JP4133168B2 - 画像処理方法および画像処理装置、プログラムおよび記録媒体ならびに画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像における各領域の画素を識別するための特徴量として適用されるランレングスを算出する画像処理方法、前記画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムおよび前記プログラムを記録した記録媒体、ならびにランレングスを算出する画像処理装置および前記画像処理装置を備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写装置およびファクシミリ装置などの画像形成装置は、記録紙に形成される画像の画質を向上させるために、読取った入力画像の画像データに画像処理を施している。この画像処理の方法として、ランレングスを算出し、このランレングスを用いて、画像処理を行う方法がある(たとえば非特許文献1参照。)。
【0003】
図10は、一例として、ランレングスが算出される画素ブロック2を示す図である。図11は、図10に示される画素ブロック2に対して、ランレングスの定義からランレングスを追跡する方向を示す図である。ランレングスを算出するには、まず図10に示すように、入力画像1を複数の画素から成る画素ブロック2に分割し、画素ブロック2の各画素を濃度値によって分類する。次に、ある濃度値の画素を注目画素として、前記注目画素と同じ濃度値であって、前記注目画素と空間的に連続する画素を追跡する。このようにして注目画素に空間的に連続する画素の数をランレングスとして算出する。
【0004】
空間的に連続した画素の追跡は、図11に示される矢符のように、注目画素から各周辺画素へ向かう8方向となる。この8方向それぞれに対して、注目画素6と同じ濃度値の周辺画素を追跡し、さらに、追跡した周辺画素を新たな注目画素として各方向に対して、この新たな注目画素と同じ濃度値の周辺画素を追跡する。このような画素の追跡を繰り返すことによって、一番始めの注目画素6を出発点として描かれる画素の追跡経路は、図10に示されるような、直線または曲線となる。
【0005】
【非特許文献1】
梶光雄著,「印刷・電気系技術者のための印刷画像工学」,初版,印刷学会出版部,昭和63年6月15日,p.269−278
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図10および図11に示されるような画像処理方法では、図11に示すように常に8つの追跡方向が想定されるので、画素ブロック2内での画素の追跡経路のパターンの数は、膨大な数になる。また周辺画素7のうち、注目画素6と同じ濃度値である周辺画素は1つとは限らないので、追跡経路が途中で分岐する可能性があり、追跡経路が複雑になる。
【0007】
このようにランレングスを算出する方法では、ランレングスを算出するための回路が大規模となるために、ハードウェア化を実現できないという問題がある。というのはランレングスの算出には、想定される画素の追跡経路に対応する回路を備える必要があり、回路の規模は追跡経路のパターンの数に比例する。このため、膨大な追跡経路が想定される場合には、回路の規模が大きくなり、ハードウェア化は不可能である。
【0008】
またランレングスを算出するためのソフトウェアの規模および処理量が膨大となるので、処理が非常に遅くなる。したがってランレングスの算出には、想定される画素の追跡経路に対応する処理を備える必要があり、処理の規模は追跡経路のパターンの数に比例するので、膨大な追跡経路が想定される場合には、処理の規模も大きくなるとともに処理に時間がかかる。
【0009】
したがって本発明の目的は、簡易にランレングスを算出することができるとともに、回路の規模を小さくしてハードウェア化を実現できる画像処理方法および画像処理装置、プログラムおよび記録媒体、ならびに画像形成装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の画素によって構成されるブロック画像を対象画像として、前記対象画像内に予め定める濃度値を有する有効濃度画素が存在するか否かを表すパラメータを算出する第1工程と、
対象画像内の各画素のいずれか1つを注目画素とし、前記注目画素に対して予め定める第1方向下流側に隣接する画素を隣接画素として、対象画像内に少なくとも1つの隣接画素を有する各注目画素に関して、注目画素が有効濃度画素であるという第1条件と、前記注目画素に対する少なくとも1つの隣接画素が有効濃度画素であるという第2条件とが満たされる場合は、注目画素を有効濃度画素とし、第1条件および第2条件のいずれか一方が満たされない場合は、注目画素を無効濃度画素とすることによって、対象画像を、第1方向に1列減少した更新画像に変換する第2工程と、
前記更新画像内に有効濃度画素が存在するか否かを表すパラメータを算出する第3工程と、
第3工程後に前記更新画像を対象画像として、第2工程および第3工程を繰り返し、対象画像が第1方向に1列となると、第1工程および第3工程において算出した各パラメータに基づいて、前記ブロック画像において有効濃度画素が空間的に連続する数である連続画素数を算出する第4工程とを含むことを特徴とする画像処理方法である。
【0011】
本発明に従えば、第1工程では、複数の画素によって構成されるブロック画像を対象画像として、前記対象画像内に有効濃度画素が存在するか否かを表すパラメータが算出される。第2工程では、対象画像内の各画素のいずれか1つを注目画素とし、前記注目画素に対して予め定める第1方向下流側に隣接する画素を隣接画素として、対象画像内に少なくとも1つの隣接画素を有する各注目画素に関して、注目画素が有効濃度画素であるという第1条件と、前記注目画素に対する少なくとも1つの隣接画素が有効濃度画素であるという第2条件とが満たされる場合は、注目画素を有効濃度画素とし、第1条件および第2条件のいずれか一方が満たされない場合は、注目画素を無効濃度画素として、対象画像は、第1方向に1列減少した更新画像に変換される。
【0012】
第3工程では、前記更新画像内に有効濃度画素が存在するか否かを表すパラメータが算出される。第4工程では、第3工程後に前記更新画像を対象画像として、第2工程および第3工程を繰り返し、対象画像が第1方向に1列となると、第1工程および第3工程において算出した各パラメータに基づいて、前記ブロック画像において有効濃度画素が空間的に連続する数である連続画素数が算出される。連続画素数を算出する処理の複雑さと前記処理を行う回路の複雑さとは、対象画像となるブロック画像に含まれる画素の数に比例するので、ブロック画像に含まれる画素の数を調整することによって、前記処理および前記処理回路の構成を容易に調整することができる。
【0013】
従来の連続画素数を算出する方法では、対象画像における注目画素を中心として隣接する全ての画素の濃度値を調べて、前記注目画素と同じ濃度値の画素を新たな注目画素とする処理を繰り返して連続画素数を算出するが、このような方法では、注目画素に隣接する画素の数が多いために、注目画素を追跡する経路の数が膨大になり、連続画素数の算出処理が極めて大変になる。しかし本発明においては、注目画像に隣接する全ての画素のうち、前記注目画素に対して第1方向下流側に隣接する画素だけに着目して、第1条件および第2条件に基づいて処理を行うので、連続画素数の算出処理は、従来に比べて非常に簡素となる。さらに第2工程および第3工程を繰り返す度に対象画像が小さくなるので、算出処理がさらに簡素になる。したがって本発明の画像処理方法は、従来と比較して、極めて連続画素数の算出処理を容易にして高速に実行することができるとともに、算出処理を行う回路の構成を簡素にすることができる。
【0014】
また本発明は、第4工程は、第1工程および第3工程において算出した各パラメータを加算することによって連続画素数を算出することを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、第4工程では、第1工程および第3工程において算出した各パラメータを加算することによって連続画素数が算出される。このような単純な演算によって連続画素数が算出されるので、連続画素数の算出処理を非常に高速に行うことができる。
【0016】
