JP4737280B2 - アンテナユニット及びアンテナシステム - Google Patents

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本発明は、ダイポールアンテナを有するアンテナユニット及びアンテナシステムに関するものである。
ダイポールアンテナは、例えば、VHF帯の送信アンテナとして適している。このため、ダイポールアンテナは、これまでVHF帯の地上アナログテレビ放送の送信アンテナとして用いられている。従来のVHF帯のテレビ放送用の送信アンテナでは、ダイポールアンテナを4面配置して無指向性を確保しつつ、高さ方向に多段設置したものが一般的である。このようなVHF帯の地上アナログテレビ放送の送信アンテナは、例えば、非特許文献1に記載されている。
清水 保定、写真で学ぶアンテナ、財団法人電気通信振興会、2002年5月27日
従来のテレビ放送用の送信アンテナは、アンテナ1面の重量が約75kgと重く、また、アンテナ1面の幅が1m程度あるため、このようなアンテナを高さ方向に多段に組み付けるためには、巨大な鉄塔が必要であり、ビルなどの屋上に簡易にアンテナを設置したり、小鉄塔に設置したりすることは困難であった。
ただし、テレビ放送用の送信アンテナは、それほど多数設置されるものではなないため、アンテナが組み付けられる鉄塔が、巨大であっても許容されていた。
一方、テレビ放送が、地上アナログ放送から地上デジタル放送に移行するのに伴って、VHF帯が他の用途に開放されると、テレビ放送の場合よりも、アンテナを多くの場所に設置することが求められる可能性がある。ところが、上述のように、従来は、巨大な鉄塔にアンテナを組み付けたものしかなく、ビルなどの屋上に簡易にアンテナを設置したり、小鉄塔に設置したりするための技術が存在しなかった。
そこで、本発明は、アンテナシステムを小型化するための新たな技術を提供することを目的とする。
(1)本発明の一つは、取付支柱に一段設置されるアンテナユニット又は多段設置されるアンテナのうちの一つの段を構成するアンテナユニットに関するものである。このアンテナユニットが取付支柱に取り付けられて、アンテナシステムが構成される。
すなわち、本発明は、取付支柱に取り付けられるアンテナユニットであって、給電部を有するダイポール本体部及び前記ダイポール本体に接続された折り返し部を有する2つの折り返しダイポールアンテナと、無線機から延びる主給電線が接続される給電線接続部と、前記給電線接続部から前記2つの折り返しダイポールアンテナそれぞれの前記給電部へと電気的に並列となって設けられている給電線と、を備え、前記2つの折り返しダイポールアンテナの合成インピーダンスが、前記主給電線のインピーダンスと略一致しており、前記取付支柱の断面中心を座標中心とする水平面の直交座標系を仮定したときに、前記直交座標系の4つの象限の全てに、前記2つの折り返しダイポールアンテナの前記ダイポール本体部又は折り返し部のいずれかが存在するように、前記2つの折り返しダイポールアンテナが保持されていることを特徴とするアンテナユニットである。
上記本発明のアンテナユニットによれば、アンテナユニットは、無線機からの主給電線が接続される給電線接続部を備えているため、アンテナユニットが2つの折り返しダイポールアンテナを有していても、個々の折り返しダイポールアンテナにそれぞれ給電線を接続する必要はなく、主給電線を給電線接続部へ接続すれば足りる。したがって、アンテナユニットへ延びる給電線の数を少なくできる。
さらに、本発明では、前記2つの折り返しダイポールアンテナの合成インピーダンスが、前記主給電線のインピーダンスと略一致しているため、2つの折り返しダイポールアンテナがあっても、インピーダンス整合をとるための整合トランスが不要であり、小型化が図られている。
つまり、本発明では、個々の折り返しダイポールアンテナのインピーダンスが、主給電線のインピーダンスよりも大きく設定されており、これにより並列的な接続関係にある2つの折り返しダイポールアンテナの合成インピーダンスが、主給電線のインピーダンスと略一致するまで小さくなっている。
なお、複数の折り返しダイポールアンテナの個々のインピーダンスを、略同じ値にした場合、折り返しダイポールアンテナの数をnとし、主給電線のインピーダンスをZとすると、個々の折り返しダイポールアンテナのインピーダンスは、Zの略n倍とすればよい。この場合、複数の折り返しダイポールアンテナの合成インピーダンスは、略Zとなり、主給電線のインピーダンスと略一致する。
また、折り返しダイポールアンテナは、そのエレメントの各部の形状を調整することによって、インピーダンスを調整することが容易であり、2つの折り返しダイポールアンテナの合成インピーダンスを、主給電線のインピーダンスと略一致させる上で、有利である。
そして、前記取付支柱の断面中心を座標中心とする水平面の直交座標系を仮定したときに、前記直交座標系の4つの象限の全てに、前記2つの折り返しダイポールアンテナの前記ダイポール本体部又は折り返し部のいずれかが存在するように、前記2つの折り返しダイポールアンテナが保持されているので、取付支柱が、指向性を阻害しにくくなり、多方向の指向性が確保される。
