JP4749739B2 - 貼付剤 - Google Patents

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Description

本発明は、支持体と含水性膏体層とを備えた貼付剤に関する。
従来より、パップ剤を皮膚に貼付した場合に膏体面の粘着力が弱いため、使用時に脱落したり剥がれるといった現象が見られていた。そこで、このような現象を回避すべく含水性膏体(粘着剤)に弾性を付与し、ボールタック法粘着力が大きいパップ剤が開示されている(特許文献1、2参照)。
特許第3044352号公報 特開平8−53346号公報
ところが、上記貼付剤は、皮膚との貼着性は向上したが、粘着力が強すぎて、使用時にパップ剤膏体面同士が貼りついてしまい、元の状態に戻そうとしても引き剥がすことが困難となり、取扱い性の点で問題があった。特に、肩や背中等に一度貼り付けた後、貼付部位を修正するため再貼付する時、膏体面同士がくっ付いて折れ曲がったりする事があり問題であった。よって、通常は相反する粘着特性を持つもの、すなわち皮膚への貼着性は良好で且つ、膏体面同士はくっ付き合わない両特性を持つパップ剤が求められていた。
また、従来、貼付剤の粘着力を試験する方法としては、ボールタック法(JIS Z 0237)やプローブタック法(ASTM−D−2979)が存在するが、本発明のように、膏体面同士の粘着力と皮膚との粘着力の両面からパップ剤を評価する方法はなかった。
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、皮膚への貼着性が良好で、尚且つ膏体面同士が固着しない取扱い性の良い貼付剤を提供することにある。
より具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 貼付剤の取り扱い適性の評価方法であって、下記の手順A)からG)の測定方法によって、タック対象となる被タック面が、前記貼付剤のタック面の場合の対貼付剤タック性と、タック対象となる被タック面が、皮膚サンプル(角質層)の場合の対皮膚タック性とを測定し、前記対貼付剤タック性が所定の数値以下であり、且つ、前記対皮膚タック性が所定の数値以上である貼付剤を、好ましいものと評価する貼付剤の取り扱い適性の評価方法。
A)一のXY面内に配置され、筒状の第一支持体の表面に、貼付剤のタック面を外側にして配置し、
B)他のXY面内に配置され筒状の第二支持体の表面に、タック対象となる被タック面を外側にして配置し、
C)この状態で、前記第一支持体と前記第二支持体とが、互いに直交するように配置し、
D)前記第二支持体を離れた状態からZ方向に前進させて前記第一支持体に点接触させ、
E)所定の押付け荷重により所定の押付け時間押付けた後に、
F)Z方向に後退させて前記第二支持体を別離させ、
G)前記後退開始から前記別離するまでの、前記第一支持体及び前記第二支持体の接触点にかかる荷重変化を測定し、この荷重変化のパターンによって前記貼付剤のタック性を評価する。
本発明の貼付剤によれば、上記の手順A)からH)の測定方法によって得られる貼付剤のタック性を指標として用いる。これにより、貼付剤のタック面と、タック対象となる被タック面とを、面同士ではなく点接触させることで、接触点にかかる荷重変化によりタック性を測定することができるため、接触点周辺部の影響を受けず、貼付剤のように微妙なタック性の差が問題となるようなサンプルにおいても、より正確なタック性を測定することができる。また、貼付剤、タック対象を小さくすることができるため、小さいサンプルや皮膚片を好適に使用することができる。更に、第一支持体と第二支持体とで異なる種類の貼付剤を用いて測定することができるので、貼付剤−貼付剤間のタック性のみならず、貼付剤−皮膚サンプル間などのタック性も評価できる。
そして、このときのタック性として、タック対象となる被タック面が、前記貼付剤のタック面の場合の、タック性が4gf以下である。これにより、使用者の誤りによって膏体面同士が貼り付いてしまい、膏体面同士を引き剥がすことができなくなることを防止できる。また、タック対象となる被タック面が、皮膚サンプル(角質層)の場合のタック性が5gf以上である。これにより、膏体面に長時間貼付させることができず、剥がれやすくなるのを防止できる。なお、ここでいう皮膚サンプル(角質層)としては、例えば、ヘアレスマウス又はブタ等の摘出皮膚を用いることができる。又は、その同等品として人工皮膚(BIO SKIN(商品名):(株)ビューラックス社製)等も使用することができる。
本発明によれば、皮膚への貼着性が良好で、尚且つ、膏体面同士が固着しない取扱い性の良い貼付剤を提供する。
以下、本発明の実施形態の一例について、図面に基づいて説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されない。なお、以下の実施形態の説明においては、共通の構成要素については同じ図番を付し、その説明を省略若しくは簡略化する。
<タック性測定装置>
〔全体構成〕
