JP4742322B2 - Rfidタグ - Google Patents

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Description

この発明は、RFID(Radio Frequency Identification)タグに関し、RFIDタグはリーダライタから送信されるコマンド信号を受信し、そのコマンド信号の情報に応じてメモリに格納しているタグ情報を更新し、追記し、又はそのタグ情報をRFIDリーダライタに読み出し信号として送信するものであり、生体・物品の入退室管理や物流管理などに利用されるものである。
RFIDシステムは、ICチップを備えたRFIDタグとRFIDリーダライタとの間で無線通信を行うものである。RFIDタグは、バッテリーを搭載してその電力で駆動するいわゆるアクティブ型タグと、リーダライタからの電力を受けてこれを電源として駆動するいわゆるパッシブ型タグとがある。アクティブ型タグは、パッシブ型に比べてバッテリーを搭載しているため、通信距離や通信の安定度等の点でメリットがある一方、構造が複雑で、サイズの大型化や高コスト化等のデメリットもある。そして、近年の半導体技術の向上により、パッシブ型タグ用としてICチップの小型化、高性能化が進み、通信距離の拡張や通信の安定度の向上などにより、パッシブ型タグの幅広い分野における使用が実現されている状況にある。
パッシブ型タグにおいて、周波数帯が長波帯、短波帯のRFIDタグで適用されている電磁誘導方式では、リーダライタの送信アンテナコイルとRFIDタグのアンテナコイルとの間の電磁誘導作用でRFIDタグに電圧が誘起され、この電圧によりICチップを起動して通信を可能としている。したがって、RFIDリーダライタによる誘導電磁界内でしかRFIDタグが動作せず、通信距離は数十cm程度となってしまう。また、UHF帯及びマイクロ波帯などの高い周波数帯のRFIDタグでは、電波方式が適用されており、電波によりRFIDタグのICチップに電力を供給しているため、通信距離は1〜8m程度と大幅に向上している。したがって、UHF帯及びマイクロ波帯などの高い周波数帯のRFIDタグは、通信距離の短い長波帯、短波帯のRFIDシステムでは実現が困難であった複数枚のRFIDタグの一括読み取りや移動しているRFIDタグの読み取りなども可能となり、その利用範囲は非常に広い。
従来、UHF帯及びマイクロ波帯などの高い周波数帯のRFIDタグには、誘電体基板、この誘電体基板の裏面に設けた接地導体パターン、前記誘電体基板の表面に設け、スロットを有する導体パターン、及び前記スロットを通して電波を送受信するICチップを備え、前記スロットは、長細状スロット及びこの長細状スロットの端部において連続し、前記長細状スロットに対して屈曲して前記長細状スロットの幅より延長した屈曲状スロットとを有するもの(例えば、特許文献1)や、アンテナとなる誘電体基板の表面に非対称な2つの半円形や矩形の放射電極a,bが形成され、放射電極aと放射電極bの中央部分が細長いくびれ部で接続された構成となっている。また、細長いくびれ部から放射電極aの方向へ向けてスリット5が形成されている。さらに、細長いくびれ部においてスリットを跨いでICチップが搭載され、ICチップのそれぞれの端子がスリットの両側の電極に接続され、放射電極bの端部と接地電極の端部が電気的に接続されたもの(例えば、特許文献2)などの金属物体(導体)面に設置することが可能なものがあった。また、特許文献2の図18と関連するRFIDタグが特許文献3に開示されている。
特開2008−148122号公報(第12図)
特開2006−333403号公報(第1図、第2図、第18図)
特開2005−191705号公報
しかし、特許文献1の図12に記載のRFIDタグは、アンテナとして動作するスロットを有する導体パターン(パッチ導体パターン)の大きさが、RFIDタグにおける使用周波数の等価電気長の半分の長さ(半波長)を基本としており、RFIDタグの外形を小型化するためには、パッチ導体パターンの外形を変更することや誘電率(比誘電率)が高い誘電体基板を使用するなどの制約があるという課題があった。また、特許文献1の図12に記載のRFIDタグは、両面テープや接着剤により設置面に固定した状態から剥がす場合に、誘電体基板の端部に比べ、誘電体基板の中央付近の方が大きく撓むので、誘電体基板の中央付近に配置されているICチップやICチップとアンテナパターンであるパッチ導体パターンとの電気的な接続部分に大きな負荷(曲げ応力)が掛かり、ICチップの故障やICチップと導体パターンとの電気的な接続の不良の原因となる可能性があるという課題もあった。
一方、特許文献2の図1、図2、図18に記載のRFIDタグは、アンテナの大きさが、RFIDタグにおける使用周波数の等価電気長の1/4の長さ(1/4波長)を基本としているが、ICチップが搭載された給電部分が放射電極(アンテナパターン)よりも細長いくびれ部になっており、この細長いくびれ部を通過する電流に対して抵抗成分が大きくアンテナ効率が劣化するおそれがあるという課題があった。また、特許文献2の図1、図2、図18に記載のRFIDタグは、細長いくびれ部においてスリットを跨いでICチップが搭載され、かつ前記給電部分の両側に広がる電波の放射部分を広くした放射電極と、この放射電極の一面と対向するように配置され、その放射電極に対して電気的に接続されている接地電極と、放射電極と接地電極との間に介在する誘電体とを備えた構造であるので、放射電極とこの放射電極よりも幅が狭いICチップが搭載された細長いくびれ部を有する放射電極と、この細長いくびれ部を有する放射電極に対して電気的に接続されている接地電極を板金等の一枚金属板により一体で形成した場合は、放射電極よりも幅が狭い給電部分に金属板のストレスが掛かり、ICチップが破損するおそれがあるという課題も有った。
この発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、アンテナの大きさが、RFIDタグにおける使用周波数の等価電気長の1/4の長さ(1/4波長)を基本としながらも、アンテナ効率が劣化するおそれを減じた新規なRFIDタグを提供することを目的とする。
請求項1の発明に係るRFIDタグは、一主面、他の主面、側面を有し、切り欠き部が形成された誘電体基板と、この誘電体基板の一主面に形成されたパッチ導体パターンと、前記誘電体基板の他の主面に形成された接地導体パターンと、この接地導体パターンと前記パッチ導体パターンとを短絡し、前記切り欠き部に配置された短絡導体と、前記パッチ導体パターンの中心に対し、前記切り欠き部と反対側の前記パッチ導体パターンに形成された長細状のスロットと、長細状のスロットの幅方向に対向する二辺にそれぞれ電気的に接続され、前記パッチ導体パターンの中心に対し、前記切り欠き部と反対側の前記パッチ導体パターンの外周寄り配置されたICチップとを備え、前記長細状のスロットは、少なくとも片方の端部に屈曲部を有し、前記短絡導体側へ延伸することを特徴とするものである。
請求項2の発明に係るRFIDタグは、前記誘電体基板の切り欠き部が、前記誘電体基板を貫通する貫通口である請求項1に記載のものである。
請求項3の発明に係るRFIDタグは、前記長細状のスロットが、前記短絡導体側に延伸した端部に第2の屈曲部を有する請求項1又は2に記載のものである。
請求項4の発明に係るRFIDタグは、一主面、他の主面、側面を有し、切り欠き部が形成された誘電体基板と、この誘電体基板の一主面に形成されたパッチ導体パターンと、前記誘電体基板の他の主面に形成された接地導体パターンと、前記切り欠き部は前記誘電体基板の側面を切り欠いた形状、又は、前記誘電体基板を貫通する貫通口であって、前記切り欠いた形状又は貫通口に配置され、前記接地導体パターンと前記パッチ導体パターンとを短絡する短絡導体と、前記パッチ導体パターンの中心に対し、前記切り欠き部と反対側の前記パッチ導体パターンに形成された長細状のスロットと、長細状のスロットの幅方向に対向する二辺にそれぞれ電気的に接続されたICチップとを備え、前記パッチ導体パターンの中心に対し、前記切り欠き部と反対側の前記パッチ導体パターンの外周寄りにおける前記スロットの辺が、前記ICチップから離間するにつれ、前記スロットの幅方向における開口幅が段階的又は徐々に縮小し、前記パッチ導体パターンの外周から遠ざかったことを特徴とするものである。
請求項5の発明に係るRFIDタグは、前記長細状のスロットが、少なくとも片方の端部に屈曲部を有し、前記短絡導体側へ延伸した請求項4に記載のものである。
請求項6の発明に係るRFIDタグは、前記長細状のスロットは、前記短絡導体側に延伸した端部に第2の屈曲部を有する請求項5に記載のものである。
以上のように、請求項1〜に係る発明によれば、ICチップが長細状のスロットに実装されており、給電部分(給電点)を通過する電流に対して抵抗成分が大きなる可能性を減じつつも、パッチ導体パターンと接地導体パターンとを短絡することにより、アンテナパターンであるパッチ導体の大きさが、RFIDタグにおける使用周波数の等価電気長の1/4の長さ(1/4波長)に設計することが可能なRFIDタグを得ることができる。なお、インピーダンス整合の占有場所の必要性を減じるという効果も奏する。加えて、請求項4〜6に係る発明によれば、スロットの幅方向を短くすることにより屈曲部(スロットの隅部)を誘電体基板(パッチ導体パターン)の隅部から遠ざけたので、パッチ導体パターンの隅部に掛かる負荷が比較的小さいという効果を奏する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1について図1〜図7を用いて説明する。図1は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図、図1(a)は誘電体基板の表面図、図1(b)は誘電体基板の線A−A’部分断面図、図1(c)は誘電体基板の裏面図、図2はRFIDシステムの基本構成図、図2(a)はRFIDシステム図、図2(b)はRFIDタグの機能ブロック図、図3はこの発明に係るRFIDタグの基本形の説明図、図4はこの発明に係るRFIDタグの基本形の説明図、図4(c)はRFIDタグの電界図、図5は、この発明に係るRFIDタグのパッチ導体パターン上におけるスロット給電の位置を変更した際のインピーダンスの変化を示した説明図、図6は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図、図6(a)は誘電体基板の表面図、図6(b)は誘電体基板の線A−A’部分断面図、図7(c)は誘電体基板の裏面図、図7は実施の形態1に係るRFIDタグのスロット拡大図、図7(a)はICチップ実装前のスロット拡大図、図7(b)はICチップ実装後(ICチップ透視)のスロット拡大図である。
