JP4758619B2 - 問題工程特定方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、検査装置によって得られる検査情報に基づいて、薄膜デバイスの製造工程における欠陥の原因となる問題が発生した工程(問題工程)および/または装置(問題装置)を特定する方法に適用して有効な技術に関する。
半導体ウェハ、液晶ディスプレイ、ハードディスク磁気ヘッドなどの薄膜デバイスは多数の加工工程を経て製造される。このような薄膜デバイスの製造においては、歩留まり向上及び安定化を目的として、いくつかの一連の工程毎にパターン欠陥検査あるいは異物検査が実施される。さらにレビュー装置によって詳細な観察・解析が行われる場合もある。これらの検査情報に基づいて、プロセスないし工程あるいは装置の異常を発見し、欠陥の原因となった問題装置を特定することが行われている。
検査情報に基づいた問題工程特定方法としては、例えば、特許文献1には欠陥数を用いた機差解析により問題工程を特定する方法が開示されている。また、装置またはプロセス異常に特有の欠陥分布パターンを識別することにより、問題工程を推定することが試みられている。例えば、特許文献2には、不良分布画像データを問題工程推定可能な事例データベースと照合解析することにより問題工程の特定を行う方法、特許文献3には、欠陥を分布状態に基づいて問題工程と関連づけられたユーザ定義イベントに分類する方法が記載されている。
特開2000−12640号公報 特開平11−45919号公報 米国特許第5982920号明細書
ところで、上記特許文献1による方法では、各工程に多数の製造装置が存在することを前提としており、統計処理を行うため、精度の高い解析を行うためには多数の製品基板の検査情報が必要である。また、解析対象の選定は作業者によってなされるため、解析の効果は作業者の経験・知識に依存する。
また、上記特許文献2および特許文献3の欠陥分布パターン識別による問題工程特定のためには、問題工程に関連づけられた分布パターン情報のライブラリが必要であるが、一般的にそのようなライブラリの構築は容易ではない。
そこで、本発明の目的は、問題工程と関連付けられた過去の検査情報の蓄積がない場合にも、作業者の経験・知識に依存せずに、一枚の製品基板のある検査工程で得られる検査情報に基づいて、問題工程を特定可能な技術を提供することにある。また、本発明の別の目的は、問題工程と関連付けられた検査情報を容易に蓄積できる技術を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の問題工程特定方法および装置は、まず、一枚の製品基板のある工程の検査情報を入力し、その検査情報に基づいて異常を自動検知する。異常ありの場合には、上位データベースより所定の情報をダウンロードし、製品検査情報および上位データベースよりロードされた情報に基づいて問題工程を特定するようにしたものである。
特に、共通経路解析の方法において、上位データベースより製品基板と同一検査工程の所定の期間の製品検査情報をロードし、製品基板と欠陥分布状態あるいは欠陥外観の類似度が高いものおよび類似度が低いものを複数検索し、製品基板および検索した製品検査情報それぞれに対応する製造経路情報を上位データベースよりロードし、製品基板および類似度が高いものを共通して着工しかつ類似度が低いものを着工していない装置を問題装置候補として抽出するものである。
本発明によれば、製品検査情報の入力をきっかけに自動的に異常検知を行い、異常のある場合に、上位データベースから解析に必要な情報をダウンロードして問題工程特定の解析を実行するため、オペレータが解析対象のデータを選択する必要がなく、ユーザ定義のライブラリの準備も不要であり、容易に問題工程特定を実施することが可能である。
また、インライン検査の情報を用いるので問題発生から対策までの期間を短くすることができる。
さらに、本発明の結果出力方法によれば、製品検査情報と問題装置名と担当者とステータスがリストとなって表示されるため、調査・対策のフォローアップが容易にできる。また、レポート画面からは、問題装置特定済みの製品検査情報と、問題工程対策情報を登録可能なので、次回以降の問題工程特定および調査対策の時間短縮に有効な情報を容易に蓄積することができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の問題工程特定方法を適用した実施の形態の問題工程特定システムの概念を半導体ウェハの製造工程における問題工程特定を例として表した図である。101は半導体ウェハの製造工程を表している。前述したように、半導体ウェハは複数の加工工程を経て製造され、いくつかの一連の工程毎に製品検査、レビューが行われる。図では途中の工程を抜き出して示している。
製品ウェハはインライン検査装置102aにより検査され、次に製造装置103a,103b,103cによる加工工程の後、再びインライン検査装置102bによって検査される。製造装置103a,103b,103cは、定期的に面板検査装置104を用いて製造装置毎に評価される。これにより得られた装置評価情報106およびインライン検査によって得られた製品検査情報107は、上位データベース105に転送され、一定期間保存される。上位データベース105には、このほかに製造経路情報108、装置ログ・メンテナンス情報109も記録される。
問題工程特定装置110は、装置評価情報照合解析、共通経路解析、機差解析、装置ログ相関解析のいずれかの手法あるいはそれらの任意の組み合わせにより、問題候補装置を抽出する。最初に、情報取得手段111により、インライン検査装置102(102b)によって出力された製品検査情報を入力する。次に、異常検知手段112により、入力された製品検査情報に基づき異常の有無を自動検知する。異常がある場合は、情報取得手段111により、上位データベース105から上記の解析に必要な情報をダウンロードする。
次に、類似情報検索手段113により、異常のあった検査情報と類似する情報を照合検索する。次に、問題装置抽出手段114により、異常のあった検査情報と検索された情報に関連する製造経路情報108に基づいて、問題候補工程および装置を抽出する。最後に、結果表示手段115により、問題候補装置抽出結果を表示し、また、結果保存手段116により、レポートを作成し保存する。
次に、上位データベース105に保存される情報について説明する。
装置評価情報106は、面板検査装置104を用いた評価によって得られる情報であり、定期的かつ製造装置毎に取得される。その製造装置に複数のチャンバがある場合は、チャンバ毎に評価する。具体的には、製造装置で面板ウェハを着工した後、面板検査装置104により異物、スクラッチなどの欠陥を検出し、欠陥位置情報を取得する。
また、レビュー装置を用いてレビューを行い、欠陥画像、自動または手動で欠陥分類を行った場合は欠陥クラスといった欠陥外観情報を取得することができる。また、EDS機能搭載のSEM式レビュー装置やオージェ分析装置などの詳細解析装置を用いて詳細解析を行い、欠陥組成情報を取得する場合もある。したがって、レビュー装置や詳細解析装置を面板検査装置104に含めて考えてもよい。
このように検査、レビュー、詳細解析により得られる欠陥の位置情報、外観情報、組成情報などを装置評価情報106と呼ぶ。装置評価情報106は製造装置ID、チャンバIDおよび評価日時に対応づけられて保存される。
