続インターフェースを備え、また、メモリカードを装着するメモリカードスロットを備える。プリント端末8は、カメラ接続インターフェース、メモリカードスロットを利用して画像データを読み取る。
デジタルカメラから、またはメモリカードから読み取った画像データに対して画素補間等の画像処理を施し、更に所定の画像フォーマットに変換する。そして、画像処理を施した画像データをメモリカード、デジタルカメラに戻したり、プリント、メール送信したりする。
以下に本発明の第8実施形態によるプリント端末の構成について説明する。
図30は、本発明の第8実施形態によるプリント端末8の外観図である。図30において、プリント端末8は、タッチセンサモニタ810、デジタルカメラ載置部811、メモリカードスロット812,813、通信窓814、コイン投入口815、紙幣投入返却口816、コイン返却口817、プリント取出口818を備える。
タッチセンサモニタ810は、モニタ画面上を触れることにより操作できるモニタである。デジタルカメラ載置部811は、デジタルカメラを載置することでデジタルカメラとの接続を可能にする。メモリカードスロット812,813は、それぞれ異なる規格のメモリカードを装着するためのスロットである。通信窓814は、赤外線等の無線通信信号を送受信するための送受信窓である。
コイン投入口815、紙幣投入返却口816、コイン返却口817は、プリント等のサービスを実行するための料金を利用者に投入してもらう投入口、また利用者につり銭、返金を行う返却口である。プリント取出口818は、印刷されたプリント紙を取り出すための取り出し口である。
図31は、本発明の第7実施形態によるプリント端末8の機能ブロック図を示す。図31において、プリント端末8は、CPU801、モニタ802、表示回路803、メモリカードスロット部804、インターフェース回路805、画像処理回路806、プリンタ807、タッチセンサ808、操作回路809、通信回路819、内蔵メモリ820を備える。
CPU801は、プリント端末8内の回路等を制御する回路である。モニタ802は、様々な映像を映し出す表示装置で、タッチセンサ808と組み合わせてタッチセンサモニタ810を構成する。表示回路803は、モニタ802に表示する映像を制御するため回路である。メモリカードスロット部804は、メモリカードを装着するためのメモリスロット812,813により構成される。インターフェース回路805は、通信窓814、デジタルカメラ直接接続端子811を介してデジタルカメラとプリント端末8とを通信可能接続するための回路である。
画像処理回路806は、複数の画像フォーマットの画像データを生成する回路である。プリンタ807は、デジタルカメラから吸い上げた画像データを印刷するプリンタである。タッチセンサ808は、モニタ802の画面上に配置され、押圧が加えられた位置を検出するセンサである。操作回路809は、使用者の操作により生じた、タッチセンサ808からの信号を検出して、CPU801に伝達する。通信回路819は、デジタルカメラ等の端末と通信するための使用する回路である。内蔵メモリ820は、画像加工や画像フォーマット変換に使用される編集用メモリである。
プリント端末8は、メモリカード内にある情報から自動的に画像データの画像フォーマットを変換したりプリントアウトしたりする。
デジタルカメラは、撮影時にメモリカード内に画像データとともに、様々な情報を記録する。記録する情報には、プリント枚数情報、所望の画像フォーマット情報が記録されている。プリント端末8は、メモリカードから読み取ったそれら情報に合わせて自動的に画像データを印刷したり、画像フォーマット変換をしたりといった処理を施す。タッチセンサモニタ810の画面に、施す内容を確認のために表示する。使用者はこの画面を見て、プリントする画像データ、プリント枚数、記憶する画像フォーマット等の内容を確認したり、変更したりすることができる。また、プリント端末8のタッチセンサモニタ810の画面を見ながら、変換する画像フォーマットやプリントアウトする画像を手動で新規に設定することもできる。
以下に、プリント端末8で実行される画像フォーマット変換処理を説明する。図32は、プリント端末8で実行される画像フォーマット変換制御を示すフローチャート図である。本フローは、デジタルカメラまたは、メモリカードがプリント端末8と通信可能に接続されることによりスタートする。
先ず、ステップS701では、接続されたデジタルカメラに装着されているメモリカードまたはメモリカードスロットに装着されたメモリカードに記録されている画像フォーマット情報を取得する。ステップS702では、画像データを読み出す。ステップS703では、画像フォーマット変換を実行する。ステップS704では、画像フォーマット変換した画像データをメモリカードに記録する。メモリカードには、変換前の画像データを変換後の画像データで上書きするように記録する。
