JP4745378B2 - 移動台車 - Google Patents

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Description

本発明は、人または障害物と接触しながらも安全に目標位置に向けて移動する移動台車に関する。
従来の移動台車では、超音波センサ等の非接触方式センサで移動台車の周囲において人の存在が検出されると、基本的に停止、或いは移動方向を大きく変更して人との接触を回避するように制御され、人の安全が確保されている。また、この移動台車は、最終的な安全を確保するために、接触方式センサ、例えばスイッチ式バンパまたは移動台車筐体に直接取り付けられる圧力検知センサ、を備え、この接触方式のセンサで人との接触が検出されると、停止するように制御される。このような移動台車は、混雑環境下では、頻繁に停止することから目標位置に到達することに困難を伴い、移動台車サービスが成立しないという問題がある。
また、移動台車が人または障害物との接触を接触方式のセンサで直接的に検出する場合には、接触が検出される前に、人または障害物の突出部、例えば人の爪先等、が移動台車に接触する可能性がある。従って、足元にある程度の圧力が加わって危害を加える虞がある等の安全面に問題があることが指摘されている。
特許文献1には、周囲の障害物を回避しながら目標物体を追従する移動台車が開示されている。しかしながら、この文献では、障害物を回避するための移動方向を決定する具体的な方法は、記述されていない。
特開2006−146491号公報
このように、従来の移動台車においては、サービス面または安全面に関する問題があり、混雑環境下においても目標位置まで安全に移動することができる移動方向を制御する移動台車が求められている。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、人または障害物との接触によって生じる衝撃力を和らげ、接触しながらも安全に目標位置に移動することができる移動台車を提供することにある。
本発明によれば、
台車筐体と、
前記台車筐体を目標地点に向けて走行させる移動機構と、
前記台車筐体に設けられ、この台車筐体の走行中において、前記台車筐体の下方に侵入する第1の障害物を検知し、前記第1の障害物の第1の侵入方位及び第1の侵入量を検出して第1の検出信号を出力する検出部と、
前記台車筐体の現在位置を原点とする座標系において、前記第1の検出信号に応答して、予め設定された目標方向ベクトルから移動方向ベクトルを演算し、この移動方向ベクトルで前記移動機構を制御して前記台車筐体をある走行方向に走行させ、この走行方向を更新して前記台車筐体を前記目標地点に到達させる演算部であって、
前記第1の障害物の第1の侵入座標を算出し、
前記第1の侵入座標を始点とする前記第1の障害物を特定する第1の検出ベクトルを算出し、
前記第1の侵入座標及び前記座標系の原点を結ぶ直線に前記第1の検出ベクトルを射影した第1の投影ベクトルを算出し、
前記第1の投影ベクトルの始点が前記原点に一致するように当該第1の投影ベクトルを平行移動して前記座標系に第1の平行移動ベクトルを定め、
前記第1の平行移動ベクトルを、前記座標系の原点を中心に予め定められた範囲内で回転して回転ベクトルを定め、
前記座標系内で前記回転ベクトル及び前記目標方向ベクトルを算して前記移動方向ベクトルを算出し、
前記移動方向ベクトルに応じて前記走行方向を前記移動駆動機構に指示する演算部と、
を具備する移動台車が提供される。
また、本発明によれば、
台車筐体と、
前記台車筐体を目標地点に向けて走行させる移動機構と、
前記台車筐体に設けられ、この台車筐体の走行中において、前記台車筐体の下方に侵入する障害物を複数の検出点で検知し、前記検出点毎に検出方位及び当該検出方位における侵入量を検出して検出信号を出力する検出部と、
前記台車筐体の現在位置を原点とする第1の座標系において、前記検出信号に応答して、予め設定された目標方向ベクトルから移動方向ベクトルを演算し、この移動方向ベクトルで前記移動機構を制御して前記台車筐体をある走行方向に走行させ、この走行方向を更新して前記台車筐体を前記目標地点に到達させる演算部であって、
前記検出方位の差が所定の方位範囲内にある前記検出点の第1の配列を第1の障害物と判断し、
前記第1の座標系において、前記障害物における第1の侵入座標を算出し、
前記第1の侵入座標を始点とする前記第1の障害物を特定する第1の検出ベクトルを算出し、
前記第1の侵入座標及び前記第1の座標系の原点を結ぶ直線に前記第1の検出ベクトルを射影した第1の投影ベクトルを算出し、
前記第1の投影ベクトルの始点が前記原点に一致するように当該第1の投影ベクトルを平行移動して前記第1の座標系に第1の平行移動ベクトルを定め、
前記平行移動ベクトルを、前記第1の座標系の原点を中心に予め定められた範囲内で回転して回転ベクトルを定め、
前記第1の座標系内で前記回転ベクトル及び前記目標方向ベクトルを算して前記移動方向ベクトルを算出し、
前記移動方向ベクトルに応じて前記走行方向を前記移動駆動機構に指示する演算部と、
を具備する移動台車が提供される。
本発明の移動台車においては、人または障害物に接触しながらも安全に目標位置まで移動することができる。
以下、必要に応じて図面を参照しながら、本発明の一実施の形態に係る移動台車を説明する。
