JP4759802B2 - 車両用樹脂製窓 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用樹脂製窓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両を軽量化するために窓材として、無機ガラスにかわり樹脂を用いることが種々検討されている。そして、樹脂製の窓であっても、ガラスの場合と同様に結露による曇りを除去するために、樹脂製板材である基板の表面に熱線プリントを形成することが考えられる。また、ラジオやテレビの受信のために、樹脂製の基板にアンテナプリントなどの導線を設けるニーズも生じる。
これらの熱線プリントや導線などの導電性層には、給電を行ったり電気信号を通電するために、金属製の端子を接続する必要がある。しかし従来は金属製の端子を導電性層を介して樹脂製の基板に充分強固に固定することが困難だった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の実情に鑑み、窓材として樹脂を用いる場合に、金属製の端子を樹脂製板材である基板に強固に固定し得るようにした車両用樹脂製窓を提供することを目的としてなしたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
車両窓用の樹脂製基板と、
車両への取付け状態における前記樹脂製基板の車内側面に突出した突設部材と、
該突設部材に支持されるとともに前記樹脂製基板の車内側面に形成された導電性層に導電性接続手段を介して接続された端子と、
を備えた車両用樹脂製窓であって、
前記突設部材は、前記樹脂製基板と射出成形により一体的に形成され、且つ、断面形状が逆L字状で、前記樹脂製基板の面に対して直交する方向に突出する部材を備えた車両用樹脂製窓を提供する。
本発明においては、
前記突設部材は、前記樹脂製基板の面に対して直交する方向から見た形状がコの字状の部材と、該コの字状の部材の前記樹脂製基板から離反した側の端部に前記樹脂製基板の面に対し平行に延びる部材とを備えた車両用樹脂製窓を提供する。
本発明においては、
前記導電性接続手段は、少なくともその一部が前記導電性層に重合するよう前記樹脂製基板に設けられ、前記突設部材により押圧されることにより樹脂製基板に対し固着される車両用樹脂製窓を提供する。
本発明においては、
前記樹脂製基板の面に対し平行に延びる部材は、前記コの字状の部材と連らならない側の端部が開放された切除部を備え、該切除部には金属製の端子ベースが取付けられている車両用樹脂製窓を提供する。
本発明は、
前記導電性接続手段と、前記突設部材の樹脂製基板に対し平行に延びる部材との間に、樹脂製基板の厚さ方向に切断した形状が略U字状に形成された端子が嵌め込まれ、該端子は突設部材の樹脂製基板に対し平行に延びる部材により樹脂製基板側に付勢されて当接している車両用樹脂製窓を提供する。
本発明は、
車両窓用の樹脂製基板と、
車両への取付け状態における前記樹脂製基板の車内側面に突出した突設部材と、
該突設部材に支持されるとともに前記樹脂製基板の車内側面に形成された導電性層に導電性接続手段を介して接続された端子と、
を備えた車両用樹脂製窓であって、
前記突設部材が前記樹脂製基板と一体的に構成された端子係止突起であり、
該端子係止突起は、前記樹脂製基板に直接連なる角柱状部と、該角柱状部の樹脂製基板に対し反対側端部に連なり角柱状部よりも幅が広く形成された係止本体部を備え、
該係止本体部の角柱状部側端部に形成された顎状の係止部には、端子又は端子支持部材が被嵌されて係止されている車両用樹脂製窓を提供する。
本発明は、
前記係止本体部は、角柱状部から離反する方向へ向けて幅が狭くなるよう勾配が付されており、前記端子支持部材には、金属性の端子が取付けられ、該端子と導電性接続手段は当接して接続されている車両用樹脂製窓を提供する。
本発明は、
前記導電性接続手段は、導電性の金属粉、樹脂製基板に対し密着性のあるバインダおよび溶剤を混練したものを塗着して形成した車両用樹脂製窓を提供する。
【0005】
本発明においては、端子を樹脂製基板に設けた突設部材に支持させることにより、端子を樹脂製基板に対し容易かつ確実にしかも強固に固定できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例とともに説明する。
