JP4735836B2 - 車両の振動低減方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の振動低減方法に関し、特に、複数個のエンジンアッセンブリ及び複数個のトルクコンバータの中から特定のエンジンアッセンブリ及び特定のトルクコンバータを選択して組み付けることで、エンジンアッセンブリにトルクコンバータが組み付けられたエンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体のアンバランスを調整して、運転時の振動を低減するための車両の振動低減方法に関するものである。
従来から、車両運転時の環境を向上させるために、車両運転時の振動を極力低減させる必要性があった。
そこで、運転時の振動の要因となっている、図6に示されるような、エンジンアッセンブリ20のリア部にトルクコンバータ21が組み付けられたエンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22の状態でのアンバランスついて着目すると、エンジンアッセンブリ20のフロント部のアンバランスは、そのフロント部に組み付けられる部品がないために、比較的そのアンバランスを調整することができるが、エンジンアッセンブリ20のリア部のアンバランスは、リア部にトルクコンバータ21が取り付けられるために、エンジンアッセンブリ20のリア部のアンバランスの他に、トルクコンバータ21のアンバランス及びエンジンアッセンブリ20のリア部とトルクコンバータ21との組付ガタによって生じるアンバランス等の要素が関連してくる。そのため、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22の状態でのアンバランスを調整することが困難となっていた。
この問題を解決するためには、すなわち、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22の状態でのアンバランスを調整するためには、係る設備が大型化するだけでなく設置スペースも必要となり、しかも、多大な工数が必要となる。そのため、従来においては、単に、エンジンアッセンブリ20のフロント部及びリア部のそれぞれのアンバランスの量と方向を測定して、一方、トルクコンバータ21についてもそのアンバランスの量と方向を測定して管理するのみであった。
また、運転時の振動を低減するための従来技術として、例えば、特許文献1には内燃機関の振動低減装置が開示されている。
すなわち、特許文献1の内燃機関の振動装置は、エンジン本体とミッション系とからなるアッセンブリの一方が他方に対してねじり振り子となって振動する内燃機関の振動装置であって、ミッション系にバランスシャフトによる加振力をねじりモーメントとして加えることにより、ねじり振り子のねじりモーメントと、バランスシャフトによるねじりモーメントとを互いに打ち消すように作用させて、エンジン本体とミッション系とのアッセンブリのねじり振動を低減させるようにしている。
特開平6−323365号公報
しかしながら、特許文献1の発明では、エンジンアッセンブリのリア部にトルクコンバータが組み付けられたエンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体の状態でのアンバランスを調整して、車両の振動を低減させることは到底不可能である。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、エンジンアッセンブリのリア部にトルクコンバータが組み付けられたエンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体のアンバランスを簡易に調整することが可能な車両の振動低減方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した車両の振動低減方法の発明は、複数個のエンジンアッセンブリ及び複数個のトルクコンバータの中から、特定のエンジンアッセンブリと特定のトルクコンバータとを選択して、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体を組み付ける際、該エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体のフロント部とリア部とのアンバランスが逆位相になるように、前記特定のエンジンアッセンブリと前記特定のトルクコンバータとを選択して、前記エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体を組み付けることを特徴とするものである。