図1〜7及び後述の変形例1、2に係る図8〜26において1は一主面(表面)、他の主面(裏面)、側面を有する誘電体基板である。なお、本願発明に係る図面(図26以外)では、一主面と他の主面とが相対し、周囲を四つの側面で覆ったような外観である矩形の誘電体基板で構成されたRFIDタグを示しているが、本願発明は、このような形状のRFIDタグに限定されるものでなく、側面が五つ以上のものでも三つ以下のものでもよい。但し、側面が二つ以下の場合は側面が湾曲していなければ、一主面と他の主面を覆う側面を構成することはできない。2は誘電体基板1の裏面に形成された接地導体パターン、3は誘電体基板1の表面に形成されたパッチ導体パターンであり、本願発明に係る図面では、模式的にパッチ導体パターン3の中心(重心)を縦方向に通る中心軸により分けられる右領域と左領域によりパッチ導体パターン3を説明する場合がある。また、パッチ導体パターン3は、方形である必要はなく円形や楕円形でもよい。
4はパッチ導体パターン3の端部でパッチ導体パターン3の外周よりも内側に形成されたスロットであり、詳しくは、図中のパッチ導体パターン3の右領域に形成される。4aはスロット4の一部を構成する第1のスロット、4b3は第1のスロット4aと屈曲部を介して連続した第2のスロット、4c3は第1のスロット4aと屈曲部を介して連続した第3のスロット、なお、スロット4aとスロット4b3と繋ぐ屈曲部は、スロット4aの一部としてもよいし、スロット4b3の一部としてもよい。同様に、スロット4aとスロット4c3と繋ぐ屈曲部は、スロット4aの一部としてもよいし、スロット4c3の一部としてもよい。屈曲部はスロット4をパッチ導体パターン3の外周側と反対側に曲げるものである。スロット4は、第1のスロット4a,第2のスロット4b3,第3のスロット4c3によりコ字状を成していることが分かる。また、第2のスロット4b3、第3のスロット4c3は、それぞれ第1のスロット4aから屈曲部を介してパッチ導体パターン3の左領域に向かって延伸しているともいえる。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
5はスロット4aの対向部分から内部にそれぞれ延び、パッチ導体パターン3と電気的に連続した電気接続部、6はスロット4aに配置され、誘電体基板1(パッチ導体パターン3)の中央よりも端部寄りの位置に配置され、電気接続部5に接続端子(図示せず)を介して接続されたICチップである。ICチップ6は、スロット4aの中心に載置する必要はないが、電気接続部5と電気的に接続する必要があるので、ICチップ6をスロット4aの中心からずらして載置する場合は、ICチップ6を載置する位置に合わせて電気接続部5のパターン形状を設計する必要がある。また、スロット4のパターンは、電気接続部5,スロット4a,スロット4b3,スロット4c3の全てから構成されるとみてもよい。スロット4aはパッチ導体パターン3の外周に沿って延伸している。アンテナ面であるパッチ導体パターン3とICチップ6とのインピーダンス整合の調整は、スロット4全体の形状や寸法を変更して行なうので、第2のスロット4b3と第3のスロット4c3とのいずれか片方だけでスロット4を構成してもよいことはいうまでもない。また、6aは誘電体基板1の表面に形成され、ICチップ6が配置された穴部であり、穴部6aにICチップ6が配置されることにより、パッチ導体パターン3上にICチップ6による膨らみができにくい。さらに、穴部6aの寸法は、ICチップ6と同じにする必要はなく、ICチップ6よりも大きく設計し、隙間を樹脂で埋めてもよい。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
7は接地導体パターン2とパッチ導体パターン3(左領域側のパッチ導体パターン3)とを短絡する短絡導体で以下の説明する7a〜eのバリエーションが代表的である。7aは誘電体基板1内に形成された内壁がメタライズされた(内壁に導体層が形成された)穴部と接地導体パターン2及び左領域側のパッチ導体パターン3に形成された内部に導体若しくは導体膜が設けられた穴部とを連通させて電気的に接続することで、接地導体パターン2とパッチ導体パターン3とを短絡するスルーホール、7b〜eは接地導体パターン2とパッチ導体パターン3(左領域側のパッチ導体パターン3)とを誘電体基板1の側面又は内部(切り欠き部、貫通口)で短絡する短絡用導体パターンである。また、7f及び7gは誘電体基板1に形成された切り欠き部、7hは誘電体基板1に形成された貫通口、なお、短絡用導体パターン7d,7eは切り欠き部7f,7g又は貫通口7hの少なくとも一部に形成される。さらに、スルーホール7aを貫通口7hへ、或いは貫通口7hをスルーホール7aへ置き換えてもよい。このように、スルーホール7aや貫通口7hが短絡導体7として誘電体基板1に形成されるので、誘電体基板1の側面に短絡導体7が剥き出しにならず、誘電体基板1の側面(特に、短絡導体7が形成された側面やその近傍の側面)に導体が接近しても、アンテナ性能の劣化を最小限に抑えられる。短絡導体7を端面メッキ、半田付け、で実現してもよい。次に、パッチ導体パターン3,短絡導体7,接地導体パターン2などの金属部分を板金(金属板、導体板)や金属箔・導体箔(金属膜・導体膜)等の一枚金属板で構成した場合は、製造コスト低減が図れる。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
8はRFIDタグ、9はRFIDタグと無線通信を行なうRFIDリーダライタ、10はRFIDタグ8に設けられたアンテナ部、11はアンテナ部10が受信したRFIDリーダライタ9からの送信波を後段のディジタル回路に送るアナログ部、12は送信波をA/D変換するA/D変換部、13はアンテナ部10が受信した送信波を整流回路で平滑化し、電力を生成するRFIDタグの各回路に給電および電源制御を行なう電源制御部、14は、RFIDタグ8に搭載され、固体識別情報等のタグ情報が格納されたメモリ部、15は送信波を復調する復調部、16は復調部15で復調された送信波によりメモリ部14を含むICチップ6内の回路を制御する制御部、17は制御部16によりメモリ部14から引き出された情報を変調する変調部、18は復調部15・制御部16・変調部17により構成されるディジタル部、19は変調部からきた信号をD/A変換し、アナログ部11に送るD/A変換部である。RFIDタグ8において、アンテナ部10の後段の回路はICチップ6内に構築されている。20はダミーパッド部である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
ここで、RFIDシステムの基本的な動作について図2を用いて説明する。RFIDシステムを利用する用途(生体・物品の入退室管理や物流管理)に合わせて、それらのタグ情報がRFIDタグ8のメモリ部14に格納されており、RFIDリーダライタ9は、自身の送受信エリア内にRFIDタグ8が(入退室管理や物流管理の対象である生体・物品に貼り付けられて)存在又は移動しているときにタグ情報の更新・書き込み、又は読み出しを行なうことができる。RFIDリーダライタ9は、更新・書き込み、又は読み出し等をRFIDタグ8に命令するコマンド信号を送信波としてRFIDリーダライタ9のアンテナ部からRFIDタグ8へ送信する。RFIDタグ8のアンテナ部10が送信波を受信し、送信波は電源制御回路13により検波・蓄電(平滑化)され、RFIDタグ8の動作電源を生成し、RFIDタグ8の各回路に動作電源を供給する。また、送信波は復調部15によりコマンド信号が復調される。復調されたコマンド信号の命令内容から制御部16がデータ処理し、メモリ部14へタグ情報の更新・書き込みと読み出しとのいずれか一方、又は両方の指示を行い、この制御部16の指示によりメモリ部14が出力した読み出し信号が変調部10により変調された返信波がアナログ部11を経由してアンテナ部10からRFIDリーダライタ9のアンテナ部に送信され、RFIDリーダライタ9が読み出し信号を受信して、所望の情報を得る。
まず、実施の形態1に係るRFIDタグを説明する前に、RFIDタグに使用されるアンテナの小型について図3及び4を用いて説明する。図3は、この発明に係るRFIDタグの基本形の説明図である。図3(a)はアンテナ工学ハンドブック(電子情報通信学会編 オーム社刊 1980/10 (120〜121頁))によればスリーブモノポールアンテナと呼ばれている。このアンテナの入力インピーダンス特性,放射特性は給電用同軸線路の内部構造にはほとんど依存せず、給電点から図面上方に伸びている導体の形状,同軸線路外導体の形状,および接地板の位置,形状によりほぼ決定される。RFIDタグへの応用を考えた場合、タグICチップはリーダライタとの通信に必要な機能すべてを有しているので、図3(a)のように外部回路とアンテナとを接続する同軸線路は不要となり、図3(b)に示すように単に給電点にICチップを接続するだけでよい。図3(a)の入力インピーダンス特性および放射特性と図3(b)のそれらとはほぼ同等である。図3(b)の接地板より下の導体はアンテナ特性には無関係であり、また、接地板より上の円柱導体の形状は適宜選定すべき設計事項である。この円柱導体の形状を例えば給電点から上方に伸びている導体の形状と同一にすると、図3(c)となる。実用性の観点から図3(c)の形状では不便であるので、使用し易くなるように折り曲げて低背化すると図3(d)となる。一般に、図8(d)の基本構造を保ったまま導体寸法・形状を変化しても、アンテナとICチップとのインピーダンス整合を良好にすることは容易ではない。そこで、図3(e)に示すショートライン(短絡導体)を付加してアンテナとICチップとのインピーダンス整合状態を良好に調整できるようにした構造をパッチ導体で実現した図3(e)にICチップへの給電を後述のスロット給電を採用すると、RFIDタグの小型を図ることができる。なお、図3(e)に示すRFIDタグの場合、パッチ導体パターンの縦横の長さと使用周波数f(波長λ)との関係は、L+W=約λ/4となる。
図4は、この発明に係るRFIDタグの基本形の説明図である。図4(a)はマイクロストリップアンテナによるRFIDタグで、パッチ導体パターンの縦横の長さと使用周波数f(波長λ)との関係は、約λ>L+W>約λ/2となる。このマイクロストリップアンテナによるRFIDタグは、ICチップの給電点の位置により放射する電波の偏波を垂直偏波(V)や水平偏波(H)を選択できる点で有益であるが、図3(e)に示すRFIDタグに比べて大型である。そこで、図4(a)はマイクロストリップアンテナによるRFIDタグのパッチ導体パターンと接地導体パターンとを短絡したものが、図4(b)に示すマイクロストリップアンテナ(ショートパッチ)によるRFIDタグである。このRFIDタグは、図3(e)に示すRFIDタグに比べては若干大きくなる場合があるが、図3(e)に示すRFIDタグよりも効率のよいアンテナとなる。ちなみに、図4(b)に示すマイクロストリップアンテナ(RFIDタグ)のパッチ導体パターンの縦横の長さと使用周波数f(波長λ)との関係は、約λ/2>L+W>約λ/4となる。つまり、ショートライン(短絡導体)が細い方が、RFIDタグを小型化できる。
