以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
《第1実施形態》
<システム構成>
まず、図1および図2を参照して、本実施形態のバリアブルプリントシステムの構成を説明する。図1はバリアブルデータドキュメントを印刷するためのバリアブルプリントシステム100の構成例を示すブロック図である。また、図2は図1に示されたホストコンピュータ101の構成を更に詳細に示すブロック図である。本実施形態で説明されるバリアブルプリント処理は、レイアウト調整装置であるホストコンピュータ101(汎用コンピュータモジュールで構成される)によって実行される。システム100上で実施可能となるレイアウト編集アプリケーションプログラム121(本発明のレイアウト調整プログラム)はホストコンピュータ101において、そのソフトウェアの全体、あるいは一部分が実行される。特にレイアウト編集のための処理やバリアブルデータドキュメントの印刷のための処理はホストコンピュータ101で実行されるソフトウェアにより実現される。
レイアウト編集アプリケーションプログラム121はコンピュータの可読媒体に格納され、そのコンピュータの可読媒体からホストコンピュータ101のメモリ136にロードされ、実行される。そのようなソフトウェアやコンピュータプログラムを格納したコンピュータの可読媒体はコンピュータプログラム製品である。コンピュータにおいてそのコンピュータプログラム製品を使用することにより、ドキュメントのレイアウト編集やバリアブルプリントに好適な装置が提供されることになる。
図2に示されるように、ホストコンピュータ101には、入出力インターフェース143を介してキーボード132や、マウス133のようなポインティングデバイス等が入力装置として接続される。また、出力装置としてのディスプレイ装置144がビデオインターフェース137を介して接続される。更に、ローカルプリンタ145等を入出力インターフェース138を介して接続することも可能である。また、入出力インタフェース138はコンピュータモジュール101をネットワーク107へ接続する機能も有する。これにより、ネットワークを介してシステム100内の他のコンピュータ装置にホストコンピュータ101を接続することができる。ネットワーク107の典型的な例としては、ローカルエリアネットワーク(LAN)、あるいはワイドエリアネットワーク(WAN)が挙げられる。
また、図2に示すように、ホストコンピュータ101は少なくとも1つのプロセッサユニット135、例えば半導体のランダムアクセスメモリ(RAM)やリードオンリーメモリ(ROM)から構成されるメモリユニット136を含んでいる。格納デバイス139は、プログラム等を格納するコンピュータ可読媒体との間でデータのやり取りが可能なハードディスクドライブ140やフロッピー(登録商標)ディスクドライブ141を含む。なお、図2には示されていないが、磁気テープドライブ等も格納デバイス139として使用可能である。CD−ROMドライブ142は不揮発性のデータソースとして提供される(もちろん、CD−ROMによってコンピュータプログラムを提供してもよい)。
ホストコンピュータ101は、GNU/LINUXやマイクロソフトウインドウズ(登録商標)のようなオペレーティングシステムや、典型的にはオペレーティングシステムに従う形で、あるいは関連のある技術で知られているもので形成されたコンピュータシステムの常套的なオペレーションモードによる方法によって、相互接続バス134を介して通信を行うコンピュータモジュール101のコンポーネント135から143を利用する。すなわち、上述した135〜143で示される各構成は、バス134を介して通信可能に接続されており、ホストコンピュータ101にインストールされたオペレーティングシステムにより利用される。
なお、図2に示したホストコンピュータ101の例としては、IBM互換PCやSUN のSparcstation、あるいはそれらを含んだコンピュータシステムが考えられる。
<レイアウト編集アプリケーションの概要>
本実施形態では、レイアウトアプリケーションプログラム121はハードディスクドライブ140に常駐し、プロセッサ135により実行や読み込みがコントロールされるものとする。レイアウト編集アプリケーション121のプログラムの媒介記憶装置とネットワーク107からフェッチされるデータはハードディスクドライブ140に呼応して半導体メモリ136を使用する。
一つの例では、レイアウト編集アプリケーション121のエンコードされたプログラムは、CD−ROMやフロッピー(登録商標)ディスク上に格納され、対応するドライブ142や141を通じて読み込まれ、ハードディスクドライブ140にインストールされる。あるいは、別の例として、レイアウト編集アプリケーションプログラム121はネットワーク107からホストコンピュータ101内に読み込まれて、ハードディスクドライB140にインストールされてもよい。さらにソフトウェアは、磁気テープまたはROMまたは集積回路、光磁気ディスク、または、ホストコンピュータ101とその他のデバイス間における赤外線等の無線通信、PCMCIAカードのようなコンピュータ可読カード、そしてEメール通信やWEBサイト上の記録情報を持つインターネットやイントラネットを含む他の適当なコンピュータからホストコンピュータ101内にロードされてもよい。これらは、コンピュータ可読媒体の例であり、他のコンピュータ可読媒体が使用されてもよいことは明らかである。
図1において、本発明のレイアウト編集アプリケーション121はコンピュータにバリアブルプリント(バリアブルデータプリント(VDP)ともいう)を行わせるものであり、2つのソフトウェアコンポーネント、すなわちレイアウトエンジン105とユーザインターフェース103、を含んでいる。レイアウトエンジン105は、部分領域であるコンテナ(矩形の範囲)に与えられたサイズや位置の制限にしたがって、データベース119に格納されているバリアブルデータから1レコードずつ読み込み、読み込んだデータとコンテナの制限とから、読み込んだデータが流し込まれるコンテナの大きさや位置等を計算するソフトウェアコンポーネントである。また、本実施例では、レイアウトエンジン105は、更に、コンテナに割り当てられたデータを描画し、バリアブルデータドキュメントのイメージを生成する処理も行う。ただし、本発明はこれに限るものではなく、レイアウトエンジン105は各部分領域(コンテナ)のサイズと位置を決定するアプリケーションとして動作し、図示省略したプリンタドライバに描画情報を出力することで、プリンタドライバがバリアブルデータドキュメントのイメージ描画処理を行い、印刷データを生成してもよい。ユーザインタフェース103は、ユーザによるコンテナのレイアウトや属性設定を可能とし、ユーザにドキュメントテンプレートを作成させる。また、ユーザインターフェース103はドキュメントテンプレート内の各コンテナとデータソースとを関連付けるメカニズムを提供する。ユーザインタフェース103とレイアウトエンジン105はコミュニケーションチャネル123を介して通信する。
図3は本実施形態によるバリアブルデータプリントの概略を説明する図である。レイアウト編集アプリケーション121のユーザインターフェースモジュール103(以下、ユーザインタフェース103と記載する)により、ユーザからの操作指示に従いページ上に複数のコンテナ181〜183を配置し、各コンテナに位置やサイズに関する制約条件を付与することによりドキュメントテンプレート180が生成される。また、ユーザインターフェース103はドキュメントテンプレート180とデータソース190との関連付け、更に各コンテナとデータソース190内の各データフィールドとの関連付けを行う。各コンテナとデータソース190内の各データフィールドとの関連付けを示す関連付け情報は、ドキュメントテンプレート内に記述され、該ドキュメントテンプレートは、HDD140に格納される。また、データソース190は、レコード単位で項目データが記載されているファイルであり、HDD140に格納されている。レイアウトエンジン105は、ユーザからの印刷指示もしくはプレビュー指示に応じて、ドキュメントテンプレートの各コンテナ181〜182に、関連付け情報で関連付けられたデータをデータソース190から読み込み、レコード単位で流し込み(例えば、データレコード1のデータフィールドA〜Cをコンテナ181〜183へ流し込む)、流し込まれたデータに応じて各コンテナのサイズ等を調整(レイアウト調整)する。プレビュー指示の場合は、レイアウト調整されたドキュメントイメージを生成し、ビデオディスプレイ144の画面上にプレビューとして表示するべく出力される。また印刷指示の場合は、レイアウトエンジン105もしくはプリンタドライバを用いて生成したドキュメントイメージを印刷データとしてプリントサーバ109へ出力する。データレコード1,2,3…を順次処理することにより、バリアブルデータプリントが実現されることになる。