(2)また、本発明は、取付支柱に取り付けられるアンテナユニットであって、給電部を有するダイポール本体部及び前記ダイポール本体に接続された折り返し部を有する複数の折り返しダイポールアンテナと、無線機から延びる主給電線が接続される給電線接続部と、前記給電線接続部から複数の折り返しダイポールアンテナそれぞれの前記給電部へと電気的に並列となって設けられている給電線と、を備え、前記複数の折り返しダイポールアンテナの合成インピーダンスが、前記主給電線のインピーダンスと略一致しており、前記取付支柱に取り付けられたときに、前記ダイポール本体部及び前記折り返し部によって囲まれた面が地面に対して略垂直な面となるとともに、前記複数の折り返しダイポールアンテナの前記略垂直な面それぞれが、前記取付支柱の外周面に対向するように、前記複数の折り返しダイポールアンテナが保持されていることを特徴とするアンテナユニットである。
上記本発明のアンテナユニットによれば、アンテナユニットは、無線機からの主給電線が接続される給電線接続部を備えているため、アンテナユニットが複数の折り返しダイポールアンテナを有していても、個々の折り返しダイポールアンテナにそれぞれ給電線を接続する必要はなく、主給電線を給電線接続部へ接続すれば足りる。したがって、アンテナユニットへ延びる給電線の数を少なくできる。
さらに、本発明では、前記複数の折り返しダイポールアンテナの合成インピーダンスが、前記主給電線のインピーダンスと略一致しているため、複数の折り返しダイポールアンテナがあっても、インピーダンス整合をとるための整合トランスが不要であり、小型化が図られている。
つまり、本発明では、個々の折り返しダイポールアンテナのインピーダンスが、主給電線のインピーダンスよりも大きく設定されており、これにより並列的な接続関係にある複数の折り返しダイポールアンテナの合成インピーダンスが、主給電線のインピーダンスと略一致するまで小さくなっている。
なお、複数の折り返しダイポールアンテナの個々のインピーダンスを、略同じ値にした場合、折り返しダイポールアンテナの数をnとし、主給電線のインピーダンスをZとすると、個々の折り返しダイポールアンテナのインピーダンスは、Zの略n倍とすればよい。この場合、複数の折り返しダイポールアンテナの合成インピーダンスは、略Zとなり、主給電線のインピーダンスと略一致する。
また、折り返しダイポールアンテナは、そのエレメントの各部の形状を調整することによって、インピーダンスを調整することが容易であり、複数の折り返しダイポールアンテナの合成インピーダンスを、主給電線のインピーダンスと略一致させる上で、有利である。
そして、前記アンテナユニットが前記取付支柱に取り付けられたときに、前記ダイポール本体部及び前記折り返し部によって囲まれた面が地面に対して略垂直な面となるとともに、前記複数の折り返しダイポールアンテナの前記略垂直な面それぞれが、前記取付支柱の外周面に対向するように、前記複数の折り返しダイポールアンテナが保持されている。このため、ダイポール本体部及び前記折り返し部によって囲まれた面が略垂直な面となることで、アンテナユニットは、垂直偏波アンテナを構成する。この場合、個々の折り返しダイポールアンテナに着目すると、個々の折り返しダイポールアンテナは、無指向性であるが、取付支柱が反射板の役割を果たして、取付支柱側への電波放射が阻害される。ただし、複数の折り返しダイポールアンテナが、取付支柱の周囲に位置するため、水平面全方向への放射(水平面無指向性)を確保し易くなる。
(3)また、アンテナユニットは、前記複数の折り返しダイポールアンテナが、前記取付支柱に取り付けられたときに前記取付支柱の略同一高さにおいて前記取付支柱の周囲に位置するように、前記複数の折り返しダイポールアンテナを保持する保持部材を、更に備えているのが好ましく、この場合、複数の折り返しダイポールアンテナが、取付支柱の同一高さにおいて取付支柱の周囲に位置する。したがって、取付支柱を中心とする多方向への指向性が確保される。
)上記()において、前記ダイポール本体部と前記折り返し部との間隔が、前記取付支柱の横幅と略同程度又は前記取付支柱の横幅よりも大きく設定されているのが好ましい。この場合、取付支柱が、指向性を阻害しにくくなり、水平面全方向への放射(水平面無指向性)を確保し易くなる。
)したがって、例えば、二つの折り返し折り返しダイポールアンテナを、取付支柱を挟んで対向配置させるだけで、アンテナユニット全体としては無指向性が確保できる。
(6)前記折り返しダイポールアンテナの前記折り返し部の長手方向中央を、前記取付支柱に接地するための接地手段を備えているのが好ましい。この場合、アンテナが接地されるため、耐雷特性が良好となる。
)折り返しダイポールアンテナは、ダイポール本体部の長手方向長さと、折り返し部の長手方向長さと、が異なっているのが好ましい。ダイポール本体部と折り返し部の長さを変えることで、アンテナのインピーダンスの調整が容易となる。
)他の観点からみた本発明は、複数のアンテナユニットを、取付支柱の高さ方向に並べて設けたアンテナシステムである。このアンテナシステムにおける前記アンテナユニットは、前記(1)〜()のいずれか1項に記載のアンテナユニットであり、前記アンテナシステムの入力原点から、前記複数のアンテナユニットへ並列的に給電するための主給電線を備え、前記主給電線は、前記複数のアンテナユニットの各給電線接続部に接続されている。
上記本発明によれば、複数のアンテナユニットを、取付支柱の高さ方向に並べられて多段化しており、利得を高くすることができる。複数のアンテナユニットへ並列的に給電するための主給電線を備えており、進行波型給電型ではないため、周波数により垂直面の指向性方向(チルト角)が変化するなどの問題を回避できる。
