JP4742512B2 - 電気光学装置の製造方法及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置の製造方法及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP4742512B2
JP4742512B2 JP2004116783A JP2004116783A JP4742512B2 JP 4742512 B2 JP4742512 B2 JP 4742512B2 JP 2004116783 A JP2004116783 A JP 2004116783A JP 2004116783 A JP2004116783 A JP 2004116783A JP 4742512 B2 JP4742512 B2 JP 4742512B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
electro
optical device
manufacturing
film material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004116783A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005302517A (ja
Inventor
幸夫 山内
建二 林
章夫 深瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2004116783A priority Critical patent/JP4742512B2/ja
Publication of JP2005302517A publication Critical patent/JP2005302517A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4742512B2 publication Critical patent/JP4742512B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

本発明は、電気光学装置の製造方法及び電子機器に関する。
近年、小型化、薄型化及び低消費電力化の観点から、自発光素子を画素に対応させて備えた電気光学装置が注目されている。この種の電気光学装置には、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という)を画素に対応させて備えた有機エレクトロルミネッセンス表示装置(以下、有機ELディスプレイという)がある。有機ELディスプレイは、高輝度で自発光であること、応答性が高速であること等の理由で特に注目されており、その開発が盛んに行われている。この有機EL素子は、基板の上層に形成された画素電極と光透過性を有する材料で構成された共通電極との間に有機材料で構成された発光層を備えた構造をしている。
ところで、従来より、有機ELディスプレイの製造方法において、各画素に対する共通電極を形成する方法の一つに、イオンプレーティング法を用いた方法がある。このイオンプレーティング法は、共通電極を構成する導電性の膜材料をターゲットとし、このターゲットにプラズマを照射してターゲット材料をイオン化した後、有機材料で構成された発光層上にそのイオン化されたターゲット材料を付着させて共通電極を形成する方法である。このイオンプレーティング法においては、ターゲットと基板との間に電位勾配を付することで、イオン化したターゲット材料を発光層上の所望の位置に付着させるようにしている。
この結果、イオンプレーティング法は、それ以外の例えば化学気相成長法(CVD)を用いた場合のように基板自体を加熱させる必要がないので、加熱による発光層のダメージを与えずに共通電極を形成することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−317129号公報
ところで、上記記載のイオンプレーティング装置においては、前記したターゲット、基板、不活性ガスをプラズマ化するプラズマ発生装置等が設けられた真空容器に取り付けられた排気手段を駆動させ、前記不活性ガスの流量や、反応性ガスの流量を制御することで成膜室内の真空度を制御するようにしていた。従って、成膜時の成膜室内の圧力をフレキシブルに制御することができなかった。成膜時の成膜室内の圧力は、形成される共通電極の膜質に密接に関わるので、成膜時の成膜室内の圧力が最適化されない場合、製造された有機ELディスプレイの表示品位もそれに伴い劣化してしまうという問題があった。
本発明は、上記従来の問題点に着目してなされたもの、その目的は、高品位な膜質を有する電極を有する電気光学素子を備えた電気光学装置の製造方法を提供することにある。
本発明における電気光学装置の製造方法は、成膜室内に配置された膜材料を収納する蒸発源にプラズマビームを照射し、膜材料を蒸発させ、前記蒸発源に対向させた基板に成膜を行う電気光学装置の製造方法において、前記成膜室内の圧力を調整する調整用ガスを前
記成膜室内に導入するとともに、前記膜材料に対して反応性を有する反応性ガスを、前記調整用ガスを導入する位置よりも前記膜材料に近い位置であって、前記膜材料が前記基板に蒸発する方向に対して前記膜材料が配置される位置よりも下方から導入するとともに、前記成膜室内の圧力を測定しその測定された圧力に基づいて排気機構が排気する雰囲気の排気速度を制御することで前記成膜室内の全圧を制御しながら、前記反応性ガスを前記成膜室内に導入して前記反応性ガスの分圧を独立して制御するようにした。
これによれば、真空成膜室中の圧力を反応性ガスの流量と独立して制御することができる。従って、真空成膜室中の雰囲気を成膜される膜の種類に応じた最適な状態にすることができる。この結果、高品位な膜質を有する膜を形成することができる。また、反応性ガスを蒸発源の周辺に供給するようにしたので、蒸発物に反応性ガスを有効に反応させることができる。
