JP4439803B2 - 製造データ解析方法及びそれをコンピュータに実行させるプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造データの解析方法及びそれをコンピュータに実行させるコンピュータプログラムに関し、特に、製造工程で取り扱われるデータ間の因果関係を把握し、産業上有意な結果をもたらすための有意性のある結果を抽出する製造データ解析方法およびそれをコンピュータに実行させるコンピュータプログラムに関する。
【0002】
例えば、半導体製造工程において歩留りを向上させるため、製造工程で使用された製造装置の履歴、試験結果、設計情報、各種測定データ等に基づいて歩留りを低下させている要因を速やかに見つけ出す作業が行われる。このためには、実際に物理解析を行うよりも、事前に収集されたデータに基づいたデータ解析を行っておくのが、経済性の面からも優れたおり、このデータ解析を効率的に行うのが重要である。本発明は、かかる製造データの解析方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
製品の製造、例えば半導体製造は、数百の製造工程を経て行われ、各製造工程において、複数のまたは単数の製造設備(具体的は製造装置)が利用される。従って、複数のウエハーを有する搬送単位、つまり製造ロットは、各製造工程において、割り当てられた製造装置に適宜搬送され、そこで対応する製造工程を施される。従って、歩留りを向上するためには、これらの製造工程や製造装置が、製品歩留りとどのような関係を有するかを、製造データを解析することにより見いだす必要がある。
【0004】
図1は、従来の製造工程データの解析方法例を示す図である。図1にしめされた製造工程データ解析方法によれば、製造物の搬送単位であるロット毎に、各工程でその製造設備(製造装置)が利用されたかを示す製造履歴データのデータベースDB1と、製造工程を経て製造された製造物に対して様々な検査を行った結果得られた製造物検査データのデータベースDB2とをもとにして、統計処理によるロット単位または検査の測定単位について、自動解析を行い(S1)、その解析結果レポートDB3が出力され、その解析結果レポートを作業員が検討を行い歩留まりに関連する製造物変動要因を絞り込む(S2)。絞り込みができるまで、工程S1が繰り返され、最終的に歩留まり向上のための意志決定が下される(S3)。
【0005】
また、別の製造データ解析方法としては、ウエハー内に複数のチップの良・不良の分布やチップ単位の測定値の分布を求めて、その特徴が発生する要因となった製造工程や製造装置を経験的に推定することが行われる。更に、ロット内のウエハ別の歩留まり分布に表れる特徴量を抽出し、その特徴の要因を経験的に推定することが行われる。
【0006】
このような半導体の製造工程データの解析方法は、例えば以下の特許文献に開示されている。特許文献1には、過去の製造物の検査結果を蓄積しておき、対象となるロットの製造物の検査結果を過去の検査結果と照合し、相関関係がある場合に、その検査結果に対応する過去の不良対策データを取得することが開示されている。
【0007】
また、特許文献2には、データマイニングを適用した半導体製造データの解析方法が開示されている。この解析方法によれば、歩留まり値のような解析対象となるものを目的変数とし、その目的変数の変動要因となる装置履歴、試験結果、設計情報、各種測定データ等を説明変数として、回帰木分析などのデータマイニング手法により、歩留まり低下に対して有意差ありと判定される要因を見いだすことが記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−209230号公報
【0009】
【特許文献2】
特開2001−306999号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図1に示されたデータ解析方法によれば、ロット単位または検査測定単位についてのデータ解析しか行うことができず、正確な歩留まり低下の要因を解析することはできない。ロット単位の製造履歴データを参照することにより得られるものは、ある特定の製造装置を使用したロットに歩留まり低下の要因があることなどであり、十分なデータ解析とはいえない。
半導体製造工程では、製造設備における製造物の同時処理単位で、その製造設備及び加工メカニズムの特徴が製造物に作り込まれる。従って、搬送単位であるロット単位や測定処理単位を単位としたデータ解析では、製造物の出来栄えを変動させる要因が発生する製造物の同時処理単位、処理位置、処理時刻を考慮することによって明らかになる特徴を捉えることは困難である。
【0011】
加えて、製造物の同時処理単位、処理位置、処理時刻を考慮した比較評価できる特徴量を用いずに、測定値や集合毎の平均値の比較やその推移を見るだけでは、特徴の判別が困難であった。また、人間の知識や経験による判断を基にした解析では、人により解析結果や精度がばらついてしまうという問題がある。例えば、製造工程データ解析にて、従来のグラフを用いたデータ推移の傾向を分析する方法では、注目する工程の処理順に検査値を並べた推移を見て、検査値が徐々に低下していないかなどの経時変化の有無が確認される。このような直観的な確認作業では、概要を大雑把に捉えることは可能だが、データ推移の特徴には複数の要素が含まれているうえに、確認する人の感覚や経験によりバラツキが出る可能性があり、特徴の強さを正確に把握することは困難である。また、数百工程分のデータ推移の傾向を確認する場合は、かなりの時間と労力を要する。更に、管理図による判断では、数種類の異常の有無を検出して判断しているため、データ推移の特徴の強さを定量的に把握することができない。
【0012】
同様の課題は、分析値が2次元以上に分布している場合も同様である。例えば、半導体製造工程データの解析における2次元のウエハーマップ解析では、主にウエハー上の不良チップの分布や、チップ単位の測定値等の分布に現れる特徴を確認し、その特徴が発生する要因となった製造工程や製造装置を、プロセス技術及び経験から推定している。その際、各ウエハーずつマップを表示して確認するだけでなく、複数ウエハーを集計して表示したり、不良チップの固まりの大きさを数値化したりするなど、統計的な処理を加えて様々な切り口から特徴を確認している。しかし、製造工程と製造設備毎に異なる、製造物の同時処理単位、処理位置、処理時刻を考慮した特徴量を用いることによって明らかになる関連性を捉えることは困難である。
【0013】