請求項2に記載した車両の振動低減方法の発明は、複数個のエンジンアッセンブリのフロント部及びリア部のアンバランスの量と方向を測定する工程と、複数個のトルクコンバータのアンバランスの量と方向を測定する工程と、複数個のエンジンアッセンブリ及び複数個のトルクコンバータのそれぞれの係合部を測定する工程と、前記それぞれの係合部の測定結果を基いて、前記各エンジンアッセンブリと前記各トルクコンバータとの各組み付けガタ量を演算する工程と、前記各工程の測定結果及び前記ガタ量の演算結果に基いて、前記エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体のフロント部とリア部とのアンバランスの方向が逆位相になるエンジンアッセンブリとトルクコンバータとの組み合わせを演算する工程と、前記演算工程での演算結果に基いて、前記特定のエンジンアッセンブリと前記特定のトルクコンバータとを選択して組み付ける工程と、を含むことを特徴とするものである。
請求項3に記載した車両の振動低減方法の発明は、請求項2に記載した発明において、エンジンアッセンブリとトルクコンバータとの組み合わせを演算する前記演算工程は、前記各エンジンアッセンブリのリア部のアンバランスの量と方向、前記各トルクコンバータのアンバランスの量と方向及び前記各組み付けガタの量を合算して演算された前記各エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体のリア部の合わせアンバランスの方向と、前記各エンジンアッセンブリのフロント部のアンバランスの方向とが逆位相になる前記エンジンアッセンブリと前記トルクコンバータとの組み合わせを演算する共に、該エンジンアッセンブリとトルクコンバータとの組付位相差を演算することを特徴とするものである。
請求項4に記載した車両の振動低減方法の発明は、請求項2または3に記載の発明において、複数個のエンジンアッセンブリのフロント部及びリア部のアンバランスの量と方向を測定する前記工程には、各エンジンアッセンブリのフロント部及びリア部に、それぞれのアンバランスの方向を表示する工程を含み、また、複数個のトルクコンバータのアンバランスの量と方向を測定する前記工程には、各トルクコンバータに、それぞれのアンバランスの方向を表示する工程を含むことを特徴とするものである。
従って、請求項1に記載した車両の振動低減方法の発明では、エンジンアッセンブリのリア部にトルクコンバータが組み付けられたエンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体において、そのフロント部のアンバランスとリア部のアンバランスとが逆位相となる特定のエンジンアッセンブリと特定のトルクコンバータとが選択されて組み付けられているために、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体のフロント部のアンバランスとリア部のアンバランスとが打ち消すように作用してそのアンバランスが調整される。
請求項2に記載した車両の振動低減方法の発明では、従来から実施されていた各エンジンアッセンブリ及び各トルクコンバータのそれぞれのアンバランスの量と方向を測定する工程に加え、複数個のエンジンアッセンブリ及び複数個のトルクコンバータのそれぞれの係合部を測定する工程と、それぞれの係合部の測定結果に基いて、各エンジンアッセンブリと各トルクコンバータとの各組み付けガタ量を演算する工程と、前記各工程の測定結果及び前記ガタ量の演算結果に基いて、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体のフロント部とリア部とのアンバランスの方向が逆位相になるエンジンアッセンブリとトルクコンバータとの組み合わせを演算する工程と、該演算工程の演算結果に基いて、それぞれを組付ける工程とを新たに加えることにより、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体のフロント部とリア部とのアンバランスの方向が逆位相となり、そのアンバランスが調整される。
請求項3に記載した車両の振動低減方法の発明では、エンジンアッセンブリとトルクコンバータとの組み合わせを演算する演算工程において、各エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体でのリア部の合わせアンバランスの方向と、各エンジンアッセンブリのフロント部のアンバランスの方向とが逆位相になるエンジンアッセンブリとトルクコンバータとの組み合わせが演算される共に、該エンジンアッセンブリとトルクコンバータとの組付位相差が演算される。
請求項4に記載した車両の振動低減方法の発明では、作業者は、各エンジンアッセンブリのフロント部及びリア部のアンバランスの方向及び各コンバータのアンバランスの方向を視認でき、これらのアンバランスの方向の表示によって、エンジンアッセンブリとトルクコンバータとを所定の組付位相差で組み付けることが可能となる。