製品検査情報107は、製品のいくつかの一連の加工工程毎にインライン検査装置102によって検査されて得られる情報である。インライン検査装置102は、光学式の外観検査装置、SEM式の外観検査装置、異物検査装置などであり、パターン欠陥、スクラッチ、異物などの「欠陥」を検出し、その位置情報を出力する。装置評価と同様に、レビュー装置や詳細解析装置をインライン検査装置102に含めて考えても良く、これらにより、欠陥の外観情報や組成情報を取得することができる。製品検査情報107は、被検査ウェハのIDおよび検査工程名に対応づけられて保存される。
製造経路情報108は、製品ウェハ毎、あるいはロット毎に記録される情報であり、各加工工程で着工された製造装置ID、チャンバIDおよび着工日時からなる。また、検査工程で検査された検査装置IDおよび検査日時も含まれる。
装置ログ・メンテナンス情報109は、製造装置の様々な加工条件の時間変動、加工条件の設定値からのずれ量、製造装置の部品交換、分解清掃の情報などである。例えば、エッチング装置ではチャンバ内の温度、圧力、ガス流量、印加した高周波電力などが加工条件となる。
次に、問題工程特定装置110の動作について詳細に説明する。
問題工程特定装置110は、最初に、情報取得手段111により、インライン検査装置102によって出力された製品検査情報107を入力する。この入力はインライン検査装置102から直接行っても良いし、上位データベース105を介して行っても良い。インライン検査装置102から直接入力する場合は、決められた記憶領域に自動的に転送されるようにしておき、未処理の情報があれば、その情報に対し次の処理、すなわち異常の自動検知処理を行う。上位データベース105を介する場合は検査終了後、製品検査情報を上位データベース105に転送すると同時に、問題工程特定装置110にウェハIDおよび検査工程名を転送する。問題工程特定装置110はこれを検査終了ウェハリストに追加する。検査終了ウェハリストから、ウェハIDおよび検査工程名を1セット読み取り、未処理であれば上位データベース105から、そのウェハIDおよび検査工程名に対応する製品検査情報をダウンロードし、異常の自動検知処理を行い、その後リストに「処理済」の情報を付加する。
問題工程特定装置110は、次に、異常検知手段112により、入力された製品検査情報に基づき異常の自動検知を行う。異常検知は欠陥分布情報あるいは外観情報に基づいて行う。最初に、欠陥分布情報に基づいて異常を検知する方法について説明する。製品検査情報のうちの欠陥位置情報に基づいて欠陥分布状態を解析する。欠陥分布状態の解析は、例えば"Practical Pattern Detection from Distributed Defect Points on a Semiconductor Wafer", Proceedings of MVA2002-IAPR Workshop on Machine Vision Applications, pp.10-13 ,Dec. 2002、に開示されている手法によって行う。この手法によれば、欠陥はその分布状態によってランダム欠陥と領域性欠陥に分類される。領域性欠陥には、図2に示す環状・塊状・線状・円弧状の4つの有意形状パターンクラスがある。これらのいずれかが検出された場合、「異常あり」と判定する。
次に、欠陥外観情報に基づいて異常を検知する方法について説明する。欠陥外観情報は、レビューによって得られる、欠陥画像および外観に基づく分類によって付加される欠陥クラス情報である。分類は例えば、特開平7−201946号公報に記載されている方法を用いて自動的に行う。異常の有無は予め指定したクラスの欠陥の個数によって判定する。指定したクラスの欠陥の個数は、全数レビューによって取得してもよいが、欠陥数が多い場合は一般に全数レビューを行うのは困難である。その場合、「欠陥点サンプリング技術を利用した外観検査手法」、第13回外観検査の自動化ワークショップ、pp. 99-104(2001年12月)、に記載された方法で欠陥のサンプリングを行い、レビューして欠陥分類を行った後、各欠陥クラスの欠陥数を推定してもよい。対象とする欠陥クラスの指定は、品種・工程毎にレシピによって行っておく。品種・工程によらずに指定しておいてもよい。また、指定できる欠陥クラスは1個とは限らず、複数としてもよい。
上記方法で異常があると判定された場合は、異常検知のときと同じ情報を用いて、情報取得手段111および類似情報検索手段113および問題装置抽出手段114により、問題工程特定を行う。以下、本発明における問題工程特定方法について図3〜7、図11〜19を参照しながら説明する。
図3は、装置評価情報照合解析による問題工程特定方法を説明する図である。用いる情報は欠陥の位置情報である。製品検査情報入力後、前に述べた方法により欠陥分布の解析を行い、欠陥位置情報311から有意形状パターンを検出することにより異常を検知する(step301)。有意形状パターンがあった場合、対象とする製品検査情報に対応付けられている被検査ウェハのIDおよび検査工程名を読み取る。
次に、上位データベース105から必要な情報をダウンロードする(step302)。まず、被検査ウェハのIDに対応付けられた製造経路情報108をダウンロードする。製造経路情報108には、各加工工程に対応する装置ID、チャンバIDと着工日時、各検査工程に対応する装置IDと検査日時が含まれている。着工日時および検査日時順にソートした後、対象とする製品検査情報に対応する検査工程(102b)を検索する。一つ前の検査工程(102a)を検索し、その間の製造装置103a〜103cの情報を取得する。
次に、各製造装置および複数チャンバの場合は製品着工チャンバについて、被検査ウェハの着工日時の前後に評価された数セットずつの装置評価情報106をダウンロードする。製造装置あたりの装置評価情報106のセット数は予め決めておき、着工日時から近い順に所定数になるか情報が見つからなくなるまでダウンロードする。312a〜312cは装置評価情報のうち面板検査で得られた欠陥位置情報を示し、それぞれ製造装置103a〜103cに対応している。実際には各製造装置に対して複数セットの情報をダウンロードするが、ここではそれぞれ1セットの情報を示してある。
次に、ダウンロードされたすべての欠陥位置情報312と製品検査の欠陥位置情報311の照合を行い(step303)、類似度の最も高い欠陥位置情報312bを選出する(step304)。照合の方法は、画像化してパターンマッチングを行うものでも、それぞれの分布状態を表す特徴量を算出し、特徴量空間での距離を調べるものでもなんでもよい。類似度の最も高い欠陥位置情報312bに対応する製造装置103bを問題装置とする(step305)。
図4は、外観情報を用いて上記と同様の装置評価情報照合解析によって問題工程を特定する方法を説明する図である。本方法は、上記方法では異常検知がなされない、欠陥がランダムに分布している場合に対して有効である。製品検査情報入力後、前述した方法で指定クラスの欠陥数を取得し、その数が基準値を超えた場合に「異常あり」と判定する(step401)。指定クラスの代表的な欠陥の画像の欠陥外観情報411と同じ欠陥組成情報413は後のステップで用いる。
次に、上記方法と同様の方法で装置評価情報106をダウンロードする(step402)。ただし、欠陥位置情報の代わりに欠陥外観情報412を用いる。これに加えて欠陥組成情報414を用いてもよいが必須ではない。欠陥外観情報412a〜412c、および欠陥組成情報414a〜414cはそれぞれ製造装置103a〜103cに対応している。図面には表示していないが各製造装置に対して複数セットの情報をダウンロードする。一回の装置評価で複数欠陥画像が得られるため、1セットの情報は複数個の欠陥の画像の外観情報および組成情報からなる。
