JP4733650B2 - 少なくとも2種類の部分組成物を含む液体洗剤のためのディスペンサ・ボトル - Google Patents

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Description

本発明は、互いに分離した状態で保管された少なくとも2種類の部分組成物からなる水性洗浄組成物のためのディスペンサ・ボトルに関し、このディスペンサ・ボトルは、互いに分離して保管可能な複数の部分組成物のための少なくとも2つの受容容器を有する。
いくつかの応用分野、とりわけ表面を洗浄する分野においては、互いに分離した状態で保管すべき、または保管しなければならない活性物質流体を利用することが知られている。こうした活性物質流体は、例えば、床や便器などの適用領域に適用する直前にのみ、または適用する途上で混合させる必要がある。活性物質流体の具体例は、塩素を含む漂白剤、洗浄剤、脱灰剤、および消毒剤である(例えば、WO98/21308A2)。こうしたタイプの活性物質流体は、例えば、浴室内の表面や衛生面で注意を払うべき他の領域にも用いられる。
複数の活性物質流体は、とりわけ同じ容器に入れておくと互いに安定しないとき、異なる受容容器内に保管される。しかし、例えば、活性物質流体の異なる機能を示唆するように意図して異なる色を付ける場合や、光に対する反応性が異なる場合など、活性物質流体を個別に保管して、同時に適用しなければならない他の理由が知られている。
WO98/21308A2またはUS5398846Aの発明によれば、互いに安定した状態で保管できない少なくとも2種類の活性物質流体のためのディスペンサ・ボトルは、受容容器を構成する互いに独立した2つのチャンバを備え、活性物質流体の2つの受容容器内の出口のすぐ近くにある上側端部に配置されている。第1の水性溶液が一方の受容容器内に、第2の水性溶液が第2の受容容器内に受容される。特定量の第1の水性溶液と特定量の第2の水性溶液を混ぜ合わせたとき、この技術分野で所望される酸性漂白剤が得られるように、2種類の水性溶液中の組成物濃度が選択される。
本発明の優先日においては公開されていなかった上述の公知文献の開示内容は、参考にここに本願の開示内容に一体のものとして統合される。
原点をなす上述の先行技術で開示されたディスペンサ・ボトルは、その2つの受容容器の出口に配設され得るポンプデバイスを有する。複数の活性物質流体は、ポンプデバイス内に共に導入され、共通の噴霧ジェットにおける放出ノズルから噴出される。こうして、複数の活性物質流体は、放出ノズルから離脱する前に、互いに混ぜ合わされる。
また、2つの受容容器の間で互いに混じり合うことを実質的に確実に回避できる同様のディスペンサ・ボトルが知られている(WO91/04923A1)。このディスペンサ・ボトルにはポンプ噴霧装置が設けられていないが、出口は単に開いており、噴出口が設けられ、閉口キャップにより再び閉じられる。しかし、このディスペンサ・ボトルは、噴霧式の用途には適さない。
これとは関係なく、本発明の優先日において未公開であったこれらの文献の開示内容は、設計の詳細に関し、同様に本件特許出願の開示内容として参考に統合される。
活性物質流体のためのディスペンサ・ボトルは、とりわけ便器を洗浄するためのものとして意図され、可撓性プラスティックからなる受容容器と放出ノズルとを有する(EP0911616B1)。また活性物質流体は、放出ノズルを傾斜した調剤チューブとして設計することにより、便器内の、特にリムの下方に最適に供給される。
