JP4739579B2 - 内分泌攪乱物質の高感度検出方法、及びこれを適用した内分泌攪乱物質の高感度検出装置 - Google Patents

内分泌攪乱物質の高感度検出方法、及びこれを適用した内分泌攪乱物質の高感度検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内分泌攪乱物質の高感度検出方法、及びこれを適用した内分泌攪乱物質の高感度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、人を含む生物の正常な内分泌系の活性に変動を及ぼす外因性内分泌攪乱化学物質による環境汚染の実態が明らかになり、大きな波紋を呼んでいる。内分泌攪乱作用を示す化学物質については、その全てが明らかとなっているわけではないが、環境ホルモンと総称され、その物質が及ぼす細胞レベルでの作用や、個体としての人体への影響に関する研究が種々行われている。その中でも、ダイオキシン類やビスフェノールAの毒性については、発癌性、生殖毒性、催奇形成等、人の健康への影響が懸念されており、これらのダイオキシン類やビスフェノールA等(以下、ダイオキシン類等と呼ぶ)の化学物質による環境汚染の現状を正しく把握し、評価することが早急に迫られている。
【0003】
しかしながら、大気中、土壌中、食品中及び水中等に存在するダイオキシン類に代表される内分泌攪乱物質に対する測定は、従来、これらの物質の測定が殆ど行われることがなかったことに加え、含有量が微量であり、しかも、多種多様の共存物質が存在しているため、環境汚染物質であるダイオキシン類等に対して、精度のよい正確な測定を迅速且つ簡易に行うことができる測定方法は未だ確立していないのが現状である。1997年に厚生省(現厚生労働省)から、「廃棄物処理におけるダイオキシン類標準測定マニュアル」が示され、同年、環境庁(現環境省)から、「有害大気汚染物質測定方法マニュアル」が示されているが、これらの方法では、測定対象試料に応じた最適なサンプリング法と、測定用試料溶液中の目的物質の含有量を増加させるためや、共存物質を取り除くため等を目的とする前処理法によって予め処理を施した後、同定及び定量をガスクロマトグラフィー/質量分析計(GC/MS)で測定するとしている。このように、従来の方法は、特殊なサンプリング装置や煩雑な前処理を要するため、測定に長時間かかり、しかも高価で大型の測定装置を必要とし、内分泌攪乱物質に対して迅速で、簡易且つ安価で、しかも精度及び正確さにおいて満足できる測定値が得られる分析方法の確立が切望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、低濃度の、多くの共存物質を含む測定用試料溶液に対し、大型の装置や煩雑な前処理をすることなく、迅速に、簡易且つ安価に、しかも、充分に満足できる精度及び正確さで測定することが可能な内分泌攪乱物質の高感度検出方法、及びこれを適用した内分泌攪乱物質の高感度検出装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、下記の本発明によって達成される。即ち、本発明は、目的とする内分泌攪乱物質を含む測定用試料溶液をフロー型カラム電極のカラム充填材中に流し、該カラム充填材に上記内分泌攪乱物質が捕捉される際に生じる変化量を電気化学的に測定する内分泌攪乱物質の高感度検出方法において、上記変化量が、カラム充填材に修飾された抗体の抗原結合部位への抗原抗体反応による内分泌攪乱物質の結合に付随した酵素触媒反応に起因する電流値であることを特徴とする内分泌攪乱物質の高感度検出方法である。この場合の好ましい形態は、上記において、カラム充填材中に測定用試料溶液を流す前に予め目的とする内分泌攪乱物質を酵素で修飾するための処理を行う内分泌攪乱物質の高感度検出方法である。
【0006】
