JP4738329B2 - マルチモード制御局、無線通信システム、無線局及び無線通信制御方法 - Google Patents

マルチモード制御局、無線通信システム、無線局及び無線通信制御方法 Download PDF

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Description

本発明はマルチモード制御局、無線通信システム、無線局及び無線通信制御方法に関し、特に近接したエリア内で複数種の無線通信方式による複数の無線局間の通信リンクが混在して使用される環境下において、通信トラフィックの総スループットを向上させる技術に関する。
近年、オフィスや家庭などの屋内で利用する近距離無線通信方式が注目されており、無線LAN(Local Area Network)規格であるIEEE802.11b、IEEE802.11b.11gや、コンピュータやモバイル端末など様々な機器間の接続をターゲットとしたBluetooth(登録商標)規格などに準拠した無線通信方式によるサービスや製品が既に実用化されている。このような無線通信方式は機器間接続を無線で構築するため、ケーブルによる配線の不便さを解消することができるが、準拠する規格が異なる機器間では変調方式、コーデック、プロトコルといった通信方式が異なるため通信できない。またIEEE802.11b、IEEE802.11b.11gやBluetooth(登録商標)といった通信規格は、ISM(Industrial Scientific and Medical)帯と呼ばれる周波数帯の一つである2.4GHz帯を共に使用しており、免許を要することなく手軽に導入し無線通信を行うことができる反面、近接した状況で使用すると、相互干渉を生じる可能性がある。
このような無線通信規格の違いによる相互接続性の悪さや、同一周波数帯内での相互干渉の問題を解決するための方法の一つとして、無線局の構成を複数の無線通信方式に対応可能な、いわゆるマルチモード構成とした上で、使用する通信方式を無線伝送路の状況に応じて選択的に切り替える方法が考えられている(例えば特許文献1参照)。これにより、無線伝送路状況に変化が生じても、これに応じて効率良い無線通信を行うことが可能となる。
図37を用いて従来のマルチモード構成を用いた通信制御法の一例について説明する。図37は、ある近接した無線通信エリアAR1内に存在している、2.4GHz帯を使用している装置類の設置状況の一例を示している。
無線通信エリアAR1内では、マルチモード制御局10と複数の端末局との間で、Bluetooth(登録商標)規格もしくはIEEE802.11b規格に準じた無線通信方式を用いて通信が行われる。無線通信エリアAR1内に存在する複数の端末局の一例として、ここではマルチモード端末局20−1、20−2とBluetooth(登録商標)対応端末局20−3、IEEE802.11b対応端末局20−4とが示されている。マルチモード制御局10とマルチモード端末局20−1、20−2との間では、各々の無線局における通信機能を一方の通信方式に対応するように、都度切り替え制御しながら無線通信を行う。またマルチモード制御局10とBluetooth(登録商標)対応端末局20−3又はIEEE802.11b対応端末局20−4との間の無線通信の際には、マルチモード制御局10は各々の端末局20−3、20−4に対応した無線機能に切り替え制御され通信が行われる。
一方、同じ無線通信エリアAR1内には、複数の別方式対応無線局30−1、30−2が設置されており、同じISM帯において別の通信リンクを用いた無線通信が行われる。ここでは、別の通信リンクの一例として、小電力による構内電話の通信リンクが構成されており、通話の際にマルチモード制御局10とマルチモード端末局20−1、IEEE802.11b対応端末局20−4との間での通信リンクで用いられる周波数帯と一部もしくは全ての
周波数帯が重複する周波数帯が通信リンクとして用いられるものとする。さらには、同じ2.4GHz帯の電磁波を使用する装置として、電子レンジ40もエリアAR1内に設けられているものとする。別方式対応無線局30−1、30−2のうちの少なくとも一局と、電子レンジ40とは、マルチモード制御局10と近接した位置関係で設定されている場合を想定する。
前記のような設置条件の無線通信エリアAR1内において、マルチモード制御局10は、各端末局20−1〜20−4との間でデータ伝送の必要が生じた場合に、ISM帯において都度対応する通信方式を用いた無線通信を行う。制御部11ではマルチモード制御局10における無線通信の制御を行う。Bluetooth(登録商標)対応端末局20−3との間で通信を行う場合には、無線通信機能をBluetooth(登録商標)対応処理部12へ切り替えた上で通信を行う。またIEEE802.11b対応端末局20−4との間で通信を行う場合には、無線通信機能をIEEE802.11b対応無線処理部13へ切り替えた上で通信を行う。このような構成及び通信制御を行うことにより、マルチモード制御局10は、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11bそれぞれの規格にのみ対応している端末局20−3や20−4に対して通信を行うことができ、対応する通信規格の違う機器間の接続性を向上させることができる。
一方、マルチモード制御局10とマルチモード端末局20−1との間では以下に示すような無線通信制御を行うことができる。まずIEEE802.11b対応無線処理部13を用いて無線通信を行うよう切り替え制御が行われ、IEEE802.11b規格に準拠した無線通信方式、すなわち所定のフレーム構成、所定の変調処理等のベースバンド信号処理を行った後、周波数変換や増幅等の所定のアナログ無線処理を施し、所定のアクセス手順に従ってアンテナを介して無線通信が行われる。また、同時に受信信号を用いIEEE802.11bの受信帯域における干渉状況の有無の検出が行われる。ここで、例えば別方式対応無線局30−1において構内電話の通話のための通信リンクによる無線通信が発生した場合や、電子レンジ40が動作した場合、IEEE802.11bによる無線通信と重複する帯域内へのこれらの機器からの電磁放射が干渉として検出されることになる。
マルチモード制御局10は、干渉の検出の結果、干渉が存在すると判断された場合には、制御部11により通信系統の切り替え制御を行い、Bluetooth(登録商標)対応無線処理部12を用いてBluetooth(登録商標)規格に準じた無線通信方式による無線通信を行う。また一方で、IEEE802.11b対応無線処理部13を用いてIEEE802.11b帯域における干渉状況有無の検出が並行して行われる。マルチモード制御局10は、電波干渉検出の結果、電波干渉の存在がなくなった場合には、無線通信を行う系統をBluetooth(登録商標)対応無線処理部12による系統からIEEE802.11b対応無線処理部13に切り替え、IEEE802.11b規格による無線通信に切り替える。
制御部11により上述したような通信の制御を行うことにより、マルチモード制御局10とマルチモード端末局20−1との間の通信は、干渉状況の有無に応じて通信方式が切り替えられて実行される。具体的には、干渉が存在していない場合にはより伝送速度の高いIEEE802.11b規格に準拠した通信方式を用いた無線通信を行い、干渉が存在する場合には伝送速度は相対的に低いが、被干渉確率の相対的に低いBluetooth(登録商標)規格に準拠した通信方式を用いる。これにより、干渉の有無に関わらず無線通信によるデータ伝送を継続することができ、全体的に通信効率の良い通信を行ってことができるようになっている。
特開2003−199160号公報(第3〜4頁、図1)
しかしながら、図37に示したような従来の構成においては、通信方式としてIEEE801.11b規格の通信方式とBluetooth(登録商標)規格の通信方式とを切り替えて通信を行う場合、以下に示すような課題がある。
第一に、マルチモード制御局10と各端末局20−1〜20−4との間の無線通信において使用する無線通信方式をIEEE801.11b規格とBluetooth(登録商標)規格とで切り替える際に要する時間が考慮されていないため、必ずしも効率上最適な制御が行われているとは限らない。
例えば、マルチモード制御局10において、通信動作モードをBluetooth(登録商標)対応無線処理部12とIEEE802.11b対応無線処理部13とで切り替える際には、例えば電源制御や回路の過渡応答時間、シンセサイザにおける発振周波数変更時の収束時間や、信号処理部の機能切り替え時間などが必要となるため、切り替え先の通信モードで通信動作が可能となるまでに時間を要する。以下では、この時間を所要モード切り替え時間と呼ぶ。また、切り替え先の無線通信方式においてリンク接続を確立する、すなわち同期処理を行い所定のリンク接続手順が完了するまでにも時間を要してしまう。以下では、この時間を所要リンク接続時間と呼ぶ。
これらの機能変更やリンク確立に要する時間の間には、マルチモード制御局10は他のどの端末局とも通信を行うことができないため、スループット低下の原因となってしまう。特に、マルチモード制御局10が通信対象とする端末局の数が増加した場合や、対応する無線通信方式が増加した場合には、前記通信不能時間の比率が相対的に大きくなってしまい、スループットの著しい劣化を招いてしまう、という課題があった。
第二に、マルチモード無線局10、20−1、20−2では、自律分散的な制御により使用する無線通信方式をIEEE802.11b規格に準拠した通信方式とBluetooth(登録商標)規格に準拠した通信方式とで切り替えるため、無線通信エリアAR1内に存在する他の無線局に与える影響が考慮されず、通信エリアAR1全体での伝送効率を考慮した場合、必ずしも効率的な通信が行われるとは限らない。
例えば、マルチモード制御局10とマルチモード端末局20−2との間の無線通信において使用する通信方式をIEEE802.11b規格に準拠した通信方式からBluetooth(登録商標)規格に準拠した通信方式に切り替えた場合、IEEE802.11b対応無線局20−4は、前記マルチモード機能を有する無線局間のBluetooth(登録商標)規格に準拠した通信方式を用いた通信による電波干渉を受けてしまい、伝送効率が低下してしまう。この影響は、マルチモード機能を有する無線局の増加に伴い大きくなる。
また、仮にマルチモード制御局10が、端末局20−1〜20−4の干渉状況を一元管理し、前記干渉状況に基づいてマルチモード端末局20−1、20−2の通信方式を切り替え制御した場合でも、マルチモード端末局20−1、20−2に生じた干渉が、マルチモード制御局10の管理下にある無線局、すなわち通信方式を制御可能な無線局から送信された電波による干渉か否かを区別していなければ、必ずしも効率的に制御が行われるとは限らない。
例えば、マルチモード無線局10と20−2との間の無線通信において、IEEE802.11b規格に準拠した通信方式で通信中に干渉が生じ、その干渉波の発信源である無線局が、マルチモード制御局10が制御している無線局であれば、被干渉通信リンク(マルチモード制御局10、マルチモード端末局20−2間の通信リンク)における通信方式をBluetooth(登録商標)規格に準拠した通信方式に切り替えなくても、干渉波の帯域と前記被干渉通信リンクの通信方式の帯域とが重ならないように、干渉波の周波数チャネルを切り替え
制御してやればよく、マルチモード制御局10とマルチモード端末局20−2との間ではIEEE802.11b規格に準拠した方式を継続して使用することができる。上記のように、必ずしも効率的な最適な制御が行われているとは限らないという課題があった。
本発明の目的は、近接した無線通信エリア内で複数種の無線通信方式が混在する無線通信環境下において、無線通信エリア内における無線通信トラフィックの総スループットを向上し得るマルチモード制御局、無線局、無線通信システム及び無線通信制御方法を提供することである。
かかる課題を解決するため本発明のマルチモード制御局は、複数の端末局との無線通信リンクに関する情報を収集する通信リンクパラメータ収集部と、収集された情報に基づき、無線通信ネットワーク内におけるデータ伝送トラフィックのスループットを最大化するように各端末局との無線通信リンクで使用する通信リソース割り当てを決定するリソース割り当て決定部と、決定された各端末局への通信リソース割り当てに基づいて各無線通信リンクにおける通信条件を制御し通信を行うマルチモード通信部とを具備する構成を採る。
また本発明のマルチモード制御局は、無線局間の無線通信リンクに関する情報を収集する通信リンク情報収集部と、収集された情報に基づき、無線通信ネットワーク内における各無線局が受けている干渉を低減するように各端末局間の無線通信リンクで使用する通信リソース割り当てを決定するリソース割り当て決定部と、決定された各無線局への通信リソース割り当て結果を各無線局へ通知するマルチモード通信部とを具備する構成を採る。
また本発明の各無線局は、自局と他の無線局間の通信リンクにおいて自局が受けている干渉に関する情報を前記マルチモード制御局が制御可能な無線局から送信された電波による干渉か否かを区別して検出する干渉検出部と、干渉の検出結果をマルチモード制御局へ通知するマルチモード通信部とを具備する構成を採る。
本発明によれば、近接したエリア内で複数種の無線通信方式が混在して使用されている環境下において、各端末局とマルチモード制御局との間、または端末局間の通信リンクにおける種々のパラメータを収集した上で、ネットワーク内におけるトラフィックの総スループットを最大化するように、または各無線局が受けている干渉を低減するように、各々の通信リンクで使用すべき通信方式、伝送速度又は時間配分率等のリソースを割り当てるようにしたので、システム全体でのスループットを向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、比較的狭い空間内において、制御局と複数の端末局との間で複数の無線通信規格に基づく無線通信方式が混在した状態でネットワークを構築している環境下において、制御局が各端末局との通信リンクにおける通信品質や伝送するデータのQoS(Quality of Service)等の情報を収集し、この収集した情報に基づいて各通信リンクに割り当てる通信リソースを決定して通信を行うことを提案する。
図1は、本実施の形態の説明に用いる無線通信エリア内に存在している無線局及び干渉源となるものを示している。無線通信エリア100は、マルチモード制御局101が無線通信を用いてネットワークを構成し通信することのできる空間的範囲を示している。具体的には、例えば宅内やオフィス内のように、屋内における比較的狭い規模のエリアを想定したエリアを示している。本実施の形態では、無線通信エリア100においてマルチモード制御局101がネットワークを構築する無線局の一例として、マルチモード端末局10
2、IEEE802.11b対応端末局103が設定されているものとする。また無線通信エリア100内には、マルチモード制御局101が使用する無線方式に対して干渉を与える可能性のある無線局もしくは干渉源の一例として、他ネットワーク無線局104と電子レンジ105も設置されているものとする。すなわち他ネットワーク無線局104と電子レンジ105からは、マルチモード制御局101、マルチモード端末局102及びIEEE802.11b対応端末局103にとっての干渉波153、154が放射される。
マルチモード制御局101は、無線処理機能を複数の方式に切り替えることにより、複数の通信方式に対応しながら、複数の端末局との間でネットワークを構成して無線通信を行う無線局であり、本実施の形態では、無線通信エリア100内に設置されたマルチモード端末局102とIEEE802.11b対応端末局103の2局との間で無線通信を行う場合を一例として挙げている。マルチモード端末局102との無線通信にあたっては、IEEE802.11a規格とIEEE802.11b規格の2つの無線通信方式との間で都度無線処理機能を切り替えながら無線通信を行う。また、IEEE802.11b対応端末局103との間で無線通信を行う場合には、無線処理機能をIEEE802.11b規格の無線通信方式に切り替えて無線通信を行う。
このような動作を行うマルチモード制御局101は、例えば図2に示すように、少なくともアンテナ1011と、マルチモード通信部1012と、受信品質推定部1013と、リソース割り当て制御部1014と、通信制御部1015と、アプリケーション処理部1016とを有する。各部の構成の詳細については後述する。
マルチモード端末局102は、その無線処理機能を複数の方式に切り替えることにより、複数の通信方式に対応しながら、マルチモード制御局101との間で無線通信を行う無線局であり、本実施の形態では、マルチモード制御局101の例と対応して、IEEE802.11a規格とIEEE802.11b規格の2つの規格に対応する無線通信方式の間で都度無線処理機能を切り替えながら無線通信を行う場合で説明する。