ドキュメント生成のためのデータソース(190)は、例えば、データベースアプリケーションを動かしている他のコンピュータによって構成されたデータベースサーバ117上の一般的なデータベース119であってもよい。この場合、ホストコンピュータ101はネットワーク107を介してデータベースサーバ117と通信し、データソースを取得できる。また、レイアウト編集アプリケーション121によって生成された、バリアブルデータプリントのためのドキュメントテンプレート(180)は、ホストコンピュータ101或いは他のコンピュータで構成されるファイルサーバ115に保存される。図3で上述したように、レイアウト編集アプリケーション121のレイアウトエンジン105は、データとマージされたドキュメントテンプレートによって構成されたバリアブルデータドキュメントを生成する。これらのドキュメントは、ホストコンピュータ101のローカルファイルシステムに保存されるか、ファイルサーバ115に保存されるか、あるいはプリンタ113に送信されて印刷される。プリントサーバ109はネットワークと直接にはつながっていないプリンタにネットワーク機能を提供するためのコンピュータである。プリントサーバ109とプリンタ113は一般的な通信チャネル111を介して接続される。
<他のシステム構成例>
図4は、図1と類似のブロック図であるが、エンジンサーバ227が追加されている。エンジンサーバ227に格納されているレイアウトエンジン225は、レイアウトエンジン105の分離バージョンである。エンジンサーバ227には一般的なコンピュータが用いられる。レイアウトエンジン225は、印刷やその他の目的に応じてバリアブルデータドキュメントを生成するために、ファイルサーバ115に保存されたドキュメントテンプレートとデータベース119に保存されたデータとを結合する。そのようなオペレーションはユーザインタフェース103を介して要求される。
<レイアウト編集アプリケーションの説明>
以下、レイアウト編集アプリケーション121について説明する。
[メインウインドウ]
ユーザインターフェース103は、操作時に図5に示されるようなアプリケーションウインドウ301によって形成されたユーザインターフェース画面をビデオディスプレイ144に表示させる。このウインドウ301は、メニューバー302、ツールバー303、ワークエリア306とオプションのパレット311を有する。メニューバー302とツールバー303は非表示にすることや、スクリーン上の色々な場所に移動することが可能である。また、ワークエリア306はマウス133の操作によってその場所を移動させることが可能である。また、パレット311はオプションであり、カーソル/ポインタデバイス313はマウス133が指し示す位置を表す。
メニューバー302は、周知の技術として知られているように、メニューオプションの階層の下に拡張される多くのメニューアイテム304を持つ。
ツールバー303は、アプリケーションの特別なモードによって非表示状態にする、または表示状態にすることが可能な多くのツールボタンとウィジット305を持つ。
ルーラー308はオプションであり、ワークエリア内のポインタ、ページ、ライン、マージンガイド、コンテナまたはオブジェクトの位置を示すために使われる。
パレット311はバリアブルデータライブラリのような追加機能にアクセスするために使われる。パレット311は移動、リサイズ、クローズをするためのウインドウコントロール312を持つ。パレット311はオプションで、ワークエリアの前面に表示される、あるいはオブジェクトの背面に隠される。パレット311はアプリケーションウインドウ301の範囲内のみに表示されることを制限される、あるいはアプリケーションウインドウ301の外側にその一部或いは全体を表示することを許される。
ツールバー303には図6に示されるような、ユーザ選択可能な『ボタン』が配置されている。
(1)選択ツールボタン403:コンテナの辺を選択、移動、サイズ変更、リサイズそしてロック/ロック解除のために使われる。コンテナの選択は、コンテナの周りに選択ボックスをドラッグすることによりなされる。また、CTRLキーを押しながら、複数のコンテナについて選択操作をすることによって、複数のコンテナを選択可能である。
(2)テキストコンテナツールボタン404:スタティックあるいはバリアブルテキストを持つコンテナを作成するために使われる。
(3)イメージコンテナツールボタン404:スタティックあるいはバリアブルイメージを持つコンテナを作成するために使われる。
(4)リンクツールボタン406:コンテナ間に関連付けを行うリンクを作成するために使われ、リンクの距離をコントロールするためにも使われる。
レイアウト編集アプリケーション121の図5に示したアプリケーションウインドウ301は、ページ内に各コンテナやリンクをレイアウトすることで、基本レイアウトを決定することができる。基本レイアウトとは、バリアブルデータプリントで基本となるレイアウトのことである。基本レイアウト内の各コンテナが固定コンテナである場合は、すべてのレコードの印刷結果のレイアウトは同じになる。また、基本レイアウト内の各コンテナが後述する可変コンテナである場合は、レコード単位に読み込まれるデータの量やサイズにより各コンテナのサイズや位置が、後述する制約の範囲内で変動することになる。よって、レイアウト編集アプリケーション121で作成されるドキュメントテンプレートは、あくまで基本レイアウトを決定するものであり、可変コンテナが含まれる場合は、最終的な印刷物のレイアウトは読み込まれるデータによりレイアウト調整されることになる。
[ドキュメントテンプレート]
図5において、ワークエリア306はドキュメントテンプレート(180:基本レイアウト)のデザインを表示・編集するために使われる。これはユーザがドキュメントテンプレートをデザインする過程において、印刷されるドキュメントの概観をユーザに提示することを可能とする。これにより、ユーザは、データソース(190)とマージされたドキュメントが、バリアブルデータの量・サイズに基づいてどのように変化するかを容易に理解できる。
また、データソースがドキュメントテンプレートに関連付けられていた場合は、現在のドキュメントのプレビューができるように、対応するバリアブルテキストやイメージがレイアウトされた各コンテナに表示される。
ドキュメントテンプレートにおけるドキュメント構造とバリアブルデータコンテナの描写をする視覚的な手がかり(コンテナの枠線、アンカー、スライダー、リンク等)は、ドキュメントテンプレート作成時には常に表示され、バリアブルデータを流し込むプレビュー時には、視覚的な手がかりは、カーソルをコンテナ上に移動させたときや、コンテナを選択したときに表示される。
ワークエリア306はスクロールバー307とオプションのルーラー308とドキュメントテンプレート309を含む。ドキュメントテンプレート309はページが複数あることを示すことができる。また、ドキュメントテンプレート309は、図3のドキュメントテンプレート180を表示しているものである。
与えられたドキュメントテンプレートのページサイズは、周知の技術を用いて、ユーザによって指定される。例えばメニューの「ファイル」から「ページ設定」を選択することでページサイズを設定するダイアログを表示し、そこでユーザが指定したページサイズが反映されることになる。それぞれのドキュメントでの実際のページ数は、関連付けられたデータソース内のバリアブルデータによって変化する可能性が有る。これは、ドキュメントテンプレート内に可変表のようにバリアブルデータの量により大きさが変更されるフィールドが設定されている場合、1ページ内にバリアブルデータをフィットできないバリアブルデータが読み込まれると、追加のページが自動的に作成されるからである。
それぞれのページ内に示される境界線310は、ページ上の印刷可能なオブジェクトの最大幅を示す、任意のページマージンである。