しかし、図3(e)や図4(b)に示すRFIDタグは、ICチップがパッチ導体パターンと接地導体パターンとに接続される構造になっており、複雑な構造となってしまう課題あるが、パッチ導体パターンにのみ接続するスロット給電を図3(e)や図4(b)に示すアンテナ(RFIDタグ)に採用すれば、その課題を解決できる。図4(c)は、スロット給電を示す図である。接地導体パターン2とパッチ導体パターン3との間の電界を示しており、このような電界が導体間で形成されるので、スロット4の対向部分の間に電界が走り、電位差が生じる。したがって、スロット4の幅方向に対向する二辺にそれぞれパッチ導体パターン3と電気的にICチップを接続することにより、ICチップの給電点(電気接続部5)とすることができ、給電損失を大幅に低減でき、通信可能距離が向上したRFIDタグが得られる。
図5は、この発明に係るRFIDタグのパッチ導体パターン上におけるスロット給電の位置を変更した際のインピーダンスの変化を示した説明図であり、図5(a)はスミスチャート、図5(b)はパッチ導体パターン上におけるスロット給電の位置を変更した図である。図5(b)において、ZはICチップ6の使用周波数(UHF帯)におけるインピーダンスを示す。図5(b)は、パッチ導体パターン3におけるICチップ6(スロット4:図1に係るRFIDタグのスロット4と同様の形状)の位置をパッチ導体パターン3の縦方向に走る中心軸から右方向に位置C(図中ではCと表記)、位置B(図中ではBと表記)、位置A(図中ではAと表記)とパッチ導体パターン3の端部に向かってずらした場合を示している。図5(a)に記載されたA,B,Cは、それぞれ図5(b)に記載の位置A(図中ではAと表記)、位置B(図中ではBと表記)、位置C(図中ではCと表記)にスロット4を配置した場合のRFIDタグ(給電点)のインピーダンスである。これらから、ICチップ6のインピーダンスとRFIDタグ(給電点)のインピーダンスとのインピーダンス整合を取るためには、ICチップ6をパッチ導体パターン3の縦方向に走る中心軸から右方向にずらした方が優位であることが分かる。このことから、本願発明に係るRFIDタグのICチップ6は、パッチ導体パターン3の右領域に配置している。特に、パッチ導体パターン3の外周よりに配置している。なお、インピーダンス整合には、スロット4の形状自体も大きく関わっていることはいうまでもない。特に、インピーダンス整合の微調整はICチップ6の配置だけ行うことは困難を伴う場合がある。
次に、図1〜7を用いて実施の形態1に係るRFIDタグの構造・製造方法などの基本構成に関して説明する。RFIDリーダライタ9と無線通信するためのRFIDタグ8のアンテナ部10を形成するために、誘電体基板1の主面に導体層を形成する(導体部形成工程)。他の主面(裏面)の導体層は、RFIDタグの接地導体パターン2とし、一主面(表面)の導体層は、スロット4を有するパッチ導体パターン3とする。なお、スロット4により、パッチ導体パターン3から誘電体基板1が露出してよいし、誘電体基板1の露出部分は、コーティングされていてもよい。スロット4は、パッチ導体パターン3に形成される(スロット形成工程)。その際、スロット4の中央部付近に後述の電気接続部5を形成すると、導体パターン3の放射パターンが良好となるが、中央部付近からずらして形成してもよい。スロット4及びパッチ導体パターン3の寸法は、パッチ導体パターン3を励振するためにRFIDシステムの使用周波数と、後述するICチップ6とのインピーダンス整合がとれるものに調整されている。なお、調整には誘電体基板1の厚みや比誘電率も大きく関係するので、これらの条件もあわせて調整して設計することにより、所望の放射パターンや利得を得る。微調整に関しては図5を用いて後述する。また、電気接続部5は、パッチ導体パターン3の一部に形成され、スロット4の対向部分である二辺からそれぞれパッチ導体パターン3の中央に向かって延伸し、パッチ導体パターン3と電気的に連続して形成されており(電気接続部形成工程)、スロットの形成と同時に形成してもよい。なお、短絡導体7を形成する短絡導体形成工程は、選択する短絡導体7の形状により、変わるので説明は省略する。
図1(b)に示すICチップ6がスロット4内の電気接続部5同士の中央で、基板の厚み方向の電界が0の位置に配置され、ICチップ6の接続端子により電気接続部5に電気的に接続されている(接続工程)。ここで、導体層(接地導体パターン2,パッチ導体パターン3,電気接続部5)は、エッチング・蒸着・ミリング等による形成やフィルムに印刷したものを誘電体基板1に接着するなど、一般的なプリント基板の加工方法を用いる。一方、ICチップ6は、熱圧着などの手法を用いて実装することができるので、誘電体基板1の主面(表面・裏面)に対する加工だけで、簡便な構造のRFIDタグを製造でき、歩留りの低減・製造コストダウンが可能である。また、ICチップ6の接続端子と電気接続部5への実装時の位置決めは、スロット4付近の近傍に微小スロット(図示せず)を設けるなどして行なえばよく、微小スロットは、RFIDタグ8の電気特性に影響が殆ど無い。なお、図1に示すRFIDタグは、ICチップ6が誘電体基板1に対して反対側のパッチ導体パターン3上にICチップ6が配置されているが、図6に示すRFIDタグのように、ICチップ6を穴部6aに配置して、パッチ導体パターン3のICチップ6による突起を目立たなくしてもよい。なお、穴部6aにICチップ6を配置してから、ICチップ6とパッチ導体パターン3(電気接続部5、5)とを接続してもよいし、ICチップ6とパッチ導体パターン3(電気接続部5、5)とを接続してから、穴部6aにICチップ6を配置してもよい。このように、本願発明に係るRFIDタグは、ICチップの配置に関して、パッチ導体パターン上と穴部内との両方を選択できるので、穴部が示されていない図面に記載のRFIDタグにも図6と同様のICチップ6の配置が選択できることはいうまでもない。
次に、図7を用いてICチップ6の実装を説明する。図7(a)は、電気接続部5へICチップ6を実装する前のRFIDタグ8のスロット4付近を示している。電気接続部5は、パッチ導体パターン3及びスロット4を形成するときに同時に形成すると効率よいが、その形状と寸法は、実装するICチップ6の接続端子の数と特性インピーダンスに合わせる必要がある。例えば、インピーダンス整合をとるために、接続端子の足が2つの場合は、スロット4の対向部分からそれぞれ延伸し、接続端子のインピーダンス整合がとれる幅の2本の電気接続部5を形成し、接続端子の足が4つの場合は、図7に示すように、スロット4の対向部分からそれぞれ延伸し、接続端子のインピーダンス整合がとれる幅の2本の電気接続部5を形成して、接続端子の足のうち2つを接続し、残りの2つの足をダミーパッド部20に接続する。ダミーパッド部20は、パッチ導体パターン3及び電気接続部5とは電気的に接続されていない。また、図7(b)は、ICチップ6を実装した場合のICチップ6を透視した図で、図7(b)から、ダミーパッド部20は、電気的にだけはなく電波的にも独立した単なるダミーのパッド部で、ICチップの実装強度の向上を目的とした接続端子の残り2つの足を載置するためのパッド部であることが分かる。形成方法は、電気接続部5を形成するときに同時に行なうことが効率的で、前述のように、一般的なプリント基板の加工方法を用いることができ、ICチップ6の仕様の変更に柔軟に対応できるので、簡易構造のRFIDタグを安価で製造できる。なお、ダミーパッド部20の数は、二つに限定されたものではないし、ICチップ6の接続端子の数により設けない場合もある。
実施の形態1(変形例1).
この発明の実施の形態1(変形例1)について図8〜図10を用いて説明する。図8は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図(誘電体基板の表面図)、図9は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図(誘電体基板の表面図)、図10は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図(誘電体基板の表面図)であり、図9において、4b4は第2の屈曲部を介して第2のスロット4b3と接続された第2のスロット、4c4は第2の屈曲部を介して第3のスロット4c3と接続された第2のスロットである。なお、スロット4b3とスロット4b4と繋ぐ第2の屈曲部は、スロット4b3の一部としてもよいし、スロット4b4の一部としてもよい。同様に、スロット4c3とスロット4c4と繋ぐ第2の屈曲部は、スロット4c3の一部としてもよいし、スロット4c4の一部としてもよい。第2の屈曲部はスロット4をパッチ導体パターン3の外周側と反対側に曲げるものである。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。実施の形態1では、パッチ導体パターン3の右領域にのみ配置されたコ字状のスロット4を有するRFIDタグを中心に説明してきたが、ICチップ6とパッチ導体パターン3との整合を取るためには、スロット4の形状は、実施の形態1に係る形状ではない。実施の形態1(変形例1)では、スロット4の形状のバリエーションを説明する。
図8に記載のRFIDタグは、スロット4はコ字状であるが、第2のスロット4b3と第3のスロット4c3とが、パッチ導体パターン3の右領域から左領域まで延伸しているので、図1及び図6に記載のRFIDタグと比較して、給電点(電気接続部5、5)で高いインピーダンスを得ることができる。つまり、ICチップ6のインピーダンスがより高い場合に有効となる。さらに、給電点(電気接続部5、5)で高いインピーダンスが要求される場合は、図9に記載のRFIDタグのように、第2のスロット4b3と第3のスロット4c3とを延伸させて、スルーホール7aの近傍で第2の屈曲部を介して、さらに、延伸させて、第2のスロット4b4と第3のスロット4c4とが向かい合うような形状を採用するとよい。なお、スロット4の形状がパッチ導体の横方向の中心軸(図示せず)において対称である必要はない。以上、給電点(電気接続部5、5)をスロット4の形状の変更により高インピーダンスにする方法を説明したが、逆に、ICチップ6とのインピーダンス整合を取るために、図8及び9に係るRFIDのスロット4程に長いパターンが必要でない場合は、図10に係るRFIDタグのように、屈曲部及び第2の屈曲部を持たないスロット4aのみでスロット4を成しているRFIDタグでもよい。
実施の形態1(変形例2).
