JP4744905B2 - 自発光表示パネル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自発光表示パネル及びその製造方法に関するものである。
有機EL(OEL;Organic Electroluminescence)素子等の自発光素子を表示要素として備える自発光表示パネルは、フラットパネルディスプレイを可能にし、バックライトを要する液晶ディスプレイに比べて低消費電力且つ高輝度の表示が可能であると共に、ペーパーディスプレイ等の新たな表示形態を可能にするものとして期待を集めている。
この自発光表示パネルの表示要素となる自発光素子は、アノード(陽極、或いは正孔注入電極)とカソード(陰極、電子注入電極)との間にpn接合を有する半導体層を挟み込んだ基本構造を有しており、この半導体層が、低分子型有機EL素子の場合には発光層を含む有機層の積層構造で形成され、高分子型有機EL素子の場合にはバイポーラ性の材料を単層または複数層積層した構造の有機層で形成されている。そして、アノード,カソードの両電極に電圧を印加することにより、アノードから有機層内に注入・輸送された正孔とカソードから有機層内に注入・輸送された電子が、この有機層(例えば発光層)内にて再結合し、この再結合によって得られる励起状態からのエネルギー放出によって発光を呈するものである。
図1(a)は、有機EL素子の電圧−電流特性を示したものである。すなわち、発光閾値電圧Vthを超える駆動電圧(順方向電圧)を有機EL素子に印加すれば、当該駆動電圧に応じた電流に比例した発光輝度Lが得られ、印加される駆動電圧Vが発光閾値電圧Vth以下であれば、駆動電流が流れず、また発光輝度もゼロに等しいままである。
そして、この電圧−電流特性は、下記特許文献1に記載されているように、温度によってその特性が変化する。すなわち、図1(a)に示すように、有機EL素子は、発光閾値Vthより駆動電圧が大きい発光可能領域においては、電圧Vが大きくなるほど、流れる電流Iに応じて得られる発光輝度Lが大きくなる特性を有するが、高温になるほど発光閾値Vthwが低くなり、低温になるほど発光閾値Vthcが高くなり、温度の低→高によって、得られる発光輝度もL,L,Lのように変化する。よって、図1(b)に示すように、常温(25℃)で得られていた発光輝度に対して、相対的に、低温では相対輝度が低下して暗くなり、高温では相対輝度が上がって明るくなるという現象が生じる。
これでは、環境温度の変化によって発光輝度特性が変わってしまい、表示性能に悪影響を及ぼすことになるので、環境温度が変動しても実質的な発光輝度特性を一定に保つように、有機EL素子の駆動回路に温度補償回路を組み込むことが下記特許文献1に示されている。
特開2000−214824号公報
前述の従来技術によると、環境温度或いは動作温度を温度検知素子(サーミスタ)で検知して、その結果を駆動回路系にフィードバックして駆動電圧(または電流)を上下させるものであるが、このような補償方法によると、自発光表示パネルの外部にサーミスタ等の部品や駆動電圧(又は駆動電流)を可変にするための回路要素が必要になり、パネルやパネルを含むモジュールに追加部品を配備するスペースを要することになる。これは自発光表示パネルによって薄型のディスプレイ装置を実現しようとする場合に大きな障害になっていた。
また、自発光表示パネルの駆動回路に補償回路を追加することによって回路規模が大きくなると、表示装置全体のコストアップになってしまうという問題もあった。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、発光輝度特性の温度依存性を解消するために、駆動回路系に追加部品,回路等を必要とせず、占有スペースの拡大や装置全体のコストアップを招かない自発光表示パネルを提供すること、等が本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明は、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