次に、欠陥画像の欠陥外観情報412および欠陥組成情報414と製品検査の欠陥外観情報411および欠陥組成情報413の照合を行い(step403)、類似度の最も高い412bと414bの情報の組を選出する(step404)。照合の方法には、画像から欠陥の特徴量を算出し特徴量空間での距離に基づく方法がある。組成情報からも同様に特徴量を算出し、組み合わせた特徴量空間での距離に基づいて類似度を算出してもよい。また、組成情報からまず同じ元素を含有するものを抽出し、その中で画像の特徴量空間での距離を比較してもよい。類似度の最も高い欠陥外観情報412bと欠陥組成情報414bの組に対応する製造装置103bを問題装置とする(step405)。
製品検査で異常が発生していても、装置評価情報には異常が現れない場合もある。理由としては、装置評価時の着工条件が製品着工の条件と異なっている、装置評価のタイミングが悪い、面板では発生しにくい欠陥であるなどが考えられる。そのような場合は共通経路解析が有効である場合が多い。
図5は、共通経路解析による問題工程特定方法を説明する図である。図面では、欠陥位置情報を用いて欠陥分布に基づいて問題工程を特定する方法を示しているが、装置評価情報照合解析と同様、欠陥外観情報と組成情報を用いてもよい。異常検知の方法は装置評価情報照合解析の場合と同様である(step501)。異常ありのとき、上位データベース105から、被検査ウェハと同じ品種かつ同じ検査工程の、所定の期間の過去の製品検査情報107をすべてダウンロードする(step502)。
次に、新しい製品検査情報と同一モード欠陥発生ウェハを検索する(step503)。すなわち、すべてのダウンロードした過去の製品検査情報について新しい製品検査情報との類似度を算出する。類似度算出の方法は装置評価情報照合解析の場合と同様である。そして、類似度が予め指定された基準値より高い過去の製品検査情報を選択する。この例では破線および点線で囲んだデータが選択されたものである。次に、新しい製品検査情報と選択された過去の製品検査情報に対応する製造経路情報108をダウンロードする(step504)。
次に、各製品検査情報に対応する製造経路情報から、一つ前の検査工程との間にある加工工程において着工された製造装置を調べ、共通する装置を抽出する(step505)。図面には、実線、破線、点線で囲まれた製品検査情報のそれぞれに対応する被検査ウェハの着工装置を実線、破線、点線で囲って示してある。この例ではそれぞれ、装置A2、装置B2、装置C2の経路、装置A1、装置B2、装置C2の経路、装置A3、装置B2、装置C1の経路で加工されているので、装置B2が共通する装置である。
最後に、共通する装置B2を問題装置として特定する(step506)。共通する装置が複数チャンバの装置である場合、チャンバも共通しているかを調べることにより、問題の発生箇所をより詳細に特定することができる。つまり、チャンバが共通していればそのチャンバ内で発生しているし、共通していなければ、搬送時などチャンバの外で発生している。
また、類似度が予め指定された基準値より低い過去の製品検査情報を同時に選択して共通経路解析に利用してもよい。この場合の問題装置特定方法を図16を用いて説明する。
図16に、製品検査で異常検知された製品を実線、類似度が基準値より高い製品を破線、類似度が基準値より低い製品を点線で囲んで示す。また、それぞれに対応する着工装置を実線、破線、点線で示す。異常検知された製品と類似度が基準値より高い製品に共通する着工装置は装置B2、装置C2であるが、類似度が基準値より低い製品を着工していない装置C2を問題装置として特定する。すなわち、類似度の高い製品どうしに共通し、かつ類似度の低い製品に共通していない装置を問題候補装置とする。
共通経路解析の別の処理フロー例を図11を用いて説明する。図11は、共通経路解析による別の問題工程特定方法を説明するための図である。まず、異常検知された製品検査情報の時間的に一つ前の同一検査工程の製品検査情報をダウンロードする(step1101)。次に、前述した方法で類似度を算出し(step1102)、所定のしきい値と比較することにより類似または非類似の判定を行う(step1103)。次に、累積の類似判定数が所定のしきい値を超えたかどうかを調べ(step1104)、超えていれば前述の方法で製造経路情報をダウンロードし(step1105)、共通装置の抽出を行う(step1106)。超えていなければ、時間的にもう一つ前の同一検査工程の製品検査情報をダウンロードし、同様の処理を繰り返す。
共通経路解析のさらに別の処理フロー例について図12を用いて説明する。図12は、共通経路解析によるさらに別の問題工程特定方法を説明するための図である。まず、異常検知された製品検査情報の時間的に一つ前の同一検査工程の製品検査情報をダウンロードする(step1201)。次に、前述した方法で類似度を算出し(step1202)、所定のしきい値と比較することにより類似または非類似の判定を行う。これまでにダウンロードした製品の製造経路情報から、類似判定された製品に共通し、かつ非類似判定された製品を着工していない装置を問題候補装置として抽出する(step1203,1204)。問題候補装置が1台ならば(step1205)、共通経路解析を終了する。複数ならば、時間的にもう一つ前の同一検査工程の製品検査情報をダウンロードし、同様の処理を繰り返す。
欠陥外観情報を利用して共通経路解析を行う場合は、ウェハ1枚に対して複数の欠陥データがあることを考慮する必要がある。したがって、異常検知されたウェハ上の欠陥と類似した外観を持つ欠陥を検索した上で、ウェハ全体の欠陥発生状況が類似したウェハすなわち同じ問題が発生しているウェハか否か判別し、同じ問題が発生しているウェハに共通しかつ同じ問題が発生していないウェハに共通していない装置を問題候補装置として抽出する。以下、欠陥外観情報を利用した共通経路解析方法について詳細に説明する。
まず、欠陥外観の類似度算出方法について説明する。類似度算出方法としてはまず距離とは無関係にレビュー時の欠陥自動分類のカテゴリが同じものを1、異なるものを0とすることが考えられる。また、異なるカテゴリの場合は1未満の係数をかけることが考えられる。しかし、レビュー時の欠陥自動分類のカテゴリが問題工程特定に適した分類を行っているとは限らず、欠陥の外観的特徴と問題装置の間には強い関連があることから、画像特徴量に基づいてさらに詳細な分類を行うことにより、問題装置特定の精度を向上させることが期待できる。
そのためには、同じカテゴリ内の欠陥をさらに詳細に分類するための最適な特徴量空間を定義しておき、その特徴量空間におけるユークリッド距離の近いほど類似度が高くなるように類似度を定義しておく。以下に、最適な特徴量空間の算出方法について図13〜図15を用いて説明する。