そこで、本発明の目的は、ロット単位または検査測定単位で特徴量を求めるデータ解析方法では得られない特徴量を抽出することができる製造データ解析方法及びそれを実行するプログラムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の一つの側面は、複数の製造工程が複数の製造設備により行われて製造される製造物の製造データの解析方法において、製造物の同時処理単位についての前記製造工程及び製造設備に関する特徴データと、前記特徴データに関する製造履歴データとに基づいて、前記製造物の検査データにあらわれる特徴度を順次抽出する工程と、前記特徴度を大きさの順に出力する工程とを有することを特徴とする。
【0015】
上記発明の側面において、より好ましい実施例では、前記製造工程と製造設備の特徴データは、前記製造設備において同時に処理される処理単位特徴と、処理位置特徴と、処理時刻特徴とを有する。処理単位特徴は、製造設備において同時に処理される単位の特徴、例えば、同じ製造装置内の第1及び第2チャンバなどであり、所定の不良率や歩留まりなどの検査データについて同時処理単位間や処理部間で有意差がでることがあり、そのような特徴を抽出することは検査データと密接な因果関係を有する要因を見いだすためには有効である。また、処理位置特徴は、製造設備における処理位置の特徴、例えば、同じ製造装置内の何番目のウエハーであるとかどのウエハーステージであるなどの特徴、或いは、同じウエハー内であってもステージのどの位置にあるかなどの特徴である。バッチ処理の対象である複数のウエハー内における特定位置のウエハーとその他のウエハー間で有意差がでることがあり、そのような特徴を抽出することは、検査データと密接な因果関係を有する要因を見いだすためには有効である。更に、同じロット内のウエハーであっても処理の順番が異なることがあり、処理時刻特徴は、かかる処理の順番、バッチ情報などであり、このような処理時刻特徴によって検査データに有意差が出ることがある。
【0016】
上記発明の側面においてより好ましい実施例によれば、製造物の検査データにあらわれる特徴度を順次抽出する工程では、製造物の検査データを取得した後、当該製造物の製造履歴データに含まれる解析対象の製造工程及び製造設備を絞り込む工程と、当該絞り込まれた前記製造工程と製造設備の特徴データから順次選択された製造工程と製造設備の特徴と前記製造物の検査データとの関連性を示す特徴度を生成する工程とを有する。上記の工程を全ての製造工程及び製造設備に対して行うことで、製造物の検査データ(例えば歩留まりや不良率)にあらわれる製造工程と製造設備の特徴に対する有意差を見いだすことができる。
【0017】
上記発明の側面において、より好ましい実施例によれば、前記特徴度は、製造設備及び加工メカニズムにおける製造物の同時処理単位と、処理位置と、処理時刻を考慮した分布特徴量である。または、前記特徴度は、検査データの推移の特徴量を表す推移特徴度である。かかる推移特徴度は、1次元の推移だけでなく、2次元若しくはn次元の推移も含まれる特徴量である。
【0018】
上記発明の側面において、好ましい実施例では、半導体製造工程の製造設備における特徴として、ウエハー上で製造処理が進む方向を、x方向、y方向、ウエハーの中心などの特定位置からの角度方向、特定位置から離れる距離の方向、製造装置内の順番などを利用し、かかる特徴についての推移特徴度を求める。
【0019】
上記発明によれば、実際に製造物が加工処理される製造設備及び加工メカニズムにおける同時処理単位、処理位置、処理時間を考慮して、検査データの特徴度を抽出するので、検査データに直接影響を与えた要因を正確に把握することができ、歩留まり向上のために的確な対策を講じることが可能になる。そして、特徴度を統計的手法により危険率により求めることで、作業者の恣意的でない客観的な基準によって、有意差を検出することができる。
【0020】
更に、特徴評価方法として、製造設備及び加工メカニズムにおける製造物の同時処理単位とその処理時刻と処理位置を考慮した分布特徴抽出手法を用いることにより、従来は困難であった定量的分布特徴評価が可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら、本発明の保護範囲は、以下の実施の形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物にまで及ぶものである。
【0022】
図2は、同時搬送単位であるロットの流れと製造工程、製造設備(製造装置)の関係の一例を示す図である。例えば、半導体製造工程では、数百の製造工程A,B....それぞれに対して、単数または複数の製造設備(製造装置)が割り当てられる。そして、同時搬送単位のロットは、スタートからエンドまで矢印で示された順に搬送され、各処理工程で割り当てられた製造装置A1,A2,B1,C1〜C4,D1〜D3,X1,X2にて、対応する製造処理が行われる。その場合、異なる製造工程の処理が同じ製造装置で行われることもある。ロット単位で各製造工程と製造装置の履歴データと歩留まりや不良率などの測定データとの関連性を評価することで、それら歩留まりや不良率の特徴、つまり歩留まりや不良率に影響を与えた製造工程や製造装置の要因を抽出することはできる。しかし、特定の処理工程での特定の製造装置において同時に処理される処理単位、処理位置、処理時間についての特徴を抽出することはできない。
【0023】
図3〜図5は、製造設備及び製造工程のメカニズムにおける製造物の同時処理単位、処理位置、処理時間などを説明する図である。図3に示された製造装置には、処理室A,Bが設けられ、同一ロット内の複数のウエハのうち、一部のウエハは処理室Aで加工処理され、残りのウエハは処理室Bで加工処理される。従って、かかる製造装置の特徴データとしては、処理室A,Bが存在し、そのような特徴データを製造履歴データとして蓄積することで、実際に同時に処理された同時処理単位、処理位置、処理時間を考慮した検査データの特徴を抽出することができる。
【0024】
図4に示された製造装置は、チャンバー10内に6つのウエハステージW1〜W6が存在し、そのうちウエハステージW5,W6近傍に処理ガスが供給される供給孔12が存在する例である。このガス供給孔12は、例えばコンタミの発生源となることが予想され、ウエハステージW5,W6は、他のウエハステージと異なる製造処理環境に置かれることが予想される。従って、このようなウエハステージの情報を、製造装置の特徴データとして持つことにより、検査データについて処理位置についての特徴を抽出することができる。
【0025】
図5に示された製造装置は、ウエハステージ14に同心円状の窪み14Aが形成された例である。従って、ウエハステージ14の中心領域は凸部14Bが存在し、それに載置されて加工されるウエハ16に対して、凸部14B上のチップか、窪み14A上のチップか、若しくはその外側のチップかの情報によって、検査データに特徴があらわれることが予想される。従って、かかる情報を製造設備の特徴データとして把握することが有効である。
【0026】