[請求項1]第一の電極と、該第一の電極上に形成された少なくとも一層以上の発光機能層と、該発光機能層上に形成された第二の電極とからなる自発光素子が、支持基板上に配列され、前記第一,第二の電極間に印加される電圧によって前記自発光素子の発光輝度が得られる自発光表示パネルにおいて、前記発光機能層が有する温度発光輝度特性と同傾向の温度抵抗特性を有する導電性材料からなる温度補償機能層を、前記第一,第二の電極間に印加する電圧供給経路に対して直列に、少なくとも一層積層したことを特徴とする自発光表示パネル。
[請求項6]第一の電極と、該第一の電極上に形成された少なくとも一層以上の発光機能層と、該発光機能層上に形成された第二の電極とからなる自発光素子が、支持基板上に配列され、前記第一,第二の電極間に印加される電圧によって前記自発光素子の発光輝度が得られる自発光表示パネルの製造方法において、前記自発光素子における成膜工程の前又は後に、前記発光機能層が有する温度発光輝度特性と同傾向の温度抵抗特性を有する導電性材料からなる温度補償機能層を、前記第一,第二の電極間に印加する電圧供給経路に対して直列に、少なくとも一層積層することを特徴とする自発光表示パネルの製造方法。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図2及び図3は、本発明の一実施形態に係る自発光表示パネルを説明する説明図である。なお、以下の実施形態では、TFT(アクディブマトリクス)駆動の例を示すが、本発明の実施形態に係る自発光表示パネルはこれに限定されるものではなく、他の駆動方式(例えばパッシブ駆動方式)を採用することもできる。
図2は、自発光表示パネルの素子構造を示す断面図である。本発明の実施形態に係る自発光表示パネルは、自発光素子1が支持基板10上に配置されているもので、自発光素子1は、基本的には、第一の電極11、第一の電極上に形成された少なくとも一層以上の発光機能層12、発光機能層12上に形成された第二の電極13からなり、第一の電極11と第二の電極13との間に印加される電圧によって発光輝度を得ることができるものである。
より具体的には、支持基板10上には駆動素子であるTFT20(Thin Film Transistor)が各自発光素子1毎に形成されており、その上に透明絶縁材料からなる平坦化膜21が形成され、TFT20の接続部20Aに対して接続孔21Aを形成している。前述した第一の電極11はこの平坦化膜21上に各自発光素子1毎に区分されてパターニングされており、接続孔21Aを介して接続部20Aにコンタクトしている。
また、自発光素子1の発光領域Sは、絶縁膜22の開口によって区画されており、第一の電極11上の開口に発光機能層12と第二の電極13がパターニングされている。
そして、この実施形態では、第二の電極13上に接するように温度補償機能層14が少なくとも一層積層されており、更にその上に積層して低抵抗配線層15が形成されている。
この温度補償機能層14は、発光機能層12が有する温度発光輝度特性と同傾向の温度抵抗特性を有する導電材料からなる層であり、具体的な材料としては、温度上昇に伴って抵抗値が増大するような、マレイン酸変性ポリエチレン,ポリプロピレン等にチタンカーバイドを分散させた高分子複合材料、結晶性ポリマーに導電性カーボンを分散させた複合材料等を挙げることができるが、特にこれらに限定されるものではない。低抵抗配線層15は、アルミニウム等の低抵抗金属材料単体又は合金によって形成することができる。
そして、この実施形態では、この温度補償機能層14を第二の電極13上に積層しているが、この温度補償機能層14は、第一の電極11,第二の電極13間に印加する電圧供給経路、すなわち、TFT20から低抵抗配線層15に至る電圧供給経路に対して直列に設けられることが要件になる。
図3は、この自発光素子1における各層の形成領域を平面的に示したものであるが、絶縁膜22の開口によって区画された発光領域Sに対して、それよりやや広く第一の電極11が形成され、更にそれより広く温度補償機能層14が形成されている。
このような実施形態に係る自発光表示パネルの作用を図4及び図5に基づいて説明する。図4は、自発光表示パネルの等価回路を示したものである。この図から明らかなように、本発明の実施形態に係る自発光表示パネルでは、自発光素子1に電圧を印加する電圧供給経路に対して直列に温度補償機能層14が形成されている。そして、駆動電圧Vがスイッチング素子となるTFT20を介して自発光素子1に印加されている。
