JP4744260B2 - 脱脂装置及びドアフレーム製造システム - Google Patents

脱脂装置及びドアフレーム製造システム Download PDF

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本発明は、アルミニウム製ドアフレーム原材の端面(溶接用に切断加工された端面)付近に付着している油脂(切断加工時に噴霧された潤滑油脂)を脱脂液によって洗浄し、該洗浄によって当該アルミニウム製ドアフレーム原材の端面付近に付着した脱脂液を空気によって除去する脱脂方法に関する
自動車用ドアフレームは、ドアフレーム原材等の端面を相互に突き合わせて溶接することにより構成される。例えば、フロントドア用のドアフレームの場合は、図2内左欄に示すように、アッパーフレーム原材51の前端部(図の左下端部)にブラケット(コーナーピース)55を溶接するとともに、該アッパーフレーム原材51の後端部(図の右端部)にサイドフレーム原材52の上端部を溶接し、さらに、該サイドフレーム原材52の下端部にブラケット(フロント側のサイドブラケット)56を溶接し、これにより、ドアフレームが構成される。
このように、ドアフレーム原材等の端面を相互に突き合わせて溶接するため、溶接に先立ち、ドアフレーム原材等の端部に切断加工により端面を形成する工程が行なわれる。
近年、アルミニウム製の自動車用ドアフレームが採用され始めている。アルミニウム製のドアフレーム原材の場合、綺麗な溶接用の端面を得るためには、該端面を切断加工により形成する工程を、潤滑油脂を噴霧しつつ行なう必要がある。
しかしながら、この潤滑油脂が溶接用の端面に付着したまま溶接工程を行なうと、溶接欠陥が生じてしまい、見栄えの悪化や強度の低下等の不具合を生起させる。
このため、溶接工程に先立って、潤滑油脂を除去する脱脂工程が行なわれる。
特開平4−305364号公報には、熱交換器を構成するアルミニウム材を水又は湯中で超音波揺動によりその表面に付着する油の大半を除去する予備洗浄工程と、予備洗浄工程を経たアルミニウム材の表面に残存する油をpH7〜11の弱アルカリ性脱脂剤により除去すると共に酸化皮膜,スマットの生成を抑制する脱脂工程と、この脱脂工程中にアルミニウム材に付着した脱脂剤の残滓を常温水中で超音波揺動により除去する水洗工程と、水洗工程を経たアルミニウム材を乾燥させる乾燥工程とから成る真空ろう付け前処理方法が開示されている(特許文献1,参照)。
特開平4−305364号公報。
ドアフレーム原材の脱脂工程を行なう装置は提供されていない。このため、従来の脱脂工程は、例えば、切断加工後のドアフレーム原材を複数個(例:20〜30個)づつまとめてバスケットに入れて脱脂液中に浸し、該バスケットを振動させることにより行なわれている。このため、切断加工工程と溶接工程の間の脱脂工程の部分でドアフレーム製造作業の連続性が途切れてしまい、全体の作業性が悪くなるという問題があった。
本発明は、切断加工工程と脱脂工程と溶接工程を連続的に行い得るようにすることでドアフレーム製造の作業性を高めることを目的とする。
また、上記の目的を達成するため、脱脂工程用の装置を、切断加工工程用の装置と溶接工程用の装置の間の比較的小さなスペースに配置できるようにすることを目的とする。
本発明の構成例を、下記[1]〜[]に記す。なお、下記[1]〜[]で付した符号は理解を容易にするためであり、本発明を符号の構成に限定する趣旨ではない。
[1]構成1:
長手状のドアフレーム原材の一方の端部側を挿入可能な開口部11を槽の上部に備えた脱脂槽10と、
前記脱脂槽10内の脱脂液100に外力を与えて揺動させる脱脂液揺動手段15,150と、
長手状のドアフレーム原材の一方の端部側を挿入可能な開口部21を室の前部に備え、前記脱脂槽10の奥側上方に設けられた乾燥室20と、
前記乾燥室20内の空気を流動させる空気流動手段251〜255と、
前記乾燥室20の底部から前記脱脂槽10の開口部11へ向けて下がる傾斜をつけて延設され、前記乾燥室20内に残留する脱脂液を前記脱脂槽10へ導く導液板30と、