図1〜図8は本発明を実施する形態の一例である。図1は本発明の車両用樹脂製窓の一例を示す平面図、図2は図1のII−II方向拡大矢視図、図3は図2のIII−III方向矢視図、図4は図2、3に示す端子ベースに端子を接続した状態を示す縦断側面図で、端子近傍部の第一例である。また、図5は図1に示す車両用樹脂製窓の基板に一体に設けた端子ベース係止手段の平面図、図6は図5のVI−VI方向矢視図、図7は図2、3、4に示す端子ベースの平面図、図8は図7のVIII−VIII方向矢視図である。
【0007】
図1〜図8において、1は車両用樹脂製窓であり、車両用樹脂製窓1は、樹脂製板材である基板2を備えている。また、車両に取付けた場合に車内側となる基板2の一面には、基板2の幅方向両側下部に位置するよう、端子ベース係止手段3が基板2と一体的に形成されている。図2〜図6に示すように、端子ベース係止手段3の側面形状は逆L字状で、基板2の面に対して直交する方向へ突出する、平面形状がコの字状の部材3aと部材3a上に一体的に設けられ基板2の面に対して平行に延びる部材3bとを備えている。しかして、端子ベース係止手段3の部材3bには、平面的に見ると、部材3aから離反した側の先端が開いたU字状の切除部4が形成されている。基板2および端子ベース係止手段3としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレートなどの透明な熱可塑性樹脂が使用される。
【0008】
基板2における端子ベース係止手段3を設けた面の幅方向両側には、端子ベース係止手段3の部材3bにおける切除部4の開口側近傍に位置するよう、上下に延びる広幅の導電性層5が電極として塗着されている。また、基板2における端子ベース係止手段3を設けた面には、熱線プリントや導線となる複数の細幅の導電性層6が左右の導電性層5を接続するよう、塗着されている。導電性層5、6としては、銀粉などの導電性の金属粉および基板2に対し密着性のあるポリエステル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂などのバインダ、または印刷性を附与するためのブチルセロソルブアセテートなどの溶剤を混練したものが使用される。
【0009】
端子ベース係止手段3には、端子ベース7が係止されており、端子ベース7は、基板2の表面に固着した導電性ゴム板または導電性接着ペーストのような導電性接続手段8を介して、導電性層5に対して電気的に接続されている。端子ベース7は鉄や銅などの金属製で、図7、8に示すように、立方体状の基部7aと、基部7aの軸線方向前方に設けられた円板状の先端部7bと、基部7aおよび先端部7bを繋ぐ、先端部7bよりも小径の中間部7cとを備えている。しかして、端子ベース7を端子ベース係止手段3に係止させた際、基部7aと先端部7bとに挟まれた中間部7cの部分に形成された溝9が、端子ベース係止手段3における切除部4の周縁に嵌合し、基部7aと先端部7bとの対向面が端子ベース係止手段3における部材3bの厚さ方向両面に対し係止し得るようになっている。
【0010】
導電性接続手段8が導電性ゴム板の場合は、端子ベース7を端子ベース係止手段3に係合させた際、導電性接続手段8には、端子ベース7の底面により圧縮されて反発力が生じるため、端子ベース7は導電性接続手段8の反発力により端子ベース係止手段3ひいては基板2に対し確実に固定される。また、導電性接続手段8が導電性ペーストの場合は、端子ベース7は接着力により基板2ひいては端子ベース係止手段3に対して確実に固定される。
【0011】
図4に示すように、端子ベース7の先端部7bにおける中間部7cとは反対側の端面には、端子10が半田付けにより固着されている。端子10は鉄や銅などの金属製で、側面形状はほぼU字状に形成され、幅は先端部7bの径よりも小さい寸法となっている。
【0012】