また、本発明の電気光学装置の製造方法において、前記プラズマビームを、前記蒸発源側に有機発光材料が設けられた前記基板に対して電位勾配が付与されていない前記蒸発源に導き、前記膜材料を蒸発させて前記有機発光材料上に前記膜材料からなる膜を形成してもよい。
通常、融点の高い材料を成膜しようとする場合、スパッタ法等の下地にダメージを与えやすい方法を用いる必要がある。本発明の電気光学装置の製造方法によれば、プラズマビームによって膜材料を蒸発させるため、融点の高い材料も成膜することが可能である。更に蒸発物を付着することによって成膜を行うため、下地にダメージを与えること無く成膜を行うことが可能である。このため、成膜によりダメージを受け易い有機発光材料上に成膜をする場合でも、ダメージを抑制することができる。また、蒸発源と基板との間に電気勾配を付することなく、基板の有機発光材料上に蒸発物を付着させるようにした。このため、蒸発物が有機発光材料上に急激に衝突することはないので、有機発光材料が有する光特性が劣化することはない。
また、本発明の電気光学装置の製造方法において、前記膜材料は、インジウム−スズ若しくはインジウム−スズ酸化物であり、前記反応性ガスは、酸素であってもよい。
インジウム−スズ酸化物は、有機発光材料を用いた電気光学装置の電極の材料として優れた特性を有している。しかし、融点の高い化合物であるため、通常はスパッタ法を用いて成膜する必要がある。本発明の電気光学装置の製造方法によれば、前記被処理物体表面上に形成された他の膜にダメージを与えることなくインジウム−スズ酸化物の膜を成膜することができる。また、成膜中の雰囲気に酸素を添加し、その圧力を制御することにより、光透過性が高く且つ抵抗の低いインジウム−スズ酸化物膜を安定して成膜することができる。
本発明の電気光学装置の製造方法において、前記膜材料は、酸化珪素若しくは窒化珪素或いはそれらの混合物であり、前記反応性ガスは、酸素若しくは窒素或いはそれらの混合物であってもよい。
酸化珪素、窒化珪素若しくは酸化窒化珪素は、有機発光材料を用いた電気光学装置の保護膜或いは層間絶縁膜として優れた特性を有している。しかし、通常はスパッタ法、プラズマCVD法を用いて成膜する必要がある。本発明の電気光学装置の製造方法によれば、前記被処理物体表面上に形成された他の膜にダメージを与えることなく酸化珪素、窒化珪素若しくは酸化窒化珪素の膜を成膜することができる。また、成膜中の雰囲気に酸素若しくは窒素或いはそれらの混合物を添加し、その圧力を制御することにより、欠陥密度が低く、応力の小さい酸化珪素膜、窒化珪素膜若しくは酸化窒化珪素膜を安定して成膜することができる。
本発明の電子機器は、上記記載の電気光学装置の製造方法を用いて製造されている。
これによれば、上記製造方法によって製造された電気光学装置を備えたので、表示品位の優れた電子機器を実現することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の電気光学装置を有機ELディスプレイに適用した第1実施形態を図面に従って説明する。尚、以下に示す各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ごとに縮尺を異ならせてある。
まず、本発明の製造方法を用いて製造された有機ELディスプレイの一例について説明する。
図1は、本発明の製造方法を用いて製造された有機ELディスプレイの上面図である。
図1に示すように、有機ELディスプレイ1は、ディスプレイ部DSと、該ディスプレイ部DSの下側(図1中反Y矢印方向側)に接続されたフレキシブル回路基板FCとから構成されている。ディスプレイ部DSは、その略中央に表示領域Rを、また、表示領域Rを囲む表示領域R以外の領域に非表示領域Qをそれぞれ備えている。
表示領域Rには、隔壁Bによって画素形成領域2が升目状に区画形成されている。各画素形成領域2には、1個の赤、緑または青色の光を射出する有機発光材料で構成された有機EL素子3R,3G,3Bが設けられている。そして、X矢印方向に隣接して並んだ各色用有機EL素子3R,3G,3Bで1組の画素3を形成している。
非表示領域Qには、表示領域Rを挟むようにして一対の走査線駆動回路4が形成されている。各走査線駆動回路4は、図示しない走査線を介して一行の各色用有機EL素子3R,3G,3B群毎に接続されている。そして、各走査線駆動回路4は、n行ある各色用有機EL素子3R,3G,3B群を1行毎に順次選択する走査信号を出力する回路である。また、非表示領域Q上であって、表示領域Rの上側(図1中Y矢印方向側)には検査回路5が形成されている。
一方、フレキシブル回路基板FC上にはデータ線駆動回路6と制御回路7とが形成されている。データ線駆動回路6は、図示しないデータ線を介して1列の各色用有機EL素子3R,3G,3B毎に接続されており、前記走査線駆動回路4によって選択された行の各色用有機EL素子3R,3G,3Bに対応するデータ信号を出力する。
制御回路7は、走査線駆動回路4、検査回路5及びデータ線駆動回路6と図示しない制御線を介して接続されており、各回路を制御するための制御信号を生成する。
前記制御回路7から出力される制御信号によって、前記走査信号のタイミングに応じたデータ信号がデータ線駆動回路6から出力され、赤、緑及び青色用有機EL素子3R,3G,3Bは、データ信号に応じた輝度で各色の光を出射し、その結果、表示領域R上に所望の画像が表示される。
図2は、ディスプレイ部DSの図1中a−a線での断面図である。ディスプレイ部DSは、ガラスや高分子フィルムで構成された基板Sを備えている。基板S上には、回路形成層Sbが形成されている。回路形成層Sbには、薄膜トランジスタTFTといった各種回路素子が形成されている。この薄膜トランジスタTFTは、前記データ線駆動回路6(図1参照)からのデータ信号に応じた駆動電流を制御するためのトランジスタである。また、回路形成層Sbには、前記走査線駆動回路4や検査回路5を構成する回路素子の一部または全部が形成されている。