この発明の実施の形態1(変形例2)について図11〜図26を用いて説明する。図11は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図、図11(a)は誘電体基板の表面図、図11(b)は誘電体基板の線A−A’部分断面図、図11(c)は誘電体基板の裏面図、図12は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図、図12(a)は誘電体基板の表面図、図12(b)は誘電体基板の線A−A’部分断面図、図12(c)は誘電体基板の裏面図、図13は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図、図13(a)は誘電体基板の表面図、図13(b)は誘電体基板の線A−A’部分断面図、図13(c)は誘電体基板の裏面図、図14は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図(誘電体基板の表面図)、図15は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図(誘電体基板の表面図)、図16は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図、図16(a)は誘電体基板の表面図、図16(b)は誘電体基板の線A−A’部分断面図、図16(c)は誘電体基板の裏面図、図17は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図(誘電体基板の表面図)、図18は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図、図18(a)は誘電体基板の表面図、図18(b)は誘電体基板の線A−A’部分断面図、図18(c)は誘電体基板の裏面図、図19は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図(誘電体基板の表面図)、図20は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図(誘電体基板の表面図)である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
引き続き、図21は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図(誘電体基板の表面図)、図22は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図、図22(a)は誘電体基板の表面図、図22(b)は誘電体基板の線A−A’部分断面図1、図22(c)は誘電体基板の線A−A’部分断面図2、図23は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図(誘電体基板の表面図)、図24は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図(誘電体基板の表面図)、図25は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図(誘電体基板の表面図)、図26は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図、図26(a)は誘電体基板の表面図、図26(b)は誘電体基板の線A−A’部分断面図1、図26(c)は誘電体基板の線A−A’部分断面図2であり、図26において、1aは短絡用導体パターン7bが配置された側面が湾曲形状である誘電体基板、1bは短絡用導体パターン7bが配置された側面とこの側面と対向する側面が湾曲形状である誘電体基板である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。実施の形態1及びその変形例1では、短絡導体7がスルーホール7aであり、そのスルーホール7aがパッチ導体パターン3の左領域に複数形成されたRFIDタグを説明してきたが、この変形例2では、それ以外の形状を有するものを説明する。図11〜図26において、短絡用導体パターン7b,7dは、誘電体基板1の縦方向の幅がパッチ導体パターン3及び接地導体パターン2とほぼ同じである。短絡用導体パターン7c,7eは、誘電体基板1の縦方向の幅がパッチ導体パターン3及び接地導体パターン2とよりも細いものである。
図11及び12に示すRFIDタグは、短絡導体7が短絡用導体パターン7bで構成されている。この短絡用導体パターン7bは、誘電体基板1の側面に形成されており、パッチ導体パターン3と接地導体パターン2とを短絡している。このような構造であるので、図11及び12に示すRFIDタグは、パッチ導体パターン3,短絡導体7(短絡用導体パターン7b),接地導体パターン2を容易に、金属板又は金属膜により一体の導体パターンとして形成することができる。以下、単に導体パターンと証する場合は、パッチ導体パターン3,短絡導体2(スルーホール7aを除く),接地導体パターン2の全てを指す。また、一体で形成された導体パターンをプリプレグなどの接着シートにより誘電体基板1に貼り付ける(接着する)ことにより、誘電体基板1にスルーホール等の加工を施さずに、簡便な方法でRFIDタグを構成することができる。スルーホールを形成する場合と異なり、誘電体基板1の側面に短絡導体7(短絡用導体パターン7b)が配置されるので、誘電体基板1の側面(特に、短絡導体7が形成された側面やその近傍の側面)に導体が接近した場合、アンテナ性能が劣化するおそれがあるが、その場合は、RFIDタグ全体若しくは一部をモールドすることにより、アンテナ性能の劣化を最小限に抑えればよい。もちろん、スルーホール7aを有する実施の形態1及びその変形例1に係るRFIDタグの全体若しくは一部をモールドしてもよい。なお、図11と図12に示すRFIDタグとの違いは、実施の形態1及びその変形例1でも説明したものと同様に、図12に示すRFIDタグは、穴部6aにICチップ6を配置したものである点である。
図13及び14に示すRFIDタグは、短絡導体7が短絡用導体パターン7cで構成されている。この短絡用導体パターン7cは、誘電体基板1の側面の一部に形成されており、パッチ導体パターン3と接地導体パターン2とを短絡している。このような構造であるので、図13及び14に示すRFIDタグは、パッチ導体パターン3,短絡導体7(短絡用導体パターン7c),接地導体パターン2を容易に、金属板又は金属膜により一体の導体パターンとして形成することができる。また、一体で形成された導体パターンをプリプレグなどの接着シートにより誘電体基板1に貼り付ける(接着する)ことにより、誘電体基板1にスルーホール等の加工を施さずに、簡便な方法でRFIDタグを構成することができる。スルーホールを形成する場合と異なり、誘電体基板1の側面に短絡導体7(短絡用導体パターン7c)が配置されるので、誘電体基板1の側面(特に、短絡導体7が形成された側面やその近傍の側面)に導体が接近した場合、アンテナ性能が劣化するおそれがあるが、その場合は、RFIDタグ全体若しくは一部をモールドすることにより、アンテナ性能の劣化を最小限に抑えればよい。図13と図14に示すRFIDタグとの違いは、短絡用導体パターン7cが配置されている側面が異なることである。また、図3、図4及びそれらに関連する実施の形態の記載で説明した通り、短絡導体7が細い方が、RFIDタグを小型化できるので、実施の形態1及びその変形例1に係るRFIDタグと図11及び12に係るRFIDタグよりも図13及び14に係るRFIDタグの方が小型化できる可能性がある。
図15に示すRFIDタグは、短絡導体7が一つのスルーホール7aで構成されている。この一つのスルーホール7aは、パッチ導体パターン3の左領域の隅に設けられている。製造方法などの詳細は、実施の形態1及びその変形例1に係るRFIDタグの複数のスルーホール7aと同様である。また、図3、図4及びそれらに関連する実施の形態の記載で説明した通り、短絡導体7が細い方が、RFIDタグを小型化できるので、実施の形態1及びその変形例1に係るRFIDタグよりも図15に係るRFIDタグの方が小型化できる可能性がある。
図16及び17に示すRFIDタグは、短絡導体7が短絡用導体パターン7dで構成されている。この短絡用導体パターン7dは、誘電体基板1の側面に形成されており、パッチ導体パターン3と接地導体パターン2とを短絡している。短絡用導体パターン7dが形成される誘電体基板1の側面は、切り欠いた形状になっている切り欠き部7fが誘電体基板1に形成されている。この切り欠き部7fの全体に短絡用導体パターン7dを形成する必要はない。このような構造であるので、図16及び17に示すRFIDタグは、パッチ導体パターン3,短絡導体7(短絡用導体パターン7d),接地導体パターン2を容易に、金属板又は金属膜により一体の導体パターンとして形成することができる。また、一体で形成された導体パターンをプリプレグなどの接着シートにより誘電体基板1に貼り付ける(接着する)ことにより、誘電体基板1にスルーホール等の加工を施さずに、簡便な方法でRFIDタグを構成することができる。スルーホールを形成する場合と異なり、誘電体基板1の側面に短絡導体7(短絡用導体パターン7d)が配置されるが、短絡用導体パターン7bが切り欠き部7f内に形成されているので、短絡用導体パターン7dが剥き出しにならず、誘電体基板1の側面(特に、短絡導体7が形成された側面やその近傍の側面)に導体が接近しても、アンテナ性能の劣化を最小限に抑えられる。但し、切り欠き部7f内に導体が接近した場合はこの限りではないので、その場合は、RFIDタグ全体若しくは一部をモールドすることにより、アンテナ性能の劣化を最小限に抑えればよい。なお、図16と図17に示すRFIDタグとの違いは、図17に係るRFIDタグの切り欠き部7fが湾曲形状になっている点である。このように、切り欠き部7fを湾曲形状にすることにより、誘電体基板1が膨張・収縮した場合でも導体パターンに掛かるストレス(負荷)を軽減することができ、さらに、誘電体基板1の切り欠き部7f端部にクラックが入りにくくなる。
