JP4739131B2 - 電子写真用感光体の特性評価装置およびこれを使用した特性評価方法 - Google Patents

電子写真用感光体の特性評価装置およびこれを使用した特性評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真用感光体の特性評価装置およびこれを使用した特性評価方法に関する。
従来、レーザープリンタ、複写機等の画像形成装置に使用される電子写真用感光体においては、帯電性や感度等の特性が重要であり、その物性を求めるために、感光体を移動させながら帯電を行い、次いで露光を行い、感光体の表面電位を測定することが行われている。その際、感光体を露光する露光量は、感光体の感度を決めるために重要な要素となっており、露光量の正確な値を知る必要がある。ところが、通常、露光光によって露光される感光体の露光面は感光体の外周となるので、露光量を正確に知ることができない。そのため、従来は、露光面に相当する位置で予め光量を測定したり、露光面の周辺に照度測定センサを置き、その測定値を露光量とする等の方法が採られている。
しかしながら、前者の場合には、光源の劣化、電圧の変動等によって露光量が変化してもそれを検知することができないという欠点があり、後者の場合には、光学系のずれにより露光量が変化する恐れがあった。このような欠点を改善するため、露光させる光の一部分岐するハーフミラーを使用し、このハーフミラーで分岐された光量を光量センサで測定し、この測定値から露光量を補正して精度良く感光体の特性を評価することが提案されている。(例えば、特許文献1参照)
特開平6−236090号公報
しかしながら、この特許文献1記載の方法では、光源の劣化等を測定することは可能なものの、光源としてタングステンランプやハロゲンランプ等の白色光を使用して特性評価する場合には、同じ照度で設定した場合でも、光源が劣化すると発光スペクトルも変化してしまい、同じ感光体を測定しても感光体白色光感度が変化してしまうことがあり、そのため、精度良く感光体の特性を測定することが困難であるという問題がある。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、光源の劣化や装置の構造上の違い等による発光スペクトルが変化した場合においても特性の測定結果に影響を受けない電子写真用感光体の特性評価装置およびこれを使用した特性評価方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、感光体の周囲に帯電装置、露光装置、表面電位検出装置を備えた電子写真用感光体の特性評価装置において、前記露光装置は、前記感光体の照射面に照射する露光光の光路外の位置で当該露光光の照度と光スペクトルを計測する計測手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1記載の電子写真用感光体の特性評価装置において、前記露光装置は、予め保持された基準となる光スペクトルと測定時の光スペクトルとの光パワーの差が予め設定した許容範囲にあるかどうかを判定する判定手段を備え、当該判定に基づいて当該露光装置のランプ点灯電圧を制御することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または2記載の電子写真用感光体の特性評価装置において、前記露光装置は、前記露光光を前記光路外に導くための反射ミラーを備えており、当該反射ミラーによって反射された露光光の照度と光スペクトルを前記計測手段によって計測することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1または2記載の電子写真用感光体の特性評価装置において、前記露光装置は、前記露光光を前記光路外に導くためのハーフミラーを備えており、当該ハーフミラーによって反射された露光光の照度と光スペクトルを前記計測手段によって計測することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項記載の電子写真用感光体の特性評価装置において、前記露光装置は、当該露光装置の露光光源からの光を、複数に分岐可能なライトガイドによって分岐させ、当該ライトガイドで分岐された光の