又、本発明の別の好ましい形態は、目的とする内分泌攪乱物質を含む測定用試料溶液をフロー型カラム電極のカラム充填材中に流し、該カラム充填材に上記内分泌攪乱物質が捕捉される際に生じる変化量を電気化学的に測定する内分泌攪乱物質の高感度検出方法において、目的とする内分泌攪乱物質の標準試料を酵素で修飾して測定用試料溶液中に特定量混合して得られる混合液をカラム充填材中に流し、カラム充填材に修飾された抗体の抗原結合部位に目的とする内分泌攪乱物質を抗原抗体反応によって結合させ、その際の内分泌攪乱物質に修飾された酵素の酵素触媒反応に起因する電流値を電気化学的に測定した測定値と、同様にして標準試料のみを流した場合における電流値との差分から、測定用試料溶液中における目的とする内分泌攪乱物質を算出することを特徴とする内分泌攪乱物質の高感度検出方法である。
【0007】
更に、本発明の別の好ましい形態は、目的とする内分泌攪乱物質を含む測定用試料溶液をフロー型カラム電極のカラム充填材中に流し、該カラム充填材に上記内分泌攪乱物質が捕捉される際に生じる変化量を電気化学的に測定する内分泌攪乱物質の高感度検出方法において、目的とする内分泌攪乱物質を含む測定用試料溶液を抗体が修飾されたカラム充填材中に流して、内分泌攪乱物質を抗体の抗原結合部位に結合させて捕捉した後、更に、上記カラム充填材中に、上記内分泌攪乱物質の異なる部位に結合する抗原結合部位を有する酵素を修飾した抗体を含む液を流し、該カラム充填材に捕捉された上記内分泌攪乱物質への上記酵素修飾抗体の抗原抗体反応による結合に付随した酵素触媒反応に起因する電流値を電気化学的に測定し、測定用試料溶液中における目的とする内分泌攪乱物質を検出することを特徴とする内分泌攪乱物質の高感度検出方法である。
【0008】
更に、本発明の別の好ましい形態は、上記いずれかに記載の内分泌攪乱物質の高感度検出方法を適用したことを特徴とする内分泌攪乱物質の高感度検出装置である。かかる装置によれば、測定前に、測定用試料溶液中における目的物質の含有量を装置の検出下限以上に高めたり、共存物質の影響を除くために、溶媒抽出や蒸留といった煩雑な前処理操作を行う必要のあった従来の方法に比べて、これらの煩雑な前処理を行うことなしに、単にフロー型カラム電極のカラム充填材中に測定用試料溶液を流すだけで、多くの共存物質の中から目的物質を選択的に濃縮且つ検出できるので、結果として、分析時間の飛躍的な短縮の実現が可能となる。更にこれに留まらず、従来の方法に比べて格段に装置の小型化、簡易化をすることができ、更には携帯化も可能であるため、多種多様な共存物質の存在下で微量な内分泌攪乱物質をサンプリングと同時に検出することが可能であり、従来できなかった現場分析ができるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
本発明者らは、上記従来技術の課題を解決すべく鋭意検討の結果、環境汚染物質である内分泌攪乱物質の測定に、抗原抗体反応を利用する免疫測定法と、その検出手段として電気化学的な手段とを組み合わせれば、微量の環境汚染物質を対象とした直接分析が可能となることを見出して本発明に至った。即ち、本発明者らは、上記のような抗原抗体反応で捕捉される環境汚染物質の比較的多くのものは電気化学的に活性な分子であり、これらの分子が存在すると直接電極で酸化或いは還元して、それが電流値に反映される点に着目し、かかる現象を内分泌攪乱物質の検出に利用することを試みた。
【0010】
この結果、検出手段としてフロー型カラム電極を用い、電極のカラム充填材に電極としても機能するものを用い、該カラム充填材に目的とする内分泌攪乱物質に対する抗体を修飾しておき(以下、抗体修飾カラム電極と呼ぶ)、該充填材中に目的物質を含む測定用試料溶液を流すことで、上記抗体の抗原結合部位に抗原抗体反応によって目的とする内分泌攪乱物質を結合させて捕捉し、その際の抗原抗体反応に起因する電気化学的な信号をカラム電極で測定できるように構成すれば、特別の濃縮操作や分離操作といった前処理を施すことなく、測定用試料溶液の内分泌攪乱物質を直接検出することが可能であることがわかった(図1参照)。かかる方法によれば、フロー型カラム電極のカラム充填材中に測定用試料溶液を流すだけで、多種多様な共存物質の中から目的とする内分泌攪乱物質が選択的に且つ迅速に捕捉されて濃縮され、これと同時に捕捉された内分泌攪乱物質の検出が可能となる。
