JP2005513178A - エラストマー組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、タイヤトレッド又はサイドウォール、及び磨耗抵抗性及び柔軟性が望ましい他の物品に適する組成物を包含する。本発明は、充填剤、硫黄硬化系、任意に少なくとも一つの第二ゴム;及び少なくとも一つの、C乃至Cイソオレフィン誘導単位、C乃至C14マルチオレフィン誘導単位、及びp−アルキルスチレン誘導単位の、ハロゲン化ターポリマーを化合させることにより製造されるタイヤトレッド又はサイドウォールを包含する。適する充填剤の例には、カーボンブラック、シリカ及びそれらの組合わせが含まれる。本発明は又、希釈剤中でC乃至Cイソオレフィンモノマー、C乃至C14マルチオレフィンモノマー及びp−アルキルスチレンモノマーをルイス酸、及び前記ターポリマーを生成するための少なくとも一つの開始剤の存在下で化合させることを含む、エラストマーターポリマー組成物を製造するための方法も包含する。適する開始剤の例には、クミル化合物及びハロゲン化有機化合物、特に、例えばt−ブチルクロリドのような第二又は第三ハロゲン化化合物、2−アセチル−2−フェニルプロパン(酢酸クミル)、2−メトキシ−2−フェニルプロパン(クミルメチルエーテル)、1,4−ジ(2−メトキシ−2−プロピル)ベンゼン(ジ(クミルメチルエーテル));クミルハロゲン化物、特に、2−クロロ−2−フェニルプロパン、塩化クミル(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン)、1,4−ジ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン(ジ(クミルクロリド))及び1,3,5−トリ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン(トリ(クミルクロリド))のようなクミル塩化物;脂肪族ハロゲン化物、特に、例えば2−クロロ−2,4,4−トリメチルペンタン(TMPCI)及び2−ブロモ−2,4,4−トリメチルペンタン(TMPBr)のような脂肪族塩化物が含まれる。

Description

発明の詳細な説明
発明の分野
本発明は、イソブチレン系ターポリマーの組成物に関する。より特定すると、本発明は、ターポリマーが、イソオレフィンから誘導された単位(イソオレフィン誘導単位)、スチレンから誘導された単位(スチレン誘導単位)及びマルチオレフィンから誘導された単位(マルチオレフィン誘導単位)を含み、タイヤ、特にタイヤトレッド及びタイヤサイドウォールに有用な、ターポリマー組成物に関する。
発明の背景
イソオレフィンから誘導された単位、スチレンから誘導された単位及びマルチオレフィンから誘導された単位を含むイソブチレン系ターポリマーは、米国特許第3,948,868号、米国特許第4,779,657号及びPCT特許出願公開WO01/21672に開示されている。例えば、多部材自動車タイヤの部材としてのタイヤトレッド又はタイヤサイドウォールにおいて有用なためには、ターポリマーは、望ましくは、硫黄硬化性であり、又、天然ゴム及びポリブタジエンのような他のゴムと相溶性でなくてはならない。さらに、タイヤトレッドとしての役目をするためには、イソブチレン系ターポリマー組成物は、牽引力と同様に磨耗抵抗性を有しなくてはならない。一つの性質を改良すると他の性質を低減させ得るというように、それらの性質を同時に達成するのは、しばしば困難である。
従って、トレッド耐磨耗性を犠牲にせずに、タイヤトレッドの牽引性を改良することは非常に望ましい。炭化水素ジエンエラストマーとのブレンドにおけるイソブチレン系エラストマーの使用は、約0℃以下におけるタンジェントデルタ値を増大するのに、しばしば役立つ(タイヤウエット及びウインタートラクションにおける潜在的改良を予測する)。しかし、実験室での磨耗抵抗性はしばしば低減し、乏しいトレッド磨耗を予測する。イソブチレン−p−メチルスチレンコポリマーの使用は、イソブチレン系エラストマーの炭化水素エラストマーとの相溶性を増大する。しかし、同時加硫は、十分に高度なまでには、なお達成されず、実験室での磨耗抵抗性はなお、NR、SBR等のレベルではない。従って、イソブチレン系エラストマーブレンドでは、そのポリマーの潜在的牽引力利点を維持しつつ、化合物磨耗抵抗性がさらに増大することがなお必要である。
イソブチレン/p−メチルスチレン主鎖におけるマルチオレフィン誘導単位の組み込みが、エラストマー組成物において改良された牽引力及び耐磨耗性の両方に寄与することは、予測されないことである。さらに、本願発明者らは、特に、マルチオレフィンを組み込む特定のイソオレフィン系ターポリマーの実際の使用を本明細書に示す。より特定すると、それらのターポリマーは、改良された牽引力及び耐磨耗性能のために、天然ゴム等とのブレンドにおいて有用であることが見出され、従って、タイヤトレッド及びサイドウォールにおいて有用なそれらの組成物を製造した。
他の背景文献には、米国特許第3,560,458号及び米国特許第5,556,907号及び欧州特許出願公開1215241Aが含まれる。
発明の概要
本発明は、タイヤトレッド、並びに磨耗抵抗性、牽引力及び柔軟性が望ましい他の物品に適する組成物を包含する。本発明は、少なくとも一つの(すなわち、一つ以上の)充填剤;硫黄硬化系;任意に少なくとも一つの第二ゴム;並びにC乃至Cイソオレフィン誘導単位、C乃至C14マルチオレフィン誘導単位及びp−アルキルスチレン誘導単位の、少なくとも一つのハロゲン化ターポリマーの組成物から製造されるタイヤトレッドを包含する。一つの態様において、ターポリマーは、ハロゲン化されている。適する充填剤の例には、カーボンブラック、シリカ及びそれらの組合わせが含まれる。
本発明は又、一つの態様では少なくとも6の、他の態様では少なくとも9の、誘電率を有する希釈剤中で、C乃至Cイソオレフィンモノマー、C乃至C14マルチオレフィンモノマー及びp−アルキルスチレンモノマーを、ルイス酸、及びエラストマーターポリマーを生成するための少なくとも一つの開始剤の存在下で化合させることを含む、エラストマーターポリマー組成物を製造するための方法を包含する。適する開始剤の例には、t−ブチルクロリド、2−アセチル−2−フェニルプロパン(酢酸クミル)、2−メトキシ−2−フェニルプロパン(クミルメチルエーテル)、1,4−ジ(2−メトキシ−2−プロピル)ベンゼン(ジ(クミルメチルエーテル));例えば、2−クロロ−2−フェニルプロパン、クミル塩化物[(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン]、1,4−ジ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン[ジ(クミルクロリド)]及び1,3,5−トリ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン[トリ(クミルクロリド)]のようなクミルハロゲン化物、特に、クミル塩化物;例えば、2−クロロ−2,4,4−トリメチルペンタン(TMPCl)、2−ブロモ−2,4,4−トリメチルペンタン(TMPBr)及び2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメチルヘプタンのような脂肪族ハロゲン化物、特に脂肪族塩化物;1,4−ジ((2−ヒドロキシル−2−プロピル)−ベンゼン)、2,6−ジヒドロキシル−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン、1−クロロアダマンタン及び1−クロロボルナン、5−tert−ブチル−1,3−ジ(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼンのようなクミル及び脂肪族ヒドロキシル、並びに同様の化合物又は先に挙げられた化合物の混合物が含まれる。
発明の詳細な記載
本発明は、イソブチレン誘導単位、スチレン系誘導単位及びマルチオレフィン誘導単位を有するイソブチレン系ターポリマーを製造する方法、並びにそれらのターポリマー及びハロゲン化ターポリマーの組成物を包含する。本発明のターポリマーは、少なくとも、モノマー類の混合物、ルイス酸触媒、開始剤及び希釈剤を用いるカルボカチオン性重合方法により製造され得る。その重合は、典型的には、スラリーにおいて又は溶液において行われる。共重合反応器は、触媒、開始剤又はモノマー類と錯化し得る不純物を実質的に含まずに維持される。無水条件が好ましく、活性水素原子を有する成分(水、アルコール等)のような反応性不純物は、モノマー及び希釈剤から、本技術分野でよく知られた技術により望ましくは除去される。
本明細書中で用いられているように、「触媒系」という用語は、後に記載される開始剤及び本明細書中で記載される他の少量の触媒成分と同様に、ルイス酸、又はオレフィンモノマーの重合を活性化させるために用いられる他の金属錯体をいい、それらを含有する。
本明細書で用いられているように、「重合系」という用語は、ブチル系反応器内の、少なくとも触媒系、希釈剤、モノマー類及び反応されたモノマー(ポリマー)を含む。「ブチル系」反応器とは、小さい、実験室規模の回分反応器又は大きなプラント規模反応器のようないずれかの適する反応器をいう。そのような反応器の一つの態様は、連続性流動攪拌槽反応器(“CFSTR”) であり、米国特許第5,417,930号に見出される。それらの反応器において、スラリー(反応されたモノマー)は、外殻側における沸騰するエチレンが冷却をさせながら、ポンプにより熱交換器の管を循環し、スラリー温度は、沸騰エチレン温度、要求される熱フラックス及び熱伝達に対する全体的な抵抗性により決定される。
本明細書で用いられるように、「希釈剤」という用語は、重合反応のための反応媒体として作用することができる、室温及び大気圧において液体又は気体である、1つの物質又は2つ以上の物質の混合物を意味する。
本明細書で用いられているように、「スラリー」という用語は、重合された反応されたモノマーが希釈剤から沈殿された段階まで重合された反応されたモノマーをいう。スラリー「濃度」は、それらの反応されたモノマーの重量%‐‐スラリー、希釈剤、未反応モノマー及び触媒系の総重量に基づく反応されたモノマーの重量%、である。
「エラストマー」という用語は、本明細書で用いられているように、「ゴム」という用語と互換的に用いられており、ASTM 1566における定義と一致している。
本明細書で用いられているように、周期表の族の新しい番号付け体系は、Hawley’s Condensed Chemical Dictionary 852(13版、1997年)におけるように用いられる。
本明細書で用いられているように、モノマーのポリマー及びコポリマーは、相当するモノマー「から誘導された単位(誘導単位)」を有する又は含むポリマー及びコポリマーとして言及される。従って、例えば、イソプレン及びイソブチレンモノマーの重合により生成されたコポリマーは、イソプレン誘導単位及びイソブチレン誘導単位のコポリマーとして言及され得る。
本明細書において用いられているように、「ブチルゴム」は、イソブチレンのようなイソオレフィンから誘導された反復単位から主に構成されるが、イソプレンのようなマルチオレフィンから誘導される反復単位を含有するポリマーを意味すると定義され、「ターポリマー」という用語は、イソオレフィン誘導単位、マルチオレフィン誘導単位及びスチレン系誘導単位を有するポリマーを記載するために用いられる。
本明細書で用いられているように、「スチレン系」という用語は、スチレン又は置換されたスチレンモノマー単位のいずれかをいう。「置換された」により、例えば、ハロゲン(塩素、臭素、フッ素又はヨウ素)、アミノ、ニトロ、スルホキシ(スルホネート又はアルキルスルホネート)、チオール、アルキルチオール及びヒドロキシ;1乃至20の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル、1乃至20の無炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、二級ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ及びデシルオキシを含むアルコキシ;少なくとも一つのハロゲンにより置換された、1乃至20の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキルを意味し、例えば、クロロメチル、ブロモメチル、フルオロメチル、ヨードメチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、2−フルオロエチル、3−クロロプロピル、3−ブロモプロピル、3−フルオロプロピル、4−クロロブチル、4−フルオロブチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、ジフルオロメチル、ジヨードメチル、2,2−ジクロロエチル、2,2−ジブロモエチル、2,2−ジフルオロエチル、3,3−ジクロロプロピル、3,3−ジフルオロプロピル、4,4−ジクロロブチル、4,4−ジフルオロブチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,3,3−トリフルオロプロピル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル及び2,2,3,3−テトラフルオロプロピルを含むハロアルキルから選ばれる少なくとも一つの置換基により置換を意味する。