一方を感光体照射用露光光として、他方を前記計測手段に供給する計測光とすることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、感光体の周囲に帯電装置、露光装置、表面電位検出装置を備えた電子写真用感光体の特性評価装置を使用した電子写真用感光体の特性評価方法において、予め保持された基準となる光スペクトルと測定時の前記露光装置の露光光の光スペクトルとの光パワーの差が予め設定した許容範囲にあるかどうかを判定し、当該判定に基づいて当該露光装置のランプ点灯電圧を制御して電子写真用感光体の特性評価を行うことを特徴とする。
本発明によれば、上記構成とすることによって、光源の劣化や装置の構造上の違い等による発光スペクトルが変化した場合においても特性の測定結果に影響を受けない電子写真用感光体の特性評価装置およびこれを使用した特性評価方法の提供が可能となる。
図1は、本発明による一実施形態の電子写真用感光体の特性評価装置の概略構成を示す図である。図中、1は感光体ドラム、13は感光体ドラム1を露光する露光ランプ、3は感光体ドラム1の電位を計測する表面電位計プローブ、6は感光体ドラム1を帯電するコロナ帯電器、7はコロナ帯電器6へ電圧を供給するための電源、8は感光体ドラム1を除電する除電用光源、12は露光ランプ13を覆うランプボックス、2は露光した光を感光体ドラム1の照射面までガイドする露光ガイドボックス、16は露光ランプ13からの照度を調節する絞り、14は感光体ドラム1に照射する露光光を反射させるミラー、11はミラー14によって反射した光を受光するセンサ、10はセンサ11で受光した光を光スペクトラムアナライザ、15は光スペクトラムアナライザ10に光を導くためのライトガイド15である。
本実施例による特性評価装置では、感光体ドラム1を矢印Aの方向に回転し、電源7から高電圧が出力され、コロナ帯電器6によって感光体ドラム1が帯電される。その後、感光体ドラム1中の通過電流は、信号処理回路5送給され、信号処理回路5中の図示されていない平滑化回路によって通過電流の平滑化が行われる。その後、信号処理回路5から出力された信号は、A/D変換器20によってデジタル信号に変換され、このデジタル信号は、コントローラー21に送られ演算処理されて通過電荷量を算出する。
また、感光体ドラム1の表面電位は、表面電位計プローブ3からモニター部である表面電位計4に送られモニターされ、計測された表面電位は、信号処理回路9に送られる。その後A/D変換器によってデジタル信号に変換され、次にコントローラー21に送られ演算処理されて帯電量や感光体中の残留電位等を算出する。
露光ランプ13は、コントローラー21に接続されており、露光ランプ13のランプ点灯電圧をコントローラー21で制御可能となっている。さらに、感光体ドラム1の周りの帯電器6や除電用光源8等のユニット及び露光ランプ13は、デジタルリレー出力22によってON/OFF制御されている。また、感光体ドラム1の露光後電位は、露光ランプ13を使用する事によって、測定することができ、感光体ドラム1の表面電位を取り除く場合は、除電用光源8を使用してこの光源8を感光体ドラム1に照射することによって取り除くことが可能である。
本実施例による感光ドラム1の特性評価装置では、上記のようにして、感光体ドラム1の帯電特性、光減衰特性等の特性評価が可能である。しかしながら、露光装置の露光ランプ13の長期の使用に伴い露光ランプ13が劣化して露光量が変化するだけでなく、タングステンランプやハロゲンランプ等の白色光を使用して特性評価する場合には、同じ照度で設定した場合でも、光源が劣化すると発光スペクトルも変化してしまい、同じ感光体を測定しても感光体白色光感度が変化してしまうことによって、感光ドラム1の特性を精度良く評価できないことがある。
次に、これらの点について説明する。先ず、露光ランプ13としてタングステンランプを使用し、タングステンランプの色温度の時間推移について、感光体ドラム1の照射面における光スペクトルを確認し、500nmと700nmの発光スペクトル測定結果の比で、プランクの輻射公式に基づいて色温度を算出して計測した。色温度変化について調査した結果を表1に示す。なお、タングステンランプは富士電球株式会社製 FP8DC 120V100ワットを使用し、発光スペクトル計測時に使用した光スペクトラムアナライザーは、ADVANTETS株式会社製 Q8381Aを使用した。また、タングステンランプのランプ点灯電圧は、106Vに設定し測定した。
