JP4772613B2 - 品質解析方法、品質解析装置、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents

品質解析方法、品質解析装置、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、複数工程での処理を経て生産される製品の品質上の欠陥、特に鉄鋼製品である薄板コイルに表面欠陥が発生したときの、原因工程推定に用いて好適な製造工場における品質解析方法、品質解析装置、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
例えば、薄板コイルの様な鉄鋼製品に表面欠陥が発生したときの原因工程を特定するのは、通過する処理工程数も多く、非常に困難であることが多い。疑わしい工程の製造パラメータを変化させて処理を行い、その結果による欠陥発生状況の改善有無から判断することもできるが、工程ごとの製造パラメータの数が多いために、非常に手間のかかる作業となってしまう。
また、薄板コイルの様な鉄鋼製品を製造する連続生産ラインに設置した自動疵検査装置では計測できない品質上の欠陥となる微小な疵が存在する。その為、微小な疵の原因工程推定には主に目視による人の官能検査(以降、目視検査と省略する)の記録を用いる必要がある。
これに対して、特許文献1には、欠陥の発生形態が類似している製品の製造実績データ、品質データを収集し、それらの製品が共通して通った工程を調べて、それが原因工程であると推定する手法が開示されている。
また、特許文献2には、各工程の製造パラメータ実績値を調査し、管理基準データとの比較により異常有無を判断する手法が開示されている。
ところで、特許文献3には、薄板コイルに複数、特に多数の疵が発生しているときにおいて、自動疵検査装置等によって収集・蓄積された疵の座標データから、疵の分布形態に関する情報を定量的な指標として自動的に抽出し、提示することによって、大量のコイルに関する欠陥分布情報を活用できるようにした表面欠陥の分布形態解析装置が開示されている。
すなわち、この分布形態解析装置は、薄板コイルの表面疵の発生位置に関する座標データに基づいて、薄板コイルの疵分布形態を、定量的な数値として特徴量化する演算処理を行う疵分布特徴量算出手段と、当該疵分布特徴量算出手段によって演算処理された疵分布形態の特徴量の解析結果を、ユーザに提示する為の解析結果表示手段とを備えている。
特開平10−326816号公報 特開平9−50949号公報 特開2005−257660号公報
しかしながら、処理工程総数が多い場合に、共通して通過した工程が複数存在することも多く、特許文献1に開示された手法では、原因工程を推定することは難しく、又原因を除去する為の改善案を見出すことは容易ではなかった。また、自動疵検査装置で撮影不可能な疵は、原因工程を推定する対象ではなかった。
また、特許文献2に開示された手法では、個別の製造パラメータの実績値は正常範囲から大きく外れていなくても、複数の製造パラメータの相乗作用で欠陥が発生することがあり、その様な欠陥発生の原因工程を推定することは難しかった。
また、目視検査の記録においては、人の官能検査である為に検査員毎のバラツキがあることや手動の為に入力可能なデータ数が少ない等の特徴があり、自動検査装置に比べ精密な記録(発生位置、形状、画像)を収集することが困難であった。
従来技術の上記のような問題に鑑みて本発明は、複数工程での処理を経て生産される製品に品質上の欠陥が発生したことが自動検査装置若しくは官能検査により検出されたときに、簡潔な処理で精度良く原因工程を推定することを第一の目的とし、さらに、欠陥発生の原因を除去する為の改善案を提示することを第二の目的とする。
本発明の品質解析方法は、製造工場において複数工程での処理を経て生産される製品の品質上の欠陥について原因工程を推定し、原因を除去する方法を提示する品質解析方法であって、品質上の欠陥が生じた製品(基準製品)に対して、工程ごとに前記基準製品の前後に処理された複数製品の品質に関するデータを入力するデータ入力ステップと、前記データ入力ステップにて入力した前記品質に関するデータを蓄積、保存するデータ蓄積ステップと、工程ごとに、前記基準製品の前及び後の少なくともいずれか一方に処理された前記複数製品の品質に関するデータを、処理順序に従って一連の所定の製品個数分だけ製品番号と共に並べてテーブル形式の解析対象データを得るデータソートステップと、前記解析対象データについて、各製品の品質上の欠陥と前記基準製品の品質上の欠陥との欠陥類似度を、当該欠陥についての前記品質に関するデータである、当該欠陥を特徴づける単独又は複数の欠陥特徴量に基づいて、評価、計算する欠陥類似度計算ステップと、前記各製品の欠陥類似度と当該各製品の処理順序とから計算される連続性を評価して、欠陥類似度の高い製品が最も高い連続性をもって発生している工程を原因工程であると推定する原因工程推定ステップと、前記製品の品質上の欠陥と前記原因工程の推定結果とに基づいて、過去の品質欠陥改善事例データベースから改善案を検索する品質改善事例検索ステップと、前記品質改善事例検索ステップの検索結果から前記改善案を出力して提示する出力・表示ステップとを有することを特徴とする。
