JP2006002116A - 再生油精製方法及び再生油精製装置 - Google Patents

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【課題】 構造が簡単で且つ軽量な再生油精製装置を提供し、小規模プラントでも効率的な運転を行う。
【解決手段】 塩化ビニル等を含む廃プラスチックを溶融・熱分解し、その熱分解ガスを冷却して得られた再生油を蒸発器2に貯留し、この蒸発器を2第一石油類が蒸発する温度、第二石油類が蒸発する温度、第三石油類が蒸発する温度にそれぞれ段階的に加熱させて、第一〜第三石油類を分溜させて回収し、上記蒸発器内に残った残留液を第四石油類として回収するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、塩化ビニル等を含む廃プラスチックを溶融・熱分解し、その熱分解ガスを冷却して得られた再生油を、第一〜第四石油類に分溜する再生油精製方法及び再生油精製装置に関するものである。
近年、増加の一途を辿るゴミの処理対策のうち、最も重要な課題の一つとして電気製品、家庭用品、自動車、PETボトル等といった殆どの工業製品に使用されているプラスチック部品やプラスチック容器の処分がある。
このような廃プラスチックは、生ゴミや木材ゴミ等のような微生物による生分解が困難であるため、その殆どが焼却処分されているのが現状であるが、周知の通り、プラスチックは、焼却時に大量の煤煙や有害ガスを発生する上にその燃焼温度の高さゆえに焼却炉に悪影響を及ぼす等といった問題がある。
そこで、本発明者は、上記問題を解決すべく、処分やリサイクルが困難である廃プラスチックを効果的に処分し、これを再生油等として有効活用できる油化装置及びその方法を提案した(特許文献1参照)。
ところで、プラスチックの再生油は、様々な種類の石油類が共存し、且つ塩化ビニル等から生じる塩分とを含有するので、再生油の再利用若しくは販売の際に問題が残るため、これら石油類の分離と塩分の除去が必要となる。
そこで、本発明者は、上記課題を解決するために、油化装置で得られた再生油を再利用するに際し、その再生油に含まれる種々の石油類を分類できる再生油の分溜処理装置を開発して出願した(特願2003−9850号)。
この再生油の分溜処理装置は、塩化ビニルなどを含む廃プラスチックを溶融・熱分解し、その熱分解ガスを冷却して得られた再生油を、第一〜第三石油類に分溜する廃プラスチックの再生油の分溜処理装置である。この分溜処理装置は、再生油を加熱する加熱手段と、その加熱された再生油を導入し、再生油中の第一石油類をガスとして、第二石油類と第三石油類とを液として、気液分離する第一セパレータと、第一セパレータで分離された第二石油類と第三石油類との液分を加熱する第二ヒータと、加熱された第二石油類と第三石油類の液を導入して、第二石油類をガスとして、第三石油類を液として、気液分離する第二セパレータと、分離回収された第一石油類及び第二石油類などを燃料として燃焼させる加熱炉とからなり、第二セパレータで分離された第二石油類ガスを加熱源として加熱手段に供給し、加熱炉で発生した燃焼ガスを、少なくとも第二ヒータの加熱源として供給するようになっている。
上記構成によって、廃プラスチック処理装置で得られた再生油を再利用するに際して、その再生油に含まれる種々の石油類を分離することができる。
特開2001−247874号公報
しかしながら、上述の再生油の分溜処理装置は、大規模プラントに用いられる連続式の装置であるので、装置の構造が複雑であり、必要な装置点数も多く、しかも能力に比して装置重量が重く、起動停止の多い小規模プラントでは効率的でないといった問題があった。
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、構造が簡単で且つ軽量で、小規模プラントでも効率的な運転ができる再生油精製方法及び再生油精製装置を提供することにある。
