〔第1の形態〕
以下、本発明の最良の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、遊技機としてパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を挙げるが、本発明の主旨から逸脱しない限り適宜設計変更可能なものである。
(パチンコ機正面側の構成)
図1はパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の斜視図である。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11の一側部に開閉可能に支持された内枠12とを備えている。以下に、外枠11と内枠12との構成を個別に説明する。
上記外枠11は、木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。なお、外枠11は樹脂やアルミニウム等の軽金属により構成されていてもよい。このように構成することにより、パチンコ機の軽量化を図ることができるからである。
一方、上記内枠12の開閉軸線はパチンコ機10の正面からみてハンドル(後述する遊技球発射ハンドル18)設置箇所の反対側(図1のパチンコ機10の左側)で上下に延びるように設定されており、この開閉軸線を軸心にして内枠12が前方側に十分に開放できるようになっている。このような構成とするのは、内枠12の開閉軸線がハンドル設置箇所側(図1のパチンコ機10の右側)で上下方向にあるとすると、内枠12を開放する際に遊技球発射ハンドル18の頭部等が隣なりのパチンコ機やカードユニット(球貸しユニット)に干渉することになり、内枠12を十分に開放できないからである。また、内枠12は合成樹脂、具体的にはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂から成る。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できるという利点が発揮される。
また、内枠12は、大別すると、その最下部に取り付けられた下皿ユニット13と、この下皿ユニット13よりも上側の範囲で内枠12の左側の上下方向の開閉軸線を軸心にして開閉自在に取り付けられた前面枠セット14と、図示しない樹脂ベースと、この樹脂ベースの後側に取り付けられる後述の遊技盤30とを備えている。これらの各構成を以下に詳細に説明する。
上記下皿ユニット13は、内枠12に対してネジ等の締結具により固定されている。この下皿ユニット13の前面側には、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18と灰皿22と音出力口24が設けられている。球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、後述の上皿が満タンになった場合等に排出口16より排出される遊技球を停留する役割がある。上記球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜くためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に停留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して遊技者の持球貯留箱(ドル箱)に排出することができる。上記遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出するように配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、発射ソレノイドを備えた遊技球発射装置によって遊技球が後述する遊技盤30の方へ打ち込まれるようになっている。上記音出力口24は、下皿ユニット13内あるいは背面に設けられたスピーカからの音を出力するための出力口である。また、灰皿22は下皿15の左方に設けられている。灰皿22は左右方向(水平方向)の軸線を軸心にして回動(例えば前方側に向けて前回り)するように、その右側が下皿15に片待ち支持されている。
なお、下皿ユニット13はその大部分が内枠12と同様、ABS樹脂にて成形されている。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。特に、下皿15を形成する表面層と下皿奥方の前面パネル部分とを難燃性のABS樹脂にて成形している。このため、この部分は燃えにくくなっている。
一方、前面枠セット14の下部(上述の下皿15の上方位置)には、遊技球の受皿としての上皿19が前面枠セット14と一体的に設けられている。この上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら図示しない遊技球発射装置の方へ導出するための球受皿である。従来のパチンコ機では前面枠セットの下方に内枠に対し開閉可能な前飾り枠が設けられ、該前飾り枠に上皿が設けられていたのであるが、本実施の形態では前飾り枠が省略され、前面枠セット14に対し直接的に上皿19が設けられている。この上皿19も下皿15と同様、表面層が難燃性のABS樹脂にて成形される構成となっている。また、上皿19の左下方には、装飾図柄表示装置42の背景を変える等の操作を遊技者が行なうための演出ボタン79が設けられている。
加えて、前面枠セット14にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり遊技状態時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、大当たり遊技状態時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり遊技状態中であることを報知する構成である。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置部から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
次に、図3を用いて遊技盤30の構成を説明する。図3は遊技盤30の構成を示す正面図であり、図4は大入賞口61付近を模式的に示す図である。遊技盤30は、一般入賞口31、可変入賞装置32、上始動口33aと下始動口33b(作動チャッカ33bで構成)とから成る第1の始動口33、第2の始動口412(スルーゲートで構成)、特別図柄表示装置38、普通図柄表示装置41、装飾図柄表示装置42等を備えている。これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33、第2の始動口34、可変表示装置ユニット35等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。また、下始動口33bの入り口には、図4に示すように一対の開閉羽根60が設けられており、遊技球を案内する開放位置と、下始動口33b内に遊技球が入りにくくなる閉塞位置を採りうる。開閉羽根60は、遊技盤30の裏面側に配設されたソレノイドSL1(図6参照)によって駆動される。また、下始動口33bの下方には、大入賞口61が配置されている。大入賞口61は常時はシャッタ62が閉塞されており、大当たり状態となると開放される。シャッタ62は遊技盤30の裏面側に配設されたソレノイドSL2(図6参照)によって駆動される。
前述の一般入賞口31、可変入賞装置32および第1の始動口33に遊技球が入球し、当該入球が後述する検出スイッチ(入賞口スイッチ、カウントスイッチ、作動口スイッチ等)で検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、各種部材(役物)が配設されている。
上記特別図柄表示装置38は、第1の始動口33への入賞をトリガとして識別情報としての特別図柄を変動表示し、上記装飾図柄表示装置42は特別図柄の変動表示に対応した装飾図柄を変動表示し、上記普通図柄表示装置41は第2の始動口34の通過をトリガとして普通図柄を変動表示する。
上記特別図柄表示装置38は2色のLED38a,38bで構成されており、後述する主制御装置261により表示内容が制御される。各LED38a,38bは、例えば赤色と青色との可変表示がなされるようになっている。
上記装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。装飾図柄表示装置42には、例えば上、中、及び下の3箇所に識別情報としての図柄が表示される。これら図柄がスクロールされて装飾図柄表示装置42に可変表示されるようになっている。なお本実施の形態では、装飾図柄表示装置42(液晶表示装置)は例えば10インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備えている。
上記普通図柄表示装置41は、普通図柄用のランプ41a,41bを備えている。この実施例では、普通図柄用のランプ41aは、例えば、装飾図柄表示装置42の表示面の上方に設けられ、その外観形状は「○」形状となっている一方、普通図柄用のランプ41bは、ランプ41aの右上側に隣接して設けられ、その外観形状は「×」形状となっている。普通図柄表示装置41は、遊技球が第2の始動口34を通過する毎に例えばランプ41a、41bによる表示図柄(普通図柄)が変動し、具体的には、ランプ41a,41bが交互に光り、ランプ41aで停止した場合に第1の始動口33の下始動口33bが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。
この所定時間とは、通常遊技状態では例えば0.2秒間の開放を1回だけ行い、特定遊技状態においては、電動役物開放延長機能を有効にしているため、例えば1.8秒間の開放を3回行われる、又は、開放中に遊技球が例えば10球入賞すると閉成される。
遊技球が第2の始動口31を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ801aにて点灯表示されるようになっている。なお、ランプ41a,41bは、装飾図柄表示装置42の一部で変動表示される複数個の表示部としても良い。
上記可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるようになっている。より詳しくは、特別図柄表示装置38が特定の表示態様となったこと(装飾図柄表示装置42の停止後の確定図柄が予め設定した特定の図柄の組合せとなったこと)を条件に大当たり状態が発生する。そして、可変入賞装置32の大入賞口61が所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態になるよう構成されている。具体的には、所定時間(例えば30秒)の経過又は所定個数(例えば9個)の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口61が所定回数繰り返し開放される。遊技球が第1の始動口33を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ800aにて点灯表示されるようになっている。なお、保留ランプ800aは、装飾図柄表示装置42の一部で変動表示される構成等であっても良い。
また、遊技盤30には、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす樹脂成型品(例えば、フッ素樹脂が添加されて成形されたもの)にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール51と外レール52とを有する。なお、レールユニット50はフッ素樹脂を添加して成形されているので、遊技球の摩擦抵抗を少なくできる。内レール51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、一部(主に左側部)か内レール51に向かい合うようにして外レール52が形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51、52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路が形成されている。なお、球案内通路は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図3下図の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51および外レール52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。また、外レール52には、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図3下図の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)に返しゴム54が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されるようになっている。
また、レールユニット50の外周部には、外方へ張り出した円弧状のフランジ56が形成されている。フランジ56は、遊技盤30に対する取付面を構成する。レールユニット50が遊技盤30に取り付けられる際には、遊技盤30上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にネジ等が挿通されて遊技盤30に対するレールユニット50の締結がなされるようになっている。
内レール51および外レール52間の球案内通路の入口には、同球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。この凸部57は、内レール51からレールユニット50下端部にかけて略鉛直方向に設けられ、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球を図示しないファール球通路に導くための役目をなす。
尚、遊技領域は、レールユニット50のうち周部(内外レール)により略円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される遊技領城が従来よりもはるかに大きく構成されている。
(パチンコ機の背面構成)
次に、パチンコ機10の背面の構成を説明する。図5はパチンコ機10の背面図である。