また本発明は、第4工程は、パラメータと連続画素数との関係を表すテーブルを参照することによって連続画素数を算出することを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、第4工程では、パラメータと連続画素数との関係を表すテーブルを参照して連続画素数が算出される。連続画素数の算出処理は、各種演算を行うことなくテーブルの参照だけで行われるので、連続画素数の算出処理を極めて高速に行うことができる。
【0018】
また本発明は、対象画像内の各画素のいずれか1つを注目画素とし、前記注目画素に対して前記第1方向とは異なる方向である第2方向下流側に隣接する画素を隣接画素として、対象画像内に少なくとも1つの隣接画素を有する各注目画素に関して、注目画素が有効濃度画素であるという第3条件と、前記注目画素に対する少なくとも1つの隣接画素が有効濃度画素であるという第4条件とが満たされる場合は、注目画素を有効濃度画素とし、第3条件および第4条件のいずれか一方が満たされない場合は、注目画素を無効濃度画素とすることによって、対象画像を、第2方向に1列減少した更新画像に変換する第5工程と、
前記更新画像内に有効濃度画素が存在するか否かを表すパラメータを算出する第6工程と、
第6工程後に、前記更新画像を対象画像として、第5工程および第6工程を繰り返し、対象画像が第2方向に1列となると、第5工程および第6工程において算出した各パラメータに基づいて、前記ブロック画像において連続画素数を算出する第7工程と、
第4工程において算出した連続画素数と第7工程において算出した連続画素数とを比較し、それらのうちいずれか大きい方の値を前記ブロック画像の連続画素数として算出する第8工程とをさらに含むことを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、第5工程では、対象画像内の各画素のいずれか1つを注目画素とし、前記注目画素に対して前記第1方向とは異なる方向である第2方向下流側に隣接する画素を隣接画素として、対象画像内に少なくとも1つの隣接画素を有する各注目画素に関して、注目画素が有効濃度画素であるという第3条件と、前記注目画素に対する少なくとも1つの隣接画素が有効濃度画素であるという第4条件とが満たされる場合は、注目画素を有効濃度画素とし、第3条件および第4条件のいずれか一方が満たされない場合は、注目画素を無効濃度画素とすることによって、対象画像を、第2方向に1列減少した更新画像に変換する。第6工程では、前記更新画像内に有効濃度画素が存在するか否かを表すパラメータを算出する。第7工程では、第6工程後に、前記更新画像を対象画像として、第5工程および第6工程を繰り返し、対象画像が第2方向に1列となると、第5工程および第6工程において算出した各パラメータに基づいて、前記ブロック画像において連続画素数を算出する。第8工程では、第4工程において算出した連続画素数と第7工程において算出した連続画素数とを比較し、それらのうちいずれか大きい方の値を前記ブロック画像の連続画素数として算出する。このように第1方向だけでなく第2方向に関しても連続画素数が算出されて、これらの連続画素数に基づいて連続画素数が算出されるので、連続画素数を正確に算出することができる。
【0020】
また本発明は、第7工程は、第5工程および第6工程において算出した各パラメータを加算することによって連続画素数を算出することを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、第7工程では、第5工程および第6工程において算出した各パラメータを加算することによって連続画素数が算出される。このような単純な演算によって連続画素数が算出されるので、連続画素数の算出処理を非常に高速に行うことができる。
【0022】
また本発明は、第7工程は、パラメータと連続画素数との関係を表すテーブルを参照することによって連続画素数を算出することを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、第7工程では、パラメータと連続画素数との関係を表すテーブルを参照して連続画素数が算出される。連続画素数の算出処理は、各種演算を行うことなくテーブルの参照だけで行われるので、連続画素数の算出処理を極めて高速に行うことができる。
【0024】
また本発明は、前述の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0025】
本発明に従えば、プログラムをコンピュータが実行することによって、コンピュータは前述の画像処理方法に従って動作し、前述のような作用を達成することができる。
【0026】
また本発明は、前述のプログラムが記録されるコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【0027】
本発明に従えば、コンピュータに読取らせて、記録されるプログラムを実行させて、前述の画像処理方法を実行させることができる。また記録媒体を介して、複数のコンピュータにプログラムを容易に供給することができる。
【0028】
また本発明は、複数の画素によって構成されるブロック画像を対象画像として、前記対象画像内に予め定める濃度値を有する有効濃度画素が存在するか否かを表すパラメータを算出するパラメータ算出部と、
対象画像内の各画素のいずれか1つを注目画素とし、注目画素に対して予め定める検出方向下流側に隣接する画素を隣接画素として、対象画像内に少なくとも1つの隣接画素を有する各注目画素に関して、注目画素が有効濃度画素であるという第1条件と、前記注目画素に対する少なくとも1つの隣接画素が有効濃度画素であるという第2条件とが満たされる場合は、注目画素を有効濃度画素とし、第1条件および第2条件のいずれか一方が満たされない場合は、注目画素を無効濃度画素とすることによって、対象画像を、検出方向に1列減少した更新画像に変換する画像変換処理を、その画像変換処理が終了する毎に、更新画像を改めて対象画像として、対象画像が検出方向に1列となるまで繰り返す画像変換部と、
パラメータ算出部によって算出されたパラメータに基づいて、前記ブロック画像において有効濃度画素が空間的に連続する数である連続画素数を算出する連続画素数算出部とを含むことを特徴とする画像処理装置である。
【0029】
本発明に従えば、パラメータ算出部によって、複数の画素によって構成されるブロック画像を対象画像として、前記対象画像内に予め定める濃度値を有する有効濃度画素が存在するか否かを表すパラメータが算出される。画像変換部によって、対象画像内の各画素のいずれか1つを注目画素とし、注目画素に対して予め定める検出方向下流側に隣接する画素を隣接画素として、対象画像内に少なくとも1つの隣接画素を有する各注目画素に関して、注目画素が有効濃度画素であるという第1条件と、前記注目画素に対する少なくとも1つの隣接画素が有効濃度画素であるという第2条件とが満たされる場合は、注目画素を有効濃度画素とし、第1条件および第2条件のいずれか一方が満たされない場合は、注目画素を無効濃度画素とすることによって、対象画像を、検出方向に1列減少した更新画像に変換する画像変換処理を、その画像変換処理が終了する毎に、更新画像を改めて対象画像として、対象画像が検出方向に1列となるまで繰り返される。
【0030】
連続画素数算出部によって、パラメータ算出部によって算出されたパラメータに基づいて、連続画素数が算出される。連続画素数を算出する処理の複雑さと前記処理を行う回路の複雑さとは、対象画像となるブロック画像に含まれる画素の数に比例するので、ブロック画像に含まれる画素の数を調整することによって、前記処理および前記処理回路の構成を容易に調整することができる。
【0031】
従来の画像処理装置における連続画素数を算出する方法では、対象画像における注目画素を中心として隣接する全ての画素の濃度値を調べて、前記注目画素と同じ濃度値の画素を新たな注目画素とする処理を繰り返して連続画素数を算出するが、このような方法では、注目画素に隣接する画素の数が多いために、注目画素を追跡する経路の数が膨大になり、連続画素数の算出処理が極めて大変になる。しかし本発明においては、注目画像に隣接する全ての画素のうち、前記注目画素に対して検出方向下流側に隣接する画素だけに着目して、第1条件および第2条件に基づいて処理を行うので、連続画素数の算出処理は、従来に比べて非常に簡素となる。さらに画像変換処理を繰り返す度に対象画像が小さくなるので、算出処理がさらに簡素になる。したがって本発明の画像処理装置では、従来と比較して、極めて連続画素数の算出処理が高速に実行されるとともに、算出処理を行う回路の構成を簡素にすることができる。
