JP4734485B2 - 廃棄プラスチック処理装置、及び廃棄プラスチック処理方法 - Google Patents

廃棄プラスチック処理装置、及び廃棄プラスチック処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、廃棄プラスチックを加熱して、油化、或いはガス化を行う、廃棄プラスチック処理技術に関する。
近年、廃棄物の処理をいかに行うかということが非常に重要な問題となっている。特に、廃棄プラスチックは、焼却を行うと高温を発して焼却炉を傷めるので、処理の難しい廃棄物としてその処理方法が模索されている。ところで、廃棄プラスチックの多く、例えばポリエチレンやポリスチレンは、熱分解処理を行うことにより液化成分とし、これをさらに熱分解することにより燃料油や燃料ガスなどとなる気化成分を発生させることができる。この気化成分を冷却して燃料油や燃料ガスなどとして回収することで、廃棄プラスチックのリサイクルを実現できる。
廃棄プラスチックのリサイクルによって、廃棄物から有用なものを回収できるのは、廃棄物処理の手段として最良であるため、廃棄プラスチックを処理して気化成分を妥当なコストで回収しうる廃棄プラスチック処理装置の開発が望まれている。
極論すれば、廃棄プラスチックから気化成分を発生させることそれ自体は難しくない。廃棄プラスチックを適当な温度で加熱すれば液化成分が発生し、それを更に加熱すれば気化成分が発生するので、廃棄プラスチックから気化成分を得ること自体は加熱を行えば可能である。
しかしながら、現状では、稼動している廃棄プラスチック処理装置は略存在しないといっていい状況にある。それは、廃棄プラスチックのリサイクルが、コスト的に合わないからである。
例えば、回収された気化成分からは最終的に、燃料油、燃料ガスなどが生成されるのであるが、廃棄プラスチックのリサイクルによってこれらを生成するのに必要なコストが、リサイクルによらずに燃料油、燃料ガスなどを入手、或いは生成するのに必要なコストを下回らない限り、廃棄プラスチック処理装置は普及しないという現実がある。実際、現存する廃棄プラスチック処理装置のうち、コスト面の問題を解消しているものは略ないといっていい。それ故、幾つもの廃棄プラスチック処理装置が提案されているのにも関わらず、事業採算性の問題が解決できないでいるため、実際に稼動している廃棄プラスチック処理装置は略存在しないのである。
廃棄プラスチックから気化成分を回収する上述の如き技術において、コスト的な問題を解消するためのアプローチとしては、例えば、廃棄プラスチック処理装置自体の値段を下げること、廃棄プラスチックから気化成分を得る際の熱効率を上げて、廃棄プラスチックの処理の際におけるランニングコストを下げることなどが挙げられる。また、気化成分から回収される燃料油、燃料ガスなどを、高付加価値なものとなるようにすることにより、コスト的な問題を解消するというアプローチを挙げることができる。
これらのうち、気化成分から回収される燃料油、燃料ガスなどを、高付加価値なものとなるようにするには、廃棄プラスチックを加熱することで発生した液化成分から発生した気化成分の更なる分解を促進するための触媒を用いるとよい。
この場合、気化成分と触媒とを長い時間接触させると気化成分の分解をより促進できることになるが、そのためには、気化成分と触媒とを接触させるための長い経路が必要となるため、廃棄プラスチック処理装置が大型化し易い。そうなると、廃棄プラスチック処理装置自体の値段を下げるのが難しくなる。また、気化成分と触媒とを接触させるための長い経路を設けた場合、その経路も加熱することが必要となるので、廃棄プラスチックから気化成分を得る際の熱効率を上げるのが難しくなり、それ故、廃棄プラスチックの処理の際におけるランニングコストを下げるのが難しくなる。
本願発明は、かかる課題を解決することをその課題とする。即ち、廃棄プラスチックから気化成分を得る際に触媒を用いる廃棄プラスチックの分解技術を、それに用いる廃棄プラスチック処理装置の大型化と、熱効率の低下を招かずに、高付加価値の最終製品を得られるような気化成分を選択的に回収できるようにすることをその課題とする。
上述の課題を解決する本願発明は、以下のようなものである。
本願発明は、外側から加熱可能とされ、且つ密閉できるようにされているとともに、廃棄プラスチックが投入される投入口を備えており、前記投入口から投入された廃棄プラスチックをその内部で溶融させて液化成分とし、次いでそれを気化させて気化成分を発生させるようになっている外側容器と、管状とされ、且つ前記外側容器を少なくともその一端側が貫くようにされているとともに、その内部に前記気化成分を導く第1気化成分孔、前記第1気化成分孔からその内部に導入された気化成分を前記外側容器の外側に導くものとされ、その一端部分ないしその近辺に前記外側容器の外部に位置するようにして設けられている第2気化成分孔、及びその内部に前記気化成分の分解を促進させるための触媒を導く触媒孔、を備えている内側容器と、前記内側容器の長手方向に沿って配されている触媒搬送手段と、前記触媒搬送手段の一端部分ないしその付近に配された、前記触媒を前記触媒搬送手段に供給するための触媒供給機構と、を備えている廃棄プラスチック処理装置である。
