JP4743899B2 - 階調補正処理方法、それを実行させるためのプログラム及び階調補正処理装置 - Google Patents

階調補正処理方法、それを実行させるためのプログラム及び階調補正処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、2値画像の階調補正処理方法等に関し、特に、入力された2値画像について入力階調補正カーブに合わせて画像の階調情報の補正処理を行う方法等に関する。
従来、写真等の2値画像をスキャナなどの入力機器で読み取り、読み取った画像の階調(濃度)を補正するなどの編集が広く行われている。画像の階調補正に際しては、濃淡の再現性が失われるのを避けるために、写真等の読み取り時に原画像の濃淡を正確に検出し、画像データの上でも濃淡情報を正確に把握することが求められる。
写真等の2値画像の濃淡は、一般に、網点の大きさによって表現され、また、濃淡表現の鮮明さは、網点の密度、すなわち、画像作成時に使用する網点のスクリーン線数によって決められる。こうした網点は、入力機器での読み取り時に黒色領域として認識され、入力機器からは、網点に相当する部分が黒画素データの集合体として出力される。
このため、理論上は、入力機器の出力データを参照して黒画素部分を検出することにより、原画像の濃度を割り出すことが可能である。しかしながら、実際の画像処理では、各網点の大きさを認識することはできても、原画像を作成する際に使用されたスクリーン情報(スクリーン中心位置やスクリーンサイズ)を導き出すことが容易ではないため、正確な濃度情報を作成するのが困難となっている。
そこで、従来の階調補正処理装置では、入力2値画像を所定の大きさのブロック単位に分割した後に、分割したブロック毎に、ブロック中のオン画素(黒画素)数をブロック中の総画素数で除算してブロックの平均濃度値を求めるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、図10に示すように、各ブロックのサイズが、多数の網点を含む大きさに定められ、そのブロックの平均濃度を用いて階調補正処理が行われる。この方法によれば、個々の網点を対象として原画像の濃度を測定するのではなく、ブロック単位で濃度を測定するため、各網点のスクリーン線数やスクリーン角度等を求めずとも、入力2値画像の濃度情報を取得して階調補正を行うことが可能になる。
特開2006−72173号公報
従来の濃度測定方法では、一様に濃度分布している領域に対しては、濃度測定領域のサイズ(各ブロックのサイズ)が大きくなるほど、求めた平均濃度が原画像の実濃度に近似する。しかし、複数の濃度が混在している領域に対しては、濃度測定領域のサイズが大きくなるほど、濃淡情報が平滑化されるため、濃淡表現の鮮明さが失われていき、トーンジャンプによるモアレ問題やエッジボケ問題が発生する可能性がある。
尚、上記トーンジャンプとは、原画像上の連続した網点濃度に対して、一定領域内で濃度を平均化するため、領域の境界で階調の連続性が無くなってしまうことであり、隣接する領域間の測定濃度の差が大きい(隣接している領域の濃度の差分が目で認識できる程度)場合には、モアレ問題となる。また、エッジボケとは、測定領域内に複数の濃度領域が混在している場合に、濃淡の境目(エッジ部分)が濃度の平均化により、ぼやけてしまうことをいう。
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、トーンジャンプによるモアレ問題やエッジボケ問題を解決し、高画質な2値画像を得ることが可能な階調補正処理方法等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、入力された2値画像の階調を補正する階調補正処理方法であって、前記2値画像において、隣接する周囲の画素に少なくとも1つの白画素を有する黒画素、又は隣接する周囲の画素に少なくとも1つの黒画素を有する白画素を変化点画素として検出するステップと、該検出した変化点画素を基準とし、前記2値画像で使用され得る最大のスクリーン線数のスクリーン領域サイズに対応するサイズを有する濃度測定領域を設定するステップと、該設定した濃度測定領域内で黒画素が占める比率を変化点画素濃度として測定するステップと、該測定した変化点画素濃度と、階調補正カーブとを用いて目標濃度を導き、前記変化点画素濃度及び目標濃度に基づいて、前記基準となる変化点画素を白画素から黒画素へ又は黒画素から白画素へ変換するか、前記基準となる変化点画素の白画素又は黒画素の状態を維持することにより階調補正を行うステップとを有し、前記濃度測定領域を網点の外周に沿って複数設定することを特徴とする。