【0032】
また本発明は、前述の画像処理装置を備えることを特徴とする画像形成装置である。
【0033】
本発明に従えば、前述のような作用を達成できるので、高画質の画像を出力することができる画像形成装置を実現することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態の画像処理方法のランレングスを算出する手順を示すフローチャートである。図2は、ブロック画像11を示す図である。本実施の形態の画像処理方法は、ブロック画像11のランレングスRの算出方法である。本実施の形態においては、処理対象の画像を「対象画像」と表記することがある。ランレングスRは、同一濃度値の画素が空間的に連続する連続画素数である。
【0035】
ブロック画像11は、入力画像12の一部分であって、複数の画素から成る。本実施の形態においては、ブロック画像11は、たとえば、予め定められる主走査方向Iに5個の画素が空間的に連続して並び、前記主走査方向に垂直な第1方向である副走査方向Jに5個の画素が並ぶ空間的に連続するような5×5=25個の画素から成る。
【0036】
たとえば主走査方向Iに座標軸i、副走査方向Jに座標軸jとする直交座標系(以後「i−j座標系」と表記することがある)を想定する。前記i−j座標系において、ブロック画像11内の各画素の座標を(i,j)で表し、座標(i,j)の画素を、画素B(i,j)で表す。画素B(i,j)の濃度値をf(i,j)で表す。iは座標軸i上の位置を表す変数であり、jは座標軸j上の位置を表す変数である。本実施の形態において、iおよびjは、ともに0以上4以下の整数、すなわち0,1,2,3,4のいずれかの値をとる。
【0037】
図1に示すフローチャートのステップs0でブロック画像11が与えられて、ランレングスRを算出する手順が開始されてステップs1に進む。ステップs1では、ブロック画像11内の画素の濃度値の平均値aveを算出し、ステップs2に進む。ステップs2では、ステップs1で算出した平均値aveに基づいて、ブロック画像11が白色の画素および黒色の画素の少なくともいずれかの画素から成る2値画像となるように、画素B(i,j)の濃度値f(i,j)が0および1のいずれかの値となるような2値化を行い、ステップs3に進む。ステップs2において、ブロック画像の画素B(i,j)の2値化後の濃度値b[n](i,j)は、次式(1)に基づいて求められる。
【0038】
【数1】
【0039】
図3は、第1画像11A、第2画像11B、第3画像11C、第4画像11Dおよび第5画像11Eを示す図である。図3中の0および1の数値は、濃度値f(i,j)である。ステップs2において2値化したブロック画像(以下、「第1画像11A」(図3(1)参照)と表記する)は、濃度値b[n](i,j)が1の有効濃度画素と、濃度値b[n](i,j)が0の無効濃度画素との少なくともいずれかから成る。また図3に示される第2〜第5画像11B〜11E(図3(2)〜(5)参照)も、濃度値b[n](i,j)が1の有効濃度画素と、濃度値b[n](i,j)が0の無効濃度画素との少なくともいずれかから成る。
【0040】
図1を参照して、第1工程であるステップs3では、第n画像の識別値ORnを設定し、n=1として第1画像11Aの識別値OR1を算出し、ステップs4に進む。ステップs3において、識別値ORnとは、第n画像内に有効濃度画素が存在するか否かを表すパラメータであり、第n画像内に有効濃度画素が存在する場合はORn=1とし、有効濃度画素が存在しない場合はORn=0とする。nは、1以上N以下の自然数である。Nは、ブロック画像11の副走査方向Jに並ぶ画素の数であり、本実施の形態においてはN=5である。図3(1)に示される第1画像11Aは、濃度値b[n](i,j)=1の有効濃度画素を有するので、識別子OR1=1である。
【0041】
第2工程であるステップs4では、第n画像を対象画像として、前記対象画像内の各画素のいずれか1つを注目画素とし、前記注目画素に対して副走査方向J下流側に隣接する画素を隣接画素として、少なくとも1つの隣接画素を有する各注目画素に関して、注目画素が有効濃度画素であるという第1条件と、前記注目画素に対する少なくとも1つの隣接画素が有効濃度画素であるという第2条件とが満たされる場合は、注目画素を有効濃度画素とし、第1条件および第2条件のいずれか一方が満たされない場合は、注目画素を無効濃度画素とする処理を行い、対象画像を、副走査方向Jに1列減少した、換言すれば主走査方向Iのラインが1つ減少した更新画像に変換して、前記更新画像を第(n+1)画像として、ステップs5に進む。ステップs4の変換処理については、後述する。
【0042】
第3工程であるステップs5では、更新画像である第(n+1)画像内に有効濃度画素が存在するか否かを表す識別値OR(n+1)を算出して、ステップs6に進む。ステップs6では、(n+1)を新たなnとして、ステップs7に進む。すなわちステップs6では、前記更新画像である第(n+1)画像を新たな対象画像である第n画像とする。
【0043】
ステップs7では、n=Nであるか否かを判断し、n=Nであると判断するとステップs8に進み、n=Nでないと判断するとステップs4に戻る。ステップs7において、n=Nであるとは、図3(5)に示される第5画像11Eのような、対称画像が主走査方向Iに延びる画像、換言すれば副走査方向には1列だけの画像となる場合である。
【0044】
このようにステップs4〜ステップs7は、ステップs6における対称画像が副走査方向Jに1列となるまで繰り返される。本実施の形態においては、ステップs6後の対象画像は、n=2のときは図3(2)に示す5×4個の画素から成る第2画像11Bであり、n=3のときは図3(3)に示す5×3個の画素から成る第3画像11Cであり、n=4のときは図3(4)に示す第4画像11Dであり、n=5のときは図3(5)に示す第5画像11Eである。
【0045】
第4工程であるステップs8では、前述のステップs3およびステップs5で算出した識別値OR1〜ORNを全て加算して、第1ランレングスR1を算出して、ステップs9に進む。このように各識別値の加算という簡単な計算によって、第1ランレングスR1を算出することができる。本実施の形態においては、OR1=1,OR2=1,OR3=1,OR4=1,OR5=1であるので、第1ランレングスR1は5である。
【0046】
図4(1)は、第1画像11Aを示す図であり、図4(2)は、第1回転画像12Aを示す図である。図1に示すフローチャートにおけるステップs9では、ステップs2で生成した図4(1)に示す第1画像11Aを時計回りに90度角変位した画像を、図4(2)に示す第1回転画像12Aとして、ステップs10に進む。
【0047】
第1工程であるステップs3と同様の処理であるステップs10では、第m画像の識別値ORmを設定し、m=1として第1回転画像12Aの識別値OR1を算出し、ステップs11に進む。ステップs10において、識別値ORmとは、第m画像内に濃度値が1の有効濃度画素が存在するか否かを表すパラメータであり、第m画像内に有効濃度画素が存在する場合はORm=1とし、有効濃度画素が存在しない場合はORm=0とする。mは、1以上M以下の自然数である。Mは、ブロック画像11の第2方向である主走査方向Iに並ぶ画素の数であり、本実施の形態においてはM=5である。図4(2)に示される第1画像12Aは、濃度値が1の有効濃度画素を有するので、識別子OR1=1である。
【0048】
ステップs11では、第m画像を対象画像として、前記対象画像内の各画素のいずれか1つを注目画素とし、前記注目画素に対してブロック画像11において主走査方向Iである下流側に隣接する画素を隣接画素として、少なくとも1つの隣接画素を有する各注目画素に関して、注目画素が有効濃度画素であるという第3条件と、前記注目画素に対する少なくとも1つの隣接画素が有効濃度画素であるという第4条件とが満たされる場合は、注目画素を有効濃度画素とし、第3条件および第4条件のいずれか一方が満たされない場合は、注目画素を無効濃度画素とする処理を行い、対象画像を、主走査方向Iに1列減少した、換言すれば副走査方向Jのラインが1つ減少した更新画像に変換して、前記更新画像を第(m+1)画像として、ステップs12に進む。本実施の形態において、第5工程は、前述のステップs9〜ステップs11である。
