JP4734714B2 - 収音再生方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、1つの音場で収音した音を別の音場で再生する収音再生方法およびその装置に関し、両音場の一体感、連続感を高めたものである。
【0002】
【従来の技術】
1つの音場で収音した音を別の音場で再生する収音再生装置として、例えばテレビ会議システムが実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のテレビ会議システムにおいては、収音側での音量と無関係に再生側で再生音量を調整するため、両音場が一体で連続しているような効果を出しにくかった。このため、両音場の人が同じ部屋に居るかのような臨場感に乏しく、多人数で違和感のない自然な音声伝達をするのが難しかった。また、再生音量が最適となるように自分で音量調節しなければならなかった。また、マイクとスピーカ相互の設置条件が予め定まっておらず、その設置条件によっては音量調節に制限を受けたり、ハウリング等の障害が起きやすかった。
この発明は、前記従来の技術における問題点を解決して、音場の一体感、連続感を高めた収音再生方法およびその装置を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明の収音再生方法は、第1の音場に存在する音を収音しこれを第2の音場で再生する方法であって、前記第1の音場に存在する音圧と前記第2の音場で再生される音圧をそれぞれ検出し、両者の音圧が所定の関係となるように前記第2の音場で再生する音圧を調整するようにしたものである。この発明によれば、第1の音場に存在する音を、その音圧に応じた音圧で第2の音場で再生することができ、両音場の一体感、連続感を高めることができる。
【0005】
また、この発明の収音再生方法は、第1の音場に存在する音を該第1の音場の1つの壁面位置にて収音しこれを第2の音場の1つの壁面位置にて再生する方法であって、前記第1の音場で収音される音圧と前記第2の音場で再生される音圧をそれぞれ検出し、両者の音圧が所定の関係となるように前記第2の音場で再生する音圧を調整するものである。この発明によれば、第1の音場に存在する音をその1つの壁面位置にて収音して、その音圧に応じた音圧で第2の音場の1つの壁面位置で再生することができ、両音場の1つの壁面どうしを通じて、両音場の一体感、連続感を高めることができる。
【0006】
また、この発明の収音再生方法は、第1の音場に存在する音を収音しこれを第2の音場で再生し、かつ前記第2の音場に存在する音を収音しこれを前記第1の音場で再生する方法であって、前記第1の音場に存在する音圧と前記第2の音場で再生される音圧をそれぞれ検出し、両者の音圧が所定の関係となるように前記第2の音場で再生する音圧を調整し、かつ前記第2の音場に存在する音圧と前記第1の音場で再生される音圧をそれぞれ検出し、両者の音圧が所定の関係となるように前記第1の音場で再生する音圧を調整するようにしたものである。この発明によれば、第1の音場に存在する音を、その音圧に応じた音圧で第2の音場で再生し、第2の音場に存在する音を、その音圧に応じた音圧で第1の音場で再生することができ、第1、第2の音場の双方で両音場の一体感、連続感を高めることができる。
【0007】
また、この発明の収音再生方法は、第1の音場に存在する音を該第1の音場の1つの壁面位置にて収音しこれを第2の音場の1つの壁面位置にて再生し、かつ前記第2の音場に存在する音を該第2の音場の前記1つの壁面位置にて収音しこれを前記第1の音場の前記1つの壁面位置にて再生する方法であって、前記第1の音場で収音される音圧と前記第2の音場で再生される音圧をそれぞれ検出し、両者の音圧が所定の関係となるように前記第2の音場で再生する音圧を調整し、かつ前記第2の音場で収音される音圧と前記第1の音場で再生される音圧をそれぞれ検出し、両者の音圧が所定の関係となるように前記第1の音場で再生する音圧を調整するものである。この発明によれば、第1の音場に存在する音をその1つの壁面位置にて収音して、その音圧に応じた音圧で第2の音場の1つの壁面位置で再生し、第2の音場に存在する音をその1つの壁面位置にて収音して、その音圧に応じた音圧で第1の音場の1つの壁面位置で再生することができ、両音場の1つの壁面どうしを通じて、両音場の一体感、連続感を高めることができる。
【0008】
なお、双方向伝送の場合、前記第1の音場で再生する音圧の調整と前記第2の音場で再生する音圧の調整を時間をずらして行い、前記第1の音場で再生する音圧を調整する際には、前記第1の音場に存在する音を収音しこれを前記第2の音場で再生する動作を停止させ、前記第2の音場で再生する音圧を調整する際には、前記第2の音場に存在する音を収音しこれを前記第1の音場で再生する動作を停止させることにより、一方の音場で再生された音が再び収音されて他方の音場でさらに再生されて収音を繰り返すことが調整に影響するのを防止することができる。
【0009】
この発明の収音再生装置は、第1の音場の1つの壁面位置に配置され該第1の音場に存在する音を収音する第1のマイクと、該第1のマイクで収音された音を第2の音場に伝送する伝送経路と、前記第2の音場の1つの壁面位置に配置され前記伝送経路を経て伝送される音を再生するスピーカと、前記第2の音場の前記1つの壁面位置に配置され前記スピーカで再生される音を収音する第2のマイクと、前記第1のマイクで収音される音圧を検出する第1の検出手段と、該第1のマイクで収音された音が前記スピーカで再生されて前記第2のマイクで収音される音圧を検出する第2の検出手段と、前記第1、第2の検出手段で検出される音圧が所定の関係となるように前記スピーカで再生される音圧を調整する調整手段とを具備してなるものである。この発明によれば、第1の音場に存在する音をその1つの壁面位置にて収音して、その音圧に応じた音圧で第2の音場の1つの壁面位置で再生することができ、両音場の1つの壁面どうしを通じて、両音場の一体感、連続感を高めることができる。
【0010】
また、この発明の収音再生装置は、上記収音再生装置を前記第1、第2の音場間に複数系統用意し、各系統は前記第2のマイクと前記スピーカを相互に近接した位置に配置し、かつ前記第1の音場における各系統の第1のマイクの配列に対応して前記第2の音場における各系統の第2のマイクおよびスピーカの配列を設定してなるものである。この場合、例えば前記第1の音場において前記複数系統の第1のマイクを線状または面状に配列し、前記第2の音場において前記複数系統の第2のマイクおよびスピーカを線状または面状に配列することができる。また、例えば前記第1の音場と前記第2の音場をガラス、樹脂等の透明板状部材による窓で仕切り、前記第2の音場側で前記各系統の第2のマイクおよびスピーカを該窓の上辺もしくは下辺または上辺および下辺に沿って線状に配列し、前記第1の音場側で前記各系統の第1のマイクを該窓の上辺もしくは下辺または上辺および下辺に沿って線状に配列することができる。また、前記調整手段は、例えば、前記第1または第2の検出手段で検出される音圧を、前記第2の音場の前記1つの壁面の面積を前記系統数で除した値に応じて補正した値が、前記第2または第1の検出手段で検出される音圧に等しくなるように前記スピーカで再生される音圧を調整するものとすることができる。
【0011】
なお、スピーカとマイクの配設構造は、例えば前記スピーカをスピーカボックスに配設し、該スピーカと組み合わされる前記第2のマイクを該スピーカに隣接する位置で該スピーカとほぼ平行な方向に向けて該スピーカボックスに配設するものとすることができる。また、前記第1のマイクで収音された音が利得1で前記伝送経路を経て前記第2の音場に伝送される場合には、前記第1の検出手段は該伝送経路を経て前記第2の音場に伝送された信号から音圧を検出することができる。
【0012】
また、この発明の収音再生装置は、第1の音場の1つの壁面位置に配置され該第1の音場に存在する音を収音する第1のマイクと、該第1のマイクで収音された音を第2の音場に伝送する第1の伝送経路と、前記第2の音場の1つの壁面位置に配置され前記第1の伝送経路を経て伝送される音を再生する第2のスピーカと、前記第2の音場の前記1つの壁面位置に配置され該第2の音場に存在する音を収音する第2のマイクと、該第2のマイクで収音された音を前記第1の音場に伝送する第2の伝送経路と、前記第1の音場の前記1つの壁面位置に配置され前記第2の伝送経路を経て伝送される音を再生する第1のスピーカと、前記第1のマイクで収音された前記第1の音場に存在する音圧を検出する第1の検出手段と、前記第1のマイクで収音された前記第1の音場に存在する音が前記第2のスピーカで再生されてさらに前記第2のマイクで収音される音圧を検出する第2の検出手段と、前記第1、第2の検出手段で検出される音圧が所定の関係となるように前記第2のスピーカで再生される音圧を調整する第2の調整手段と、前記第2のマイクで収音された前記第2の音場に存在する音圧を検出する第3の検出手段と、該第2のマイクで収音された前記第2の音場に存在する音が前記第1のスピーカで再生されてさらに前記第1のマイクで収音される音圧を検出する第4の検出手段と、前記第3、第4の検出手段で検出される音圧が所定の関係となるように前記第1のスピーカで再生される音圧を調整する第1の調整手段とを具備してなるものである。この発明によれば、第1の音場に存在する音をその1つの壁面位置にて収音して、その音圧に応じた音圧で第2の音場の1つの壁面位置で再生し、第2の音場に存在する音をその1つの壁面位置にて収音して、その音圧に応じた音圧で第1の音場の1つの壁面位置で再生することができ、両音場の1つの壁面どうしを通じて、両音場の一体感、連続感を高めることができる。