図15は、画像特徴量に基づいて詳細な分類を行うために好適なデータ構造の例を示す。レビュー対象検査工程情報1501は、ユニークな番号と、検査工程名、対応する検査工程でレビューして情報が蓄積されているウェハ数、欠陥数および対応する検査工程のレビュー時の欠陥分類カテゴリ数から構成される。新たなウェハのレビュー情報が追加されると同時に、対応するレビュー対象検査工程情報のレビューウェハ数とレビュー欠陥数が更新される。カテゴリ情報1502は、ユニークな番号と、レビュー対象検査工程情報1501へのインデックス(検査工程番号)とカテゴリ名、対応する検査工程・カテゴリでレビューして情報が蓄積されている欠陥数と詳細分類レシピファイル名から構成される。欠陥数は、新たなウェハのレビュー情報が追加されると同時に更新される。詳細分類レシピファイルは、後述する詳細分類の教示の後に作成され、教示データとそれに基づいて算出される詳細分類パラメータから構成される。レビューウェハ情報1503は、ユニークな番号と、対応するレビュー対象検査工程情報1501へのインデックス(検査工程番号)と、ロットID、ウェハID、総欠陥数、レビュー欠陥数から構成され、1ウェハ1検査工程につき1個作成される。レビュー欠陥情報1504は、レビューした欠陥個々の情報であり、ユニークな番号と、レビューウェハ情報1503へのインデックス(レビューウェハ番号)、レビュー画像名、カテゴリ名、詳細カテゴリ名および画像特徴量から構成される。レビュー画像名は、後述する詳細分類の教示の際に参照される画像ファイル名、カテゴリ名はレビュー時の欠陥分類カテゴリ名を示し、レビュー装置から出力される情報に従う。詳細カテゴリ名は後述する詳細分類の教示の結果付加される情報である。特徴量はレビュー装置から出力される情報に従う。
図13は、以上の条件のもとで最適な特徴量空間算出のフローを表す図である。まず、オペレータによって最適な特徴量空間を算出する検査工程を指定する(step1301)。指定方法は、レビュー対象検査工程情報1501をもとに検査工程をリスト表示し、そこから選択することが考えられる。リストにはレビューウェハ数、レビュー欠陥数、カテゴリ数の情報も表示しておくとよい。
次に、指示された検査工程に対応するカテゴリ情報1502をもとにカテゴリ別の欠陥数を表示する(step1302)。
次に、オペレータによって最適な特徴量空間を算出するカテゴリを指定する(step1303)。
次に、指示された検査工程・カテゴリのすべての蓄積欠陥画像について画像、画像特徴量およびその他付加情報をダウンロードする(step1304)。つまり、指定検査工程のレビューウェハ情報1503とそれに対応するレビューウェハ番号かつ指定カテゴリのレビュー欠陥情報1504およびレビュー画像名によって参照される画像をダウンロードする。
次に、オペレータによって指定されたカテゴリについて、画像を一覧表示する(step1305)。
図14は、欠陥画像表示および操作画面の例を表す。画面1401の中に欠陥画像一覧表示ウィンドウ1402があり、指定カテゴリの欠陥画像が表示されている。図中に示す「A−01」のように問題工程特定済みの画像について、その装置コードをあわせて表示したり、図示はしていないが分布特徴識別結果をあわせて表示してもよい。ステータスウィンドウ1409にはステータスを表示してあり、この時点では例えば「教示して下さい」と表示される。
次に、オペレータにより、詳細分類の教示が行われる(step1306)。画面1401の中には詳細分類カテゴリ表示ウィンドウ1403と詳細分類対象外欠陥画像表示ウィンドウ1405があり、詳細分類カテゴリ表示ウィンドウ1403の中にはさらに詳細分類カテゴリ別欠陥画像表示ウィンドウ1404a〜1404dがある。教示の操作は、例えばドラッグアンドドロップによって、欠陥画像一覧表示ウィンドウ1402から詳細分類カテゴリ別欠陥画像表示ウィンドウ1404または詳細分類対象外欠陥画像表示ウィンドウ1405に欠陥画像が移動する。詳細分類カテゴリ別欠陥画像表示ウィンドウ1404a〜1404dはそれぞれ異なるカテゴリを表し、1欠陥ずつ表示されている。ウィンドウ1404dは欠陥画像が1枚も教示されていない状態である。ウィンドウ下部の数値は分母が教示済みの欠陥数、分子が何番目の欠陥を表示中であるかを示している。ウィンドウ下部の矢印をクリックすることによって表示する欠陥を変えることができる。
しきい値以上の欠陥が教示されている詳細分類カテゴリのウィンドウは背景の色を変えるなど、それ以外のカテゴリと区別して表示する。しきい値は最適特徴量空間を算出するために必要な数を予め設定しておく。例えば、しきい値が10個のとき、ウィンドウ1404cのみ異なる背景色で表示される。詳細分類カテゴリの数が足りないときは、追加ボタン1410を押すと空のウィンドウ1404が表示される。詳細分類対象外欠陥画像表示ウィンドウ1405には、分類する上で除外した方がよいと判断した欠陥画像を移動させる。これらの欠陥画像は以降の処理には使用しない。
教示操作の間は、ステータスウィンドウ1409には「教示して下さい(変更中)」が表示され、2カテゴリ以上で前述のしきい値以上の数の欠陥が教示されている場合は「最適化処理可」が追加して表示される。「最適化処理可」の状態のときはいつでも、最適化ボタン1406のクリックにより、詳細分類カテゴリに教示された欠陥を識別するために最適な特徴量空間の計算を行うことができる(step1307)。計算にはしきい値以上の数の欠陥が教示された詳細分類カテゴリの欠陥を用いる。手法としては、線形判別法など一般的なパターン認識手法のどれを適用してもよい。このとき、欠陥画像一覧表示ウィンドウ1402に欠陥画像が残っていてもよく、これらの欠陥は未分類とみなされ、計算には使用されない。また、しきい値以上の数の欠陥が教示されていない詳細分類カテゴリの欠陥も使用しない。
続けて、しきい値以上の数の欠陥が教示されていない詳細分類カテゴリの欠陥と分類対象外の欠陥を除く全欠陥について自動分類を実施し、分類結果に従って一覧表示を変更する(step1308)。各欠陥の自動分類には、公知の識別方法のどれを用いてもよい。算出した特徴量空間上での距離が最も近い教示済み欠陥のカテゴリへ分類する方法や、教示データに基づいて各欠陥カテゴリの特徴量分布を推定しておき、分類しようとする欠陥の特徴量の生起確率が最も高いカテゴリへ分類する方法などが考えられる。詳細分類結果を反映して、欠陥画像一覧表示ウィンドウ1402の中には欠陥画像はなくなり、しきい値以上の数の欠陥が教示された詳細分類カテゴリの中の欠陥画像は更新される。その他のウィンドウの中の欠陥画像は変化しない。最適化計算および自動分類の間、ウィンドウ1409には「特徴量空間最適化中」と表示され、自動分類終了後、「特徴量空間最適化終了(1回目)確認して下さい」と表示される。
次に、間違えた欠陥を正しいカテゴリに教示するか、対象外に移動することにより再教示を行う(step1309)。1個でも移動した場合はウィンドウ1409には「特徴量空間最適化終了(1回目)確認して下さい(変更中)」と表示される。再教示終了後、最適化ボタン1406をクリックすることにより、上記と同様の最適化計算を行う(step1310)。再教示の際に移動されなかった欠陥は自動分類により分類されたカテゴリに教示されたものとみなされる。
続いて、全欠陥について上記と同様の方法によって自動分類を実施し、分類結果に従って一覧表示を変更する(step1311)。自動分類終了後、ウィンドウ1409には「特徴量空間最適化終了(2回目)確認して下さい」と表示される。
次に、オペレータによる確認を行う(step1312)。ここで、登録ボタン1407をクリックすると、詳細分類レシピファイルを作成し、対応するカテゴリ情報1502を更新して終了する(step1313)。詳細分類レシピファイルは、詳細分類カテゴリ数と詳細カテゴリ毎の教示欠陥データおよび元の特徴量空間から最適化後の特徴量空間への変換ベクトルから構成される。使用する識別器に必要なパラメータがある場合は、その情報も含む。オペレータにより教示を再度行い、同様の最適化処理を繰り返してもよい。また、最適化不可能と判断するなど途中でやめたくなった場合は、中止ボタン1408をクリックすると、何も登録しないで終了する(step1314)。終了後画面1401は消去され、欠陥カテゴリ指定に戻る。