そして、この廃棄プラスチック処理装置は、前記触媒供給機構から供給され、前記触媒搬送手段によって前記触媒搬送手段の一端側から他端側に向かって前記内側容器の中を搬送される前記触媒に、前記第1気化成分孔から前記内側容器内に導かれた前記気化成分を対向方向で接触させるようになっている。
この廃棄プラスチック処理装置は、外側容器を貫通させるようにして、外側容器の内部に少なくともその一部が位置するようにした内側容器を配するようにしており、その内側容器を気化成分と触媒とを接触させるための経路として利用することとしている。これにより、この廃棄プラスチック処理装置は、気化成分と触媒とを接触させるための経路を有していながら、それ程大型化せず、また、内側容器を外側容器ごと加熱できるようになるため、内側容器のための加熱設備を別途設ける必要がなくなるので、熱効率の低下を防止することができる。
また、この廃棄プラスチック処理装置では、気化成分を、内側容器の中を搬送される触媒に対して対向方向で接触させるようにしている。これによって、気化成分を、新たに供給される触媒に接触させられるようになり、触媒機能の経時劣化を考慮する必要がなくなるので、最終的に得られる気化成分をどのようなものとするかということについての制御(これは主に、気化成分に含まれる分子の分子量と分子構造の制御である。)を行い易くなる。廃棄プラスチック処理装置から得た気化成分を冷却したときに得られる製品が高付加価値のものとなるように気化成分の分子量を制御できれば、また、その気化成分に含まれる分子の分子量のバラツキを少なくできれば、廃棄プラスチック処理装置におけるコスト的な問題を解消することに繋がる。本願発明による廃棄プラスチック処理装置は、このような気化成分の選択的な回収を可能とすることで、コスト面の問題の解消を図ることができるものとなる。
つまり、本願発明の廃棄プラスチック処理装置は、それ自体が安価であり、且つ高価な気化成分の回収を行える廃棄プラスチックのガス変換装置となる。
本願発明の廃棄プラスチック処理装置は、上述の如き内側容器を備えている。
内側容器は、少なくともその一端側が外側容器を貫通しているが、その他端側が外側容器を貫通するようになっていてもよい。また、内側容器は、直線状であってもよいし、曲がっていてもよい。内側容器は、水平、或いは略水平に配することができる。
内側容器は、第1気化成分孔と、第2気化成分孔と、触媒孔を備えている。これら第1気化成分孔と第2気化成分孔はともに、一つの孔であってもよいし、複数の孔であってもよい。また、第2気化成分孔と、触媒孔とは、共通の孔からなるものとされていてもよい。
第1気化成分孔は、内側容器の内部に気化成分を導くため、外側容器の内部に位置するようにされている。第1気化成分孔は、その内部に、廃棄プラスチック及び、廃棄プラスチックが溶融してできた液化成分が浸入してこないような内側容器の所定の位置に設けられている。第1気化成分孔は、このような条件を満たすのであれば、内側容器のどこに設けられていても構わないが、例えば、前記内側容器の他端側に、前記外側容器の内壁近辺に位置するようにして設けることができる。このようにすれば、第1気化成分孔から触媒孔までの距離を長く取れることになるので、気化成分と触媒との接触を十分に行えるようになる。
また、前記第1気化成分孔は、前記触媒搬送手段によって前記内側容器内を搬送されて来た前記触媒を前記内側容器の外側に排出できるようにされていてもよい。例えば、第1気化成分孔は、触媒を排出するに困難がない程度の大きさとすることができる。もっとも、第1気化成分孔とは別に、触媒を内側容器の内部から排出するための別の孔を内側容器に設けておいても構わない。
他方、第2気化成分孔は、外側容器の外部に設けられている。それにより、第1気化成分孔から内側容器の内部に導かれた気化成分は、第2気化成分孔を介して外側容器の外部に導かれる。第2気化成分孔と触媒孔は、共通の孔であっても構わない。
なお、気化成分は、外側容器の内部で発生した気化成分の圧力の高まりによって、自動的に第1気化成分孔から内側容器の内部に導かれ、第2気化成分孔を介して外側容器の外部にそのまま導かれる。これを可能とするために、外側容器は密閉可能とされている。外側容器には、その内部に廃棄プラスチックを投入するための投入口が設けられているが、外側容器を密閉可能とするために、例えば、投入口を開閉自在とすることができる。また、外側容器の内部における気化成分の圧力が外部に逃げない程度に廃棄プラスチックそれ自体によって投入口に蓋をするような状態を保つように、投入口、或いはそれに連なる管体に連続的に廃棄プラスチックを供給するような機構を設けることができる。
内側容器の内部には、内側容器の長手方向に沿って配されている触媒搬送手段が設けられている。触媒搬送手段は、上述のように、触媒を、内側容器の長手方向に沿って、第2気化成分孔から第1気化成分孔に向かう方向で搬送するものである。触媒搬送手段は、これには限られないが、例えばスクリューコンベア、或いはベルトコンベアとすることができる。
外側容器は、その形状を特に問わない。例えば、外側容器は、鍋や釜のような形状、或いは直方体形状などとすることもできるが、内側容器よりも大径の管状とすることもできる。外側容器を内側容器よりも大径の管状とした場合、内側容器は、外側容器の長手方向に略沿うようにして配することができる。このようにすると、管状の外側容器の端面を、管状の内側容器が貫く構造となり、廃棄プラスチック処理装置の全体を小型化し易くなる。この場合、外側容器は、水平ないし略水平に配することができる。