【0013】
また、この発明の収音再生装置は、上記収音再生装置を前記第1、第2の音場間に複数系統用意し、各系統は前記第1のマイクと前記第1のスピーカを相互に近接した位置に配置し、前記第2のマイクと前記第2のスピーカを相互に近接した位置に配置し、かつ前記第1の音場における各系統の第1のマイクおよび第1のスピーカの配列と左右対称に前記第2の音場における各系統の第2のマイクおよび第2のスピーカの配列を設定してなるものである。この場合、例えば前記第1、第2の音場において、前記複数系統のマイクおよびスピーカを線状または面状に配列することができる。マイクおよびスピーカを面状に配列した場合には、該面全体で両音場の音圧を一致させることが可能となり、両音場を連続的に結合することができ、両音場全体の広い領域で多数の人が違和感のない自然な音声伝達をすることができる。
【0014】
また、この発明の収音再生装置は、例えば前記第1、第2の音場において、前記複数系統のマイクおよびスピーカの配列のほぼ中央にテレビカメラを配置し、これらマイク、スピーカおよびテレビカメラの配列の前面に音響透過性のスクリーンを配置し、該スクリーンには前記テレビカメラの位置に窓部を形成し、該スクリーンの前方上方または前方下方には該スクリーンに映像を投影するビデオプロジェクタを配置し、第1の音場のテレビカメラで撮影した前記スクリーンの前方正面の映像を伝送経路を介して第2の音場に伝送して前記ビデオプロジェクタで該第2の音場のスクリーンに投影し、第2の音場のテレビカメラで撮影した前記スクリーンの前方正面の映像を伝送経路を介して第1の音場に伝送して前記ビデオプロジェクタで該第1の音場のスクリーンに投影することができる。
【0015】
また、前記第2の調整手段は、例えば、前記第1または第2の検出手段で検出される音圧を、前記第2の音場の前記1つの壁面の面積を前記系統数で除した値に応じて補正した値が、前記第2または第1の検出手段で検出される音圧に等しくなるように前記第2のスピーカで再生される音圧を調整し、前記第1の調整手段は、例えば、前記第2または第1の検出手段で検出される音圧を、前記第1の音場の前記1つの壁面の面積を前記系統数で除した値に応じて補正した値が、前記第1または第2の検出手段で検出される音圧に等しくなるように前記第1のスピーカで再生される音圧を調整するものとすることができる。
【0016】
なお、スピーカとマイクの設置構造は、例えば前記第1のスピーカをスピーカボックスに配設し、該第1のスピーカと組み合わされる前記第1のマイクを該第1のスピーカに隣接する位置で該第1のスピーカとほぼ平行な方向に向けて該スピーカボックスに配設し、前記第2のスピーカをスピーカボックスに配設し、該第2のスピーカと組み合わされる前記第2のマイクを該第2のスピーカに隣接する位置で該第2のスピーカとほぼ平行な方向に向けて該スピーカボックスに配設するものとすることができる。これによれば、スピーカとこれに組み合わされるマイクがスピーカボックスで一体化して配設されているため、エコー経路が変化しにくく、ハウリングに対して安定性を保つことができる。また、前記第1のマイクで収音された音が利得1で前記第1の伝送経路を経て前記第2の音場に伝送され、前記第2のマイクで収音された音が利得1で前記第2の伝送経路を経て前記第1の音場に伝送される場合には、前記第1の検出手段が前記第1の伝送経路を経て前記第2の音場に伝送された信号から前記第1の音場に存在する音圧を検出し、前記第3の検出手段が前記第2の伝送経路を経て前記第1の音場に伝送された信号から前記第2の音場に存在する音圧を検出することができる。また、前記第1のマイクで収音された音声信号の中から前記第1のスピーカで再生された音声成分を除去する第1のエコーキャンセラと、前記第2のマイクで収音された音声信号の中から前記第2のスピーカで再生された音声成分を除去する第2のエコーキャンセラとをさらに具備することができる。
【0017】
また、マイクおよびスピーカが配置された音場において、該マイクおよびスピーカの周囲または前面に吸音材を配置することにより、該音場において話者の声が話者側に跳ね返るのを抑制することができ、壁の存在を感じさせなくすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明の形態を以下説明する。
(実施の形態1…1系統双方向伝送の例)
この発明を2つの音場間での1系統双方向伝送用に構成した実施の形態を図1に示す。音場10内の1つの壁面11にはマイク13とスピーカ14が配設されている。音場12内の1つの壁面15にはマイク16とスピーカ18が配設されている。マイク13,16は例えば無指向性の同一製品が用いられ、ヘッドアンプ30,38も同一製品が用いられている。音場10,12の形状および容積は任意で、壁面11,15の形状および面積は等しくまたはほぼ等しく設定されている。また、壁面11におけるマイク13とスピーカ14相互の位置関係と、壁面15におけるマイク16とスピーカ18相互の位置関係とは等しくまたはほぼ等しく設定されている。また、回路部20,22は同一に構成されている。回路部20,22は、エコーキャンセラ63,65、通信装置24,26および伝送経路28を介して相互に接続され、音場10,12間で双方向に音声信号の伝送を行うことができる。伝送経路28は、アナログ電話回線、ディジタル電話回線、無線電話回線、光ファイバー等の有線または無線の各種伝送経路で構成することができ、通信装置24には使用する伝送経路の種類に適合したものを使用する。
【0019】
音場10内には、その中に居る人の会話等の音が存在し、その音はマイク13で収音される。マイク13から出力される音声信号はヘッドアンプ30で増幅され、エコーキャンセラ63でエコーキャンセル処理をされて、通信装置24を介して伝送経路28に送出される。伝送経路28に送出された音声信号は音場12側へ送られ、通信装置26で受信され、調整手段34で利得が調整され、パワーアンプ36で増幅されてスピーカ18から再生される。
【0020】
音場12内には、その中に居る人の会話等の音が存在し、その音はマイク16で収音される。マイク16から出力される音声信号はヘッドアンプ38で増幅され、エコーキャンセラ65でエコーキャンセル処理をされて、通信装置26を介して伝送経路28に送出される。伝送経路28に送出された音声信号は音場10側へ送られ、通信装置24で受信され、調整手段42で利得が調整され、パワーアンプ44で増幅されてスピーカ14から再生される。このようにして音場10,12内に居る人は相互に相手方の音場内の音を聴くことができ、双方向の音声伝送が実現される。
【0021】
図1の例では、音場10のヘッドアンプ30の出力信号は利得1のまま(つまり増幅も減衰もなく)音場12の回路部22に伝送され、音場12のヘッドアンプ38の出力信号は利得1のまま(つまり増幅も減衰もなく)音場10の回路部20に伝送されるものとする。このような利得1での伝送は、例えば通信装置24,26にCODEC(Coder/Decoder)等を組み込み、送信側でアナログ音声信号をディジタル信号に変換して伝送し、受信側でディジタル信号をアナログ音声信号に変換することにより実現される。
【0022】