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、塩化ビニル等を含む廃プラスチックを溶融・熱分解し、その熱分解ガスを冷却して得られた再生油を、第一〜第四石油類に分溜する再生油精製方法において、上記再生油を蒸発器に貯留し、この蒸発器を第一石油類が蒸発する温度、第二石油類が蒸発する温度、第三石油類が蒸発する温度にそれぞれ段階的に加熱させて、第一〜第三石油類を分溜させて回収し、上記蒸発器内に残った残留液を第四石油類として回収するようにした再生油精製方法である。
請求項2の発明は、塩化ビニル等を含む廃プラスチックを溶融・熱分解し、その熱分解ガスを冷却して得られた再生油を、第一〜第四石油類に分溜する再生油精製装置において、上記再生油を貯留して加熱させる蒸発器と、この蒸発器内を攪拌して蒸発器内温度を均一化するための攪拌機と、上記蒸発器を加熱する加熱手段と、上記蒸発器にて気化された再生油ガスを再液化するコンデンサと、再液化された再生油を気液分離するためのレシーバタンクと、第一〜第四石油類をそれぞれ収容する第一〜第四石油類タンクとを備え、上記蒸発器を第一石油類が蒸発する温度、第二石油類が蒸発する温度、第三石油類が蒸発する温度にそれぞれ段階的に加熱させて、第一〜第三石油類を順次蒸発させて上記コンデンサで再液化して上記レシーバタンクで気液分離した後に上記各第一〜第三石油類タンクにそれぞれ収容・回収し、上記蒸発器内に残った残留液を第四石油類として第四石油類タンクに収容・回収するように構成した再生油精製装置である。
請求項3の発明は、上記攪拌機は、上記蒸発器の軸心部に位置する駆動軸と、この駆動軸を回転駆動する駆動モータと、上記駆動軸から放射状に延びる複数枚の攪拌羽根とを有し、且つ、上記駆動軸が中空状に形成されると共に、上記駆動軸の上方にロータリジョイントが設けられ、このロータリジョイント及び上記中空状の駆動軸を介して上記蒸発器内の液の出入れをする請求項2記載の再生油精製装置である。
請求項4の発明は、上記駆動軸は、上記蒸発器の頂部から底部近傍まで延出しており、上記蒸発器の加熱による熱膨張時に上記蒸発器の底部とほぼ同じ高さとなるように構成された請求項3記載の再生油精製装置である。
請求項5の発明は、上記加熱手段は、上記蒸発器の底部を囲う加熱炉と、この加熱炉を加熱するバーナとを備え、上記バーナは、上記蒸発器から送出される再生油ガスの温度に応じて出力制御される請求項2から4いずれかに記載の再生油精製装置である。
請求項6の発明は、上記加熱炉には、その内部に空気を供給するための押込ファンが接続され、この押込ファンは、上記加熱炉内部の空気過剰率が200〜300%になるように空気を供給する請求項5記載の再生油精製装置である。
請求項7の発明は、上記加熱炉には、加熱炉内の空気を排出する排出ラインが設けられ、この排出ラインには、排出される上記加熱炉内の空気の熱を、上記押込ファンによって上記加熱炉内に供給される空気に伝達するためのエアヒータが設けられている請求項6記載の再生油精製装置である。
本発明によれば、構造が簡単で且つ軽量な再生油精製装置を提供でき、小規模プラントでも効率的な運転ができるといった優れた効果を発揮する。
次に、本発明を実施する好適一形態を添付図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る再生油精製装置の好適な実施の一形態を示した構成図、図2は本発明に係る再生油精製装置の攪拌機の上部を示した要部拡大側断面図、図3は本発明に係る再生油精製装置の攪拌機の下部を示した要部拡大側断面図及び要部拡大平断面図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る再生油精製装置1は、塩化ビニル等を含む廃プラスチックを溶融・熱分解し、その熱分解ガスを冷却して得られた再生油を、第一〜第四石油類に分溜する装置であって、再生油を貯留して加熱させる蒸発器2と、この蒸発器2内を攪拌して蒸発器2内温度を均一化するための攪拌機3と、蒸発器2を加熱する加熱手段4と、蒸発器2にて気化された再生油ガスを再液化するコンデンサ5と、再液化された再生油を気液分離するためのレシーバタンク6と、第一〜第四石油類をそれぞれ収容する第一〜第四石油類タンク7、8、9、10とを備えている。