回路形成層Sb上の略中央には前記表示領域Rが形成されている。表示領域R内の回路形成層Sb上には、それぞれが略矩形状を成した複数個の画素電極10が配置されている。各画素電極10は、光反射性を有する導電性材料で構成されている。画素電極10を構成する導電性材料としては、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、リチウム(Li)、カルシウム(Ca)などの単体材料や、マグネシウム(Mg)−アルミニウム(Al)(Mg:Al=10:1)合金が好適である。また、酸化リチウムLiO/アルミニウム(Al)、フッ化リチウム(LiF)/アルミニウム(Al)、フッ化マグネシウム(Mg)/アルミニウム(Al)といった積層膜であってもよい。
各画素電極10は、回路形成層Sbに形成されたコンタクトホールHを介して対応する薄膜トランジスタTFTのドレインまたはソースに電気的に接続されている。画素電極10には、薄膜トランジスタTFTから供給される前記駆動電流の電流密度に応じたキャリ
ア(電子)が供給される。
また、前記表示領域R内の回路形成層Sb上には、図2中Z矢印方向にその断面形状が略台形状である前記隔壁Bが配置されている。
隔壁Bは、アクリルやポリイミドといった撥液性を備えた有機物絶縁材料で構成されている。そして、この隔壁Bによって、図2中、その断面が凹状を成した画素形成領域2が複数個区画形成される。画素形成領域2内の各画素電極10上には、本実施形態においては、電子注入層11が形成されている。各電子注入層11上には赤、緑または青色用発光層12R,12G,12Bが形成されている。
電子注入層11は、有機材料で構成されている。電子注入層11は、対応する画素電極10から供給されるキャリア(電子)を赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12Bへ効率良く注入させるための層である。
赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12Bは、それぞれ有機材料で構成されている。詳しくは、赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12Bは、蛍光あるいは燐光を発光することが可能な公知の有機物発光材料で構成されている。具体的には、(ポリ)フルオレン誘導体(PF)、(ポリ)パラフェニレンビニレン誘導体(PPV)、ポリフェニレン誘導体(PP)、ポリパラフェニレン誘導体(PPP)、ポリビニルカルバゾール(PVK)、ポリチオフェン誘導体、ポリジアルキルフルオレン(PDAF)、ポリフルイオレンベンゾチアジアゾール(PFBT)、ポリアルキルチオフェン(PAT)や、ポリメチルフェニルシラン(PMPS)などのポリシラン系などが好適である。また、これらの高分子材料に、ペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素などの高分子系材料や、ルブレン、ペリレン、9,10−ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクリドン等の低分子材料をドープして用いてもよい。
各赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12B上には、本実施形態においては、正孔注入層13が形成されている。正孔注入層13上には、画素電極10に対向する対向電極としての陽極14が形成されている。
正孔注入層13は、有機材料で構成されている。正孔注入層13は、陽極14から供給されるキャリア(正孔)を赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12Bへ効率良く注入させるための層である。
陽極14は、隔壁B上を渡って非表示領域Qの回路形成層Sb上に至るまで形成されている。陽極14は、透明導電材料で構成されている。透明導電材料としては、インジウム−スズ酸化物(ITO)、インジウム−ガリウム酸化物(IGO)、インジウム−酸化亜鉛(IZO)、インジウム−セリウム酸化物(ICO)、酸化錫(ネサ)、酸化亜鉛等を用いることができる。本実施形態の陽極14は、インジウム−スズ酸化物(ITO)で構成されている。
このようにして、画素電極10と、陽極14と、その各画素電極10及び陽極14間に挟持されてなる電子注入層11、赤色用発光層12R及び正孔注入層13で前記赤色用有機EL素子3Rが構成される。また、画素電極10と、陽極14と、その各画素電極10及び陽極14間に挟持されてなる電子注入層11、緑色用発光層12G及び正孔注入層13で前記緑色用有機EL素子3Gが構成される。同様に、画素電極10と、陽極14と、その各画素電極10及び陽極14間に挟持されてなる電子注入層11、青色用発光層12B及び正孔注入層13とで前記青色用有機EL素子3Bが構成される。
陽極14の全面上には、パッシベーション膜Poが形成されている。パッシベーション膜Poは、光透過性を有する絶縁材料よりなる材料で構成されており、本実施形態においては、酸化窒化珪素で構成されている。パッシベーション膜Poにより、外界からの水分や酸素が各色用有機EL素子3R,3G,3Bを構成する有機材料で構成された各層(電子注入層11、発光層12R,12G,12B及び正孔注入層13)を劣化するのを抑制される。
パッシベーション膜Poの上層には、乾燥した空間Fを介して、光透過性を有する絶縁材料よりなる封止部材FBが形成されている。封止部材FBは、パッシベーション膜Po全面を覆うように、その前記回路形成層Sbの外周縁部を接着部として接着されている。