図6は1ページのドキュメントテンプレート309上に表示され得るオブジェクトの例を示す図である。このようなオブジェクトとしては、コンテナ407、408と、任意に適用するアンカーアイコン409、固定されている辺411、414、固定されていない辺410、リンク412そしてスライダー413を持つ。アンカーアイコン409は、コンテナの矩形の角、辺、またはコンテナの中央に設定することが可能である。アンカーアイコン409が設定されると、設定された個所の位置が固定となる。つまり、図6の例では、アンカーアイコン409は、コンテナ407の左上の角に設定されているため、コンテナ407はバリアブルデータが流し込まれ、バリアブルデータの画像サイズもしくはテキスト量が多い場合に、右方向及び下方向に拡大可能であることを示している。アンカーアイコン409が辺に設定されている場合は、その辺が固定となり、その他の3辺の各方向に拡大可能である。また、アンカーアイコン409がコンテナの中央に設定されている場合は、コンテナの中央位置が固定となり、コンテナ矩形の中央位置が変わらないように、4方向に拡大可能である。リンク412は詳細は後述するが、コンテナ407とコンテナ408が関連付けられていることを示しており、このリンクに設定されている長さ(範囲指定可能)を保ちつつ、コンテナ408が右方向に移動可能であることを示している。スライダー413は、設定されている辺と水平方向に移動可能であることを示している。
[コンテナ]
ここで、コンテナについて説明する。コンテナは、ドキュメントテンプレート内にバリアブルデータファイルから固定あるいは可変のテキスト/イメージが流し込まれ、描画されるスペース(これを部分領域と呼ぶ)であり、図6に示されるように他のコンテナやオブジェクトと共にレイアウトされる。ユーザインターフェース画面を介して、ユーザからの操作指示により、コンテナはマウス133の操作により移動、サイズ調整、再作成される。
より正確にはコンテナは、設定の集まり、視覚的表現、そしてインタラクションと編集動作をもっている。下記は本実施形態によるコンテナの定義である。
(1)コンテナは固定あるいは可変のコンテンツを持つ。可変コンテンツは、データソースから取得したデータがドキュメント毎、つまりレコード毎に異なる可能性があるという意味でダイナミック(動的)であるということができる。ただし、本実施形態の可変コンテンツは、アニメーション化されたもの、あるいは他の方法で時間的に変化するコンテンツは印刷には適していないため、ここでは意図していない。同様に、固定コンテンツはコンテナを使って生成される全てのドキュメントで、同じように表示される。しかしながら、可変コンテンツとリンクが設定されている場合、可変コンテンツの影響を受けて、固定コンテンツはそれぞれのドキュメントで位置が異なる可能性がある。
(2)コンテナは、コンテンツに適用される背景色、ボーダー、フォント・スタイルのようなテキスト設定と同様の装飾機能を持っている。このような設定をコンテナ属性と呼ぶ。コンテナ属性は、各コンテナごとに設定可能であるが、あるコンテナと同じコンテナ属性であるという設定を行うことも可能である。
(3)コンテナはドキュメントを生成する際にデータソースからのデータとマージされる。装飾機能は、どんな固定コンテンツでもそうであるように、印刷された出力物において可視である。可変コンテンツはデータソースからの特定のデータの表示を提供する。コンテナのこの表現は例えば印刷されるか、ビデオディスプレイ144のスクリーン上に表示されるか、その両方が可能である。
(4)コンテナは、図6に示されるように視覚的な手がかりとしてのユーザインターフェースを有している。例えばコンテナの編集そして表示設定のためのインタラクティブなグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を持つ。GUIの各要素はビデオディスプレイ144のスクリーン上に表示されるが、ドキュメントとしては印刷されない。レイアウト編集アプリケーション121のユーザインターフェース103は、背景色やフォントのようなコンテナの装飾機能のいくつかを表示し、さらにコンテナの設定の編集や表示を可能にするための機能を有している。
[コンテナの制約]
コンテナはそれぞれのドキュメントで表示されるコンテンツをどのように結びつけるかの制御に関する制約がある。これらの制約(固定/可変コンテンツをコンテナと結びつけることを含む)は、ユーザが一つのドキュメントテンプレートから多数のドキュメントの世代をコントロールする主要な方法である。制約の一つの例は『このコンテナのコンテンツの高さは最大4インチです』である。また、別の制約の例は『コンテナのコンテンツの左エッジは、それぞれのドキュメントにおいて同じ水平位置で表示しなければならない』である。ここに記述される内容は、GUIを使ってこのような制約を表示、編集するためのいろいろな方法である。
イメージがページ上に定義された場所を持っているように、固定コンテンツの配置を指定するコンテンツプレイスホルダーは、デジタル印刷技術でよく知られている。コンテナは位置とサイズを持ち、それらは公知の技術で知られている手法で編集され、表示される。よって、以下の説明では、バリアブルデータ印刷に特化した方法における表示・編集に焦点を合わせる。
コンテナを用いることにより、ユーザは、ドキュメントにおけるコンテンツのサイズ(描画サイズ)や位置を指定することが可能となる。いく種類ものドキュメントが一つのドキュメントテンプレートから生成されるので、コンテナに多数の可能性と制約を設定することになるが、これらの設定(指定)や表示のために所定のユーザインターフェースが利用される。
1つのコンテナの辺は、関連付けられたコンテンツがドキュメント内で表示される仮想の境界線を定義する。したがって、コンテナの左辺を論じることは、関連付けられたコンテンツが、各ドキュメントにおいて、表示可能であるエリア内の最も左の辺を論じることと同じである。同様に、コンテナの高さを論じることは、生成されたドキュメントで関連付けられたコンテンツの高さの制約を論じることとして理解される。本明細書では、ユーザインターフェース103を参照してコンテナの辺あるいは大きさを論じるところで、この区別は明らかにされるであろう。
以下の記載において、コンテンツの表示を制限するために使われるある値を定義している用語『固定』は、全てのドキュメントで同じである。
(1)コンテナの幅が固定である場合、関連付けられたコンテンツに割り当てられる幅は、全てのドキュメントで同じになる。
(2)コンテナの高さが固定である場合、関連付けられたコンテンツに割り当てられる高さは、全てのドキュメントで同じになる。
(3)距離(リンクの長さ)が固定である場合、指定された距離は全てのドキュメントにおける制約となる。
(4)コンテナの左右辺が固定の場合、ページに関する辺の水平位置は全てのドキュメントで同じであることを意味している。ただし、コンテナの高さあるいは垂直方向の位置は、変化する可能性がある。例えば、コンテナの左辺が固定である場合、関連付けられたコンテンツの表示位置は、全てのドキュメントでその左辺の位置は同じ水平位置となるが、あるドキュメントではページの上の方に表示され、他のドキュメントではページの下の方に表示される可能性がある。
(5)コンテナの上下辺が固定の場合、ページにおける辺の垂直位置は全てのドキュメントで同じとなることを意味している。ただし、コンテナの幅あるいは水平位置はドキュメントによって変わる可能性がある。
(6)コンテナの垂直軸はコンテナの右辺と左辺に平行で、それらの中間に位置される仮想の垂直線である。もしコンテナの垂直軸が固定なら、当該コンテナの左右辺の水平位置の平均(すなわち左右の中央位置)は、すべてのドキュメントで同じとなる。この制約において、コンテナの幅は変化する可能性がある。しかしながら、左右辺が垂直軸にもっとも遠いものからもっともものまで、垂直軸は全てのドキュメントで同じ水平位置となる。なお、コンテナの高さと垂直位置はこの制約によって影響されない。
(7)同様に、もし水平軸が固定なら、コンテナの上辺と下辺の平均が同一の垂直方向位置に配置される。ただし、コンテナの幅と水平位置はこの制約によって影響されることはない。
(8)水平軸と垂直軸の両方が固定である場合、コンテナの中心位置が固定されていることを意味する。ただし、コンテナの幅・高さはこの制約によって影響されない。
