JP4752316B2 - 光合分波器及び光アド・ドロップシステム並びに光信号の合分波方法 - Google Patents
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Description
これに加えて、入力光強度測定手段及びスルー光強度測定手段は、入力光及びスルー光の各波長成分の強度をそれぞれ個別に検出し、各波長成分の相加平均値をそれぞれ入力光の強度及びスルー光の強度とすることが好ましい。このようにすれば、入力光の各波長成分で強度のばらつきがあっても、それを補償して光信号を合分波できる。
これに加えて、出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、出力光の一部を各波長成分に分波する波長分波手段と、各波長成分に対応した光検出手段とからなることがより好ましい。又は、出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、出力光の各波長成分をそれぞれ異なる方向で強め合うように回折させる光回折手段と、光を検出する光検出手段と、光回折手段において回折された各波長成分の光が光検出手段の方向で順次強め合うように光回折手段の向きを変化させる手段とからなることが好ましく、これに加えて、光回折手段は、出力光の回折量を任意に変更可能な可変回折格子であるか、又は、出力光の回折量が一定である固定回折格子であることが好ましい。若しくは、出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、出力光の一部の波長成分のみを通過させる帯域通過手段と、該帯域通過手段への出力光の入射角度を任意に変化させる手段と、帯域通過手段を通過した光を検出する光検出手段とからなることが好ましく、これに加えて、帯域通過手段は、誘電体波長可変光バンドパスフィルタであるか、又は、導波路型可変光バンドパスフィルタであることが好ましい。
これに加えて、出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、出力光の一部を各波長成分に分波する波長分波手段と、各波長成分に対応した光検出手段とからなることがより好ましい。又は、出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、出力光の進行方向を各波長成分ごとに異なる方向に変化させる光回折手段と、各波長成分に対応した光検出手段とからなることが好ましく、これに加えて、光回折手段は、出力光の進行方向の変化量を任意に変更可能な可変回折格子であるか、又は、出力光の進行方向の変化量が一定である固定回折格子であることが好ましい。若しくは、出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、出力光の一部波長成分のみを通過させる帯域通過手段と、各波長成分に対応した光検出手段とからなることが好ましく、これに加えて、帯域通過手段は、誘電体波長可変光バンドパスフィルタであるか、又は、導波路型可変光バンドパスフィルタであることが好ましい。
入出力間損失を低減することを目的として、まず図5に示すように、波長ブロッカを用いた従来の光アド・ドロップシステムに対して、ドロップ側・アド側のそれぞれに可変アッテネータを追加することを検討してみた。この構成においては、入力信号のレベルが十分に高い場合には、可変アッテネータ52及び可変アッテネータ57の減衰率を制御部511が制御することで、ドロップ側合分波器54から出力されるドロップ光及びアド側合分波器56を介して入力されたアド光を所定のレベルまで減衰させることができる。これにより、入力信号レベルが十分に高ければ、入力―出力間の損失は所定のレベルに保たれる。
しかし、可変アッテネータ52及び可変アッテネータ57は、信号を減衰させることでしか調整を行えない(換言すると、減衰率が0dBを超えることができない)ため、入力信号のレベルが低下すると、もはやドロップ光を所望のレベルに維持することができなくなってしまう。
すなわち、ドロップ側・アド側のそれぞれに単に可変アッテネータを追加しただけでは、入力光のレベル変化に対する受信ダイナミックレンジが狭くなってしまう。
(1)少なくとも入力光からのドロップ光の分離に可変光カプラを用いる。また、アド光については、スルー光との合成に可変光カプラを用いるか、又は可変アッテネータを介してスルー光と合成する。
(2)少なくとも入力光及び出力光のそれぞれの各チャネルの信号レベルをモニタし、その結果に応じて、ドロップ側の可変光カプラの分離比率、アド側の可変光カプラの合成比率(又は、可変アッテネータの減衰率)及び波長ブロッカにおける各チャネルの減衰率を制御する。