このような構成を有したディスプレイ部DSは、その各赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12Bに、電子注入層11から画素電極10に供給されたキャリア(電子)と、正孔注入層13からのキャリア(正孔)とがそれぞれ注入され、再結合する。これにより、各赤色用発光層12Rから赤色の光が、各緑色用発光層12Gから緑色の光が、青色用発光層12Bから青色の光が、それぞれキャリア(電子)の密度に応じた輝度で、即ち、前記駆動電流の電流密度に応じた輝度で発する。そして、その各赤、緑または青色の光は、図2中Z矢印方向に沿って陽極14→パッシベーション膜Po→空間F→封止部材FBの順に各部材を透過して外部へ出射する。また、このとき、各発光層12R,12G,12Bから基板S側(図2中反Z矢印方向側)へ発せられた各色の光は、画素電極10によって封止部材FB側(図2中Z矢印方向側)へ反射され、封止部材FBから外部へ出射する。即ち、本実施形態の有機ELディスプレイ1は、基板S側に対向する封止部材FB側に所望の画像が表示される、所謂トップエミッションタイプのディスプレイを構成している。
そして、この有機ELディスプレイ1の陽極14は、後記する製造方法により成膜されるため、膜質が良好であるとともに、その下側に形成された下地である発光層12R,12G,12Bの特性がその製造工程による各処理によって劣化されていない。また、パッシベーション膜Poは、後記する製造方法により成膜されるため、欠陥密度が低く、応力の小さい良好な膜質を有するパッシベーション膜である。従って、表示領域R上に優れた表示品位の画像を表示することが可能な有機ELディスプレイである。
次に、本発明に基づいた有機ELディスプレイ1の製造方法の一例について図3、図4及び図5に基づいて説明する。図3は、有機ELディスプレイ1の製造に使用される成膜装置の一例であり、図4及び図5は、それぞれ、その成膜装置を使用した有機ELディスプレイ1の製造方法を説明するための図である。
図3に示すように、成膜装置20は、成膜室FRを規定する気密性の真空容器21を備えている。真空容器21は、その一側壁M1にガイド管22を介してプラズマビーム発生器PGが取り付けられている。このプラズマビーム発生器PGはプラズマビームPBを発生させるものであって、例えば、公知の圧力勾配型プラズマ銃である。
プラズマビーム発生器PGは、第1の中間電極23及び第2の中間電極24が互いに同心的になるようにガイド管22に連結して配置されている。第1の中間電極23には永久磁石23aが内蔵されている。一方、第2の中間電極24にはコイル24aが内蔵されている。
また、プラズマビーム発生器PGには、第1の中間電極23と第2の中間電極24とで規定される通路に繋がる絶縁管(例えば、ガラス管)25が備えられている。絶縁管25内には、例えばモリブデン(Mo)で構成された第1のパイプ26が配置されている。第
1のパイプ26内には、例えばタンタル(Ta)で構成された第2のパイプ27が配置されている。絶縁管25と、第1及び第2のパイプ26,27との一端には、導体板部29が取り付けられている。導体板部29には、キャリアガス導入口30が形成され、そのキャリアガス導入口30を介してキャリアガスCGが第2のパイプ27内を通過し導入される。キャリアガスCGは、本実施形態においては、アルゴン(Ar)ガスである。
また、前記導体板部29には、第1の可変電源VV1のマイナス端が接続されている。可変電源VV1のプラス端は、抵抗器Roを介して第2の中間電極24に接続されている。そして、抵抗器Roの抵抗値を所定の大きさに設定し、第1の可変電源VV1の電圧値を調整することで、第2の中間電極24にて発生する磁場の大きさを制御し、プラズマビームPBを収束することができるようになっている。
また、ガイド管22の外側には、ステアリングコイルSCが配設されている。ステアリングコイルSCは、第2の可変電源VV2を介して第2の中間電極24に電気的に接続されている。その可変電源VV2の電圧レベルを調整することによりステアリングコイルSCにて発生する磁場の大きさを所望の大きさにすることで、プラズマビームPBを所望の方向にガイドすることができるようになっている。
真空容器21の底面M2には、その外周に環状の補助陽極32が配置されたハース(陽極)31が配置されている。ハース31には膜材料Wが収納されている。膜材料Wは、成膜される材料であって、この成膜装置20では、膜材料Wとしてインジウム−スズ酸化物(ITO)が収納されている。また、この膜材料Wとしてのインジウム−スズ酸化物は、例えば多結晶バルク形態若しくは粉状の形態を成している。
また、補助陽極32は、前記第1の可変電源VV1に接続され、可変電源VV1の電圧値を調整することで、ハース31と導体板部29との間の電位差を制御することができるようになっている。
また、成膜室FR内であって、前記ハース31が配置されている側と対向する側にはサセプターCSが取り付けられている。サセプターCSには、被成膜処理物体が取り付けられる。本実施形態の被成膜処理物体は、基板Sの上層にそれぞれ回路形成層Sb、画素電極10、電子注入層11、赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12B、及び、隔壁Bに至るまで形成された素子基板SP(図4(a)参照)である。また、サセプターCSは、本実施形態においては、真空容器21の前記底面M2と対向する上面M5に直接支持されている。尚、サセプターCSは、真空容器21の上面M5に直接支持されるのではなく、例えば、前記ハース31と対向する位置に設けられた図示しない搬送機構に取り付けられていてもよい。
また、真空容器21には、その成膜室FR内へ各種ガスを導入するための複数(本実施形態においては2つ)のガス導入管が設けられている。本実施形態においては、前記ハース31の周辺にある前記側壁M1に第1のガス導入管33aが、また、サセプターCSの周辺にある側壁M3に第2のガス導入管33bが、それぞれ設けられている。
第1のガス導入管33aには、図示しないマスフローコントローラーが設けられ、そのマスフローコントローラーによって成膜室FR内へ導入されるガスの導入量が制御されるようになっている。第1のガス導入管33aには、膜材料Wとの反応性を有するガスを含む反応性ガスRGが導入される。反応性ガスRGは、成膜装置20では、酸素ガスである。
一方、第2のガス導入管33bには、図示しないマスフローコントローラーが設けられ