(9)コンテナの角位置、コンテナの辺の中間位置、あるいはコンテナの中心位置が固定である場合、それぞれの位置はすべてのドキュメントで同じ場所となる。例えば、もしコンテナの左上角が固定なら、配置されたコンテナの左上位置が全てのドキュメントで同じになることを意味している。
(10)垂直辺あるいは垂直軸は、ページの左辺もしくは右辺、あるいは左ページマージンもしくは右ページマージン、あるいは他の水平位置に関連付けされて固定することができる。同様に、水平辺あるいは水平軸はページの上辺もしくは下辺、あるいは上下ページマージン、あるいは他の垂直位置に関連付けされて固定することができる。
『固定』の反対は、コンテナの辺、軸、角、中間位置、あるいはドキュメント制約がドキュメント間(レコード間)で変化するかもしれないことを意味する『可変』である。例えば、ページ内では、バリアブルデータのサイズや量により、動的にレイアウトが変更されることを期待するが、特定のコンテナについては、大きさや位置を固定にしたり、また、ページの角のコンテナの四隅は固定にしたいということを所望する場合がある。そのため、本レイアウト編集アプリケーション121では、各コンテナ(部分領域)について、辺、軸、角、中間位置等を固定にするか、可変にするかを適宜設定できるようにした。これにより、ユーザはドキュメントテンプレート180の基本レイアウトを決定する場合に、ユーザが所望とするように基本レイアウトを作成することができる。
[コンテナ表示・編集]
−−新規コンテナの作成方法−−
コンテナは、テキストコンテナとイメージコンテナの2種類で記述される。テキストコンテナはテキストおよび埋め込みのイメージを持つ。イメージコンテナは、イメージだけを持つ。
図6で示されるように、新規のテキストコンテナあるいはイメージコンテナは、テキストコンテナツール404あるいはイメージコンテナツール405をマウス133でクリックし、ドキュメントテンプレート309上に四角形をドラッグすることによって、当該ドキュメントテンプレート309上に作成される。
あるいは、コンテナは、適切なツール404、405をアクティブにした後に、ドキュメントテンプレート309上で単にクリックすることによって作成されるようにしてもよい。この場合、マウス133のクリック操作に応じてデフォルトサイズのコンテナがテンプレート上に挿入されるとともに、当該新規コンテナの寸法等を設定するためのダイアログボックスあるいは他のプロンプトが提供される。なお、コンテナのサイズは自動的に前もって定義されるようにしてもよいし、あるいは、計算されたスキーマによって作成・配置される、等、種々の方法が考えられる。ここで生成されたコンテナをマウス等の入力手段により選択し、右クリックでプロパティを指示する等の操作を行うことにより、コンテナのプロパティダイアログが表示され、コンテナの制約を設定することができる。コンテナのプロパティダイアログUI(部分領域設定手段に相当する)では、上述した各種の制約を設定することができる。また、コンテナのプロパティダイアログでは、コンテナのサイズ(幅、高さ)や位置を決定することができ、可変サイズにする場合は、コンテナの基本パターン(基本サイズと基準位置)を設定し、更に、最大コンテナサイズ(幅、高さ)と最小コンテナサイズ(幅、高さ)を設定することが可能となっている。
[コンテナの表示方法]
図7の(A)から(D)はコンテナの辺に関する表示ルールを例示している。
アプリケーション121は、コンテナの辺の状態を表現するために、実線(アイテム503)あるいは点線(504)を用いて辺を表すとともに、アンカー(辺の近くに描画された506、507、509によって示されるような線、形状、アイコン)、ハンドル(移動、修正するために領域の辺上あるいは近傍に描画されたコントロール点、502)、スライダー(辺の両側に描画された短い並行線、図6の413)、拡縮アイコン(505)、色を用いる。
図7(A)〜(D)に示されるコンテナ表示方法のルールは以下の通りである。
(1)それぞれの辺を固定するために、実線で描画する。
(2)幅が固定の場合は、左と右の辺を実線で描画する。
(3)高さが固定の場合は、上と下の辺を実線で描画する。
(4)軸は描画しない。
(5)(1)〜(3)によって描画されていないそれぞれの辺の近くには拡縮アイコンが描画され、それらの辺を点線で描画する。
(6)垂直辺と水平辺、あるいは垂直軸と水平軸のそれぞれのペアで、もし両者が固定なら、それらの交差点にアンカーが描画される。
(7)それぞれの固定辺で、もし辺のどこにもアンカーが描画されていなければ、エッジの中央にスライダーが描画される。
(8)垂直及び水平辺、あるいは垂直及び水平軸のそれぞれのペアで、アンカーやスライダーが描画されていない場合、それらの交差点にハンドルが描画される。
ルール(1)、(2)、(3)で定義された線は、前述したように固定あるいは制限されているため実線で描画される。ルール(5)のように、可変の辺は、点線で描画される。ルール(6)、(7)、(8)で定義された固定された点は、アンカーを表示し、いくつかの固定された辺はスライダーを表示し、他はハンドルを表示する。
上記のルールは、ユーザにより後で設定された制約が優先される。つまり、後で別の制約が設定された場合、上記のルールが描画されるべき辺に影響すれば、実線や点線の描画内容が変更されることになる。
可変の辺が描画される場所は、コンテナのコンテンツに依存する。後に説明するように、ドキュメントテンプレートにコンテンツがマージされて、ユーザインターフェースで可視になることを意味する、『動的な校正処理』が使われる。代わりの実行は、すべてのドキュメントで平均化されるコンテナのコンテンツエリアで、あるいは、可変の辺がユーザインターフェースで、どこにレイアウトされるべきか決定するほかの手段で使われることができる。
これらのコンテンツ表現は、コンテナの各辺の状態を表示するグラフィカルな手段を提供する。その表現の解釈は下記のとおりである。
(1)図6の410の辺のように、点線はコンテナのコンテンツに依存してドキュメント内の辺の位置が変化することを意味する。
(2)実線は、固定されている(辺414)、あるいはコンテナの幅・高さが固定されている(コンテナ408では4辺が実線であり、両方が固定されている)ために制限された辺であることを意味する。
(3)アンカーは辺および軸が交差した場所が固定されていることを意味する。それゆえ、アンカー点は、すべてのドキュメントの水平、垂直位置で現れることになる。アンカーは当然固定される。図6のアイコン409は、辺414の交差する位置が固定されていることを意味しているアンカーアイコンの例である。
(4)スライダーは関係付けられた辺の長さが固定されているが、並行移動する可能性があることを意味する。例えば、図6でスライダー413はコンテナ408のコンテンツが、ドキュメント内で特定のダイアグラムで表される位置の、左あるいは右に表示されるかもしれない。例えば、コンテナ408と関連付けられている(リンク設定されている)コンテナ407に流し込まれるデータの画像サイズもしくはテキスト量が少ない場合は、コンテナ407のサイズが小さくなるため、コンテナ408は、左方向にスライド(並行移動)してレイアウトされて表示されることになる。また、コンテナ407のサイズが大きくなる場合は、逆にコンテナ408は右方向にスライドしてレイアウトされることになる。
これらのアイコン・辺のいくつかあるいは全ては、どのツール、どのコンテナを選択・ハイライトあるいはアクティブにするかによって、描画されたりされなかったりする。一般的に、コンテナの辺・アイコンはドキュメントテンプレートのデザインの手助けであるため、印刷物には描画されない。
なお、前述したように、コンテナの幅・高さの基本値・最小値・最大値の基本パターンの設定は、副次的なダイアログウインドウに表示される。
図7の(A)で、コンテナ501は、幅・高さの両方が固定されていない(可変である)。固定された辺503は実線で表現され、可変の辺504は点線で表現されている。拡縮アイコン505は、隣接する辺504が可変であることを示す。他の形態のインジケータを代わりにあるいは追加的に用いてもよい。
図7の(B)において、コンテナ501は幅・高さ両方が可変である。アンカーアイコン506が、交差している両方の辺503の角の位置が固定されていることを明示的に表すべく追加されている。
図7の(C)において、コンテナ501は、コンテナの幅及び高さの両方が可変であり、任意のアンカーアイコン507で示されるような中心点の周りを平等に広がるという状態を示している。すなわち、コンテナ501はアンカーアイコン507を中心に拡大あるいは縮小が可能である。ここでの拡大/縮小は、アンカーアイコン507の位置が常にコンテナ501の中心点となるようにレイアウト調整される。