本発明によれば、エンジンアッセンブリのリア部にトルクコンバータが組み付けられたエンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体のアンバランスを簡易に調整することが可能な車両の振動低減方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1〜図6に基いて詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係る車両の振動低減方法を具現化するための振動低減装置1は、複数個のエンジンアッセンブリ20及び複数個のトルクコンバータ21の中から特定のエンジンアッセンブリ20及び特定のトルクコンバータ21を選択して、図6に示すような、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22を組み付ける際、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22のフロント部のアンバランスとリア部のアンバランスとが逆位相になる特定のエンジンアッセンブリ20と特定のトルクコンバータ21とを選択して、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22を組み付けることができる。
すなわち、本振動低減装置1は、図1及び図6に示すように、各エンジンアッセンブリ20のフロント部及びリア部のそれぞれのアンバランスの量と方向を測定するエンジンアッセンブリアンバランス測定装置2と、各トルクコンバータ21のアンバランスの量と方向を測定するトルクコンバータアンバランス測定装置3と、各エンジンアッセンブリ20のリア部と各トルクコンバータ21とのそれぞれの係合部を測定する係合部測定装置4と、これらエンジンアッセンブリアンバランス測定装置2、トルクコンバータアンバランス測定装置3及び係合部測定装置4から入力される測定結果に基いて、各エンジンアッセンブリ20のリア部と各トルクコンバータ21との各組み付けガタ量を算出して、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22のフロント部及びリア部のアンバランスの方向が逆位相になるエンジンアッセンブリ20とトルクコンバータ21との組み合わせを演算する演算処理装置5と、を備えている。
エンジンアッセンブリアンバランス測定装置2は、従来から周知であるように、例えば、図2に示すように、主架台7の上に複数の棒バネ8、8を介して振動架台9が備えられており、この振動架台9のフロント部とリア部とにはそれぞれ振動ピックアップ10、10が内蔵されている。これらの振動ピックアップ10、10は、アンバランス換算装置(図示略)に電気的に接続されている。さらに、エンジンアッセンブリ20のクランク軸25を回転駆動させるための回転モータ11が配設されている。
そして、振動架台9の上にエンジンアッセンブリ20が載置されて、エンジンアッセンブリ20のクランク軸25を回転モータ11により回転駆動させると、エンジンアッセンブリ20が振動を始める。このエンジンアッセンブリ20の振動を各振動ピックアップ10、10により検出して、その検出結果がアンバランス換算装置に入力されて、エンジンアッセンブリ20のフロント部とリア部のそれぞれのアンバランスの量と方向が演算される。
また、エンジンアッセンブリ20のフロント部とリア部のそれぞれのアンバランスの方向には、作業者がアンバランスの方向を視認できるようにマーキングされる。
トルクコンバータアンバランス測定装置3は、従来から周知であるように、例えば、図3に示すように、トルクコンバータ21が載置されると共に回転駆動するバランス測定台12が備えられている。このバランス測定台12の下方には振動架台13が備えられており、振動架台13には、バランス測定台12を回転させる回転モータ14及び振動ピックアップ15等が内蔵されている。この振動ピックアップ15は、アンバランス換算装置(図示略)に電気的に接続されている。
そして、バランス測定台12を回転モータ14により回転させると、トルクコンバータ21が回転されて、トルクコンバータ21にアンバランスがある場合には、この装置3全体に振動が生じる。この振動は、トルクコンバータ21のアンバランスによる回転の遠心力により生じるもので、アンバランスの方向において最大の振幅を生じるようになる。この最大振幅を振動ピックアップ15により検出して、その検出結果がアンバランス換算装置に入力されて、トルクコンバータ21のアンバランスの量と方向が演算される。
また、トルクコンバータ21のアンバランスの方向には、作業者がアンバランスの方向を視認できるようにマーキングされる。
係合部測定装置4は、図4に示す、エンジンアッセンブリ20のリア部に露出するクランク軸25端面に設けられた中心孔(係合部)16の内径を測定する孔径測定器(図示略)と、トルクコンバータ21から突設され、中心孔16に挿入されるセンタピース(係合部)17の外径を測定する突起径測定器(図示略)とから構成される。