先ず、パチンコ機10の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機10にはその背面(実際には内枠12および遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにしてまたは前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12または遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、主制御基板(装置)、電源監視基板(装置)、及びサブ制御基板(装置)を一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御基板(装置)、発射制御基板(装置)及び電源基板(装置)を他方の取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。
また、払出機構および保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202および裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12または遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
ここで、上記第1制御基板ユニット201は、遊技の進行を統括する主制御基板及び電源の監視を司る電源監視基板と、主制御基板からの指示に従い前記装飾図柄表示装置42の表示制御と音声ランプ制御とを司るサブ制御基板とを有する。上記主制御基板と電源監視基板とは透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されて構成されている。この基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、これらボックスベースとボックスカバーとは後述の封印ユニット805によって開封不能に連結されることにより、基板ボックス263が封印される。
尚、封印ユニットはボックスベースとボックスカバーとを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用でき、また、封印ユニットによる封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期にかつ容易に発見可能とするものである。
次に、前記第2制御基板ユニット202は、払出制御基板、発射制御基板、電源基板及びカードユニット接続基板を有している。上記払出制御基板により賞品球や貸出球の払出が制御され、上記発射制御基板により遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射ソレノイドの制御が行われ、上記電源基板により各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。また、上記カードユニット接続基板は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)および図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御基板に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板は不要である。
上記払出制御基板は、透明樹脂材料等よりなる払出制御基板ケース280内に収納されており、上記電源基板は、透明樹脂材料等よりなる電源基板ケース281内に収納されている。また、上記カードユニット接続基板は透明樹脂材料等よりなるカードユニット接続基板ケース314内に収納され、上記発射制御基板は透明樹脂材料等よりなる図示しない発射制御基板ケース内に収納されている。特に、払出制御基板では、前述した主制御基板と同様、基板ケース(被包手段)を構成するボックスベースとボックスカバーとが封印ユニット(封印手段)によって開封不能に連結されることにより、基板ボックスが封印される。
上記払出制御基板は状態復帰スイッチ321と電気的に接続されており、例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータがゆっくりと正回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成型されており、略平坦状のベース部353と、パチンコ機後方に突出し横長の略直方体形状をなす保護カバー部354とを有する。保護カバー部354は左右側面および上面が閉鎖されかつ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも電動役物ユニット(センター役物)を囲むのに十分な大きさを有する(但し本実施の形態では、前述のサブ制御基板も合わせて囲む構成となっている)。保護カバー部354の背面には多数の通気孔354aが設けられている。この通気孔354aは各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔354aが比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔354a間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔354a間の樹脂部分を切断してその内部の表示制御装置等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができる。
また、ベース部353には、保護カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。すなわち、裏パック351の最上部には上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は図示しない払出通路等を通じて前記上皿19に供給される。
タンクレール356と、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360とが一体するようにユニット化されており、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消されるようになっている。
上記払出機構部352には、前記払出制御基板から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ONまたは電源OFFとされるようになっている。
なお、内枠12の右上側には、内枠12が外枠11に対して開かれたことを検出する内枠開検出スイッチ388が設けられており、内枠12が開かれると、内枠開検出スイッチ388からホール内(パチンコ店内)用コンピュータヘ出力されるようになっている。また、上記内枠開検出スイッチ388の左方には、前面枠開検出スイッチ389が設けられており、前面枠セット14が開かれると、前面枠開検出スイッチ389からホール内(パチンコ店内)用コンピュータヘ出力されるようになっている。
(パチンコ機の電気的構成及び各種制御処理)
次に、図6を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。パチンコ機10は、電源装置313と、電源監視装置540と、主制御装置261と、サブ制御装置262と、払出制御装置311と、表示制御装置45等を備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。尚、電源監視装置540と主制御装置261とは、封印ユニットで封印されている。
次いで、主制御装置261の構成について説明する。主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU501が搭載されている。MPU501には、該MPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源の遮断後(停電等による電源断も含む)においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリ領域が備えられている。バックアップされるデータとして具体的には、電源断時の遊技状態(通常遊技状態、大当たり状態、特定遊技状態等)を識別できる情報、さらに大当たり状態中での電源断の発生であれば、電源断時点でのラウンド数、及びラウンド経過時間、大入賞口の開閉処理回数、その他制御プログラムの実行に関するデータ等が挙げられる。これらバックアップされたデータは、電源復帰時に遊技状態を電源断時点の状態に復元するために利用される。
なお、MPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路542からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU501へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図15参照)が即座に実行される。
主制御装置261のMPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、電源監視装置540内のRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、発射制御装置312、サブ制御装置262、特別図柄表示装置38、普通図柄表示装置41、特別図柄保留表示装置800、普通図柄保留表示装置801や、その他図示しないスイッチ群などが接続されている。なお、特別図柄表示装置38は上記したように特別図柄表示ランプ38a,38bで構成されており、普通図柄表示装置41は上記したように普通図柄表示ランプ41a,41bで構成されており、特別図柄保留表示装置800は上記したように特別図柄に関する保留球の個数を表示する保留ランプ800aで構成されており、普通図柄保留表示装置801は上記したように普通図柄に関する保留球の個数を表示する保留ランプ801aで構成されている。
払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU511は、そのMPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種データを一時的に記憶するためのメモリ領域が備えられている。
なお、主制御装置261のMPU501と同様、MPU511のNMI端子にも、停電時の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理が即座に実行される。
払出制御装置311のMPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、主制御装置261、払出モータ358aがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射ソレノイドによる遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射ソレノイドは、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311からカードユニットとの接続状態であることを示す接続信号が出力されていること、遊技者が遊技球発射ハンドル18に触れていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射制御装置312は発射許可信号を主制御装置261に出力する。発射許可信号を入力した主制御装置261は、発射ソレノイド制御信号を発射制御装置312に出力する。これにより発射制御装置312は発射ソレノイド制御信号に応じて発射ソレノイドを駆動し、その結果、遊技球発射ハンドルの操作量に応じた強さで遊技球が発射される。
サブ制御装置262は、主制御装置261からのコマンドに基づいて装飾図柄の変動表示に応じた演出用スピーカ810等の鳴動制御及び演出用ランプ811の点灯(点滅)制御、並びに、主制御装置261からのコマンドに基づいて表示制御装置45へのコマンドを編集して表示制御装置45に送信する機能を果たすものである。サブ制御装置262のMPU550には、そのMPU550により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM551と、ワークメモリ等として使用されるRAM552とを備えている。MPU550には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン553を介して入出力ポート554が接続されている。入出力ポート554には、スピーカ、ランプ、装飾図柄表示装置42における変動表示中において所定の表示演出を実行させるための演出用ボタン79、及び主制御装置261がそれぞれ接続されている。演出用ボタン79としては、例えば所定のキャラクタが順次出現する態様によって大当たり状態の可能性が大きいことを予告するステップアップ予告等の表示演出用ボタン等が挙げられる。なお、演出用ボタン79が押されると、所定の演出実行のための演出指定コマンドが生成されて、装飾図柄表示装置42に送信されようになっている。
表示制御装置45は、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を制御するものである。表示制御装置45は、ワークRAM等として使用されるRAM523を有するMPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529とを備えている。
MPU521は、サブ制御装置262から送信されてくる図柄表示コマンド(停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、確定コマンド等)を入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し、又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行って画像コントローラ526の制御(具体的には画像コントローラ526に対する内部コマンドの生成)を実施する。プログラムROM522は、MPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値を記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。RAM523は、MPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