車両用樹脂製窓1を製造する場合には、基板2は金型を用いて射出成形することにより製造する。すなわち、所定形状のキャビテイを備えた固定金型と可動金型とを閉じ、供給路から溶融樹脂をキャビテイ内に供給して冷却し固化させると、基板2が形成される。形成された基板2を金型から取出し、基板2における端子ベース係止手段3の突出した面に所定の状態に導電性層5、6を塗着させる。また、端子ベース係止手段3の部材3bにおける切除部4開口側の近傍において、基板2の表面に、一部が導電性層5と重合するよう、導電性接続手段8を固着し、しかる後、端子ベース7を導電性接続手段8に接触させるとともに端子ベース7を溝9を介して端子ベース係止手段3に係止し固定させる。端子10は端子ベース7を端子ベース係止手段3に取付けた後で端子ベース7の先端部7bに接続する。これで、車両用樹脂製窓1は完成する。
【0013】
本発明の図示例によれば、窓材として樹脂を用いる場合に、端子ベース7を、基板2と一体に形成された端子ベース係止手段3に取付けるとともに、導電性接続手段8により基板2に対し取付け、この端子ベース7に端子10を固定しているため、基板2に対し端子10を容易かつ確実にしかも強固に固定することができる。
【0014】
図9および図10は、本発明の車両用樹脂製窓に用いる端子近傍部の第二例を示し、図9は端子押え手段および端子の部分の縦断側面図、図10は図9のX−X方向矢視図である。この図示例では、基板2には、前述の図示例における端子ベース係止手段3のかわりに端子押え手段11が基板2と一体的に設けられている。すなわち、端子押え手段11の側面形状は逆L字状で、基板2の面に対して直交する方向へ突出する、平面形状がコの字状の部材11aと部材11a上に一体的に設けられ基板2の面に対して平行に延びる矩形状の部材11bとを備えている。端子押え手段11としては、基板2と同一の材質で、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレートなどの透明な熱可塑性樹脂が例示される。
【0015】
しかして、一部が導電性層5に重合するよう基板2に固着した導電性接続手段8は、端子押え手段11における部材11bの面に対し対向する位置に位置している。また、端子10は側面視でほぼU字状に形成されて端子押え手段11の部材11bと導電性接続手段8との間に配置されている。端子10の導電性接続手段8に対向する部材10aは導電性接続手段8に当接し、部材11bに対向する部材10bは、部材11bに当接して端子押え手段11の外方へ延び、部材10bの端子押え手段11から外方へ突出した部分は、部材11bから離反するに従い基板2から離反する方向へ曲折している。なお、10cは端子押え手段11の部材11bに対向する位置に配置されて部材10aと10bとの繋ぎ部に接続された端子10の補強部材である。
【0016】
かかる構成とすると、窓材として樹脂を用いる場合に、端子10を、基板2と一体に形成された端子押え手段11により押圧するとともに、導電性接続手段8を介して基板2に対し固定しているため、基板2に対し端子10を容易かつ確実にしかも強固に固定できる。
【0017】
図11は、本発明の車両用樹脂製窓に用いる端子近傍部の第三例を示し、端子押え手段および端子の部分の縦断側面図である。この図示例では、端子10の部材10bは基端側から先端側へ向けて昇り勾配に形成されている。しかして、部材10bは端子押え手段11の部材11b先端部で当該先端部に当接して基板2側に付勢されている。
【0018】
図12は、本発明の車両用樹脂製窓に用いる端子近傍部の第四例を示し、端子押え手段および端子の部分の縦断側面図である。この図示例では、端子10の部材10aは基端側から先端側へ向けて昇り勾配に形成され、端子押え手段11の部材11b先端部で当該先端部に当接して基板2側に付勢され、端子押え手段11の部材11bから外方へ延び、約180度曲折して端子押え手段11における部材11bの反基板側へ延びる部材10bが形成されている。また、部材10aと10bとの間に形成された端子押え手段11の部材11aと平行な部分には、側面形状がL字形状の部材10dが接続され、この部材10dが部分的に導電性層5と重ね合わされた導電性接続手段8に当接している。しかして、この場合にも、部材10aは端子押え手段11の部材11b先端部で当該先端部に当接して基板2側に付勢されている。
【0019】