図1(a)は、本発明の実施の形態に係る移動台車100の概略構成を示し、図1(b)は、図1(a)に示される移動台車100の正面を部分的に拡大して示している。この移動台車100は、図1(a)及び図1(b)に示されるように、筐体102の下方に侵入する障害物50を検出するための複数の距離測定センサ104を備えている。また、この移動台車100は、台車筐体102を目標位置に向けて移動させるための移動駆動機構106、例えば複数の車輪及び車輪を回転駆動させるモータ等、を筐体102に設けている。この距離測定センサ104は、筐体102の底部に略円状に配列され、移動駆動機構106が障害物50に接触する前に障害物50を検出するように配置されている。この距離測定センサ104は、円状に配列される場合に限らず、移動台車100の移動方向に前方に出現する障害物50を検出できる箇所にのみに配置されてもよい。
また、移動台車100は、周囲に存在する障害物50及び目標位置を検出或いはモニターするための非接触方式センサ108、及び筐体102の前面に障害物50との接触を検出する接触方式センサ110を備えている。非接触方式センサには、例えば、超音波センサまたは赤外線センサ等が採用され、接触式センサには、例えば、スイッチ式バンパまたは筐体102に直接取り付けられる圧力検知センサ等が採用される。
ここで、移動台車とは、自律して移動する自走式装置を意味し、移動台車には、自走する台車及び人型ロボット等が含まれる。
本発明の実施の形態に係る移動台車100には、外部からの無線信号が図示しない無線装置で受信されて、或いは、移動台車100に設けられた表示パネル(図示せず)がユーザに操作されて移動すべき目標移動方向が入力される。移動台車100は、非接触方式センサ108で移動する目標物体の位置を計測し、この目標物体を追従するように目標移動方向を決定してもよい。この入力信号は、図2に示されるように、インターフェース120及びCPU122を介してRAM124に一時的に格納される。移動台車100が動作を開始すると、ROM126から作動プログラムがCPU122に読み出され、距離測定センサ104及び接触方式センサ110で障害物50が検出されない場合には、目標移動方向に基づいた移動方向が決定され、移動駆動機構106に移動方向を含む動作指示が与えられる。1つまたは複数の障害物50が検出された場合には、後に説明されるように、RAM124に格納されている目標移動方向に基づいて、移動台車100と障害物50との接触による衝撃が緩和するような移動方向が算出され、移動駆動機構106に動作指示が与えられる。この動作指示によって移動駆動機構106が動作されて移動台車100は、目標位置まで移動することができる。
移動台車100の移動時に、図1(b)に示されるように、距離測定センサ104で障害物50の侵入を検出できる領域に障害物50、例えば、人の足等、が侵入すると、この障害物50の侵入が距離測定センサ104で検出され、検出信号がインターフェース120を介してCPU122に伝達される。距離測定センサ104では、所定の範囲に亘って筐体102の下方に侵入する障害物50が検出されるため、この検出信号には、移動台車100に対する障害物50の検出方位毎の侵入量が含まれている。ここで使用される侵入量とは、走行面上における筐体102の中心位置に向けた障害物50の侵入の度合い(長さ)を表わしている。ここで、筐体102の中心位置は、移動駆動機構106の駆動中心位置でも良い。距離測定センサ104のように障害物50の高さも検出することができるセンサで障害物50が検出される場合には、検出信号には、障害物の高さに関する情報が含まれてもよい。
図1(a)に示される距離測定センサ104は、筐体102下方に侵入する障害物50を検出するセンサの一例であり、障害物50を検出するセンサは、このような距離測定センサ104に限定されるべきではない。図3(a)から図5(b)を参照して、他のセンサを備える移動台車100を例示する。図3(a)から図5(b)において、図1(a)及び図1(b)に示した符号と同様の符号を同一部分、同一箇所に付してその説明を省略する。
図3(a)及び図3(b)には、本発明の実施の形態の変形例に係る移動台車100の構成が概略的に示されている。図3(a)に示されるように、この移動台車100の筐体102底部には、障害物50を撮影するカメラ134及び障害物50を撮影するために筐体102の下方を照らす照明135が設けられている。図3(b)に示されるように、筐体102の下方に障害物50が侵入すると、障害物50がカメラ134で撮影される。撮影されたカメラ画像は、領域分割法またはテンプレートマッチング等の方法で床と床以外の領域とに画像上で切り分けられる。カメラ134の設置位置及び画角から切り分けられた領域の位置と侵入量が計算されて障害物50が検出される。
また、図4(a)及び図4(b)には、本発明の実施の形態の他の変形例に係る移動台車10の構成が概略的に示されている。図4(a)に示されるように、この移動台車100の筐体102の底部には、複数の薄いシート状の板144がその端部を筐体102の底部に固定され、この固定された端部を中心に移動台車100の内側方向に折曲がるように設けられている。図4(b)に示されるように、障害物50が筐体102の下方に侵入すると、障害物50がシート状の板144と接触し、シート状の板144が固定された端部を中心に変位される。この変位によってシート状の板144と垂直方向とがなす角度ψを、例えばポテンショメータ145またはエンコーダ等のセンサで測定する。この変形例では、衝突を和らげるべき対象物が仮定され、この対象物の基準となる高さhが予め設定される。シート状の板144に障害物50が接触すると、シート状の板144の固定箇所の走行面からの高さH及びポテンショメータ145から得られるシート状の板144の回転角度ψから対象の侵入量Lが下記式から算出される。
