JP4753739B2 - 検体試料の調製方法とその応用 - Google Patents

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Description

本発明は、検体試料の調製方法とその応用に関する。
従来より、生体由来の試料中に含まれるウイルス、菌等の感染性物質の不活性化の方法として、加熱処理法が知られている。しかしながら、例えば被験物質が、ある種のポリペプチドのように熱に対して不安定な物質である場合、加熱処理によってその抗原性等が減弱し、これが当該物質の免疫学的な検出において感度の低下等の問題の原因となる場合があることが知られている。
一方、特許文献1には、植物由来のポリペプチドを有効成分として含有する、酵素の安定化剤が記載されている。しかしながら、試料を加熱する工程といった特定の工程を含む、試料中に存在する被験物質の検出方法は記載されていない。
欧州特許出願第04019561号
本発明は、試料中に存在する被験物質の検出感度の低下を抑制しつつ加熱を行うことを可能とする、検体試料の調製方法を提供することを課題とする。またこれに関する検出感度低下抑制剤剤及び検出方法を提供すること等を課題とする。
本発明の発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、植物由来のポリペプチドの存在下で試料を加熱することにより、当該試料中に含まれる被験物質の加熱による検出感度の低下を抑制することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記のものを提供する。
(1)下記工程を少なくとも含むことを特徴とする、検体試料の調製方法(以下、「本発明調製方法」という)。
工程1:植物由来のポリペプチドを試料に接触させる工程。
工程2:前記接触後の試料を加熱する工程。
(2)工程2における加熱温度が、50乃至130℃であることを特徴とする、上記(1)に記載の調製方法。
(3)検体試料が、被験物質としてタンパク質あるいはポリペプチドを含有するか、又はこれを含有する可能性があるものである、上記(1)又は(2)に記載の調製方法。
(4)被験物質であるポリペプチドが、レプチン、インスリン、インターロイキン、アンジオテンシン又は免疫グロブリンである、上記(3)に記載の調製方法。
(5)工程2における試料が界面活性剤を含有するものである、上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の調製方法。
(6)工程1における試料が生体由来の試料である、上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の調製方法。
(7)生体由来の試料が、血液、血清若しくは血漿、又はこれらの調製物である、上記(6)に記載の調製方法。
(8)工程1の接触における植物由来のポリペプチドの濃度が、試料中で0.01〜10重量%であることを特徴とする、上記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の調製方法。
(9)下記工程をさらに含むことを特徴とする、上記(1)〜(8)のいずれか1つに記載の調製方法。
工程3:下記群から選択される、1又は2以上のシクロデキストリン誘導体を試料に接触させる工程;
ヒドロキシエチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化γ−シクロデキストリン。
(10)下記工程をさらに含むことを特徴とする、上記(1)〜(8)のいずれか1つに記載の調製方法。
工程4:20℃における溶解性が、水100mLに対して25g以上であるシクロデキストリン誘導体を試料に接触させる工程。
(11)上記(1)〜(10)のいずれか1つに記載の方法によって調製される検体試料に、当該検体試料中に存在する被験物質と特異的に結合する物質を反応させ、当該検体試料中に存在する被験物質を検出する工程を少なくとも含むことを特徴とする、被験物質の検出方法(以下、「本発明検出方法」という)。
(12)被験物質と、当該被験物質と特異的に結合する物質との反応を、下記群から選択される、1又は2以上のシクロデキストリン誘導体の存在下で行うことを特徴とする、上記(11)に記載の検出方法;
ヒドロキシエチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化γ−シクロデキストリン。
(13)植物由来のポリペプチドを有効成分として含有する、試料中に存在する被験物質の、加熱による検出感度低下抑制剤(以下、「本発明検出感度低下抑制剤」という)。
