JP4751522B2 - 合成木材の接着方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成木材の接着方法に関し、より詳細にはポリオレフィン系樹脂材料と天然セルロース系材料とを混合してなる合成木材の接着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂に天然粉末を添加し、均一に混練した後成形することにより得られた成形体が、天然木に似た風合いを持つため、合成木材として使用されている。
【0003】
近年、環境意識の高まりに伴って、合成木材に使用される合成樹脂においてより高い安全性が求められている。そのため、安全性に優れたポリオレフィン系樹脂材料、例えばポリエチレンやポリプロピレンを用いた合成木材の製造方法が盛んに研究されている。
【0004】
また、上記合成木材の用途開発も併せて行われているが、具体的に好ましい接着方法などの利用時に必要な技術はあまり知られていないのが現状である。
例えば、特開平9−286880号公報には、エチレンとα−オレフィンとの共重合体からなり、特定の密度及び特定のメルトインデックスを有する共重合体に、木粉を混合してなる木粉含有樹脂組成物からなる合成木材が開示されているものの、高い接着強度を必要とする場合の接着方法については示されていない。
【0005】
また、ポリエチレンやポリプロピレンのような低極性のポリオレフィン系樹脂材料と、極性材料である天然セルロース系材料とを混合してなる合成木材では、接着そのものが容易ではない。従って、これまで、ポリオレフィン系樹脂材料を用いた合成木材は、高い接着強度を必要としない部分に用いられたり、あるいは接着面積を大きくして接着させたり、さらには金属ネジなどの他の固定手段を用いて被着体に取り付けられていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、小さな接着面積でも充分な接着強度を得ることが出来る、ポリオレフィン系樹脂材料を用いた合成木材の接着方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、ポリオレフィン系樹脂材料と天然セルロース系材料とを均一に混合してなる合成木材の接着方法であって、前記合成木材の接着すべき面を粗面加工した後、接着面にあらかじめウレタン系プライマーにより処理を行い、次に硬化時の貯蔵弾性率E′が5×108 〜1012(Pa)である接着剤を塗布し、被着体に貼り合わせることを特徴とする。
【0008】
本発明の特定の局面では、上記接着剤として、エポキシ系接着剤が用いられる。
以下、本発明の詳細を説明する。
【0009】
本発明で使用される合成木材は、ポリオレフィン樹脂材料及び天然セルロース系材料を従来公知の方法で均一に混合した後、所定の形状に成形されたものであり、例えば、バッチ式の混合機やプレス成形機、あるいは連続式の押出機、射出成形機などにより製造され得る。
【0010】
本発明が適用される合成木材における上記ポリオレフィン系樹脂材料としては、特に限定されず、エチレンやプロピレンなどのα−オレフィンモノマーを単独で、あるいは共重合してなるポリオレフィン系樹脂が広く用いられ、例えば、従来より公知のポリエチレンやポリプロピレンなどが好適に用いられる。ポリオレフィン系樹脂材料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上混合して用いられてもよい。上記ポリオレフィン系樹脂材料は、焼却廃棄された場合に有毒なガスを発生することが少なく化学的にも安定であり、合成木材の安全性を高めることが出来る。
【0011】
もっとも、本発明の目的を損なわない範囲で、上記α−オレフィンモノマーに、他の二重結合を有するモノマーが共重合されたり、単独重合された他の高分子材料が混合されているものでもよい。
【0012】
上記天然セルロース系材料とは、木材や竹材などの粉砕物、切削粉、パルプ、抽出繊維、籾殻、胡桃殻などの穀物もしくは果実の殻やその粉砕物などを広く含むものとする。
【0013】
天然セルロース系材料をポリオレフィン系樹脂材料に添加し混合することにより、木材に類似した外観、触感あるいは臭いを有する合成木材を構成することが出来る。ただし、本発明が適用される合成木材としては、本発明の目的を損なわない範囲で、他の合成有機材料や無機材料を混合したものであってもよい。
