JP4738671B2 - Cvd成膜方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、例えばTiN膜などの薄膜をCVDで成膜するCVD成膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造においては、最近の高密度化および高集積化の要請に対応して、回路構成を多層配線構造にする傾向にあり、このため、下層の半導体基板と上層の配線層との接続部であるコンタクトホールや、上下の配線層同士の接続部であるビアホールなどの層間の電気的接続のための埋め込み技術が重要になっている。
【0003】
このようなコンタクトホールやビアホールの埋め込みには、一般的にAl(アルミニウム)やW(タングステン)、あるいはこれらを主体とする合金が用いられるが、このような金属や合金と下層のSi基板やpoly−Si層とのコンタクトを形成するために、これらの埋め込みに先立ってコンタクトホールやビアホールの内側にTi膜を成膜し、さらにバリア層としてTiN膜を成膜することが行われている。
【0004】
このようなTi膜やTiN膜は、従来から、物理的蒸着(PVD)を用いて成膜されていたが、最近のようにデバイスの微細化および高集積化が特に要求され、デザインルールが特に厳しくなって、それにともなって線幅やホールの開口径が一層小さくなり、しかも高アスペクト比化されるにつれ、PVD膜では電気抵抗が増加し、要求に対応することが困難となってきた。
【0005】
そこで、これらTi膜およびTiN膜を、より良質の膜を形成することが期待できる化学的蒸着(CVD)で成膜することが行われている。これらの膜の成膜においては、成膜ガスとしてTiCl(四塩化チタン)を用い、基板である半導体ウエハをステージヒーターにより加熱しながら、TiClとH(水素)とを反応させることによりTi膜を成膜し、TiClとNH(アンモニア)とを反応させることによりTiN膜を成膜している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近時、半導体ウエハ(以下、単にウエハと記す)のサイズが200mmから300mmへと大型化しており、それにともなって成膜の際の加熱プロセスにおいて温度変化等によりウエハが反りやすくなっている。例えば、TiN膜は熱CVDにより500〜700℃の高温に加熱するため、成膜に先だって行われる予備加熱処理において現実にウエハに反りが発生している。このようにウエハに反りが生じると後工程であるフォトリソグラフィ工程でマスクズレ等が発生して配線を正確に形成することができなくなる。したがって、ウエハに反りが生じないようにすることは半導体製造では極めて重要である。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、基板が大型であっても基板に反りが生じないCVD成膜方法を提供することを目的とする。
【0009】
上記課題を解決するために、発明は、チャンバー内で被処理基板を載置台に載置し、加熱手段により載置台を介して被処理基板を加熱しつつ被処理基板にCVDにより薄膜を形成するCVD成膜方法であって、被処理基板を前記チャンバー内に搬入し、載置台の基板支持ピンを上昇させてその上に被処理基板を受け取る工程と、前記基板支持ピン上に被処理基板を保持した状態で前記加熱手段で前記載置台を加熱しつつ真空排気されている前記チャンバー内にガスを導入して第1の予備加熱処理を行う工程と、前記チャンバー内を真空排気した状態でガスの導入を停止し、前記基板支持ピンを下降させて被処理基板を前記載置台に載置する工程と、被処理基板を前記載置台に載置した状態で前記チャンバー内にガスを導入して第2の予備加熱を行う工程と、その後、被処理基板に対して成膜を行う工程とを具備することを特徴とするCVD成膜方法を提供する。
【0010】