(14)上記(13)に記載の検出感度低下抑制剤を少なくとも含む、検体試料中に存在する被験物質の検出キット(以下、「本発明検出キット」という)。
本発明によれば、加熱を要する試料中に存在する被験物質の高感度な検出を可能とする検体試料の調製方法、検出方法及び検出感度低下抑制剤等を提供することができる。
以下、発明を実施するための最良の形態により本発明を詳説する。
<1>本発明調製方法
本発明調製方法は、下記工程を少なくとも含むことを特徴とする、検体試料の調製方法である。
工程1:植物由来のポリペプチドを試料に接触させる工程。
工程2:前記接触後の試料を加熱する工程。
工程1における「試料」とは、後述する検体試料になり得る試料である限りにおいて特に限定されないが、液状の試料であることが好ましい。なかでも、例えば血液、血清、血漿、尿、唾液、関節液、組織液、組織抽出物、細胞培養上清、細胞抽出物、菌体培養液、菌体抽出物及びこれらの調製物等に例示される、生体由来の試料であることが好ましく、なかでも血液、血清若しくは血漿、尿、唾液、関節液又はこれらの調製物であることがより好ましい。
またこれらの試料は、緩衝剤、安定化剤、防腐剤、糖類及び界面活性剤等の添加剤を加えたものであってもよい。
また上記の「植物」とは、例えば小麦(コムギ)、大麦、カラス麦、トウモロコシ、ジャポニカ米、インディカ米、ジャバンカ米、アフリカ米、餅米、大豆(ダイズ)、小豆、インゲン豆、そら豆、アーモンド、ピーナッツ、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、タロイモ等が好ましくは挙げられ、なかでもトウモロコシ、小麦、大豆、米類がより好ましく、なかでもトウモロコシが最も好ましい。
工程1における「植物由来のポリペプチド」は、例えば上記植物由来のタンパク質を分解することにより得ることができる。ここで、上記植物由来のタンパク質としては、上記植物のタンパク質を含む部位から抽出されたタンパク質又はタンパク質を含む画分が挙げられ、より具体的にはグリアジン、ツェイン、グルテニン、グルテン、ホルデイン、オリゼニン、グリシニン、パタチン及びコングリシニン等の貯蔵タンパク質、レクチン、アミラ−ゼ、呼吸及び光合成に関与する酵素等の機能タンパク質、根、茎、葉、花、果実、種子などに由来する構造タンパク質が挙げられる。それらの中でも特に貯蔵タンパク質が好ましくは挙げられる。このようなタンパク質を分解する手法は、ポリペプチドを得るという目的を達成できる限りにおいて特に限定されないが、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等の酸を用いた酸分解、及び水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリを用いたアルカリ分解等の化学的分解、並びに酵素分解等が例示される。分解の機構についても特に限定されないが、加水分解が好ましい機構として例示される。
加水分解に使用できる酵素としては、プロテアーゼに属するもので、且つタンパク質をポリペプチドに分解できるものあれば良く、例えばペプシン、トリプシン、キモトリプシン等の動物由来のプロテアーゼ、パパイン、フィシン、ブロメライン等の植物由来のプロテアーゼ、その他、細菌、カビ、放射菌等の微生物由来のプロテアーゼ等が挙げられる。
上記の「ポリペプチド」の分子量は特に限定されないが、例えば重量平均分子量200Da〜30万Daであることが好ましく、重量平均分子量300Da〜20万Daであることがより好ましく、300Da〜5000Daであることが最も好ましい。
また、上記の植物由来のポリペプチドは、植物由来のポリペプチド以外の成分として、例えばタンパク質を分解する際に生じるアミノ酸等に例示される、その他の成分を含むものであってもよい。
以上のような植物由来のポリペプチドの具体例な例としては、トウモロコシタンパク質加水分解物、コムギタンパク質加水分解物、ダイズタンパク質加水分解物、ジャガイモタンパク質加水分解物、コメヌカタンパク質加水分解物等が挙げられ、なかでもトウモロコシタンパク質加水分解物が好ましい。トウモロコシタンパク質加水分解物としては、例えば、分子量200Da〜4000Daのペプチドで、遊離アミノ酸含量が全アミノ酸に対して1%以下であるものが好ましい。また、その中でも、アミノ酸組成(重量%)が、アスパラギン酸2.5〜12.5、スレオニン2.5〜6.0、セリン4.0〜6.0、グルタミン酸15.0〜50.0、グリシン2.0〜5.5、アラニン2.0〜13.5、バリン4.0〜8.0、システイン0.0〜1.5、メチオニン1.0〜2.0、イソロイシン3.0〜6.0、ロイシン6.0〜15.0、チロシン1.0〜4.0、フェニルアラニン2.0〜5.5、リジン0.5〜7.0、ヒスチジン0.5〜3.0、アルギニン1.0〜8.0、プロリン5.0〜13.0であるものがより好ましい。