調整手段42は、音場12内に存在する音(スピーカ18から再生された音を除く。)によるマイク16上の音圧と、この音をマイク16で収音して音場10のスピーカ14で再生した音圧が所定の関係となるように、該スピーカ14で再生する音声信号のレベルを調整するものである。また、調整手段34は、音場10内に存在する音(スピーカ14から再生された音を除く。)によるマイク13上の音圧と、この音をマイク13で収音して音場12のスピーカ18で再生した音圧が所定の関係となるように、該スピーカ18で再生する音声信号のレベルを調整するものである。所定の関係とは、例えば、(a)音場12の壁面15全体で受ける原音場の音響パワー(壁面15上の音の強さに壁面15の面積を乗じたもの)と音場10の壁面11からスピーカ14の再生によって放射する再生音場の音響パワー(スピーカ14から放射される音響パワー)とを等しくし、かつ、(b)音場10の壁面11全体で受ける原音場の音響パワー(壁面11上の音の強さに壁面11の面積を乗じたもの)と音場12の壁面15からスピーカ18の再生によって放射する再生音場の音響パワー(スピーカ18から放射される音響パワー)とを等しくすることである。上記(a)を実現するためには、マイク16で検出される原音場12の音圧は壁面15の1平方メートル当たりの音の圧力であるのに対し、マイク16で収音された音を再生するスピーカ14はそれ1台で壁面11全体の面積を受け持つので、スピーカ14から放射する音響パワーによってマイク13で検出される音圧が、マイク16で検出される音圧に壁面15の面積に相当する比例常数を乗じた値となるように、スピーカ14で再生する音声信号のレベルを調整する。同様に、上記(b)を実現するためには、マイク13で検出される原音場10の音圧は壁面11の1平方メートル当たりの音の圧力であるのに対し、マイク13で収音された音を再生するスピーカ18はそれ1台で壁面15全体の面積を受け持つので、スピーカ18から放射する音響パワーによってマイク16で検出される音圧が、マイク13で検出される音圧に壁面11の面積に相当する比例常数を乗じた値となるように、スピーカ18で再生する音声信号のレベルを調整する。このようにスピーカ14,18で再生する音声信号のレベルを調整することにより、音場10,12が空間的に連続した状態が擬似的に得られ、両音場10,12の一体感が得られる。その結果、両音場10,12に居る人どうしは、両音場10,12がつながった1つの音場に居る感じで会話を行うことができる。
【0023】
調整手段42,34の調整操作について説明する。なお、この調整操作は、例えば本装置を音場10,12に据え付けた後の試運転の段落で行うことができる。あるいは使用を開始した後も、部屋のレイアウトを変更するなどした時点で、必要に応じて調整し直すことができる。あるいは、本番の使用に先立ち調整を行うことができる。調整手段42,34の調整は片側ずつ行われる。すなわち、音場10の調整手段42について調整を行うときは、音場10のマイク13で収音した信号を音場12のスピーカ18で再生する動作を停止し、音場12内で適宜の発音源からテスト音を発生する。このテスト音は、壁面15から離れた位置から発して、壁面15全体に均等な音圧が加わるようにする。このテスト音はマイク16で収音され、音場10のスピーカ14で再生され、さらにマイク13で収音される。調整手段42の調整が終了したら、続いて調整手段34の調整を同様の方法で行う。すなわち、音場12の調整手段34について調整を行うときは、音場12のマイク16で収音した信号を音場10のスピーカ14で再生する動作を停止し、音場10内で適宜の発音源からテスト音を発生する。このテスト音は、壁面11から離れた位置から発して、壁面11全体に均等な音圧が加わるようにする。このテスト音はマイク13で収音され、音場12のスピーカ14で再生され、さらにマイク16で収音される。
【0024】
調整手段42の調整操作について説明する。自動利得調整手段52の利得は当初1または任意の値に設定される。音圧検出手段46は、音場10に送られてきたマイク16のテスト音収音信号の信号レベル(音圧)を検出する。スピーカ14で再生された音はマイク13で収音され、ヘッドアンプ30を介して利得補正手段31に供給される。利得補正手段31は、該収音信号に、面積入力手段33およびスピーカ・マイク間利得補正量入力手段35の入力値に応じた利得を付与する。面積入力手段33は壁面11の面積値を入力する。スピーカ・マイク間利得補正量入力手段35は、スピーカ14の再生音を収音したマイク13の収音信号のレベルが、該スピーカ14の再生音の音圧(スピーカ14から放射された波面が1平方メートルの面積に広がった位置で計測される音圧)に相当する信号レベルとなるように、マイク13の収音信号に付与する利得補正量を入力する。これら面積値および利得補正量は、壁面11の面積および該壁面11におけるマイク13およびスピーカ14の配置が決まれば、固定値として入力できる。利得補正手段31は、面積入力手段33で入力される面積値をSa(平方メートル)、スピーカ・マイク間利得補正量入力手段35で入力される利得補正量をGaとすると、マイク13の収音信号に対しGa/Saの利得を付与する。音圧検出手段48は、利得補正手段31から出力される収音信号の信号のレベル(音圧)を検出する。調整手段42は、音圧差検出手段50で両音圧検出手段46,48の検出信号のレベル差(音圧差)を検出し、該差が最小となるように自動利得調整手段52の利得を自動調整する。自動調整が終了したら、自動利得調整手段52の利得はその値に固定される。この調整操作時の状態を図2(a)に示す。マイク16で収音される原音場の音圧をPa、マイク16の収音信号をスピーカ14で再生してマイク13で収音される音圧をPa’とすると、自動利得調整手段52はPa=(Ga・Pa’)/Saとなる利得に自動調整される。
【0025】
次に、調整手段34の調整操作について説明する。自動利得調整手段60の利得は当初1または任意の値に設定される。音圧検出手段54は、音場12に送られてきたマイク13のテスト音収音信号の信号レベル(音圧)を検出する。スピーカ18で再生された音はマイク16で収音され、ヘッドアンプ38を介して利得補正手段39に供給される。利得補正手段39は、該収音信号に、面積入力手段41およびスピーカ・マイク間利得補正量入力手段43の入力値に応じた利得を付与する。面積入力手段41は壁面15の面積値を入力する。スピーカ・マイク間利得補正量入力手段43は、スピーカ18の再生音を収音したマイク16の収音信号のレベルが、該スピーカ18の再生音の音圧(スピーカ18から放射された波面が1平方メートルの面積に広がった位置で計測される音圧)に相当する信号レベルとなるように、マイク16の収音信号に付与する利得補正量を入力する。これら面積値および利得補正量は、壁面15の面積および該壁面15におけるマイク16およびスピーカ18の配置が決まれば、固定値として入力できる。利得補正手段39は、面積入力手段41で入力される面積値をSb(平方メートル)(図1の例では、Sa=Sb)、スピーカ・マイク間利得補正量入力手段41で入力される利得補正量をGb(図1の例では、Ga=Gb)とすると、マイク16の収音信号に対しGb/Sbの利得を付与する。音圧検出手段56は、利得補正手段39から出力される収音信号の信号のレベル(音圧)を検出する。調整手段34は、音圧差検出手段58で両音圧検出手段54,56の検出信号のレベル差(音圧差)を検出し、該差が最小となるように自動利得調整手段60の利得を自動調整する。自動調整が終了したら、自動利得調整手段60の利得はその値に固定される。この調整操作時の状態を図2(b)に示す。マイク13で収音される原音場の音圧をPb、マイク13の収音信号をスピーカ18で再生してマイク16で収音される音圧をPb’とすると、自動利得調整手段60はPb=(Gb・Pb’)/Sbとなる利得に自動調整される。
【0026】
なお、図1では調整手段34,42の利得調整に相手側の音場から伝送されるテスト信号を用いるようにしたが、ヘッドアンプ30,38の出力が利得1で相手側の音場12,10の回路部22,20に伝送される場合には、音場10,12ごとに独自にテスト信号を発生させて利得調整を行うこともできる。すなわち音場10については調整手段42の入力側の信号路にテスト信号を供給し、これをスピーカ14から再生し、マイク13で収音し、そのとき音圧検出手段46で検出される信号レベルと音圧検出手段48で検出される信号レベルの差を音圧差検出手段50で検出し、その差が最小となるように自動利得調整手段52の利得を調整する。また、音場12については調整手段34の入力側の信号路にテスト信号を供給し、これをスピーカ18から再生し、マイク16で収音し、そのとき音圧検出手段54で検出される信号レベルと音圧検出手段56で検出される信号レベルの差を音圧差検出手段58で検出し、その差が最小となるように自動利得調整手段60の利得を調整する。このように音場10,12で独自に利得調整しても、ヘッドアンプ30,38の出力が利得1で相手側の音場12,10の回路部22,20に伝送されるので、結果的に音場12内に存在する音圧と、この音をマイク16で収音して音場10のスピーカ14で再生した音圧が前記所定の関係となり、また音場10内に存在する音圧と、この音をマイク13で収音して音場12のスピーカ18で再生した音圧が前記所定の関係となる。また、伝送経路28は音場10から音場12へ行く方向と、音場12から音場10へ行く方向とで必ずしも別々の経路にする必要はなく、共通の信号路を時分割で使用することもできる。また、上記の説明では、音場10のヘッドアンプ30の出力信号は利得1のまま音場12の回路部22に伝送され、音場12のヘッドアンプ38の出力信号は利得1のまま音場10の回路部20に伝送されるものとしたが、利得1以外で伝送される場合は、その利得(gとする)分を利得補正手段31,39に付加して、利得補正手段31,39の利得をそれぞれ(g・Ga)/Sa,(g・Gb)/Sbとすればよい。あるいは、利得補正手段31,39に利得gを付加するのに代えて、音圧検出手段46,54の入力信号に利得1/gを付加することもできる。