図7の(D)において、コンテナ501は、上辺508が固定されているが、幅・高さの両方が可変である。上辺508の中心に位置付けられて示されるアンカーアイコン509は、固定されている。そしてコンテナ501の左辺・右辺(502)は、アンカーアイコン509を通って垂直な中心軸(垂直軸)の周りを、拡大・縮小する。
[リンクの設定方法]
次に、コンテナ同士を関連付けるためのリンクの設定について説明する。図8はリンクの設定方法を示したフローチャートである。また図9の(A)〜(C)はリンク設定時のユーザインターフェース(UI)の遷移例を示している。図8,図9を用いてコンテナにリンクを設定する方法について説明する。
まず、ステップS601において、レイアウト編集アプリケーション121は、ユーザインターフェース画面のワークエリア306上に編集すべく選択されたドキュメントテンプレートを表示する。リンクを設定するためには、リンクを設定するためのコンテナ(最低2つ)がドキュメントテンプレート上に作成されている必要がある。図9の(A)〜(C)では、ステップS1601で2つのコンテナを作成してリンクを設定する場合のユーザインターフェースの遷移例を示している。
次に、ステップS602において、レイアウト編集アプリケーション121は、前述したリンクツールが選択状態(図6のボタン406をクリックすることにより選択状態となる)になったかを判断する。リンクツールが選択上体でなければ、必要に応じて他の各種処理を実行し(ステップS609)、ステップS602に戻る。
図9の(A)において、コンテナ601と602はすべて固定されている辺で構成されているものとする。また、603と604は、図6の409と同じであり、アンカーを意味する。605はマウスポインタを意味している。さて、リンクツールが選択状態となっている間に、ユーザはリンクを設定する2つのコンテナのうちの一方(コンテナ601とする)をクリックして選択する。この操作に応じて、レイアウト編集アプリケーション121のユーザインターフェース103は第1のコンテナが指定されたことを認識し(ステップS603)、選択されたコンテナを特定する情報を保持する。また、以降のマウスカーソルの移動に応じた軌跡を画面に表示するようにする(ステップS604)。例えば、図9の(B)における線分606は、(A)の状態におけるクリック位置と現在のマウスカーソルの位置とを結んだ線を示しており、このUIによりどの位置にリンクが設定されるのかをユーザに明示することができる。
次に、ユーザは、図9の(B)で示されるように、もう一方のコンテナ(コンテナ602)までマウスポインタを移動してクリックする。この操作に応じて、ユーザインターフェース103は第2のコンテナが指定されたことを認識し(ステップS605)、レイアウト編集アプリケーション121は、ステップS604で保持した第1のコンテナと、ステップS605で指定が認識された第2のコンテナとの間にリンクを設定する(ステップS606)。
こうして、ユーザにより選択された2つのコンテナ601,602の間にリンクが設定されると、リンクUI607が表示される(ステップS607)。更に、このリンク設定を受けて、コンテナの表示状態は図9の(C)の状態になる(ステップS608)。すなわち、リンクが設定されたことにより、コンテナのUIが自動的に変更される。ここでは、リンクによって関連付けられた辺が可変となり、点線で示される。図9の(C)において、608は点線で示されている辺であり、前述した通り可変の辺を示すものである。
なお、図9の(C)のようなコンテナの辺の状態の変化は、リンクを設定したことによりコンテナの辺を可変にする必要が生じたことにより自動的に実行されたものであり、リンクを設定したにもかかわらず全ての辺が固定であるという矛盾の発生を防ぐことを目的としている。また、609は図7の505と同じで、リンクを設定したことにより、コンテナが変化できる方向をユーザに視覚的に示したマークである。また、図9の(C)の例では、左のコンテナの右辺と右のコンテナの左辺が可変な状態へ変化したが、これは一例であり、たとえば、右コンテナが図6の413で示したスライダーを持つ設定に変化してもかまわない。
[長さが可変のリンクの設定]
図10では可変リンクの設定のためのユーザインターフェースを表している。図6と同様にアプリケーションウインドウ301とツールバー303がある。図10の状態では、ドキュメントテンプレート309上にコンテナ1203とコンテナ1204が存在する。それぞれのコンテナはアンカーアイコン1201、アンカーアイコン1202と固定された辺1205、辺1206を含んで構成されている。コンテナ1203と1204の間には可変サイズのリンク1209があり、コンテナ1203とコンテナ1204を結んでいる。コンテナ1203とコンテナ1204の間にはリンクが設定されているのでそれぞれの右辺1207と左辺1208は点線で表現されている。このため各コンテナにインジケーター1210、インジケーター1211が表示され、それぞれ辺1207と辺1208が可変であることを示している。
また、図11は、本願の特徴的構成であるリンク設定手段におけるユーザインタフェース画面であり、リンク1209の情報をセットするためのダイアログウインドウ701の例である。このダイアログは、タイトルバー702、ツールボタン703、ダイアログウインドウの開閉を行うボタン704、各種の情報をセットするエリア709で構成されている。このダイアログウインドウではリンクタイプが可変長(707)のリンクであるか、あるいは固定長(706)のリンクであるかの択一的な選択を行える。リンクタイプが可変の場合にはリンクの長さの最小値(Min.Distance710)、最大値(Max.Distance712)、ならびに基準値(Distance711)が設定できる。図11のダイアログ701は、たとえば、図8,図9で説明したリンクの設定操作によって2つのコンテナ間にリンクを設定した後に、この設定されたリンクをクリック等の操作によって選択したときに表示される。あるいは、リンクを設定した直後に、当該リンクに関するダイアログウインドウ701が自動的に表示されるようにしてもよい。ここで各コンテナ間の距離の基準値711は、データを流し込んだ際に各コンテナのサイズが変更されない場合に用いられるリンクの長さである。
図12は、本実施形態のユーザインターフェース103による可変リンクの設定手順を説明するフローチャートである。例えば図15のコンテナAとコンテナBの間に図8、図9で説明した手順でリンクを張ると、まず固定サイズのリンクが張られる。そして、このリンクを選択して図12に示す処理を実行することにより、当該リンクを固定サイズのリンク1506(図15)の状態から可変サイズのリンク1209(図10)へと遷移させることができる。
まず、マウスにより所望のリンク(たとえばリンク1506)を選択状態とし、リンクプロパティを表示させるための所定の操作が行われると、レイアウト編集アプリケーション121のユーザインターフェース103は、リンクプロパティの表示指示の入力として認識する(ステップS801)。リンクプロパティの表示指示を認識すると、選択状態のリンク(以下、対象リンクという)に対応したプロパティダイアログウインドウ701(図11)が表示される。次に、ユーザインタフェース103は、リンクプロパティを表示する(ステップS802)。なお、リンクの選択操作としては、コンテナの基本パターンの設定時と同様に、マウスの右クリックあるいはキーボードの特定のキーの操作等、いかなるものであってもよい。
ステップS802で表示されるダイアログウインドウ701には選択されたリンクの現在の状態が示される。本例では、リンク1506が選択されたので、この段階ではリンクサイズは固定であり、Link Type705においては、固定長を示すFixed Length706が選択されている。
このダイアログウインドウ701においてリンクを固定サイズから可変サイズに変更するために、Link Type705においてリンクサイズを可変に設定するためのFlexible Length707を選択する。これによりLink Distance708内に配置されているMax. Distance712、Min. Distance710、Distance711が有効になり、数値の設定が可能となる。ユーザは、リンクの可変サイズを設定するために、そのリンクの長さの最大値をMax. Distance712に、最小値をMin. Distance710に、現在の値をDistance711に設定することになる。