液体状の洗濯洗剤の場合、特に水分を含む場合、個々の構成成分の化学的互換性により、これらの成分の互いに対する好ましくない反応が生じて、構成成分の活性が減退し、その結果、比較的に短期間保管された場合であっても、混合物の全体的な洗浄力が低減する。この活性減退は、原理的には、すべての洗浄組成物の成分に起因し、特に上述のような化学反応成分が存在するとき、分解プロセスまたは錯化ステップに寄与する酵素、界面活性剤または隔離成分は水溶液系における無制限の保管安定性を有するものではないが、洗浄組成物の成分により洗浄作用を得るために、特に漂白するために、洗浄プロセスにおいて化学反応が生じる。これに対処するための1つの可能性として、例えば、化学的な活性を有する成分の反応性がすべてのpH値において同じではないという事実に依拠して、組成物のpH値を適当に調整することにより、1成分の破壊的作用または分解反応を極力抑えることができる。しかしながら、一般に、化学的な活性を有する成分が同じpH値ではないので、pH値によりすべての成分を同時に安定化させることは、通常不可能であるため、上述のpH調整による分解反応の低減を図ることは困難である。さらに困難とする理由は、保管中に反応性をできる限り小さく抑えるpH値は、組成物の使用状況において変化するものであり、洗浄条件下で化学的活性成分の反応性がより高くなり、洗浄力に影響を与え得るためである。
この問題を解消するために、先行技術においてさまざまな提案がなされ、良好な洗浄力を得る上で好ましいすべての洗浄成分の組成を、同時に1つの液体の洗浄組成物中に含めることなく、むしろ、ユーザが洗浄動作を行う直前または洗浄動作中に混ぜ合わせることができるように、いずれの場合にも使用状態中に共に用いられる互換性を有する成分だけを含む複数の洗浄組成物をユーザに提供する。
例えば、国際特許出願WO00/61713A1は、少なくとも2種類の液体の部分組成物からなる液体組成物を開示し、活性物質流体は、少なくとも2つのチャンバ(受容容器)を有する容器内に互いに分離して保管され、そのうちの少なくとも一方の容器はイミン系またはオキサジリディン系の漂白活性化因子を有し、少なくとももう一方はアルカリ化剤を有し、少なくとも一方の構成組成物は過酸化漂白剤で、各部分組成物は安定性をもたらすpH値を有する。部分組成物が混ぜ合わされたとき、アルカリ化剤が最終組成物のpH値を増大させ、漂白剤および漂白活性化因子が互いに対して有効に反応する。
欧州特許EP0807156B1は、2つのチャンバを有するディスペンサを開示しており、その第1のチャンバはpHが2より大きく7より小さい過酸化水素または有機過酸の水溶液組成物を含み、第2のチャンバは酸性組成物を含み、混合物のpH値が最大2を有するように、これらのチャンバの含有物が共にまたは順次、表面上に放出される。
国際特許出願WO94/15465A1は、第1に脂肪族過酸を有し、第2に腐食防止剤、過酸安定剤、および/または過酸化水素安定剤を含む過酸化水素水溶液を有する2パックシステムを開示している。2つの溶液を組み合わせて殺菌剤を得る。
ドイツ特許出願DE10024251A1は、第1成分として、1〜40質量%のイミノペロキソカルボン酸水溶液と、第2成分として、第1成分を活性化する混合物質とからなり、これらの2つの成分は、2つのチャンバボトル内にそれぞれ個別に収容され、使用されるときにのみ混ぜ合わされる。また、本出願ではpH規制緩衝液ともいう第2成分は、メチルセルロースの支援により濃縮された炭酸水素ナトリウム水溶液および炭酸ナトリウム水溶液からなる。
すなわち、本願の教示内容は、互いに個別に保管された少なくとも2つの部分組成物(活性物質流体)からなる液体洗浄組成物のためのディスペンサ・ボトルに特有の問題に基づいている。このディスペンサ・ボトルは、少なくとも2種類の部分組成物のための少なくとも2つの受容容器を有し、安価に製造することができ、ユーザにより容易に取り扱うことができ、少なくとも2種類の部分組成物を互いに個別に適用し、適用領域において混合させることができる。