Figure 0004739131
表1の結果から、使用時間が長くなると色温度が変化しており、発光スペクトルに変化が生じている事が分かる。ランプ点灯電圧を固定して使用するという管理方法では、使用時間と共に発光スペクトルが変化して色温度に変化が生じる為に、同じタングステンランプを長時間使用した場合には、初期の色温度と同じ白色光感度が得られない可能性がある事が理解される。
次に、露光ランプ13からの露光光の感光体ドラム1への照射に際して、ライトガイドを使用して感光体ドラム1の特性を評価した場合のライトガイドの影響について説明する。
図1に示すように、露光ランプ13を露光ガイドボックス2に直結した露光装置を使用して感光体ドラム1の特性評価装置を用いた場合(条件1)と、図2に示すように、露光ランプ13からの露光光を、ライトガイド17を使用して露光ガイドボックス15に供給する場合(条件2)との変化を調べた。なお、露光ランプには、タングステンランプ(富士電球株式会社製 FP8DC 120V100ワット)を使用した。また、タングステンランプは2856Kの明るさになるランプ点灯電圧106Vに設定して、発光スペクトル計測時に使用した光スペクトラムアナライザーとして、ADVANTETS株式会社製 Q8381Aを使用して発光スペクトルを測定した。また、図2に示すライトガイド17は、林時計株式会社製多成分ガラスファイバーを使用した。
発光スペクトルを比較した結果を図3に示す。なお、図3でのY軸は、400nm〜1000nmでの最大光量を1として算出した。また、条件1と条件2の特性評価装置で感光体の電位を−800Vから−80Vに減衰するまでの白色光感度(電位が減衰するまでに要した時間(s)と、露光照度(lx)を乗じて算出した露光量(lx・s))を算出した結果を表2に示す。感度算出した時の条件は、条件1及び条件2ともコロナ帯電器6に電圧を供給する電源としては、TREK社製 高圧電源610Eを使用し、表面電位の計測には、TREK社製 表面電位計Model344とTREK社製 表面電位計プローブModel6000B−7Cを使用して計測した。また、感光体ドラム1としては、リコーPC LASER SP−90用感光体と同じ材料・処方構成を使用し。測定条件として、感光体面での照度(ミノルタ社製、T−1Mで計測)は19.7ルックス(lux)とし、感光体回転数は1800rpmで行った。
Figure 0004739131
図1の結果から、同じランプで同じ色温度になるランプ点灯電圧で使用した場合でも、ライトガイド等の導光体を使用した場合(条件2)は、露光ランプ13を露光ガイドボックス2に直結した場合(条件1)と比べて、400〜1000nmの波長の光スペクトルが変化している事が分かる。
また、表2の結果から、同じランプを使用した場合でも、ライトガイド17の使用有無によって、白色光感度測定結果に違いが生じる事も分かる。
以上のように、露光ランプ13としてタングステンランプやハロゲンランプ等の白色光を使用して特性を評価する場合には、光源が劣化したり、ライトガイドを使用することによって、発光スペクトルが変化してしまい、感光体ドラム1の特性評価を精度良く行えないことが理解される。
本実施例においては、このような露光ランプ13の経時変化に伴う劣化による問題を改善するために、感光体ドラム1の特性評価に先立って、または特性評価中に、露光ランプ13からの露光光が可及的に一定になるように、光スペクトロアナライザー10を使用して露光光の発光スペクトル及びその強度を計測し、この計測値を初期の露光ランプ13の特性値と比較し、これらの値の差異を求めて、この差異に応じて露光ランプ13に供給するランプ点灯電圧を変化させ、初期状態の露光ランプの露光状態と同一となるように制御して、初期状態の露光ランプの露光状態で感光体ドラム1の特性を評価するようにしたものである。