設定を終えると、ユーザは一般的なダイアログウインドウ開閉ボタン704によって当該設定の適用を指示する。ユーザインターフェース103はこの指示を検出すると、ステップS803からステップS804以降へ処理を進め、当該対象リンクに上記設定状態を反映させる。
すなわち、まず、ステップS804において、レイアウト編集アプリケーション121は、対象リンクが固定サイズか可変サイズかを判定する。固定サイズが指定されていればステップS808へ進み、対象リンクを「固定サイズ」に設定し、ステップS807で対象リンクの表示状態を「固定リンク」を表す「実線」とする。
一方、ステップS804において、可変サイズが指定されていれば、ステップS805へ進み、レイアウト編集アプリケーション121は、対象リンクを「可変サイズ」に設定する。そして、ステップS806にて、上記ダイアログウインドウ701によって設定された対象リンクの現在値(基準値)、最大値、最小値を登録する。その後、ステップS807で対象リンクの表示状態を「可変リンク」を表す「点線」とする。この結果、図10のリンク1209に示すような状態にリンクのUI表示が変化する(ステップS1306)。以上のダイアログウインドウ701の設定情報はメモリに格納される。
なお、Distance711に設定される現在の値には、現在のレイアウトとして配置されているコンテナの間の距離がデフォルト値として自動的に入力されるようにしてもよい。
以上、ユーザインターフェース103によるドキュメントテンプレートのレイアウト編集について説明した。以下、データソースを各コンテナに流し込んだ場合における、データサイズ(描画サイズ)に応じたコンテナレイアウトの調整処理について説明する。
<レイアウトエンジンによるレイアウト計算処理>
[レイアウト計算方法(全体フロー)]
本実施形態のレイアウト編集アプリケーションは、ユーザインターフェース103を用いてコンテナを作成し、そのコンテナ間に関連付け(リンク設定)を行ってレイアウトを作成するレイアウトモードと、レイアウトエンジン105により、作成したレイアウトにデータソースの各レコードを挿入して、実際にレコードが挿入された後のレイアウト結果をプレビューするプレビューモードに分けられる。このプレビューモードにおいて、実際のレコードが挿入され、前述した優先順位に従ってレイアウトを計算する。ただし、プレビューモードは、表示上でのレイアウト計算である。実際に印刷する場合においても、レイアウトエンジン105が各コンテナにデータを挿入してレイアウトを計算するが、その際の計算方法はプレビューモードと同じである。
図13はレイアウト計算のフローを示している。まず、プレビューモードが選択される(ステップS1001)。プレビューモードになったら、レイアウト編集アプリケーション121は、ユーザにプレビューするレコードをデータソースより選択させ、選択されたレコードの各フィールドデータを各コンテナに挿入するよう決定する(ステップS1002)。各コンテナへのフィールドデータの挿入が決定されると、レイアウト編集アプリケーション121は、そのレコードをレイアウトするための計算を行い、必要に応じてレイアウト調整を行う(ステップS1003)。ステップS1003におけるレイアウト計算の詳細については後述する。そして、レイアウト編集アプリケーション121は、ステップS1003で計算されたレイアウトを表示する(ステップS1004)。レイアウト編集アプリケーション121は、他のレコードについてもプレビューを行うかどうかをユーザの指示により判断する(S1005)。ステップS1005で、他のレコードについてプレビューを行う必要がないと判断した場合は、プレビューモードを終了する(S1007)。他のレコードについてプレビューを行うのであれば、レイアウト編集アプリケーション121は、他のレコードを選択して再度レイアウト計算を行い、プレビューを行う(ステップS1006)。
なお、プレビューモードでなく印刷時においては、印刷するレコード全てについて順にレイアウトの計算を行う。したがって、ステップS1004は存在せず、ステップS1005は印刷するレコードを全て処理したかの判断を行う。ステップS1003でレイアウト計算された結果を、描画出力して出力し、プリンタドライバを用いて印刷データとして生成し、プリンタに印刷データが出力される。この場合、全てのレコード(印刷すべく指定された全レコード)について印刷データの出力が終了した時点で本処理を終了することになる。
[レイアウト計算方法(詳細)]
次に、上記ステップS1003によるレイアウト計算の詳細について説明する。図14は本実施形態によるレイアウトの優先順位を設定しない場合のレイアウト計算の方法を示したフローチャートである。また、図18はそのときのUI表示例を示した図である。本図はレイアウト計算の処理方法についてのみ説明するためのフローチャートであるため、バリアブルデータプリントの1レコードの印刷/プレビュー時のレイアウト計算方法に相当する。複数レコードの場合は、下記の処理が繰り返されることになる。
まず、レイアウト編集アプリケーション121は、レイアウトを計算するコンテナの集合を求める(ステップS1101)。レイアウト計算は、関連付けられたコンテナを一つの集合として計算を行う。例えば図15を参照すると、ページ上に4つのコンテナがレイアウトされており、各コンテナに関連付けが設定されている。この場合、コンテナAとコンテナB、そしてコンテナCとコンテナDがリンクによって関連付けされている。したがって、コンテナA、Bが集合1、コンテナC、Dが集合2となる。すなわち、リンクによって接続されたコンテナ群を一つの集合として特定する。前述したように、1501はアンカー、1502は固定された辺、1503はコントローラー、1504は可変の辺の変化方向を示している矢印、1505は可変の辺、1506はリンク、そして1507はスライダーを示している。
次に、レイアウト編集アプリケーション121は、ステップS1101で求めたコンテナの集合から、レイアウトを計算するために一つを選択する(S1102)。そして、選択したコンテナの集合について、レイアウトの計算を行う。まず、選択したコンテナの集合に含まれる可変要素である2つのコンテナ(A,B)について、流し込まれるデータの画像サイズもしくはテキスト量から各コンテナがなにも制約を受けない場合の大きさを計算する。具体的には、レイアウト編集アプリケーション121は、コンテナAが画像データ用コンテナであるか、テキスト用コンテナであるかを判断する。この判断は、前述したように、コンテナに対して設定されている属性により判断できる。次に、レイアウト編集アプリケーション121は、コンテナAに流し込まれるデータを読み込み、コンテナAが画像データ用コンテナである場合は、その画像データのサイズ(幅、高さのピクセル数、および解像度)がコンテナAの制約を受けない場合の大きさになる。また、コンテナAがテキスト用コンテナである場合は、そのテキストデータも文字数と、コンテナAのコンテナ属性で指定されているフォントタイプ、フォントサイズ、文字ピッチ、行ピッチなどの文字属性に基づいて、コンテナAに流し込まれるべきデータ量が計算できる。ここで、テキスト用コンテナの場合は、コンテナAの縦横比が制約を考えないと決定できないため、制約を当てはめる。図15の例では、コンテナAは、左上および左下の角にアンカーが設定されているため、高さ(縦方向)が固定となる。よって、レイアウト編集アプリケーション121は、コンテナAの基本パターンとして設定されている幅(横方向)のコンテナAに、計算したデータ量(テキスト量)の文字を流し込めるか否かを判断する。すべて流し込めると判断された場合は、コンテナAは、基本パターンで設定されているサイズ(幅、高さ)に変更はない。また、すべて流し込めないと判断された場合は、コンテナAは、アンカー設定により高さが固定であるため、横方向に伸びることになる。ここで、レイアウト編集アプリケーション121は、コンテナAの幅がどれだけになると、計算したデータ量の文字を流し込めるかを計算し、コンテナAのサイズを算出する。
