JP4734014B2 - 熱風炉の制御方法、制御システム、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

熱風炉の制御方法、制御システム、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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本発明は、高炉に熱風を供給するための熱風炉の制御方法、制御システム、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
熱風炉は、高炉に熱風を供給するための高炉の付帯設備であり、燃焼及び送風を1サイクルとして稼動する。ところで、熱風炉で使用されるエネルギーは非常に大きいことからも、熱風炉操業における熱効率を向上させることは重要な課題の一つである。そういった観点から熱風炉を制御する手法が種々提案されており、例えば特許文献1等にあるように、熱風炉シミュレータを用いて制御パラメータを修正するものが知られている。
特開平10−226809号公報
上記特許文献1をはじめとして、これまで提案されている熱風炉の制御においては、1サイクルごとの制御パラメータを求めるに留まっている。しかしながら、熱風炉プロセスは3日程度の長い時定数を持つことから、3日以上将来のプロセス状態を正確に予測しながら、熱効率を向上させる制御パターンを決めることが必要となってくる。
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、厳密にモデル化されたシミュレータでプロセスの将来の状態を予測しながら1サイクルを細分化した制御を行うことにより熱風炉操業における熱効率を向上させることを目的とする。
本発明の熱風炉の制御方法の一つは、高炉への送風に熱を与える蓄熱室と上記蓄熱室を加熱するための燃焼室とにより構成され、燃焼及び送風を1サイクルとして稼動する熱風炉を制御するために、上記燃焼室における燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量を制御する熱風炉の制御方法であって、1サイクル中の燃焼期間を複数分割し、その分割された期間ごとに燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量を変える点に特徴を有する。この場合に、1サイクル中の燃焼期間に燃焼ガス温度切替時刻と燃焼ガス流量切替時刻をそれぞれ設定して、燃焼ガス温度は燃焼開始時刻から燃焼ガス温度切替時刻までの平均温度が燃焼ガス温度切替時刻から燃焼終了時刻までの平均温度よりも高くなるように制御し、また燃焼ガス流量は燃焼開始時刻から燃焼ガス流量切替時刻までの平均流量が燃焼ガス流量切替時刻から燃焼終了までの平均流量よりも小さくなるように制御する。また、例えば、1サイクル中の燃焼期間を前期及び後期に二分割し、前期における燃焼ガス温度を後期における燃焼ガス温度よりも高くし、かつ、前期における燃焼ガス流量を後期における燃焼ガス流量よりも小さくしてもよい。この場合に、熱風炉に吹き込む混合ガスのガスカロリー、熱風炉のドーム温度、熱風炉に吹き込む混合ガスの流量、及び投入熱量のうち少なくとも二種以上を制御パラメータとして、分割された期間ごとに燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量を変えるようにしてもよい。また、上記制御パラメータのうち所定の制御パラメータを、1サイクル中の燃焼期間を複数分割し、その分割された期間ごとに変えるようにしてもよい。また、燃焼期間を前期及び後期に二分割する場合には、前期から後期へ切替えるタイミングが制御パラメータ毎に異なっていても良い。また、各制御パラメータにおいて前期と後期の各平均値の大小関係が保たれていれば、前期及び後期を各々分割して分割された期間毎に制御パラメータの値を調整しても良い。(以下の明細書及び図の説明においても同様である。)
本発明の熱風炉の制御方法の一つは、複数の制御パラメータの操業実績値を用いて熱風炉シミュレータにより熱風炉の将来の状態を予測する第1の手順と、上記複数の制御パラメータの操業実績値のうち1つを微小量変化させた上で上記熱風炉シミュレータにより熱風炉の3日以上の将来の状態を予測することを、上記複数のパラメータそれぞれについて実行する第2の手順と、上記第1の手順の結果得られる制御性能及び上記第2の手順の結果得られる制御性能から上記各制御パラメータの修正量を求め、各制御パラメータを修正する第3の手順と、上記第3の手順により修正された各制御パラメータを実機に投入する第4の手順とを有する点に特徴を有する。その際、上記制御パラメータには、1サイクル中の燃焼期間における熱風炉に吹き込む混合ガスのガスカロリー、1サイクル中の燃焼期間の前期における熱風炉のドーム温度及び後期におけるドーム温度、1サイクル中の燃焼期間の前期における熱風炉に吹き込む混合ガスの流量及び後期における混合ガスの流量の5つを含み、上記第2の手順では、ガスカロリーを微小量大きくし、前期におけるドーム温度を微小量高くし、後期におけるドーム温度を微小量低くし、前期における混合ガスの流量を微小量大きくし、後期における混合ガスの流量を微小量小さくする。また、上記制御パラメータには、1サイクル中の燃焼期間における熱風炉に吹き込む混合ガスのガスカロリー、1サイクル中の燃焼期間の前期における熱風炉のドーム温度及び後期におけるドーム温度、1サイクル中の燃焼期間の前期における投入熱量及び後期における投入熱量の5つを含み、上記第2の手順では、ガスカロリーを微小量大きくし、前期におけるドーム温度を微小量高くし、後期におけるドーム温度を微小量低くし、前期における投入熱量を微小量小さくし、後期における投入熱量を微小量大きくするようにしてもよい。また、上記制御パラメータには、1サイクル中の燃焼期間における熱風炉に吹き込む混合ガスのガスカロリー、1サイクル中の燃焼期間における投入熱量の2つを含み、上記第2の手順では、ガスカロリーを微小量大きくし、投入熱量を微小量小さくするようにしてもよい。