を備えた脱脂装置を用い
長手状のドアフレーム原材の切断部位が有る一端部側を前記脱脂槽10上部の開口部11から挿入して該脱脂槽10内の脱脂液100に浸漬し、
前記脱脂液揺動手段15,150により前記脱脂液100を揺動させて前記ドアフレーム原材の前記一端部側に付着している油脂を洗浄し、
前記脱脂槽10から前記ドアフレーム原材を引き上げた後、前記一端部側を前記乾燥室20前部の開口部21から該乾燥室20へ挿入し、
前記乾燥室20内に開口するノズル254,254,,から空気を噴射して前記一端部側に付着している脱脂液を除去する、
ことを特徴とする脱脂方法。
脱脂液を揺動させるとは、脱脂液に何らかの動きを与えることをいう。例えば、脱脂液中に空気泡を噴出させることにより動きを与えること(構成、参照)、脱脂液を攪拌することにより動きを与えること、脱脂液を超音波等で振動させることにより動きを与えること、脱脂液中で振動板(バイブレータ)等を振動させることにより動きを与えること、脱脂液中で揺動板を揺動させることにより動きを与えること、等をいう。
]構成
構成1に於いて、
前記脱脂液揺動手段15,150として、前記脱脂槽10内底部に設けられ周壁部に複数の貫通孔150を有するパイプ15と、該パイプ15内へ前記脱脂槽10外部から空気を送り込む空気供給装置とを有し、前記パイプ15の貫通孔150から脱脂液100へ空気を送出して脱脂液100を揺動させる機構を用いる
ことを特徴とする脱脂方法
[3]構成3:
構成1又は2に於いて、
前記空気流動手段として、ペダル252の足踏み操作により空気を供給する装置を用いる、
ことを特徴とする脱脂方法。
[4]構成4:
アルミニウム製ドアフレーム原材の端部に溶接用端面を形成する切断工程を行なう切断装置と、2本のアルミニウム製ドアフレーム原材の溶接用端面を接合する溶接工程を行なう溶接装置との間に、
長手状のドアフレーム原材の一方の端部側を挿入可能な開口部を槽の上部に備えた脱脂槽と、
前記脱脂槽内の脱脂液に外力を与えて揺動させる脱脂液揺動手段と、
長手状のドアフレーム原材の一方の端部側を挿入可能な開口部を室の前部に備え、前記脱脂槽の奥側上方に設けられた乾燥室と、
前記乾燥室内の空気を流動させる空気流動手段と、
前記乾燥室の底部から前記脱脂槽の開口部へ向けて下がる傾斜をつけて延設され、前記乾燥室内に残留する脱脂液を前記脱脂槽へ導く導液板と、
を備えた脱脂装置を配して用いる、
ことを特徴とする構成1〜構成3の何れかに記載の脱脂方法。
構成1の脱脂方法は、長手状のドアフレーム原材の一方の端部側を挿入可能な開口部11を槽の上部に備えた脱脂槽10と、前記脱脂槽10内の脱脂液100に外力を与えて揺動させる脱脂液揺動手段15,150と、長手状のドアフレーム原材の一方の端部側を挿入可能な開口部21を室の前部に備え、前記脱脂槽10の奥側上方に設けられた乾燥室20と、前記乾燥室20内の空気を流動させる空気流動手段251〜255と、前記乾燥室20の底部から前記脱脂槽10の開口部11へ向けて下がる傾斜をつけて延設され、前記乾燥室20内に残留する脱脂液を前記脱脂槽10へ導く導液板30とを備えた脱脂装置を用い、長手状のドアフレーム原材の切断部位が有る一端部側を前記脱脂槽10上部の開口部11から挿入して該脱脂槽10内の脱脂液100に浸漬し、前記脱脂液揺動手段15,150により前記脱脂液100を揺動させて前記ドアフレーム原材の前記一端部側に付着している油脂を洗浄し、前記脱脂槽10から前記ドアフレーム原材を引き上げた後、前記一端部側を前記乾燥室20前部の開口部21から該乾燥室20へ挿入し、前記乾燥室20内に開口するノズル254,254,,から空気を噴射して前記一端部側に付着している脱脂液を除去することを特徴とするため、ドアフレーム原材を1個づつ脱脂液に浸して洗浄した後、脱脂液を除去することができ、切断加工工程と溶接工程との間で脱脂工程を連続的に行なうことができ、脱脂液を倹約して使用できる。また、装置の横幅を小さくでき、切断加工工程用の装置と溶接工程用の装置の間の比較的小さなスペースに配置することができる。
