JP4742957B2 - 電解コンデンサ用電解液および電解コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、低温特性の改善を実現した中高圧電解コンデンサ用電解液およびそれを用いた電解コンデンサに関するものである。
従来の中高圧電解コンデンサ用電解液としては、エチレングリコールを主体とした溶液にほう酸またはほう酸アンモニウム塩を電解質として用いたものが使用されている。ほう酸はエチレングリコールと反応して多量の縮合水を生成し、電解液系内の水分含有量が高くなって、高温下では内圧が上昇するという問題点を有している。そこで、このような問題点を改良するために、溶質として直鎖型飽和二塩基酸またはその塩を含有する電解液が用いられている。
しかし、直鎖型飽和二塩基酸は、エチレングリコール等の溶媒に対する溶解性が低いために、低温で直鎖型飽和二塩基酸が結晶として析出し易く、コンデンサの低温 特性を劣化させるという欠点があった。
そこで、近年、分岐型飽和または不飽和長鎖二塩基酸、例えば、アルキル基とビニル基を有する長鎖二塩基酸(特許文献1)、炭素数1〜6のアルキル基を有するジカルボン酸(特許文献2)等によって、低温での溶解性を高めて低温特性を改善した中高圧用の電解液が提案されている。
特開2002−75795号 特開2002−75796号
しかしながら、近年、車載用として用いられるようになった、中高圧用の電解コンデンサは寒冷地仕様を満たさなければならず、さらなる低温特性の向上が求められている。
ここで、γ-ブチロラクトンを溶媒として用いて電解液の電導度をあげて低温特性をあげる試みもあるが、高耐電圧特性を有し、さらに寿命特性も良好な電解コンデンサは実現していない。
そこで、本発明は、低温特性が良好な、中高圧用電解コンデンサ用電解液およびそれを用いた電解コンデンサを提供することを目的とする。
本発明の電解コンデンサ用電解液は、γ-ブチロラクトン70〜95wt%、エチレングリコール5〜30wt%の溶媒中に、アゼライン酸のジブチルアミン塩を1〜10wt%溶解させた中高圧電解コンデンサ用電解液である。
さらに、コロイダルシリカを添加することによって、耐電圧特性を向上させることができる。
また、りん酸化合物を添加することによって、コンデンサを長時間放置した際に発生する陽極酸化皮膜の水和劣化を抑制することができるので、コンデンサの漏れ電流の上昇を抑制することができる。なかでも、酸性アルキルりん酸エステルが好ましい。
また、ニトロ化合物を添加することによって、寿命特性を向上させることができる。なかでも、耐電圧特性の低下の少ないp−ニトロベンジルアルコールが好ましい。
そして、表面に形成されたピットの径が0.1μm以上の陽極箔を用いることによって、中高圧用の低温特性の良好な電解コンデンサを得ることができる。
そして、封口板としてブチルゴムからなるゴムリングとEPTゴムからなる安全弁を備えたフェノール樹脂封口板を用いることによって寿命特性の良好な電解コンデンサを得ることができる。
本発明の電解コンデンサは低温特性が良好で、耐電圧特性も良好な中高圧電解コンデンサである
本発明の電解コンデンサ用電解液は、γ-ブチロラクトンを主体とする溶媒を用い
るものであるが、プロトン性極性溶媒、非プロトン性溶媒、を混合して用いることができる。プロトン性極性溶媒としては、一価アルコール類(エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類およびオキシアルコール化合物類(エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メトキシプロピレングリコール、ジメトキシプロパノール等)などが挙げられる。また、非プロトン性の極性溶媒としては、アミド系(N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックアミド等)、ラクトン類(δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン等)、スルホラン系(スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン等)、環状アミド系(N−メチル−2−ピロリドン等)、カーボネイト類(エチレンカーボネイト、プロピレンカーボネイト、イソブチレンカーボネイト等)、ニトリル系(アセトニトリル等)、スルホキシド系(ジメチルスルホキシド等)、2−イミダゾリジノン系〔1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチルー2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(n−プロピル)−2−イミダゾリジノン等)、1,3,4−トリアルキル−2−イミダゾリジノン(1,3,4−トリメチルー2−イミダゾリジノン等)〕などが代表として、挙げられる。
溶媒中にエチレングリコールが5〜30wt%を含有することが好ましく、さらに0〜25%が好ましい。この範囲未満では比抵抗が高く、この範囲を越えると低温特性が低下する。
そして、溶質として、アゼライン酸のトリブチルアミン塩を用いる。含有量は電解液中、1〜10重量%が好ましく、さらに2〜5重量%が好ましい。この範囲未満では寿命特性が低下し、この範囲を越えると耐電圧特性が低下する。
さらに、コロイダルシリカを添加すると耐電圧が向上する。コロイダルシリカは分散溶媒中で分散させ、コロイド溶液として添加する。添加量は電解液中1〜10wt%、好ましくは2〜5wt%、この範囲未満では耐電圧向上効果が少なく、この範囲を越えると寿命特性が低下する。
そして、コンデンサを長時間放置した際に発生する陽極酸化皮膜の水和劣化を抑制することができ、コンデンサの漏れ電流の上昇を抑制することができるので、りん化合物を添加する。りん化合物としては、酸性アルキルりん酸エステル、りん酸、亜りん酸を挙げることができる。なかでも、酸性アルキルりん酸エステルが好ましい。添加量は電解液中0.01〜5.0wt%、好ましくは0.1〜3.0wt%、この範囲未満では漏れ電流抑制効果が少なく、この範囲を越えると、耐電圧特性が低下する。
また、寿命特性向上のために、ニトロ化合物を添加する。ニトロ化合物としては、芳香族ニトロ化合物を挙げることができる。なかでも、p−ニトロベンジルアルコールが好ましい。添加量は電解液中0.2〜3wt%、好ましくは0.5〜1wt%、この範囲未満では寿命特性向上効果が少なく、この範囲を越えると耐電圧が低下する。
そして、本発明の電解コンデンサ は、中高圧用として用いるために、表面に形成されたピットの径が0.1μm以上の陽極箔を用いる。
また、封口体としては、ブチルゴムからなるゴムリングとEPTゴムからなる安全弁を備えたフェノール樹脂封口板を用いることによって、電解液のコンデンサ本体からの逃散を抑制することができるので、寿命特性の良好な電解コンデンサを得ることができる。
また、電解コンデンサのセパレータとしては、通常低圧用として用いられるマニラ紙、エスパルト紙を用いると電解コンデンサのtanδおよび低温特性が向上するので好適である。また、これらにクラフト、サイザル、ヘンプを混抄してもよい。さらに、耐熱性合成樹脂 からなるセパレータを用いることもできる。このセパレータとして、織布、不織布、紙、多孔質フィルムをあげることができる。すなわち、ポリエステル、ポリアミド、ビニロン、レーヨン、さらにアラミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、全芳香族ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリ四フッ化エチレン、ポリアミノビスマレイミド、エチレン−四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等から選ばれる高分子の繊維を用いた織布、不織布または紙やこれらの高分子を用いた多孔質フィルムを挙げることができる。そして、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂をバインダーとして用いても良い。なかでもアラミドセパレータ、レーヨンセパレータを用いるとセパレータの厚みを小さくすることができ、電解コンデンサの耐電圧特性、tanδおよび低温特性が向上するので好ましい。レーヨンセパレータとしては叩解(フィブリル化)可能な再生 セルロース繊維を用いる。再生セルロースとしてはポリノジックレーヨン 、溶剤紡糸レーヨンを用いるが、またマニラ、ヘンプ、エスパルト、サイザルを混合することもできる。両者のなかでは、アラミドセパレータを用いる電解コンデンサのほうが特性は良好である。
次にこの発明について実施例を示し、詳細に説明する。セパレータを介して、表面に形成されたピットの径が0.1μm以上の陽極箔と、陰極箔を巻回してコンデンサ素子を形成する。陽極電極箔は、純度99.9%のアルミニウム箔を酸性溶液中で化学的あるいは電気化学的にエッチングして拡面処理した後、硼酸アンモニウムの水溶液中で化成処理を行い、その表面に陽極酸化皮膜層を形成したものを用いる。陰極箔として、純度99.9%のアルミニウム箔をエッチングして拡面処理した箔を用いた。
上記のように構成したコンデンサ素子に、電解コンデンサ 用電解液を含浸する。この電解液を含浸したコンデンサ素子を、有底筒状のアルミニウムよりなる外装ケースに収納し、外装ケースの開口端部をブチルゴムからなるゴムリングとEPTゴムからなる安全弁を備えたフェノール樹脂封口板で、電解コンデンサ の封口を行う。作成した電解コンデンサの定格は400WV−1000μFであった。
(表1)に用いた電解液の組成と比高抵抗、pHを示し、(表2)に温度特性を示す。電解液はアミン又はアンモニアガスでpH調整を行った。