また、本発明の品質解析装置は、製造工場において複数工程での処理を経て生産される製品の品質上の欠陥について原因工程を推定し、原因を除去する方法を提示する品質解析装置であって、品質上の欠陥が生じた製品(基準製品)に対して、工程ごとに前記基準製品の前後に処理された複数製品の品質に関するデータを入力するデータ入力部と、前記データ入力部に入力した前記品質に関するデータと製品番号とを蓄積、保存するデータ蓄積部と、工程ごとに、前記基準製品の前及び後の少なくともいずれか一方に処理された前記複数製品の品質に関するデータを、処理順序に従って一連の所定の製品個数分だけ並べてテーブル形式の解析対象データを得るデータソート部と、前記解析対象データについて、各製品の品質上の欠陥と前記基準製品の品質上の欠陥との欠陥類似度を、当該欠陥についての前記品質に関するデータである、当該欠陥を特徴づける単独又は複数の欠陥特徴量に基づいて、評価、計算する欠陥類似度計算部と、前記各製品の欠陥類似度と当該各製品の処理順序とから計算される連続性を評価して、欠陥類似度の高い製品が最も高い連続性をもって発生している工程を原因工程であると推定する原因工程推定部と、過去の品質上の欠陥と原因工程に対する品質欠陥改善事例を蓄積する品質改善事例蓄積部と、前記製品の品質上の欠陥と前記推定結果に対して、前記品質改善事例蓄積部から改善案を検索する品質改善事例検索部と、前記品質改善事例検索部の検索結果から改善案を出力して提示する出力・表示部とを有することを特徴とする。
また、本発明のコンピュータプログラムは、製造工場において複数工程での処理を経て生産される製品の品質上の欠陥について原因工程を推定する品質解析処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、品質上の欠陥が生じた製品(基準製品)に対して、工程ごとに前記基準製品の前後に処理された複数製品の品質に関するデータを入力するデータ入力処理と、前記データ入力処理にて入力した前記品質に関するデータを蓄積、保存するデータ蓄積処理と、工程ごとに、前記基準製品の前及び後の少なくともいずれか一方に処理された前記複数製品の品質に関するデータを、処理順序に従って一連の所定の製品個数分だけ製品番号と共に並べてテーブル形式の解析対象データを得るデータソート処理と、前記解析対象データについて、各製品の品質上の欠陥と前記基準製品の品質上の欠陥との欠陥類似度を、当該欠陥についての前記品質に関するデータである、当該欠陥を特徴づける単独又は複数の欠陥特徴量に基づいて、評価、計算する欠陥類似度計算処理と、前記各製品の欠陥類似度と当該各製品の処理順序とから計算される連続性を評価して、欠陥類似度の高い製品が最も高い連続性をもって発生している工程を原因工程であると推定する原因工程推定処理と、前記製品の品質上の欠陥と前記推定結果に対して、過去の品質改善事例蓄積データベースから改善案を検索する品質改善事例検索処理と、前記品質改善事例検索処理の検索結果から改善案を出力して提示する出力・表示処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、品質上の欠陥の発生履歴を指標化したことで、複数工程での処理を経て生産される製品に品質欠陥が発生したことが自動検査装置若しくは官能検査により検出されたときに、簡潔な処理で精度良く原因工程を推定することができる。さらに、欠陥発生の原因を除去する為の改善案を提示することができる。
(第1の実施の形態)
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態の品質解析装置の概略構成を示す図である。また、図2は、図1の品質解析装置を用いて実行する品質解析方法の一例を示すフローチャートである。以下、図1と図2を用いて、鉄鋼製品の製造工場において、製品として薄板コイル(以下「コイル」と称する)、品質として表面疵を例にとって、その表面疵を発生させる原因工程推定について説明する。
図1に示すように、本実施の形態の品質解析装置の外部に、品質データ蓄積サーバが設置されている。品質データ蓄積サーバには、疵検査装置等で計測された表面疵に関するデータが、各工程別・処理日別に、例えばコイル番号(各コイルにユニークに付される番号)順に、長期間分(例えば半年分)蓄積・保存される。複数の工程を経て最終工程での処理を終えて製造が完了したコイルに表面疵が発生している場合に、当該コイル(以下「基準コイル」と記す)が処理された工程ごとに、基準コイルのコイル番号から当該工程での処理日が検索され、同一日に処理された全コイルの表面疵に関するデータが、解析対象とするためにデータ入力部101に入力される(図2のデータ入力ステップ201に対応する)。下記データソートステップにおいて、より多くのコイルを対象とする場合は、基準コイルの処理日の前後複数日に処理されたコイルの表面疵に対するデータが入力され、より少ないコイルを対象とする場合は、基準コイルの処理時刻の前後数時間に処理されたコイルの表面疵に対するデータが入力される。
次いで、入力されたデータは、以降の処理のためにデータ蓄積部102に蓄積・保存される(図2のデータ蓄積ステップ202に対応)。
次に、データソート部103にて、工程ごとに基準コイルの前後に処理された複数コイルの上記表面疵に関するデータが処理順序に従って一連の所定の製品個数分だけ並べられる(図2のデータソートステップ203に対応)。これが以降の解析に用いられる解析対象データとなる。
図3に示す簡単な事例で説明する。これは、表面疵に関するデータとして表面疵の疵種(A、B、C、D、Eの5種類)、及び、表面疵のグレード(1、2、3の3グレード)、工程を工程1から工程3の3工程とし、基準コイルの前後に処理されたコイルを処理順にそれぞれ前後5コイルづつ選定してソートされた解析対象データの一例である。
尚、ソートの方法としては、処理順序に従い基準コイルの前後に連続した一定本数のコイルを選定する以外に、基準コイルの前だけ、或いは、後だけを選定することも可能であり、また、例えば1本おき等、間引いて選定することも可能であることは言うまでも無い。
1コイルに複数の表面疵が発生している場合は、疵種やグレード等の欠陥特徴量を用いて、例えば疵種とグレードの組み合わせで集計単位を設けて疵個数を集計し、最も発生個数の多い表面疵の疵種とグレードの組み合わせを基準コイルの代表表面疵としてソートすれば良い。但し、1コイルに複数存在する表面疵からの代表表面疵の選定方法は、当該方法に限定されないことは言うまでも無い。