図1から図4は、本発明のタック性測定装置の概略を示す図であり、図1は本発明のタック性測定装置の全体を示す正面図、図2は図1における支持体接触部の拡大平面図、図3は図1における支持体接触部の拡大図、図4は支持体接触部付近の拡大斜視図、図5は試験時における支持体接触部の移動状態を示す説明図である。
図1に示すように、このタック性測定装置100は、X軸ステージ支持器10、Y軸ステージ支持器20とから主に構成されている。X軸ステージ支持器10の上部からは、L字状の治具11を介して、水平方向(X方向)に伸びるアーム12が伸びており、アーム12の先端部からは、図4に示すように左右二本ずつ計四本の可撓性を有する部材40が垂直下方向(Y方向)に沿って伸びており、この部材40の両先端部を渡るように、水平方向(X方向)に第一支持体60が設けられている。そして、部材40の上部には歪ゲージ50が配置されている。
Y軸ステージ支持器20の略中央部付近からは、水平方向(X方向)に伸びる広幅の治具21が設けられており、治具21上の先端部には、第二支持体61が垂直方向(Y方向)に設けられている。また、Y軸ステージ支持器20の下方の台座部には、ステッピングモーター30が設けられている。これによって、Y軸ステージ支持器20は全体がZ方向にも移動可能となっており、第一支持体60に対して第二支持体61が垂直に配置された状態で、第二支持体61が移動可能であり、第一支持体60と第二支持体61とが接触可能なように構成されている。
以下、本発明のタック性測定装置の主要な構成要素について更に詳細に説明する。
[第一支持体、第二支持体]
第一支持体60は、測定サンプルとなる貼付剤70を取付ける部位であり、第二支持体61はタック対象71を取付ける部位である。第一支持体60、第二支持体61の形状については特に限定されないが、円形、楕円形等の凸状に湾曲した形成部を有していることが好ましい。特に、図3に示すような円柱形状(直径4〜15mm)のものが好ましい例として挙げることができる。また、図1〜4に示すように第一支持体60と第二支持体61は、十字型となるように設置し点接触されているのが好ましい。なお、第一支持体60及び第二支持体61の材質は特に限定されず、容易に変形してしまうものを除けば何れも可能であり、例えばガラスやセラミック製等のものを用いることができる。
[可撓性を有する部材]
可撓性を有する部材40は、試験時に歪(撓み)を生じる部位であり、第一支持体60に直接または間接的に取付けられている。図1及び図4においては、部材40は左右二本ずつ計四本取り付けられているが、部材40の本数は特に限定されず、左右一本ずつ計二本でもよく、一本であってもよい。また、部材40は可撓性であれば特に限定されないが、撓みによって変位する板状のものが好ましく、例えば、リン青銅板、銅板、ゴム製板、合成樹脂製板、炭素鋼製板、ステンレス鋼板、ベリリウム銅板、洋白板等の板が好適に用いられる。なかでもリン青銅板は、バネ性に優れ、強度が高く、耐磨耗性が良い、等の特性を持つことより最適である。
また、部材40は0.005mm以上5mm以下の厚みであることが好ましく、より好ましくは0.05mm以上1.5mm以下、更に好ましくは0.08mm以上1.2mm以下である。部材40の厚みが5mmを超えると、撓み量が小さいので測定精度が落ちることがあり、また0.005mm未満であると、撓み量が大きく、貼付剤70の回転が無視できなくなり不適となることがある。例えば、図4では、第一支持体60の両端に、長方形(5mm×50mm、厚さ0.1mm)の部材40を2本ずつ、計4本のリン青銅板が取り付けられている。
[歪ゲージ]
歪ゲージ50は、試験で生じた部材40の撓み量を測定するものであり、部材40に貼り付けられている。歪ゲージ50の位置は、特に限定されないが、図1,4,5,8に示すように第一支持体60が取付けられた部位と逆側の部材40の上部に設けられていることが好ましい。この部位に設けることにより、生じた撓み量から的確に荷重変化を測定することができ、タック性に変換することができる。なお、歪ゲージ50は、特に限定されず、市販のものを用いることができる。
[X軸ステージ支持器]
X軸ステージ支持器10は、第一支持体60が取付けられた部材40を固定支持するものである。また、X軸ステージ支持器10は、第一支持体60をX軸方向に移動させるため、可動式であることが好ましい。例えば、図1においては、ゲージ13によって、第一支持体60を水平方向(X方向)に平行移動することができる。これにより、貼付剤70の測定部を少しずつずらすことが可能となる。したがって、貼付剤70を取り替える手間がなく、一度に何回も測定することができる。
[Y軸ステージ支持器]
Y軸ステージ支持器20は、上記のX軸ステージ支持器と同様の目的であり、第二支持体61を固定支持するために用いられる。Y軸ステージ支持器20は、特に限定されないが、第二支持体61をY軸方向に移動させるため、可動式であることが好ましい。例えば、図1においては、ダイヤル23によって、第二支持体61をゲージ24に沿って垂直方向(Y方向)に移動することができる。したがって、タック対象71を取り替える手間がなく、一度に何回も測定することができる。