)前記アンテナシステムの入力原点から、前記複数のアンテナユニットの各給電線接続部までの主給電線の各長さは、前記取付支柱の高さ方向に隣接する他のアンテナユニットについての前記長さとの差が、アンテナユニットによって送信又は受信される電波の1波長よりも短くなるように設定されているのが好ましい。この場合、前記長さの差が隣接するアンテナユニット間で1波長未満であるため、周波数が多少変化しても、波長飛びがなく、チルト角の変化を防止できる。
10)前記複数のアンテナユニットは、それぞれ、前記取付支柱に取り付けるための取付部を備えているのが好ましい。この場合、各アンテナユニットを、それぞれ、取付支柱に取り付けることができる。したがって、取付支柱及び複数のアンテナユニットそれぞれをバラバラにしてアンテナ設置場所に運搬し、設置場所にて、取付支柱に各アンテナユニットを組み付けることができる。
本発明によれば、小型化したアンテナユニット及びアンテナシステムが得られる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[1.アンテナシステムの全体構成]
図1は、本発明に係るアンテナシステム1を、建物Bの屋上に設置した例を示している。このアンテナシステム1は、VHF帯の垂直偏波無指向アンテナであり、利得を高くするため、取付支柱2の高さ方向に、複数のアンテナユニット3を設けて構成されている。
前記取付支柱2は、直径が40〜114.3mm程度であって、高さが5〜6m程度の円柱状の金属性ポールであり、従来のテレビ用鉄塔に比べて小型化されている。なお、支柱の形状は円形に限定されず、四角柱などであってもよい。
この支柱2は、複数の分割支柱2a,2bを高さ方向に接続して構成されている。したがって、複数の分割支柱2a,2bが分離した状態で、アンテナシステムの設置現場まで運搬することが可能である。
図1に示す本実施形態では、アンテナユニット3は、取付支柱2に4段(4個)設けられている。図2にも示すように、アンテナシステム1は、無線機(送受信機)4の給電線端子(同軸ケーブル端子)4aから各アンテナユニット3の間を並列的に接続する給電線(主給電線)5a,5b,5c,5dを有している。これらの主給電線5a,5b,5c,5dは、それぞれ、例えば同軸ケーブルによって構成されている。
複数の主給電線5a,5b,5c,5dは、これら複数の主給電線5a,5b,5c,5dの一端側をまとめて無線機4の給電線端子(同軸端子)4aに接続するための無線機側端部(アンテナシステムの入力原点)6eと、各主給電線5a,5b,5c,5dの他端側を、複数のアンテナユニット3それぞれに設けられた給電線接続部(同軸端子)35に接続するためのアンテナユニット側端部6a,6b,6c,6dと、を備えている。なお、本実施形態では、入力原点6eから、複数の主給電線5a,5b,5c,5dが、スター型(放射状)に延びているが、入力原点6eから1本の主給電線が延び、その先で、2本の主給電線に分岐し、その2本の主給電線がさらにそれぞれ2本に分岐して計4本の主給電線となるトーナメント型であってもよい。
[2.アンテナユニットの構成]
各アンテナユニット3は、図3に示すように、複数(本実施形態では2個)の折り返しダイポールアンテナ31,32を有している。各折り返しダイポールアンテナ31,32は、それぞれ、ダイポール本体部31a,32aと、折り返し部31b,32bと、を有している。ダイポール本体部31a,32aと、折り返し部31b,32bとは、その長手方向両端(上下両端)において、接続部31c,32cを介して、接続されている。
なお、ダイポール本体部31a,32a、折り返し部31b,32b、及び接続部31c、32cは、アルミ、真鍮等の銅合金、又は鉄などの金属材料(導電体)の棒材又は板材よりなる。
この折り返しダイポールアンテナ31,32の長手方向(上下方向)の長さは、0.47λ(略波長)の長さに設定されている。例えば、VHF帯である214MHzの場合、波長λ=約1400mm(1400.9)であるから、折り返しダイポールアンテナ31,32の長手方向の長さは、660mm程度となる。
本実施形態では、アンテナ素子として、折り返しダイポールアンテナ31,32を用いたが、折り返し部を有しない通常のダイポールアンテナを用いても良い。ただし、折り返しダイポールアンテナの場合、バルン回路を省略しても帯域を広くとれるため有利である。
前記ダイポール本体部31a,32aは、それぞれ、長手方向中央(上下方向中央)に給電部31d,32dを有している。
各給電部31d,32dは、給電線側に接続される一対の端子部31d−1,31d−2,32d−1,32d−2が、ダイポール本体部31a,32aの長手方向に間隔を持って配置されることで構成されている。
すなわち、ダイポール本体部31a,32aは、それぞれ、給電部31d,31dを挟んで、長手方向一方側にある第1本体部31a−1,32a−1と、長手方向他方側にある第2本体部31a−2,32a−2とを有し、第1本体部31a−1,32a−1の第2本体部31a−2,32a−2側端部には、第1端子部31d−1,32d−1が設けられ、第2本体部31a−2,32a−2の第1本体部31a−1,32a−1側端部には、第2端子部31d−2,32d−2が設けられている。
各折り返しダイポールアンテナ31,32は、長手方向が、垂直方向(鉛直方向)に向けられており、それぞれ垂直偏波アンテナとして機能する。