蒸発器2は、上下に全半球またはサラ状壁を有する竪型円筒形に形成されている。蒸発器2の内部には、蒸発器2内の再生油が所定量供給されその液面が高位液面に達したことを検出する液面センサ13が設けられている。蒸発器2の頂部には、蒸発ガスを送出するためのガス送出口11が設けられている。ガス送出口11には、レシーバタンク6へと延びるガスラインL1が接続されている。蒸発器2の頂部軸心部には、攪拌機3を回転自在に支持する支持部材12が設けられている。
攪拌機3は、蒸発器2の軸心部に位置する駆動軸14と、この駆動軸14を回転駆動すべくその頂部に取り付けられた駆動モータ15と、この駆動軸14から放射状に延びる複数枚の攪拌羽根16とからなっており、蒸発器2内に投入された再生油を攪拌してこれを均一且つ効率的に加熱するようになっている。
図2に示すように、駆動軸14は、中空のパイプ状に形成されており、その内部の空間を通して蒸発器2内に再生油を供給したり、後述する残留液をくみ上げたりする。その駆動軸14の上端近傍には、ロータリジョイント17が設けられると共に、ロータリジョイント17と駆動軸14の内部とを連通するための貫通孔18が形成されている。
支持部材12は、駆動軸14の上端部を囲むように形成されており、スラスト軸受け19を介して駆動軸14を軸支し、ブラケット状のサポート21を介してロータリジョイント17を支持している。なお、図中、22はカップリング、23はパッキン、20は保温材をそれぞれ示す。
図3に示すように、駆動軸14の下端部は、ガイド部材24を介して、軸支されている。ガイド部材24は、駆動軸14の外周面に摺接するように設けられた複数(本実施の形態では3本)のアーム25からなる。アーム25は、その下端部が蒸発器2の底面に立設され、駆動軸14を中心として等角度ピッチ(本実施の形態では120°ピッチ)で駆動軸14の周囲に配置されている。
駆動軸14の下端面は、熱膨張を考慮して、蒸発器2の底面と所定寸法を開けて配置されており、蒸発器2の加熱による熱膨張時に蒸発器2の底部とほぼ同じ高さとなるように構成されている。
加熱手段4は、蒸発器2の底部を囲う加熱炉26と、この加熱炉26を加熱するバーナ27とを備えている。一方、ガスラインL1には、ガスラインL1内のガス温度を計測すると共に計測された温度に応じてバーナ27や電磁バルブ37、38、39の作動を制御する温度計付き制御装置28が設けられている。この温度計付き制御装置28は、温度計と制御装置とを有している。温度計付き制御装置28とバーナ27とは、電気的に接続されており、バーナ27は、蒸発器2から送出される再生油ガスの温度に応じて出力制御されるようになっている。これによって蒸発器2内の再生油の温度を所定の温度に制御するようになっている。
加熱炉26の上部には、蒸発器2の側面周囲を囲むジャケット51が形成されている。このジャケット51内に加熱炉26から発生する高温排ガスを導いて、加熱効率を向上させる。
加熱炉26には、その内部に空気を供給するためのエアラインL2及び押込ファン29が接続されている。この押込ファン29は、加熱炉26内部の空気過剰率が200〜300%になるように空気を供給する。加熱炉26のジャケット51には、加熱炉26内の空気を大気中へ排出するための排出ラインL3が設けられている。この排出ラインL3には、エアヒータ31が設けられており、排出される加熱炉26内の空気の熱を、押込ファン29によって加熱炉26内に供給される空気に伝達して、供給される空気を加熱する。
