JP4752528B2 - 歪みゲージ式ロードセルおよびそれを用いた電子はかり - Google Patents

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Description

本発明は質量や力などを測定する歪みゲージ式ロードセルおよびそれを用いた電子はかりに関し、特にロードセルのクリープ現象を除去する技術に関するものである。
従来の代表的な歪みゲージ式ロードセル1は、図6に示すように、被計量物の荷重Woを歪みに変換する起歪体の機能を有するロバーバル機構21と、ロバーバル機構21に接着剤222a1〜222b2により貼り付けられた歪みゲージ221a1〜221b2を含む感圧部22a1〜22b2と、から構成される荷重信号検出部2と、歪みゲージ221a1〜221b2の抵抗値を変換して歪み信号Shを得る信号変換手段3と、歪み信号Shを離散的な歪み値Sh’に変換するA/D変換器10と、被計量物の荷重Woに対応した荷重推定値Wを得る荷重値算出手段4とから構成されている。また、荷重検出部2の一方の端は、固定端14にねじ13で固定されており、荷重検出部2の他方の端上部に、計量皿保持部15が設けられている。ここに、感圧部22a1〜22b2は、左上感圧部22a1、左下感圧部22a2、右上感圧部22b1、及び右下感圧部22b2を言い、以下任意の感圧部を指すときは、感圧部22と称する。同様に、任意の歪みゲージを指すときは歪みゲージ221と称し、任意箇所の接着剤を指すときは接着剤222と称することとする。
計量皿保持部15にWoの荷重がかかると、図7に示すように、ロバーバル機構21が歪み、その歪みが感圧部22に伝達されて、感圧部22を構成する歪みゲージ221に曲げ応力が生じ、曲げ方向と曲げ量に応じた抵抗値の変化が生じる。このとき、ロバーバル機構21の歪みは、荷重Woがかかっている間、徐々に同じ方向に歪む。以下、この現象をロバーバルクリープという。
また、感圧部22は、曲げ応力が一定値に達した後は、いわゆるフックの法則に基づいて、歪みゲージ221および接着剤222の材質・膜厚等に応じた復元力が働いて、徐々に元の形状に戻ろうとする。以下、この現象を感圧部復元という。ここで、左上感圧部22a1と右下感圧部22b2は、縮む方向に変形するので、伸びる方向に復元力が働く。一方、左下感圧部22a2と右上感圧部22b1は、伸びる方向に変形するので、縮む方向に復元力が働く。なお、歪みゲージ221は、伸びるほど抵抗値が大きくなる特性を持つ。
計量皿保持部15に荷重Woを負荷した場合における信号変換手段4から出力される歪み信号Shの時間変化の例を図8に示す。ここで、図8の縦軸は歪み信号Shを示し、横軸は時刻を示す。なお、歪み信号Shは電圧値などを表すが、その絶対量は特に問題とならないので説明を省略する。
クリープ特性として、感圧部復元の影響が大きい場合を負のクリープ特性(図8(a))、ロバーバルクリープの影響が大きい場合を正のクリープ特性(図8(b))、双方の釣り合いが取れている場合をゼロクリープ特性(図8(c))という。一般に、歪みゲージ221の材質・形状は、計量範囲等、他の要因で決定されていることが多く、ばらつきもある。従って、ゼロクリープ特性を実現するために、例えば歪みゲージ221を接着剤222により貼り付けた後、歪みゲージ221に適切な圧力を加えるなどして接着剤222膜厚を制御することにより、歪みゲージ221の特性のばらつきなどを吸収していた。
しかしながら、ゼロクリープを完全に達成する歪みゲージ221および接着剤222の膜厚の組み合わせを選び出すことは非常に困難であり、また、歪みゲージ221を貼り付けた後、実際に測定を行わなければ、ゼロクリープが達成されているか否か判定できず、ゼロクリープが達成されていない場合は、再度接着剤222をはがすなどの煩雑な作業が必要となって、製造に多大なコストを要する他、歩留まり低下の要因ともなっていた。