本発明の熱風炉の制御システムは、高炉への送風に熱を与える蓄熱室と上記蓄熱室を加熱するための燃焼室とにより構成され、燃焼及び送風を1サイクルとして稼動する熱風炉を制御するために、上記燃焼室における燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量を、1サイクル中の燃焼期間を複数分割しその分割された期間ごとに変えて制御する熱風炉の制御装置であって、複数の制御パラメータのもとで蓄熱室高さ方向の煉瓦温度分布及び珪石煉瓦最下部温度計位置の温度が計算できる、蓄熱室の伝熱モデルである熱風炉モデルを用いて、複数の制御パラメータの操業実績値を用いて熱風炉における燃焼及び送風のサイクルをシミュレーションして熱風炉の将来の状態予測し、続いて複数の制御パラメータのうち1つを微小量変化させた上で熱風炉の将来の状態を予測することを複数のパラメータそれぞれについて実行して、その結果から各制御パラメータの修正量を求める熱風炉シミュレータと、上記熱風炉シミュレータからの入力に基づいて、燃焼室へ供給する混合ガスのカロリー、混合ガス流量、および空気流量を制御する制御装置とを有し、1サイクル中の燃焼期間に燃焼ガス温度切替時刻と燃焼ガス流量切替時刻をそれぞれ設定して、燃焼ガス温度は燃焼開始時刻から燃焼ガス温度切替時刻までの平均温度が燃焼ガス温度切替時刻から燃焼終了時刻までの平均温度よりも高くなるように制御し、また燃焼ガス流量は燃焼開始時刻から燃焼ガス流量切替時刻までの平均流量が燃焼ガス流量切替時刻から燃焼終了までの平均流量よりも小さくなるように制御する点に特徴を有する。
本発明のコンピュータプログラムの一つは、上記のいずれかの熱風炉の制御方法の各手
順をコンピュータに実行させる点に特徴を有する。
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記本発明のコンピュータプログラ
ムを記録した点に特徴を有する。
本発明によれば、1サイクル中の燃焼期間を複数分割し、その分割された期間ごとに燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量を制御することにより、例えば1サイクル中の前期における燃焼ガス温度を後期における燃焼ガス温度よりも高くし、かつ、前期における燃焼ガス流量を後期における燃焼ガス流量よりも小さくすることにより、熱風炉操業における熱効率を向上させることができる。
また、1サイクル中を複数分割された燃焼期間に燃焼ガス温度切替時刻と燃焼ガス流量切替時刻をそれぞれ設定して、燃焼ガス温度は燃焼開始時刻から燃焼ガス温度切替時刻までの平均温度が燃焼ガス温度切替時刻から燃焼終了時刻までの平均温度よりも高くなるように制御し、また燃焼ガス流量は燃焼開始時刻から燃焼ガス流量切替時刻までの平均流量が燃焼ガス流量切替時刻から燃焼終了までの平均流量よりも小さくなるように制御することにより、排ガス顕熱を削減し熱効率を向上させることができる。
本発明は、1サイクル中の燃焼期間における燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量の制御パターンによっても熱風炉操業における熱効率が異なってくるのではないかという視点からなされたものである。以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
まず、図1を参照して、熱風炉100の概要について説明する。熱風炉100は、高炉に熱風を供給するための蓄熱式熱交換器であり、高炉への送風に熱を与える蓄熱室101と、蓄熱室101を加熱するための燃焼室102とにより構成される。
燃焼室102では、供給口103から吹き込まれる高炉ガスとコークス炉ガス(又は他の高カロリーガス)との混合ガス及び供給口104から吹き込まれる空気を燃焼させ、その燃焼ガスを蓄熱室101内部に積まれた蓄熱煉瓦を通過させて熱を蓄える。図示例では、蓄熱煉瓦として、下側から順に耐火粘土煉瓦105、ハイアルミナ煉瓦106、シリカを主成分とする珪石煉瓦107が積まれている。そして、高温となった蓄熱室101の下部供給口108から冷風空気を吹き込むと、この冷風空気は蓄熱煉瓦105、106、107の熱を奪って900〜1300℃程度に昇温し、熱風出口110を通って図示しない高炉へと送風される。
上述のように熱風炉100は燃焼及び送風を1サイクルとして稼動する。一般的には、熱風炉100は1つの高炉に対して4基程度設置され、例えば2基燃焼、2基送風として、各熱風炉100の燃焼及び送風のサイクルを1/2づつずらす操業が行なわれる(スタガードパラレル操業)。
(第1の実施形態)
図2には熱風炉の制御システムの全体構成を示す。同図に示すように、1つの高炉200に対して4基の熱風炉100が設置されている。そして、これら熱風炉100を制御するための制御システムは、熱風炉シミュレータ300と、DCS(分散形制御システム)として構成される制御装置400とにより構成される。