外側容器が管状である場合、前記外側容器の内部に、前記投入口から投入された廃棄プラスチックを前記外側容器の長手方向に搬送する搬送手段を設けることができる。このような搬送手段を設けることで、管状の外側容器の中で廃棄プラスチック、及びそれから生じた液化成分を搬送することができるようになる。
外側容器が管状である場合、外側容器に設けられる廃棄プラスチック投入用の投入口は、前記外側容器の前記搬送手段の他端側に近い側の端部近辺に設けることができる。このようにすると、管状の外側容器に投入された廃棄プラスチックは、外側容器の他端側から一端側に向かって搬送される過程で液化成分を発生し、次いで気化成分を発生させることになる。ここで発生した気化成分は、第1気化成分孔から内側容器に入る。特に、第1気化成分孔を、外側容器の内壁近辺に位置するようにして、内側容器の他端側に設けた場合には、投入口から第1気化成分孔までの経路を、廃棄プラスチック処理装置を大きくしなくても長く取れるようになる。
内側容器は、外側容器に対して固定されていてもよいし、外側容器に対して可動となっていてもよい。
例えば、内側容器は、その中心軸周りに回転可能とされていてもよい。外側容器が管状であり、内側容器が外側容器の長手方向に沿うようにして配されている場合も同様である。内側容器が、その中心軸周りに回転可能とされている場合、内側容器の外周部にスクリュー羽を設けることができる。これにより、内側容器の回転に伴って回転する前記スクリュー羽によって、前記投入口から前記外側容器の内部に投入された廃棄プラスチックを前記外側容器の長手方向に搬送するようにすることができる。このようにすると、廃棄プラスチックを搬送するための搬送手段と内側容器を一体化できるので、廃棄プラスチック処理装置の小型化を図るに有用である。
本願発明は、課題を解決するための方法の一例として以下の方法を提案する。
その方法は、外側から加熱可能とされ、且つ密閉できるようにされているとともに、廃棄プラスチックが投入される投入口を備えており、前記投入口から投入された廃棄プラスチックをその内部で溶融させて液化成分とし、次いでそれを気化させて気化成分を発生させるようになっている外側容器と、管状とされ、且つ前記外側容器を少なくともその一端側が貫くようにされているとともに、その内部に前記気化成分を導く第1気化成分孔、前記第1気化成分孔からその内部に導入された気化成分を前記外側容器の外側に導くものとされ、一端部分ないしその近辺に前記外側容器の外部に位置するようにして設けられている第2気化成分孔、及びその内部に前記気化成分の分解を促進させるための触媒を導く触媒孔、を備えている内側容器と、を備えた廃棄プラスチック処理装置で実行される廃棄プラスチック処理方法である。そして、この廃棄プラスチック処理方法は、前記触媒孔から前記内側容器の内部に前記触媒を供給する過程、前記触媒を前記触媒孔から前記第1気化成分孔に向けて搬送する過程、前記第1気化成分孔から前記内側容器内に導かれた前記気化成分を前記搬送されている触媒に対向方向で接触させる過程、を含む。
なお、本願発明における廃棄プラスチック処理装置、及び廃棄プラスチック処理方法で用いる触媒は、例えば、シリカアルミナ系の触媒である。
シリカアルミナ系の触媒とは、基本的には、シリカ(二酸化珪素:SiO)と、アルミナ(酸化アルミニウムAl)を適当な比率で含んだ触媒である。ただし、本願におけるシリカアルミナ系触媒は、シリカとアルミナのみならず、更に、ガリウム、クロム、ランタン、ニッケル、パラジウム、白金、マグネシウム、カルシウム、ルテニウムのうちの少なくとも一つを含む場合がある。
シリカアルミナ系触媒は、それがシリカとアルミナのみを含む場合であれば、それらを適当な比率で混合して生成することができ、それがシリカとアルミナ以外のものを含むのであれば、適当な比率で混合したシリカとアルミナの固定物に上述した他の金属を添加(含浸)させて精製する。
触媒の形状、大きさには、特に制限はないが、例えば粒状であってもよい。
図1〜図5を参照することにより、以下、本発明の好ましい第1、第2実施形態を説明する。各実施形態の説明において、共通する部分には共通の符号を用いることとし、共通する説明は場合により省略するものとする。
≪第1実施形態≫
第1実施形態による廃棄プラスチックの処理装置1の概略を、図1に示す。
第1実施形態による廃棄プラスチック処理装置1は、本体部100、補助部200を、断熱材300に内包してなる。断熱材300は、例えば耐火煉瓦、或いはセラミックウールによって構成されている。
本体部100は、外側容器110、内側容器120を備えている。外側容器110、内側容器120はともに金属製であり、この実施形態では、ともに長尺の断面円形の管状に形成され、ともに水平に配されている。
なお、以下の説明では、図1中の左側を、外側容器110、及び内側容器120の一端側、図1中の右側を、外側容器110、及び内側容器120の他端側と、それぞれ呼ぶことにする。