[Z軸ステージ可動装置(ステッピングモーター)]
Z軸ステージ可動装置であるステッピングモーター30は、第一支持体60と第二支持体61を接触させるための駆動装置である。本発明においては、ステッピングモーター30は、X軸ステージ支持器及び/又はY軸ステージ支持器のどちらに設けてもよく、例えば、図1においては、Y軸ステージ支持器20にステッピングモーター30が設けられており、第二支持体61がZ軸方向に動くことにより、図3、4のように貼付剤70が取り付けられた第一支持体60と第二支持体61は十字型に接触し、押付け,引き離すことができ、貼付剤70が点接触し、タック性を測定することができる。
<測定方法>
次に、上記のタック性測定装置100を用いたタック性測定方法について説明する。
先ず、図1に示す第一支持体60に貼付剤70を任意の大きさに切り取り、測定する面(タック面)を外側にして固定する。また、第二支持体61にタック対象71を任意の大きさに切り取り、タックさせる面を外側にして固定する。なお、タック対象としては、貼付剤70でもよく、擬似的なヒトの皮膚となる動物皮膚等であってもよい。また、この実施形態においては、第一支持体60は、測定サンプルとなる貼付剤70を取付ける部位であり、第二支持体61はタック対象71を取付ける部位であるが、貼付剤70を第二支持体61に取付け、タック対象71を第一支持体60に取付けてもよい。
次に、これらの第一支持体60、第二支持体61を図1に示すように、X軸ステージ支持器10、Y軸ステージ支持器20に設けられている可撓性を有する部材40に取り付ける。そして、Z軸ステージ可動装置であるステッピングモーター30を用いて、図4、5に示すように一定速度で第二支持体61を移動し、第一支持体60と第二支持体61の貼付剤70同士が直交した状態で点接触させ、一定期間押し付けた後、一定速度で後退させ、別離させる。
本試験方法では、任意の条件で、貼付剤70が各々取付けられた第一支持体60と第二支持体61を接触、押付け、別離させることができる。数値範囲は、特に限定されないが、含水貼付剤であるパップ剤を試験する場合は、第二支持体を接触させる前進速度は、0.05から1mm/sが好ましく、特に0.2mm/sが好ましい。また、押付け荷重は、0.1〜30gfが好ましく、より好ましくは1〜20gfであり、更に好ましくは10gfである。また、押付け時間は、0〜600秒が好ましく、より好ましくは5〜10秒である。また、後退速度は、0.01〜10.0mm/秒が好ましく、より好ましくは0.02〜8.0mm/sであり、この数値範囲で測定を行うことにより、官能性を反映する正確な試験を行うことができる。
この別離される際に、第一支持体60は貼付剤70のタック性により引張られ、部材に歪が生じる。部材40の表面及び裏面に貼り付けられた歪ゲージ50を図6に示す周知の2アクティブゲージ法のホイートストンブリッジ回路、又は、図7に示す周知の4アクティブゲージ法のホイートストンブリッジ回路に結線し(図6、7においてR1からR4は抵抗である)、これを測定機器に接続することによって、部材40の撓み量を測定し、この測定量から第一支持体60と第二支持体61の接触点にかかる荷重変化を換算し、貼付剤70のタック性を測ることができる。
図9は、測定時の点接触箇所の荷重の変化を示す図である。本発明に係る測定方法では、一定条件で押付けたあと、引き離す時に生じる力をタック性として捉え、図9のY軸正の数値(後退開始から前記別離するまでの最大荷重値)をタック性(gf)とすることが好ましい。また、図9の斜線部で表される正の面積(被測定体同士が完全に離れるまでの曲線下正部分の面積)を剥離に要する仕事量(剥離仕事gf・mm)として測定し、これをタック性とすることもできる。なお、以下の実施例においては、上記の最大荷重値をタック性としている。
以上をまとめると、代表的な試験手順は下記の手順A)からH)の通りである。
A)筒状の第一支持体の表面に、貼付剤のタック面を外側にして配置し、
B)筒状の第二支持体の表面に、タック対象となる被タック面を外側にして配置し、
C)前記第一支持体に可撓性を有する部材を連結して、当該部材の撓みによって前記第一支持体を変位可能な状態とし、
D)この状態で、前記第一支持体と前記第二支持体とが、互いに直交するように配置し、
E)前記第二支持体を離れた状態から、前進速度0.2mm/sで前記第一支持体に点接触させ、
F)押付け荷重10gfで5秒間押付けた後に、
G)後退速度0.02〜8mm/s(0.02、0.04、0.1、0.2、0.4、1、2、8mm/sの8条件)で後退させて前記第二支持体を別離させ、
H)前記後退開始から前記別離するまでの、該8条件ごとの各最大荷重値を測定し、その平均値をタック性とする。