Figure 0004745378
さらに、図5(a)及び図5(b)には、本発明の実施の形態のさらに他の変形例に係る移動台車100の構成が概略的に示されている。図5(a)に示されるように、この移動台車100の筐体102の底部には、一端を筐体102の底部に接続され、他端に重り155を装着し、障害物50の接触を検出することができる可撓性のある感圧シートセンサ154が設けられている。図5(b)に示されるように、この感圧シートセンサ154に障害物50が接触すると、感圧シートセンサ154が変形され、接触箇所に加わる圧力が検出される。この変形例では、衝突を和らげるべき対象物が仮定され、この対象物が感圧シートセンサ154に接触する場合における感圧シートセンサ154の変形及び接触箇所と侵入量との関係が実験的に取得される。この実験から取得された実験データが予め図2に示したROM126に格納される。移動台車の移動時に感圧シートセンサ154に障害物50が接触すると、感圧シートセンサ154の変形及び障害物50との接触箇所から実験データがCPU122で参照されて侵入量が算出される。
本発明の実施の形態に係る移動台車100においては、上述したような種々のセンサで移動駆動機構106に接触される可能性がある障害物50の侵入が予め検知され、障害物50の検出方位及びその位置での侵入量が検出される。
次に、図6から図14を参照して、本発明の実施の形態に係る移動台車100における移動方向が決定される手順を説明する。
図6は、図1(a)に示した移動台車100における移動方向を決定する手順を概略的に示している。図6に示されるように、ステップS601において、障害物50が移動台車100の筐体102の下方に侵入すると、障害物50が距離測定センサ104で検出される。その検出信号がインターフェース120を介してCPU122に出力される。ステップS602において、検出信号から障害物50の検出方位及び侵入量を表わす凸方向ベクトル(検出方向ベクトル或いは検出ベクトル)がCPU122によって算出される。ステップS603において、この凸方向ベクトルからその障害物50との衝突を和らげるような移動方向が決定される。ステップS604において、この移動方向に応じて移動駆動機構106が動作され、移動台車100の移動が制御される。図6に示される移動方向を決定する手順は、周期的に実行され、距離測定センサ104は、障害物50が検出されない場合にも、障害物50が検出されないとする検出信号(例えば、検出レベル零)を出力し、CPU122は、検出信号に基づいて移動方向を算出する。このように移動方向が距離測定センサ104からの検出信号に基づいて次々に更新され、更新された移動方向で移動駆動機構106が駆動されることによって移動台車100は、目標位置に到達される。
以下では、図6のステップS602からステップS604に示した手順を順次詳細に説明する。
図7は、図6のステップS602に示した凸方向ベクトルを算出する手順を概略的に示している。図7に示されるように、ステップS701において、距離測定センサ104で検出された障害物50における侵入量のデータが検出方位順に整列される。図8(a)は、検出方位に対する侵入量のグラフの一例を示している。図8(a)において、丸で示すプロットは、距離測定センサ104で検出された侵入量を示している。図8(b)は、移動台車100の底部を概略的に示している。図8(b)に示されるように、移動台車100の筐体102底部には、移動台車100の駆動中心を原点とする円周上にn個の距離測定センサ104が等間隔に配置されている。図8(b)に示す角度θiは、ある基準となる距離測定センサ104とそのセンサ104から時計回りにi番目の位置に配置される距離測定センサ104とがなす角度を表わす。ここで、iは、1≦i<nを満たす整数を表わす。また、図8(b)に示した矢印は、移動台車100の現在の移動方向を表わしている。
なお、筐体102の底部における距離測定センサ104の配列パターンは、円状に限らず、障害物50の侵入方位、及び侵入方位における侵入量が検出できれば、多角形状等任意の形状に配列されてもよい。
ステップS702において、ある検出方位に対して予め設定される基準値の範囲内にある検出方位に属する侵入量データを1つのクラスタと見なして、侵入量データがクラスタリングされる。即ち、ある検出方位θiを基準として下記数式2を満たす全てのデータ点θj(jは、1≦j<nを満たす整数)が同一のクラスタとなるようにクラスタリングされる。
Figure 0004745378
この数式2において、kは、基準値を表わし、実験的に定められる。例えば、この数式2に従って、図8(a)に示されるように、検出方位がθからθ10の範囲内のデータ点がクラスタF1、θ22からθ26の範囲内のデータ点がクラスタF2、及びθN−2からθの範囲内のデータ点がクラスタF3にクラスタリングされる。