解析対象データに基づいて、欠陥類似度計算部104にて各コイルの基準コイルとの欠陥類似度を計算する(図2の欠陥類似度計算ステップ204に対応)。例えば、疵種、グレードの両方が一致すれば2点、いずれか一方が一致すれば1点、いずれも一致しなければ0点として計算することができる。但し、欠陥類似度の計算方法は、当該方法に限定されないことは言うまでも無い。計算結果を図3の「欠陥類似度」の行にそれぞれ示す。
上述の方法で計算された、工程ごとの各コイルの欠陥類似度の系列データから、原因工程推定部105にて、まず欠陥類似度の連続性を評価する(図2の原因工程推定ステップ205に対応)。具体的には、上記欠陥類似度が最大値である2を示すコイルを、欠陥類似度の高いコイルであるとし、基準コイルを含めた11本の解析対象コイルに対する、欠陥類似度の高いコイルの本数をもって欠陥類似度の連続性の指標とする。
この値は以下の通りである。
工程1:2
工程2:5
工程3:4
この場合は工程2の欠陥類似度の連続性が最も高く、基準コイルの表面疵(疵種A)の原因工程であると推定される。
一方、品質改善事例蓄積部107にて、過去に実施された品質欠陥改善を行った際の事例が、品質改善事例データベースとして蓄積されている。各事例には、少なくとも欠陥を特徴づける欠陥特徴量と原因工程、及びそれらに紐つけられた品質改善方法(改善案)が含まれている。例えば、欠陥特徴量が疵種A、グレード3、原因工程が工程2であるとき、改善案として「工程2の設備に設置されたロールを交換する」等の案が蓄積されている。
品質改善事例検索部108にて、解析対象コイルの欠陥特徴量(疵種及びグレード)と、原因工程推定部105で推定された原因工程を検索キーとして用いて、品質改善事例蓄積部107から品質改善方法(改善案)を検索する(図2の品質改善事例検索ステップ207に対応する)。
図3に示す簡単な事例を用いた場合、上記第1の実施の形態によれば、推定された原因工程は工程2であるから、当該コイルの疵種A、グレード3を合わせて検索キーとすれば、前記品質改善事例蓄積部107から、品質改善方法"工程2の設備に設置されたロールを交換する。"が検索結果として得られる。この検索結果を元に該当ロールを交換することで、ロール交換後に製造する製品の品質を良好に保つことが可能となる。
最後に、出力・表示部106にて、工程2が原因工程であるという推定結果及び改善案を外部に出力し、画面に表示する(図2の出力・表示ステップ206に対応)。
(第2の実施の形態)
また、図1の原因工程推定部105における欠陥類似度の連続性の評価方法として、上述したものとは別の方法で、図1の欠陥類似度計算部104で計算された欠陥類似度の、解析対象コイル11本についての合計値を求め、その値を欠陥類似度の連続性の指標としても良い。
この様に計算した値は以下の通りである。
工程1:6
工程2:12
工程3:10
この結果から、工程2が原因工程であると推定される。
(第3の実施の形態)
さらに、図1の原因工程推定部105における欠陥類似度の連続性の評価方法として、図1の欠陥類似度計算部104で計算された欠陥類似度について、解析対象とする11本のコイルのうち任意の2本のコイルを選択し、両コイルの欠陥類似度の積に比例し、両コイルの処理間隔(例えば連続して処理される場合は1、間に1本別コイルが存在する場合は2と定義される)に反比例する値を計算し、それを全ての2本のコイルについて計算してその合計値を求め、それを欠陥類似度の連続性の指標としても良い。計算式を式(1)、式(2)に示す。
Figure 0004772613
この様に計算した値は以下の通りである。
工程1:9.2
工程2:62.1
工程3:34.6
この結果から、工程2が原因工程であると推定される。
尚、上述の計算は、式(1)、式(2)において、0より大きな全ての欠陥類似度値のコイルを対象に計算を行った値であるが、計算を簡略にするために、欠陥類似度の最大値(図3に示す例では2)を持つコイルのみを対象に連続性指標の計算を行っても良い。
(第4の実施の形態)
疵種やグレード以外の欠陥特徴量の別の事例として、1コイルに複数の欠陥があるとき、欠陥を特徴づける特徴量がある場合の実施の形態を説明する。上記の第1〜3の実施の形態と同様に、図1のデータソート部103にて、工程ごとに基準コイルの前後に処理された複数コイルの上記表面疵に関するデータが、処理順序に従って一連の所定の製品個数分だけ並べられる(図2のデータソートステップ203に対応)。これが以降の解析に用いられる解析対象データとなる。
1コイルに複数の表面疵が発生している場合は、例えば以下で記述する特徴量を用いて解析を行う。図6に示す事例で説明する。まず、複数の欠陥を特徴づける特徴量を求める方法として、特許文献3に開示された分布形態解析方法がある。この方法は、各製品(コイル)に発生した表面疵を発生位置や形態により1つ又は複数のグループに分割し、各グループの表面疵の空間的な分布に係わる特徴量を計算する方法である。グループの特徴量として、重心位置(圧延方向位置X[m]、幅方向位置Y[mm])、空間サイズ(圧延方向空間サイズσX[m]、幅方向空間サイズσY[mm])、表面疵個数[個]、表面疵個数密度[個/m2]がある。ここで分割したグループは、欠陥グループとする。
図6は、表面疵に関するデータとして複数の欠陥を特徴づける上記4つの特徴量(重心位置、空間サイズ、表面疵個数、表面疵個数密度)を示し、工程を工程1から工程3の3工程とし、基準コイル(当該コイル)の前後に処理されたコイルを処理順にそれぞれ前後5コイルづつ選定してソートされた解析対象データの一例である。
以下、欠陥類似度の計算の説明をする。図1の欠陥類似度計算部104にて解析対象コイルと基準コイルの欠陥類似度を、以下で示すように計算する(図2の欠陥類似度計算ステップ204に対応)。
解析対象コイル中の1コイルと基準コイルの欠陥類似度を求めるには、まず各コイルに複数ある欠陥グループからそれぞれ任意の1つを選び、その組み合わせについて類似度を求める。全ての欠陥グループの組み合わせに対する類似度から、その中で最高値を示す類似度を2コイル間の欠陥類似度とする。