【0027】
音場10のエコーキャンセラ63は、双方向伝送の際に、音場12側から送られてきた音声がスピーカ14から再生され、マイク13で収音されて、再び音場12側に戻されてスピーカ18から再生され、これが繰り返されることにより発生するエコーを防止するためのもので、マイク13で収音された音声のうち、音場12側から送られてスピーカ14から再生される音声成分の主に直接音(スピーカ14からマイク13に直接到達する音)および初期反射音(スピーカ14から発して壁面で反射されてマイク13に到達する音のうち初期部分の音)を打ち消す働きをするものである。エコーキャンセラ63は打ち消し信号生成手段62とミキサ32で構成される。打ち消し信号生成手段62には、その入力側の信号路から調整手段42,パワーアンプ44、スピーカ14、空間、マイク13、ヘッドアンプ30を経てミキサ32の入力端に至る信号路の伝達関数(主に直接音および初期反射音のインパルス応答)に相当するフィルタが構成されており、音場12側のマイク16で収音されて音場10側に伝送されてきた音声信号について該フィルタで畳み込み演算して、打ち消し信号を作成する。ミキサ32は、マイク13の収音信号から該打ち消し信号を引き算して、マイク13の収音信号に含まれる音場12側からの信号成分を打ち消す。
【0028】
音場12のエコーキャンセラ65は、双方向伝送の際に、音場10側から送られてきた音声がスピーカ18から再生され、マイク16で収音されて、再び音場10側に戻されてスピーカ14から再生され、これが繰り返されることにより発生するエコーを防止するためのもので、マイク16で収音された音声のうち、音場10側から送られてスピーカ18から再生される音声成分の主に直接音(スピーカ18からマイク16に直接到達する音)および初期反射音(スピーカ18から発して壁面で反射されてマイク16に到達する音のうち初期部分の音)を打ち消す働きをするものである。エコーキャンセラ63は打ち消し信号生成手段64とミキサ40で構成される。打ち消し信号生成手段64には、その入力側の信号路から調整手段34,パワーアンプ36、スピーカ18、空間、マイク16、ヘッドアンプ38を経てミキサ40の入力端に至る信号路の伝達関数(主に直接音および初期反射音のインパルス応答)に相当するフィルタが構成されており、音場10側のマイク13で収音されて音場12側に伝送されてきた音声信号について該フィルタで畳み込み演算して、打ち消し信号を作成する。ミキサ40は、マイク16の収音信号から該打ち消し信号を引き算して、マイク16の収音信号に含まれる音場10側からの信号成分を打ち消す。
【0029】
打ち消し信号生成手段62に設定するフィルタ特性は、例えばその入力側の信号路にインパルス信号を入力し、それをスピーカ14から再生してマイク13で収音し、ミキサ32の入力端でその応答を計測することにより、該応答に対応する特性として求まる。インパルス応答の計測は調整手段42の調整が完了した状態で行う。また、打ち消し信号生成手段64に設定するフィルタ特性は、例えばその入力側の信号路にインパルス信号を入力し、それをスピーカ18から再生してマイク16で収音し、ミキサ40の入力端でその応答を計測することにより、該応答に対応する特性として求まる。インパルス応答の計測は調整手段34の調整が完了した状態で行う。打ち消し信号生成手段62,64のフィルタ特性は、例えば本装置を音場10,12に据え付けた後の試運転の段落でインパルス応答を測定して、設定することができる。あるいは使用を開始した後も、部屋のレイアウトを変更するなどした時点で、必要に応じてインパルス応答を測定して設定変更することができる。あるいは、本番の使用に先立ち、インパルス応答を測定して設定変更することができる。調整手段34,42の調整および打ち消し信号生成手段62,64のフィルタ特性の設定が終了したら、本番の使用を開始することができる。
【0030】
スピーカ14とマイク13およびスピーカ18とマイク16はそれぞれ1つのスピーカボックスに一体に組み込むことができる。このようにすると、マイクとスピーカ相互の設置条件が予め定まるため、施工が容易であるほか、ハウリング等の障害が起きにくくすることができる。スピーカ14(18)とマイク13(16)をスピーカボックスに一体に組み込んだ構成例を図3に示す。スピーカボックス66の前面には、スピーカ14(18)とマイク13(16)が相互に隣接した位置で軸を水平方向に向けて相互に平行に配設されている。スピーカ14(18)とマイク13(16)の背後および前方には吸音材68が充填され、前面に音響透過性のネット70が被せられている。スピーカ14(18)とマイク13(16)をスピーカボックスに一体に組み込んだ別の構成例を図4に示す。スピーカボックス72の前面には、スピーカ14(18)とマイク13(16)が配設されている。マイク13(16)は支持材74を介してスピーカボックス72に支持されている。マイク13(16)の周囲およびスピーカ14(18)の背後には吸音材76が充填されている。前面には音響透過性のネット78が被せられている。図3の構造によれば前面全体に吸音材68が充填されているので、高度な吸音効果が得られる。また、図4の構造によれば、スピーカ14(18)およびマイク13(16)が吸音材で覆われていないので、高音域の減衰が少ない周波数特性が得られる。なお、音響透過性のネット70,78に代えて音響透過性のスクリーンを被せて、ビデオプロジェクタにより映像を投影することもできる。
【0031】
(実施の形態2…1系統1方向伝送の例)
この発明を2つの音場間での1系統1方向伝送用に構成した実施の形態を図5に示す。音場80内の1つの壁面83にはマイク81が配設されている。音場82内の1つの壁面85にはマイク96とスピーカ94が配設されている。マイク81の収音信号はヘッドアンプ84を介して送信装置87から送信され、伝送経路86を介して音場82の受信装置90に受信される。受信された信号は回路部92に入力される。回路部92は、前記図1の回路部20(22)と同様に構成されている。回路部92にはスピーカ94およびマイク96が接続されている。スピーカ94およびマイク96は前記図3、図4に示すように、スピーカボックスに一体に組み込むことができる。マイク81,96およびヘッドアンプ84,98にはそれぞれ同一製品が用いられている。音場80のヘッドアンプ84の出力は、送受信装置87,90にCODEC等を使用することにより、利得1で音場82の回路部92に伝送される。
【0032】
調整手段101は、音場80内に存在する音によるマイク81上の音圧と、この音をマイク81で収音して音場82のスピーカ94で再生した音圧が所定の関係となるように、該スピーカ94で再生する音声信号のレベルを調整するものである。所定の関係とは、例えば、音場80の壁面83全体で受ける原音場の音響パワー(壁面83上の音の強さに壁面83の面積を乗じたもの)と音場82の壁面85からスピーカ94の再生によって放射する再生音場の音響パワー(スピーカ94から放射される音響パワー)とを等しくすることである。これを実現するためには、マイク81で検出される原音場80の音圧は壁面83の1平方メートル当たりの音の圧力であるのに対し、マイク81で収音された音を再生するスピーカ94はそれ1台で壁面85全体の面積を受け持つので、スピーカ94から放射する音響パワーによってマイク96で検出される音圧が、マイク81で検出される音圧に壁面83の面積に相当する比例常数を乗じた値となるように、スピーカ94で再生する音声信号のレベルを調整する。この調整は、本装置を音場80,82に据え付けた後の試運転の段落で行うことができる。あるいは使用を開始した後も、部屋のレイアウトを変更するなどした時点で、必要に応じて調整し直すことができる。あるいは、本番の使用に先立ち調整することができる。
【0033】