ステップS703において、図8(a)に示されるような平面上の直交座標系において、各クラスタに属するデータ点を滑らかに結ぶ曲線を任意の楕円で近似することができると仮定し、その楕円を特定する楕円パラメータ、長軸並びに短軸の長さ、及び長軸並びに短軸の交点の座標等が算出される。本発明の実施の形態では、距離測定センサ104で検出される障害物50には、主に人の足(爪先部分)を想定している。距離測定センサ104で人の足の侵入が検出された場合、図8(a)に示されるクラスタF1、F2及びF3のように、各クラスタに属するデータ点を滑らかに結ぶ曲線がy軸方向に凸となる。本発明の発明者らは、障害物50に人の足が想定される場合には、各クラスタに属するデータ点を滑らかに結ぶ曲線が楕円の一部を形成すると近似することが妥当であることを検証している。ステップS703で示したクラスタ毎に楕円パラメータを算出する手順は、後に説明する。
ステップS704に示されるように、クラスタ毎にステップS703で算出された楕円の長軸とx軸との交点が算出され、その交点が凸物体検出位置p(方位軸交点とも言う)に決定される。ここでは、障害物50をグラフ上での特徴的な形状から凸物体と称している。凸物体検出位置pを始点、楕円の長軸の端点を終点としたベクトルが算出され、このベクトルが凸方向ベクトルu(侵入ベクトルとも言う)に決定される。ステップS705において、算出された各クラスタの凸方向ベクトルu及び凸物体検出位置pが出力され、図6のステップS603で示される移動方向を決定する手順に進む。
図9を参照して、ステップS703で示した楕円パラメータを算出する手順を説明する。図9には、各クラスタに対して、クラスタに属するデータから楕円パラメータを算出する手順が概略的に示されている。図9に示されるように、ステップS901において、図7(b)に示したクラスタF1及びクラスタF2のように、あるクラスタFmに属するデータ点が5以上ある場合には、ステップS902に進む。ステップS902において、クラスタFmにおける楕円パラメータAm〜Emが最小二乗法で求められる。即ち、下記式にデータ点の座標が代入されて楕円パラメータAm〜Emが算出される。
Figure 0004745378
この数式3に従って算出された楕円パラメータAm〜Emが下記式に代入され、クラスタFmの楕円の中心座標(Xm0、Ym0)及び楕円の長軸または短軸とx軸がなす角度φm(−45°≦θm≦45°)が算出される。
Figure 0004745378
楕円パラメータAm〜Em及び角度φmが算出されると、検出方位軸方向の楕円軸の長さLx及び侵入量軸方向の楕円軸の長さLyが下記数式7及び数式8で算出される。
Figure 0004745378
この数式7並びに数式8において、s=sinφm及びc=cosφmである。Lx及びLyのうち長い方が長軸と決定され、ステップS908において、楕円パラメータAm〜Em等の算出された値が出力され、ステップS704に進む。上述したように、ステップS704において、楕円の長軸とx軸との交点が算出され、その交点が凸物体検出位置pに決定される。また、凸物体検出位置pを始点、楕円の長軸の端点(y座標が大きい方の端点)を終点としたベクトルが算出され、このベクトルが凸方向ベクトルuに決定される。
本発明の実施の形態に係る移動台車100においては、衝突を和らげるべき対象物、例えば人の足、が予め想定される。この対象物を検出した場合における検出パターンが実験的に取得され、この検出パターンが設定値として楕円の長軸及び短軸の長さで特徴づけられ、楕円モデルとして予めROM126に格納される。ステップS908において算出された楕円軸の長さLx及びLyが予め格納された設定値の範囲内に無いクラスタに関しては、そのクラスタから算出される凸物体検出位置及び凸方向ベクトルを後に説明される反発ベクトルの算出処理に利用しない。従って、ステップS908で算出された長軸及び短軸が設定値内にあるクラスタについてのみステップS705で凸物体検出位置及び凸方向ベクトルが算出される。
ステップS901において、図7(b)に示したクラスタF3のように、あるクラスタFmに属するデータ点が5未満である場合には、ステップS903に進む。ステップS903において、クラスタFmに属するデータ点から侵入量が最大となるデータ点が検索される。ステップS904に示されるように、予め設定した楕円モデルの長軸の一方の端点を侵入量が最大となるデータ点の座標に対応づける。即ち、楕円モデルの長軸の一方の端点の座標を侵入量が最大となるデータ点の座標に一致させる。
ステップS905において、この長軸の端点を固定し、楕円モデルをこの固定点の周りにグラフ上で回転させ、クラスタFmに属するデータ点との誤差が最小となる回転量及びその回転量での楕円モデルの楕円パラメータAm〜Emが算出される。図8に示したクラスタF3に対して描かれるように、点線で示される楕円モデルを矢印方向に回転させ、実線で示される楕円モデルがクラスタFmに属するデータ点との誤差が最小となる楕円として決定される。
ステップS906において、ステップS905で楕円モデルとクラスタに属するデータ点との誤差が最小となる回転量が複数あるかを判断する。誤差を最小とする回転量が1つの場合には、ステップS908に進み、ステップS905で算出された楕円パラメータAm〜Emが出力される。
また、ステップS906において、誤差を最小とする回転量が複数ある場合には、ステップS907に進む。ステップS907において、楕円モデルの長軸が固定された端点と移動台車100における駆動中心とを結ぶ直線に最も近くなる回転量、即ち、楕円モデルの長軸がx軸に対して最も垂直に近くなる回転量を選択して楕円パラメータAm〜Emが取得される。