そして、本発明によれば、入力2値画像に存在する濃度変化のエッジ部分を追従することができると同時に、トーンジャンプ問題やモアレ問題を解決することができ、高画質な2値画像を得ることが可能になる。
上記階調補正処理方法において、前記濃度測定領域が前記変化点画素を中心位置とするように設定することができる。これによれば、注目網点の黒画素のみならず、注目画素の周辺に位置する網点の黒画素の一部も、濃度測定領域内に含ませることができるため、階調補正後の網点間の連続性を向上させることが可能になる。
上記階調補正処理方法において、前記濃度測定領域の一辺の長さを前記最大のスクリーン線数のスクリーン領域の一辺の長さの1倍以上2倍以下とすることができる。これによれば、周辺に位置する網点の黒画素を適度に濃度測定領域内に含ませることができるため、階調補正後の画像の鮮明さを保ちながら、網点間の連続性を向上させることが可能になる。
上記階調補正処理方法において、前記濃度測定領域を前記網点の変化点画素毎に設定することができる。これによれば、各網点に存在する全ての変化点画素に対して濃度値を得ることができるため、濃度測定誤差により発生するモアレを効果的に防止することが可能になる。
上記階調補正処理方法において、前記測定された変化点画素濃度を階調補正カーブ上の目標濃度と比較し、変化点画素に対するランダマイズ補正の強さを表すランダマイズ確率を求め、該求めたランダマイズ確率に基づいて、変化点画素を白画素から黒画素へ又は黒画素から白画素へ変換するか、変化点画素の白画素又は黒画素の状態を維持することにより、前記階調補正を行うことができる。
また、本発明は、入力された2値画像の階調を補正する階調補正処理を実行するためのプログラムであって、上記何れかの階調補正処理方法を実行するためのものであることを特徴とする。本発明によれば、前記発明と同様に、入力2値画像に存在する濃度変化のエッジ部分を追従することができると同時に、トーンジャンプ問題やモアレ問題を解決することができ、高画質な2値画像を得ることが可能になる。
さらに、本発明は、入力された2値画像の階調を補正する階調補正処理装置であって、前記2値画像において、隣接する周囲の画素に少なくとも1つの白画素を有する黒画素、又は隣接する周囲の画素に少なくとも1つの黒画素を有する白画素を変化点画素として検出する変化点検出手段と、該変化点検出手段で検出された前記変化点画素を基準とし、前記2値画像で使用され得る最大のスクリーン線数のスクリーン領域サイズに対応するサイズを有する濃度測定領域を、網点の外周に沿って複数設定する測定領域設定手段と、該測定領域設定手段で設定された前記濃度測定領域内で黒画素が占める比率を変化点画素濃度として測定する濃度測定手段と、該濃度測定手段で測定された変化点画素濃度と、階調補正カーブとを用いて目標濃度を導き、前記変化点画素濃度及び目標濃度に基づいて、前記基準となる変化点画素を白画素から黒画素へ又は黒画素から白画素へ変換するか、前記基準となる変化点画素の白画素又は黒画素の状態を維持することにより階調補正を行う階調補正手段とを備えることを特徴とする。本発明によれば、前記発明と同様に、入力2値画像に存在する濃度変化のエッジ部分を追従することができると同時に、トーンジャンプ問題やモアレ問題を解決することができ、高画質な2値画像を得ることが可能になる。