画像コントローラ526は、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)で構成されている。VDPは、装飾図柄装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路であり、ICチップ化されているため、「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は描画処理専用のソフトウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。画像コントローラ526は、MPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して、出力ポート529を介して装飾図柄表示装置42に出力して表示させる。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM524の内容を書き換えることにより装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM525には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。特に、ビットマップ形式の図柄画像データにはそれぞれ図柄コード(図柄番号)が付与されており、コマンドレベルでは各図柄画像を図柄コードだけで管理可能としている。なお、キャラクタROM525を複数設け、各キャラクタROM525に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM522に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM525に記憶する構成とすることも可能である。
電源装置313は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部541を備えている。この電源部541は、電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電圧を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を、電源監視装置540、サブ制御装置262、払出制御装置311、表示制御装置45等に対して供給する。なお、主制御装置261に対しては、電源監視装置540を介して動作電圧(12ボルト及び5ボルトの電圧)が供給される。また、発射制御装置312に対しては、主制御装置261を介して動作電圧(12ボルト及び5ボルトの電圧)が供給される。
停電監視装置540は、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、リセット信号を出力するリセット回路544とを備えている。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置261のMPU501及び払出制御装置311のMPU511の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチが押下された場合に、主制御装置261及び払出制御装置311へ、バックアップデータをクリアするためのRAM消去信号SG2を出力する回路である。主制御装置261及び払出制御装置311は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、それぞれのバックアップデータをクリアする。
リセット回路544は、主制御装置261、払出制御装置311、サブ制御装置262、及び表示制御装置45を初期化するため、リセット信号を出力する回路である。なお、リセット回路544からのリセット信号は、主制御装置261に対しては直接与えられるが、払出制御装置311、サブ制御装置262、及び表示制御装置45に対しては、電源装置313を介して与えられるようになっている。
ここで、特別図柄表示装置38、普通図柄表示装置41、及び装飾図柄表示装置42の表示内容について説明する。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、大当たりの発生を遊技者に示すための図柄として特別図柄表示装置38で表示される特別図柄と、装飾図柄表示装置42で表示される装飾図柄との2種類が設けられている。装飾図柄は、特別図柄と同期して変動が行われる図柄であり、特別図柄の変動開始と同時に(又はほぼ同時期に)変動を開始し、また特別図柄の変動停止と同時に(またはほぼ同時期に)変動を停止するものである。この装飾図柄は、遊技者に多種多様な表示演出を行って飽きにくい遊技性を備えるために設けられている。
先ず、特別図柄表示装置38の表示内容について説明する。特別図柄の変動表示は、特別図柄表示ランプ38a,38bの色変化(赤色・青色の変化)や点滅等の点灯パターンの変化により表現される。この特別図柄の変動表示は遊技球の始動口33への入賞に基づいて開始され、一定時間後に特別図柄の変動表示が同時に停止する。その停止後に、特別図柄が揃っている場合、即ち、特別図柄表示ランプ38a,38bが同一色の点灯状態となっているときは大当たりとなり、変動表示の停止時に特別図柄が揃っていなければ、即ち、特別図柄表示ランプ38a,38bが異色の点灯状態となっているときは、外れとなり、始動口33への入賞に基づいて再度の変動表示が行われる。
遊技球が始動口33に入賞した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が特別図柄保留表示装置801の保留ランプ801aにて点灯表示されるようになっている。
次いで、装飾図柄表示装置42の表示内容について説明する。装飾図柄表示装置42の表示画面には、例えば、図7に示すように、上段・中段・下段に区分けされた3つの表示領域に3つの装飾図柄列Z1〜Z3が表示される。これら装飾図柄列Z1〜Z3は、右から左にスクロール表示される。装飾図柄は、例えばキャラクタ付きの「1」〜「9」の数字からなる主図柄と、主図柄より小さい副図柄とにより構成され、これら各主図柄および副図柄によって装飾図柄の図柄列が形成される。装飾図柄で形成される各図柄列では、数字の昇順又は降順に主図柄が配列されると共に各主図柄の間にそれぞれ副図柄が配列されている。始動口33への入賞すなわち始動入賞が発生すると、装飾図柄の変動表示が行われ、変動パターンに応じた一定時間の経過後に変動表示が停止し、装飾図柄表示装置42には縦3×横3の9個の装飾図柄が表示結果として表示される。大当たり抽選に当選した変動表示においては、9個の装飾図柄のうち垂直あるいは斜めの一直線上に同一の主図柄(キャラクタ付きの数字の図柄)が3つ揃って停止するように表示制御装置45により制御が行われ、遊技者に大当たりの発生が示される。一方、大当たり抽選に外れた変動表示においては、9個の装飾図柄のうち垂直あるいは斜めのいずれにも同一の主図柄が3つ揃って停止しないように表示制御装置45により制御が行われ、遊技者に外れの発生が示される。
次いで、普通図柄表示装置41の表示内容について説明する。普通図柄の変動表示は、普通図柄表示ランプ41a(外観が○形状)と、普通図柄表示ランプ41b(外観が×形状)とが交互に点灯することにより表現される。この普通図柄の変動表示は遊技球が第2の始動口34を通過することを条件として開始され、所定時間後に普通図柄の変動表示が停止する。ここで言う所定時間とは、通常遊技状態においては28.5秒間、特定遊技状態及び大当たり中の最終ラウンドにおいては、1.5秒間、1.0秒間、0.5秒間の3種類の変動時間のうちから、変動開始毎に何れか1つを選択された時間をいう。そして、表示ランプ41aで停止した場合に第1の始動口33の下始動口33bが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。遊技球が第2の始動口34を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が普通図柄保留表示装置800の保留ランプ800aにて点灯表示されるようになっている。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。本実施の形態では、主制御装置261内のMPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり抽選や特別図柄表示装置38の図柄表示の設定などを行うこととしている。具体的には、図8に示すように、特別図柄に関連するカウンタ群と、普通図柄に関連するカウンタ群とを備えている。先ず、特別図柄に関連するカウンタ群について説明する。特別図柄に関連するカウンタ群としては、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、特別図柄表示装置38の大当たり図柄の選択に使用する大当たり図柄カウンタC2と、特別図柄表示装置38が外れ変動する際の停止パターンの選択(装飾図柄の変動においてはリーチとするか完全外れとするかのリーチ抽選に相当する)に使用する停止パターン選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する種別を決定する変動種別カウンタCS1〜CS3とを備えている。
ここで、変動パターンとは、変動表示の特徴が共通するものを区分した場合における各パターン(形態)を意味している。
上記カウンタC1〜C3,CINI1,CS1〜CS3、は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリア700が設けられており、これらの各エリアには、始動口33への遊技球の入賞タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
次いで、各カウンタの具体的な内容について詳述する。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜738の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり738)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜738)、タイマ割込毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が始動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリア700に格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時と高確率時とで2種類設定されており、低確率時に大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「373,727」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は14で、その値は「59,109,163,211,263,317,367,421,479,523,577,631,683,733」である。なお、高確率時とは、特別図柄の組合せが予め定められた確率変動図柄である特定図柄の組合せ(本実施形態においては特別図柄表示ランプ38a,38bが共に赤色で点灯する場合)によって大当たりになり付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確変の時をいい、通常時(低確率時)とはそのような確変状態でない場合(本実施形態においては特別図柄表示ランプ38a、38bが共に青色で点灯する場合)をいう。なお、大当たり乱数カウンタC1の抽選が外れの場合は、38aが青色、38bが赤色でそれぞれ点灯する。
大当たり図柄カウンタC2は、大当たりの際、特別図柄表示装置38における特別図柄の変動停止時の図柄を決定するものであり、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり9)に達した後0に戻る構成となっている。例えば、大当たり図柄カウンタC2の値が「0」、「4」、「5」、「6」の場合の停止図柄は、特別図柄表示ランプ38a、38bが共に青色で停止し、この場合の停止図柄の組み合わせは非特定図柄(通常の大当たり図柄)を意味する。なお、この非特定図柄は、装飾図柄では偶数で一致する図柄となる。
大当たり図柄カウンタC2の値が「1」、「2」、「3」、「7」、「8」、「9」は確変当たりであり、この場合の停止図柄は、特別図柄表示ランプ38a,38bが共に赤色で停止する。確変当たりの場合は、装飾図柄では奇数で一致する図柄となる。
大当たり図柄カウンタC2は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が始動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリア700に格納される。
停止パターン選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。本実施の形態では、特別図柄の変動表示は、2つの表示ランプ38a,38bで表現するように構成されているので、特別図柄の場合にはリーチという概念はなく、リーチに相当する停止パターンを停止パターン選択カウンタC3によって、決定することとしている。一方、装飾図柄の場合は、3つの装飾図柄が停止するので、リーチが存在する。従って、装飾図柄の場合は、リーチ抽選を、停止パターン選択カウンタC3によって決定している。即ち、装飾図柄の場合では、リーチ発生した後に最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。例えば、停止パターン選択カウンタC3=0〜201が完全外れに該当し、停止パターン選択カウンタC3=202〜208が前後外れリーチに該当し、停止パターン選択カウンタC3=209〜238が前後外れ以外リーチに該当する。
ここで、リーチとは、装飾図柄表示装置42の表示画面に表示される装飾図柄が変動表示を開始した後、先に停留する図柄の組合せが同一図柄(複数の有効ラインがある装飾図柄においてはいずれかの有効ライン上で同一図柄)であって大当たりの条件を満たしており、変動表示が続いている図柄の表示結果如何によっては大当たりとなることを遊技者に示唆して大当たりの図柄の組合せを遊技者に期待させる表示であり、興趣演出の1種である。興趣演出とは、変動表示の途中で装飾図柄表示装置42の表示画面にリーチに代表される所定の図柄を現出させたり、スピーカから特定の音声を出力したり、或いは、振動用のモータによって遊技球発射ハンドル18を振動させる等、通常とは異なる態様を変動表示に伴わせて変動表示後の表示結果が大当たりとなることを遊技者に期待させる演出である。
なお、停止パターン選択カウンタC3は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が始動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリア700に格納される。
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS3は、例えば0〜162の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり162)に達した後0に戻る構成となっている。