構成2の脱脂方法は、構成1に於いて、前記脱脂液揺動手段15,150として、前記脱脂槽10内底部に設けられ周壁部に複数の貫通孔150を有するパイプ15と、該パイプ15内へ前記脱脂槽10外部から空気を送り込む空気供給装置とを有し、前記パイプ15の貫通孔150から脱脂液100へ空気を送出して脱脂液100を揺動させる機構を用いることを特徴とするため、例えば脱脂槽内に攪拌翼等を設けて脱脂液流動手段とするような構成と比較して脱脂槽10を小型化でき、切断加工工程用の装置と溶接工程用の装置の間の比較的小さなスペースに配置することができる。
構成3の脱脂方法は、構成1又は2に於いて、前記空気流動手段として、ペダル252の足踏み操作により空気を供給する装置を用いることを特徴とするため、装置全体をさらに小型化でき、切断加工工程用の装置と溶接工程用の装置の間の比較的小さなスペースに配置することができる。
構成4の脱脂方法は、アルミニウム製ドアフレーム原材の端部に溶接用端面を形成する切断工程を行なう切断装置と、2本のアルミニウム製ドアフレーム原材の溶接用端面を接合する溶接工程を行なう溶接装置との間に、長手状のドアフレーム原材の一方の端部側を挿入可能な開口部を槽の上部に備えた脱脂槽と、前記脱脂槽内の脱脂液に外力を与えて揺動させる脱脂液揺動手段と、長手状のドアフレーム原材の一方の端部側を挿入可能な開口部を室の前部に備え、前記脱脂槽の奥側上方に設けられた乾燥室と、前記乾燥室内の空気を流動させる空気流動手段と、前記乾燥室の底部から前記脱脂槽の開口部へ向けて下がる傾斜をつけて延設され、前記乾燥室内に残留する脱脂液を前記脱脂槽へ導く導液板と、を備えた脱脂装置を配して用いる、ことを特徴とする構成1〜構成3の何れかに記載の脱脂方法であるため、切断加工工程と脱脂工程と溶接工程を連続的に行うことができ、ドアフレーム製造の作業性を高めることができる。
図1は実施の形態の脱脂装置の外観を示す斜視図、図2はドアフレーム原材と溶接部位を示す説明図、図3はドアフレーム製造ライン内の脱脂装置の配置を示す説明図(a)と脱脂装置の変形例を示す説明図(b)である。
図1に示す脱脂装置は、脱脂槽10と乾燥室20を有する。
脱脂槽10は、ドアフレーム原材をその切断部位が有る端部側を先にして挿入可能な開口部11を有する。ドアフレーム原材とは、例えば、フロントドア用のアッパーフレーム原材51、フロントドア用のサイドフレーム原材52、リアドア用のアッパーフレーム原材61、リアドア用のサイドフレーム原材63、リアドア用のリアフレーム原材62である。また、フロントドア用のブラケット(コーナーピース)55、フロントドア用のサイドブラケット56、リアドア用のサイドブラケット65、リアドア用のリアブラケット66であってもよい。また、切断部位が有る端部側とは、図2に於いて破線楕円で示す部位である。作業者は切断加工後のドアフレーム原材を手で持ち、図2の破線楕円で示す側の部位を先にして開口部11から脱脂槽10の脱脂液100へ浸漬する。
脱脂槽10内の底部には、周壁部に複数の貫通孔150を有するパイプ15が設けられており、該パイプ15の脱脂槽10外へ延びる側の端部には、脱脂槽10の外部に設けられた空気供給装置(不図示)が接続されている。空気供給装置の構成は周知であるため説明は省略する。この空気供給装置からからパイプ15内へ空気を圧送することにより、各貫通孔150から空気が脱脂液100内へ送り出されて脱脂液100を揺動させる。この揺動により、ドアフレーム原材の切断端面やその付近に付着している油脂(切断加工時に噴霧された潤滑油脂)が除去される。このように、パイプ15の貫通孔150から脱脂液内へ送出する空気により脱脂液を揺動させているため、脱脂槽10を小型化できる。
