JP4752525B2 - 樹脂組成物 - Google Patents
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Description
本発明で用いられる熱可塑性樹脂(A)としては、代表例として、結晶性または非晶性ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、低密度ポリエチレンまたは高密度ポリエチレン、EPCM樹脂、変性ポリプロピレン、変性ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレンとプロピレンのランダム、ブロックまたはグラフト共重合体、αオレフィンとエチレンあるいはプロピレンの共重合体が挙げられ、更に顔料分散助剤としてのポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスも含まれる。また、エチレンあるいはプロピレンとの共重合体に供されるαオレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル1−ペンテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン等が挙げられる。
本発明において用いられるヒンダードアミン系光安定剤(B)としては、メチルピペリジン骨格を有する化合物で、例えばコハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、N,N'−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等が挙げられる。
本発明で用いられる酸化亜鉛(C)の1次粒径は、本発明で目的とする機能を発揮させる観点から0.01〜0.1μmのものである。0.01〜0.07μmが好ましく、0.002〜0.04μmがより好ましい。
本発明の着色用樹脂組成物は、熱可塑性樹脂(A)と、酸化亜鉛(C)を、一般的な高速せん断型混合機であるヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等を用いて混合した後、二本ロール、三本ロール、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、単軸混練押し出し機、二軸混練押し出し機、ローター型二軸混練押し出し機等を用いて熔融混練後、ペレット状に押し出し成形されることによって製造される。
本発明の成形品は、酸化亜鉛濃度が比較的高い樹脂分散体を溶融押出して得られるマスターバッチペレットと、成形樹脂とを混合して成形したものであっても良いし、酸化亜鉛濃度が比較的低いコンパウンドをそのまま成形したものであっても良い。
また、本発明の無機化合物樹脂分散体、樹脂組成物及び成形品には、本発明の効果を阻害しない範囲で、各目的に応じて各種添加剤を使用することができる。
一般的な分散剤としては、熱可塑性樹脂(A)との相溶性が良好であり、熱可塑性樹脂(A)に影響を及ぼさないものであれば特に制限されない。
酸化亜鉛の水性懸濁液(ZnO濃度50g/L)を80℃に昇温し、攪拌下、酸化亜鉛に対して、SiO2 として10重量%のケイ酸ナトリウムの水溶液を加えた。10分間、熟成した後、60分かけて撹拌下に硫酸を加え、pH6.5に中和した。30分間、熟成した後、得られた懸濁液を濾過、水洗した後、130℃で5時間、加熱乾燥した。このようにして得られた乾燥品をジェットミル粉砕して、含水ケイ素酸化物からなる被覆層を表面に有する酸化亜鉛粒子(ア)を得た。
上記ベース酸化亜鉛(ア)重量の50%の分子量2000〜3100のヒンダードアミン系光安定剤(CHIMASSORB 944FDL)をアセトンに溶解し(50重量%)、ヘンシェルミキサーにて酸化亜鉛(ア)を攪拌しながらアセトン溶解液を噴霧し、乾燥させ処理酸化亜鉛(イ)を得た。処理酸化亜鉛(イ)をスチームミル粉砕し酸化亜鉛(C)を製造した。
被覆処理酸化亜鉛(C)10%、ブロック−ポリプロピレン((株)プライムポリマー製 プライムポリプロJ707)94.9%、フェノール系酸化防止剤0.1%を配合し、スーパーミキサーにて混合して得られた乾式混合物を、二軸混練押出機にて温度230℃で溶融混練押し出し成形を行い、ペレット状の樹脂組成物(マスターバッチ)を得た。
実施例及び比較例で得られた樹脂組成物と、各々の樹脂組成物作製の際に使用した熱可塑性樹脂を使用して、酸化亜鉛(C)の最終濃度が1%となるように配合し、射出成形機により1mm厚のインジェクションプレート及びアイゾット試験片を得た。
(酸化亜鉛物の分散性の評価)
透過型電子顕微鏡(TEM):日立製作所社製H−9000UHR型透過型電子顕微鏡(加速電圧300kV)にて、1mm厚のインジェクションプレートの観察を行った。結果を表2に示した。
○:最大粒子塊が0.06μm未満
△:最大粒子塊が0.06μm以上0.1μm未満
×:0.1μm以上の凝集体があり
島津製作所社製UV−265FWにて、1mm厚のインジェクションプレートにおける波長350nmの光線透過率の平均を求めた。平均とは成形品の任意の10箇所における透過率の算術平均値をいう。ここで350nmという特定波長を測定する理由として、酸化亜鉛(A)の基礎吸収により樹脂の光分解が顕著となる波長を有効に遮蔽することが可能だからである。結果を表2に示した。
○:350nmの透過率が10%未満
△:350nmの透過率が10%以上20%未満
×:350nmの透過率が20%以上
サンシャインウェザーメーター2000時間後における実施例及び比較例のアイゾット試験片のアイゾット衝撃強度(ASTM C256)の物性保持率を求めた。保持率とは、耐候性試験前の熱可塑性樹脂単独のアイゾット衝撃強度値を100%としたときの各衝撃強度値の保持率である。また、2000時間後のアイゾット試験片の外観の評価についても行った。結果を表2に示した。
○:90%以上の保持率
△:80〜90%未満の保持率
×:80%未満の保持率
〈外観評価〉
○:チョーキング無し
△:表面のみチョーキング
×:成型品内部に劣化が認められる
1mm厚インジェクションプレート各10枚の表面を目視にて観察し、揮発成分による成形品表面のブリードについて以下のように評価した。結果を表2に示した。
○:全くブリード物が観察されなかった
△:1枚以上にブリード物が観察された
×:全てにブリード物が観察された
尚、本発明の実施例における樹脂組成物の樹脂圧を特公平1−38293号公報に記載の方法で測定したところ、いずれも10kg/cm2未満であった。
表1の処方に従い実施例1と同様にしてマスターバッチを得、成型品の作成及び評価を行った。比較例6は珪素酸化物で処理した酸化亜鉛にキマソーブ944FDLを添加した以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得、成型品の作成及び評価を行った。
※キマソーブ119FL :分子量2286
※チヌビン770DF :分子量481
※チヌビン234:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
Claims (6)
- 熱可塑性樹脂(A)と、珪素酸化物の被覆層を有し、ヒンダードアミン系光安定剤(B)で表面処理を施した、平均粒子系が0.01〜0.1μmの酸化亜鉛(C)からなる樹脂組成物。
- ヒンダードアミン系光安定剤(B)の分子量が400以上である請求項1に記載の樹脂組成物。
- ヒンダードアミン系光安定剤(B)の被覆量が、酸化亜鉛に対し0.01〜100重量%である請求項1または2記載の樹脂組成物。
- 酸化亜鉛(C)が樹脂組成物に対し0.01〜30重量%含有する請求項1ないし3いずれか記載の樹脂組成物。
- 熱可塑性樹脂(A)がポリオレフィンである請求項1ないし4いずれか記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜5いずれか記載の樹脂組成物を用いてなることを特徴とする樹脂成形品。
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