以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形態(実施の形態1〜3)を詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
(画像処理システムのシステム構成)
まず、画像処理装置を含む画像処理システムのシステム構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態1にかかる画像処理装置を含む画像処理システムのシステム構成を示す説明図である。
図1の画像処理システムにおいて、100は、画像処理装置であり、101は、LANであり、102は、パーソナルコンピューター(PC)であり、103は、スキャナーであり、104は、プリンターであり、105はハードディスク(HD)である。また、110は、電話回線であり、111は、ファクシミリ装置であり、120は、ネットワーク(インターネット)であり、130は、CD−R、DVDに代表される着脱可能な記録媒体およびその読取/書込装置である。
ここで、画像処理装置100であるディジタル複合機は、装置本体に原稿読取(スキャナー)機能、画像形成(プリンター)機能および大容量のデータ記憶部を備えているとともに、LAN101を介して、PC102、スキャナー103、プリンター104、HD105と接続されている。
また、画像処理装置100であるディジタル複合機は、電話回線110を介して他のファクシミリ装置111と接続可能であり、電話回線110で他のファクシミリ装置111と画像データを送受信することができる。さらに、インターネットに代表されるネットワーク120と接続可能であり、ネットワーク120から画像データを受信することができるとともに、ネットワーク120へ画像データを送信することもできる。
また、画像処理装置100であるディジタル複合機は、CD−R、DVDと接続可能であり、CD−R、DVDに記憶された画像データの処理をすることができるとともに、画像データをCD−R、DVDに記憶することもできる。
(画像処理装置のハードウエア構成)
つぎに、画像処理装置100であるディジタル複合機のハードウエア構成について説明する。図2は、実施の形態1にかかる画像処理装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図2において、201は、処理制御部であり、202は、原稿読取装置(ユニット)であり、203は、画像形成装置(ユニット)であり、204は、ファクシミリ制御装置(ユニット)であり、205は、ネットワークI/Fであり、206は、データ記憶部であり、画像処理装置100は、上記各構成部を備えている。また、207は、画像処理装置に接続された外部記憶装置である。
処理制御部201は、後述する第1選択部601によって選択された入力部603により入力された画像データを第2選択部602によって選択された出力部604により出力するよう、入力部603および出力部604を制御する。入力部603としては、原稿読取装置202、データ記憶部206、外部記憶装置207、さらには、ファクシミリ制御装置(ユニット)204、ネットワークI/F205などが挙げられる。また、出力部604としては、画像形成装置(ユニット)203、データ記憶部206、外部記憶装置207、ファクシミリ制御装置(ユニット)204、ネットワークI/F205などが挙げられる。
図3は、実施の形態1にかかる画像処理装置100の原稿読取装置(ユニット)202のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。原稿読取装置(ユニット)202によりおこなわれる処理としては以下のようなものがある。
たとえば、
(1)光学系による原稿反射光の読み取り処理、
(2)CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)での電気信号への変換処理、
(3)A/D変換器でのディジタル化処理、
(4)シェーディング補正処理(光源の照度分布ムラを補正する処理)、
(5)スキャナーγ補正処理(読み取り系の濃度特性を補正する処理)、
などである。
原稿読取装置(ユニット)202は、読取ユニット301と、センサー・ボード・ユニット302とから構成される。原稿を光学的に読み取る読取ユニット301は、図示を省略するランプとミラーとレンズから構成され、原稿に対するランプ照射の反射光をミラーおよびレンズにより受光素子に集光する。
受光素子、たとえばCCDは、センサー・ボード・ユニット302に搭載され、CCDにおいて電気信号に変換された画像データはディジタル信号に変換された後、センサー・ボード・ユニット302から出力(送信)される。センサー・ボード・ユニット302から出力(送信)された画像データは処理制御部へ送られる。また、センサー・ボード・ユニット302において光学系およびディジタル信号への量子化にともなう信号劣化(スキャナー系の信号劣化とする)を補正する。
また、図4は、実施の形態1にかかる画像処理装置100の画像形成装置(ユニット)203のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。画像形成装置(ユニット)203によりおこなわれる処理としては以下のようなものがある。
たとえば、
(1)エッジ平滑処理(ジャギー補正処理)、
(2)ドット再配置のための補正処理、
(3)画像信号のパルス制御処理、
などである。
画像形成装置(ユニット)203は、ビデオ・データ制御部401と、作像ユニット(エンジン)402とから構成される。ビデオ・データ制御部401は、入力される画像データに対して、作像ユニット402の特性に応じて、追加の処理をおこなう。
すなわち、面積階調に変化された信号に対して、エッジ平滑処理によるドットの再配置処理をおこない、ドット形成のための画像信号のパルス制御をおこない、上記の処理がおこなわれた画像データを作像ユニット402へ出力する。作像ユニット402においては、ビデオ・データ制御部401から出力された上記画像データを入力し、その画像データに基づいて、転写紙上に再生画像を形成する。
また、図5は、実施の形態1にかかる画像処理装置のファクシミリ制御装置(ユニット)204のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図5のブロック図において、ファクシミリ制御ユニット204は、ファクシミリ送受信部501と外部I/F502とから構成される。ここで、ファクシミリ送受信部501は、画像データを通信形式に変換して外部回線に送信し、また、外部からのデータを画像データに戻して外部I/F502および(パラレル)バス510を介して画像形成装置(ユニット)203によって記録出力する。
