JP4754308B2 - エンジンのオイル通路構造 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンのオイル通路構造に関し、特に、クランクケース内に配置されている変速用回転軸等の回転軸内のオイル孔に、クランクケースに設けられたオイル通路からオイルを供給するエンジンのオイル通路構造に関する。
クランクケース内に配置される回転軸、たとえば、変速用出力軸又は変速用入力軸等の変速用回転軸には、該変速用回転軸と変速ギヤとの嵌合部分にオイルを供給するために軸芯部にオイル孔が形成されており、該オイル孔は、前記変速ギヤの嵌合部分に連通すると共に軸端で開口し、該開口部分がクランクケースのオイル通路に連通している。
クランクケースに設けられたオイル通路から変速用回転軸のオイル孔にオイルを供給する構造として、従来、変速用回転軸の軸端部を支持するクランクケース壁にオイル溜まり室を形成し、該オイル溜まり室にクランクケースのオイル通路を開口しており、オイル通路からのオイルは、一旦オイル溜まり室に溜まり、該オイル溜まり室から、一部が変速用回転軸を支持する軸受に供給され、残りが変速用回転軸内のオイル孔に供給され、変速用回転軸と変速ギヤとの嵌合部分を潤滑するようになっている。従来技術文献としては、特許文献1がある。
実開昭63−177607号公報
前記従来例のように、一旦、オイル溜まり室に充填したオイルを、変速用回転軸の軸受に供給すると共に変速用回転軸のオイル孔に供給する構造では、軸受に必要以上に多量のオイルが供給され、変速用回転軸のオイル孔へ十分にオイルが供給されなくなる場合がある。特に、低速回転時、オイルポンプの吐出圧が低い状態では、回転軸のオイル孔へのオイルの回りが十分でなくなることがある。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、いかなる運転状態でも、クランクケースの回転軸内のオイル孔に十分にオイルが供給でき、たとえば、変速ギヤの嵌合部分の潤滑が良好に行えるようにすることを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、クランクケース内に配置された回転軸内に、該回転軸の軸端で開口するオイル孔を形成し、該オイル孔は径方向の外方に延びる縦孔に連通し、オイルポンプからオイルが供給されるオイル通路と、該オイル通路に連通し、前記オイル孔の開口に向けてオイルを噴射させるオイル噴射口とを、前記クランクケースに形成し、前記クランクケースは、前記回転軸の軸芯を通る合わせ面により、上部クランクケース部材と下部クランクケース部材とに上下に分割されており、前記オイル通路及び前記オイル噴射口は、前記クランクケース部材の合わせ面に溝状に形成し、前記オイル噴射口は、前記オイル孔の軸方向の開口端縁から軸線方向に間隔をおいた位置に配置され、前記オイル噴射口の断面形状は、前記合わせ面側が広くなる倒立台形状に形成されている。
上記構成によると、オイル通路内のオイルを、絞りを利用した噴射により強制的に回転軸内のオイル孔に供給できるので、機関回転速度の高低にかかわらず、回転軸内のオイル孔に常に十分なオイルを供給することができ、良好なオイル回りを維持することができる。また、オイル通路及び絞りを有するオイル噴射口を、クランクケースに形成しているので、クランクケース及びオイル潤滑用の経路の製造及び組立が容易で、部品点数が低減できるのである。また、オイル噴射口の断面形状を、合わせ面側が広くなるような倒立台形状に形成していることにより、円形状の断面と比較して、オイルが拡散し易く、さらに、鋳造成形あるいはダイカスト成形時に、型の製造及び型抜き作業が容易になる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のエンジンのオイル通路構造において、前記オイル孔は、前記縦孔を通して、前記オイル孔の開口端側に配置される軸受に連通している
上記構成によると、オイル孔の開口端近くの軸受を、好適にオイル潤滑できる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のエンジンのオイル通路構造において、前記回転軸は、その軸芯が前記合わせ面と略同一面内に位置するように配置されており、前記オイル孔は、前記回転軸の軸芯部分に形成されている。