演算処理装置5は、係合部測定装置4の孔径測定器及び突起径測定器で測定された、各エンジンアッセンブリ20のクランク軸25端面の中心孔16の内径と、各トルクコンバータ21のセンターピース17の外径とから、各エンジンアッセンブリ20と各コンバータ21との各組み付けガタ量を算出する処理機能と、エンジンアッセンブリアンバランス測定装置2で測定された各エンジンアッセンブリ20のリア部のアンバランスの量と方向(図5の矢印Aの長さと方向)、トルクコンバータアンバランス測定装置3で測定された各トルクコンバータ21のアンバランスの量と方向(図5の矢印Bの長さと方向)及び各組み付けガタ量と方向(図5の矢印Cの長さと方向)を合算して演算した、各エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22のリア部の合わせアンバランスの方向(図5の矢印Dの方向)と、エンジンアッセンブリアンバランス測定装置2で測定された各エンジンアッセンブリ20のフロント部のアンバランスの方向(図5の矢印Eの方向)とが逆位相になる、エンジンアッセンブリ20とトルクコンバータ21との組み合わせを演算すると共に、それぞれを組付ける際の組付位相差(図5のθ1またはθ2)を演算する処理機能とを備えている。
演算処理装置5をさらに詳しく説明すると、この演算処理装置5では、各エンジンアッセンブリ20のリア部と各トルクコンバータ21との各組み付けガタ量を、係合部測定装置4で測定された、各エンジンアッセンブリ20のクランク軸25端面の中心孔16の内径から各トルクコンバータ21のセンタピース17の外径を差し引いて、この差し引いた値に各トルクコンバータ21の重量を積算することにより算出している。
なお、各エンジンアッセンブリ20のリア部と各トルクコンバータ21との組み付けガタの方向は、その組付要領によって、略全ての組み合わせにおいて、図5の矢印Cのように、略鉛直方向に向かうようになっている。すなわち、エンジンアッセンブリ20にトルクコンバータ21を組み付ける際には、設置状態にあるエンジンアッセンブリ20のクランク軸25端面の中心孔16に、トルクコンバータ21のセンタピース17を挿入して位置決めするが、その位置決めは、トルクコンバータ21のセンタピース17の最下面をクランク軸25の中心孔16の内周面の最下面に支持させると共に、クランク軸25の中心孔16の内周面の最上面とトルクコンバータ21のセンターピース17の最上面との間に隙間が開くようにして成されており、各エンジンアッセンブリ20のリア部と各トルクコンバータ21との組み付けガタの方向は、略全ての組み合わせにおいて、図5の矢印Cのように、略鉛直方向に向かうようになる。
また、演算処理装置5では、図5に示すように、エンジンアッセンブリ20のリア部にトルクコンバータ21が組み付けられたエンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22のリア部の合わせアンバランスの量と方向(矢印Dの長さとその方向)が、エンジンアッセンブリ20のリア部のアンバランスの量と方向(矢印Aの長さとその方向)、トルクコンバータ21のアンバランスの量と方向(矢印Bの長さとその方向)及びエンジンアッセンブリ20とトルクコンバータ21との組み付けガタの量と方向(矢印Cの長さとその方向)を合算して演算される。さらに、各エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22のリア部の合わせアンバランスの方向(矢印Dの方向)と、各エンジンアッセンブリ20のフロント部のアンバランスの方向(矢印Eの方向)とが逆位相になる、エンジンアッセンブリ20とトルクコンバータ21との組み合わせを演算すると共に、該エンジンアッセンブリ20とトルクコンバータ21とを組付ける際の組付位相差θ1またはθ2、すなわち、エンジンアッセンブリ20のリア部またはフロント部のアンバランスの方向(矢印AまたはE)と、トルクコンバータ21のアンバランスの方向(矢印B)との組付位相差θ1またはθ2を演算している。
なお、エンジンアッセンブリ20とトルクコンバータ21とは、エンジンアッセンブリ20のリア部に配設されたドライブプレート18に周方向に60°ピッチで配される6個の取付孔(図示略)にそれぞれ挿通された各取付ボルト(図示略)が、トルクコンバータ21に設けられた6個の取付孔(図示略)に挿通されて組み付けられるようになっており、エンジンアッセンブリ20とトルクコンバータ21とを組み付ける際に選択できる位相差は6通りしかないために、エンジンアッセンブリ20とトルクコンバータ21との組付位相差θ1またはθ2が、6通りの位相差のいずれかの組付で達成できる最適なエンジンアッセンブリ20とトルクコンバータ21とが選択される。
次に、以上説明した振動低減装置1を使用して、複数個のエンジンアッセンブリ20及び複数個のトルクコンバータ21の中から、特定のエンジンアッセンブリ20及び特定のトルクコンバータ21を選択して組み付けたエンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22のアンバランスを調整して、車両の振動を低減する方法を説明する。