上記の植物由来のポリペプチド及びその性状の一例を以下に示す。
1)トウモロコシタンパク質加水分解物
外観:白色または微黄色
水分(%):5.0以下
粗灰分(%):2.0以下
粗蛋白(%):90.0以上
糖分(%):5.0以下
重金属(ppm):4.0以下
ヒ素(ppm):1.0以下
分子量分布:2〜10程度のオリゴペプチド
アミノ酸組成(重量%):グルタミン酸24.67、ロイシン13.69、アラニン12.99、プロリン9.69、アスパラギン酸6.04、セリン5.33、バリン4.94、スレオニン3.95,イソロイシン3.77、チロシン3.42、グリシン2.39、フェニルアラニン2.00、メチオニン1.45、アルギニン1.21、システイン1.07、リジン1.00、ヒスチジン1.00
2)コムギタンパク質加水分解物
外観:褐色液体
乾燥減量(%):75〜80
総窒素量(%):2.7〜3.5
3)ダイズタンパク質加水分解物
外観:淡黄色〜褐色
総窒素分(%):2.6〜3.4
pH:3.8〜6.2
4)ジャガイモタンパク質加水分解物
外観:黄色
総固形分(%):24.0〜28.0
窒素(%):2.5〜4.0
強熱残分(%):4.5以下
pH:4.0〜5.0
分子量:600
5)コメヌカタンパク質加水分解物
pH:6.5〜7.5
分子量:150,000
6)ダイズタンパク質ペプトン
7)ダイズタンパク質酵素分解物
8)ダイズタンパク質酸分解物
また、植物由来のペプチドは、さらに化学修飾等の加工がなされたものであってもよい。このような植物由来のペプチドとしては、例えばポリビニルピロリドン(以下、「PVP」と略記する)修飾等がなされた植物由来のタンパク質加水分解物誘導体、特にPVP修飾等がなされたコムギタンパク質加水分解物誘導体が例示される。
コムギタンパク質加水分解物誘導体の主な性状の一例を以下に示す。
9)コムギタンパク質加水分解物誘導体
外観:灰色がかった白色
総固形分(%):81.3〜100
窒素(%):13.0〜16.0
強熱残分(%):13.5以下
pH:3.5〜4.5
水分(%):5.0以下
工程1においては、上記のような植物由来のポリペプチドを試料に「接触」させる。ここで、接触させる方法は特に限定されないが、具体的には、例えば植物由来のポリペプチドを含有する固体又は溶液を試料に添加し、両者を混合することにより行うことができる。
また、上記接触における植物由来のポリペプチドの濃度についても特に限定されないが、上記試料中で0.01〜10重量%であることが好ましく、0.1〜10重量%であることがより好ましく、0.5〜5重量%であることが極めて好ましく、1重量%であることが最も好ましい。
工程2おいては、上記接触後の試料を加熱する。
ここで、上記「加熱」における加熱温度は特に限定されないが、例えば50乃至130℃であることが好ましく、55乃至80℃であることがより好ましく、60乃至65℃であることが最も好ましい。また、加熱時間についても特に限定されないが、例えば60乃至65℃にて加熱を行う場合、1乃至30時間であることが好ましく、6乃至24時間であることがより好ましく、10乃至20時間であることが最も好ましい。また加熱は、加圧処理等の他の処理と組み合わせて行うこともできる。このような例としては、例えば60乃至130℃にて5分間乃至2時間加熱加圧を行う、オートクレーブ処理等が例示される。
上記のような加熱処理は、例えば試料が血液、血清又は血漿等である場合、これら試料の凝固を引き起こす原因となることがある。このような場合、加熱処理を行う前に、試料に界面活性剤等の凝固防止剤を添加しておくことが好ましい。界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤等が例示されるが、より強い凝固防止作用を発揮し得るという観点から、陰イオン性界面活性剤が好ましく、なかでもドデシル硫酸ナトリウム(以下、「SDS」と略記する)、ドデシル硫酸リチウム(以下、「LDS」と略記する)、ドデカンスルホン酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム等に例示される陰イオン性界面活性剤が好ましく、なかでもSDS、LDSがより好ましい。なお、このような凝固防止剤の添加は、工程1の前に行ってもよく、工程1の後で行ってもよい。なお、上記において、試料中における界面活性剤の濃度は特に限定されないが、良好な凝固防止効果が期待できるといった観点から、0.1重量%〜5重量%であることが好ましく、0.1重量%〜3重量%であることがより好ましく、約1重量%であることが最も好ましい。