調整手段101の調整操作について説明する。調整は例えば音場80内で適宜の発音源からテスト音を発生して行われる。このテスト音は、壁面83から離れた位置から発して、壁面83全体に均等な音圧が加わるようにする。このテスト音はマイク81で収音され、音場82に伝送され、調整手段101およびパワーアンプ111を介してスピーカ94から再生され、マイク96で収音される。音圧検出手段103は、音場82に送られてきたマイク81の収音信号の信号レベル(音圧)を検出する。スピーカ94で再生された音はマイク96で収音され、ヘッドアンプ98を介して利得補正手段102に供給される。利得補正手段102は、該収音信号に、面積入力手段104およびスピーカ・マイク間利得補正量入力手段106の入力値に応じた利得を付与する。面積入力手段104は壁面85の面積値を入力する。スピーカ・マイク間利得補正量入力手段106は、スピーカ94の再生音を収音したマイク96の収音信号のレベルが、該スピーカ94の再生音の音圧(スピーカ94から放射された波面が1平方メートルの面積に広がった位置で計測される音圧)に相当する信号レベルとなるように、マイク96の収音信号に付与する利得補正量を入力する。これら面積値および利得補正量は、マイク96およびスピーカ94を配置する壁面85および該壁面85におけるマイク96およびスピーカ94の配置が決まれば、固定値として入力できる。利得補正手段102は、面積入力手段104で入力される面積値をS(平方メートル)、スピーカ・マイク間利得補正量入力手段106で入力される利得補正量をGとすると、マイク96の収音信号に対しG/Sの利得を付与する。音圧検出手段105は、利得補正手段102から出力される収音信号の信号のレベル(音圧)を検出する。調整手段101は、音圧差検出手段107で両音圧検出手段103,105の検出信号のレベル差(音圧差)を検出し、該差が最小となるように自動利得調整手段109の利得を自動調整する。自動調整が終了したら、自動利得調整手段109の利得はその値に固定される。
【0034】
調整手段101の調整が終了したら、本番の使用を開始することができる。図5の構成によれば、壁面85全体で平均すると、壁面85から放射される音の音圧(面積1平方メートルあたりの値)は、マイク81で検出される音圧と等しくなり、音場83,85が空間的に連続した状態が擬似的に得られ、両音場83,85の一体感が得られる。したがって、音場82内に居る人はあたかも両音場80,82がつながった1つの音場に居る感じを味わうことができる。
【0035】
なお、図5の例では、ヘッドアンプ84の出力が利得1で相手側の音場82の回路部92に伝送されるものとして設計されているので、調整手段101の利得調整は相手側の音場から伝送されるテスト信号を用いることなく音場82内でテスト信号を発生させて行うこともできる。すなわち調整手段101の入力側の信号路にテスト信号を供給し、これをスピーカ94から再生し、マイク96で収音し、そのとき音圧検出手段103で検出される信号レベルと音圧検出手段105で検出される信号レベルの差を音圧差検出手段107で検出し、該差が最小となるように自動利得調整手段109の利得を調整する。
【0036】
また、図1、図5の例では、利得補正手段31,39,102を音圧検出手段48,56,105側に配置したが、これに代えて、その利得補正量の逆数値を付与する利得補正手段を音圧検出手段46,54,103側に配置することもできる。また、図1、図5の例では、一方の音場で収音し伝送経路を経て他方の音場に伝送されてきた信号からその音圧を検出したが、これに代えて一方の音場で収音信号から音圧を検出し、その検出結果を伝送経路を介して他方の音場に伝送することもできる。これは、アナログ信号のまま伝送する場合のように一方の音場で収音した信号が利得1以外で(すなわち増幅または減衰されて)他方の音場に伝送される場合すなわち当該他方の音場に伝送されてきた信号からは元の音場での音圧がわからない場合に特に効果的である。また、図1、図5の例では、音場10,12間(80,82間)の距離が接近している場合には、通信装置24,26(送受信装置87,90)を省いて、両音場10,12(80,82)どうしを有線の伝送経路28,86で直接接続することもできる。
【0037】
(実施の形態3…複数系統双方向伝送の例)
この発明を2つの音場間での複数系統双方向伝送用に構成して、テレビ会議システムを構成した場合の実施の形態を説明する。図6は両音場113,115内の配置の概要を示す。また、両音場113,115内をスピーカボックス117,119の配列の正面から見た様子を図7に示す。音場113,115の形状および容積は任意で、1つの壁面114,116の形状および面積は等しくまたはほぼ等しく設定されている。音場113,115の1つの壁面114,116のほぼ全面には、例えば前記図3あるいは図4と同様にスピーカ137,139とマイク141,143を一体に組み込んだ同一構成のスピーカボックス117,119が、それぞれ前面を音場113,115内に向けて、縦横複数列ずつの枡目状にほぼすき間なく配列されている。マイク141,143は同一製品で構成され、他の系統のスピーカから発せられた再生音を直接収音するのをできるだけ防止するために、単一指向性(前方に指向性を持つ特性)または双指向性(前方および後方に指向性を持つ特性)のマイクを使用するのが望ましい。スピーカボックス117,119の配列の前面には、音響透過性のスクリーン121,123が設置されている。音場113,115の天井(または床)には、音響透過性のスクリーン121,123に映像を投影するビデオプロジェクタ125,127が設置されている。スピーカボックス117,119の配列の中央にはテレビカメラ129,131が正面(スピーカボックス117,119の配列の前方)を向けて配置されている。スクリーン121,123にはテレビカメラ129,131の位置に窓部133,135が形成され、テレビカメラ129,131が該窓部133,135を通して音場113,115内を撮影する。音場113の各スピーカボックス117と音場115の各スピーカボックス119とは、各音場113,115内から該スピーカボックス117,119の配列を正面から見て、上下方向に同じ位置で左右方向に対称位置にあるものどうしが組み合わせられて、それぞれ独立した系統を構成する。各系統は例えば前記図1のように構成され、音場113のマイク141で収音した音はその系統の音場115のスピーカ139で再生され、音場115のマイク143で収音した音はその系統の音場113のスピーカ137で再生される。また、音場113のテレビカメラ129で撮影した正面の映像は、音場115のビデオプロジェクタ127からスクリーン123に投影され、音場115のテレビカメラ131で撮影した正面の映像は、音場113のビデオプロジェクタ125からスクリーン121に投影される。両音場113,115内の人は、それぞれスクリーン121,123の正面を向くことにより、スクリーン121,123に投影される相手側と向き合った状態となり、両音場113,115がつながった1つの音場に居る感じでテレビ会議を行うことができる。
【0038】
各系統の構成を説明する。ここでは、スピーカボックス117,119の配列が、図7に示すように横方向にm個、縦方向にn個で構成されているものとし、個々のスピーカボックス117,119の座標位置を、音場113については(x、y)(但し、xは左から右に1,2,…,m、yは上から下に1,2,…,n)で表し、音場115については(x’,y’)(但し、x’は右から左に1’,2’,…,m’、y’は上から下に1’,2’,…,n’)で表すものとする。xとx’は左右対称位置である。
【0039】
各系統の構成例を図8に示す。音声信号については、音場113側のスピーカボックス117と音場115側のスピーカボックス119とは、(x、y)番地のものと(x’,y’)番地のものどうし(つまり、上下方向に同じ位置で、左右方向に対称位置のものどうし)が組み合わされて1つに系統を構成する。各系統は相互に独立している。1つの系統は、スピーカボックス117、回路部145、通信装置147、伝送経路149、通信装置151、回路部153、スピーカボックス119で構成される。通信装置147,151および伝送経路149は系統ごとに独立したものあるいは複数系統で共用し時分割で使用するものとすることができる。回路部145,153は例えば前記図1の回路部20,22と同様に構成される。音場113の1つの系統のマイク141で収音された音は、その系統の回路部145、エコーキャンセラ146、通信装置147、伝送経路149、通信装置151、エコーキャンセラ152、回路部153を介して音場115のその系統のスピーカ139から再生され、音場115のその系統のマイク143で収音された音はその系統の回路部153、エコーキャンセラ152、通信装置151、伝送経路149、通信装置147、エコーキャンセラ146、回路部145を介して音場113のその系統のスピーカ137から再生されて、系統ごとに双方向伝送が実現される。映像信号については、音場13のテレビカメラ129で撮影された映像が通信装置147、伝送経路155、通信装置151を介して音場115のビデオプロジェクタ127からスクリーン123に投影され、音場115のテレビカメラ131で撮影された映像が通信装置151、伝送経路155、通信装置147を介して音場113のビデオプロジェクタ125からスクリーン121に投影される。
【0040】