本発明を好適に実施した第1の実施形態について説明する。図1に本実施形態に係る光アド・ドロップシステムの構成を示す。
この光アド・ドロップシステムは、タップカプラ11、光チャネルモニタ12、ドロップ側可変光カプラ13、ドロップ側光合分波器14、タップカプラ15、光チャネルモニタ16、波長ブロッカ114、アド側可変光カプラ110、アド側合分波器17、タップカプラ111及び光チャネルモニタ19を有する。
タップカプラ11は、入力光の一部をタップして、光チャネルモニタ12へ出力する。光チャネルモニタ12は、入力光のレベルをモニタする。ドロップ側可変光カプラ13は、入力光を任意の割合でスルー光とドロップ光とに分離する。スルー光及びドロップ光の各チャネルは、入力光と同じ信号で強度のみが異なる。すなわち、ドロップ側可変光カプラ13は、入力光の各チャネル成分を変化させることなく、任意の強度比で分岐させる。ドロップ側光合分波器14は、ドロップ光をチャネル単位に波長分波する。タップカプラ15は、スルー光の一部をタップし、光チャネルモニタ16へ入力する。光チャネルモニタ16は、ドロップ側可変光カプラ13のスルー側出力光のレベルをモニタする。波長ブロッカ114は、スルー光のうち任意のチャネルの光のレベルを調整あるいは阻止(ブロック)する。アド側可変光カプラ110は、スルー光とアド光とを任意の割合で合波し、出力する。アド側光合分波器17は、アド光をチャネル単位に波長合波する。タップカプラ111は、出力光の一部をタップし、光チャネルモニタ19へ入力する。光チャネルモニタ19は、出力光のレベルをモニタする。
光チャネルモニタ12により、ドロップ側可変光カプラ13への入射光のレベル(Pi)を検出が検出される。
ドロップ側可変光カプラ13で分離されたドロップ光は、ドロップ側光合分波器14へ入射する。ドロップ側光合分波器14は、例えばAWG型波長合分波器であり、ドロップ光を各チャネルごとに分波して出力する。その他に、FBG(ファイバブラッググレーティング)と光サーキュレータとを用いた構成としても良い。
なお、チャネルモニタ12や16は、ここで例としてあげた波長分波デバイスとフォトディテクタとからなる構成の他に、回折格子とフォトディテクタとからなる構成や、帯域通過素子とフォトディタクタとからなる構成などとしても良い。回折格子を用いる場合には、回折格子を回転させることによってフォトディテクタへ入射する光の波長を変化させるように構成すればよい。回折格子としては、回折量が可変のもの及び固定もののいずれも適用できる。一方、帯域通過素子を用いる場合には、帯域通過素子の後段にフォトディテクタを配置しておき、帯域通過素子を回転させることによって透過中心波長を変化させるようにすればよい。帯域通過素子としてはバンドパスフィルタ、特に誘電体波長可変光バンドパスフィルタや導波路型可変光バンドパスフィルタなどを適用できる。
これらに限らず、各チャネルの信号光のレベルを測定可能な構成であれば、チャネルモニタ12や16として適用可能である。
光チャネルモニタ12及び光チャネルモニタ16のモニタ結果を、制御回路113へ取り込む(ステップS101)。モニタ結果を取り込んだ制御回路113は、以下の演算を行う(ステップS102)。
(1)光チャネルモニタ12で検出した入力光各チャネルの光レベルの相加平均値(Pi)を算出する。
(2)光チャネルモニタ16で検出したスルー光各チャネルの光レベルの相加平均値(Pti)を算出する。
(3)ドロップ側可変光カプラ13のスルー側の損失(Pti−Pi)を算出する。
(4)ドロップ側可変光カプラ13のドロップ側の損失(10log(1−10)((Pti-Pi)/10))を算出する。
(5)ドロップ光の信号レベル(Pd=Pi+10log(1−10((Pti-Pi)/10)))を算出する。
その後、制御回路113は、光チャネルモニタ19で検出した出力光のうち、アド光各チャネルの光レベルの相加平均値(Poa)及び、スルー光各チャネルの光レベルの相加平均値(Pot)を算出する(ステップS105)。
そして、制御回路113は、Poa=Potとなるように、アド側可変光カプラ110の分岐比を調整する制御信号をアド側可変光カプラ110へ送る(ステップS106)。
図3に示すように、図5に示した構成の光アド・ドロップシステムでは、入力光の強度が−1dBmを下回ると、ドロップ光の光レベルが目標値である−6dBmよりも低くなってしまう(ドロップ光を検出できなくなってしまう)。これに対し、本実施形態にかかる光アド・ドロップシステムは、入力光の光レベルに関わらずアド光の光レベルが目標値で一定となっている。