具体的には、図1に示すように、露光ランプ13から発光された露光光は、感光体ドラムの特性評価前または評価中に、反射ミラーまたはハーフミラー等のミラー14によって上方に反射され、センサ11で検出され、ライトガイド15によって光スペクトラムアナライザ10に送給される。このように送給された露光光は、光スペクトラムアナライザー10で波長とその強度が測定され、その測定スペクトルは演算装置19に送給される。演算装置19では、感光体ドラム1の照射面とのパワー比(感光体ドラムの照射面でのパワーと光スペクトラムアナライザー10でのパワーの比)とスペクトル結果と比視感度曲線の3つの積によって照度を算出し出力される。このようにして、初期の照度が算出され、この初期照度が維持されるように、露光ランプ13の絞り16等が調整される。
このようにして、初期照度が設定された後、感光ドラム1の特性評価に先立って、図4で示すフローチャートに従い、露光ランプ13の設定を行う。即ち、スタートと共に露光ランプ13に点灯電圧を供給してランプを点灯する。この露光ランプ13の露光光をミラー14によって反射させて光スペクトラムアナライザー10で露光光のスペクトルを計測する。(ステップS1)光スペクトラムアナライザー10で計測されたスペクトルが初期のスペクトルと比較しその差異が判定基準内にあるか否かを演算装置19で判定する。(ステップS2)この場合、判定基準は、例えば、400nm〜800nmの波長域において光パワーの違いが±3%以内か否かを基準としている。次に、ステップS2において判定基準内にあると判定された場合には、測定スペクトルにおける700nm以上の波長のパワーが強いか否かが演算装置19で判定され、否の場合には、ランプ点灯電圧を上げ(ステップS4)、イエスの場合には、ランプ点灯電圧を下げる(ステップS5)操作が自動的に行われる。このように点灯電圧が調整されて露光強度が変化した露光光は再度ステップS1に戻りスペクトルの計測が行われる。
次に、前記ステップS2において、観測されたスペクトルが判定基準内にない場合には、ステップS6において、演算装置19によって出力された照度が許容範囲ないか否かが演算装置19で判定され、この判定結果がノーの場合には、設定照度よりも大きいか否かが判定(ステップS7)され、イエスの場合には、ランプボックス12内の絞り16を狭め(ステップS8),反対にノーの場合には、絞り16を広げ(ステップS9)、このようにして光量を変えた露光光のスペクトルを再度計測(ステップS10)し、ステップS6で照度の判定を行う。その結果、イエスの場合には、露光ランプ13の光源の設定が完了する。このように、制御することによって、初期感度値と比較して±3%以内の判定基準内に収まり、発光スペクトルが変化した場合であっても計測可能となる。
次に、具体的な測定条件を次のように設定し、ミラーと14して反射ミラーを使用し、露光ランプ13の調整時には、全量の露光光を光スペクトラムアナライザ10に導入し、露光ランプ13の調整設定後は、ミラー14を跳ね上げて全量を感光体ドラム1に照射した場合(実施例1a)と、ミラー14として、ハーフミラー(ハーフミラーとしては、反射面・透過面とも400nm〜800nmの波長域での分光特性がフラットなハーフミラーを使用)を使用し、光スペクトラムアナライザー10と感光体ドラム1に同時に露光光を供給する場合(実施例1B)と、比較例としてミラー及び光スペクトラムアナライザー10を使用せず、照度のみを測定前に感光体ドラム1の照射面上で照度計(ミノルタ社製T−1M)で合わせて白色光感度を測定(比較例1)した。なお、実施例1a及び1bにおいては、感度測定前に、前述の図4で示すフローチャートに従いランプ点灯電圧を調整した後、照度を合わせて白色光感度を測定した。
特性評価装置としては、図1に示す特性評価装置を使用し、露光ランプ13には、タングステンランプ(富士電球株式会社 FP8DC 120V100ワット)を使用し、初期の使用するタングステンランプの色温度2856Kでのランプ点灯電圧は、106.0Vとし、コロナ帯電器6に電圧を供給する電源は、TREK社製 高圧電源610Eを使用し、表面電位の計測には、TREK社製 表面電位計Model344とTREK社製 表面電位計プローブModel6000B−7Cを使用し、発光スペクトルの計測には光スペクトラムアナライザーADVANTETS株式会社製 Q8381Aを使用して計測した。また、感光体は、リコーPC LASER SP−90用感光体と同じ材料・処方構成を使用した。測定条件として、演算装置19によって演算された設定照度を20ルックス(lux)とし、感光体ドラム1の回転数は1800rpmで特性評価を実施した。特性評価装置で感光体の電位が−800Vから−80Vに減衰するまでの白色光感度(電位が減衰するまでに要した時間と、露光照度を乗じて算出した露光量)を算出した。