以上、最適な特徴量空間算出方法について説明したが、データ構造および操作画面については本実施の形態に限定するものではなく、教示の操作と確認のための一覧表示ができる形態であればなんでもよい。このように、最適な特徴量空間を定義しておくことにより、問題装置に関連の強い詳細な分類を精度よく行うことが可能となる。しかし、共通経路解析としては最適化を必ず行わなければならないという制約はなく、最適化を行っていない場合は、通常の特徴量空間上での距離により類似度を判定することができる。
上記の手法で、最適な特徴量空間を登録済みの検査工程・欠陥カテゴリの欠陥画像に対して再度最適特徴量空間算出を行う場合には、一回目の教示を実施せずに定義済みの特徴量空間上での距離に基づいて自動分類を行い、結果を表示する。確認を行い、最適化ボタン1406のクリックにより二回目の最適化計算、自動分類を行い、結果を表示する。登録ボタン1407のクリックにより登録を行って終了する。あるいは、再度教示、最適化を行う。
このほか、一回目の教示をデフォルトで行うことも考えられる。例えば、同一検査工程・同一欠陥カテゴリで異なる問題装置から発生した欠陥の情報があることを前提として、問題装置別の分類をデフォルトで行った結果が、詳細分類カテゴリ表示ウィンドウ1403に表示される。あるいは、最適化していない特徴量空間でクラスタを抽出した結果をデフォルトの分類とする。あるいは、検査工程は異なる同一欠陥カテゴリで定義済の特徴量空間を選択、その空間上でのクラスタ抽出結果を用いてもよい。この後、ユーザ操作により追加、訂正の教示を行い、一回目の最適化計算、自動分類を行う。以降は上記と同様の手順となる。
上記の手法は、レビューを行わず、外観検査で取得される検査画像および欠陥自動分類結果および特徴量を用いる場合にも適用可能である。さらに、画像特徴量とともに欠陥領域情報を取得しておき特徴量を再計算する構成とすれば、特徴量が追加された場合や定義が変更された場合にも対応できる。
次に、上記で求めた最適な特徴量空間において定義された類似度に基づいて、問題の発生しているウェハと発生していないウェハを判別する方法について図17〜図19を用いて説明する。
図17は、欠陥の外観情報を用いた共通経路解析による問題工程特定のフローを表す図である。まず、検査・レビュー(step1701)後、レビュー情報に基づき、前述の欠陥外観情報に基づいて異常を検知する方法を用いて異常検知する(step1702)。
次に、異常検知されたウェハ上の異常と判定する根拠となった欠陥カテゴリのレビュー欠陥を上記で求めた詳細分類レシピにしたがって詳細分類を行い、最も欠陥数の多い詳細分類カテゴリの欠陥を異常を特徴付ける欠陥として選択する(step1703)。
次に、異常検知されたウェハと同じ検査工程の所定の期間の製品ウェハのレビューウェハ情報1503とそれに対応するレビューウェハ番号かつ上記カテゴリのレビュー欠陥情報1504をダウンロードする(step1704)。
次に、上記で求めた最適な特徴量空間において定義された類似度に基づいて、ステップ1703で選択された異常を特徴付ける欠陥と類似する欠陥を検索する(step1705)。類似する欠陥の多少によってステップ1704でダウンロードした過去の製品ウェハを問題の発生しているグループと発生していないグループに分け(step1706)、問題が発生しているウェハに共通しかつ同じ問題が発生していないウェハに共通していない装置を問題候補装置として抽出する(step1707)。
図18は、欠陥の外観情報に基づいて問題の発生しているウェハと発生していないウェハを判別する方法の一例を説明する図である。本方法によれば、異常検知されたウェハの異常を特徴付ける欠陥の詳細分類カテゴリがAであるとき、過去の製品のレビュー欠陥を上記で求めた詳細分類レシピにしたがって詳細分類し、同じく詳細分類カテゴリがAである欠陥の数をウェハ毎にカウントする。詳細分類カテゴリAの欠陥数が多いウェハを問題の発生しているウェハ、詳細分類カテゴリAの欠陥数が少ないウェハを問題の発生していないウェハと判別する。欠陥数の多少の判定は予め指定したしきい値に従ってもよいし、ダウンロードしたウェハの中の相対的順位で決めてもよい。
図19は、欠陥の外観情報に基づいて問題の発生しているウェハと発生していないウェハを判別する方法の別の例を説明する図である。本方法によれば、異常検知されたウェハの異常を特徴付ける欠陥の詳細分類カテゴリがAであるとき、まず、過去の製品のレビュー欠陥を上記で求めた詳細分類に最適な特徴量空間上に投影する。
次に、異常検知されたウェハの詳細分類カテゴリAの欠陥すべてについて、同じ特徴量空間上に投影し、投影位置から所定の距離以内に投影されている過去の製品のレビュー欠陥をウェハ毎にカウントする。あるいは最も近いものから順に所定数の過去の製品のレビュー欠陥ををウェハ毎にカウントする。カウントされた欠陥数が多いウェハを問題の発生しているウェハ、カウントされた欠陥数が少ないウェハを問題の発生していないウェハと判別する。欠陥数の多少の判定は前述の方法と同様、予め指定したしきい値に従ってもよいし、ダウンロードしたウェハの中の相対的順位で決めてもよい。
上記の通り、問題装置との関連が強い画像特徴量に基づいて、類似した欠陥を検索することにより、問題の発生したウェハと発生していないウェハを正確に判別することが可能となり、少ないデータで信頼度の高い問題装置特定が可能となる。
共通経路解析と似ているが、新しい製品検査情報と類似していない過去の製品検査情報も用いて機差解析を行う方法もある。
図6は、その機差解析による問題工程特定方法を説明する図である。異常検知(step601)、過去の製品検査情報ダウンロード(step602)は共通経路解析の場合と同様である。次に、新しい製品検査情報とダウンロードした過去の製品検査情報を数値化する(step603)。欠陥位置情報を用いる場合は、新しい製品検査情報を基準とした、過去製品検査情報の分布パターンの類似度を前述の方法で算出する。欠陥外観情報を用いる場合は、指定クラスの欠陥数を前述の方法で算出する。
次に、被検査ウェハの製造経路情報108をダウンロードし(step604)、一元分散分析の手法で機差解析を行う(step605)。つまり、工程毎に装置別の平均と分散を算出し、全体の平均と分散の値を使って装置間に有意差があるかどうかを調べる。ここでは、3つの加工工程にそれぞれ2台の装置が存在する例について示した。A1は工程Aの装置A1を示し、その下に装置A1で着工された製品の基準との分布類似度あるいは指定クラスの欠陥数の平均と分散を示している。この例では、工程Bの装置間に有意差があり、装置B2の方が分布類似度が高いので、装置B2を問題装置と特定する(step606)。なお、ここでは装置毎に平均と分散を算出したが、複数の装置の組毎、例えばA1とB1、A1とB2、A2とB1、A2とB2の組毎に平均と分散を算出し、問題の発生する組み合わせを特定することも可能である。
共通経路解析や機差解析は、一つの工程に複数の製造装置が存在することを前提としているが、装置が一台しか存在しない場合や、ダウンロードした情報の被検査ウェハすべてが同じ経路である場合も考えられる。
図7は、そのような場合に有効な、装置ログ相関解析による問題工程特定方法を説明する図である。ここには異常検知後の動作について示してある。始めに、異常検知した製品検査情報の被検査ウェハと同一経路の過去の製品検査情報107をダウンロードし、機差解析の場合と同様に数値化を行う。数値化の方法も、機差解析の場合と同様でよいが、欠陥位置情報を用いる場合は、検出した分布パターンのパターン強度を算出してもよい。パターン強度は、欠陥位置情報とパターンとを重ね合わせて、パターン内部の欠陥密度を算出するか、パターン内外の欠陥密度比を算出することによって得られる。