マルチモード端末局102は、例えば図3に示すように、少なくともアンテナ1021と、マルチモード通信部1022と、アプリケーション処理部1023と、通信制御部1024とを有する。各部の構成の詳細については後述する。
IEEE802.11b対応端末局103は、マルチモード制御局101との間でIEEE802.11b規格に準拠した無線通信方式により無線通信を行う無線局である。IEEE802.11b対応端末局の構成は特に本発明に影響を与えるものではなく、限定されるものではない。
他ネットワーク無線局104は、マルチモード制御局101が構成するネットワークに含まれない無線局であるが、マルチモード制御局101に対して干渉を与える可能性のある位置に設置されているものであり、その構成が特に本発明に影響を与えるものではない。本実施の形態では、一例としてIEEE802.11b規格で使用する周波数と同じ2.4GHz帯のISM帯を使用するワイヤレス電話規格に対応した無線局であるとする。
電子レンジ105は、無線通信エリア100内に設置されており、使用されるとマルチモード制御局101に対して干渉を与えるものであり、特にその構成が本発明に影響を与えるものではない。
マルチモード制御局101の構成例について、図2を用いて詳述する。
アンテナ1011は、複数の無線通信規格に対応したアンテナであり、本実施の形態ではIEEE801.11a規格とIEEE802.11b規格に対応したものとして、例えば5GHz帯及び2.4GHz帯の2つの周波数帯において共振構造をもつ複共振アンテナにより構成され、マ
ルチモード通信部1012と接続されている。
マルチモード通信部1012は、IEEE802.11a規格とIEEE802.11bの2つの規格に対応するよう無線処理機能の切り替えが可能な無線処理部であり、アンテナ1011に対してアナログ高周波信号が入出力接続され、アプリケーション処理部1016との間で送受信データが入出力接続され、受信品質推定部1013に対して受信信号が出力され、通信制御部1015から機能変更のための制御信号と通信動作に関する制御信号が入力される。本実施の形態におけるマルチモード通信部1012は、一例としてIEEE802.11a対応アナログ信号処理部10121とIEEE802.11b対応アナログ信号処理部10122とリコンフィギュラブルディジタル信号処理部10123とにより構成され、機能変更のための制御信号に基づいてIEEE802.11a対応アナログ信号処理部10121とIEEE802.11b対応アナログ信号処理部10122のうち一方が選択され動作し、さらに機能変更のための制御信号に基づいてリコンフィギュラブルディジタル信号処理部10123における信号処理内容が所定の通信方式に対応するよう変更されるものとする。
IEEE802.11a対応アナログ信号処理部10121は、アンテナ1011とリコンフィギュラブルディジタル信号処理部10123とに接続されている。IEEE802.11a対応アナログ信号処理部10121は、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部10123から供給されるIEEE802.11a規格に対応した送信ディジタル信号をアナログ信号に変換し、所定の周波数変換、フィルタリング、増幅等のアナログ信号処理を施して5GHz帯のアナログRF送信信号をアンテナ1011へ供給する。またIEEE802.11a対応アナログ信号処理部10121は、アンテナ1011から供給される5Hz帯のアナログRF受信信号に対してIEEE802.11a規格に対応した所定の周波数変換、フィルタリング、増幅等のアナログ信号処理を施した上でディジタル信号に変換しリコンフィギュラブルディジタル信号処理部10123へ供給する。
IEEE802.11b対応アナログ信号処理部10122は、アンテナ1011とリコンフィギュラブルディジタル信号処理部10123とに接続されている。IEEE802.11b対応アナログ信号処理部10122は、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部10123から供給されるIEEE802.11b規格に対応した送信ディジタル信号をアナログ信号に変換し所定の周波数変換、フィルタリング、増幅等のアナログ信号処理を施して2.4Gz帯のアナログRF送信信号をアンテナ1011へ供給する。またIEEE802.11b対応アナログ信号処理部10122は、アンテナ1011から供給される2.4GHz帯のアナログRF受信信号に対してIEEE802.11b規格に対応した所定の周波数変換、フィルタリング、増幅等のアナログ信号処理を施した上でディジタル信号に変換しリコンフィギュラブルディジタル信号処理部10123へ供給する。
リコンフィギュラブルディジタル信号処理部10123は、機能変更のための制御信号に基づいて信号処理の内容を変更可能なものである。リコンフィギュラブルディジタル信号処理部10123は、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)、CPU(Central Processing Unit)、リコンフィギュラブルプロセッサ等、プログラム等の処理記述内容を書き換えることにより機能を変更可能なデバイスのうちの一つもしくは複数の組み合わせにより構成されている。本実施の形態では、機能変更のための制御信号に基づいてIEEE802.11a規格に対応した処理とIEEE802.11b規格に対応した処理とに切り替え可能な構成となっている。
受信品質推定部1013は、マルチモード通信部1012において受信処理した信号の受信品質を推定し、推定結果をリソース割り当て制御部1014へ出力する。本実施の形態では、受信品質の一例として受信信号の搬送波電力対雑音電力比(以下、CNRと呼ぶ)の値を推定して出力する。受信CNRの推定方法については既に様々な手法が開示され
ており、どのような方法を用いても本発明には影響を与えない。
リソース割り当て制御部1014は、マルチモード制御局101がネットワーク内の各端末局に対する通信リンクについての受信品質情報とQoS情報とを用いて、各通信リンクにおいて使用する通信方式、伝送速度、通信を行う時間配分に関するリソース割り当てを決定し、決定したリソース割り当て結果を通信制御部1015へ供給するものであり、例えば通信リンクパラメータ収集部10141、候補方式選択部10142、リソース割り当て決定部10143により構成される。
通信リンクパラメータ収集部10141は、マルチモード制御局101が通信対象とする端末局との通信リンクの各々における種々のパラメータを、受信品質推定部1013及びアプリケーション処理部1016におけるQoSパラメータ抽出部10161から収集して候補方式選択部10142へ供給するものであり、その動作の詳細については後述する。
候補方式選択部10142は、通信リンクパラメータ収集部10141から供給される種々のパラメータに基づいて、各々の端末局との間の通信リンクで用いる通信方式と伝送速度の組み合わせの候補を設定し、設定した候補情報をリソース割り当て決定部10143へ供給するものであり、その動作の詳細については後述する。
リソース割り当て決定部10143は、候補方式選択部10142から供給される各通信リンクで用いる通信方式と伝送速度の組み合わせの候補情報に基づいて、各通信リンクで用いる通信方式及び伝送速度の組み合わせ、並びに通信に用いる時間配分率を決定し、決定した情報を通信制御部1015へ供給するものであり、その動作の詳細については後述する。
通信制御部1015は、リソース割り当て制御部1014から供給されるリソース割り当てに関する情報に基づいて、マルチモード通信部1012に対して機能変更用の制御信号と通信動作の制御信号とを供給する。
アプリケーション処理部1016は、ネットワーク内に存在する各端末局との間でのデータ伝送におけるアプリケーション層をはじめとする上位層の処理全般を行うものである。アプリケーション処理部1016は、マルチモード通信部1012から出力される受信データを入力とすると共に、各端末局へ送信する上位層における送信データを生成してマルチモード通信部1012へ出力する。本実施の形態におけるアプリケーション処理部1016は、さらに各端末局との間で伝送するアプリケーションデータに関する情報から、前記アプリケーション伝送におけるQoSパラメータ等のパラメータを抽出しこれをリソース割り当て制御部1014へ供給するQoSパラメータ抽出部10161を有する。
マルチモード端末局102の構成例について、図3を用いて詳述する。
アンテナ1021は、複数の無線通信規格に対応したアンテナであり、本実施の形態ではマルチモード制御局101におけるアンテナ1011と同様の構成でなる。
マルチモード通信部1022は、IEEE802.11a規格とIEEE802.11bの2つの規格に対応するよう無線処理機能の切り替えが可能な無線処理部であり、アンテナ1021に対してアナログ高周波信号が入出力接続され、アプリケーション処理部1023との間で送受信データが入出力接続され、通信制御部1024から機能変更のための制御信号と通信動作に関する制御信号が入力される。本実施の形態におけるマルチモード通信部1022は、一例としてIEEE802.11a対応アナログ信号処理部10221とIEEE802.11b対応アナログ信号
処理部10222とリコンフィギュラブルディジタル信号処理部10223とにより構成され、機能変更のための制御信号に基づいてIEEE802.11a対応アナログ信号処理部10221とIEEE802.11b対応アナログ信号処理部10222のうち一方が選択動作する。
IEEE802.11a対応アナログ信号処理部10221、IEEE802.11b対応アナログ信号処理部10222、リコンフィギュラブルディジタル信号処理部10223は、それぞれマルチモード制御局101における同名の構成要素と同様の構成により構成可能である。
アプリケーション処理部1023は、マルチモード制御局101との間でのデータ伝送におけるアプリケーション層をはじめとする上位層の処理全般を行うものである。アプリケーション処理部1023は、マルチモード通信部1022からの受信データを入力すると共に、マルチモード制御局101へ送信する上位層における送信データを生成してマルチモード通信部1022へ出力する。アプリケーション処理部1023は、通信リンク設定情報抽出部10231を有し、この通信リンク設定情報抽出部10231によって、マルチモード制御局101から通知されてくる、通信リンク151において使用する通信方式に関する情報を含む設定情報を抽出するようになっている。
通信制御部1024は、アプリケーション処理部1023から供給される通信リンク151に関する設定情報に基づき、マルチモード通信部1022に対して機能変更用の制御信号と通信動作の制御信号を供給する。
本実施の形態では、マルチモード制御局101がネットワーク内に設置されているN局の端末局と通信を行う場合、図4に示すように、対象とする端末局の全てに対し一度ずつ順に通信時間を配分して通信していくこととし、N局全てに対して一度ずつ通信を行い終えるまでの時間をリソース割り当て周期Taと定義する。マルチモード制御局101は、Ta=N×Ta0(秒)と設定し、Ta(秒)内での各端末局に対する通信時間の配分Tfnを決定する。図4において、ケース1)は、各端末局との通信リンクにおいて、IEEE802.11aの規格を使用する通信リンクとIEEE802.11bの規格を使用する通信リンクとが混在してリソース割り当てされた状況の一例を示している。この場合、IEEE802.11aによる通信リンクからIEEE802.11bによる通信リンクへ切り替える際には、マルチモード制御局101のマルチモード通信部1012において機能切り替えのために時間Tr1を要する。また、各通信リンクにおいて、リンク確立のために時間Tsnを要する。一方、ケースi)は、全ての端末局との通信リンクに対してIEEE802.11b規格が選択されリソース割り当てされた場合の状況の一例を示している。この場合、マルチモード制御局101は各端末局との通信リンクを切り替える際にマルチモード通信部1012の機能変更の必要は無いためTrn=0となり、リンク確立のための時間Tsnのみが要することになる。また、前記のようにして端末局に配分された時間内に端末局へ送信すべきデータ容量を送信完了しない場合には、次回のリソース割り当て周期で残りのデータ容量に対してリソース割り当てを行うこととする。本実施の形態では通信対象とする端末局がマルチモード端末局102とIEEE802.11b対応端末局103の2局の場合(N=2の場合)を一例とし、Ta=2×0.5秒=1秒を仮定する。なお、以下ではn=1の端末局がマルチモード端末局102を示しており、n=2の端末局がIEEE802.11b対応端末局103を示していることとする。
ネットワーク内で用いられる通信方式の集合をS={s1,s2,…,sn}と表すこととし、本実施の形態では一例としてS={s1,s2}とし、s1がIEEE802.11a規格を表し、s2がIEEE802.11b規格を表すこととする。各端末局との通信リンクで使用する通信方式の組み合わせの集合をM={m1,m2,…,mi}で表すこととし、mi=(端末局1との通信リンクで使用する通信方式,端末局2との通信リンクで使用する通信方式,…,端末局Nとの通信リンクで使用する通信方式)と表されるものとする。本実施の形態では、m1=(S1,S2),m2=(S2,S2)の2通りの組み合わせで表現で
きる。すなわち、組み合わせm1はマルチモード端末局102との通信リンクにおいてIEEE802.11aを使用し、IEEE802.11b対応端末局103との通信リンクにおいてIEEE802.11bを使用する場合を表し、組み合わせm2はマルチモード端末局102との通信リンクとIEEE802.11b対応端末局103との通信リンクともにIEEE802.11bを使用する場合を表すことになる。
以上のようにして構成された無線通信エリア100内において、マルチモード制御局101が、複数の端末局102、103により構成されるネットワークにおいて、各端末局102、103に対してダウンリンクで無線データ伝送をするにあたり、通信に関するリソース割り当てを行う動作の一例について、図4から図14を用いながら以下で説明する。ここで、本実施の形態において各端末局との通信リンクに対してリソースを割り当てるとは、各端末局との通信リンクにおいて使用される通信方式及び伝送速度を決定すること、及び各通信リンクにおいて通信を行う時間の配分を決定することに相当する。
以下、図5のフローチャートに従って通信制御の手順を説明する。
(ステップ1)
マルチモード制御局101は、通信リンクパラメータ収集部10141において、まず通信対象とする端末局n(n=1,2)との各通信リンクの現状の以下に示すパラメータを収集する。
・通信リンク品質(CNRn,mi:受信CNR値を一例として使用)
・許容QoSパラメータ(Pemax_n:許容最大ビット誤り率を一例として使用)
・所要通信時間許容最大値(Ttmax_n
・未送信データ量(Dn
・所要モード切り替え時間(Trn,mi
・所要リンク接続時間(Tsn,mi
通信リンク品質としてはマルチモード制御局101と各端末局nとの通信リンクにおける受信CNR値が受信品質推定部1013において推定され供給される。ここで、各通信リンクにおいて使用される通信方式としては、前記のようにm1とm2の2通りの組み合わせがあり、それぞれの場合を表現するため、変数にn,miが付されている。マルチモード端末局102との通信リンクにおいては、IEEE802.11a(s1)とIEEE802.11b(s2)の2通りの通信方式を用いる場合があり、それぞれの通信方式を用いて通信を行う際の受信品質が受信品質推定部1013において推定され、以下のようなパラメータが得られる。ここで、本実施の形態での動作を説明するにあたっての一例の値を仮定している。
CNR1,m1…[マルチモード端末局102との通信リンク(n=1)においてIEEE802.11aにより通信を行った場合の受信CNR推定値]
CNR1,m2…[マルチモード端末局102との通信リンク(n=1)においてIEEE802.11bにより通信を行った場合の受信CNR推定値]
CNR2,m1=CNR2,m2…[IEEE802.11b対応端末局103との通信リンク(n=2)においてIEEE802.11bにより通信を行った場合の受信CNR推定値]
ここで、このようにして得られる各通信リンクにおける受信CNR推定値は、一般にマルチモード制御局101と各端末局との間の距離が離れているほど、送信電波の空間伝搬損失量が大きくなり低い値が得られ、逆に距離が近いほど前記空間伝搬損失が小さくなり高い値が得られる。また、無線通信エリア内100で、マルチモード制御局101に近接して設置されている他ネットワーク無線局104において、同一周波数帯で無線送信がなされている場合や、電子レンジ104が作動し無視できないレベルの不要放射が放射され