また、入力光の光レベルが−4dBm以上の範囲では、可変光カプラを用いない場合よりも入出力間損失が小さくなっていることが図4から確認できる。ここで示した本実施形態にかかる光アド・ドロップシステムの入出力間損失は、波長ブロッカ114での各チャネルの減衰を全く行っていない場合の値である。波長ブロッカ114における各チャネルの減衰率は任意に設定可能であるため、波長ブロッカ114での各チャネルを減衰させることによって、図示した値よりも入出力間損失を増やすことは容易である。すなわち、入力光が−4dBm以上の範囲では、入出力間損失を図5に示した光アド・ドロップシステムと同じレベル(−12dB)に保つことができる。
本発明を好適に実施した第2の実施形態について説明する。図7に本実施形態に係る光アド・ドロップシステムの構成を示す。
本実施形態にかかる光アド・ドロップシステムは第1の実施形態とほぼ同様であるが、出力側において可変光カプラ110を用いる代わりに可変減衰器28とタップカプラ29とを有する。本実施形態においては、可変減衰器28とタップカプラ29とによって可変光カプラ110の機能を代替している。制御回路212は、第1の実施形態と同様に、波長ブロッカ114がどのチャネルの光をブロックするのかを示す情報(スルー/ブロック情報)と、アド側光合分波器17にどのチャネルの光がアド光として入力されるのかを示す情報(トランスポンダ実装情報)とを保持している。制御回路212は、ドロップ側可変光カプラ13、波長ブロッカ114及び可変アッテネータ28に制御信号を出力し、分岐比率や減衰率を変化させる。
その他の構成要素については、第1の実施形態と同様である。
光チャネルモニタ12及び光チャネルモニタ16のモニタ結果を制御回路212へ取り込む(ステップS201)。モニタ結果を取り込んだ制御回路212は以下の演算を行う(ステップS202)。
(1)光チャネルモニタ12で検出した入力光各チャネルの光レベルの相加平均値(Pi)を算出する。
(2)光チャネルモニタ16で検出したスルー光各チャネルの光レベルの相加平均値(Pti)を算出する。
(3)ドロップ側可変光カプラ13のスルー側の損失(Pti−Pi)を算出する。
(4)ドロップ側可変光カプラ13のドロップ側の損失(10log(1−10((Pti-Pi)/10))を算出する。
(5)ドロップ光の信号レベル(Pd=Pi+10log(1−10((Pti-Pi)/10))を算出する。
その後制御回路212は、光チャネルモニタ19で検出した出力光のうち、アド光各チャネルの光レベルの相加平均値(Poa)及び、スルー光各チャネルの光レベルの相加平均値(Pot)を算出する(ステップS205)。
そして、制御回路212は、Poa=Potとなるように可変減衰器28へ制御信号を送る(ステップS206)。
図9に示すように、本実施形態にかかる光アド・ドロップシステムは、入力光の光レベルが−3dBm以上の範囲では、従来よりも入出力間損失が小さくなっていることが確認できる。第1の実施形態で説明したように、入出力損失を増加させることは波長ブロッカ114を制御することで容易に行えるため、本実施形態にかかる光アド・ドロップシステムでは、入力光のレベルが−3dBm以上であれば、入出力損失を従来と同様の値に維持したまま、ドロップ光の光レベルを高めることが可能となる。
また、ドロップ側可変カプラの分岐比に応じて、アド側可変カプラの分岐比を最適化するため、入出力間損失が低く保たれる。
本発明を好適に実施した第3の実施形態について説明する。図10に、本実施形態にかかる光アド・ドロップシステムの構成を示す。このシステムの構成は、第1の実施形態とほぼ同様であるが、タップカプラ15及び光チャネルモニタ16の代わりに、タップカプラ35及び光チャネルモニタ36を備えている。タップカプラ35は、ドロップ側可変光カプラ13とドロップ側合分波器14との間に設置されており、ドロップ光の一部をタップし、光チャネルモニタ36へ入力する。光チャネルモニタ36は、ドロップ光のレベルをモニタする。
光チャネルモニタ36のモニタ結果を、制御回路113へ取り込む(ステップS301)。モニタ結果を取り込んだ制御回路113は、光チャネルモニタ36で検出したドロップ光各チャネルの光レベルの相加平均値(Pd)を算出する(ステップS302)。
その後、制御回路113は、光チャネルモニタ19で検出した出力光のうち、アド光各チャネルの光レベルの相加平均値(Poa)及び、スルー光各チャネルの光レベルの相加平均値(Pot)を算出する(ステップS305)。
そして、制御回路113は、Poa=Potとなるように、アド側可変光カプラ110の分岐比を調整する制御信号をアド側可変光カプラ110へ送る(ステップS306)。