以上のように、本発明によれば、トーンジャンプによるモアレ問題やエッジボケ問題を解決し、高画質な2値画像を得ることが可能となる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明にかかる階調補正処理装置の一実施の形態を示すブロック図であり、この階調補正処理装置1は、大別して、変化点検出部2と、濃度測定部3と、ランダマイズ補正部4と、乱数発生部5とから構成される。
尚、図中のメモリ6は、スキャナなどの入力機器(図示せず)から出力された画像データを記憶したり、変化点検出部2、濃度測定部3及びランダマイズ補正部4で処理された処理値や画像データを記憶するための記憶媒体である。また、上記階調補正処理装置1において、変化点検出部2、濃度測定部3、ランダマイズ補正部4及び乱数発生部5は、必ずしもハードウェアによって構成される必要はなく、その一部又は全部がソフトウェア(プログラム)によって構成されてもよい。
変化点検出部2は、入力機器から出力された入力2値画像データを用いて、該画像中の変化点を検出するものである。ここで、検出する変化点には、黒画素である輪郭点画と、白画素である境界点画素とがある。輪郭点の検出に際しては、入力2値画像中の任意の黒画素を注目画素とし、例えば、その注目画素を中心とする3×3画素の範囲を参照する。そして、図2(a)に示すように、注目画素の周辺に位置する8画素中に1つでも白画素があれば、その注目画素を輪郭点として検出する。一方、境界点の検出に際しては、入力2値画像中の任意の白画素を注目画素とし、図2(b)に示すように、近傍の8画素中に1つでも黒画素があれば、その注目画素を境界点として検出する。
濃度測定部3は、変化点検出部2で検出された変化点を基準として、変化点画素の濃度を求めるものである。変化点画素の濃度を求めるに際しては、図3(a)に示すように、注目網点H0の変化点画素DEを中心とし、原画像で使用され得る最大の(最も粗い)スクリーン線数のスクリーン領域SEのサイズよりも若干大きなサイズを有する濃度測定領域CEを設定する。
通常、網点画像の網点スクリーン線数には、50線/インチ〜300線/インチが用いられるが、実際の印刷物において、網点のスクリーン線数は、用紙、インク及び印刷機器等の印刷条件により60線/インチ以上となる。このため、上記の濃度測定領域CEのサイズは、60線/インチのスクリーン領域よりも一回り大きい50線/インチのスクリーン領域に相当するサイズとすることが好ましい。但し、濃度測定領域CEのサイズは、50線/インチのサイズに限られるものではなく、最大のスクリーン線数のスクリーン領域SEの一辺の長さをLとし、濃度測定領域CEの一辺の長さをL’とすると、長さL’は、1〜2×Lとすることができる(図3(b)参照)。
また、上記の濃度測定領域CEには、主として、注目網点H0に対応する黒画素が含まれるが、注目網点H0の縁部に存在する変化点画素DEを濃度測定領域CEの中心としているため、周辺の網点H1、H2、H3に対応する黒画素の一部も含まれる(図3(a)参照)。尚、変化点画素DEの位置と、濃度測定領域CEの中心位置とを完全に一致させる必要はなく、変化点画素DEが濃度測定領域CEの略々中心に位置すれば、両者の位置が多少ずれていてもよい。
濃度測定部3では、上記の濃度測定領域CEを設定すると、設定した濃度測定領域CEを対象に黒画素数を検出し、検出した黒画素数を濃度測定領域CEの総画素数で除算して濃度を測定する。
図1に戻り、ランダマイズ補正部4は、濃度測定部3で測定された変化点画素濃度に対してランダマイズ補正処理を行うためのものである。ランダマイズ補正処理にあたっては、先ず、測定された変化点画素濃度を階調補正カーブ上の目標濃度と比較し、変化点画素に対するランダマイズ補正の強さを表すランダマイズ確率を求める。その後、求めたランダマイズ確率に基づいて変化点画素の値を変更するか否かを判定し、判定結果に従って、黒画素から白画素への変換、又は白画素から黒画素への変換を行う。
乱数発生部5は、一様乱数を発生させるためのものである。ここで、一様乱数とは、0.0から1.0までを全体発生値とした場合に、各発生値(0.0から1.0までの間の何れかの値)が何れも同じ頻度で発生する乱数を意味する。