、そのマスフローコントローラーによって成膜室FR内へ導入されるガスの導入量が制御されるようになっている。また、第2のガス導入管33bには、成膜室FR内の圧力を、プラズマが発生する最適な圧力に調整する調整用ガスKGが導入するためのガスを導入させる導入管であって、図示しないマスフローコントローラーによってその導入量が制御されるようになっている。調整用ガスKGは、本実施形態では、窒素ガス(N)ガスである。
また、真空容器21の他の一側壁M4には、排気パイプ34が設けられている。排気パイプ34の排気経路上には、圧力コントロールバルブPV、ゲートバルブGV及び真空ポンプPが、それぞれ成膜室FR側から圧力コントロールバルブPV→ゲートバルブGV→真空ポンプPの順に設けられている。本実施形態の真空ポンプPは、例えばターボ分子ポンプといったオイルフリーの真空ポンプである。尚、ゲートバルブGVは、成膜時においては、全開の状態を保持するように予め設定されている。
また、前記一側壁M4には、成膜室FR内の真空度を測定する真空計VMが取り付けられている。真空計VMは、成膜室FRの外部に設けられた圧力コントローラAPCに電気的に接続され、その時々の成膜室FR内の真空度を測定する。そして、真空計VMは、その測定された真空度に関する情報を有した信号Svを圧力コントローラAPCへ出力する。
圧力コントローラAPCは、圧力コントロールバルブPVに電気的に接続され、真空計VMから出力された信号Svに基づいて圧力コントロールバルブPVの開度を制御するバルブ開度制御信号Skを生成する。本実施形態のバルブ開度制御信号Skは、成膜室FR内の圧力を、例えばプラズマビームPBが安定して発生可能な圧力(1×10−2Pa)になるように圧力コントロールバルブPVを制御する信号である。
このように構成された成膜装置20は、プラズマビーム発生器PGによって発生したプラズマビームPBを第2の中間電極24、ステアリングコイルSC及び補助陽極32の磁場によってハース31に導き、膜材料Wに照射させ膜材料Wを蒸発させる。そして、その蒸発した膜材料Wの蒸発物をサセプターCSに取り付けられた被成膜処理物体としての素子基板SPに付着させて成膜させることが可能である。
そして、成膜装置20は、成膜室FR内の雰囲気の排気速度(排気系のコンダクタンス)を前記圧力コントローラAPCからのバルブ開度制御信号Skによって圧力コントロールバルブPVによって制御することで、成膜室FR内の圧力(全圧)を前記した1×10−2Paに保持するように制御できる。そして、成膜室FR内の圧力(全圧)とは独立して反応性ガスRGとしての酸素ガスの導入量を制御することが可能となる。
また、成膜装置20は、第1のガス導入管33aから反応性ガスRGとしての酸素ガス(O)を成膜室FR内に導入することで、ハース31上に収納された膜材料Wとしてのインジウム−スズ酸化物が蒸発して気化した際、そのインジウム−スズ酸化物を構成する酸素分子が抜けるが、第1のガス導入管33aを介して前記ハース31の周辺に酸素ガスを導入することで、インジウム−スズ酸化物の蒸発物にその抜けた酸素分子分を補充させることができる。
このとき、第1のガス導入管33aは、ハース31の周辺に設けられており、成膜室FR内の圧力(全圧)とは独立して酸素ガスの導入量を制御することで、ハース31の周辺の雰囲気の酸素分圧のみを高めることができる。従って、成膜室FR内に対する酸素ガスの導入量が少なくても、インジウム−スズ酸化物で構成された蒸発物の蒸着過程で酸素と有効に反応させることが可能となる。また、素子基板SPの電子注入層11、各色用発光
層12R,12G,12Bまたは正孔注入層12といった有機材料が配置されているが、これら各層に対する酸素による有機材料へのダメージを抑えることが可能となる。
次に、前記のように構成された成膜装置20を用いて、基板Sの上層に陽極14及びパッシベーション膜Poを形成する方法についてそれぞれ説明する。
まず、基板Sの上層に、公知の方法を用いて回路形成層Sb、画素電極10、電子注入層11、赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12B、正孔注入層13及び隔壁Bを有する素子基板SPを形成する。
図4(a)は、素子基板SPの断面図である。そして、その素子基板SPを前記成膜装置20のサセプターCS(図3参照)に取り付ける。素子基板SPのサセプターCSへの取り付けは、基板S側をサセプターCS側に、即ち基板Sに対して隔壁B側(図4(a)中Z矢印方向側)を成膜装置20の底面M2側に向けて行う。これにより、素子基板SP上の赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12Bはハース31に正対するように配置される。
次に、図3に示すように、真空容器21を密閉し、続けて、ゲートバルブGV及び圧力コントロールバルブPVをともに全開の状態にして真空ポンプPを駆動する。すると、成膜室FR内の雰囲気が排気パイプ34を介して成膜室FR外へ排出され、成膜室FR内を減圧する。そして、一旦、成膜室FR内を、1×10−2Pa以下の高真空状態にしてから、第2のガス導入管33bから調整用ガスKGとしての窒素ガス(N)を成膜室FR内に導入する。
すると、真空計VMによって成膜室FR内の圧力が測定され、圧力コントローラAPCから成膜室FR内の圧力が、1×10−2Paになるように圧力コントロールバルブPVの開度を制御するバルブ開度制御信号Skが出力される。
これにより、成膜室FR内の圧力が1×10−2Paになる。この状態で、キャリアガス導入口30からアルゴンガス(Ar)を第2のパイプ27を介してプラズマビーム発生器PGに供給する。すると、第2のパイプ27から導入されたアルゴン(Ar)ガスによって、第1の中間電極23と第1のパイプ26との間で放電が始まり、アルゴンプラズマが発生する。