本発明調製方法においては、以上に説明した工程1及び2を行うことにより、検体試料を調製することができる。
ここで「検体試料」とは、検出の対象となり得る被験物質を含有するか、含有する可能性がある試料を意味する。ここで、上記の検出は、定性的な検出であってもよく、定量的な検出であってもよい。定量的な検出である場合、検体試料中の被験物質の濃度は、予め既知濃度の被験物質標準液を用いて被験物質濃度と検出結果との関係について検量線を作成し、被験物質濃度が未知の検体試料についての検出結果と前記検量線とを照らし合わせることにより求めることができる。
また、検出の方法についても特に限定されないが、例えば被験物質が抗原である場合、当該抗原と特異的に結合する抗体を用いた免疫学的測定により、当該被験物質を検出することができる。免疫学的測定の手法としては、EIA法及びELISA法等のエンザイムイムノアッセイ法、蛍光イムノアッセイ法(FIA法)及びラジオイムノアッセイ法(RIA法)等の標識イムノアッセイ、化学発光酵素免疫測定法(CLIA法)、ラテックス凝集反応法、レーザーイムノアッセイ等の非標識イムノアッセイ法等に例示される公知の方法を採用することができる。
また、上記の被験物質の種類等は特に限定されないが、例えば上述した血液、血清又は血漿等に例示される試料中に存在する、レプチン、インスリン、インターロイキン(インターロイキン1〜18等)、アンジオテンシン、免疫グロブリン(IgA、IgD、IgE、IgG、IgM、IgT、IgY等)、サイトカイン類、キモカイン類、細胞外基質タンパク、感染物質(菌、ウイルス等)由来のタンパク質等のタンパク質、ポリペプチド、コレステロール等が例示される。
本発明調製方法により調製された検体試料は、直ちに上記のような検出に供してもよいが、検出に先立って、保管、保存等を行ってもよい。保管、保存等を行う際の検体試料の状態は特に限定されず、溶液状態であってもよく、凍結させた固体状態等であってもよい。保管、保存を行う際の温度についても特に限定されないが、零下196乃至40℃であることが好ましい。
本発明調製方法は、上述した工程1及び2に加え、さらに試料の希釈、添加物の添加、遠心、ろ過等の他の工程をさらに含むものであってもよい。特に被験物質の検出感度がより高まることが期待されるといった観点から、下記工程3及び/又は工程4をさらに含むことが好ましい。
工程3:下記群から選択される、1又は2以上のシクロデキストリン誘導体を試料に接触させる工程;
ヒドロキシエチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化γ−シクロデキストリン。
工程4:20℃における溶解性が、水100mLに対して25g以上であるシクロデキストリン誘導体を試料に接触させる工程。
工程3及び/又は工程4におけるシクロデキストリン誘導体は、グルコースの分子中に存在する水酸基が、それぞれ種々の置換基に置換されていることを構造的な特徴としている。ここで、それぞれのシクロデキストリン誘導体が有する上記のような置換基の種類は、単数であっても良く、複数であっても良い。例えば工程3において、置換基の種類が単数である場合、ヒドロキシエチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル化β−シクロデキストリン及びヒドロキシエチル化γ−シクロデキストリンにおける置換基はヒドロキシエチル基、ヒドロキシメチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化β−シクロデキストリン及びヒドロキシメチル化γ−シクロデキストリンにおける置換基はヒドロキシメチル基、ヒドロキシプロピル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリン及びヒドロキシプロピル化γ−シクロデキストリンにおける置換基はヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化β−シクロデキストリン及びヒドロキシブチル化γ−シクロデキストリンにおける置換基はヒドロキシブチル基となる。また、置換基の種類が複数である場合、例えば上記に例示した置換基のうち複数の置換基を有していても良いが、上記以外の置換基として、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、硫酸基等、その他の置換基を有していても良い。あるいはCD誘導体の水酸基がマルトシル化、ガラクトシル化、グルコシル化されたものであっても良い。