【0049】
第6工程であるステップs12では、更新画像である第(m+1)画像内に有効濃度画素が存在するか否かを表す識別値OR(m+1)を算出して、ステップs13に進む。ステップs13では、(m+1)を新たなmとして、ステップs14に進む。すなわちステップs13では、前記更新画像である第(m+1)画像を新たな対象画像である第m画像とする。
【0050】
ステップs14では、m=Mであるか否かを判断し、m=Mであると判断するとステップs15に進み、m=Mでないと判断するとステップs11に戻る。ステップs14において、m=Mであるとは、対称画像が副走査方向Jに延びる画像、換言すれば主走査方向Iには1列だけの画像となる場合である。
【0051】
このようにステップs11〜ステップs14は、ステップs13における対称画像が主走査方向Iに1列となるまで繰り返される。本実施の形態においては、ステップs13後の対象画像は、m=2のときは5×4個の画素から成る第2回転画像であり、m=3のときは5×3個の画素から成る第3回転画像であり、m=4のときは第4回転画像であり、m=5のときは第5回転画像である。
【0052】
第7工程であるステップs15では、前述のステップs10およびステップs12で算出した識別値OR1〜ORMを全て加算して、第2ランレングスR2を算出して、ステップs16に進む。
【0053】
第8工程であるステップs16では、ステップs8で算出した第1ランレングスR1と、ステップs15で算出した第2ランレングスR2とを比較し、それらのうち大きい方の値をブロック画像11のランレングスRとして算出して、ステップs17に進み、全ての手順を終了する。本実施の形態において、第1ランレングスR1および第2ランレングスR2は共に5であるので、ブロック画像11のランレングスRは5である。
【0054】
図5は、図1に示されるフローチャートのステップs4において、対象画像を更新画像に変換するときに用いられるL字型テンプレート18A、凸型テンプレート18Bおよび逆L字型テンプレート18Cを示す図である。各テンプレート18A,18B,18Cは、ブロック画像11における連続する画素の有無を検出する単位であって、注目画素と、注目画素に対して副走査方向J下流側に隣接する隣接画素とから構成される。
【0055】
図5(1)に示されるL字型テンプレート18Aは、i=0の場合に用いられ、画素B(i,j)を第1注目画素として、第1注目画素B(i,j)と、前記第1注目画素B(i,j)の副走査方向J下流側に隣接する第1隣接画素B(i,j+1)と、前記第1隣接画素B(i,j+1)の主走査方向I下流側に隣接する第2隣接画素B(i+1,j+1)とから成る。
【0056】
図5(2)に示される凸型テンプレート18Bは、iが1以上(N−2)以下の場合に用いられ、画素B(i,j)を第2注目画素として、第2注目画素B(i,j)と、前記第2注目画素B(i,j)の副走査方向J下流側に隣接する第3隣接画素B(i,j+1)と、前記第3隣接画素B(i,j+1)の主走査方向I上流側に隣接する第4隣接画素B(i−1,j+1)と、前記第3隣接画素B(i,j+1)の主走査方向I下流側に隣接する第5隣接画素B(i+1,j+1)とから成る。
【0057】
図5(3)に示される逆L字型テンプレート18Cは、i=(N−1)の場合に用いられ、画素B(i,j)を第3注目画素として、第3注目画素B(i,j)と、前記第3注目画素B(i,j)の副走査方向J下流側に隣接する第6隣接画素B(i,j+1)と、前記第6隣接画素B(i,j+1)の主走査方向I上流側に隣接する第7隣接画素B(i−1,j+1)とから成る。
【0058】
本実施の形態においては、L字型テンプレート18Aは、i=0の注目画素に対して用いられ、凸型テンプレート18Bは、i=1,2,3の注目画素に対して用いられ、逆L字型テンプレート18Cは、i=4の注目画素に対して用いられる。
【0059】
ステップs4において、第n画像を対象画像として、第(n+1)画像を更新画像としているとき、更新画像の濃度値b[n+1](i,j)は、L字型テンプレート18Aが用いられるときは、次式(3)に従って求められ、凸型テンプレート18Bが用いられるときは、次式(2)に従って求められ、逆L字型テンプレート18Cが用いられるときは、次式(4)に従って求められる。
【0060】
【数2】
【0061】
【数3】
【0062】
【数4】
【0063】
前式(2)〜(4)において、「&」は論理積の演算記号であり、「|」は論理和の演算記号である。
【0064】
前式(2)〜(4)に従えば、たとえば対象画像の注目画素B(i,j)の濃度値b[n](i,j)が0である場合、隣接画素B(i,j+1),B(i−1,j+1),B(i+1,j+1)の濃度値b[n](i,j+1),b[n](i−1,j+1),b[n](i+1,j+1)にかかわらず、前記注目画素B(i,j)に対応する更新画像の画素の濃度値b[n+1](i,j)は0となる。また、たとえば各隣接画素の濃度値がすべて0である場合、注目画素の濃度値にかかわらず、前記注目画素に対応する更新画像の画素の濃度値は0となる。また、たとえば注目画素の濃度値が1であり、かつ各隣接画素のうち少なくともいずれか1つの濃度値が1である場合、その注目画素に対応する更新画像の画素の濃度値1となる。つまり、注目画素の濃度値と、隣接画素の濃度値とが連続して1である場合は、その注目画素に対応する更新画像の画素の濃度値は1となり、それ以外の場合は、その注目画素に対応する更新画像の画素の濃度値は0となる。
【0065】
本実施の形態では、図3(1)に示す第1画像11Aにおいて、画素B1(1,0),B1(1,1),B1(2,2),B1(3,3),B1(4,4)の濃度値は1であり、残余の画素の濃度値は0である。前記第1画像11Aに、図5に示す各テンプレート18A〜18Cを用いるともに、式(2)〜式(4)を用いて、前記第1画像11Aを、図3(2)に示す、前記第1画像11Aよりも副走査方向Jに並ぶ列が1つ少ない第2画像11Bに変換する。詳細には、L字型テンプレート18Aは、i=0となる注目画素B1(0,k1)に用いられ、逆L字型テンプレート18Cは、i=4となる注目画素B1(4,k1)に用いられ、凸型テンプレート18Bは、i=1,2,3となる注目画素B1(i,k1)に用いられる。ただしk1=0,1,2,3である。
【0066】
図3(2)に示す第2画像11Bにおいて、画素B2(1,0),B2(1,1),B2(2,2),B2(3,3)の濃度値は1であり、残余の画素の濃度値は0である。前記第2画像11Bに、図5に示す各テンプレート18A〜18Cを用いるともに、式(2)〜式(4)を用いて、前記第2画像11Bを、図3(3)に示す、前記第2画像11Bよりも副走査方向Jに並ぶ列が1つ少ない第3画像11Cに変換する。詳細には、L字型テンプレート18Aは、i=0となる注目画素B2(0,k2)に用いられ、逆L字型テンプレート18Cは、i=4となる注目画素B2(4,k2)に用いられ、凸型テンプレート18Bは、i=1,2,3となる注目画素B2(i,k2)に用いられる。ただしk2=0,1,2である。
【0067】
図3(3)に示す第3画像11Cにおいて、画素B3(1,0),B3(1,1),B3(2,2)の濃度値は1であり、残余の画素の濃度値は0である。前記第3画像11Cに、図5に示す各テンプレート18A〜18Cを用いるともに、式(2)〜式(4)を用いて、前記第3画像11Cを、図3(4)に示す、前記第3画像11Cよりも副走査方向Jに並ぶ列が1つ少ない第4画像11Dに変換する。詳細には、L字型テンプレート18Aは、i=0となる注目画素B3(0,k3)に用いられ、逆L字型テンプレート18Cは、i=4となる注目画素B3(4,k3)に用いられ、凸型テンプレート18Bは、i=1,2,3となる注目画素B3(i,k3)に用いられる。ただしk3=0,1である。
【0068】