回路部145,153の調整手段(図1の調整手段42,34)における利得調整は、前記実施の形態1で説明したのと同様の手法により、系統ごとに独立して(つまり、1つの系統について利得調整を行うときは、他の系統の動作を休止して)行う。この調整の際に、面積入力手段(図1の面積入力手段33,41)は、1つの系統の受持面積を入力する。この受持面積は、壁面114(116)の面積(平方メートル)を系統数で除した値とすることができる。あるいは、図7のようにスピーカボックス117(119)が壁面114(116)にほぼすき間なく配列されている場合には、簡易的に1つのスピーカボックス117(119)の前面の面積を受持面積とすることもできる。面積入力手段による受持面積値の入力は、手動入力のほか、自動で計測して入力することもできる。
【0041】
受持面積値を自動計測して面積入力手段に入力する手法の具体例を説明する。図9は、受持面積値を自動計測して面積入力手段に入力する装置の構成例を示す。この装置は、音場113,115ごとに設けられ、音場113,115ごとに受持面積値が自動計測され、面積入力手段に入力される。この装置は、信号発生器154からテスト信号を発生し、パワーアンプ156を介して音場113(115)内の1つのスピーカボックス117(119)−0のスピーカ137(139)−0から再生する。再生された音は、各系統のマイク141(143)で収音される。テスト信号を再生した系統のマイク141(143)−0の収音信号S1、テスト信号を再生した系統の上または下に隣接する系統のマイク141(143)−1の収音信号S2、テスト信号を再生した系統の左または右に隣接する系統のマイク141(143)−2の収音信号S3は、ヘッドアンプ158,160,162を介して時間差検出手段164に入力される。時間差検出手段164は、収音信号S1に対する収音信号S1,S2の時間差をそれぞれ検出する。テスト信号としてインパルス信号を使用する場合は、時間差検出手段164は収音信号S1の立ち上がりに対する収音信号S2,S3の時間差をそれぞれ計測する。また、テスト信号としてランダムノイズを使用する場合は、時間差検出手段164は、収音信号S1と収音信号S2,S3との相互相関をそれぞれ計算し、ピークの値を示す時間をそれぞれ求める。距離計算手段166は検出された時間差から、テスト信号を再生した系統のマイク141(143)−0とその上または下に隣接する系統のマイク141(143)−1との距離、および、テスト信号を再生した系統のマイク141(143)−0とその左または右に隣接する系統のマイク141(143)−2との距離をそれぞれ計算する。面積計算手段168は、これら求められた、上下方向に隣接するマイク間距離と左右方向に隣接するマイク間距離を乗算して、その乗算値を各系統の受持面積値として面積入力手段に入力する。
【0042】
図10を参照して、距離計算手段166における距離計算のアルゴリズムの一例を説明する。スピーカボックス117(119)−0のスピーカ137(139)−0からテスト信号を再生し、該テスト信号を自己の系統のマイク141(143)−0、その下に隣接する系統のスピーカボックス117(119)−1のマイク141(143)−1、その右に隣接する系統のスピーカボックス117(119)−2のマイク141(143)−2でそれぞれ収音し、時間差検出手段164で、次の時間差t,t(秒)を求める。
:マイク141(143)−0の収音信号S1に対するマイク141(143)−1の収音信号S2の時間差(遅れ時間)
:マイク141(143)−0の収音信号S1に対するマイク141(143)−2の収音信号S3の時間差(遅れ時間)
距離計算手段166はこれら検出された時間差t,tに基づき、次の距離y,zを求める。
:スピーカ137(139)−0とマイク141(143)−1との距離
z:スピーカ137(139)−0とマイク141(143)−2との距離
距離y,z(メートル)は次式により求められる。
=y+(t/340)
z=y+(t/340)
ここで、yはスピーカ137(139)−0とマイク141(143)−0との距離(メートル)であり、予め定まっている値なので、その既知の値を予め距離計算手段166に入力して設定しておく。
距離計算手段166は、さらに、上記計算結果に基づき、左右方向に隣接するマイク間距離xと、上下方向に隣接するマイク間距離yを次式により求める。
x=(z−y 1/2
y=y+y
面積計算手段168はこれら計算結果に基づき次式により各系統の受持面積Sを求める。
S=x・y
【0043】
なお、上下方向に隣接するマイク間距離yの計測は上記の方法に代えて、図10に示すように、スピーカボックス117(119)−0のスピーカ137(139)−0から再生したテスト信号を、スピーカボックス117(119)−1のマイク141(143)−1で収音した信号と、その下のスピーカボックス117(119)−3のマイク141(143)−3で収音した信号の時間差t(秒)を計測して、次式により求めることもできる。
y=t/340
【0044】
図8のエコーキャンセラ146,152について説明する。音場113のエコーキャンセラ146は、双方向伝送の際に、音場115側から送られてきた音声がスピーカ137から再生され、マイク141で収音されて、再び音場115側に戻されてスピーカ139から再生され、これが繰り返されることにより発生するエコーを防止するためのもので、マイク141で収音された音声のうち、音場115側から送られて各系統のスピーカ137から再生される音声成分の主に直接音(各系統のスピーカ137からマイク141に直接到達する音)および初期反射音(各系統のスピーカ137から発して壁面で反射されてマイク141に到達する音のうち初期部分の音)を打ち消す働きをするものである。音場115のエコーキャンセラ152は、双方向伝送の際に、音場113側から送られてきた音声がスピーカ139から再生され、マイク143で収音されて、再び音場113側に戻されてスピーカ137から再生され、これが繰り返されることにより発生するエコーを防止するためのもので、マイク143で収音された音声のうち、音場113側から送られて各系統のスピーカ139から再生される音声成分の主に直接音(各系統のスピーカ139からマイク143に直接到達する音)および初期反射音(各系統のスピーカ139から発して壁面で反射されてマイク143に到達する音のうち初期部分の音)を打ち消す働きをするものである。
【0045】
音場113側のエコーキャンセラ146の構成例を図11に示す。個々の系統は、自己の系統のスピーカ137で再生する信号から、自己を含むすべての系統(m・n系統)に供給する打ち消し信号を生成するためのm・n個{全系統で(m・n)個}の打ち消し信号生成手段170と、自己の系統のマイク141の収音信号から、自己を含むすべての系統から供給される打ち消し信号を引き算して打ち消しを行うm・n個{全系統で(m・n)個}のミキサ172を具備している。打ち消し信号生成手段170には、各系統のスピーカ137と各系統のマイク141との組合せごとの伝達関数(主に直接音および初期反射音のインパルス応答)に相当するフィルタが構成されており、音場115側のマイク143で収音されて音場113側に伝送されてきた音声信号について該フィルタで畳み込み演算して、打ち消し信号を作成する。ミキサ172は、マイク141の収音信号から該打ち消し信号を引き算して、マイク141の収音信号に含まれる音場115側からの信号成分を打ち消す。1つの系統に対する各系統の打ち消し信号生成手段170に設定するフィルタ特性は、例えば当該1つの系統の信号路にインパルス信号を入力し、これを当該1つの系統のスピーカ137から再生して各系統のマイク141で収音し、当該各系統のミキサ172の入力端でその応答を計測することにより、該応答に対応する特性として求まる。これを全系統について順次行うことにより、(m・n)個全部の打ち消し信号生成手段170に設定する特性が求まる。なお、インパルス応答の計測は回路部145内の調整手段(図1の調整手段34,42)の調整が完了した状態で行う。
【0046】
音場115側のエコーキャンセラ146の構成例を図12に示す。個々の系統は、自己の系統のスピーカ139で再生する信号から、自己を含むすべての系統(m・n系統)に供給する打ち消し信号を生成するためのm・n個{全系統で(m・n)個}の打ち消し信号生成手段174と、自己の系統のマイク143の収音信号から、自己を含むすべての系統から供給される打ち消し信号を引き算して打ち消しを行うm・n個{全系統で(m・n)個}のミキサ176を具備している。打ち消し信号生成手段174には、各系統のスピーカ139と各系統のマイク143との組合せごとの伝達関数(主に直接音および初期反射音のインパルス応答)に相当するフィルタが構成されており、音場113側のマイク141で収音されて音場115側に伝送されてきた音声信号について該フィルタで畳み込み演算して、打ち消し信号を作成する。ミキサ176は、マイク143の収音信号から該打ち消し信号を引き算して、マイク143の収音信号に含まれる音場113側からの信号成分を打ち消す。1つの系統に対する各系統の打ち消し信号生成手段174に設定するフィルタ特性は、例えば当該1つの系統の信号路にインパルス信号を入力し、これを当該1つの系統のスピーカ139から再生して各系統のマイク143で収音し、当該各系統のミキサ176の入力端でその応答を計測することにより、該応答に対応する特性として求まる。これを全系統について順次行うことにより、(m・n)個全部の打ち消し信号生成手段174に設定する特性が求まる。なお、インパルス応答の計測は回路部153内の調整手段(図1の調整手段34,42)の調整が完了した状態で行う。