なお、上記のようなシクロデキストリン誘導体の構造あるいは物性を示す一つの指標としては、1分子中に存在する置換基の平均数を示す置換度という概念が挙げられる。上記のシクロデキストリン誘導体は、このような置換度によって限定されるものではないが、工程3におけるシクロデキストリン誘導体が有する置換基の種類が単数である場合について、好ましい置換度の例を示す。
例えば単数の種類の置換基を有するヒドロキシプロピル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリン又はヒドロキシプロピル化γ−シクロデキストリンにおいて、置換度、すなわちヒドロキシプロピル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリン又はヒドロキシプロピル化γ−シクロデキストリン1分子中に存在するヒドロキシプロピル基の平均数が、それぞれ1〜10であることが好ましく、2〜8であることが好ましく、4〜6であることが最も好ましい。
また、工程3におけるシクロデキストリン誘導体は、置換基を有しないシクロデキストリンに比べ、優れた溶解性を有することを一つの特徴としている。上記のシクロデキストリン誘導体は、このような溶解性によって限定されるものではないが、20℃における溶解性が、水100mLに対して25g以上であることが好ましい溶解性として例示され、同条件において50g以上であることがより好ましい溶解性として例示され、同条件において100g以上であることが最も好ましい溶解性として例示される。
なお、工程3及び工程4における、20℃における溶解性は、水100mLに対してある重量のシクロデキストリン誘導体を混合し、目視により溶解したか否かを確認することにより測定することができる。
なお、工程4におけるシクロデキストリン誘導体の20℃における溶解性は、水100mLに対して25g以上である限りにおいて特に限定されないが、50g以上であることがより好ましく、100g以上であることが最も好ましい。
工程3において選択されるシクロデキストリン誘導体には、なかでもヒドロキシプロピル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリン及びヒドロキシブチル化β−シクロデキストリンから選択される1又は2以上のシクロデキストリン誘導体が含まれることが、より顕著な反応性増強効果が期待できるといった観点から好ましい。
一方、工程4におけるシクロデキストリン誘導体としては、例えばMCT−β−シクロデキストリン及びメチル−β−シクロデキストリン(ともに、横浜国際バイオ研究所製)等が例示される。
上記の工程3及び/又は工程4を行うタイミングは特に限定されず、工程1の前であってもよく、工程1の後で、且つ工程2の前であってもよく、工程2の後であっても良いが、工程2の後であることがより好ましい。工程2の後である場合具体的には、例えば上記のような免疫学的測定に先立って、被験物質を含む試料、又は被験物質を検出するために用いる溶液等(特に被験物質と特異的に結合する抗体を含む溶液等)に、予め選択したシクロデキストリン誘導体を混合させておくことが好ましい。
本発明調製方法においては、工程1で植物由来のポリペプチドを試料に接触させ、工程2における加熱の影響を緩和することにより、上述した検出における被験物質の検出感度の低下を抑制することができる。
上記の「抑制」なる用語は、検出における被験物質の検出感度の低下を完全に防止することのみならず、検出における被験物質の検出感度の低下を軽減することをも含む概念として用いる。本発明検出感度低下抑制剤を用いることによって、被験物質の検出感度の低下が軽減される程度については特に限定されないが、例えば後述する実施例1に記載の方法により求められる残存率が、本発明検出感度低下抑制剤を用いない場合と比較して、3%以上高くなることが好ましく、5%以上高くなることがより好ましく、10%以上高くなることが最も好ましい。
<2>本発明検出方法
本発明検出方法は、本発明調製方法によって調製される検体試料に、当該検体試料中に存在する被験物質と特異的に結合する物質を反応させ、当該検体試料中に存在する被験物質を検出する工程を少なくとも含むことを特徴とする、被験物質の検出方法である。
上記の本発明調製方法、並びに「検体試料」、「被験物質」及び「検出」なる用語については、上記<1>本発明調製方法を参照されたい。