次に、上記階調補正処理装置1を用いた階調補正処理方法について、図4〜図9を参照して説明する。尚、ここでは、新聞印刷用のAMスクリーン製版を読み取り、読み取った2値画像を階調補正する場合を例にとって説明する。また、製版読み取り時の解像度(入力2値画像の解像度)は、1200dpiであるとする。
階調補正処理にあたっては、図4に示すように、先ず、読み取られた製版の2値画像をメモリ6(図1参照)から読み出し、2値画像全体を対象として変化点画素を検出する(ステップS1)。次いで、検出した変化点画素の中から任意の画素を選択し(ステップS2)、選択した変化点画素DE0を中心とした濃度測定領域CEを設定して、変化点画素濃度Rinを算出する(ステップS3、図5参照)。
変化点画素濃度Rinの算出に際しては、最初に、濃度測定領域CEのサイズ、すなわち、50線/インチのスクリーン領域のサイズを、入力2値画像の解像度に合わせて画素数S2に変換する。入力2値画像の解像度が1200dpiの場合、50線/インチのスクリーン領域の主走査方向及び副走査方向の画素数Sは、各々、1200/50=24画素となることから、濃度測定領域CEの画素数S2は、24×24となる(図5参照)。
次いで、ステップS2で選択した変化点画素DE0を中心に合わせ、画素数S2=24×24の濃度測定領域CEを設定し、濃度測定領域CE内で黒画素が占める比率Rinを算出する。濃度測定領域CE内の総画素数をPNとし、測定領域内の黒画素数をBNとすると、図5に示す例では、PN=576、BN=70であるから、変化点画素濃度Rinは、Rin=BN/PNより、約0.122(12.2%)となる。
図4に戻り、変化点画素濃度Rinの算出を終えると、算出した変化点画素濃度Rinを、図6に示す階調補正カーブに代入し、目標濃度Routを取得する(ステップS4)。図6に示す階調補正カーブでは、目標濃度Routは、変化点画素濃度Rin≒12.2%のときに、10.0%となる。
次いで、図4のステップS2で選択した変化点画素DE0が黒画素であるか否かを判定し(ステップS5)、変化点画素DE0が黒画素である場合には、算出した変化点画素濃度Rinが、目標濃度Routより大きいか否かを判定する(ステップS6)。
上記の例(変化点画素濃度Rin≒12.2%、目標濃度Rout=10.0%)のように、変化点画素濃度Rinが目標濃度Routよりも大きい場合には、濃度測定領域CE内の黒画素数を減少すべきであるため、その減少率に対応するランダマイズ確率Kを算出する(ステップS7)。
具体的には、先ず、以下の式(1)を用いて、濃度測定領域CE内の黒画素を白画素に変換する画素数Nを求め、
N=(Rin−Rout)×PN ・・・(式1)
それとともに、濃度測定領域CE内に存在する黒画素の変化点(輪郭点画素)の総数PSを取得する。例えば、図5の入力2値画像から輪郭点のみを取り出した場合、図7に示すようになり、この場合の黒画素の変化点の総数PSは、52個となる。
次いで、以下の式(2)を用いて、濃度測定領域CE内の輪郭点画素を白画素に変換する平均変換率σを求める。
σ=N/PS ・・・(式2)
最後に、求めた平均変換率σを、濃度測定領域CEの中心にある変化点画素DE0(輪郭点画素)のランダマイズ確率Kに置き換え、
K=σ=((Rin−Rout)×PN)/PS ・・・(式3)
変化点画素DE0に対するランダマイズ確率K(≒0.244)を求める。
図4に戻り、ランダマイズ確率Kの算出を終えると、乱数発生部5(図1参照)より一様乱数を発生するとともに(ステップS8)、発生した乱数をランダマイズ確率Kと比較して発生値Qを取得する(ステップS9)。発生値Qの取得においては、発生した乱数がランダマイズ確率K以下の場合には、発生値Q=1とし、発生した乱数がランダマイズ確率Kより大きい場合には、発生値Q=0とする。
ここで、乱数発生部5から0.24以下の値が出力される確率は、24%であるため、ランダマイズ確率Kが0.24(≒0.244)である場合の発生値Q=1となる確率は、24%となる。従って、発生値Qは、ランダマイズ確率Kと一致した確率で、値「1」を取ることになる。