これと同時に、第1及び第2の可変電源VV1,VV2から所定レベルの電圧を供給し、コイル24a及びステアリングコイルSCにそれぞれ電流を供給し、第2の中間電極24及びステアリングコイルSCに磁場を発生させる。これにより、アルゴンプラズマをビーム状のプラズマビームPBに形成する。そして、そのプラズマビームPBを第2の中間電極24、ステアリングコイルSC及び補助陽極32の磁場によってガイドし、ハース31にプラズマビームPBを照射する。すると、ハース31に収納された膜材料Wがジュール加熱されて蒸発し、膜材料Wを構成するインジウム−スズ酸化物で構成された蒸発物が発生する。このように、プラズマビームPBによって膜材料を蒸発させるため、インジウム−スズ酸化物といった融点の高い材料で構成された蒸発物を生成することが可能である。
また、このとき、第1のガス導入管33aから反応性ガスRGとしての酸素ガス(O)を成膜室FR内に導入する。すると、インジウム−スズ酸化物の蒸発時に抜けた酸素が補充され、陽極14として最適な状態のインジウム−スズ酸化物の蒸発物が生成される。
そして、図4(b)に示すように、前記サセプターCSに取り付けられた素子基板SP上の各赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12B、隔壁B及び回路形成層Sb上に
、酸素が補充された状態のインジウム−スズ酸化物の蒸発物が付着され、陽極14が形成される。このとき、インジウム−スズ酸化物の蒸発物は、最適な状態のインジウム−スズ酸化物の蒸発物であるので、各赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12B上に光透過性が高く、且つ抵抗の低い良好な、且つ高品位な膜質を有する陽極14が成膜される。
前記のようにして成膜される陽極14は、従来のイオンプレーティング法により成膜されるものとは異なり、ハース31と素子基板SPとの間には電位勾配が無いので、インジウム−スズ酸化物の蒸発物が、各赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12Bの表面上に急激に衝突することはない。従って、成膜によりダメージを受け易い下地の各赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12Bに与えられるダメージを抑制することができる。
続いて、図3に示した成膜装置20と同様の構成を成した別の成膜装置に陽極14が形成された素子基板SPを前記と同様にそのサセプターに取り付ける。この成膜装置のハースに収納された膜材料としては、多結晶バルク形態若しくは粉状の形態を成した酸化窒化珪素である。
そして、プラズマビームを膜材料に照射し、膜材料をジュール加熱させて蒸発させ、膜材料を構成する酸化窒化珪素で構成された蒸発物を発生させる。
また、このとき、この成膜装置の成膜室内の真空度に基づいて圧力コントロールバルブの開度を制御して排気速度を制御しながら、反応性ガスとしての酸素ガスを第1のガス導入管から成膜室内に導入する。これにより、ハース周辺の酸素分圧が制御されて、蒸発時に抜けた酸素が補充され、パッシベーション膜Poとして最適な状態の酸化窒化珪素の蒸発物が生成される。
そして、図5に示すように、サセプターに取り付けられた陽極14が形成された素子基板SP上の同陽極14上に、酸素が補充された状態の酸化窒化珪素の蒸発物が付着され、パッシベーション膜Poが形成される。この場合においても、従来のイオンプレーティング法により成膜されるものとは異なり、ハースと素子基板SPとの間には電位勾配が無いので、陽極14にダメージを与えることなくパッシベーション膜Poを形成することができる。また、パッシベーション膜Poの成膜中の雰囲気に反応性ガスとしての酸素ガス(O)を導入し、そのハースの周辺の酸素分圧を制御することにより、欠陥密度が低く、応力の小さい酸化窒化珪素膜を安定して成膜することが形成される。
その後、公知の方法により、乾燥した空間Fを介して封止部材FBをパッシベー
ション膜Po全面を覆うように回路形成層Sbに接着し封止する。
このようにして、有機ELディスプレイ1を製造することができた。
尚、特許請求の範囲に記載の排気機構は、本実施形態においては、例えば真空ポンプPに対応している。特許請求の範囲に記載の反応性を有するガスは、本実施形態においては、反応性ガスRGに対応している。特許請求の範囲に記載の電気光学装置は、本実施形態においては、有機ELディスプレイ1に対応している。特許請求の範囲に記載の蒸発源は、本実施形態においては、ハース31に対応している。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、プラズマビームPBをハース31に収納された膜材料Wに照射して蒸発させ、各赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12B上にインジウム−スズ酸化物の蒸発物を付着させて陽極14を形成するとき、成膜室FR内の真空度に基づいて圧力コントロールバルブPVの開度を制御して排気速度を制御しながら、反応性ガスRGとしての酸素ガスを成膜室FR内に導入するようにした。従って、所定のバルブ開度制
御信号Skにより圧力コントロールバルブPVの開度が調整されることで、成膜室FR内の圧力(全圧)を、前記調整用ガスKG及び反応性ガスRGの各導入量と独立して制御可能である。この結果、成膜室FR中の雰囲気を陽極14を構成するインジウム−スズ酸化物に応じた最適な状態にすることができる。この結果、高品位な膜質を有する陽極14を形成することができる。
(2)本実施形態によれば、反応性ガスRGとしての酸素ガスをハース31の周辺に供給するようにした。従って、インジウム−スズ酸化物の蒸発物に酸素を有効に反応させることができる。また、成膜室FRに供給する酸素の導入量が少なくても、透過率が高く抵抗の低い良好の陽極14を形成することができる。