本明細書で用いられているように、「置換されたアリール」という用語は、例えば、ハロゲン(塩素、臭素、フッ素又はヨウ素)、アミノ、ニトロ、スルホキシ(スルホネート又はアルキルスルホネート)、チオール、アルキルチオール及びヒドロキシ;1乃至20の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル;1乃至20の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、第二ブトキシ、第三ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ及びデシルオキシを含むアルコキシ;少なくとも一つのハロゲンにより置換された、1乃至20の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキルを意味し、例えば、クロロメチル、ブロモメチル、フルオロメチル、ヨードメチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、2−フルオロエチル、3−クロロプロピル、3−ブロモプロピル、3−フルオロプロピル、4−クロロブチル、4−フルオロブチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、ジフルオロメチル、ジヨードメチル、2,2−ジクロロエチル、2,2−ジブロモエチル、2,2−ジフルオロエチル、3,3−ジクロロプロピル、3,3−ジフルオロプロピル、4,4−ジクロロブチル、4,4−ジフルオロブチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,3,3−トリフルオロプロピル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル及び2,2,3,3−テトラフルオロプロピルを含むハロアルキルから選ばれる少なくとも一つの置換基により置換されたフェニル、ナフチル及び他の芳香族基を意味する。
ブチル系ゴムは、イソオレフィンと共役されたジエン‐‐又はマルチオレフィン系コモノマーとの重合反応により製造される、従って、イソオレフィン誘導単位及びマルチオレフィン誘導単位を有する、イソブチレン系ポリマーである。本発明のターポリマーは、付加的なコモノマー(例えば、スチレン系モノマー)もポリマー鎖に組み込まれる他は、伝統的なブチルゴムのための方法と同様の仕方で製造される。触媒及び開始剤系(後により詳細に記載される)に関連して用いられるオレフィン重合供給原料は、その重合がカチオン的に開始されることが知られているオレフィン系化合物である。好ましくは、本発明において用いられるオレフィン重合供給源料は、ブチル系ゴムポリマーの製造において従来から用いられているオレフィン系化合物である。そのターポリマーは、少なくとも(1)イソブチレンのようなC乃至Cイソオレフィンモノマー成分、(2)スチレン系モノマー及び(3)マルチオレフィンモノマー成分を有するコモノマー混合物を反応させることにより製造される。
本発明のターポリマーは、各モノマー誘導単位の範囲により画定され得る。イソオレフィンは、一つの態様では総ターポリマーの少なくとも70重量%の、他の態様では少なくとも80重量%の、さらに他の態様では少なくとも90重量%の、さらに他の態様では70重量%乃至99.5重量%の、他の態様では85重量%乃至99.5重量%の範囲である。スチレン系モノマーは、一つの態様では、総ターポリマーの0.5重量%乃至30重量%、他の態様では1重量%乃至25重量%、さらに他の態様では2重量%乃至20重量%、さらに他の態様では5重量%乃至20重量%、存在する。マルチオレフィン成分は、一つの態様では30重量%乃至0.2重量%、他の態様では15重量%乃至0.5重量%、ターポリマーにおいて存在する。さらに他の態様では、ターポリマーの8重量%乃至0.5重量%がマルチオレフィンである。ターポリマーの望ましい態様は、ターポリマーの重量に基づいた、いずれかの下限重量%と組み合わされたいずれかの上限重量%のいずれかの組み合わせを含み得る。
イソオレフィンは、一つの態様においてイソブチレン、イソブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン及び4−メチル−1−ペンテンから選ばれるC乃至C化合物であり得る。スチレン系モノマーは、いずれかの置換されたスチレンモノマーであることができ、望ましくは、スチレン、α−メチルスチレン、又はアルキルがC乃至Cアルキル又は分岐鎖アルキルから選ばれるアルキルスチレン(オルト、メタ又はパラ)から選ばれる。望ましい態様では、スチレン系モノマーは、p−メチルスチレンである。マルチオレフィンは、共役されているか又は共役されていないC乃至C14ジエンであることができ、一つの態様では、イソプレン、ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ミルセン、6,6−ジメチル−フルベン、ヘキサジエン、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン及びピペリレンから選ばれる。
イソモノオレフィン、スチレン系モノマー及びマルチオレフィンモノマー、特に、イソブチレン、p−メチルスチレン及びイソプレンは、カチオン性条件下で共重合され得る。例えば、PCT特許出願公開WO00/27807及びWO01/04731、米国特許第3,560,458号及び米国特許第5,162,445号を参照。共重合は、少なくとも一つのルイス酸触媒を用いて行われる。望ましい触媒は、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、チタン、ジルコニウム、錫、バナジウム、砒素、アンチモン及びビスマスを含む、元素の周期表4族、13族及び15族からの金属に基づいたルイス酸である。一つの態様において、金属は、アルミニウム、ホウ素及びチタンであり、アルミニウムが望ましい。
13族ルイス酸は、一般式、RMX3−n
(式中、Mは13属金属であり、Rは、C乃至C12アルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール及びシクロアルキル基から選ばれる一価の炭化水素基であり、nは0乃至3の整数であり、Xはフッ素、塩素、臭素及びヨウ素から個々に選ばれるハロゲンであり、好ましくは塩素である)
を有する。「アリールアルキル」という用語は、アルキル位に存在する、脂肪族及び芳香族構造の両方を有する基をいう。「アルキルアリール」という用語は、アリール位に存在する、脂肪族及び芳香族構造の両方を含む基をいう。それらのルイス酸の非限定例には、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、三フッ化ホウ素、エチルアルミニウムジクロリド(EtAlCl又はEADC)、ジエチルアルミニウムクロリド(EtAlCl又はDEAC)、エチルアルミニウムセスキクロリド(Et1.5AlCl1.5又はEASC)、トリメチルアルミニウム及びトリエチルアルミニウムが含まれる。
4族ルイス酸は、一般式、MX
(式中、Mは4族金属であり、Xは配位子であり、好ましくはハロゲンである)
を有する。非限定例には、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム又は四塩化錫が含まれる。
15属ルイス酸は、一般式、MX
(式中、Mは15属金属であり、Xは配位子であり、好ましくはハロゲンであり、yは3乃至5の整数である。)
を有する。非限定例には、四塩化バナジウム及び五フッ化アンチモンが含まれる。一つの態様において、ルイス酸は、AlCl、EADC、EASC、DEAC、BF、TiCl等を含む、イソブチレンコポリマーのカチオン性重合に有用な化合物のいずれかであり、一つの態様においてEASC及びEADCが望ましい。
大規模の連続性スラリー反応器における触媒効率(ルイス酸に基づいて)は、ルイス酸対開始剤のモル比を制御することにより、好ましくは、10,000ポンドのポリマー/触媒ポンド乃至300ポンドのポリマー/触媒ポンドに維持され、望ましくは、4,000ポンドのポリマー/触媒ポンド乃至1,000ポンドのポリマー/触媒ポンドに維持される。
本発明の一つの態様によれば、ルイス酸触媒は、開始剤と組み合わせて用いられる。開始剤は、下記式(A):
Figure 2005513178
[式中、Xはハロゲンであり、望ましくは塩素又は臭素であり、Rは、水素、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、C乃至C200アルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリール、C乃至C10シクロアルキル及び下記式(B):
Figure 2005513178
{式中、Xはハロゲンであり、望ましくは塩素又は臭素であり、Rは、C乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルから選ばれ、Rは、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、フェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン及び--(CH)n--(式中、nは1乃至10の整数である)}により表される基から選ばれ、
、R及びRは又、アダマンチル又はボルニル環系を形成することができ、一つの態様では、X基は第三炭素位に存在する]
により記載される。
本明細書で用いられているように、「アルケニル」という用語は、例えば、C基、C基等のような単−又は多−不飽和アルキル基をいう。
式(A)におけるRについての先の構造式基(B)の置換は、下記式(C):
Figure 2005513178
(式中、X、R、R、R、R及びRは先に定義した通りである)
をもたらす。構造式(C)により表される化合物は、2つの離れたハライドを有する。
実質的に線状のコポリマーの製造には、単−又は二−官能性開始剤が好ましいが、分岐したコポリマーの製造が望ましい場合、多官能性開始剤が用いられる。
一つの望ましい態様では、開始剤は、構造(D):
Figure 2005513178
(式中、Xはハロゲンであり、mの値は1乃至60である)で表されるイソブチレンのオリゴマー及びその混合物である。他の態様では、mは2乃至40である。この構造は又、一つの態様では2,500以下の、他の態様では、1.200以下のMnを有する第三アルキルクロリド末端ポリイソブチレンとしても記載される。
適する開始剤の非限定例は、炭化水素酸のクミルエステル及びアルキルクミルエーテル及び他のクミル化合物及び/又はハロゲン化有機化合物、特に、例えば、t−ブチルクロリド、2−アセチル−2−フェニルプロパン(酢酸クミル)、2−メトキシ−2−フェニルプロパン(クミルメチルエーテル)、1,4−ジ(2−メトキシ−2−プロピル)ベンゼン[ジ(クミルメチルエーテル)]のような第二又は第三ハロゲン化化合物;クミルハロゲン化物、特に、例えば、2−クロロ−2−フェニルプロパン、塩化クミル(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン)、1,4−ジ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン[ジ(クミルクロリド)]及び1,3,5−トリ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン[トリ(クミルクロリド)]のようなクミル塩化物;脂肪族ハロゲン化物、特に、例えば、2−クロロ−2,4,4−トリメチルペンタン(“TMPCl”)、2−ブロモ−2,4,4−トリメチルペンタン(“TMPBr”)及び2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメチルヘプタンのような脂肪族塩化物;1,4−ジ((2−ヒドロキシル−2−プロピル)−ベンゼン)、2,6−ジヒドロキシル−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン、1−クロロアダマンタン及び1−クロロボルナン、5−tert−ブチル−1,3−ジ(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼンのようなクミル及び脂肪族ヒドロキシル、並びに同様の化合物である。他の適する開始剤は、米国特許第4,946,899号、3,560,458号に開示されている。それらの開始剤は、一般的に、C以上の第三又はアリル性アルキル又はベンジル性ハライドであり、多官能性開始剤を含み得る。それらの開始剤の望ましい例には、TMPCl、TMPBr、2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン、「ジ−」及び「トリ−」クミルクロリド又はブロミドと同様にクミルクロリドが含まれる。