例えば、上記各実施形態においては、チャネルモニタで検出した各チャネルの光の強度の相加平均を算出することによって、入力光やスルー光のレベルを求めたが、この構成に限定されることはない。すなわち、図13に示すように、波長依存性の無いフォトディテクタ(通常のフォトダイオードなど)で入力光・スルー光のレベルを求めるようにしても良い。この場合には、フォトディテクタで検出される測定値は、各波長成分の強度の相加平均をとった値となるため、演算処理を簡略化できる。
このように、本発明は、様々な変形が可能である。
また、本発明は、第6の態様として、入力光を任意の強度比でスルー光とドロップ光とに分岐させる可変光カプラと、スルー光に含まれる波長成分の光の強度を、各波長成分ごとに個別に任意の減衰率で減衰させる波長ブロッカと、所定の波長成分からなるアド光を任意の減衰率で減衰させる可変減衰器と、波長ブロッカから出力された光と、可変減衰器からの出力された光とを任意に定めた所定の比率で合成して出力光として発する光カプラと、ドロップ光の強度を検出するドロップ光強度検出手段と、アド光の強度を検出するアド光強度検出手段と、波長ブロッカから出力された光の各波長成分の強度を検出するスルー光強度検出手段とを有する光合分波器を提供するものである。このような構成とすることにより、入力光の強度レベルが低下しても、ドロップ光のレベルを一定に保ち、受信ダイナミックレンジを広げることが可能となる。
本発明の第6の態様においては、ドロップ光強度検出手段は、入力光の強度を測定する入力光強度測定手段と、スルー光の強度を測定するスルー光強度測定手段とからなり、入力光の強度とスルー光の強度との差分として、ドロップ光の強度を検出することが好ましい。このようにすれば、ドロップ光にはドロップ光強度検出手段によって生じる損失が含まれなくなるため、ドロップ光の受信ダイナミックレンジを広げられる。
これに加えて、入力光強度測定手段及びスルー光強度測定手段は、入力光及びスルー光の各波長成分の強度をそれぞれ個別に測定し、各波長成分の相加平均値をそれぞれ入力光の強度及びスルー光の強度とすることがより好ましい。このようにすれば、入力光の各波長成分で強度のばらつきがあっても、それを補償して光信号を合分波できる。
本発明の第6の態様の上記のいずれの構成においても、スルー光強度検出手段は、波長ブロッカから出力される光の波長成分を特定する情報をあらかじめ保持しており、出力光の強度を各波長成分ごとに個別に測定することによって、波長ブロッカから出力される光の強度を検出することが好ましい。
これに加えて、出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、出力光の一部を各波長成分に分波する波長分波手段と、各波長成分に対応した光検出手段とからなることが好ましい。
又は、出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、出力光の各波長成分をそれぞれ異なる方向で強め合うように回折させる光回折手段と、光を検出する光検出手段と、光回折手段において回折された各波長成分の光が光検出手段の方向で順次強め合うように光回折手段の向きを変化させる手段とからなることが好ましく、これに加えて、光回折手段は、出力光の回折量を任意に変更可能な可変回折格子であるか、又は、出力光の回折量が一定である固定回折格子であることが好ましい。
若しくは、出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、出力光の一部の波長成分のみを通過させる帯域通過手段と、該帯域通過手段への出力光の入射角度を任意に変化させる手段と、帯域通過手段を通過した光を検出する光検出手段とからなることが好ましく、これに加えて、帯域通過手段は、誘電体波長可変光バンドパスフィルタであるか、又は、導波路型可変光バンドパスフィルタであることが好ましい。
また、本発明の第6の態様の上記のいずれの構成においても、また、アド光強度検出手段は、アド光の波長成分を特定する情報をあらかじめ保持しており、出力光の強度を各波長成分ごとに個別に測定することによって、アド光の強度を検出することが好ましい。