続いて、ステップS705では、メモリカードからプリント指示情報が存在するか検出する。存在する場合にはステップS706に進み、存在しない場合にはステップS708に進む。ステップS706では、プリント指示情報をメモリカードから取得する。ここで、プリント指示情報は、メモリカード内の画像データに対するもので、プリントの有無、プリント枚数、プリントサイズ等の情報である。そして、ステップS707では、プリント指示情報、注文情報に基づいてプリント処理を実行する。
また、ステップS708では、メモリカード内の画像データを一覧表示し、プリント注文可能な画面を表示する。図33に表示例を示す。図33の表示例において、一覧表示されたメモリカード内の画像データのサムネイルに対して、サムネイルの下にそれぞれ設けられたボタンを操作することで、個々の画像に対して画像フォーマット、プリントについて指示できる。また、右下のボタンを操作することにより一括して指示することもできる。
次に、ステップS709では、注文操作があったか検出する。注文があった場合にはステップS707に進み、注文が無かった場合には本フローを終了する。
上記実施形態によるプリント端末8では、メモリカードに予め記録された情報に基づいて自動的に画像フォーマット変換処理を実行するようにしたが、プリント端末8のタッチセンサモニタ810上に画像フォーマットを設定するための設定メニューを表示して、使用者がプリント端末を操作して画像フォーマット変換の設定を行うようにしてもよい。
このように制御することにより、プリント端末にデジタルカメラを接続またはメモリカードを装着するだけで、画像フォーマット処理が完了し、メモリカードに戻されるので、使用者には最初から所望の画像フォーマットの画像データで撮影したものと同様の感覚を持たせることができる。また、変換された画像フォーマットの画像データをメモリカードに戻す場合に、変換前の画像フォーマットの画像データをメモリカードから消去する。このように上書きされることで、所望の画像フォーマットの画像データと、所望以外の画像フォーマットの画像データの2つの画像データを同時に記憶してメモリカードの記憶容量を無駄に使用することがない。
なお、画像フォーマット変換によっては変換前の画像データより変換後の画像データのデータ量が増えてしまい、メモリカードの容量不足で画像データを戻して記録できなくなってしまう場合が考えられる。そのような場合にはタッチセンサモニタ810にメモリカードの交換等を促す警告表示を行う。メモリカードが交換されない場合には画像フォーマット変換処理を中止する。
なお、本実施の形態ではプリント端末8について説明したが、必ずしもプリント端末でなく街角に備えられた画像データを取り扱える端末であればプリント機能を備えていない端末に、本実施形態の機能を設けてもよい。
(第9実施形態)
次に本発明の第9実施形態におけるデジタルカメラシステムについて説明する。
図34は、本発明の第9実施形態におけるデジタルカメラシステムの概略を説明する図である。図34において、本実施形態のデジタルカメラシステムは、デジタルカメラ1001とパソコン1002からパソコン1006により構成される。デジタルカメラ1001とそれぞれのパソコン1002からパソコン1006とは、デジタルカメラ1001が撮像した画像データをやり取りする。
デジタルカメラ1001とパソコン1002との間では、メモリカードに記憶された画像データをデジタルカメラ1001、パソコン1002がそれぞれ備えるメモリカードスロットを介してやり取りする。また、デジタルカメラ1001とパソコン1003とは遠隔地に離れて設置されており、デジタルカメラ1001とパソコン1003との間では、インターネットを介して接続される。
また、デジタルカメラ1001とパソコン1004との間では、有線ケーブル接続される。デジタルカメラ1001とパソコン1005との間では、パソコン1005に接続されたクレードルを介して接続される。デジタルカメラ1001とパソコン6との間では、ブルートゥース等の近距離無線回線で接続されている。
図35を用いてデジタルカメラ1001の構成を詳細に説明する。図35は、デジタルカメラ1001の構成を示す機能ブロック図である。
図35において、デジタルカメラ1001は、CPU1101、撮影レンズ1102、撮像素子1103、画像処理回路1104、内蔵メモリ1105、メモリカードスロット1106、操作回路1107、表示回路1108、モニタ1109、電源回路1110、通信回路1111、無線回路1112、通信ターミナル1113、クレードル接続ターミナル1114により構成される。当然、他にもデジタルカメラの機能を実現するための回路は存在するが本発明と関係が薄いので説明を省略する。