バーナ27には、燃料タンク32及び燃料ポンプ33を備えた燃料供給ラインL4が接続されている。
コンデンサ5は、蒸発器2のガス送出口11からレシーバタンク6に延びるガスラインL1に設けられている。コンデンサ5は蒸発器2からの蒸発ガスを冷却することで再液化する。コンデンサ5とレシーバタンク6との間には電磁バルブ34が設けられている。
レシーバタンク6の上部には、気液分離された気体分をバーナ27へ送るためのガスラインL5が接続されている。ガスラインL5には、蒸発器2の内圧を大気圧以下に低下させるための真空ポンプ35が設けられている。この真空ポンプ35を用いて、上記気体をバーナ27へと送る。
レシーバタンク6の底部には、第一〜第三石油類タンク7、8、9に繋がる油ラインL6が接続されている。油ラインL6の下流側は、各第一〜第三石油類タンク7、8、9に分岐して接続されている。油ラインL6には、製品となる第一〜第三石油類を第一〜第三石油類タンク7、8、9に送出する製品タンク36が設けられている。油ラインL6の分岐部分よりも下流側には、第一〜第三石油類タンク7、8、9の開閉をするための電磁バルブ37、38、39がそれぞれ設けられている。電磁バルブ37、38、39は、温度計付き制御装置28に電気的に接続されており、温度計付き制御装置28が検出する蒸発器2内の温度に応じて、各電磁バルブ37、38、39の開閉が制御される。具体的には、蒸発器2内の温度に応じて、電磁バルブ37、38、39が一つずつ開くようになっている。
駆動軸14に設けられたロータリジョイント17には、蒸発器2内の液の出し入れを行うための油ラインL7が接続されている。油ラインL7は、途中で分岐しており、一方は、第四石油類タンク10に接続され、他方は、再生油(原料)を貯留する原料タンク41に接続されている。分岐した油ラインL7には、電磁バルブ45、46がそれぞれ設けられている。
第四石油類タンク10側の油ラインL7には、蒸発器2の残留液を汲み上げるための残留液ポンプ43が設けられている。原料タンク41側の油ラインL7には、再生油を蒸発器2内に供給するための原料ポンプ44が設けられている。
次に、本発明に係る再生油精製方法について説明する。
まず、電磁バルブ34、37、38、39、45を閉じて、電磁バルブ46を開く。原料ポンプ44を作動させて、ロータリジョイント17及び駆動軸14を介して、蒸発器2内に再生油(原料)を注入・供給する。再生油は、再生油が高位液面まで供給されたことを、液面センサ13が検出するまで供給される。
再生油の供給が終了したなら、電磁バルブ46を閉じて、電磁バルブ34を開き、真空ポンプ35を作動させて、蒸発器2及びガスラインL1内の空気を排出し、蒸発器2内の圧力を大気圧以下とする。
そして、押込ファン29及び燃料ポンプ33を作動させて、空気と燃料をバーナ27へと供給して、バーナ27を燃焼させる。押込ファン29は、加熱炉26内の空気過剰率が200〜300%となるように、空気を押し込む。これによって、輻射伝熱より接触伝熱を期待し、蒸発器2内のスケールの発生を抑制し、ローカルヒートを避けるようにしている。しかし、これでは、排ガス損失が大きくなる傾向にあるので、エアヒータ31により、排熱回収を図って、損失を少なくしている。これによって、加熱効率の向上が図れる。また、これと同時に、攪拌機3で蒸発器2内に投入された再生油を攪拌して、均一且つ効率的な加熱を達成する。
蒸発器2内の温度が、第一石油類の蒸発する温度領域まで加熱されたなら、これを温度計付き制御装置28が検出する。そして、温度計付き制御装置28は、蒸発器2内の温度がその温度を保持するように、バーナ27の出力を制御する。また、温度計付き制御装置28からの信号によって、第一石油類タンク7側の電磁バルブ37が開く。
このとき、蒸発器2の加熱によって、攪拌機3の駆動軸14は、熱膨張を起こすが、駆動軸14の下端部は、予め蒸発器2の底面と所定の間隔を隔てて形成されているので、駆動軸14が蒸発器2底面と当接することはなく、駆動軸14及び蒸発器2の破損を防止できる。