上述の目的は、以下のディスペンサ・ボトルを用いて達成することができる。このディスペンサ・ボトルは、互いに分離した状態で保管された少なくとも2種類、好適には正確に2種類の部分組成物からなる水性洗浄組成物のためのディスペンサ・ボトルであって、第1の部分組成物を収容する第1の受容容器(1)と、少なくとも1つ好適には正確に1つの第2の部分組成物を収容する第2の受容容器(2)とを備え、第1および第2の受容容器(1,2)は、個別に形成されて接合されるか、あるいは一体に形成され、受容容器(1,2)のそれぞれは、部分組成物のための出口(3,4)を有し、出口(3,4)は、2種類の部分組成物が適用領域の共通の適用フィールド(5)に適用されるように互いに対して隣接するように配設され、出口(3,4)のそれぞれは、部分組成物が放出ノズル(6,7)から噴出するまで互いに混合しないように、少なくとも1つ、好適には正確に1つの放出ノズル(6,7)を有するディスペンサ・ボトルにおいて、第1の部分組成物は、水分、過酸化水素、および界面活性剤を含み、酸性pH値を有し、第2の部分組成物は、アルカリpH値を有することを特徴とする。
本発明は、洗浄組成物を適用するために、このようなディスペンサ・ボトルを使用することを提供する。
受容容器は、圧縮可能な容器として設計されていることが好ましい。ユーザの手により受容容器に圧力を加えることにより、各容器に個別に設けられた放出ノズルから活性物質流体を噴出させるために必要な受容容器内の内部圧力を形成する。汚れた繊維製品のしみを取り除くために、繊維製品を処理する組成物を塗布する場合、洗浄機または洗剤引き出しに洗浄組成物を導入する場合に、こうした必要な圧力が重力により形成され、製品が水平方向または重力方向とは反対方向の上方向でもなく、下方向に放出される。こうして複数の活性物質流体は、放出ノズルから離れた後にのみ、適用領域において混ぜ合わされる。その結果、適用すべき所望の製品、すなわち適用領域で所望の作用を奏する洗浄組成物が、適用領域において2種類の活性物質流体から形成される。
クレームされたディスペンサ・ボトルは、とりわけポンプ噴霧デバイスを用いることなく、構造上極めて簡便で制御が容易な解決手段として、上述の効果を実現することができる。クレームされたディスペンサ・ボトルは、大量生産製品として利用される上で極めて適している。
本願の教示内容の文脈における活性物質流体とは、ゲル状から糊状までの低粘度から高粘度のすべての流動性媒体を意味するものと理解されたい。粉体の活性成分およびその顆粒状形態などの粒状のものも同様に、本発明のディスペンサ・ボトルで利用することができる。この文脈において重要なことは、第1に、活性物質流体の粘性であり、第2に、件の特定の適用に関する活性物質流体の流動性と、とりわけ活性物質流体のチクソ性である(チクソ性なる用語を説明すると、特定の流体が機械的な力の作用により液状化するが、機械的作用が終わると、場合により相当時間が経過した後、固体化し、機械的な力の作用に依存して変化する粘性を有することをいう。ROMPP, LEXIKON Chemistry, 10th Edition, Georg Thieme Verlag, Stuttgart, 1999, Vol. 6, page 4533を参照されたい。)。
この開示内容にある好適な実施形態およびさらなる実施例は、従属クレームの対象となっている。
特有の独立した意義は、ユーザの手による平均的な圧力および/または重力により、流体の流れが特定の事前設定された距離において重なり合うように、放出ノズルの形状および寸法、とりわけ活性物質流体の粘性および/またはチクソ性が互いに調整された構成に基づく。特定の実施形態によれば、放出ノズルの複数のノズルチャンネルは、互いに対して実質的に平行に配列され、それぞれのノズルチャンネルは、全体的なフロー断面において非対称に配設された断面くびれ(狭搾部)を有する。これらの断面くびれは、ノズルチャンネルの互いに対向する側部に配置され、このため加圧されて噴出された活性物質流体は互いに対してねじれるように噴出する。これは、放出ノズルの技巧的な設計により、放出ノズルから噴出される活性物質流体のそれぞれの流れが、互いに対して湾曲して噴出され、噴出された流れの圧力の関数として変化する放出ノズルからの距離を隔てた位置で重なり合うことを意味する。この場合、適用領域の適用フィールドはここであってもよい。断面くびれを有するこの構成は、各活性物質流体が実質的に同一のチクソ性を有する場合には特に重要な意義を有する。