また、製造時にゼロクリープ特性を達成していても、経年変化により接着剤222や歪みゲージ221の弾性に変化が生じた場合には、正負いずれかのクリープ特性が現れ、問題となっていた。
かかる課題を解決するため、負のクリープ特性を実現する感圧部と正のクリープ特性を実現する感圧部とから構成される歪み信号検出部を設けて、それぞれの感圧部で検出された歪み信号が相互に逆方向に変化しているときはクリープ状態であると判定するクリープ状態判定手段と、クリープ判定手段の判定結果に基づいて、歪み信号に対してクリープ補正を行う、ロードセルのクリープ判定方法およびクリープ補正方法に関する先行技術が知られている(例えば特許文献1参照)。かかる方法によれば、正のクリープ特性もしくは負のクリープ特性を持つように粗調整された感圧部の組み合わせを準備することにより、製造時における接着フィルムの微調整などが不要で、製造工数・歩留まりを低減することができる。
特開2000−275116号公報
しかし、先行技術においては、従来の2倍の歪みゲージおよびブリッジ回路等の周辺回路が必要となり、部品点数が増大するという課題が新たに発生する。また、これらの部品点数の増加に伴って、故障率の増加・消費電力の増大などが懸念される。
かかる課題を解決するために、本願発明にかかる歪みゲージ式ロードセルは、被計量物の荷重を歪みに変換する起歪体と、前記起歪体に貼り付けられた二対の歪みゲージを含む感圧部材と、から構成される荷重信号検出部と、前記二対の歪みゲージの抵抗値を変換して歪み信号を得る信号変換手段と、前記歪み信号から前記被計量物の荷重に対応した荷重値を得る荷重値算出手段とを有し、前記荷重信号検出部は、歪み信号が負のクリープ特性となるように構成されているとともに、前記荷重算出手段は、前記歪み信号の時間変化が極値を示したことを検出する極値検出手段と、前記極値検出手段の検出結果に基づいて、前記歪み信号に対してクリープ補正を行うクリープ補正手段とを有することを特徴とする。
また、本願発明にかかる歪みゲージ式ロードセルは、クリープ特性記憶手段と、クリープ特性を測定してクリープ特性記憶手段に保存するクリープ特性校正手段をさらに有することを特徴とする。
さらに、本願発明にかかる電子はかりは、上述のような歪みゲージ式ロードセルと、表示部とを有することを特徴とする。
本願請求項1または2に記載の発明は、起歪体の機能を有するロバーバル機構に一定の荷重を負荷した場合は、荷重によりロバーバル機構が歪むことに伴って、感圧部が弾性変形する。その荷重が一定である間は、ロバーバルクリープと感圧部復元とが発生する。ここで、荷重信号検出部から出力される荷重信号は負のクリープ特性となるように構成されているので、歪み信号はいったん荷重に対応した大きさまで増加した後、負のクリープ特性に従って減少する。極値検出手段は、歪み信号が極大値になったこと、すなわち歪み信号が減少に転じたことを検出する。クリープ補正手段は、極大値が検出されたことをもってクリープ状態であると判断し、クリープ特性記憶手段に記憶されたクリープ特性に基づいて歪み信号を補正する。
一方、荷重が減少した場合にもクリープ特性の補正を行う場合は、次のように作用する。荷重が減少した場合には、ロバーバル機構の歪み量が減少し、その歪み量の変化に伴って、感圧部が弾性変形する。減少後の荷重が一定である間は、ロバーバルクリープと感圧部復元とが発生する。ここで、荷重信号検出部から出力される荷重信号は負のクリープ特性となるように構成されているので、歪み信号はいったん減少後の荷重に対応した大きさまで減少した後、負のクリープ特性に従って増加する。極値検出手段は、歪み信号が極小値になったこと、すなわち歪み信号が増加に転じたことを検出する。クリープ補正手段は、極小値が検出されたことをもってクリープ状態であるとみなし、クリープ特性記憶手段に記憶されたクリープ特性に基づいて歪み信号を補正する。
また、請求項2に記載の発明においては、必要に応じてクリープ特性校正手段を動作させることにより、クリープ負荷が測定されて、測定結果がクリープ特性記憶手段に保存される。