それぞれの方法で、白色光ランプの使用時間20時間毎に白色光感度を測定した結果を表3に示す。
Figure 0004739131
表3の結果から、比較例1で示すように、ランプ点灯時間を一定(106V)として長時間使用し続けたランプでは、感度が低下し、初期の場合と100時間経過後では、特性結果に違いが生じる事が分かる。しかし、本実施例1aで示すように、反射ミラーを使用し、光スペクトルを測定前に確認し、スペクトルに変化が確認された場合に、ランプ点灯電圧を制御して測定することにより、ランプ点灯時間が100時間の使用後であっても、本来の感度値(初期感度値)と比較し±3%以内の判定基準内に収まり、発光スペクトルが変化した場合でも計測可能となることが明らかである。
また、ハーフミラーを使用した方法(実施例1b)でも同様に、ランプ点灯時間が100時間使用後でも、本来の感度値と比較し±3%以内の判定基準内に収まり、発光スペクトルが変化した場合でも計測可能となる事が明らかである。また、感光体ドラム1の照射面での照度は容易に演算可能であり、照度測定に費やす時間が短時間化される。更に、ハーフミラー使用の場合は、常時照度とスペクトルが予測可能である。
以上のように、本実施例による感光体ドラム1の特性評価装置は、ミラー及び光スペクトラムアナライザー10を使用しない比較例のものに比べ、感度がほぼ一定にすることができ、露光ランプ13の劣化に伴う誤計測を良好に防止することができる。
なお、露光装置には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いる事も出来、照度を下げる為に、ニュートラルデンシティフルターを用いる事も出来る。
また、照度を調節する為の絞りには、絞りを使わず照度調整可能なニュートラルデンシティフィルターを用いる事も出来る。
ミラーは、反射ミラー・ハーフミラーを用いる事が出来、反射ミラーを使用する場合は感光体ドラム1側へ光を導く場合と、光センサ11側に光を導く場合の切替スイッチが設けられており(図示されていない)容易に切替可能な構造となっている。
被試験試料である感光体ドラム1の表面を帯電処理するための帯電装置用電源回路の制御手段及び感光体ドラム1を光照射するための光源用電源回路の制御手段は、図示されてないが、これらとしては、従来公知のものをそのまま用いることができる。
本発明による特性評価装置は、光を透過しない暗箱あるいは、暗幕等で覆われている。暗箱あるいは暗幕で覆われていないと、試験時に外部環境(風・光・温度)の影響を受け、正確な特性評価が困難となる。但し、コントローラー・信号処理回路等、感光体ドラムの評価に影響の無い物に関しては、暗箱あるいは暗幕で覆う必要はない。
本発明で用いる感光体は、ドラムに限らず、ベルト状であっても良く、導電性支持体の上に電荷発生層、電荷輸送層が形成されたもの、更に電荷輸送層の上に保護層が形成されたもの等が使用される。導電性支持体および電荷発生層、電荷輸送層としては、公知のものならば如何なるものでも使用することができる。
(実施例2)図2に示す本発明による他の実施形態の特性評価装置を使用し、露光ランプ13には、タングステンランプ(富士電球株式会社 FP8DC 120V100ワット)を使用し、初期のタングステンランプの色温度2856Kでのランプ点灯電圧は、106.0Vとした。コロナ帯電器6に電圧を供給する電源は、TREK社製 高圧電源610Eを使用し、表面電位の計測には、TREK社製 表面電位計Model344とTREK社製 表面電位計プローブModel6000B−7Cを使用して計測し、ライトガイド17には林時計工業製多成分ガラスファイバーを使用し、発光スペクトルの計測には光スペクトラムアナライザーADVANTETS株式会社製 Q8381Aを使用して計測した。また、感光体は、リコーPC LASER SP−90用感光体と同じ材料・処方構成を使用した。