ファクシミリ送受信部501は、ファクシミリ画像処理部503、画像メモリー504、メモリー制御部505、データ制御部506、画像圧縮伸張部507、モデム508および網制御装置509を含む構成である。このうち、ファクシミリ画像処理に関し、受信画像に対する二値スムージング処理は、ビデオ・データ制御部401においておこなう。また、画像メモリー504は、出力バッファー機能を有する。
このように構成されたファクシミリ送受信部501では、画像データの伝送を開始するときに、データ制御部506がメモリー制御部505に指令し、画像メモリー504から蓄積している画像データを順次読み出させる。読み出された画像データは、ファクシミリ画像処理部503によって元の信号に復元されるとともに、密度変換処理および変倍処理がなされ、データ制御部506に加えられる。
データ制御部506に加えられた画像データは、画像圧縮伸張部507によって符号圧縮され、モデム508によって変調された後、網制御装置509を介して宛先へと送出される。そして、送信が完了した画像情報は、画像メモリー504から削除される。
受信時には、受信画像は一旦画像メモリー504に蓄積され、そのときに受信画像を記録出力可能であれば、1枚分の画像の受信を完了した時点で記録出力する。また、複写動作時に発呼されて受信を開始したときは、画像メモリー504の使用率が所定値、たとえば80%に達するまでは画像メモリー504に蓄積し、画像メモリー504の使用率が80%に達した場合には、そのときに実行している書き込み動作(複写出力動作)を強制的に中断し、受信画像を画像メモリー504から読み出し記録出力する。
このとき画像メモリー504から読み出した受信画像は画像メモリー504から削除し、画像メモリー504の使用率が所定値、たとえば10%まで低下した時点で中断していた書き込み動作を再開し、その書き込み動作をすべて終了した時点で、残りの受信画像を記録出力する。また、書き込み動作を中断した後に、再開できるように中断時における書き込み動作のための各種パラメーターを内部的に退避し、再開時に、パラメーターを内部的に復帰する。
(画像処理装置の操作部の構成)
つぎに、画像処理装置100の操作部の構成について説明する。図6は、実施の形態1にかかる画像処理装置の操作部の構成を機能的に示すブロック図である。図6のブロック図において、画像処理装置100の操作部は、選択部600および表示部610とから構成される。さらに選択部600は、第1選択部601および第2選択部602を有する。また、表示部610は、第1表示部611、第2表示部612、第3表示部613、第4表示部614を有する。
また、入力部603は、画像データを入力する、それぞれ異なる機能を有する複数の入力部(入力部A、入力部B・・・)からなる。同様に、出力部604は、画像データを出力する、それぞれ異なる機能を有する複数の出力部(出力部A、出力部B・・・)からなる。
第1選択部601は、複数の入力部603の中から所望の入力部を選択する。そして、第1表示部611は、後述する表示画面(たとえば、図7に示す表示画面701)を制御して、入力部603が第1選択部によって選択された際に、選択された入力部603の画像データの入力条件を設定する入力条件設定画面を表示する。第1表示部611に表示される入力条件設定画面の内容については後述する。
また、第2選択部602は、複数の出力部604の中から所望の出力部を選択する。そして、第2表示部612は、上記表示画面を制御して、出力部604が第2選択部によって選択された際に、選択された出力部604の画像データの出力条件を設定する出力条件設定画面を表示する。第2表示部612に表示される出力条件設定画面の内容についても後述する。
また、第3表示部613は、上記表示画面を制御して、文字、記号、絵等から構成された、各入力部603を示すキー(たとえば、タッチパネルなどをもちいる)を表示する。そして、第1選択部601は、第3表示部613に表示されたキーを押下または接触することにより入力部603を選択するようにしてもよい。第3表示部613に表示される表示画面の内容については後述する。
また、第4表示部614は、第3表示部613と同様に、上記表示画面を制御して、文字、記号、絵等から構成された、各出力部604を示すキーを表示する。そして、第2選択部602は、第4表示部614に表示されたキーを押下または接触することにより出力部603を選択するようにしてもよい。第4表示部614に表示される表示画面の内容についても後述する。
なお、選択部600、表示部610は、それぞれ図示を省略するROM、RAM、ハードディスク、フレキシブルディスク等の記録媒体に記録されたプログラムに記載された命令にしたがってCPUが命令処理を実行することにより、各部の機能を実現する。
図7は、実施の形態1にかかる画像処理装置の操作部700の外観の一例を示す説明図である。図7において、操作部700はその中央に操作の状態やメッセージを表示するタッチパネル式の表示画面701を備える。表示画面701は、パネル表面に接触することによりキー入力できるタッチパネルキーと表示用LCDとにより構成される。タッチパネルキーの検出回路および座標検出方法については公知の技術をもちいることにより実現可能であり、その詳細な説明については省略する。
また、表示画面701の左となりの位置には、設定キー群702が配置される。設定キー群702の詳細な内容については後述する。また、表示画面701の右となりの位置には、テンキー/♯キー(エンターキー)703が配置される。また、その右側には、処理開始の指示をするスタートキー704、および入力した数値を取り消したり、処理を中断または中止するためのクリア/ストップキー705が配置される。
また、テンキー/♯キー703の上側には、リセット/予熱キー706と、割り込みキー707と、割り込みキー707の下側には試しコピーキー708とがそれぞれ配置される。試しコピーは、複数部数コピーするときに最初の一部のコピーで仕上がりを確認するためのものである。また、リセット/予熱キー706の左側には、プログラムキー709が配置される。さらにまた、設定キー群702の上側には、使用条件に合わせて初期設定値や操作条件を変更するための初期設定/カウンターキー710が配置される。
(表示画面の内容)
図8〜10は、実施の形態1にかかる画像処理装置の操作部の表示画面に表示される表示内容の一例を示す説明図である。図8は、表示画面の基本表示(初期画面あるいはメニュー画面)の一例を示すものである。この基本表示は後述する設定キー群702の「メニュー」キー2801を押下することによっても表示するようにすることができる。図8において、801は、入力形式を選択するエリア(入力形式選択エリア)であり、802は、出力形式を選択するエリア(出力形式選択エリア)である。