次に、レイアウト編集アプリケーション121は、レイアウトされるコンテナのサイズが、実際のコンテンツのサイズとできる限り差が少なくなるように、レイアウトの最適化を行う(S1103)。レイアウトの最適化は、動的にサイズを変化することが可能なように関連付けられたコンテナにおいて、それぞれに挿入されるコンテンツのサイズとレイアウトされるサイズとの差が、できる限り同じになるように行われる。レイアウト編集アプリケーション121は、ステップS1102で算出したコンテナの集合のサイズ、つまりコンテナAとコンテナBとリンク1506(ここでは固定リンク)の合計サイズを求め、この合計サイズと、基本レイアウトにおける当該コンテナの集合のサイズ(図15の例ではコンテナAとコンテナBのそれぞれのアンカーアイコンの距離に相当する)との差を求める。コンテナAやコンテナBの幅が大きくなると前ステップで計算されている場合は、差分値が発生する。レイアウト編集アプリケーション121は、この差分値をコンテナの集合の各要素に均等に分配することでレイアウト調整を行う。
レイアウト編集アプリケーション121は、レイアウトの最適化を行い、ルールに違反していた場合は、再度ルールを違反しないように計算をする(S1104)。ここで記述したルールとは、レイアウト作成時にユーザによって設定される制限であり、コンテナのサイズの可変範囲や位置の制限、可変リンクの場合はリンクの長さの変化の制限などである。ルールを違反しないようにレイアウトが計算されたら、その集合のレイアウトは完成される。そして、ステップS1102〜S1104の処理をページ上のすべての集合について施し、レイアウト編集アプリケーション121は、ページ全体のレイアウトを計算する(S1105)。
次に、本実施形態の可変リンクを用いたレイアウト計算方法について更に詳しく説明する。
今、2つのコンテナがリンクによって接続され、図16(A)に示すように配置およびサイズが設定されたとする。すなわち、コンテナ1701の左辺および上下辺は固定され、コンテナ1702の右辺および上下辺が固定されている。したがって、コンテナ1701と1702からなる集合の全体の横方向サイズDは固定である。リンク1703は可変に設定されており、基準値(ダイアログウインドウ701の現在値として設定された値)がCs、可変範囲(ダイアログウインドウ701の最小値から最大値)がCmin〜Cmaxに設定されている。なお、各コンテナ1701、1702の可変範囲は、所定のユーザインターフェースによりそれぞれAmin〜Amax、Bmin〜Bmaxに設定されているものとする。この状態でコンテンツが各コンテナに流し込まれたときのレイアウト計算について上記の図14及び図17のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ステップS1101、S1102でコンテナ1701,1702を含む集合を計算対象の集合として選択する。そして、ステップS1103及びS1104により、レイアウト設定された制約の範囲でレイアウトの最適化を行う。以下、ステップS1103及びS1104による、選択された集合におけるレイアウトの最適化について説明する。
まず、レイアウト編集アプリケーション121は、図14と同様の計算手法により、各コンテナにデータを挿入した際のコンテナの理想的な大きさを計算する(ステップS1801)。図16(A)の例では、コンテナ1701,1702の各々の高さは固定であるので、流し込まれるコンテンツに基づいてコンテナに必要とされる幅(これを理想幅と称する)が算出される。例えば、コンテンツがイメージデータの場合は、その画像サイズをコンテナの高さに一致させた場合に、画像の縦横比から理想値を決定できる。コンテンツがテキストの場合は、各行(文頭から改行までを行という)を1列に並べ、コンテナの高さと一致するまでコンテナの横幅を狭めていくことで、理想値を決定できる。コンテナの横方向及び高方向が可変に設定されている場合は、コンテンツがイメージデータの場合は当該画像サイズを用いて理想値を決定する。コンテナの横方向及び高方向が可変で、コンテンツがイメージデータの場合は、各行を1列に並べたときの最大横幅を理想値とする。そして、コンテナ1701と1702の理想幅とリンク1703の基準値とによる集合の合計幅と、当該集合に対して設定されている設定幅Dとを比較する(ステップS1802)。
今、コンテナ1701とコンテナ1702について算出された理想幅をそれぞれAc,Bcとすると、リンク1702の基準値(図11のダイアログでDistance711に設定された値)はCsであるので、レイアウト編集アプリケーション121は、Ac+Bc+CsがDと等しいか否かを判定する(ステップS1803)。等しければ、レイアウト編集アプリケーション121は、それぞれの幅Ac,Bcとリンクの長さCsによりレイアウトを決定することになる(ステップS1804)。
一方、Ac+Bc+Cs≠Dの場合は、レイアウト編集アプリケーション121は、その差分を各コンテナおよび可変リンクに均等に分配する(ステップS1805)。より具体的には、設定幅Dとの差分値δを、
δ=(Ac+Bc+Cs)−D
により求め、差分値δを2つのコンテナ1701、1702と1つのリンク1703に分配する。すなわち、
A’=Ac−(δ/3)
B’=Bc−(δ/3)
C’=Cs−(δ/3)
を計算することによりレイアウトを最適化する。この最適化によれば、設定幅Dとなるように、コンテナボックスの幅やリンクの長さが伸縮することになる。なお、ここでは差分を各要素(各コンテナおよび可変リンク)に均等に分配したが、これは横方向のみ、つまり1次元で考慮できる場合に有効である。図16(C)で後述するように、アンカー設定から2次元で差分の分配を考慮する場合は、ユーザが決定した基本レイアウトをなるべく維持するようにレイアウト調整を行うために、均等分配は行わない。
図14のステップS1104および図17のステップS1806では、レイアウト編集アプリケーション121がルール違反が発生したかを検出する。たとえば、上記算出されたA’〜C’が、レイアウト設定時に設定された各コンテナの変化範囲(Amax、Amin、Bmax、Bmin)、リンクの長さの変化範囲(Cmax、Cmin)を超えていないかをチェックする。設定範囲を超えるものがあれば、ステップS1103へ戻り、ルールに適合するようレイアウト計算をやりなおす。この計算の一手法としては、算出された大きさが設定範囲を超えてしまった要素の大きさを設定範囲内に固定し、残りの要素に差分値を分配するようにする(ステップS1807、S1805)。たとえば、(Ac+Bc+Cs)が設定幅Dより大きく、上記式により差分値を分配した結果、得られたリンクの長さC’が設定された最小値Cminよりも小さくなってしまった場合は以下のように処理される。
まず、リンクの長さを最小値Cminに決定し、差分値δ’を、
δ’=(Ac+Bc+Cmin)−D
により算出する。そして、このδ’をコンテナ1701と1702の幅に分配する。すなわち、
A’=Ac−(δ’/2)
B’=Bc−(δ’/2)
C’=Cmin
により、各コンテナとリンクのサイズを決定する。
なお、上記では横方向のレイアウト計算を説明したが、縦方向に並ぶコンテナと可変のリンクからなる集合を対象とした縦方向のレイアウト計算にも同様に適用できることは明らかである。また、同一方向(横方向あるいは縦方向のいずれか)に3つ以上のコンテナが並び、それらをリンクにより連結している場合にも容易に拡張できる。すなわち、図16の(B)に示されるように、コンテナ1701,1702,1704と可変リンク1703,1705から構成された集合において、各コンテナ理想幅がAc、Bc、Ecであり、リンクの基準値がCs、Fsである場合、集合の設定幅Dと“Ac+Bc+Ec+Cs+Fs”を比較し、一致しなければそれらの差分を各コンテナとリンクに均等に分配してレイアウトを調整すればよい。
また、計算対象レイアウト計算が対象とする方向に大きさが固定されたコンテナあるいはリンクが含まれている場合にも容易に拡張できる。この場合、それら固定のコンテナやリンクには算出された差分値の分配を行わないようにすればよい。
また、上記ではコンテナと可変リンクに均等に差分を分配したが、可変リンクと各コンテナとに優先度を設け、優先度の高い領域に優先的に差分を分配するようにしてもよい。例えば、図11に示したリンクのプロパティ設定UIにおいて、「コンテナより優先的に可変する」というチェックボックスを設け、このチェックボックスにチェックされている場合は、可変リンクが優先的に差分が分配されるようになる。この場合、まず可変リンクの長さをその可変範囲内で調整することにより集合の幅を設定幅に一致させるようにする。可変リンクを最大値もしくは最小値としても設定幅とならない場合は、コンテナにその差分値を分配してレイアウトを調整する。すなわち、本実施形態の1つの特徴は、レイアウト調整において少なくとも可変リンクの長さの調整を行うことが重要であり、これにより見栄えのよいレイアウトを実現しようとするものである。