図11、12のような構成としても、窓材として樹脂を用いる場合に、端子10を、基板2と一体に形成された端子押え手段11により押圧するとともに、導電性接続手段8を介し基板2に対し固定しているため、基板2に対し端子10を容易かつ確実にしかも強固に固定できる。
【0020】
図13〜図17は、本発明の車両用樹脂製窓に用いる端子近傍部の第五例を示し、図13は端子係止突起および端子の部分の正面図、図14は図13のXIV−XIV方向矢視図、図15は図13に示す端子係止突起の正面図、図16は図15のXVI−XVI方向矢視図、図17は図15のXVII−XVII方向矢視図である。基板2には、車両の窓に取付けた場合に車内側となる面に基板2の表面から突出する端子係止突起12が一体的に設けられている。すなわち、端子係止突起12の正面形状は、基板2に直接連なる角柱状部12aと角柱状部12aの基板2とは反対側端部に一体に連なり角柱状部12aに繋がる部分は角柱状部12aよりも幅が広く形成された係止本体部12bを備えている。係止本体部12bの正面形状は図13、15に示すように角柱状部12aから離反する方向へ向けて幅の狭くなるよう勾配が付されている。しかして、係止本体部12bの角柱状部12a側端部には、顎形状の係止部12cが形成されている。
【0021】
基板2の端子係止突起12近傍には導電性層5が塗着してあるとともに、基板2には、端子係止突起12を挟んで配置され、導電性層5に重合するようにした導電性接続手段8とゴム板や接着ペーストのような接続手段8’が固着してある。また、端子係止突起12には、金属製の端子13が被嵌された状態で係止されている。すなわち、端子13は金属製で、係止本体部12bに被嵌されるよう一端部が開口されたキャップ部13aと、キャップ部13aの開口側端部に左右に分割して設けられた平板状の基部13bとを備えている。
【0022】
しかして、基部13bのキャップ部13a内側端部には、係止本体部12bの係止部12cに係止し得るようにしたフック状の係止部13cが形成されている。したがって、導電性接続手段8および接続手段8’がゴムの場合には、端子13を端子係止突起12に被嵌し係止させ、基部13bの導電性接続手段8や接続手段8’に対向した面を導電性接続手段8および接続手段8’に当接させると、導電性接続手段8および接続手段8’は力を受けて圧縮される。このため、導電性接続手段8および接続手段8’には反力が生じ、その結果、端子13は基板2から離反する方向へ押されるため、端子13の係止部13cは端子係止突起12の係止部12cに対し確実に係止され、端子13は基板2に対し固定される。
【0023】
さらに、導電性接続手段8および接続手段8’が接着ペーストの場合には、端子13の基部13bを導電性接続手段8および接続手段8’に接着するだけで、端子13は端子係止突起12および基板2に確実に固定される。本図示例によれば、キャップ状の端子13を端子係止突起12被嵌させるだけで、端子13を端子係止突起12に対し容易かつ確実にしかも強固に固定できる。
【0024】
図18および図19は、本発明の車両用樹脂製窓に用いる端子近傍部の第六例を示し、図18は端子支持部材係止突起、端子支持部材および端子の部分の正面図、図19は図18のXIX−XIX方向矢視図である。しかして、この図示例においては、基板2には、車両の窓に取付けた場合に車内側となる面に基板2の表面から突出する端子支持部材係止突起14が一体的に設けられている。すなわち、端子支持部材係止突起14の正面形状は、基板2に直接連なる角柱状部14aと角柱状部14aの基板2とは反対側端部に一体に連なり角柱状部14aに繋がる部分は角柱状部14aよりも幅が広く形成された係止本体部14bを備えている。係止本体部14bの正面形状は図18に示すように角柱状部14aから離反する方向へ向けて幅の狭くなるよう勾配が付されている。しかして、係止本体部14bの角柱状部14a側端部には、顎状の係止部14cが形成されている。
【0025】