変動種別カウンタCS1によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチの種別のような大まかな図柄変動態様が決定され、変動種別カウンタCS2によって、例えばノーマルリーチA、ノーマルリーチB等のようにさらに細かな図柄変動態様が決定され、変動種別カウンタCS2によって、例えばすべり停止変動の場合の変動時間の加減算が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1〜CS3を組み合わせることで、変動パターンの多種多様性を容易に実現できる。
カウンタCS1〜CS3は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、特別図柄表示装置38による特別図柄及び装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してカウンタCS1〜CS3のバッファ値が取得される。
次いで、普通図柄に関連するカウンタ群について説明する。普通図柄に関連するカウンタ群としては、当たりの抽選に使用する当たり乱数カウンタC4と、当たり乱数カウンタC4の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINI2とを備えている。
上記当たり乱数カウンタC4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリア701が設けられており、これらの各エリアには、第2の始動口34への遊技球の通過に合わせて、当たり乱数カウンタC4の値が格納される。
次いで、上記当たり乱数カウンタC4,初期値乱数CINI2の具体的な内容について詳述する。当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻る構成となっている。そして、当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の当たり初期値乱数カウンタCINI2の値が当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINI2は、当たり乱数カンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。当たり乱数カウンタC4は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が第2の始動口34を通過したタイミングでRAM503の保留球格納エリア701に格納される。当たり乱数カウンタC4の当たりとなる乱数の値の数は149で、その値は「5〜153」である。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、不規則性を重視すれば、大当たり乱数カウンタC1、停止パターン選択カウンタC3、当たり乱数カウンタC4、変動種別カウンタCS1〜CS3の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
次に、図9から図15のフローチャートを参照して、主制御装置261内のMPU501により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2ミリ秒(以下「ms」で表す)周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後メイン処理を説明する。
図13はタイマ割込処理を示したフローチャートである。タイマ割込処理は、主制御装置261のMPU501により例えば2ms毎に実行される。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S601)。即ち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチを除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。次に、乱数初期値カウンタCINI1及び当たり初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S602)。具体的には、初期値乱数カウンタCINI1及び当たり初期値乱数カウンタCINI2をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ738,250)に達した際0にクリアする。そして、各カウンタCINI1,CINI2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域B4,B9に格納する。
更に、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2,停止パターン選択カウンタC3及び当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S603)。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2,停止パターン選択カウンタC3及び当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、738,9,238,250)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域B1〜B4に格納する。次いで、始動口33への入賞に伴う始動入賞処理を実行する(S604)。その後、発射制御装置312に、発射ソレノイド制御信号や球送りソレノイド制御信号等を出力して発射制御処理を実行する(S605)。
図14のフローチャートを参照して、この始動入賞処理を説明する。まず、遊技球が始動口33に入賞(始動入賞)したか否かを作動口スイッチの検出情報により判別する(S701)。遊技球が始動口33に入賞したと判別されると(S701:Yes)、特別図柄表示装置42の作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する(S702)。始動口33への入賞があり、且つ作動保留球数N<4であれば(S702:Yes)、作動保留球数Nを1加算し(S703)、更に、前記ステップS703で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値を、RAM503の保留球格納エリア700の空き保留エリアのうち最初のエリアに格納する(S704)。一方、始動口33への入賞がないか(S701:No)、或いは、始動口33への入賞があっても作動保留球数N<4でなければ(S702:No)、S703及びS704の各処理をスキップして、始動入賞処理を終了する。始動入賞処理の終了後は、MPU501は本タイマ割込処理を一旦終了する。
図15はNMI割込処理を示したフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置261のMPU501により実行される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電監視装置540内の停電監視回路542から停電信号SG1が主制御装置261内のMPU501のNMI端子に出力され、MPU501は実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始する。本実施の形態におけるNMI割込処理を具体的説明すると、MPU501は電源遮断の発生情報の設定(具体的には停電フラグを論理「1」に設定)する(S801)。この停電フラグが論理「1」であるときは電源遮断(停電)状態であることを示し、停電フラグが論理「0」であるときは電源遮断(停電)でない通常状態であることを示す。なお、以下の説明において、「電源遮断の発生情報」とは停電フラグを意味するものである。
なお、図15のNMI割込処理のプログラムは、主制御装置261のROM502に記憶されている。停電信号SG1が出力された後の所定時間は、主制御装置261の処理が実行可能となるように電源装置313から停電監視装置540を介してバックアップ電源供給がなされており、この所定時間内にNMI割込処理が実行されるようになっている。
そして、NMI割込処理が行われた後は、通常処理に戻り、後述するように通常処理中において、最終処理プログラムまで処理の実行を行った後、電源断の発生情報を確認して、電源断の発生情報が設定されている場合は、停電処理に移行する。このようにして、停電時にはNMI割込処理を停電フラグの設定のみとし、通常処理をその最終処理プログラムまで実行した後に電源断の発生情報の設定を確認して停電処理に移行することにより、処理の圧縮、制御の簡略化を実現できる。
なお、上記のNMI割込処理は、払出制御装置311でも同様に実行され、また、停電信号SG1が出力された後所定時間は、払出制御装置311の処理が実行可能となるように電源部から電源供給がなされるのも同様である。
図9は主制御装置261内のMPU501により実行されるメイン処理を示したフローチャートである。このメイン処理は電源投入時のリセットにより起動される。メイン処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S101)。次いで、払出制御装置311及びサブ制御装置262が動作可能な状態になるのを待つために、ウェイト処理(例えば1秒程度)を実行する(S102)。そして、ウェイト後は、RAM503のアクセスを許可する(S103)。
その後は、RAM消去スイッチがオンされているか否かを判別(具体的には電源監視装置からのRAM消去信号を入力したか否かで判別)し(S104)、オンされていれば(S104:Yes)、処理をS113へ移行する。一方、RAM消去スイッチがオンされていなければ(S104:No)、更にRAM503に電源断の発生情報の設定がなされているか否かを判別し(S105)、設定されていなければ(S105:No)、この場合にも、処理をS113へ移行する。電源断の発生情報が設定されている場合は(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、RAMに格納されているデータ(RAMにデータと称する)は破壊されているので、かかる場合にも処理をS113へ移行する。なお、前述した通り、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりRAMデータの有効性を判断するようにしても良い。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチを押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチが押されていれば、RAMの初期化処理(S114)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりRAMデータの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理等(S114〜S118)に移行する。即ち、S114からのRAMの初期化処理等では、RAM503の使用領域を0にクリアし、RAM503の初期値を設定する(S114)。次いで、払出制御装置311に対して払出初期化コマンドを送信し(S115)、次いで、電源投入時のコマンドを送信し(S116)、カウンタ及びタイマの初期設定を行う(S116)。その後、割込みを許可して(S118),後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチがオンされておらず(S104:No)、電源断の発生情報が設定されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、処理をS108へ移行して、電源断の発生情報をクリア(停電フラグを「0」に設定)する。次に、払出制御装置311に対して払出復帰コマンドを送信し(S109)、次いで、サブ側の制御装置へ電源復帰を通知する電源復帰コマンドを送信し(S110)、カウンタ及びタイマの初期設定を行う(S111)。次いで、バックアップされているデータを読み込んで前回の電源断時点のデータの復元を行う(S112)。このようにバックアップデータを復元することによって、電源断時点の状態に戻すことが可能となる。その後、割込みを許可して(S113)、後述する通常処理に移行する。
次に、図10のフローチャートを参照して通常処理を説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4ms周期の定期処理としてS201〜S209の各処理が実行され、その残余時間処理内で停電フラグを監視し電源断の処理(S212〜S216)を実行する構成となっている。
通常処理においては、まず、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置等に送信する(S201)。具体的には、入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置311に対して獲得遊技球数に対応する賞球払出コマンドを送信する。また、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して、変動パターンコマンド(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等の図柄変動態様に関するコマンド)、装飾図柄の停止図柄コード情報指定コマンド(特定当たり指定、非特定当たり指定、外れ指定の何れかのコマンドであり、以下、「装飾停止図柄コード情報指定コマンド」と略称し、また場合によっては停止図柄コマンドとも称する)、演出コマンド(演出時間加算指定コマンド等が含まれる)演出停止コマンド(図柄確定コマンドとも称する)等をサブ制御装置262に送信する。
次に、変動種別カウンタCS1〜CS3の各値を更新する(S202)。具体的には、変動種別カウンタCS1〜CS3を1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。次いで、払出制御装置311より受信した賞球計数信号や払出異常信号や下皿満タン信号を読み込み(S203)、特別図柄表示装置38による特別図柄の変動表示を行うための特別図柄変動処理を実行する(S204)。なお、この特別図柄変動処理により、大当たり判定や特別図柄の変動パターンの設定に加えて、装飾図柄の表示演出のための変動パターンコマンド、装飾停止図柄コード情報指定コマンド、及び演出時間加算指定コマンドの決定なども行われる。なお、特別図柄変動処理の詳細は図11を参照して後述する。
特別図柄変動処理の終了後は、通常の大当たり状態及び確変付大当たり状態である場合において可変入賞装置32の大入賞口61を開放又は閉鎖するための大入賞口開閉処理を実行する(S205)。即ち、大当たり状態のラウンド毎に大入賞口61を開放し、大入賞口61の最大開放時間が経過したか、又は大入賞口61に遊技球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると大入賞口61を閉鎖する。これを所定ラウンド数繰り返し実行する。なお、本パチンコ機では、大入賞口61の連続開放のための特定領域(Vゾーン)は設けられておらず、従って、大当たり状態時には、所定ラウンド数の途中で終了することはなく、必ず所定ラウンド数全てが実行されるようになっている。