熱風炉シミュレータ300は、熱風炉モデル301及び制御部302により構成され、複数の制御パラメータ(本例においては、後述するように混合ガスカロリーP1、ドーム温度P2及びP3、混合ガス流量P4及びP5)のもとで熱風炉モデル301を用いて熱風炉100における燃焼及び送風のサイクルをシミュレーションし、Nサイクル先の状態予測を行う。この場合に、例えば実操業でスタガードパラレル操業が行われているのであれば、同じ形態でシミュレーションを行うようにする。
熱風炉シミュレータ300では、詳細は後述するが、複数の制御パラメータP1〜P5の操業実績値を用いて熱風炉100の将来の状態を予測し、続いて制御パラメータP1〜P5のうち1つを微小量変化させた上で熱風炉100の将来の状態を予測することを複数のパラメータP1〜P5それぞれについて実行して、その結果から各制御パラメータP1〜P5の修正量を求める。
なお、熱風炉モデル301としては、熱風炉100のみでなく制御装置400を含めた実機全体をシミュレーションできる必要がある。更に、熱風炉100のシミュレーションを行うモデルは、蓄熱室高さ方向の煉瓦温度分布及び珪石煉瓦最下部温度計位置の温度が計算できるように蓄熱室を少なくとも鉛直方向2次元にメッシュ分割した伝熱モデルである必要がある。
制御装置400は、混合ガスカロリー制御部401及びドーム温度制御部402により構成される。混合ガスカロリー制御部401では供給口103から吹き込まれる混合ガスのカロリーが熱風炉シミュレータから与えられる混合ガスカロリーP1と一致するように、高炉ガスとコークス炉ガス(又は他の高複数種類の高カロリーガス)の混合比を制御する。ドーム温度制御部では、ドーム温度として測定される燃焼ガス温度(混合ガス及び空気を燃焼させた結果の雰囲気温度)実測値が熱風炉シミュレータから与えられるドーム温度P2及びP3と一致するように、熱風炉シミュレータから与えられる混合ガス流量P4及びP5を基準として供給口103から吹き込まれる混合ガス流量と供給口104から吹き込まれる空気流量を制御する。
ここで、熱風炉シミュレータ300から与えられる修正された制御パラメータP1〜P5を実機に投入すると、実質的に制御される燃焼室102における燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量は、図4(b)に示すように、1サイクル中の燃焼期間の前期では燃焼ガス温度が比較的高く、かつ、燃焼ガス流量が比較的小さくなり、後期では燃焼ガス温度が比較的低く、かつ、燃焼ガス流量が比較的大きくなる、換言すれば、前期における燃焼ガス温度が後期における燃焼ガス温度よりも高くなり、かつ、前期における燃焼ガス流量が後期における燃焼ガス流量よりも小さくなる。
本願発明者らは鋭意検討を重ねた結果、同じ熱量を投入する場合でも、1サイクル中の燃焼期間における燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量のパターンによって熱効率が異なることを見出し、特に図4(b)に示すようにした場合に最も熱効率が向上することが新たに判明した。これは、燃焼期間の前期では、蓄積煉瓦温度が低い状態にあるので燃焼ガス温度を高くすることで熱交換の効率が上がり、また、燃焼ガス流量を小さくすることで蓄熱室101の下部まで燃焼ガスが達しにくくして排ガス温度が上昇するのを避けることができるからである。そこで、上述したように燃焼室102における燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量を、図4(b)に示すように、1サイクル中の燃焼期間の前期では燃焼ガス温度を比較的高く、かつ、燃焼ガス流量を比較的小さくし、後期では燃焼ガス温度を比較的低く、かつ、燃焼ガス流量を比較的大きくするようにしたものである。
以下、図3のフローチャートを参照して、本実施形態の熱風炉の制御システムによる熱風炉の制御動作について説明する。まず、複数の制御パラメータ、本例においては1サイクル中の燃焼期間における熱風炉100に吹き込む混合ガスのガスカロリーP1、1サイクル中の燃焼期間の前期における熱風炉100のドーム(図1の符号109を参照)温度P2、及び、後期におけるドーム温度P3、1サイクル中の燃焼期間の前期における熱風炉に吹き込む混合ガスの流量P4、及び、後期における混合ガスの流量P5の5つを操業実績値に初期設定する(ステップS101)。
次に、上記ステップS101において設定された制御パラメータP1〜P5の操業実績値を用いて、熱風炉シミュレータ300により熱風炉100における燃焼及び送風のサイクルをシミュレーションし、Nサイクル先の状態予測を行う(ステップS102)。シミュレーションに際しては、実プロセスの操業制約条件、例えば混合ガス流量の上下限値やドーム温度の上下限値(設備能力に依存)を考慮する。