前記第1端子部31d−1,32d−1と第2端子部31d−2,32d−2との間には、絶縁部材(合成樹脂材)31e,32eが取り付けられている。絶縁部材31e,32eが設けられていることにより、第1端子部31d−1,32d−1と第2端子部31d−2,32d−2との間の間隔を確保しつつも、ダイポール本体部31a,32a及び絶縁部材31e,32eが1本の連続した棒状となり、折り返しダイポールアンテナ31,32全体としては、開放部が存在しない閉じたループ状となり、簡易な構造で高い強度が得られる。
また、絶縁部材31e,32eと、折り返し部31b,32bの長手方向中央との間には、補強部材(第2接続部材)31f,32fが設けられている。この補強部材31f,32fは、ダイポール本体部31a,31bなどと同様にアルミ、真鍮等の銅合金、又は鉄などの金属材料(導電体)の棒材又は板材よりなり、折り返しダイポールアンテナ31,32の長手方向中央部において接続部31c,32cと平行に配置されている。
この補強部材31f,32fによって折り返しダイポールアンテナ31,32全体の強度が更に向上している。
なお、補強部材31f,32fは、導電性であるが、折り返しダイポールアンテナ31,32の長手方向中央に位置するため、補強部材31f,32の存在がアンテナ性能に与える影響は少ない。
前記絶縁部材31e,32eには、第1の折り返しダイポールアンテナ31と第2の折り返しアンテナ32とを保持するための保持部材33が取り付けられている。
保持部材33は、2個の折り返しダイポールアンテナ31,32を一体的に保持して、アンテナユニット3を一体的に取付支柱2に取り付けるためのものである。この保持部材33は、取付支柱2に取り付けられた状態において水平方向(横方向)に延びる棒状の部材であり、その長手方向両端に2個の折り返しダイポールアンテナ31,32(の絶縁部材31e,32e)が取り付けられている。
したがって、保持部材33は、アンテナユニット3が、取付支柱2に取り付けられたときに、複数の折り返しダイポールアンテナ31,32を、取付支柱2の略同じ高さ位置に保持する。
上記のように、個々の折り返しダイポールアンテナ31,32は、簡易な構造で高い強度が確保されているため、軽量かつ強固であり、両アンテナ31,32を単に1本の棒材である保持部材33で繋いで、その保持部材33を取付支柱2に取り付けても、取付支柱2への確実な固定が可能である。
図4に示すように、保持部材33は、取付支柱2への取付面33aに、取付突起33bを有しており、突起33bを取付支柱2に形成された挿入孔2aに挿入することで、アンテナユニット1が取付支柱2に位置決めして取り付けられ、保持部材33及び取付支柱2は溶接によって固定される。なお、アンテナユニット1を取付支柱2に取り付けるための取付部としては、前記取付突起33bに限られず、ボルト等の締結具であってもよい。
保持部材33は、絶縁部材31e,32eを介して、折り返しダイポールアンテナ31,32に取り付けられているため、保持部材33の強度を確保するため保持部材33を金属製としても、保持部材33が、折り返しダイポールアンテナ31,32のダイポール本体部31a,31bに対して電気的に絶縁状態にあり、アンテナ性能への悪影響が回避されている。
また、前記補強部材(第2接続部材)31f、32fは、その長手方向一端側が、折り返し部31b,32bの長手方向中央に電気的(DC的)に接続されるとともに、その長手方向他端が、絶縁部材31e,32eに取り付けられた保持部材33に電気的(DC的)に接続されている。そして、保持部材33は、取付支柱2に取り付けられたときに、その取付面33aが、取付支柱2に接触する。したがって、折り返し部31b,32bは、接地手段を構成する補強部材31f,32f及び保持部材33を介して、取付支柱2に電気的に接続され、当該取付支柱2に接地されていることになる。これにより、主給電線5a,5b,5c,5dの内外導体は、取付支柱2に接地されることになり、耐雷特性が良好となる。
アンテナユニット2は、さらに、2個の折り返しダイポールアンテナ31,32にそれぞれ給電するための給電ユニット34を備えている。
図5にも示すように、この給電ユニット34は、無線機4から延びる主給電線(同軸ケーブル)5a,5b,5c,5dのアンテナユニット側端部6a,6b,6c,6dが接続される給電線接続部35と、前記給電線接続部から分岐して複数のダイポールアンテナ31,32それぞれの給電部31d,32dに並列的に延びる分岐給電線36と、を有している。
本実施形態では、一つのアンテナユニット3は、複数のダイポールアンテナ31,32を有しているが、複数のダイポールアンテナ31,32のための共通の給電線接続部35を有しているため、無線機4から並列的に延び給電線(主給電線)としては、複数のダイポールアンテナ31,32の数に応じた本数(本実施形態では8本)が必要なわけではなく、アンテナユニット3の数に応じた本数(本実施形態では4本)があれば足りる。
前記給電線接続部35は、主給電線5a,5b,5c,5dが同軸ケーブルである場合、当該同軸ケーブルの接続端子(アンテナユニット側端部6a,6b,6c,6d)が接続可能な同軸端子35aを有しているとともに、当該同軸端子35aから分岐給電線36に延びる主幹給電線35bを有している。この主幹給電線35bは、主給電線5a,5b,5c,5dと同様に内導体及び外導体を有しており、これらの内導体及び外導体が同軸状に配置された同軸管として形成されている。主幹給電線35bの内導体及び外導体には、主給電線5a,5b,5c,5dの内導体及び外導体が、同軸端子35aを介して接続される。