上記において、「被験物質と特異的に結合する物質」は、例えば被験物質が抗原である場合、当該抗原と特異的に結合する抗体が例示される。逆に被験物質が抗体である場合は、当該抗体と特異的に結合する抗原が例示される。これらのような場合、本発明検出方法における「反応」は、抗原と抗体間との結合反応、すなわち免疫学的反応であることになる。ここで、免疫学的反応は、EIA法及びELISA法等のエンザイムイムノアッセイ法、蛍光イムノアッセイ法(FIA法)及びラジオイムノアッセイ法(RIA法)等の標識イムノアッセイ、化学発光酵素免疫測定法(CLIA法)、ラテックス凝集反応法、レーザーイムノアッセイ等の非標識イムノアッセイ法等の免疫学的手法により行うことができる。なお、本発明検出方法における「反応」の条件は、検体試料中に存在する被験物質と、被験物質と特異的に結合する物質との間に結合反応が惹起される限りにおいて特に限定されない。
<3>本発明検出感度低下抑制剤
本発明検出感度低下抑制剤は、植物由来のポリペプチドを有効成分として含有する、試料中に存在する被験物質の、加熱による検出感度低下抑制剤である。
上記の「植物由来のポリペプチド」、「試料」、「被験物質」、「加熱」、「検出」及び「抑制」なる用語については、上記<1>本発明調製方法を参照されたい。
本発明検出感度低下抑制剤は、本発明調製方法の工程2における試料の加熱時に当該試料中の被験物質と共存させることによって、検出における当該被験物質の検出感度の低下を抑制することができる。
<4>本発明検出キット
本発明検出キットは、本発明検出感度低下抑制剤を少なくとも含む、検体試料中に存在する被験物質の検出キットである。
上記の本発明検出感度低下抑制剤、並びに「検体試料」、「被験物質」及び「検出」なる用語については、上記<1>本発明調製方法を参照されたい。
本発明検出キットを用いることにより、上述した本発明検出方法をより効率的且つ簡便に行うことができる。本発明検出キットに含まれる本発明検出感度低下抑制剤の状態、形態等も特に限定されないが、具体的には、例えば固体状態又は溶液状態の本発明検出感度低下抑制剤を容器に収容し、本発明検出キットの構成成分とすることができる。
また本発明検出キットは、本発明検出感度低下抑制剤以外の構成成分として、例えば抗体固相化担体(担体としては、プレート、ビーズ、メンブレン等が例示される)、検出用抗体(1次抗体、2次抗体、標識抗体)、反応バッファー、洗浄液、反応基質、基質溶解液、反応基質液、発色停止液、抗原標準溶液、緩衝剤、血清添加剤、界面活性剤等の添加剤等のその他の構成成分を含むものであってもよい。具体的にはまた、下記に例示されるシクロデキストリン誘導体を、構成成分として含むものであってもよい;
ヒドロキシエチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化γ−シクロデキストリン、MCT−β−シクロデキストリン、メチル−β−シクロデキストリン。
具体的なキットの構成成分の組み合わせの例としては、例えば抗体固相化プレート、標識検出抗体、抗原標準溶液、植物由来のポリペプチド及びSDSを含む添加剤溶液、シクロデキストリン誘導体を含む反応液、検体希釈液、洗浄液、基質溶液、発色液を構成成分として含む組み合わせが例示される。
以下、本発明を実施例により具体的に詳説する。
(1)方法
表1に記載の試験物質を、8g/LのNaCl及び0.05%のプロクリン300を含む、50mM トリス塩酸緩衝液(pH7.3〜7.7)溶液(以下、「TBS」と略記する)を用いて10重量%に調製し、試験物質溶液を得た。なお、水溶性食物繊維及びトウモロコシペプチドは日本食品化工製のものを、コムギペプチド、コムギペプチド誘導体(PVP修飾体)、ダイズペプチド、野菜ペプチド及びコメヌカペプチドはクローダ製のものを使用した。マウス血清に、各試験物質溶液を1重量%の試験濃度となるように添加し、更に10重量%のSDS溶液をSDS濃度が1重量%となるように添加した後、加熱処理(60℃、18時間)を行った。このようにして得られた試料(以下、「試験物質添加群」という)中に存在するマウスレプチンを、市販のマウスレプチン測定キット(森永生科学研究所製)を用いて測定した。