更に、コンテナのレイアウトは、横方向と縦方向の2次元的なレイアウトを扱う場合も多い。たとえば図16の(C)に示されるようなレイアウトの場合はレイアウト調整の対象となる集合にコンテナ1701,1702,1704と、リンク1703,1705が含まれる。本実施形態では、まず横方向に調整を行い、後に縦方向に調整を行う。すなわち、コンテナ1701と1702の間で、上述した手順で設定値Dに収まるようレイアウト調整を行い、その後、コンテナ1703と1704の間で設定Gに収まるようレイアウト調整を行えばよい。しかし、横方向に調整を行い、後に縦方向に調整を行うという調整方法では、ユーザが所望とする基本レイアウトからずれたレイアウト結果になることが想定される。そのため、各コンテナについて、基本パターン(縦横比)からなるべくずれないように、基本パターンの幅とレイアウト調整後の幅の差の2乗と、基本パターンの高さとレイアウト調整後の高さの差の2乗との和を求め、これをすべてのコンテナについて算出する。そして、レイアウト編集アプリケーション121は、各コンテナの2乗の和の合計値が最小となるように、それぞれのコンテナの幅と高さを算出してレイアウト調整を行っても良い。この手法を最小2乗法と呼ぶ。この最小2乗法を用いると、ユーザが当初設定した基本レイアウトから大きく外れることがなく、全体としてバランスのとれた最終レイアウトを決定することができる。
図18の(A)〜(C)は優先順位の設定なしでのレイアウト時のUI例である。
図18の(A)は、あるレコードが挿入されレイアウトが決定されている状態を表している。1301と1302はアンカー、1303と1304は固定された辺、1305は可変の辺、1306は可変の辺の変化方向を示している矢印、1308はリンクをそれぞれ示している。この状態において、レコードを変更し、異なったサイズのコンテンツを挿入する。図18の(B)は(A)の状態に新しいコンテンツのサイズを重ねて示している。1309はそれぞれのコンテナに挿入されるコンテンツのサイズを表している。そして、レイアウト計算が行われる。図18の(C)はレイアウト計算された結果を示している。計算後の各コンテナのサイズは、実際挿入されるコンテンツのサイズと同等に差異があるように計算され、且つ前述したルールを違反しないように計算される。図18の(C)で示されるように、(B)で示した挿入されるコンテンツサイズ(1309)と計算後のコンテンツサイズ(1310)は、双方において同等な差異がある。
次に、図19、図20を用いて、コンテナに挿入されるデータがイメージである場合の可変リンクの効果を説明する。
図19は固定サイズのリンクを使用した場合のレイアウト結果を示している。レイアウト計算方法は前述したとおりに従って行われる。例えば図10においてコンテナ1203とコンテナ1204にそれぞれ違ったサイズのイメージデータが挿入された場合を考える。この場合、それぞれのコンテナはデータの大きさを最適とみなし、コンテナ1203は挿入されたイメージサイズになる枠804(最適コンテナサイズ)に近づこうと右方向へ、同様にコンテナ1204は挿入されたイメージサイズになる枠805(最適コンテナサイズ)に近づこうと左方向へサイズを変更しようとする。しかしコンテナ1203とコンテナ1204はアンカー1201とアンカー1202によってそれぞれ左辺1212と右辺1213の移動ができず、上記のようにサイズを変更しようとすると両者の間隔を狭めるしかない。しかしながら、コンテナ間には固定サイズのリンク803が設定されており、レイアウト計算時にその長さ維持されるため、コンテナ1203とコンテナ1204のサイズが変更されることになる。
その結果、コンテナ1203とコンテナ1204はデータの縦横比に合わせた最適なサイズを確保することが出来ず、最終的に図19に示すように、最適なサイズ(枠804、枠805)よりも小さくなってしまう。すなわちリンク803のサイズが固定であるためコンテナ801とコンテナ802は最適サイズを達成できない(図19において、各コンテナ内の一点差線で示した範囲がデータの持つ縦横比である)。
一方、図20は図19と同様の状態でリンクを可変サイズにした場合を示している。この場合、上記の例でコンテナ1203とコンテナ1204の間には図示の通り可変サイズのリンクが設定されている。したがって、コンテナ1203とコンテナ1204のサイズが変更される際には、リンクサイズが縮まることでコンテナ1203とコンテナ1204のサイズを図19の例より大きくすることができる。この結果、挿入されるデータサイズに合わせた最適なサイズを達成できる、あるいはより挿入データサイズ(最適サイズ)に近いコンテナの枠を設定することが出来る。図20はこの結果を示しており、可変リンク1209はレイアウト計算の結果、可変リンク903に示されるようなサイズ状態となる。なお、この場合コンテナ1203とコンテナ1204はそれぞれ最適なサイズ(データサイズに合った大きさ)になっている。
<第2実施形態>
上記第1実施形態では、ユーザインターフェース103により可変サイズのリンクをコンテナ間に張るにおいて、まず固定リンクを設定し、その後所望のリンクを選択して図11のごときダイアログを表示させることで可変リンクへ設定した。第2実施形態では、可変リンクの設定のためのユーザインターフェースの変形例を示す。
図21は第2実施形態によるユーザインターフェース例を示す図であり、図10のユーザインターフェースに新たなリンクツール407を加えている。リンクツール406は固定リンクを張るためのツールであり、可変サイズのリンクに変更するには図12に示されるような手順(第1実施形態)が必要となる。
一方、リンクツール407はコンテナ間にリンクを張る時点ですでに可変である点に違いがある。これにより最初から可変リンクを張りたい場合にプロパティダイアログウインドウを開いて設定を固定リンクから可変リンクに変更する手間が省けるといった効果がある。リンクの設定方法は前述の方法に従って行うが、コンテナ間に張られた可変サイズのリンクにはあらかじめ設定された値(最大値、最小値、リンク時のサイズ)があることが前提となる。同一の可変領域を持ったリンクを多数のコンテナ間に張りたい場合などは、前述の効果に加え、一度可変サイズを指定しておけば迅速にコンテナ間にリンクを張れるような効果を期待できる。このリンクツール407を使用した際のコンテナ間に設定されるサイズ(リンク時のリンクサイズ)は、その時現在のコンテナ間の距離がそのまま保たれるのが好ましい。この設定は一般的に図11の説明において前述したようなプロパティダイアログウインドウにおいてあらかじめ設定をしておき、リンクツール407を選択した時にはそこで設定された値をデフォルト値として用いてコンテナ間にリンクを張ることとなる。当然ながらリンクツール407を使用して張られたリンクのUI表示は、コンテナ間にリンクを張る時点で前述のように固定の表示と区別したものになり、例としては図20のリンク表示903のように可変を示す点線の表示等でUIに表示される。その後のレイアウト計算については前述のレイアウト計算ルールに従ってレイアウトされる。
以上のように、上記各実施形態によれば、コンテナの最適サイズを優先することができ、コンテナがより理想に近づいたサイズでレイアウト可能となり、ユーザの望んだレイアウト結果を提供することが出来る。このため、例えば、最適でないコンテナサイズになってしまうことを回避することが容易になり、リンクのサイズが可変となることで、コンテナ間の距離をその時々に挿入されるデータ量に応じて各コンテナサイズが最適になるように柔軟に変更し、異なるデータ量のデータが入ってきたとしてもよりデータに合わせた最適サイズのコンテナサイズを計算することができ、その結果、最適なレイアウトをユーザに提供することが出来る。
<他の実施形態>
なお、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク
,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。