蒸発器2内では、再生油から第一石油類が蒸発する。蒸発した第一石油類は、ガスラインL1を流れて、コンデンサ5で冷却され再液化され、レシーバタンク6内で所定時間放置することで、気液分離される。気液分離された気体は、バーナ27へ送られ、燃料として再利用される。気液分離された第一石油類は、製品として第一石油類タンク7へと送出され、収容・回収される。
この状態を所定時間継続して、第一石油類の分溜が終了すると、バーナ27の出力を上げて、蒸発器2内の温度が、第二石油類が蒸発する温度領域まで加熱する。蒸発器2内の温度が、第二石油類の蒸発する温度領域まで加熱されたなら、これを温度計付き制御装置28が検出する。そして、温度計付き制御装置28は、蒸発器2内の温度がその温度を保持するように、バーナ27の出力を制御する。また、温度計付き制御装置28からの信号によって、第一石油類タンク7側の電磁バルブ37が閉じると共に、第二石油類タンク8側の電磁バルブ38が開く。
蒸発器2内では、再生油から第二石油類が蒸発する。蒸発した第二石油類は、ガスラインL1を流れて、コンデンサ5で冷却され再液化され、レシーバタンク6内で所定時間放置することで、気液分離される。気液分離された気体は、バーナ27へ送られ、燃料として再利用される。気液分離された第二石油類は、製品として第二石油類タンク8へと送出され、収容・回収される。
この状態を所定時間継続して、第二石油類の分溜が終了すると、バーナ27の出力をさらに上げて、蒸発器2内の温度が、第三石油類が蒸発する温度領域まで加熱する。蒸発器2内の温度が、第三石油類の蒸発する温度領域まで加熱されたなら、これを温度計付き制御装置28が検出する。そして、温度計付き制御装置28は、蒸発器2内の温度がその温度を保持するように、バーナ27の出力を制御する。また、温度計付き制御装置28からの信号によって、第二石油類タンク8側の電磁バルブ38が閉じると共に、第三石油類タンク9側の電磁バルブ39が開く。
蒸発器2内では、再生油から第三石油類が蒸発する。蒸発した第三石油類は、ガスラインL1を流れて、コンデンサ5で冷却され再液化され、レシーバタンク6内で所定時間放置することで、気液分離される。気液分離された気体は、バーナ27へ送られ、燃料として再利用される。気液分離された第三石油類は、製品として第三石油類タンク9へと送出され、収容・回収される。
この状態を所定時間継続して、第三石油類の分溜が終了すると、バーナ27を停止させて加熱を終了する。そして、電磁バルブ34、39を閉じ、第四石油類タンク10側の電磁バルブ45を開く。残留液ポンプ43を作動させて、蒸発器2内に残った残留液を第四石油類として第四石油類タンクに収容・回収する。このとき、中空状に形成した駆動軸14を用いて、残留液のくみ上げを行ったことによって、攪拌羽根16と汲み上げ用パイプとの両立が達成される。すなわち、蒸発器2内では攪拌羽根16が回転するので、その回転領域に汲み上げ用パイプを設けることができないが、その軸部に中空の駆動軸14を設けたことで、残留液を汲み上げることが可能となった。また、これによって、蒸発器2の底部に排出ノズルを設けなくて済んだので、蒸発器2底部に付着したスケールの除去が比較的容易である。すなわち、排出ノズルを設けると、スケールが排出ノズルに溜まってその除去が非常に困難となるが、それを行う必要はない。
以上のように、再生油を蒸発器2に貯留し、この蒸発器2を第一石油類が蒸発する温度、第二石油類が蒸発する温度、第三石油類が蒸発する温度にそれぞれ段階的に加熱させて、第一〜第三石油類を分溜させて回収し、蒸発器2内に残った残留液を第四石油類として回収するようにしたことによって、複数のセパレータや加熱手段を必要としていた従来の装置と比較して、構成を簡単にできると共に、大幅に重量を低減できた。これによって、コスト面、設置スペース面等が有利になり、小規模プラントへの適用も容易となった。
