JP4754406B2 - 防振壁掛装置 - Google Patents

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Description

本発明は防振壁掛装置に関し、特に、振動源を内蔵する重量機器の壁面設置に好適な防振壁掛装置に関する。
従来、給湯器等の振動源を内蔵する重量機器の壁面への設置は、壁面に予め埋め込んだボルトに壁掛金具を取付け、その壁掛金具に機器を取付け固定するという方法が採用されていた。この場合、埋込ボルトと壁面との間に防振ゴムを介在させて、壁掛金具が壁面に直接接触しないような対策も採られている。しかしながら、このような防振取付構造では壁の厚さによって埋め込む防振ゴムの大きさが変わり、また、既設の埋込ボルトに対しては後から防振ゴムを付加することができないため、機器の設置場所が限定されるという問題がある。さらに、長期間使用による防振ゴムの劣化によりボルトがガタ付くという問題もある。
このような問題に対応するため、「機器の上下部分を固定する壁掛金具を座付ブッシュと押えリングで狭持した状態で壁面にネジ止めする」技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術は図14に示すように、機器101の上下部分を固定する壁掛金具102を座付ブッシュ103と押えリング104で狭持した状態で壁面にネジ止めするものである。これによれば、壁掛金具102に伝わる機器101の振動を、座付ブッシュ103と押えリング104で吸収することができるため、壁面に振動が伝わらず、また、支持部材として既設のボルトを利用することも可能となる。
しかしながら、通常、壁面は鉛直方向に形成されているため、壁面に壁掛金具を固定する支持部材であるボルトは必然的に水平方向に形成されることになる。一方、機器に働く重力の作用線は壁面と平行であるため、ボルトの一部に防振部材である座付ブッシュ及び押えリングを挟み込むと、回転モーメントの影響によりこれらに不均一な荷重が掛かり、振動の低減効果を十分に発揮できないという問題がある。
また、防振ゴムに圧縮力と剪断力の両方が作用するため、機器の重量により下降し、かつ、回転モーメントにより前傾してしまい、釣り合い位置で機器を鉛直に正立させるように支持部材や防振材料を設計することが困難であるという問題もある。この場合、堅いゴムや薄いゴムを用いれば上記問題は解消されるものの、振動の低減率を下げてしまうという副作用がある。
特開2000−329190号公報
本発明は、上記課題を解決するためのものであって、剛構造のみを経由して機器から壁面まで到達できないように、静荷重を支持する経路中に必ず防振材料が挿入されるような構成とすることにより、防振効果に優れた防振壁掛装置を提供するものである。
本発明は上記目的を達成するため、
(1)機器を背面側から固定する背板と、壁面に固定される壁面取付板と、背板と壁面取付板とを結合する二以上の支持部材と、背板及び壁面取付板には支持部材を結合するための結合用台座と、弾性体からなる防振部材と、を備えた防振壁掛装置であって、支持部材は、それぞれ垂直投影面上において機器の重心点を通る直線上に配置され、支持部材と取付台座とは防振部材を介在させて結合され、防振部材は変形方向が直線に対して平行になるように台座に配置され、機器を鉛直方向に正立させた状態で機器に働く力の釣り合いが取れるように、支持部材を台座に結合可能に構成して成ることを特徴とする。
本発明によれば、静荷重を支持する全ての支持部材は機器の重心を通る直線上に配置され、壁面に固定される。これにより、支持力による重心周りの回転モーメントがゼロとなるため、支持部材に組み込まれる防振材料は支持方向にのみ均一に圧縮又は伸長されることになり、振動低減効果を十分に発揮することができる。
防振材料である「弾性体」としては、支持部材に掛かる静荷重と低減したい振動の特性に応じて最適なものを選択することができる。弾性体を使用することから、支持部材に掛かる静荷重によりたわみを生じるため、機器が鉛直方向に正立した状態を釣り合い位置にできるように、予め静荷重が加わった状態での変形量を考慮する。
本発明に用いる「支持部材」としては、ボルトや金属角材等の剛材料や、ワイヤーロープ、ケブラー、カーボンファイバー等の柔軟で細い材料を用いることができる。
(2)また、本発明は、垂直投影面上もしくは水平投影面上において機器の重心点を通らない直線上に、回動もしくは並進運動を抑制するための振れ止め部材を、さらに備えて成ることを特徴とする。