【0014】
本発明が対象とする合成木材における上記天然セルロース系材料の形態は特に限定されないが、微粉末状の天然セルロース系材料がポリオレフィン系樹脂材料と均一に容易に混合されるので望ましく、特に、平均粒径が10〜100μmの微粉末状の天然セルロース系材料が好適に用いられる。
【0015】
本発明が適用される合成木材における上記ポリオレフィン系樹脂材料と天然セルロース系材料との混合割合については特に限定されず、目的及び用途に応じて適宜の割合でこれらを含有してなる合成木材を用いることが出来る。また、上記ポリオレフィン系樹脂材料と天然セルロース系材料とを混合してなる合成木材において、これらの混合方法についても任意であり、さまざまな方法で混合され、成形された合成木材に本発明を適用することが出来る。
【0016】
本発明の接着方法では、合成木材の接着面に粗面加工を施した後、接着剤を塗工する前に、ウレタン系プライマーにより接着面が処理される。このウレタン系プライマーの使用により、接着強度が高められている。ウレタン系プライマーは、ポリオレフィン系樹脂材料よりも天然セルロース系材料に強固に接着する。
【0017】
ウレタン系プライマーは一般的に高極性の材料であるため、極性の高い天然セルロース系材料に対して、低極性のポリオレフィン系樹脂材料よりも強固に接着する。本願発明者らは、合成木材を接着するにあたっては、ポリオレフィン系樹脂材料よりも、極性の高い天然セルロース系材料に接着するプライマーを用いた方が接着強度を高め得ることを見出し、中でもウレタン系プライマーが好適であることを見出した。
【0018】
天然セルロース系材料に強固に接着するプライマーが好ましい理由は、天然セルロース系材料がポリオレフィン系樹脂材料中に分散した状態で存在するため、天然セルロース系材料にプライマーを強固に接着させることにより、これらをくさびとして取り込んだ接着が実現され、大きな接着強度が得られるからである。
【0019】
特に好ましくは、1液もしくは2液以上を所定比率で配合して用いる形式のウレタン系プライマーであり、イソシアネート基を含有しているものが用いられる。イソシアネート基が、天然セルロース系材料の有する水酸基と反応し、天然セルロース系材料をより強固なくさびとして利用され得るからである。
【0020】
ここで合成木材の接着面を粗面加工するとは、カンナ加工やヤスリ加工等により接着する面の表面を部分的に削除し、溝、孔などの凹凸を付与することである。この操作により、続いて塗布される接着剤は硬化後、合成木材表面の凹凸にくっつき、いわゆるアンカー効果により、より強固な接着を達成する。
【0021】
上記粗面の状態は、上記合成木材の接着すべき面を粗面加工した後の粗面の最大高さRy が40〜400μmであることが好ましい。40μm未満ではウレタン系プライマーや接着剤表面へのアンカー効果が弱く、400μmを超えた高さまで粗面加工すると、表面の合成木材の突起部が弱くなり充分な強度が得にくくなる。また、表面加工や接着剤のコストも大きくなる。より好ましくは、125〜320μmである
【0022】
尚ここで、上記表面粗さの最大高さRy は、JIS B 0601に規定された値のことである。
【0023】
また、ポリオレフィン系樹脂材料は木粉よりも混合加熱時の流動性が大きいので、合成木材の最表面は配合した比率よりも多くのポリオレフィン系樹脂材料が存在する。しかしながら粗面加工することにより、ポリオレフィン系樹脂リッチの表面は除去され、配合比率に近い量の天然セルロース系材料が現れ、上記プライマーや接着剤は粗面加工しない場合よりも多くの天然セルロース系材料と結合可能となり強固な接着を形成する。
【0024】
特に粗面加工後の表面におけるポリオレフィン系の樹脂材料と天然セルロース系材料との間に空孔が存在する場合は、接着剤が空孔にしみ込んだ後に硬化することになりさらに好ましい。上記の空孔は合成木材を構成する材料や、混合条件、あるいは粗面加工時の操作条件により、形成される。
【0025】
塗布される接着剤の形態については特に限定されず、溶剤型、水性型、ホットメルト型、一液型もしくは二液型の反応型接着剤の各種接着剤を用いることが出来る。
【0026】