次に、被検査ウェハを着工した装置の装置ログ情報109をダウンロードする。装置ログ情報はウェハ加工時の加工条件の変動を表す情報である。ここでは、各装置の加工条件のパラメータは一つであるように図示しているが、実際には複数のパラメータが存在する。
次に、被検査ウェハの各工程における着工日に基づき、分布類似度またはパターン強度または指定クラスの欠陥数と対応する加工条件のパラメータの値の組を求め相関を計算する。この例では、装置Bの加工条件のパラメータとパターン強度の相関が強いので、装置Bを問題装置と特定する。
以上、1種類の解析で1個の問題装置を特定するように説明してきたが、問題候補装置として、類似度の高い順に複数の装置をリストアップするようにしても本発明の主旨から外れることはない。また、上記方法を自由に組み合わせて実施し、複数の手法により特定された装置を問題装置としてもよい。あるいは、上記方法を指定された順番に行い、問題装置が見つかった時点で打ち切るようにしてもよい。それらの組み合わせ方、総合判定の仕方は予め品種工程毎のレシピにより設定できるようにしておく。
次に、本発明における問題工程特定システムにおいて、結果出力方法について図8〜10を参照しながら説明する。
本発明の問題工程特定システムは、製品検査情報の入力をきっかけとして自動で解析を行うため、オペレータが常時ついている必要はない。しかし、調査および対策は、人手により行われるため、ラインQCの管理者および装置担当者に知らせる必要がある。
図8は、本発明の問題工程特定システムで実施された解析の結果表示の一実施例である。これは、問題候補装置が少なくとも一つ特定されたウェハのリストであり、少なくとも被検査ウェハの情報と問題装置名を含む。被検査ウェハの情報は品種、ロット番号、検査工程名、検査日など被検査ウェハを特定できる情報からなる。
このほかに、重要度、担当者、ステータス情報を表示するとよい。重要度は、異常検知したときの製品検査情報に基づいてシステムにより自動的に付加される。つまり、有意形状分布パターン検出によって異常検知された場合は、パターン内の欠陥数、欠陥密度、パターン内外の欠陥密度比などに基づいて重要度を付加し、指定クラスの欠陥数が基準値を超えたことにより異常検知された場合は、その欠陥数に基づいて重要度を付加する。ただし、権限を与えられたユーザによって変更できるようにしておいてもよい。担当者は装置担当者氏名であり、これを表示するためには、装置名と担当者名を関連付けるデータを予め上位データベース105あるいはシステム内部に持っている必要がある。ステータスは調査・対策の状況を表し、未調査、調査済、問題無、対策済、登録済のいずれかである。前述したように、問題候補装置は一つとは限らないため、優先順位に従って表示する。
このリストには最新の情報が一番上に追加されるが、各項目によってソートあるいはフィルタリングして表示できるようにしておくとよい。さらに、ステータスによって表示色を変えるようにしてもよい。リストに追加すると同時にリスト項目と同様の内容をラインQC管理者および装置担当者にメールで送信するようにしてもよい。
本発明の問題工程特定システムは、同時に問題工程特定解析レポートを作成する。ユーザはリストから選択してレポート画面を表示させることができる。
図9は、レポート表示画面の例である。レポートには、少なくとも異常検知された被検査ウェハの情報903と問題候補装置名を記載する。他に、欠陥位置情報から欠陥マップの製品検査情報901を作成して記載する。さらに、欠陥数、有意形状分布パターン検出によって異常検知された場合は、パターン強度、「周辺部環状」などのパターン形状を表すキーワード、指定クラスの欠陥数によって異常検知された場合は、指定クラス名、指定クラスの欠陥数、指定クラスの代表的な欠陥画像と同じ欠陥の組成情報なども記載するとよい。
重要度902は、システムが自動的に付加するが、権限を与えられたユーザによって変更できるようにしてもよい。その場合は、画面の重要度をクリックすると変更画面が表示される。問題候補装置の情報は、装置名は必須であるが、他に、装置担当者氏名、解析方法、装置特定の元となった情報905、調査・対策ステータス906を記載するとよい。この例では、欠陥位置情報を用いて装置評価情報照合により装置特定したケースを示している。このケースでは、類似度の最も高かった装置評価情報の欠陥マップを記載している。
欠陥外観情報を用いた場合は類似度の最も高かった装置評価情報の欠陥画像と同じ欠陥の組成情報を記載する。共通経路解析により装置特定した場合は、共通経路抽出に使用したウェハの欠陥マップまたは、欠陥画像と組成情報の組を記載する。機差解析の場合は、前記図6に示した分布類似度あるいは指定クラスの欠陥個数の装置別平均と分散を表すグラフを記載する。装置ログ相関解析の場合は、前記図7に示すような加工条件の変動グラフに、相関解析に使用したウェハのパターン強度または指定クラスの欠陥数の変動グラフを重ねて記載する。
調査・対策ステータス906は、詳細ボタンのクリックにより、調査対策詳細表示兼入力画面が表示される。
図10は、その調査対策詳細表示兼入力画面の例である。調査結果および対策方法の入力は権限が与えられたユーザ、通常は装置担当者によってのみ行われる。担当者は調査終了後、その装置の問題のありかが判明したら「問題あり」をマークし、詳細情報を入力する。その装置に問題がないことが判明したら「問題なし」をマークする。更新ボタンのクリックにより、入力情報が確定され記入日が変更される。キャンセルボタンのクリックにより元の状態に戻る。戻るボタンのクリックによりレポート表示画面に戻る。ステータス情報には入力が反映されている。同時にリストのステータス情報も更新される。
対策終了後にも、同様に詳細ボタンをクリックし、調査対策詳細表示兼入力画面を表示させ、対策済をマーク、対策内容を記入して更新ボタンをクリックする。レポート表示画面のステータスは対策済みになっている。複数の問題候補装置がある場合には、調査・対策ステータス906の情報は装置毎に記載される。
ステータスが「対策済み」となっている時、本発明の問題工程特定システムにより、2種類の情報を登録することが可能である。一つは、問題装置特定済みの製品検査情報である。前記図9に示した問題装置名の下の登録ボタンをクリックすると、異常検知に用いた製品検査情報は問題装置名に関連付けられて、ユーザライブラリ907に登録される。このライブラリは、システム内部あるいは上位データベース105のいずれにあっても構わない。登録された情報は、装置評価情報と同様に扱われる。つまり、装置評価情報照合解析において、上位データベース105から装置評価情報をダウンロードすると同時に、ユーザライブラリに被検査ウェハの着工装置に関連付けられた情報がないか検索し、情報がある場合は照合解析に加える。
もう一つは、問題工程対策情報である。これは、前記図9に示した、製品検査情報、被検査ウェハの情報、問題装置名、問題装置特定の元となった情報、調査結果詳細、対策内容詳細を含む情報である。保存する場所は、システム内部あるいは上位データベース105のいずれでも構わない。登録したデータは、装置名を入力して検索を行うことにより、参照できるようにしておく。また、前記図9に示した問題装置名をクリックすると、その装置に関連する問題工程特定情報を参照できるようにしておいてもよい。この方法により、調査・対策の時間短縮を図ることが可能である。