第一支持体60と第二支持体61は、十字型となるように設置し点接触することが好ましい。点接触の場合、接触部分の円の面積(半径)は、第一支持体60及び/又は第二支持体61の曲率半径と押付け力に依存する。したがって、試験時に貼付剤70を接触させる時、点接触を用いれば、接触部分の面積を見積もることができる。また、点接触の場合、被測定体(サンプル)周辺部の影響を受けず、より正確なタック性を測定できる。また、使用部位の面積は小さく、小さいサンプルや皮膚片でも使用でき好適である。
また従来の測定方法と比較すると、従来の測定方法は面接触であり、ピール試験(プローブタック試験)のように、面で接触して端から線で外れていく。これに対し、本発明にかかる測定方法は、点接触であり、一旦点を中心に円形の面接触をした後、それが接触面周囲から点接触部の中心に向かって外れて行くことが大きく異なる。これが官能評価を反映させる理由の一つであると推察される。
なお、測定方法は、図8に示すように歪ゲージ50を、部材40の表面と裏面の両側の対象位置に設けられた2−アクティブゲージ法を用いるのが好ましい。理想的には、撓み量は、部材40の前後で絶対値が等しく、符号が逆となる数値を示す。しかし、実際には軸方向の力による撓みが生じるため、異なる数値を示す。したがって、歪ゲージ50をこのような配置とすることで、曲げ歪が2倍になり、軸方向の力による撓みを打ち消すことができ、正確な撓み量を測定することができる。
Figure 0004749739
なお、式中の記号は以下の語句を示す。
IN:入力電圧
OUT:出力電圧
R:歪ゲージの抵抗値
ΔR:歪ゲージの部材40の変形による抵抗値の変化量
:1の歪ゲージの抵抗値
ΔR:1の歪ゲージの部材40の変形による抵抗値の変化量
L:部材40の初めの長さ
ΔL:部材40の変形による長さの変化量
ε:歪
ε:1の歪ゲージの歪
K:歪ゲージのゲージ率(使用する歪ゲージに固有の値)、すなわち、歪と歪ゲージの抵抗変化の定数のことで、
ε=(ΔL/L)=(ΔR/R)/K
の関係であらわすことができる。
なお、歪ゲージ50を、部材40の片側のみに設けた1−アクティブゲージ法でも可能であるが、この方法では軸方向の撓み量を排除することができないため、絶対値の評価は不可能である。また、4−アクティブゲージ法を用いると、軸方向の撓み量、左右方向の撓み量を打ち消すことができ、出力を4倍とすることができ、精度を上昇することができる。また、左右の板バネの変形量の差が無視できない場合にも4−アクティブゲージ法を用いる。
Figure 0004749739
本試験方法で使用できる被測定体としては、パップ剤、プラスター剤、テープ剤、絆創膏、シート剤、創傷被覆剤、化粧用パック剤等の貼付剤が挙げられる。特に含水貼付剤においてタック性をより正確に測定することができ、更に、比較的弱いタック性の貼付剤であるパップ剤においてより効果を発揮する。
また、使用できる対象物としては、上記の貼付剤だけでなく、ラットやマウス等の動物皮膚、皮膚と類似するシリコン膜、ヒト培養皮膚等を用いることができる。
貼付剤のみを用いた場合は、貼付剤粘着面同士のタック性を測定でき、例えばパップ剤(膏体面)同士が張り付いた時の引き剥がし易さを評価することができる。また、貼付剤と他の対象物を用いた場合は、それらのタック性を測定でき、例えばパップ剤と動物皮膚を用いた場合、パップ剤の皮膚への貼着性を評価することができる。
<貼付剤>
本発明の貼付剤の一例であるパップ剤について説明する。パップ剤は、支持体の表面に含水性膏体層を積層してなるもので、使用時に剥がされる剥離フィルムが更に積層されていてもよい。そして、下記a)及びb)の両条件を満たすものである。このときの測定条件は、上記の手順A)からH)の測定方法によって得られるタック性である。
a)前記パップ剤の膏体層どうしを貼り合わせ、引き剥がしたとき、そのタック性が4gf以下であり、好ましくは2〜3.8gfであり、より好ましくは2.5〜3.5gfである。4gfを超えると、膏体面同士が貼り付いてしまい、膏体面同士を引き剥がすことができなくなるからである。
b)前記パップ剤の膏体層と皮膚サンプル(角質層)を貼り合わせ、引き剥がしたとき、そのタック性が5gf以上であり、好ましくは5〜7gfであり、より好ましくは5.5〜6.5gfである。5gf未満のタック性では、膏体面に長時間貼付させることができず、剥がれやすくなるからである。なお、ここでいう皮膚サンプル(角質層)としては、例えば、ヘアレスマウス又はブタ等の摘出皮膚を用いることができる。又は、その同等品として人工皮膚(BIO SKIN(商品名):(株)ビューラックス社製)等も使用することができる。
なお、上記の図9の斜線部で表される正の面積(被測定体同士が完全に離れるまでの曲線下正部分の面積)を剥離に要する仕事量(剥離仕事gf・mm)として測定した場合のタック性は、パップ剤の膏体層どうしを貼り合わせ、引き剥がしたとき、4.5gf・mm以下である。さらに、好ましくは2〜4gf・mmであり、より好ましくは2〜3.5gf・mmである。4.5gf・mmを超えると、膏体面同士が貼り付いてしまい、元に引き剥がすことができない。また、前記パップ剤の膏体層と皮膚サンプル(角質層)を貼り合わせ、引き剥がしたとき、その剥離仕事が3gf・mm以上である。さらに、好ましくは3.2〜6gf・mmであり、より好ましくは3.5〜4.5gf・mmである。3gf・mm未満の剥離仕事では、膏体面に長時間貼付させることができず、剥がれやすくなる。