CPU1101は、デジタルカメラ1001で実行される様々な機能を実現するメイン回路である。CPU1101は、CPU1101内メモリ、内蔵メモリ1105に記憶されたプログラムを実行し、デジタルカメラ1001内の回路を制御する。撮影レンズ1102は、被写体像を撮像素子1103の受光面上に撮像させるための光学レンズである。
撮像素子1103は、撮影レンズ1102を介して入力した光学像を電気画像信号に変換する素子で、例えば、CCDである。画像処理回路1104は、撮像素子1103から出力された電気信号をアナログ/デジタル変換してデジタル信号を生成する。また、画像処理回路1104は、デジタル変換されたデジタル信号に対して補間処理等を施して画像データを生成する。内蔵メモリ1105は、画像データ、制御プログラム等を記憶するためのメモリである。例えば、不揮発性の半導体メモリが用いられる。内蔵メモリには、撮影レンズ1102の色収差情報等を記憶している。
メモリカードスロット1106は、メモリカードが挿入され、メモリカードに画像データ等のデータを書き込んだり、データを消去したりするためのスロットである。操作回路1107は、デジタルカメラ1に設けられた複数の操作ボタンの操作を検出し、CPU1101に伝達する回路である。デジタルカメラ1001に設けられた操作ボタンには、撮影開始を指示するためのレリーズボタン、モニタ上のカーソルを移動させる十字ボタン等を備える。操作回路1107は、レリーズボタンの半押し操作、全押し操作を検出する。
表示回路1108は、モニタ1109に表示する画面データを生成する回路である。モニタ1109は、デジタルカメラ1001の背面に設けられた液晶ディスプレイ等であり、表示回路1108が生成する画面データを表示する。電源回路1110は、デジタルカメラ1001を駆動するため、各回路に電力を供給するための回路である。また、充電池の充電を実施する。通信回路1111は、デジタルカメラ1001と外部機器との通信を可能にするためのインターフェース回路である。また、通信回路1111は、画像データ等を通信規格に従ったデータに変換したり、通信規格に従ったデータをデジタルカメラ1001で扱えるデータに変換したりする。
無線回路1112は、外部機器と無線で通信を行うための回路である。通信ターミナル1113は、外部機器とケーブルを使った通信を行うためのケーブル接続端子である。クレードル接続ターミナル1114は、クレードルに設けられた接続ターミナルと接続し、外部装置と通信を行うための端子群を備えた接続ターミナルである。また、クレードル接続ターミナル1114には、通信端子の他に、電源端子を備えている。電源端子は、電源回路1110と接続されており、クレードルを介して外部電源と接続された場合には外部電源から供給される電力でデジタルカメラ1001を駆動し、また充電池を充電する。
次に、デジタルカメラ1001の機能について説明する。
デジタルカメラ1001は、複数の画像フォーマット等を設定するための選択メニューを備える。選択メニューでは、画像データを利用する環境に合わせて、画像データの圧縮方式、画像サイズ等が選択可能である。
しかし、本実施形態のデジタルカメラ1001は、1つの画像フォーマットを生成する回路またはプログラムしか搭載していない。従って、デジタルカメラ1001では選択メニューで設定可能な画像フォーマットの全ての画像フォーマットの画像データを生成することができない。
本実施形態のカメラシステムでは、外部機器を利用して、選択メニューで設定された画像フォーマットの画像データを得ることを実現する。以下に、実現するための具体例を説明する。
先ず、画像フォーマット、画像サイズ選択メニューの設定操作について説明する。様々な設定項目を設定する設定モードに入り、画像フォーマット、画像サイズを設定する選択メニューを選択すると、図36に示す画面が表示される。各項目の選択は十字ボタンを使って行われる。
デジタルカメラ1001の画像フォーマット、画像サイズの選択メニューでは、初期値として非圧縮TIFFフォーマットで、最大画像サイズ(フルサイズ)が設定されている。画像データを送信する通信回線の速度、メモリ媒体の容量が増えているので、初期値の設定のまま、データ量の大きい非圧縮TIFFフォーマットの画像データであっても利用上あまり問題にならない。デジタルカメラ1001では、その他の画像フォーマットとして、JPEG2000、JPEG(低圧縮)、JPEG(高圧縮)が選択できる。また、画像サイズとして、それぞれの画像フォーマットにおいてフルサイズ(例えばSXGA)、中サイズ(例えばXGA)、低サイズ(例えばVGA)が選択できる。