(3)本実施形態によれば、従来のイオンプレーティング法とは異なり、ハース31と素子基板SPとの間に電位勾配を付することなく、素子基板SPの赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12B上に、インジウム−スズ酸化物の蒸発物を付着させるようにした。この結果、前記蒸発物が、各赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12Bの表面上に急激に衝突することはないので、陽極14形成時において、各赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12Bが有する光特性が劣化することはない。
(4)本実施形態によれば、プラズマビームをハースに収納された膜材料に照射して蒸発させ、陽極14上に酸化窒化珪素の蒸発物を付着させてパッシベーション膜Poを形成するとき、成膜室内の真空度に基づいて圧力コントロールバルブの開度を制御して排気速度を制御しながら、反応性ガスとしての酸素ガスを成膜室内に導入するようにした。従って、ハース31の周辺の酸素分圧が制御されるので、欠陥密度が低く、応力の小さい酸化窒化珪素膜を安定して成膜することが形成される。
(第2実施形態)
次に、第1実施形態で説明した電気光学装置としての有機ELディスプレイ1の電子機器の適用について図6に従って説明する。
図6は、電子機器の一例たる携帯電話の表示部に適用した例を示す携帯電話の斜視構成図である。図6において、この携帯電話50は、上記製造方法を用いて製造された有機ELディスプレイ1を用いた表示ユニット54と、複数の操作ボタン51とを備えている。この場合でも、有機ELディスプレイ1を用いた表示ユニット54は、その各赤、緑及び青色用発光層12R,12G,12Bの特性が劣化していなく表示される画像は良好である。従って、表示品位が優れた携帯電話50を提供することができる。
尚、発明の実施形態は、上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように実施してもよい。
・上記実施形態では、排気パイプ34内の、ゲートバルブGVと成膜室FRとの間に圧力コントロールバルブPVを設け、成膜室FR内の真空度に応じて圧力コントロールバルブPVの開度を制御するようにした。これを、圧力コントロールバルブPVを設けず、成膜室FR内の真空度に応じてゲートバルブGVの開度を制御するようにしてもよい。
・上記実施形態では、膜材料として、インジウム−スズ酸化物(ITO)であったが、そうではなく、インジウム−スズであってもよい。この場合、反応性ガスとしては、酸素ガスである。このような場合においても、上記実施形態と同様な効果を得ることができる。
・上記実施形態では、パッシベーション膜Poの膜材料として酸化窒化珪素を用いたが、そうではなく、他の膜材料を用いてパッシベーション膜Poを形成するようにしてもよい。例えば、膜材料としては、酸化珪素若しくは窒化珪素或いはそれらの混合物であってもよい。
・上記実施形態では、電気光学装置として、有機ELディスプレイ1に適応させたが、そうではなく、要は、所定の膜に対してその上層に導電性膜が形成されている構造を成すものであればどんな電気光学装置に対しても適用することができる。
本発明の製造方法を用いて製造された有機ELディスプレイの上面図である。 有機ELディスプレイの断面図である。 有機ELディスプレイの製造に使用される成膜装置の図である。 (a)及び(b)は、それぞれ陽極の製造方法を説明するための図である。 パッシベーション膜の製造方法を説明するための図である。 電子機器の一例としての携帯電話。
符号の説明
FR…成膜室、P…排気機構としての真空ポンプ、PB…プラズマビーム、RG…反応性を有するガスとしての反応性ガス、S…基板、W…膜材料、1…電気光学装置としての有機ELディスプレイ、20…成膜装置、31…ハース、50…電子機器としての携帯電話。

Claims (5)

  1. 成膜室内に配置された膜材料を収納する蒸発源にプラズマビームを照射し、膜材料を蒸発させ、前記蒸発源に対向させた基板に成膜を行う電気光学装置の製造方法において、
    前記成膜室内の圧力を調整する調整用ガスを前記成膜室内に導入するとともに、前記膜材料に対して反応性を有する反応性ガスを、前記調整用ガスを導入する位置よりも前記膜材料に近い位置であって前記膜材料が前記基板に蒸発する方向に対して前記膜材料が配置される位置よりも下方から導入するとともに、
    前記成膜室内の圧力を測定しその測定された圧力に基づいて排気機構が排気する雰囲気の排気速度を制御することで前記成膜室内の全圧を制御しながら、前記反応性ガスを前記成膜内に導入して前記反応性ガスの分圧を独立して制御し、前記プラズマビームを前記蒸発源に導き、前記膜材料を蒸発させて、前記基板上に成膜を行うことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電気光学装置の製造方法において、
    前記プラズマビームを、前記蒸発源側に有機発光材料が設けられた前記基板に対して電位勾配が付与されていない前記蒸発源に導き、前記膜材料を蒸発させて前記有機発光材料上に前記膜材料からなる膜を形成することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の電気光学装置の製造方法において、
    前記膜材料は、インジウム−スズ若しくはインジウム−スズ酸化物であり、
    前記反応性ガスは、酸素であることを特徴する電気光学装置の製造方法。
  4. 請求項1または2に記載の電気光学装置の製造方法において、
    前記膜材料は、酸化珪素若しくは窒化珪素或いはそれらの混合物であり、
    前記反応性ガスは、酸素若しくは窒素或いはそれらの混合物であることを特徴する電気光学装置の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の電気光学装置の製造方法を用いて製造された電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