上記の例以外に、製造工程と製造設備の特徴データが考えられる。実際に処理される同時処理単位、処理位置、処理時間(処理の順番)についての特徴データと、検査データの歩留まりや不良率との関連性を評価して、その特徴を抽出することにより、ロット単位や検査単位では把握できなかった検査データに対する変動要因を抽出することができる。
【0027】
図6は、本実施の形態における製造工程データの解析方法の概略フローチャート図である。製造物の検査データのデータベースDB2に加えて、製造工程と製造設備の特徴データのデータベースDB21と同時処理単位での製造履歴データDB22とがあらかじめ準備される。前述のとおり、製造設備における製造物の同時処理単位で製造設備及び加工メカニズムの特徴が製造物に作り込まれるので、同時処理単位が、製造物の出来栄え(検査データ)を変動させる要因の発生単位である。また、製造設備及び加工メカニズムの特徴は、同時処理単位における処理位置の違いによって変動する出来栄え、及び処理時刻の違いによって変動する出来栄えとして把握できる。従って、本実施の形態では、製造工程と製造設備の特徴データDB21と同時処理単位に対する製造履歴データDB22に基き、製造物検査データに現れる特徴の要因を絞り込む。ここで、加工メカニズムとは、製造装置内の加工が行われる態様を意味し、例えば、ウエハーの周辺から中心に向かってエッチングなどの加工がすすむという特徴や、チップ毎に露光処理が行われるという特徴などをいう。つまり、加工メカニズムは、製造装置の特徴の1つともいえる。
【0028】
製造工程と製造設備の特徴データDB21は、後に詳述するとおり、製造設備及び加工メカニズムにおける製造物の同時処理単位とその処理時刻と処理位置に基いて定義された製造工程と製造設備の特徴及び特徴評価方法の定義である。また、製造履歴データDB22は、同時処理単位について、どの製造工程ではどの製造装置のどの位置でどの順番(時刻)で処理されたかのデータを含む。同時処理単位は、例えばウエハレベルであり、或いはチップレベルでの同時処理単位である。製造履歴データの一例としては、図2に示される工程Aにおける図3〜5に示される製造装置A1での、同時処理グループ、処理位置、処理時刻についての履歴データである。かかる製造履歴データを蓄積することにより、製造工程と製造設備の特徴データと検査データとの関連性を特徴度として算出することが可能になる。
【0029】
製造物の検査データDB2が取得されると、データ解析が開始される(S10)。具体的な解析処理S12は、検査工程を完了した時点で、その製造物の製造履歴データDB22を用いて、解析対象となる製造工程と製造設備を絞り込み、その絞り込まれた製造工程と製造設備の特徴データDB21から順次特徴データを参照し、その特徴データと製造物の検査データDB2との関連性を比較評価できる特徴度を算出する(S12)。
【0030】
例えば、特徴データとして同時処理グループを選択した場合は、その同時処理グループに属するチップやウエハの検査データの平均値を求め、その平均値に何らかの特徴がないか否かを示す特徴度を算出する。または、特徴データとして処理位置を選択した場合は、同じ処理位置に属するチップやウエハーの検査データの平均値を求め、それに何らかの特徴がないか否かを示す特徴度を算出する。特徴データとして処理時刻を選択したときは、同時処理単位の検査データの平均値を、処理時刻の順に並べてその推移の特徴を算出する。
【0031】
このように、製造工程と製造設備の特徴データを用いることによって、製造設備における製造物の同時処理単位と処理位置と処理時刻及び加工メカニズムを考慮した特徴が抽出される。
【0032】
また、工程S12での特徴評価方法として、製造設備及び加工メカニズムにおける製造物の同時処理単位とその処理時刻と処理位置を考慮した分布特徴抽出手法を用いる。分布特徴とは、例えば平均値、標準偏差などの複数のデータに内在する特徴であり、前述したように、同時処理されたウエハーの歩留まりの平均値や標準偏差に対して、何らかの特徴がないかが評価される。
【0033】
そして、全ての製造工程と製造設備の特徴データについて、検出データの特徴度を算出する(S14)。全ての特徴データについて特徴度を算出したあと、各製造工程及び製造設備毎にその特徴度の大きい順に並べて図表化し、解析結果レポートDB3を出力する(S16)。この時の特徴度は、危険率を考慮して順番を確定することが望ましい。
【0034】
上記の方法によれば、製造設備及び加工メカニズムにおける製造物の同時処理単位とその処理時刻と処理位置に基いて定義された製造工程と製造設備の特徴データDB21と、製造物検査データDB2との関連性を比較評価することで、従来の搬送単位であるロットや測定処理単位の解析では把握することが困難であった製造工程と製造設備の特徴に起因する製造物変動要因を絞り込むことが出来る。また、製造設備における製造物同時処理単位で製造物変動要因を絞り込むことが出来るため、より少ないデータで製造物変動要因を絞り込むことが出来る。
【0035】
更に、特徴評価方法として、製造設備及び加工メカニズムにおける製造物の同時処理単位とその処理時刻と処理位置を考慮した分布特徴抽出手法を用いることにより、従来は困難であった定量的分布特徴評価が可能となる。その場合、2次元分布特徴評価値のひとつである、後述する面内偏り度を算出することにより、ウエハ面内に現れる特徴的分布であって、位置や形状によらないある偏った特徴的分布を評価できるようになる。更に、1次元分布特徴評価値である推移特徴度及び推移特徴危険率により、測定値の推移に現れる特徴的分布の位置や形状によらないある偏った特徴的推移を評価することもできる。
【0036】
図7は、本実施の形態における製造設備の特徴データによる不良要因解析方法のフローチャート例を示す図である。基本的な構成は、図6と同じである。準備するデータベースDB21,DB22,DB2は、図6と同じであり、但し製造履歴データDB22はチップ単位で収集される。そして、ロット単位で検査データが取得されるたびに、自動解析が開始される(S10)。そして、検査データについての特徴度が、図6と同様に算出され(S12)、その算出は、製造工程及び製造設備の特徴全てについて行われ(S14)、算出した特徴度がある管理基準を越えた製造設備について、特徴度の大きい順に並び替えて図表化し、解析結果レポートが出力される(S16)。この時の特徴度の大きい順とは、特徴量を危険率で算出する場合は、その危険率の小さい順になる。危険率とは、統計上、有意差があるとはいえない確率であり、危険率が低い場合は、その特徴には有意差があると判断されるので、危険率の低い順に並べることで、客観的な分析・判断を可能にすることができる。
【0037】
また、図7において、製造履歴データDB22と製造物の検査データDB2から、従来例で行われていた統計処理を用いた自動解析S1も行われ、その解析結果データも出力される。その解析結果も最後の意志決定工程S18に利用される。