〔含水性膏体の構成成分〕
本発明のパップ剤に使用する含水性膏体は、構成成分は特に限定されないが、常温で薬物を皮膚表面に長時間固定し得るタック性を有するものが好ましく、水、増粘剤、湿潤剤、充填剤やその他必要に応じて架橋剤、重合剤、溶解補助剤、吸収促進剤、薬効補助剤、安定化剤、抗酸化剤、乳化剤、薬剤等が添加される。
[増粘剤]
本発明にかかる含水性膏体に使用する増粘剤としては、水分30%〜80%を安定して保持でき、かつ保水性を有するものが望ましい。その具体例としてはポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム等のアクリル系;ゼラチン、コラーゲン等の動物系等の天然高分子;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース系;カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタクリレート等のビニル系;その他ポリエチレンオキサイド、メチルビニルエーテル、無水マレイン酸共重合体等の合成高分子;等の水溶性高分子が好適に用いられる。
特に、このような増粘剤としては、ゲル強度が強くかつ保水性に優れる点で、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル部分中和物等のアクリル系物質が好ましく用いられ、その他ゼラチンが好適に用いられる。
ポリアクリル酸ナトリウム部分中和物は、アクリル酸を部分的に中和し重合したもので中和度40〜70%のものがある。中和度が低いほど水溶液pHは低くなり、貼付剤のタック性が強くなる。中和度40%のものは、貼付剤にした時のタック性は非常に強いが、若干水に溶けにくい。一方、中和度70%のものは水によく溶けるがタック性はやや弱い。中和度50%のものは、水に対する溶解性、アルミニウムとの反応性、皮膚貼付時のタック性において特に好ましい。
ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル部分中和物等のアクリル系物質は、その配合量は基剤全量の2〜10重量%が好ましく、より好ましくは4〜8重量%とする。2重量%未満では、保形性が悪く、また10重量%を超えると貼付剤調製工程中の粘度が高くなり過ぎて均一な練合が難しくなり、望ましい貼付剤基剤を得ることができないことがある。
ゼラチンは、貼付剤の使用時における粘着性の持続性を改善する。また、冷却するとゲル化する性質を有するため、調製工程中において貼付剤の支持体からのはみ出し、しみ出しの防止に有効に作用する。ゼラチンの配合量は、0.5〜5重量%が好ましく、より好ましくは1〜3重量%である。この配合量にすることにより、貼付剤は貼付時から剥がし取るまでの間、長時間持続するタック性を維持することができる。配合量が0.5重量%に足りないと上記効果は発揮されず、5重量%を超えるとゼラチンゲルが強くなりすぎて貼付剤表面のタック性が弱くなる。また、皮膚に貼付したとき、体温でゼラチンがゾル化し、ゼラチン本来のタック性を発揮する前に剥がれ落ちてしまうおそれがある。
[湿潤剤]
本発明にかかる含水性膏体に使用する湿潤剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール等の多価アルコールが挙げられ、その他、水アメ、還元麦芽糖水アメ等が用いられる。
[充填剤]
充填剤としては、カオリン、酸化亜鉛、タルク、チタン、ベンナイト、珪酸アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、メタ珪酸アルミニウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素等が挙げられる。
[溶解補助剤、吸収促進剤]
溶解補助剤又は吸収促進剤として、N−メチル−2−ピロリドン、炭酸プロピレン、クロタミトン、l−メントール、ハッカ油、リモネン、ジイソプロピルアジペート等や、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、チモール、ノニル酸ワニリルアミド、トウガラシエキス等が挙げられ、N−メチル−2−ピロリドン、l−メントール、チモール等が好適に用いられる。
[その他]
必要に応じて、本発明にかかる含水性膏体に安定化剤や抗酸化剤、乳化剤等を添加してもよい。
また、含水性膏体を強固にし、保水性を持たせるため、架橋剤や重合剤等を添加してもよい。このような架橋剤や重合剤は、増粘剤等の種類に応じて適宜選択することができる。