この主幹給電線35bのインピーダンスは、主給電線5a,5b,5c,5dのインピーダンスと略一致するように設定されており、例えば、主給電線5a,5b,5c,5dのインピーダンスが50Ωであれば、主幹給電線35bも50Ωとされている。したがって、主幹給電線35bと主給電線5a,5b,5c,5dとはインピーダンス整合がとれており、これらの間に整合トランスは不要である。このため、主幹給電線35bは、波長に関係なく短くでき、取り付けに必要な最低限の寸法まで短くすることができる。
なお、一般的に、同軸ケーブルのインピーダンスは、50Ωか75Ωである。
前記分岐給電線36は、分岐部37を介して、前記主幹給電線35bから二股分岐している。分岐給電線36は、第1折り返しダイポールアンテナ31側へ分岐する第1分岐給電線36aと、第2折り返しダイポールアンテナ32側へ分岐する第2分岐給電線36bとを有している。
第1及び第2分岐給電線36a,36bは、それぞれ、主幹給電線35bと同様に、内導体及び外導体を有しており、これらの内導体及び外導体が同軸状に配置された同軸管として形成されている。
第1及び第2分岐給電線36a,36それぞれのインピーダンスは、主幹給電線35b又は主給電線5a,5b,5c,5dのインピーダンスの略2倍に設定されている。例えば、前記のように、主給電線5a,5b,5c,5d及び主幹給電線35bのインピーダンスが50Ωであれば、第1及び第2分岐給電線36a,36bそれぞれのインピーダンスは、100Ωとなる。
ここで、主幹給電線35bないし主給電線5a,5b,5c,5dからみて、第1及び第2分岐給電線36a,36bは、並列的に接続されている。したがって、主幹給電線35bないし主給電線5a,5b,5c,5dからみた、第1及び第2分岐給電線36a,36bの合成インピーダンスは、50Ωとなる。
よって、主幹給電線35bと分岐給電線36とはインピーダンス整合がとれており、これらの間に整合トランスは不要である。
なお、同軸管(主幹給電線35b・分岐給電線36a,36b)のインピーダンスは、内導体の径と外導体の径との比率によって決まる。したがって、内導体ないし外導体の径を適宜設定すれば、上記のような所望のインピーダンスが得られる。
第1及び第2分岐給電線36a,36bの先端は、それぞれ、2個の折り返しダイポールアンテナ31,32の給電部31d,32dに接続されている。
具体的には、第1及び第2給電部36a,36bの内導体は、給電部31d,32dの第1端子部31d−1,32d−1に接続されており、第1及び第2給電部36a,36bの外導体は、給電部31d,32dの第2端子部31d−2,32d−2に接続されている。
前記第1分岐給電線36aの長さ(電気長)と、第2分岐給電線36bの長さ(電気長)は、略一致するように設定されている。このように、長さを略一致させることで、両アンテナ31,32が等位相となる。
また、第1分岐給電線36a(第1折り返しダイポールアンテナ31)のインピーダンスと、第2分岐給電線36b(第2折り返しダイポールアンテナ32)のインピーダンスとは、等しいため、第1分岐給電線36aと第2分岐給電線36bとには電力が均等に分配される。また、電力分配比を代えるには、分配したい比率の逆数でかつ合成インピーダンスが50Ωとなるように、第1分岐給電線36a(第1折り返しダイポールアンテナ31)のインピーダンスと、第2分岐給電線36b(第2折り返しダイポールアンテナ32)のインピーダンスとを設定すればよい。
なお、折り返しダイポールアンテナ31,32の数は、本実施形態の2個に限定されるものではないが、複数の分岐給電線36a,36bへの均等分配を確保するには、2個が有利である。
前記第1分岐給電線36aに接続された第1折り返しダイポールアンテナ31、及び前記第2分岐給電線36bに接続された第2折り返しダイポールアンテナ32それぞれのインピーダンスは、第1分岐給電線36aないし第2分岐給電線36bと略一致するように設定されている。
例えば、前記のように、第1及び第2分岐給電線36a,36bそれぞれのインピーダンスが100Ωであれば、第1及び第2折り返しダイポールアンテナ31,32それぞれのインピーダンスも100Ωとなる。
よって、各折り返しダイポールアンテナ31,32と各分岐給電線36a,36bとはインピーダンス整合がとれており、これらの間に整合トランスは不要である。
また、各主給電線5a,5b,5c,5d側から、折り返しダイポールアンテナ31,32をみると、各折り返しダイポールアンテナ31,32のインピーダンス(100Ω)は、主給電線のインピーダンス(50Ω)の略2倍となっている。
したがって、並列接続された2個の折り返しダイポールアンテナ31,32の合成インピーダンスは、50Ωであり、主給電線5a,5b,5c,5dのインピーダンス(50Ω)と略一致する。このため、主給電線5a,5b,5c,5dと折り返しダイポールアンテナ31,32との間には、整合トランスは不要である。
なお、折り返しダイポールアンテナ31,32のインピーダンスは、各エレメント31a,32a,31b,32b,31c,32cの大きさを調整することで調整できる。具体的には、ダイポール本体31a,32a及び折り返し部31b,32bの径、間隔、それぞれの長さ、接続部31c,32cの位置(高さ(アンテナの長手)方向位置)を調整することで、インピーダンスを調整できる。また、ダイポール本体31a,32a及び折り返し部31b,32bの長さを個別に調整することで、インピーダンスの調整がさらに容易になる。
[3.ダイポール本体部と折り返し部の詳細]