図3(4)に示す第4画像11Dにおいて、画素B4(1,0),B4(1,1)の濃度値は1であり、残余の画素の濃度値は0である。前記第4画像11Dに、図5に示す各テンプレート18A〜18Cを用いるともに、式(2)〜式(4)を用いて、前記第4画像11Dを、図3(5)に示す、前記第4画像11Dよりも副走査方向Jに並ぶ列が1つ少ない第5画像11Eに変換する。詳細には、L字型テンプレート18Aは、i=0となる注目画素B4(0,0)に用いられ、逆L字型テンプレート18Cは、i=4となる注目画素B4(4,0)に用いられ、凸型テンプレート18Bは、i=1,2,3となる注目画素B4(i,0)に用いられる。図3(5)に示す第5画像11Eにおいて、画素B5(1,0)の濃度値は1であり、残余の画素の濃度値は0である。
【0069】
また図3に示す第1〜第5画像11A〜11Eに対して、第1画像11Aの識別値OR1は1、第2画像11Bの識別値OR2は1、第3画像11Cの識別値OR3は1、第4画像11Dの識別値OR4は1、第5画像11Eの識別値OR5は1である。これらの識別値OR1〜OR5を加算(総和)して、第1ランレングスR1は5となる。
【0070】
前述のテンプレート18A〜18Cおよび式(2)〜(4)を用いて、前述と同様にして、第1〜第5回転画像の各識別値は、OR1=1,OR2=1,OR3=1,OR4=1,OR5=1となり、第2ランレングスR2は5となる。このようにして算出されたランレングスRは、たとえば入力画像に対して、各領域の画像を識別するための特徴量として適用される。
【0071】
図6は、他のブロック画像14を示す図である。図6に示すブロック画像14の第1画像14Aにおける画素B1(0,1),B2(1,2),B3(2,2),B4(3,3),B5(4,3)の濃度値は1であり、残余の画素の濃度値は0である。前述のランレングスを算出する方法によって、図6に示すブロック画像14の第1ランレングスR1は3、第2ランレングスR2は5と算出される。
【0072】
前記他のブロック画像14は、図6に示すように、ランレングスを計数してみると5であるけれども、前述のランレングスを算出する方法では、第1ランレングスR1は3となっていて、実際のランレングスである5よりも小さな値となっている。また前述のランレングスを算出する方法では、第2ランレングスR2は5となっていて、実際のランレングスに一致している。したがってブロック画像に対して、第1ランレングスR1と第2ランレングスR2とを求めて、第1および第2ランレングスR1,R2のうち大きな値をランレングスRとすることによって、ランレングスを高精度に求めることができる。
【0073】
表1は、各識別値OR1〜OR5と第1ランレングスR1との関係を表すテーブルである。図1のフローチャートのステップs8およびステップs15における第1および第2ランレングスR1,R2は、各識別値OR1〜OR5を加算して算出したが、表1を参照して、各識別値OR1〜OR5に対して演算を行うことなく、第1および第2ランレングスR1,R2を算出するようにしてもよい。表1において、記号「*」には、数値「1」および「0」のいずれかの数値が代入され、代入される数値は、「1」および「0」のいずれであってもよい。
【0074】
【表1】
【0075】
図1に示すフローチャートのステップs9において、第1画像11Aを時計回りに90度角変位させたが、角変位させる方向は時計回りに限定されず、反時計回りに90度角変位させてもよい。すなわち第1回転画像12Aが第1画像11Aに対して、相対的に90度角変位されているような状態であればよい。
【0076】
前述のブロック画像11のランレングスRを算出する処理において、第1画像11Aを第5画像11Eまで変換するが、ソフトウェアによる処理においては、第1画像11Aを第5画像11Eまで変換する過程で、識別値ORnが0となったときに、残余の各識別値を0として、以降の繰り返しの処理を省略し、これによって処理を高速化に行うことができる。たとえば、図1に示すフローチャートのステップs3において第1画像11Aの識別値OR1が0となったとき、第1画像11Aの識別値OR1以外の各識別値OR2〜OR5を全て0とし、ステップs8に進むようにしてもよい。
【0077】
また図1に示すフローチャートにおいて、ステップs9〜ステップs15は、ステップs8の後に行うとしたけれども、たとえばステップs1〜ステップs8の処理とステップs9〜ステップs15の処理とを並列して行うようにしてもよい。
【0078】
図7は、ランレングス算出回路30の構成を模式的に示すブロック図である。ランレングス算出回路30は、第1ランレングス算出部31、第2ランレングス算出部32および最大ランレングス算出部33を含んで構成され、ブロック画像11のランレングスRを算出する。第1ランレングス算出部31は、ブロック画像11のランレングスR1を算出する回路であり、第2ランレングス算出部32は、前記ブロック画像11を時計回りに90度角変位させた回転ブロック画像21のランレングスR2を算出する回路である。最大ランレングス算出部33は、第1ランレングス算出部31によって算出された第1ランレングスR1と、第2ランレングス算出部32によって算出された第2ランレングスR2とを比較して、第1および第2ランレングスR1,R2のうちの大きい値を、ブロック画像11のランレングスRとして算出する。
【0079】
図8は、第1ランレングス算出部31の構成を示すブロック図である。第1ランレングス算出部31と第2ランレングス算出部32とは、全く同様の構成であるので、第1ランレングス算出部31について詳細に説明して、第2ランレングス算出部32の説明は省略する。第1ランレングス算出部31は、第1ライン算出部32A、第2ライン算出部32B、第3ライン算出部32C、第4ライン算出部32D、第5ライン算出部41A、第6ライン算出部41B、第7ライン算出部41C、第8ライン算出部42A、第9ライン算出部42B、第10ライン算出部43、第1識別値算出部51、第2識別値算出部52、第3識別値算出部53、第4識別値算出部54、第5識別値算出部55および判定処理部60を含んで構成される。
【0080】
第1ライン算出部32Aは、ブロック画像11の第1画像11Aのj=0の列の各画素B1(i,0)を注目画素として、前記各注目画素に対応する更新画像である第2画像11Bの画素の濃度値を算出する。第2ライン算出部32Bは、ブロック画像11の第1画像11Aのj=1の列の各画素B1(i,1)を注目画素として、前記各注目画素に対応する更新画像である第2画像11Bの画素の濃度値を算出する。第3ライン算出部32Cは、ブロック画像11の第1画像11Aのj=2の列の各画素B1(i,2)を注目画素として、前記各注目画素に対応する更新画像である第2画像11Bの画素の濃度値を算出する。第4ライン算出部32Dは、ブロック画像11の第1画像11Aのj=3の列の各画素B1(i,3)を注目画素として、前記各注目画素に対応する更新画像である第2画像11Bの画素の濃度値を算出する。第1〜第4ライン算出部32A〜32Dは、同様の構成であるので、第1ライン算出部32Aについて詳細に説明して、第2〜第4ライン算出部32B〜32Dの詳細な説明は省略する。
【0081】
第1ライン算出部32Aは、第1濃度値算出部33、第2濃度値算出部34A、第3濃度値算出部34B、第4濃度値算出部34Cおよび第5濃度値算出部35を含んで構成される。
【0082】
第1濃度値算出部33は、図5(1)に示すL字型テンプレート18Aを用いて、画素B1(0,0)を注目画素として、注目画素に対応する第2画像11Bの画素の濃度値を算出する。第1濃度算出部33は、論理和演算部33aおよび論理積演算部33bを有する。前記論理和演算部33aは、L字型テンプレート18A内の隣接画素の濃度値の論理和を算出して、前記論理和を論理積演算部33bに与える。前記論理積演算部33bは、L字型テンプレート18A内の注目画素の濃度値と、前記論理和演算部33aからの論理和との論理積を算出する。
【0083】
第2〜第4濃度値算出部34A〜34Cは、図5(2)に示す凸型テンプレート18Bを用いて、画素B1(1,0),B1(2,0),B1(3,0)を注目画素として、前記各注目画素に対応する第2画像11Bの画素の濃度値を算出する。第2〜第4濃度算出部34A〜34Cは、同じ構成であって、論理和演算部34aおよび論理積演算部34bを有する。前記論理和演算部34aは、凸型テンプレート18B内の隣接画素の濃度値の論理和を算出して、前記論理和を論理積演算部34bに与える。前記論理積演算部34bは、凸型テンプレート18B内の注目画素の濃度値と、前記論理和演算部34aからの論理和との論理積を算出する。