[製造工程と製造設備の特徴データ]
図8は、製造工程と製造設備の特徴データの一例を示す図である。製造工程と製造設備の特徴データは、製造設備(製造装置)と加工メカニズムにおける製造物の同時処理単位とその処理位置と処理時刻に基づいて、製造工程と製造設備の特徴を定義したデータである。図8には、製造工程M22の製造装置DタイプのE2、E3号機についての特徴データD-M22であり、実際のデータはコンピュータが理解可能なコードで記述されるが、図8では人間が理解できる高級言語で記述している。
【0038】
まず、特徴データD0として、装置名E2,E3、同時処理単位が6ウエハのバッチ処理(同時処理)であることと、処理部が2つあることが定義されている。更に、特徴データとして、処理単位特徴D1、処理位置特徴D2、処理時刻特徴D3とが定義されている。処理単位特徴D1の例では、特徴「11」として、検査データであるT25不良率、T26不良率、歩留まり、更に設備状態パラメータが定義されている。ここで、T25、T26とは、例えば配線切断や配線短絡などの製造物に現れる不良の種類であり、検査データとして取得される。チップ毎のT25不良率、T26不良率、歩留まりなどの検査値には、統計学上のt検定やF検定により同時処理単位間または処理部門間で有意差がでることがあり、更に、それらの検査値には処理中温度、圧力、Aガス流量の設備状態パラメータとの相関に有意差がでることがある。その理由は、製造設備の状態や製造パラメータが同時処理単位であるバッチ毎に変化するからである。
【0039】
更に、処理単位特徴D1には特徴「12」として、検査データであるT25不良判定値、T26不良判定値、T27不良判定値、不良品判定値のウエハー面内偏り度(DTF2:Degree of Transition Feature with 2 dimension、二次元推移特徴度)が定義されている。これらの検査データのウエハー面内偏り度には、統計学上のt検定やF検定により同時処理単位間または処理部門間で有意差がでることがある。つまり、特徴「11」のようは検査データの平均値、標準偏差のような一般的な分布特徴値ではなく、特徴「12」は、検査データのウエハー面内偏り度について、同時処理単位間で有意差がでることが定義されている。
【0040】
ここでウエハー面内偏り度(DTF2)は、「S1:1XY」という計算名で記述され、検査値の移動平均を重み付け1:1で求めたx方向の分布特徴とy方向の分布特徴を組み合わせた面内偏り度と定義されている。この具体例は後述する。
【0041】
処理位置特徴D2は、特徴「21」として、特定位置「5,6」と検査データのT28不良率、歩留まりが定義されている。この特徴「21」は、図4の例のように、6枚のウエハーからなるバッチ処理のうち、特定の位置W5,W6のウエハーとそれ以外の位置のウエハーとの間で、上記の検査データに有意差がでることがある場合の特徴である。更に、特徴「22」として、特定位置「ウエハー面内の半径0.5rの内側と外側」と検査データのT25不良率と歩留まりが定義されている。この特徴「22」は、図5の例のように、ウエハー面内の領域によって加工条件が異なる場合の特徴データである。以上のように、処理位置特徴は、その製造設備または加工メカニズムに特有な加工位置の特徴であり、かかる特徴が検査結果を変動させる要因になる場合は、その特徴が特徴データD2として定義され、検査データの特徴度を算出する場合の特徴データとして利用される。
【0042】
処理時刻特徴D3では、特徴「31」として、全ての検査値の連続20バッチについての推移特徴度と危険率が定義されている。この特徴「31」は、連続20バッチの製造物の全ての検査値について、その推移特徴度を算出することにより、その製造装置が検査値の変動要因になっているか否かが分析できる場合の例である。つまり、処理順に同時処理単位の平均値を並べることにより、その推移に何らかの特徴があらわれることがある。
[特徴度の算出例]
特徴度の算出工程S12では、検査工程が終了したロットについて、順に図8に一例として示した特徴との照合を行う。つまり、ロット内のチップ単位の製造履歴データを走査して、製造工程M22の製造装置DタイプのE2またはE3号機を用いたか否かをチェックする。それらを用いたロットであれば、図8に定義された全ての特徴D1乃至D3について、定義された検査データに有意差があるか否かを、危険率で算出する。
【0043】
図9は、その一例であり、処理単位特徴D1-11の有意差がある場合の例を示す図である。図9(1)は、横軸に同時処理単位(バッチ単位)、縦軸に歩留まりを示し、設備状態パラメータの処理温度XX°とYY°とに分けて歩留まりが示されている。この例では、例えば、24枚のウエハーからなるロットに対して、製造装置E2号機で2枚のウエハーが同時バッチ単位(全部で12バッチ)として処理され、奇数バッチの処理温度がXX°で偶数バッチの処理温度がYY°であることが履歴データに含まれているものとする。
【0044】
そこで、分布特徴として、各バッチの2枚のウエハーに属する複数のチップの歩留まりをそれぞれ求めて、図示されるようにプロットする。図9(1)の例では、処理温度XX°の歩留まりが処理温度YY°よりも高くなるという特徴が見られ、図9(2)のように、処理温度XX,YYで分けて処理単位毎の歩留まり分布をみると、有意差があることが分かる。但し、それぞれのばらつきが大きいと、両者の平均値に差があっても有意差なしと判断される。その場合は、統計学上の危険率を計算することにより、客観的に信頼できる特徴度を抽出することができる。
【0045】
図9(1)の例では、同時処理単位毎に異なる処理温度に注目して、分布の特徴を見いだすことができた。但し、処理温度に注目しない場合でも、同時処理単位毎の歩留まりの分布をみることにより、ロット単位での歩留まり分布では見いだすことができなかった特徴をみいだすことができる。
【0046】
同様にして、他の特徴D1,D2,D3についても、特徴度が危険率で求められる。処理位置特徴D2を利用すれば、製造装置の処理位置と検査データとの相関関係をみいだすことができるし、処理時刻特徴D3を利用すれば、検査データの処理順に基づく推移特徴をみいだすことができる。さらに、ロットの製造履歴データから、他の関連する製造工程、製造設備を抽出し、その製造工程及び製造装置の特徴D1,D2,D3について、危険率を求める。そして、全ての関連する製造工程・製造装置において、危険率が最小のものを一覧表にして出力する。この一覧表は、後に詳述するフォーマット(図13参照)で出力され、作業員はこの一覧表から歩留まり改善または不良率改善に必要な製造工程・製造設備の特徴を決定し、具体的な対策を講じる。
【0047】