図6は、図4の平面図からダイポール本体部31a,32a、折り返し部32a,3b、及び取付支柱2を抜き出して描いたものである。
図6に示すように、取付支柱2の断面中心Oを座標中心とする水平面のXY直交座標系を考える。このXY直交座標系の4つの象限をそれぞれ、A1,A2,A3,A4とした場合、これらの4つの象限A1,A2,A3,A4の全てに、ダイポール本体部31a,32a又は折り返し部31b,32bのいずれかが存在している。
このような配置とすることで、取付支柱2の同一高さに配置されたアンテナ31,32だけからなるアンテナユニット3であっても、アンテナユニット3全体としては無指向性を確保できる。
すなわち、本実施形態のように、ダイポール本体部31a,32a及び折り返し部31b,32bの長手方向が略垂直方向を向くように配置した場合、それぞれの折り返しダイポールアンテナ31,32は、水平面において無指向な垂直偏波無指向アンテナとなる。
また、この配置において、ダイポール本体部31a,32a及び折り返し部31b,32b(並びに接続部31c,32c)によって囲まれた面40は、地面に対して略垂直な面となる。
本実施形態では、2個の折り返しダイポールアンテナ31,32が、取付支柱2を挟んで、対向配置となっており、2個の折り返しダイポールアンテナ31,32の略垂直な面40は、それぞれ、取付支柱2の外周面に対向している。
したがって、個々のアンテナ31,32が、無指向性であっても、取付支柱2が金属性である場合には、この取付支柱2が反射板として機能し、個々のアンテナ31,32から取付支柱2へ向かう方向への電波放射が阻害される。
ところが、上記のように、取付支柱2を座標中心とする直交座標系の4つの象限A1,A2,A3,A4それぞれに、ダイポール本体部31a,32a及び折り返し部31b,32bのいずれかが少なくとも一つ存在するように配置することで、取付支柱2によって阻害される電波放射が、他のアンテナによって補完される。したがって、アンテナユニット3全体としては、全方向への指向性を確保して、無指向性アンテナとすることができる。
つまり、例えば、一方のアンテナ31のダイポール本体部31aから、他方のアンテナ32の折り返し部32bの方向へ放射される第1の電波は、取付支柱2により反射されて、他方のアンテナ32の折り返し部32bの方向へは伝わらないが、代わりに、他方のアンテナの折り返し部32bから、一方のアンテナ31のダイポール本体部31ah放射される第2の電波が、取付支柱2に反射されて、前記第1の電波の代わりとなるので、無指向性が確保できる。
また、さらに好ましくは、図6に示すように、取付支柱2を座標中心とする直交座標系の4つの象限A1,A2,A3,A4のうち、X1軸及びX2軸で挟まれた領域E1、及びY1軸及びY2軸で挟まれた領域E2を除く領域に、ダイポール本体部31a,32a又は折り返し部31b,32bが存在するのがよい。
ここで、X1軸及びX2軸は、取付支柱2の中心Oを通るX軸を挟んで、取付支柱2のY軸方向の横幅W1分の間隔を持って配置された軸である。
また、Y1軸及びY2軸は、取付支柱2の中心Oを通るY軸を挟んで、取付支柱2のX軸方向の横幅W2分の間隔を持って配置された軸である。
このように、4つの象限A1,A2,A3,A4の各領域のうち、領域E1,E2を除く領域に、ダイポール本体部31a,32a又は折り返し部31b,32bの少なくとも一部が配置されていると、図6のように、各象限A1,A2,A3,A4に、それぞれ、ダイポール本体部31a,32a又は折り返し部31b,32bのいずれか一つだけが配置されていても、無指向性が、より確保し易くなってさらに好ましい。
図6のような配置を得るには、ダイポール本体部31a,32aと折り返し部31b,32bとの部との間の間隔(X方向の間隔;接続部31c,32cの長さ)が、取付支柱2のX方向の横幅W2よりも大きくなるようにし、2個のダイポールアンテナ31,32の間隔(Y方向の間隔)が、取付支柱2のY方向の間隔W1よりも大きくなるようにすればよい。
なお、ダイポール本体部31a,32aと折り返し部31b,32bとの部との間の間隔は、取付支柱2のX方向の横幅W2と略同程度であってもよいし、2個のダイポールアンテナ31,32の間隔(Y方向の間隔)は、取付支柱2のY方向の間隔W1と略同程度であってもよい。
図7は、複数の折り返しダイポールアンテナ31,32の配置の変形例を示している。ここでは、一つのアンテナユニット3を構成する折り返しダイポールアンテナ31,32,43の数は、3個である。図7の場合も、図6の場合と同様に、アンテナ31,32,43の長手方向が垂直方向を向いており、その垂直面40が、取付支柱2の外周面に対向している。また、3個の折り返しダイポールアンテナ31,32,43は、取付支柱2の外周方向に沿って、均等間隔で配置されている。この場合も、アンテナユニット3全体としての無指向性が確保できる。
図7のような配置の場合、直交座標の4つの象限A1,A2,A3,A4のうち、A2及びA3には、それぞれ二つのエレメント(ダイポール本体部及び折り返し部)が存在する。このように、図7の配置では、取付支柱2の周囲により多くのエレメントが存在するため、ダイポール本体部と折り返し部との間隔をやや小さくしたり、アンテナ31,32,43を取付支柱2に近づけて配置しても、アンテナユニット3全体としては無指向性が確保し易い。
[4.アンテナシステムの組み立て方法]
組み立て前のアンテナシステム1は、複数(4個)のアンテナユニット3が取付支柱2に取り付けられておらず、バラバラであり、取付支柱2も、複数の分割支柱2a,2bが接続されておらず、バラバラである。