接着剤の組成としては特に限定されないが、例えばビスフェノールAやエピクロルヒドリンなどの反応物であるエポキシ基含有化合物とエポキシ基と反応する官能基を有するアミン系化合物、酸無水物系化合物、フェノール系化合物、イソシアネート系化合物、ポリアミド系化合物などとの反応によるエポキシ系樹脂接着剤;尿素、エチレン尿素、メラミン、ベンゾグアナミンなどのアミノ基含有化合物とホルムアルデヒドとの反応によるアミノ樹脂接着剤;フェノール系化合物とホルムアルデヒドとの反応によるフェノール樹脂接着剤;イソシアネート基含有化合物とイソシアネート基と反応する官能基を有する水酸基含有化合物やアミノ基含有化合物との反応によるポリウレタン系樹脂接着剤などの熱硬化性接着剤などが好ましく挙げられる。
【0027】
これらのうち、エポキシ系樹脂接着剤が接着強さや硬化皮膜の耐久性などより好ましく選択される。
もっとも、本発明では、使用される接着剤の貯蔵弾性率E′は、5×108 〜1×1012の範囲にあることが必要である。貯蔵弾性率は、周波数10Hz、昇温速度3℃/分にて剪断力を付加した状態で測定された25℃における値である。貯蔵弾性率を測定する設備は特に限定されないが、例えば岩本製作所製、VES−F−111などが挙げられる。
【0028】
本発明では、上記貯蔵弾性率範囲の接着剤を用いることにより、合成木材の接着面へのアンカー効果や、ポリオレフィン系樹脂材料と天然セルロース系材料との間の空孔へのアンカー効果がより高められ、高い接着強度が得られる。貯蔵弾性率E′が5×108 (Pa)未満では、接着剤の被膜が容易に破壊するため、接着強度が充分に高くならない。また、貯蔵弾性率が1012(Pa)を超えると、接着剤皮膜が固くなり過ぎ、もろくなり十分な接着強さを発現し難い。
【0029】
上記貯蔵弾性率範囲の接着剤としては、好ましくは、上述したように、エポキシ系接着剤が用いられる。このようなエポキシ系接着剤としては、例えば、コニシ社製、2液反応型エポキシポリアミド系接着剤、品番「Eセット」、三洋化成工業社製、2液反応型エポキシフェノール系接着剤、サンモジュールAD202などが挙げられる。
【0030】
本発明において用いられる接着剤の色は特に限定されず、接着される合成木材と同様の外見を示すことが好ましく、透明または合成木材と同等の色目をした接着剤が好適に用いられる。また、本発明においては、上記接着剤の塗布方法については特に限定されない。
【0031】
本発明における接着は、上記合成木材に接着剤を塗布した後、被着体に合成木材を貼り合わせることにより行われるが、相手方の被着体については特に限定されるものではないが、特に、被着体も合成木材である場合に、本発明が好適に用いられる。被着体も合成木材である場合には、被着体側の合成木材にも、本発明に従ってウレタン系プライマーによる処理及び接着剤の塗布を行うことが望ましい。
【0032】
接着剤を塗布し貼り合わせた後、好ましくは、接着界面と交叉している接着端面にはみ出た余分の接着剤を除去することが望ましい。接着端面にはみ出た余分な接着剤が存在すると、接着強度が低下することはないものの、外観が著しく損なわれる。
【0033】
上記余分な接着剤の除去は、拭き取りによって行ってもよく、被膜形成が速やかに行われる接着剤の場合には削り取りにより除去してもよい。接着端面に余分な接着剤を生じさせないために、接着剤塗布量を少なくする方法も考えられるが、接着剤塗布量が少なすぎると充分な接着強度を得ることが出来ず、好ましくない。
【0034】
より好ましい接着剤は、合成木材にしみ込み、より強いアンカー効果を発揮するものであるが、このような接着剤の場合、接着端面にはみ出した余分の接着剤が接着端面において合成木材表面にこびりつき、余分な接着剤の除去が煩雑となる。そのため、あらかじめ接着面の周囲にマスクを載置することも好ましい。マスクを構成する手段についても特に限定されず、例えばフィルムなどを用いてもよく、あるいは高分子溶液であって合成木材にしみ込みにくいものを塗布し、乾燥し、マスクとしてもよい。
【0035】
余分な接着剤を除去する時に、併せて合成木材表面を均一に表面処理することが望ましい。表面を均一に処理するとは、上記端面の余分な接着剤を除いた後に残る傷や接着剤のしみこんだ跡など他の外表面と同様の外観となるように修正することであり、カンナ加工やヤスリ加工により行われる。また、接着剤を除去する時に併せて、接着時に合成木材と被着体とがずれた場合のズレの補正を行ってもよい。
【0036】
なお、接着後に合成木材に塗装を行うことは必ずしも必要ではないが、塗装により耐候性などを高めることが出来、好ましい。この場合、接着後の上記表面処理により、塗料の密着性を高めることが出来る。