機器の重心を通るように配置された支持部材は、機器の振動が壁に伝わるのを遮断するのに適する反面、機器自体の運動(並進運動、回転運動を総合して)を抑制する効果に乏しい。一方、壁掛け設置されている機器の多くは、配管や配線で壁面や地面等と結ばれているため、機器の運動が大き過ぎると、配管や配線を傷めてしまったり、配管や配線を経由して壁面や地面との接合点に振動を伝えてしまったりすることになる。そのため、水平または垂直投影面上において、機器の中心を通らない直線上に、6軸方向乃至その一部の運動を抑制する振れ止め部材を配置することにより、機器自体の動きを抑制することができる。
本発明によれば、静荷重を支持する部材を全て重心を通る直線上に配置するため、機器の重心点から見て片側からのみ支持されているにも拘わらず、重心周りのモーメントがゼロとなる。従って、静荷重の支持部材に組み込まれる防振材料は、支持方向にのみ均一に圧縮又は伸長される。このため、剪断力に弱い柔軟なゴム材料やスプリングを防振材料として用いることが可能になり、防振材料の選択範囲が大幅に拡大する。また、支持方向にのみ均一に加重されるため、不均一に大きな荷重が加わるポイントがなく、防振材料の耐久性が向上する。
さらに、静荷重が加わった状態での防振材料の変形量を算出することが可能となり、機器が鉛直方向に正立した状態を釣り合い位置にすることが容易となる。
さらに、弾性体としてワイヤーロープ、ケブラー、カーボンファイバー等の柔軟で細い材料を用いた場合には、装置のコンパクト化が可能となり、その分、防振材料のスペース拡大に資する。
弾性体としてボルトや金属角材等の剛材料を用いた場合には、静荷重による曲げ応力に起因する折損や変形の心配がなく、圧縮又は伸長の強度のみを考慮して材料選択することが可能となる。
以下、本発明に係る防振壁掛装置の実施形態について、図1乃至13を参照してさらに詳細に説明する。重複を避けるため、各図において同一構成には同一符号を用いて示している。なお、本発明の範囲は特許請求の範囲記載のものであって、以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。
(第一の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態である防振壁掛装置の構成を側面側から見た図である。また、図2は、同装置の構成を上面側から見た一部破断図である。図1において防振壁掛装置1は、機器(給湯器2)を背面側から固定する背板3と、壁面16にボルト・ナットにより固定される壁面取付板4と、上下2つの防振支持部1A、1Bにより構成されている。上側防振支持部1Aは、背板3に設けられた台座5と壁面取付板4に設けられた台座7と、背板3と壁面取付板4とを結合するためのボルト・ナットにより構成される支持部材9と、支持部材9と台座5、7間に介在する防振部材である防振ゴム11及び12と、により構成されている。また、下側防振支持部1Bは、背板3に設けられた台座6と壁面取付板4に設けられた台座8と、背板3と壁面取付板4とを結合するためのボルト・ナットにより構成される支持部材10と、支持部材10と台座6、8間に介在する防振ゴム13を備えている。防振ゴム材質としてはEPDM等の合成ゴムを用いている。給湯器2は、背面の上端部及び下端部近傍に複数のねじ穴を有する取付板18a、18bを備えており、対応する背板3のねじ穴にねじ止めされて固定されている。
各台座は、それぞれ背板3又は壁面取付板4に剛固定されている。各台座には防振ゴムを嵌入可能とする取付孔が設けられている。このうち、壁面取付板4側の台座8の取付孔8aは支持部材10を上下方向にスライド可能にするためのスライド孔8aが設けられている。上側の台座5と台座7とは、それぞれの支持部材取付孔5a,7aが対向するように配置されている。防振ゴム11、12は、円柱部の片側に小円柱部が積層された形状をなし、軸方向に支持部材貫通孔が設けられている。小円柱部の外径は、台座5、7の支持部材取付孔5a,7aの外径と略同一に構成されており、取付孔5a,7aに嵌合する。支持部材9は、防振ゴム11、12を介して両取付孔を貫いて取り付けられ、ナット締めされる。支持部材9の中心軸の作用線L1は、給湯器2の重心の垂直面上投影点Gを通過するように、水平方向に対して角度θをなして配置されている。このとき、ボルト、ナットの台座と防振ゴム11、12の平面部は作用線L1に対して垂直方向に全面的に接触した状態で締め付けられる。これにより、防振ゴム11、12からの反力は作用線L1と平行に作用することになる。また、支持部材10の中心軸の作用線L2は、壁面に垂直(水平方向)、かつ、給湯器2の重心の垂直面上投影点Gを通過するように配置されている。