具体的には、抗体固相化プレートをフレームにセットし、各ウェルを300μLの洗浄液で2回洗浄した。続いて、各ウェルに検体希釈液を45μL、モルモット抗マウスレプチン抗血清を50μLずつ添加した後、上記で調製した試験物質添加群の試料を5μL添加し、4℃で16〜20時間静置した(第一反応)。第一反応の後、各ウェルを300μLの洗浄液で5回洗浄した。その後、各ウェルに酵素標識抗モルモットIgG抗体原液を100μLずつ添加し、4℃で3時間静置した(第二反応)。第二反応の後、各ウェルを300μLの洗浄液で洗浄した。続いて、各ウェルに酵素基質(TMB)液を100μLずつ添加し、常温(15〜25℃)で30分間静置させ、発色させた(発色反応)。発色反応の後、各ウェルに反応停止液を100μLずつ添加し、発色反応を停止させ、プレートリーダーで各ウェルの吸光度(測定波長:450nm、対照波長:630nm)を測定した。比較のため、試験物質を添加しないことの他、上記と同様の方法により調製、加熱処理を行った試料(以下、「試験物質無添加群」という)についても同様の測定を行い、対照とした。
また、各試験物質を添加する場合と添加しない場合のそれぞれについて、加熱処理を行わないことの他、上記と同様の方法により試料中に存在するマウスレプチンを測定した。各試験物質添加群、及び試験物質無添加群のそれぞれについて、加熱処理を行わなかった場合の吸光度差を100%とした場合における、各試験物質添加群、及び試験物質無添加群における吸光度差の割合(%)を、残存率(%)とした。なお、上記の吸光度差は、各測定により得られた吸光度から、検体希釈液の吸光度(ブランク)を減算することにより得た。
(2)結果
各試験物質添加群及び試験物質無添加群における残存率を表1に示す。
試験物質無添加群においては、残存率が77%であった。一方、試験物質添加群においては、いずれも残存率が80%以上であったことから、いずれの試験物質も、加熱処理において、マウスレプチンに対して顕著な安定化効果を有することが明らかになった。特に、トウモロコシペプチド添加群又はダイズペプチド添加群における残存率は、それぞれ88%、87%と極めて高かったことから、トウモロコシペプチド及びダイズペプチドを加熱処理において用いることにより、後に行われる検出におけるレプチンの検出感度の低下を抑制することができることが明らかになった。

[表1] 各試験物質のマウスレプチンに対する安定化効果
Figure 0004753739
トウモロコシペプチド添加群について、加熱処理の温度を65℃に変えることの他、上記実施例1と同様の方法により残存率の算出を行った。
試験物質無添加群においては、残存率が71%であった。一方、トウモロコシペプチド添加群では、残存率が90%であったことから、本条件においても、トウモロコシペプチドを加熱処理において用いることにより、後に行われる検出におけるレプチンの検出感度の低下を抑制することができることが明らかになった。
トウモロコシペプチドを、TBSを用いて表2記載の試験濃度の10倍濃度となるように調製した。このように調製した各試験物質溶液をマウス血清に表2記載の試験濃度となるように添加した後、10重量%のSDS溶液をSDS濃度が1重量%となるように添加し、加熱処理(60℃、18時間)を行った。このように調製した試料のマウスレプチンを、市販のマウスレプチン測定キットを用いて上記実施例1と同様の方法により測定した。試験物質を添加しないことの他、上記と同様の方法によりマウスレプチンを測定した結果を対照とした(試験物質添加群)。試験物質添加群、及び試験物質無添加群のそれぞれについて、加熱処理を行わなかった場合の吸光度差を100%とした場合における、試験物質添加群、及び試験物質無添加群における吸光度差の割合(%)を、残存率(%)とした。結果を下記表2に示す。トウモロコシペプチドは、0.01、0.1、1重量%のいずれの濃度においても、検出感度低下抑制効果を発揮し得ることが明らかになった。
[表2] トウモロコシペプチドの濃度検討
Figure 0004753739
トウモロコシペプチドを、TBSを用いて10重量%に調製した。マウス血清に、このトウモロコシペプチド溶液を添加し、更に10重量%のSDSをSDS濃度が1重量%となるように添加した後、加熱処理(65℃、18時間)を行った。
また、ヒドロキシプロピル化α−シクロデキストリン(以下、「HP−α−CD」と略記する)を、TBSを用いて60重量%及び8重量%に調製した。これらの溶液を6重量%、0.8重量%となるようにマウスレプチン測定キット検体希釈液に添加した。この反応液を用いることの他、実施例1と同様の方法により、上記試料中に存在するマウスレプチンを測定した。
トウモロコシペプチド無添加のマウス血清を用い、且つHP−α−CDを添加しない検体希釈液を用いて測定した場合の吸光度差を100%とした場合における、トウモロコシペプチド及びHP−α−CDを用いた場合の吸光度差の割合(%)を、残存率(%)とした。結果を下記表3に示す。トウモロコシペプチド及びHP−α−CDを併用することにより、さらに高い検出感度でレプチンを測定できることが明らかになった。

[表3] トウモロコシペプチド及びHP−α−CDを用いたマウスレプチンの測定