また、第発明は、チャンバー内で被処理基板を載置台に載置し、前記載置台に設けられた加熱手段により被処理基板を加熱しつつ被処理基板にCVDによりTiN薄膜を形成するCVD成膜方法であって、被処理基板を前記チャンバー内に搬入し、載置台の基板支持ピンを上昇させてその上に被処理基板を受け取る工程と、前記基板支持ピン上に被処理基板を保持した状態で前記加熱手段により前記載置台を加熱しつつ真空排気されている前記チャンバー内に不活性ガスを導入して第1の予備加熱処理を行う工程と、前記チャンバー内を真空排気した状態で不活性ガスの導入を停止し、前記基板支持ピンを下降させて被処理基板を前記載置台に載置する工程と、被処理基板を前記載置台に載置した状態で前記チャンバー内に不活性ガスおよび窒素を含有する反応ガスを導入して第2の予備加熱を行う工程と、その後、前記チャンバー内にさらにTiを含有する反応ガスを導入して被処理基板上にTiNを成膜する工程とを具備することを特徴とするCVD成膜方法を提供する。
【0011】
本発明によれば、被処理基板を載置台に載置して行う予備加熱に先だって、チャンバー内において載置台の基板支持ピンを上昇させて被処理基板を該基板支持ピン上に保持した状態での予備加熱を行うので、被処理基板を加熱されている載置台に即座に載置する場合のように被処理基板が急激に加熱されることがなく、被処理基板の熱応力が緩和され、被処理基板が大型であっても反りの発生を防止することができる。
【0013】
また、第発明において、第2の予備加熱を行う工程に先だって、被処理基板を載置台に載置した状態でチャンバー内のガス圧を徐々に上昇させる工程をさらに具備することが好ましく、第発明において、第2の予備加熱を行う工程に先だって、被処理基板を載置台に載置した状態でチャンバー内へ不活性ガスおよび窒素を、ガス圧が徐々に上昇するようにして導入する工程をさらに具備することが好ましい。このような工程を付加することにより、第2の予備加熱において急激なチャンバー内のガス圧力の上昇が回避され、被処理基板へ及ぼされる応力が緩和される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は本発明の方法を実施するTiN成膜装置が搭載されたマルチチャンバータイプの成膜システムを示す概略構成図である。
【0015】
図1に示すように、この成膜システム100は、CVDによりTi膜を成膜する2つのTi成膜装置1,2、およびCVDによりTiN膜を成膜する2つのTiN成膜装置3,4の合計4つの成膜装置を有しており、これら成膜装置1,2,3,4は、六角形をなすウエハ搬送室5の4つの辺にそれぞれ対応して設けられている。また、ウエハ搬送室5の他の2つの辺にはそれぞれロードロック室6,7が設けられている。これらロードロック室6,7のウエハ搬送室5と反対側にはウエハ搬入出室8が設けられており、ウエハ搬入出室8のロードロック室6,7と反対側にはウエハWを収容可能な3つのフープ(FOUP)Fを取り付けるポート9,10,11が設けられている。なお、Ti成膜装置1と2、およびTiN成膜装置3と4は、それぞれ同じ構造を有している。
【0016】
Ti成膜装置1,2およびTiN成膜装置3,4およびロードロック室6,7は、同図に示すように、ウエハ搬送室5の各辺にゲートバルブGを介して接続され、これらは各ゲートバルブGを開放することによりウエハ搬送室5と連通され、各ゲートバルブGを閉じることによりウエハ搬送室5から遮断される。また、ロードロック室6,7のウエハ搬入出室8に接続される部分にもゲートバルブGが設けられており、ロードロック室6,7は、ゲートバルブGを開放することによりウエハ搬入出室8に連通され、これらを閉じることによりウエハ搬入出室8から遮断される。
【0017】
ウエハ搬送室5内には、Ti成膜装置1,2、TiN成膜装置3,4、およびロードロック室6,7に対して、被処理体であるウエハWの搬入出を行うウエハ搬送装置12が設けられている。このウエハ搬送装置12は、ウエハ搬送室5の略中央に配設されており、回転および伸縮可能な回転・伸縮部13の先端にウエハWを保持する2つのブレード14a,14bを有しており、これら2つのブレード14a,14bは互いに反対方向を向くように回転・伸縮部13に取り付けられている。なお、このウエハ搬送室5内は所定の真空度に保持されるようになっている。
【0018】