ここで、温度補償機能層14は、図5に示すように、温度上昇に対して相対的に抵抗値Rtが高くなる温度抵抗特性を有しているので、自発光素子の周辺温度が高くなると、自発光素子1と直列に形成されている温度補償機能層14の相対抵抗値Rtが高くなって、駆動電流Iが低下することになる。これによって、自発光素子1の発光機能層12が温度上昇と共に輝度上昇する温度発光輝度特性を有する場合であっても、前述した駆動電流Iの低下によって輝度上昇が相殺されることになるので、発光輝度の温度依存性を見かけ上軽減させることができる。
そして、図3に示すように、温度補償機能層14の面積を自発光素子1の発光領域Sよりも大きくすることで、発光領域Sの全面に亘って、温度変化に対する駆動電流Iの調整が均一にできるようになるので、発光領域S内の輝度分布を均一に調整することが可能になる。
また、図2に示す実施形態では、温度補償機能層14が第二の電極13の上に形成され、この温度補償機能層14上には電圧供給経路の一部をなす低抵抗配線層15が形成されているので、電圧供給の配線抵抗は低抵抗配線層15で下げることができ、比較的低い電源電圧で各自発光素子1が所定の発光輝度を得るのに十分な電流を流すことができる。
そして、このように温度補償機能層14を配置することで、温度補償機能層14の光反射特性や光透過特性が低い場合にも、支持基板10側から矢印のように光を取り出すボトムエミッション方式の表示パネルを得ることができる。すなわち、支持基板10、平坦化膜21、第一の電極11を光透過性部材にして、第二の電極13を光反射性部材にすることで、発光機能層12で生じた発光を効率よく支持基板10側に出射させることができる。
図6は、本発明の他の実施形態に係る自発光表示パネルの素子構造を示す説明図である(前述の実施形態と同一部材には同一符号を付している)。この実施形態では、支持基板10とは逆側から光を取り出すトップエミッション方式の表示パネルを構成している。
ここでも前述した実施形態と同様に、自発光素子1は、基本的には、第一の電極11、第一の電極上に形成された少なくとも一層以上の発光機能層12、発光機能層12上に形成された第二の電極13からなり、第一の電極11と第二の電極13との間に印加される電圧によって発光輝度を得ることができるものである。また、より具体的には、支持基板10上には駆動素子であるTFT20が各自発光素子1毎に形成されており、その上に平坦化膜21が形成され、TFT20の接続部20Aに対して接続孔21Aを形成している。また、自発光素子1の発光領域Sは、絶縁膜22の開口によって区画されており、第一の電極11上の開口に発光機能層12がパターニングされている。
そして、この実施形態では、前述した温度補償機能層14は、第一の電極11と支持基板10の間に形成されている。つまり、温度補償機能層14が平坦化膜21上に各自発光素子1毎に区分されてパターニングされており、接続孔21Aを介して接続部20Aにコンタクトしている。また、その上に反射電極膜16及び第一の電極11が積層配置されている。ここで、第一の電極11を光反射性材料で形成できる場合には、反射電極膜16を省略することも可能である。トップエミッション構造を形成するためには、第二の電極13は透明導電膜(極薄膜金属、ITO、IZO等、或いはこれらの積層膜)で形成する必要がある。
このような実施形態においても、前述の実施形態と同様に、自発光表示パネルは、自発光素子1に電圧を印加する電圧供給経路に対して直列に温度補償機能層14が形成されている。そして、駆動電圧Vがスイッチング素子となるTFT20を介して自発光素子1に印加されている。
すなわち、温度補償機能層14は、図5に示すように、温度上昇に対して相対的に抵抗値Rtが高くなる温度抵抗特性を有しているので、自発光素子の周辺温度が高くなると、自発光素子1と直列に形成されている温度補償機能層14の相対抵抗値Rtが高くなって、駆動電流Iが低下することになる。これによって、自発光素子1の発光機能層12が温度上昇と共に輝度上昇する温度発光輝度特性を有する場合であっても、前述した駆動電流Iの低下によって輝度上昇が相殺されることになるので、発光輝度の温度依存性を見かけ上軽減させることができる。