同様に、放出ノズルの複数のノズルチャンネルのオリフィスが互いに対して面取りされている場合、すなわちノズルチャンネルのオリフィス平面が互いに対して角度をもって配設されて、ノズルチャンネルの長手方向軸に対して内側にある壁断面が、ノズルチャンネルの長手方向軸に対して外側にある壁断面より長い場合にも、このねじれ効果が生じる。
さらなる実施形態および実施例が、従属クレームを見れば明らかである。
本発明によれば、図1aおよび図1bの斜視図、および図2aおよび図2bで図示されているようなディスペンサ・ボトルが提供される。左手側に見えるのは、第1の部分組成物(第1の活性物質流体)のための第1の受容容器であり、右手側に見えるのは、第2の部分組成物(第2の活性物質流体)のための第2の受容容器である。本発明を教示する上で、原理的に、2つ以上の受容容器1,2を用いることも可能であり、適用領域においては互いに混ぜ合わされる3種類以上の部分組成物(活性物質流体)のための3つの受容容器、さらに4種類以上の部分組成物(活性物質流体)のための4つの受容容器を用いてもよい。
活性物質流体は、共に格納すると安定しない活性物質流体であるが、これは本発明の教示内容に対して絶対的に必須のものではない。上述の説明を参照することができる。同様に、本件特許出願の文脈における「活性物質流体」なる用語の定義、およびこのような活性物質流体の特定の好適な特徴に関しても、上述の説明を等しく参照することができる。
2つの受容容器1,2は、個別に形成され、例えば接着剤、爪係止部材または他の接合部材により互いに対して接合されるか、あるいは実施形態で図示したように互いに一体成型品として構成される。この点において、さまざまな異なる製造プロセスを選択することができるが、序節で引用した先行技術を参照してもよい。実際には、2つの受容容器1,2が一体に成型されたディスペンサ・ボトルが好ましい。
図3および図4は、それぞれ図1aおよび図2aに示す第1の実施形態のディスペンサ・ボトルの受容容器1,2を示す。受容容器は、それぞれの特定の活性物質流体のための出口3,4を有してなることが見て取れる。出口3,4を互いに隣接するように配置することにより、図11に示すように、2種類の活性物質流体をより大きい適用面積を有する共通の適用領域(塗布領域)5に適用(塗布)することができる。2つの受容容器1,2からの活性物質流体が容器の外側で混ざり合うことの特別な意義については、本明細書の概説部分で詳細に説明した通りであって、その部分を参照されたい。図1bおよび図2bのディスペンサ・ボトルの実施形態の態様において、受容容器1,2は分離した状態で図示されておらず、その差異は、傾けて適用するので保持領域をもたない点と、重力を用いて液体が放出される点だけである。
以下、本発明に係るディスペンサ・ボトルは、常に、2種類の活性物質流体のための2つだけの受容容器1,2が設けられているものとして説明される。ただし、この説明はそうした複数の容器を含むディスペンサ・ボトルに対して適用可能となるように意図されたものであるので、複数の受容容器を用いることが可能であるという上記序説での説明を考慮に入れておく必要がある。ディスペンサ・ボトル内に含まれる液体洗浄組成物は、2種類の部分組成物だけからなるものとして説明するが、同様に、いくつかの部分組成物を含んでいてもよいことに留意されたい。受容容器1,2の数が部分組成物の数に対応する場合、異なる部分組成物はそれぞれの受容容器1,2内に収容されるので好ましい。必要に応じて、受容容器1,2の数が部分組成物の数を超えるとき、同一の部分組成物は1つ以上の受容容器1,2内に収容される。