次に、上記ステップS102でのシミュレーションの結果得られる制御性能を評価し、それを所定ルールのもとで評価値に変換して基準評価値として保存する(ステップS103)。ここで、制御性能とは「熱効率」、「排ガス温度」、「高炉200への送風温度」、「珪石煉瓦107の最低温度」を意味する。「熱効率」は、熱風炉の操業では一般的に混合ガスの燃焼で発生する投入熱量に対する高炉への送風熱量の比率で評価されるが、送風温度や送風流量と言った操業条件が同じであれば蓄熱室101の下部の排出口108から排気される排ガスの顕熱(熱量)と負の相関関係がある。即ち、排ガス顕熱が小さければ熱効率は大きく、反対に排ガス顕熱が大きければ熱効率は小さい。更に、排ガス顕熱は排ガス流量と排ガス温度の積に物性値である排ガス比熱を乗じて算出されるが、操業条件が同じ場合には排ガス温度を低くすればそれだけ排ガス顕熱を小さくし熱効率を向上させるために効果がある。そこで、「排ガス温度」を熱効率の評価指標の一つとして採用している。また、「高炉200への送風温度」は、上述したように900〜1300℃程度の範囲の所望温度で平均値が一定となることが最適であり、その観点で評価される。また、「珪石煉瓦107の最低温度」は、珪石煉瓦の変態点温度が573℃であることから、珪石煉瓦107の最下部での最低温度が変態点温度以下とならないことが最低限要求されるが、その上で、排ガス温度に影響するため珪石煉瓦107の最下部での最低温度ができるだけ低くなるようにする必要があり、その観点で評価される。
続いて、複数の制御パラメータP1〜P5のうち1つを操業実績値に対して微小量だけ変化させる。この場合に、制御パラメータP1〜P5ごとに、微小量だけ大きくする(高くする)か、小さくする(低くする)かは予め定められている。例えば、制御パラメータP1である混合ガスカロリー[kcal/Nm3]については、図4(a)に示すように、操業実績値に対して微小量ΔP1だけ大きくする。
次に、上記ステップS104において微小量だけ変化させた制御パラメータと残りの制御パラメータの操業実績値とを用いて、上記ステップS102と同様に熱風炉シミュレータ300によりNサイクル先の状態予測を行う(ステップS105)。例えば、上記ステップS104において制御パラメータP1を微小量ΔP1だけ大きくした場合は、その微小量だけ変化させた制御パラメータP1と残りの制御パラメータP2〜P5の操業実績値とを用いる。
次に、上記ステップS105でのシミュレーションの結果得られる制御性能、即ち「熱効率」、「高炉200への送風温度」、「珪石煉瓦107の最低温度」を評価し、それを上記ステップS103と同様のルールのもとで評価値(例えば制御パラメータP1を微小量ΔP1だけ大きくさせた場合は、熱効率評価値1、送風温度評価値1、珪石煉瓦最低温度1と称する)に変換する(ステップS106)。そして、下式に示すように、上記ステップS103において保存されている基準評価値との差分を求める。
Δ熱効率評価値1=「熱効率評価値1」−「熱効率の基準評価値」
Δ送風温度評価値1=「送風温度評価値1」−「送風温度の基準評価値」
Δ珪石煉瓦最低温度評価値1=「珪石煉瓦最低温度評価値1」−「珪石煉瓦最低温度の基準評価値」
次に、複数の制御パラメータP1〜P5すべてについて上記ステップS104〜S106が実行されたか否か判断し(ステップS107)、実行されていなければ未実行の制御パラメータP1〜P5について上記ステップS104〜S106の処理を繰り返す。上記ステップS104を実行するに際して、図4(a)に示すように、制御パラメータP2(1サイクル中の燃焼期間の前期におけるドーム温度[℃])については、操業実績値に対して微小量ΔP2だけ高くする。また、制御パラメータP3(1サイクル中の燃焼期間の後期におけるドーム温度[℃])については、操業実績値に対して微小量ΔP3だけ低くする。また、制御パラメータP4(1サイクル中の燃焼期間の前期における混合ガス流量[kNm3/hr])については、操業実績値に対して微小量ΔP4だけ大きくする。また、制御パラメータP5(1サイクル中の燃焼期間の後期における混合ガス流量[kNm3/hr])については、操業実績値に対して微小量ΔP5だけ小さくする。なお、微小量ΔP1〜ΔP5とは、具体的には操業実績値に対して数%程度であればよい。
一方、複数の制御パラメータP1〜P5すべてについて上記ステップS104〜S106の処理が実行済みであれば(ステップS107)、ステップS108に進む。
ステップS108では、以上の結果から、各制御パラメータP1〜P5の微小変化量ΔP1〜ΔP5を評価値との関係で表わした関係式を定める(下式を参照)。
ΔP1〜(Δ熱効率評価値1、Δ送風温度評価値1、Δ珪石煉瓦最低温度評価値1)
ΔP2〜(Δ熱効率評価値2、Δ送風温度評価値2、Δ珪石煉瓦最低温度評価値2)
ΔP3〜(Δ熱効率評価値3、Δ送風温度評価値3、Δ珪石煉瓦最低温度評価値3)
ΔP4〜(Δ熱効率評価値4、Δ送風温度評価値4、Δ珪石煉瓦最低温度評価値4)
ΔP5〜(Δ熱効率評価値5、Δ送風温度評価値5、Δ珪石煉瓦最低温度評価値5)
そして、上記関係式を用いて、「熱効率」が最大(=排ガス温度が最低)で、「高炉200への送風温度」が所望温度で平均値が一定で、「珪石煉瓦107の最低温度」が変態点温度以下とならない条件下でできるだけ低くなる微小量ΔP1〜ΔP5を各制御パラメータP1〜P5の実績値に対する修正量として求める。
その後、上記ステップS108において求められた修正量ΔP1〜ΔP5を用いて各制御パラメータP1〜P5が変更され、制御装置400は、その修正された制御パラメータP1〜P5を実機に投入する(ステップS109)。この結果、図4(b)に示すように、1サイクル中の燃焼期間の前期では燃焼ガス温度が比較的高く、かつ、燃焼ガス流量が比較的小さくなり、後期では燃焼ガス温度が比較的低く、かつ、燃焼ガス流量が比較的大きくなって、熱風炉100における熱交換の熱効率が大幅に向上する。
図5には、蓄積煉瓦の温度(横軸)と蓄積煉瓦の高さ(縦軸)との関係を示す。図中点線で表わすのは、制御パラメータP1〜P5を操業実績値とした場合の関係である。それに対して、図中実線で表わすのは、図4に示すようにして制御パラメータP1〜P5を修正した場合の関係である。同図に示すように、珪石煉瓦107の最上部での温度の上下限値a、bはドーム温度の上下限値に関係するので一定値に管理される。また、珪石煉瓦107の最下部での最低温度は変態点温度以下とならないように管理される。また、粘土煉瓦105の最下部での温度の下限値cは(排ガス温度が高くならないようにできるだけ低く)一定値に管理される。