選ばれる希釈剤又は希釈剤混合物は、ある程度の極性を有する希釈剤媒体を提供しなくてはならない。この要件を満たすためには、非極性及び極性の希釈剤の混合物は用いられ得るが、極性希釈剤の一つ又は混合物が好ましい。適する非極性希釈剤成分には、炭化水素が含まれ、好ましくは、芳香族又は環式炭化水素又はそれらの混合物が含まれる。そのような化合物には、例えば、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、二硫化炭素等が含まれる。適する極性希釈剤には、ハロゲン化炭化水素、直鎖、分岐鎖又は環式炭化水素が含まれる。具体的な化合物には、塩化エチル、塩化メチレン、メチルクロリド(クロロメタン)、CHCl、CCl、n−ブチルクロリド、クロロベンゼン及び他の塩素化炭化水素のような好ましい液体希釈剤が含まれる。適する極性及び可溶性を得るために、その希釈剤、すなわち希釈剤混合物、が極性及び非極性の希釈剤の混合物である場合、その混合物は、好ましくは、容量基準で少なくとも70%の極性成分である。
希釈剤の相対的極性度は、希釈剤の誘電率で記載され得る。一つの態様において、希釈剤は、5より大きい、他の態様では6より、大きい誘電率(20乃至25℃において測定されたとき)を有する。さらに他の態様では、希釈剤の誘電率は、7より大きい、さらに他の態様では8より大きい。望ましい態様において、希釈剤の誘電率は9より大きい。単一の希釈剤での誘電率(20乃至25℃)の例は、CRC Handbook of Chemistry and Physics 6−151乃至6−173(D.R. Line編、82版、CRC Press 2001)によるように、クロロメタン(10)、ジクロロメタン(8.9)、二硫化炭素(2.6)、トルエン(2.4)及びシクロヘキサン(2.0) である。
典型的には、生成物の分子量は、温度、モノマー及び開始剤の濃度、反応体の性質及び同様の因子により決定される。結果として、異なる反応条件により、異なる分子量及び/又はターポリマーにおける異なるモノマー組成の生成物が生じる。従って、本技術分野において広範に用いられており、実施例において示されている技術である、反応の間、周期的に行われる試料の検査により、又は反応器の流出物をサンプリングすることにより、反応の過程をモニターすることによって、望ましい反応生成物の合成が得られる。
本発明は、ターポリマーを製造する方法に限定されない。ターポリマーは、例えば、回分重合又は連続性スラリー重合を用いて、いずれかの容量規模で製造され得る。本発明の実施において用いられ得る反応器には、従来のいずれかの反応器及びそれに同等の反応器が含まれる。好ましい反応器には、米国特許第5,417,930号に開示されているような、連続性スラリー法を行うことができる反応器が含まれる。反応器ポンプ羽根車は、アップポンピング種又はダウンポンピング種のものであることができる。反応器は、十分な量の、望ましい特徴を有するポリマーが生成されるように、モノマー含有供給原料流れの重合を触媒するのに有効な本発明の触媒系の十分な量を含有する。一つの態様では、供給原料流れは、30重量%より多い(モノマー類、希釈剤及び触媒系の総重量に基づいて)、他の態様では35重量%より多い、総モノマー濃度を有する。さらに他の態様では、供給原料流れは、モノマー類、希釈剤及び触媒系の総重量に基づいて、35重量%乃至50重量%のモノマー濃度を有する。凝集相、すなわち、モノマー類と触媒が、反応し、ポリマーを生成するために、互いに接触している相、も同じモノマー濃度を有し得る。
供給原料流れ又は凝集相は、本発明の一つの態様において、シリカカチオン生成種を実質的に含有しない。シリカカチオン生成種を実質的に含有しないということは、供給原料流れ又は凝集相においてモノマーの総重量に基づいて0.0005重量%以下しかシリカ種が存在しないことを意味する。シリカカチオン生成種の典型的な例は、式、RSiX又はRSiX等(各“R”はアルキルであり、“X”はハロゲンである)を有するハロ−アルキルシリカ化合物である。
反応条件は、典型的には、反応媒体を液体状態に維持するのに、かつ望ましい特徴を有する望ましいポリマーを生成するために、望ましい温度、圧力及び滞留時間が、効果的であるような条件である。モノマー供給原料流れは、典型的には、重合条件下で触媒と不利に反応性である不純物を実質的に含有しない。例えば、モノマー供給原料は、塩基(KO、NaOH、CaCO及び他の水酸化物、酸化物及び炭酸化物のような)、硫黄含有化合物(HS、COS及び有機メルカプタン、例えば、メチルメルカプタン、エチルメルカプタンのような)、N含有化合物、アルコールのような酸素含有塩基等を実質的に含有してはならない。実質的に含有しないということは、先に記載の種が存在したとしても0.0005重量%以下の程度である。
一つの態様において、触媒系の存在下で一緒に接触されるモノマー類の比は、モノマーの総重量に基づいて、98重量%のイソオレフィン、1.5重量%のスチレン系モノマー及び0.5重量%のマルチオレフィン("98/1.5/1.5")乃至50/25/25重量比の範囲である。例えば、イソオレフィンモノマーは、モノマーの総重量に基づいて、一つの態様では、50重量%乃至98重量%、他の態様では70重量%乃至90重量%、存在し得る。スチレン系モノマーは、モノマーの総重量に基づいて、一つの態様では1.5重量%乃至25重量%、他の態様では5重量%乃至15重量%、存在し得る。マルチオレフィンは、モノマーの総重量に基づいて、一つの態様では0.5重量%乃至25重量%、他の態様では2乃至10重量%、さらに他の態様では3重量%乃至5重量%、存在し得る。
重合反応温度は、標準プロセス変数及び経済的考察、例えば、速度、温度制御等と同様に、目的のポリマーの分子量及び重合されるモノマーに基づいて都合よく選ばれる。重合のための温度は、一つの態様では、10℃から重合系の凍結温度までであり、他の態様では−25℃乃至−120℃である。さらに他の態様では−40℃乃至−100℃、さらに他の態様では−70℃乃至−100℃である。さらに他の望ましい態様では、その温度範囲は、−80℃乃至−99℃の範囲である。その温度は、望ましいポリマー分子量が得られるように選ばれ、その温度範囲は、ここに開示されたいずれかの上限といずれかの下限のいずれかの組み合わせを含み得る。
触媒(ルイス酸)対モノマーの用いられる比は、カルボカチオン性重合法のための本技術分野における従来の比である。連続性のスラリー又は溶液法においては、特定のモノマー対触媒の比が望ましく、小さい実験室規模のポリマー合成ではほとんどのいずれの比も適している。モノマーに対する触媒のモル比は、本発明の一つの態様では0.10乃至20であり、他の態様では0.5乃至10の範囲である。さらに他の望ましい態様では、開始剤に対するルイス酸の比は0.75乃至2.5であり、さらに他の望ましい態様では1.25乃至1.5の範囲である。反応器における開始剤の総濃度は、一つの態様では50乃至300ppmであり、他の態様では100乃至250ppmである。触媒供給原料流れにおける開始剤の濃度は、一つの態様では500ppm乃至3,000ppmであり、他の態様では1,000ppm乃至2,500ppmである。反応器における開始剤の量を記載する他の方法は、ポリマーに対する量による。一つの態様では0.25乃至5.0モルのポリマー/モル開始剤であり、他の態様では0.5乃至3.0モルのポリマー/モル開始剤である。
塩素又は臭素がマルチオレフィン誘導単位(例えば、イソプレン残基単位)の不飽和と迅速に反応し得てハロゲン化ポリマーを生成することは知られている。
ブチルポリマーのようなポリマーをハロゲン化する方法は、米国特許第2,964,489号、米国特許第2,631,984号、米国特許第3,099,644号、米国特許第4,254,240号、米国特許第4,554,326号、米国特許第4,681,921号、米国特許第4,650,831号、米国特許第4,384,072号、米国特許第4,513,116号及び米国特許第5,681,901号に開示されている。ハロブチルゴムを製造するための典型的ハロゲン化法は、望ましい量の塩素又は臭素をブチルゴムのセメント(溶液)に注入し、ハロゲン化反応器において、かなり短い滞留時間、典型的には1分未満、反応体を荒々しく混合し、続いてHCl又はHBr及び未反応のハロゲンの中和を行うことを含む。ハロゲン化ブチルゴムの具体的な構造は複雑であり、ハロゲン化条件によると考えられていることは本技術分野においてよく知られている。本発明の臭化ターポリマーもそうであるように、ほとんどの商業的ブロモブチルゴムは、「構造III」型臭素化部分の生成が最小化される条件下で製造される。例えば、Anthony Jay Diasによる5 Polymeric Materials Encyclopedia 3485乃至3492頁(Joseph C.Salamone編、CRC Press、1996年)を参照。それは、典型的には、光又は高温のような遊離基源の不存在を意味する。代替として、ハロゲン化は、押出機又は他のゴム混合装置において溶媒の不存在下でポリマー溶融体において行われ得る。
ポリマー主鎖及びそれに組み込まれるスチレン系部分に位置するハロゲンを含む、ハロゲン化ターポリマーにおけるハロゲンの最終含量は、用途及び望ましい硬化性能による。本発明の典型的なハロゲン化ターポリマーのハロゲン含量は、ターポリマーの重量に基づいて、一つの態様では0.05重量%乃至5重量%の範囲であり、他の態様では0.2重量%乃至3重量%の範囲であり、さらに他の態様では0.8重量%乃至2.5重量%の範囲である。さらに他の態様では、ターポリマーに存在するハロゲンの量は、10重量%未満であり、他の態様では8重量%未満であり、さらに他の態様では6重量%未満である。他の方法で記載すると、ターポリマーに組み込まれるハロゲンの量は、ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モルに対して、一つの態様では5モル%未満であり、他の態様では0.1乃至2.5モル%であり、他の態様では0.2乃至2モル%であり、さらに他の態様では0.4乃至1.5モル%である。ハロゲン化の望ましい程度は、上限のいずれかの重量%又はモル%と下限のいずれかの重量%又はモル%のいずれかの組み合わせを含み得る。
他の態様において、本発明の典型的なハロゲン化ターポリマーの主鎖(イソプレン誘導単位)におけるハロゲン含量は、ターポリマーの重量に基づいて、一つの態様では0.05重量%乃至5重量%、他の態様では0.2重量%乃至3重量%、さらに他の態様では0.8重量%乃至2.5重量%、である。さらに他の態様では、ターポリマーに存在するハロゲンの量は、10重量%未満であり、他の態様では8重量%未満であり、さらに他の態様では6重量%未満である、他の方法で記載すると、ターポリマーに組み込まれるハロゲンの量は、ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に対して、一つの態様では5モル%未満であり、他の態様では0.1乃至2.5モル%であり、他の態様では0.2乃至2モル%であり、さらに他の態様では0.4乃至1.5モル%である。ハロゲン化の望ましい程度は、上限のいずれかの重量%又はモル%と下限のいずれかの重量%又はモル%のいずれかの組み合わせを含み得る。
さらに他の態様では、スチレン系部分、例えばp−メチルスチレン(従って、p−ハロメチルスチレンを生成する)、におけるハロゲン含量は0.05重量%乃至5重量%であり、さらに他の態様では0.2重量%乃至3重量%であり、さらに他の態様では0.2重量%乃至2重量%であり、さらに他の態様では0.2重量%乃至1重量%であり、さらに他の態様では0.5重量%乃至2重量%であった。