ウエハ搬入出室8の天井部にはHEPAフィルタ(図示せず)が設けられており、このHEPAフィルタを通過した清浄な空気がウエハ搬入出室8内にダウンフロー状態で供給され、大気圧の清浄空気雰囲気でウエハWの搬入出が行われるようになっている。ウエハ搬入出室8のフープF取り付け用の3つのポート9,10,11にはそれぞれシャッター(図示せず)が設けられており、これらポート9,10,11にウエハWを収容したまたは空のフープが直接取り付けられ、取り付けられた際にシャッターが外れて外気の侵入を防止しつつウエハ搬出入室8と連通するようになっている。また、ウエハ搬入出室8の側面にはアライメントチャンバー15が設けられており、そこでウエハWのアライメントが行われる。
【0019】
ウエハ搬入出室8内には、フープFに対するウエハWの搬入出およびロードロック室6,7に対するウエハWの搬入出を行うウエハ搬送装置16が設けられている。このウエハ搬送装置16は、多関節アーム構造を有しており、フープFの配列方向に沿ってレール18上を走行可能となっており、その先端のハンド17上にウエハWを載せてその搬送を行う。
【0020】
このような成膜システム100においては、まず、大気圧の清浄空気雰囲気に保持されたウエハ搬入出室8内のウエハ搬送装置16により、いずれかのフープFからウエハWを一枚取り出してアライメントチャンバー15に搬入し、ウエハWの位置合わせを行う。次いで、ウエハWをロードロック室6,7のいずれかに搬入し、そのロードロック内を真空引きした後、ウエハ搬送室5内のウエハ搬送装置12によりそのロードロック内のウエハを取り出し、ウエハWをTi成膜装置1または2に装入してTi膜の成膜を行い、Ti成膜後のウエハWを引き続きTiN成膜装置3または4に装入してTiN膜の成膜を行う。その後成膜後のウエハWをウエハ搬送装置12によりロードロック室6,7のいずれかに搬入し、その中を大気圧に戻した後、ウエハ搬入出室8内のウエハ搬送装置16によりロードロック室内のウエハWを取り出し、フープFのいずれかに収容される。このような動作を1ロットのウエハWに対して行い、1セットの処理が終了する。このような成膜処理により、図2に示すように、層間絶縁膜21に形成された、不純物拡散領域20aに達するコンタクトホール22内にコンタクト層としてのTi膜23およびバリア層としてのTiN膜24が形成される。その後、他の装置により、AlやW等の成膜を行い、コンタクトホール22の埋め込みと配線層の形成を行う。
【0021】
次に、本発明のCVD成膜方法を実施するTiN成膜装置3について説明する。なお、上述したようにTiN成膜装置4も全く同一の構成を有する。図3は、本発明に係るCVD成膜方法を実施するTiN成膜装置を示す断面図である。このTiN成膜装置3は、気密に構成された略円筒状のチャンバー31を有しており、その中には被処理体であるウエハWを水平に支持するためのサセプタ32がその中央下部に設けられた円筒状の支持部材33により支持された状態で配置されている。サセプタ32の外縁部にはウエハWをガイドするためのガイドリング34が設けられている。また、サセプタ32にはヒーター35が埋め込まれており、このヒーター35はヒーター電源36から給電されることにより被処理基板であるウエハWを所定の温度に加熱する。なお、サセプタ32はセラミックス例えばAlNで構成することができ、この場合には、セラミックスヒーターが構成される。
【0022】
チャンバー31の天壁31aには、絶縁部材39を介してシャワーヘッド40が設けられている。このシャワーヘッド40は、上段ブロック体40a、中段ブロック体40b、下段ブロック体40cで構成されている。そして、下段ブロック体40cにはガスを吐出する吐出孔47と48とが交互に形成されている。上段ブロック体40aの上面には、第1のガス導入口41と、第2のガス導入口42とが形成されている。上段ブロック体40aの中では、第1のガス導入口41から多数のガス通路43が分岐している。中段ブロック体40bにはガス通路45が形成されており、上記ガス通路43が水平に延びる連通路43aを介してこれらガス通路45に連通している。さらにこのガス通路45が下段ブロック体40cの吐出孔47に連通している。また、上段ブロック体40aの中では、第2のガス導入口42から多数のガス通路44が分岐している。中段ブロック体40bにはガス通路46が形成されており、上記ガス通路44がこれらガス通路46に連通している。さらにこのガス通路46が中段ブロック体40b内に水平に延びる連通路46aに接続されており、この連通路46aが下段ブロック体40cの多数の吐出孔48に連通している。そして、上記第1および第2のガス導入口41,42は、ガス供給機構50のガスラインに接続されている。