基板2の端子支持部材係止突起14近傍には導電性層5が塗着されているとともに、基板2には、端子支持部材係止突起14を挟んで配置され、導電性層5に重合するようにした導電性接続手段8とゴム板や接着ペーストのような接続手段8’が固着してある。また、端子支持部材係止突起14には、端子支持部材15が被嵌された状態で係止されている。すなわち、端子支持部材15は樹脂製製で、係止本体部14bに被嵌されるよう一端部が開口されたキャップ部15aと、キャップ部15aの開口側端部に左右に分割して設けられた平板状の基部15bとを備えている。しかして、基部15bのキャップ部15a内側端部には、係止本体部14bの係止部14cに係止し得るようにしたフック状の係止部15cが形成されている。
【0026】
また、端子支持部材15の基部15bには、端子支持部材15を端子支持部材係止突起14に係止させた際に導電性接続手段8に当接し得るよう、鉄や銅の金属製の端子16が一部埋込まれた状態で取付けられている。端子16の先端は、基部15bから突出し基板2から離反する方向へ斜めに延びている。導電性接続手段8や接続手段8’は前述の第五例と同様に機能する。本図示例の場合には、端子支持部材15を端子支持部材係止突起14に対し被嵌し係止させることにより、端子16を端子支持部材15を介し端子支持部材係止突起14および基板2に対し容易かつ確実にしかも強固に固定できる。
【0027】
図20〜図24は、本発明の車両用樹脂製窓に用いる端子近傍部の第七例を示し、図20は端子支持部材係止突起、端子支持部材および端子の部分の正面図、図21は図20のXXI−XXI方向矢視図、図22は図20の端子支持部材における基部端部の端子取付け部の拡大図、図23は図22のXXIII−XXIII方向矢視図、図24は図21、22に示す端子の斜視図である。本図示例は、基本的には図18、19に示すものとほぼ同一構造であるが、端子16は端子支持部材15に埋込まれてはおらず、端子支持部材15における基部15bのうち、左右何れかの側に一側が開口するよう設けた端子挿入溝17に側方から挿入し得るようになっている。
【0028】
すなわち、端子挿入溝17の側面形状は、図23に示すようにキャップ状に形成されているとともに、図22に示すように、基部15bの長手方向へ延びており、端子挿入溝17における両側部17aの導電性接続手段8に対向する面は開口している。また、端子16の端子挿入溝17へ挿入する部分は、図24に示すように、側面形状が端子挿入溝17に合致する凸形状に形成され、長手方向両側の平坦部分16aは端子挿入溝17の両側部17a内に位置して導電性接続手段8に当接し得るようになっている。さらに、端子16の一方の平坦部分16aの一端は、端子挿入溝17から突出して、基板2から離反する側へ延びている。本図示例の場合にも、端子支持部材15を端子支持部材係止突起14に対し被嵌し係止させることにより、端子16を端子支持部材15を介し端子支持部材係止突起14および基板2に対し容易かつ確実にしかも強固に固定できる。
【0029】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の車両用樹脂製窓によれば端子を樹脂製基板に設けた突設部材に支持させることにより、樹脂製基板を容易かつ確実にしかも強固に固定できる、という優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用樹脂製窓の一例を示す平面図である。
【図2】図1のII−II方向拡大矢視図である。
【図3】図2のIII−III方向矢視図である。
【図4】図2、3に示す端子ベースに端子を接続した状態を示す縦断側面図で、端子近傍部の第一例である。
【図5】図1に示す車両用樹脂製窓の基板に一体に設けた端子ベース係止手段の平面図である。
【図6】図5のVI−VI方向矢視図である。
【図7】図2、3、4に示す端子ベースの平面図である。
【図8】図7のVIII−VIII方向矢視図である。
【図9】本発明の車両用樹脂製窓に用いる端子近傍部の第二例を示し、端子押え手段および端子の部分の縦断側面図である。
【図10】図9のX−X方向矢視図である。
【図11】本発明の車両用樹脂製窓に用いる端子近傍部の第三例を示し、端子押え手段および端子の部分の縦断側面図である。
【図12】本発明の車両用樹脂製窓に用いる端子近傍部の第四例を示し、端子押え手段および端子の部分の縦断側面図である。
【図13】本発明の車両用樹脂製窓に用いる端子近傍部の第五例を示し、端子係止突起および端子の部分の正面図である。
【図14】図13のXIV−XIV方向矢視図である。