欠陥グループ同士の類似度は、判定値を基に計算する。ここで判定値は、欠陥グループの特徴量ごとに例えば完全一致なら1、完全不一致なら0となるように定める。判定値の計算方法として基準コイルの特徴量の±30%以内ならば1、それ以外であれば0とする方法(判定値A)がある。図7に、図6のデータに対する判定値Aを計算した結果を示す。
また別の判定値の計算方法として表面疵個数が100個で比較対象のコイルの表面疵個数が、20である場合は判定値を1−(|100−20|/100)=0.2、120である場合は、1−(|100−120|/100)=0.8、220である場合は1−(|100−220|/100)=−0.2となるので下限値0に切り上げて判定値を求める方法(判定値B)がある。
次に判定値の平均もしくは重み付き平均を求めて、欠陥グループ同士の類似度とする。図7の欠陥類似度1に、重み付き平均による類似度からの欠陥類似度の結果を示し、合わせて計算に用いた各特徴量の重みWiを示す。特徴量iに対する重みWiの決定方法として、例えば式(3)がある。
Figure 0004772613
ここで、Pijは、コイルjの特徴量iの判定値を表し非負であるとする。Nはコイル本数、Mは特徴量の種類数を表している。wiは判定値の合計が小さい程重みが大きくなるように特徴量iの判定値の欠陥グループ平均(欠陥グループの母数は、工程に含まれるコイルに属する欠陥グループである。工程は、単独又は全工程のどちらでもよい。)に対して減少関数である1/xを適用している。重みWiは、総和が1となる様にwiに係数を掛けて0〜1の範囲に正規化している。正規化は、以下の欠陥類似度の調整を行う際には必須である。
解析対象コイルと基準コイルの欠陥類似度は、1組のコイルで取りえる全ての欠陥グループの組み合わせに対し上記のように得られる類似度を計算した中の最大値を採用する。
ところで、検出が困難な欠陥の存在が想定される場合、欠陥の見逃しを仮想的に補完する方法として、前後の欠陥類似度を超えない程度に欠陥類似度を調整する方法がある。欠陥類似度の調整を行う対象コイルの条件は、欠陥類似度が完全不一致の0であってさらに、この対象コイルに隣接する前後コイルの内、対象コイルを含めて欠陥類似度が0であるコイルが連続している本数をN0本とし、そのN0本のコイルの前又は後に連なる欠陥類似度が非0のコイルの本数をそれぞれN1、N2とするとき判定式である式(4)が真になるコイルが対象となる。上記の記述を図8に図示する。
Figure 0004772613
調整後の欠陥類似度は、N0、N1、及びN2を用いて式(5)で表す。
Figure 0004772613
ここで、αは調整対象コイルから前後それぞれに対して始めての非0の欠陥類似度のうち大きくない方の欠陥類似度の値を示している。具体的に図8(B)に当てはめると、処理順序が−2と1のコイルが該当し、それぞれの欠陥類似度が、1と1であることからαは1となる。図8(C)に当てはめると、同じく処理順序が−2と1のコイルが該当し、それぞれの欠陥類似度が、1と0.8であることからαは0.8となる。調整後の欠陥類似度は、N0が大きいほど値が小さくなることを満足すればよい。さらに、欠陥の見逃しを仮想的に補完するという目的から直前直後に発生している非0の欠陥類似度を持つコイルの欠陥類似度αを超えないように制限を設ける方が良い。図7に、欠陥類似度1を調整した後の欠陥類似度計算の結果を欠陥類似度2に示す。
以下、原因工程推定について説明する。上述の方法で計算された、工程ごとの各コイルの欠陥類似度の系列データから、原因工程推定部105にて、まず欠陥類似度の連続性を評価する(図2の原因工程推定ステップ205に対応)。
欠陥類似度の連続性を評価する為の連続度は、値が大きいほど連続性が高いことを示し、非0の欠陥類似度が連続している程、欠陥類似度が大きいほど値が大きくなる指標である。連続度は具体的に以下(a)〜(c)のように計算する。
(a)ある工程の欠陥類似度の系列データの内のある1つのコイル(起点コイル)に着目した場合、まず、起点コイルの欠陥類似度S1、欠陥類似度S1に起点コイルに隣接するコイルの欠陥類似度S2を掛けた値S1・S2、さらにS2のコイルに隣接するコイルの欠陥類似度S3を掛けた値S1・S2・S3を計算する。この操作によって得られる値を部分積と呼ぶ。
(b)この様に順次系列データの最終コイルになるまで部分積を計算し、繰り返し連続度に加算する。この操作は起点コイルから終了コイルまでを範囲としているが、同じ操作を逆方向の起点コイルから開始コイル方向にも同様の計算を行う。この場合、2度目となる起点コイルの欠陥類似度S1は加えない。
(c)以上の操作を系列データ内の全てのコイルを起点コイルとして繰り返すことで、連続度を得る。
以上の計算を系列j番目のコイルに対応する欠陥類似度をsj、起点コイルの添字をi、系列データのコイル数をM(=6)とした場合の計算式を式(6)に示す。
Figure 0004772613
式(6)は、隣接する欠陥類似度の全ての組み合わせに対する積の総和である。式(6)から欠陥類似度が1のコイルがN本連続した場合には、連続度はN2になる。図8(A)の系列のように2組の連続する系列がある場合は、それぞれの連続度の和N12+N22が系列全体の連続度となり、2組の連続する系列の位置関係を示すコイルの本数N0に拠らない為に、N0を反映した適切な類似度の調整が必要である。
その為、2組を分断しているコイルの本数N0の影響を評価したい場合は、欠陥類似度計算部104にて、N0が小さいほど連続度が大きくなるように欠陥類似度にN0の影響を反映させて欠陥類似度の調整を行う。このとき、欠陥類似度を調整した場合に、調整により欠陥類似度を変更したコイルを起点コイルとしないことで調整後の系列データの連続度が大きくなりすぎることを防ぐ。具体的には、式(6)で系列4番目のコイルの欠陥類似度S4が調整済みの欠陥類似度であった場合は、4列目又は、4行目に相当する11項分の部分積を加算しないことである。