上記構成によると、合わせ面Aに形成されるオイル噴射口を、簡単にオイル孔の軸線と合わせることができ、オイル噴射口から噴出されるオイルを、オイル孔に導きやすくすることができる。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載のエンジンのオイル通路構造において、前記オイル通路及びオイル噴射口は、前記上部クランクケース部材又は前記下部クランクケース部材のいずれか一方の合わせ面のみに溝状に形成している
上記構成によると、パイプ等によるオイル配管が不要になると共に、クランクケース部材の鋳造成形あるいはダイキャスト成形時に、中子等を用いた複雑な型を製作する必要もなく、オイル通路及び絞りを有するオイル噴射口を簡単に成形できる。
要するに本発明によると、運転条件、たとえば機関回転速度の高低にかかわらず、変速用回転軸等の回転軸内のオイル孔に、常に、十分なオイルを供給することができると共に、製造及び組立が容易である。
図1〜図4は本発明の一実施の形態であって、自動二輪車用並列4気筒エンジンに適用した例を示しており、これらの図面に基づいて説明する。図1はエンジンの右側面図であり、クランクケース1は、平面状の合わせ面A(3A)により、上部クランクケース部材2と下部クランクケース部材3とに上下2分割されると共に、後部にミッション室12を一体に有しており、上部クランクケース部材2の前半部の上面には、シリンダ(シリンダブロック)5が一体に形成され、シリンダ5の上面にはシリンダヘッド6が締結され、シリンダヘッド6の上面にはヘッドカバー7が締結されている。下部クランクケース部材3の下面にはオイルパン8が締結されている。下部クランクケース部材3の前面にはオイルクーラ20が取り付けられ、オイルパン8の前面にはオイルフィルター21が取り付けられている。
クランクケース1内の前部には、クランク軸支持壁10の上にクランク軸11が回転可能に支持され、後部のミッション室12内には、変速用入力軸13、変速用出力軸14、チェンジドラム15及びチェンジ軸16等が配設されており、前記クランク軸11と変速用出力軸14とは、それらの軸芯O1、O3がクランクケース1の合わせ面Aと略同一面内に位置するように配設され、変速用入力軸13、チェンジドラム15及びチェンジ軸16は、それらの軸芯O2、O4、O5が合わせ面Aより下方に位置するように配設されている。また、ミッション室12の前下端部にはオイルポンプ18が配設されている。
図2は、図1のII-II断面展開図であり、ミッション室12内の構造を示しており、説明の都合上、クランク軸11の軸長方向を左右方向と称するが、エンジンの後方から見た左方と右方を、図2に記載してあるようにそれぞれエンジンの左方及び右方として、以下説明する。変速用入力軸13は、下部クランクケース部材3の左右側壁3L、3R及び上部クランクケース部材2(図1)の左右側壁に、左右の玉軸受24、25を介して回転可能に支持されている。変速用入力軸13の右端部は、右側の玉軸受25から、ミッション室12の右隣に形成されたクラッチ室26内に突出しており、該右方突出部分に、多板式摩擦クラッチ28及び入力ギヤ29が装着されている。入力ギヤ29は、ボス36及びニードル軸受37を介して変速用入力軸13に回転可能に嵌合すると共に、クランク軸11のウエブに形成されたクランクギヤ30に噛み合っている。
クラッチ室26の周壁の右端面には平面状のクラッチカバー取付面31が形成され、該クラッチカバー取付面31には、複数のボルト35によりクラッチカバー32が締着されている。前記クラッチカバー取付面31は、クランク軸11の軸芯O1と直角な面Lに対し、後方に向かって一定の角度θ1で左方に傾斜している。すなわち、クラッチカバー取付面31の後端部の右方張出量が、前端部の右方張出量よりも少なくなるように傾斜しており、これにより、クランクケース1の後端部の左右幅のコンパクト化を図っている。また、クラッチカバー取付面31に形成されたクラッチカバー32取付用のめねじ孔34は、クラッチカバー取付面31と直交する方向(矢印B方向)に形成され、前記めねじ孔34に螺着されるボルト35は、クラッチカバー取付面31と直交する方向(矢印B方向)にクラッチカバー32のボス部32aに挿入されている。すなわち、クラッチカバー32をクラッチカバー取付面31と直交する方向に締結しており、これにより、クラッチカバー取付面31におけるシール性を高くしている。