以上、前記実施の形態においては、問題工程特定システムが上位データベースから独立しており、データのダウンロードを行って解析を行う形態の実施例について説明したが、本システムの機能が上位データベースに組み込まれている場合でも、本発明の範囲に含まれる。
本発明の問題工程特定方法を適用した実施の形態の問題工程特定システムの概念を表す図である。 本発明の実施の形態において、有意形状分布パターンの例を表す図である。 本発明の実施の形態において、欠陥分布に基づく装置評価情報照合解析による問題工程特定方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態において、欠陥外観に基づく装置評価情報照合解析による問題工程特定方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態において、共通経路解析による問題工程特定方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態において、機差解析による問題工程特定方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態において、装置ログ相関解析による問題工程特定方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態において、問題装置特定情報リストの例を表す図である。 本発明の実施の形態において、問題装置特定レポート画面の例を表す図である。 本発明の実施の形態において、調査対策詳細表示兼入力画面の例を表す図である。 本発明の実施の形態において、共通経路解析による別の問題工程特定方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態において、共通経路解析によるさらに別の問題工程特定方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態において、欠陥画像の詳細分類を実施するための最適な特徴量空間算出の処理フローを表す図である。 本発明の実施の形態において、欠陥画像の詳細分類を教示するための操作画面の例を表す図である。 本発明の実施の形態において、欠陥画像の詳細分類を実施するために好適なデータ構造を表す図である。 本発明の実施の形態において、製品検査で異常検知された製品、類似度が基準値より高い製品、類似度が基準値より低い製品を表す図である。 本発明の実施の形態において、欠陥の外観情報を用いた共通経路解析による問題工程特定の処理フローを表す図である。 本発明の実施の形態において、欠陥の外観情報に基づいて問題の発生しているウェハと発生していないウェハを判別する方法を説明する図である。 本発明の実施の形態において、欠陥の外観情報に基づいて問題の発生しているウェハと発生していないウェハを判別する別の方法を説明する図である。
符号の説明
101…半導体ウェハ製造工程、102(102a、102b)…インライン検査装置、103(103a、103b、103c)…製造装置、104…面板検査装置、105…上位データベース、106…装置評価情報、107…製品検査情報、108…製造経路情報、109…装置ログ・メンテナンス情報、110…問題工程特定装置、111…情報取得手段、112…異常検知手段、113…類似情報検索手段、114…問題装置抽出手段、115…結果表示手段、116…結果保存手段、311…製品検査情報の欠陥位置情報、312(312a、312b、312c)…装置評価情報の欠陥位置情報、411…製品検査情報の欠陥外観情報、412(412a、412b、412c)…装置評価情報の欠陥外観情報、413…製品検査情報の欠陥組成情報、414(414a、414b、414c)…装置評価情報の欠陥組成情報、901…異常検知した製品検査情報、902…重要度、903…被検査ウェハの情報、904…問題候補装置の情報、905…装置特定の元になった情報、906…調査・対策ステータス、907…ユーザライブラリ、908…問題工程対策情報、1102(1102a、1102b)…出来映え評価装置、1107…出来映え評価情報、1401…画面、1402…欠陥画像一覧表示ウィンドウ、1403…詳細分類カテゴリ表示ウィンドウ、1404(1404a、1404b、1404c、1404d)…詳細分類カテゴリ別欠陥画像表示ウィンドウ、1405…詳細分類対象外欠陥画像表示ウィンドウ、1406…最適化ボタン、1407…登録ボタン、1408…中止ボタン、1409…ステータスウィンドウ、1410…追加ボタン、1501…レビュー対象検査工程情報、1502…カテゴリ情報、1503…レビューウェハ情報、1504…レビュー欠陥情報。

Claims (14)

  1. 複数の工程を経て製造される薄膜デバイスの製造工程において、製造過程で実施される製品検査結果に基づき、欠陥の原因となった問題工程を特定する方法であって、
    一枚の製品基板の検査工程で得られる欠陥の分布情報または外観情報を含む製品検査情報をロードし、
    前記欠陥の分布情報を用いて欠陥分布状態を解析して有意形状パターンを検出し、有意形状パターンが存在する場合に異常ありと判定するか、あるいは、前記欠陥の外観情報を用いて任意の欠陥カテゴリの欠陥数が予め決められた基準値を超えた場合に異常ありと判定することにより異常検知を行い、
    異常があった場合、上位データベースより所定の情報をロードし、
    前記製品検査情報および前記所定の情報に基づき、共通経路解析によって問題工程を特定するものであり、
    前記共通経路解析の方法は、前記上位データベースより前記製品基板と同一検査工程の所定の期間の製品検査情報をロードし、前記所定の期間の製品検査情報の中から前記製品基板との欠陥分布状態あるいは欠陥外観の類似度に基づいて前記製品基板と同一の問題が発生している基板および前記製品基板と同一の問題が発生していない基板をそれぞれ複数検索し、前記製品基板および検索した製品検査情報それぞれに対応する製造経路情報を前記上位データベースよりロードし、前記製品基板および前記問題が発生している基板を共通して着工しかつ前記問題が発生していない基板を着工していない装置を問題装置候補として抽出する方法であり、
    前記欠陥分布状態の類似度は、前記欠陥分布状態の画像化によるパターンマッチング、あるいは、前記欠陥分布状態を表す特徴量をそれぞれ算出して特徴量空間での距離を調べることにより算出される値であり、
    前記欠陥外観の類似度は、同一カテゴリかつ、予め同一検査工程、同一欠陥カテゴリの欠陥の詳細分類カテゴリへの教示に基づいて、前記欠陥の外観情報に含まれる画像特徴量を用いて算出された、前記詳細分類を行うために最適な特徴量空間においてデータ間の距離の近いほど高く算出される値であることを特徴とする問題工程特定方法。
  2. 請求項1記載の問題工程特定方法において、
    前記所定の期間の製品検査情報の中から前記製品基板と同一の問題が発生している基板および前記製品基板と同一の問題が発生していない基板をそれぞれ複数検索する方法は、前記所定の期間の製品検査情報を時間的に一つずつ遡って順に、前記問題が発生している基板の累積数が所定のしきい値を超えた時点まで検索することを特徴とする問題工程特定方法。
  3. 請求項1記載の問題工程特定方法において、
    前記所定の期間の製品検査情報の中から前記製品基板と同一の問題が発生している基板および前記製品基板と同一の問題が発生していない基板をそれぞれ複数検索する方法は、前記所定の期間の製品検査情報を時間的に一つずつ遡って順に、抽出される問題装置候補を一つに絞り込むことが可能な時点まで検索することを特徴とする問題工程特定方法。