外側容器110は、その他端側の端部近辺に、廃棄プラスチックを、外側容器110の内部に投入するための投入口111を備えている。この投入口111は、これも金属製の管である投入管111Aを介して、断熱材300の外部にあるホッパー111Bに接続されている。ホッパー111Bは、廃棄プラスチックを貯蔵している。ホッパー111Bは、スクリューコンベアである、投入用スクリューコンベア111Cを備えており、それを適宜可動させることによって、廃棄プラスチックを投入管111Aを介して外側容器110の内部に投入するようになっている。投入管111Aは、外側容器110に向かって先細りになっており、また、投入用スクリューコンベア111Cの可動状態は適当に制御できるようになっているので、この実施形態における廃棄プラスチック処理装置1では、投入用スクリューコンベア111Cの可動状態を適当に制御することによって、外側容器110に向かって移動していく廃棄プラスチックで投入管111Aを密閉状態とすることができるようになっている。
外側容器110に向かって移動していく廃棄プラスチックによって投入管111Aを密閉状態とすることができるようにするための以上で説明した構造は、後述する気化成分が、投入口111から断熱材300の外部に出ることを防ぐことを意図したものである。気化成分が、投入口111から外に出ることを防げるのであれば、例えば、投入口111、或いは投入管111Aの適当な部分に、開閉自在の蓋を設けるなど、他の構造を採用することも可能である。
なお、この実施形態では、ホッパー111Bには、廃棄プラスチックに加えて初期分解用触媒が貯蔵される。つまり、この実施形態では、廃棄プラスチックと初期分解用触媒が、外側容器110の内部に投入されるようになっている。
この実施形態では、廃棄プラスチックは、これには必ずしも限られないが、ポリ塩化ビニルを含む熱可塑性樹脂である。
初期分解用触媒は、廃棄プラスチックが、液化成分に分解し、また液化成分が気化成分に分解するのを促進するための触媒である。初期分解用触媒は、後述する触媒と同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。具体的には、初期分解用触媒は、シリカアルミナ系の固体酸触媒である。より詳細には、この実施形態におけるシリカアルミナ系の触媒は、シリカを72重量%、アルミナを28重量%含んでおり、粒状とされている。
なお、ホッパー111Bには、廃棄プラスチック、初期分解用触媒に加えて、塩酸を吸収する機能を有する石灰類等の塩酸吸収材を加えておくことができる。廃棄プラスチックに、ポリ塩化ビニルなどの塩素を含むものが含まれている場合には、廃棄プラスチックの分解の過程で塩酸が生じ易いが、この塩酸は、廃棄プラスチック処理装置を傷めるおそれのあるものである。上述の如き塩酸吸収材を廃棄プラスチックに加えておき、廃棄プラスチックの分解の過程で生じた塩酸をそれに吸収させることで、廃棄プラスチック処理装置が塩酸により傷められるのを防止できることになる。塩酸吸収材として石灰類を用いる場合、その主成分を炭酸カルシウムとすることができる。
外側容器110の一端側には、排出口112が設けられている。排出口112は、接続管112Aを介して、断熱材300の外側にある残渣貯め112Bに接続されている。排出口112は、廃棄プラスチックを加熱溶融した場合に出る残渣と、使用済みの初期分解用触媒及び触媒(触媒については後述する。)を残渣貯め112Bに排出するためのものである。廃棄プラスチックに塩酸吸収材が含まれているのであれば、塩酸吸収材も排出口112から排出されることになる。
なお、排出口112には、開閉自在な弁が設けられていてもよい。外側容器110は気密性が必要であるが、残渣等が一定量溜まったときだけ、上述の弁を開いて残渣貯め112Bに残渣等を排出し、残渣等の排出を行っていないときには上述の弁を閉めておくようにすることで、外側容器110が気密となる時間を長時間確保できることになる。
内側容器120は、この実施形態では、外側容器110の長手方向に沿うようにして、外側容器110と同軸にして配されている。内側容器120は、後述するような構成により、軸周りに回転できるようにされている。
内側容器120は、その一端側と他端側が、外側容器110の両端面を貫通するようにされている。内側容器120の外周と、外側容器110が接する部分は、内側容器120が回転した場合でも外側容器110の気密性が保たれるように、適当にシールされている。
内側容器120の一端側の端部は、補助部200に接続されている。この接続は、内側容器120の回転を許容するように構成されている。内側容器120の他端側の端部は、断熱材300の外側にある軸受け121に回転自在に支持されているとともに、例えばモータである駆動装置122に接続されている。この駆動装置122を駆動させることにより、内側容器120は回転するようになっている。
内側容器120の外周にはスクリュー羽123が設けられている。この実施形態では、スクリュー羽123は、内側容器120の長手方向の全体にわたって設けられている。スクリュー羽123の先端は、外側容器110の内周面に密接するようにされている。スクリュー羽123は、内側容器120の回転に伴って回転するようになっており、それにより、投入口111から投入された廃棄プラスチック、初期分解用触媒、及び廃棄プラスチックから生じた液化成分と、内側容器120から排出された後述の触媒とを、外側容器110の他端側から一端側に向けて搬送するようになっている。つまり、スクリュー羽123を備えた内側容器120は、その全体で、周知のスクリューコンベアと同様の機能を発揮するようになっている。