もしこの操作を行わない場合、例えば、欠陥類似度1が10本連続している系列Aと、N1=N2=5、N0=1で図8(A)と相似形になる系列Bを比較した場合、系列Aの連続度100、系列Bの連続度109(少数切捨て)となり、連続度の定義(非0の欠陥類似度が連続している程、欠陥類似度が大きいほど値が大きくなる)に反する。
これを回避するには、連続度の計算をする際に、欠陥類似度を調整したコイルを起点コイルとした部分積を加算しないことである。この計算法によると、系列Aは100、系列Bは92(少数切捨て)となり連続度の定義に合致する。
隣接する欠陥類似度の全ての組み合わせに対する積の部分和は、式(6)のうちで欠陥類似度を調整したコイルを起点とした組み合わせに対する積を除いた和のことである。上記の連続度をもって欠陥類似度の連続性の指標とする。
欠陥類似度1による式(6)の連続度は以下の通りである。
工程1:2.88
工程2:8.29
工程3:2.97
この場合は工程2の欠陥類似の連続性が最も高く、基準コイルの表面疵の原因工程であると推定される。
同様に、欠陥類似度2による連続度は以下の通りである。
工程1:3.77
工程2:8.29
工程3:3.26
この場合は工程2の欠陥類似の連続性が最も高く、基準コイルの表面疵の原因工程であると推定される。
(第5の実施の形態)
図4は、上述した品質解析装置を構成可能なコンピュータシステムの一例を示すブロック図である。図4において、400はコンピュータ(PC)である。コンピュータPC400は、CPU401を備え、ROM402又はハードディスク(HD)411に記憶された、或いはフレキシブルディスクドライブ(FD)412より供給されるデバイス制御ソフトウェアを実行し、システムバス404に接続される各デバイスを総括的に制御する。PC400のCPU401、ROM402又はハードディスク(HD)411に記憶されたプログラムにより、本実施の形態の各機能手段が構成される。
403はRAMで、CPU401の主メモリ、ワークエリア等として機能する。405はキーボードコントローラ(KBC)であり、キーボード(KB)409から入力される信号をシステム本体内に入力する制御を行う。406は表示コントローラ(CRTC)であり、表示装置(CRT)410上の表示制御を行う。407はディスクコントローラ(DKC)で、ブートプログラム(起動プログラム:パソコンのハードやソフトの実行(動作)を開始するプログラム)、複数のアプリケーション、編集ファイル、ユーザファイル、そしてネットワーク管理プログラム等を記憶するハードディスク(HD)411、及びフレキシブルディスク(FD)412とのアクセスを制御する。
408はネットワークインタフェースカード(NIC)で、LAN413を介して、ネットワークプリンタ、他のネットワーク機器或いは他のPCと双方向のデータのやり取りを行う。
尚、本発明は複数の機器から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
(第6の実施の形態)
また、図1に於いて、品質データ蓄積サーバには、図9に示すように、表面疵データと品質測定環境データからなる品質データを蓄積・保存してもよい。表面疵データとは、官能検査(人による検査)結果による表面疵に関するデータである。また品質測定環境データとは、官能検査の結果に影響を与える要因を表すデータであり、官能検査での検出率などの難易度を変化させる要因である操業条件(ラインスピードなど)や熟練度・体調により疵種判別能力が異なる検定員、検査室の照明などといった官能検査を実施するにあたり準備された環境を示すデータである。この場合の例として、図10に示す簡単な事例で説明する。これは、品質測定環境データに関するデータとして検査員(a、b、cの3名)、表面疵データとして表面疵の疵種(A、B、C、D、Eの5種類)及び、発生位置の座標、原因工程推定の対象となる工程を工程1から工程3の3工程とし、基準コイルの前後に処理されたコイルを処理順にそれぞれ前後5コイルづつ選定してソートされた解析対象データの一例である。
欠陥類似度の計算にはファジィ集合を適用することができる。
あるコイルの疵αと別コイルの疵βの欠陥類似度計算には、ファジィ集合をファジィ数で表す表面疵データである発生位置P間と、疵種T間のそれぞれの相互の関連を示すファジィ集合を用いて計算する。発生位置を表すファジィ数のメンバーシップ関数を定める因子として品質測定環境データである検定員を用いる。疵種の相互の関連を示すファジィ集合のメンバーシップ値は、同じ疵種であれば最大値1、全く異なる疵種同士であれば最小値0、異なる疵種であっても形態等に類似した点があれば中間値とする。発生位置は、検定員によって記録される為、真の発生位置から検定員毎に異なる傾向の誤差を持って記録されている。その誤差量の絶対値は、製造ラインの通板速度などに加えて、検定員の個性や体調など記録に残り難い要因を含むため、検定員毎に決めた誤差量の範囲をメンバーシップ関数として反映させたファジィ数として表す。また、疵種に於いては、品質測定環境の違いにより判定結果のバラツキが発生することがあるため、疵種の相互の関連を示すファジィ集合のメンバーシップ値を決める際に、品質測定環境の違いを反映させても良い。
欠陥類似度は、疵αの発生位置Pαと疵βの発生位置Pβのファジィ数の積集合のメンバーシップ値と、疵種の関連を示すファジィ集合のメンバーシップ値の平均の最大値として計算する。
発生位置のファジィ数のメンバーシップ関数は、疵を記録した品質測定環境(ここでは検定員)に従って定められている。疵種の相互の関連を示すファジィ集合に対して、ここでは説明の簡単化の為、品質測定環境の違いを反映させることを省いている。
疵種欠陥類似度の計算式を式(7)に示す。このとき、xは、検定員によって記録された疵の発生位置を表す。
Figure 0004772613