また、矢印800は、画像データの流れ、すなわち、画像データが入力部(入力形式)で入力処理された後、出力部(出力形式)で出力処理されることを示唆することにより、操作者が直感的に入力形式および出力形式を認識することができ、操作者の誤操作を有効に防止することができる。
入力形式選択エリア801には、入力部603として入力することが可能な入力形式を表示する。具体的には、入力形式(入力部603)として原稿読取装置(ユニット)202を選択するための「原稿読み取り」キー811と、データ記憶部206を選択するための「本体蓄積データ」キー812と、外部記憶装置207を選択するための「外部蓄積データ」キー813とを表示する。操作者は、所望の入力形式を、各キーが表示されている領域を押下あるいは接触することにより容易に選択することができる。
出力形式選択エリア802にも同様に、出力部604として入力することが可能な出力形式を表示する。具体的には、出力形式(出力部604)として画像形成装置(ユニット)203を選択するための「印刷」キー821と、ファクシミリ制御装置(ユニット)204を選択するための「電話回線で送信」キー822と、ネットワークI/F205を選択するための「ネットワークで送信」キー823と、データ記憶部206を選択するための「本体にデータ蓄積」キー824と、外部記憶装置207を選択するための「外部にデータ蓄積」キー825とを表示する。
図9は、入力形式として「原稿読み取り」キー811が、出力形式として「印刷」キー821が選択された状態を示す。選択された入力形式を容易に認識させるようにするために、選択されたキーの表示形態を変更するとよい。図9にあっては、「原稿読み取り」キー811および「印刷」キー821の表示領域を反転表示させるようにしたが、操作者に認識させる用にするための表示形態であれば、反転表示に限らない。たとえば、カラーの表示装置であれば、表示色を変更させたり、また、操作者により明確に認識させるために点滅表示にしたりするようにしてもよい。
また、入力形式および出力形式の選択が完了すると、図9に示すように、表示画面701の中央下側に「実行」キー901を表示する。操作者は、「実行」キー901を押下(接触)する前であれば、入力形式および出力形式の選択を変更することができる。すなわち、操作者は変更したいキーを押下(接触)することにより容易に変更できる。変更された場合には、変更されたキーの表示形態を変更し(反転表示し)、変更前に選択されていたキーの表示形態は元の状態に戻す。
「実行」キー901が押下されたことを検知して、表示画面を切り替えることにより図10に示す内容に変更する。図10に示すように、入力形式選択エリア801が表示されていた領域に入力条件設定エリア1001を、出力形式選択エリア802および「実行」キー901が表示されていた領域に出力条件設定エリア1002を、それぞれ表示する。
入力条件設定エリア1001は、選択された入力形式(入力部603)における画像データの入力条件を設定するものである。したがって、選択された入力形式によって表示される内容が異なる。出力条件設定エリア1002は、選択された出力形式(入力部604)における画像データの出力条件を設定するものである。したがって、選択された出力形式によって表示される内容が異なる。図10に示す入力条件設定エリア1001は、「原稿読み取り」キー811に対応するものであり、出力条件設定エリア1002は、「印刷」キー821に対応するものである。
入力条件設定エリア1001には、原稿の種類を設定するための「原稿種類」キー1011と、原稿の読み取り濃度を調整するための「濃度調整」キー1012と、特殊原稿送りが必要な場合にその設定をするための「特殊原稿送り」キー1013とを表示する。それぞれのキーを押下(接触)することにより、さらに各設定をおこなうための別の設定画面が表示される。それらの設定画面については図示を省略する。
また、入力条件設定エリア1001の下側には、選択された入力形式を表示したタグ(「原稿読み取り」)1010を表示する。これにより、操作者が容易に入力条件を設定しようとしている入力形式を認識することができる。
また、出力条件設定エリア1002には、記録紙のサイズを選択するためのトレイ選択キー1021〜1023と、変倍(拡大、縮小)処理を設定するための「変倍」キー1024と、複数枚の原稿を1枚の用紙の中にコピーするなどの印刷する際の編集を設定するための「編集」キー1025と、両面印刷処理を設定するための「両面」キー1026と、印刷された記録紙のパンチやステープル作業などの後処理を設定するための「後処理」キー1027とを表示する。
また、入力条件設定エリア1001と同様に、出力条件設定エリア1002の下側には、選択された出力形式を表示したタグ(「印刷」)1020を表示する。これにより、操作者が容易に出力条件を設定しようとしている入力形式を認識することができる。
上記のようにして、入力形式および出力形式の選択、入力条件の設定および出力条件の設定が終了した後、図7に示したスタートキー704が押下されるのを待って、上記設定された所望の画像処理を開始する。
図11は、実施の形態1にかかる画像処理装置の図8〜図10に示された操作指示に対応した処理の内容を示す説明図である。図8〜図10において、選択された入力形式は「原稿読み取り」であったので、入力部603として、画像読み取り装置(ユニット)202により原稿を読み取り、読み取った画像データを処理制御部201で処理をおこなう。また、出力形式は「印刷」であったので、出力部604として、画像形成装置(ユニット)203により、画像データを印刷する。
図12は、実施の形態1にかかる画像処理装置の操作部の表示画面701に表示される表示内容の別の一例を示す説明図である。図8に示した基本表示において、入力形式として「原稿読み取り」キー811が、出力形式として「電話回線で送信」キー822が選択された場合に、図12に示す表示画面となる。ここで、入力条件設定エリアは図10に示した入力条件設定エリア1001と同様の内容となる。
また、入力条件設定エリア1001の下側には、選択された入力形式を表示したタグ(「原稿読み取り」)1010を表示する。これにより、操作者が容易に入力条件を設定しようとしている入力形式を認識することができる。
一方、出力条件設定エリア1201は、図10に示した出力条件設定エリア1002とは異なり、電話回線で送信する際の条件を設定するための表示内容となっている。これは、相手先の設定など、ファクシミリ送信をするために必要な条件を設定することがその主な目的となっている。具体的には、宛先入力欄1202と、「宛先」キー1203と、「拡張送信」キー1204と、「送信補助」キー1205とからなる。