そして、本実施形態のように制御パラメータP1〜P5を修正した場合、上記管理条件を満たしつつ、矢印Xに示すように、粘土煉瓦105の最下部での温度の上限値が制御パラメータP1〜P5を操業実績値とした場合よりも大幅に低くなっているのがわかる。即ち、排ガス温度を下げることができ、熱効率が大幅に向上する結果となっている。
なお、上記実施形態では1サイクル中の燃焼期間を前期及び後期に二分割した例を説明したが、三分割以上として、その分割された期間ごとに燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量を変えるようにしてもよい。
また、上記実施形態では制御パラメータを5つとしたが、その数は限定されるものではない。上記実施形態において、混合ガスのガスカロリーP1は設備制約的に細かく設定変更するのが難しいことから1サイクル中の燃焼期間で一定にしたが、ドーム温度P2及びP3、混合ガス流量P4及びP5については更に細分化するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、1サイクル中の燃焼期間の前期では燃焼ガス温度が比較的高く、かつ、燃焼ガス流量が比較的小さくなり、後期では燃焼ガス温度が比較的低く、かつ、燃焼ガス流量が比較的大きくなるように、1サイクル中の燃焼期間における混合ガスのガスカロリーP1、1サイクル中の燃焼期間の前期におけるドーム温度P2及び後期におけるドーム温度P3、1サイクル中の燃焼期間の前期における混合ガスの流量P4及び後期における混合ガスの流量P5の5つを制御パラメータとしたが、制御パラメータのパターンはその組み合わせに限定されるものではない。
例えば、図6(a)に示すように、1サイクル中の燃焼期間における混合ガスのガスカロリーP1、1サイクル中の燃焼期間の前期におけるドーム温度P2及び後期におけるドーム温度P3、1サイクル中の燃焼期間の前期における投入熱量[kcal]P6及び後期における投入熱量[kcal]P7の5つを制御パラメータとしてもよい。この場合、制御パラメータP1〜P3については図4(a)に示すのと同様に微小量変化させ、制御パラメータP6については操業実績値に対して微小量ΔP6だけ小さくし、また、制御パラメータP7については操業実績値に対して微小量ΔP7だけ大きくする。この場合も、図6(b)に示すように、1サイクル中の燃焼期間の前期では燃焼ガス温度が比較的高く、かつ、燃焼ガス流量が比較的小さくなり、後期では燃焼ガス温度が比較的低く、かつ、燃焼ガス流量が比較的大きくなって、熱風炉100における熱交換の熱効率が大幅に向上する。
或いは、図7(a)に示すように、1サイクル中の燃焼期間における混合ガスのガスカロリーP1、1サイクル中の燃焼期間における投入熱量P8の2つを制御パラメータとしてもよい。この場合、制御パラメータP1については操業実績値に対して微小量ΔP1だけ大きくし、制御パラメータP8については操業実績値に対して微小量ΔP8だけ小さくする。この場合も、図7(b)に示すように、1サイクル中の燃焼期間の前期では燃焼ガス温度が比較的高く、かつ、燃焼ガス流量が比較的小さくなり、後期では燃焼ガス温度が比較的低く、かつ、燃焼ガス流量が比較的大きくなって、熱風炉100における熱交換の熱効率が大幅に向上する。
下記の表1には、制御パラメータP1〜P3、P6〜P7(図6のパターン)について、操業実績値とした場合と、上述したように修正する場合(新制御)との制御結果を表わす。同表に示すように、新制御では、送風温度は1178℃を維持しながら、珪石煉瓦107の最下部での最低温度は変態点温度以上で低くなるとともに、排ガス温度が低くなっており、熱交換の熱効率が向上しているのがわかる。
Figure 0004734014
(第2の実施形態)
本発明は、1サイクル中の燃焼期間における燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量の制御パターンによっても熱風炉操業における熱効率が異なってくるのではないかという視点からなされたものである。以下、図面を参照して、本発明を実施するための第2の実施形態について説明する。
図8には熱風炉の制御システムの全体構成を示す。同図に示すように、1つの高炉200に対して4基の熱風炉100が設置されている。そして、これら熱風炉100を制御するために制御装置300がある。
制御装置300は、操作量設定部301と燃焼ガス温度制御部302により構成され、燃焼室102の供給口103から吹き込まれる混合ガス流量と供給口104から吹き込まれる空気流量を制御する。
このとき、操作量設定部301では、1サイクル中の燃焼期間を複数に分割し、その分割された期間ごとに燃焼ガス温度及び空気流量を設定する。また、燃焼ガス温度制御部302では、熱風炉100でドーム温度として測定された燃焼ガス温度が操作量設定部301から与えられたドーム温度と一致するように、供給口103から吹き込まれる混合ガス流量を調整する。
また別の形態として、操作量設定部301では、空気流量の代わりに混合ガス流量を分割された燃焼期間ごとに設定し、燃焼ガス温度制御部302では、熱風炉100でドーム温度として測定された燃焼ガス温度が操作量設定部301から与えられたドーム温度と一致するように、供給口104から吹き込まれる空気流量を調整してもよい。