これに加えて、出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、出力光の一部を各波長成分に分波する波長分波手段と、各波長成分に対応した光検出手段とからなることがより好ましい。又は、出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、出力光の進行方向を各波長成分ごとに異なる方向に変化させる光回折手段と、各波長成分に対応した光検出手段とからなることが好ましく、これに加えて、光回折手段は、出力光の進行方向の変化量を任意に変更可能な可変回折格子であるか、又は、出力光の進行方向の変化量が一定である固定回折格子であることが好ましい。若しくは、出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、出力光の一部波長成分のみを通過させる帯域通過手段と、各波長成分に対応した光検出手段とからなることが好ましく、これに加えて、帯域通過手段は、誘電体波長可変光バンドパスフィルタであるか、又は、導波路型可変光バンドパスフィルタであることが好ましい。
本発明の第6の態様の上記のいずれの構成においても、アド光強度検出手段及びスルー光強度検出手段の前段に光増幅器を備え、該光増幅器において増幅されたアド光及び波長ブロッカからの出力光の強度をアド光強度検出手段及びスルー光強度検出手段で検出することが好ましい。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第7の態様として、上記本発明の第6の態様のいずれかの構成にかかる光合分波器を用いた光アド・ドロップシステムであって、可変光カプラでの分岐比率、可変減衰器における減衰率及び波長ブロッカでの各波長成分ごとの減衰率を変化させる制御手段とを有し、制御手段は、ドロップ光強度検出手段の検出結果に基づいて、ドロップ光の強度が所定の強度となるように可変光カプラでの分岐比率を変化させ、スルー光強度検出手段の検出結果に基づいて、波長ブロッカから出力される光の各波長成分が同じ強度となるように、波長ブロッカにおける各波長成分の減衰率を変化させ、アド光強度検出手段及びスルー光強度検出手段それぞれの検出結果に基づいて、出力光の各波長成分が同じ強度となるように可変減衰器の減衰率を変化させることを特徴とする光アド・ドロップシステムを提供するものである。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第7の態様として、上記本発明の第6の態様にかかる光合分波器を用いた光アド・ドロップシステムであって、可変光カプラでの分岐比率、可変光カプラにおける合成比率及び波長ブロッカでの各波長成分ごとの減衰率を変化させる制御手段とを有し、制御手段は、アド光強度検出手段及びスルー光強度検出手段の検出結果に基づいて、ドロップ光の強度が所定の強度となるように可変光カプラでの分岐比率を変化させ、出力光強度検出手段の検出結果及び情報記録手段に記録されている情報に基づいて、波長ブロッカから出力される光の各波長成分が同じ強度となるように、波長ブロッカにおける各波長成分の減衰率を変化させ、出力光の各波長成分が同じ強度となるように可変光カプラの合成比率を変化させることを特徴とする光アド・ドロップシステムを提供するものである。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第8の態様として、入力光を任意の強度比でスルー光とドロップ光とに分岐させる可変光カプラと、スルー光に含まれる波長成分の光の強度を、各波長成分ごとに個別に任意の減衰率で減衰させる波長ブロッカと、所定の波長成分からなるアド光を任意の減衰率で減衰させる可変減衰器と、波長ブロッカから出力された光と、可変減衰器からの出力された光とを任意の合成比率で合成して出力光として発する光カプラとを有する光アド・ドロップシステムにおける光信号の合分波方法であって、ドロップ光の強度を検出する工程と、ドロップ光の強度が所定の強度となるように可変光カプラでの分岐比率を変化させる工程と、波長ブロッカから出力された光の強度を各波長成分ごとに検出する工程と、波長ブロッカから出力される光の各波長成分が同じ強度となるように、波長ブロッカにおける各波長成分の減衰率を変化させる工程と、アド光の強度を検出する工程と、出力光の各波長成分が同じ強度となるように可変減衰器の減衰率を変化させる工程とを有する光信号の合分波方法を提供するものである。このような処理を行うことにより、入力光の強度レベルが低下しても、ドロップ光のレベルを一定に保ち、受信ダイナミックレンジを広げることが可能となる。