【0084】
第5濃度値算出部35は、図5(3)に示す逆L字型テンプレート18Cを用いて、画素B1(4,0)を注目画素として、注目画素に対応する第2画像11Bの画素の濃度値を算出する。第5濃度算出部35は、論理和演算部35aおよび論理積演算部35bを有する。前記論理和演算部35aは、逆L字型テンプレート18C内の隣接画素の濃度値の論理和を算出して、前記論理和を論理積演算部35bに与える。前記論理積演算部35bは、逆L字型テンプレート18C内の注目画素の濃度値と、前記論理和演算部35aからの論理和との論理積を算出する。このように第1〜第4ライン算出部32A〜32Dは、第1画像11Aを論理積によって第2画像11Bに変換して出力する。
【0085】
第5ライン算出部41Aは、第1〜第4ライン算出部32A〜32Dによって変換された第2画像11Bのj=0の列の各画素B2(i,0)を注目画素として、前記各注目画素に対応する更新画像である第3画像11Cの画素の濃度値を算出する。第6ライン算出部41Bは、前記第2画像11Bのj=1の列の各画素B2(i,1)を注目画素として、前記各注目画素に対応する更新画像である第3画像11Cの画素の濃度値を算出する。第7ライン算出部41Cは、前記第2画像11Bのj=2の列の各画素B2(i,2)を注目画素として、前記各注目画素に対応する更新画像である第3画像11Cの画素の濃度値を算出する。第5〜第7ライン算出部41A〜41Cは、前述の第1〜第4ライン算出部32A〜32Dと同様の構成であり、第2画像11Bを論理積によって第3画像11Cに変換して出力する。
【0086】
第8ライン算出部42Aは、第5〜第7ライン算出部41A〜41Cによって変換された第3画像11Cのj=0の列の各画素B3(i,0)を注目画素として、前記各注目画素に対応する更新画像である第4画像11Dの画素の濃度値を算出する。第9ライン算出部42Bは、前記第3画像11Cのj=1の列の各画素B3(i,1)を注目画素として、前記各注目画素に対応する更新画像である第4画像11Dの画素の濃度値を算出する。第8および第9ライン算出部42A,42Bは、前述の第5〜第7ライン算出部41A〜41Cと同様の構成であり、第3画像11Cを論理積によって第4画像11Dに変換して出力する。
【0087】
第10ライン算出部43は、第8および第9ライン算出部42A,42Bによって変換された第4画像11Dのj=0の列の各画素B4(i,0)を注目画素として、前記各注目画素に対応する更新画像である第5画像11Eの画素の濃度値を算出する。第10ライン算出部43は、前述の第8および第9ライン算出部42A,42Bと同様の構成であり、第4画像11Dを論理積によって第5画像11Eに変換して出力する。本実施の形態において、画像変換部は、第1〜第10ライン算出部32A〜32D,41A〜41C,42A,42B,43で構成される。
【0088】
パラメータ算出部である第1識別値算出部51、第2識別値算出部52、第3識別値算出部53、第4識別値算出部54および第5識別値算出部55は、論理和演算手段によって実現される。第1識別値算出部51は、第1画像11Aの画素のうち濃度値が1となる画素が存在するか否かを論理和によって判断して、存在すれば識別値OR1=1を出力し、存在しなければ識別値OR1=0を出力する。第2識別値算出部52は、第1〜第4ライン算出部32A〜32Dから出力される第2画像11Bの画素のうち濃度値が1となる画素が存在するか否かを論理和によって判断して、存在すれば識別値OR2=1を出力し、存在しなければ識別値OR2=0を出力する。
【0089】
第3識別値算出部53は、第5〜第7ライン算出部41A〜41Cから出力される第3画像11Cの画素のうち濃度値が1となる画素が存在するか否かを論理和によって判断して、存在すれば識別値OR3=1を出力し、存在しなければ識別値OR3=0を出力する。第4識別値算出部54は、第8および第9ライン算出部42A,42Bから出力される第4画像11Dの画素のうち濃度値が1となる画素が存在するか否かを論理和によって判断して、存在すれば識別値OR4=1を出力し、存在しなければ識別値OR4=0を出力する。第5識別値算出部55は、第10ライン算出部43から出力される第5画像11Eの画素のうち濃度値が1となる画素が存在するか否かを論理和によって判断して、存在すれば識別値OR5=1を出力し、存在しなければ識別値OR5=0を出力する。
【0090】
連続画素数算出部である判定処理部60は、第1〜第5識別値算出部51〜55から出力される識別値OR1〜OR5に基づいて、第1ランレングスR1を算出する。
【0091】
第2ランレングス算出部32は、第1ランレングス算出部31と同様の構成であるとして、第2ランレングス算出部32にブロック画像11を時計回りに90度角変位させた回転ブロック画像21のランレングスを求めることで第2ランレングスR2を算出するとしたが、第2ランレングス算出部32の回路構成を、回転ブロック画像21ではなくブロック画像11に関して、第1ライン算出部32Aを、第1画像11Aのi=0の各画素を注目画素として論理積を算出し、第2ライン算出部32Bを、第1画像11Aのi=1の各画素を注目画素として論理積を算出し、第3ライン算出部32Cを、第1画像11Aのi=2の各画素を注目画素として論理積を算出し、第4ライン算出部32Dを、第1画像11Aのi=3の各画素を注目画素として論理積を算出するように、回路構成を変更するようにしてもよい。このように第2ランレングス算出部32を構成しても、第2ランレングスR2を算出することができる。
【0092】
図9は、本発明の実施の他の形態のカラー画像処理装置110を搭載するカラー複写装置200の構成を示すブロック図である。カラー複写装置200は、カラー画像処理装置110、カラー画像入力装置91およびカラー画像出力装置92を含んで構成される。カラー画像入力装置91は、たとえば画像が形成されている原稿に光を照射して、主走査方向に複数個並ぶ光電変換素子(Charge Coupled Device ;略称:CCD)を有するスキャナヘッドを、主走査方向に交差する方向である副走査方向に移動させながら、原稿からの反射光を赤色(Red ;略称:R)、緑色(Green ;略称:G)および青色(Blue;略称:B)のアナログの反射率信号に変換して出力するスキャナ装置で実現される。カラー画像出力装置92は、たとえば記録紙にインクを付着させて画像を形成するインクジェット方式の画像出力装置、または電子写真方式の画像出力装置で実現される。
【0093】
カラー画像処理装置110は、アナログ/デジタル(以後「A/D」と表記することがある)変換部111、シェーディング補正部112、入力階調補正部113、領域分離処理部114、色補正部115、黒生成下色除去部116、空間フィルタ処理部117、出力階調補正部118、階調再現処理部119および中央演算処理部(Central Processing Unit ;略称:CPU)(図示せず)を含んで構成される。CPUは、カラー画像処理装置110を統括的に制御する。
【0094】
A/D変換部111は、カラー画像入力装置91からの入力画像のRGBのアナログ反射率信号をRGBのデジタル反射率信号に変換して、シェーディング補正部112に与える。
【0095】
シェーディング補正部112は、A/D変換部111からの反射率信号に、シェーディング補正処理を施して、入力階調補正部113に与える。シェーディング補正処理は、カラー画像入力装置91の照明系、結像系および撮像系の構成に起因して、入力画像の反射率信号に生じる各種歪みを取り除く。
【0096】
入力階調補正部113は、シェーディング補正部112からの反射率信号に、入力階調補正処理を施して出力する。入力階調補正処理は、反射率信号を、たとえばRGBの各色の濃度を示すRGB濃度信号などの画像処理に適した信号に変換する処理である。また入力階調補正処理は、反射率信号に、さらにカラーバランス処理を施すようにしてもよい。
【0097】
領域分離処理部114は、入力階調補正部113からのRGB濃度信号で表される入力画像の各画素を、文字領域、網点領域および写真領域のいずれかに分離する領域分離処理を行い、その分離結果である領域識別信号を、黒生成下色除去部116、空間フィルタ処理部117および階調再現処理部119に与える。