ターポリマーの分子量、数平均分子量等は、例えば、モノマー混合物に最初に存在するマルチオレフィンの量、開始剤に対するルイス酸の比、反応器温度及び他の因子のような、用いられる反応条件による。本発明のターポリマーは、一つの態様では1,000,000以下の、他の態様では800,000以下の、数平均分子量(Mn)を有する。さらに他の態様では、400,000以下の、さらに他の態様では300,000以下の、さらに他の態様では180,000以下の、Mnを有する。他の態様では、ターポリマーのMn値は、他の態様では少なくとも80,000、さらに他の態様では少なくとも100,000であり、さらに他の態様では少なくとも150,000であり、さらに他の態様では少なくとも300,000である。ターポリマーのMnにおける望ましい範囲は、いずれかの上限といずれかの下限のいずれかの組み合わせであることができる。
ターポリマーは、一つの態様では2,000,000以下の、他の態様では1,000,000以下の、さらに他の態様では800,000以下の、さらに他の態様では500,000以下の、重量平均分子量(Mw)を有する。ターポリマーについてのMw値は、さらに他の態様では少なくとも80,000であり、他の態様では少なくとも100,000であり、さらに他の態様では少なくとも150,000であり、さらに他の態様では少なくとも200,000である。ターポリマーのMw値における望ましい範囲は、いずれかの上限といずれかの下限のいずれかの組み合わせであることができる。
ターポリマーのピーク分子量値(Mp)は、一つの態様では少なくとも2,000,000であり、他の一つの態様では少なくとも100,000であり、他の態様では少なくとも150,000であり、さらに他の態様では少なくとも300,000である。ターポリマーのMp値は、他の態様では600,000以下であり、さらに他の態様では400,000以下である。ターポリマーのMpにおける望ましい範囲は、いずれかの上限といずれかの下限のいずれかの組み合わせであることができる。
ターポリマーは、一つの態様では7.0未満の、他の態様では4.0未満の、さらに他の態様では1.5乃至3.8の、分子量分布(Mw/Mn又はMWD)を有する。さらに他の態様では、MWD値は、2.0乃至3.5である。MWD値は、いずれかの上限といずれかの下限のいずれかの組み合わせであることができる。
本発明のターポリマーは、一つの態様では20MU乃至60MUの、他の態様では25MU乃至55MUの、さらに他の態様では30MU乃至50MUの、ムーニー粘度(1+8、100℃)を有する。
ターポリマー及び/又はハロゲン化ターポリマーは、一つ以上の第二ゴム成分、硬化系、特に硫黄硬化系、カーボンブラック又はシリカのような少なくとも一つの充填剤、及びゴム配合技術において共通の他の少量の成分のような他の成分を含む組成物の一部であり得る。ターポリマー又はハロゲン化ターポリマーは、組成物において、一つの態様では5phr乃至100phr、他の態様では20phr乃至100phr、さらに他の態様では30phr乃至90phr、さらに他の態様では40phr乃至80phr、さらに他の態様では20phr乃至50phr、さらに他の態様では15phr乃至55phr、他の態様では100phr以下、存在し得る。
第二ゴム成分
本発明の組成物において第二ゴム成分が存在し得る。それらのゴムには、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリ(スチレン−ブタジエン)ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリ(イソプレン−ブタジエン)ゴム(IBR)、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、ポリスルフィド、ニトリルゴム、プロピレンオキシドポリマー、星型分岐ブチルゴム及びハロゲン化星型分岐ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、星型分岐ブチル(ポリイソブチレン/イソプレンコポリマー)ゴム、星型分岐したハロゲン化(好ましくは臭素化又は塩素化)ブチル(ポリイソブチレン/イソプレンコポリマー)ゴム;例えばイソブチレン誘導単位、p−メチルスチレン誘導単位及びp−ブロモメチルスチレン誘導単位のターポリマーのような、ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン)及びハロゲン化ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン)、並びにそれらの混合物が含まれるがそれらに限定されない。
存在する第二ゴム成分の望ましい態様は、天然ゴムである。天然ゴムは、SubramaniamによるRubber Technology、179乃至208頁(Maurice Morton, Chapman & Hall、1995年)に詳細に記載されている。本発明の天然ゴムの望ましい態様は、SMR CV、SMR 5、SMR 10、SMR 20及びSMR 50及びそれらの混合物のようなマレーシアゴムから選ばれ、天然ゴムは、30乃至120の、より好ましくは40乃至65の、100℃(ML 1+4)におけるムーニー粘度を有する。本明細書で記載されているムーニー粘度試験は、ASTM D−1646による。
ポリブタジエン(BR)ゴムは、本発明の組成物において有用な他の望ましい第二ゴムである。100℃(ML 1+4)において測定されるポリブタジエンゴムのムーニー粘度は、35乃至70の範囲であり得て、他の態様では40乃至約65であり、さらに他の態様では45乃至60である。本発明において有用なそれらの合成ゴムのいくつかの商業的な例は、NATSYNTM(Goodyear Chemical Company)及びBUDENETM 1207又はBR 1207(Goodyear Chemical Company)である。望ましいゴムは、高シス−ポリブタジエン(シス−BR)である。「シス−ポリブタジエン」又は「高シス−ポリブタジエン」は、シス成分が少なくとも95%である1,4−シス−ポリブタジエンが用いられることを意味する。本発明の組成物において用いられる高シス−ポリブタジエンの商業的製品の例は、組成物BUNDENETM 1207である。
EPM及びEPDMのようなエチレン誘導単位及びプロピレン誘導単位のゴムも第二ゴムとして適している。EPDMを製造するのに適するコモノマーの例は、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン等である。それらのゴムは、Rubber Technology 260−283頁(1995年)に記載されている。適するエチレン−プロピレンゴムは、VISTALONTM(ExxonMobil Chemical Company、テキサス州ヒューストン)として市販されている。
他の態様において、ターポリマー組成物の一部としての第二ゴムは、ハロゲン化ゴムである。ハロゲン化ブチルゴムは、臭素化ブチルゴムであり、他の態様では塩素化ブチルゴムである。ハロゲン化ブチルゴムの一般的性質及び処理は、The Vanderbilt Rubber Handbook、105−122頁(Rovert F.Ohm編、R.T.Vanderbilt Co.Inc.、1990年)及びRubber Technology、311−321頁(1995年)に記載されている。ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム及び星型分岐ブチルゴムは、Edward Kresge及びH.C.Wangによる8 Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、934−955頁(John Wiley & Sons,Inc.、4版、1993年)に記載されている。
本発明の第二ゴム成分には、1つ以上の臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、星型分岐ブチルゴム、星型分岐ハロゲン化(好ましくは臭素化又は塩素化)ブチル(ポリイソブチレン/イソプレンコポリマー)ゴム、例えば、イソブチレン誘導単位、p−メチルスチレン誘導単位及びp−ブロモメチルスチレン誘導単位のターポリマー(BrIBMS)のようなハロゲン化ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン)、米国特許第5,162,445号、米国特許第4,074,035号及び米国特許第4,395,506号におけるような同様のハロメチル化芳香族インターポリマー;ハロゲン化イソプレン及びハロゲン化イソブチレンコポリマー、ポリクロロプレン等、並びにそれらのいずれかの混合物が含まれるが、それらに限定されない。ハロゲン化ゴム成分のいくつかの態様は、米国特許第4,703,091号及び米国特許第4,632,963号にも記載されている。
本発明の1つの態様では、第二の「ゴム」成分として、いわゆる半結晶質コポリマー(“SCC”)が存在する。半結晶質コポリマーは、PCT特許出願公開WO00/69966に記載されている。一般的に、SCCは、1つの態様ではエチレン誘導単位又はプロピレン誘導単位及びα−オレフィン誘導単位のコポリマーであり、α−オレフィンは、一つの態様では4乃至16の炭素原子を有し、他の態様では、SCCは、エチレン誘導単位及びα−オレフィン誘導単位のコポリマーであり、α−オレフィンは4乃至10の炭素原子を有し、そのSCCは、ある程度の結晶質を有する。他の態様において、SCCは、1−ブテン誘導単位及び他のα−オレフィン誘導単位のコポリマーであり、他のα−オレフィンは5乃至16の炭素原子を有し、SCCは又、ある程度の結晶質を有する。SCCは、又、エチレンとスチレンのコポリマーであることができる。
エラストマー組成物の第二ゴム成分は、1つの態様では90phr以下の範囲で、他の態様では50phr以下の範囲で、他の態様では40phr以下の範囲で、さらに他の態様では30phr以下の範囲で、存在し得る。さらに他の態様では、第二ゴムは少なくとも2phr、他の態様では少なくとも5phr、さらに他の態様では少なくとも10phr、存在し得る。望ましい態様は、いずれかの上限phrといずれかの下限phrのいずれかの組み合わせを含み得る。例えば、NR及びBRのような個々のゴム又はゴムのブレンドとしての第二ゴムは、1つの態様では5乃至90phr、他の態様では10乃至80phr、さらに他の態様では30乃至70phr、さらに他の態様では40乃至60phr、さらに他の態様では5乃至50phr、さらに他の態様では5乃至40phr、さらに他の態様では20乃至60phr、さらに他の態様では20乃至50phr、存在し、選ばれる態様は、組成物の望ましい最終使用用途による。
充填剤
本発明のエラストマー組成物は、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ、シリケート、タルク、二酸化チタン、でんぷん、並びに木粉のような他の有機充填剤及びカーボンブラックのような一つ以上の充填剤成分を含み得る。1つの態様では、充填剤はカーボンブラック又は改質カーボンブラックである。1つの態様において、充填剤は、本発明の組成物の10乃至150phrの、より好ましくは、30乃至120phrの、含量で存在する補強級カーボンブラックである。有用なグレードのカーボンブラックは、Rubber Technology 59−85頁(1995年)に記載されており、N110乃至N990の範囲である。より望ましくは、例えば、タイヤトレッドにおいて有用なカーボンブラックの態様は、ASTM(D3037、D1510及びD3765)において規定されたN229、N351、N339、N220、N234及びN110である。例えば、タイヤにおけるサイドウォールに有用なカーボンブラックの態様は、N330、N351、N550、N650、N660及びN762である。例えば、インナーライナー又はインナーチューブにおいて有用なカーボンブラックの態様は、N550、N650、N660、N762、N990及びRegal 85(Cabot Corporation Alpharetta、ジョージア州)等である。
表層剥離されたクレーも本組成物中に存在し得る。「ナノクレー」とも呼ばれる。それらのクレーは、よく知られており、それらの特定、製造方法及びポリマーとのブレンド化は、例えば、日本特許出願公開2000−109635、日本特許出願公開2000−109605、日本特許出願公開11−310643、DE19726278、PCT特許出願公開WO98/53000、米国特許第5,091,462号、米国特許第4,431,755号、米国特許第4,472,538号、米国特許第5,910,523号に開示されている。本発明の目的のために適する膨潤性層状クレー物質には、バーミュキュライト、ハロイサイト、アルミネート酸化物、ハイドロタルサイト等と同様に、天然の又は合成の層状シリケート、特に、モノモンモリロナイト、ノントロナイト、バイデル石、ボルコンスコアイト、ラポナイト、ヘクトライト、サポナイト、ソーコナイト、マガダイト、ケニアイト、スチーブンサイト等のようなスメクチッククレーが含まれる。それらの層状クレーは、一般的に、一緒に結合され、中間層表面に存在するNa、Ca+2、K又はMg+2のような交換できるカチオンを有する、1つの態様では4乃至20オングストロームの、他の態様では8乃至12オングストロームの、厚さを有する複数のシリケート小板を含有する粒子を構成する。