ここで、操作量設定部301では、図9(a)に示すように燃焼ガス温度、空気流量(又は混合ガス流量)を設定する。その際、燃焼ガス温度は燃焼開始から燃焼ガス温度切替時刻までの平均温度が燃焼ガス温度切替時刻から燃焼終了までの平均温度よりも高くなるように設定し、空気流量(又は混合ガス流量)は燃焼開始から燃焼ガス流量切替時刻までの平均流量が燃焼ガス流量切替時刻から燃焼終了までの平均流量よりも小さくなるように設定する。ただし、燃焼ガス温度切替時刻と燃焼ガス流量切替時刻は同時刻である必要はない。
図9(a)に示すように燃焼ガス温度、空気流量(又は混合ガス流量)を設定すると、燃焼室102における燃焼ガス温度と燃焼ガス流量は図9(b)に示すようになる。即ち、燃焼ガス温度は燃焼開始から燃焼ガス温度切替時刻までの平均温度が燃焼ガス温度切替時刻から燃焼終了までの平均温度よりも高くなり、燃焼ガス流量は燃焼開始から燃焼ガス流量切替時刻までの平均流量が燃焼ガス流量切替時刻から燃焼終了までの平均流量よりも小さくなる。
本願発明者らは鋭意検討を重ねた結果、同じ熱量を投入する場合でも、1サイクル中の燃焼期間における燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量のパターンによって熱効率が異なることを見出し、特に図9(b)に示すようにした場合に熱効率が向上することが新たに判明した。
即ち、燃焼開始から燃焼中間(燃焼開始と燃焼終了の間の中間時刻)までの時間帯では、図9(b)に示すように燃焼ガス温度を高く燃焼ガス流量を小さくすることによって、輻射熱伝達率が大きくなる効果が強くなり、図10に示すように蓄熱室101の上部に集中して蓄熱される。更に、燃焼中間から燃焼終了までの時間帯では、図9(b)に示すように燃焼ガス温度を低く、燃焼ガス流量を大きくすることによって、対流熱伝達率が大きくなる効果が強くなり、図10に示すように蓄熱室101の下部に集中して蓄熱される。
この結果、珪石煉瓦最下部温度の燃焼中の温度推移は図11のように、燃焼開始から燃焼中間までの時間帯における温度上昇量は従来操業実績に比べて小さめに抑えられ、燃焼中間から燃焼終了までの時間帯における温度上昇量は従来操業実績に比べて大きくなり、最終的な到達温度は従来操業実績と同一となる。そのため、図10に示すように燃焼終了時の蓄熱室高さ方向の煉瓦温度分布は従来操業実績と同一となるので、送風後に再び燃焼開始するときの蓄熱室高さ方向の煉瓦温度分布も従来操業実績と同じとなり、珪石煉瓦最下部最低温度の管理値に対する余裕代を従来操業実績と同一に保つことができる。
また、排ガス温度の燃焼中の温度推移も図12に示すように、珪石煉瓦最下部温度と同様の傾向で温度上昇する。このため、図12の網掛け部に示す排ガス温度降下分に相当するだけの排ガス顕熱を削減し、熱効率を向上させることができる。実プロセスによる制御テストで評価では、表2に示すように熱効率が0.5%向上している。
Figure 0004734014
(その他の実施形態)
上述した実施形態の機能は、コンピュータがコンピュータプログラムを実行することによっても実現される。また、コンピュータプログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体又はかかるプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体も本発明の実施形態として適用することができる。また、上記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。上記のコンピュータプログラム、記録媒体、伝送媒体及びコンピュータプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリ、ROM等を用いることができる。
熱風炉の概略構成を示す図である。 第1の形態における熱風炉の制御システムの全体構成を示す図である。 第1の形態における熱風炉の制御動作について説明するためのフローチャートである。 第1の形態における制御パラメータとそれにより実質的に制御される燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量との関係を示す図である。 第1の形態における蓄積煉瓦の温度(横軸)と蓄積煉瓦の高さ(縦軸)との関係を示す特性図である。 第1の形態における制御パラメータとそれにより実質的に制御される燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量との関係を示す図である。 第1の形態における制御パラメータとそれにより実質的に制御される燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量との関係を示す図である。 第2の形態における熱風炉の制御システムの全体構成を示す図である。 第2の形態における制御パラメータとそれにより実質的に制御される燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量との関係を示す図である。 第2の形態における蓄積煉瓦の温度(横軸)と蓄積煉瓦の高さ(縦軸)との関係を示す特性図である。 第2の形態における燃焼中の珪石煉瓦最下部温度の推移を示す図である。 第2の形態における燃焼中の排ガス温度の推移を示す図である。
符号の説明
100 熱風炉
101 蓄熱室
102 燃焼室
103 燃焼用混合ガスの供給口
104 燃焼用空気の供給口