(表2)から分かるように、実施例の電解液は比較例に比べて−40℃、85℃の温度特性は良好であり、特に−40℃の変化率は1/4以下であり、低温特性は良好である。
次いで、セパレータとしてマニラ紙および溶剤紡糸レーヨン、アラミド紙を用いた電解コンデンサの特性を(表3)に示す。



(表3)から分かるように、実施例の電解コンデンサは、比較例に比べて静電容量の変化率が小さく、高温寿命特性も優れていることが明らかである。

Claims (9)

  1. γ-ブチロラクトン70〜95wt%、エチレングリコール5〜30wt%の溶媒中に、アゼライン酸のジブチルアミン塩を1〜10wt%溶解させた中高圧電解コンデンサ用電解液。
  2. コロイダルシリカを添加した請求項1記載の電解コンデンサ用電解液。
  3. りん酸化合物を添加した請求項1記載の電解コンデンサ用電解液。
  4. りん酸化合物が酸性アルキルりん酸エステル化合物である請求項3記載の電解コンデンサ用電解液。
  5. ニトロ化合物を添加した請求項1記載の電解コンデンサ用電解液。
  6. ニトロ化合物がp−ニトロベンジルアルコールである請求項5記載の電解コンデンサ用電解液。
  7. 請求項1〜6の電解コンデンサ用電解液を用いた電解コンデンサ。
  8. 表面に形成されたピットの径が0.1μm以上の陽極箔を用いた請求項7記載の電解コンデンサ。
  9. ブチルゴムからなるゴムリングとEPTゴムからなる安全弁を備えたフェノール樹脂封口板と請求項7記載の電解コンデンサ用電解液を備えた電解コンデンサ。
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