本例では、潤滑油脂として日本石油株式会社製の「FBKオイルRO32」を用い、脱脂液として日鉱石油化学株式会社製の「NSクリーン(ノルマルパラフィン炭化水素洗浄剤)」を用いているが、潤滑油脂としては、他に、日本石油株式会社製の「FBKオイルRO100」や、扶桑精機株式会社製(パレス化学株式会社販売)の水溶性ミスト切削油剤「CUT AM−70」「CUT AM−50」「CUT AM−30」等を用いることができる。これらの中で、好ましくは、「FBKオイルRO32」、「CUT AM−50」、「CUT AM−30」である。また、脱脂液としても、他に、三和油化工業株式会社製の「サンクリーンXL−15」、旭化成株式会社製の「エルノバNF(ハイドロフルオロエーテル(フロン代替))」、日本シービーケミカル株式会社製の「ケミクリーナー3714(グリコール系溶剤)」を用いることができる。これらの中で、好ましくは、「NSクリーン(ノルマルパラフィン炭化水素洗浄剤)」、「サンクリーンXL−15」である。
また、図1に示す例では、パイプ15の貫通孔150から脱脂液内へ送出する空気により脱脂液を揺動させているが、本発明は係る構成に限定されない。例えば、脱脂槽内に攪拌翼を設けて攪拌することにより脱脂液を揺動させてもよい。また、振動部材や揺動部材を設けて振動や揺動させることにより脱脂液を揺動をさせてもよい。また、超音波で脱脂液に振動を与えて揺動させても良い。
また、図1に示す例ではヒータ等の加熱手段については省略しているが、加熱した方がより良い洗浄効果を得られる脱脂液を用いる場合には、当該脱脂液を適宜の温度に昇温できるように、適宜の部位に適宜の能力のヒータを設けても良い。
乾燥室20は、脱脂槽10の奥側上方の位置に設けられており、ドアフレーム原材をその切断部位が有る端部側を先にして挿入可能な開口部21を、乾燥室20の前面側に有する。また、開口部21には、両開き可能な扉22が設けられている。さらに、乾燥室20の底部からは、脱脂槽10の開口部11へ向けて下がる傾斜をつけて延設された導液板30が付設されており、該導液板30の両側には側壁31が立設されている。
この乾燥室20には、作業者によるペダル252の操作でエアを送り込む機構(送風管251、送風管253、ノズル254)が設けられているとともに、乾燥室20内の空気を排気する排気ダクト255が設けられている。作業者は、脱脂槽10内の脱脂液100に先端側の部位(図2の破線楕円で示す側の部位を含む部位)を浸漬していたドアフレーム原材を手で持って引き上げて、当該浸漬していた側の部位を、開口部21から乾燥室20へ入れるともに、ペダル252を足踏み操作してノズル254からエアを乾燥室20内へ噴射する。これにより、ドアフレーム原材に付着していた脱脂液は除去され、ドアフレーム原材が乾燥される。
こうして潤滑油脂を除去され、さらに、脱脂液を除去されて乾燥されたドアフレーム原材は、次工程である溶接工程での作業に供される。
上記では、乾燥室20へのエアの噴射をペダル252を足踏み操作することで行なっているが、ポンプ装置等の機構を用いて自動で行なっても良い。
また、上記構成に加えて、さらに、図3(b)のように、脱脂槽の上縁部内側から脱脂槽内下方へ向けて空気を噴射するエア吹出口(噴射口)19を設け、ドアフレーム原材を脱脂槽から引き上げる際にも脱脂液を除去するようにしてもよい。図示の例では一つの縁近傍にのみ設けているが、他の縁の近傍にも同様に設けて良いことは勿論である。
図1と図3に示す例は、脱脂装置を簡易に構成したものであるが、本発明は係る構成に限定されない。例えば、図4に示すように、脱脂液を循環してリサイクル使用できるように適宜のフィルタや油水分離機構を付設したり、乾燥工程で噴射するエアを加熱して乾燥能力を高める等の変形を行なってもよい。
潤滑油脂として日本石油株式会社製の「FBKオイルRO32」を用いて切断加工したアッパーフレーム51(図2参照)とサイドフレーム52(図2参照)について、図1の装置に於いて脱脂液として日鉱石油化学株式会社製の「NSクリーン(ノルマルパラフィン炭化水素洗浄剤)」を用いて、それぞれ脱脂槽10内の脱脂液100への浸漬と、それに続く乾燥室20での脱脂液除去・乾燥を行なった。
浸漬時間を5秒、乾燥時間を3秒とすると、脱脂・乾燥が十分であることが目視で確認できた。また、その後の溶接でも溶接欠陥は生じなかった。