欠陥類似度の計算例を、図10の当該コイルとコイルNo1−2を題材に示す。まず、当該コイルとコイルNo1−2の疵の発生位置を表すファジィ数P1、P2は、検定員a、bのメンバーシップ関数μfa、μfbを使って表すと式(8)となり、メンバーシップ関数μfa、μfbは、それぞれ式(8')、式(8")のようになり、式(8')及び式(8")から式(9)のように示すように計算される。
Figure 0004772613
両コイルの疵種A、Bの関連を示すファジィ集合のメンバーシップ値μA⇔Bが、図11より疵発生位置に寄らず0.9であり、式(7)のμPα∩Pβの最大値が1であるから、以下の式(10)で示されるように計算され、欠陥類似度は、0.95となる。
Figure 0004772613
他のコイルに対しても上記と同様の手順で計算した結果を図10の欠陥類似度3として示す。
図9の原因工程推定部105における欠陥類似度の連続性の評価方法として(第2の実施の形態)と同様の連続性の評価方法で、図10の欠陥類似度3から工程ごとに連続度を計算した値は以下の通りである。
工程1:3.85
工程2:7.10
工程3:5.90
上記の結果から工程2の欠陥類似度の連続性が最も高いので、工程2が基準コイルの表面疵(疵種A)の原因工程であると推定される。
さらに、改善案の提示をする為に原因工程を工程2、基準コイルの疵種、発生位置を検索キーとして品質改善事例検索を行い、改善案"工程2の設備修理を行う"を得た。改善案を受け工程2の設備修理を行ったところ、表面疵の発生を改善できた。
また、本解析の後に詳細な調査を行った結果、工程2の設備故障が原因で表面疵が発生していたことが判明した。
また、本発明の目的は前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU若しくはMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
薄板コイルの製造工程で発生した表面疵の原因工程推定と改善案の提示を行った。表面疵が発生したコイルに対して、工程1から工程3の3工程において、その前に処理された43本、及び、その後に処理された49本のコイルの表面疵データを入力し、データソート、欠陥類似度計算を行った結果を図5に示す。ここでは、表面疵に関するデータとして、疵種、疵グレードに加えて、疵の長手方向位置、幅方向位置の4つを入力し、それぞれ基準コイルの表面疵と一致するかどうかで、0点から4点の欠陥類似度を計算した。尚、疵の長手方向位置、幅方向位置については、コイルの長さ方向、幅方向にそれぞれ10等分し、対応する同じ区分に存在する場合に一致すると判定した。連続性指標としては、上述した第3の実施の形態で説明した方法を採用した。
評価結果は以下の通りである。
工程1:1763
工程2:1903
工程3:1341
上記の結果から工程2が原因工程であると推定された。
さらに、改善案の提示をする為に原因工程を工程2、基準コイルの疵種、疵グレード、疵の長手方向位置、幅方向位置を検索キーとして品質改善事例検索を行い、改善案"工程2の設備修理を行う"を得た。改善案を受け工程2の設備修理を行ったところ、表面疵の発生を改善できた。
また、本解析の後に詳細な調査を行った結果、工程2の設備故障が原因で表面疵が発生していたことが判明した。
本発明の第1の実施の形態の品質解析装置の概略構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の品質解析方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のデータソートの方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態の品質解析装置を構成可能なコンピュータシステムの一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態におけるデータソート、欠陥類似度計算を行った結果を示す図である。 本発明の第4の実施の形態におけるデータソートの方法を説明するための図である。 本発明の第4の実施の形態における欠陥類似度を説明するための図である。 本発明の第4の実施の形態に係る欠陥類似度調整可否の判定式を説明するための図である。 本発明の第6の実施の形態の品質解析装置の概略構成を示す図である。 本発明の第6の実施の形態のデータソートの方法を説明するための図である。 本発明の第6の実施の形態に係る2つの疵種の関連を示すファジィ集合のメンバーシップ値の例を示す図である。
符号の説明
101 データ入力部
102 データ蓄積部
103 データソート部
104 欠陥類似度計算部
105 原因工程推定部
106 出力・表示部
107 品質改善事例蓄積部
108 品質改善事例検索部

Claims (32)

  1. 製造工場において複数工程での処理を経て生産される製品の品質上の欠陥について原因工程を推定し、原因を除去する方法を提示する品質解析方法であって、
    品質上の欠陥が生じた製品(基準製品)に対して、工程ごとに前記基準製品の前後に処理された複数製品の品質に関するデータを入力するデータ入力ステップと、
    前記データ入力ステップにて入力した前記品質に関するデータを蓄積、保存するデータ蓄積ステップと、
    工程ごとに、前記基準製品の前及び後の少なくともいずれか一方に処理された前記複数製品の品質に関するデータを、処理順序に従って一連の所定の製品個数分だけ製品番号と共に並べてテーブル形式の解析対象データを得るデータソートステップと、
    前記解析対象データについて、各製品の品質上の欠陥と前記基準製品の品質上の欠陥との欠陥類似度を、当該欠陥についての前記品質に関するデータである、当該欠陥を特徴づける単独又は複数の欠陥特徴量に基づいて、評価、計算する欠陥類似度計算ステップと、
    前記各製品の欠陥類似度と当該各製品の処理順序とから計算される連続性を評価して、欠陥類似度の高い製品が最も高い連続性をもって発生している工程を原因工程であると推定する原因工程推定ステップと、