図7は、本発明の他の実施形態に係る自発光表示パネルの素子構造を示す説明図である(前述の実施形態と同一部材には同一符号を付している)。前述した図2又は図6に示した実施形態では、温度補償機能層14は第一の電極11,第二の電極13間の外(上側又は下側)に形成しているが、図7に示した例では、第一の電極11,第二の電極13の間に温度補償機能層14を形成している。これによって前述した実施形態と同様の作用を得ることができる。但し、このような構造を採用するには、温度補償機能層14の光透過性又は光反射性が重要になると共に、所望の電子注入性又は正孔注入性が求められることになる。
このような本発明の実施形態に係る自発光表示パネルの製造方法を説明すると、前述した各実施形態では、自発光素子1における成膜工程の前又は後に、温度補償機能層14を、第一の電極11,第二の電極13間に印加する電圧供給経路に対して直列に、少なくとも一層積層する。
すなわち、図2に示した実施形態では、支持基板10上にTFT20を形成し、その上に接続孔21Aを有する平坦化膜21を形成する。そして、接続孔21Aを介して接続部20Aに接するように第一の電極11を平坦化膜21上に形成する。その後、絶縁膜22のパターニングを行い、絶縁膜22で区画された発光領域Sの開口部を形成する。そして、この支持基板10に対して成膜工程を施して、開口部内に発光機能層12、第二の電極13を成膜する。カラー表示パネルを形成する場合には、発光機能層12内の色毎の層が塗り分けられることになる。この成膜工程の後に、第二の電極13上に温度補償機能層14が積層され、その上に更に低抵抗配線層15が積層される。
また、図6に示した実施形態では、支持基板10上にTFT20を形成し、その上に接続孔21Aを有する平坦化膜21を形成する。そして、接続孔21Aを介して接続部20Aに接するように温度補償機能層14を平坦化膜21上に形成する。更には、反射電極膜16及び第一の電極11を成膜及びパターニングする。その後、絶縁膜22のパターニングを行い、絶縁膜22で区画された発光領域Sの開口部を形成する。そして、この支持基板10に対して成膜工程を施して、開口部内に発光機能層12、第二の電極13を成膜する。
ここで温度補償機能層14の形成は、採用する材料に応じて適当な塗膜技術が採用されることになるが、例えば、スクリーン印刷やインクジェット法等の印刷技術を採用することができる。
以下に、前述した自発光素子1として有機EL素子を採用する場合の具体例を説明する。
先ず、有機EL素子について説明すると、一般的に有機EL素子は、アノード(陽極、正孔注入電極)とカソード(陰極、電子注入電極)との間に有機EL機能層を挟み込んだ構造をとっている。両電極に電圧を印加することにより、アノードから有機EL機能層内に注入・輸送された正孔とカソードから有機EL機能層内に注入・輸送された電子がこの層内(発光層)で再結合することで発光を得るものである。支持基板10上に、第一の電極11,有機EL機能層からなる発光機能層12,第二の電極13を積層した有機EL素子の具体的構造及び材料例を示すと以下のとおりである。
支持基板10については、特に、図2に示すボトムエミッション構造を採用する場合には、透明性を有する平板状、フィルム状のものが好ましく、材質としてはガラス又はプラスチックを用いることができる。図6に示すトップエミッション構造を採用する場合には、支持基板10の透明性は特に要求されない。
第一又は第二の電極11,13については、一方が陰極、他方が陽極に設定されることになる。この場合、陽極は仕事関数の高い材料で構成されるのがよく、クロム(Cr),モリブデン(Mo),ニッケル(Ni),白金(Pt)等の金属膜、或いはITO,IZO等の酸化金属膜等による透明導電膜が用いられる。そして、陰極は仕事関数の低い材料で構成されるのがよく、特に、アルカリ金属(Li,Na,K,Rb,Cs),アルカリ土類金属(Be,Mg,Ca,Sr,Ba),希土類金属といった仕事関数の低い金属、その化合物、又はそれらを含む合金を用いることができる。また、第一の電極11、第二の電極13ともに透明な材料により構成した場合には、光の放出側と反対の電極側に反射膜を設けた構成とすることもできる。
また、第一の電極11又は第二の電極13から引き出される引出電極は、自発光表示パネルとそれを駆動するIC,ドライバ等の駆動手段とを接続するために設けられる配線電極であって、好ましくはAg,Cr,Al等の低抵抗金属材料やそれらの合金を用いるのがよい。