ている状況下では、その送信信号や不要放射が同一チャネル内での妨害波成分として混入し、等価的に雑音成分電力が増加することにより、受信CNR推定値は低下することになる。なお、CNR値の推定は各通信リンクとの間で定期的に行っておけばよく、例えば過去にデータ伝送を行った際の受信信号を用いて受信CNR値を推定し記憶しておく構成としてもよいし、データトラフィックの通信が行われていない間に端末局から受信CNR値推定用の送信を要求し、これを用いて受信CNR値を推定し記憶しておくこととしてもよい。
許容QoSパラメータは、各端末局とのデータ伝送時に許容されるサービス品質を示すパラメータであり、ここでは一例として、データ伝送時に許容される最大ビット誤り率Pemax_nが許容QoSパラメータとしてアプリケーション処理部1016におけるQoSパラメータ抽出部10161から供給されるものとして説明する。
所要通信時間許容最大値Ttmax_nは、各端末局へデータを送信するのに要する時間Ttの許容最大値を表すパラメータである。このパラメータについても、アプリケーション処理部1016におけるQoSパラメータ抽出部10161から供給されるものとして説明する。
未送信データ量Dnは、n番目の端末局へ通信すべきデータ量を示すパラメータであり、未送信データ量Dnとしては、アプリケーション処理部1016から供給されるn番目の端末局へのアプリケーションでの未送信データ量に基づき、この未送信データを所定の通信方式に対応した符号化やフレーム構成で処理を行った場合に生成される総データ量が算出される。このパラメータについても、アプリケーション処理部1016におけるQoSパラメータ抽出部10161から供給されるものとして説明する。
所要モード切り替え時間Trn,miは、各通信リンクにおいて使用する通信方式の組み合わせがmiである場合に、マルチモード制御局101がn番目の端末局と通信を行うにあたり、マルチモード通信部1012の通信機能を切り替える際に必要とする時間を示すパラメータである。ここで、通信動作モード切り替えに必要とする時間としては、例えばマルチモード通信部1012においてその機能変更のために必要なプログラムや設定データの読み込み時間や、再起動に要する時間、さらにはアナログ信号処理部におけるシンセサイザの発振周波数の収束時間やフィルタにおける時定数等による入出力間遅延時間等が含まれる。本実施の形態では、マルチモード端末局102との間の通信リンク151においてIEEE802.11aの方式を用いるかIEEE802.11bの方式を用いるかによって、各通信リンクにおける所要モード切り替え時間が異なることになる。さらに、直前に割り当てられている端末局との通信リンクにおいて使用される通信方式によっては、モード切り替え自体が必要なくなる場合もあり、この場合にはTrn,miは「0」となる。
例えば、マルチモード端末局102との通信リンク151においてIEEE802.11aの方式を用いる場合(各通信リンクにおける通信方式の組み合わせ:m1に相当)、マルチモード制御局101は、通信リンク151と通信リンク152とで通信機能を切り替える必要が生じる。ここでは、機能切り替えに要する時間を10ミリ秒であると仮定すると、
Tr1,m1=10ミリ秒
Tr2,m1=10ミリ秒
となる。これに対し、通信リンク151、152ともにIEEE802.11bにより通信を行う場合(各通信リンクにおける通信方式の組み合わせ:m2に相当)、通信リンク151と152では通信機能を切り替える必要が無いため、
Tr1,m2=0秒
Tr2,m2=0秒
となる。
所要リンク接続時間Tsn,miは、n番目の端末局と通信を行う際に、その通信リンクに接続する際に必要とする時間を示すパラメータである。ここで、通信リンクに接続する際に必要とする時間としては、例えば制御局がパケット送信をする前に行うべきキャリアセンス及び送信待ち時間や、データトラフィックを送信する前に、いわゆるRTS(Request To Send)やCTS(Clear To Send)等の制御用パケットの送受信に要する時間が含まれる。本実施の形態では、端末局との間でIEEE802.11a規格による通信方式を用いる場合とIEEE802.11b規格による通信方式を用いる場合とで、所要リンク接続時間Tsn,miの値が異なることになる。ここでは、一例として以下のようなパラメータになる場合を仮定する。
Ts1,m1=0.5ミリ秒(IEEE802.11aにおけるリンク接続時間の一例)
Ts2,m1=1ミリ秒(IEEE802.11bにおけるリンク接続時間の一例)
Ts1,m2=Ts2,m2=1ミリ秒(同上)
所要モード切り替え時間Trn,miと所要リンク接続時間Tsn,miの値については、使用する通信リンク及び通信方式に応じてあらかじめ予想することができる場合には、通信リンクパラメータ収集部10141にあらかじめ記憶しておいて読み出せばよい。あらかじめ予想できない場合や状況により都度変わり得る場合には、パラメータを都度更新する。
前記で示した値の一例も含め、通信リンクパラメータ収集部10141において収集されるパラメータの一例として、以下のような値が収集された場合を仮定して以下の手順について説明する。
マルチモード端末局102(n=1)との通信リンク151について収集されたパラメータ:
・D1=100メガバイト
・Pemax_1=1.0E−06
・Ttmax_1=160秒
・CNR1,m1=17dB
・Tr1,m1=10ミリ秒
・Ts1,m1=0.5ミリ秒
・CNR1,m2=17dB
・Tr1,m2=0秒
・Ts1,m2=1ミリ秒
IEEE802.11b対応端末局103(n=2)との通信リンク152について収集されたパラメータ:
・D2=100メガバイト
・Pemax_2=1.0E−05
・Ttmax_2=240秒
・CNR2,m1=CNR2,m2=20dB
・Tr2,m1=10ミリ秒
・Ts2,m1=1ミリ秒
・Tr2,m2=0秒
・Ts2,m2=1ミリ秒
(ステップ2)
上述した(ステップ1)において、通信リンクパラメータ収集部10141により、収集された各端末局との通信リンクについての諸パラメータに基づき、候補方式選択部10142において各通信リンクで使用する通信方式及び伝送速度等の設定仕様の候補の組み合わせが選択され、リソース割り当て決定部10143へ供給される。具体的には、候補
方式選択部10142は、各通信リンクにおける受信CNR値CNRn,miと許容最大ビット誤り率Pemax_nから、各通信リンクにおいて使用する通信方式及び伝送速度の候補の組み合わせを選択する。選択にあたっては、マルチモード制御局101において、図6及び図7に示すような受信CNRに対する受信ビット誤り率(Pbn)の特性に関するデータがあらかじめ記憶されており、このデータに基づき現状の受信CNR値による受信品質環境下において、許容最大ビット誤り率Pemax_nを満たすことの可能な、最大の伝送速度Bnが選択され、さらにその時に想定されるビット誤り率Penも求められる。
例えば、マルチモード端末局102との通信リンク151においては、通信方式としてIEEE802.11aとIEEE802.11bの2通りの通信方式からの選択が可能であり、それぞれの通信方式の場合に対して候補となる伝送速度Bn及び想定されるビット誤り率Penが設定される。まずIEEE802.11aによる通信方式を選択する場合(m1の場合に相当)に、ステップ1において仮定したように、CNR1,m1が17dBである場合、図6に示すデータより、ビット誤り率が許容最大ビット誤り率Pemax_1以下となる最大の伝送速度のモードは36Mbpsであり、その場合にビット誤り率Pe1,m1としては約1e-10の値が想定されるものとする。
次に、IEEE802.11bによる通信方式を選択する場合には、CNR1,m2が15dBであるので、図7に示すデータより、ビット誤り率が最大許容ビット誤り率Pemax_1以下となる最大の伝送速度は5.5Mbpsによる伝送モードであり、その場合にビット誤り率Pe1,m2は約1e-7の値が想定されるものとする。
同様にして、IEEE802.11b対応端末局103との通信リンク152においては、使用される通信方式はIEEE802.11bのみであるので、ステップ1において仮定したようにCNR2,miが20dBである場合に、ビット誤り率が許容最大ビット誤り率Pemax_2以下となる最大伝送速度B2は、図7より11Mbpsであり、その場合にビット誤り率Pe2,miは約1e-07の桁の値が想定されるものとする。
このようにして、候補方式選択部10142は、マルチモード端末局102との通信リンク151、及びIEEE802.11b対応端末局103との通信リンク152において候補となる通信方式及び伝送速度を、それぞれ以下のように選択する。
(通信方式の組み合わせ:m1)
・通信リンク151:
通信方式 :IEEE802.11a
伝送速度B1 :36Mbps
ビット誤り率Pe1,m1 : 約1E−10
・通信リンク152:
通信方式 :IEEE802.11b
伝送速度B2 :11Mbps
ビット誤り率Pe2,m1 : 約1E−7
(通信方式の組み合わせ:m2)
・通信リンク151:
通信方式 :IEEE802.11b
伝送速度B1 :5.5Mbps
ビット誤り率Pe1,m2 : 約1E−7
・通信リンク152:
通信方式 :IEEE802.11b
伝送速度B2 :11Mbps
ビット誤り率Pe2,mi :約1E−7
(ステップ3)
リソース割り当て決定部10143では、候補方式選択部10142において、ステップ2の処理により選択された各通信リンクで使用する通信方式と、伝送速度と、想定されるビット誤り率とを用い、まず次式で定義されるネットワーク内におけるリソース割り当て周期あたりのスループットを表す目的関数Zmiを設定する。
Figure 0004738329
ここで、(1)式におけるTfn,miは、各通信リンクにおいて使用する通信方式の組み合わせがmiの場合に、端末局nとの間の通信に割り当てられる時間を表している。また(1)式において、分子の項はネットワーク内においてリソース割り当て周期あたりにビット誤り無く伝送される総データ量を表している。本発明の一つの特徴は、このデータ伝送量を算出する際に、所要機能切り替え時間と所要リンク接続時間により表される、データ転送以外に要する時間の項が考慮されている点である。
一方、(1)式の目的関数における最適値を求めるにあたっての制約条件式として、次式を設定する。
Figure 0004738329
Figure 0004738329
Figure 0004738329
Figure 0004738329
(4)式では、全データを送信完了するまでに必要とする送信繰り返し回数が算出されるが、データ伝送以外に要する時間、すなわち、所要モード切り替え時間Trや所要リンク接続時間Tsの項が考慮されている。
(ステップ4)
リソース割り当て決定部10143では、ステップ3において設定された(2)式から(5)式による制約条件式のもと、(1)式で定義されたリソース割り当て周期当たりのスループット値に関する目的関数Zmiを最大化するような各通信リンクにおいて使用する通信方式の組み合わせmi、伝送速度Bn、及び時間配分Tfn,miを決定する。具体的には以下のような手順に基づいて決定することができる。
リソース割り当て決定部10143は、まず、各通信リンクにおいて用いられる通信方式の組み合わせの全てに対して、制約条件の(5)式を満たすか否かの判定を行う。すなわち、本実施の形態において仮定した条件の場合、制約条件の(4)式を満たすm1とm2の各々、及び端末局との通信リンクnの各々に対して、制約条件の(5)式を満たすか否かの判定を行う。例えば、各通信リンクで用いる通信方式の組み合わせがm1の場合、マルチモード端末局102との通信における所要通信時間は、図8のような特性になる。また、IEEE802.11b対応無線局103における所要通信時間は、図9のような特性になる。一方、各通信リンクで用いる通信方式の組み合わせがm2の場合、マルチモード端末局102との通信における所要通信時間は、図10のような特性になる。また、IEEE802.11b対応端末局103との通信における所要通信時間は、図11に示すような特性になる。図8から図11において、縦軸は所要通信時間を表し、横軸は目的関数(1)式におけるマルチモード端末局102(n=1)に対する通信割り当て時間Tf1,m1とIEEE802.11b対応端末局103(n=2)に対する通信割り当て時間Tf2,m1の比R=Tf1,mi/Tf2,miを表している。
図8及び図9より、各通信リンクにおいて用いる通信方式の組み合わせがm1の場合には、マルチモード端末局102、IEEE802.11b対応端末局103のいずれの端末局に対しても、時間配分率Rによらず所要通信時間許容最大値Ttmax_nを超えることはないので、全ての範囲で時間配分が可能である。一方、各通信リンクにおいて用いる通信方式の組み合わせがm2の場合には、IEEE802.11b対応端末局103との通信に関しては時間配分率Rによらず所要通信時間許容最大値Ttmax_2=240秒を超えることはないので、全ての時間配分率の設定が可能であるが、IEEE802.11b対応端末局103との通信に関しては時間配分率Rが1.2以下でないと、所要通信時間許容最大値Ttmax_1=160秒以内に通信を完了することができない。したがって、時間配分率R=Tf1,mi/Tf2,mi≦1.2という制約条件が得られる。
以上のように、時間配分率Rについての制約条件を求められた上で、各通信リンクで用いる通信方式の組み合わせm1、m2の2通りについて、目的関数(1)式を算出すると図12のような特性が得られる。図12において、縦軸がネットワーク内におけるリソース割り当て時間当たりのスループット値を示しており、制約条件により得られた範囲内において最大のスループットが得られるのは、通信方式の組み合わせがm1で時間配分率R=約1.2とした場合であり、このときに約20Mbpsのスループットが得られることがわかる。リソース割り当て周期Ta=1秒と仮定しているので、マルチモード端末局102との通信リンクに割り当てられる時間配分Tf1,m1=約545ミリ秒、IEEE802.11b対応端末局103との通信リンクに割り当てられる時間配分Tf2,m1=約455ミリ秒という時間割り当てが決定されることになる。
以上のようにして、リソース割り当て決定部10143により決定された各通信リンクにおいて使用する通信方式S、伝送速度Bn,mi、時間配分率Tfn,miの情報が、通信制御部1015へ供給される。
(ステップ5)
通信制御部1015では、リソース割り当て決定部10143により決定され供給された各通信リンクにおいて使用する通信方式S、伝送速度Bn,mi、及び時間配分Tfn,miに関する情報を用いて、マルチモード通信部1012に対して通信機能の切り替え制御信号201と通信動作の制御信号202を出力する。
具体的には、ステップ4におけるリソース割り当ての決定に基づき、図13に示すような時間割り当てで通信が行われることになり、図中の矢印で示したタイミングにて機能の
切り替え制御信号と通信動作の制御信号とが、マルチモード通信部1012へ出力され、これら信号に基づいてリコンフィギュラブルディジタル信号処理部10123の機能切り替え、及びIEEE802.11a対応アナログ信号処理部10121とIEEE802.11b対応アナログ信号処理部10122との切り替えが行われる。
以上の構成及び動作によれば、マルチモード制御局101がネットワーク内の複数の端末局に対して複数種の通信方式を用いて通信を行う際に、各通信リンクにおける状況を示すパラメータを収集し、このパラメータに基づいてリソース割り当て周期毎にスループットが最大となる通信リソース割り当てを決定し、この決定結果に基づいて各端末局との通信制御を行い、通信することにより、ネットワーク内における通信トラフィックの総スループットを向上させることが可能となる。また環境内における無線通信資源を有効利用できるので、近接するエリアに存在する他のネットワークとの間の相互干渉の影響も低減することが可能となる。
なお、本実施の形態において用いた各パラメータは、必ずしも上述した具体例で用いたものである必要はなく、それぞれのパラメータと同様の指標を示すものであれば、他の定義に基づいたパラメータを適用してもよい。例えば、許容QoSパラメータとして、許容最大ビット誤り率Pemax_nを用いる場合について述べたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば許容最大パケット誤り率Pemax_nを定義し、各通信リンクにおいて想定されるビット誤り率Pen,miの代わりに想定されるパケット誤り率Ppen,miを定義して用いるようにしてもよい。この場合、ステップ2において図6、図7の特性データから伝送速度と想定されるパケット誤り率Ppen,miを求める場合や、ステップ3において(1)式の値を求める際にビット誤り率Pen,miの代わりに、パケット誤り率を表すPpen,miを用いることとなる。この場合、パケット誤り率Ppen,miは、例えば受信ビット誤り率Pen,miに基づいて、次式に示すような換算式により換算して求めることができる。なお、次式において、lは1パケットを構成するビット数を表している。
Figure 0004738329
またステップ3やステップ4の手順において目的関数や制約条件式を計算する際、各通信リンクで想定されるビット誤り率Pen,miを用いた演算を行う場合について説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば想定される誤り率が極めて小さい値である場合には、演算の際に「0」に近似して演算量を削減する構成としてもよい。
また通信リンクの品質を示すパラメータとして受信CNR値を推定して用いることとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、通信リンクの品質を示すパラメータであれば他の値を用いてもよい。例えば、受信搬送波電力帯干渉波電力比(CIR)を推定して用いる構成としてもよいし、受信データのビット誤り率(BER)やパケット誤り率(PER)を求めて用いることとしてもよい。
また上述した実施の形態では、マルチモード通信部1011を、IEEE802.11a対応アナログ信号処理部10121とIEEE802.11b対応アナログ信号処理部10122とリコンフィギュラブルディジタル信号処理部10123とにより構成する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、マルチモード通信部1011における無線処理機能の変更に必要な制御情報、及び通信動作に必要な制御情報を適宜外部から供給して制御できる構成であればよく、その詳細な構成内容及び設計仕様が本発明に対して影響を与えるものではない。
またアンテナ1011とアンテナ1021とを共に、複共振型の構成によるものとした
が、本発明は必ずしもこの構成に限定されるものではない。対応すべき複数の通信方式が用いる無線周波数帯に対応可能な構成であれば、他の構成を採用してもよい。ただし、アンテナの構造を切り替えることにより対応周波数帯を切り替えるような構成を採用する場合には、前記切り替えに要する時間が、マルチモード通信部における機能切り替えに要する時間Trに比べて無視できない場合には、前記Trの見積もりの際に前記アンテナの対応周波数切り替えに要する時間も考慮に入れる必要がある。また、アンテナ1011とアンテナ1021とは、同様の構造を持つこととしたが、必ずしも制御局と端末局とでアンテナの構成を同様にする必要はなく、異なる通信方式に対応するための所要の仕様を満たしていれば、その詳細構成が異なっていてもよい。
また上述した実施の形態では、マルチモード制御局から各端末局へのダウンリンクにおいて通信リソース割り当てる場合の構成及び動作例を説明したが、本発明は必ずしもダウンリンクに限定されるものではなく、アップリンクに適用することも可能である。この場合、各端末局からの通信要求及び要求される通信に必要とする許容QoSパラメータをマルチモード制御局が一旦収集した上で、各通信リンクに対する通信リソース割り当てを決定し、決定した制御情報を各端末局へのダウンリンクを介して通知する制御を行えば、本発明をアップリンクにおいて実施することも可能である。
また本実施の形態では、制約条件として(2)式から(5)式を用いることとして説明したが、必ずしも全ての制約条件式を用いる必要は無く、適用されるシステムやサービスの内容に応じて一部の制約条件式を省略してもよい。逆に、適用されるシステムやサービスの内容によっては、別の制約条件式を加えて最適解を求めるようにしてもよい。例えば、動画像データをストリーム伝送するようなサービスをネットワーク内で提供しようとする場合、最低限保証されるべきデータ伝送速度や許容される最大伝送遅延時間に関するパラメータとして定義して制約条件式を設定し、最適解を求める際に(2)式から(5)式に加えて用いることとしてもよい。
さらに上述した実施の形態では、説明の簡単化のために、マルチモード制御局101が通信対象とする端末局の数Nを2として説明したが、本発明はこの端末局の数に限定されるものではなく、端末局の数は3以上の数としてもよい。ただし、端末局の数が増えた場合、選択可能な通信方式の組み合わせMの要素数が増え、これに伴い制約条件や目的関数を算出する場合の組み合わせが増え、演算量は増加する。このように、多数のパラメータが含まれた状態の目的関数に対し、制約条件を満たした上で最適解を求める手法には、線形計画法、非線形計画法や動的計画法等の数理計画法に基づいた解法を適用することが可能であり、さらには、いわゆる蟻の巣アルゴリズムや遺伝的アルゴリズムにより最適解を求め、通信制御を行うこともできる。
ここで、端末局の数をNとし、各端末局への通信時間の割り当て率anの最適化に動的計画法を用いる場合の実施の形態について詳しく説明する。この場合の目的関数fN(kN)は(7)式、(8)式、および(9)式で表すことができ、最適化における制約条件は(10)式で表すことができる。さらに、最低限補償されるべき伝送速度を制約条件に入れる場合には(11)式を制約条件として加えればよい。
Figure 0004738329
Figure 0004738329
Figure 0004738329
Figure 0004738329
Figure 0004738329
ここで、anは端末局nとの通信リンクに対する通信時間割り当て率、kNは端末局数Nに対する通信時間割り当てリソース、thnは端末局nとの通信リンクにおける通信スループット、THNはネットワーク内における全通信リンクにおける総スループットを表している。
このとき、最適性原理より、(7)式は(12)式のような関数再帰方程式で表すことができる。
Figure 0004738329
このようにして表された目的関数に対しての最適解を求める手順については、例えば、長尾智晴著「最適化アルゴリズム」(昭晃堂、2000年)pp.38〜52で同様の手順の一例が開示されており、この手順に基づいて導出することができる。
以上のようにして、端末局の数Nが3以上の場合においても、動的計画法を用いることにより各端末局との通信に割り当てる時間率の最適解を求め、通信制御を行うことが可能となる。
またマルチモード制御局101において通信を行っている際に、データ伝送を行う対象となる端末局の数Nが変化するような場合にも本発明は適用可能である。このような場合、一回の通信リソース割り当て周期を経過する度に、例えば図14に示すような制御フローに基づいてリソース割当対象となる端末局数を変更するようにすればよい。
図14の制御フローについて簡単に説明する。まず、ステップ11で端末数Nを「0」にリセットして処理を開始した後、続くステップ12で端末局数Nを把握する。次に図5で説明したステップ1を行うことにより各端末局との通信リンクパラメータを収集し、ステップ13に移る。ステップ13では端末局数Nが、「0」か、否か判断し、端末局数Nが0だった場合には処理を終了する。これに対して端末局数Nが、「0」でなかった場合には、ステップ14において、端末局数Nが前回と同じで、かつCNRが前回と同じか否か判断し、どちらか一方が前回と異なる場合には図5で説明したステップ2〜4を行うことにより、新たに通信リソース割当を行った後、ステップ5に移って図5で説明したよう
に割り当て条件のもと各端末局と1周期分の通信を行う。これに対して、ステップ14で肯定結果を得た場合にはステップ2〜4を行わずステップ5にて前回の割り当て条件のもと各端末局と1周期分の通信を行う。続くステップ15では、端末局数NとCNRを新たな値に設定し、ステップ12に戻る。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1においてネットワークにおける通信スループット値を最大化するよう通信制御する際に、さらに、ネットワーク内においてデータ伝送を行う対象となる端末局の数Nが変化するような場合や、マルチモード制御局と複数のマルチモード端末局との間の各通信リンクで用いる通信方式を動的に切り替える場合の通信制御に関する実施の形態について説明する。ネットワークの構成は基本的に実施の形態1で示した図1やそれをさらに一般化した図37の構成と同様である。実施の形態1と異なるのは、マルチモード制御局10における制御部11の通信時間割り当て制御内容であり、以下でその制御内容について説明する。
図15は、本実施の形態における制御部11において通信時間割り当ての制御を行う際の制御フローチャートを示したものである。なお、本実施の形態では、ネットワーク内に存在する全端末局数をNで表し、そのうちマルチモード機能を有する端末局数をNsで表すこととする。また、各端末局nとの通信リンクにおける通信品質をCNRnとして表すこととする。さらに、それぞれの制御パラメータについて前回の制御ループ時に使用したパラメータ値を’(ダッシュ)を付した変数で保持することとする。
(ステップ11)
システムの通信制御に関する諸パラメータを初期化する。具体的には、パラメータとしてN’、Ns’、CNRn’を「0」で初期化する動作がこのステップに含まれる。
(ステップ12)
マルチモード制御局10の管理下にある端末局のうちデータ伝送を必要としている全端末局数Nとそのうちマルチモード機能を有する端末局数Nsを把握する。
(ステップ13)
実施の形態1において説明した図5のステップ1における動作と同様に、マルチモード制御局101における通信リンクパラメータ収集部10141において、データ伝送を必要としている端末局nとの各通信リンクに関する諸パラメータを収集する。
(ステップ14)
データ伝送を必要とする端末局数Nが残っているか否か、すなわちNが「0」であるか否かが判定される。「0」である場合には、一連の通信制御を終了する。「0」でない場合にはステップ15へ進む。
(ステップ15)
データ伝送を必要としている端末局数N、そのうちマルチモード機能を有する端末局数Ns、各端末局nとの通信リンク品質値CNRnが前回の制御ループ時と同様であるか否かを、保持してあるN’、Ns’、CNRn’と比較判定する。全てが同じである場合には各端末局との通信リンクで選択される通信方式や通信時間割り当て時間は前回と変更する必要が無いため、ステップ16からステップ19をスキップし、ステップ20の動作へ移行する。前記判定において、いずれかのパラメータが異なっている場合には、通信条件に変化が生じているため、通信制御内容を変更する必要があり、ステップ16へ移行する。
(ステップ16)
通信リンクパラメータ収集部10141により収集された各端末局との通信リンクについての諸パラメータに基づき、候補方式選択部10142において、各通信リンクにおいて選択可能な全ての通信方式の各々に対して伝送速度を決定する。具体的には、各通信リンクにおける通信方式毎のCNR推定値に基づき、送信データの許容最大ビット誤り率の条件を満たす最も高速な伝送速度が決定される。
(ステップ17)
候補方式選択部10142では、さらにマルチモード端末局との通信リンクの各々について、前記ステップ16において、伝送速度が決定された複数の通信方式の候補の中から、最も高速な伝送速度が得られる通信方式を選択する。これにより、ステップ16とステップ17を通じて各端末局との通信リンクにおいて用いられる通信方式と伝送速度とが、決定される。
なお、本ステップが制御ループ内において2回目以降に実行される場合には、以下のようにしてマルチモード端末局との通信リンクで用いられる通信方式を選択切り替えすることとしてもよい。すなわち、単位時間あたりに送信データ量Dnを送信する要求を持つ端末局nが、通信方式をX(伝送速度BX)から他の通信方式Y(伝送速度BY)に切り替えられる状況で、マルチモード端末局nが(13)式で示す条件を満たす場合のみ用いる通信方式を切り替える。すなわち、既に使用している通信方式Xの伝送速度BXにより未送信データ量Dnを通信する際の所要時間よりも、マルチモード端末局とマルチモード制御局における通信機能を別の通信方式Yに切り替える際に必要とするモード切り替え時間Trを要しても、通信方式Yにより伝送速度BYで送信した場合の所要時間の方が短い場合のみ、通信方式の切り替えを決定する。
Figure 0004738329
なお、通信制御が行われるネットワーク内に通信方式Yを用いて通信する端末が少なくとも1台以上ある場合には、(13)式におけるTrは「0」としてよい。
(ステップ18)
リソース割り当て決定部10143において、候補方式選択部10142で前記ステップ16、ステップ17により決定された各通信リンクで使用する通信方式、伝送速度と想定されるビット誤り率とを用い、(7)式、(8)式、(9)式で表される目的関数と(10)式、(14)式で表される制約条件式を設定する。このうち、(14)式以外は、実施の形態1において用いたものと同様である。(14)式は、各端末局とのデータ伝送において通信時間割り当て周期Taあたりに伝送されるべきデータ量Dnに基づいて割り当てられるべき通信時間の割り当て率の下限値に関する制約条件式を表している。
Figure 0004738329
なお、ネットワーク内において、同じ通信方式が選択された端末局との通信は可能な限り続けて行うこととし、マルチモード制御局において不必要なモード切り替え時間Trnが発生しないようにするものとする。
(ステップ19)
リソース割り当て決定部10143では、ステップ18で設定された目的関数を制約条件式に基づいて総スループットを最大化するような解が求められ、各端末局nへの通信時間割り当て率anが決定される。具体的には、実施の形態1と同様に、目的関数を(12)式のような関数再帰方程式で表し、これを動的計画法の考え方に基づいて解くことにより、スループットを最大化する通信時間割り当て率anが決定される。
(ステップ20)
ステップ19で決定された各端末局との通信時間割り当て率anに基づいて、各端末局nとの間でデータ伝送が行われる。
(ステップ21)
本制御ループにおいて使用した諸パラメータを保持用変数へコピーし、次の制御ループとして(ステップ12)へ移行する。
以上の通信制御動作によれば、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、さらにネットワーク内においてデータ伝送を行う対象となる端末局の数Nやそのうちのマルチモード端末局の数Nsが変化するような場合や、マルチモード制御局と複数のマルチモード端末局との間の各通信リンクの品質が変化するような場合においても、その時々の状況に応じて適切に各端末局との間の通信時間割り当てを動的に行うことが可能となり、ネットワーク内における通信トラフィックの総スループットを向上させることが可能となる。
なお、本実施の形態における通信制御のフローチャートとして、図15に示した制御フローを一例として示したが、本発明は必ずしもこの制御フローチャートの内容に限定されるものではなく、骨子に基づいていればフローチャートが異なっていてもよい。例えば、ステップ13とステップ14の順序は逆であってもよい。また、ステップ15において、必ずしもネットワーク内の全端末数N、マルチモード端末局の数Ns、通信リンク品質CNRの全てのパラメータに変化を監視する必要は無く、例えば端末数Nやマルチモード端末数Nsの数に変化が生じた場合だけ通信の再設定を行うよう制御することとしてもよいし、逆に、N、Ns、CNRに加えて許容誤り率の要求条件や通信時間割り当て周期Taが変化した場合にも通信の再設定を行うよう制御することとしてもよい。
また、ネットワーク内に存在する端末局への通信は、決定された通信時間割り当て率に基づいて一度に伝送される必要は必ずしもなく、例えば割り当てられた通信時間を周期Taの中で複数のブロックに分割して伝送するように制御してもよい。これにより、例えば通信の際の遅延時間に関する要求条件が厳しいデータの伝送の際にも適用可能となる。
さらに、ネットワーク内に存在するマルチモード制御局と複数のマルチモード端末局との各通信リンクで伝送するデータとして、例えば動画や音声のリアルタイム伝送のように時間的制約条件が要求される通信リンクとそうでない通信リンクとが混在している状況では、前記時間的制約が有る通信リンクとそうでない通信リンクとを別のグループに分け、各々のグループ毎に通信時間割り当てを行うよう通信制御してもよい。具体的には、例えば図16に示すようなフローチャートに基づく通信制御をマルチモード制御局10における制御部11で行うようにすればよい。図16において図15と同じステップ番号を付したステップの動作については、基本的に前記のように本実施の形態において説明したのと同様の動作をするステップである。前記通信制御動作と異なるのは、ステップ31から34を設けた点であり、以下にそれぞれのステップにおける動作について説明する。
(ステップ31)
ネットワーク内においてデータ伝送を必要としている各々の端末局に伝送するデータが、例えば動画や音声のリアルタイム伝送のように許容伝送遅延や伝送容量の変動範囲等の
いわゆる時間的な制約条件が有るか否かに基づいて2つのグループに分類する。
(ステップ32)
図15におけるステップ16とステップ17における動作と同様にしてネットワーク内における各々の端末局との通信リンクにおいて使用する伝送速度と通信方式を決定する。
(ステップ33)
ステップ31において時間的制約が有るとグルーピングされた各通信リンクにおける通信条件に基づいて、全端末局との通信時間割り当て周期Taのうち時間的制約が有る端末局との通信可能時間Ta0と通信途絶可能時間とを決める。このうち、通信途絶可能時間を時間的制約が無い端末との通信可能時間Ta1として割り当てる。
以降、時間的制約が有るグループと時間的制約が無いグループの各々に対して図15におけるステップ18とステップ19の動作に相当する動作を行い、所定の目的関数と制約条件を設定し、これに基づいて割り当て時間Ta0における各端末局との通信時間割り当てを決定する。
そして、各々の動作により得られた各端末局への通信時間割り当て結果に基づき、ステップ20で各端末局との間でデータ伝送を行うことにより、ネットワーク内に時間的制約がある通信リンクとそうでない通信リンクとが混在している場合においても、効率的に各通信リンクへの通信リソース割り当てを行うことが可能となる。
なお、前記の説明において、ネットワーク内にある端末局を、時間的制約が有るグループと制約が無いグループの2つに分けるという説明をしたが、必ずしもグルーピングは2つである必要は無く、例えば時間的制約の条件に基づいて数段階にグループ分けしてもよい。
(実施の形態3)
本実施の形態では、複数種類の無線通信方式が混在して使用されるエリア内の各無線局間の無線通信リンクで使用する通信リソース割り当てを決定するマルチモード制御局が、無線制御エリア内の各無線局から通知される通信リンク情報を収集して、前記通信リンク情報を一元管理することを提示する。これにより、マルチモード制御局は、管理エリア内の無線局間での干渉の受け方や干渉の与え方を把握できるようになるので、管理エリア全体の通信が最適になるように、各無線局に割り当てる通信リソースを決定できるようになる。
(1)無線通信システムの全体構成
図17に、本発明の実施の形態3に係る無線通信システムの全体構成を示す。図17において、201〜204は無線局、205はマルチモード制御局、206はマルチモード制御局205の無線制御エリアを示す。無線通信装置201〜204は、無線制御エリア206内に位置し、同一周波数帯を使用する複数種類の無線通信方式のうち一つ、または複数の方式を用いて互いに通信することが可能な構成とされている。また、無線局201〜204は、通信開始に先立って、または通信中に定期的に他の無線局から送信された信号による一つ、または複数の干渉波を検出し、検出結果を通信リンク情報としてマルチモード制御局205へ通知する。
マルチモード制御局205は、無線通信装置201〜204と無線、又は有線で接続されており、無線局201〜204から通知された通信リンク情報を基に各無線局201〜204が受けている干渉状態を管理する。
この実施の形態では、一例として図17に示すように同一周波数帯を使用する複数種類の無線通信方式として、2.4GHz帯を使用するIEEE802.11b規格、及びBluetooth(登録商標)規格に準じた無線通信方式が混在して使用されていることとし、無線局201〜204は、IEEE802.11b規格、およびBluetooth(登録商標)規格の両規格に準拠した通信方式での通信が可能であることとする。
また、マルチモード制御局205は、各無線局201〜204と無線で接続されており、通信方式をIEEE802.11b規格とBluetooth(登録商標)規格に準じた通信方式とで定期的に切り換えながら、無線局201〜204からの接続要求の有無を定期的に監視する。またマルチモード制御局205は、管理エリア206内に存在する無線局201〜204の各々が現在使用中、または使用可能な通信方式、使用中の通信方式における周波数チャネル、占有帯域幅、伝送レート、送信電力などの情報を通信プロファイル情報として予め保持している。
無線制御エリア206とは、マルチモード制御局205が各無線局201〜204の干渉状態を管理可能な範囲を示す。例えば、管理エリア206は、マルチモード制御局205がIEEE802.11b規格、又はBluetooth(登録商標)規格に準拠した通信方式を使用した場合における無線セルのうち、セル半径の大きい方の無線セルでカバーできる範囲である。または、マルチモード制御局205が設置されている部屋、家などの物理的に区切られている範囲である。なお、必要に応じて制御対象となる無線局をマルチモード制御局205に事前に登録する作業が生じる可能性もあるが、本実施の形態では説明を省略する。
この実施の形態の場合、各無線局201〜204が受ける干渉を内部干渉と外部干渉の2つの干渉に区別して検出するようになっている。ここで内部干渉とは、管理エリア206内に存在し、前記マルチモード制御局205の管理下にある無線局、すなわち、この場合、無線局201〜204が互いに及ぼしあう干渉のことである。外部干渉とは、管理エリア6の範囲外に位置する無線局か、あるいは前記管理エリア内に存在するがマルチモード制御局205の管理下にない無線局から受ける干渉のことである。このように各無線局201〜204が受ける干渉を、内部干渉と外部干渉とに区別して検出することで、マルチモード制御局205は、干渉を受けている無線局と干渉を与えている無線局の何れか一方、または両方に対して通信リソースの割り当てを制御することが可能となる。
また、この実施の形態の場合、無線通信システム全体の状態としてキャリブレーション状態と、通信状態とを設ける。
ここで、キャリブレーション状態とは、干渉検出のために事前情報を取得することを目的としており、マルチモード制御局205から送信される制御信号に従って、無線局201〜204が一旦アプリケーションのための通信を止める。そして、無線局201〜204の間で通信方式、周波数チャネルなどを順次切り換えながら互いに信号を送受信することにより、以下の2つの目安を測定する。
i.内部干渉が存在しない環境下において、所定の無線局から所定の電力で信号を送信した場合に、他の無線局においてどの程度の品質で希望信号が受信できるかの目安の測定
ii.管理エリア206の範囲外に位置する無線局から送信された信号による外部干渉量の目安を測定
具体的には、キャリブレーション状態時には、図18に示すように、各無線局201〜204が通信方式、周波数チャネルなどを順次切り換えながら互いに信号を送受信する。より詳細には、無線局201がIEEE802.11b規格に準じた通信方式のチャネル1を使用して信号を送信するときには、その他の無線局202〜204は、同じIEEE802.11b規格に
準じた通信方式のチャネル1を使用して信号を受信するといったように、各無線局201〜204が使用する通信方式、周波数チャネル、周波数ホッピングパターンなどを同一にし、互いに信号を送受信することにより希望信号の受信品質を推定する。また、各無線局201〜204を一斉にIEEE802.11b規格、又はBluetooth(登録商標)規格に準じた通信方式での受信状態とすることにより、それぞれの通信方式を用いた場合における外部干渉を推定するようになされている。
また、通信状態とは、キャリブレーション状態以外の状態であり、無線局201〜204がアプリケーションを実行するために互いに通信している状態のことである。
(2)無線局の構成
図19に、実施の形態3に係る無線局201〜204の構成を示す。本実施の形態では、無線局201〜204の構成、及び動作は同じであるものとし、図19には代表して無線局201の構成のみを示す。
図19において無線局201は、一つ、又は複数種類の無線通信方式を用いて他の無線局202〜204、及びマルチモード制御局205と通信可能なマルチモード通信部207と、無線局202〜204との間で通信している際に、その無線通信リンクにおける通信品質を推定する通信品質推定部208と、自装置以外の無線局から送信された信号による一つ、又は複数の干渉波を検出する干渉検出部209と、干渉検出結果を記憶する記憶部210と、無線局201の動作を制御する通信制御部211とを有する。
マルチモード通信部207の出力端子は、通信品質推定部208と干渉検出部209と通信制御部211の入力端子に接続されている。通信品質推定部208の出力端子は、通信制御部211の入力端子に接続されている。干渉検出部209の出力端子は、記憶部210の入力端子に接続されている。記憶部210の出力端子は、マルチモード通信部207の入力端子に接続されている。通信制御部211の出力端子は、マルチモード通信部207と干渉検出部209の入力端子に接続されている。
マルチモード通信部207は、IEEE802.11b規格、及びBluetooth(登録商標)規格に準拠した通信仕様、及び手順に基づき、自装置以外の無線局202〜204、又はマルチモード制御局205との間で無線により信号を送受信する。具体的には、マルチモード通信部207は、通信制御部211から入力される制御信号に応じて使用する通信方式をIEEE802.11b規格に準じた通信方式とBluetooth(登録商標)規格に準じた通信方式との間で切り換えながら、それぞれの通信方式に準じた仕様、手順に従って、送受信信号に対して増幅、周波数変換などの処理を施し、さらに誤り訂正符号、復号化、誤り検出符号化、誤り検出処理、インターリーブ処理などを行ない、アプリケーションデータ、通信リンク情報、マルチモード制御局205から送信される制御情報などを送信信号に挿入、又は受信信号から抽出することにより、他の無線局202〜204、及びマルチモード制御局205との間で通信を行なう。
通信方式を切り換える方法としては、例えば、マルチモード通信部207を、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのソフトウェアにより構成を書き換え可能なプログラマブルデバイスや、パラメトリックに特性を変更可能なフィルタ、増幅器、発振器などで構成し、無線局201内の所定のメモリからこれらを各通信方式に対応した構成に書き換えるために必要な構成情報を取得するようにすればよい。このようにすれば、マルチモード通信部207の通信機能をそれぞれの通信方式に準じたものに切り換えることができる。因みに、図17の例は、無線局201が、マルチモード通信部207の通信方式をIEEE802.11b規格に準じた通信方式に切り換えて、無線局202とIEEE802.11b規格に準じた通信方式を用いて通信を行なっており、無
線局203、204は、マルチモード通信部207の通信方式をBluetooth(登録商標)規格に準じた通信方式に切り替えて通信している状態を示すものである。
通信品質推定部208は、通信状態において他の無線局202〜204との間で通信している際に、受信信号の品質を推定し、この推定結果に基づいて良好な通信が行なわれているか否かを判断し、通信状態の良悪を示す通信状態情報を通信制御部211へ出力する。通信品質を示すパラメータとしては、SNR(Signal to Noise Ratio)、CNR(Carrier to Noise Ratio)、BER(Bit Error Rate)、FER(Frame Error Rate)などがあるが、この実施の形態では、一例としてSNRを用いる。
図20に、通信品質推定部208による通信状態の判断の仕方を示す。通信品質推定部208は、先ず、キャリブレーション状態において予め測定したSNRの平均値よりも、所定値だけ小さい閾値を設定しておく。そして、通信品質推定部208は、通信状態で推定しているSNR推定値が、その閾値以下となった場合に、通信状態が悪いと判断する。ここでSNRの推定方法は特に限定されるものではなく、例えば、マルチモード通信部207の受信処理過程で得られる受信信号強度と雑音レベルから推定してもよいし、直交復調後のIQベクトルから推定してもよい。
干渉検出部209は、通信状態において無線局202〜204との間で通信している際に、通信制御部211において通信状態が悪くなったと判断された場合に、自装置以外の無線局から送信された信号による一つ、又は複数の干渉波を検出し、この検出結果を通信リンク情報として記憶部210へ出力する。具体的には、干渉検出部209は、通信制御部211から入力される制御信号によって干渉検出を行なうように指示された場合に動作し、自装置以外の無線局から送信された干渉信号の電力推定を行ない、推定結果を通信リンク情報として記憶部210へ出力する。
干渉波の検出の方法は、特に限定されるものではないが、干渉検出部209を例えば図21に示すように構成するとよい。図21において、干渉検出部209は、バッファ216と、前処理部217と、内部干渉検出部218と、外部干渉検出部219と、干渉電力推定部220とから構成されている。干渉検出部209は、マルチモード通信部207で受信した信号を一旦バッファ216に蓄積し、前処理部217においてバッファ216に蓄積した受信信号に対して正規化、バンドパス処理、FFT処理などを行なう。
干渉検出部209は、内部干渉を検出する場合には、前処理部217の出力を内部干渉検出部218に送出し、外部干渉を検出する場合には、前処理部217の出力を外部干渉検出部219に送出する。
図22に、内部干渉検出部218の構成を示す。内部干渉検出部218は、前処理部217から出力された受信信号を複数のマッチドフィルタ1〜nからなるマッチドフィルタ群218−1に入力する。各マッチドフィルタ1〜nは内部干渉となり得る信号の特性に合わせた構成とされている。内部干渉となり得る信号は、通信プロファイル情報をマルチモード制御局205から取得することにより分かる。すなわち、マッチドフィルタ1〜nを、通信プロファイル情報を基に、他の無線局がその時に用いている通信方式のスペクトルにマッチするように構成することで、内部干渉信号を検出することが可能になる。各マッチドフィルタ1〜nの出力は、閾値判定部218−2、及び出力選択部218−3に供給される。閾値判定部218−2は、前記マッチドフィルタ1〜nの出力を所定の閾値と比較し、出力が、閾値を超えたマッチドフィルタを検出し、検出結果を出力選択部218−3に送出する。出力選択部218−3は、前記検出結果に基づいて、出力が、閾値以上となったマッチドフィルタを選択し、そのフィルタ出力を干渉電力推定部220に送出する。干渉電力推定部220では、前記選択したマッチドフィルタ出力に基づいて干渉電力
が推定される。
図23に、外部干渉検出部219の構成を示す。外部干渉検出部219は、相関演算部219−1において、無線局201がアプリケーションデータの送受信処理を行なっていないアイドリング状態に受信した受信信号の周波数スペクトルと、干渉信号のテンプレートスペクトルとの相関演算を行なう。この相関演算結果は、閾値判定部219−2、及び出力選択部219−3に入力される。外部干渉検出部219は、相関演算結果が、閾値以上のときに、外部干渉信号が検出されたと認識し、そのときのテンプレートスペクトルを持つ通信方式が外部干渉波に用いられている通信方式と仮定し、出力選択部219−3から、そのテンプレートスペクトルとアイドリング状態における受信信号の周波数スペクトルとの相関演算結果を出力する。この相関演算結果は干渉電力推定部220に送出される。ここで、テンプレートスペクトルとは、外部干渉源には内部干渉源の場合とは異なり、事前情報となる通信プロファイル情報が無いため、自装置にとって干渉となりうる無線通信方式を想定して、予め用意しておいた周波数スペクトルのことである。本実施の形態では、無線局201は、2.4GHz帯を使用して通信を行なうため、テンプレートスペクトルとしては、例えばIEEE802.11b規格、IEEE802.11g規格、Bluetooth(登録商標)規格のような同じ2.4GHz帯を使用する無線通信方式の周波数スペクトルを用いる。
以上のように、干渉検出部209は、マッチドフィルタ218−1の出力が、所定の閾値以上の場合に内部干渉信号が検出されたと判断すると共に、相関演算部219−1の出力が所定の閾値以上の場合に外部干渉信号が検出されたと判断する。またマッチドフィルタ218−1の出力、及び相関演算部219−1の出力は、干渉電力推定部220に送出され、干渉電力推定部220によって各々の干渉電力が推定される。
このようにして、干渉検出部209によって内部干渉及び外部干渉が検出されると共に、その干渉信号の電力が推定され、これらが通信リンク情報として記憶部210に出力される。
ここで、通信リンク情報のより詳細な構成を示す。通信リンク情報は、例えば図24に示すように、干渉を受けている装置のID、その装置が現在通信を行っている無線局間の通信リンクにおける通信品質推定値(本実施の形態ではSNR推定値)、検出した干渉波が内部干渉であるか外部干渉であるかを示す属性、干渉波の発信元と思われる無線局のID、干渉波に用いられている通信方式、及び干渉信号の電力などの情報で構成されている。
記憶部210は、前記通信プロファイル情報や通信リンク情報を記憶する。