また、「宛先」キー1203、「拡張送信」キー1204、「送信補助」キー1205の下側は、上記各キー1203〜1205の押下によって更なる条件の設定をするための内容を表示する表示領域である。図12にあっては、「宛先」キー1203が選択されているため、宛先を設定するための内容1206が表示されている。その内容は、あらかじめ登録された宛先を示す内容(名称)が各キーとなって表示されていることがわかる。
操作者は、表示された内容から所望の宛先(「青山本社」、「大森事業所」、「戸田事業所」、「新横浜事業所」、「銀座事業所」、「御殿場工場」)を選択する。選択の方法は上述と同様に、各宛先が表示されている領域がキーになっているので、そのキーを押下(接触)することによりおこなうことができる。宛先が多く表示しきれない場合は、図示を省略する次ページキーを表示させ、そのキーを押下(接触)することにより、次ページに別の宛先を表示させることができる。
宛先が選択されると、宛先入力欄1202に選択された宛先名あるいは宛先のファクシミリ番号などが表示される。また、宛先入力欄1202に直接宛先のファクシミリ番号を図7に示したテンキー703をもちいて入力するようにしてもよい。宛先に関する情報があらかじめ登録されていない場合に有効である。
また、「拡張送信」キー1204は、時刻指定など、送信時の拡張機能を設定する際にもちいる。また、「送信補助」キー1205は、自動縮小など、送信時の補助的機能を設定する際にもちいる。
また、出力条件設定エリア1201の下側には、選択された出力形式を表示したタグ(「電話回線で送信」)1210を表示する。これにより、操作者が容易に出力条件を設定しようとしている出力形式を認識することができる。
図13は、実施の形態1にかかる画像処理装置の図12に示された操作指示に対応した処理の内容を示す説明図である。図13に示すように、図12において選択された入力形式は「原稿読み取り」であったので、入力部603として、画像読み取り装置(ユニット)202により原稿を読み取り、読み取った画像データを処理制御部201で処理をおこなう。また、出力形式は「電話回線で送信」であったので、出力部604として、ファクシミリ制御装置(ユニット)204により、画像データをファクシミリ送信する。
図14は、実施の形態1にかかる画像処理装置の操作部の表示画面701に表示される表示内容の別の一例を示す説明図である。図8に示した基本表示において、入力形式として「原稿読み取り」キー811が、出力形式として「ネットワークで送信」キー823が選択された場合に、図14に示す表示画面となる。ここで、入力条件設定エリアは図10に示した入力条件設定エリア1001と同様の内容となる。
一方、出力条件設定エリア1401は、図10に示した出力条件設定エリア1002や、図12に示した出力条件設定エリア1201とは異なり、ネットワークで送信する際の条件を設定するための表示内容となっている。これは、相手先のメールアドレスの設定など、ネットワーク(インターネット)送信をするために必要な条件を設定することがその主な目的となっている。具体的には、宛先のメールアドレス入力欄1402と、「宛先」キー1403と、「送信者」キー1404と、「表題」キー1405とからなる。
また、「宛先」キー1403、「送信者」キー1404、「表題」キー1405の下側は、上記各キー1403〜1405の押下によって更なる条件の設定をするための内容を表示する表示領域である。図14にあっては、「宛先」キー1403が選択されているため、宛先のメールアドレスを設定するための内容1406が表示されている。その内容は、あらかじめ登録された宛先(個人)を示す内容(名前)が各キーとなって表示されていることがわかる。各キーは当該宛先(個人)のアドレスと対応している。
操作者は、表示された内容から所望の個人名(「橋本」、「石田」、「星村」、「矢野」、「高津」、「森川」)を選択する。選択の方法は上述と同様に、個人名が表示されている領域がキーになっているので、そのキーを押下(接触)することによりおこなうことができる。宛先が多く表示しきれない場合は、図示を省略する次ページキーを表示させ、そのキーを押下(接触)することにより、次ページに別の宛先を表示させることができる。
宛先のメールアドレスが選択されると、宛先入力欄1402に選択された個人名あるいは宛先のメールアドレスなどが表示される。また、宛先入力欄1202に直接個人のメールアドレスを図7に示したテンキー703などをもちいて入力するようにしてもよい。宛先のメールアドレスに関する情報があらかじめ登録されていない場合に有効である。
また、出力条件設定エリア1401の下側には、選択された出力形式を表示したタグ(「ネットワークで送信」)1410を表示する。これにより、操作者が容易に出力条件を設定しようとしている出力形式を認識することができる。
図15は、実施の形態1にかかる画像処理装置の図14に示された操作指示に対応した処理の内容を示す説明図である。図15に示すように、図14において選択された入力形式は「原稿読み取り」であったので、入力部603として、画像読み取り装置(ユニット)202により原稿を読み取り、読み取った画像データを処理制御部201で処理をおこなう。また、出力形式は「ネットワークで送信」であったので、出力部604として、ネットワークI/F205により、画像データをネットワーク120へ送信する。ネットワーク120を介して、所定のメールアドレスへ画像データが送信される。
図16は、実施の形態1にかかる画像処理装置の操作部の表示画面701に表示される表示内容の別の一例を示す説明図である。図8に示した基本表示において、入力形式として「原稿読み取り」キー811が、出力形式として「本体にデータ蓄積」キー824が選択された場合に、図16に示す表示画面となる。ここで、入力条件設定エリアは図10に示した入力条件設定エリア1001と同様の内容となる。
一方、出力条件設定エリア1601は、図10に示した出力条件設定エリア1002や、図12に示した出力条件設定エリア1201や、図14に示した出力条件設定エリア1401とは異なり、画像データをデータ記憶部206に記憶(蓄積)する際の条件を設定するための表示内容となっている。これは、画像データの蓄積するために必要な条件を設定することがその主な目的となっている。具体的には、「変倍」キー1602と、「編集」キー1603と、それらのキーの下側に備えられた、「文書名」キー1604と、「登録者」キー1605と、「パスワード」キー1606とからなる。
「変倍」キー1602は、画像データを蓄積する際に変倍(拡大、縮小)処理をおこなう場合にもちいる。また、「編集」キー1603は、画像データを蓄積する際に必要な編集をおこなう場合にもちいる。また、「文書名」キー1604と、「登録者」キー1605と、「パスワード」キー1606は、蓄積した画像データを検索する際に必要になる情報を併せて登録するためのものである。また、「パスワード」キー1606によって図示を省略するパスワード設定画面をもちいてパスワードを設定することにより、蓄積された画像データの内容を登録者以外に見させないようにすることができる。