【0011】
更に、環境汚染物質としての内分泌攪乱物質は、希薄な濃度で水中等に含有されており、又、上記した電気化学的な信号は一過性のものであり、その信号強度は実分析レベルを考えた場合には、充分とは言い難い点があった。そこで、より確実に、カラム充填材に修飾した抗体の抗原結合部位に内分泌攪乱物質が捕捉されるようにし、内分泌攪乱物質を効率よく濃縮し、信号強度を実分析レベルにおいても充分なものとする工夫について種々検討を行った。この結果、下記の方法が有効な手段となり得ることがわかった。
【0012】
第1の方法としては、測定用試料溶液をカラム充填材中に流す前に、予め、目的とする内分泌攪乱物質を酵素で修飾するための処理を行う方法(以下、酵素修飾法と呼ぶ)が挙げられる。このようにして抗体修飾カラム電極に測定用試料溶液を流せば、酵素修飾された内分泌攪乱物質が抗体に捕捉される結果、酵素反応による信号の増幅効果が得られ、従来では検出することが困難であった微量の内分泌攪乱物質に対する検出が容易となる。この結果、内分泌攪乱物質の検出において、測定精度及び正確さの向上が図れる。
【0013】
第2の方法も、上記の酵素修飾法と同様に酵素を用いるが、下記に説明するように、間接的に検出する方法である。第2の方法では、測定用試料溶液中に標準試料として酵素修飾した既知濃度の目的物質を混合し、この混合液を抗体修飾カラム電極に流す。すると、試料水中に存在する目的物質(酵素修飾なし)と標準物質(酵素修飾された目的物質)がカラム電極上の抗体に競合的に捕捉されることが生じるが、測定信号は、標準物質からの酵素触媒電流のみとなる。そして、標準試料のみを用いた場合の電流信号から、上記の測定対象物を含んだ状態での電流信号との差分(減少信号)を求め、いわゆる逆検出を行う(図2参照)。即ち、図2中にグラフで示したように、第2の方法の場合は、試料溶液中に含有されている測定対象の目的物質が少ない程、測定される電流値の絶対値は大きくなる。このため、上記第2の方法では、上記第1の酵素修飾法や、次に述べる第3の方法と比較して希薄溶液に対する高感度測定は難しいものとなる。しかしながら、例えば、第3の方法で必須となる所謂2次抗体を使用できない測定対象物質に対しては有効な方法となり得る。
【0014】
下記に説明する第3の方法を用いれば、検出感度をより向上させることが可能となる。第3の方法では、測定用試料溶液を抗体修飾カラム電極に流すことで、抗原抗体反応によって目的物質を捕捉させた後、更に目的物質の異なる部位に結合する別の抗体(以下、2次抗体と呼ぶ)を流す。この2次抗体は、酵素で修飾しておく。このようにすれば、カラム電極上に捕捉された測定対象物質の量に等しい量の酵素が、カラム電極上に捕捉されることになる(図3参照)。この結果、得られる信号はこの酵素触媒電流信号となるので感度の向上が達成される。図3中にグラフで示したように、この場合は、上記第2の方法の場合と異なり、試料溶液中に含有されている測定対象の目的物質の量に応じて測定される電流値は増大するため、第2の方法に比較して高い感度が得られる。
【0015】
上記した第1〜3の方法において使用する酵素としては、酵素の基質、生産物、或いはその酵素と電極間の電子移動を媒介する電子伝達メディエーターが電気化学的に活性であれば、いずれのものも利用できる。具体的には、例えば、グルコースオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、コリンエステラーゼ、カタラーゼ、ウレアーゼ、パーオキシダーゼ、クロロパーオキシダーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ等が挙げられる。更に、2酵素をカップルした、例えば、アルカリフォスファターゼ+グルコースデヒドロゲナーゼ、アルカリフォスファターゼ+チロシナーゼ、オリゴサッカライドデヒドロゲナーゼ+ラッカーゼ等も使用することができる。