一般に、第一の電極11と引出電極の形成は、ITO,IZO等によって第一の電極11及び引出電極のための薄膜を蒸着或いはスパッタリング等の方法で形成し、フォトリソグラフィ法などによってパターン形成がなされる。第一の電極11と引出電極(特に低抵抗化の必要な引出電極)に関しては、前述のITO,IZO等の下地層にAg,Ag合金,Al,Cr等の低抵抗金属を積層した2層構造にしたもの、或いは、Ag等の保護層としてCu,Cr,Ta等の耐酸化性の高い材料を更に積層した3層構造にしたものを採用することができる。
第一の電極11と第二の電極13の間に成膜される有機EL機能層(発光機能層12)としては、第一の電極11を陽極、第二の電極13を陰極とした場合には、正孔輸送層/発光層/電子輸送層の積層構成が一般的であるが(第一の電極11を陰極、第二の電極13を陽極とした場合にはその逆の積層順になる)、発光層,正孔輸送層,電子輸送層はそれぞれ1層だけでなく複数層積層して設けてもよく、正孔輸送層,電子輸送層についてはどちらかの層を省略しても、両方の層を省略して発光層のみにしても構わない。また、有機EL機能層としては、正孔注入層,電子注入層,正孔障壁層,電子障壁層等の有機機能層を用途に応じて挿入することができる。
有機EL機能層の材料は、有機EL素子の用途に合わせて適宜選択可能である。以下に例を示すがこれらに限定されるものではない。
正孔輸送層としては、正孔移動度が高い機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。具体例としては、銅フタロシアニン等のポルフィリン化合物、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−ビフェニル(NPB)等の芳香族第三アミン、4−(ジ−p−トリルアミノ)−4’−[4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]スチルベンゼン等のスチルベン化合物や、トリアゾール誘導体、スチリルアミン化合物等の有機材料が用いられる。また、ポリカーボネート等の高分子中に低分子の正孔輸送用の有機材料を分散させた、高分子分散系の材料も使用できる。好ましくは、ガラス転移温度が封止用樹脂を加熱硬化させる温度より高い材料が好ましく、例えば4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−ビフェニル(NPB)が挙げられる。
発光層は、公知の発光材料が使用可能であり、具体例としては、4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)−ビフェニル(DPVBi)等の芳香族ジメチリディン化合物、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン等のスチリルベンゼン化合物、3−(4−ビフェニル)−4−フェニル−5−t−ブチルフェニル−1,2,4−トリアゾール(TAZ)等のトリアゾール誘導体、アントラキノン誘導体、フルオレノン誘導体等の蛍光性有機材料、(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム錯体(Alq)等の蛍光性有機金属化合物、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)系、ポリフルオレン系、ポリビニルカルバゾール(PVK)系等の高分子材料、白金錯体やイリジウム錯体等の三重項励起子からのりん光を発光に利用できる有機材料(特表2001−520450)を使用できる。上述したような発光材料のみから構成したものでもよいし、正孔輸送材料、電子輸送材料、添加剤(ドナー、アクセプター等)または発光性ドーパント等が含有されてもよい。また、これらが高分子材料又は無機材料中に分散されてもよい。
電子輸送層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。具体例としては、ニトロ置換フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体等の有機材料、8−キノリノール誘導体の金属錯体、メタルフタロシアニン等が使用できる。
上記の正孔輸送層、発光層、電子輸送層は、スピンコーティング法、ディッピング法等の塗布法、インクジェット法、スクリーン印刷法等の印刷法等のウェットプロセス、又は、蒸着法、後述するレーザ転写法等のドライプロセスで形成することができる。