これらに対し、変化点画素濃度Rinが目標濃度Rout以下の場合には(ステップS6:No)、濃度測定領域CE内の黒画素数を減少する必要がないため、ランダマイズ確率Kを0に設定するとともに、発生値Qを0に設定する(ステップS10、S11)。
発生値Qを取得すると、取得した発生値Qが1であるか否かを判定し(ステップS12)、発生値Qが1である場合には、変化点画素DE0の黒画素を白画素に変換する(ステップS13)。一方、発生値Qが0である場合には、変化点画素DE0を黒画素のままで維持する(ステップS14)。変換後の画素データは、メモリ6(図1参照)に記録され、これにより、ランダマイズ確率Kに従う確率で、変化点画素DE0が黒画素から白画素に変換される。
尚、変化点画素DE0が白画素であった場合には(ステップS5:No)、その変化点画素DE0は、境界点画素であるため、ステップS3で算出した変化点画素濃度Rinが、目標濃度Routより小さいか否かを判定する(ステップS15)。変化点画素濃度Rinが目標濃度Routより小さい場合には、濃度測定領域CE内の黒画素数を増大すべきであるため、以下の式(4)により、ランダマイズ確率K’を算出する(ステップS16)。
K’=((Rout−Rin)×PN)/PS ・・・(式4)
その後は、変化点画素DE0が黒画素であった場合と同様に、求めたランダマイズ確率K’と一様乱数とに基づいて発生値Qを取得する。そして、発生値Q=1である場合にのみ、変化点画素DE0を白画素から黒画素に変換し、変換した画素データをメモリ6に記録する(ステップS17〜S23)。
こうして、変化点画素DE0に対する階調補正処理が終了すると、階調補正処理を行っていない変化点画素が存在するか否かを判定する(ステップS24)。階調補正処理を行っていない変化点画素が存在する場合には、次の変化点画素DE1(図5参照)を選択し(ステップS25)、選択した変化点画素DE1を対象として、ステップS3〜S23の処理を実行する。
以後、階調補正処理を行っていない変化点画素が存在しなくなるまで、他の変化点画素に対しても、ステップS3〜S23の処理を実行する。これにより、図8に示すように、注目網点H0の外周を辿るようにして、全ての変化点画素に対し、濃度測定領域CEの設定処理、濃度の測定処理及びランダマイズ補正処理が実行されるとともに、入力2値画像中の他の網点に対しても、同様の処理が実行される。
以上のような階調補正処理においては、入力2値画像内の全ての変化点画素DEを対象として画素濃度を測定するため、1つの注目網点Hに対して、この網点Hが有する変化点画素数と同数の画素濃度値Rinが取得される。この際、各濃度測定領域CEは、何れも同一のサイズを有し、また、その位置は、注目網点Hの外周に沿って少しずつ変化する。このため、注目網点Hにおける変化点画素濃度Rinは、図9に示すように、変化点画素濃度Rinの期待値(平均濃度値Rav)を中心とした正規分布を取ることになり、この場合の平均濃度値Ravは、注目網点Hの真の濃度値となる。
その一方で、分布カーブ上の一点と平均濃度値Ravとの偏差ΔRは、真の濃度値に対する濃度誤差となり、変化点画素濃度Rinを基にして求められるランダマイズ確率K、K'にも誤差が生じることになる。しかしながら、前述の通り、変化点画素濃度Rinの平均値Ravは、その注目網点Hの真の濃度値となるため、ランダマイズ確率K、K'の平均値も、注目網点Hの真の濃度値に従ったものとなる。従って、個々のランダマイズ確率K、K'にばらつきが生じるとしても、全体的に見れば、注目網点Hの真の濃度値に略々従ったランダマイズ確率K、K'が得られることになり、注目網点Hの濃度を適切に補正することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、濃度測定領域CEのサイズを50線/インチのスクリーン領域の大きさに設定し、従来の階調補正処理に比して、小さい濃度測定領域で濃度を測定するため、入力2値画像に存在する濃度変化のエッジ部分を追従することができ、濃淡情報の鮮明さを向上させることが可能になる。