また、請求項3に記載の発明においては、必要に応じて校正制御手段を作動させることにより、スパン・ドリフト校正手段と前記クリープ特性校正手段とが並行して実行される。また、上述のようにして補正された歪み信号に対して、スパン補正・ドリフト補正を施し、荷重推定値を算出する。
さらに、請求項4に記載の発明においては、上述のようにして算出された荷重推定値を表示部に表示する。
請求項1に記載の発明は上述のように作用するから、クリープ状態か否かを判定することができ、その判定結果に基づいて歪み信号に含まれるクリープ誤差を除去することにより、迅速に荷重検出信号を安定させることができるという効果を奏する。また、その効果を得るために多くの感圧部を設ける必要がなく、部品点数の低減及びそれに伴う信頼性の向上が期待できる。
また、請求項2に記載の発明は上述のように作用するから、経年変化に伴ってクリープ特性が変化した場合であっても、必要に応じてクリープ特性を測定して記憶しておくことにより、常に最適なクリープ補正を行うことができるという効果を奏する。
また、請求項3に記載の発明は上述のように作用するから、スパン・ドリフト特性の校正時に行う基準分銅の加除の際、クリープ特性の記録を行うことにより、校正時間の短縮が図れるという効果を奏する。また、クリープ補正が施された信号に対して、スパン補正・ドリフト補正を施した、荷重推定値を得ることができる。
また、請求項4に記載の発明は上述のように作用するから、適切に補正された荷重推定値を表示器に表示して、操作者に提供することができる。
本願発明にかかる代表的な実施形態の電子はかりは、図1に示すように、被計量物の荷重を歪みに変換する起歪体の機能を有するロバーバル機構21と、ロバーバル機構21に貼り付けられた二対の接着剤222と接着剤222に貼り付けられた歪みゲージ221とを含む感圧部22とから構成される荷重信号検出部2と、二対の歪みゲージ221の抵抗値を変換して歪み信号Shを得る信号変換手段3と、歪み信号Shを離散的な歪み値Sh’に変換するA/D変換器10と、歪み値Sh’を処理するためのCPU11と、歪み値Sh’を処理するために用いるデータを記憶する記憶手段12とを備えたロードセル1と、計量皿16と、表示部17とから構成されている。
なお、荷重検出部2の一方の端は、固定端14にねじ13で固定されており、荷重検出部2の他方の端上部に、計量皿保持部15が設けられている。
CPU11で実行されるモジュールとして、荷重値算出手段4と校正制御手段7とが設けられている。荷重値算出手段4は、歪み量Sh’を一定期間分保持して歪み値Sh’の極値を検出する極値検出手段41と、極値検出手段41の検出結果を受けて、歪み値Sh’に含まれるクリープ特性を補正し、補正後の歪み量Sh’’を出力するクリープ補正手段43と、歪み値Sh’’を入力として、歪み値Sh’’に含まれるスパン・ドリフト特性を補正し、荷重推定値Wを求めるスパン・ドリフト補正手段44とから構成される。また、校正制御手段7は、クリープ特性校正手段5と、スパン・ドリフト校正手段6とを含み、荷重検出手段4で使用するクリープ特性Pc、スパン特性Ps及び、ドリフト特性Pdを求めて、記憶手段12に保存する機能を有している。
また、記憶手段12は、クリープ特性記憶手段431と、スパン・ドリフト特性記憶手段441とを含んでおり、校正制御手段7からの要求により、クリープ特性Pcおよびスパン特性Ps・ドリフト特性Pdを保存するとともに、保存された各特性を、荷重値算出手段4へ提供する。
本願発明の荷重検出部2は、負のクリープ特性Pcを有しなければならない。ここに、荷重検出部2が負のクリープ特性Pcとなるようにするためには、感圧部22を構成する接着剤222の材質と厚みを選択して用いることにより、ロバーバルクリープよりも感圧部復元が大きくなるように粗調整すればよい。なお、このような態様に限定されるものではなく、負のクリープ特性Pcを得るべく荷重検出部2の構成部品を選択的に用いる限りにおいて、その方法を種々選択可能である。例えば、接着剤222を複数枚重ねて貼ることにしてもよい。また、歪みゲージ221として、歪に対する復元力の高い材質や厚みを選択的に用いても良い。逆に、ロバーバル機構21の弾性・形状を調整する機構を別途設けても良い。