その後、ステップS908において、ステップS906またはステップS907で取得された楕円パラメータAm〜Emが出力され、この楕円パラメータに対して上述した計算処理で凸物体検出位置及び凸方向ベクトルが算出される。
なお、衝突を和らげるべき対象物を設定しない場合には、図7に示されるステップS703の手順を実施せずに、各クラスタに対して、単純に侵入量が最大となる方位を凸物体検出位置に決定し、この凸物体検出位置を始点とし、侵入量が最大となる点を終点として定められるベクトルを凸方向ベクトルに決定して凸物体検出位置及び凸方向ベクトルが出力されてもよい。また、楕円パラメータの算出する方法では、クラスタに含まれるデータ点の数が5以上の場合と5未満の場合で場合分けして実施されるが、場合分けに利用するデータ点の数は、システムに応じて変更してもよい。さらに、このような場合分けをすることなく、ステップS903からステップS907で示されるデータ点が5未満の場合における手順のみで楕円パラメータが取得されてもよい。
次に、図10〜図14を参照して、図6のステップS603に示した移動方向を決定する手順を説明する。図10は、各障害物50から算出される凸方向ベクトル及び凸物体検出位置から移動方向を決定するステップS603に示した手順を概略的に示している。図11は、筐体102下方に2つの障害物50が侵入した場合におけるステップS602で算出された各障害物50の凸方向ベクトル及び凸物体検出位置を移動台車100が移動する走行面(移動台車100の現在位置を原点Oとする直交座標系)上に配置した様子を模式的に示している。
図11において、原点Oは、移動台車100の駆動中心を表わし、この原点Oを中心とした円202は、距離測定センサ104が配置される箇所、或いは、移動台車100の筐体102の外周形状を表わす。また、ベクトルTは、移動台車100の目標移動方向を表わす目標移動方向ベクトルを表わす。図11に示されるように、ステップS602で算出された障害物50の凸方向ベクトルが凸物体検出位置を走行面上の配置に応じて円202上に配置されている。ここで、図11に示した凸方向ベクトル(検出ベクトルとも言う)及び凸物体検出位置(侵入座標とも言う)は、ステップS602で算出された凸方向ベクトル及び凸物体検出位置を座標変換して定められる。
図10に示されるように、ステップS1001において、目標移動方向の所定範囲内に凸物体検出位置が存在するかどうかが判断される。例えば、移動台車100の目標移動方向Tに対して±90度の方向までの範囲に凸物体検出位置が存在するかどうかが判断される。所定範囲内に凸物体検出位置が存在する場合には、ステップS1002に進む。ステップS1002において、各障害物50の凸方向ベクトルu1、u2から投影ベクトルv1、v2が算出され、この投影ベクトルv1、v2から平行移動ベクトルw1、w2が定められ、この平行移動ベクトルw1、w2から反発ベクトル(合成ベクトルとも言う)Vが算出される。障害物50に対して、凸物体検出位置P1(P2)と原点Oとを結ぶ直線上に凸方向ベクトルu1(u2)を射影して得られる大きさのベクトルが投影ベクトルv1(v2)として算出される。この投影ベクトルv1(v2)の始点を原点Oに一致するように平行移動して平行移動ベクトルw1(w2)に定める。平行移動ベクトルが1つの場合、この投影ベクトルが反発ベクトルVとして算出される。生成された投影ベクトルが複数ある場合には、凸方向ベクトルの各々に対して上述した方法によって投影ベクトルが生成され、反発ベクトルVは、これら生成された平行移動ベクトルを算して算出される。図11は、2つの障害物50が検出される例を示し、この場合、反発ベクトルVは、V=w1+w2として算出される。
ステップS1003に示されるように、算出された反発ベクトルVを、原点Oを中心に目標移動方向ベクトルTの方向に90度回転させて緩衝ベクトルS(回転ベクトルとも言う)を定める。この緩衝ベクトルSは、移動台車100が障害物50との衝突を和らげることができる方向を表わしている。ただし、緩衝ベクトルSを得るための反発ベクトルを回転させる角度は、目標移動方向へ向かうような範囲であれば自由に設定することができる。
ステップS1004に示されるように、緩衝ベクトルSから目標移動方向ベクトルT及び目標重視度に応じて移動方向の候補ベクトルHが算出される。即ち、緩衝ベクトルSと目標移動方向ベクトルTとから移動方向候補ベクトルHが下記式のように重みつきベクトル和により算出される。
Figure 0004745378
ここで、wは、目標重視度を表わす。移動台車100においては、この目標重視度wの値が小さく設定されると、障害物50に対して衝突を和らげるように移動が制御され、目標重視度wの値が大きく設定されると、目標位置に強引に到達するように移動が制御される。
ステップS1005において、算出された移動方向候補ベクトルH(移動方向ベクトルとも言う)方向の混雑度が算出され、混雑度に応じて移動方向が決定される。このステップS1005は、後に詳細に説明する。
ステップS1001において、所定範囲内に凸物体検出位置が存在しない場合には、ステップS1006に進む。ステップS1006では、目標移動方向が移動方向と決定される。ステップS1005またはステップS1006において、移動台車100の移動方向が決定されると、ステップS1007において、移動台車100の移動方向を含む制御信号が移動駆動機構106へ出力される。