これらのアンテナユニット3及び分割支柱2a,2bは、バラバラのままで、アンテナシステムの設置場所(建物Bの屋上等)に運搬される。
ここで、1個のアンテナユニット3は、長手方向長さが、660mm程度であるため、建物Bのエレベータに収容でき、当該エレベータを利用して、屋上まで簡単に運搬できる。
また、分割支柱2a,2bも、エレベータに収容できる大きさにすることで、エレベータを利用して屋上まで運搬することができる。
例えば、VHF帯の214MHzであれば、前述のように、波長λ=約1400mm(1400.9mm)であり、アンテナユニット3を4個(4段)、取付支柱2に取り付けようとすると、取付支柱2全体の高さは5m程度となる。
したがって、1本の取付支柱2を2本の分割支柱2a,2bで構成した場合、1本の分割支柱2a,2bの長さは、2.5m程度となり、エレベータに収容して運搬することが可能である。なお、取付支柱2の分割数は、適宜設定すればよい。
バラバラのままで設置された分割支柱2a,2bは、アンテナシステム1の設置場所において、溶接又はボルト等の締結具によって、連結され、1本の取付支柱2が構成される。
また、取付支柱2又は連結前の分割支柱2a,2bには、アンテナユニット3が取り付けられ、溶接等によって固定される。支柱2に取り付けられるアンテナユニット3の数は特に限定されないが、アンテナユニット3を多段にすることで、利得を高くすることができる。
また、各アンテナユニット3には、無線機4から延びる4本の主給電線5a,5b,5c,5dが接続される。4本の給電線5a,5b,5c,5dの各長さ(電気長)は、取付支柱2の高さ方向に隣接する他のアンテナユニットに接続される他の給電線5a,5b,5c,5dの各長さとの差が、アンテナユニット3によって送受信される電波の1波長λよりも短くなるように設定されている。
つまり、第1主給電線5aの長さと第2主給電線5b長さとの差はλ未満であり、第2主給電線5bの長さと第3主給電線5cの長さとの差もλ未満であり、第3主給電線5cの長さと第4主給電線5dの長さとの差もλ未満である。
このように、主給電線5a,5b,5c,5dの長さを設定することで、周波数が多少変化しても、波長飛びがなく、チルト角の変化を防止できる。
前記主給電線5a,5b,5c,5dは、無線機4から、取付支柱2の外表面上を沿わせて、各アンテナユニット3まで配設してもよいし、中空の取付支柱2の内部に通して、各アンテナユニット3にまで至るようにしてもよい。
主給電線5a,5b,5c,5dを取付支柱2の内部に配置すると、外観が良好となる。主給電線5a,5b,5c,5dを取付支柱2の内部に配置する場合、アンテナユニット3が取り付けられる各高さ位置において、主給電線5a,5b,5c,5dを、取付支柱2の外に引き出すための引出孔を設けるのが好ましい。これにより、主給電線5a,5b,5c,5dを取付支柱2の内部に配置しても、取付支柱2の外部にあるアンテナユニット3の給電線接続部35に、主給電線5a,5b,5c,5dを接続することができる。
以上説明したように、上記本実施形態のアンテナシステム1によれば、アンテナユニット3を軽量化ができるため、取付支柱2を細径化できる。しかも、取付支柱2を細径化しため、少ない数のアンテナ31,32で無指向性を確保できる。また、アンテナユニット3を多段化しても、チルト角の変化を防止できる。
図8〜図10は、上記実施形態の他の変形例に係るアンテナシステム1を示している。この変形例は、既述のものと異なる点は、給電ユニット34の形状、及び折り返しダイポールアンテナ31,32の形状、及び主給電線5a,5b,5c,5dの形態であり、特に説明しない点は、既述のものと同様である。
図8及び図9に示すアンテナアンテナユニット3における給電ユニット34では、分岐給電線36a,36bそれぞれが直線状に形成されており、給電ユニット34全体で略T字状となっている。このように、給電ユニット34の形状は特に限定されるものではない。
また、図8及び図9に示すアンテナアンテナユニット3における折り返しダイポールアンテナ31,32では、ダイポール本体部31a,32aと、折り返し部31b,32bの長手方向長さが異なっている。すなわち、折り返し部31b,32bの方が、ダイポール本体部31a,32aよりも長く形成されている。
このように、ダイポール本体部31a,32aと、折り返し部31b,32bの長手方向長さを異ならせることで、折り返しダイポールアンテナ3,3の全体の長手方向長さ、各アンテナエレメント31a,32a,31b,32b,31c,32cの径、又はダイポール本体部31a,32aと折り返し部31b,32bとの間隔、接続部31c,32cの位置(高さ(アンテナの長手)方向位置)の調整だけでは、インピーダンスを所望の値に調整することが困難な場合であっても、所望の値に調整することが容易となる。
図10において、複数の主給電線5a,5b,5c,5dは、それらの無線機側端部6e側が、分岐回路7に接続され、1本の主給電線5eにまとめられて、無線機側端部6eに接続されている。分岐回路7を、アンテナユニット3の近傍に配置することで、複数の主給電線5a,5b,5c,5dを短くすることができる。
また、本発明に関して、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、本発明のアンテナシステムは、建物の屋上に設置するものに限られず、あらゆる場所に設置が可能である。また、取付支柱に取り付けられるアンテナユニットの数も特に限定されない。