また、出力条件設定エリア1601の下側には、選択された出力形式を表示したタグ(「本体にデータ蓄積」)1610を表示する。これにより、操作者が容易に出力条件を設定しようとしている出力形式を認識することができる。
図17は、実施の形態1にかかる画像処理装置の図16に示された操作指示に対応した処理の内容を示す説明図である。図16において、選択された入力形式は「原稿読み取り」であったので、入力部603として、画像読み取り装置(ユニット)202により原稿を読み取り、読み取った画像データを処理制御部201で処理をおこなう。また、出力形式は「本体にデータ蓄積」であったので、出力部604として、データ記憶部206により、画像データを所定の検索用データと対応させて記憶する。
図18は、実施の形態1にかかる画像処理装置の操作部の表示画面701に表示される表示内容の別の一例を示す説明図である。図8に示した基本表示において、入力形式として「本体蓄積データ」キー812が、出力形式として「印刷」キー821が選択された場合に、図18に示す表示画面となる。
入力条件設定エリア1801は、データ記憶部206に記憶された画像データの中から画像処理の対象とする所望の画像データを検索する際の検索条件を設定するものである。具体的には、画像データを文書名および登録者名を特定するものである。入力条件設定エリア1801には、蓄積された画像データが、それぞれ、ファイルキー1811,1812,1813,1814,1815,・・・として、「文書名」、「登録者」、「登録日」を表示する。
操作者は、表示されたファイルキーの中から所望の画像データに該当するファイルキーを押下(接触)することで、画像処理の対象とする画像データを特定する。蓄積された画像データ数が多く一度に表示しきれない場合は、図示を省略する次ページキーを表示させ、そのキーを押下(接触)することにより、次ページに別の宛先を表示させることができる。
また、入力条件設定エリア1801の下側には、選択された入力形式を表示したタグ(「本体蓄積データ」)1810を表示する。これにより、操作者が容易に入力条件を設定しようとしている入力形式を認識することができる。
また、出力条件設定エリアは図10に示した出力条件設定エリア1002と同様の内容となる。上記のようにして、入力形式および出力形式の選択、入力条件の設定および出力条件の設定が終了した後、図7に示したスタートキー704が押下されるのを待って、上記設定された所望の画像処理を開始する。
図19は、実施の形態1にかかる画像処理装置の図18に示された操作指示に対応した処理の内容を示す説明図である。図18において、選択された入力形式は「本体蓄積データ」であったので、入力部603として、データ記憶部206により原稿を読み取り、読み取った画像データを処理制御部201で処理をおこなう。また、出力形式は「印刷」であったので、出力部604として、画像形成装置(ユニット)203により、画像データを印刷する。
(画像処理装置の処理手順)
図20は、実施の形態1にかかる画像処理装置の一連の処理の手順を示すフローチャートである。図20のフローチャートにおいて、まず、入力形式・出力形式が選択されたか否かを判断し(ステップS2001)、選択されるのを待って、選択された場合(ステップS2001肯定)は、つぎに、選択された入力形式・出力形式に変更があったか否かを判断する(ステップS2002)。
ステップS2002において、変更があった場合(ステップS2002肯定)は、変更指示にしたがって入力形式・出力形式を変更し(ステップS2003)、ステップS2002へ戻る。一方、ステップS2002において、変更がない場合(ステップS2002否定)は、つぎに、実行キー901が押下(接触)されたか否かを判断する(ステップS2003)。ここで、実行キー901が押下(接触)されない場合(ステップS2004否定)は、ステップS2002へ移行する。
一方、ステップS2004において、実行キー901が押下(接触)された場合(ステップS2004肯定)は、つぎに、入力条件設定画面・出力条件設定画面を表示する(ステップS2005)。ここで、入力条件・出力条件が設定されたか否かを判断し(ステップS2006)、設定されるのを待って、設定された場合(ステップS2006肯定)は、ステップS2007へ移行する。
ステップS2007において、入力形式が「本体蓄積データ」あるいは「外部蓄積データ」であるか否かを判断する。ここで、入力形式が「本体蓄積データ」あるいは「外部蓄積データ」でない場合(ステップS2007否定)は、つぎに、読取用原稿が原稿読取装置(ユニット)202の所定の位置にセットされたか否かを判断する(ステップS2008)。ここで、原稿がセットされるのを待って、原稿がセットされた場合(ステップS2008肯定)は、セットされた原稿の読み取り処理をおこなう(ステップS2009)。その後、ステップS2012へ移行する。
一方、ステップS2007において、入力形式が「本体蓄積データ」あるいは「外部蓄積データ」である場合(ステップS2007肯定)は、蓄積された画像データの中から所望の画像データが選択されたか否かを判断する(ステップS2010)。ここで、画像データが選択されるのを待って、画像データが選択された場合(ステップS2010肯定)は、選択された画像データを読み出し(ステップS2011)、その後、ステップS2012へ移行する。
ステップS2012において、各入力形式により入力された画像データに対して、何もせずそのままあるいは所定の処理を施した後、選択された出力形式により出力処理をおこなう。これにより、一連の処理を終了する。
図21は、本実施の形態1にかかる画像処理装置の一連の処理の別の手順を示すフローチャートである。図21は、ファクシミリ受信あるいはネットワークからのデータの受信があった場合の処理の手順を示すものである。図21のフローチャートにおいて、まず、ファクシミリ受信があったか否かを判断し(ステップS2101)、ファクシミリ受信があった場合(ステップS2101肯定)は、つぎに、受信した画像データをデータ記憶部206に蓄積する(ステップS2102)。これにより、一旦ファクシミリ受信画像をデータを蓄積することで、その後にそのファクシミリ受信画像の出力形式を選択できる。したがって、単に記録紙に出力してしまうのに比べ、ファクシミリ受信画像の利用価値を向上させることができる。
その後、出力形式が選択されたか否かを判断し(ステップS2103)、出力形式が選択された場合(ステップS2103肯定)は、図20に示したステップS2012(あるいは図26に示した実施の形態2のステップS2615)へ移行する。