【0016】
次に、本発明で使用する抗体修飾カラム電極の構成について詳細に説明する。先ず、本発明の内分泌攪乱物質の高感度検出方法において検出可能な内分泌攪乱物質としては、抗原抗体反応によってカラム電極に捕捉され、その際に生じる電気化学的信号の変化量を計測し得るものであれば、いずれの環境汚染物質も測定対象となり得る。例えば、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸又はダイオキシン、ビスフェノールA、エストロゲン、及びエストラジオール等の物質は、電気化学的に活性であるため、これらの物質を測定対象とする場合には、抗原抗体反応によって電極上に捕捉させるだけで電気化学的に検出をすることが可能である。これに対し、電気化学的に活性でない物質を測定対象とする場合においては、抗原抗体反応により電極上に捕捉し、更に、上記に列挙したような酵素の信号増幅機能を利用することで、電気化学的信号の変化量の計測を可能とできる。勿論、先に挙げたような電気化学的に活性である物質を対象とする場合においても、酵素の信号増幅機能を使えば、更なる高感度検出が可能となる。
【0017】
本発明において検出可能な内分泌攪乱物質としては、具体的には、例えば、ダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニール類(PCB)、ヘキサクロロベンゼン、ペンタクロロフェノール(PCP)、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、アトラジン、アラクロール、シマジン、ヘキサクロロシクロヘキサン、エチルパラチオン、カリバリル、クロルデン、p,p’−ジクロルジフェニルトリクロルエタン(DDT)、ジクロルジフェニルジクロルエチレン(DDE)、p,p’−ジクロルジフェニルジクロルエタン(DDD)、アルドリン、エンドリン、ディルドリン、エンドスルファン(ベンズエピン)、ヘプタクロリル、ヘプタクロルエポキサイド、メソミル、トキサフェン、ビスフェノールA、ベンゾ(a)ピレン、2,4−ジクロロフェノール、アルディカーブ、ベノミル、メトリブジン、ビテロジェニン、エストラジオール、エストロゲン等が挙げられる。
【0018】
カラム電極としては、測定対象となるこれらの物質(抗原)を抗原抗体反応によって捕捉することができる抗体を適宜に選択し、かかる抗体をカラム電極の充填材に修飾した抗体修飾カラム電極を用いる。修飾する抗体としては、1種類であってもよいが、異なる種類の抗体を修飾した複数のカラム電極を連結することで、同時に多種類の物質を検出することも可能となる。
【0019】
本発明においては、抗体修飾カラム電極として、図1に示したように、内部に充填材が充填された管体からなり、該充填材が電極として機能し、且つ抗体が修飾できる材料から選択されてなるものを使用する。例えば、充填材としては、炭素、金、銀及び銅からなる粒子、繊維或いはメッシュ等を用いることができる。上記のような充填材を収納するための管体としては、これらの電極素材(充填材)を流れ系の管内に最適な形に充填できるものであれば、いずれのものでもよい。カラム電極の具体的なものとしては、例えば、北斗電工社製の市販されているバイコールガラス製の管体内部に炭素繊維が充填されたカラム電極を用いることができる。
【0020】