また、内側容器120の他端側の外側容器110の内壁の近辺には、第1気化成分孔124が、この実施形態では、内側容器120の軸対称な位置関係で2つ設けられている。第1気化成分孔124は、後述する気化成分を内側容器120の内部に導くことと、また、後述する触媒を内側容器120の内部から排出することを目的とするものである。第1気化成分孔124は、触媒を内側容器120の内部から排出することを妨げないような大きさとされている。第1気化成分孔124は、投入口111から投入される廃棄プラスチックが内側容器120の内部に侵入しないように、投入口111の直下を外した位置に設けられている。
内側容器120の内部には、触媒搬送用スクリューコンベア130が設けられている。この触媒搬送用スクリューコンベア130は、触媒を、内側容器120の一端側の端部から他端側の第1気化成分孔124に向けて搬送するものである。触媒搬送用スクリューコンベア130は、以下のような構造により回転可能にされている。
触媒搬送用スクリューコンベア130の一端側は、内側容器120の一端側の開口から露出し、補助部200を貫通し、更に断熱材300を貫通する長さとされている。触媒搬送用スクリューコンベア130の一端側の断熱材300の外部に位置する部分は、軸受け131によって回転可能に支持されている。また、軸受け131の近傍には、例えばモータである駆動装置132が設けられている。この駆動装置132を駆動させることによって触媒搬送用スクリューコンベア130は回転するようになっている。
触媒搬送用スクリューコンベア130の他端側は、内側容器120の他端側の端面を貫通して、断熱材300の外部にまで延びている。内側容器120の端面と触媒搬送用スクリューコンベア130の軸が接する部分は、内側容器120に対して触媒搬送用スクリューコンベア130が回転したとしてもその部分の気密性が保たれるように適当にシールされている。触媒搬送用スクリューコンベア130の他端側の端部付近には、その一端側に設けられているのと同様の軸受け131が設けられている。この軸受け131によって、触媒搬送用スクリューコンベア130はその他端側の端部付近を回転可能に支持されている。
内側容器120の内部に位置する触媒搬送用スクリューコンベア130のスクリュー羽は、内側容器120の内壁に密接するようにされている。
触媒搬送用スクリューコンベア130におけるスクリュー羽は基本的に触媒搬送用スクリューコンベア130の全長にわたって設けられている。ただし、スクリュー羽は、第1気化成分孔124よりも他端側の部分には設けられていない。これは、内側容器120の内部を内側容器120の一端側から搬送されて来た触媒が、第1気化成分孔124を超えないようにするためである。また、スクリュー羽は、触媒搬送用スクリューコンベア130の一端側における、補助部200の後述する補助ケース210の外側部分には設けられていない。これは、その部分では後述する触媒が搬送されることがないため、スクリュー羽が不要だからである。
補助部200は、補助ケース210を備えている。補助ケース210は、金属製であり、この実施形態では直方体形状に形成されている。
補助部200の内部には、上述した触媒搬送用スクリューコンベア130が貫通している。触媒搬送用スクリューコンベア130の軸と補助ケース210とが接する部分は、触媒搬送用スクリューコンベア130が回転したとしてもその部分の気密性が保たれるように適当にシールされている。
補助部200の内部には触媒受け220があり、また、補助部200の上側には、開口230が設けられている。
触媒受け220は、断面半円状のU字管であり、開口230の真下に位置するようにして、且つ内側容器120の下半分と一連となるようにして設けられている。それ故、触媒搬送用スクリューコンベア130のスクリュー羽は、触媒受け220の内壁と密接するようになっている。
開口230は、接続管231と接続されている。接続管231はその上部で上方向に延びる接続管231Aと、横方向に延びる接続管231Bとに分岐している。上方向に延びる接続管231Aは、図外の冷却設備に連なっている。内側容器120から補助ケース210の内部に導かれた気化成分は、接続管231Aを介して冷却設備に導かれ、そこで冷却され、最終的な燃料ガス、或いは燃料油となる。
他方、横方向に延びる接続管231Bは、触媒ホッパー232に接続されている。触媒ホッパー232は、触媒を貯蔵するものである。この実施形態における触媒は、これには限られないが、シリカアルミナ系の固体酸触媒である。より詳細には、この触媒は、上述した初期分解用触媒と同じものとされている。
触媒ホッパー232の内部、及び接続管231Bの内部には、接続管231Bに沿う方向で設けられた触媒供給用スクリューコンベア233が設けられている。この触媒供給用スクリューコンベア233を稼動させることにより、触媒は、接続管231に供給されるようになっている。