【0098】
色補正部115は、領域分離処理部114からの入力画像のRGB濃度信号を、シアン(Cyan;略称:C)、マゼンタ(Magenta ;略称:M)およびイエロー(Yellow;略称:Y)の濃度を示すCMY濃度信号に変換するとともに、カラー画像出力装置92において色再現が忠実に行われるようにするために、CMY濃度信号に色補正処理を施して、CMY濃度信号を黒生成下色除去部116に与える。色補正処理は、具体的には、不要吸収成分をそれぞれ含むシアン、マゼンタおよびイエロー(CMY)のインクあるいはトナーの分光特性に基く色濁りを、CMY濃度信号から取り除く処理である。
【0099】
黒生成下色除去部116は、色補正部115からの入力画像のCMY濃度信号に含まれるCMY色信号に基いて、黒色(略称:K)の色信号を生成する黒生成処理を行うとともに、CMY色信号に対して、下色除去処理を施す。下色除去処理は、CMY色信号から黒生成処理において生成された黒色の色信号を差し引いて、新たなCMY色信号を得る処理である。このように黒生成下色除去部116は、色補正部115からのCMY濃度信号を、黒色の色信号と、黒色の色信号を差し引いたCMY色信号とを含む、CMYK色信号に変換して、空間フィルタ処理部117に与える。黒生成下色除去処理は、領域分離処理部114からの領域識別信号に基いて行われる。
【0100】
この黒生成を行う方法は、たとえばスケルトンブラック法によって行われる。詳細に述べると、スケルトンカーブの入出力特性がy=g(x)、入力される信号に含まれるシアン、マゼンタおよびイエローの色信号がC,M,Yであって、出力される信号に含まれるシアン、マゼンタ、イエローおよび黒の色信号がC’,M’,Y’,K’であって、UCR(Under Color Removal)率がα(0<α<1)であるとき、黒生成および下色除去処理は、次式(5)〜(8)で表される。
K’=g(min(C,M,Y)) …(5)
C’=C−α・K’ …(6)
M’=M−α・K’ …(7)
Y’=Y−α・K’ …(8)
【0101】
前式(5)は、出力される信号に含まれる黒の色信号K’は、入力される信号に含まれるシアン、マゼンタおよびイエローの色信号C,M,Yのうちの最小値を変数とするスケルトンカーブの入出力特性の関数であることを表している。また前式(6)〜(8)において、「・」は積の演算記号である。前式(5)〜(8)基づいて、シアン、マゼンタおよびイエローの3色のCMY色信号は、シアン、マゼンタ、イエローおよび黒の4色のCMYK色信号に変換される。
【0102】
空間フィルタ処理部117は、黒生成下色除去部116からの入力画像のCMYK色信号に、デジタルフィルタを用いて空間フィルタ処理を施し、空間フィルタ処理が施されたCMYK色信号を出力階調処理部118に与える。これによって画像の空間周波数特性が補正されるので、カラー画像出力装置92が記録紙に画像形成したときに、形成された画像に、ぼやけおよび粒状性劣化が生じることを防止することができる。空間フィルタ処理は、領域分離処理部114からの領域識別信号に基いて行われる。
【0103】
具体的には、領域分離処理部114において、文字に分離された領域の信号は、空間フィルタ処理部117による鮮鋭強調処理で高周波数の強調量が大きくされる。このようにして、特に、黒文字あるいは色文字の再現性を高める。また領域分離処理部114によって、網点に分離された領域の信号は、空間空間フィルタ処理部117によって、入力画像から網点成分を除去するために、ローパス・フィルタ処理が施される。
【0104】
出力階調補正部118は、空間フィルタ処理部117からの入力画像のCMYK色信号に含まれる濃度値を、たとえばにカラー画像出力装置92の特性値である網点面積率に変換する処理などの出力階調補正処理を施して、階調再現処理部119に与える。
【0105】
階調再現処理部119は、領域分離識別信号に基づいて、出力階調補正部118からのCMYK色信号に、たとえば2値化処理および多値化処理などの階調再現処理を施してカラー画像出力装置92に与える。たとえば写真に分離された領域の信号は、階調再現性を重視したスクリーンでの2値化または多値化処理が施される。
【0106】
領域分離処理部114による領域分離処理は、たとえば、ランレングスRを特徴量として用いることによって行われる。このようにランレングスRを画像の特性を表す特徴量として効果的に用いることによって、各領域の識別を高精度に行うことができる。これによって、各領域に応じた最適な画像処理を行うことができ、高画質な画像を提供することができる。このように領域分離処理部114に前述のランレングス算出回路30を搭載することができる。
【0107】
前述の画像処理方法をコンピュータシステムによって実現するためのプログラムは、コンピュータによって読取りが可能な図示しない記録媒体に記録されている。この結果、前述の画像処理方法を実現するためのプログラムが記録された記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
【0108】
本発明では、マイクロコンピュータで処理を行うために、たとえば、リードオンリーメモリ(Read Only Memory:略称ROM)そのものが記録媒体であってもよい。また、本発明では、図示しない外部装置としてプログラム読取り装置が設けられ、そこに挿入することで読取り可能記録媒体がプログラムメディアであってもよい。いずれの場合も、記録媒体に格納されているプログラムは、マイクロコンピュータがアクセスして実行させる構成であってもよいし、あるいは、記録媒体に格納させているプログラムを読出し、コンピュータのプログラム記録エリアにダウンロードして、そのプログラムを実行させる構成であってもよい。
【0109】
ここで、上記プログラムメディアは、コンピュータ本体と分離可能に構成される記録媒体であってもよい。たとえば、上記プログラムメディアは、磁気テープおよびカセットテープなどのテープ系記録媒体であってもよい。また上記プログラムメディアは、フレキシブルディスクおよびハードディスクなどの磁気ディスク、ならびにCD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、MO(Magneto Optical)、MD(Mini Disc)およびDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクのようなディスク系記録媒体であってもよい。また上記プログラムメディアは、メモリカードを含むIC(Integrated Circuit)カードおよび光カードなどのカード系記録媒体であってもよい。また上記プログラムメディアは、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)およびフラッシュROMなどの半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する記録媒体であってもよい。
【0110】
また上記プログラムメディアは、インターネットを含む通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する記録媒体であってもよい。
【0111】
記録媒体に格納されている前述の画像処理方法を実現するためのプログラムは、画像形成装置およびコンピュータシステムに備えられるプログラム読取り装置によって読取られて実行される。
【0112】
コンピュータシステムは、フラットベッドスキャナ、フィルムスキャナ、またはデジタルカメラなどの画像入力装置と、所定のプログラムがロードされることによって画像処理を実行するコンピュータと、コンピュータの処理結果を表示する陰極線管(Cathode Ray Tube;略称:CRT)表示装置または液晶表示装置などの画像表示装置と、コンピュータの処理結果を出力するプリンタなどの画像形成装置とを備えている。さらには、ネットワークを介して通信を行うモデムなどの通信手段を備えている。
【0113】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、連続画素数の算出処理を容易にして高速に実行することができるとともに、算出処理を行う回路の構成を簡素にすることができる。