空気供給装置によるパイプ15への空気の供給量は略0.5m3 /秒とした。
また、乾燥室20の容積は0.08m3 、脱脂液の量は0.02m3 であり、脱脂液及びエアの温度は常温とした。
実施の形態の脱脂装置の外観の概要を示す斜視図。 ドアフレーム原材と溶接部位を示す説明図。 ドアフレーム製造システムの構成説明図(a)と、脱脂槽10の上縁付近にエア吹出口を設けた変形例の説明図(b)。 図1とは異なる脱脂装置の構成説明図。
符号の説明
10 脱脂槽
100 脱脂液
11 開口部
15 パイプ
150 貫通孔
19 エア吹出口
20 乾燥室
21 開口部
22 前扉
251 送風管
252 ペダル
253 送風管
254 ノズル
255 排気ダクト
30 導液板
51 アッパーフレーム(フロントドア)
52 サイドフレーム(フロントドア)
55 ブラケット(コーナーピース)
56 サイドブラケット(フロントドア)
61 アッパーフレーム(リアドア)
62 サイドフレーム(リアドア)
63 リアフレーム(リアドア)
65 サイドブラケット(リアドア)
66 リアブラケット(リアドア)

Claims (4)

  1. 長手状のドアフレーム原材の一方の端部側を挿入可能な開口部を槽の上部に備えた脱脂槽と、
    前記脱脂槽内の脱脂液に外力を与えて揺動させる脱脂液揺動手段と、
    長手状のドアフレーム原材の一方の端部側を挿入可能な開口部を室の前部に備え、前記脱脂槽の奥側上方に設けられた乾燥室と、
    前記乾燥室内の空気を流動させる空気流動手段と、
    前記乾燥室の底部から前記脱脂槽の開口部へ向けて下がる傾斜をつけて延設され、前記乾燥室内に残留する脱脂液を前記脱脂槽へ導く導液板と、
    を備えた脱脂装置を用い、
    長手状のドアフレーム原材の切断部位が有る一端部側を前記脱脂槽上部の開口部から挿入して該脱脂槽内の脱脂液に浸漬し、
    前記脱脂液揺動手段により前記脱脂液を揺動させて前記ドアフレーム原材の前記一端部側に付着している油脂を洗浄し、
    前記脱脂槽から前記ドアフレーム原材を引き上げた後、前記一端部側を前記乾燥室前部の開口部から該乾燥室へ挿入し、
    前記乾燥室内に開口するノズルから空気を噴射して前記一端部側に付着している脱脂液を除去する、
    ことを特徴とする脱脂方法。
  2. 請求項1に於いて、
    前記脱脂液揺動手段として、前記脱脂槽内底部に設けられ周壁部に複数の貫通孔を有するパイプと、該パイプ内へ前記脱脂槽外部から空気を送り込む空気供給装置とを有し、前記パイプの貫通孔から脱脂液内へ空気を送出して脱脂液を揺動させる機構を用いる、
    ことを特徴とする脱脂方法。
  3. 請求項1又は請求項2に於いて、
    前記空気流動手段として、ペダルの足踏み操作により空気を供給する装置を用いる、
    ことを特徴とする脱脂方法。
  4. アルミニウム製ドアフレーム原材の端部に溶接用端面を形成する切断工程を行なう切断装置と、2本のアルミニウム製ドアフレーム原材の溶接用端面を接合する溶接工程を行なう溶接装置との間に、
    長手状のドアフレーム原材の一方の端部側を挿入可能な開口部を槽の上部に備えた脱脂槽と、
    前記脱脂槽内の脱脂液に外力を与えて揺動させる脱脂液揺動手段と、
    長手状のドアフレーム原材の一方の端部側を挿入可能な開口部を室の前部に備え、前記脱脂槽の奥側上方に設けられた乾燥室と、
    前記乾燥室内の空気を流動させる空気流動手段と、
    前記乾燥室の底部から前記脱脂槽の開口部へ向けて下がる傾斜をつけて延設され、前記乾燥室内に残留する脱脂液を前記脱脂槽へ導く導液板と、
    を備えた脱脂装置を配して用いる、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の脱脂方法。
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