このようにして、信号変換手段3から出力された、負のクリープ特性Pcを有する歪み信号Shは、A/D変換器10により離散的な歪み量Sh’に変換されて、CPU11上で動作する荷重値算出手段4により所定の周期で読み込まれる。なお、所定の周期は一定周期であれば処理が容易であるが、必ずしも一定周期である必要はない。
荷重値算出手段4は、歪み量Sh’を極値検出手段41に渡す。図2に、歪み量Sh’の変化の例を示す。図2において、横軸は時刻を表し、縦軸は歪み量Sh’および歪み量Sh’の微分値を表す。また、実線は歪み量Sh’を表し、破線は歪み量Sh’の微分値を表す。t=Aの前後において、歪み量Sh’の微分値の符号が反転していること及び、反転前の微分値が正であることから、極大値であったことが判定できる。同様に、t=Bの前後において、歪み量Sh’の微分値の符号が反転していること及び反転前の微分値が負であることから、極小値であったことが判定できる。このとき、ノイズなどの影響により誤って極値と判定することを防止するために、歪み量Sh’に対して、高周波除去フィルタを適用しておくことが望ましい。
なお、極値の判定手段として歪み量Sh’の微分値の符号を基準として判定することとして説明したが、必ずしもこのような実施態様に限定されるものではなく、アナログ回路において差分・微分を求めたものをCPU11に別途入力するなどしてもよい。その他、歪み量Sh’や歪み信号Shの極値を判定する限りにおいて、種々その手法を変更可能である。
極値検出手段41によって極値が検出された場合は、その旨クリープ補正手段43に通知される。通知を受けたクリープ補正手段43は、以下に説明するように、クリープ補正を行う。
具体的なクリープ補正手段43を説明するに先立って、クリープを除去する方法の一例を説明する。 図3(a)は、t=0において荷重を負荷した場合における、歪み量Sh’の応答、すなわちステップ応答を示したグラフである。ここに、横軸が時刻、縦軸が荷重および歪み量Sh’である。また、図3(b)は、t=0から徐々に荷重を負荷した場合における歪み量Sh’の応答を示したグラフである。
一般的に、同一の荷重を負荷する場合であっても、負荷する速度によってクリープは変化する。しかし、同一荷重が負荷されていれば、その荷重にいたる過程に関わらず、歪み量Sh'は同一の値へ収束するはずである。従って、歪み量Sh'が極値を示した時点から後の変化は、ステップ応答と同一の変化を示すものと仮定してクリープの補正を行えばよい。
しかし、クリープは、荷重を変動させる前のクリープの状態に影響される。すなわち、無負荷状態から荷重を負荷した場合(図4(a))と、荷重が予め負荷されている状態でさらに荷重を増加させる場合(図4(b))とで、歪み量Sh'の変化が異なる。これは、残留クリープが存在することを意味する。ただし、同一の荷重を負荷すれば、残留クリープの存在に関わらず、歪み量Sh'は一定の値へ収束するはずである。従って、荷重の変化があった時点での歪み量Sh'と、クリープ状態であると判定された時点での歪み量Sh'との差に比例したクリープ特性を示すものと仮定して(図4(c))、クリープ補正を行こととすればよい。
なお、クリープ特性がクリープ状態であると判定された時点での歪み量Sh'との差に比例すると仮定したが、システムの系は単純でない場合が多いので、複数の荷重の変化量に対応したクリープ特性を予め測定しておいて、荷重の変化に対応したクリープ特性を選択して用いても良い。
上述の原理に基づいて動作するクリープ補正手段43について、装置全体の構成図(図1)、状態遷移図(図5(a))及び、歪み量Sh'の変化を示すグラフ(図5(b))を用いて説明する。なお、クリープ補正に用いられるクリープ特性Pc(t)は、クリープが十分収束するに要する時間分だけ、クリープ特性記憶手段431(図1)に格納されている。校正制御手段7は、操作者から指示されたとき、もしくは電源投入直後などに、標準荷重が負荷された後、所定の周期で歪み量Sh'をサンプリングしたものをクリープ特性Pc(t)として、クリープ特性記憶手段431に格納する。