層状クレーは、層状シリケートの中間層表面に存在するカチオンとイオン交換反応を受けることができる有機分子(膨潤剤)での処理により内位添加され、表層剥離され得る。適する膨潤剤には、アンモニウム、アルキルアミン、又は脂肪族、芳香族もしくはアリール脂肪族アミン、ホスフィンもしくはスルフィドのアルキルアンモニウム (第一、第二、第三及び第四)、ホスホニウムもしくはスルホニウム誘導体のようなカチオン性界面活性剤が含まれる。望ましいアミン化合物(又は相当するアンモニウムイオン)は、構造、RN(式中、R、R及びRは、同じであるか又は異なり、C乃至C20アルキル又はアルケンである)を有する化合物である。一つの態様では、表層剥離剤は、少なくともRがC14乃至C20アルキル又はアルケンである長鎖第三アミンである。
膨潤剤の他の種類には、中間層表面に共有結合され得る化合物が含まれる。それらには、構造、Si(R’)(式中、R’は各々同じ又は異なり、アルキル、アルコキシ又はオキシシランから選ばれ、Rはその複合体のマトリックスポリマーと相溶性であるか又は可溶性である有機基である)のポリシランが含まれる。
他の適する膨潤剤には、12−アミノドデカン酸、エプシロンカプロラクタム及び同様の物質のような、2乃至30の炭素原子を有するプロトン化されたアミノ酸及びそれらの塩が含まれる。層状シリケートに内位添加するのに適する膨潤剤及び方法は、米国特許第4,472,538号、米国特許第4,810,734号、米国特許第4,889,885号及びPCT特許出願公開WO92/02582に開示されている。
本発明の一つの態様では、表層剥離添加剤は、ハロゲン化ターポリマーと化合される。一つの態様では、表層剥離添加剤には、すべての第一、第二及び第三アミン類、ホスフィン類;アルキル及びアリールスルフィド及びチオール類、並びにそれらの多官能性化合物が含まれる。望ましい表層剥離添加剤には、N,N−ジメチル−オクタデシルアミン、N,N−ジオクタデシルメチルアミン、いわゆる二水素化タロウアルキルメチルアミン等のような長鎖第三アミン及びアミン末端ポリテトラヒドロフラン;ヘキサメチレンナトリウムチオスルフェートのような長鎖チオール及びチオスルフェート化合物が含まれる。本発明の他の態様では、改良されたインターポリマーの不透過性は、ヘキサメチレンビス(ナトリウムチオスルフェート)及びヘキサメチレンビス(シンナムアルデヒド)のような多官能性硬化剤の存在により得られる。
本発明組成物のさらに他の態様では、充填剤は、シリカのような無機充填剤であり得る。望ましい無機充填剤の記載は、Walter H.Waddell及びLarry R.EvansによるRubber Technology,Compounding and Testing for Performance、325−332頁(John S. Dick編、Hanser Publishers、2001年)にされている。そのような無機充填剤には、炭酸カルシウム、及び炭酸の他のアルカリ土類金属塩及びアルカリ金属塩、硫酸バリウム及び硫酸の他の金属塩、粉砕された結晶質シリカ、ドロマイト、カオリンクレー及び他のアルミナシリケートクレーからのような有機物から生じたシリカ、タルク及び他のマグネシウムシリカ化合物、アルミナ、酸化チタン及び他の3乃至12族の金属酸化物のような金属酸化物が含まれ、上記のいずれも、当業者に知られた技術により沈降され得る。特に望ましい無機充填剤には、沈降シリカ及び沈降シリケートが含まれる。他の適する非ブラック充填剤、及びそれらの充填剤のための処理剤(例えばカップリング剤)は、Blue Book、275乃至302頁、405乃至410頁(Lippincott & Peto Publications、Rubber World、2001)に開示されている。
そのような無機充填剤が存在する場合、有機シランカップリング剤も含有することが望ましい。カップリング剤は典型的には、二官能性有機シラン架橋剤である。「シランカップリング剤」は、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン、メタクリロイルプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノ−プロピルトリエトキシシラン(A1100としてWitcoにより市販されている)、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(WitcoによるA189)等及びそれらの混合物を含む、しかしそれらに限定されない、当業者に知られた、いずれかのシランでカップリングされた充填剤及び/又は架橋活性剤及び/又はシラン補強剤を意味する。好ましい態様では、ビス(3(トリエトキシシリル)−プロピル)−テトラスルファン[Si69としてDegussa AG(ドイツ)により市販されている]が用いられる。好ましくは、エラストマー組成物の有機シランカップリング剤は、充填剤の重量に基づいて、2乃至15重量%構成する。より好ましくは、充填剤の4乃至12重量%を構成する。
エラストマー組成物の充填剤成分は、一つの態様では120phr以下、他の態様では100phr以下、さらに他の態様では60phr以下、の範囲で存在し得る。さらに他の態様では、充填剤は5phr乃至80phr、さらに他の態様では50phr乃至80phr、さらに他の態様では20phr乃至80phr、さらに他の態様では10phr乃至70phr、さらに他の態様では50phr乃至70phr、さらに他の他の態様では60phr乃至90phr、存在し、望ましい範囲は、いずれかの上限phrといずれかの下限phrとのいずれかの組み合わせであり得る。
硬化剤及び促進剤
本発明により製造される組成物は典型的には、顔料、促進剤、架橋及び硬化物質、抗酸化剤、オゾン亀裂防止剤及び充填剤のような、ゴム配合物中に従来から用いられている他の成分及び添加剤を含有する。
一般的に、ポリマー組成物、例えば、タイヤを製造するために用いられる組成物、は架橋されている。加硫されたゴム化合物の物理的性質、性能特徴及び耐久性は、加硫反応の間に形成される架橋の数(架橋密度)及び種類に直接関係する[例えば、W.HeltらによるThe Post Vulcanization Stabilization for NR、Rubber World、18乃至23頁(1991年)参照]。架橋及び硬化剤には、硫黄、酸化亜鉛及び脂肪酸が含まれる。過酸化物硬化系も用いられ得る。
より特定すると、本発明の組成物の望ましい態様では、その組成物中に「硫黄硬化系」が存在する。本発明の硫黄硬化系には、少なくとも、元素硫黄のような硫黄化合物が含まれ、硫黄系促進剤が含まれ得る。一般的に、ターポリマー組成物は、硬化性分子、例えば、硫黄、金属酸化物(例えば酸化亜鉛)、有機金属化合物、ラジカル開始剤等を添加し、続いて加熱することにより架橋され得る。特に、ZnO、CaO、MgO、Al、CrO、FeO、Fe及びNiOは、本発明において機能する慣用硬化剤である。それらの金属酸化物は、相当する金属ステアレート錯体[例えば、Zn(ステアレート)、Ca(ステアレート)、Mg(ステアレート)及びAl(ステアレート)]と、又はステアリン酸及び硫黄化合物もしくはアルキル過酸化物化合物とともに用いられ得る。[Formulation Design and Curing Characteristics of NBR Mixes for Seals、Rubber World、25乃至30頁(1993年)も参照。]本方法は促進され、しばしばエラストマー組成物の加硫のために用いられる。本発明の硫黄硬化系には、少なくとも硫黄、典型的には元素硫黄を含有し、本明細書に記載された金属酸化物、促進剤及びフェノール樹脂も含み得る。
促進剤には、アミン類、グアニジン類、チオ尿素類、チアゾール類、チウラム類、スルフェンアミド類、スルフェンイミド類、チオカルバメート類、キサンテート類等が含まれる。硬化プロセスの促進化は、本組成物に、ある量の促進剤を添加することにより行われる。天然ゴムの促進された加硫の機構は、硬化剤、促進剤、活性剤及びポリマー間の複合的相互作用に関する。理想的には、利用できる硬化剤のすべてを、2つのポリマー鎖を結合し、ポリマーマトリックスの全体の強度を増大する有効な架橋の形成において消費する。多くの促進剤が本技術分野で知られており、ステアリン酸、ジフェニルグアニジン(DPG)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、4,4’−ジチオジモルフォリン(DTDM)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)、2,2’−ベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、ヘキサメチレン−1,6−ビスチオスルフェート二ナトリウム塩二水和物、2−(モルフォリノチオ)ベンゾチアゾール(MBS又はMOR)、90%のMORと10%のMBTSの組成物(MOR 90)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS)及びN−オキシジエチレンチオカルバミル−N−オキシジエチレンスルホンアミド(OTOS)、2−エチルヘキサン酸亜鉛(ZEH)、N,N’−ジエチルチオ尿素が含まれるが、それらに限定されない。
本発明の組成物は、又、パラフィン系、ナフテン系又は脂肪族樹脂及び脂肪族油のようなプロセス油及び樹脂も含有し得る。加工助剤には、可塑剤、粘着付与剤、エキステンダー、化学的コンディショナー、均質剤、及び、メルカプタン、石油及び加硫化植物油、ワックス、樹脂、ロジン等のようなペプタイザーが含まれるが、それらに限定されない。加工助剤は、典型的には、一つの態様では1乃至70phr、他の態様では5乃至60phr、さらに他の態様では10乃至50phr、存在する。加工助剤のいくつかの商業的な例は、SUNDEXTM(Sun Chemicals)及びFLEXONTM(ExxonMobil Cemical)である。他の適する添加剤は、Howard L.StevensによるRubber Technology、20乃至58頁(1995年)、特に表2.15及び2.18に記載されている。
本発明の一つの態様では、少なくとも一つの硬化剤が、0.2乃至15phr、他の態様では0.5乃至10phr、さらに他の態様では2乃至8phr、存在する。硬化剤には、エラストマーの硬化を容易にする又は影響を与える、金属、促進剤、硫黄、過酸化物及び本技術分野で慣用の他の作用剤のような先に記載した成分が含まれる。
試験法
硬化性は、指示された温度及び0.5度の弧におけるMDR 2000を用いて測定された。試験片を、指示された温度、典型的には150℃乃至160℃においてT90+の適する成型ラグに相当する時間(分)、硬化した。可能な場合、硬化された化合物の物理的性質を決定するためにASTM試験を用いた。応力/歪性質(引張強さ、破断点伸び、モジュラス値、破断までのエネルギー)を室温でInstron 4202又はInstron 4204を用いて測定した。ショアーA硬度は、室温においてZwick Duromaticを用いて測定した。磨耗減量は、室温において、回転試料ホルダー(5Nバランスウエイト)及び回転ドラムを有するAPH−40 Abrasion Testerを用いることにより重量差により決定した。重量損失は、標準DIN化合物の重量損失を指標とし、より低い損失は、より高いDIN磨耗抵抗指数を示す。重量損失は、プラスマイナス5%の誤差で測定した。
温度依存(−80℃乃至60℃)動力学的性質(G、G’、G’’及びタンジェントデルタ)は、Rheometrics ARESを用いて得た。長方形捩じり試料形状幾何学を1又は10Hz及び2%歪において試験した。温度依存タンジェントデルタ曲線(例えば図1において形成されたような)は、タイヤ性能を予測するために用いられる情報を与える温度において最大化する。タンジェントデルタ値は、プラスマイナス5の誤差で測定し、温度は、プラスマイナス2の誤差で測定する。実験室動力学的試験において−10℃乃至10℃の範囲で測定されたG’’又はタンジェントデルタの値はタイヤウエットトラクションの予測値として用いられ得て、一方、−20℃乃至−40℃の範囲で測定されたG’’又はタンジェントデルタの値はウインタートラクションの予測値として用いられる。