【図15】本発明の車両用樹脂製窓に用いる端子近傍部の第五例を示し、端子係止突起の正面図である。
【図16】図15のXVI−XVI方向矢視図である。
【図17】図15のXVII−XVII方向矢視図である。
【図18】本発明の車両用樹脂製窓に用いる端子近傍部の第六例を示し、端子支持部材係止突起、端子支持部材および端子の部分の正面図である。
【図19】図18のXIX−XIX方向矢視図である。
【図20】本発明の車両用樹脂製窓に用いる端子近傍部の第七例を示し、端子支持部材係止突起、端子支持部材および端子の部分の正面図である。
【図21】図20のXXI−XXI方向矢視図である。
【図22】図20の端子係止部材における基部端部の端子取付け部の拡大図である。
【図23】図22XXIII−XXIII方向矢視図である。
【図24】図21、22に示す端子の斜視図である。
【符号の説明】
1 車両用樹脂製窓
2 基板(樹脂製基板)
3 端子ベース係止手段(突設部材)
3a 部材(コの字状の部材)
3b 部材(平行に延びる部材)
4 切断部
5 導電性層
7 端子べース
10 端子
11 端子押え手段(突設部材)
12 端子係止突起(突設部材)
12a 角柱状部材
12b 係止本体部
12c 顎状の係止部
13 端子
14 端子支持部材係止突起(突設部材)
14a 端子支持部材係止突起(端子係止突起)
14b 係止本体部
15 端子支持部材
16 端子
Claims (8)
- 車両窓用の樹脂製基板と、
車両への取付け状態における前記樹脂製基板の車内側面に突出した突設部材と、
該突設部材に支持されるとともに前記樹脂製基板の車内側面に形成された導電性層に導電性接続手段を介して接続された端子と、
を備えた車両用樹脂製窓であって、
前記突設部材は、前記樹脂製基板と射出成形により一体的に形成され、且つ、断面形状が逆L字状で、前記樹脂製基板の面に対して直交する方向に突出する部材を備えた車両用樹脂製窓。 - 前記突設部材は、前記樹脂製基板の面に対して直交する方向から見た形状がコの字状の部材と、該コの字状の部材の前記樹脂製基板から離反した側の端部に前記樹脂製基板の面に対し平行に延びる部材とを備えた請求項1に記載の車両用樹脂製窓。
- 前記導電性接続手段は、少なくともその一部が前記導電性層に重合するよう前記樹脂製基板に設けられ、前記突設部材により押圧されることにより樹脂製基板に対し固着される請求項1又は2に記載の車両用樹脂製窓。
- 前記樹脂製基板の面に対し平行に延びる部材は、前記コの字状の部材と連ならない側の端部が開放された切除部を備え、該切除部には金属製の端子ベースが取付けられている請求項2に記載の車両用樹脂製窓。
- 前記導電性接続手段と、前記突設部材の樹脂製基板に対し平行に延びる部材との間に、樹脂製基板の厚さ方向に切断した形状が略U字状に形成された端子が嵌め込まれ、該端子は突設部材の樹脂製基板に対し平行に延びる部材により樹脂製基板側に付勢されて当接している請求項3に記載の車両用樹脂製窓。
- 車両窓用の樹脂製基板と、
車両への取付け状態における前記樹脂製基板の車内側面に突出した突設部材と、
該突設部材に支持されるとともに前記樹脂製基板の車内側面に形成された導電性層に導電性接続手段を介して接続された端子と、
を備えた車両用樹脂製窓であって、
前記突設部材が前記樹脂製基板と一体的に構成された端子係止突起であり、
該端子係止突起は、前記樹脂製基板に直接連なる角柱状部と、該角柱状部の樹脂製基板に対し反対側端部に連なり角柱状部よりも幅が広く形成された係止本体部を備え、
該係止本体部の角柱状部側端部に形成された顎状の係止部には、端子又は端子支持部材が被嵌されて係止されている車両用樹脂製窓。 - 前記係止本体部は、角柱状部から離反する方向へ向けて幅が狭くなるよう勾配が付されており、前記端子支持部材には、金属性の端子が取付けられ、該端子と導電性接続手段は当接して接続されている請求項6に記載の車両用樹脂製窓。
- 前記導電性接続手段は、導電性の金属粉、樹脂製基板に対し密着性のあるバインダおよび溶剤を混練したものを塗着して形成した請求項1乃至7の何れかに記載の車両用樹脂製窓。
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