架橋剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸アルミニウム等の多価金属化合物が好適に用いられ、特にアルミニウム化合物が用いられる。アルミニウム化合物は、水難溶性の水酸化アルミニウムが好適に用いられる。水の存在下にポリアクリル酸ナトリウム部分中和物、ゼラチンに水難溶性のアルミニウム化合物を加え、酸を作用させる。すると、アルミニウムが徐々に溶出し、溶出したアルミニウムは、ポリアクリル酸ナトリウム部分中和物、ゼラチンと反応して均質な含水ゲルを生成する。その際、その架橋速度及び架橋度等を調整することにより、生産工程中に貼付剤を支持体へ塗膏する場合の塗膏性、貼付剤としての保水性、粘着性、保型性、薬物放出性に優れた基剤を形成することができる。
[薬剤]
本発明のパップ剤に薬剤を保持させる場合には、前記の含水性膏体層に配合すればよい。このような薬剤としては、例えば、全身麻酔剤、睡眠、鎮痛剤、消炎鎮痛剤、ステロイドホルモン剤、興奮・覚醒剤、精神神経用剤、局所麻酔剤、骨格筋弛緩剤、自立神経用剤、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、強心剤、不整脈用剤、利尿剤、血圧降下剤、血管収縮剤、血管拡張剤、カルシウム拮抗剤、抗殺菌剤、寄生性皮膚疾患用剤、皮膚軟化剤、抗生物質、解毒剤、鎮咳剤、鎮痒剤、催眠剤、精神活力剤、ぜんそく剤、ホルモン分泌促進剤、抗潰瘍剤、制癌剤、ビタミン剤、また美肌成分など美白効果があるものなどが挙げられる。
本発明の貼付剤は、通常、あらかじめ適当な支持体上に塗布又は展延等し、更に適用面側に使用時に剥離可能な剥離フィルム等を貼合せるなどした形態で提供される。このような場合、支持体としては、布、不織布、プラスチックシ−ト又はフィルム、紙等任意のものを用いることができる。
〔支持体〕
本発明の貼付剤に使用する支持体は、特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリエチレン、ポリエステル、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンまたはスチレン−イソプレンを主体とするブロック共重合樹脂、ブタジエン−スチレン−メタクリル酸メチル共重合樹脂、ナイロン、ポリウレタン、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート共重合体、ポリビニルアセタール、ポリアミド、レイヨン、織布、編布、不織布、またはこれらの積層体が好ましく用いられ、ポリエステル不織布、ポリプロピレン不織布がより好ましく用いられる。
また、本発明の貼付剤における支持体上に積層する含水性膏体層の厚みは、0.1mm〜5mmが好ましい。パップ剤の厚さが5mmを超えると貼付時に衣類等にパップ剤の端が引っかかり、剥がれやすくなる傾向にあり、他方、0.1mm未満ではパップ剤に支持性がなくなり、貼付ミスを起こしやすくなる傾向にある。
なお、本発明のパップ剤においてはその含水性膏体層の表面に剥離フィルムが更に積層されていてもよいが、このような剥離型フィルムは特に制限されず、剥離処理が施された樹脂フィルム、紙などが適宜選択される。
次に実施例と比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら制限されるものではない。
<実施例1>
精製水に、カルボキシメチルセルロ−スナトリウムをグリセリンに分散した液を加えた後、ゼラチンを加え溶解する。次に、ポリアクリル酸ナトリウム部分中和物、ポリアクリル酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンをグリセリンに分散した液を加え、充分練合した。その後、あらかじめケトプロフェンをN−メチル−2−ピロリドンとl−メントールに溶解した液を加え、pH調整剤、エデト酸ナトリウム、チモール、無水ケイ酸の成分を添加し、充分練合し、ケトプロフェン含有膏体を得た。得られた膏体をポリプロピレン不織布に展延(塗工厚100μm)し、ポリプロピレンフィルムでカバ−して10cm×14cmに裁断し、パップ剤を作製した。
<比較例1−6>
比較例1から6は、市販のパップ剤である市販品a、b、c,d,e、fを用いた。
<試験例1:タック性測定試験(膏体層同士)>
実施例1及び比較例1から6のパップ剤の中央部から長方形2.5cm×4cmの試験片を切り出し、第一支持体及び第二支持体に、測定する膏体面を外側にして固定した。次に、これら第一支持体及び第二支持体を、図1や図3に示すようにX軸ステージ支持器と、Y軸ステージ支持器の可撓性を有する部材にそれぞれ取り付けた。そして、Z軸ステージ可動装置(ステッピングモーター)で第二支持体を一定速度で移動させ、第一支持体に一定条件で押付け、静置後、一定速度の後退速度で引き離し、連動して生ずる部材の撓み量を、測定した。この測定量から換算し、各サンプルのタック性及び剥離仕事を測定した。接触条件は下記の条件により行った。
<接触条件>
・前進速度:0.2mm/s
・押付け距離:0.684mm
・押付け荷重:10gf
・押付け時間:5秒
・後退速度 :0.02〜8mm/s(0.02、0.04、0.1、0.2、0.4、1、2、8mm/s)で試験を行い、8つの後退速度で行ったデータ(タック性,剥離仕事)の平均値を評価に用いた。