なお、各クラスタにおける平行移動ベクトルに対して重み付き和をとることで反発ベクトルが算出されてもよい。即ち、図1(a)に示した距離測定センサ104等の筐体102の下方に侵入する障害物50の高さを検出できるセンサを使用する場合には、検出された障害物50の高さhが検出される。衝突力を和らげるべき対象物における侵入量及び高さh等の相関関係が実験的に予め測定され、パターニングされてROM126に格納されている。検出された障害物50の侵入量及び高さh等がそのパターニングされた範囲に含まれない障害物50から生成される平行移動ベクトルに対しては、小さな重み係数をかけて反発ベクトルが算出されてもよい。
図12には、重み付き和をとって反発ベクトルVが算出される場合における移動方向を決定する手順が概略的に示されている。図12に示されるステップS1201、S1202、及びステップS1203からステップ1207は、図10に示されるステップS1001、S1002、及びステップS1003からステップS1007と同一であるためその説明を省略する。図12に示されるように、ステップS1201で移動台車100の目標移動方向Tから所定の範囲内に凸物体検出位置が存在する場合、ステップS1202に進む。ステップS1202において、各障害物50から生成された平行移動ベクトルに対して重み付きのベクトル和が算出されて反発ベクトルが取得される。その後、ステップS1203以降に示される手順で移動方向が決定される。
次に、図13及び14を参照して、ステップS1005に示した移動方向候補から移動方向を決定する手順を説明する。図13は、移動方向候補から移動方向を決定する手順を概略的に示している。図13に示されるように、ステップS1301において、検出方位θに対する混雑度C(θ)、即ち、凸物体検出位置に一致する検出方位λに最大値を持つ関数が作成される。本発明の実施の形態では、混雑度C(θ)は、下記式のように定義されている。
Figure 0004745378
この数式10において、Λは、凸物体検出位置を表わす集合であり、λは、その要素、σは、最大値からの広がりを表わす分散である。この分散σは、移動台車100の大きさ等により実験的に決められる。図14には、混雑度C(θ)の一例として、凸物体検出位置が約30度、約45度、及び約145度と算出された場合における数式10から計算される混雑度C(θ)が模式的に示されている。図14に示されるように、算出された凸物体検出位置の約30度、約45度、及び約145度において最大値を有する。
ステップS1302に示されるように、移動方向候補ベクトルHが示す方位θでの混雑度C(θ)が予め設定される閾値未満かどうかが判断される。混雑度C(θ)が閾値以上の場合には、ステップS1303に進む。ステップS1303に示されるように、移動方向候補Hが示す方位θを初期値として最急降下方等の最適化手法により、混雑度C(θ)が極小値となる方位または閾値未満となる方位が算出される。混雑度C(θ)が極小値となる方位または閾値未満となる方位が算出されると、ステップS1304に進む。
ステップS1302において、移動方向候補Hが示す方位θに対して算出された混雑度C(θ)が予め設定される閾値未満の場合には、ステップS1304に進む。ステップS1304に示されるように、ステップS1302またはステップS1303で決定された方位θが移動方向と決定され、この方位θでの混雑度C(θ)の大きさに応じて予め設定される関数から移動台車100の移動速度が算出される。ステップS1304に示されるように、この移動方向及び移動速度を含む制御信号が移動駆動106に出力される。
なお、混雑度C(θ)は、距離測定104センサ以外のセンサ、例えば、図1(a)に示した非接触方式センサ108で障害物50の近接が検出される、或いは、接触方式センサ110で障害物50との接触が検出された場合には、その検出方位を凸物体検出位置の集合Λに含めて混雑度C(θ)が作成されてもよい。また、図9のステップS908で述べたような予め設定される対象物に該当しない障害物50における凸物体検出位置を集合Λに含めて混雑度C(θ)が作成されてもよい。
移動駆動機構106は、上述した手順で算出された移動速度及び移動方向を入力とし、移動するための電流をモータに流し、移動台車100の移動を制御する。
なお、移動方向を決定する手順における楕円パラメータの算出及びベクトル解析等は、直交座標系で演算される場合に限らず、極座標等の他の座標系で演算されてもよい。
以上のように、本発明の実施の形態に係る移動台車100においては、筐体102の下方に侵入する障害物50が検出され、この障害物50の検出方位に応じて移動方向が算出される。算出された移動方向に従って移動することで、障害物50との接触における衝突力を和らげることができ、停止することなく安全に目標位置に到達することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