接続管231に供給された触媒はその内部を落下し、開口230を通ってその直下に位置する触媒受け220に落下するようになっている。触媒受け220に落下した触媒は、触媒搬送用スクリューコンベア130によって、触媒受け220から、内側容器120に、更に内側容器120の他端部側に向けて搬送され、第1気化成分孔124から外側容器110の内部に落下する。
なお、触媒ホッパー232に触媒を供給するための開口は、気密に閉じられるようにすると良い。触媒ホッパー232に触媒を供給するための開口から、本来であれば接続管231Aから外部へ抜けるべき気化成分が漏れるのを防ぐためである。
また、この実施形態では、接続管231を接続管231Aと231Bに分岐させ、前者により気化成分の排出を、後者により触媒の供給を行ったが、これに代えて、接続管231Aを触媒ホッパー232に接続することもできる。この場合、気化成分は、接続管231、接続管231B、触媒ホッパー232の内部を順に通り、触媒ホッパー232から、接続管231Aを介して冷却設備に導かれることになる。
また、この廃棄プラスチック処理装置1における断熱材300には、外側容器110の下方に位置するようにして、バーナー400が設けられている。本体部100は、バーナー400が噴出する炎によって加熱されるようになっている。
なお、バーナー400、或いは熱風を供給するための他の設備を断熱材300の外側に設けておき、それから供給される熱風を断熱材300に設けた開口を介して断熱材300の内側に導くようにしてもよい。
以下、この廃棄プラスチック処理装置1の動作について説明する。
この廃棄プラスチック処理装置1により廃棄プラスチックを処理するにあたっては、まず、バーナー400を点火するとともに、駆動装置122で内側容器120を、駆動装置132で触媒搬送用スクリューコンベア130をそれぞれ回転させる。また、触媒供給用スクリューコンベア233と、投入用スクリューコンベア111Cをそれぞれ駆動させ、回転させる。なお、この実施形態では、内側容器120と、触媒搬送用スクリューコンベア130とはともに、連続的に回転させられる。また、触媒供給用スクリューコンベア233と、投入用スクリューコンベア111Cとはともに、連続的に、或いは断続的に回転させられる。
投入用スクリューコンベア111Cによって、廃棄プラスチック及び初期分解用触媒が、外側容器110の内部に供給される。
廃棄プラスチックと初期分解用触媒は、バーナー400で加熱されながら、内側容器120のスクリュー羽123によって、外側容器110の底部で外側容器110の一端側に向かって搬送される。搬送されている過程で、廃棄プラスチックは、廃棄プラスチックに含まれているポリマーの分子量を低下させて液化成分を生じる。その液化成分は、更なる加熱により更にその分子量を低下させて気化成分を生じる。ここで、初期分解用触媒は、廃棄プラスチックからの気化成分の発生を促進する。なお、これには限られないが、この実施形態における外側容器110の内部の温度は、350〜450℃程度である。
生じた液化成分は、密閉状態にある外側容器110の中で行場を失い、第1気化成分孔124から内側容器120の中に導かれ、補助ケース210に向かう。
他方、内側容器120の内部には、触媒供給用スクリューコンベア233の稼動によって上述したように触媒受け220に落下し、触媒搬送用スクリューコンベア130によって内側容器120の一端側から他端側に向けて搬送されている触媒が存在する。したがって、内側容器120の内部をその他端側から一端側に移動する気化成分は、触媒ホッパー232から供給された新鮮な触媒と対向方向で接触しながら補助ケース210に向かうことになる。
内側容器120の中で、気化成分は、触媒と接触しながらさらにその分子量を低下させ、メタン、エタン、プロパン、ブタン或いはそれらの混合物程度になるまでその分子量を低下させられる。なお、この実施形態における内側容器120の内部の温度は、これには限られないが、300〜350℃程度である。
なお、触媒は、上述したように、第1気化成分孔124から外側容器110の底部に落下し、廃棄プラスチックと初期分解用触媒とともに、内側容器120のスクリュー羽123によって、外側容器110の底部で外側容器110の一端側に向かって搬送される。
分子量の低下した気化成分は、補助ケース210に至り、開口230、接続管231、231Aを通って冷却設備に向かう。冷却設備に到達した気化成分は、この実施形態では、メタン、エタン、プロパン、ブタン或いはそれらの混合物である燃料ガスとして回収される。
他方、廃棄プラスチックから生じた残渣、初期分解用触媒、及び触媒は、排出口112に至り、接続管112Aの中を落下し残渣貯め112Bに排出される。残渣貯め112Bに集められた残渣等は、図示せぬ排出口から適宜外部に排出される。
以上のようにして、廃棄プラスチックの処理が実行される。
<変形例>
以上説明したこの実施形態における廃棄プラスチック処理装置1は、外側容器110、内側容器120の断面形状をいずれも円形とし、これらを同軸に配する構成を採用していたが、これに代えて図2に示したような構成を採用することも可能である。図2は、この変形例に係る廃棄プラスチック処理装置の本体部100を、図1における紙面に垂直方向に切断した状態を示す断面図である。
この廃棄プラスチック処理装置では、同一水平面上で平行な位置関係になるように配された2つの内側容器120が設けられている。2つの内側容器120は、そのそれぞれが有するスクリュー羽123が互いに干渉しないような、つまり、一方の内側容器120のスクリュー羽123が他方の内側容器120のスクリュー羽123の間に入り込むような距離で配されている。