建物の屋上に設置されたアンテナシステムを示す斜視図である。 複数のアンテナユニットへの主給電線の配線を示す図である。 アンテナユニットの斜視図である。 アンテナユニットの平面図である。 アンテナユニットの正面図である。 図4の取付支柱を座標中心とする水平面XY直交座標系を示す図である。 変形例におけるダイポール本体部と折り返し部の配置を示す図である。 他の変形例に係るアンテナユニットの斜視図である。 他の変形例に係るアンテナユニットの側面図である。 他の変形例に係るアンテナユニットへの主給電線の配線を示す図である。
1:アンテナシステム 2:取付支柱 3:アンテナユニット 31:折り返しダイポールアンテナ 31a:ダイポール本体部 31b:折り返し部 31c:接続部 31d:給電部 31d−1:第1端子部 31d−2:第2端子部 31e:絶縁部材 31f:補強部材 32:折り返しダイポールアンテナ 32a:ダイポール本体部 32b:折り返し部 32c:接続部 32d:給電部 32d−1:第1端子部 32d−2:第2端子部 32e:絶縁部材 32f:補強部材 33:保持部材 34:給電ユニット 35:給電線接続部 36:分岐給電線 4:無線機 4a:端子 5a:主給電線 5b:主給電線 5c:主給電線 5d:主給電線

Claims (10)

  1. 取付支柱に取り付けられるアンテナユニットであって、
    給電部を有するダイポール本体部及び前記ダイポール本体に接続された折り返し部を有する2つの折り返しダイポールアンテナと、
    無線機から延びる主給電線が接続される給電線接続部と、
    前記給電線接続部から前記2つの折り返しダイポールアンテナそれぞれの前記給電部へと電気的に並列となって設けられている給電線と、
    を備え、
    前記2つの折り返しダイポールアンテナの合成インピーダンスが、前記主給電線のインピーダンスと略一致しており、
    前記取付支柱の断面中心を座標中心とする水平面の直交座標系を仮定したときに、
    前記直交座標系の4つの象限の全てに、前記2つの折り返しダイポールアンテナの前記ダイポール本体部又は折り返し部のいずれかが存在するように、前記2つの折り返しダイポールアンテナが保持されていることを特徴とするアンテナユニット。
  2. 取付支柱に取り付けられるアンテナユニットであって、
    給電部を有するダイポール本体部及び前記ダイポール本体に接続された折り返し部を有する複数の折り返しダイポールアンテナと、
    無線機から延びる主給電線が接続される給電線接続部と、
    前記給電線接続部から複数の折り返しダイポールアンテナそれぞれの前記給電部へと電気的に並列となって設けられている給電線と、
    を備え、
    前記複数の折り返しダイポールアンテナの合成インピーダンスが、前記主給電線のインピーダンスと略一致しており、
    前記取付支柱に取り付けられたときに、前記ダイポール本体部及び前記折り返し部によって囲まれた面が地面に対して略垂直な面となるとともに、前記複数の折り返しダイポールアンテナの前記略垂直な面それぞれが、前記取付支柱の外周面に対向するように、前記複数の折り返しダイポールアンテナが保持されていることを特徴とするアンテナユニット。
  3. 前記複数の折り返しダイポールアンテナが、前記取付支柱に取り付けられたときに前記取付支柱の略同一高さにおいて前記取付支柱の周囲に位置するように、前記複数の折り返しダイポールアンテナを保持する保持部材を、更に備えている請求項1又は2記載のアンテナユニット。
  4. 前記ダイポール本体部と前記折り返し部との間隔が、前記取付支柱の横幅と略同程度又は前記取付支柱の横幅よりも大きく設定されている
    請求項2記載のアンテナユニット。
  5. つの前記折り返しダイポールアンテナが、前記取付支柱を挟んで対向配置されている
    請求項4記載のアンテナユニット。
  6. 前記折り返しダイポールアンテナの前記折り返し部の長手方向中央を、前記取付支柱に接地するための接地手段を備えている請求項1〜5のいずれか1項に記載のアンテナユニット。
  7. ダイポール本体部の長手方向長さと、折り返し部の長手方向長さと、が異なっている請求項1〜6のいずれか1項に記載のアンテナユニット。
  8. 複数のアンテナユニットを、取付支柱の高さ方向に並べて設けたアンテナシステムであって、
    前記アンテナユニットは、請求項1〜7のいずれか一項に記載のアンテナユニットであり、
    前記アンテナシステムの入力原点から、前記複数のアンテナユニットへ並列的に給電するための主給電線を備え、
    前記主給電線は、前記複数のアンテナユニットの各給電線接続部に接続されている
    ことを特徴とするアンテナシステム。
  9. 前記アンテナシステムの入力原点から、前記複数のアンテナユニットの各給電線接続部までの主給電線の各長さは、前記取付支柱の高さ方向に隣接する他のアンテナユニットについての前記長さとの差が、アンテナユニットによって送信又は受信される電波の1波長よりも短くなるように設定されている
    請求項8記載のアンテナシステム。
  10. 前記複数のアンテナユニットは、それぞれ、前記取付支柱に取り付けるための取付部を備えている
    請求項8又は9記載のアンテナシステム。
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