【0037】
本発明にかかる接着方法は、合成木材の接着用途一般に用いられ、さまざまな形状の合成木材製品を得るのに適用することが出来るが、例えば、住宅用内装材や外装材などの接着に好適に用いられる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、具体的な実施例を説明することにより本発明を明らかにする。
以下の実施例及び比較例では、下記の合成木材を用いて接着を行った。
【0039】
ポリオレフィン系樹脂材料として、ポリエチレン(日本ポリケム社製、商品名:ノバテックPE)100重量部と、天然セルロース系材料としての木粉(渡辺ケミカル社製、商品名:セルロシン♯45)300重量部と、滑剤として、ステアリン酸亜鉛(堺化学社製、商品名:SZ−2000)5重量部とを押出成形機で均一に混練し、連続成形することにより得られた幅60mm×長さ200mm×厚さ10mmの合成木材を得、これを切り出し、幅15mm×厚さ10mmの断面で、長さが90mmの合成木材試験片を用意した。
【0040】
(実施例1)
上記のようにして得られた試験片を2枚用意し、各試験片の一方面に、接着領域として15mm×15mmの矩形領域に80番のサンドペーパーにより粗面加工を施した。この粗面加工が施された領域の表面粗さの最大値Ry を測定したところ、220μmであった。この領域に二液型ウレタン系プライマー(キャピタルペイント社製、水系プライマーA液及びB液)のA液及びB液を等量配合したものを、約0.02g/片面となるように塗布した。
【0041】
上記プライマ―を乾燥した後、二液反応型エポキシアミド系接着剤(コニシ社製、Eセット)の各液を等量配合したものを接着領域に約0.2g/片面塗布した後、試験片同士を密着し、接着した。この時、接着端面から余分にはみ出た接着剤は、接着剤の硬化前に拭き取った。
【0042】
上記のようにして2枚の合成木材試験片が貼り合わされた接着物を、25℃及び相対湿度50%において1週間静置した後、接着端面にはみ出した接着剤で残存しているものをカッターナイフで除去し、80番のサンドペーパーをかけ接着端面を表面処理し、接着試験片を得た。このようにして、接着端面の表面が均一化された。
【0043】
(実施例2)
ウレタン系プライマーとして(GE東芝シリコーン社製、トスプライムC)を用いた以外は実施例1と同様の方法で接着及び表面均一化処理を行い、接着試験片を得た。得られた接着試験片の端面は均一であった。
【0044】
(実施例3)
接着剤として二液反応型エポキシフェノール系接着剤(三洋化成工業社製、サンモジュールAD202)を用いた以外は実施例1と同様の方法で接着及び表面均一化処理を行い、接着試験片を得た。得られた接着試験片の端面は均一であった。
【0045】
(実施例4)
接着剤として二液反応型エポキシフェノール系接着剤(三洋化成工業社製、サンモジュールAD202)を用いた以外は実施例2と同様の方法で接着及び表面均一化処理を行い、接着試験片を得た。得られた接着試験片の端面は均一であった。
【0046】
(実施例5)
15×15mmの接着領域に45番のサンドペーパーにより粗面加工を施した以外は実施例1と同様の方法で接着及び表面均一化処理を行い、接着試験片を得た。得られた接着試験片の端面は均一であった。上記接着領域の表面粗さの最大値Ry を測定したところ320μmであった。
【0047】
(実施例6)
15×15mmの接着領域に45番のサンドペーパーにより粗面加工を施した以外は実施例3と同様の方法で接着及び表面均一化処理を行い、接着試験片を得た。得られた接着試験片の端面は均一であった。上記接着領域の表面粗さの最大値Ry を測定したところ320μmであった。
【0048】
(比較例1)
サンドペーパーによる粗面加工を実施しなかったこと以外は実施例1と同様の方法で接着及び表面均一化処理を行い、接着試験片を得た。得られた接着試験片の端面は均一であった。
【0049】
(比較例2)
サンドペーパーによる粗面加工を実施しなかったこと以外は実施例3と同様の方法で接着及び表面均一化処理を行い、接着試験片を得た。得られた接着試験片の端面は均一であった。
【0050】
(比較例3)
接着剤としてクロロプレン系接着剤(コニシ社製、G17)を用いた以外は実施例1と同様の方法で接着及び表面均一化処理を行い、接着試験片を得た。得られた接着試験片の端面は均一であった。
【0051】