Figure 0004753739
(参考例1)
下記に加熱によって検出感度が低下するおそれのある被験物質の例について、参考例を示す。
ヒトアンギオテンシンII(31.25pg/ml)、ラットインスリン(320pg/ml)、マウスレプチン(6400pg/ml)、ヒトIL−1α(ヒトインターロイキン−1α、250pg/ml)、ラットIgE(32ng/ml)含む標準品溶液を60℃、18時間処理した後、下記のキットを用いて試料中に含まれる上記の各被験物質を測定した。測定には、ヒトアンギオテンシンII測定キット(SPLBIO製)、ラットインスリン測定キット(森永生科学研究所製)、マウスレプチン測定キット(森永生科学研究所製)、ヒトIL−1α測定キット(Cayman製)、ラットIgE測定キット(森永生科学研究所製)を用い、キットに添付の操作方法に準じて測定した。なお、加熱によって試料が凝固した場合には、遠心(12,000rpm、15分)を行い、得られた上清を測定に用いた。上記試料中に含まれるそれぞれの被験物質について、加熱処理を行わな
かった場合(未処理)の吸光度差を100%とした場合における、吸光度差の割合(%)を、残存率とした。結果を下記表4に示す。
[表4]
Figure 0004753739
以上のことから、インスリン、レプチン、IL-1α、IgEにおいては、加熱処理によって著しく特に検出感度が低下することが明らかになった。



Claims (10)

  1. 下記工程を少なくとも含むことを特徴とする、タンパク質又はポリペプチドを被験物質として含有する液状の検体試料の調製方法。
    工程1:トウモロコシペプチドを試料に接触させる工程。
    工程2:前記接触後の試料を50乃至130℃で加熱する工程。
  2. 被験物質であるポリペプチドが、レプチン、インスリン、インターロイキン、アンジオテンシン又は免疫グロブリンである、請求項1に記載の調製方法。
  3. 工程2における試料が界面活性剤を含有するものである、請求項1又は2に記載の調製方法。
  4. 工程1における試料が生体由来の試料である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の調製方法。
  5. 生体由来の試料が、血液、血清若しくは血漿、又はこれらの調製物である、請求項4に記載の調製方法。
  6. 工程1の接触における植物由来のポリペプチドの濃度が、試料中で0.01〜10重量%であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の調製方法。
  7. 下記工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の調製方法。
    工程3:下記群から選択される、1又は2以上のシクロデキストリン誘導体を試料に接触させる工程;
    ヒドロキシエチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化γ−シクロデキストリン。
  8. 下記工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の調製方法。
    工程4:20℃における溶解性が、水100mLに対して25g以上であるシクロデキストリン誘導体を試料に接触させる工程。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法によって調製される検体試料に、当該検体試料中に存在する被験物質と特異的に結合する物質を反応させ、当該検体試料中に存在する被験物質を検出する工程を少なくとも含むことを特徴とする、被験物質の検出方法。
  10. 被験物質と、当該被験物質と特異的に結合する物質との反応を、下記群から選択される、1又は2以上のシクロデキストリン誘導体の存在下で行うことを特徴とする、請求項9に記載の検出方法;
    ヒドロキシエチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシメチル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化γ−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化α−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル化γ−シクロデキストリン。
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