測定条件として、演算装置によって演算された設定照度は20ルックス(lux)とし、感光体ドラム1の回転数は1800rpmで特性評価を実施した。特性評価装置で感光体の電位が−800Vから−80Vに減衰するまでの白色光感度(電位が減衰するまでに要した時間と、露光照度を乗じて算出した露光量)を算出した。この場合、ミラー14として反射ミラーを使用した場合(実施例2a)、ハーフミラーを使用した場合(実施例2b)及びミラーを使用せず、照度のみを白色光感度測定前に感光体照射面で照度計(ミノルタ社製、T−1M)で合わせて白色光感度を測定した方法を比較例2とする。なお、実施例2a及び2bにおいては、白色光感度測定前に、反射ミラー及びハーフミラーによって光センサ11側へ光を導かせ、前述の図4に示すフローチャートに従い、白色光ランプ点灯電圧を調整した後、照度をあわせて白色光感度を測定した。但し、ハーフミラーは、反射面・透過面とも400nm〜800nmの波長域での分光特性がフラットなハーフミラーを使用した。
Figure 0004739131
使用した感光体ドラム1の本来の感度は1.14(lx・s)であるため、表4の結果から、光源からの光を感光体ドラム1の照射面に導くまでの経路内に、ライトガイド17等の光スペクトルを変化させる可能性がある物を使用した場合には、比較例2の結果から明らかなように、初期と100時間使用後とは、白色光感度に違いが生じることが分かる。しかし、実施例2a及び2bで示すように、光スペクトルを測定前に確認し、スペクトルに変化が確認された場合に、ランプ点灯電圧を変化させ測定することによって、ライトガイド17等の光スペクトルを変化させる可能性がある物を使用した場合であっても、本来の感度値(初期感度値)と比較し±3%以内の判定基準内に収まり、発光スペクトルが変化した場合でも計測可能となる事が明らかである。更に、その状況でランプ使用時間が100時間使用後であっても、本来の感度値(初期感度値)と比較し±3%以内の判定基準内に収まる事が明らかである。
また、実施例2bで示すように、ハーフミラーを使用した場合でも、同様に、本来の感度値と比較し±3%以内の判定基準内に収まり、発光スペクトルが変化した場合でも計測可能となる事が明らかである。また、感光体照射面での照度は容易に演算可能であり、照度測定に費やす時間が短時間化される。更に、ハーフミラー使用の場合は、常時照度とスペクトルが予測可能である。
(実施例3)図5に示す本発明による他の実施形態の特性評価装置を使用し、露光ランプには、タングステンランプ(富士電球株式会社 FP8DC 120V100ワット)を使用した。コロナ帯電器6に電圧を供給する電源は、TREK社製 高圧電源610Eを使用し、表面電位の計測には、TREK社製 表面電位計Model344とTREK社製 表面電位計プローブModel6000B−7Cを使用して計測し、ライトガイド18には林時計工業製多成分ガラスファイバーを使用し、発光スペクトルの計測には光スペクトラムアナライザーADVANTETS株式会社製 Q8381Aを使用して計測した。また、感光体ドラム1は、リコーPC LASER SP−90用感光体と同じ材料・処方構成を使用した。測定条件として、設定照度は20ルックス(lux)、感光体回転数は1800rpmで特性評価を実施した。特性評価装置で感光体の電位が−800Vから−80Vに減衰するまでの白色光感度(電位が減衰するまでに要した時間と、露光照度を乗じて算出した露光量)を算出した。なお、照度は、演算装置によって演算された値で設定した。また、この測定においては、分岐したライトガイド18を使用して光スペクトラムアナライザー10で光スペクトルを計測して露光ランプ13の点灯電圧を制御した場合(実施例3)及びライトガイドには分岐していない林時計工業製の多成分ガラスファイバーを使用して計測した場合(比較例3)として白色光ランプの使用時間20時間毎に白色光感度を測定した。その結果を表5に示す。
Figure 0004739131