尚、上記の濃度測定領域CEのサイズは、原画像で実際に使用されたスクリーン線数が60線/インチよりも高密度のものであっても、同じように50線/インチのスクリーン領域の大きさに設定される。この場合、濃度測定領域CE内には、複数の網点Hが含まれることになり、網点Hの濃度が平均化されることになるが、50線/インチのスクリーン領域の紙面寸法は、0.508mm×0.508mm≒0.258mm2と極めて小さく、人間の目では、絵柄情報を識別することはできないため、実用上の問題はない。
また、本実施の形態によれば、変化点画素DEを中心として濃度測定領域CEを設定し、濃度測定領域CE内に、注目網点Hの黒画素以外にも、周辺の網点Hの黒画素を含ませるため、注目網点Hの階調補正を行う際に、周辺の網点Hの濃度情報を反映させることができる。これにより、階調補正後の画像における網点H間の階調連続性を向上させることができ、トーンジャンプ問題を防止することが可能になる。
尚、濃度測定領域CE内に周辺の網点Hの濃度情報を多く含ませると、網点H間の連続性が高められる反面、網点H同士の境界が平滑化され、階調補正後の画像の鮮明さが失われることになる。このため、周辺の網点Hの濃度情報の含有量は、画像の鮮明さと網点H間の連続性とが程度良くバランスされる範囲に抑えるのが望ましく、そのためには、濃度測定領域CEの一辺の長さL’を、最大のスクリーン線数のスクリーン領域SEの一辺の長さLの1〜2倍とすることが好ましい(図3(b)参照)。
さらに、本実施の形態によれば、注目網点Hに存在する全ての変化点画素DEに対して濃度測定を行い、複数の変化点画素濃度Rinを取得するため、濃度測定誤差により発生するモアレを効果的に防止することが可能になる。
すなわち、濃度測定対象とする変化点画素を1つとし、その変化点画素の位置を全網点で共通させたとすると、濃度測定誤差に伴う階調補正の誤差は、画像上の全網点Hの同じ箇所に反映されることになる。この場合、隣り合う網点Hの境界部分の階調変化が他の部分よりも目立つようになり、モアレの要因となる。
これに対し、注目網点Hに存在する全ての変化点画素DEに対して、一様に濃度測定を行った場合には、濃度測定誤差に伴う階調補正の誤差は、網点H中の全変化点画素DEに反映され、大きな領域内で分散的に現れる。このため、隣り合う網点Hの境界部分の階調変化が他の部分よりも目立つことが無くなり、モアレが発生するのを防止することが可能になる。
また、本実施の形態によれば、求めたランダマイズ確率K、K'と、一様乱数とを比較することにより、変化点画素DEを黒画素から白画素へ、又は、白画素から黒画素に変更するか否かを決定するため、値が変更される変化点画素DEの位置に偏りが生じるのを防止することができる。これにより、値が変更された変化点画素DEを、注目網点Hの縁部分に離散的に分布させることができるため、階調の自然さを損なうことなく、階調調整を行うことが可能になる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施の形態においては、新聞印刷用のAMスクリーン製版を読み取る場合を例に挙げたが、本発明は、FMスクリーンの2値画像を階調補正する場合にも適用することができ、また、新聞印刷に限らず、写真等の階調補正を行う場合にも適用することが可能である。
また、上記実施の形態においては、網点Hの縁部に存在する変化点画素DEの全てを対象に濃度測定領域CEを設定し、濃度測定処理及び階調補正処理を行うが、複数の変化点画素濃度Rinが得られれば足りるため、必ずしも全ての変化点画素DEを対象に濃度測定領域CEを設定する必要はない。
さらに、上記実施の形態においては、変化点画素DEの階調補正に、ランダマイズ補正処理を用いるが、例えば、誤差拡散法等の他の補正処理を用いてもよい。
また、上記実施の形態においては、1つの変化点画素DEに対する変化点画素濃度Rinを算出する都度、その変化点画素DEに対するランダマイズ補正を行うが、全ての変化点画素DEの画素濃度Rinを算出した後に、各変化点画素DEに対するランダマイズ補正を行ってもよい。