次いで、ステップS206では、普通図柄表示装置41による普通図柄の表示制御を実行する。簡単に説明すると、遊技球が第2の始動口34を通過したことを条件に、その都度、当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、普通図柄表示装置41の表示ランプ41a,41bにて普通図柄の変動表示が実施される。そして、当たり乱数カウンタC4の値により普通図柄の抽選が実施され、普通図柄の当たり状態(「○」表示された状態)になると、第1の始動口33の下始動口33bが所定時間開放される(S207)。
上記ステップS206における、普通図柄の変動表示の変動時間は、通常遊技状態及び大当たり状態では、28.5秒間とし、特定遊技状態においては、予め定められている複数の変動時間(本実施例では1.5秒、1.0秒、0.5秒の3パターン)のうち、上記停止パターン選択カウンタC3の値を用いて何れか1つを選択するようになっている。また、本発明による大当たり状態中の所定ラウンド中における普通図柄の短縮変動においても、上記停止パターン選択カウンタC3の値を用いて何れか1つを選択するようになっている(この本発明に関しての詳細は後述する)。
また、ステップS207での下始動口33bの開放時間であるが、予め定められており、通常遊技状態においては、0.2秒間の開放動作を1回行い、特定遊技状態の場合、即ち、電動役物開放延長機能が機能している場合においては、1.8秒間の開放動作を3回行うか、第1の始動口33へ遊技球が10球入賞するまで開放動作させる。
次いで、電源断の発生情報の設定がなされているか否かを判別し(S208)、設定されていれば(S208:Yes)、処理をS212へ移行し、割込み禁止を設定し(S212)、電源が遮断されたことを示す電源遮断通知コマンドを他の制御装置に対して送信し(S213)、その後、制御信号の出力を停止する(S214)。次いで、RAM判定値を算出し、保存する(S215)。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後は、RAM503のアクセスを禁止して(S216)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
電源断の発生情報の設定がなされていない場合は(S208:No)、処理はステップS209に移り、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4ms)が経過したか否かを判別し(S209)、既に所定時間が経過していれば(S209:Yes)、処理はステップS201に戻る。
一方、前回の通常処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S209:No)、所定時間に至るまでの、即ち次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、初期値乱数カウンタCINI1、及び当たり初期値乱数カウンタCINI2並びに、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新を繰り返し実行する(S210,S211)。まず、初期値乱数カウンタCINI1及び当たり初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S210)。具体的には、カウンタCINI1,CINI2をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では738、250)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、カウンタCINI1,CINI2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域B4、B9にそれぞれ格納する。次に、カウンタ変動種別カウンタCS1〜CS3の更新を実行する(S211)。具体的には、変動種別カウンタCS1〜CS3をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新値をRAM503の該当するバッファ領域B5、B6、B7にそれぞれ格納する。
このようにして、S201〜S209の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して初期値乱数カウンタCINI1及び当たり初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、初期値乱数カウンタCINI1(即ち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)及び当たり初期値乱数カウンタCINI2(即ち、当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1〜CS3についてもランダムに更新することができる。
次に、図11のフローチャートを参照して、特別図柄変動処理(S204)を説明する。特別図柄変動処理では、まず、今現在大当たり中であるか否かを判別する(S401)。大当たり中としては、大当たりの際に装飾図柄表示装置42で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判別の結果、大当たり中であれば(S401:Yes)、そのまま本処理を終了する。
大当たり中でなければ(S401:No)、特別図柄表示装置38による特別図柄の変動表示中であるか否かを判別し(S402)、特別図柄の変動表示中でなければ(S402:No)、特別図柄表示装置38の作動保留球数Nが0よりも大きいか否かを判別する(S403)。作動保留球数Nが0であれば(S403:No)、そのまま本処理を終了する。作動保留球数N>0であれば(S403:Yes)、作動保留球数Nを1減算し(S404)、保留球格納エリア700に格納されたデータをシフト処理する(S405)。このデータシフト処理は、保留球格納エリア700の保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具体に各エリア内のデータがシフトされる。データシフト処理の後は、特別図柄の変動開始処理を実行する(S406)。なお、変動開始処理については図12を参照して後述する。
S402の処理において、特別図柄の変動表示中である場合には(S402:Yes)、変動時間が経過したか否かを判別する(S407)。特別図柄の変動時間はその特別図柄の変動パターンに応じて決められており、変動時間が経過していない場合は(S407:No)、特別図柄の表示図柄を更新し(S408)、本処理を終了する。ここで、「特別図柄の表示図柄を更新」とは、特別図柄表示ランプ38a,38bを現在の点灯状態と異なる点灯状態に変化させることを意味する。例えば、特別図柄表示ランプ38a,38bの点灯色を変化させる場合が該当する。変動時間が経過した場合は(S407:Yes)、特別図柄の停止図柄を表示図柄に設定する(S409)。ここで、「特別図柄の停止図柄を表示図柄に設定」とは、特別図柄表示ランプ38a,38bを停止図柄(特定当たり図柄、非特定当たり図柄、外れ図柄のそれぞれ対応するランプの点灯色)で点灯状態とすることを意味する。次いで、演出パターン停止コマンドを設定して(S410)、本処理を終了する。
次に、図12のフローチャートを参照して、変動開始処理を説明する。変動開始処理(S406)では、まず、保留球格納エリア700の実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する(S501)。大当たりか否かは大当たり乱数カウンタ値とその時々の態様との関係に基づいて判別される。前述した通り通常の低確率時には大当たり乱数カウンタC1の数値0〜738のうち「373,727」が当たり値であり、高確率時には「59,109,163,211,263,317,367,421,479,523,577,631,683,733」が当たり値である。
大当たりであると判別された場合(S501:Yes)、保留球格納エリア700の実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する図柄、即ち大当たり図柄を大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表す図示しないテーブルに基づいて求め、その図柄(特定図柄、又は非特定図柄の何れか)を停止図柄に設定する(S502)。次いで、変動種別カウンタCS1、CS2のカウント値を確認にして大当たり演出パターンを決定する(S503)。
次に、変動種別カウンタCS3の値を確認して演出時間加算を決定する(S504)。次に、ステップS503で決定された大当たり演出パターンにより、演出パターン指定コマンド(変動パターン指定コマンドとも称する)を設定し(S505)、ステップS502で設定された停止図柄により、装飾停止図柄コード情報コマンドを設定し(S506)、ステップS504で演出時間加算を決定したときは演出時間加算指定コマンドを設定する(S506)。このようにして、ステップS501〜S507により、大当たりの場合における、演出パターン指定コマンド、装飾停止図柄コード情報コマンド、演出時間加算指定コマンドがそれぞれ設定される。
S501の処理で大当たりではないと判別された場合には(S501:No)、外れ図柄を停止図柄に設定する(S508)。外れ演出パターンを決定する(S509)。そして、ステップS504〜S507の処理により、大当たりでない場合における、演出パターン指定コマンド、装飾停止図柄コード情報コマンド、演出時間加算指定コマンドがそれぞれ設定される。
次に、図16及び図17を参照して、サブ制御装置262のMPU550により実行される各処理について説明する。図16は、サブ制御装置262のメイン処理を示したフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットにより起動される。
サブ制御装置262のメイン処理は、まず電源投入に伴う初期設定処理を実行し(S911)、I/Oやタイマの初期化、及び、タイマ割込等の各割込の設定を行う。次いで、電源断処理が全て完了しているか否か、即ち、ランプが全て消灯されているか、スピーカが消音されているか等が判別される(S912)。電源断処理が全て完了している場合(S912:Yes)は、処理はS914に移行する。電源断処理が全て完了していない場合(S912:No)は、RAM552が破壊されているおそれがあるので、RAM552が破壊されているか否かを判定する(S913)。具体的には、RAM552にはRAM破壊チェックデータが予め設定されており、このRAM破壊チェックデータによって判定するようになっている。RAM552が破壊されていないと判定されたときは(S913:No)、処理はステップS917に移る。一方、RAM552が破壊されていると判定されたときは(S913:Yes)、RAM552の各領域について読み書きチェックを行い(S914)、この読み書きチェックの結果に基づきRAM552が正常に機能するか否かを判別する(S915)。RAM552が正常でない場合(S915:No)は、所定のランプを点灯させてRAMの異常を報知する(S921)。
一方、RAM552が正常であれば(S915:Yes)、RAM552にRAM破壊チェックデータを設定する(S916)。次いで、電源断後の電源投入か否かが判断され(S917)、電源断後の電源投入でない場合(S917:No)は、RAM522の未初期化領域以外の領域をクリアする(S918)。これにより、主制御装置261から送信されたコマンドのうち電源コマンド以外は全てクリアされる。次いで、タイマ割込や主制御装置261からのコマンドの受信処理等の割込みを許可状態とする(S919)。次いで、RAM522の初期値設定を行い(S920)、その後、後述する通常処理に移行する。一方、ステップS917で電源断後の電源投入であれば、処理はステップS919に移る。
次いで、図17を参照して、サブ制御装置262の通常処理について説明する。先ず1ms以上経過したか否かが判断される(S1031)。1ms経過前であれば(S1031:No)、装飾図柄に関連する、外れ図柄や特定・非特定図柄、予告図柄等の生成のための乱数を更新する(S1040)。具体的には、大当たり装飾図柄(特定図柄用)カウンタ、大当たり装飾図柄(非特定図柄用)カウンタ、リーチ装飾図柄カウンタ、完全外れ装飾図柄カウンタ、予告図柄等の演出用図柄カウンタ等が設けられており、これら装飾図柄に関連するカウンタの値を更新する。なお、これらのカウンタの値はランダムに更新する。即ち、MPU550に内蔵のRレジスタの値を用いることにより、これらのカウンタの値をランダムに更新する。即ち、これらのカウンタの更新時には、前回値にRレジスタの下位2ビットの値が加算され、その加算結果が最大値を超えた場合に「6」が減算されて今回値が決定される。
乱数の更新処理(S1040)後は、主制御装置261からのコマンド受信し、各コマンドに対応した処理を行う(S1041)。ここで、主制御装置261からのコマンドが、装飾図柄の表示に関連するコマンドの場合は、そのコマンドを基に表示制御装置45へのコマンドを編集し、その編集したコマンドを表示制御装置45に送信する。具体的に説明すると、主制御装置261からの表示コマンドとしては、変動パターン指定コマンド(停止パターン選択カウンタC3と変動種別カウンタCS1,CS2とに基づき生成されたコマンドであって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等の図柄変動態様を指定するコマンド)、装飾停止図柄コード情報コマンド(特定当たり指定、非特定当たり指定、外れ指定の何れかのコマンドである。)、演出コマンド(変動種別カウンタCS3に基づき生成された変動時間の変更等コマンド)、及び全停止コマンド(装飾図柄停止のコマンド、いわゆる確定コマンド)等が該当する。
また、主制御装置261からのコマンドが、大当たり状態におけるラウンド表示演出に関するコマンドの場合は、そのコマンドをそのまま表示制御装置45に送信する。具体的には、大当たりオープニングコマンド(大当たり演出表示の開始を示すコマンド)、開放中コマンド(大当たりの各ラウンドの演出表示の開始を示すコマンド)、エンディングコマンド(大当たり演出表示の終了を示すコマンド)等である。