まず、複数個のエンジンアッセンブリ20のフロント部及びリア部のそれぞれのアンバランスの量と方向が、エンジンアッセンブリアンバランス測定装置2で測定されて、それぞれの測定結果が演算処理装置5に入力される。この時、各エンジンアッセンブリ20のフロント部およびリア部には、それぞれのアンバランスの方向を、作業者に視認させるためのマーキングが施される。また、各エンジンアッセンブリ20のリア部に露出するクランク軸25端面の中心孔16の内径が、係合部測定装置4の孔径測定器によってそれぞれ測定されて、それぞれの測定結果が演算処理装置5に入力される。
また、複数個のトルクコンバータ21のアンバランスの量と方向がトルクコンバータアンバランス測定装置3でそれぞれ測定されて、それぞれの測定結果が演算処理装置5に入力される。この時、各トルクコンバータ21には、そのアンバランスの方向を、作業者に視認させるためのマーキングが施される。また、各トルクコンバータ21のセンタピース17の外径が、係合部測定装置4の突起径測定器によってそれぞれ測定されて、それぞれの測定結果が演算処理装置5に入力される。
次に、演算処理装置5では、まず、係合部測定装置4から入力された各エンジンアッセンブリ20のクランク軸25端面の中心孔16の内径と、各トルクコンバータ21から突設されたセンタピース17の外径のそれぞれの測定結果に基いて、各エンジンアッセンブリ20と各トルクコンバータ21との各組み付けガタ量が算出される。次に、エンジンアッセンブリアンバランス測定装置2から入力された各エンジンアッセンブリ20のリア部のアンバランスの量と方向(図5の矢印Aの長さとその方向)、トルクコンバータアンバランス測定装置3から入力された各トルクコンバータ21のアンバランスの量と方向(図5の矢印Bの長さとその方向)及び各組み付けガタ量と方向(図5の矢印Cの長さとその方向)を合算して演算された、各エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22のリア部の合わせアンバランスの方向(図5の矢印Dの方向)と、各エンジンアッセンブリ20のフロント部のアンバランスの方向(図5の矢印Eの方向)とが逆位相になる、エンジンアッセンブリ20とトルクコンバータ21との組み合わせが演算されると共に、該トルクコンバータ21をエンジンアッセンブリ20に組付ける際の組付位相差θ1またはθ2が演算される。
そして、エンジンアッセンブリ20のリア部に、トルクコンバータ21をエンジンアッセンブリ20に対して所定の組付位相差θ1またはθ2で組み付ける。この組み付けの際、エンジンアッセンブリ20のフロント部及びリア部のアンバランスの方向にはそれぞれマーキングが施されていると共に、トルクコンバータ21のアンバランスの方向にもマーキングが施されているので、作業者は、エンジンアッセンブリ20のリア部に、トルクコンバータ21を所定の組付位相差θ1またはθ2に基いて容易に組み付けることが可能になる。
このように、エンジンアッセンブリ20のリア部にトルクコンバータ21が組み付けられたエンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22は、そのフロント部とリア部とのアンバランスが逆位相になってそのアンバランスが調整される。
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、複数個のエンジンアッセンブリ20及び複数個のトルクコンバータ21の中から、特定のエンジンアッセンブリ20及び特定のトルクコンバータ21を選択して、それぞれを組み付けたエンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22は、そのフロント部のアンバランスの方向とリア部のアンバランスの方向とが逆位相になっているので、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22のフロント部のアンバランスとリア部のアンバランスとが打ち消すように作用して、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22のアンバランスが調整される。
しかも、上述したようなエンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22を構成するには、既存のエンジンアッセンブリアンバランス測定装置2及びトルクコンバータアンバランス測定装置3に、係合部測定装置4及び演算処理装置5を新たに加えるだけでの簡易な構成で達成することができるので、設備が大型化せず、設置スペースも不必要となり、実用的である。