105 耐火粘土煉瓦
106 ハイアルミナ煉瓦
107 珪石煉瓦
108 排ガスの排出口 兼 冷風空気の供給口
109 ドーム
110 熱風出口
200 高炉
300 熱風炉シミュレータ
301 熱風炉モデル
302 制御部
400 制御装置
401 混合ガスカロリー制御部
402 ドーム温度制御部

Claims (15)

  1. 高炉への送風に熱を与える蓄熱室と上記蓄熱室を加熱するための燃焼室とにより構成され、燃焼及び送風を1サイクルとして稼動する熱風炉を制御するために、上記燃焼室における燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量を、1サイクル中の燃焼期間を複数分割しその分割された期間ごとに変えて制御する熱風炉の制御方法であって、
    1サイクル中の燃焼期間に燃焼ガス温度切替時刻と燃焼ガス流量切替時刻をそれぞれ設定して、
    燃焼ガス温度は燃焼開始時刻から燃焼ガス温度切替時刻までの平均温度が燃焼ガス温度切替時刻から燃焼終了時刻までの平均温度よりも高くなるように制御し、
    また燃焼ガス流量は燃焼開始時刻から燃焼ガス流量切替時刻までの平均流量が燃焼ガス流量切替時刻から燃焼終了までの平均流量よりも小さくなるように制御することを特徴とする熱風炉の制御方法。
  2. 1サイクル中の燃焼期間を前期及び後期に二分割し、前期における燃焼ガス温度を後期における燃焼ガス温度よりも高くし、かつ、前期における燃焼ガス流量を後期における燃焼ガス流量よりも小さくすることを特徴とする請求項1に記載の熱風炉の制御方法。
  3. 熱風炉に吹き込む混合ガスのガスカロリー、熱風炉のドーム温度、熱風炉に吹き込む混合ガスの流量、及び投入熱量のうち少なくとも二種以上を制御パラメータとして、分割された期間ごとに燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量を変えることを特徴とする請求項1に記載の熱風炉の制御方法。
  4. 熱風炉に吹き込む混合ガスのガスカロリー、熱風炉のドーム温度、熱風炉に吹き込む混合ガスの流量、及び投入熱量のうち少なくとも二種以上を制御パラメータとして、分割された期間ごとに燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量を変えることを特徴とする請求項2に記載の熱風炉の制御方法。
  5. 上記制御パラメータのうち所定の制御パラメータを、1サイクル中の燃焼期間を複数分割し、その分割された期間ごとに変えることを特徴とする請求項3又は4に記載の熱風炉の制御方法。
  6. 請求項に記載の熱風炉の制御方法であって、
    上記制御パラメータには、1サイクル中の燃焼期間における熱風炉に吹き込む混合ガスのガスカロリー、1サイクル中の燃焼期間の前期における熱風炉のドーム温度及び後期におけるドーム温度、1サイクル中の燃焼期間の前期における熱風炉に吹き込む混合ガスの流量及び後期における混合ガスの流量の5つを含み、
    複数の制御パラメータの操業実績値を用いて熱風炉シミュレータにより熱風炉の将来の状態を予測する第1の手順と、
    上記複数の制御パラメータの操業実績値のうち1つを微小量変化させた上で上記熱風炉シミュレータにより熱風炉のNサイクルの将来の状態を予測することを、上記複数のパラメータそれぞれについて実行する第2の手順と、
    上記第1の手順の結果得られる制御性能及び上記第2の手順の結果得られる制御性能から上記各制御パラメータの修正量を求め、各制御パラメータを修正する第3の手順と、
    上記第3の手順により修正された各制御パラメータを実機に投入する第4の手順とを有し、
    上記第2の手順では、ガスカロリーを微小量大きくし、前期におけるドーム温度を微小量高くし、後期におけるドーム温度を微小量低くし、前期における混合ガスの流量を微小量小さくし、後期における混合ガスの流量を微小量大きくすることを特徴とする熱風炉の制御方法。
  7. 請求項に記載の熱風炉の制御方法であって、
    上記制御パラメータには、1サイクル中の燃焼期間における熱風炉に吹き込む混合ガスのガスカロリー、1サイクル中の燃焼期間の前期における熱風炉のドーム温度及び後期におけるドーム温度、1サイクル中の燃焼期間の前期における投入熱量及び後期における投入熱量の5つを含み、
    複数の制御パラメータの操業実績値を用いて熱風炉シミュレータにより熱風炉の将来の状態を予測する第1の手順と、
    上記複数の制御パラメータの操業実績値のうち1つを微小量変化させた上で上記熱風炉シミュレータにより熱風炉のNサイクルの将来の状態を予測することを、上記複数のパラメータそれぞれについて実行する第2の手順と、
    上記第1の手順の結果得られる制御性能及び上記第2の手順の結果得られる制御性能から上記各制御パラメータの修正量を求め、各制御パラメータを修正する第3の手順と、
    上記第3の手順により修正された各制御パラメータを実機に投入する第4の手順とを有し、
    上記第2の手順では、ガスカロリーを微小量大きくし、前期におけるドーム温度を微小量高くし、後期におけるドーム温度を微小量低くし、前期における投入熱量を微小量小さくし、後期における投入熱量を微小量大きくすることを特徴とする熱風炉の制御方法。
  8. 請求項3又は請求項4に記載の熱風炉の制御方法であって、
    上記制御パラメータには、1サイクル中の燃焼期間における熱風炉に吹き込む混合ガスのガスカロリー、1サイクル中の燃焼期間における投入熱量の2つを含み、