本発明にかかる階調補正処理装置の一実施の形態を示すブロック図である。 輪郭点画素及び境界点画素の説明図である。 濃度測定領域の説明図である。 本発明にかかる階調補正処理方法の手順を示すフローチャートである。 入力2値画像の一例を示す図である。 階調調整カーブの一例を示す図である。 入力2値画像から輪郭点画素のみを抽出した一例を示す図である。 濃度測定領域の説明図である。 注目網点における濃度分布の状態を示すヒストグラムである。 従来の階調補正処理における濃度測定領域の設定方法を説明する図である。
符号の説明
1 階調補正処理装置
2 変化点検出部
3 濃度測定部
4 ランダマイズ補正部
5 乱数発生部
6 メモリ
CE 濃度測定領域
DE 変化点画素
H 網点
Rin 変化点画素濃度
Rout 目標濃度
SE スクリーン領域

Claims (6)

  1. 入力された2値画像の階調を補正する階調補正処理方法であって、
    前記2値画像において、隣接する周囲の画素に少なくとも1つの白画素を有する黒画素、又は隣接する周囲の画素に少なくとも1つの黒画素を有する白画素を変化点画素として検出するステップと、
    該検出した変化点画素を基準とし、前記2値画像で使用され得る最大のスクリーン線数のスクリーン領域サイズに対応するサイズを有する濃度測定領域を設定するステップと、
    該設定した濃度測定領域内で黒画素が占める比率を変化点画素濃度として測定するステップと、
    該測定した変化点画素濃度と、階調補正カーブとを用いて目標濃度を導き、
    前記変化点画素濃度及び目標濃度に基づいて、前記基準となる変化点画素を白画素から黒画素へ又は黒画素から白画素へ変換するか、前記基準となる変化点画素の白画素又は黒画素の状態を維持することにより階調補正を行うステップとを有し、
    前記濃度測定領域を網点の外周に沿って複数設定することを特徴とする階調補正処理方法。
  2. 前記濃度測定領域は、前記変化点画素を中心位置とすることを特徴とする請求項1に記載の階調補正処理方法。
  3. 前記濃度測定領域の一辺の長さは、前記最大のスクリーン線数のスクリーン領域の一辺の長さの1倍以上2倍以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の階調補正処理方法。
  4. 前記濃度測定領域を前記網点の変化点画素毎に設定することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の階調補正処理方法。
  5. 入力された2値画像の階調を補正する階調補正処理を実行するためのプログラムであって、
    請求項1乃至のいずれかに記載の階調補正処理方法を実行するためのものであることを特徴とするプログラム。
  6. 入力された2値画像の階調を補正する階調補正処理装置であって、
    前記2値画像において、隣接する周囲の画素に少なくとも1つの白画素を有する黒画素、又は隣接する周囲の画素に少なくとも1つの黒画素を有する白画素を変化点画素として検出する変化点検出手段と、
    該変化点検出手段で検出された前記変化点画素を基準とし、前記2値画像で使用され得る最大のスクリーン線数のスクリーン領域サイズに対応するサイズを有する濃度測定領域を、網点の外周に沿って複数設定する測定領域設定手段と、
    該測定領域設定手段で設定された前記濃度測定領域内で黒画素が占める比率を変化点画素濃度として測定する濃度測定手段と、
    該濃度測定手段で測定された変化点画素濃度と、階調補正カーブとを用いて目標濃度を導き、前記変化点画素濃度及び目標濃度に基づいて、前記基準となる変化点画素を白画素から黒画素へ又は黒画素から白画素へ変換するか、前記基準となる変化点画素の白画素又は黒画素の状態を維持することにより階調補正を行う階調補正手段とを備えることを特徴とする階調補正処理装置。
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