変速用入力軸13の外周面には、第1速用〜第6速用の入力側変速ギヤ41、42、43、44、45、46が備えられており、右端の第1速用の入力側変速ギヤ41は変速用入力軸13に一体に形成され、左端の第2速用の入力側変速ギヤ42は変速用入力軸13にスプライン嵌合し、第5速用及び第6速用の入力側変速ギヤ45、46は、それぞれブッシングを介して変速用入力軸13に相対回転自在に嵌合し、第3速用及び第4速用の入力側変速ギヤ43、44は、変速用入力軸13の軸長方向移動可能に変速用入力軸13にスプライン嵌合している。
変速用入力軸13の軸芯O2部分には、変速用入力軸13の軸長方向に延びるオイル孔兼ロッド挿通孔60が形成され、該オイル孔兼ロッド挿通孔60は、変速用入力軸13を貫通すると共に、クラッチ28のレリーズロッド61及び該レリーズロッド61に当接する連結ロッド62が挿通されている。連結ロッド62はオイル孔兼ロッド挿通孔60から左方に突出し、クラッチレリーズ用アクチュエータ(ピストン)63に連結している。
変速用出力軸14の右端部は、下部クランクケース部材3の右側壁3R及び上部クランクケース部材2(図1)の右側壁に、ニードル軸受58を介して回転可能に支持され、変速用出力軸14の左端部は、下部クランクケース部材3の左側壁3L及び上部クランクケース部材2(図1)の左側壁に、玉軸受57を介して回転可能に支持されると共に、玉軸受57から左方に突出し、該左方突出部分に出力スプロケット59が固着されている。
変速用出力軸14の外周面には、第1速用〜第6速用の各入力側変速ギヤ41、42、43、44、45、46にそれぞれ噛み合う第1速用〜第6速用の出力側変速ギヤ51、52、53、54、55、56が備えられており、第1速用〜第4速用の出力側変速ギヤ51、52、53、54は、それぞれニードル軸受及びブッシングを介して変速用出力軸14に相対回転自在に嵌合し、第5速用及び第6速用の出力側変速ギヤ55、56は、変速用出力軸14の軸長方向移動可能に変速用出力軸14にスプライン嵌合している。
[オイル通路構造]
変速用入力軸13の左端部を支持する左側の玉軸受24はシール付き構造となっており、該左側の玉軸受24の左側にはオイル溜まり室71が形成され、該オイル溜まり室71は図示しないオイル通路に連通している。変速用入力軸13内に形成されたオイル孔兼ロッド挿通孔60には、径方向の外方に延びる複数の縦孔72が連通し、各縦孔72は、第3速用、第4速用、第5速用及び第6速用の各入力側変速ギヤ43、44、45、46並びに入力ギヤ29の内周嵌合部分に連通している。
変速用出力軸14の軸芯O3部分には、変速用出力軸14の軸長方向に延びるオイル孔75が形成されており、該オイル孔75の右端は変速用出力軸14の右端で開口し、オイル孔75の左端は左側の玉軸受57に概ね対応する左右方向位置で閉塞されている。オイル孔75には、径方向の外方に延びる複数の縦孔76が連通し、各縦孔76は、各出力側変速ギヤ51、52、53、54、55、56の内周嵌合部分に連通している。また、右側のニードル軸受58に連通する縦孔77も形成されている。
下部クランクケース部材3の右側壁3Rの上端合わせ面3Aには、クランク軸支持壁10から後方に延びて変速用出力軸14の軸芯O3に対応する位置に至る溝状のオイル通路80が形成されており、該オイル通路80の前端部は、クランク軸支持壁10内を下方に延びるオイル通路81に連通している。該オイル通路81は、図1に示すように、クランク軸11の下方に形成されたメインギャラリ83からクランク軸11の嵌合部へ延びるオイル通路84に連通し、メインギャラリ83はオイルクーラ20及びオイルフィルター21を介してオイルポンプ18の吐出部に連通している。前記オイル通路80の上面は、上部クランクケース部材2の下端合わせ面により閉じられている。