図10,11,12は、特徴データの一つのウエハー面内偏り度(DTF2)を説明するための図である。この例では、図3に示されるように製造装置内に2つの処理部が存在することを前提として、処理単位特徴データD1のうちの特徴「12」のウエハー面内偏り度DTF2の算出する。この例では、ロットL24のE2号機での2つの処理部に何らかの特徴がないか否かの判別が行われる。
【0048】
図10は、あるロット内の6枚のウエハーにおけるT25不良判定値のウエハーマップを示し、この6枚のウエハーは製造装置E2号機の第1バッチ(第1処理部)で、処理位置がID=0001〜0006である。不良は「0」で、良品は「1」で、それぞれチップに示されている。この例では、ウエハー面内の中央以外の特定部分に不良が多く発生していることが確認できる。そして、後述する計算式により求められたウエハー面内偏り度DTF2が、それぞれのウエハーの左上に図示されるように求められている。つまり、処理位置ID=0001のウエハーはDTF2=0.533、処理位置ID=0002のウエハーはDTF2=0.674などである。
【0049】
図11は、同じロット内の別の6枚のウエハーにおけるT25不良判定値のウエハーマップを示し、この6枚のウエハーは、製造装置E2号機の第2バッチ(第2処理部)で、処理位置がID=0001〜0006である。それぞれのウエハーに対して二次元のウエハー面内偏り度DTF2が算出されている。この例では、全体にまばらに不良が少しあることが直観的に確認できるのみである。
【0050】
そこで、図12(1)に示されるとおり、T25不良についてのウエハー面内偏り度DTF2をウエハー処理位置別推移で示すと、横軸のウエハー処理位置(ウエハーID)とDTF2との関係がより明確に理解される。図12には、T25不良のDTF2については黒菱形で、T26不良のDTF2については白四角で示されている。横軸がウエハー処理位置であり、6枚のウエハーがバッチ処理単位(同時処理単位)であり、ウエハー1〜6,13〜18、25が第1処理部で処理され、ウエハー7〜14、19〜24が第2処理部で処理されている例である。
【0051】
T25不良のDTF2について、第1処理部と第2処理部とに分けて分布を示すと、図12(2)のようになる。つまり、特徴データとして同時処理単位を採用したことにより、第1及び第2処理部間では、T25不良のDTF2に有意差があることが判明する。つまり、第1処理部では特定部分に不良が多いことが判明する。このように、検査データについてウエハー面内偏り度DTF2を、同時処理単位についての特徴度を求めることで、検査工程や検査装置についての特徴度では判明しなかった特徴を見いだすことができる。
【0052】
上記の例では、T25不良のウエハー面内偏り度に関する処理部間におけるt検定の危険率は、3.65E-16であった。また、F検定の危険率は0.0996であった。
【0053】
このようにして、処理単位特徴D1の各定義に従って複数の特徴度が危険率(特徴に有意差があるほど低くなる率)で求められ、それらの中で最小となる値は、「T25不良のウェーハ面内偏り度に関する処理部間におけるt検定の危険率」=3.65E-16 であった。更に、処理位置特徴D2及び処理時刻特徴D3についても同様に算出し、処理位置特徴=0.123、処理時刻特徴=0.341であった。つまりこの例では、ロットL24に関し、製造工程及び製造装置の特徴データとして定義された特徴データD-M22(製造工程M22の製造設備Dタイプ)の特徴度は、
処理単位特徴度=3.65E-16
処理位置特徴度=0.123
処理時刻特徴度=0.341
であった。
[特徴度の図表化とレポート出力]
図13は、レポート出力例を示す図である。前述の例において、同様に製造工程と製造設備の特徴データDB21に定義された製造工程と製造設備の特徴度を全て算出した結果、図13(1)の表が得られた。つまり、図13(1)の表には、ロットL24に関連する製造工程と製造設備における処理単位特徴、処理位置特徴、処理時刻特徴それぞれについて、危険率最小の特徴度が示される。また、総合特徴度は、3種類の特徴度のうち最小となる値である。更に、図13(1)の表では、総合特徴度0.3以下の製造工程と製造設備のみを、特徴度(危険率)の低い順に表示している。こうすることにより、検査値の変動要因をその可能性の高い順に客観的に抽出することができる。このレポート出力は特徴度リストとしてhtml形式のWEBレポートとして出力することが好ましい。そして、特徴度リストの各セルには、特徴の詳細データがhtml形式によってリンクされており、特徴度リストの数値(特徴度)を選択(クリック)することにより、その特徴の詳細データが図13(2)(3)のように図示される。このように編集することで、特徴度リストに対する作業員の分析の利便性を高めることができる。
【0054】
尚、図13(2)は、図12(2)のグラフと同じであり、有意差ありと判断されるが、図13(3)のグラフでは、各処理部でのT25不良のDTF2のばらつきが大きいので、有意差はそれほどなく、よって図13(1)の危険度は7.03E-5と高くなっている。
[推移特徴度]
本実施の形態例では、検査値に対して、その製造履歴データに含まれる製造工程及び製造設備の特徴データDB21についての特徴度をそれぞれ算出し、その危険率の低い順にレポート出力する。更に、本実施の形態例では、検査値の平均値や標準偏差などの一般的な分布特徴量だけでなく、推移特徴度をその特徴量として利用する。
【0055】
しかも、この推移特徴度とは、ある検査値についてある特徴に基づく推移を示す特徴度であり、検査値を、履歴データに含まれる製造工程及び製造設備の特徴データDB21に基づいて様々な角度から推移特徴度を算出することにより、検査値そのものの特徴度では抽出できない変動要因を見いだすことができる場合がある。図8の特徴データ例では、処理時刻特徴D3に測定値の推移値特徴度を求めて、相関関係があるか否か求められる。
【0056】
データ解析において、歩留まりのように解析対象となるものを目的変数、目的変数の要因となる製造履歴データなどは説明変数と呼ばれる。そして、推移特徴度とは、検査値などの目的変数の推移の特徴量をいい、目的変数の値を、ウエハー番号や処理時刻などの説明変数の順番に並べることにより、ある推移特徴量を得ることができる場合がある。
【0057】
図14は、推移特徴度DTF(Degree of Transition Feature)の算出例を示す図である。推移特徴度は、前後の差の累積をばらつき量の累積で除して、取りうる範囲を−1〜+1になるように正規化することで求められる。具体的な演算式は、以下の通りである。
【0058】
【数1】
【0059】
但し、Xiはi番目の値、nはデータ数である。従って、分子の(Xi−Xi+1)は並べられた値の前後の差であり、分母はばらつき量(平方和)である。
【0060】