一方、サブ制御装置262は、主制御装置261からの変動パターン指定コマンドはそのまま表示制御装置45に送信するが、装飾停止図柄コード情報コマンドは特定当たり指定、非特定当たり指定、外れ指定それぞれの具体的な装飾図柄(停止図柄)を決定したコマンドに編集する。この編集に当たっては、MPU550内の装飾図柄カウンタにより停止図柄が決定されるようになっている。また、主制御装置261からの演出コマンドは、変動時間の変更等に加えて、各種演出の指定をも含むコマンドに編集する。そして、サブ制御装置262は、これらのコマンドを表示制御装置45に送信する。これにより、表示制御装置45では、受信したコマンドを解析し、そのコマンドに応じて装飾図柄の画像生成を行い、装飾図柄表示装置42に出力することにより、装飾図柄表示装置42では所定の演出表示で変動表示が実行されることになる。
その後、RAM552が破壊されているか否かを確認し(S1042)、破壊されていなければ(S1042:No)、処理はステップS1031に戻る。破壊されていれば(S1042:Yes)、無限ループ処理となる。
一方、ステップS1031において、1ms以上経過していれば(S1031:Yes)、装飾図柄表示装置42の演出パターンに対応したランプ点灯パターンを演出用ランプ811に出力し、演出用ランプ811を点灯する(S1032)。なお、ランプ点灯パターンの作成は、具体的には後述するステップS1037の処理により行われる。次いで、電源投入コマンドにより、所定ランプを30秒間点灯させ、報知する(S1033)。次いで、装飾図柄のタイトルと静止画の切替を行うための客待ち演出コマンドを生成して表示制御装置45に送信する(S1034)。次いで、特別図柄の保留個数を装飾図柄表示装置42で表示する場合は、その保留個数表示更新時にはそのためのコマンドを生成して表示制御装置45に送信する(S1035)。
次いで、演出ボタン79の入力操作を確認し、入力操作があったときは、その演出ボタン79に応じた所定の演出が装飾図柄表示装置42において表示演出されるように演出コマンドを生成して、表示制御装置45に送信する(S1036)。次いで、装飾図柄表示装置42の演出パターンに対応したランプ点灯パターンを編集し(S1037)、装飾図柄表示装置42の演出パターンに対応したスピーカ810の鳴動パターンを編集し、その鳴動パターンをスピーカ810に出力する(S1038)。
次いで、装飾図柄表示装置42の表示演出を実行するための種々の時間管理を行う(S1039)。その後、ステップS1040、S1041、S1042を経て、ステップS1031に戻る。
このようにして、サブ制御装置262では、装飾図柄の変動表示に応じた演出用スピーカ810の鳴動制御及び演出用ランプ811の点灯(点滅)制御、並びに、主制御装置261からのコマンドに基づいて表示制御装置45へのコマンドを編集して表示制御装置45に送信する
次いで、表示制御装置45における表示制御について説明する。図18は表示制御装置45内のMPU521により実行される表示制御処理を示すフローチャートである。MPU521は、図18に示す手順に従ってサブ制御装置262から提供される各種コマンドを処理しつつ装飾図柄表示装置42の表示制御を実行する。
先ず、サブ制御装置262から表示に関するコマンド(以下表示コマンドと称す)を受信したか否かを判別する(S1151)。受信していない場合(S1151:No)は、何らかのコマンドを受信するまで待機する。そして、表示コマンドを受信すると(S1151:Yes)、その表示コマンドの内容をRAM523に格納する(S1152)。次いで、RAM523に格納された情報に基づき、画像コントローラ526に対する内部コマンドを生成する等の各種の演算処理を開始する(S1153)。
これにより、画像コントローラ526は、MPU521からの指令(内部コマンド)に応じて描画処理を開始する。表示コマンドとして、図柄の変動パターンを指定する「変動パターンコマンド」、図柄を停止させる「図柄確定コマンド」等や、遊技が行われていない状態が続いた場合に表示するデモ画面を表示する「客待ち演出コマンド」、大当たり発生に伴う大当たり開始を告げる「大当たりオープニングコマンド」、大当たりの各ラウンド処理中に表示する「ラウンド開放コマンド」等があり、夫々のコマンドに応じて画像コントローラ526は、キャラクタROM525から表示に必要な画像データを読み込み描画を開始するのである。
なお、表示コマンドのうち、変動パターンコマンドを一旦受信するとその後に確定コマンドを受信するまでの間、MPU521と画像コントローラ526との協働のもとに図柄の変動表示が継続される。その間、MPU521は、画像コントローラ526の制御と図18に示すコマンド受信処理とを並行して行う。
その後、サブ制御装置262から確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1154)。そして、確定コマンドを受信したことを条件に、ステップS1155に進み、画像コントローラ526に対して停止図柄での確定表示を指示する。これにより、画像コントローラ526は変動していた図柄を停止図柄で確定表示させる。こうして、図柄の変動開始から変動停止(確定表示)までの1ラウンドの表示処理が行われる。表示制御装置45は、図柄の変動開始時及び変動停止時にサブ制御装置262によるコントロールを受けるが、その間の図柄の継続的な変動については、表示制御装置45内のMPU521及び画像コントローラ526による自立的な画像制御によって担保されている。
次に、図19を参照して、払出制御装置311内のMPU511により実行される払出制御について説明する。図19は、払出制御装置311のメイン処理を示したフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットにより起動される。
先ず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1201)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込み態様を設定する。次に、RAMアクセスを許可すると共に(S1202)、外部割込ベクタの設定を行う(S1203)。
その後は、RAM513に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S1204)、記憶されていなければ(S1204:No)、処理をS1210へ移行する。RAM513に電源断の発生情報が記憶されていれば(S1204:Yes)、RAM判定値を算出し(S1205)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S1206:No)、即ち算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、RAM513に保存されているデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS1210へ移行する。なお、前述した通り、RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりRAM513に保存されているデータの有効性を判断するようにしても良い。
ステップS1210からのRAMの初期化処理では、RAM513の使用領域を0にクリアし(S1210)、RAM513の初期値を設定する(S1211)。その後、MPU511周辺デバイスの初期設定を行うと共に(S1208)、割込みを許可して(S1209)、後述する払出制御処理に移行する。
一方、電源断の発生情報が設定されており(S1204:Yes)、且つRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S1206:Yes)、復電時の処理(電源遮断復旧時の処理)を実行する。即ち、RAM513の初期値を設定し(S1207)、MPU511周辺デバイスの初期設定を行うと共に(S1208)、割込みを許可して(S1209)、後述する払出制御処理に移行する。
次に、図20のフローチャートを参照して、払出制御処理を説明する。この払出制御処理は、払出制御装置311のメイン処理に続いて実行される。払出制御処理では、まず、主制御装置261からのコマンドを取得し、総賞球個数として記憶する(S1301)。ここで、主制御装置261からのコマンドが、正規コマンドであれば全て払出を許可する。なお、主制御装置261からのコマンドが、賞球コマンド、払出復帰コマンド、払出初期化コマンドであればそれに応じた処理を行う。
次いで、主制御装置261から送信される払出許可コマンドを受信しているか否かが判定される(S1302:No)。そして、払出許可コマンドを受信すると(S1302:Yes)、状態復帰スイッチ321をチェックした結果、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する(S1303)。
その後、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する(S1304)。即ち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時に、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時に、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する(S1305)。即ち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった時に、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった時に、タンク球無し解除状態の設定を実行する。その後、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には払出制御装置311に設けた7セグメントLEDにより報知する(S1306)。
次に、S1307、S1308、S1315の各処理により、賞球払出の処理を実行する。即ち、賞球の払出不可状態でなく且つS1301の処理で記憶した総賞球個数が0でなければ(S1307:No,S1308:No)、図21に示す賞球制御処理を開始する(S1315)。一方、賞球の払出不可状態(S1307:Yes)または総賞球個数が0であれば(S1308:Yes)、貸球払出の処理に移行する。なお、賞球制御処理は後述する。
S1309、S1310、S1316の貸球払出の処理では、貸球の払出不可状態でなく且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していれば(S1309:No,S1310:Yes)、図22に示す貸球制御処理を開始する(S1316)。なお、貸球制御処理は後述する。
一方、貸球の払出不可状態でなく且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していなければ(S1309:No,S1310:No)、または、貸球の払出不可状態であれば(S1309:Yes)、球詰まり状態解除のためバイブレータの制御(バイブモータ制御)を実行する(S1311)。その後は、停電発生か否かを判定し(S1312)、停電発生でなければ(S1312:No)、処理はステップS1301に戻る。停電発生であれば(S1312:Yes)、電源断の発生情報を設定し(S1313)、RAM判定値を作成し(S1314)、その後はリセット信号の入力待ちのため無限ループに移る。
次いで、図21に示す賞球制御処理を説明する。賞球制御処理では、まず、払出モータ358aを正方向回転駆動させて賞球の払出を実行する(S1401)。払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別し(S1402)、正常でなければ(S1402:No)、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し(S1403)、その後、図20の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば(S1402:Yes)、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する(S1404)。遊技球のカウントが正常でなければ(S1404:No)、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し(S1405)、その後、図20の払出制御処理に戻る。
更に、遊技球のカウントが正常であれば(S1404:Yes)、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が総賞球個数に達して払出が完了したか否かを判別し(S1406)、払出が完了していれば(S1406:Yes)、払出モータ358aの停止処理を実行し(S1407)、その後、図20の払出制御処理に戻る。一方、払出が完了していなければ(S1406:No)、そのまま、図20の払出制御処理に戻る。
次いで、図22に示す貸球制御処理を説明する。貸球制御処理では、まず、払出モータ358aを正方向回転駆動させて貸球の払出を実行する(S1501)。払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別し(S1502)、正常でなければ(S1502:No)、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し(S1503)、その後、図20の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば(S1502:Yes)、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する(S1504)。遊技球のカウントが正常でなければ(S1504:No)、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し(S1505)、その後、図20の払出制御処理に戻る。
更に、遊技球のカウントが正常であれば(S1504:Yes)、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が所定の貸球個数(25個)に達して払出が完了したか否かを判別し(S1506)、払出が完了していれば(S1506:Yes)、払出モータ358aの停止処理を実行し(S1507)、その後、図20の払出制御処理に戻る。一方、払出が完了していなければ(S1506:No)、そのまま、図20の払出制御処理に戻る。
(従来の大当たり状態から特定遊技状態へ遷移する時の普通図柄変動の詳細)
ここで、「特定遊技状態」とは、確率変動状態や時間短縮状態等の特別な遊技状態を意味するものとする。
本発明の制御の理解を容易にするため、図23を参照して従来の課題について改めて記述しておく。
図23(a)は大当たり状態から特定遊技状態へ移行する遊技状態の遷移を表すタイミングチャート、図23(b)は普通図柄の変動を表すタイミングチャートである。