ターポリマーについての分子量データーを決定するためにゲル透過クロマトグラフィーを用いた。得られる数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)及びピーク分子量(Mp)は、プラスマイナス20%の誤差を有する。分子量及び分子量分布(MWD)を決定するための技術は、一般的にCozewithらに付与された米国特許第4,540,753号及びそれに引用された文献及びVerstrateらによる21 Macromolecules 3360(1988年)に記載されている。典型的な測定において、3−カラムセットが30℃において操作される。用いられる溶離溶媒は、安定化されたテトラヒドロフラン(TRF)又は1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)であることができる。それらのカラムを、詳細に知られた分子量のポリスチレン標準物質を用いて較正する。試験されたポリマーの保持容量への標準物質から得られたポリスチレン保持容量の相互関係により、そのポリマーの分子量が得られる。
H−及び緩和された13C−NMR分光分析を、試料の溶解性によって、周囲温度で250MHz(13C−63MHz)の電界場強さを用いてCDCl又はトルエン−dにおいて、又は120℃で500MHz(13C−125MHz)の電界場強さを用いてテトラクロロエタン−dにおいて実施した。ターポリマーへのイソブチレン及びイソプレンの組み込み(モル%)は、メチルプロトン共鳴の集積の、メチレンプロトン共鳴の集積及びPMSに特異的な共鳴の集積との比較により決定した。
他の試験法を表1にまとめる。
実施例
本発明は、それらに限定されることを意味しないが、下記の実施例及び表を参照することにより、より良好に理解され得る。下記の文字は、本発明のゴム成分を記載するために本明細書で用いられる。IBIMS[ターポリマー;ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン−イソプレン)];BrIBIMS[臭素化ターポリマー;臭素化ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン−イソプレン)];IBMS[ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン)];BrIBMS[臭素化ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン−p−ブロモメチルスチレン)];SBB(臭素化星型分岐ゴム);BR(ポリブタジエン);NR(天然ゴム)及びSBR(スチレン−ブタジエンゴム)。
本発明において有用なターポリマーの合成は、6試料回分実施の二セットで行い、各セットは2つの異なる開始剤の使用を示す。tert−ブチルクロリド(t−BuCl)は、実施A乃至Fにおいて用いられた開始剤であり、そのデーターは表3Aに示されており、2−クロロ−2,4,4−トリメチルペンタン(TMCPl)は、表3Bに示されている実施G乃至Lにおいて用いられた開始剤であった。
−35℃において一晩、ジイソブチレン(120ml)及び1リットルの塩化メチレン溶媒中SOCl(塩化チオニル、80ml)の反応によりTMPClを合成した。反応器に64gのNaOH(800mlの水中)を添加することにより反応を止めた。得られた粗TMPClを、中性になるまで水で洗滌し、MgSO上で一晩乾燥させた。次に乾燥したTMPClを真空下、水素化カルシウム上で蒸留した。用いた作用剤は、塩化メチレン(CHCl)(Fisher Scientific);ジイソブチレン(Aldrich、97%純度);塩化チオニル(Aldrich、97%純度);NaOH(Fisher Scientific);塩化カルシウム(Aldrich、95%純度);MgSO(Aldrich、95%純度)であった。
実施A乃至Fでは、回分実験は−93℃の初期温度でクロロメタン中の250ml反応であった。実施例で用いた開始剤は、t−ブチルクロリド(Aldrich Chemical Co.)であり、用いたルイス酸触媒は、ヘプタン中EADC(エチルアルミニウムジクロリド)の25重量%溶液であった。t−ブチルクロリド開始剤及びEADC触媒をクロロメタン中で3/1モル比で予備混合し、クロロメタン中約1重量%溶液の最終的総濃度に希釈した。
実施例で用いたイソブチレンは、イソブチレン蒸気を乾燥カラムに通すことにより乾燥し、次に、使用前に、ドライボックスにおける清浄なフラスコ中で濃縮した。実施例で用いたp−メチルスチレン及びイソプレンモノマーは、使用前に、水分と遊離基抑制剤を除去するために真空下で蒸留した。実施A乃至Fのターポリマー合成において用いられるモノマー供給原料ブレンドは、80/10/10重量%比のイソブチレン/イソプレン/p−メチルスチレンを有するクロロメタン中10重量%総モノマーであった。
低温反応のための冷却浴を備えた標準窒素雰囲気閉鎖ボックス(ドライボックス)における500ml容のガラス反応器中で三元重合実験を行った。各重合バッチは、80/10/10重量%比のイソブチレン/イソプレン/p−メチルスチレンをクロロメタン中10重量%の総モノマーで含有するモノマー供給原料ブレンド250mlを用いた。モノマー溶液を望ましい反応温度(<−90℃)まで冷却した後、予備冷却した開始剤/触媒混合物溶液をゆっくりと反応器に添加し、重合を開始させた。触媒溶液添加の速度は、反応器における過度の温度の上昇を回避するために制御された。従って、触媒を反応器内の凝集相に漸増的に添加した。反応器中で消費されるモノマーの量と相関する添加された総触媒溶液の量は、特に、蓄積された温度上昇に基づいて調整された。望ましいモノマー変換 (例えば、少なくとも50%の変換) に達したときに、少量のメタノールを反応器に添加し、重合反応を止めた。次にターポリマーを単離して分析のために真空オーブン中で乾燥させた。
得られたターポリマーの分子量及び分子量分布(Mn/Mw)を、本技術分野で知られた標準ゲル透過クロマトグラフィー(GPC) (先に記載した)により分析した。ターポリマーのGPC分析結果を表3に示す。標準プロトンNMR技術により得られた最終ターポリマー中のモノマー誘導単位のモル%比も表3Aに示す。実施A乃至Fのターポリマー中の不飽和基[イソブチレン(IP)の含量にも相当する]の合わせた量は4.14モル%である。実施A乃至Fの最終ターポリマー中のPMSの合わせた量は4.64モル%である。
A乃至Fのターポリマー複合体の臭素化は、シクロヘキサン中の5重量%のターポリマー溶液を用いて標準の丸底フラスコ中で行った。遊離基臭素化を最小にするために、反応器を光から完全に遮り、少量(ポリマー装入量に基づいて約200ppm)のBHT遊離基抑制剤をポリマー溶液中に添加した。シクロヘキサン中10重量%の臭素溶液を調製し、反応器に連結させた漸次的添加漏斗に移した。次に、望ましい量の臭素溶液を、激しい攪拌をしながらターポリマー溶液に滴下して添加した。臭素添加が完了して2乃至5分後に臭素化反応を過剰の苛性溶液で止めた。次に、中和化ターポリマー中の過剰の苛性物質を別の漏斗中の新しい水で数回洗滌した。臭素化ターポリマーをメタノールにおける溶媒沈降により単離し、次に真空オーブン中、中温で一晩乾燥させた。
臭素化は、ほとんどターポリマーにおける主鎖中の不飽和の臭素化になり、PMSのいくらかの臭素化を有した。複合試料中の主鎖における臭素の量は、NMRにより決定されたときに0.80モル%であり、PMSにおいては0.06モル%である。次に複合試料を上記と同様の第二臭素化に付し、1.19モル%の複合試料主鎖臭素含量、0.41モル%のPMS臭素含量、及び1.68モル%の総臭素含量(プラスマイナス10%)を得た。この複合試料を硬化に用い、次に組成物研究を行った。
実施G乃至Lでは、回分実験は、−93℃の初期温度でクロロメタン中200mlの実施であった。他の条件は、実施A乃至Fの条件と同様であった。クロロメタン中の触媒溶液は、2(モル基準で)のEADC:TMPClの比を有し、モノマー供給原料比は、クロロメタン中10重量%の総モノマーにおいて85/5/10重量%比のイソブチレン/イソプレン/p−メチルスチレンであった。実施G乃至Lの回分重合法は、ハロゲン化有機化合物、特に、上記の構造(A)乃至(D) に記載した第二又は第三ハロゲン化化合物を、ブチル系ゴム、特にIBIMSのようなブチル系ターポリマーの製造における開始剤として使用することにおいて有用性を示している。
IBIMSの硬化特徴を示すことにおいて、A乃至F複合試料及び他の比較化合物をHaake RheomixTM600密閉式ミキサーを用いて二段階で混合した。エラストマー、充填剤及びプロセス油を最初の段階で混合した。第二段階は、最初の段階のマスターバッチを混合し、すべての他の化学的成分を添加することにより構成した。混合を3分間又は110℃の温度に達するまで続けた。開放式二本ロール機を用いて、各Haak混合段階の後に素材をシートにした。
ターポリマーの硬化特徴を研究するために用いた組成物の例を表4に記載し、それらの性質を表5A及び5Bにまとめた。試料1乃至9は、他の公知のゴムとの比較におけるターポリマーを表す。各試料1乃至9は、75phrのカーボンブラック、N234;30phrのSUNDEXTM;1.5phrのSANTOFLEXTM;1phrのAgerite Resin D;2phrの酸化亜鉛;1phrのステアリン酸;1.2phrのTBBSを含有する。BrIBMSはEXXPROTM90−10であり、IBMSはExxonMobil Chemical Companyから入手され、p−ブロモメチルスチレン誘導単位を有しない、EXXPROTM90−10と同じ主鎖を有するコポリマーである。それらの試料を、160℃までT90+5に相当する時間(分)の間硬化した。化合物3乃至7は硬化しなかった。化合物1、2、8及び9の性質を試験し、その結果を表5A及び5Bにまとめる。
他の硬化剤の存在下での硫黄は、ターポリマーIBIMSを効率よく硬化することが示された。さらに、ARIにより測定された磨耗抵抗は、臭素化フェノール樹脂、この場合はSP−1055を硬化系の一部として添加した場合、IBMSについて改良することが見出された(試料8)。2つのポリマーの比較により、イソプレン誘導単位により与えられる主鎖不飽和の存在は加硫に有利であることが示されている。
種々の組成物における本発明のBrIBMSターポリマーの有用性は、表6、実施例10乃至16において示されている。それらでは、種々のエラストマーをカーボンブラック、硬化剤、BR及びNRと化合させて、例えば、タイヤトレッド及びサイドウォールに適し得る配合物をシミュレーションした。実施例10乃至16の各々も、75phrのカーボンブラック、N234;30phrのSUNDEXTM;1.5phrのSANTOFLEXTM;1phrのAgerite Resin D;2phrの酸化亜鉛;1phrのステアリン酸;0.8phrの硫黄;及び1.2phrのTBBSを含有する。BrIBMSはEXXPROTM90−10であり、IBMSはExxonMobil Chemical Company(テキサス州ヒューストン)から入手される。それらの試料をブレンドし、先に記載したように160℃で硬化した。試料10乃至16を試験し、それらの種々の性質を表7A及び7Bにまとめる。
それらの実施例は、BrIBIMSの組成物は、例えば、BrIBMSと比較して改良された磨耗抵抗及び牽引力を有し、SBRにほぼ等しい磨耗抵抗及び牽引力を有する。より特定すると、試料組成物の各々についての磨耗ARI値を参照すると、試料12は、比較的高い磨耗抵抗を有することが知られている実施例16のSBR組成物以外で最も高い値を示すことが明らかである。本発明の臭素化されたターポリマー組成物についてのARI値は、試験した他のエラストマーよりも改良されていた。一つの態様では、少なくともカーボンブラックを含有するハロゲン化ターポリマーの磨耗抵抗は、90単位よりも大きく、他の態様では95単位よりも大きく、さらに他の態様では100単位よりも大きい。
予測されなかったことに、臭素化ターポリマー組成物では、改良された磨耗値とともに、タンジェントデルタにより測定された改良された牽引力があった。それらの値は、表8及び図1に示されている。特に、充填剤としてカーボンブラックを含有するハロゲン化ターポリマー組成物は、−40℃乃至10℃の、より高いタンジェントデルタ値により示された潜在的に改良されたウインター及びウエットトラクションを示す。充填剤としてカーボンブラックを含有するハロゲン化ターポリマー組成物は、一つの態様では−30℃において0.50より大きい、他の態様では−30℃において0.55より大きい、さらに他の態様では−30℃において0.60より大きいタンジェントデルタ値を有し、改良されたウインタートラクションを示す。本発明の組成物の他の態様では、タンジェントデルタ値は、0℃において0.38より大きく、他の態様では0℃において0.40より大きく、さらに他の態様では0℃において0.42より大きく、改良されたウエットトラクションを示す。それらの結果は、ハロゲン化された、特に臭素化されたターポリマーと他のエラストマー成分の組成物が、自動車用タイヤ成分、特にサイドウォール及び/又はトレッドに適していることを示している。