下側の台座6と台座8とは、それぞれの取付孔6a,8aが対向するように配置されており、防振ゴム13は、中央の円柱部を挟んで2つの小円柱部6が積層された形状をなし、軸方向に貫通孔13aが設けられている。台座6側の小円柱部の外径は取付孔6aの外径と略同一に構成されており、取付孔6aに嵌合する。取付孔6a,8aには、防振ゴム13が嵌入されている。台座8側の小円柱部6の外径はスライド孔8aの長径より小さく、上下スライド可能に構成されている。支持部材10は、防振ゴム13の貫通孔13aを通して台座6、台座8に取り付けられ、ナット締めされる。支持部材10の中心軸の作用線L2は、やはり給湯器2の重心の垂直面上投影点Gを通過するように配置されている。ボルト、ナットの台座と防振ゴム13の平面部とは、作用線L2に対して垂直平面で全面接触した状態で締め付けられる。これにより、防振ゴム13からの反力は作用線L2と平行に作用することになる。
このように、各防振ゴムの平面部は、締め付け方向に対して垂直方向に全面的に接触した状態で締め付けられるので、各防振ゴムの反力は支持部材の取付方向に対して平行に作用することになる。また、後述するように、機器を正立設置可能とするため、防振ゴム11、12と防振ゴム13の弾性率を異ならしめている。
防振壁掛装置1は上述のように構成されており、次に図3を参照して防振壁掛装置1の正立設置状態における力の釣り合いについて説明する。給湯器2の質量をM、重力加速度をgとすると、給湯器2には重力Mgが働く。背板3側の台座5には防振ゴム11から反力が働く。支持部材9については、防振ゴム11側からは反力T12が、防振ゴム12側からは反力T13が働く。また、壁面取付板4側の台座7については防振ゴム12から反力T14が働く。各部の力の釣り合い条件から、T11=T12=T13=T14となる。
一方、背板3側の台座6には防振ゴム13から反力T21が働く。壁面取付板4側の台座8には防振ゴム13から反力T22が働く。各部の力の釣り合い条件から、T21=T22となる。なお、ボルト・ナットで構成される支持部材10は、防振ゴム13を台座6、8の所定の位置に接触させるためのガイドとして、及び、防振ゴム13の脱落防止としての機能をもつが、支持力の伝達経路としての機能はない。
結局、給湯器2(給湯器、背板及び背板側台座を一体として考える)に働く力は、重力Mg、鉛直方向にT1(=T11)、水平方向にT2(=T21)となる。従って、
鉛直方向の力の釣り合いは、 Mg=T1sinθ ・・・・・(1)
水平方向の力の釣り合いは、 T2=T1cosθ ・・・・(2)
従って、 T1=Mg/sinθ、T2=/sinθ となる。
防振ゴム11,12の自然長をd1、バネ定数をk1、防振ゴム13の自然長をd2、バネ定数をk2とすると、機器を懸架したときは、防振ゴムは重量により圧縮されるため、防振ゴム11,12については、
d1’=d1−(1/k1)・T1=d1−(1/k1)・Mg/sinθ
また、防振ゴム13については、
d2’=d1−(1/k1)・T1=d1−(1/k1)・Mg/sinθ
となる。従って、これらの長さのときに機器が直立するようにゴム材質、支持部材長さを設計すればよいことになる。
次に図4を参照して、本実施形態において給湯器2をより軽量の給湯器2’にリプレースしたときの位置関係について説明する。この場合、各台座を介して各防振ゴムに加わる荷重は減少するから、各防振ゴムの歪みも減少する。これに伴い各防振ゴムから各台座への反力も減少する。従って、給湯器1’(背板及び背板側台座を一体として考える)に働く力は、重力Mg’(<Mg)、方向にT1’(<T1)、水平方向にT2’(<T2)である。機器を正立させるためには、T1’sinθ=Mg’、T1’cosθ=T2’にする必要がある。給湯器1‘を正立させるためには、支持部材9、10の長さを給湯器2設置のときより長くする必要がある。これに伴って、給湯器1’の重心位置G‘は給湯器1の重心位置Gから作用線L1に沿って平行移動して下がる。
(第二の実施形態)