又、上記に挙げたような材料からなる充填材の形状としては、できるだけ表面積が大きく、より多くの抗体が修飾され、測定用試料溶液を流した際に、目的とする内分泌攪乱物質がより多く且つ効率的に捕捉され得る最適な充填効率を達成できるものを使用することが好ましい。例えば、φ0.1μm〜100μmの微粒子や、太さが0.1μm〜100μmの繊維や、かかる繊維を編んでメッシュ状にしたものが好ましく使用できる。
【0021】
本発明においては、上記したような材料からなるカラム充填材に抗体を修飾して用いるが、この際の抗体としては、抗体の抗原結合部位に、測定対象とする内分泌攪乱物質が抗原抗体反応によって結合するものを適宜に選択して使用すればよい。例えば、従来より知られている2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2,4−D)の抗体である抗2,4−ジクロロフェノキシ酢酸抗体や、ダイオキシン(2,3,7,8−TCDD)の抗体である抗ダイオキシン抗体等を使用することができる。本発明においては、上記に限定されず、測定対象とする内分泌攪乱物質の抗体であり、しかも上記で選択したカラム充填材材料に高密度で修飾され得るものであれば、いずれのものも使用できる。
【0022】
上記に挙げたような抗体修飾カラム電極のカラム充填材中に目的物質を含む測定用試料溶液を流す速度としては、特に限定されないが、カラム充填材に修飾された抗体の抗原結合部位に、内分泌攪乱物質が効率よく捕捉される条件で流すことが好ましい。例えば、同一の測定用試料溶液を繰り返しカラム充填材中に流し、目的とする内分泌攪乱物質の捕捉処理を複数回行ってもよい。しかし、特に内分泌攪乱物質を微量含む希薄溶液について測定する場合には、対象とする内分泌攪乱物質と、使用する抗体、更には必要に応じて用いる酵素を組み合わせて予め試験を行い、充填効率が最適となる条件や、カラム電極の抗体修飾密度をより向上させることができる条件を決定し、然る後、これらの条件で測定することが好ましい。このようにすれば、内分泌攪乱物質の抗体への補足効率をより向上させることができるので、濃縮が迅速に進行し、希薄溶液の高感度測定が可能となる。又、測定する濃度域や対象とする物質によって、前記に挙げた第1〜3の方法を適宜に選択して使用することが好ましい。
【0023】
更に、測定用試料溶液中に共存する多種多様の目的物質以外の物質中には、使用する抗体修飾カラム電極へ吸着するものがあることが予想され、これらが得られる測定値の定量性を損なわせる原因となることも考えられる。従って、かかる不都合の発生を抑制するために、このような吸着を生じない電極材料を選択すること、或いは、測定用試料溶液中に牛血清アルブミン(BSA)等を共存させること、電極表面を何らかの特殊な膜でコーティングすること等の手段を講じておくことがより好ましい。
【0024】
【実施例】
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
<実施例1>
本実施例では2,4−ジクロロフェノキシ酢酸を測定対象物質とした。カラム電極には、北斗電工社製の炭素繊維が充填されているカラム電極(商品名:HX−202)を用いた。そして、このカラム電極の充填材に、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸の抗体である抗2,4−ジクロロフェノキシ酢酸抗体を修飾した抗体修飾カラム電極を用いた。
【0025】