図18及び19に示すRFIDタグは、短絡導体7が短絡用導体パターン7eで構成されている。この短絡用導体パターン7eは、誘電体基板1の側面に形成されており、パッチ導体パターン3と接地導体パターン2とを短絡している。短絡用導体パターン7eが形成される誘電体基板1の側面一部は、切り欠いた形状になっている切り欠き部7gが誘電体基板1に形成されている。この切り欠き部7gの全体に短絡用導体パターン7eを形成する必要はない。このような構造であるので、図18及び19に示すRFIDタグは、パッチ導体パターン3,短絡導体7(短絡用導体パターン7e),接地導体パターン2を容易に、金属板又は金属膜により一体の導体パターンとして形成することができる。また、一体で形成された導体パターンをプリプレグなどの接着シートにより誘電体基板1に貼り付ける(接着する)ことにより、誘電体基板1にスルーホール等の加工を施さずに、簡便な方法でRFIDタグを構成することができる。スルーホールを形成する場合と異なり、誘電体基板1の側面に短絡導体7(短絡用導体パターン7e)が配置されるが、短絡用導体パターン7eが切り欠き部7g内に形成されているので、短絡用導体パターン7eが剥き出しにならず、誘電体基板1の側面(特に、短絡導体7が形成された側面やその近傍の側面)に導体が接近しても、アンテナ性能の劣化を最小限に抑えられる。但し、切り欠き部7g内に導体が接近した場合はこの限りではないので、その場合は、RFIDタグ全体若しくは一部をモールドすることにより、アンテナ性能の劣化を最小限に抑えればよい。なお、図18と図19に示すRFIDタグとの違いは、短絡用導体パターン7e及び切り欠き部7gが配置されている側面が異なることである。また、図3、図4及びそれらに関連する実施の形態の記載で説明した通り、短絡導体7が細い方が、RFIDタグを小型化できるので、実施の形態1及びその変形例1に係るRFIDタグと図11及び12、図16及び17に係るRFIDタグよりも図18及び19に係るRFIDタグの方が小型化できる可能性がある。
図20及び21に示すRFIDタグは、上記の図18及び19に示すRFIDタグと基本的には同等の構成にとなっているので、異なる部分のみを説明する。それ以外は全段落で説明したものと同じである。対応関係は、図20に係るRFIDタグと図18に係るRFIDタグとが対応し、図21に係るRFIDタグと図19に係るRFIDタグとが対応する。図20及び21に係るRFIDタグの切り欠き部7gが湾曲形状になっている点である。このように、切り欠き部7gを湾曲形状にすることにより、誘電体基板1が膨張・収縮した場合でも導体パターンに掛かるストレス(負荷)を軽減することができ、さらに、誘電体基板1の切り欠き部7g端部にクラックが入りにくくなる。
図22に示すRFIDタグは、短絡導体7が短絡用導体パターン7dで構成されている。この短絡用導体パターン7dは、パッチ導体パターン3と接地導体パターン2とを短絡している。短絡用導体パターン7dが形成される誘電体基板1の部分には、切り欠いた形状になっている貫通口7h(言い換えると、誘電体基板1を貫通する貫通口7h)が誘電体基板1に形成されている。この貫通口7hの全体に短絡用導体パターン7dを形成する必要はない。このような構造であるので、図22に示すRFIDタグは、パッチ導体パターン3,短絡導体7(短絡用導体パターン7d),接地導体パターン2を容易に、金属板又は金属膜により一体の導体パターンとして形成することができる。また、一体で形成された導体パターンをプリプレグなどの接着シートにより誘電体基板1に貼り付ける(接着する)ことにより、誘電体基板1にスルーホール等の加工を施さずに、簡便な方法でRFIDタグを構成することができる。また、誘電体基板1の側面に短絡導体7が剥き出しにならず、誘電体基板1の側面(特に、短絡導体7が形成された側面やその近傍の側面)に導体が接近しても、アンテナ性能の劣化を最小限に抑えられる。
図23に示すRFIDタグは、短絡導体7が短絡用導体パターン7dで構成されている。この短絡用導体パターン7dは、パッチ導体パターン3と接地導体パターン2とを短絡している。短絡用導体パターン7dが形成される誘電体基板1の部分には、切り欠いた形状になっている切り欠き部7gが誘電体基板1に形成されている。この切り欠き部7gの全体に短絡用導体パターン7dを形成する必要はない。このような構造であるので、図23に示すRFIDタグは、パッチ導体パターン3,短絡導体7(短絡用導体パターン7d),接地導体パターン2を容易に、金属板又は金属膜により一体の導体パターンとして形成することができる。また、一体で形成された導体パターンをプリプレグなどの接着シートにより誘電体基板1に貼り付ける(接着する)ことにより、誘電体基板1にスルーホール等の加工を施さずに、簡便な方法でRFIDタグを構成することができる。また、誘電体基板1の側面に短絡導体7が剥き出しにならず、誘電体基板1の側面(特に、短絡導体7が形成された側面やその近傍の側面)に導体が接近しても、アンテナ性能の劣化を最小限に抑えられる。
図24に示すRFIDタグは、短絡導体7が短絡用導体パターン7eで構成されている。この短絡用導体パターン7eは、パッチ導体パターン3と接地導体パターン2とを短絡している。短絡用導体パターン7eが形成される誘電体基板1の部分には、切り欠いた形状になっている貫通口7h(言い換えると、誘電体基板1を貫通する貫通口7h)が誘電体基板1に形成されている。この貫通口7hの全体に短絡用導体パターン7eを形成する必要はない。このような構造であるので、誘電体基板1の側面に短絡導体7が剥き出しにならず、誘電体基板1の側面(特に、短絡導体7が形成された側面やその近傍の側面)に導体が接近しても、アンテナ性能の劣化を最小限に抑えられる。図24に係るRFIDタグの貫通口7h内の全面に短絡導体7の層を形成すると、図15に係るRFIDタグのスルーホール7aとほぼ等価になるので、図24に係るRFIDタグと図15に係るRFIDタグともほぼ等価の性能となる。また、図3、図4及びそれらに関連する実施の形態の記載で説明した通り、短絡導体7が細い方が、RFIDタグを小型化できるので、実施の形態1及びその変形例1に係るRFIDタグと図11及び12に係るRFIDタグよりも図13及び14、図16及び17、図22及び23に係るRFIDタグの方が小型化できる可能性がある。
図25に示すRFIDタグは、短絡導体7が短絡用導体パターン7eで構成されている。この短絡用導体パターン7eは、パッチ導体パターン3と接地導体パターン2とを短絡している。短絡用導体パターン7eが形成される誘電体基板1の部分には、切り欠いた形状になっている切り欠き部7gが誘電体基板1に形成されている。この切り欠き部7gの全体に短絡用導体パターン7dを形成する必要はない。このような構造であるので、図25に示すRFIDタグは、パッチ導体パターン3,短絡導体7(短絡用導体パターン7e),接地導体パターン2を容易に、金属板又は金属膜により一体の導体パターンとして形成することができる。また、一体で形成された導体パターンをプリプレグなどの接着シートにより誘電体基板1に貼り付ける(接着する)ことにより、誘電体基板1にスルーホール等の加工を施さずに、簡便な方法でRFIDタグを構成することができる。また、誘電体基板1の側面に短絡導体7が剥き出しにならず、誘電体基板1の側面(特に、短絡導体7が形成された側面やその近傍の側面)に導体が接近しても、アンテナ性能の劣化を最小限に抑えられる。また、図3、図4及びそれらに関連する実施の形態の記載で説明した通り、短絡導体7が細い方が、RFIDタグを小型化できるので、実施の形態1及びその変形例1に係るRFIDタグと図11及び12に係るRFIDタグよりも図13及び14、図16及び17、図22及び23に係るRFIDタグの方が小型化できる可能性がある。
図26に示すRFIDタグは、短絡導体7が短絡用導体パターン7bで構成されている。この短絡用導体パターン7bは、誘電体基板1a(1b)の側面に形成されており、パッチ導体パターン3と接地導体パターン2とを短絡している。ここで、誘電体基板1a(1b)は、少なくとも、短絡用導体パターン7bが配置された側面が湾曲形状である。この側面の湾曲形状は、誘電体基板1a(1b)の表面と当該側面とが成す辺と誘電体基板1a(1b)の裏面と当該側面とが成す辺とにそれぞれ丸みがあるとみてもよく、この丸みをコーナー部を側面から独立としたものとみなしてもよい。つまり、誘電体基板1a(1b)は、一主面(表面)、他の主面(裏面)、側面及びコーナー部からなることになる。なお、コーナー部を一主面(表面)や他の主面(裏面)の一部とみなしてもよい。この場合は、誘電体基板1a(1b)の一主面(表面)又は他の主面(裏面)の端部、詳しくは、少なくともパッチ導体パターン3の左領域側の端部に向かっての基板厚が徐々に薄くなっているともいえる。さらに、誘電体基板1a(1b)の湾曲形状の側面或いはコーナー部は、誘電体基板1a(1b)を基板厚方向に切り欠いた切り欠き部といってもよい。この切り欠き部に対して、前述の切り欠き部7f,7gは、誘電体基板1a(1b)を基板の横方向或いは縦方向に切り欠いた切り欠き部といえる。図26に示すRFIDタグに対して、切り欠き部7f,7gを併用してもよい。図26は、ICチップ6が穴部6aに挿入されたものが示されているが、誘電体基板1a(1b)には必ずしも穴部6aを形成する必要はない。
また、図26に係るRFIDタグは、図11及び12に係るRFIDタグと同様に、RFIDタグは導体パターンを容易に、金属板又は金属膜により一体の導体パターンとして形成することができる。一体で形成された導体パターンをプリプレグなどの接着シートにより誘電体基板1に貼り付ける(接着する)ことにより、誘電体基板1にスルーホール等の加工を施さずに、簡便な方法でRFIDタグを構成することができる。スルーホールを形成する場合と異なり、誘電体基板1の側面に短絡導体7(短絡用導体パターン7b)が配置されるので、誘電体基板1の側面(特に、短絡導体7が形成された側面やその近傍の側面)に導体が接近した場合、アンテナ性能が劣化するおそれがあるが、その場合は、RFIDタグ全体若しくは一部をモールドすることにより、アンテナ性能の劣化を最小限に抑えればよい。図26に係るRFIDタグは、誘電体基板1a(1b)のコーナー部に、短絡用導体パターン7bとパッチ導体パターン3の境界部分及び短絡用導体パターン7bと接地導体パターン2の境界部分が配置されるので、誘電体基板1a(1b)が膨張・収縮した場合でも導体パターンに掛かるストレス(負荷)を軽減することができ、さらに、導体パターンを導体箔(薄い金属板又は金属膜)で構成することにより、誘電体基板1a(1b)に巻き付つけやすい。例えば、パッチ導体パターンに載置されたICチップ6を穴部6a(図26)に挿入して、導体パターンの一端を固定してから他端を誘電体基板の裏面に固定するなどが巻きつけ方法が考えられる。なお、図26(c)などに記載されている誘電体基板1bのように、短絡用導体パターンが配置されない位置にもコーナー部を形成すると、RFIDタグの周囲をモールドしても、誘電体基板1a(1b)が膨張・収縮し、RFIDタグをモールドしているモールド材に対するストレスが緩和される。このために、誘電体基板の全ての辺にコーナー部を設けるとよりよいこといえる。
以下の実施の形態においては、短絡導体7をスルーホール7aで説明し、実施の形態1(変形例1及び2)で説明した全ての短絡導体7を適用可能であるが、説明の簡略化のために省略する。
実施の形態2.