JP2004116783A 2004-04-12 2004-04-12 電気光学装置の製造方法及び電子機器 Expired - Fee Related JP4742512B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004116783A JP4742512B2 (ja) 2004-04-12 2004-04-12 電気光学装置の製造方法及び電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004116783A JP4742512B2 (ja) 2004-04-12 2004-04-12 電気光学装置の製造方法及び電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005302517A JP2005302517A (ja) 2005-10-27
JP4742512B2 true JP4742512B2 (ja) 2011-08-10

Family

ID=35333753

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004116783A Expired - Fee Related JP4742512B2 (ja) 2004-04-12 2004-04-12 電気光学装置の製造方法及び電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4742512B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1180952A (ja) * 1997-09-10 1999-03-26 Chugai Ro Co Ltd 酸化物薄膜の活性化反応蒸着法
JP3806834B2 (ja) * 2001-04-03 2006-08-09 住友重機械工業株式会社 酸化窒化シリコンの成膜方法
JP2004014245A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Sony Corp 有機膜形成装置および有機膜形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005302517A (ja) 2005-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4959961B2 (ja) 有機el素子の製造方法
JP4526776B2 (ja) 発光装置及び電子機器
US9741932B2 (en) Vapor deposition method and method for producing an organic electroluminescence display device
JP4463492B2 (ja) 製造装置
US8110509B2 (en) Method of fabricating light emitting devices
US7943443B2 (en) Manufacturing method of light-emitting device
JP5072184B2 (ja) 成膜方法
US20080233669A1 (en) Method for Manufacturing Light-Emitting Device
CN103314464B (zh) 被成膜基板、有机el显示装置和蒸镀方法
US20130273679A1 (en) Deposition method, deposition film, and method for producing organic electroluminescence display device
JP2007066564A (ja) 有機el表示装置の製造方法及び製造装置
JP2004263299A (ja) 製造装置
JP6185498B2 (ja) 蒸着用マスク
JP4742512B2 (ja) 電気光学装置の製造方法及び電子機器
JP2010121215A (ja) 蒸着装置および蒸着方法
JP5568683B2 (ja) 蒸着用マスク、及び当該マスクを用いた蒸着方法
JP2004288463A (ja) 製造装置
JP2005330509A (ja) 薄膜形成装置、薄膜形成方法、電気光学装置の製造方法、電気光学装置、及び電子機器
JP2013067867A (ja) 容器
JP4678169B2 (ja) 有機el素子及びその製造方法、並びに有機el装置
JP2017036512A (ja) 成膜装置
JP2006114452A (ja) 有機el素子及びその製造方法、並びに有機el装置
JP2006004706A (ja) 真空成膜装置、薄膜素子の製造方法及び電子機器
JP2005222725A (ja) 有機el装置の製造方法および有機el装置の製造装置
JP2010222685A (ja) 蒸着装置及び蒸着方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070327

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070403

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101005

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101029

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20101029

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110425

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140520

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4742512

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees