JP4737449B2 - 組立体検査装置及び組立体検査方法 - Google Patents
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Description
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、請求可能発明と称する)の態様を例示し、例示された各態様について説明する。ここでは、各態様を、特許請求の範囲と同様に、項に区分すると共に各項に番号を付し、必要に応じて他の項の記載を引用する形式で記載する。これは、請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載、実施形態の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得る。
なお、以下の各項において、(1)、(2)項の各々が、請求項1、2の各々に相当する。
本項に記載の組立体検査装置によれば、第1測定手段によって測定された組付部品の組付け高さに基き、組付部品が正常に組付けられているか否かが第1判定手段によって判定される。これにより、組付部品の組付けが完了した段階で組立体の検査を実施することができ、部組みを自動化するに際して、組立体の品質を確保することができる。また、ロッドを組付孔に組付けられた組付部品に当接させて、この状態で、ロッドに配設された各被検出部を相対する各センサによって検出させる。この時の各センサの検出信号に基き、組付部品の組付け高さが測定される。また、組付孔に組付けられた組付部品をロッドによって所定の押込み荷重で押込んだ時の、当該ロッドに作用する組付部品からの反力を第2測定手段によって測定して、この測定結果に基き、第2判定手段によって組付孔に組付部品が正常に組付けられているか否かが判定される。さらに、組付孔に組付けられた組付部品をロッドによって所定の押込み荷重で押込んだ時の組付部品からの反力が受圧部に入力されて、該受圧部に入力された反力が圧力センサによって測定される。
本項の態様において、バルブボディ(本体部品)に形成された嵌入孔(組付孔)にスプール、スプリング及びプラグ(組付部品)を嵌入させて、車両の自動変速機のコントロールバルブユニット(組立体)を構成する場合を想定した場合、嵌入孔にスプール、スプリング及びプラグを嵌入させた直後、嵌入孔に臨むプラグの組付け高さを第1測定手段によって測定して、該第1測定手段の測定結果に基き、スプール、スプリング及びプラグが嵌入孔に正常に嵌入されているか否かを第1判定手段によって判定する。この場合、測定結果、すなわち、プラグの組付け高さが、予め設定された正規範囲よりも小さい時には、組付部品が欠品しているとの認識でNG(組付け不良)であると判定されて、また、測定結果が正規範囲よりも大きい時には、組付部品が嵌入孔の途中で引っ掛かっているとの認識でNG(組付け不良)であると判定される。また、ロッドの上部に、軸方向長さがそれぞれに設定された第1被検出部及び第2被検出部を所定間隔で上下に配置し、このロッドの下部に接続された測定子をバルブボディの嵌入孔に挿入して、該測定子を、バルブボディの嵌入孔に嵌入された各組付部品(スプール、スプリング及びプラグ)のうち、(欠品していなければ)最上位に位置するプラグの端面に当接させた時に、第1被検出部に相対する第1センサ(遮光センサ)がOFF、且つ、第2被検出部に相対する第2センサ(遮光センサ)がONの状態を正常であると判定して、第1センサ及び第2センサがOFFの状態、すなわち、組付け高さが正常な状態よりも高い状態(組付部品が嵌入孔の途中で引っ掛かっている等の状態)、及び第1センサ及び第2センサがONの状態、すなわち、組付け高さが正常な状態よりも低い状態(組付部品が欠品している状態)を異常であると判定するように、第1判定手段を構成することができる。なお、望ましくは、第1センサ及び第2センサは、比較的小さい間隔での取付けが可能な光ファイバセンサを用いる。例えば、組付け高さに基く検査で、正常であると判定された場合であっても、ロッドに作用する組付部品からの反力が設定値に到達することで、組付部品が組付孔に齧り付いている(組付部品で組付孔をこじっている)ことが判明する。さらに、ロッドをバルブボディの嵌入孔に挿入して、該ロッドによってバルブボディの嵌入孔に嵌入されたプラグを所定の押込み荷重で押込んだ時に、圧力センサがONの状態、すなわち、ロッドに入力されるプラグ(組付部品)からの反力が設定値よりも小さい状態を正常であると判定して、圧力センサがOFFの状態、すなわち、ロッドに入力されるプラグからの反力が設定値以上である状態を異常(プラグが嵌入孔に齧り付いている状態)であると判定するように、第2判定手段を構成することができる。
本項に記載の組立体検査方法によれば、組付部品の組付け高さに基き、組付部品が正常に組付けられているか否かが判定されるので、組付部品の組付けが完了した段階、すなわち、組立工程と同一工程で組立体を検査することができる。これにより、別工程で検査を実施する場合と比較して製造工程を大幅に合理化することができる。例えば、ロッドに、軸方向長さがそれぞれに設定された第1被検出部(上)及び第2被検出部(下)を所定間隔で上下に配置しておいて、このロッドを組付孔に挿入して組付部品に当接させた時に、第1被検出部に対応する第1センサ(遮光センサ)がOFF、且つ、第2被検出部に対応する第2センサ(遮光センサ)がONの状態を正常であると判定して、第1センサ及び第2センサがOFFの状態、すなわち、組付け高さが正常な状態よりも高い状態(組付部品が嵌入孔の途中で引っ掛かっている等の状態)、並びに、第1センサ及び第2センサがONの状態、すなわち、組付け高さが正常な状態よりも低い状態(組付部品が欠品している状態)を異常であると判定するように構成することができる。また、組付孔に組付けられた組付部品をロッドによって所定の押込み荷重で押込んだ時の組付部品からの反力を測定して、この測定結果に基き、組付孔に組付部品が正常に組付けられているか否かが判定される。