    複数の制御パラメータの操業実績値を用いて熱風炉シミュレータにより熱風炉の将来の状態を予測する第1の手順と、
    上記複数の制御パラメータの操業実績値のうち1つを微小量変化させた上で上記熱風炉シミュレータにより熱風炉のNサイクルの将来の状態を予測することを、上記複数のパラメータそれぞれについて実行する第2の手順と、
    上記第1の手順の結果得られる制御性能及び上記第2の手順の結果得られる制御性能から上記各制御パラメータの修正量を求め、各制御パラメータを修正する第3の手順と、
    上記第3の手順により修正された各制御パラメータを実機に投入する第4の手順とを有し、
    上記第2の手順では、ガスカロリーを微小量大きくし、投入熱量を微小量小さくすることを特徴とする熱風炉の制御方法。
  9. 高炉への送風に熱を与える蓄熱室と上記蓄熱室を加熱するための燃焼室とにより構成され、燃焼及び送風を1サイクルとして稼動する熱風炉を制御するために、上記燃焼室における燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量を、1サイクル中の燃焼期間を複数分割しその分割された期間ごとに変えて制御する熱風炉の制御システムであって、
    複数の制御パラメータのもとで蓄熱室高さ方向の煉瓦温度分布及び珪石煉瓦最下部温度計位置の温度が計算できる、蓄熱室の伝熱モデルである熱風炉モデルを用いて、複数の制御パラメータの操業実績値を用いて熱風炉における燃焼及び送風のサイクルをシミュレーションして熱風炉の将来の状態予測し、続いて複数の制御パラメータのうち1つを微小量変化させた上で熱風炉の将来の状態を予測することを複数のパラメータそれぞれについて実行して、その結果から各制御パラメータの修正量を求める熱風炉シミュレータと、
    上記熱風炉シミュレータからの入力に基づいて、燃焼室へ供給する混合ガスのカロリー、混合ガス流量、および空気流量を制御する制御装置とを有し、
    1サイクル中の燃焼期間に燃焼ガス温度切替時刻と燃焼ガス流量切替時刻をそれぞれ設定して、燃焼ガス温度は燃焼開始時刻から燃焼ガス温度切替時刻までの平均温度が燃焼ガス温度切替時刻から燃焼終了時刻までの平均温度よりも高くなるように制御し、また燃焼ガス流量は燃焼開始時刻から燃焼ガス流量切替時刻までの平均流量が燃焼ガス流量切替時刻から燃焼終了までの平均流量よりも小さくなるように制御することを特徴とする熱風炉の制御システム。
  10. 1サイクル中の燃焼期間を前期及び後期に二分割し、前期における燃焼ガス温度を後期における燃焼ガス温度よりも高くし、かつ、前期における燃焼ガス流量を後期における燃焼ガス流量よりも小さくすることを特徴とする請求項に記載の熱風炉の制御システム。
  11. 熱風炉に吹き込む混合ガスのガスカロリー、熱風炉のドーム温度、熱風炉に吹き込む混合ガスの流量、及び投入熱量のうち少なくとも二種以上を制御パラメータとして、分割された期間ごとに燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量を変えることを特徴とする請求項9に記載の熱風炉の制御システム。
  12. 熱風炉に吹き込む混合ガスのガスカロリー、熱風炉のドーム温度、熱風炉に吹き込む混合ガスの流量、及び投入熱量のうち少なくとも二種以上を制御パラメータとして、分割された期間ごとに燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量を変えることを特徴とする請求項10に記載の熱風炉の制御システム。
  13. 請求項1に記載の熱風炉の制御システムであって、
    上記制御パラメータには、1サイクル中の燃焼期間における熱風炉に吹き込む混合ガスのガスカロリー、1サイクル中の燃焼期間の前期における熱風炉のドーム温度及び後期におけるドーム温度、1サイクル中の燃焼期間の前期における熱風炉に吹き込む混合ガスの流量及び後期における混合ガスの流量の5つを含み、
    複数の制御パラメータの操業実績値を用いて熱風炉の将来の状態を予測する第1の熱風炉シミュレーション手段、
    上記複数の制御パラメータの操業実績値のうち1つを微小量変化させた上で熱風炉のNサイクルの将来の状態を予測することを、上記複数のパラメータそれぞれについて実行する第2の熱風炉シミュレーション手段、
    および、上記第1の熱風炉シミュレーション手段により得られる制御性能及び上記第2の熱風炉シミュレーション手段により得られる制御性能から上記各制御パラメータの修正量を求め、各制御パラメータを修正する制御パラメータ修正手段、
    からなる熱風炉シミュレータ、
    並びに、上記制御パラメータ修正手段により修正された各制御パラメータを実機に投入する制御手段を有し、
    上記第2の熱風炉シミュレーション手段では、ガスカロリーを微小量大きくし、前期におけるドーム温度を微小量高くし、後期におけるドーム温度を微小量低くし、前期における混合ガスの流量を微小量小さくし、後期における混合ガスの流量を微小量大きくすることを特徴とする熱風炉の制御システム。
  14. 請求項1〜のいずれか1項に記載の熱風炉の制御方法の各手順をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  15. 請求項1に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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