(比較例4)
接着剤としてエポキシシリコーン系接着剤(コニシ社製、ボンドMOS10)を用いた以外は実施例1と同様の方法で接着及び表面均一化処理を行い、接着試験片を得た。得られた接着試験片の端面は均一であった。
【0052】
(比較例5)
プライマーとしてシラン系プライマー(GE東芝シリコーン社製、トスプライムD)を用いた以外は実施例1と同様の方法で接着及び表面均一化処理を行い、接着試験片を得た。得られた接着試験片の端面は均一であった。
【0053】
(比較例6)
プライマーとしてシラン系プライマー(GE東芝シリコーン社製、トスプライムD)を用いた以外は実施例3と同様の方法で接着及び表面均一化処理を行い、接着試験片を得た。得られた接着試験片の端面は均一であった。
【0054】
(比較例7)
15×15mmの接着領域に800番のサンドペーパーにより粗面加工を施した以外は実施例1と同様の方法で接着及び表面均一化処理を行い、接着試験片を得た。得られた接着試験片の端面は均一であった。上記接着領域の表面粗さの最大値Ry を測定したところ25μmであった。
【0055】
(比較例8)
15×15mmの接着領域に800番のサンドペーパーにより粗面加工を施した以外は実施例3と同様の方法で接着及び表面均一化処理を行い、接着試験片を得た。得られた接着試験片の端面は均一であった。上記接着領域の表面粗さの最大値Ry を測定したところ25μmであった。
【0056】
(実施例及び比較例の評価)
実施例1〜4及び比較例1〜6で得られた接着物の常態接着強さ及び耐水接着強さを以下の要領で測定した。結果を使用した接着剤の硬化時の貯蔵弾性率E′と共に下記の表1及び表2に示す。
【0057】
▲1▼常態接着強さ…25℃及び相対湿度50%の条件下で、引張試験機(島津製作所社製、オートグラフ機)を用い、掴み治具間距離70mm及び引張速度3mm/分で引張試験を行い、接着強度を測定すると共に、破壊形態を目視により観察し、評価した。
【0058】
▲2▼耐水接着強さ…25℃及び相対湿度50%の環境下で、水中に接着物を1ヶ月間浸漬し、1ヶ月後に接着物を取り出し、余分な水分を拭き取り、25℃及び相対湿度50%の条件下で、引張試験機(島津製作所社製、オートグラフ機)を用い、掴み治具間距離70mm及び引張速度3mm/分で接着強度を測定し、かつ破壊形態を目視により評価した。
【0059】
なお、硬化時貯蔵弾性率E′は、各接着剤硬化物を前述した岩本製作所製、VES−F−111を用いた方法で測定した値である。
【0060】
【表1】
Figure 0004751522
【0061】
【表2】
Figure 0004751522
【0062】
【発明の効果】
本発明の接着方法では、まず合成木材の接着面が粗面加工されるので、接着面に凹凸が形成され、接着面における表面積が増大する。また、ポリオレフィン系樹脂材料と天然セルロース系材料との間に空孔が形成される。従って、ウレタン系プライマーにより処理した場合、ウレタン系プライマーが極性の高い天然セルロース系材料と強固に密着し、かつ該ウレタン系プライマーによる処理をした後に、接着剤を塗布することにより、合成木材を被着体に強固に接着することが出来る。
さらに、粗面加工する際に、表面の最大高さ範囲を特定範囲に限定することで、一層合成木材の接着を強固にすることが出来る。
【0063】
よって、本発明によれば、合成木材同士や合成木材を合成木材以外の他の被着体に強固に接合することが出来、合成木材を高い接着強度を必要とする用途に用いることが可能となり、かつ金属ネジ等の他の固定部材を必要とせずに合成木材を被着体に強固に固定することが出来る。

Claims (3)

  1. ポリオレフィン系樹脂材料と天然セルロース系材料とを均一に混合してなる合成木材の接着方法であって、
    前記合成木材の接着すべき面を粗面加工した後、接着面にあらかじめウレタン系プライマーにより処理を行い、次に硬化時の貯蔵弾性率E′が5×108 〜1012(Pa)である接着剤を塗布し、被着体に貼り合わせることを特徴とする合成木材の接着方法。
  2. 前記合成木材の接着すべき面を粗面加工した後の粗面の最大高さRy が40〜400μmである請求項1記載の合成木材の接着方法。
  3. 前記接着剤が、エポキシ系接着剤である、請求項1又は2に記載の合成木材の接着方法。
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