この推移特徴度DTFの取りうる範囲は、前述のとおり−1〜+1であり、明らかに片寄った並び方である場合は「+1」に近づき、特徴がなければ「0」、時系列に対し上下動を繰り返す乱れた推移であれば「−1」に近づく。
【0061】
推移に特徴がないと仮定した場合の検定及び危険率を得るには、
【0062】
【数2】
【0063】
を算出し、Vx=Vyの仮説を設定したF検定の危険率を用いる。なお、F=Vx/Vy(Vx≧Vy)、F=Vy/Vx(Vx<Vy)、φx=n−2、φy=n−1 である。
【0064】
図14の例は、31バッチ(同時処理単位)についての例えば歩留まりなどの測定値の推移を、異なる特徴による順番で並べて、前述する演算式に従って推移特徴度を求めた例である。図14(1)は、横軸が測定時刻であり、歩留まりが測定時刻順に並べられている。この場合の推移特徴度DFTは0.0332である。図14(2)は、工程Aの処理順に並べた場合であり、横軸が工程Aの処理順を示し、この場合の推移特徴度DTFは0.9335と+1に近く、測定値が処理順に減少するという推移特徴が強いことがわかる。従って、工程Aが特徴発生の要因工程として最有力候補である。
【0065】
図14(3)は、工程Bの処理順に並べた場合であり、多少のバラツキを持ちつつ徐々に低下し、10バッチ目からは上昇する特徴を有する推移特徴であり、推移特徴度=0.8985と1に近い値となっている。従って、工程Bが推移特徴発生の要因工程として第2候補である。
【0066】
図14(4)は、工程Cの処理順に並べた例であり、途中の6バッチ目から19バッチ目まで低い値が連続している推移である。推移特徴度=0.7129と比較的高い値である。
【0067】
図14(5)は、工程Dの処理順に並べた例であり、途中に値の低い群や高い群が有るものの連続性が小さく、あまり特徴がはっきりしない推移である。そして、推移特徴度=0.2506と低い値である。
【0068】
図14(6)は、工程Eの処理順に並べた例であり、上下動を繰り返す乱れた推移であり、推移特徴度=−0.2773と負の値となっている。ほかの並べ方を検討すべきであり、2カ所の処理部に対応する奇数番目と偶数番目など、処理単位によって2つに群分けできる特徴の存在が疑われる。
【0069】
以上のように、同時処理単位、処理位置、処理時刻などに基づいて検査データの推移特徴度を求めることで、検査データの変動要因を見いだすことができる場合がある。
[二次元推移特徴度、ウエハー面内偏り度]
前述したウエハーなどの製造物の面内偏り度は、推移特徴度を2次元に拡張したものである。但し、1次元の推移特徴度と違って、2次元データの順番の付け方は複数存在するため、それに伴って面内偏り度も複数種類存在する。この順番を、製造工程の製造設備及び加工メカニズムにおける製造物の同時処理単位とその時刻と位置のデータによる順番にすることで、より的確に特徴を抽出できる。また、複数の順番の付け方を組み合せて、複数の特徴を一つの値で表すこともできる。例えば、LSI製造工程のリソグラフィ工程で4チップ単位で順に露光を行う工程など、ウエハー面内で加工される順番が存在する場合は、その順番を用いて2次元の推移特徴度を求める。
【0070】
例えば、ウエハー面の下から上の方向(y方向)に成膜する工程などの場合は、y方向に向かう順番で推移特徴度を求める。または、ウエハーの中心から周辺に向かって加工が進む場合は、中心から渦巻き状に順番を付けたり、放射状に順番を付けたりして、推移特徴度を求める。あるいは、ウエハー面内で同時に加工が進む場合は、2つの直行する方向(x方向とy方向)の順番の特徴を組み合せたり、2つ以上の網羅したい特徴を組み合せて用いる。
【0071】
基本的な例として、x方向の分布特徴とy方向の分布特徴を組み合せたウエハー面内偏り度DTF2を1ウエハーずつ算出する方法について、以下説明する。以下の例は、チップ毎の良否判定が検査値である。図15は、良否判定のウエハーマップを示す図である。各チップに対応して良と不良とが割り当てられている。そこで、このウエハーマップは、図16のように、良・不良の判定値を「1」「0」に数値化したウエハーマップに変換することができる。
【0072】
図17は、図16の数値化したウエハーマップを平滑化したウエハーマップである。この平滑化処理は、一種の前処理であり、注目するチップの「1」「0」の数値と、そのチップの周辺の8チップの「1」「0」の数値の平均値とを、重み付け1:1で平均化すると平滑化された値になる。周辺部のチップは、存在するチップだけで重み付け演算が行われる。また、x方向の左端のチップの1つ前の仮想的なチップの値、y方向の上端のチップの1つ前の仮想的なチップの値も算出する。この平滑化処理により、単なる「1」「0」のデータではなく、周囲のチップの傾向も加えた平滑化された値が求められ、x方向やy方向の推移特徴度が出やすくなる。
【0073】
本例のように「1」か「0」の1ビットの良否判定データの場合は、平滑化などの前処理が有効である。前処理の方法には、このほかにもいくつかの方法が有る。また、チップの縦横比が1からかけ離れている場合(横に長い、又は縦に長いチップ)やチップ数が極端に少ない場合は、より複雑な前処理を行うことが望ましい。なお、電気特性値などの数値データの場合は、上記のような前処理は不要である。
【0074】
図18は、ウエハー面内偏り度の算出例を示す図である。平滑化されたウエハーマップに対して、x方向とy方向に分けて、移動範囲の2乗を算出する。移動範囲とは前後のチップの平滑化値の差であり、注目しているチップの値から1つ手前のチップの値を引いた値(Xi−Xi-1)である。この演算で、先に求めた仮想チップの値が利用される。図18には、x方向とy方向の移動範囲の2乗が示される。
【0075】
そこで、ウエハー面内偏り度DTF2の演算方法について説明する。まず、有効チップ数=Nとする。最初に、図18のウエハーマップに示されたx、y各移動範囲の2乗値を全て合計して、移動範囲の平方和(=SRs)が次のとおり算出される。これは、前述の数式(1)の分子に対応する。
【0076】
SRs = x移動範囲の平方和+y移動範囲の平方和
次に、実際の値「1」「0」の平方和Sが求められる。つまり、平滑化しないカテゴリ良否データの場合(2項分布)は、Gd = 良品数 として、
S = Gd * ( N −Gd ) / N
また、平滑化したカテゴリ良否データや電気特性等の数値データの場合(正規分布)は、
S = 各値の2乗の合計 − 各値の合計の2乗 / N
がそれぞれ求められる。これは、前述の数式(1)の分子に対応する。
【0077】
そこで、ウエハー面内偏り度DTF2の算出は、次の式の通りである。
【0078】
面内偏り度(DTF2) = 1 − SRs / S /2/X
但し、Xは補正値であり、この面内偏り度DTF2の取りうる範囲は、補正値Xで除算する補正を行っているため、1〜-Yの範囲である。この補正は、平滑化処理により特徴が強調されすぎていること、及びX方向とY方向の2つの平方和を合わせていることを補正するために行われる。この演算式は補正値Xを除くと、数式(1)と同じである。