(a)は、本発明の一実施の形態に係る移動台車の概略構成を示す模式図であり、(b)は、(a)に示した移動台車の一部を拡大して示す正面図である。 図1に示した移動台車における制御系を概略的に示すブロック図である。 (a)は、本発明の実施の形態の変形例に係る移動台車の概略構成を示す模式図であり、(b)は、(a)に示した移動台車の一部を拡大して示す正面図である。 (a)は、本発明の実施の形態の他の変形例に係る移動台車の概略構成を示す模式図であり、(b)は、(a)に示した移動台車の一部を拡大して示す正面図である。 (a)は、本発明の実施の形態のさらに他の変形例に係る移動台車の概略構成を示す模式図であり、(b)は、(a)に示した移動台車の一部を拡大して示す正面図である。 図1(a)に示した移動台車における移動方向を決定する手順を概略的に示すフローチャートである。 図6に示したフローチャートにおける凸方向ベクトルを算出する手順を概略的に示すフローチャートである。 図7に示したフローチャートにおける凸方向ベクトル及び凸物体検出位置を算出する手順を説明するためのグラフである。 図7に示したフローチャートにおける楕円パラメータを算出する手順を概略的に示すフローチャートである。 図6に示したフローチャートにおける移動方向を決定する手順を概略的に示すフローチャートである。 図10に示したフローチャートにおける移動方向を決定する手順を説明するための説明図である。 図6に示したフローチャートにおける移動方向を決定する別の手順を概略的に示すフローチャートである。 図10に示したフローチャートにおける移動方向候補から移動方向を決定する手順を概略的に示すフローチャートである。 図13に示した混雑度を模式的に示すグラフである。
符号の説明
50…障害物、100…移動台車、102…筐体、104…距離測定センサ、106…移動駆動機構、108…非接触方式センサ、110…接触方式センサ、120…インターフェース、122…CPU、124…RAM、126…ROM、134…カメラ、135…照明、144…シート状の板、145…ポテンショメータ、154…感圧シートセンサ、155…重り

Claims (15)

  1. 台車筐体と、
    前記台車筐体を目標地点に向けて走行させる移動機構と、
    前記台車筐体に設けられ、この台車筐体の走行中において、前記台車筐体の下方に侵入する第1の障害物を検知し、前記第1の障害物の第1の侵入方位及び第1の侵入量を検出して第1の検出信号を出力する検出部と、
    前記台車筐体の現在位置を原点とする座標系において、前記第1の検出信号に応答して、予め設定された目標方向ベクトルから移動方向ベクトルを演算し、この移動方向ベクトルで前記移動機構を制御して前記台車筐体をある走行方向に走行させ、この走行方向を更新して前記台車筐体を前記目標地点に到達させる演算部であって、
    前記第1の障害物の第1の侵入座標を算出し、
    前記第1の侵入座標を始点とする前記第1の障害物を特定する第1の検出ベクトルを算出し、
    前記第1の侵入座標及び前記座標系の原点を結ぶ直線に前記第1の検出ベクトルを射影した第1の投影ベクトルを算出し、
    前記第1の投影ベクトルの始点が前記原点に一致するように当該第1の投影ベクトルを平行移動して前記座標系に第1の平行移動ベクトルを定め、
    前記第1の平行移動ベクトルを、前記座標系の原点を中心に予め定められた範囲内で回転して回転ベクトルを定め、
    前記座標系内で前記回転ベクトル及び前記目標方向ベクトルを算して前記移動方向ベクトルを算出し、
    前記移動方向ベクトルに応じて前記走行方向を前記移動駆動機構に指示する演算部と、
    を具備することを特徴とする移動台車。
  2. 前記検出部は、前記台車筐体の走行中において、前記台車筐体の下方に侵入する1つまたは複数の第2の障害物を検知し、前記第2の障害物の第2の侵入方位及び第2の侵入量を検出して1つまたは複数の第2の検出信号を出力し、
    前記演算部は、前記第2の検出信号に応答して、前記座標系において、前記第2の障害物の第2の侵入座標を算出し、
    前記第2の侵入座標を始点とする前記第2の障害物を特定する第2の検出ベクトルを算出し、
    前記第2の侵入座標及び前記座標系の原点を結ぶ直線に前記第2の検出ベクトルを射影した第2の投影ベクトルを算出し、
    前記第2の投影ベクトルの始点が前記原点に一致するように当該第2の投影ベクトルを平行移動して前記座標系に第2の平行移動ベクトルを定め、
    前記第1及び第2の平行移動ベクトルを算して合成ベクトルを算出し、
    前記合成ベクトルを、前記座標系の原点を中心に予め定められた範囲内で回転して前記回転ベクトルを定めることを特徴とする請求項1に記載の移動台車。
  3. 台車筐体と、
    前記台車筐体を目標地点に向けて走行させる移動機構と、
    前記台車筐体に設けられ、この台車筐体の走行中において、前記台車筐体の下方に侵入する障害物を複数の検出点で検知し、前記検出点毎に検出方位及び当該検出方位における侵入量を検出して検出信号を出力する検出部と、
    前記台車筐体の現在位置を原点とする第1の座標系において、前記検出信号に応答して、予め設定された目標方向ベクトルから移動方向ベクトルを演算し、この移動方向ベクトルで前記移動機構を制御して前記台車筐体をある走行方向に走行させ、この走行方向を更新して前記台車筐体を前記目標地点に到達させる演算部であって、
    前記検出方位の差が所定の方位範囲内にある前記検出点の第1の配列を第1の障害物と判断し、
    前記第1の座標系において、前記障害物における第1の侵入座標を算出し、
    前記第1の侵入座標を始点とする前記第1の障害物を特定する第1の検出ベクトルを算出し、
    前記第1の侵入座標及び前記第1の座標系の原点を結ぶ直線に前記第1の検出ベクトルを射影した第1の投影ベクトルを算出し、
    前記第1の投影ベクトルの始点が前記原点に一致するように当該第1の投影ベクトルを平行移動して前記第1の座標系に第1の平行移動ベクトルを定め、