デジタルカメラ1001は、ここで選択、設定された画像フォーマット、画像サイズの設定項目を内蔵メモリ1105に保存し、撮影時に使用する。当然、説明を省略した日時設定、省電力設定等のその他の設定項目についても内蔵メモリ1105に保存する。
次に、デジタルカメラ1001における撮影、記録制御について説明する。
上述した通り、デジタルカメラ1001は、図36に示した画像フォーマットを設定する選択メニューで、使用者がどの画像フォーマットを設定している場合において、非圧縮TIFFフォーマット、フルサイズでメモリカードに保存する。非圧縮TIFFフォーマットの画像データは、画像データを扱うことができるほぼ全ての機器やソフトウェアで再生することが可能であり、デジタルカメラ1001で設定できる最も高画質な画像フォーマットであるため、非圧縮TIFFフォーマットで画像データを保存する。また、非圧縮TIFFフォーマットの画像データであれば、画像変換処理可能な汎用ソフトを利用して他の所望の画像フォーマット、画像サイズに変換できる。
また、デジタルカメラ1001は、画像データを保存する際に、Exifファイル形式に従い、画像データに様々な情報を付加して保存する。また、Exifファイルに付加するサムネイル画像データは、オリジナルの画像データと同じ非圧縮TIFFフォーマットで生成して保存する。
以下にデジタルカメラ1001で実行される撮影、記録制御について具体的に説明する。図37は、デジタルカメラ1001のCPU1101で実行される制御を示すフローチャート図である。本フローは、使用者によるレリーズボタンの全押し操作を検出することによりスタートする。
先ず、ステップS1101では、撮像素子1103を制御して、画像信号を得る。続いてステップS1102では、撮像素子1103から出力された画像信号に対して様々な処理を施し、非圧縮TIFFフォーマットの画像データを生成する。様々な処理には、例えば、A/D変換処理や画素補間処理等がある。
ステップS1103では、内蔵メモリに記憶されている画像フォーマット、画像サイズ情報を読み出す。続いてステップS1104では、読み出した画像フォーマット情報、画像サイズ情報を画像データに対応付けてメモリカードに記憶する。画像フォーマット情報、画像サイズ情報と画像データとを対応付けて記憶する制御については後述する。ステップS1105では、設定された画像フォーマットに対応する変換プログラムが既にメモリカードに記憶されているか判別する。対応変換プログラムとは、パソコン1002等の外部機器で実行するための、非圧縮TIFFフォーマットの画像データをJPEG2000フォーマット、JPEGフォーマットの画像データに変換するプログラムである。対応変換プログラムについては後述する。当然、非圧縮TIFFフォーマットに設定されている場合には対応プログラムを記憶する必要はない。対応変換プログラムが記憶されている場合には本フローを終了し、対応変換プログラムが記憶されていない場合にはステップS1106に進む。ステップS1106では、対応プログラムをメモリカードに書き込む。
上記制御では、異なる画像フォーマット毎に対応する変換プログラムを用意した。これにより、必要の無い変換プログラムは書き込むことがないので、無駄にメモリを使うこともないし、書き込み処理の負担も軽減できる。
なお、用意されている全ての画像フォーマットに対応する変換プログラムをメモリカードに書き込むようにしてもよい。また、画像フォーマット毎の変換プログラムを用意する代わりに、全ての画像フォーマットに対応する1つの変換プログラムを用意してそのプログラムをメモリカードに書き込むようにしてもよい。
また、上記制御では、撮影時に変換プログラムを書き込むようにしたが、例えば、メモリカード挿入時や、図36に示す画像フォーマット選択メニューを終了した時、撮影後の所定タイミングでメモリカードに書き込むように制御してもよい。
次に、図37のステップS1104において実行される、設定された画像フォーマット情報、画像サイズ情報を画像データに対応付けて保存する方法について説明する。
非圧縮TIFFフォーマットの画像データを含むExifファイルのヘッダ部分に設定情報を付加する方法について説明する。この方法とは別の方法として、Exifファイルとは別に設定情報を含むテキストファイルを作成し所定のルールで対応付ける方法でも実施可能であるが、今回は使用者にとって取り扱いが簡単な前者の方法について説明する。
