JP4747054B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Description
天然ゴム(NR):RSS♯3
ブタジエンゴム(BR):宇部興産(株)製のBR150B
クロロブチルゴム(Cl−IIR):住友化学(株)製のクロロブチルHT1068
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックE(N550)
シリカ:デグサジャパン(株)製のウルトラジルVN3
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
酸化チタン:チタン工業(株)製のKR−380
木粉:(株)カジノ製のセルロシンNo.100(材質:栂、形状:繊維状、平均繊維径:25μm、平均繊維長:500μm、平均アスペクト比:25、含水率:5重量%)
紙繊維:三共精粉(株)製のミルファイブ♯100(平均繊維径:10μm、平均繊維長:1000μm、平均アスペクト比:100)
アロマオイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH40
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックワックス
老化防止剤(1):川口化学工業(株)製のSP−P(スチレン化フェノール)
老化防止剤(2):精工化学(株)製のオゾノン6C(N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日本油脂(株)製の桐
酸化亜鉛:東邦亜鉛(株)製の銀嶺R
硫黄:鶴見化学工業(株)製の硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
表1に示す配合処方にしたがい、1.7Lのバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を150℃の条件下で4分間混練りし、混練り物を得た。次に、2軸ロールを用いて、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加し、80℃の条件下で4分間混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物をサイドウォールの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼りあわせ、未加硫タイヤを形成した。さらに、未加硫タイヤを150℃および25kgf(245.16625N)の条件下で35分間プレス加硫することにより、実施例1および比較例1〜3の試験用タイヤ(サイズ:195/65R15)を製造した。
前記試験用タイヤを、5人のパネルメンバーが、官能評価により、見た目が木の材料のように見えるかどうかを判定し、下記のように示した。
○:3〜5人が木質感があると判定
△:1〜2人が木質感があると判定
×:全員が木質感がないと判定
製造した試験用タイヤを80℃のオーブンに1週間入れた後、内圧200kPaおよび荷重340kgf(約3334.278N)の条件下で、時速80km/hで走行させ、タイヤが損傷するまでの距離を測定した。そして、比較例1の耐久性指数を100とし、下記計算式により、各配合のタイヤが損傷するまでの距離を指数表示した。なお、耐久性指数が大きいほど耐久性に優れることを示す。
(耐久性指数)=(各配合の損傷するまでの距離)
÷(比較例1の損傷するまでの距離)×100
木粉を所定量含有する実施例1では、耐久性を維持させながら、木質感を発現させられた。
比較例2では、木粉の含有量が多すぎるため、耐久性が低下した。
比較例3では、木粉の含有量が少なすぎるため、木質感が悪化した。
表2に示す配合処方にしたがい、1.7Lのバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を150℃の条件下で4分間混練りし、混練り物を得た。次に、2軸ロールを用いて、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加し、80℃の条件下で4分間混練りし、内層用未加硫ゴム組成物1〜3および外層用未加硫ゴム組成物1を得た。得られた内層用未加硫ゴム組成物と外層用未加硫ゴム組成物とを、表2に示す組み合わせで重ね合わせて未加硫サイドウォールを形成し、他のタイヤ部材とともに貼りあわせ、未加硫タイヤを成形した。さらに、未加硫タイヤを150℃および25kgf(245.16625N)の条件下で35分間プレス加硫することにより、実施例2および比較例4〜8の試験用タイヤ(サイズ:195/65R15)を製造した。なお、比較例4では、木粉を含有しない外層用ゴム組成物のみを用いてサイドウォールを成形し、試験用タイヤを製造した。
前記未加硫ゴム組成物から所定のサイズの試験片を作成し、JIS K 6300「未加硫ゴムの試験方法」に準じて、(株)島津製作所製のムーニー粘度試験機を用い、1分間の予熱によって熱せられた130℃の温度条件にて、小ローターを回転させ、4分間経過した時点での未加硫ゴム組成物のムーニー粘度を測定し、下記計算式により、比較例4の加工性指数を100とし、各配合のムーニー粘度を指数表示した。
(加工性指数)=(比較例4のムーニー粘度)/(各配合のムーニー粘度)×100
製造した試験用タイヤを車に装着させ、テストコースにて40〜100km/hで走行し、テストドライバーによるハンドル応答性、剛性感、グリップ性のフィーリング試験にて、操縦安定性の評価を行なった。なお、評価は5点満点(5:非常に良好、4:良好、3:普通、2:やや劣る、1:劣る)で行い、3人のテストドライバーの評点の平均値を算出した。そして、比較例4の操縦安定性指数を100とし、下記計算式により、各配合の評点の平均値を指数表示した。なお、操縦安定性指数が大きいほど操縦安定性に優れることを示す。
(操縦安定性指数)=(各配合の評点の平均値)
÷(比較例4の評点の平均値)×100
操縦安定性と同様に、製造した試験用タイヤを車に装着させ、テストコースにて40〜100km/hで走行し、その際の乗り心地の評価を行なった。なお、評価は5点満点(5:非常に良好、4:良好、3:普通、2:やや劣る、1:劣る)で行い、3人のテストドライバーの評点の平均値を算出した。そして、比較例4の乗り心地指数を100とし、下記計算式により、各配合の評点の平均値を指数表示した。なお、乗り心地指数が大きいほど乗り心地に優れることを示す。
(乗り心地指数)=(各配合の評点の平均値)
÷(比較例4の評点の平均値)×100
製造した試験用タイヤを80℃のオーブンに1週間入れた後、内圧200kPaおよび荷重340kgf(約3334.278N)の条件下で、時速80km/hで走行させ、タイヤが損傷するまでの距離を測定した。そして、比較例4の耐久性指数を100とし、下記計算式により、各配合のタイヤが損傷するまでの距離を指数表示した。なお、耐久性指数が大きいほど耐久性に優れることを示す。
(耐久性指数)=(各配合の損傷するまでの距離)
÷(比較例4の損傷するまでの距離)×100
木粉を所定量含有したゴム組成物をサイドウォール内層として使用した実施例2では、乗り心地を悪化させることなく、操縦安定性および耐久性を向上させることができた。なお、安価な木粉を使用しているため、より安価にタイヤを製造することができた。
比較例5では、内層中の木粉の含有量が多すぎるため、耐久性が低下した。
比較例6では、サイドウォール全体の厚さに対するサイドウォール内層の厚さの比が小さすぎるため、操縦安定性および耐久性ともに、改善効果がみられなかった。
比較例7では、サイドウォール内層に、木粉ではなく、紙繊維を含有しているため、加工性が低下した。
比較例8では、サイドウォール全体の厚さに対するサイドウォール内層の厚さの比が大きすぎるため、操縦安定性の改善効果が不充分だった。
Claims (2)
- 内層と外層の2層からなるサイドウォールを有する空気入りラジアルタイヤであって、
サイドウォール全体の厚さに対するサイドウォール内層の厚さの比が0.2〜0.8であり、
該内層を構成するゴム組成物が、
ゴム成分100重量部に対して、
平均繊維径が0.5〜100μm、平均繊維長が10〜1000μm、平均アスペクト比が10〜2000の木粉を0.5〜20重量部含有する空気入りラジアルタイヤ。 - 1層からなるサイドウォールを有する空気入りラジアルタイヤであって、
該サイドウォールを構成するゴム組成物が、
ゴム成分100重量部に対して、
平均繊維径が0.5〜100μm、平均繊維長が10〜1000μm、平均アスペクト比が10〜2000の木粉を5〜50重量部含有する空気入りラジアルタイヤ。
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