<試験例2:タック性測定試験(膏体層と皮膚角質層)>
第一支持体にヘアレスマウス摘出皮膚を皮膚角質層側が外側となるように固定した以外は<試験例1>と同様に試験し、タック性及び剥離仕事を測定した。
<試験例3:官能性試験(膏体層同士)>
実施例1及び比較例1から6のパップ剤(10cm×14cm)の膏体面同士を貼り合わせ二つ折りにした。これを元に引き離した時の剥がし易さを官能評価した。試験にはボランティア60名で行い、最も容易に剥がせるものから順に1〜7位まで順位付けし、その平均値で評価した。(剥がし易い1 〜 剥がし難い7)
<試験例4:官能性試験(膏体層と人の皮膚)>
実施例1及び比較例1から6のパップ剤(10cm×14cm)を用意し、条件を揃えるため、既存の剥離フィルムを剥がし、同じフィルム(ポリプロピレン製)を貼り付け試験に用いた。そして、ボランティア20名で、下記の手順で試験を行い、パップ剤の貼着性や取扱い性について官能評価した。
[試験手順]
1.剥離フィルムを剥がし、先ず、各自で試験パップ剤を左肩に貼付した。
2.10秒後、左肩から剥がし、今度は右肩に貼り付け直した。
[評価基準]
◎:最も好ましい貼着性(取扱い易く、皮膚に密着し剥落しない。)
○:やや好ましい貼着性
△:やや不適貼着性
×:最も不適な貼着性 (取扱い難い、又は、皮膚に上手く貼り付かない。)
<試験例5:ボールタック法(粘着力試験)>
実施例1及び比較例1から6のパップ剤の中央部から試験片を切り出し、医薬品製造指針(2001)記載の粘着力試験(ボールタック試験法)に供して試験した。球転装置(傾斜角30度)に膏体面を上に向けて貼付し、膏体面が5cm露出するように残して、傾斜面の上部(助走路)10cm及び下部15cmを紙で覆い、固定した。助走路の長さが10cmで一定になるように表1に示すスチールボール(ボール)を初速0で転がし、膏体面上で停止する最大のボールナンバーを測定した。
Figure 0004749739
<試験例6:プローブタック法>
実施例1及び比較例1から6のパップ剤の中央部から試験片を切り出し、ASTM D 2979に規定されるプローブタック試験法に供して試験した。100gの分銅にベークライト板(1cm)を張り合わせた100g荷重ベークライト板を装置内の所定位置に取り付けた。次に試験片の剥離フィルムを除いた後、膏体面を上にして試料台の上に固定し、試料膏体面と100g荷重ベークライト板面を密着させた後、垂直に剥離し、ベークライト板面が試料膏体面より剥離する時の抵抗(g/cm)を測定した。
<評価>
試験例1の結果を図10、図11及び表2に、試験例2の結果を図13、図14及び表3に、試験例3から6の結果を表4に示す。
Figure 0004749739
Figure 0004749739
Figure 0004749739
従来の試験方法である試験例5及び試験例6では、略同程度の数値を示し、評価することが難しかったタック性を、本発明のタック性測定方法、測定装置を用いることにより、評価することができた。
図12に試験例1の後退速度0.04mm/sにおけるタック性と試験例3における平均順位との関係を示す。図12より、本発明のタック性測定方法、測定装置により得られたタック性と官能性試験との相関性も得られることが確認できた。また、試験例1におけるタック性(8つの後退速度で行ったデータの平均値)と剥離仕事(8つの後退速度で行ったデータの平均値)の評価順位と、試験例3における官能性試験の評価順位も一致しており、各サンプルの平均値においても官能性試験との相関性が得られることが確認できた。また、表3より、タック性と剥離仕事は同様の傾向を示しており、動物皮膚を用いた試験でも評価可能であることが判明した。
図15にタック性における膏体同士の剥しやすさ(試験例1)、皮膚への貼りつき(試験例2)の関係を示す。膏体同士は剥しやすい方が取り扱い時に便利であり、また、皮膚から剥がれにくい方が、使用時に便利であるため、図中の右上矢印方向が理想的なパップ剤となる。図15より、実施例1が両条件を満たすパップ剤であった。
図16に剥離仕事における膏体同士の剥しやすさ(試験例1)、皮膚への貼りつき(試験例2)の関係を示す。タック性と同様に、実施例1が両条件を満たすパップ剤であった。
また、図15、16及び試験例4の結果より、図中の右上の実施例1が、試験例4において、評価が◎であり、図中の左下の比較例2及び4は、評価が×であった。したがって、本発明のタック性測定方法、測定装置を用いた評価方法と官能性試験との相関性が得られることが確認できた。
表2、3及び図15、16から明らかなように、
a)前記パップ剤の膏体層どうしを貼り合わせ、引き剥がしたとき、そのタック性が4gf以下であること。
b)前記パップ剤の膏体層と皮膚サンプル(角質層)を貼り合わせ、引き剥がしたときそのタック性が5gf以上であること。
の二つの条件を同時に満たす本発明のパップ剤によれば、皮膚への貼着性が良く、且つ膏体面同士が貼りついて戻らない等の製剤取扱い性も良好なパップ剤となり、取扱い性等の良い理想的な優パップ剤となることが確認された。