通信制御部211は、無線局201の動作を制御する。具体的には、キャリブレーション状態では、マルチモード制御局205から送信された制御信号に基づいて、信号の送受信のタイミング、使用する通信方式の選択などを制御する。一方、通信状態では、他の無線局202〜204、又はマルチモード制御局205との通信に用いる通信方式、周波数チャネルの選択、干渉検出動作の開始タイミングなどを制御する。実際上、制御部211は、これらの制御をマルチモード通信部207、及び干渉検出部209を制御することで行う。
(3)マルチモード制御局の構成
図25に、本実施の形態に係るマルチモード制御局205の構成を示す。図25においてマルチモード制御局5は、一つ又は複数種類の無線通信方式を用いて無線局201〜204と通信可能なマルチモード通信部212と、キャリブレーション状態における無線局201〜204の動作を制御する制御信号を生成するリソース割り当て決定部213と、
管理エリア206内に位置する無線局201〜204が受けている干渉状態を記憶する通信リンク情報収集部214と、マルチモード制御局205の動作を制御する通信制御部215とを有する。
マルチモード通信部212の出力端子は、リソース割り当て決定部213の入力端子に接続されている。リソース割り当て決定部213の出力端子は、通信リンク情報収集部214の入力端子に接続されている。通信リンク情報収集部214の出力端子は、マルチモード通信部212と、リソース割り当て決定部213と、通信制御部215の入力端子に接続されている。通信制御部215の出力端子は、マルチモード通信部212の入力端子に接続されている。
マルチモード通信部212は、IEEE802.11b規格、及びBluetooth(登録商標)規格に準拠した通信仕様及び手順に基づき、無線局201〜204との間で無線により信号を送受信する。
具体的には、マルチモード通信部212は、通信状態においては、通信制御部215から入力される制御信号に応じて通信方式を、IEEE802.11b規格に準じた通信方式とBluetooth(登録商標)規格に準じた通信方式との間で切り換えながら、無線局201〜204から通信リンク情報通知のための接続要求の有無を、定期的に監視している。無線局201〜204から接続要求があった場合、マルチモード通信部212は、それぞれの通信方式に準じた仕様、手順に従って、無線局201〜204から送信された干渉情報を含む信号を受信し、受信信号に対して増幅、周波数変換などの処理を施し、さらにデインターリーブ処理、誤り訂正復号化、誤り検出処理などを行ない、受信信号から干渉情報を抽出し、この干渉情報を通信リンク情報収集部214へ出力する。
通信方式を切り換える方法としては、例えば、マルチモード通信部212を、DSP、FPGAなどのソフトウェアにより構成を書き換え可能なプログラマブルデバイスや、パラメトリックに特性を変更可能なフィルタ、増幅器、発振器などで構成し、無線局201内の所定のメモリからこれらを各通信方式に必要な構成に書き換えるための構成情報を取得するようにすればよい。
また、マルチモード通信部212は、キャリブレーション状態において、無線局201〜204に対して送受信のタイミング、使用する通信方式、周波数チャネルなどを指示する制御信号を送信信号に挿入し、送信信号に対して増幅、周波数変換、誤り訂正符号化、誤り検出符号化、インターリーブ処理などを施し送信する。
リソース割り当て決定部213は、キャリブレーション状態において、通信リンク情報収集部214に記憶されている通信プロファイル情報(図26参照)に基づいて、図18に示したように、無線局201〜204の通信方式、周波数チャネル、送受信のタイミングなどを制御するための制御信号を生成し、マルチモード通信部212へ出力する。
通信リンク情報収集部214には、マルチモード通信部212で抽出した通信リンク情報が記憶されると共に、前記通信プロファイル情報が記憶される。
通信制御部215は、マルチモード制御局205の動作を制御する。具体的には、マルチモード通信部212で使用する無線通信方式の切り換えなどを指示する制御信号を生成し、これをマルチモード通信部212に出力する。
(4)実施の形態の動作
次に、本実施の形態の動作について説明する。特に、本実施の形態では、キャリブレー
ション状態と通信状態があるので、これらの各状態での動作に分けて、詳しく説明する。
(4−1)キャリブレーション状態時
キャリブレーション状態時には、上述したように、無線局201〜204の各々が、自局における干渉波を検出し、検出結果を通信リンク情報としてマルチモード制御局205へ通知する。
図27は、キャリブレーション状態における無線局201〜204の動作の流れを示すフローチャートである。キャリブレーション状態における無線局201〜204の動作は基本的には同じであるため、ここでは代表して無線局201の動作について説明する。
図27において、無線局201は、マルチモード制御局205から送信された制御信号を受信し(ST11)、受信した制御信号に基づいて送信モード、又は受信モードを選択する(ST12)。ここで送信モードを選択した場合は、受信した制御信号に従って、通信方式、使用周波数チャネル、送信電力を選択し(ST13−1〜ST13−3)、他の無線局202〜204に信号を送信する(ST13−4)。
これに対して、受信モードを選択した場合には、受信した制御信号に従って、通信方式、使用チャネルを選択し(ST14−1、ST14−2)、無線局202〜204の何れかの無線局から送信された信号を受信し、通信品質推定部208において各通信方式、各周波数チャネルのSNRを推定し(ST14−3)、記憶部210にSNR推定値を記憶する(ST14−4)。
以上の動作を繰返し、無線局202〜204との間で信号を送受信することにより、内部干渉が存在しない状態における希望信号の受信品質を推定する。
希望信号の受信品質推定を終了すると、無線局201は、受信した制御信号に従って受信モードに切り替わり、外部干渉測定を行なう。このときも通信品質推定部208においてSNRを推定し、SNR推定値を記憶部210に記憶する。無線局201は、外部干渉の測定を終了すると、ステップST15で肯定結果を得てキャリブレーション動作を終了する。
以上のキャリブレーション動作は、マルチモード制御局205から送信される制御信号に従って、図18に示したように、無線局201〜204の各々が互いにタイミングを合わせながら実行される。すなわち、希望信号の受信品質推定時に、同時に信号を送信している無線局は1局のみ存在する。さらに、外部干渉測定は、必ず全ての無線局201〜204が信号の送信を停止している状態で行なわれる。
図28は、キャリブレーション状態におけるマルチモード制御局205の動作の流れを示すフローチャートである。図28において、マルチモード制御局205は、リソース割り当て決定部213において通信リンク情報収集部214に記憶してある通信プロファイル情報から無線局201〜204の各々が対応可能な無線通信方式、使用可能な周波数チャネル、送信電力などに関する情報を取得し、これらの情報を基に各無線局201〜204の送受信の順番、通信方式、周波数チャネルの切り換え順番などを指示する制御信号を生成し(ST21)、この制御信号を無線局201〜204へ送信する(ST22)。マルチモード制御局205は、以上の動作を、希望信号の受信品質推定及び外部干渉検出が終了してステップST23で肯定結果を得るまで繰り返す。
(4−2)通信状態時
次に通信状態における、無線局201〜204、及びマルチモード制御局205の動作
について説明する。図29は、通信状態における無線局201〜204の動作の流れを示すフローチャートである。通信状態における無線局201〜204の動作は基本的には同じであるため、ここでは代表して無線局201の動作について説明する。
ここで無線局201は、図17に示すように、IEEE802.11b規格に準拠した通信方式を用いて無線局202と通信しているものとする。図30は、通信状態におけるマルチモード制御局205の動作の流れを示すフローチャートである。
図29において、無線局201は、無線局202との通信における通信品質(SNR)を通信品質推定部208において推定する(ST31)。次に無線局201は、通信品質推定部208において、SNR推定値を基に通信状態の良悪を判定する(ST32)。具体的には、SNR推定値と、キャリブレーション状態において測定したSNR平均値とを比較する。そして、SNR推定値が予め設定しておいた閾値よりも大きい場合には、無線局202との通信を継続する。逆に、SNR推定値が閾値以下となった場合には、何らかの干渉を受けていると判断し、マルチモード制御局205から通信プロファイル情報を取得する(ST33)。
次に、無線局201は、取得した通信プロファイル情報を基に、管理エリア206の範囲内に内部干渉源となりうる無線局が存在するか否かを判断する(ST34)。具体的には、無線局201は、通信プロファイル情報の中から、自装置が無線局202との通信に使用している周波数帯域と同一、又は重なる周波数帯域を使用している無線局の存在を検索し、該当する無線局が存在していた場合には、その無線局が内部干渉源であると仮定し、内部干渉を検出する(ST35)。内部干渉検出は、図22に示した構成にて実現できる。内部干渉検出の結果、内部干渉源である無線局が検出された場合(すなわちステップST36で肯定結果を得た場合)には、通信リンク情報をマルチモード制御局205へ通知し、逆に、ステップST36で否定結果を得た場合には、外部干渉検出を行う(ST37)。
一方で、通信プロファイル情報内に内部干渉源となり得る無線局が存在しなかった場合には、外部干渉を検出する(ST37)。外部干渉検出の結果、外部干渉が検出された場合(すなわちステップST38で肯定結果を得た場合)には、通信リンク情報をマルチモード制御局205へ通知し、逆に、外部干渉が検出されなかった場合(すなわちステップST38で否定結果を得た場合)には、無線局201は、SNRの劣化は干渉によるものではないと判断し、SNRを改善するような何らかの対策(ST41)を施した上で、ステップST31に戻って無線局202との通信を継続する。
このように無線局201は、内部干渉、又は外部干渉を検出し、検出結果を通信リンク情報として、無線局202との通信の合間にマルチモード制御局205へ通知する。
なお、本実施の形態では、SNRを改善するための対策は特に限定されるものではないため、その説明を省略する。
図30において、マルチモード制御局205は、マルチモード通信部212の通信方式をIEEE802.11b規格に準じた通信方式とBluetooth(登録商標)規格に準じた通信方式との間で切り換えながら、各無線局201〜204から通信リンク情報通知のための接続要求の有無を監視している(ST51)。ここで無線局201から接続要求があった場合(ST52)、マルチモード制御局205は、無線局201から通信リンク情報を取得しこれを通信リンク情報収集部214へ保存する(ST53)。これにより、マルチモード制御局205は通信リンク情報収集部214に保存した干渉情報を参照することで、無線局201〜204の各々が、どのような干渉を受けているかを一元管理することが可能となる
(5)実施の形態の効果
かくして本実施の形態によれば、近接したエリア内で同一周波数帯を使用する複数種類の無線通信方式が混在して使用されている環境下において、各無線局201〜204が、自装置が受けている干渉を効率良く検出し、通信リンク情報をマルチモード制御局205へ通知するようにしたことにより、マルチモード制御局205は、各無線局201〜204が受けている干渉状態を一元管理することができる。これにより、管理エリア内の無線局間での干渉の受け方や干渉の与え方を把握できるようになるので、管理エリア全体の通信が最適になるように、各無線局の通信リソースを制御できるようになる。
(6)変形例
なお、本実施の形態では、マルチモード制御局205が無線局201〜204と無線により接続されている場合について述べた、これに限定されるものではなく、マルチモード制御局205が無線局201〜204と有線により接続されていてもよい。このようにすれば、無線局201〜204がマルチモード制御局205へ通信リンク情報を通知する際に、無線に比べ通信リンク情報に誤りが生じる可能性を低減できるため、マルチモード制御局205で一段と信頼性のある干渉状態の管理が可能になる。
また、本実施の形態では、マルチモード通信部207、212が、ソフトウェアにより構成を書き換え可能なプログラマブルデバイスや、パラメトリックに特性を変更可能なフィルタ、増幅器、発振器などにより構成されている場合について述べたが、これに限定されるものではない。例えば、それぞれの無線通信方式専用の通信部を独立に設け、使用する通信方式に応じて、専用通信部を適宜切り換えながら用いるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、通信品質推定部208において、通信品質を示すパラメータとしてSNRを推定する場合について述べたが、これに限定されるものではない。例えば、CNR(Carrier to Noise Ratio)、BER(Bit Error Rate)、FER(Frame Error Rate)などを推定してもよい。この場合、これらの通信品質推定値が所定の閾値よりも品質が劣化した場合に通信状態が悪いと判断すればよい。
また、本実施の形態では、通信プロファイル情報の構成要素を、装置ID、対応通信方式、使用通信方式、周波数チャネル、占有帯域幅、伝送レート、及び送信電力としたが、これに限定されるものではない。例えば、通信に使用する一次変調、二次変調、符号化率などの情報を構成要素としてもよいし、各無線局が通信を継続する時間に関する情報を構成要素としてもよい。
また、本実施の形態では、干渉情報の構成要素を、装置ID、干渉信号の属性、干渉源の装置ID、干渉信号の通信方式、及び干渉信号電力とした場合について述べたが、これに限定されるものではない。例えば、干渉信号の一次変調、二次変調、符号化率などの情報を構成要素としてもよいし、干渉信号の周波数チャネル、占有帯域幅などを構成要素としてもよい。
また、本実施の形態では、内部干渉及び外部干渉の判断を、無線局201〜204において行なうようにした場合について述べたが、これに限定されるものではない。マルチモード制御局205がこれらの判断を行なうようにしてもよい。このとき各無線局201〜204は、自装置のIDのみをマルチモード制御局205へ通知すればよく、マルチモード制御局205は、通信プロファイル情報に基づいて、干渉を受けている無線局と同じ周波数帯を使用している無線局の有無を調べることで、内部干渉、外部干渉の判断が可能となる。
また、本実施の形態では、キャリブレーション状態において、各無線局201〜204が図18に示す順番で送受信を行うことにより希望信号の受信品質を推定する場合について述べたが、キャリブレーション時の送受信はこれに限定されるものではない。例えば各無線局201〜204が、図31に示すような順番で送受信動作を行なうことにより、内部干渉を測定し、内部干渉測定結果をキャリブレーション終了後にマルチモード制御局205に通知する構成にしてもよい。このようにすればマルチモード制御局205は、通知されたキャリブレーション状態における内部干渉量に基づいて、予め各無線局201〜204に対して最適な通信方式を割当てることが可能となる。
さらに、本実施の形態では、無線通信システムの状態としてキャリブレーション状態を設けたが、事前情報を必要としない場合、キャリブレーション動作は必ずしも必要ではない。
(実施の形態4)
この実施の形態では、マルチモード制御局205が、無線局201〜204から通知された通信リンク情報に基づいて、各無線局が自局以外の無線局から受けている干渉、または自局以外の無線局に対して与えている干渉を低減できるように、各無線局201〜204に対して最適な通信リソース割り当てを決定するための無線局201〜204、及びマルチモード制御局205を提案する。
(1)管理装置の構成及び動作
先ず、マルチモード制御局205の構成及び動作について説明する。なおマルチモード制御局205の構成については、図25を流用して説明する。図32は、マルチモード制御局205が通信リンク情報に基づいて、通信リソース変更情報を生成するまでの動作の流れを示すフローチャートである。図32において、マルチモード制御局205は、無線局201から通信リンク情報の通知があるか否かを監視している(ST61)。
マルチモード制御局205は、通信リンク情報の通知があった場合(ST61:Yes)には、マルチモード通信部212において受信信号から通信リンク情報を抽出し(ST62)、リソース割り当て決定部213へ出力する。リソース割り当て決定部213は、通信リンク情報の属性パラメータを参照することにより、無線局201が受けている干渉が内部干渉であるか、外部干渉であるかを判断し(ST63)、判断結果に応じて、無線局201が受けている干渉を低減するために内部干渉対策(ST64)、及び外部干渉対策(ST65)を行なう。