この発明の実施の形態1について図27〜図32を用いて説明する。図27は実施の形態1に係るRFIDタグの構成図、図27(a)は誘電体基板の表面図、図27(b)は誘電体基板の線A−A’部分断面図である。実施の形態1では、スロット4を構成する第1のスロットがスロット4aのみで構成されている場合を説明したが、本実施の形態2では、第1のスロット4aが後述の第1のスロット4a2,第2のスロット4b,第3のスロット4cで構成されるRFIDタグに関して説明する。そして、ICチップ6の配置が実施の形態1ではインピーダンス整合の観点からパッチ導体パターン3の右領域に配置すること説明したが、インピーダンス整合以外にも、パッチ導体パターン3の右領域にIC
チップ6を配置することの利点を以下で説明する。
図27〜32において、4a2はスロット4の一部を構成する第1のスロット、4bは図27(a)において、第1のスロット4a2の上側で、第1のスロット4a2と連続して形成され、第1のスロット4a2と連続した部分が段切り(Stepped Cut)状で第1のスロット4a2の幅よりも狭い第2のスロット、4cは図27(a)において、第1のスロット4a2の下側で、第1のスロット4a2と連続して形成され、第1のスロット4a2と連続した部分が段切り(Stepped Cut)状で第1のスロット4a2の幅よりも狭い第3のスロットである。また、4b2は第2のスロット4bと屈曲部を介して連続した第2のスロット、4c2は第3のスロット4cと屈曲部を介して連続した第3のスロット、なお、スロット4bとスロット4b2と繋ぐ屈曲部は、スロット4bの一部としてもよいし、スロット4b2の一部としてもよい。同様に、スロット4cとスロット4c2と繋ぐ屈曲部は、スロット4cの一部としてもよいし、スロット4c2の一部としてもよい。屈曲部はスロット4をパッチ導体パターン3の外周側と反対側に曲げるものである。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図27〜32において、ICチップ6は、スロット4a2の中心に載置する必要はないが、電気接続部5と電気的に接続する必要があるので、ICチップ6をスロット4a2の中心からずらして載置する場合は、ICチップ6を載置する位置に合わせて電気接続部5のパターン形状を設計する必要がある。また、スロット4のパターンは、電気接続部5,スロット4a2,スロット4b,スロット4c,スロット4b2,スロット4c2の全てから構成されるとみてもよい。スロット4bとスロット4cはパッチ導体パターン3の外周に沿って延伸している。なお、第2のスロット4bと第3のスロット4cとの位置関係をICチップ6により説明すると、第2のスロット4bは、ICチップ6に対して第3のスロット4cと反対側の第1のスロット4a2と連続して形成されるといえ、逆に、第3のスロット4cは、ICチップ6に対して第2のスロット4bと反対側の第1のスロット4a2と連続して形成されるといえる。アンテナ面であるパッチ導体パターン3とICチップ6とのインピーダンス整合の調整は、スロット4全体の形状や寸法を変更して行なうので、第2のスロット4b(スロット4b2)と第3のスロット4c(スロット4c2)とのいずれか片方だけでスロット4を構成してもよいことはいうまでもない。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図28〜32を用いて、実施の形態2に係るRFIDタグが、パッチ導体パターン3を固定した状態から剥がす場合のICチップ6に掛かる負荷をより低減できる位置にICチップ6を配置し、さらに、パッチ導体パターンと誘電体基板の線膨張率の違いによるパッチ導体パターン3への負荷を減じることができることを説明する。図28は実施の形態2に係るRFIDタグの比較としてのRFIDタグの構成図、図28(a)は誘電体基板の表面図、図28(b)は誘電体基板の側面図で、設置面に固定されている状態、図28(c)は誘電体基板の側面図で、設置面に固定されている状態から剥がし始めた状態1、図28(c)は誘電体基板の側面図で、設置面に固定されている状態から剥がし始めた状態2、図29は実施の形態2に係るRFIDタグの比較としてのRFIDタグの構成図、図29(a)は誘電体基板の表面図、図29(b)は誘電体基板の側面図で、設置面に固定されている状態、図29(c)は誘電体基板の側面図で、設置面に固定されている状態から剥がし始めた状態1、図29(c)は誘電体基板の側面図で、設置面に固定されている状態から剥がし始めた状態2である。なお、図29に係るRFIDタグは、実施の形態1及びその変形例1,2で説明したスロット4と類似の形状である。
図28及び29において、21は誘電体基板1の中央付近にICチップ6が配置されたRFIDタグ、22はRFIDタグ21の誘電体基板1の中央付近に配置されたコ字状のスロット22、23はICチップ6と電気接続部5で接続される第1のスロット、24はスロット23と屈曲部を介して連続した第2のスロット、25はICチップ6に対して第2のスロット24と反対側でスロット23と屈曲部を介して連続した第3のスロット、26は誘電体基板1の中央よりも端部寄りにICチップ6が配置されたRFIDタグ、27はRFID21,RFID26が設置され、両面テープや接着剤などで固定される設置面である。両面テープや接着剤の図示は省略する。スロット22は、スロット23,スロット24,スロット25から構成される。また、図28及び29に記載のRFIDタグと実施の形態2に係るRFIDタグとの大きな違いは、スロット形状がICチップ6を接続した電気接続部5から離れるにつれても、図28及び29に記載のRFIDタグは、第1のスロット23の幅方向における開口幅の変化が殆ど無いという点である。なお、実施の形態2に係るRFIDタグにおいては、第1のスロット23に対応する部分には、第1のスロット4a2,第2のスロット4b又は第1のスロット4a2,第2のスロット4b,第3のスロット4cが対応するので、第1のスロット4a2に関しては、第1のスロット23と同様に幅方向における開口幅の変化が殆ど無い。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図28に示すRFID21を設置面から剥がす場合、図28(b)に示すように、RFIDタグ21に対し、誘電体基板1の端部から設置面27との接着力が解除される程度の力(図28における矢印方向の力)を掛けていくのだが、図28(c)に示すように、RFIDタグ21の中央付近に近づくにつれ、誘電体基板1の撓みが大きくなるので、ICチップ6やパッチ導体パターンに係る負荷が増大していく。そのために、図28に示すRFID21のICチップ6には大きな負荷が掛かり、故障の原因となる。また、ICチップ6自体に異常が生じない場合でも、ICチップ6と電気接続部5との電気的な接続に不良が生じ、RFIDタグとして動作しない又はRFIDリーダライタとの通信可能な距離が著しく短くなる恐れがある。
一方、図29に示すRFID26を設置面から剥がす場合、図29(b)に示すように、RFIDタグ21に対し、誘電体基板1の端部から設置面27との接着力が解除される程度の力(図29における矢印方向の力)を掛けていくのだが、図28に示すRFID21と同様、図29(c)に示すように、RFIDタグ21の中央付近に近づくにつれ、誘電体基板1の撓みが大きくなるが、ICチップがRFIDタグ21の中央付近から外れ、パッチ導体パターン3の端部に配置されているため、図29に示すRFID26のICチップ6には撓みによる負荷が図28に示すRFID21程は掛からない。このように、ICチップ6をパッチ導体パターン3(誘電体基板1)の端部に配置したほうが、RFIDタグを剥がす際のリスクが低いことが分かる。
次に、ICチップ6をパッチ導体パターン3(誘電体基板1)の端部に配置することのリスクとそのリスクの低減方法について図30〜32を用いて説明する。なお、図30〜32では、誘電体基板1が膨張した際について言及しているが、誘電体基板1が収縮した際に関しては言及していない。これは、収縮のエネルギーは、膨張のエネルギーの逆向きに力が掛かることになるので、図30及び31の矢印の向きが逆転するだけであり、負荷が掛かることには変わりないためである。図30は実施の形態2に係るRFIDタグの比較としてのRFIDタグにおけるスロット位置に対する負荷の違い示す模式図で、RFIDタグの端部の方が誘電体基板の膨張に対して負荷が大きいこと示す図である。図31は実施の形態1に係るRFIDタグの比較としてのRFIDタグにおけるスロット形状に対する負荷の違い示す模式図、図31(a)はスロットがパッチ導体パターンの端部よりにある方が誘電体基板の膨張に対して負荷が大きいこと示す図、図31(b)はスロットがパッチ導体パターンの端部から離れている方が誘電体基板の膨張に対して負荷が小さいこと示す図、図32は実施の形態2に係るRFIDタグの比較としてのRFIDタグにおけるスロット形状に対する負荷の違い示す模式図である。
一般的にRFIDタグの設置される環境は、温度変化が全く無いような環境である方が少ない。したがって、誘電体基板を使用したRFIDタグは、パッチ導体パターンや接地導体パターンに使用される導体と誘電体基板との線膨張率の違いよる影響を受け易い。具体的には、RFIDタグの周りの温度が上昇することにより、図30に示すように、誘電体基板1は膨張するが、導体は誘電体基板1程、膨張しないので導体に負荷が掛かる。また、誘電体基板1の膨張は、中心付近から基板端部に向かって徐々に大きなものになっていくために、誘電体基板1の中心付近と比較して基板端部の方が、導体に掛かる負荷が大きくなる。このため、パッチ導体パターン3を形成するスロット22が基板端部にある場合は、中心付近より大きな負荷がスロットに掛かるので、ICチップ6やICチップ6と電気的に接続された部分のパッチ導体パターン3(電気接続部5)にも大きな負荷が掛かってしまい、前述の設置面から剥がす場合のリスクを回避できたとしても耐環境性の面で脆弱性を呈してしまう。したがって、設置面から剥がす場合のリスクと誘電体基板と導体の線膨張率の違いによるリスクをトレードオフした位置にICチップを配置する必要がある。つまり、RFIDタグに必要とされる耐環境性を維持できる程度にICチップをパッチ導体パターンの端部に配置する必要がある。
さらに、図31及び32を用いて、ICチップだけでなく、スロット22の屈曲部の耐環境性を向上させる方法について説明する。図30ではICチップ6の配置に関して説明したが、ICチップ6は、パッチ導体パターン3の端部であってもパッチ導体パターン3の隅部に配置されるわけでないので、図31(a)に示すように、誘電体基板1の上下方向に膨張しようとする力は相互に打ち消されるので、ICチップ6(電気接続部5)に大きく働く負荷は、図31上では右側方向、つまり、ICチップ6に最寄りの誘電体基板1の端部(辺)側方向に膨張しようとする力である。しかし、スロット22は、パッチ導体パターン3の隅部(図31上では右上隅と右下隅)にもパターンを有しているので、ICチップ6(電気接続部5)が誘電体基板1の膨張による影響に対して必要とされる耐性を保持できる位置にICチップ6を配置したとしても、スロット22の屈曲部からパッチ導体パターン3の外周に向かってクラックが入ってしまう可能性やそのクラックによりパッチ導体パターン3が破断してしまう可能性がある。