次に、請求項1に対応する他の実施形態について説明する。図5は、本実施形態に係る防振壁掛装置20を側面側から見た図である。また、上面側から見た同装置の構成は、第一の実施形態に係る防振壁掛装置1と同一であるので図示を省略する。防振壁掛装置20が防振壁掛装置1と異なる点は、防振壁掛装置1では下側防振支持部1Bは水平方向、かつ、給湯器2の重心の垂直面上投影点Gを通過するように配置されているのに対して、下側防振壁掛装置20においては、下側防振支持部20Bは上側防振支持部1Aと水平面に対して対称、すなわち、水平方向に対して−θの角度で配置されていることである。下側防振支持部Cは、背板3に設けられた台座21と壁面取付板4に設けられた台座22と、背板3と壁面取付板4とを結合するためのボルト・ナットにより構成される支持部材23と、支持部材23と台座21、22間に介在する防振ゴム24を備えている。その他の構成は防振壁掛装置1と同一であるので説明を省略する。
次に図6を参照して防振壁掛装置1の正立設置状態における力の釣り合いについて説明する。給湯器2(給湯器、背板及び背板側台座を一体として考える)に働く力は、重力Mg、作用線L1方向についてT3、作用線L3方向についてT4となる。従って、
水平方向の力の釣り合いは、 T3cosθ=T4cosθ
鉛直方向の力の釣り合いは、 T3sinθ+T4sinθ=Mg
これより、T3=T4=Mg/2sinθ となる。
防振ゴム11、12、24の自然長をそれぞれda、db、dc、機器設置時の長さをそれぞれda’、db’、dc’及びバネ定数をそれぞれka、kb、kcとすると、機器を懸架したときは、防振ゴムは重量により圧縮されるため、
da’=da−(1/ka)・Mg/2sinθ
db’=db−(1/kb)・Mg/2sinθ
dc’=dc−(1/kc)・Mg/2sinθ
となる。従って、これらの長さのときに機器が直立するようにゴム材質、支持部材長さを設計すればよいことになる。
なお、機器が防振ゴムの支持力によるたわみ(上述の(1/ka)・Mg/2sinθに相当)よりも大きく振動する場合には、
(a)防振ゴム11と台座5、防振ゴム12と台座7、防振ゴム24と台座22を接着するなど、互いに離れないようにする
(b)防振ゴムをさらに追加し、防振ゴム11,12,24が自然長まで伸びてしまった際にも振動が低減するようにする。この場合、追加する各防振ゴムの寸法は、機器が鉛直に支持されたときに自然長(=力が掛かっていない状態)になるように決定する
といった処置が必要となる。
なお、本実施形態では支持部材9,10を、機器重心を通る作用線上に配置する形態としたが、これに限らず図7の立面図又は正面図(同図5(a)、(b))において、重心と平行な作用線L21、L22上に配置する支持部材9a、9b及び10a、10bで支持する形態とすることもできる。さらに、図8に示すように機器重心を通る放射状の3本の作用線L31乃至L33上に配置した支持部材9d、9e、9fで支持する形態とすることもできる。さらに、図9に示すように機器重心を通る放射状の4本の作用線L41乃至L44上に配置した支持部材9g乃至9jで支持する形態とすることもできる。
(第三の実施形態)
さらに図10乃至13を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は請求項2に対応するものである。図10は、本実施形態に係る防振壁掛装置30の側面を示す図である。また、図11は防振壁掛装置30の振れ止め部材の配置を示す図である。
防振壁掛装置30が上述の防振壁掛装置1と異なるのは、四隅に振れ止め部材31A乃至31D及び重心周りに振れ止め部材32A、32Bを備えている点である。なお、図10,11では煩雑を避けるため防振支持部については一部表示を省略しているが、実際には防振壁掛装置1の防振支持部1A、1Bと同様の防振支持部を備えている。
振れ止め部材31A乃至31Dの中心軸の作用線L3乃至L5’は水平であり、重心点Gを通らないように設けられている。また、振れ止め部材32A、32Bの中心軸の作用線L4、L4’についても、重心点Gを通らないように設けられている。
図12は、振れ止め部材31Aの展開図である。振れ止め部材31Aは、貫通ボルト31a、平ワッシャ31b、背板3側の台座金具31aと壁面取付板4側の台座金具31aに設けられた防振ゴム31cを、平ワッシャ31b、31fを介して貫通ボルト31aとナット31gで固定することにより構成されている。防振ゴム31cの凹部31iは、台座金具31aの孔部31hに、31jは、台座金具31bの孔部31kにそれぞれ嵌合する。この場合、両台座と防振ゴム31cの嵌合は、いずれか一方に遊びが設けられるようになっている。なお,振れ止め部材31B乃至31Dも同一構成を備えている。