本発明の第8の態様においては、ドロップ光の強度を検出する工程においては、入力光の強度及びスルー光の強度を測定し、ドロップ光の強度を入力光の強度とスルー光の強度との差分として検出することが好ましい。このようにすれば、ドロップ光の強度を検出する手段によって生じる損失がドロップ光に含まれなくなるため、その受信ダイナミックレンジを広げられる。また、波長ブロッカから出力された光の強度を各波長成分ごとに検出する工程においては、あらかじめ保持している波長ブロッカから出力される光の波長成分を特定する情報に基づいて、出力光の各波長成分ごとの強度測定結果の中から、波長ブロッカから出力された波長成分の測定結果のみを抽出することが好ましい。また、アド光の強度を検出する工程においては、あらかじめ保持しているアド光の波長成分を特定する情報に基づいて、出力光の各波長成分ごとの強度測定結果の中から、アド光の波長成分の測定結果のみを抽出することが好ましい。
12、16、19、36、55、112、211、310 光チャネルモニタ
12’、16’ フォトディテクタ
13 ドロップ側可変光カプラ
14、54 ドロップ側光合分波器
17、56 アド側光合分波器
28 可変減衰器
52 ドロップ側可変減衰器
57 アド側可変減衰器
110 アド側可変光カプラ
120 光アンプ
113、212、511 制御回路
114、213、512 波長ブロッカ
Claims (19)
- 入力光を任意の強度比でスルー光とドロップ光とに分岐させる第1の可変光カプラと、 前記スルー光に含まれる各波長成分の光の強度を、各波長成分ごとに個別に任意の減衰率で減衰させる波長ブロッカと、
前記波長ブロッカから出力された光と、所定の波長成分の光からなるアド光とを任意の合成比率で合成して出力光として発する第2の可変光カプラと、
前記ドロップ光の強度を検出するドロップ光強度検出手段と、
前記アド光の強度を検出するアド光強度検出手段と、
前記波長ブロッカから出力された光の各波長成分の強度を検出するスルー光強度検出手段と、を有し、
前記ドロップ光強度検出手段は、前記入力光の強度を測定する入力光強度測定手段と、前記スルー光の強度を測定するスルー光強度測定手段とからなり、前記ドロップ光の強度を前記入力光の強度と前記スルー光の強度との差分として検出する光合分波器。 - 前記入力光強度測定手段及び前記スルー光強度測定手段は、前記入力光及び前記スルー光の各波長成分の強度をそれぞれ個別に検出し、各波長成分の相加平均値をそれぞれ前記入力光の強度及び前記スルー光の強度とすることを特徴とする請求項1記載の光合分波器。
- 前記スルー光強度検出手段は、前記波長ブロッカから出力される光の波長成分を特定する情報をあらかじめ保持しており、前記出力光の強度を各波長成分ごとに個別に測定することによって、前記波長ブロッカから出力される光の強度を検出することを特徴とする請求項1又は2記載の光合分波器。
- 前記アド光強度検出手段は、前記アド光の波長成分を特定する情報をあらかじめ保持しており、前記出力光の強度を各波長成分ごとに個別に測定することによって、前記アド光の強度を検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の光合分波器。
- 前記出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、前記出力光の一部を各波長成分に分波する波長分波手段と、各波長成分に対応した光検出手段とからなることを特徴とする請求項3又は4記載の光合分波器。
- 前記出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、前記出力光の各波長成分をそれぞれ異なる方向で強め合うように回折させる光回折手段と、光を検出する光検出手段と、前記光回折手段において回折された各波長成分の光が前記光検出手段の方向で順次強め合うように前記光回折手段の向きを変化させる手段とからなることを特徴とする請求項3又は4記載の光合分波器。
- 前記光回折手段は、前記出力光の回折量を任意に変更可能な可変回折格子であることを特徴とする請求項6記載の光合分波器。
- 前記光回折手段は、前記出力光の回折量が一定である固定回折格子であることを特徴とする請求項6記載の光合分波器。
- 前記出力光を各波長成分ごとに個別に測定する手段は、前記出力光の一部の波長成分のみを通過させる帯域通過手段と、該帯域通過手段への前記出力光の入射角度を任意に変化させる手段と、前記帯域通過手段を通過した光を検出する光検出手段とからなることを特徴とする請求項3又は4記載の光合分波器。
- 前記帯域通過手段は、誘電体波長可変光バンドパスフィルタであることを特徴とする請求項9記載の光合分波器。
- 前記帯域通過手段は、導波路型可変光バンドパスフィルタであることを特徴とする請求項9記載の光合分波器。
- 前記アド光強度検出手段及び前記スルー光強度検出手段の前段に光増幅器を備え、該光増幅器において増幅された前記アド光及び前記波長ブロッカからの出力光の強度を前記アド光強度検出手段及び前記スルー光強度検出手段で検出することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項記載の光合分波器。