また、再生油に含まれていた塩類は、第四石油類に残留するので、分溜された第一〜第三石油類の塩分の含有量は極めて微小となる。
本発明に係る再生油精製装置の好適な実施の一形態を示した構成図である。 本発明に係る再生油精製装置の攪拌機の上部を示した要部拡大側断面図である。 本発明に係る再生油精製装置の攪拌機の下部を示した(a)は要部拡大側断面図、(b)は要部拡大平断面図である。
符号の説明
1 再生油精製装置
2 蒸発器
3 攪拌機
4 加熱手段
5 コンデンサ
6 レシーバタンク
7 第一石油類タンク
8 第二石油類タンク
9 第三石油類タンク
10 第四石油類タンク
14 駆動軸
15 駆動モータ
16 攪拌羽根
17 ロータリジョイント
26 加熱炉
27 バーナ
29 押込ファン
31 エアヒータ
L3 排出ライン

Claims (7)

  1. 塩化ビニル等を含む廃プラスチックを溶融・熱分解し、その熱分解ガスを冷却して得られた再生油を、第一〜第四石油類に分溜する再生油精製方法において、
    上記再生油を蒸発器に貯留し、この蒸発器を第一石油類が蒸発する温度、第二石油類が蒸発する温度、第三石油類が蒸発する温度にそれぞれ段階的に加熱させて、第一〜第三石油類を分溜させて回収し、上記蒸発器内に残った残留液を第四石油類として回収するようにしたことを特徴とする再生油精製方法。
  2. 塩化ビニル等を含む廃プラスチックを溶融・熱分解し、その熱分解ガスを冷却して得られた再生油を、第一〜第四石油類に分溜する再生油精製装置において、
    上記再生油を貯留して加熱させる蒸発器と、この蒸発器内を攪拌して蒸発器内温度を均一化するための攪拌機と、上記蒸発器を加熱する加熱手段と、上記蒸発器にて気化された再生油ガスを再液化するコンデンサと、再液化された再生油を気液分離するためのレシーバタンクと、第一〜第四石油類をそれぞれ収容する第一〜第四石油類タンクとを備え、上記蒸発器を第一石油類が蒸発する温度、第二石油類が蒸発する温度、第三石油類が蒸発する温度にそれぞれ段階的に加熱させて、第一〜第三石油類を順次蒸発させて上記コンデンサで再液化して上記レシーバタンクで気液分離した後に上記各第一〜第三石油類タンクにそれぞれ収容・回収し、上記蒸発器内に残った残留液を第四石油類として第四石油類タンクに収容・回収するように構成したことを特徴とする再生油精製装置。
  3. 上記攪拌機は、上記蒸発器の軸心部に位置する駆動軸と、この駆動軸を回転駆動する駆動モータと、上記駆動軸から放射状に延びる複数枚の攪拌羽根とを有し、且つ、上記駆動軸が中空状に形成されると共に、上記駆動軸の上方にロータリジョイントが設けられ、このロータリジョイント及び上記中空状の駆動軸を介して上記蒸発器内の液の出入れをする請求項2記載の再生油精製装置。
  4. 上記駆動軸は、上記蒸発器の頂部から底部近傍まで延出しており、上記蒸発器の加熱による熱膨張時に上記蒸発器の底部とほぼ同じ高さとなるように構成された請求項3記載の再生油精製装置。
  5. 上記加熱手段は、上記蒸発器の底部を囲う加熱炉と、この加熱炉を加熱するバーナとを備え、上記バーナは、上記蒸発器から送出される再生油ガスの温度に応じて出力制御される請求項2から4いずれかに記載の再生油精製装置。
  6. 上記加熱炉には、その内部に空気を供給するための押込ファンが接続され、この押込ファンは、上記加熱炉内部の空気過剰率が200〜300%になるように空気を供給する請求項5記載の再生油精製装置。
  7. 上記加熱炉には、加熱炉内の空気を排出する排出ラインが設けられ、この排出ラインには、排出される上記加熱炉内の空気の熱を、上記押込ファンによって上記加熱炉内に供給される空気に伝達するためのエアヒータが設けられている請求項6記載の再生油精製装置。
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