本発明のタック性測定装置の全体を示す正面図である。 図1における支持体接触部の拡大平面図である。 図1における支持体接触部の拡大図である。 図1における支持体接触部の拡大斜視図である。 試験時の支持体接触部の移動状態を示す説明図である。 歪みゲージからの歪量を検出するための2アクティブゲージ法のホイートストンブリッジ回路図である。 歪みゲージからの歪量を検出するための4アクティブゲージ法のホイートストンブリッジ回路図である。 図1における支持体接触部の拡大側面図である。 測定時の荷重の変化を示す図である。 パップ剤同士における後退速度とタック性の関係を示す図である。 パップ剤同士における後退速度と剥離仕事の関係を示す図である。 タック性と官能評価の関係を示す図である。 パップ剤とヘアレスマウス皮膚とにおける後退速度とタック性の関係を示す図である。 パップ剤とヘアレスマウス皮膚とにおける後退速度と剥離仕事の関係を示す図である。 タック性における皮膚への貼りつきと膏体同士の剥がしやすさの関係を示す図である。 剥離仕事における皮膚への貼りつきと膏体同士の剥がしやすさの関係を示す図である。
符号の説明
10 X軸ステージ支持器
20 Y軸ステージ支持器
30 Z軸ステージ可動装置(ステッピングモーター)
40 部材
50 歪ゲージ
60 第一支持体
61 第二支持体
70 貼付剤
71 タック対象
100 タック性測定装置

Claims (10)

  1. 貼付剤の取り扱い適性の評価方法であって、
    下記の手順A)からG)の測定方法によって、
    タック対象となる被タック面が、前記貼付剤のタック面の場合の対貼付剤タック性と、タック対象となる被タック面が、皮膚サンプル(角質層)の場合の対皮膚タック性とを測定し、
    前記対貼付剤タック性が所定の数値以下であり、且つ、前記対皮膚タック性が所定の数値以上である貼付剤を、好ましいものと評価する貼付剤の取り扱い適性の評価方法。
    A)一のXY面内に配置され、筒状の第一支持体の表面に、貼付剤のタック面を外側にして配置し、
    B)他のXY面内に配置され筒状の第二支持体の表面に、タック対象となる被タック面を外側にして配置し、
    C)この状態で、前記第一支持体と前記第二支持体とが、互いに直交するように配置し、
    D)前記第二支持体を離れた状態からZ方向に前進させて前記第一支持体に点接触させ、
    E)所定の押付け荷重により所定の押付け時間押付けた後に、
    F)Z方向に後退させて前記第二支持体を別離させ、
    G)前記後退開始から前記別離するまでの、前記第一支持体及び前記第二支持体の接触点にかかる荷重変化を測定し、この荷重変化のパターンによって前記貼付剤のタック性を評価する。
  2. 前記第一支持体又は前記第二支持体には、可撓性を有する部材が連結されており、前記点接触及び前記後退によって、前記部材が撓み、この撓み量によって前記荷重変化を測定する請求項1に記載の貼付剤の取り扱い適性の評価方法。
  3. 前記後退開始から前記別離するまでの最大荷重値を求め、この最大荷重値によって、前記タック性を決定する請求項1又は2に記載の貼付剤の取り扱い適性の評価方法。
  4. 前記対貼付剤タック性が4gf以下であり、且つ、前記対皮膚タック性が5gf以上である貼付剤を、好ましいものと評価することを特徴とする請求項3に記載の貼付剤の取り扱い適性の評価方法。
  5. 前記後退開始から前記別離するまでの荷重曲線と、前記別離後のベースラインとで囲む面積によって、前記タック性を決定する請求項1又は2に記載の貼付剤の取り扱い適性の評価方法。
  6. 前記対貼付剤タック性が4.5gf・mm以下であり、且つ、前記対皮膚タック性が3gf・mm以上である貼付剤を、好ましいものと評価することを特徴とする請求項5に記載の貼付剤の取り扱い適性の評価方法。
  7. 前記測定方法の、
    手順D)における前記第二支持体の前進速度が0.05〜1mm/sであり、
    手順E)における押付け荷重が0.1〜30gf、押付け時間が0〜600秒であり、
    手順F)における前記第二支持体の後退速度が0.01〜10.0mm/sである請求項1から6のいずれかに記載の貼付剤の取り扱い適性の評価方法。
  8. 前記貼付剤は、パップ剤、プラスター剤、テープ剤、絆創膏、シート剤、創傷被覆剤、化粧用パック剤から選ばれる1種又は2種以上である請求項1から7いずれかに記載の貼付剤の取り扱い適性の評価方法。
  9. 前記貼付剤は、支持体と、該支持体上に積層された含水性膏体層とを備える請求項1から8いずれかに記載の貼付剤の取り扱い適性の評価方法。
  10. 貼付剤の製造方法であって、
    フィルム又はシート状の支持体の表面にタック性を有する膏体層を積層する工程と、
    請求項1から9いずれかに記載の貼付剤の取り扱い適性の評価方法によって、好ましい貼付剤を選別する工程と、を備える
    貼付剤の製造方法。
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