- 前記出力光の強度を検出する出力光強度検出手段と、
前記波長ブロッカを通過する波長成分を示す情報が記録された情報記録手段と、を有することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項記載の光合分波器。 - 前記出力光強度検出手段の前段に光増幅器を備え、該光増幅器において増幅された前記アド光及び前記波長ブロッカからの出力光の強度を前記出力光強度検出手段で検出することを特徴とする請求項13記載の光合分波器。
- 請求項1から12のいずれか1項記載の光合分波器を用いた光アド・ドロップシステムであって、
前記第1の可変光カプラでの分岐比率、前記第2の可変光カプラにおける合成比率及び前記波長ブロッカでの各波長成分ごとの減衰率を変化させる制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記ドロップ光検出手段の検出結果に基づいて、前記ドロップ光の強度が所定の強度となるように前記第1の可変光カプラでの分岐比率を変化させ、
前記スルー光強度検出手段の検出結果に基づいて、前記波長ブロッカから出力される光の各波長成分が同じ強度となるように、前記波長ブロッカにおける各波長成分の減衰率を変化させ、
前記アド光強度検出手段及び前記スルー光強度検出手段それぞれの検出結果に基づいて、前記出力光の各波長成分が同じ強度となるように前記第2の可変光カプラの合成比率を変化させることを特徴とする光アド・ドロップシステム。 - 請求項13又は14記載の光合分波器を用いた光アド・ドロップシステムであって、 前記第1の可変光カプラでの分岐比率、前記第2の可変光カプラにおける合成比率及び前記波長ブロッカでの各波長成分ごとの減衰率を変化させる制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記アド光強度検出手段及び前記スルー光強度検出手段の検出結果に基づいて、前記ドロップ光の強度が所定の強度となるように前記第1の可変光カプラでの分岐比率を変化させ、
前記出力光強度検出手段の検出結果及び前記情報記録手段に記録されている情報に基づいて、前記波長ブロッカから出力される光の各波長成分が同じ強度となるように、前記波長ブロッカにおける各波長成分の減衰率を変化させ、前記出力光の各波長成分が同じ強度となるように前記第2の可変光カプラの合成比率を変化させることを特徴とする光アド・ドロップシステム。 - 入力光を任意の強度比でスルー光とドロップ光とに分岐させる第1の可変光カプラと、 前記スルー光に含まれる波長成分の光の強度を、各波長成分ごとに個別に任意の減衰率で減衰させる波長ブロッカと、
前記波長ブロッカから出力された光と、所定の波長成分の光からなるアド光とを任意の合成比率で合成して出力光として発する第2の可変光カプラとを有する光アド・ドロップシステムにおける光信号の合分波方法であって、
前記ドロップ光の強度を検出する工程と、
前記ドロップ光の強度が所定の強度となるように前記第1の可変光カプラでの分岐比率を変化させる工程と、
前記波長ブロッカから出力された光の強度を各波長成分ごとに検出する工程と、
前記波長ブロッカから出力される光が各波長成分で同じ強度となるように、前記波長ブロッカにおける各波長成分の減衰率を変化させる工程と、
前記アド光の強度を検出する工程と、
前記出力光の各波長成分が同じ強度となるように前記第2の可変光カプラの合成比率を変化させる工程と、を有し、
前記ドロップ光の強度を検出する工程においては、前記入力光の強度及び前記スルー光の強度を測定し、前記ドロップ光の強度を前記入力光の強度と前記スルー光の強度との差分として検出することを特徴とする光信号の合分波方法。 - 前記波長ブロッカから出力された光の強度を各波長成分ごとに検出する工程においては、あらかじめ保持している前記波長ブロッカから出力される光の波長成分を特定する情報に基づいて、前記出力光の各波長成分ごとの強度測定結果の中から、前記波長ブロッカから出力された波長成分の測定結果のみを抽出することを特徴とする請求項17記載の光信号の合分波方法。
- 前記アド光の強度を検出する工程においては、あらかじめ保持している前記アド光の波長成分を特定する情報に基づいて、前記出力光の各波長成分ごとの強度測定結果の中から、前記アド光の波長成分の測定結果のみを抽出することを特徴とする請求項17又は18記載の光信号の合分波方法。
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