【0047】
打ち消し信号生成手段170,174のフィルタ特性は、例えば本装置を音場10,12に据え付けた後の試運転の段落でインパルス応答を測定して、設定することができる。あるいは使用を開始した後も、部屋のレイアウトを変更するなどした時点で、必要に応じてインパルス応答を測定して設定変更することができる。あるいは、本番の使用に先立ち、インパルス応答を測定して設定変更することができる。いずれの場合も、回路部145,153内の調整手段(図1の調整手段34,42)の調整が終了した状態で設定を行う。回路部145,153内の調整手段の調整および打ち消し信号生成手段170,174のフィルタ特性の設定が終了したら、本番の使用を開始することができる。
【0048】
この実施の形態によれば、音場113内の各番地(x、y)で検出される音圧と音場115内の対応する番地(x’,y’)から放射される音圧が等しくなり、また、音場115内の各番地(x’、y’)で検出される音圧と音場113内の対応する番地(x,y)から放射される音圧が等しくなり、音場113,115が空間的に連続した状態が擬似的に得られる。また、スピーカボックス117,119の配列間隔が波長となる周波数以下で波面合成が成り立ち、両音場113,115の一体感がより強まる。しかも音の定位が、ビデオプロジェクタ125,127でスクリーン121,123に投影される映像上の音源位置(例えば、発言している人の位置)と一致するので、両音場113,115に居る人は、両音場113,115がつながった1つの音場に居る感じでテレビ会議を行うことができる。
【0049】
なお、上記の説明では、スピーカおよびマイクを面状に配列したが、人の視線の高さ位置で横方向に1列あるいは人の視線の高さよりも上の位置および下の位置でそれぞれ横方向に1列ずつで合計2列等の線状に配列することもできる。
【0050】
(実施の形態4…複数系統1方向伝送の例)
この発明を2つの音場間での複数系統1方向伝送用に構成して、競技場のVIPルーム等の観覧室の音響設備を構成した場合の実施の形態を説明する。図13は音場157(室外)と音場159(室内)の概要を示す。また、室内159から室外157側を見た様子を図14に示し、室外157から室内159側を見た様子を図15に示す。室外157と室内159とはガラス、樹脂等の透明板状部材をはめ込んだ窓161で空間的に仕切られている。室内159には、1つの壁面178において、窓161の上辺および下辺に沿って例えば前記図3あるいは図4と同様にスピーカ163とマイク165を組み込んだスピーカボックス167が、それぞれ前面を室内側に向けて、横方向に配列されている。室外157には、窓161の上辺および下辺に沿って、室内159の各スピーカボックス167と背中合せになる位置にマイク169がそれぞれ前方(グランド方向)に向けて、横方向に配列されている。マイク165,169は同一製品で構成され、単一指向性または双指向性のものが望ましい。室外157のマイク169と室内159のマイク165とは背中合せのものどうしが組み合わされて、それぞれ独立した系統を構成する。各系統は例えば前記図5のように構成され(ただし、送受信装置87,90は省くことができる。)室外157のマイク169で収音した音はその系統の室内159のスピーカ163で再生される。室内159のマイク165は、調整手段(図5の調整手段101)による利得調整に用いられる。
【0051】
各系統の構成を説明する。ここでは、図14、図15に示すように、室内159のスピーカボックス167および室外157のマイク169が窓161の上辺および下辺に沿って横方向にm個ずつ配列されているものとし、室外157については個々のマイク169の座標位置を(x,y)(ただし、xは左から右に1,2,…,m、yは上辺側が1、下辺側が2)で表し、室内159側については個々のスピーカボックス167の座標位置を(x’,y’)(但し、x’は右から左に1’,2’…,m’、y’は上辺側が1、下辺側が2)で表すものとする。xとx’は左右対称位置である。
【0052】
各系統の構成例を図16に示す。室外157のマイク169と室内159のスピーカボックス167とは、(x,y)番地のものと(x’,y’)番地のものどうし(つまり、上下方向に同じ位置で、左右方向に対称位置のものどうし)が組み合わされて1つの系統を構成する。各系統は相互に独立している。1つの系統は、マイク169、ヘッドアンプ171、伝送経路173、回路部175、スピーカボックス167で構成される。回路部175は例えば前記図5の回路部92と同様に構成され、回路部175内のヘッドアンプ(図5のヘッドアンプ98)は、室外157のマイク169用のヘッドアンプ171と同一製品が用いられる。室外157の1つの系統のマイク169で収音された音は、その系統のヘッドアンプ171、伝送経路173、回路部175を介して室内159のスピーカ163から再生される。
【0053】
回路部92における調整手段(図5の調整手段101)における利得調整は、前記実施の形態2で説明したのと同様の手法により、系統ごとに独立して(つまり、1つの系統について利得調整を行うときは、他の系統の動作を休止して)行う。この調整の際に、面積入力手段(図5の面積入力手段104)は、1つの系統の受持面積を入力する。この受持面積は、壁面178の面積(窓161を含む壁面178全体の面積)(平方メートル)を系統数で除した値とすることができる。各系統について調整手段による利得調整を行うことにより準備が完了し、実際の使用が可能となる。この実施の形態によれば、室外157の各番地(x、y)における音圧と室内159の各番地 (x’,y’)を上下方向で平均した音圧が等しくなり、室外157と室内159が窓161で仕切られてない感じで室内159からゲームを観戦することができる。なお、この例ではマイク169およびスピーカボックス167を窓161の上辺および下辺に配置したが、上辺、下辺のいずれか一方に配置してもよい。
【0054】
なお、以上の各実施の形態では、実際の使用に先立ち調整手段の利得調整およびエコーキャンセラの特性設定を行うようにしたが、実際の使用時にリアルタイムでこれら利得調整あるいは特定設定をすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を1系統双方向伝送に適用した実施の形態を示すブロック図である。
【図2】 図1の自動利得調整手段52,60の利得調整時の状態を説明する図である。
【図3】 この発明で使用されるスピーカボックスの構成例を示す正面図および断面図である。
【図4】 この発明で使用されるスピーカボックスの他の構成例を示す正面図および断面図である。
【図5】 この発明を1系統一方向伝送に適用した実施の形態を示すブロック図である。
【図6】 この発明を複数系統双方向伝送に適用してテレビ会議システムを構成した場合の実施の形態を示す概要図である。
【図7】 図6の音場113,115内をスピーカボックス117,119の配列の正面から見た図である。
【図8】 図6の装置おける各系統の構成例を示すブロック図である。
【図9】 図6の装置において、受持面積値を自動計測して面積入力手段に入力する装置の構成例を示すブロック図である。
【図10】 図9の距離計算手段166における距離計算のアルゴリズムの説明図である。
【図11】 図8のエコーキャンセラ146の構成例を示すブロック図である。
【図12】 図8のエコーキャンセラ1152構成例を示すブロック図である。
【図13】 この発明を複数系統一方向伝送に適用して競技場の観覧室用音響設備を構成した場合の実施の形態を示す概要図である。
【図14】 図13の観覧室の室外から室内側を見た様子を示す図である。
【図15】 図13の観覧室の室内から室外側を見た様子を示す図である。
【図16】 図13の装置における各系統の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10,12,80,82,113,115,157,159…音場、11,15,83,85,114,116,178…壁面、13,16,81,96,141,143,165,169…マイク、14,18,94,137,139,163…スピーカ、28,86,149,155,173…伝送経路、34,42,101…調整手段、46,48,54,56,103,105…音圧検出手段(検出手段)、63,65…エコーキャンセラ、66,72,117,119,167…スピーカボックス、121,123…音響透過性のスクリーン、125,127…ビデオプロジェクタ、129,131…テレビカメラ、133,135…窓部。