本発明に係るディスペンサ・ボトルにおいては、2つの受容容器1,2は、少なくとも1つ、好適には正確に1つの放出ノズル6,7を有する出口3,4を含むことにより、活性流体が放出ノズル6,7から離れた直後においてのみ、互いに混合されることが必須要件である。さらに実施形態の第1の態様によるディスペンサ・ボトル(図1a)においては、便器の端部の下方に適用する場合など、重力に逆らって製品を供給するために用いられるので、受容容器1,2は圧縮可能な容器として構成されることが必須である。また放出ノズル6,7は、受容容器1,2の長手方向軸に対して傾斜していることが好ましい。また、実施形態の第2の態様によるディスペンサ・ボトル(図2)においては、重力を介して、洗剤を洗濯機の洗剤用引き出しに入れるか、洗濯機のドラムのための分配部材に入れるか、あるいは洗濯すべき表面に直接的に洗剤を塗布するために用いられるので、放出ノズル6,7は、受容容器1,2の長手方向軸の方向に平行に延びている。受容容器1,2を圧縮可能な容器として設計することができる。放出ノズル6,7は、図6aおよび図6b、あるいは同様に図8に示すとおりで、図11aおよび図11bの斜視図に図示されている。
ディスペンサ・ボトルのクレームされた形態によれば、ボトルを90°以上傾けた後に、ユーザの手または重力により、受容容器1,2から活性物質流体を押し出すような圧力が加えられる。活性物質流体は、圧力により、2つの受容容器1,2の出口3,4から流れ、放出ノズル6,7から放出される。放出ノズル6,7から噴出された後に初めて、ユーザの加えて圧力に依存するが、放出ノズルから特定の距離を隔てた適用される製品(塗布される組成物)の適用領域においてのみ、複数の活性物質流体の流れが混合される。
図1aおよび図2aに図示された好適な実施形態によれば、受容容器1,2は、弾性特性を有する材料からなり、そして/または元の形状に復元しやすい形状を有する。とりわけ、弾性および復元性を有するポリマ材料を用いて、受容容器1,2を形成することが推奨される。受容容器1,2のための材料は、例えば、ポリオレフィン、とりわけポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、またはポリエチレンテレフタレート(PET)、特にグリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PETG)であってもよい。この点に関し、序節ですでに説明したEP0911616B1のプラスティック製の噴霧ボトルを参照してもよい。こうした材料は、本出願においても同様に適当なものである。
先に説明した受容容器1,2において重要な点は、用いられる材料とも関連するが、受容容器1,2の特定の形状に起因して、活性物質流体の均一な帰還吸引効果に付随して、最適な圧縮性を得ることができるという点である。活性物質流体が放出ノズル6,7から受容容器1,2へ一様に、効果的に戻るという帰還吸引効果は、活性物質流体の適用を止めた際の放出ノズル6,7の出口における洗剤製品の切れにおいて重要な意味をもつ。
全体として見れば、適当な復元特性を有するプラスティック材料容器を使用することは安価であるにもかかわらず、上述したように、時期尚早に混合させることなく、好適な手法で効果的に活性物質流体を供給することができる。
図示された本発明のディスペンサ・ボトルの実施形態は、とりわけ同一容量および鏡像のような同一形状を示す。原理的には、成形時の受容容器1,2の形状、壁厚、および材料を選択することにより、受容容器1,2から得られる活性物質流体の所望する用量を変えることができる。受容容器1,2の一般的な容量は、50mlから1500mlの範囲にあり、好適には300mlから500mlの範囲にある。それは、明らかに用途に対して固有のものであり、活性流体に依存する。
図1aおよび図1b、とりわけ図4、さらに図6aおよび図6bに図示された好適な実施形態によれば、受容容器1,2のそれぞれは、完結した容器として形成され、少なくとも1つの、好適には正確に1つの受容容器1,2の間に配設された接合部材8に接合されている。接合部材8は、受容容器1,2の互いに面した内側側面で一体に接合するように成型されることが好ましく、とりわけ、例えばブロー成型法を用いて、受容容器1,2とともに同時に形成される。接合部材8がほぼ中心に配置され、(中断することもあり得るが)受容容器1,2の実質的な全体の長さにわたって延びているとき、特に好ましい。すなわち、接合部材8は、受容容器1,2の互いに面する側面のための強化部材を構成し、これらを安定化させるとともに、ユーザの手の力による圧力に対する補強部材を構成する。一般に、受容容器1,2は、常に、ユーザの手により少なくとも大部分を把持できるような断面形状を有する必要がある。