【0023】
ガス供給機構50は、クリーニングガスであるClFガスを供給するClFガス供給源51、Ti含有ガスであるTiClガスを供給するTiClガス供給源52、Nガスを供給する第1のNガス供給源53および第2のNガス供給源55、NHガスを供給するNHガス供給源54を有している。そして、ClFガス供給源51にはClFガス供給ライン56が、TiClガス供給源52にはTiClガス供給ライン57が、第1のNガス供給源53には第1のNガス供給ライン58が、NHガス供給源54にはNHガス供給ライン59が、第2のNガス供給源53には第2のNガス供給ライン60がそれぞれ接続されている。そして、各ガス供給ラインにはマスフローコントローラ62およびマスフローコントローラ62を挟んで2つのバルブ61が設けられている。前記第1のガス導入口41にはTiClガス供給源52から延びるTiClガス供給ライン57が接続されており、このTiClガス供給ライン57にはClFガス供給源51から延びるClFガス供給ライン56および第1のNガス供給源53から延びる第1のNガス供給ライン58が接続されている。また、前記第2のガス導入口42にはNHガス供給源54から延びるNHガス供給ライン59が接続されており、このNHガス供給ライン59には第2のNガス供給源55から延びる第2のNガス供給ライン60が接続されている。したがって、プロセス時には、TiClガス供給源52からのTiClガスが第1のNガス供給源53からのNガスとともにTiClガス供給ライン57を介してシャワーヘッド40の第1のガス導入口41からシャワーヘッド40内に至り、ガス通路43,45を経て吐出孔47からチャンバー31内へ吐出される一方、NHガス供給源54からのNHガスが第2のNガス供給源55からのNガスとともにNHガス供給ガスライン59を介してシャワーヘッド40の第2のガス導入口42からシャワーヘッド40内に至り、ガス通路44,46を経て吐出孔48からチャンバー31内へ吐出される。すなわち、シャワーヘッド40は、TiClガスとNHガスとが全く独立してチャンバー31内に供給されるマトリックスタイプとなっており、これらは吐出後に混合され反応が生じる。
【0024】
シャワーヘッド40には、整合器63を介して高周波電源64が接続されており、必要に応じてこの高周波電源64からシャワーヘッド40に高周波電力が供給されるようになっている。通常はこの高周波電源64は必要ないが、成膜反応の反応性を高めたい場合には、高周波電源64から高周波電力を供給することにより、シャワーヘッド40を介してチャンバー31内に供給されたガスをプラズマ化して成膜することも可能である。
【0025】
チャンバー31の底壁31bの中央部には円形の穴65が形成されており、底壁31bにはこの穴65を覆うように下方に向けて突出する排気室66が設けられている。排気室66の側面には排気管が66が接続されており、この排気管67には排気装置68が接続されている。そしてこの排気装置68を作動させることによりチャンバー31内を所定の真空度まで減圧することが可能となっている。
【0026】
サセプタ32には、ウエハWを支持して昇降させるための3本(2本のみ図示)のウエハ支持ピン69がサセプタ32の表面に対して突没可能に設けられ、これらウエハ支持ピン69は支持板70に固定されている。そして、ウエハ支持ピン69は、エアシリンダ等の駆動機構71により支持板70を介して昇降される。
【0027】
チャンバー31の側壁には、搬送室1との間でウエハWの搬入出を行うための搬入出口72と、この搬入出口72を開閉するゲートバルブ73とが設けられている。
【0028】
次に、このようなTiN成膜装置によりTiN膜を成膜する際の成膜方法について図4、図5を参照しながら説明する。図4はTiN膜を成膜する際の工程を説明するためのフローチャート、図5は主要な工程におけるチャンバー31内の状態を示す模式図である。