ここで、クリープ補正手段43は、歪み量Sh'および極値が検出された旨の通知を入力として、補正後の歪み量Sh'’を出力する状態遷移型の機能モデルであるとして説明する。以下、各状態における機能を順に説明する。
(初期状態ST0)電源投入直後の状態は、初期状態ST0である。
歪み量Sh'の変化が閾値を超えたときには、過渡状態ST1へ遷移する。過渡状態ST1へ遷移する場合には、状態遷移時の時刻tを記憶する(To1とする)とともに、t=Toにおける歪み量Sh'の値を記憶する(So1とする)。状態が変化しない場合は、Sh’’=0を出力する。
(過渡状態ST1)歪み量Sh'が変化している状態である。
極値検出手段41から、極値を検出した旨の通知があった場合には、クリープ状態ST2へ遷移する。クリープ状態ST2へ遷移する場合には、状態遷移時の時刻tを記憶する(Ti1とする)とともに、t=Tiにおける歪み量Sh'の値を記憶する(Si1とする)。ここで、αP(Ti−To)=Si−Soとなるように、係数αの値を決定する。このように決定された係数αから、無限時間経過後の歪み量Sh’がαPc(∞)であることが推定される。なお、荷重が減少した場合は、α<0となる。状態が変化しない場合は、Sh’’=Sh’を出力する。
(クリープ状態ST2)歪み量Sh'が安定してクリープしている状態である。
歪み量Sh'の変化が閾値を超えた場合には、過渡状態ST1へ遷移する。ここで、歪み量Sh'の変化とは、|Sh’−αPc(t−To)|を指し、クリープ特性を加味した、予想される歪み信号からのずれを意味する。過渡状態ST1へ遷移する場合は、状態遷移時の時刻t(To2とする)と、t=Toにおける歪み量Sh'の値(So2とする)を記憶する。状態が変化しない場合は、Sh’’として、歪み量Sh'の推定値αPc(∞)を出力する。
以上説明したように、クリープ状態ST2に遷移した段階で、歪み量Sh'の推定値αPc(∞)を決定して、歪み量Sh'の変化が所定の閾値を超えるまでは、補正後の歪み量Sh'’を一定に保持することができる。また、クリープ特性を加味して予想される歪み信号と、歪み量Sh'とのずれを、歪み量Sh'の変化とみなして判断することにより、被計量物が微小量変化した場合においても、クリープとの区別が可能となる。
スパン・ドリフト補正手段44は、クリープ補正手段43から受け取った補正後の歪み量Sh’’に対して、スパン・ドリフト特性記憶手段441に記憶されたスパン特性Psおよびドリフト特性Pdを用いてスパン・ドリフト補正を施すことにより、荷重推定値Wを求める。荷重推定値Wは、表示器17を通じて、操作者に提供される。なお、本実施例においては、荷重増加時と減少時とでクリープ特性が同一であると仮定したが、系のヒステリシス性などを考慮して、減少時のクリープ特性を別途設けても良い。
以上、計量皿保持部15に載置された荷重の荷重推定値Wを求めることができるが、クリープ特性P(t)、スパン特性Psおよびドリフト特性Pdは装置毎に異なり、また、経年により変化する場合がある。従って、工場出荷時および、製品の使用時において、適宜校正が必要である。
ここに、クリープ特性校正手段5を作動させた後に上述の基準荷重を計量皿保持部15に負荷すると、クリープ特性校正手段5は、歪み量Sh’が極大値を示した時を基準として、歪み量Sh’の変化と極大値との差分を逐次求めてクリープ特性記憶手段431へ記憶する。同様に、計量皿保持部15から基準荷重を除荷すると、歪み量Sh’が極小値を示した時を基準として、歪み量Sh’の変化と極小値との差分を逐次求めてクリープ特性記憶手段431へ記憶する。これら一連の動作により、クリープ特性記憶手段431に記憶されたクリープ特性Pc(t)は、装置の状態に合わせて最適な値に設定される。