図23(a)に示す大当たり最終ラウンド(15ラウンド)処理中に、図23(b)に示すように普通図柄の変動が開始された場合、普通図柄の変動開始の時点ではまだ遊技状態は特定遊技状態へ移行していない。このような場合には、普通図柄の変動時間は28.5秒間であるので、この28.5秒という長時間の変動期間中に大当たり最終ラウンドが終了する可能性が高い。そのため、大当たり状態が終了し、特定遊技状態へ移行したとしても、本来ならば特定遊技状態においては普通図柄変動時間短縮機能が機能し、変動時間は非常に短くて済む(本実施例では1.5秒、1.0秒、0.5秒の何れか)はずだが、実際は、大当たり最終ラウンドで発生した普通図柄の変動が継続されることとなり、図23(b)に示す冗長時間T1だけ普通図柄変動時間短縮機能が作動する時間が遅れてしまい、それに伴い電動役物開放延長機能による利益を享受することも遅れ、遊技者が不利益を蒙る恐れがある。また、この余分な変動時間が生じることによって、普通図柄変動時間短縮機能の開始が遅れる。その結果、遊技者にイライラ感を与えてしまう。さらに、短縮機能が開始される時期にばらつきが生じるため、遊技者毎の利益に差が生じ公平さに欠ける場合がある。
本実施例では、上記課題を解決するために、図24に示すように、大当たり最終ラウンド中に普通図柄の変動が開始された場合、この普通図柄の変動から普通図柄変動時間短縮機能を有効にし、変動時間の短縮を行うようにすることを特徴とするものである。このように最終ラウンド処理中から時間短縮変動を行えば、普通図柄の変動時間は通常の変動より非常に短くなり、上記冗長時間T1が略無くなるか非常に短くなり、大当たり終了と略同時に普通図柄変動時間短縮機能及び電動役物開放延長機能による利益を遊技者は享受することが可能となる。
尚、大当たり最終ラウンドから短縮変動させる理由として次のようなものがある。
例えば大当たり開始から普通図柄の短縮変動を行うと、第1の始動口33の下始動口33b所謂電動チューリップが開放される回数が増加する。すると、大当たり中に電動チューリップへ入球する遊技球が増加し、大入賞口への入球により払い出される賞球に加えて、電動チューリップへの入球に伴う賞球を獲得できる可能性が高まり、遊技者が大当たり状態中に獲得できる賞球数は、普通図柄の短縮変動を伴わない大当たり時よりも増加する。このように、大当たりによって獲得できる賞球数が通常より多くなってしまうことはホール経営側からしてみれば、利益率が下がることとなり、不利益を蒙る可能性がある。従って、ホール経営者側にとって、普通図柄の短縮変動は大当たりの最終ラウンドから開始することにより、利益率低下を防ぐ効果を奏する。
(本発明に係る部分の機能的構成)
上記制御を実現するための構成を説明する。図25は、本発明に係る部分の機能的観点から表したブロック図である。
主制御装置261は、普通図柄の全体の制御を行う普通図柄制御手段1200と、変動時間の短縮機能を作動させるか否かを判定する変動切替判定手段1201と、変動時間を選択する変動時間選択手段1202と、変動時間が格納されている変動時間テーブル保持部1203と、停止パターンC3の値と変動時間が対応付けされている対応テーブル保持部1204と、電動役物(電動チューリップ)の開放時間を選択する開放時間選択手段1205と、電動役物の開放時間が格納されている開放時間テーブル保持部1206と、普通図柄の変動を許可するか否かを判定する変動可能判定手段1207と、普通図柄の変動時間を計測する時間計測手段1208と、最終ラウンドに達したことを検出するラウンド検出用カウンタ2000と、当たり抽選手段C4と、保留球格納エリア701を有している。
また、上記変動時間テーブル保持部1203(テーブルT1とも称する)は、図26(1)に示すように、通常遊技状態用の第1変動時間(本実施の形態では28.5秒)と、変動時間短縮機能が作動した際に使用される第2変動時間(本実施の形態では1.5秒、1.0秒、0.5秒の4つの第2変動時間が準備されている)とが変動タイプ1〜4にそれぞれ対応付けられたテーブルとなっており、開放時間テーブル保持部1206(テーブルT2とも称する)は、図26(2)に示すように、2種類の電動役物開放時間を有するテーブルとなっており、対応テーブル保持部1205(テーブルT3とも称する)は、図26(3)に示すように、停止パターンカウンタC3の値と、そのカウンタ値に対応した変動タイプ2〜4との関係を表したテーブルとなっている。
本実施例は、前述している図10の主制御装置での通常処理フロー内の普通図柄変動処理(S206)において制御されるものであり、図27を用いて次に制御の流れを説明する。
普通図柄制御手段1200は、変動可能判定手段1207によって行われる「保留球格納エリア701に格納されている保留球データが存在する」又は「第2の始動口による遊技球の検出」され、且つ「普通図柄が変動していない」という条件を満たしているか否かの判定の結果を参照して、もし満たしている場合は(S1600:Yes)、続くステップS1601へ進む。ステップS1601では、特定遊技状態であるかを確認する。これは、特定遊技状態中の場合でも、普通図柄の短縮変動機能を作動させるためである。特定遊技状態中でなければ(S1601:No)、ステップS1602へ進む。ステップS1602では、変動切替判定手段1201は、ラウンド検出用カウンタ2000のカウント値により大当たり最終ラウンド処理中であるか否かを確認する(S1602)。そして、最終ラウンド処理中以外の場合(S1602:No)は、従来通りの普通図柄変動処理を行う(S1604)。この従来通りの普通図柄変動処理とは、通常遊技状態及び大当たり状態の最終ラウンド以外のラウンド処理中であれば、変動時間選択手段1202により変動時間テーブル保持手段1203が保持している通常遊技状態用の変動タイプ1(28.5秒)が選択されて変動時間が決定される処理となる。なお、図27のフローには示されていないが、特定遊技状態ならば、通常よりも変動時間が短縮された変動タイプ2〜変動タイプ4のうち何れかを選択されて変動時間が決定される。
一方、大当たり最終ラウンド処理中の場合(S1602:Yes)は、普通図柄を短縮変動するための処理を行う。即ち、変動時間選択手段1202によって、テーブルT1のうち、通常遊技用のタイプ1を除く変動タイプ2〜変動タイプ4のうちの何れかが選択されて変動時間が短縮されるようになる(S1603)。具体的には、停止パターンカウンタC3が出力するランダムな値を取得し、その値に対応した変動タイプをテーブルT3から導出し、導出した変動タイプ名に対応した変動時間をテーブルT1から求めるのである。
この複数の変動タイプから変動時間をランダムに選択する理由として、例えば、常に一定間隔による普通図柄の変動を行った場合、これは一定間隔で第1の始動口33の下始動口33bが開放される状態が発生する可能性を伴うこととなり、この状態が発生していることを認識した遊技者は、その一定間隔で開放する下始動口33bを狙って遊技球の止め打ちを行うようになる。これは、遊技経営側からみると稼働率低下を招く。この問題を解決するために、この普通図柄の変動時間をランダムに選択するようにしているのである。
上記ステップS1603で何れかの変動タイプ(1.5秒、1.0秒、0.5秒のうち何れか)が決定された後、その決定された変動時間を時間計測手段1208にセットし計測を開始すると共に(S1605)、普通図柄の変動を開始させて(S1606)、メインの通常処理へ戻る。
ステップS1600において、条件を満たさない場合は(S1600:No)、まずステップS1605で設定した変動時間だけ経過したかを確認し(S1607)、経過した場合は(S1607:Yes)、時間計測を停止後、普通図柄の変動を停止させる(S1608)。設定した変動時間経過していない場合は(S1607:No)、通常処理ルーチンへ戻り、引き続き普通図柄の変動を継続させる。
また、ステップS1601において、特定遊技状態であれば(S1601:Yes)、普通図柄の短縮変動を作動させるため、ステップS1603へ進み、上述したフローと同様に短縮変動時間を選択し、変動を開始させるのである。
次いで、ステップS209の当たり処理(普通電動役物開閉処理)の説明を、図28を用いて説明を行う。
まず、普通図柄が変動中の場合(S1700:Yes)は、開閉処理は行わない。普通図柄変動中でない場合(S1700:No)、即ち、変動が停止し普通図柄抽選結果が表示されている場合においては、この普通図柄抽選が当選しているか否かを確認する(S1701)。当選している、即ち当たり抽選カウンタC4の値が所定値(5〜153)であった場合(S1701:Yes)は、ステップS1702に移行するが、抽選に外れた場合(S1701:No)は処理を終了する。
ステップS1702においては、まず現在の遊技状態が特定遊技状態であるかを確認する。これは、通常遊技状態及び大当たり状態と、特定遊技状態では電動役物(第1の始動口の下始動口33b)の開放時間及びパターンが異なるためである。遊技状態が特定遊技状態であれば(S1702:Yes)、開放時間選択手段1205によって、図26のテーブルT2における開放タイプ2が選択される。開放タイプ2は、電動役物の開放時間が通常遊技状態よりも長く且つ開放回数も増加しており、この状態が一般に言う電動役物開放延長機能が作動している状態である。
一方、遊技状態が特定遊技状態以外ならば(S1702:No)、開放タイプ1が選択される。即ち、通常時の電動役物の開放であり、0.2秒の開放を1回だけ行う。続くステップS1705によって、上記S1703又はS1704で決定された開放パターンに基づいて電動役物の開放処理が行われ(S1705)、通常の電動役物の開放状態或いは上記の電動役物開放延長機能が作動した開放状態が得られるようになっている。
上述のステップS208及びステップS209の制御を行うことによって、大当たり状態の最終ラウンド処理中から変動時間の短い普通図柄変動を行うことが可能となる。これにより、大当たり終了間際に普通図柄の変動が開始されたとしても、普通図柄の変動時間が短縮されているため、大当たり状態の終了と略同時に普通図柄の変動も終了する。よって、続く特定遊技状態が開始されると略同時に普通図柄変動時間短縮機能による利益を享受することが可能となる。
さらに、大当たり状態が終了し特定遊技状態へ移行したとしても、従来のような長時間に亘って普通図柄変動の終了を待つ必要がなくなり、遊技球を無駄なく打つことが可能となる。よって、遊技者が効率良く遊技を行うことができるという効果を奏する。
短縮変動処理を大当たり中全てのラウンドに亘って行うのではなく、最終ラウンドから処理を行っているので、大入賞口へ入球すべく打ち込んだ遊技球が電動役物の開口による始動口への入球が少なくなり、大当たり時間が不要に長くならず、遊技者のイライラ感が抑制される効果がある。
さらに、上記テーブルT1は、新たに用意したものではなく、従来のデータをそのまま利用することで、限られたメモリ容量を無駄に消費することがない。また、上述したように、複数の変動タイプから変動時間をランダムに選択しているために、電動役物の開放するタイミングもランダムとなり、遊技者の止め打ち防止の効果を有するのである。
〔第2の形態〕
近年では遊技の趣向性を向上させるために、例えば、従来の大当たりの大入賞口の開口プロセスとは異なり、既存の大入賞口を微小時間開口させて大当たり発生を遊技者に認知し難くし、突然に確率変動状態となったように演出する突然確変大当たり(突然確率変動)を有するものが提供されている。第1の形態にあるように、通常の大当たりのラウンド総数が例えば15ラウンドであり、1ラウンドの遊技時間が比較的長い大当たりである。しかし、上記突然確変大当たりの場合は、大当たりでの1ラウンドが非常に短く、さらに大当たりのラウンド総数が2ラウンド程度の極めて少ない大当たり状態であるために、第1の形態のような方法では対応することができない場合がある。
具体的には、通常遊技状態では普通図柄の変動時間は約28.5秒であり、さらに、上記突然確変大当たりの大当たり状態は約4、5秒程度で終了するため、普通図柄の変動中に突然確変大当たり状態が終了することは十分に考えられる。即ち、約28.5秒の普通図柄の変動が開始された直後に、約4秒間の突然確変大当たり状態となった場合は、普通図柄変動中に突然確変大当たり状態が終了してしまい、突然確変大当たり状態が終了した後に作動されるべき普通図柄変動短縮機能及び普通図柄開放延長機能が、この普通図柄の変動が終了するまでの約24.5秒間作動が遅れてしまうこととなる。
そこで、上記突然確変大当たりを本実施例で実現するための構成として、第1の実施例の大当たり図柄カウンタC2に関して、例えば、大当たり図柄カウンタC2の値が「0」、「4」、「5」、「6」の場合の停止図柄は、特別図柄表示ランプ38a、38bが共に青色で停止し、この場合の停止図柄の組み合わせは非特定図柄(通常の大当たり図柄)とし、この大当たり図柄は、装飾図柄では偶数で一致する図柄とする。また、大当たり図柄カウンタC2の値が「1」、「2」、「3」、「7」は通常の確変当たりであり、この場合の停止図柄は、特別図柄表示ランプ38a,38bが共に赤色で停止する。一方、大当たり図柄カウンタC2の値が「8」「9」は突然確変大当たりであり、この場合の停止図柄は、特別図柄表示ランプ38aが赤色,38bが青色でそれぞれ停止する。なお、外れの場合は38aが青色、38bが赤色でそれぞれ点灯する。また、通常確変当たりの場合は、装飾図柄では奇数で一致する図柄となる一方、突然確変大当たりの場合は、装飾図柄では予め定められた特定の外れ図柄(例えば「1,2,3」等の図柄が揃わないが大当たりとする図柄)を表示する。
停止パターン選択カウンタC3について、第1の実施例と略同様だが、突然確変大当たりの場合、装飾図柄の停止態様は完全外れであるため、停止パターン選択カウンタC3の値を「完全外れ」の0〜201のうち、通常時の普通図柄変動時間(28.5秒)よりも長い停止パターンである値を利用することとする。
具体的には、ステップS406の変動開始処理を図29のように、まず、保留球格納エリア700の実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1及び大当たり図柄カウンタC2の値に基づいて大当たりか否かを判別する(S501)。大当たりか否かは大当たり乱数カウンタ値とその時々の態様との関係に基づいて判別される。前述した通り通常の低確率時には大当たり乱数カウンタC1の数値0〜738のうち「373,727」が当たり値であり、高確率時には「59,109,163,211,263,317,367,421,479,523,577,631,683,733」が当たり値である。
通常大当たり又は確変大当たりであると判別された場合(S501:通常・確変大当たり)、保留球格納エリア700の実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する図柄、即ち大当たり図柄を大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表す図示しないテーブルに基づいて求め、通常・確変大当たり図柄を停止図柄に設定する(S502)。次いで、変動種別カウンタCS1,CS2のカウント値を確認にして大当たり演出パターンを決定する(S503)。