【0029】
まず、ヒーター35によりサセプタ32を500〜700℃程度に加熱し、排気装置68によりチャンバー31内を引き切り状態としておき(STEP1)、ゲートバルブ73を開にして(STEP2)、図5の(a)に示すように、真空状態のウエハ搬送室5から搬送装置12のブレード14aまたは14bにより搬入出口72を介してウエハWをチャンバー31内へ搬入する(STEP3)。次に、図5の(b)に示すように、ウエハ支持ピン69をサセプタ32の表面から突出させた状態でウエハWをウエハ支持ピン69上に載せる(STEP4)。このウエハWをウエハ支持ピン69上に載せた状態でゲートバルブ73を閉じ(STEP5)、引き続き、TiClガス供給ライン57およびNHガス供給ライン59を通流してきたNガスを、図5の(c)に示すように、シャワーヘッド40を介してチャンバー31内に導入し、ウエハWに対して第1の予備加熱を行う(STEP6)。この場合のNガスの好ましい流量範囲は、TiClガス供給ライン57およびNHガス供給ライン59のいずれも1〜10L/minである。また、この第1の予備加熱工程は、5〜30秒間の範囲が好ましく、例えば10秒間実施される。
【0030】
この第1の予備加熱工程が終了後、Nガスの供給を停止し、再びチャンバー31内を引き切り状態とし(STEP7)、ウエハ支持ピン69を降下させて、図5の(d)に示すように、ウエハWをサセプタ32上に載置する(STEP8)。その後、Nガス、NHガスを、チャンバー31内が所定の圧力になるまで徐々に流量を上げてチャンバー31内に導入し(STEP9)、この状態で所定時間保持して第2の予備加熱工程を行う(STEP10)。このときの好ましいガス流量範囲は、Nガスは、TiClガス供給ライン57およびNHガス供給ライン59のいずれも1〜10L/minであり、NHは、0.1〜5L/minである。また、第2の予備加熱工程における圧力の好ましい範囲は100〜1000Paであり、例えば667Paに設定される。また、この第2の予備加熱工程は、好ましくは5〜30秒間、例えば10秒間実施される。なお、上記 STEP7〜9の3工程はの時間は、いずれも10秒間以下が好ましく設定され、例えば5秒間ずつに設定される。
【0031】
第2の予備加熱工程が終了後、NガスおよびNHガスの流量を同じ流量に維持したまま、TiClガスを好ましくは0.01〜0.1L/minの流量でチャンバー31内に導入してプリフローを行う(STEP11)。この際の圧力は、好ましくは100〜1000Pa、例えば667Paであり、好ましくは5〜30秒間、例えば10秒間実施される。そして、ガス流量および圧力を同じに保ったまま、TiN薄膜の成膜工程を実施する(STEP12)。この成膜工程においては5〜100nmの範囲のTiN膜が成膜される。膜厚は成膜時間に比例するから、成膜時間は所望の膜厚に応じて適宜設定される。つまり成膜の際の膜厚は、上記5〜100nmの範囲において成膜時間で調整することができる。例えば、膜厚を20nmにする場合には35秒間実施される。この際の基板の加熱温度は400〜700℃程度、好ましくは600℃程度である。この成膜の際には、必ずしも高周波電源64から高周波電力を供給してガスをプラズマ化する必要はないが、反応性を高めるために高周波電力によりガスをプラズマ化してもよい。この場合に、450kHz〜60MHz、好ましくは450kHz〜13.56MHzの周波数で、200〜1000W、好ましくは200〜500Wの高周波電力を供給する。この場合には、ガスの反応性が高いのでウエハWの温度は300〜700℃、好ましくは400〜600℃程度である。
【0032】
成膜工程終了後、NHガスおよびTiClガスを停止し、TiClガス供給ライン57およびNHガス供給ライン59を介してNガスをパージガスとして好ましくはそれぞれ1〜10L/minの流量で流して、チャンバー31内のパージを行う(STEP13)。このパージ工程は、好ましくは5〜30秒間、例えば10秒間実施される。
【0033】