シリカを含有するターポリマー(BrIBIMS)の組成物も研究し、その組成物を表9に示し、その試験結果を表10A及び10Bにまとめる。それらの研究は、シリカ及びカップリング剤が、ターポリマーを含有する組成物中に用いられ得て、シリカ/カップリング剤/カーボンブラックブレンド(試料19)は、シリカ及びカップリング剤のみを含有する試料17及び18と比較して最も望ましい物理的特徴を示した。X50−S剤は、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド:N330カーボンブラックの固体形態での1:1ブレンドである。ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドは“Si69”としても知られている。試料19の50/50重量%のカーボンブラック/シリカブレンドにおけるこの作用剤の存在は、カーボンブラックを含有しない試料17及び18と比較して、改良された磨耗及び伸びを示している。従って、シリカ及び本発明のターポリマーを含有する、タイヤトレッドに適する組成物も実用的である。
本発明の一つの態様では、組成物は、シランカップリング剤とともにシリカ充填剤を含有する。さらに他の態様では、組成物はシランカップリング剤とともにカーボンブラックとシリカのブレンドを含有し、そのブレンドは、カーボンブラックとシリカのブレンドの重量に基づいて一つの態様では10重量%乃至90重量%のカーボンブラックの範囲であり、他の態様では20重量%乃至80重量%のカーボンブラックの範囲であり、さらに他の態様では40重量%乃至60重量%のカーボンブラックの範囲であり、さらに他の態様では50重量%のカーボンブラックであることができる。全組成物の2乃至10phrのX50−Sのような作用剤を含有することも有利である。
本発明のエラストマー組成物は、タイヤ、並びにいずれかの種類のゴムタイヤ、例えば、乗用車用タイヤ、トラック用タイヤ、オートバイ用タイヤのような自動車用タイヤのためのトレッドのようなタイヤ成分の製造に用いられ得る。タイヤは典型的には、トレッド部分及びサイドウォールを有する外表面を含む。本発明の組成物は、トレッド部分又はサイドウォールの少なくとも一部を製造するのに用いられ得る。トレッド部分を有するタイヤは、いずれかの従来の方法により製造され得る。本明細書に記載されたエラストマー組成物は又、自転車用タイヤ、振動マウント、靴底、ホース、ベルト、風防ワイパー及び他の操作処理エラストマー性物品のような高い制動及び/又は高い磨耗抵抗が望ましいいずれかの用途にも有用である。
例えば、本発明一つの態様は、ターポリマー、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、カーボンブラック及び硫黄硬化剤を、先に記載したような望ましい量でブレンドすることにより製造されるトレッド及びサイドウォールを含むタイヤである。特に、BrIBIMSは、トレッド組成物において10乃至50phr存在し得て、天然ゴムは、トレッド組成物の5乃至50phr存在し得て、ポリブタジエンゴムは、トレッド組成物の10乃至60phr存在し得て、一方、カーボンブラック又はカーボンブラック/シリカブレンド又はシリカのような充填剤はトレッド組成物の30乃至100phr存在し得る。トレッドは、硫黄硬化系、プロセス油及び促進剤等のような他の成分を含有し得る。
本発明の他の態様には、ターポリマー、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、カーボンブラック及び硫黄硬化剤を下記のようにブレンドすることにより製造されるトレッド又はサイドウォールが含まれる:BrIBIMSは、トレッド組成物の25乃至45phr存在し得て、天然ゴムは、トレッド組成物の10乃至30phr存在し得て、ポリブタジエンゴムは、トレッド組成物の30乃至60phr存在し得て、一方、カーボンブラックのような充填剤はトレッド組成物の50乃至75phr存在し得る。トレッドは、硫黄硬化系、プロセス油及び促進剤等のような他の成分を含有し得る。
本発明は、特定の態様について記載され示されているが、当業者は、本発明は、本明細書に示されていない多くの異なるバリエーションに向いていることを認識するであろう。それらの理由のために、本発明の真の範囲を決定する目的のための言及は特許請求の範囲にのみなされなくてはならない。
すべての優先権証明書は、そのような組み込みが可能なすべての管轄区域について、引用により完全に組み込む。さらに本明細書に引用された試験操作を含むすべての文書をそのような組み込みが可能なすべての管轄区域について、引用により完全に組み込む。
Figure 2005513178
Figure 2005513178
Figure 2005513178
触媒溶液は、クロロメタン中、1.0重量%のEADC及びt−BuCl混合物であり、EADC/t−BuClモル比は3:1であった。
Figure 2005513178
触媒溶液は、クロロメタン中、EADC及びTMPClの0.2重量%溶液であり、EADC:TMPClモル比は2であった。
Figure 2005513178
1.各試料1乃至9は又、75phrのカーボンブラック、N234;30phrのSUNDEXTM;1.5phrのSANTOFLEXTM13;1phrのAgerite Resin D;2phrの酸化亜鉛;1phrのステアリン酸;及び1.2phrのTBBSを含有する。
2.EXXPROTM 90−10
Figure 2005513178
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不十分な硬化のために測定はされなかった。
Figure 2005513178
1.各試料10乃至16は又、75phrのカーボンブラック、N234;30phrのSUNDEXTM;1.5phrのSANTOFLEXTM;1phrのAgerite Resin D;2phrの酸化亜鉛;1phrのステアリン酸;0.8phrの硫黄;及び1.2phrのTBBSを含有する。
2.EXXPROTM 90−10
Figure 2005513178
Figure 2005513178
Figure 2005513178
Figure 2005513178
1.各試料17乃至19は又、30phrのSUNDEXTM;1.5phrのSANTOFLEXTM;1phrのAgerite Resin D;2phrの酸化亜鉛;1phrのステアリン酸;0.8phrの硫黄;及び1.2phrのTBBSを含有する。
2.EXXPROTM 90−10
Figure 2005513178
Figure 2005513178
試料は破断した。
図1は、組成物中にすべてカーボンブラック、NR及びBRを含有している、実施例10(BrIBMS)、12(BrIBIMS)、14(SBB)及び16(SBR)についての温度の関数としてタンジェントデルタ(G’’/G’)値のプロットである。

Claims (83)

  1. 充填剤;硫黄硬化系;少なくとも1つの第二ゴム;並びにC乃至Cイソオレフィン誘導単位、C乃至C14マルチオレフィン誘導単位及びp−アルキルスチレン誘導単位の少なくとも一つのターポリマーを含有するエラストマー組成物。
  2. 硬化系が、少なくとも一つの金属酸化物、元素硫黄、及び任意に少なくとも一つの促進剤を含有する、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  3. 充填剤が、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、タルク、二酸化チタン、でんぷん、木粉及びそれらの混合物から選ばれる、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  4. 第二ゴムが、天然ゴム、ポリブタジエンゴム及びそれらの混合物から選ばれる、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  5. 第二ゴムが、ニトリルゴム、珪素ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリ(スチレン−ブタジエン)ゴム、ポリ(イソプレン−ブタジエン)ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、ハロゲン化イソプレン、ハロゲン化イソブチレンコポリマー、ポリクロロプレン、星型分岐ブチルゴム、星型分岐されたハロゲン化 (好ましくは臭素化又は塩素化)ブチルゴム、ポリ(イソブチレン−イソプレン)ゴム、ハロゲン化ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン)及びそれらの混合物から選ばれる、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  6. 乃至Cイソオレフィンモノマーがイソブチレンである、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  7. 乃至C14マルチオレフィンモノマーがイソプレンである、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  8. p−アルキルスチレンがp−メチルスチレンである、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  9. 前記ターポリマーがハロゲン化されている、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  10. 前記ターポリマー中にハロゲンが、前記ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に基づいて0.1モル%乃至2.5モル%の範囲で存在する、請求項9に記載のエラストマー組成物。
  11. 前記ターポリマー中にハロゲンが、前記ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に基づいて0.2モル%乃至2モル%の範囲で存在する、請求項9に記載のエラストマー組成物。
  12. 前記ターポリマーが臭素化されている、請求項9に記載のエラストマー組成物。
  13. 第二ゴムが5乃至90phr存在する、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  14. 前記ターポリマーが10乃至100phr存在する、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  15. 充填剤がカーボンブラックであり、前記ターポリマーがハロゲン化されている、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  16. 少なくとも90単位のDIN磨耗指数を有する、請求項15に記載のエラストマー組成物。
  17. −30℃において少なくとも0.50のタンジェントデルタ値を有する、請求項15に記載のエラストマー組成物。
  18. 0℃において少なくとも0.38のタンジェントデルタ値を有する、請求項15に記載のエラストマー組成物。
  19. 充填剤が5乃至100phrである、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  20. 充填剤がカーボンブラックとシリカのブレンドである、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  21. 請求項9に記載の組成物を含有するタイヤ。
  22. 請求項9に記載の組成物を含有するトレッド又はサイドウォール。
  23. エラストマーターポリマー組成物を製造するための方法であり、希釈剤中でC乃至Cイソオレフィンモノマー、C乃至C14マルチオレフィンモノマー及びp−アルキルスチレンモノマーを、ルイス酸、及び前記ターポリマーを生成するための少なくとも一つの開始剤の存在下で、化合させることを含む方法。
  24. 開始剤が、下記式:
    Figure 2005513178
    [式中、Xはハロゲンであり、Rは、水素、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、C乃至C200アルキル、C乃至Cアルケニル、アリール、置換されたアリール、C乃至C10シクロアルキル及び
    Figure 2005513178
    {式中、Xはハロゲンであり、Rは、C乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルから選ばれ、Rは、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、フェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン及び--(CH)n--(式中、nは1乃至10の整数である)}から選ばれ、R、R及びRは又、アダマンチル又はボルニル環系を形成することができる]