そこで、ICチップ6(電気接続部5)が誘電体基板1の膨張による影響に対して必要とされる耐性を保持できる限界の位置にICチップ6を配置しつつ、パッチ導体パターン3の隅部に掛かる負荷が比較的小さいくなる位置にスロットの屈曲部を配置する必要がある。図31(b)に示すRFIDは、図27に示されるRFIDタグと同等の形状を成しており、第1のスロット4a2よりも開口幅が小さい第2のスロット4b,4b2と第3のスロット4c,4c2とが、スロット4a2がそのまま延伸してくるよりも、より誘電体基板1(パッチ導パターン3)の内側に配置され、屈曲しているので、図31(a)に示すRFIDタグよりも、誘電体基板1の膨張の影響を受けにくい。なお、図31(a)に示すスロット形状から図31(b)に示すスロット形状に変更した変更した場合、スロット形状以外の条件が同じであれば、スロットの全長は、図31(b)に示すRFIDタグの方が長くなるが、ICチップ6がパッチ導体パターン3の端部(右領域)に配置されているので、スロット全長を長くするための調整しろとなる領域がパッチ導体パターン3上に確保されている。
図32は、図31(a)に示すRFIDタグと図31(b)に示すRFIDタグとを重ね合わせた模式図である。図31(a)に示すRFIDタグのスロット22は点線で示し、図31(a)に示すRFIDタグのスロット4は実線で示している。また、スロット22のうち、スロット4と重複していない領域を斜線で網掛けをしている。また、図32の一点鎖線は、スロット22とスロット4との幅方向における中心軸が一致していることを示している。図32から図31(b)に示すRFIDタグの屈曲部の隅部と誘電体基板の隅部との距離αが図31(a)に示すRFIDタグの屈曲部の隅部と誘電体基板の隅部との距離βがよりも距離γ分(網掛け)だけ長いことが分かり、図31(b)に示すRFIDタグの方が、よりパッチ導体パターン3の中心側に屈曲部の隅部が配置されることが分かる。なお、図31(b)に示すRFIDタグの第1のスロット4a2と第2のスロット4b(第3のスロット4c)との段差部分が生じ、段切り状になっているので、図31(a)に示すRFIDタグの第1のスロット23よりも複雑な形状になっているので、誘電体基板1の膨張による影響が多少はある。しかし、前述の通り、パッチ導体パターン3の隅部(図31及び9上では右上隅と右下隅)に比べて影響が少ないため、大きな問題とはならない。RFIDタグの第1のスロット4a2と第2のスロット4b(第3のスロット4c)との段差部分がICチップ6近傍にあればあるほど、誘電体基板1の膨張による影響を受けにくくなる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3について図33及び34を用いて説明する。図33は実施の形態3に係るRFIDタグの構成図、図33(a)は実施の形態3に係るRFIDタグの比較としてのRFIDタグの構成図、図33(b)は誘電体基板の一部の表面図、図34は実施の形態3に係るRFIDタグの構成図、図34(a)は実施の形態3に係るRFIDタグの比較としてのRFIDタグの構成図、図34(b)は誘電体基板の一部の表面図である。図33及び34において、28はRFIDタグ、29はRFIDタグ28の屈曲部がない長細状のスロット、30はRFIDタグ、31はRFIDタグ30のパッチ導体パターン3の端部でパッチ導体パターン3の外周よりも内側に形成されたスロット、32はスロット31の一部を構成する第1のスロット、33は図33(b)において、第1のスロット32の上側で、第1のスロット32と連続して形成され、第1のスロット32と連続した部分が段切り(Stepped Cut)状で第1のスロット32の幅よりも狭い第2のスロットである。スロット29は、実施の形態1(変形例1)に係るスロット4aのみで構成されるスロット4と類似の構造である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
34は図33(b)において、第1のスロット32の下側で、第1のスロット32と連続して形成され、第1のスロット32と連続した部分が段切り(Stepped Cut)状で第1のスロット32の幅よりも狭い第3のスロット、35はRFIDタグ、36はRFIDタグ35のパッチ導体パターン3の端部でパッチ導体パターン3の外周よりも内側に形成されたスロット、37はスロット4の一部を構成する第1のスロット、38は図34(b)において、第1のスロット37の上側で、第1のスロット37と連続して形成され、第1のスロット37と連続した部分が段切り(Stepped Cut)状で第1のスロット37の幅よりも狭い第2のスロット、39は図34(b)において、第1のスロット37の下側で、第1のスロット37と連続して形成され、第1のスロット37と連続した部分が段切り(Stepped Cut)状で第1のスロット37の幅よりも狭い第3のスロットである。また、40は第2のスロット38と屈曲部を介して連続した第2のスロット、41は第3のスロット39と屈曲部を介して連続した第3のスロット、なお、スロット38とスロット40と繋ぐ屈曲部は、スロット38の一部としてもよいし、スロット40の一部としてもよい。同様に、スロット39とスロット41と繋ぐ屈曲部は、スロット39の一部としてもよいし、スロット41の一部としてもよい。屈曲部はスロット36をパッチ導体パターン3の外周側と反対側に曲げるものである。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
実施の形態2では、スロットの幅方向を短くすることにより屈曲部(スロットの隅部)を誘電体基板(パッチ導体パターン)の隅部から遠ざけたRFIDタグに関して説明してきたが、本発明に係るRFIDタグの適用範囲は、屈曲部を有するものに限らないことを図33及び11により説明する。図33(a)に示されたRFIDタグのように屈曲部を有していないスロットであっても、誘電体基板1(パッチ導体パターン3)の隅部にスロット29のパターンが延伸してくれば、従前から述べてきた影響がスロット29のパターンの両端部、特に、パッチ導体パターン3の隅部よりのスロット29における隅に生じ、RFIDタグ28のパッチ導体パターン3の信頼性が低下する可能性がある。そこで、図33(b)に示されたRFIDタグように、スロット31を第1のスロット32,第2のスロット33,第3のスロット34とで構成することにより、スロット29よりも第2のスロット33,第3のスロット34がパッチ導体パターン3の隅部から遠ざかるので、従前から述べてきた影響を減じることができる。ただし、RFIDタグ28とRFIDタグ30とのインピーダンスを等価にするために、スロット31の長さ方向の長さが延びる場合があるので、スロット29よりも長さ方向の長さが長くなってしまったり、パッチ導体パターン3からはみ出してしまったりする可能性がある。スロット29よりも長くなるということは、より誘電体基板1(パッチ導体パターン3)の隅部にスロットのパターンが延伸してくることになり、スロットを第1のスロット,第2のスロット,第3のスロットで構成する意味が無くってしまう。この場合は、図34(b)に示されるRFIDタグのようにスロット36に屈曲部を設けることで対処すればよく、屈曲部の位置が図34(a)(図33(a))に示されるRFIDタグの端部の位置よりもICチップ6側に寄るか、同じ位置に形成すればよい。つまり、図34(b)に示す長さM1が図34(a)に示す長さL1以上、図34(b)に示す長さM2が図34(a)に示す長さL2以上であればよい。なお、長さL1=長さL2,長さM1=長さM2である必要ない。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4について図35を用いて説明する。図35は実施の形態4に係るRFIDタグの構成図、図35(a)は比較のための実施の形態2及び3に係るRFIDタグの構成図、図35(a)は誘電体基板の表面図である。図35おいて、42はRFIDタグ、43はパッチ導体パターン3の端部でパッチ導体パターン3の外周よりも内側に形成されたスロット、44はスロット43の一部を構成する第1のスロット、45は図35(b)において、第1のスロット43の上側で、第1のスロット43と連続して形成され、第1のスロット43と連続した部分の片側が段切り(Stepped Cut)状で第1のスロット43の幅よりも狭い第2のスロット、46は図35(b)において、第1のスロット43の下側で、第1のスロット43と連続して形成され、第1のスロット43と連続した部分の片側が段切り(Stepped Cut)状で第1のスロット43の幅よりも狭い第3のスロットである。また、47は第2のスロット43と屈曲部を介して連続した第2のスロット、48は第3のスロット46と屈曲部を介して連続した第3のスロット、なお、スロット45とスロット47と繋ぐ屈曲部は、スロット45の一部としてもよいし、スロット47の一部としてもよい。同様に、スロット46とスロット48と繋ぐ屈曲部は、スロット46の一部としてもよいし、スロット48の一部としてもよい。屈曲部はスロット4,スロット43をパッチ導体パターン3の外周側と反対側に曲げるものである。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
実施の形態2及び3では、図32のように、スロットの幅方向の長さにおける中心軸を一致させてスロットの開口幅を第2のスロット4b(第3のスロット4c)の第1のスロット4a2と連続した部分が段切り(Stepped Cut)状で第1のスロット4a2の幅よりも狭くなるように設計していたが(図35(a))、図35(b)に示すRFIDタグのスロット43のように、第2のスロット45(第3のスロット46)の第1のスロット43と連続した部分の片側が段切り(Stepped Cut)状で第1のスロット43の幅よりも狭くなるように設計しても、実施の形態2及び3に係るRFIDタグと同等若しくはそれ以上効果が期待できる。それ以上の効果とは、RFIDタグ42の屈曲部の方が、RFIDタグ8の屈曲部よりも、パッチ導体パターン3の隅部から遠ざけることができる為である。また、第1のスロット4a2において幅方向の長さにおける中心軸をずらしてスロットの開口幅を第2のスロット4b(第3のスロット4c)の第1のスロット4a2と連続した部分が段切り(Stepped Cut)状で第1のスロット4a2の幅よりも狭くなるように設計してもよい。
実施の形態5.