Exifファイルのヘッダ部分に設定情報を付加する方法について説明する。Exifファイルには、様々な情報が付加されている。例えば、撮影日時情報、等がある。メーカが独自に自由に情報を付加することができる項目がある。今回はその項目に画像フォーマット、画像サイズの設定情報を付加する。画像フォーマット、画像サイズの設定情報を認識できるように変換プログラムを製作すればよいので、他の項目に設定情報を付加してもよい。
以上のようにすることで、デジタルカメラ1001には、非圧縮TIFFフォーマットの画像データを生成および再生するプログラムまたは画像処理回路を備えるだけでよい。パソコン等の他の装置でデジタルカメラ1により撮影された画像データを使用する時には自動的に設定した画像フォーマットに変換されるので使用者には不都合はない。他の画像フォーマットに変換した場合に画像劣化もほとんどない。
次に、図37のステップS1106でメモリカードに書き込まれる変換プログラムについて説明する。変換プログラムは、多くの機器で実行できるような言語で作られている。また、対応プログラムは、外部機器で自動的に実行されるようにプログラムされている。また、処理を終了した場合にはExifファイルのヘッダ部を変更し、画像フォーマット変換に用いるために付加された画像フォーマット情報、画像サイズ情報を消去する。また、規定された画像フォーマット情報、画像サイズ情報は変換された画像データに従って上書き保存される。
以下に、変換プログラムの具体的な内容を説明するため、画像データの閲覧、プリント等を行うパソコン1003において実行される制御について説明する。
パソコン1003に接続されたカードスロットにメモリカードが挿入されると自動的にパソコン1003内やメモリカード内を検索するソフトが起動する。これによりメモリカード内の変換プログラムを起動するか否かを決定する。既に変換プログラムの内蔵している場合にはそれを起動する。起動した変換プログラムを使用して、画像フォーマット情報、画像サイズ情報が付加された画像ファイルの画像フォーマットを変換する。
以下にパソコン1003で実行される制御を具体的に説明する。
図38は、パソコン1003により実行される変換制御を示すフローチャート図である。パソコン1003に接続されたメモリカードスロットにメモリカードが装着されたことを検出した本フローがスタートする。
先ず、ステップS1201では、装着されたメモリカードを検索する。次にステップS1202では、自己実行型のプログラムが存在するか判別する。今回の変換プログラムがこのプログラムに相当する。存在する場合にはステップS1203に進み、存在しない場合いは本フローを終了する。ステップS1203では、自己実行型のプログラムを実行する。ここまでの制御は、予めパソコン1003が備えているプログラムにより実行される。ステップS1204では、パソコン3内のメモリを検索する。続くステップS1205では、変換プログラムが存在しているか判別する。存在する場合にはステップS1206に進み、存在しない場合にはステップS1207に進む。ステップS1206では、パソコン1003内のメモリに存在する変換プログラムを実行する。変換プログラムは、インターネット等を通じてバージョンアップすることができるので、パソコン1003内に存在する変換プログラムのほうが新版である可能性が高いからである。当然、パソコン1003内の変換プログラムを使うことなく、メモリカード内の変換プログラムを実行するようにして、パソコン1003内のメモリを検索する時間を節約してもよい。
ステップS1207では、メモリカード内の変換プログラムを継続して実行する。ステップS1208では、メモリカード内にある画像ファイルをパソコン1003内のメモリに吸上げる。ステップS1209では、吸上げた画像ファイルのヘッダ部を検索する。ステップS1210では、画像データの画像フォーマットを変換する。ステップS1211では、Exifファイルのヘッダ情報の画像フォーマット、画像サイズの情報をフォーマット変換後の画像データに合った情報に変更する。ステップS1212では、メーカ独自項目に付加されている画像フォーマット、画像サイズ情報を削除する。ステップS1213では、メモリカード内の変換前の画像ファイルをフォーマット変換した画像ファイルで上書きする。
また、変換プログラムを実行できない外部装置でも、非圧縮TIFFフォーマットであれば汎用フォーマットであるためプリント、閲覧は可能である。更に、汎用の画像処理ソフトを使用して、画像フォーマット、画像サイズを変換することが可能である。
また、パソコン1003に変換プログラムが記憶されていることを前提に、メモリカードに画像フォーマット、画像サイズの設定情報を持つExifファイルのみ記憶するようにしてもよい。
また、本実施形態のデジタルカメラシステムでは、外部機器としてパソコンを用いて説明したが、携帯電話、ポータブルメモリ、プリンタ、他のカメラ、街角端末等でも本発明は適用できる。