上述のように、受容容器1,2の好適な製造方法としてブロー成型法についてすでに説明した。特にブロー成型法に関する適当な変形例において、一体に成型された受容容器1,2が異なる透明度および/または異なる着色を有することができる。とりわけ一体成形するとしても、一方の受容容器を不透明にし、他方の受容容器を透明にするか、あるいは複数の受容容器が設けられた場合、異なる着色を有する受容容器を形成することが推奨される。いくつかの活性物質流体は、光に反応しやすいことが確認されている。また活性物質流体と関連して適用される他の活性物質流体は、光にあまり反応しない。光により反応しやすい活性物質流体のための受容容器を不透明着色して、この点に関する問題を解消することができる。
ユーザの取り扱いに際して、図1aおよび図2aに示すディスペンサ・ボトルは、さらなる特徴を有し、ユーザの手で把持できる保持領域9が形成され、特有の端部モールド10,11および/または受容容器1,2の表面形状により形成されている。これは、特に図1および図2から十分に見て取れる。凹んだ把持部により、ディスペンサ・ボトルの反の部分を手で把持しやすくなる。このディスペンサ・ボトルは、ユーザの手に関して、端部モールド10,11により事前に形成された特別の位置を有する。また、有用な表面形状とは、例えば、うねりや異なる色である。
寸法に関して、取り扱いにくくならならないように、受容容器1,2をあまり大きくしない方が好ましいことが分かっている。受容容器1,2の好ましい寸法は、ユーザの手により把持すべき保持領域9の断面において、外周が約18cm〜約30cmであり、好適には約20cm〜約28cmであり、特に約22cm〜約26cmであり、より好適には約24cmである。
受容容器1,2の容積は、その中に収容される洗浄組成物の全体量に含まれる重量比または容量比により、あるいは例えば溶液または分散液としての純水な物質の形態中に含まれるこれら活性物質の種類により決定される。好適な実施形態では、すべての受容容器1,2は、同一の大きさを有し、その容量は10〜2000ml、好適には20〜1500ml、より好適には50〜1000ml、特に100〜800mlである。本発明のディスペンサ・ボトルは、機械洗浄組成物の反復的用量に適しており、このため少なくとも2回分用量、とりわけ少なくとも6回分用量、より好適には少なくとも12,24または36回分用量を収容している。
本発明に基づいて構成された受容容器1,2を有するディスペンサ・ボトルにより実現されることについて、これまでにすでに説明してきた。この点に関し、とりわけ図6a、図6b、図11a、図11b、および図12を参照すると、放出ノズル6,7の形状および寸法、ならびに活性物質流体の特性は、ユーザの手による平均的な圧力または重力が加わったとき、流体の流れが特定の距離を隔てたところで重畳するように、互いに対して調整される。これは、とりわけ図示されたディスペンサ・ボトルの実施形態において、流体の流れが約50mmないし約300mmの距離、好適には約100mmないし約250mmの距離、特に約150mmの距離を隔てて重なり合うことを意味する。このとき、これは放出ノズル6,7から適用(塗布)領域までのおよその距離となる。これは、例えばカーペットを洗浄する場合など、家事における洗浄処理で見られる処理で一般的な距離に相当する。
活性物質流体の粘性に関して、活性流体は、1〜100,000mPasの範囲、好適には約10,000mPas以下、特に約1,000mPas以下の粘性率を有する。これらの数値の根拠は、Brookfield粘土計LCT-IIを用いて、20rpm、20℃、スピンドル3で得られた測定結果にある。