ここで、内部干渉対策と外部干渉対策は、割り当てられている通信リソースを変更する対象となる無線局が異なる点を除いては、処理内容は基本的には同じである。すなわち、内部干渉の場合、干渉源である無線局が管理エリア206の範囲内に位置しているため、マルチモード制御局205は、干渉を受けている無線局、または干渉を与えている無線局の両方の無線局に対して通信リソースを変更することが可能である。
一方で、外部干渉の場合、干渉源である無線局が管理エリア206の範囲外に位置しているため、マルチモード制御局205は、干渉を与えている無線局に対して通信リソースを変更することができないという点が異なる。
マルチモード制御局205は、ステップST66において、通信リソース変更情報を生成する。通信リソース割り当ての変更内容としては、例えば図33に示すように、無線局203が使用している通信方式がBluetooth(登録商標)規格に準じた方式であった場合、無線局201が使用する通信方式もBluetooth(登録商標)規格に準じた方式に変更す
ることにより、無線局203と周波数スペクトルが重なる確率を下げ、干渉を避けることができる。また、無線局201の伝送レートを下げて、誤り耐性を向上するように変更することもできる。さらに、送信電力を上げることで誤り耐性を増すこともできる。
また、仮に無線局203が無線局201と同一の通信方式、同一の周波数チャネルを使用している場合には、無線局201が使用している周波数チャネルを変更し、周波数スペクトルが重ならないように制御してもよい。
また、内部干渉の場合、干渉源である無線局203に対して上述と同様に通信リソースを変更するようにしてもよい。これらの変更内容のうち一つ、または複数を組みあわせることで、通信リソースを変更する。
図34にリソース割り当て決定部213が、干渉情報と通信プロファイル情報とに基づいて、干渉を与えている無線局、または干渉を受けている無線局に対して、干渉の影響を低減できるように最適な通信リソース割り当てを決定するまでの処理手順を示す。
リソース割り当て決定部213は、マルチモード制御局205が無線局201〜204における干渉情報を把握可能であるという特徴を活かし、まず、無線局201〜204から通知された干渉情報を基に、内部干渉を起こしている可能性のある無線局の組合せを検索する(ST71)。
例えば干渉情報が、図24のようなものであった場合、干渉源IDが0003であることから、無線局201が受けている干渉波の発信元が無線局203である可能性が高いと判断し、無線局201と無線局203を組合せとして検出する。ステップST71では、このようにして干渉を与えている、または干渉を受けている無線局の組合せを全て検出する。ステップST72では、ステップST71で検出した組合せの中から、干渉対策を行う組合せを選択する。
次に、ステップST73では、ステップST72で選択した干渉対策を行う無線局の組合せに対して、各無線局の通信プロファイル情報を通信リンク情報収集部214から取得し、通信リソースを変更する対象となる無線局と通信リソースの変更内容とを選択する。ここで、通信リソースの変更対象となる無線局とは、ステップST72で選択した無線局の組合せに含まれる無線通信装置のうち一つ、又は複数の無線局である。
そして、選択した無線局に対して選択した通信リソース変更内容の制御を行う(ST74−1〜ST74−N)。ここでは一例として、まず、無線局201に対して、通信リソースを変更するように制御する。また、変更する通信リソースが送信電力の場合について説明する。
マルチモード制御局205は、送信電力制御による干渉対策が適切であったか否かを判断するために、ステップST72で選択した組合せに含まれる無線局201、及び無線局203から、それぞれが本来行なっていた通信における通信品質を示すSNRを取得し、それぞれの無線局のSNRが図20に示した閾値よりも品質が良いか否かを判定する(ST76)。
以上の動作を変更可能な通信リソース全てに対して行ない(ST77、ST79)、無線局201、及び無線局203のSNRが最も大きくなる場合の通信リソースを選択する(ST78)。同様の処理を全ての無線局の組合せに対して行ない(ST80)、最後に、管理エリア206内の無線局201〜204に対して所望のSNRが得られているか否かを判定する(ST81)。
ここで、所望のSNRが得られていない無線局が、少なくとも一つ存在している場合には、干渉源となっている無線局で、干渉を与えている可能性のある無線局の数が最も多い無線局の通信を停止する(ST82)。
外部干渉対策の場合も基本的には同一の操作を行なうが、割り当てられている通信リソースを変更する対象が干渉を受けている無線局のみになり、干渉源である無線局に対して通信リソースの変更は不可能となる。上述の処理を行うことで、マルチモード制御局205は、リソース割り当て決定部213において通信リソース変更情報を生成し、これを通信リンク情報収集部214に記憶する。
通信リンク情報収集部214は、無線局から後述の通信リソース変更の完了が通知されると、通信リソース変更情報に基づいて、それまで記憶していた無線局201〜204に関する通信プロファイル情報を更新すると共に、通信リソース変更情報をマルチモード通信部212へ出力する。その後、マルチモード制御局205は、通信リソース変更情報を無線局201へ送信する。
(2)無線局の構成及び動作
次に、無線局201〜204の構成及び動作について説明する。なお、無線局201〜204の構成については、図19を流用して説明する。また、通信リソースの変更における無線局201〜204の動作は基本的には同じであるため、ここでは代表して無線局201の動作について説明する。図35は、無線局201がマルチモード制御局205から通知された通信リソース変更情報に基づいて、無線局202との間の通信に使用する通信リソースを変更するまでの動作の流れを示すフローチャートである。図35において、無線局201は、マルチモード通信部207において、無線局202との通信の合間に、マルチモード制御局205から通信リソース変更情報の通知があるか否かを監視している(ST91)。
通信リソース変更情報の通知があった場合(ST91:Yes)には、マルチモード通信部207において受信信号から通信リソース変更情報を抽出し(ST92)、抽出した通信リソース変更情報を通信制御部211へ出力すると共に、無線局202へ通信リソース変更情報を転送する(ST93)。
次に、無線通信装置1は通信制御部211において、通信リソース変更情報に従って制御信号を生成し(ST94)、マルチモード通信部207へ制御信号を出力する。次にマルチモード通信部207は、制御信号に従って無線局202との通信のリソースを変更する(ST95)。
ここでは一例として、図33に示す通信リソースの変更内容のうち、使用する通信方式をIEEE802.11b規格に準じた通信方式からBluetooth(登録商標)規格へ準じた通信方式へ変更するように指示されたこととする。このときマルチモード通信部207は、所定のメモリからBluetooth(登録商標)規格に準拠した通信機能を有するために必要な構成情報を取得することで通信方式をBluetooth(登録商標)規格へ切り換える。通信方式の切り換えが完了すると、無線局201は、通信リソースの変更が完了したことを示す信号をマルチモード制御局205へ送信する(ST96)。
無線局201は、上述の手順により、通信リソースを変更することにより、無線局203から受けていた干渉を低減することができる。
(3)実施の形態の効果
かくして本実施の形態によれば、近接したエリア内で同一周波数帯を使用する複数種類の無線通信方式が混在して使用される環境下において、マルチモード制御局205が、無線局201〜204から通知された通信リンク情報に基づいて、各無線局201〜204が自装置以外の無線局201〜204から受けている干渉又は自装置以外の無線局201〜204に対して与えている干渉を低減できるように、各無線局201〜204に対して割り当てる通信リソースを決定することにより、無線通信システム全体でのスループットを向上することができる。
(4)変形例
なお、本実施の形態では、マルチモード制御局205は、無線局201が受けている干渉が内部干渉であり、干渉を受けている無線局201に対して通信リソースを変更するように制御したが、これに限定されるものではない。マルチモード制御局205は、干渉を与えている無線局203に対して、通信リソースを変更するように制御してもよい。
また、本実施の形態では、マルチモード制御局205は、無線局201〜204に対して通信方式、周波数チャネル、伝送レート、送信電力などを変更するようにしたが、これに限るものではない。例えばマルチモード制御局205は、干渉を与えている無線局に対して信号の送信を所定の時間停止するように制御してもよいし、逆に、干渉を受けている無線局に対して所定の時間通信を停止するように制御してもよい。
また、本実施の形態では、マルチモード制御局205は、無線局201〜204に対して通信プロファイル情報に記されている通信方式内での通信リソースの変更を導出することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、マルチモード通信部207、212がプログラマブルデバイスなどによって構成されることを利用し、同じ2.4GHz帯を使用するIEEE802.11gに通信方式を変更してもよいし、2.4GHz帯とは異なる5GHz帯を使用するIEEE802.11aに通信方式を変更するようにしてもよい。この場合、マルチモード通信部207、212の機能書き換えに必要な構成情報は、インターネットなどを使用してダウンロードするようにしてもよい。
同様に、本実施の形態では、マルチモード制御局205は、無線局に対して通信プロファイル情報に記されている通信方式内での通信条件の変更を導出することとしたが、これに限定されるものではない。例えばIEEE802.11h規格に規定されているように、使用する周波数を動的に変更し、混信の少ない周波数チャネルを自動的に選択するように制御してもよいし、無線局同士の距離等の条件に基づいて送信電力を必要最小限のレベルに押さえ込むことで、他の通信に影響を与えないように制御してもよい。この制御は、省エネルギ化にも繋がる。
また、いかなる干渉対策を行なっても無線局における干渉が所望の値まで低減されない場合には、マルチモード制御局205は、各無線局201〜204において最も干渉の影響が小さくなるように干渉対策をしてもよい。
また、本実施の形態では、通信リソースの変更を図34の手順に従って導出する場合について述べたが、これに限定されるものではなく、線形計画法を用いることで各無線局201〜204のSNRを最大にするように導出してもよい。線形計画法を用いれば、全ての変更内容を試す必要が無くなり、通信リソースの導出がより効率的に行なえるようになる。
さらに、本実施の形態では、マルチモード制御局205は無線通信システムを構成する全ての無線局201〜204と無線、又は有線により接続されていることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、マルチモード制御局205と直接接続することが不
可能な無線局が存在してもよく、この場合、図36に示すように中継的な役割を果たす無線局(中継局)221を経由してマルチモード制御局205と接続してもよい。このとき、各無線局201〜204は、中継局221を経由して干渉情報をマルチモード制御局205へ通知し、またマルチモード制御局205は中継局221を経由して通信条件変更情報を無線局201〜204へ通知する。
本明細書は、2004年5月28日出願の特願2004−160329、2004年5月28日出願の特願2004−160334及び2004年11月8日出願の特願2004−324231に基づくものである。その内容は全てここに含めておく。
本発明に係るマルチモード制御局、無線通信システム、無線局及び無線通信制御方法は、近接したエリア内で複数種類の無線通信方式が混在して使用される環境下において、システム全体でのトラフィックの総スループットを向上する効果を有し、例えば屋内において無線通信ネットワークを構成するシステムに適用して好適である。
本発明の実施の形態における無線通信エリア内に存在する無線局及び干渉源を示す図 実施の形態1、2におけるマルチモード制御局の構成を示すブロック図 実施の形態1、2におけるマルチモード端末局の構成を示すブロック図 マルチモード制御局が各端末局と通信を行う場合の通信時間割り当て例を示す図 リソース割り当て及び通信制御の手順を示すフローチャート IEEE802.11a規格の通信方式における受信CNR値と受信ビット誤り率(誤り訂正復号後)の関係の一例を示す図 IEEE802.11b規格の通信方式における受信CNR値(逆拡散前)と受信ビット誤り率の関係の一例を示す図 マルチモード端末局との所要通信時間に関する特性の一例を示した図 IEEE802.11b対応端末局との所要通信時間に関する特性の一例を示した図 マルチモード端末局との所要通信時間に関する特性の一例を示した図 IEEE802.11b対応端末局との所要通信時間に関する特性の一例を示した図 スループットに関する目的関数の特性の一例を示した図 決定された通信リソース割り当てに基づいて各端末局と通信する動作の一例を示した図 端末局数Nが変化した場合の制御手順の一例を示すフローチャート 実施の形態2の制御手順を示すフローチャート 実施の形態2の制御手順を示すフローチャート 実施の形態3に係る無線通信システムの構成を示す図 実施の形態3のキャリブレーション状態における各無線局の送受信動作の流れを示す図 実施の形態3の無線局の構成を示すブロック図 実施の形態3における通信状態の良悪の判断方法の説明に供する図 干渉検出部の構成を示すブロック図 内部干渉を検出するための構成を示す図 外部干渉を検出するための構成を示す図 干渉情報の内容を示す図 実施の形態3のマルチモード制御局の構成を示すブロック図 通信プロファイル情報の内容を示す図 キャリブレーション状態における無線局の動作を示すフローチャート キャリブレーション状態におけるマルチモード制御局の動作を示すフローチャート 通信状態における無線局の動作を示すフローチャート 通信状態におけるマルチモード制御局の動作を示すフローチャート キャリブレーション状態において内部干渉測定を行なう場合の各無線局の送受信動作の流れを示す図 通信リソース変更情報を生成する際のマルチモード制御局の動作を示すフローチャート 実施の形態4における通信リソース変更情報の一例を示す図 実施の形態4における内部干渉対策の動作を示すフローチャート 通信リソースを変更する際の無線局の動作を示すフローチャート 中継局が存在する場合の無線通信システムの構成を示す図 従来のマルチモード無線局を用いた無線通信システムの一例を示す図

Claims (25)

  1. 複数種の無線通信規格に準じた無線通信方式による通信リンクが混在して使用されている無線通信環境下で、機能を変更することにより前記複数種の無線通信規格に対応可能なマルチモード制御局と、前記複数種の無線通信規格のうち少なくとも一つの無線通信規格に準じた無線通信方式により通信を行う複数の無線局により構成される異種方式混在型の無線通信システムに用いられるマルチモード制御局であって、
    前記各無線局との通信リンクでの通信方式を前記機能の変更により切り替える場合に要する所要モード切り替え時間を含む通信リンクに関する情報を収集し、
    前記収集された情報に基づき、前記無線通信環境下による無線通信トラフィックの総スループットを向上させるように前記通信リンクで使用する通信リソース割り当てを決定する
    マルチモード制御局。
  2. 前記無線局による通信リンクとは、前記無線局と前記マルチモード制御局との間の無線通信リンクであり、
    前記マルチモード制御局は、
    前記無線通信環境下で無線通信トラフィックのスループットを最大化するように前記無線通信リンクで使用する通信リソースの割り当てを決定する
    請求項1に記載のマルチモード制御局。
  3. 複数の無線局との通信リンクに関する情報を収集する通信リンクパラメータ収集部と、
    前記収集された情報に基づき、無線通信ネットワーク内でのデータ伝送トラフィックのスループットを最大化するように、各無線局との無線通信リンクで使用する通信リソース割り当てを決定するリソース割り当て決定部と、
    前記決定された各無線局への通信リソース割り当てに基づいて各無線通信リンクによる通信条件を制御し、通信を行うマルチモード通信部と
    を具備する請求項2に記載のマルチモード制御局。
  4. 前記通信リンクパラメータ収集部で収集する情報は、更に、
    前記各無線局との無線通信リンクによる通信品質を表す通信リンク品質パラメータ、
    前記各無線局へ送信するデータに対する許容QoSパラメータ、
    前記各無線局へ送信するデータの容量
    又は、前記各無線局との通信リンクでのデータ伝送の開始にあたり要する所要リンク接続時間、のいずれか1つを含む
    請求項3に記載のマルチモード制御局。