図3は、図2の変速用出力軸14の右端部近傍の拡大図であり、下部クランクケース部材3の右側壁3Rの上端合わせ面3Aに形成されたオイル通路80の後端部は、変速用出力軸14の軸芯O3に概ね対応する前後方向位置で左方に湾曲し、後端のオイル噴射口87が、左方の変速用出力軸14のオイル孔75に向いて開口している。オイル噴射口87は、オイル孔75の右側開口端から右方に数ミリ程度の間隔Cを置いた位置に形成されている。
図4は、図3のオイル噴出口87を左方から見た側面拡大図であり、溝状のオイル通路80の断面形状及びオイル噴出口87の断面形状は、いずれも上方に向かって拡幅する倒立台形状に形成されているが、オイル噴射口87の周壁には、絞り形成用の内向き突起87aが形成されている。すなわち、絞り形成用の内向き突起87aを形成することにより、オイル噴射口87の溝幅W2及び深さd2を、オイル通路80の溝幅W1及び深さd1よりもそれぞれ小さく形成し、絞りとして流通断面積を小さくすることにより、図3のようにオイル噴出口87からオイル孔75に向けて勢いよくオイルを噴射できるようになっている。
[作用]
図1において、オイルポンプ18によりオイルパン8内から吸い上げられたオイルは、加圧された後、オイルフィルター21及びオイルクーラ20を介してメインギャラリ83に圧送され、該メインギャラリ83からクランク軸支持壁10内のオイル通路84を介してクランク軸11の軸受部分に供給されると共に、一部はクランク軸支持壁10内で分岐するオイル通路81を介して下部クランクケース部材3の上端合わせ面3Aに形成されたオイル通路80に供給され、また、図示しないが他のオイル通路を介してエンジン内の各注油箇所に圧送される。
図3において、オイル通路80を後方へ圧送されるオイルは、絞り(絞り形成用突起87a)を有するオイル噴射口87から、変速用出力軸14のオイル孔75に向けて矢印のように左方に噴射され、オイル孔75内に強制的に供給される。該オイル孔75からは、各縦孔76を介して図2の各出力側変速ギヤ51〜56の各内周嵌合部分に供給され、該嵌合部分を潤滑する。また、オイル孔75の右側開口端から右方に漏れたオイル並びにオイル孔75のニードル軸受用の縦孔77に流入するオイルは、ニードル軸受58に供給され、ニードル軸受58を潤滑する。
また、図2において、変速用入力軸13の左端のオイル溜まり室71に供給されたオイルは、一部が左側の玉軸受24を潤滑し、残りはオイル溜まり室71からオイル孔兼ロッド挿通孔60に流入し、各縦孔72を介して各入力側変速ギヤ43、44、45、46の内周嵌合部分並びに入力ギヤ29のニードル軸受37等を潤滑する。
ちなみに、変速用入力軸13は、図1に示すように、変速用出力軸14よりも低い位置に配設されており、比較的高いオイル圧を得ることができるので、変速用出力軸14のオイル孔75へのオイル供給構造のように噴射式にせずに、従来のオイル溜まり室方式を採用している。
[実施の形態の効果]
(1)図3に示すように、変速用出力軸14の軸端で開口するオイル孔75に向けて、絞りを有するオイル噴射口87からオイルを噴射し、強制的にオイル孔75にオイルを供給するようにしているので、従来のようにオイル溜まり室に一旦オイルを溜める構造に比べ、機関回転速度の低い場合でも、無駄なく、十分な量のオイルをオイル孔75に供給でき、出力側変速ギヤ51、52、53、54、55、56と変速用出力軸14との嵌合部分の潤滑性能を高く維持することができる。
(2)図1に示すように、クランクケース1を上下2分割構造とし、図3に示すように、下部クランクケース部材3の上端合わせ面3Aに、オイル通路80及びオイル噴射口87を溝状に形成しているので、パイプ等によるオイル配管が不要になると共に、下部クランクケース部材3の鋳造成形あるいはダイキャスト成形時に、中子等を有する複雑な型を製作する必要がなく、オイル通路80及び絞りを有するオイル噴射口87を簡単に成形できる。しかも、オイル通路80が形成される合わせ面3Aと同一面内に、変速用出力軸14のオイル孔75が位置しているので、オイル噴射口87を、簡単にオイル孔75に向ける形状に形成することができる。
(3)図4に示すように、溝状のオイル通路80の断面形状を、合わせ面3A側が広くなるような倒立台形状に形成しており、すなわち、下部クランクケース部材3の鋳造成形あるいはダイカスト成形時に、型の抜き方向に向かって広くなるような断面形状に形成しているので、型の製造及び型抜き作業が容易になる。