その後、必要に応じて、NガスおよびNHガスを好ましくはそれぞれ1〜10L/minの範囲の流量で流し、成膜したTiN薄膜の表面のナイトライド処理を行う(STEP14)。このときのチャンバー内圧力は好ましくは100〜1000Pa、例えば667Paであり、時間は好ましくは5〜180秒間、例えば25秒間である。この際のNガスの供給は、第1のNガス供給源53からTiClガス供給ライン57を介して行ってもよいし、第2のNガス供給源55からNHガス供給ライン59を介して行ってもよいし、これら両方を用いてもよい。
【0034】
所定時間経過後、NガスおよびNHガスを徐々に停止し(STEP15)、これらのガスの供給が完全に停止された時点で成膜プロセスを終了する(STEP16)。
【0035】
その後、ウエハ支持ピン69を上昇させてウエハWを持ち上げ、ゲートバルブ73を開いて搬送装置12のブレード14aまたは14bをチャンバー31内に挿入し、ウエハ支持ピン69を下降させることによりウエハWをブレード14aまたは14b上に載せ、ウエハ搬送室5へ搬出する(STEP17)。
【0036】
このようにして所定枚数成膜後、チャンバー31内は、ClFガス供給源51からClFガスを供給することによりクリーニングされる。
【0037】
従来の方法では、ウエハWをサセプタ32に載置してからチャンバー内にガスを導入して予備加熱処理を行っていたが、ウエハWが急激に加熱されることから、300mmウエハの場合には反りが発生する。これに対し、本実施形態では、最初にサセプタ32上に突出したウエハ支持ピン69上にウエハWを載置した状態でチャンバー31内にNガスを導入して第1の予備加熱処理(STEP6)を行うので、急激には加熱されず、ある程度加熱されてからサセプタ32上での第2の加熱処理が行われるので、ウエハWに及ぼされる熱応力が緩和され、ウエハWが300mmと大型のものであっても反りの発生を防止することができる。
【0038】
また、第1の予備加熱工程が終了後、 STEP8のウエハWをサセプタ32上に載置する工程に先だって、 STEP7でNガスの供給を停止しチャンバー31内を引き切り状態とするので、ウエハWを降下させる際にガスの抵抗によりウエハWがウエハ支持ピン69上で滑ることが防止される。さらに、 STEP9において、第2の予備加熱(STEP10)のガス圧力になるまで、Nガス、NHガスを徐々に流量を上げてチャンバー31内に導入するので、急激なガス圧の上昇の影響がウエハWに及ぼされることが回避される。
【0039】
次に、実際に本発明の方法の効果を確認した結果について説明する。ここでは、上記第1の予備加熱工程(STEP6)から第2の予備加熱工程(STEP10)までのガス流量、ガス圧力、時間を図6に示すように設定して行った。すなわち、第1の予備加熱工程(STEP6)においては、NガスをTiClガス供給ライン57で1.8L/min、NHガス供給ライン59で1.8L/minの流量で流して10秒間行い、次いで STEP7から STEP9までを5秒間ずつ行い、第2の予備加熱工程(STEP10)におけるNガス流量をTiClガス供給ライン57で1.8L/min、NHガス供給ライン59で3.7L/minとし、NHガス流量を0.225L/minとし、圧力を667Paとして30秒間行った。その後、TiClガスを0.045L/minの流量で追加して10秒間プリフロー(STEP11)を行った後、そのままのガス流量で35秒間成膜を行った(STEP12)。成膜の際の圧力は667Paとした。このようにして大口径ウエハである300mmウエハにTiN膜を成膜した結果、ウエハの反りは皆無であった。
【0040】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく種々変形可能である。例えば、上記実施の形態ではTiN膜を成膜する場合について示したが、本発明はこれに限らず、加熱して成膜するTi、Al、W等の他の材料の膜を形成する場合にも有効である。また、上記実施形態では、第1の予備加熱の際にNガスを用い第2の予備加熱の際にNガスおよびNHを用いたが、これに限るものではない。さらに、上記実施形態では第1の予備加熱および第2の予備加熱の際にガスを導入したが、ガスを供給しなくても一定の効果を得ることができる。ただし、ガスを導入した場合のほうが効果が大きい。