    前記平行移動ベクトルを、前記第1の座標系の原点を中心に予め定められた範囲内で回転して回転ベクトルを定め、
    前記第1の座標系内で前記回転ベクトル及び前記目標方向ベクトルを算して前記移動方向ベクトルを算出し、
    前記移動方向ベクトルに応じて前記走行方向を前記移動駆動機構に指示する演算部と、
    を具備することを特徴とする移動台車。
  4. 前記演算部は、前記第1の配列とは異なり、前記所定の方位範囲内にある前記検出点の1つまたは複数の第2の配列を第2の障害物と判断し、
    前記第1の座標系において、前記第2の障害物における第2の侵入座標を算出し、
    前記第2の侵入座標を始点とする前記第2の障害物を特定する第2の検出ベクトルを算出し、
    前記第2の侵入座標及び前記第1の座標系の原点を結ぶ直線に前記第2の検出ベクトルを射影した第2の投影ベクトルを算出し、
    前記第2の投影ベクトルの始点が前記原点に一致するように当該第2の投影ベクトルを平行移動して前記第1の座標系に第2の平行移動ベクトルを定め、
    前記第1及び第2の平行移動ベクトルを算して合成ベクトルを算出し、
    前記合成ベクトルを、前記第1の座標系の原点を中心に予め定められた範囲内で回転して前記回転ベクトルを定めることを特徴とする請求項3に記載の移動台車。
  5. 前記演算部は、前記検出方位を第1の座標軸及び前記侵入量を第2の座標軸に定め、前記検出点が分布される第2の座標系において、前記第1の配列に係る前記検出点を楕円で近似し、前記楕円の長軸と第1の軸との交点を第1の方位軸交点に定め、前記第1の方位軸交点を始点とし、前記楕円の長軸端を終点とする第1の侵入量ベクトルを算出し、
    前記第1の方位軸交点及び前記第1の侵入量ベクトルを、第1の座標系における第1の侵入座標及び第1の検出ベクトルに変換することを特徴とする請求項3に記載の移動台車。
  6. 前記楕円が人の足に相当するように予め定められた楕円状のパターンに近似される場合には、前記第1の検出ベクトルに予め設定される値を乗算することを特徴とする請求項5に記載の移動台車。
  7. 前記検出部は、前記台車筐体の下方に侵入する前記第1の障害物の侵入量と高さを検出するセンサから構成され、
    前記第1の障害物の第1の高さを更に検出し、前記第1の高さが予め設定される高さの範囲に含まれる場合には、前記第1の平行移動ベクトルに予め設定される係数を乗算することを特徴とする請求項1または請求項3に記載の移動台車。
  8. 前記第1及び第2の侵入方位で最大となり、前記第1及び第2の侵入方位から離れるに従い減少する関数を用意し、前記移動方向ベクトルが示す第1の移動方向方位における関数の値が予め設定される設定値以上の場合には、前記移動方向ベクトルが示す第1の移動方向方位を初期値として前記関数の値が設定値未満または極小となる第2の移動方向方位を検索し、前記移動方向ベクトルが示す第1の移動方向方位における関数の値が予め設定される設定値未満の場合には、前記第1の移動方向方位を前記第2の移動方向方位として定め、前記第2の移動方向方位に応じて走行方向を前記移動駆動機構に指示することを特徴とする請求項2または請求項4に記載の移動台車。
  9. 前記検出部は、第3の障害物と前記台車筐体との接触または第3の障害物の近接を検知し、第3の検出方位を検出して第3の検出信号を出力し、
    前記演算部は、前記第3の検出方位で前記関数が最大となることを特徴とする請求項8に記載の移動台車。
  10. 前記演算部は、前記第2の移動方向方位における前記関数の値に応じて走行速度を定め、当該移動速度を前記移動駆動機構に指示することを特徴とする請求項8に記載の移動台車。
  11. 前記演算部は、前記第1の侵入量に応じて走行速度を定め、当該走行速度を前記移動駆動機構に指示することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の移動台車。
  12. 前記検出部は、前記台車筺体の底部の周囲に一端を固定され、前記一端を軸に内側に折れ曲がる複数のシートと、前記シートの垂直方向から変位を計測するセンサと、から構成され、前記シートの変位に基づいて前記障害物を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の移動台車。
  13. 前記検出部は、前記台車筺体の底部の周囲に一端を固定され、接触位置及び当該接触位置における接触圧力に基づく曲がり位置を検出可能な複数のシート状の感圧センサから構成され、
    前記接触位置及び前記曲がり位置と前記侵入量との相関関係が予め格納され、
    前記障害物との接触を検出すると、前記接触位置及び前記曲がり位置が取得され、前記相関関係から前記侵入量を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の移動台車。
  14. 前記検出部は、前記移動台車の下方に配置され、撮像するカメラと、前記移動台車の下方を照らす照明と、から構成され、カメラ画像から前記侵入量を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の移動台車。
  15. 前記座標系は、直交座標系であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動台車。
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