    前記製品の品質上の欠陥と前記原因工程の推定結果とに基づいて、過去の品質欠陥改善事例データベースから改善案を検索する品質改善事例検索ステップと、
    前記品質改善事例検索ステップの検索結果から前記改善案を出力して提示する出力・表示ステップとを有することを特徴とする品質解析方法。
  2. 前記製品が鉄鋼製品であることを特徴とする請求項1に記載の品質解析方法。
  3. 前記欠陥が表面疵であることを特徴とする請求項2に記載の品質解析方法。
  4. 前記欠陥類似度計算ステップにおいて前記欠陥特徴量は、疵種と疵グレードであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の品質解析方法。
  5. 前記欠陥類似度計算ステップにおいて前記欠陥特徴量は、発生頻度、発生位置、及び形態のうちの一つ又は組み合わせたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の品質解析方法。
  6. 前記欠陥類似度計算ステップにおいて前記欠陥特徴量は、空間サイズ、位置、及び形態のうちの一つ又は組み合わせたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の品質解析方法。
  7. 前記欠陥類似度計算ステップは、分布形態解析方法により前記欠陥特徴量に基づいて、製品それぞれの複数の欠陥を複数の欠陥グループに分割し、
    前記欠陥グループの特徴量に基づいて、所定の処理によって、前記各製品と前記基準製品との品質上の欠陥類似度を算出することを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の品質解析方法。
  8. 前記データ入力ステップにおいて、前記品質に関するデータに加えて、前記品質に関するデータの取得の為の検査の結果に影響を与える要因を表すデータである品質測定環境に関するデータを入力することを特徴とする請求項1に記載の品質解析方法。
  9. 前記欠陥類似度計算ステップは、ファジィ集合で表す欠陥特徴量を用いて計算することを特徴とする請求項に記載の品質解析方法。
  10. 前記欠陥類似度計算ステップは、ファジィ集合で表す欠陥特徴量のメンバーシップ関数を前記品質測定環境に関するデータを用いて定義することを特徴とする請求項又はに記載の品質解析方法。
  11. 前記原因工程推定ステップは、工程ごとの前記解析対象データ中の欠陥類似度の高い製品の個数を前記工程の欠陥類似度の連続性の指標として原因工程を推定することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の品質解析方法。
  12. 前記原因工程推定ステップは、工程ごとの前記解析対象データ中の欠陥類似度の総和又は部分和を前記工程の欠陥類似度の連続性の指標として原因工程を推定することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の品質解析方法。
  13. 前記原因工程推定ステップは、工程ごとの前記解析対象データ中の欠陥類似度を、データソートステップで並べられた順序において、隣接する欠陥類似度の全ての組み合わせに対する積の総和又は部分和を前記工程の欠陥類似度の連続性の指標とすることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の品質解析方法。
  14. 前記原因工程推定ステップは、工程ごとの前記解析対象データ中で欠陥類似度の高い製品の個数が多いほど、かつ、前記欠陥類似度の高い製品間の処理間隔が狭いほど高い値を示す指標をもって前記工程の欠陥類似度の連続性の指標とすることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の品質解析方法。
  15. 前記原因工程推定ステップは、工程ごとの前記解析対象データ中で存在する製品の欠陥類似度の合計値が多いほど、かつ、前記製品間の処理間隔が狭いほど高い値を示す指標をもって前記工程の欠陥類似度の連続性の指標とすることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の品質解析方法。
  16. 製造工場において複数工程での処理を経て生産される製品の品質上の欠陥について原因工程を推定し、原因を除去する方法を提示する品質解析装置であって、
    品質上の欠陥が生じた製品(基準製品)に対して、工程ごとに前記基準製品の前後に処理された複数製品の品質に関するデータを入力するデータ入力部と、
    前記データ入力部に入力した前記品質に関するデータを蓄積、保存するデータ蓄積部と、
    工程ごとに、前記基準製品の前及び後の少なくともいずれか一方に処理された前記複数製品の品質に関するデータを、処理順序に従って一連の所定の製品個数分だけ製品番号と共に並べてテーブル形式の解析対象データを得るデータソート部と、
    前記解析対象データについて、各製品の品質上の欠陥と前記基準製品の品質上の欠陥との欠陥類似度を、当該欠陥についての前記品質に関するデータである、当該欠陥を特徴づける単独又は複数の欠陥特徴量に基づいて、評価、計算する欠陥類似度計算部と、
    前記各製品の欠陥類似度と当該各製品の処理順序とから計算される連続性を評価して、欠陥類似度の高い製品が最も高い連続性をもって発生している工程を原因工程であると推定する原因工程推定部と、
    過去の品質上の欠陥と原因工程に対する品質欠陥改善事例を蓄積する品質改善事例蓄積部と、
    前記製品の品質上の欠陥と前記推定結果に対して、前記品質改善事例蓄積部から改善案を検索する品質改善事例検索部と、
    前記品質改善事例検索部の検索結果から改善案を出力して提示する出力・表示部とを有することを特徴とする品質解析装置。
  17. 製造工場において複数工程での処理を経て生産される製品の品質上の欠陥について原因工程を推定する品質解析処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