他方、外側容器110は、その上半分が矩形の断面を、その下半分が内側容器120のスクリュー羽123の外縁部分が作る形状に沿った断面をそれぞれ有する形状とされている。
このような廃棄プラスチック処理装置でも、上述の廃棄プラスチック処理装置1と同様に廃棄プラスチックの処理を行える。
≪第2実施形態≫
第2実施形態における廃棄プラスチック処理装置2は、図3、図4、及び図5に示されたように構成されている。
この廃棄プラスチック処理装置2は、第1実施形態における廃棄プラスチック処理装置1と多くの部分で共通する。
この廃棄プラスチック処理装置2は、第1実施形態における廃棄プラスチック処理装置1と同様に本体部100と、補助部200とを備えており、これを断熱材300に収納している。
第2実施形態による廃棄プラスチック処理装置2は、本体部100が外側容器110、内側容器120を備える点、その外側容器110には投入口111と排出口112があり、投入口111には投入用スクリューコンベア111Cを備えたホッパー111Bが投入管111Aを介して接続され、また排出口112には残渣貯め112Bが接続管112Aを介して接続されている点で、第1実施形態における廃棄プラスチック処理装置1と共通している。
補助部200、補助ケース210、触媒受け220、開口230、接続管231、231A、231B、触媒ホッパー232、触媒供給用スクリューコンベア233も第1実施形態と第2実施形態で変わりはない。
第2実施形態の廃棄プラスチック処理装置2が第1実施形態の廃棄プラスチック処理装置1と異なるのは、以下の点である。
第2実施形態の廃棄プラスチック処理装置2の外側容器110は、第1実施形態の廃棄プラスチック処理装置1が備えていた外側容器110と異なり、その断面形状が四角形となっている。
また、第2実施形態の廃棄プラスチック処理装置2の内側容器120は、第1実施形態の廃棄プラスチック処理装置1が備えていた内側容器120と異なり、回転しないようになっている。したがって、第1実施形態の場合に存在した駆動装置122は、第2実施形態では存在しない。また、第2実施形態の内側容器120の外側にはスクリュー羽123は設けられていない。そのため、第2実施形態による廃棄プラスチック処理装置2では、第1実施形態による廃棄プラスチック処理装置1で行われていた内側容器120の回転に伴うスクリュー羽123の回転による廃棄プラスチック、触媒、及び初期分解用触媒の搬送を行えない。したがって、かかる搬送を行うためのベルトコンベア500が、外側容器110の底部に設けられている。
このベルトコンベア500は、図4、図5に示したように、外側容器110の底面に略一致した形状の搬送面を有しており、廃棄プラスチック、触媒、及び初期分解用触媒を、外側容器110の他端側から一端側に搬送するようになっている。ベルトコンベア500の上で搬送されながら、廃棄プラスチックは、液化成分を発生させ、更にそれから気化成分を発生させる。
ベルトコンベア500の外側容器110の一端側には、残渣集め用スクリューコンベア510が設けられている。この残渣集め用スクリューコンベア510は図5に示したように、ベルトコンベア500の幅方向に沿って設けられており、ベルトコンベア500から外側容器110の底面に落下した残渣を、排出口112に送るようになっている。排出口112に送られた残渣は、接続管112Aの中を落下し残渣貯め112Bに排出されるようになっている。
本発明の第1実施形態による廃棄プラスチック処理装置の構成を概略で示す透視側面図。 図1で示した廃棄プラスチック処理装置の変形例を示す断面図。 本発明の第2実施形態による廃棄プラスチック処理装置の構成を概略で示す透視側面図。 図3で示した廃棄プラスチック処理装置が備える本体部の断面図。 図3で示した廃棄プラスチック処理装置が備える本体部の底面付近の構成を示す平面図。
符号の説明
1 廃棄プラスチック処理装置
2 廃棄プラスチック処理装置
100 本体部
110 外側容器
111 投入口
112 排出口
120 内側容器
122 駆動装置
123 スクリュー羽
124 第1気化成分孔
130 触媒搬送用スクリューコンベア
132 駆動装置
200 補助部
210 補助ケース
220 触媒受け
230 開口

Claims (6)

  1. 外側から加熱可能とされ、且つ密閉できるようにされているとともに、廃棄プラスチックが投入される投入口を備えており、前記投入口から投入された廃棄プラスチックをその内部で溶融させて液化成分とし、次いでそれを気化させて気化成分を発生させるようになっている管状の外側容器と、
    管状とされ、且つ前記外側容器を少なくともその一端側が貫くようにされているとともに、その内部に前記気化成分を導く第1気化成分孔、前記第1気化成分孔からその内部に導入された気化成分を前記外側容器の外側に導くものとされ、その一端部分ないしその近辺に前記外側容器の外部に位置するようにして設けられている第2気化成分孔、及びその内部に前記気化成分の分解を促進させるための触媒を導く触媒孔、を備えており、前記外側容器の長手方向に略沿うようにして配されている内側容器と、