Claims (6)

  1. 第1の音場内の1つの壁面位置に第1のマイクを配置し、
    第2の音場内の1つの壁面位置に第2のマイクとスピーカを配置し、
    前記第1の音場に存在する音を前記第1のマイクで収音しこれを前記第2の音場の前記スピーカで再生する方法であって、
    前記第1のマイクで収音した音により前記第1の音場に存在する音圧を検出し、
    前記第2のマイクで収音した音により前記第2の音場で再生される音圧を検出し、
    前記第2の音場で再生される音圧が、前記第1の音場に存在する音圧に該第1の音場の前記1つの壁面の面積に相当する比例常数を乗じた値となるように前記第2の音場で再生する音圧を調整する収音再生方法。
  2. 第1の音場内の1つの壁面位置に第1のマイクと第1のスピーカを配置し、
    第2の音場内の1つの壁面位置に第2のマイクと第2のスピーカを配置し、
    前記第1の音場に存在する音を前記第1のマイクで収音しこれを前記第2の音場の前記スピーカで再生し、かつ前記第2の音場に存在する音を前記第2のマイクで収音しこれを前記第1の音場の前記第1のスピーカで再生する方法であって、
    前記第1のマイクで収音した音により前記第1の音場に存在する音圧を検出し、
    前記第2のマイクで収音した音により前記第2の音場で再生される音圧を検出し、
    前記第2の音場で再生される音圧が、前記第1の音場に存在する音圧に該第1の音場の前記1つの壁面の面積に相当する比例常数を乗じた値となるように前記第2の音場で再生する音圧を調整し、かつ
    前記第2のマイクで収音した音により前記第2の音場に存在する音圧を検出し、
    前記第1のマイクで収音した音により前記第1の音場で再生される音圧を検出し、
    前記第1の音場で再生される音圧が、前記第2の音場に存在する音圧に該第2の音場の前記1つの壁面の面積に相当する比例常数を乗じた値となるように前記第1の音場で再生する音圧を調整する収音再生方法。
  3. 第1の音場の1つの壁面位置に配置され該第1の音場に存在する音を収音する第1のマイクと、
    該第1のマイクで収音された音を第2の音場に伝送する伝送経路と、
    前記第2の音場の1つの壁面位置に配置され前記伝送経路を経て伝送される音を再生するスピーカと、
    前記第2の音場の前記1つの壁面位置に配置され前記スピーカで再生される音を収音する第2のマイクと、
    前記第1のマイクで収音される音圧を検出する第1の検出手段と、
    該第1のマイクで収音された音が前記スピーカで再生されて前記第2のマイクで収音される音圧を検出する第2の検出手段と、
    記第2の検出手段で検出される音圧が、前記第1の検出手段で検出される音圧に前記第1の音場の前記1つの壁面の面積に相当する比例常数を乗じた値となるように前記スピーカで再生される音圧を調整する調整手段と
    を具備してなる収音再生装置。
  4. 第1の音場の1つの壁面位置に配置され該第1の音場に存在する音を収音する第1のマイクと、
    該第1のマイクで収音された音を第2の音場に伝送する伝送経路と、
    前記第2の音場の1つの壁面位置に配置され前記伝送経路を経て伝送される音を再生するスピーカと、
    前記第2の音場の前記1つの壁面位置に配置され前記スピーカで再生される音を収音する第2のマイクと、
    前記第1のマイクで収音される音圧を検出する第1の検出手段と、
    該第1のマイクで収音された音が前記スピーカで再生されて前記第2のマイクで収音される音圧を検出する第2の検出手段と、
    前記第1、第2の検出手段で検出される音圧が所定の関係となるように前記スピーカで再生される音圧を調整する調整手段と
    を具備してなる収音再生装置
    を前記第1、第2の音場間に複数系統用意し、各系統は前記第2のマイクと前記スピーカを相互に近接した位置に配置し、かつ前記第1の音場における各系統の第1のマイクの配列に対応して前記第2の音場における各系統の第2のマイクおよびスピーカの配列を設定してなり、
    前記調整手段が、前記第1または第2の検出手段で検出される音圧を、前記第2の音場の前記1つの壁面の面積を前記系統数で除した値に応じて補正した値が、前記第2または第1の検出手段で検出される音圧に等しくなるように前記スピーカで再生される音圧を調整する収音再生装置。
  5. 第1の音場の1つの壁面位置に配置され該第1の音場に存在する音を収音する第1のマイクと、
    該第1のマイクで収音された音を第2の音場に伝送する第1の伝送経路と、
    前記第2の音場の1つの壁面位置に配置され前記第1の伝送経路を経て伝送される音を再生する第2のスピーカと、
    前記第2の音場の前記1つの壁面位置に配置され該第2の音場に存在する音を収音する第2のマイクと、
    該第2のマイクで収音された音を前記第1の音場に伝送する第2の伝送経路と、
    前記第1の音場の前記1つの壁面位置に配置され前記第2の伝送経路を経て伝送される音を再生する第1のスピーカと、
    前記第1のマイクで収音された前記第1の音場に存在する音圧を検出する第1の検出手段と、
    前記第1のマイクで収音された前記第1の音場に存在する音が前記第2のスピーカで再生されてさらに前記第2のマイクで収音される音圧を検出する第2の検出手段と、
    記第2の検出手段で検出される音圧が、前記第1の検出手段で検出される音圧に前記第1の音場の前記1つの壁面の面積に相当する比例常数を乗じた値となるように前記第2のスピーカで再生される音圧を調整する第2の調整手段と、
    前記第2のマイクで収音された前記第2の音場に存在する音圧を検出する第3の検出手段と、
    該第2のマイクで収音された前記第2の音場に存在する音が前記第1のスピーカで再生されてさらに前記第1のマイクで収音される音圧を検出する第4の検出手段と、
    記第4の検出手段で検出される音圧が、前記第3の検出手段で検出される音圧に前記第2の音場の前記1つの壁面の面積に相当する比例常数を乗じた値となるように前記第1のスピーカで再生される音圧を調整する第1の調整手段と
    を具備してなる収音再生装置。
  6. 第1の音場の1つの壁面位置に配置され該第1の音場に存在する音を収音する第1のマイクと、
    該第1のマイクで収音された音を第2の音場に伝送する第1の伝送経路と、
    前記第2の音場の1つの壁面位置に配置され前記第1の伝送経路を経て伝送される音を再生する第2のスピーカと、
    前記第2の音場の前記1つの壁面位置に配置され該第2の音場に存在する音を収音する第2のマイクと、
    該第2のマイクで収音された音を前記第1の音場に伝送する第2の伝送経路と、
    前記第1の音場の前記1つの壁面位置に配置され前記第2の伝送経路を経て伝送される音を再生する第1のスピーカと、
    前記第1のマイクで収音された前記第1の音場に存在する音圧を検出する第1の検出手段と、
    前記第1のマイクで収音された前記第1の音場に存在する音が前記第2のスピーカで再生されてさらに前記第2のマイクで収音される音圧を検出する第2の検出手段と、
    前記第1、第2の検出手段で検出される音圧が所定の関係となるように前記第2のスピーカで再生される音圧を調整する第2の調整手段と、
    前記第2のマイクで収音された前記第2の音場に存在する音圧を検出する第3の検出手段と、
    該第2のマイクで収音された前記第2の音場に存在する音が前記第1のスピーカで再生されてさらに前記第1のマイクで収音される音圧を検出する第4の検出手段と、
    前記第3、第4の検出手段で検出される音圧が所定の関係となるように前記第1のスピーカで再生される音圧を調整する第1の調整手段と
    を具備してなる収音再生装置
    を前記第1、第2の音場間に複数系統用意し、各系統は前記第1のマイクと前記第1のスピーカを相互に近接した位置に配置し、前記第2のマイクと前記第2のスピーカを相互に近接した位置に配置し、かつ前記第1の音場における各系統の第1のマイクおよび第1のスピーカの配列と左右対称に前記第2の音場における各系統の第2のマイクおよび第2のスピーカの配列を設定してなり、
    前記第2の調整手段が、前記第1または第2の検出手段で検出される音圧を、前記第2の音場の前記1つの壁面の面積を前記系統数で除した値に応じて補正した値が、前記第2または第1の検出手段で検出される音圧に等しくなるように前記第2のスピーカで再生される音圧を調整し、
    前記第1の調整手段が、前記第2または第1の検出手段で検出される音圧を、前記第1の音場の前記1つの壁面の面積を前記系統数で除した値に応じて補正した値が、前記第1または第2の検出手段で検出される音圧に等しくなるように前記第1のスピーカで再生される音圧を調整する収音再生装置。
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