さらにまた、上記実施形態では、被処理基板としては、半導体ウエハに限らず例えば液晶表示装置(LCD)用基板等の他のものであってもよく、また、基板上に他の層を形成したものであってもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、被処理基板を載置台に載置して行う予備加熱に先だって、チャンバー内において載置台の基板支持ピンを上昇させて被処理基板を該基板支持ピン上に保持した状態での予備加熱を行うので、被処理基板を加熱されている載置台に即座に載置する場合のように被処理基板が急激に加熱されることがなく、被処理基板の熱応力が緩和され、被処理基板が大型であっても反りの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するTiN成膜装置が搭載されたマルチチャンバータイプの成膜システムを示す概略構成図。
【図2】TiN膜をバリア層に用いた半導体装置のコンタクトホール部分を示す断面図。
【図3】本発明に係るCVD成膜方法を実施するTiN成膜装置を示す断面図。
【図4】TiN膜を成膜する際の工程を説明するためのフローチャート。
【図5】主要な工程におけるチャンバー内の状態を示す模式図。
【図6】本発明の方法の効果を確認した実験における第1の予備加熱工程から第2の予備加熱工程までのガス流量、ガス圧力、時間を示すグラフ。
【符号の説明】
3,4……TiN成膜装置
31……チャンバー
32……サセプタ
35……ヒーター
40……シャワーヘッド
50……ガス供給機構
69……ウエハ支持ピン
W……半導体ウエハ

Claims (4)

  1. ャンバー内で被処理基板を載置台に載置し、加熱手段により載置台を介して被処理基板を加熱しつつ被処理基板にCVDにより薄膜を形成するCVD成膜方法であって、
    被処理基板を前記チャンバー内に搬入し、載置台の基板支持ピンを上昇させてその上に被処理基板を受け取る工程と、
    前記基板支持ピン上に被処理基板を保持した状態で前記加熱手段で前記載置台を加熱しつつ真空排気されている前記チャンバー内にガスを導入して第1の予備加熱処理を行う工程と、
    前記チャンバー内を真空排気した状態でガスの導入を停止し、前記基板支持ピンを下降させて被処理基板を前記載置台に載置する工程と、
    被処理基板を前記載置台に載置した状態で前記チャンバー内にガスを導入して第2の予備加熱を行う工程と、
    その後、被処理基板に対して成膜を行う工程と
    を具備することを特徴とするCVD成膜方法。
  2. 前記第2の予備加熱を行う工程に先だって、被処理基板を前記載置台に載置した状態で前記チャンバー内のガス圧を徐々に上昇させる工程をさらに具備することを特徴とする請求項に記載のCVD成膜方法。
  3. ャンバー内で被処理基板を載置台に載置し、前記載置台に設けられた加熱手段により被処理基板を加熱しつつ被処理基板にCVDによりTiN薄膜を形成するCVD成膜方法であって、
    被処理基板を前記チャンバー内に搬入し、載置台の基板支持ピンを上昇させてその上に被処理基板を受け取る工程と、
    前記基板支持ピン上に被処理基板を保持した状態で前記加熱手段により前記載置台を加熱しつつ真空排気されている前記チャンバー内に不活性ガスを導入して第1の予備加熱処理を行う工程と、
    前記チャンバー内を真空排気した状態で不活性ガスの導入を停止し、前記基板支持ピンを下降させて被処理基板を前記載置台に載置する工程と、
    被処理基板を前記載置台に載置した状態で前記チャンバー内に不活性ガスおよび窒素を含有する反応ガスを導入して第2の予備加熱を行う工程と、
    その後、前記チャンバー内にさらにTiを含有する反応ガスを導入して被処理基板上にTiNを成膜する工程と
    を具備することを特徴とするCVD成膜方法。
  4. 前記第2の予備加熱を行う工程に先だって、被処理基板を前記載置台に載置した状態で前記チャンバー内へ不活性ガスおよび窒素を、ガス圧が徐々に上昇するようにして導入する工程をさらに具備することを特徴とする請求項に記載のCVD成膜方法。
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