(4)図2に示すように、クラッチカバー取付面31を、クランク軸11の軸芯O1と直交する面Lに対し、後端部がクランク軸11の軸長方向の内方側にくるように傾斜させているので、クランクケース1の後端部の左右幅をコンパクトにすることができ、しかも、クラッチカバー取付面31に形成されるめねじ孔34を、クラッチカバー取付面31と直交する方向(矢印B方向)に形成し、ボルト35をクラッチカバー取付面31と直交する方向にクラッチカバー32のボス部32aに挿入し、前記めねじ孔34に螺着するようにしているので、クラッチカバー取付面31の全周に亘って均一な締付圧(シール圧)を得ることができる。
その他の実施の形態
(1)前記実施の形態では、オイル通路として、下部クランクケース部材の合わせ面にだけ溝状のオイル通路を形成しているが、上部クランクケース部材の下端合わせ面にだけ溝状のオイル通路を形成する構造、または上下両クランクケース部材の各合わせ面に、溝状のオイル通路を形成する構造とすることも可能である。
(2)前記実施の形態は、上下2分割構造のクランクケースに適用しているが、左右2分割構造のクランクケースに適用することもでき、この場合、オイル通路は、クランクケースの側壁内に形成する。
(3)前記実施の形態では、絞りを有する噴射口からオイルが供給される回転軸として、変速用出力軸を採用しているが、変速用入力軸あるいはクランク軸等、クランクケース内の各種回転軸を採用することも可能である。
(4)前記実施の形態では、オイル噴射口の絞りとして、オイル噴射口の周壁に内向き突起をクランクケースと一体に形成しているが、クランクケース部材とは別体の細孔を有するノズルを、オイル通路のオイル噴射口に嵌着する構造とすることもできる。
産業上の利用分野
本発明のオイル通路構造が備えられるエンジンは、自動二輪車用エンジンには限定されず、乗鞍型四輪走行車等の各種車輌用エンジン又は産業用エンジンにも適用可能である。
本発明を適用した自動二輪車用エンジンの右側面図である。 図1のII-II断面展開図である。 図2の変速用出力軸の右端部近傍の拡大図である。 図3のオイル噴出口の左側面図である。
符号の説明
1 クランクケース
2 上部クランクケース部材
3 下部クランクケース部材
3A 下部クランクケース部材の上端合わせ面
11 クランク軸
14 変速用出力軸
18 オイルポンプ
75 オイル孔
80 オイル通路
87 噴射口
87a 絞り形成用内向き突起
A 合わせ面

Claims (4)

  1. クランクケース内に配置された回転軸内に、該回転軸の軸端で開口するオイル孔を形成し、該オイル孔は径方向の外方に延びる縦孔に連通し、
    オイルポンプからオイルが供給されるオイル通路と、該オイル通路に連通し、前記オイル孔の開口に向けてオイルを噴射させるオイル噴射口とを、前記クランクケースに形成し、
    前記クランクケースは、前記回転軸の軸芯を通る合わせ面により、上部クランクケース部材と下部クランクケース部材とに上下に分割されており、
    前記オイル通路及び前記オイル噴射口は、前記クランクケース部材の合わせ面に溝状に形成し、
    前記オイル噴射口は、前記オイル孔の軸方向の開口端縁から軸線方向に間隔をおいた位置に配置され、
    前記オイル噴射口の断面形状は、前記合わせ面側が広くなる倒立台形状に形成されている、ことを特徴とするエンジンのオイル通路構造。
  2. 前記オイル孔は、前記縦孔を通して、前記オイル孔の開口端側に配置される軸受に連通している、請求項1に記載のエンジンのオイル通路構造。
  3. 前記回転軸は、その軸芯が前記合わせ面と略同一面内に位置するように配置されており、
    前記オイル孔は、前記回転軸の軸芯部分に形成されている請求項1又は2記載のエンジンのオイル通路構造。
  4. 前記オイル通路及びオイル噴射口は、前記上部クランクケース部材又は前記下部クランクケース部材のいずれか一方の合わせ面のみに溝状に形成していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のエンジンのオイル通路構造。
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