図13は、振れ止め部材32Aの展開図である。振れ止め部材32Aは背板3側の台座金具32aと、壁面取付板4側の台座金具32bと、防振ゴム32cを備え、防振ゴム32の凹部32dが台座金具32aの孔部32eに嵌合し、さらに防振ゴム32cが台座金具32に嵌合するように構成されている。この場合、防振ゴム32は台座金具32に固定されず、荷重のない状態では自由に動けるようになっている。
その他の構成は第一の実施形態と同一であるので、説明を省略する。以上のような構成により防振壁掛装置30においては、振れ止め部材31A乃至31Dによりz軸方向の並進運動、y軸周りの回転運動、及びx軸周りの回転運動を抑制することができる。さらに、振れ止め部材32A、32Bによりy軸方向の並進運動、z軸周りの回転運動を抑制することができる。
なお、本実施形態では各振れ止め部材を防振壁掛装置1と同一の防振支持部と組み合わせた例を示したが、これに限らず防振壁掛装置20又は図7乃至9等に示した防振支持部等と適宜、組み合わせた防振支持部を用いることも可能である。
また、各実施形態では、防振部材として防振ゴムを用いた例を示したが、これに限らずスプリングなど他の弾性体材料を用いることも可能である。
また、支持部材としてボルト・ナットを用いた例を示したが、金属角材等の剛材料やワイヤーロープ、ケブラー、カーボンファイバー等の柔軟で細い材料を用いることも可能である。
本発明は、分野を問わず振動源を内蔵する重量機器用の防振壁掛装置として広く適用可能である。
第一の実施形態に係る防振壁掛装置1を示す図である。 防振壁掛装置1の立面図である。 防振壁掛装置1の力の釣り合いを示す図である。 防振壁掛装置1において、より軽量の給湯器を設置したときの位置関係を示す図である。 第二の実施形態に係る防振壁掛装置20を示す図である。 防振壁掛装置20の力の釣り合いを示す図である。 第二の実施形態における防振部材の他の設置例(1)を示す図である。 第二の実施形態における防振部材の他の設置例(2)を示す図である。 第二の実施形態における防振部材の他の設置例(3)を示す図である。 第三の実施形態に係る防振壁掛装置30を示す図である。 防振壁掛装置30の振れ止め部材の配置を示す図である。 振れ止め部材31Aの展開図である。 振れ止め部材32Aの展開図である。 従来の防振壁掛装置100の側断面を示す図である。
符号の説明
1、20、30 防振壁掛装置
1A、1B、20B 防振支持部
2 給湯器
3 背板
4 壁面取付板
5〜8、21a〜24a、31a〜31c 台座
9、10 支持部材
11、12、13、24 防振ゴム
31A〜31D、32A,32B 振れ止め部材
L1〜L5、L41〜L44 作用線


Claims (1)

  1. 機器を背面側から固定する背板(3)と、壁面に固定される壁面取付板(4)と、
    前記背板と前記壁面取付板とを結合する二以上の支持部材(9,10)と、
    前記背板及び前記壁面取付板には、前記支持部材を結合するための一対の第一の台座(5,7)と、
    弾性体からなる第一の防振部材(11,12,13)と、を備えた防振壁掛装置であって、
    前記支持部材は、それぞれ垂直投影面において機器の重心点を通る直線上に配置され、
    前記支持部材と前記第一の台座とは、前記第一の防振部材を介在させて結合され、
    前記第一の防振部材は、変形方向が前記直線に対して平行になるように前記第一の台座に配置され、
    機器を鉛直方向に正立させた状態で機器に働く力の釣り合いが取れるように、前記支持部材を前記第一の台座に結合可能に構成し、かつ、
    垂直投影面上もしくは水平投影面上において機器の重心点を通らない直線上に、機器の6軸方向の回動及び並進運動を抑制するための複数の振れ止め部材(31A−31D,32A,32B)を備え、
    該振れ止め部材は、前記背板及び前記壁面取付板に一対の第二の台座(31a、31b及び32a、32b)と、該第二の台座に遊びを以って又は固定されることなく結合される第二の防振部材(31c、32c)と、を含んで構成され、
    て成ることを特徴とする防振壁掛装置。
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