図3および図4は、出口3,4を有する受容容器1,2を図示している。この場合、出口3,4は、互いに対して平行に配列されている。受容容器1,2の出口3,4を配列させることにより、活性物質流体の流れが互いに向けて多少傾斜するように、活性物質流体の流れを事前に配列させることができる。この製造物の結果として、図示のように平行に配列させることにより利点を享受することができる。
原則的には、ここで開示したブロー成型法を用いることなく、受容容器1,2上に出口3,4のところで放出ノズル6,7を一体に成型することが可能である。しかし、この変形例は、図示された実施形態では選択されなかった。むしろ図示された実施形態では、一定の寸法を有するプラスティックからなる独立したノズルヘッド12として構成または設計され、ノズルヘッド12は出口3,4において受容容器1,2に固定されていることが分かる。ノズルヘッド12は、これらの図面においていずれの場合も参照符号12で示されている。図示された実施形態において、ノズルヘッド12は、受容容器1,2に対してスナップ式に嵌る(snap-fitted)ようになっている。ノズルヘッド12は、別の手法を用いて受容容器1,2に接合させてもよい。しかし、スナップ式嵌合がとりわけ単純で適当な製造技術であることが分かっている。
ノズルヘッド12を特定の受容容器1,2にスナップ式に嵌めるために、対応するスナップ式嵌合による接続手段を受容容器1,2の出口3,4に配設し、これと勘合するノズルヘッド12の接続手段とスナップ式に接続することが推奨される。こうしたスナップ式嵌合による接続手段は、対応する構成において従前より知られている。原則的には、例えばねじによる接続など、他の接続技術を用いることもできる。
図示された好適な実施形態は、2つの受容容器1,2のノズルヘッド12が共通するノズルヘッド12に一体化されているという特徴を有する。この共通のノズルヘッド12は、図7、図8、図9、図10、図12、および図14に見て取ることができる。これは、製造の観点から極めて有用であり、2つの受容容器1,2を接続するという点で非常に好適なものである。
ノズルヘッド12は、ディスペンサ・ボトルの受容容器1,2が圧縮されたときにも、ほとんど変形しないように、比較的に硬いプラスティック材料から製造することが推奨される。
以下に説明するように、ノズルヘッド12に関し、一連の可能性のある構成が存在する。ノズルヘッド12は、以下に図5および図6で示した図面で見ることができる。ノズルヘッド12は、図8、図9、および図10の断面図で特に明確に見ることができる。ノズルヘッド12内の活性物質流体のフローに関し、特に出口3,4の中心線に対して放出ノズル7,6の方向がずれるように、放出ノズル6,7がノズルヘッド12内で非対称に配置されることが適当であると確認されている。これは、特に図8に明確に図示されている。特定の受容容器1,2からの活性物質流体の流れは、平行に流れる活性物質流体から所望の距離まで続く。
層流を形成する建設的な解決手段をここで認識することができる。とりわけ、ノズルヘッド12が受容容器1,2の出口3,4から放出ノズル6,7向かって狭くなっていく流入容量13を有することが想定される。この流入容量13は、図8および図9に特に明確に認めることができる。
図示された好適な実施形態は、放出ノズル6,7の水平方向の中心間隔は、外側において、約5mm〜約30mmで、好適には約15mm〜約20mmとなるようなデザインを図示している。
図1a,1b、図2a,2bおよび図10から分かるように、ここに図示されたディスペンサ・ボトルにおいて、放出ノズル6,7は、好適には、安定した形状を有するプラスティック材料からなる着脱可能な閉口キャップ14で並行するように設計される。閉口キャップ14は、放出ノズル6,7の中に入り込む閉口ストッパ15を有する用に設計される。これは、互いに混ざり合うことを防止するための十分に確立された技術である(上記WO91/04923を参照されたい)。図14および図15に示す別の実施形態において、閉口キャップ14は、放出ノズル6,7の中に入り込む閉口ストッパ15に加えて、位置決め部材として、閉口キャップ14の長手方向軸に対して凸となるように湾曲した円筒部材19をそれぞれ有する。円筒部材19は、閉口した状態において、円筒部材19の自由端が放出ノズル6,7に隣接するように、閉口ストッパ15から離間している。閉口キャップ14がディスペンサ・ボトルに取り付けられたとき、円筒部材19の下側端部は、放出ノズル6,7の傾斜面に沿って滑動するように駆動される。位置決め部材としての円筒部材19および閉口ストッパ15が放出ノズル6,7上にあるとき、閉口キャップ14の取り付け動作が図14に図示されている。