そして、有機EL素子は、単一の有機EL素子を形成するものであってもよいし、所望のパターン構造を有して複数の画素を構成するものであってもよい。後者の場合には、その表示方式は、単色発光でも2色以上の複数色発光でもよく、特に複数色発光の有機ELパネルを実現するためには、RGBに対応した3種類の発光機能層を形成する方式を含む2色以上の発光機能層を形成する方式(塗り分け方式)、白色や青色等の単色の発光機能層にカラーフィルタや蛍光材料による色変換層を組み合わせた方式(CF方式、CCM方式)、単色の発光機能層の発光エリアに電磁波を照射する等して複数発光を実現する方式(フォトブリーチング方式)、異なる発光色の低分子有機材料を予め異なるフィルム上に成膜してレーザによる熱転写で一つの基板上に転写するレーザ転写方式等によって行うことができる。
本発明の各実施形態は、このように構成されるので、発光輝度特性の温度依存性を解消するために、駆動回路系に追加部品,回路等を必要とせず、占有スペースの拡大や装置全体のコストアップを招かない温度補償型の自発光表示パネルを得ることができる。
従来技術の説明図である。 本発明の一実施形態に係る自発光表示パネルを説明する説明図である。 本発明の一実施形態に係る自発光表示パネルを説明する説明図である。 本発明の一実施形態に係る自発光表示パネルの作用を説明する説明図(等価回路図)である。 本発明の一実施形態に係る自発光表示パネルの作用を説明する説明図(温度抵抗特性図)である。 本発明の他の実施形態に係る自発光表示パネルを説明する説明図である。 本発明の他の実施形態に係る自発光表示パネルを説明する説明図である。
符号の説明
1 自発光素子
10 支持基板
11 第一の電極
12 発光機能層
13 第二の電極
14 温度補償機能層
15 低抵抗配線層
16 反射電極膜
20 TFT
20A 接続部
21 平坦化膜
21A 接続孔
22 絶縁膜
S 発光領域

Claims (6)

  1. 第一の電極と、該第一の電極上に形成された少なくとも一層以上の発光機能層と、該発光機能層上に形成された第二の電極とからなる自発光素子が、支持基板上に配列され、前記第一,第二の電極間に印加される電圧によって前記自発光素子の発光輝度が得られる自発光表示パネルにおいて、
    前記発光機能層が有する温度発光輝度特性と同傾向の温度抵抗特性を有する導電性材料からなる温度補償機能層を、前記第一,第二の電極間に印加する電圧供給経路に対して直列に、少なくとも一層積層したことを特徴とする自発光表示パネル。
  2. 前記温度補償機能層の面積は、前記自発光素子の発光領域よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載された自発光表示パネル。
  3. 前記温度補償機能層は前記第二の電極の上に形成され、該温度補償機能層上には前記電圧供給経路の一部をなす低抵抗配線層が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載された自発光表示パネル。
  4. 前記温度補償機能層は前記第一の電極と前記支持基板の間に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載された自発光表示パネル。
  5. 前記発光機能層は、少なくとも1層の有機EL機能層を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載された自発光表示パネル。
  6. 第一の電極と、該第一の電極上に形成された少なくとも一層以上の発光機能層と、該発光機能層上に形成された第二の電極とからなる自発光素子が、支持基板上に配列され、前記第一,第二の電極間に印加される電圧によって前記自発光素子の発光輝度が得られる自発光表示パネルの製造方法において、
    前記自発光素子における成膜工程の前又は後に、
    前記発光機能層が有する温度発光輝度特性と同傾向の温度抵抗特性を有する導電性材料からなる温度補償機能層を、前記第一,第二の電極間に印加する電圧供給経路に対して直列に、少なくとも一層積層することを特徴とする自発光表示パネルの製造方法。
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