【0079】
本実施の形態例では、面内偏り度の表記は、行った前処理や特徴的順番の付け方とその組み合せを用いて表す。例えば前処理として移動平均を重み付け1:1で、x方向の分布特徴とy方向の分布特徴を組み合せた面内偏り度の場合、DTF2_S1:1XYなどと表記する。この表記は、図8の特徴データ「12」にも含まれている。
【0080】
図19及び図20は、ウエハー面内偏り度DTF2の検証のための図であり、図19は、特徴がない分布例であり、図20は、特徴がある分布例を示す。図19の分布例1,2は、それぞれ良品数が274,281であり、その分布には特徴はみられない。これらの例について上記の演算式によりウエハー面内偏り度を求めると、それぞれDTF2=−0.024、−0.043と「0」に近い値になった。更に、図20の分布例(1)は、良品チップ数が175個で、ウエハーの右上領域に不良チップがやや偏っているが、この面内偏り度DTF2は、0.479とやや「1」に近い値になっている。それに対して、図20の分布例(2)は、良品チップ数が274個で、全ての不良チップはウエハーの下部領域に偏っている。この面内偏り度DTF2は、0.929と「1」に非常に近い値になっている。
【0081】
つまり、面内偏り度が「1」に近い場合は、その分布には何らかの強い分布の特徴があることを意味する。従って、この面内偏り度を基準にすることで、面内偏り度の強さを客観的に調べることができる。従って、測定値について、ウエハー面内偏り度を求め、その面内偏り度について、製造工程及び製造装置の同時処理単位の特徴との相関関係を調べて、有意差がある(危険率が低い)と判断される特徴を、変動要因の一つと推定することで、実際の処理に対応した原因追及を可能にする。
【0082】
半導体の製造工程においては、加工メカニズムに基づくウエハー面内における加工方向は、例えば次の5つが主である。つまり、(1)x方向またはy方向のように、ウエハーの一定の直線方向、(2)エッチングなどのようにウエハーの中心に向かう方向、(3)ウエハーの中心などのある1点から放射状方向、(4)特定のチップ集合単位で進む加工の方向である。そこで、これらの加工方向の特徴を広く捉えるために、x方向、y方向、ウエハーの中心などの特定位置からの角度θ方向、同特定位置からの距離r方向、加工装置に設定された加工方法の順番を用いて、特徴を数値化することが好ましい。数値化する方法は、前述の推移特徴度(1次元又は2次元、あるいはn次元)を組み合せて一つの面内偏り度として出す方法、及びそれぞれの加工方向に対する検査値の傾きや相関係数を算出する方法などがある。
【0083】
本実施の形態によれば、従来の作業者の経験や推測によることなく、製造データ解析プログラムを実行することで、製造工程及び製造設備に関する不良要因と検査値の特徴的不良との因果関係を客観的に明らかにし、要因となる製造工程と製造設備を絞り込むことが容易になる。
【0084】
また、今回のデータ解析方法は、製造データの不良解析方法の標準化を進めるものであり、技術者個人の様々な製造工程及び製造設備に関する不良原因のノウハウを組み込んだデータ解析システムを実現することが可能であり、ノウハウを組織的に共有することも可能である。
【0085】
特に、第1に、製造データの特徴評価方法として、製造設備及び加工メカニズムにおける製造物の同時処理単位とその時刻と位置を考慮した特徴抽出手法を用いることにより、実際の処理単位についての変動要因を評価することができ、改善すべき製造工程、製造装置の特定を的確に行うことができる。また、その評価において、有意差または危険率を利用することで定量的な特徴の評価が可能となる。
【0086】
第2に、例えば面内偏り度により、面内に現れる特徴的分布の、位置や形状によらない偏った特徴的分布を評価できるようになる。また、推移特徴度及び推移特徴危険率により検査値の推移に現れる特徴的分布の、位置や形状によらない偏った特徴的推移を評価できるようになる。
【0087】
また、例えば推移特徴度により、従来は困難であった全工程の処理順によるデータ推移の特徴を比較評価することを可能とし、そのデータ推移の特徴の強さを数値で総合的に把握すること、即ちどの工程の推移で最も強い特徴が現れるか等を比較評価することが可能となる。
【0088】
以上、実施の形態例をまとめると以下の付記の通りである。
【0089】
(付記1)複数の製造工程が複数の製造設備により行われて製造される製造物の製造データの解析方法において、
前記製造物の同時処理単位についての前記製造工程及び製造設備に関する特徴データと、前記特徴データに関する製造履歴データとに基づいて、前記製造物の検査データにあらわれる特徴度を抽出する工程と、
前記特徴度を大きさの順に出力する工程とを有することを特徴とする製造データの解析方法。
【0090】
(付記2)付記1において、
前記製造工程と製造設備の特徴データは、前記製造設備において同時に処理される処理単位特徴と、処理位置特徴と、処理時刻特徴とを有することを特徴とする製造データの解析方法。
【0091】
(付記3)付記2において、
前記処理単位特徴は、製造設備において同時に処理される単位の特徴を含むことを特徴とする製造データの解析方法。
【0092】
(付記4)付記2において、
前記処理位置特徴は、製造設備における処理位置の特徴を含むことを特徴とする製造データの解析方法。
【0093】
(付記5)付記2において、
前記処理時刻特徴は、製造物に対する処理の順番を含むことを特徴とする製造データの解析方法。
【0094】
(付記6)付記1において、
前記製造物の検査データにあらわれる特徴度を抽出する工程は、
前記製造物の検査データを取得した後、当該製造物の製造履歴データに含まれる解析対象の製造工程及び製造設備を絞り込む工程と、
当該絞り込まれた前記製造工程と製造設備の特徴データから順次選択された製造工程と製造設備の特徴と、前記製造物の検査データとの関連性を示す特徴度を生成する工程とを有することを特徴とする製造データの解析方法。
【0095】
(付記7)付記2において、
前記特徴度は、製造設備及び加工メカニズムにおける製造物の同時処理単位と、処理位置と、処理時刻を考慮した分布特徴量を含むことを特徴とする製造データの解析方法。
【0096】
(付記8)付記7において、
前記分布特徴量は、製造物の検査データの前記同時処理単位、処理位置、又は処理時刻に対する推移の特徴量を表す推移特徴度を含むことを特徴とする製造データの解析方法。
【0097】
(付記9)付記8において、
前記推移特徴度は、1次元の推移、2次元の推移、若しくはn次元の推移であることを特徴とする製造データの解析方法。
【0098】
(付記10)付記8において、