  5. 前記通信リンクパラメータ収集部で収集する情報は、更に、
    記各無線局へ送信するデータの容量と、
    前記各無線局との通信リンクでの通信方式を切り替える場合に要する所要モード切り替え時間と、
    前記各無線局との通信リンクでのデータ伝送の開始にあたり要する所要リンク接続時間と
    含む
    請求項3に記載のマルチモード制御局。
  6. 前記リソース割り当て決定部が決定する前記通信リソースは、
    前記各無線局のうちマルチモード無線局との通信リンクで使用する通信方式、
    前記通信方式により設定される伝送速度、
    又は、前記各無線局との通信リンクに割り当てられる通信時間配分率、のいずれか1つを含む
    請求項3に記載のマルチモード制御局。
  7. 前記リソース割り当て決定部が決定する前記通信リソースは、
    前記各無線局のうちマルチモード無線局との通信リンクで使用する通信方式と、
    前記通信方式により設定される伝送速度と、
    前記各無線局との通信リンクに割り当てられる通信時間配分率と、
    のいずれか2つ以上の組み合わせを含む
    請求項3に記載のマルチモード制御局。
  8. 前記リソース割り当て決定部は、
    前記通信リンクパラメータ収集部で収集された情報に基づいてスループットに関する目的関数を設定すると共に制約条件を設定し、制約条件の下で目的関数値を最大化する制御パラメータの最適組み合わせを求めることで、前記各無線局との無線通信リンクで使用する通信リソースの割り当てを決定する
    請求項3に記載のマルチモード制御局。
  9. IEEE802.11a規格に準じた通信方式と、IEEE802.11b規格に準じた通信方式とに対応可能である
    請求項2に記載のマルチモード制御局。
  10. 機能の変更により複数の通信方式に対応して通信可能なマルチモード制御局と、複数の通信方式に対応して通信可能なマルチモード無線局とを含む無線通信ネットワークによる前記マルチモード制御局で行う無線通信制御方法であって、
    前記複数の無線局との通信リンクに関する情報であり、前記無線局が前記機能の変更により前記通信リンクで用いている通信方式を他の無線方式に切り替える場合に要する所要モード切り替え時間を含む情報、を収集する収集ステップと、
    収集した各通信リンクに関する情報に基づき、前記無線通信ネットワーク内によるデータ伝送トラフィックのスループットを最大化するように前記各無線局との通信リンクで使用する通信リソース割り当てを決定するリソース割り当てステップと、
    決定した各無線局への通信リソース割り当てに基づいて各通信リンクによる通信条件を制御し、通信を行う通信制御ステップと
    を含む無線通信制御方法。
  11. 前記リソース割り当てステップは、
    収集された各通信リンクによる情報に基づいて、前記無線通信ネットワーク内による総スループットを表す目的関数を設定するステップと、
    収集された各通信リンクによる設定情報に基づいて、各無線局との通信リンクにより用いる通信方式の組み合わせと、各無線局との間で行うデータ伝送に許容される最大通信時間と、データ伝送の際に許容される通信品質に基づく制約条件と、を設定するステップと、
    設定された制約条件に基づいて前記目的関数値を最大化するリソースの組み合わせを検出するステップと
    を含む請求項10に記載の無線通信制御方法。
  12. 通信リソース割り当ての周期毎に通信環境の変化を検知するステップと、
    前記通信環境の変化を検知した場合にのみ、前記各無線局との通信リンクに割り当てる通信リソースを選択し直すステップと
    を含む請求項10に記載の無線通信制御方法。
  13. 前記通信環境の変化を検知するためのパラメータとして、
    ネットワーク内によりデータ伝送を必要とする無線局の総数と、
    前記無線局のうちの前記マルチモード無線局の数と、
    各々の通信リンクによる通信品質と
    のうちいずれか一つ、もしくは複数の組み合わせを用いる
    請求項12に記載の無線通信制御方法。
  14. 前記各無線局との通信リンクで要求される伝送データにおける時間的制約条件の有無に応じて無線局をグループ分けするステップと、
    前記時間的制約条件に基づいて各グループへの通信時間割り当てを決定するステップと、
    前記グループ毎に目的関数と制約条件を設定し、前記各無線局への通信時間割り当てを行うステップと
    を含む請求項10に記載の無線通信制御方法。
  15. 複数種の無線通信規格に準じた無線通信方式による通信リンクが混在して使用されている無線通信環境下で、機能を変更することにより前記複数種の無線通信規格に対応可能なマルチモード制御局と、前記複数種の無線通信規格のうち少なくとも一つの無線通信規格に準じた無線通信方式により通信を行う複数の無線局により構成される異種方式混在型の無線通信システムに用いられるマルチモード制御局であって、
    複数の無線局との通信リンクに関する情報を収集する通信リンクパラメータ収集部と、 前記通信リンクパラメータ収集部で収集された情報に基づいてスループットに関する目的関数を設定すると共に制約条件を設定し、制約条件の下で目的関数値を最大化する制御パラメータの最適組み合わせを求めることで、前記各無線局との無線通信リンクで使用する通信リソースの割り当てを決定するリソース割り当て決定部と、
    前記決定された各無線局への通信リソース割り当てに基づいて各無線通信リンクによる通信条件を制御し、通信を行うマルチモード通信部と、
    を具備し、
    前記リソース割り当て決定部は、前記目的関数として、
    前記無線通信ネットワーク内での各無線局との通信リンクでリソース割り当て周期あたりに伝送できるデータ量の総量を求める関数を用い、かつ前記データ量の総量を算出する場合に、前記各無線局との通信リンクにより用いられる伝送速度と前記各通信リンクにより通信を行う時間との積を用い、かつ前記通信を行う時間として、前記通信リンクに割り当てられた通信時間から前記マルチモード制御局もしくは前記マルチモード無線局による通信の機能切り替えに要する時間と通信方式の変更に伴いリンク接続に要する時間とを減じた時間を用いる
    マルチモード制御局。
  16. 前記データ量の総量を算出する場合に、前記各無線局との通信リンクにより用いられる伝送速度と、前記各通信リンクにより通信を行う時間と、前記通信リンクによる受信ビット非誤り率との積を用いる
    請求項15に記載のマルチモード制御局。
  17. 複数種の無線通信規格に準じた無線通信方式による通信リンクが混在して使用されている無線通信環境下で、機能を変更することにより前記複数種の無線通信規格に対応可能なマルチモード制御局と、前記複数種の無線通信規格のうち少なくとも一つの無線通信規格に準じた無線通信方式により通信を行う複数の無線局により構成される異種方式混在型の無線通信システムに用いられるマルチモード制御局であって、
    複数の無線局との通信リンクに関する情報を収集する通信リンクパラメータ収集部と、 前記通信リンクパラメータ収集部で収集された情報に基づいてスループットに関する目的関数を設定すると共に制約条件を設定し、制約条件の下で目的関数値を最大化する制御パラメータの最適組み合わせを求めることで、前記各無線局との無線通信リンクで使用する通信リソースの割り当てを決定するリソース割り当て決定部と、
    前記決定された各無線局への通信リソース割り当てに基づいて各無線通信リンクによる通信条件を制御し、通信を行うマルチモード通信部と、
    を具備し、
    前記リソース割り当て決定部は、前記目的関数として次式を用いる
    Figure 0004738329
    但し、Zmiはネットワーク内のリソース割り当て周期あたりのスループットを示し、nは通信対象の無線局の番号を示し、miは各通信リンクにより使用する通信方式の組み合わせを示し、Bは伝送速度を示し、Tfは時間配分を示し、Trは通信方式の切り替えに要する時間を示し、Tsはリンク接続に要する時間を示し、TaはN局全てに対して一度ずつ通信を行い終えるまでの時間を示す
    マルチモード制御局。
  18. 前記リソース割り当て決定部は、前記制約条件として、次式のいずれか一つ以上の組み合わせを用いる
    Figure 0004738329
    Figure 0004738329
    Figure 0004738329
    Figure 0004738329
    但し、Sはネットワーク内で用いられる通信方式の集合を示し、Dは未送信データ量を示し、Peはビット誤り率を示す
    請求項17に記載のマルチモード制御局。
  19. 複数種の無線通信規格に準じた無線通信方式による通信リンクが混在して使用されている無線通信環境下で、機能を変更することにより前記複数種の無線通信規格に対応可能なマルチモード制御局と、前記複数種の無線通信規格のうち少なくとも一つの無線通信規格に準じた無線通信方式により通信を行う複数の無線局により構成される異種方式混在型の無線通信システムに用いられるマルチモード制御局であって、
    複数の無線局との通信リンクに関する情報を収集する通信リンクパラメータ収集部と、 前記通信リンクパラメータ収集部で収集された情報に基づいてスループットに関する目的関数を設定すると共に制約条件を設定し、制約条件の下で目的関数値を最大化する制御パラメータの最適組み合わせを求めることで、前記各無線局との無線通信リンクで使用する通信リソースの割り当てを決定するリソース割り当て決定部と、
    前記決定された各無線局への通信リソース割り当てに基づいて各無線通信リンクによる通信条件を制御し、通信を行うマルチモード通信部と、
    を具備し、
    前記リソース割り当て決定部は、前記目的関数として、
    前記無線通信ネットワーク内による各無線局との通信リンクでリソース割り当て周期あたりに伝送できるデータ量の総量を求める関数を用い、かつ前記データ量の総量を算出する場合に、前記各無線局との通信リンクにより用いられる伝送速度と前記各通信リンクで通信を行う時間との積を用い、かつ前記通信を行う時間として、前記通信リンクに割り当てられた通信時間から前記マルチモード制御局もしくは前記マルチモード無線局による通信の機能切り替えに要する時間と通信方式の変更に伴いリンク接続に要する時間とを減じた時間を用いる
    マルチモード制御局。
  20. 前記データ量の総量を算出する場合に、前記各無線局との通信リンクにより用いられる伝送速度と、前記各通信リンクで通信を行う時間と、前記通信リンクによる受信ビット非誤り率との積を用いる
    請求項19に記載のマルチモード制御局。
  21. 複数種の無線通信規格に準じた無線通信方式による通信リンクが混在して使用されている無線通信環境下で、機能を変更することにより前記複数種の無線通信規格に対応可能なマルチモード制御局と、前記複数種の無線通信規格のうち少なくとも一つの無線通信規格に準じた無線通信方式により通信を行う複数の無線局により構成される異種方式混在型の無線通信システムに用いられるマルチモード制御局であって、
    複数の無線局との通信リンクに関する情報を収集する通信リンクパラメータ収集部と、 前記通信リンクパラメータ収集部で収集された情報に基づいてスループットに関する目的関数を設定すると共に制約条件を設定し、制約条件の下で目的関数値を最大化する制御パラメータの最適組み合わせを求めることで、前記各無線局との無線通信リンクで使用する通信リソースの割り当てを決定するリソース割り当て決定部と、
    前記決定された各無線局への通信リソース割り当てに基づいて各無線通信リンクによる通信条件を制御し、通信を行うマルチモード通信部と、
    を具備し、
    前記リソース割り当て決定部は、前記目的関数として次式の組み合わせを用いる
    Figure 0004738329
    Figure 0004738329
    Figure 0004738329
    マルチモード制御局。
  22. 複数種の無線通信規格に準じた無線通信方式による通信リンクが混在して使用されている無線通信環境下で、機能を変更することにより前記複数種の無線通信規格に対応可能なマルチモード制御局と、前記複数種の無線通信規格のうち少なくとも一つの無線通信規格に準じた無線通信方式により通信を行う複数の無線局により構成される異種方式混在型の無線通信システムに用いられるマルチモード制御局であって、
    複数の無線局との通信リンクに関する情報を収集する通信リンクパラメータ収集部と、 前記通信リンクパラメータ収集部で収集された情報に基づいてスループットに関する目的関数を設定すると共に制約条件を設定し、制約条件の下で目的関数値を最大化する制御パラメータの最適組み合わせを求めることで、前記各無線局との無線通信リンクで使用する通信リソースの割り当てを決定するリソース割り当て決定部と、
    前記決定された各無線局への通信リソース割り当てに基づいて各無線通信リンクによる通信条件を制御し、通信を行うマルチモード通信部と、
    を具備し、
    前記リソース割り当て決定部は、前記制約条件として、次式のいずれかもしくは双方を用いる
    Figure 0004738329
    Figure 0004738329
    マルチモード制御局。
  23. 複数の通信方式に対応して通信可能なマルチモード制御局と、複数の通信方式に対応して通信可能なマルチモード無線局とを含む無線通信ネットワークによる前記マルチモード制御局で行う無線通信制御方法であって、
    前記複数の無線局との通信リンクに関する情報を収集する収集ステップと、
    前記各無線局との通信リンクで使用する通信リソース割り当てを決定するステップであって、収集された各通信リンクによる情報に基づいて、前記無線通信ネットワーク内による総スループットを表す目的関数を設定するステップと、収集された各通信リンクによる設定情報に基づいて、各無線局との通信リンクにより用いる通信方式の組み合わせと、各無線局との間で行うデータ伝送に許容される最大通信時間と、データ伝送の際に許容される通信品質に基づく制約条件と、を設定するステップと、設定された制約条件に基づいて前記目的関数値を最大化するリソースの組み合わせを検出するステップと、を含むリソース割り当てステップと、
    決定した各無線局への通信リソース割り当てに基づいて各通信リンクによる通信条件を制御し、通信を行う通信制御ステップと、
    を含み、
    前記目的関数として、
    前記無線通信ネットワーク内による各無線局との通信リンクで、リソース割り当て周期あたりに伝送できるデータ量の総量を求める関数を用い、かつ前記データ量の総量を算出する場合に、前記各無線局との通信リンクにより用いられる伝送速度と前記各通信リンクにより通信を行う時間との積を用い、かつ前記通信を行う時間として、前記通信リンクに割り当てられた通信時間から前記マルチモード制御局もしくは前記マルチモード無線局による通信の機能切り替えに要する時間と通信方式の変更に伴いリンク接続に要する時間とを減じた時間を用いる
    無線通信制御方法。
  24. 前記データ量の総量を算出する場合に、前記各無線局との通信リンクにより用いられる伝送速度と、前記各通信リンクで通信を行う時間と、前記通信リンクにより受信ビット非誤り率との積を用いる
    請求項23に記載の無線通信制御方法。
  25. 複数の通信方式に対応して通信可能なマルチモード制御局と、複数の通信方式に対応して通信可能なマルチモード無線局とを含む無線通信ネットワークによる前記マルチモード制御局で行う無線通信制御方法であって、
    前記複数の無線局との通信リンクに関する情報を収集する収集ステップと、
    前記各無線局との通信リンクで使用する通信リソース割り当てを決定するステップであって、収集された各通信リンクによる情報に基づいて、前記無線通信ネットワーク内による総スループットを表す目的関数を設定するステップと、収集された各通信リンクによる設定情報に基づいて、各無線局との通信リンクにより用いる通信方式の組み合わせと、各無線局との間で行うデータ伝送に許容される最大通信時間と、データ伝送の際に許容される通信品質に基づく制約条件と、を設定するステップと、設定された制約条件に基づいて前記目的関数値を最大化するリソースの組み合わせを検出するステップと、を含むリソース割り当てステップと、
    決定した各無線局への通信リソース割り当てに基づいて各通信リンクによる通信条件を制御し、通信を行う通信制御ステップと、
    を含み、
    前記各無線局との間で行うデータ伝送に許容される前記最大通信時間を、
    前記マルチモード制御局又は前記マルチモード無線局により通信の機能切り替えに要する時間と、通信方式の変更に伴うリンク接続に要する時間とを加味して算出する
    無線通信制御方法。
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