次に、変動種別カウンタCS3の値を確認して演出時間加算を決定する(S504)。次に、ステップS503で決定された大当たり演出パターンにより、演出パターン指定コマンド(変動パターン指定コマンドとも称する)を設定し(S505)、ステップS502で設定された停止図柄により、装飾停止図柄コード情報コマンドを設定し(S506)、ステップS504で演出時間加算を決定したときは演出時間加算指定コマンドを設定する(S507)。このようにして、ステップS501〜S507により、通常・確変大当たりの場合における、演出パターン指定コマンド、装飾停止図柄コード情報コマンド、演出時間加算指定コマンドがそれぞれ設定される。
S501の処理で突然確変大当たりと判別された場合には(S501:突然確変大当たり)、同様に、保留球格納エリア700の実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する図柄、即ち大当たり図柄を大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表す図示しないテーブルに基づいて求め、突然確変大当たり図柄を停止図柄に設定し(S508)、突然確変大当たり演出パターンを決定する(S509)。そして、ステップS504〜S507の処理により、演出パターン指定コマンド、装飾停止図柄コード情報コマンド、演出時間加算指定コマンドがそれぞれ設定される。
S501の処理で大当たりではないと判別された場合には(S501:外れ)、外れ図柄を停止図柄に設定し(S510)、外れ演出パターンを決定する(S511)。そして、ステップS504〜S507の処理により、大当たりでない場合における、演出パターン指定コマンド、装飾停止図柄コード情報コマンド、演出時間加算指定コマンドがそれぞれ設定される。
また、上記ステップS506の装飾停止図柄コード情報コマンドとしては、突然確変大当たりの場合は、特定の外れを指定する内容のコマンドとされる。つまり、通常・確変大当たりの場合は、上記ステップS506の装飾停止図柄コード情報コマンドとしては、それぞれ通常・確変大当たり指定(例えば「2,2,2」等の3つ揃った図柄)を内容とするコマンドとされるが、突然確変大当たりの場合は、特定の外れ図柄(例えば「1,2,3」等の図柄が揃わないが大当たりとする図柄)を装飾停止図柄とするために、特定外れ指定を内容とする専用コマンドとなる。突然確変大当たりか否かは、大当たり図柄カウンタC2の値に基づいて判別される。即ち、上記のしたように大当たり図柄カウンタC2の数値0〜9のうち、「0,4,5,6」が通常の大当たり値であり、「1,2,3,7」が確変大当たり値であり、「8」「9」が突然確変大当たり値であるので、大当たり図柄カウンタC2の値に基づいて突然確変大当たりか否かを判別することができる。
また、図10のステップS205における大入賞口の開閉処理であるが、突然確変大当たりの場合、大入賞口が約1秒程度の開放が2ラウンド行われる。
上記のような突然確変大当たりを含む遊技機において本発明を実現するには、この突然確変大当たりが発生する直前の特別図柄変動中から普通図柄変動時間短縮機能を作動させておけばよい。
即ち、前述の図29において、大当たり乱数カウンタC1の値が当たり値を示し、且つ、大当たり図柄カウンタC2の値が突然確変大当たりであった場合に、その決定された突然確変大当たりに対する特別図柄変動の停止パターンを、必ず通常時の普通図柄変動時間(28.5秒)よりも長い停止パターンで特別図柄を変動させるとともに、装飾図柄の変動パターンも特別図柄の変動と同期するようなパターン及び演出時間の調整を行う。
これは、突然確変大当たりが発生する直前の特別図柄変動時間が通常時における普通図柄変動時間より短い場合、当該特別図柄の変動と略同時に普通図柄が変動開始されると、
この普通図柄変動の終了時期は、突然確変大当たり終了後又は突然確変大当たり中に終了してしまう。これでは突然確変大当たり終了と同時に普通電役開放延長機能等を作動さえることが出来ない。従って、突然確変大当たり発生する直前の特別図柄変動時間は、通常時の普通図柄変動時間よりも長い時間で変動させる必要がある。
その後、図30に示すように、普通図柄変動処理において、変動切替判定手段1201が突然確変であるかを確認し、突然確変大当たりである場合は(S1602:Yes)、普通図柄の変動を短縮させる処理を行う。この突然確変大当たりの判断(S1602)以外の処理は、第1の形態と同様の処理である。
上記のように制御すれば、大当たりが突然確変大当たり等の大当たりであっても、遊技者は、大当たり終了後と略同時に普通図柄変動短縮機能及び普通電役開放延長機能の特典を享受することが可能となり、突然確変大当たりを有する遊技機にでも幅広く適用させることが可能となる。
なお、上記形態は突然確変大当たりにおける実施例であったが、突然確変大当たりの代わりに突然時短大当たりを備える遊技機であってもよく、両方備えた遊技機であってもよい。
〔第3の形態〕
上記第1の形態では、例えば、最終ラウンドのどの時点からでも時間短縮機能を作動させてもよい制御であったが、もし、最終ラウンド開始の早い時点において時間短縮機能が作動させた場合、変動回数が増大し主制御装置の負荷が大きくなる可能性がある。
そこで、第1の形態では最終ラウンド中における最初の普通図柄の変動開始時点から最終ラウンドが終了するまでの時間(以下残余時間という)が、通常時の普通図柄の変動時間よりも短いか否かを判断し、短い場合において第1の形態と同様に時間短縮機能を作動させるという制御を行い、ラウンド開始の早い段階からの時間短縮機能の作動を防ぎ主制御装置の負荷を軽減する効果をもたらす。また、時間短縮機能の作動開始を大当たり状態終了時点に近づけることによって、大当たり状態終了時点と普通図柄の変動終了時点との誤差が少なくなる効果をもたらす。
具体的な処理として、まず、大当たりラウンド処理において、1ラウンド目から最終ラウンド(本遊技機においては15ラウンド)の1つ手前のラウンド(14ラウンド)の各ラウンドが終了するに必要な時間を取得し、1ラウンドを処理するに必要な時間の平均値を算出しておく。即ち、この算出した平均時間(以下、平均遊技時間と称する)が、最終ラウンドを終了させるに掛かる時間として算出することで、時間短縮機能を作動させるか否かの判断基準として用いることができる。
図31に示すように、1〜14ラウンド間で算出した平均遊技時間が27秒、大当たりエンディング演出が3秒必要とした場合、最終ラウンド開始から特定遊技状態へ移行するまでに必要な時間は30秒となる。
ここで、最終ラウンド処理中に普通図柄の変動が開始された時間が、最終ラウンド開始から9秒後であった場合、上記残余時間は21秒となる。
この残余時間が、通常時の普通図柄の変動時間(実施例では28.5秒)よりも短いので、この普通図柄の変動が開始された時点から時間短縮機能を作動させる。
上記制御を実現する具体的構成としては、図32に示すように、平均遊技時間を算出するための平均時間算出手段1300と、その平均時間と大当たりエンディング演出時間とを加算した合計時間を保持しておく平均時間保持手段1301と、最終ラウンド開始から最終ラウンド処理中に普通図柄の変動が開始された時点での経過時間を計測する変動時刻計測手段1302と、演算手段1303とを新たに設ける。これら以外の手段は、上記第1の形態と同様である。
普通図柄制御手段1200が、上記平均時間保持手段1301に保存されている平均遊技時間(本実施例では30秒)と変動時刻計測手段1302が計測した時間(最終ラウンド開始時から最終ラウンド処理中に普通図柄の変動が開始された時点までの経過時間(例えば9秒))の差である残余時間(21秒)を算出する。この残余時間が通常時の普通図柄の変動時間(28.5秒)よりも短いか否かを判断し、短い場合は第1の形態と同様、時間短縮機能を作動させる。
上記の選択方法を実施すると、普通図柄の変動回数を少なく抑え、主制御装置への負荷を軽減する効果をもたらす。また、時間短縮機能の作動開始を大当たり状態終了時点に近づけることによって、大当たり状態終了時点と普通図柄の変動終了時点との誤差が少なくなる効果をもたらす。
〔第4の形態〕
一般的に、上記第1絵柄始動手段(スルーゲート)で遊技球の通過が検出されると、普通図柄抽選の保留球(一般的に最大保留数4)として一旦保存され、普通図柄の変動が行われる毎に保留球が消化される。しかし、第1の形態において、例えば、複数の変動時間のうちの最小変動時間(実施例では0.5秒)で普通図柄変動処理が繰り返し実行されると、普通図柄抽選の保留球の消化スピードが速すぎてしまい、大当たり状態が終了した時点で普通図柄の変動が行われなくなり、遊技者は不利益を蒙る可能性がある。
この問題を解決するために、以下のような制御を行う。
大当たりラウンド処理において、1ラウンド目から最終ラウンド(本遊技機においては15ラウンド)の1つ手前のラウンド(14ラウンド)の各ラウンドが終了するに必要な時間を取得し、1ラウンドを処理するに必要な時間の平均値を算出しておく。即ち、この算出した平均時間(以下、平均遊技時間と称する)が、最終ラウンドを終了させるに掛かる時間と定め、最終ラウンド中での普通図柄の変動時間の選択の指針とする。
図33に示すように、1〜14ラウンド間で算出した平均遊技時間が15秒、大当たりエンディング演出が3秒必要とした場合、最終ラウンド開始から特定遊技状態へ移行するまでに必要な時間は18秒となる。
ここで、最終ラウンド処理中に普通図柄の変動が開始された時間が、最終ラウンド開始から9秒後であった場合、普通図柄変動開始から9秒後には特定遊技状態へ移行することが予想されるのである。
この特定遊技状態へ移行するまでの残り時間(例えば9秒)で、残り時間終了と略同時に普通図柄の変動が終了するような変動パターン(変動時間)を選択することによって、特定遊技状態移行と略同時に電動役物開放延長機能が作動することとなり、遊技者は不利益を蒙ることが少なくなる。
上記制御を実現する具体的構成としては、図34に示すように、平均遊技時間を算出するための平均時間算出手段1300と、その平均時間と大当たりエンディング演出時間とを加算した合計時間を保持しておく平均時間保持手段1301と、最終ラウンド開始から最終ラウンド処理中に普通図柄の変動が開始された時点での経過時間を計測する変動時刻計測手段1302と、変動回数演算手段1303とを新たに設ける。これら以外の手段は、上記第1の形態と同様である。
ステップS208のフローであるが、図35に示すように、上記第1の形態と比較して、ステップS1603の処理を変更するだけでよい。このステップS1603以外の処理は第1の形態と同様の処理である。
ステップS1603の具体的処理は、普通図柄制御手段1200が、上記平均時間保持手段1301に保存されている平均遊技時間(例えば18秒)と変動時刻計測手段1302が計測した時間、即ち、最終ラウンド処理中に普通図柄の変動が開始された時点での最終ラウンド開始時からの経過時間(例えば9秒)の差を算出する。この差が特定遊技状態へ移行するまでの時間(以下、移行時間と称する)となり、この移行時間(この例では9秒)を用いて、変動時間選択手段1202は、この移行時間内で適切に普通図柄変動が終了する変動タイプを選択する。変動タイプを選択するにあたって、上記変動回数演算手段1303が行う演算結果を用いる。これは、移行時間とテーブルT1が持つ各変動時間との商が1以上で且つ最も小さいものを選択する。図36に示すように、変動回数演算手段1303は、移行時間とテーブルT1の各レコードで商を計算する(S1700)。演算の結果、変動時間選択手段1202は、商が1以上で最小の商を導出したレコードを選択(S1702)、又は、求めた全ての商が0ならば、最小の変動時間のレコードを選択する(S1703)。今回の例で計算すると、変動タイプ1は、商が0となり除外される。変動タイプ2の場合、移行時間(9秒)内に図柄変動する回数は9.0/1.5=6回、同様に変動タイプ3では9回、変動タイプ4では、18回となる。従って、変動時間選択手段1202が選択するのは、変動タイプ2となる。
上記の選択方法を実施すると、普通図柄の変動回数を少なく抑える、即ち、普通図柄の抽選回数を抑えることとなり、普通図柄変動時間短縮機能が機能しているにも関わらず最終ラウンド中に普通図柄抽選の保留球が急激に減少するのを抑制する効果があり、遊技経営側にとって採算がとりやすい遊技機となる。
〔第5の形態〕
上記第4の形態においては、大当たり最終ラウンド処理中の普通図柄の変動の開始が、最終ラウンド開始からある程度時間が経った場合では効果があるが、一方、図37に示すように、最終ラウンド開始直後に普通図柄の変動の開始が行われた場合、上記第2の形態では、変動タイプ1が選択されてしまい(33.0/28.5=1余り4.5となり他の導出される商と比較して最小)、変動タイプ1で変動が繰り返されるため本課題が解決されない状態に陥ってしまう可能性がある。
そこで、第3の形態の変動時刻計測手段1302において、普通図柄の変動が開始される度に、最終ラウンド開始時点から普通図柄の変動開始時点までの経過時間を再計測し、上記移行時間の更新を普通図柄が変動開始される毎に行うのである。
すると図38に示すように、最終ラウンド開始直後の普通図柄の変動時間は、まず、移行時間が略33秒であるので、変動回数演算手段1303が導出する演算結果が(33.0/28.5=1余り4.5)となり、変動時間選択手段1202は変動タイプ1を選択する。ここで、この次に続く普通図柄の変動開始に伴い、変動時刻計測手段1302が上記移行時間の更新を行う。即ち、該変動開始時刻は、最終ラウンド開始時から28.5秒(変動タイプ1)経過していることとなり、上記移行時間は(33.0−28.5=4.5秒)と更新される。
すると、更新された移行時間が4.5秒であるので、同様に演算すると各商は、4.5/1.5=3、4.5/1.0=4余り0.5、4.5/0.5=9.0となり、変動時間選択手段1202は変動タイプ2(1.5秒)を選択することになり、この変動以降の変動時間は変動タイプ2で継続されるようになる。
上記の形態では、最終ラウンド開始直後に図柄変動が開始された場合、変動時間が短縮されたために普通図柄の変動回数が増加し、特定遊技状態へ移行しないうちに普通図柄抽選の保留球が全て消化される問題が発生するが、この第3の形態では、特定遊技状態へ移行するまでの残り時間(上記移行時間)を図柄変動の開始する度に再確認し、その残り時間に合わせて変動時間を決定するので、普通図柄抽選の保留球を全て消化して無くなってしまうのを抑制する効果がある。
(その他の事項)
(1)第1の形態では、大当たり最終ラウンドから普通図柄の短縮変動を行ったが、大当たり中であれば、どのラウンドから開始してもよい。