上記の抗体修飾カラム電極を用い、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸の検出を行った。その際、測定用試料溶液中の2,4−ジクロロフェノキシ酢酸をパーオキシダーゼ酵素で標識し、その後、上記抗体修飾カラム電極に測定用試料溶液を5mL/minの速さで流した。測定用試料溶液としては、水道水に2,4−ジクロロフェノキシ酢酸を既知量添加したものを使用した。そして、上記の抗体修飾カラム電極にこの測定用試料溶液を流した後、パーオキシダーゼの基質と電子伝達メディエーターを送液した際に生じる電流信号を測定したところ、抗原抗体反応に付随して捕捉された酵素の触媒反応に起因する触媒電流を取り出すことができた。この結果、抗原抗体反応を利用する免疫測定法と、その検出手段として電気化学的な手段を組み合わせることで、迅速に且つ簡易に環境汚染物質を対象とする直接分析が可能であることが確認できた。又、本実施例の方法による2,4−ジクロロフェノキシ酢酸の検出下限を、標準物質を用いて調製した測定用試料溶液を使用して調べたところ、pptレベルの検出が可能であることが確認できた。
【0026】
<実施例2>
本実施例では、実施例1で使用したものと同様の抗体修飾カラム電極を用い、下記の測定方法(図2参照)で2,4−ジクロロフェノキシ酢酸の検出を行った。先ず、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸をパーオキシダーゼ酵素で標識したものを標準物質として用い、標準物質を特定量含有した状態の標準液を作製し、かかる標準液を上記のカラム電極に実施例1の場合と同様の条件で流して、酵素触媒電流信号を測定した。同様に、測定用試料溶液に、上記と同量の標準物質を加えて混合し、この時の酵素触媒電流信号を測定した。測定用試料溶液に標準物質を加えた混合系では、明らかに測定値が低下していることが確認できた。
【0027】
上記混合系では、抗原抗体反応が標準物質と測定対象の物質の間で競合して起こるため、目的物質濃度が低い場合、より強度の大きな酵素触媒電流信号が測定される。この結果、標準物質の単独系に比べて、混合系では、目的物質が抗体に捕捉された分だけ、電流値が減少することになる。従って、この際の減少電流値を測定すれば、目的とする2,4−ジクロロフェノキシ酢酸の検出が可能になる。
【0028】
<実施例3>
本実施例では、実施例1で使用したものと同様の抗体修飾カラム電極を用い、下記の測定方法(図3参照)で2,4−ジクロロフェノキシ酢酸の検出を行った。先ず、図3(1)に示したように、目的とする内分泌攪乱物質を含む測定用試料溶液を抗体修飾カラム電極中に実施例1の場合と同様の条件で流して、内分泌攪乱物質を抗体の抗原結合部位に結合させて捕捉させた。次に、図3(2)に示したように、上記と同様の条件で、上記で使用した抗体とは異なる部位に結合する抗原結合部位を有するパーオキシターゼで修飾した2次抗体を含む液を流した。そして、その抗原抗体反応に付随する酵素触媒反応に起因する酵素触媒電流信号を測定した。この結果、電流値の変動が測定され、目的とする2,4−ジクロロフェノキシ酢酸の検出が、簡易に且つ迅速にできることがわかった。
【0029】
又、本実施例の方法による2,4−ジクロロフェノキシ酢酸の検出下限を、標準物質を用いて調製した測定用試料溶液を使用して調べたところ、少なくともpptレベルまでの検出が可能であることが確認できた。更に、本実施例の方法によれば、図3(2)のグラフに示したように、電流値は、測定用試料溶液に含まれる物質量に比例して変化しており、実施例2の場合と比較して、より正確に測定用試料溶液中の目的物質の定量が可能となる。
【0030】
【発明の効果】
上記で説明したように、本発明によれば、低濃度の、多くの共存物質を含む測定用試料溶液に対し、溶媒抽出や蒸留といった煩雑な前処理操作を行うことなく、迅速に、簡易且つ安価に、しかも充分に満足できる精度及び正確さで測定可能な内分泌攪乱物質の高感度検出方法、及びこれを適用した内分泌攪乱物質の高感度検出装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内分泌攪乱物質の高感度検出方法を模式的に示した説明図である。
【図2】本発明の内分泌攪乱物質の高感度検出方法の別の形態を模式的に示した説明図である。
【図3】本発明の内分泌攪乱物質の高感度検出方法の別の形態を模式的に示した説明図である。

Claims (5)