    品質上の欠陥が生じた製品(基準製品)に対して、工程ごとに前記基準製品の前後に処理された複数製品の品質に関するデータを入力するデータ入力処理と、
    前記データ入力処理にて入力した前記品質に関するデータを蓄積、保存するデータ蓄積処理と、
    工程ごとに、前記基準製品の前及び後の少なくともいずれか一方に処理された前記複数製品の品質に関するデータを、処理順序に従って一連の所定の製品個数分だけ製品番号と共に並べてテーブル形式の解析対象データを得るデータソート処理と、
    前記解析対象データについて、各製品の品質上の欠陥と前記基準製品の品質上の欠陥との欠陥類似度を、当該欠陥についての前記品質に関するデータである、当該欠陥を特徴づける単独又は複数の欠陥特徴量に基づいて、評価、計算する欠陥類似度計算処理と、
    前記各製品の欠陥類似度と当該各製品の処理順序とから計算される連続性を評価して、欠陥類似度の高い製品が最も高い連続性をもって発生している工程を原因工程であると推定する原因工程推定処理と、
    前記製品の品質上の欠陥と前記推定結果に対して、過去の品質改善事例蓄積データベースから改善案を検索する品質改善事例検索処理と、
    前記品質改善事例検索処理の検索結果から改善案を出力して提示する出力・表示処理とをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  18. 前記製品が鉄鋼製品であることを特徴とする請求項17に記載のコンピュータプログラム。
  19. 前記欠陥が表面疵であることを特徴とする請求項18に記載のコンピュータプログラム。
  20. 前記欠陥類似度計算処理において前記欠陥特徴量は、疵種と疵グレードであることを特徴とする請求項17〜19のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
  21. 前記欠陥類似度計算処理において前記欠陥特徴量は、発生頻度、発生位置、及び形態のうちの一つ又は組み合わせたものであることを特徴とする請求項17〜19のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
  22. 前記欠陥類似度計算処理において前記欠陥特徴量は、空間サイズ、位置、及び形態のうちの一つ又は組み合わせたものであることを特徴とする請求項17〜19のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
  23. 前記欠陥類似度計算処理は、分布形態解析方法により前記欠陥特徴量に基づいて、製品それぞれの複数の欠陥を複数の欠陥グループに分割し、
    前記欠陥グループの特徴量に基づいて、所定の処理によって、前記各製品と前記基準製品との品質上の欠陥類似度を算出することを特徴とする請求項2022のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
  24. 前記データ入力処理において、前記品質に関するデータに加えて、前記品質に関するデータの取得の為の検査の結果に影響を与える要因を表すデータである品質測定環境に関するデータを入力することを特徴とする請求項17に記載のコンピュータプログラム。
  25. 前記欠陥類似度計算処理は、ファジィ集合で表す欠陥特徴量を用いて計算することを特徴とする請求項24に記載のコンピュータプログラム。
  26. 前記欠陥類似度計算処理は、ファジィ集合で表す欠陥特徴量のメンバーシップ関数を前記品質測定環境に関するデータを用いて定義することを特徴とする請求項24又は25に記載のコンピュータプログラム。
  27. 前記原因工程推定処理は、工程ごとの前記解析対象データ中の欠陥類似度の高い製品の個数を前記工程の欠陥類似度の連続性の指標として原因工程を推定することを特徴とする請求項1726のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
  28. 前記原因工程推定処理は、工程ごとの前記解析対象データ中の欠陥類似度の総和又は部分和を前記工程の欠陥類似度の連続性の指標として原因工程を推定することを特徴とする請求項1726のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
  29. 前記原因工程推定処理は、工程ごとの前記解析対象データ中の欠陥類似度を、データソートステップで並べられた順序において、隣接する欠陥類似度の全ての組み合わせに対する積の総和又は部分和を前記工程の欠陥類似度の連続性の指標とすることを特徴とする請求項1726のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
  30. 前記原因工程推定処理は、工程ごとの前記解析対象データ中で欠陥類似度の高い製品の個数が多いほど、かつ、前記欠陥類似度の高い製品間の処理間隔が狭いほど高い値を示す指標をもって前記工程の欠陥類似度の連続性の指標とすることを特徴とする請求項1726のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
  31. 前記原因工程推定処理は、工程ごとの前記解析対象データ中で存在する製品の欠陥類似度の合計値が多いほど、かつ、前記製品間の処理間隔が狭いほど高い値を示す指標をもって前記工程の欠陥類似度の連続性の指標とすることを特徴とする請求項1726のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
  32. 請求項1731のいずれか1項に記載のコンピュータプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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