    により記載される、請求項23に記載の方法。
  25. ルイス酸が、アリールアルミニウムハライド、アルキル置換アリールアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムハライド及びそれらの混合物から選ばれる、請求項23に記載の方法。
  26. ルイス酸が、ジアルキルアルミニウムハライド、モノアルキルアルミニウムジハライド、アルミニウムトリハライド、エチルアルミニウムセスキクロリド及びそれらの混合物から選ばれる、請求項23に記載の方法。
  27. ルイス酸が、AlCl、EtAlCl、Et1.5AlCl1.5、EtAlCl及びそれらの混合物から選ばれる、請求項23に記載の方法。
  28. 希釈剤の誘電率が20℃において6より大きい、請求項23に記載の方法。
  29. 希釈剤の誘電率が20℃において9より大きい、請求項23に記載の方法。
  30. 希釈剤が、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、二硫化炭素、塩化エチル、塩化メチル、塩化メチレン、CHCl、CCl、n−ブチルクロリド、クロロベンゼン及びそれらの混合物から選ばれる、請求項23に記載の方法。
  31. 前記ターポリマーをハロゲン化する工程をさらに含む、請求項23に記載の方法。
  32. 前記ターポリマー中にハロゲンが、前記ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に基づいて0.1モル%乃至2.5モル%の範囲で存在する、請求項31に記載の方法。
  33. 前記ターポリマー中にハロゲンが、前記ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に基づいて0.2モル%乃至2モル%の範囲で存在する、請求項31に記載の方法。
  34. 少なくとも一つの金属酸化物、元素硫黄、及び任意に少なくとも一つの硫黄系促進剤を含む硬化系を化合させることをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  35. カーボンブラック、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、タルク、二酸化チタン、でんぷん、木粉及びそれらの混合物から選ばれる充填剤を化合させることをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  36. 充填剤が、カーボンブラックとシリカのブレンドである、請求項35に記載の方法。
  37. 天然ゴム及びポリブタジエンゴム及びそれらの混合物から選ばれる第二ゴムを化合させることをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  38. ニトリルゴム、珪素ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、ハロゲン化イソプレン、ハロゲン化イソブチレンコポリマー、ポリクロロプレン、星型分岐ブチルゴム、星型分岐されたハロゲン化(好ましくは臭素化又は塩素化)ブチルゴム、ポリイソブチレン−イソプレンゴム、ハロゲン化ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン)及びそれらの混合物から選ばれる少なくとも一つの第二ゴムを化合させることをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  39. 少なくとも一つの充填剤;硫黄硬化系;少なくとも一つの第二ゴム;並びにC乃至Cイソオレフィン誘導単位、C乃至C14マルチオレフィン誘導単位及びp−アルキルスチレン誘導単位の、少なくとも一つのハロゲン化ターポリマーを化合させることにより製造されるタイヤトレッド。
  40. 硬化系が、少なくとも一つの金属酸化物、元素硫黄、及び任意に少なくとも一つの促進剤を含有する、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  41. 充填剤が、カーボンブラック、アルミナ、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、タルク、二酸化チタン、でんぷん、木粉及びそれらの混合物から選ばれる、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  42. 充填剤が、カーボンブラックとシリカのブレンドである、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  43. 充填剤が5乃至100phr存在する、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  44. 充填剤が30乃至80phr存在する、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  45. 第二ゴムが、天然ゴム及びポリブタジエンゴム及びそれらの混合物から選ばれる、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  46. 第二ゴムが、ニトリルゴム、珪素ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリ(スチレン−ブタジエン)ゴム、ポリ(イソプレン−ブタジエン)ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、ハロゲン化イソプレン、ハロゲン化イソブチレンコポリマー、ポリクロロプレン、星型分岐ブチルゴム、星型分岐されたハロゲン化ブチルゴム、ポリ(イソブチレン−イソプレン)ゴム、ハロゲン化ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン)及びそれらの混合物から選ばれる、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  47. 乃至Cイソオレフィンモノマーがイソブチレンである、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  48. 乃至C14マルチオレフィンモノマーがイソプレンである、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  49. p−アルキルスチレンがp−メチルスチレンである、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  50. 前記ターポリマー中にハロゲンが、前記ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に基づいて0.1モル%乃至2.5モル%の範囲で存在する、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  51. 前記ターポリマー中にハロゲンが、前記ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に基づいて0.2モル%乃至2モル%の範囲で存在する、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  52. 前記ターポリマーが臭素化されている、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  53. 第二ゴムが5乃至90phr存在する、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  54. 前記ターポリマーが10乃至100phr存在する、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  55. 充填剤がカーボンブラックであり、前記ターポリマーがハロゲン化されている、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  56. 少なくとも90単位のDIN磨耗指数を有する、請求項55に記載のタイヤトレッド。
  57. −30℃において少なくとも0.50のタンジェントデルタ値を有する、請求項55に記載のタイヤトレッド。
  58. 0℃において少なくとも0.38のタンジェントデルタ値を有する、請求項55に記載のタイヤトレッド。
  59. 充填剤がシリカである、請求項39に記載のタイヤトレッド。
  60. シランカップリング剤も含有する、請求項59に記載のタイヤトレッド。
  61. 少なくとも一つの充填剤;硫黄硬化系;並びにC乃至Cイソオレフィン誘導単位、C乃至C14マルチオレフィン誘導単位、及びp−アルキルスチレン誘導単位の、少なくとも一つのターポリマーを含有する、エラストマー組成物。
  62. 硬化系が、少なくとも一つの金属酸化物、元素硫黄、及び任意に少なくとも一つの促進剤を含有する、請求項61に記載のエラストマー組成物。
  63. 充填剤が、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、タルク、二酸化チタン、でんぷん、木粉及びそれらの混合物から選ばれる、請求項61に記載のエラストマー組成物。
  64. 充填剤が、カーボンブラックとシリカのブレンドである、請求項61に記載のエラストマー組成物。
  65. 天然ゴム、ポリブタジエンゴム及びそれらの混合物から選ばれる第二ゴムをさらに含む、請求項61に記載のエラストマー組成物。
  66. 第二ゴムが、ニトリルゴム、珪素ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリ(スチレン−ブタジエン)ゴム、ポリ(イソプレン−ブタジエン)ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、ハロゲン化イソプレン、ハロゲン化イソブチレンコポリマー、ポリクロロプレン、星型分岐ブチルゴム、星型分岐されたハロゲン化ブチルゴム、ポリ(イソブチレン−イソプレン)ゴム、ハロゲン化ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン)コポリマー及びそれらの混合物から選ばれる、請求項65に記載のエラストマー組成物。
  67. 乃至Cイソオレフィンモノマーがイソブチレンである、請求項61に記載のエラストマー組成物。
  68. 乃至C14マルチオレフィンモノマーがイソプレンである、請求項61に記載のエラストマー組成物。
  69. p−アルキルスチレンがp−メチルスチレンである、請求項61に記載のエラストマー組成物。
  70. 前記ターポリマーがハロゲン化されている、請求項61に記載のエラストマー組成物。
  71. 前記ターポリマー中にハロゲンが、前記ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に基づいて0.1モル%乃至2.5モル%の範囲で存在する、請求項70に記載のエラストマー組成物。
  72. 前記ターポリマー中にハロゲンが、前記ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に基づいて0.2モル%乃至2モル%の範囲で存在する、請求項70に記載のエラストマー組成物。
  73. 前記ターポリマーが臭素化されている、請求項70に記載のエラストマー組成物。
  74. 第二ゴムが5乃至90phr存在する、請求項65に記載のエラストマー組成物。
  75. 前記ターポリマーが20乃至100phr存在する、請求項61に記載のエラストマー組成物。
  76. 充填剤がカーボンブラックであり、前記ターポリマーがハロゲン化されている、請求項61に記載のエラストマー組成物。
  77. 少なくとも90単位のDIN磨耗指数を有する、請求項76に記載のエラストマー組成物。
  78. −30℃において少なくとも0.50のタンジェントデルタ値を有する、請求項76に記載のエラストマー組成物。
  79. 0℃において少なくとも0.38のタンジェントデルタ値を有する、請求項76に記載のエラストマー組成物。
  80. 充填剤が5乃至80phr存在する、請求項61に記載のエラストマー組成物。
  81. 充填剤が50乃至80phr存在する、請求項61に記載のエラストマー組成物。
  82. 請求項61に記載の組成物を含有する、タイヤ。
  83. 請求項61に記載の組成物を含有する、トレッド又はサイドウォール。
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