  1. 内部にカラム充填材が充填された管体からなり、該充填材が電極として機能するカラム電極のカラム充填材中に目的とする内分泌攪乱物質を含む測定用試料溶液を流し、該カラム充填材に上記内分泌攪乱物質が捕捉される際に生じる変化量を電気化学的に測定する内分泌攪乱物質の高感度検出方法において、カラム充填材中に測定用試料溶液を流す前に、予め目的とする内分泌攪乱物質を酵素で修飾するための処理を行い、かつ、上記変化量が、カラム充填材に修飾された抗体の抗原結合部位への抗原抗体反応による内分泌攪乱物質の結合に付随した酵素触媒反応に起因する電流値であることを特徴とする内分泌攪乱物質の高感度検出方法。
  2. 内部にカラム充填材が充填された管体からなり、該充填材が電極として機能するカラム電極のカラム充填材中に目的とする内分泌攪乱物質を含む測定用試料溶液を流し、該カラム充填材に上記内分泌攪乱物質が捕捉される際に生じる変化量を電気化学的に測定する内分泌攪乱物質の高感度検出方法において、目的とする内分泌攪乱物質の標準試料を酵素で修飾して測定用試料溶液中に特定量混合して得られる混合液をカラム充填材中に流し、カラム充填材に修飾された抗体の抗原結合部位に目的とする内分泌攪乱物質を抗原抗体反応によって結合させ、その際の内分泌攪乱物質に修飾された酵素の酵素触媒反応に起因する電流値を電気化学的に測定した測定値と、同様にして標準試料のみを流した場合における電流値との差分から、測定用試料溶液中における目的とする内分泌攪乱物質を算出することを特徴とする内分泌攪乱物質の高感度検出方法。
  3. 内部にカラム充填材が充填された管体からなり、該充填材が電極として機能するカラム電極のカラム充填材中に目的とする内分泌攪乱物質を含む測定用試料溶液を流し、該カラム充填材に上記内分泌攪乱物質が捕捉される際に生じる変化量を電気化学的に測定する内分泌攪乱物質の高感度検出方法において、目的とする内分泌攪乱物質を含む測定用試料溶液を抗体が修飾されたカラム充填材中に流して、内分泌攪乱物質を抗体の抗原結合部位に結合させて捕捉した後、更に、上記カラム充填材中に、上記内分泌攪乱物質の異なる部位に結合する抗原結合部位を有する酵素を修飾した抗体を含む液を流し、該カラム充填材に捕捉された上記内分泌攪乱物質への上記酵素修飾抗体の抗原抗体反応による結合に付随した酵素触媒反応に起因する電流値を電気化学的に測定し、測定用試料溶液中における目的とする内分泌攪乱物質を検出することを特徴とする内分泌攪乱物質の高感度検出方法。
  4. カラム充填材が、少なくとも、炭素、金、銀及び銅からなる粒子、繊維或いはメッシュのいずれかである請求項1〜のいずれか1項に記載の内分泌攪乱物質の高感度検出方法。
  5. 目的とする内分泌攪乱物質が、ダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニール類(PCB)、ヘキサクロロベンゼン、ペンタクロロフェノール(PCP)、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、アトラジン、アラクロール、シマジン、ヘキサクロロシクロヘキサン、エチルパラチオン、カリバリル、クロルデン、p,p’−ジクロルジフェニルトリクロルエタン(DDT)、ジクロルジフェニルジクロルエチレン(DDE)、p,p’−ジクロルジフェニルジクロルエタン(DDD)、アルドリン、エンドリン、ディルドリン、エンドスルファン(ベンズエピン)、ヘプタクロリル、ヘプタクロルエポキサイド、メソミル、トキサフェン、ビスフェノールA、ベンゾ(a)ピレン、2,4−ジクロロフェノール、アルディカーブ、ベノミル、メトリブジン、ビテロジェニン、エストラジオール、エストロゲンのいずれかである請求項1〜のいずれか1項に記載の内分泌攪乱物質の高感度検出方法。
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