前記製造工程は、半導体製造工程であり、当該半導体製造工程の製造設備における特徴として、ウエハー上で製造処理が進む方向を、x方向、y方向、ウエハーの中心などの特定位置からの角度方向、特定位置から離れる距離の方向、製造装置内の順番のいずれかについて、前記推移特徴度を求めることを特徴とする製造データの解析方法。
【0099】
(付記11)複数の製造工程が複数の製造設備により行われて製造される製造物の検査データの解析方法において、
前記製造物の同時処理単位についての前記製造工程及び製造設備に関する複数の特徴データを定義する工程と、
前記製造物の製造工程において、前記特徴データに関しての製造履歴データを蓄積する工程と、
前記製造物の検査データを取得する工程と、
当該取得された製造物の検査データと、前記特徴データとの相関関係を示す特徴度を、前記複数の特徴データについて順次抽出する工程と、
前記製造工程及び製造設備毎に、前記特徴度を大きさの順に出力する工程とを有することを特徴とする製造物の検査データの解析方法。
【0100】
(付記12)付記11において、
前記製造工程と製造設備の特徴データは、前記製造設備において同時に処理される処理単位特徴と、処理位置特徴と、処理時刻特徴とを有することを特徴とする製造物の検査データの解析方法。
【0101】
(付記13)付記11において、
前記特徴度は、前記特徴データの順番に対する前記製造物の検査データの推移特徴度であることを特徴とする製造物の検査データの解析方法。
【0102】
(付記14)付記13において、
前記推移特徴度を求める工程において、前記特徴データの順番に並べた場合の、前記検査データの前後の差の2乗の累積値を、全ての検査データのばらつき量(偏差平方和)で除算する工程を有することを特徴とする製造物の検査データの解析方法。
【0103】
(付記15)付記13において、
前記推移特徴度は、複数の特徴データについてそれぞれ順番に並べた場合の、前記検査データの前後の差の2乗の累積値の和を、全ての検査データのばらつき量(偏差平方和)で除算する工程を有することを特徴とする製造物の検査データの解析方法。
【0104】
(付記16)付記1乃至10のいずれかの製造データの解析方法を、コンピュータに実行させる製造データの解析プログラム。
【0105】
(付記17)付記11乃至15のいずれかの製造物の検査データの解析方法を、コンピュータに実行させる製造データの解析プログラム。
【0106】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、実際に製造物が加工処理される製造設備及び加工メカニズムにおける同時処理単位、処理位置、処理時間を考慮して、検査データの特徴度を抽出するので、検査データに直接影響を与えた要因を正確に把握することができ、歩留まり向上などのために的確な対策を講じることが可能になる。そして、特徴度を統計的手法により危険率により求めることで、作業者の恣意的でない客観的な基準によって、有意差を検出することができる。
【0107】
更に、本発明によれば、製造物検査データについて、その検査値の推移の特徴量をあらわす推移特徴度を求める。この推移は製造工程と製造設備の同時処理単位、処理位置、処理時刻の特徴に関するものであり、その推移特徴度から検査データとそれら特徴との相関関係を求めることができる。この推移特徴度は、1次元、2次元、またはn次元であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の製造工程データの解析方法例を示す図である。
【図2】同時搬送単位であるロットの流れと製造工程、製造設備(製造装置)の関係の一例を示す図である。
【図3】製造設備及び製造工程のメカニズムにおける製造物の同時処理単位、処理位置、処理時間などを説明する図である。
【図4】製造設備及び製造工程のメカニズムにおける製造物の同時処理単位、処理位置、処理時間などを説明する図である。
【図5】製造設備及び製造工程のメカニズムにおける製造物の同時処理単位、処理位置、処理時間などを説明する図である。
【図6】本実施の形態における製造工程データの解析方法の概略フローチャート図である。
【図7】本実施の形態における製造設備の特徴データによる不良要因解析方法のフローチャート例を示す図である。
【図8】製造工程と製造設備の特徴データの一例を示す図である。
【図9】処理単位特徴D1-11の有意差がある場合の例を示す図である。
【図10】特徴データの一つのウエハー面内偏り度(DTF2)を説明するための図である。
【図11】特徴データの一つのウエハー面内偏り度(DTF2)を説明するための図である。
【図12】特徴データの一つのウエハー面内偏り度(DTF2)を説明するための図である。
【図13】レポート出力例を示す図である。
【図14】推移特徴度DTF(Degree of Transition Feature)の算出例を示す図である。
【図15】良否判定のウエハーマップを示す図である。
【図16】良・不良の判定値を「1」「0」に数値化したウエハーマップ
【図17】図16の数値化したウエハーマップを平滑化したウエハーマップである。
【図18】ウエハー面内偏り度の算出例を示す図である。
【図19】特徴がない場合のウエハー面内偏り度DTF2の検証のための図である。
【図20】特徴がある場合のウエハー面内偏り度DTF2の検証のための図である。
【符号の説明】
DB21:製造工程と製造設備(製造装置)の特徴データ
DB22:製造履歴データ
DB2:製造物検査データ
S12:特徴度算出工程
S16:レポート出力工程
Claims (2)
- 複数の半導体製造工程が複数の半導体製造設備により行われて製造される半導体製造物の検査データの解析方法において、
前記半導体製造物の同時処理単位についての前記半導体製造工程及び半導体製造設備に関する複数の特徴データを定義する工程と、
前記半導体製造物の製造工程において、前記特徴データに関しての製造履歴データを蓄積する工程と、
前記半導体製造物の検査データを取得する工程と、
当該取得された半導体製造物の検査データと、前記特徴データとの相関関係を示す特徴度を、前記複数の特徴データについて順次抽出する工程と、
前記半導体製造工程及び半導体製造設備毎に、前記特徴度を大きさの順に出力する工程とを有し、
前記特徴度は、前記特徴データの順番に対する前記半導体製造物の検査データの推移特徴度であり、前記推移特徴度は、複数の特徴データについてそれぞれ順番に並べた場合の、前記検査データの前後の差の2乗の累積値を、全ての検査データのばらつき量(偏差平方和)で除算して求められることを特徴とする半導体製造物の検査データの解析方法。 - 請求項1の検査データの解析方法を、コンピュータに実行させる検査データの解析プログラム。
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