  4. 請求項1記載の問題工程特定方法において、
    前記異常検知の方法は、前記欠陥の外観情報を用いるものであり、
    前記共通経路解析は、前記製品基板の検査によって得られる欠陥カテゴリおよび画像特徴量を含む外観情報に基づいて行い
    記製品基板と同一の問題が発生している基板および前記製品基板と同一の問題が発生していない基板は、前記製品基板と外観の類似度の高い欠陥の個数に基づいて判別されることを特徴とする問題工程特定方法。
  5. 請求項4記載の問題工程特定方法において、
    前記欠陥の詳細分類カテゴリへの教示方法は、オペレータにより指定された同一検査工程、同一欠陥カテゴリの欠陥を一覧表示し、オペレータによる詳細分類カテゴリへの教示を行い、前記教示に基づいて前記詳細分類カテゴリを識別するために最適な特徴量空間を算出し、前記特徴量空間上でのデータ間の距離に基づいて前記同一検査工程、同一欠陥カテゴリの欠陥を分類して結果を一覧表示し、オペレータによる詳細分類カテゴリへの教示を再度行うことを特徴とする問題工程特定方法。
  6. 請求項4記載の問題工程特定方法において、
    前記製品基板と外観の類似度の高い欠陥の個数に基づいて前記製品基板と同一の問題が発生している基板および前記製品基板と同一の問題が発生していない基板を判別する方法は、
    前記異常検知において欠陥数が予め決められた基準値を超えた欠陥カテゴリに分類された前記製品基板の欠陥を詳細分類し、欠陥数最多の詳細分類カテゴリを異常を特徴付ける詳細分類カテゴリとして選択し、
    前記詳細分類カテゴリに分類される欠陥の個数を基板毎にカウントし、
    前記カウントされた欠陥の個数が多いものを前記製品基板と同一の問題が発生している基板とし、前記カウントされた欠陥の個数が少ないものを前記製品基板と同一の問題が発生していない基板とすることを特徴とする問題工程特定方法。
  7. 請求項4記載の問題工程特定方法において、
    前記製品基板と外観の類似度の高い欠陥の個数に基づいて前記製品基板と同一の問題が発生している基板および前記製品基板と同一の問題が発生していない基板を判別する方法は、
    前記異常検知において欠陥数が予め決められた基準値を超えた欠陥カテゴリに分類された前記製品基板の欠陥を詳細分類し、欠陥数最多の詳細分類カテゴリに分類された欠陥を異常を特徴付ける欠陥として選択し、
    前記選択された欠陥と、前記詳細分類を行うために最適な特徴量空間において所定の距離以内あるいは最も距離の近いものから数えて所定数以内の欠陥を基板毎にカウントし、
    前記カウントされた欠陥の個数が多いものを前記製品基板と同一の問題が発生している基板とし、前記カウントされた欠陥の個数が少ないものを前記製品基板と同一の問題が発生していない基板とすることを特徴とする問題工程特定方法。
  8. 請求項1記載の問題工程特定方法において、
    前記共通経路解析の方法と、装置評価情報照合解析、機差解析、装置ログ相関解析のいずれか、あるいはそれらの任意の組み合わせによって問題工程を特定するものであり、
    前記装置評価情報照合解析の方法は、前記上位データベースより前記製品基板の着工装置に関する装置評価情報をロードし、前記製品検査情報を各装置評価情報と照合し類似度の高い装置を問題装置とする方法であることを特徴とする問題工程特定方法。
  9. 請求項記載の問題工程特定方法において、
    前記機差解析の方法は、前記上位データベースより前記製品基板と同一品種、同一検査工程の複数の過去の製品検査情報をロードし、前記複数の過去の製品検査情報の欠陥分布状態あるいは欠陥外観情報を数値化し、前記複数の過去の製品検査情報のそれぞれの製造経路情報を前記上位データベースよりロードし、前記数値化した情報をもとに工程別に分散分析を行い、有意差が現れた工程・装置を問題装置とする方法であることを特徴とする問題工程特定方法。
  10. 請求項記載の問題工程特定方法において、
    前記装置ログ相関解析の方法は、前記上位データベースより前記製品基板と共通の経路を経て加工された製品基板の製品検査情報および前記製品基板の着工装置の装置ログ情報をロードし、各製品検査情報をもとに欠陥分布状態あるいは欠陥外観情報を数値化し、各着工装置の加工条件データとの相関を算出し、相関の強い着工装置を問題装置とする方法であることを特徴とする問題工程特定方法。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の問題工程特定方法において、
    さらに、少なくとも異常検知された被検査製品の情報と一つ以上の問題候補装置名を含むリストを表示し、
    少なくとも異常検知された被検査製品の情報と一つ以上の問題候補装置名を含むレポートを作成し保存することを特徴とする問題工程特定方法。
  12. 請求項11記載の問題工程特定方法において、
    さらに、異常検知に用いた製品検査情報を問題装置名に関連付けて登録し、
    前記製品検査情報、前記被検査製品の情報、前記問題装置名、前記問題装置特定の元となった情報、調査結果詳細、対策内容詳細を含む情報を登録することを特徴とする問題工程特定方法。
  13. 複数の工程を経て製造される薄膜デバイスの製造工程を対象とした問題工程特定装置であって、
    上位データベースおよび検査装置、レビュー装置、製造装置から直接的あるいは間接的に情報取得する情報取得手段と、
    一枚の製品基板の検査工程で得られる欠陥の分布情報または外観情報を含む検査情報に基づいて、欠陥の分布情報を用いて欠陥分布状態を解析して有意形状パターンを検出し、有意形状パターンが存在する場合に異常ありと判定するか、あるいは、欠陥の外観情報を用いて任意の欠陥カテゴリの欠陥数が予め決められた基準値を超えた場合に異常ありと判定することにより異常検知する異常検知手段と、
    異常検知された検査情報と類似の情報を照合検索する類似情報検索手段と、
    異常検知された検査情報と検索された検査情報に関連する製造経路情報に基づいて、前記上位データベースより前記製品基板と同一検査工程の所定の期間の検査情報をロードし、前記所定の期間の検査情報の中から前記製品基板との欠陥分布状態あるいは欠陥外観の類似度に基づいて前記製品基板と同一の問題が発生している基板および前記製品基板と同一の問題が発生していない基板をそれぞれ複数検索し、前記製品基板および検索した検査情報それぞれに対応する製造経路情報を前記上位データベースよりロードし、前記製品基板および前記問題が発生している基板を共通して着工しかつ前記問題が発生していない基板を着工していない装置を問題装置候補として抽出する共通経路解析によって問題候補工程および装置を抽出する問題装置抽出手段と、
    少なくとも異常検知された検査情報と問題候補装置名を表示する結果表示手段と、
    少なくとも異常検知された検査情報と問題候補装置名を含むレポートを作成して保存する結果保存手段を含むことを特徴とする問題工程特定装置。
  14. 請求項13記載の問題工程特定装置において、
    さらに、オペレータにより互いに類似する検査情報グループへの詳細分類を教示する類似情報教示手段と、
    前記教示した詳細分類の識別に最適な特徴量空間を算出しておく特徴量最適化手段とを含むことを特徴とする問題工程特定装置。
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