使用した感光体の本来の感度は1.14(lx・s)であるため、表5の結果から、光源からの光を感光体ドラム1の照射面に導くまでの経路内に、ライトガイド等の光スペクトルを変化させる可能性がある物を使用した場合には、前述同様比較例3で示すように、白色光感度に違いが生じる事が分かる。しかし、分岐型のライトガイドを使用して光スペクトルを常に測定し、スペクトルに変化が確認された場合に、ランプ点灯電圧を変化させ測定する事により、ライトガイド等の光スペクトルを変化させる可能性がある物を使用した場合であっても、本来の感度値(初期感度値)と比較し±3%以内の判定基準内に収まり、発光スペクトルが変化した場合でも計測可能となる事が分かる。更に、その状況でランプ使用時間が100時間であっても、本来の感度値(初期感度値)と比較し±3%以内の判定基準内に収まることが分かる。また、感光体照射面での照度は容易に測定可能であり、操作性も良い。
なお、本発明は各実施の形態に示す事項に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、上記各実施の形態の中で示唆した以外にも、上記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。
本発明による実施例1に係る電子写真用感光体の特性評価装置の概略構成を示す図である。 本発明による実施例2に係る電子写真用感光体の特性評価装置の概略構成を示す図である。 本発明による実施例で使用される光スペクトラムアナライザーによって計測される光スペクトルの光パワーと波長の関係を示す図である。 本発明の実施例で使用される露光ランプを制御する方法を示すフローチャートである。 本発明による実施例3に係る電子写真用感光体の特性評価装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
1 感光体ドラム
3 表面電位計プローブ
4 表面電位計
5 信号処理回路
6 コロナ帯電器
8 除電用光源
9 信号処理回路
10 光スペクトラムアナライザー
11 光センサ
12 ランプボックス
13 露光ランプ
14 ミラー
15 ライトガイド
16 絞り
17 ライトガイド
18 分岐ライトガイド
19 演算装置

Claims (5)

  1. 感光体の周囲に帯電装置、露光装置、表面電位検出装置を備えた電子写真用感光体の特性評価装置において、
    前記露光装置は、前記感光体の照射面に照射する露光光の光路外の位置で当該露光光の照度と光スペクトルを計測する計測手段を備え、
    前記露光装置は、予め保持された基準となる光スペクトルと測定時の光スペクトルとの光量の差が予め設定した許容範囲にあるかどうかを判定する判定手段を備え、当該判定に基づいて当該露光装置のランプ点灯電圧を制御することを特徴とする電子写真用感光体の特性評価装置。
  2. 請求項1記載の電子写真用感光体の特性評価装置において、
    前記露光装置は、前記露光光を前記光路外に導くための反射ミラーを備えており、当該反射ミラーによって反射された露光光の照度と光スペクトルを前記計測手段によって計測することを特徴とする電子写真用感光体の特性評価装置。
  3. 請求項1記載の電子写真用感光体の特性評価装置において、
    前記露光装置は、前記露光光を前記光路外に導くためのハーフミラーを備えており、当該ハーフミラーによって反射された露光光の照度と光スペクトルを前記計測手段によって計測することを特徴とする電子写真用感光体の特性評価装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の電子写真用感光体の特性評価装置において、
    前記露光装置は、当該露光装置の露光光源からの光を、複数に分岐可能なライトガイドによって分岐させ、当該ライトガイドで分岐された光の一方を感光体照射用露光光として、他方を前記計測手段に供給する計測光とすることを特徴とする電子写真用感光体の特性評価装置。
  5. 感光体の周囲に帯電装置、露光装置、表面電位検出装置を備えた電子写真用感光体の特性評価装置を使用した電子写真用感光体の特性評価方法において、
    予め保持された基準となる光スペクトルと測定時の前記露光装置の露光光の光スペクトルとの光量の差が予め設定した許容範囲にあるかどうかを判定し、当該判定に基づいて当該露光装置のランプ点灯電圧を制御して電子写真用感光体の特性評価を行うことを特徴とする電子写真用感光体の特性評価方法。
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