この発明の実施の形態5について図36及び37を用いて説明する。図36は実施の形態5に係るRFIDタグの構成図、図37は実施の形態5に係るRFIDタグの構成図である。図36及び37において、47はRFIDタグ、4x,4x2はパッチ導体パターン3の端部でパッチ導体パターン3の外周よりも内側に形成されたスロット、48は第2のスロット4bと屈曲部を介して連続し、誘電体基板1の中心軸(縦方向)よりも延伸した第2のスロット、49は第3のスロット4cと屈曲部を介して連続し、誘電体基板1の中心軸(縦方向)よりも延伸した第3のスロット、なお、スロット4bとスロット48と繋ぐ屈曲部は、スロット4bの一部としてもよいし、スロット48の一部としてもよい。同様に、スロット4cとスロット49と繋ぐ屈曲部は、スロット4cの一部としてもよいし、スロット49の一部としてもよい。50はRFIDタグ、51は第2のスロット48と第2の屈曲部を介して連続した第2のスロット、52は第3のスロット49と第2の屈曲部を介して連続した第3のスロット、なお、スロット48とスロット51と繋ぐ第2の屈曲部は、スロット48の一部としてもよいし、スロット51の一部としてもよい。同様に、スロット49とスロット52と繋ぐ第2の屈曲部は、スロット49の一部としてもよいし、スロット52の一部としてもよい。屈曲部はスロット4x,スロット4x2をパッチ導体パターン3の外周側と反対側に曲げるものである。第2の屈曲部はスロット4x2をパッチ導体パターン3の外周側と反対側に曲げるものである。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
実施の形態2〜4では、図35(a)のようにスロットが誘電体基板1の縦方向の中心軸で分断される半分の面積内(右領域)に設けられているRFIDタグを説明してきたが、実施の形態5では、実施の形態1の記載事項と同様に、スロットが誘電体基板1の縦方向の中心軸で分断される半分の面積内から出たRFIDタグを図36(スロット4x)及び図37(スロット4x2)により説明する。これまで、RFIDタグのスロットの全長がICチップ6とパッチ導体パターン3とのインピーダンス整合を取るため、長くなる可能性があることを説明してきたが、その場合は、図36に示されるRFIDタグの第2のスロット48及び第3のスロット49のように、誘電体基板1の中心軸(縦方向)を超えて延伸させるとよい。言い換えること、本発明に係るRFIDタグは、図31(b)に係る説明と同様にICチップ6がパッチ導体パターン3の端部に配置されているので、スロット全長を長くするための調整しろとなる領域がパッチ導体パターン3上に確保されているともいえる(スロット4x)。また、第2のスロット48(第3のスロット49)がパッチ導体パターン3からはみ出してしまう可能性がある場合は、図37に示されるRFIDタグのように、第2の屈曲部を設けて、第2のスロット51(第3のスロット52)を形成するとよい。
最後に、本発明に係る図面や図面間では、比較対象として挙げているRFIDタグのスロット形状が違う場合やスロット位置が違う場合でも、開口幅などを同寸法や同形状のスロットとして表示しているものがあるが、これは比較を容易にするために行っていることで、実際は、誘電体基板の寸法や種類、ICチップの種類、アンテナパターン(パッチ導体パターン)の形状や寸法が一定である場合は、スロット形状が違う場合やスロット位置が違う場合は、同寸法や同形状のスロットにはならない。言い換えると、同寸法や同形状にすると、ICチップとアンテナパターンとの整合が取れない。逆に、誘電体基板の寸法や種類、ICチップの種類、アンテナパターン(パッチ導体パターン)の形状や寸法を変更すれば、同寸法や同形状のスロットを形成することができる可能性もある。また、スロットに形成する段切り状の段差を複数形成して、スロットの開口幅を段階的に縮小させてもよいし、スロットに形成する段切り状の段差をテーパ状にして、スロットの開口幅を徐々に縮小させてもよい。さらに、ICチップから伸びるスロットの片方の端部にだけ、本発明に係るスロットパターンを施してもよい。つまり、第1のスロットと第2のスロットとだけでスロットを構成することになり、スロットの外形が凸形状又は凸状の先端に屈曲部を介したL字状の延長部を有する形状になる。
次に、電波を送受信するICチップ6の保護及び、ICチップ6の電気的接続部分に対する防錆のために、誘電体基板に保護カバー(図示なし)を形成してもよい。保護カバーを形成により、ICチップ6の破損防止、短絡導体7の電気的接続個所の防錆が図れるので、信頼性を向上できる。本願発明に係るRFIDタグは、接地導体パターンと誘電体基板の表面に設けたスロットを有するパッチ導体パターン(放射素子)の外形を同一とし、アンテナの実効放射面積を拡大し、アンテナ放射効率改善が図ることができ、さらに、RFIDタグを高性能化(アンテナ放射効率改善)することができる。なお、本願発明に係るRFIDタグの図面は、接地導体パターンとパッチ導体パターン(放射素子)の外形が同じものを記載している。
この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明に係るRFIDシステムの基本構成図である。 この発明に係るRFIDタグの基本形の説明図である。 この発明に係るRFIDタグの基本形の説明図である。 この発明に係るRFIDタグのパッチ導体パターン上におけるスロット給電の位置を変更した際のインピーダンスの変化を示した説明図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグのスロット拡大図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態2に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態2に係るRFIDタグの比較としてのRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態2に係るRFIDタグの比較としてのRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態2に係るRFIDタグの比較としてのRFIDタグにおけるスロット位置に対する負荷の違い示す模式図である。 この発明の実施の形態2に係るRFIDタグの比較としてのRFIDタグにおけるスロット形状に対する負荷の違い示す模式図である。 この発明の実施の形態2に係るRFIDタグの比較としてのRFIDタグにおけるスロット形状に対する負荷の違い示す模式図である。 この発明の実施の形態3に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態3に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態4に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態5に係るRFIDタグの構成図である。 この発明の実施の形態5に係るRFIDタグの構成図である。
符号の説明
1…誘電体基板、2…接地導体パターン、3…パッチ導体パターン、4…スロット、
4a…第1のスロット、4a2…第1のスロット、4b…第2のスロット、
4c…第3のスロット、4b2…第2のスロット、4c2…第3のスロット、
4b3…第2のスロット、4c3…第3のスロット、4b4…第2のスロット、
4c4…第3のスロット、4x…スロット、4x2…スロット、5…電気接続部、
6…ICチップ、6a…穴部、7…短絡導体、7a…スルーホール、
7b…短絡用導体パターン、7c…短絡用導体パターン、7d…短絡用導体パターン、
7e…短絡用導体パターン、7f…切り欠き部、7g…切り欠き部、7h…貫通口、
8…RFIDタグ、9…RFIDリーダライタ、10…アンテナ部、11…アナログ部、
12…A/D変換部、13…電源制御部、14…メモリ部、15…復調部、
16…制御部、17…変調部、18…ディジタル部、19…D/A変換部、
20…ダミーパッド部、21…RFIDタグ、22…スロット、23…第1スロット、
24…第2のスロット。25…第3のスロット、26…RFIDタグ、27…設置面、
28…RFIDタグ、29…スロット、30…RFIDタグ、31…スロット、
32…第1のスロット、33…第2のスロット、34…第3のスロット、
35…RFIDタグ、36…スロット、37…第1のスロット、38…第2のスロット、
39…第3のスロット、40…第2のスロット、41…第3のスロット、
42…RFIDタグ、43…スロット、44…第1のスロット、45…第2のスロット、
46…第3のスロット、47…RFIDタグ、48…第2のスロット、
49…第3のスロット、50…RFIDタグ、51…第1のスロット、
52…第2のスロット。

Claims (6)

  1. 一主面、他の主面、側面を有し、切り欠き部が形成された誘電体基板と、この誘電体基板の一主面に形成されたパッチ導体パターンと、前記誘電体基板の他の主面に形成された接地導体パターンと、この接地導体パターンと前記パッチ導体パターンとを短絡し、前記切り欠き部に配置された短絡導体と、前記パッチ導体パターンの中心に対し、前記切り欠き部と反対側の前記パッチ導体パターンに形成された長細状のスロットと、長細状のスロットの幅方向に対向する二辺にそれぞれ電気的に接続され、前記パッチ導体パターンの中心に対し、前記切り欠き部と反対側の前記パッチ導体パターンの外周寄り配置されたICチップとを備え、前記長細状のスロットは、少なくとも片方の端部に屈曲部を有し、前記短絡導体側へ延伸することを特徴とするRFIDタグ。
  2. 前記誘電体基板の切り欠き部は、前記誘電体基板を貫通する貫通口である請求項1に記載のRFIDタグ。
  3. 前記長細状のスロットは、前記短絡導体側に延伸した端部に第2の屈曲部を有する請求項1又は2に記載のRFIDタグ。
  4. 一主面、他の主面、側面を有し、切り欠き部が形成された誘電体基板と、この誘電体基板の一主面に形成されたパッチ導体パターンと、前記誘電体基板の他の主面に形成された接地導体パターンと、前記切り欠き部は前記誘電体基板の側面を切り欠いた形状、又は、前記誘電体基板を貫通する貫通口であって、前記切り欠いた形状又は貫通口に配置され、前記接地導体パターンと前記パッチ導体パターンとを短絡する短絡導体と、前記パッチ導体パターンの中心に対し、前記切り欠き部と反対側の前記パッチ導体パターンに形成された長細状のスロットと、長細状のスロットの幅方向に対向する二辺にそれぞれ電気的に接続されたICチップとを備え、前記パッチ導体パターンの中心に対し、前記切り欠き部と反対側の前記パッチ導体パターンの外周寄りにおける前記スロットの辺が、前記ICチップから離間するにつれ、前記スロットの幅方向における開口幅が段階的又は徐々に縮小し、前記パッチ導体パターンの外周から遠ざかったことを特徴とするRFIDタグ。
  5. 前記長細状のスロットは、少なくとも片方の端部に屈曲部を有し、前記短絡導体側へ延伸した請求項4に記載のRFIDタグ。
  6. 前記長細状のスロットは、前記短絡導体側に延伸した端部に第2の屈曲部を有する請求項5に記載のRFIDタグ。
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