一方、ステップS2101において、ファクシミリ受信がない場合(ステップS2101否定)は、ネットワーク120からの画像データがあるか否かを判断する(ステップS2104)。ここで、ネットワーク120からの画像データがない場合(ステップS2104否定)は、ステップS2101に戻り、ファクシミリ受信またはネットワークからのデータ受信の待機状態となる。この状態で、図20に示した入力形式・出力形式の選択指示をおこなうこともできる。
一方、ステップS2104において、ネットワーク120からの画像データがあった場合(ステップS2104肯定)は、出力形式が選択されたか否かを判断し(ステップS2105)、出力形式が選択された場合(ステップS2105肯定)は、その画像データを受信し(ステップS2106)、図20に示したステップS2012(あるいは図26に示した実施の形態2のステップS2615)へ移行する。
このように、実施の形態1によれば、操作者は、画像データの入力形式と出力形式を別個の選択可能であり、したがって、画像処理に対して所望の画像処理を容易に選択し実行することができる。
〔実施の形態2〕
さて、上述した実施の形態1にあっては、入力形式、出力形式ともそれぞれ一つずつ選択するようにしたが、以下に説明する実施の形態2のように、複数の入力形式、出力形式を一度に選択するようにしてもよい。なお、実施の形態2による画像処理装置を含む画像処理システムのシステム構成、画像処理装置のハードウエア構成、画像処理装置の操作部の構成、画像処理装置の操作部の外観は、実施の形態1と同様であるので、その説明は省略する。
(表示画面の内容)
図22〜24は、実施の形態2にかかる画像処理装置の操作部の表示画面701に表示される表示内容の一例を示す説明図である。図22は、実施の形態1の図9と同様の表示画面であるが、図9とのちがいは、出力形式として、「印刷」キー821だけでなく、「電話回線で送信」キー822を選択している点である。したがって、「印刷」キー821だけでなく、「電話回線で送信」キー822も反転表示しているのがわかる。
この状態で、「実行」キー901が押下されたことを検知して、表示画面701を切り替えることにより図23に示す内容に変更する。図23に示すように、入力形式選択エリア801が表示されていた領域に入力条件設定エリア1001を、出力形式選択エリア802および「実行」キー901が表示されていた領域に出力条件設定エリア1002を、それぞれ表示する。
ただし、図23において、図10に示した出力条件エリア1001との相違点は、タグ(「電話回線で送信」)1210を同時に表示する点である。そして、タグ1210の表示領域が押下(接触)されたことを検知して、図24に示すように、出力条件設定エリア1202を表示する。また、図24に示した状態で、タグ1020の表示領域が押下(接触)されたことを検知して、図23に示す状態に再び戻すことができる。
このように、操作者は、タグ1020、1210の表示領域を押下(接触)することにより、容易に出力条件設定エリアの表示内容を変更(切り替え)することができる。入力条件設定エリア1001、出力条件設定エリア1002,1201については、図10,図12において説明した内容と同様であるので、それらの説明は省略する。
図25は、実施の形態2にかかる画像処理装置の図22〜24に示された操作指示に対応した処理の内容を示す説明図である。図25において、選択された入力形式は「原稿読み取り」であったので、入力部603として、画像読み取り装置(ユニット)202により原稿を読み取り、読み取った画像データを処理制御部201で処理をおこなう。また、出力形式は「印刷」であったので、出力部604として、画像形成装置(ユニット)203により、画像データを印刷する。さらに、出力形式は「電話回線で送信」であったので、出力部604として、ファクシミリ制御装置(ユニット)204により、画像データをファクシミリ送信もおこなう。
上記の例では、出力形式のみ複数個選択したが、入力形式を複数選択してもよい。また、入力形式・出力形式ともに複数個選択するようにしてもよい。複数個であるから、二つに限定されるものではなく、三つ以上選択するようにしてもよい。
(画像処理装置の処理手順)
図26は、実施の形態2にかかる画像処理装置の一連の処理の手順を示すフローチャートである。図26のフローチャートにおいて、まず、入力形式・出力形式が選択されたか否かを判断し(ステップS2601)、選択されるのを待って、選択された場合(ステップS2601肯定)は、つぎに、すべての入力形式・出力形式の選択が終了したか否かを判断する(ステップS2602)。具体的には、操作者はすべての入力形式・出力形式の選択を終了した時点で、「実行」キー901を押下する。その押下を検知することで、すべての入力形式・出力形式の選択が終了したか否かを判断する。
ステップS2602において、すべての選択が終了していない場合(ステップS2602否定)は、ステップS2601へ移行する。一方、ステップS2602において、すべての選択が終了した場合(ステップS2602肯定)は、選択された入力形式・出力形式に変更があったか否かを判断する(ステップS2603)。
ステップS2603において、変更があった場合(ステップS2603肯定)は、変更指示にしたがって入力形式・出力形式を変更し(ステップS2604)、ステップS2603へ戻る。一方、ステップS2603において、変更がない場合(ステップS2603否定)は、つぎに、実行キー901が押下(接触)されたか否かを判断する(ステップS2605)。ここで、実行キー901が押下(接触)されない場合(ステップS2605否定)は、ステップS2603へ移行する。
一方、ステップS2605において、実行キー901が押下(接触)された場合(ステップS2605肯定)は、つぎに、入力条件設定画面・出力条件設定画面を表示する(ステップS2606)。ここで、入力条件・出力条件が設定され、すべての設定が終了したか否かを判断し(ステップS2607)、設定されるのを待って、すべての設定が終了した場合(ステップS2607肯定)は、ステップS2608へ移行する。
ステップS2608において、入力形式が「本体蓄積データ」あるいは「外部蓄積データ」であるか否かを判断する。ここで、入力形式が「本体蓄積データ」あるいは「外部蓄積データ」でない場合(ステップS2608否定)は、つぎに、読取用原稿が原稿読取装置(ユニット)202の所定の位置にセットされたか否かを判断する(ステップS2609)。ここで、原稿がセットされるのを待って、原稿がセットされた場合(ステップS2609肯定)は、セットされた原稿の読み取り処理をおこなう(ステップS2610)。そして、ステップS2613へ移行する。
一方、ステップS2608において、入力形式が「本体蓄積データ」あるいは「外部蓄積データ」である場合(ステップS2608肯定)は、蓄積された画像データの中から所望の画像データが選択されたか否かを判断する(ステップS2611)。ここで、画像データが選択されるのを待って、画像データが選択された場合(ステップS2611肯定)は、選択された画像データを読み出し(ステップS2612)、その後、ステップS2613へ移行する。
ステップS2613において、選択された入力形式によるすべての入力処理が終了したか否かを判断する。ここで、すべて終了していない場合(ステップS2613否定)は、ステップS2608へ移行する。そして、ステップS2608〜ステップS2613までの各ステップをすべて終了するまで繰り返しおこなう。
ステップS2613において、すべて終了した場合(ステップS2613肯定)は、各入力形式により入力された画像データに対して、何もせずそのままあるいは所定の処理を施した後、選択された出力形式により出力処理をおこなう(ステップS2614)。そして、選択された出力形式によるすべての出力処理が終了したか否かを判断する(ステップS2615)。
ステップS2615において、すべて終了していない場合(ステップS2615否定)は、ステップS2614へ移行する。そして、ステップS2614、S2615の各ステップをすべて終了するまで繰り返しおこなう。ステップS2615において、すべての出力処理が終了した場合(ステップS2615肯定)は、これにより、一連の処理を終了する。
以上説明したように、実施の形態2によれば、一度の操作で、複数の画像データを異なる入力部603から入力し、その入力したデータを出力することができる。また、入力部603により入力されたデータを、一度の操作で複数の出力部604によりそれぞれ出力することができる。
〔実施の形態3〕
さて、上述した実施の形態1または2にあっては、入力形式および出力形式を別個の操作により選択するようにしたが、以下に説明する実施の形態3のように、複数の入力形式と出力形式の組み合わせをあらかじめ定めて、その組み合わせを指定することにより入力形式および出力形式を一度の操作で選択するようにしてもよい。なお、実施の形態3による画像処理装置を含む画像処理システムのシステム構成、画像処理装置のハードウエア構成、画像処理装置の操作部の外観は、実施の形態1または2と同様であるので、その説明は省略する。
(画像処理装置の操作部の構成)
図27は、実施の形態3にかかる画像処理装置の操作部の構成を機能的に示すブロック図である。図27において、図6に示した実施の形態1にかかる画像処理装置の操作部の構成と異なる点は、組合せ情報記憶部2701および第3選択部2702をさらに加えた点である。なお、図6と同一の構成部については同一の符号を付してその説明を省略する。
組合せ情報記憶部2701は、第1選択部601により選択された入力部603と、第2選択部により選択された出力部604との組み合わせに関する情報を記憶する。組合せ情報記憶部2701は、図示を省略するRAM、ハードディスクなどの記録媒体およびその記憶媒体を読み出したり書き込んだりする読み出し/書き込み装置などによりその機能を実現する。
また、選択部600は、さらに第3選択部2702を有し、第3選択部2702は、組合せ情報記憶部2701により記憶された組み合わせに関する情報の中から所望の組み合わせを選択する。その際、図2に示した処理制御部201が、第3選択部2702によって選択された入力部603および出力部604を制御して、入力部603により入力された画像データを、出力部604により出力する。なお、第3選択部2702をもちいた具体的な選択方法については後述する。
(表示画面の内容)
図28〜30は、実施の形態3にかかる画像処理装置の操作部の一部および表示画面701に表示される表示内容の一例を示す説明図である。図28〜30において、表示画面701の左側には、設定キー群702が設けられている。設定キー群702は、上から「メニュー」キー2801、「コピー」キー2802、「ファクシミリ」キー2803、「スキャナー」キー2804、「ユーザー設定1」キー2805、「ユーザー設定2」キー2806、「プリンター」キー2807が設けられている。
また、図示は省略する(図7においては記載した)が、各キー2801〜2807の近傍(たとえば左側)に、LEDを設け、各キーが選択されたことによりそのキーに対応するLEDを点灯させるようにしてもよい。これにより、どのキーが選択されたかを操作者が容易に知ることができる。さらにLEDはキーの近傍に設ける代わりにキートップに設けるようにしても同様の効果が得られる。
さらにまた、LEDを使う代わりに、他の方法によりキートップの状態を変化させることで当該キーが選択されたことを操作者に容易に認知させるような構成であってもよい。以下、図29および図30においても同様の構成とすることができる。
これらの設定キー群702は、表示画面701とは別個に設けてある。これにより、より容易にかつ効率的に入力形式と出力形式の組合せにかかる選択をおこなうことができる。したがって、これらの設定キー群702の全部または一部を表示画面701にタッチパネル式に表示させるようにしてもよい。
「メニュー」キー2801が押下されたことを検知すると、図28に示すように、表示画面701上に図8と同様の基本画面を表示する。また、「コピー」キー2802が押下されると、図29に示した状態になる。すなわち、「コピー」キー2802には、入力形式として「原稿読み取り」キー811が、また、出力形式として「印刷」キー821が組み合わせてとしてあらかじめ登録されており、その登録された組合せによって、入力形式・出力形式が選択された状態になる。
その後は、実施の形態1または2に示した内容と同様である。すなわち、図29において、「実行」キー901が押下されたことを検知し、図30に示すように、表示画面701に入力条件設定エリア1001および出力条件設定エリア1002を表示する。また、「コピー」キー2802が押下された場合には、図29を表示することなく、直接に図30に示した表示画面を表示するようにしてもよい。
図31は、実施の形態3にかかる画像処理装置の操作指示(コピー機能)に対応した処理の内容を示す説明図である。図31において、選択された入力形式は「原稿読み取り」であったので、入力部603として、画像読み取り装置(ユニット)202により原稿を読み取り、読み取った画像データを処理制御部201で処理をおこなう。また、出力形式は「印刷」であったので、出力部604として、画像形成装置(ユニット)203により、画像データを印刷する。これにより、コピー機能を実現することができる。
つぎに、「ファクシミリ」キー2803が押下された場合の処理について説明する。図32は、実施の形態3にかかる画像処理装置の別の操作指示(ファクシミリ機能)に対応した処理の内容を示す説明図である。この場合、選択された入力形式は「原稿読み取り」であるので、入力部603として、画像読み取り装置(ユニット)202により原稿を読み取り、読み取った画像データを処理制御部201で処理をおこなう。
また、出力形式は「電話回線で送信」であるので、出力部604として、ファクシミリ制御装置(ユニット)204により、画像データをファクシミリ送信する。これにより、ファクシミリ機能を実現することができる。
つぎに、「スキャナー」キー2804が押下された場合の処理について説明する。図33は、実施の形態3にかかる画像処理装置の別の操作指示(スキャナー機能)に対応した処理の内容を示す説明図である。この場合、選択された入力形式は「原稿読み取り」であるので、入力部603として、画像読み取り装置(ユニット)202により原稿を読み取り、読み取った画像データを処理制御部201で処理をおこなう。
また、出力形式は、「本体にデータ蓄積」あるいは「外部にデータ蓄積」のいずれかを選択することができ、それに対応して、データ記憶部206または外部記憶装置107により画像データを記憶(蓄積)する。これにより、スキャナー機能を実現することができる。
つぎに、「プリンター」キー2804が押下された場合の処理について説明する。図34は、実施の形態3にかかる画像処理装置の操作指示(プリンター機能)に対応した処理の内容を示す説明図である。図34に示すように、入力形式としては、ネットワークから受信する場合と、「本体蓄積データ」あるいは「外部蓄積データ」からの入力を受ける場合を選択することができ、それに対応して、入力部603として、ネットワークI/F205、データ記憶部206、外部記憶装置207から画像データの入力をおこなう。
入力された画像データを処理制御部201で処理する。そして、また、出力形式は「印刷」であったので、出力部604として、画像形成装置(ユニット)203により、画像データを印刷する。これにより、プリンター機能を実現することができる。
(画像処理装置の処理手順)
つぎに、入力形式および出力形式の組み合わせを登録する手順について説明する。図35は、実施の形態3にかかる画像処理装置の一連の処理の手順を示すフローチャートである。図35のフローチャートにおいて、まず、入力形式・出力形式が選択されたか否かを判断し(ステップS3501)、選択されるのを待って、選択された場合(ステップS3501肯定)は、つぎに、すべての入力形式・出力形式の選択が終了したか否かを判断する(ステップS3502)。具体的には、操作者はすべての入力形式・出力形式の選択を終了した時点で、「実行」キー901を押下する。その押下を検知することで、すべての入力形式・出力形式の選択が終了したか否かを判断する。
ステップS3502において、すべての選択が終了していない場合(ステップS3502否定)は、ステップS3501へ移行する。一方、ステップS3502において、すべての選択が終了した場合(ステップS3502肯定)は、選択された入力形式・出力形式に変更があったか否かを判断する(ステップS3503)。
ステップS3503において、変更があった場合(ステップS3503肯定)は、変更指示にしたがって入力形式・出力形式を変更し(ステップS3504)、ステップS3503へ戻る。一方、ステップS3503において、変更がない場合(ステップS3503否定)は、つぎに、設定キー群702の中から設定キー(「ユーザー設定1」2805または「ユーザー設定2」2806)が指定されたか否かを判断する(ステップS3505)。ここで、設定キーが指定されない場合(ステップS3505否定)は、ステップS3503へ移行する。
一方、ステップS3505において、設定キーが指定された場合(ステップS3505肯定)は、つぎに、指定された設定キーにすでに別の組み合わせが登録済みであるか否かを判断する(ステップS3506)。ここで、登録済みでなければ(ステップS3506否定)は、ステップS3509へ移行する。
ステップS3506において、すでに登録済みの場合(ステップS3506肯定)は、図示を省略するダイアログを表示し、すでに登録済みであることを操作者に知らせるとともに、すでに登録済みの組み合わせに関する情報に新たに登録する情報を上書き可能かどうかの指示を待つ(ステップS3507)。ここで、上書きOKでない場合(ステップS3507否定)は、ステップS3505へ移行し、設定キーの指定をやり直す。
ステップS3507において、上書きOKの場合(ステップS3507肯定)は、上記登録済みデータを削除し(ステップS3508)、その後、設定キーの登録処理をおこなう(ステップS3509)。そして、すべての処理を終了する。また、設定キー群702をタッチパネル方式とする場合は、キーの名称を登録し、その名称を表示するようにすることもできる。
つぎに、第3選択部2702による組み合わせの選択処理について説明する。図36は、実施の形態3にかかる画像処理装置の一連の処理の別の手順を示すフローチャートである。図36のフローチャートにおいて、まず、設定キーが押下されたか否かを判断する(ステップS3601)。ここで、設定キーが押下されるのを待って、押下された場合(ステップS3601肯定)は、押下された設定キーに対応して記憶された組み合わせ情報を組合せ情報記憶部2701の中から検索する(ステップS3602)。
つぎに、検索された結果に基づいて、入力形式を特定し(ステップS3603)、さらに、出力形式を特定する(ステップS3604)。そして、特定された入出力形式を図29に示すように表示する(ステップS3605)。その後、図20に示したステップS2002(あるいは図26に示したステップS2603)へ移行する。また、設定キーが押下されたときに直接図30等に示す条件入力画面を表示する場合には、ステップS3604からステップS2005またはステップS2606へ移行するようにすればよい。
以上説明したように、実施の形態3によれば、頻繁に使用する組み合わせを記憶し、設定キーとして登録することができるので、入力形式および出力形式を一度の操作で選択することができる。
このように、本発明にかかる画像送信装置は、同一の画像データに基づいて異なった送信手段の宛先に同時に送信する画像送信装置であって、任意の宛先と送信手段の組み合わせを登録する登録手段を有することを特徴とする。また、本発明にかかる画像送信方法は、同一の画像データに基づいて異なった送信手段の宛先に同時に送信する画像送信方法であって、任意の宛先と送信手段の組み合わせを登録する登録工程を有することを特徴とする。
なお、本実施の形態で説明した画像処理方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピューターやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、上記記録媒体を介して、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。