本項の態様では、例えば、組付け高さに基く検査で、正常であると判定された場合であっても、ロッドに作用する組付部品からの反力が設定値に到達することで、組付部品が組付孔に齧り付いている(組付部品で組付孔をこじっている)ことが判明する。
本実施形態の組立体検査装置1は、自動変速機のコントロールバルブユニット(組立体)の組立工程に配置されて、図1に示されるように、バルブボディ2(本体部品)に形成された嵌入孔3(組付孔)に、スプール4、スプリング5及びプラグ6(組付部品)が正常に組付けられているか否かを検査するものである。図2に示されるように、組立体検査装置1は、直動ガイド、ボールねじ、電動モータを含んで構成される位置決め機構31によって、X方向(図2における左右方向)及びZ方向(図2における上下方向)へ移動及び位置決め可能な検査ヘッド7を備える。検査ヘッド7は、ブラケット9及び位置決め機構31を介して本体フレームに支持される。なお、ブラケット9の検査ヘッド7側の上下の端面には、当該ブラケット9に検査ヘッド7を取付けるための取付プレート13及び14が固定される。
本実施形態によれば、コントロールバルブユニット(組立体)の組立工程において、バルブボディ2(本体部品)に形成された嵌入孔3(組付孔)に、部品組付装置によってスプール4、スプリング5及びプラグ6(組付部品)を組付けた後、これら組付部品の嵌入孔3に対する組付け高さを測定して、この測定結果に基き、嵌入孔3にスプール4、スプリング5及びプラグ6が正常に組付けられているか否かが検査されるので、スプール4、スプリング5及びプラグ6の嵌入孔3への組付けが完了した段階、すなわち、組立工程と同一工程でコントロールバルブユニットの良否、すなわち、嵌入孔3に対するスプール4、スプリング5及びプラグ6の組付け状態、を精度よく検査することが可能になり、検査が自動化されて製造工程を大幅に合理化することができると共に、製品、すなわち、コントロールバルブユニットの信頼性を高めることができる。
図2にも示されるように、組立体検査装置1は、望ましくは、複数個の検査ヘッド7を配置して、複数個のバルブボディ2、あるいは、一つのバルブボディ2の複数個の嵌入孔3の検査を同時に実施することができるように構成することで、当該検査をより効率化することができる。
Claims (2)
- 本体部品に形成された組付孔に組付部品が組付けられて構成される組立体の検査装置であって、
前記組付孔に挿入されて、一端部が、前記組付孔に組付けられた前記組付部品に当接されるロッドと、装置本体に設けられて、前記ロッドを軸方向へ案内するガイド部と、前記ロッドに配設されて、前記ロッドの軸に沿って配置される複数個の被検出部と、前記装置本体に配設されて、各被検出部に相対配置される複数個のセンサと、を有して、前記装置本体を、前記ロッドが前記ガイド部の上方で前記組付孔に対して同軸に位置決めされた前記装置本体の初期位置から軸方向へ下降させて第1検査位置に位置決めさせた状態で、前記組付部品の組付けが完了した前記組付部品の前記組付孔に対する組付け高さを測定する第1測定手段と、
前記第1測定手段の測定結果に基き、前記組付孔に前記組付部品が正常に組付けられているか否かを判定する第1判定手段と、
前記ロッドの他端部に対向配置されて、前記組付孔に組付けられた前記組付部品を前記ロッドによって押込んだ時の、前記ロッドに作用する前記組付部品からの反力が入力される受圧部と、前記受圧部に入力された前記ロッドに作用する前記反力を測定する圧力センサと、を有して、前記装置本体を、前記第1検査位置から軸方向へ下降させて第2検査位置に位置決めさせた状態で、前記ロッドに作用する前記組付部品からの反力を測定する第2測定手段と、
前記第2測定手段の測定結果に基き、前記組付孔に前記組付部品が正常に組付けられているか否かを判定する第2判定手段と、
を具備することを特徴とする組立体検査装置。 - 本体部品に形成された組付孔に組付部品が組付けられて構成される組立体の検査方法であって、
前記組付孔に前記組付部品を組付けた後、前記組付孔に組付けられた前記組付部品に、前記組付孔に挿入されて軸方向へ移動可能なロッドを当接させて、前記ロッドに配設された複数個の被検出部に相対する各センサの検出状態に応じて、前記組付部品の組付けが完了した前記組付部品の前記組付孔に対する組付け高さを測定して、この測定結果に基き、前記組付孔に前記組付部品が正常に組付けられているか否かを判定して、
その結果、前記組付孔に前記組付部品が正常に組付けられていると判定された場合、前記組付部品を該組付部品に当接させた前記ロッドによって軸方向へ押込み、この時の、前記ロッドに作用する前記組付部品からの反力を測定して、この測定結果に基き、前記組付孔に前記組付部品が正常に組付けられているか否かを検査することを特徴とする組立体検査方法。
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