なお、本発明の実施の形態では、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22が、そのフロント部のアンバランスの方向とリア部のアンバランスの方向とが逆位相となるように、特定のエンジンアッセンブリ20と特定のトルクコンバータ21とが選択されて組み付けられているが、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体22のフロント部とリア部とのアンバランスの方向とが逆位相になると共に、アンバランスの量も略同一になる特定のエンジンアッセンブリ20と特定のトルクコンバータ21とを選択して組み付ければ、振動をさらに低減させることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る車両の振動低減装置の模式図である。 図2は、エンジンアッセンブリアンバランス測定装置を示す図である。 図3は、トルクコンバータアンバランス測定装置を示す図である。 図4は、エンジンアッセンブリのリア部にトルクコンバータが組み付けられた状態を示す図である。 図5は、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体の各アンバランスの方向と量を示した図である。 図6は、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体の全体像を示した図である。
符号の説明
1 車両の振動低減装置,2 エンジンアッセンブリアンバランス測定装置,3 トルクコンバータアンバランス測定装置,4 係合部測定装置,5 演算処理装置,16 中心孔(係合部),17 センターピース(係合部),20 エンジンアッセンブリ,21 トルクコンバータ,22 エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体

Claims (4)

  1. 複数個のエンジンアッセンブリ及び複数個のトルクコンバータの中から、特定のエンジンアッセンブリと特定のトルクコンバータとを選択して、エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体を組み付ける際、該エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体のフロント部とリア部とのアンバランスが逆位相になるように、前記特定のエンジンアッセンブリと前記特定のトルクコンバータとを選択して、前記エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体を組み付けることを特徴とする車両の振動低減方法。
  2. 複数個のエンジンアッセンブリのフロント部及びリア部のアンバランスの量と方向を測定する工程と、
    複数個のトルクコンバータのアンバランスの量と方向を測定する工程と、
    複数個のエンジンアッセンブリ及び複数個のトルクコンバータのそれぞれの係合部を測定する工程と、
    前記それぞれの係合部の測定結果を基いて、前記各エンジンアッセンブリと前記各トルクコンバータとの各組み付けガタ量を演算する工程と、
    前記各工程の測定結果及び前記ガタ量の演算結果に基いて、前記エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体のフロント部とリア部とのアンバランスの方向が逆位相になるエンジンアッセンブリとトルクコンバータとの組み合わせを演算する工程と、
    前記演算工程での演算結果に基いて、前記特定のエンジンアッセンブリと前記特定のトルクコンバータとを選択して組み付ける工程と、を含むことを特徴とする車両の振動低減方法。
  3. エンジンアッセンブリとトルクコンバータとの組み合わせを演算する前記演算工程は、前記各エンジンアッセンブリのリア部のアンバランスの量と方向、前記各トルクコンバータのアンバランスの量と方向及び前記各組み付けガタの量を合算して演算された前記各エンジンアッセンブリ/トルクコンバータ組付体のリア部の合わせアンバランスの方向と、前記各エンジンアッセンブリのフロント部のアンバランスの方向とが逆位相になる前記エンジンアッセンブリと前記トルクコンバータとの組み合わせを演算する共に、該エンジンアッセンブリとトルクコンバータとの組付位相差を演算することを特徴とする請求項2に記載の車両の振動低減方法。
  4. 複数個のエンジンアッセンブリのフロント部及びリア部のアンバランスの量と方向を測定する前記工程には、各エンジンアッセンブリのフロント部及びリア部に、それぞれのアンバランスの方向を表示する工程を含み、また、
    複数個のトルクコンバータのアンバランスの量と方向を測定する前記工程には、各トルクコンバータに、それぞれのアンバランスの方向を表示する工程を含むことを特徴とする請求項2または3に記載の車両の振動低減方法。
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