一方、スパン・ドリフト校正手段6も同様に、基準荷重を負荷したときの歪み量Sh’の変化を観測して、校正を行う。
従って、クリープ特性校正手段5とスパン・ドリフト校正手段6とは、同様に基準荷重の加除を伴うこと、および歪み量Sh’を観測することから、これらの校正手段を同時に作動させることにより、時間の短縮を図ることができる。
また、内蔵分銅およびその加除機構を伴うロードセルにおいては、装置の電源投入時などに、スパン・ドリフト校正手段6を動作させることが一般的に行われるが、同時にクリープ特性校正手段5を作動させることにより、操作者に何等の負担をかけずに、クリープ特性P(t)の校正が可能となる。
また、一般的に、クリープ特性Pc(t)は、基準荷重に対する歪み量Sh’の0.1%未満である。従って、スパン・ドリフト校正手段6が、クリープ特性を含んだ歪み量Sh’を使用しても、その影響は無視できる範囲内となる。
さらに、基準荷重が多少想定の荷重と異なる場合であっても、基準荷重の変化分に対応するクリープ特性Pc(t)は相対的な特性であって、全く問題とならない。従って、操作者は、非常に高価な標準分銅を準備する必要がない。
本実施例においては、クリープ特性校正手段5とスパン・ドリフト校正手段6とを同時に作動させることとしたが、別々に作動させるようにしてもよい。
本願発明にかかる電子はかりの詳細構造を示す図である。 本願発明の歪みゲージ式ロードセルの歪み信号とその微分値の変化を表した図である。 クリープ特性を説明する図である。 与圧がある場合のクリープ特性を説明する図である。 本願発明のクリープ補正手段の動作を説明する図である。 従来技術にかかる歪みゲージ式ロードセルの詳細構造を示す図である。 本願発明の歪みゲージ式ロードセルに荷重をかけたときの歪みの様子を表した図である。 歪みゲージ式ロードセルのクリープ特性を示す図である。
符号の説明
1 ロードセル
2 荷重検出部
21 ロバーバル機構
22 感圧部
221 歪みゲージ
222 接着剤
3 信号変換手段
4 荷重値算出手段
41 極値検出手段
43 クリープ補正手段
431 クリープ特性記憶手段
44 スパン・ドリフト補正手段
441 スパン・ドリフト特性記憶手段
5 クリープ特性校正手段
6 スパン・ドリフト校正手段
7 校正制御手段
10 A/D変換器
11 CPU
12 記憶手段
13 ねじ
14 固定端
15 計量皿保持部

Claims (4)

  1. 被計量物の荷重を歪みに変換する起歪体と、前記起歪体に貼り付けられた二対の歪みゲージを含む感圧部材と、から構成される荷重信号検出部と、前記二対の歪みゲージの抵抗値を変換して歪み信号を得る信号変換手段と、前記歪み信号から前記被計量物の荷重に対応した荷重値を得る荷重値算出手段とを有し、前記荷重信号検出部は、歪み信号が負のクリープ特性となるように構成されているとともに、前記荷重算出手段は、前記歪み信号の時間変化が極値を示したことを検出する極値検出手段と、前記極値検出手段の検出結果に基づいて、前記歪み信号に対してクリープ補正を行うクリープ補正手段とを有することを特徴とする歪みゲージ式ロードセル。
  2. クリープ特性記憶手段と、前記クリープ特性を測定して前記クリープ特性記憶手段に保存するクリープ特性校正手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の歪みゲージ式ロードセル。
  3. 前記荷重値算出手段は、スパンおよび/またはドリフトの補正をするスパン・ドリフト補正手段を有するとともに、前記スパン・ドリフト補正手段を校正するスパン・ドリフト校正手段と、前記クリープ特性校正手段と、前記スパン・ドリフト校正手段とを並行して実行する校正制御手段とを更に有することを特徴とする請求項2に記載の歪みゲージ式ロードセル
  4. 請求項1乃至3のいずれかの歪みゲージ式ロードセルと、前記荷重値を表示する表示部を有することを特徴とする電子はかり。
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