【0114】
また本発明によれば、単純な演算によって連続画素数が算出されるので、連続画素数の算出処理を非常に高速に行うことができる。
【0115】
また本発明によれば、連続画素数の算出処理は、各種演算を行うことなくテーブルの参照だけで行われるので、連続画素数の算出処理を極めて高速に行うことができる。
【0116】
また本発明によれば、ブロック画像に関して、第1方向だけでなく第2方向に関しても連続画素数が算出されて、これらの連続画素数に基づいて連続画素数が算出されるので、連続画素数を正確に算出することができる。
【0117】
また本発明によれば、単純な演算によって連続画素数が算出されるので、連続画素数の算出処理を非常に高速に行うことができる。
【0118】
また本発明によれば、連続画素数の算出処理は、各種演算を行うことなくテーブルの参照だけで行われるので、連続画素数の算出処理を極めて高速に行うことができる。
【0119】
また本発明によれば、プログラムをコンピュータが実行することによって、コンピュータは前述の画像処理方法に従って動作し、前述のような効果を達成することができる。
【0120】
また本発明によれば、コンピュータに読取らせて、記録されるプログラムを実行させて、前述の画像処理方法を実行させることができる。また記録媒体を介して、複数のコンピュータにプログラムを容易に供給することができる。
【0121】
また本発明によれば、連続画素数の算出処理が高速に実行されるとともに、算出処理を行う回路の構成を簡素にすることができる。
【0122】
また本発明によれば、前述のような効果を達成できる画像形成装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の画像処理方法のランレングスを算出する手順を示すフローチャートである。
【図2】ブロック画像11を示す図である。
【図3】第1画像11A、第2画像11B、第3画像11C、第4画像11Dおよび第5画像11Eを示す図である。
【図4】図4(1)は、第1画像11Aを示す図であり、図4(2)は、第1回転画像12Aを示す図である。
【図5】図1に示されるフローチャートのステップs4において、対象画像を更新画像に変換するときに用いられるL字型テンプレート18A、凸型テンプレート18Bおよび逆L字型テンプレート18Cを示す図である。
【図6】他のブロック画像14を示す図である。
【図7】ランレングス算出回路30の構成を模式的に示すブロック図である。
【図8】第1ランレングス算出部31の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の他の形態のカラー画像処理装置110を搭載するカラー複写装置200の構成を示すブロック図である。
【図10】一例として、ランレングスが算出される画素ブロック2を示す図である。
【図11】図10に示される画素ブロック2に対して、ランレングスの定義からランレングスを追跡する方向を示す図である。
【符号の説明】
31 第1ランレングス算出部
32 第2ランレングス算出部
33 最大ランレングス算出部
110 カラー画像処理装置
200 カラー複写装置
Claims (10)
- 複数の画素によって構成されるブロック画像を対象画像として、前記対象画像内に予め定める濃度値を有する有効濃度画素が存在するか否かを表すパラメータを算出する第1工程と、
対象画像内の各画素のいずれか1つを注目画素とし、前記注目画素に対して予め定める第1方向下流側に隣接する画素を隣接画素として、対象画像内に少なくとも1つの隣接画素を有する各注目画素に関して、注目画素が有効濃度画素であるという第1条件と、前記注目画素に対する少なくとも1つの隣接画素が有効濃度画素であるという第2条件とが満たされる場合は、注目画素を有効濃度画素とし、第1条件および第2条件のいずれか一方が満たされない場合は、注目画素を無効濃度画素とすることによって、対象画像を、第1方向に1列減少した更新画像に変換する第2工程と、
前記更新画像内に有効濃度画素が存在するか否かを表すパラメータを算出する第3工程と、
第3工程後に前記更新画像を対象画像として、第2工程および第3工程を繰り返し、対象画像が第1方向に1列となると、第1工程および第3工程において算出した各パラメータに基づいて、前記ブロック画像において有効濃度画素が空間的に連続する数である連続画素数を算出する第4工程とを含むことを特徴とする画像処理方法。 - 第4工程は、第1工程および第3工程において算出した各パラメータを加算することによって連続画素数を算出することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
- 第4工程は、パラメータと連続画素数との関係を表すテーブルを参照することによって連続画素数を算出することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
- 対象画像内の各画素のいずれか1つを注目画素とし、前記注目画素に対して前記第1方向とは異なる方向である第2方向下流側に隣接する画素を隣接画素として、対象画像内に少なくとも1つの隣接画素を有する各注目画素に関して、注目画素が有効濃度画素であるという第3条件と、前記注目画素に対する少なくとも1つの隣接画素が有効濃度画素であるという第4条件とが満たされる場合は、注目画素を有効濃度画素とし、第3条件および第4条件のいずれか一方が満たされない場合は、注目画素を無効濃度画素とすることによって、対象画像を、第2方向に1列減少した更新画像に変換する第5工程と、
前記更新画像内に有効濃度画素が存在するか否かを表すパラメータを算出する第6工程と、
第6工程後に、前記更新画像を対象画像として、第5工程および第6工程を繰り返し、対象画像が第2方向に1列となると、第5工程および第6工程において算出した各パラメータに基づいて、前記ブロック画像において連続画素数を算出する第7工程と、
第4工程において算出した連続画素数と第7工程において算出した連続画素数とを比較し、それらのうちいずれか大きい方の値を前記ブロック画像の連続画素数として算出する第8工程とをさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像処理方法。 - 第7工程は、第5工程および第6工程において算出した各パラメータを加算することによって連続画素数を算出することを特徴とする請求項4記載の画像処理方法。
- 第7工程は、パラメータと連続画素数との関係を表すテーブルを参照することによって連続画素数を算出することを特徴とする請求項4記載の画像処理方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項7記載のプログラムが記録されるコンピュータ読取り可能な記録媒体。
- 複数の画素によって構成されるブロック画像を対象画像として、前記対象画像内に予め定める濃度値を有する有効濃度画素が存在するか否かを表すパラメータを算出するパラメータ算出部と、
対象画像内の各画素のいずれか1つを注目画素とし、注目画素に対して予め定める検出方向下流側に隣接する画素を隣接画素として、対象画像内に少なくとも1つの隣接画素を有する各注目画素に関して、注目画素が有効濃度画素であるという第1条件と、前記注目画素に対する少なくとも1つの隣接画素が有効濃度画素であるという第2条件とが満たされる場合は、注目画素を有効濃度画素とし、第1条件および第2条件のいずれか一方が満たされない場合は、注目画素を無効濃度画素とすることによって、対象画像を、検出方向に1列減少した更新画像に変換する画像変換処理を、その画像変換処理が終了する毎に、更新画像を改めて対象画像として、対象画像が検出方向に1列となるまで繰り返す画像変換部と、
パラメータ算出部によって算出されたパラメータに基づいて、前記ブロック画像において有効濃度画素が空間的に連続する数である連続画素数を算出する連続画素数算出部とを含むことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項9記載の画像処理装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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