    前記内側容器の長手方向に沿って配されている触媒搬送手段と、
    前記触媒搬送手段の一端部分ないしその付近に配された、前記触媒を前記触媒搬送手段に供給するための触媒供給機構と、
    を備えており、
    前記第1気化成分孔は、前記内側容器の他端側に、前記外側容器の内壁近辺に位置するようにして設けられており、
    且つ、前記内側容器の他端側には、前記触媒搬送手段によって前記内側容器の他端側に連続的に搬送されて来た前記触媒を前記外側容器の内側へ導くための孔が設けられており、
    前記外側容器の内部には、前記投入口から投入された廃棄プラスチックを前記外側容器の長手方向に沿って前記他端側から前記一端側へ搬送する搬送手段が設けられており、且つ前記投入口は、前記外側容器の前記搬送手段の他端側に近い側の端部近辺に設けられており、
    前記外側容器の前記一端側に近い端部近辺には、前記廃棄プラスチックから生じた残渣を前記外側容器の外側に排出する残渣排出手段が設けられており、
    前記触媒供給機構から供給され、前記触媒搬送手段によって前記触媒搬送手段の一端側から他端側に向かって前記内側容器の中を搬送される前記触媒に、前記第1気化成分孔から前記内側容器内に導かれた前記気化成分を対向方向で接触させるようになっているとともに
    前記孔から前記外側容器の内側へ導かれた前記触媒は、前記廃棄プラスチックとともに、前記外側容器内を前記外側容器の他端側から一端側へ搬送され、前記残渣とともに前記残渣排出手段により前記外側容器の外側へ連続的に排出されるようになっている、
    廃棄プラスチック処理装置。
  2. 前記内側容器は、その中心軸周りに回転可能とされているとともに、その外周部にスクリュー羽が設けられており、前記内側容器の回転に伴って回転する前記スクリュー羽によって前記投入口から前記外側容器の内部に投入された廃棄プラスチックが前記外側容器の長手方向に搬送されるようになっている、
    請求項記載の廃棄プラスチック処理装置。
  3. 前記第2気化成分孔と前記触媒孔は、共通の孔からなる、
    請求項1〜のいずれかに記載の廃棄プラスチック処理装置。
  4. 前記第1気化成分孔は、前記触媒搬送手段によって前記内側容器内を搬送されて来た前記触媒を前記内側容器の外側に排出できるようにされている、
    請求項1〜のいずれかに記載の廃棄プラスチック処理装置。
  5. 外側から加熱可能とされ、且つ密閉できるようにされているとともに、廃棄プラスチックが投入される投入口を備えており、前記投入口から投入された廃棄プラスチックをその内部で溶融させて液化成分とし、次いでそれを気化させて気化成分を発生させるようになっている管状の外側容器と、
    管状とされ、且つ前記外側容器を少なくともその一端側が貫くようにされているとともに、その内部に前記気化成分を導く第1気化成分孔、前記第1気化成分孔からその内部に導入された気化成分を前記外側容器の外側に導くものとされ、一端部分ないしその近辺に前記外側容器の外部に位置するようにして設けられている第2気化成分孔、及びその内部に前記気化成分の分解を促進させるための触媒を導く触媒孔、を備えており、前記外側容器の長手方向に略沿うようにして配されている内側容器と、
    前記内側容器の長手方向に沿って配されている触媒搬送手段と、
    前記触媒搬送手段の一端部分ないしその付近に配された、前記触媒を前記触媒搬送手段に供給するための触媒供給機構と、
    を備えており、
    前記第1気化成分孔は、前記内側容器の他端側に、前記外側容器の内壁近辺に位置するようにして設けられており、
    且つ、前記内側容器の他端側には、前記触媒搬送手段によって前記内側容器の他端側に連続的に搬送されて来た前記触媒を前記外側容器の内側へ導くための孔が設けられており、
    前記外側容器の内部には、前記投入口から投入された廃棄プラスチックを前記外側容器の長手方向に沿って前記他端側から前記一端側へ搬送する搬送手段が設けられており、且つ前記投入口は、前記外側容器の前記搬送手段の他端側に近い側の端部近辺に設けられており、
    前記外側容器の前記一端側に近い端部近辺には、前記廃棄プラスチックから生じた残渣を前記外側容器の外側に排出する残渣排出手段が設けられている、
    廃棄プラスチック処理装置で実行される廃棄プラスチック処理方法であって、
    前記触媒孔から前記内側容器の内部に前記触媒を供給する過程、
    前記触媒を前記内側容器の前記一端側から前記他端側に向けて搬送する過程、
    前記第1気化成分孔から前記内側容器内に導かれた前記気化成分を前記搬送されている触媒に対向方向で接触させる過程、
    前記内側容器の他端側に搬送されて来て前記孔から前記外側容器内に導かれた前記触媒を、前記廃棄プラスチックとともに、前記外側容器内を前記外側容器の他端側から一端側へ搬送し、前記残渣とともに前記残渣排出手段により前記外側容器の外側へ連続的に排出する過程、
    を含む、廃棄プラスチック処理方法。
  6. 前記触媒として、シリカアルミナ系触媒を用いる、
    請求項記載の廃棄プラスチック処理方法。
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