図示された好適な実施形態において、とりわけ図1a,1bおよび図14から明らかなように、閉口キャップ14が2つの受容容器1,2の2つの放出ノズル6,7に対して、一体に成形されている。これは、ノズルヘッド12に対して適当であると説明したのと同様に、生産の観点から都合がよい。便宜上、閉口キャップ14は、ノズルヘッド12の構成材料と類似の、または同一のプラスティック材料から形成される。
放出ノズル6,7は、当然にノズルチャンネル16または17を有することが図面から見て取れる。この場合、放出ノズル6,7のノズルチャンネル16,17を互いに対して傾斜するように構成することもできる。その場合、活性物質流体の噴出フローが、共通の適用領域に向かって、すでに方向付けられる。ただし、この点に関して図示の好適な実施形態では、放出ノズル6,7のノズルチャンネル16,17は、互いに対して平行に配列される。この文脈において、例えば、製造公差により多少の偏向は当然に許容される。
とりわけ図示した上述の実施形態において、ノズルチャンネル16,17が本質的に互いに対して平行に配列された場合、放出ノズル6,7のノズルチャンネル16,17のそれぞれがフロー断面に対して非対称に配置された断面くびれ18を有することが特に好ましい。
本明細書の概説部分において、特定のノズルチャンネル16または17に設けた断面くびれ18の意義について、すでに指摘した。これは図11aおよび図11bを参照すると理解される。
特定のノズルチャンネル16,17に設けた断面くびれ18により、活性物質流体の流れに、所定のねじれが発生し、放出ノズル6,7の噴出領域においてフローの偏向が生じ、ユーザの手から受容容器1,2に加えられる圧力の程度に依存した所定の距離を隔てた適用領域において、活性物質流体の流れが衝突し、混ざり合う。
したがって、ノズルチャンネル16,17の配列ではなく、むしろフローに影響を与えることにより、活性物質流体の流れを混ぜ合わせることができる。こうして、変形されないノズルチャンネル16,17の場合のように、散乱作用により活性物質流体の流れを部分的に一致させるのではなく、活性物質流体の流れを適用領域5において完全に一致させる。
上記説明した本発明の実施形態の特に好適な実施例は、さらなる説明を要する。
図11aおよび図11bは、まず断面くびれ18が機能する原理を示し、そして互いに隣接するノズルチャンネル16,17にある断面くびれ18の構造例を示す。この点に関して好適な図示された実施形態において、ノズルチャンネル16,17の断面くびれ18は、角張った移行部を有するように設計されていることが分かる。これにより、ノズルチャンネル16,17のフロー断面におけるフロー速度が異なるという結果を生じる。断面くびれ18から離れたところで、活性物質流体は、完全に妨害されることなく、速いフロー速度の層流が維持される。断面くびれ18における最も狭い断面では、対照的に相当に大きな流速が生じ、断面くびれから離れるにしたがい、乱流形成を伴って流速が著しく低減する。その全体的な効果により、上述のように、活性流体のフローがねじれるような挙動を呈する。
さらに、図11aおよび図11bから分かるように、断面くびれ18は、ノズルチャンネル16,17の互いに面する側面上に配置され、圧力を受けて噴出される活性物質流体の流れは、互いに一体となるようなねじれを有する。
図11aに示す実施形態とは異なり、図11bにより実施形態によれば、ノズルチャンネル16,17は傾斜したオリフィス平面を有する。図12のノズルヘッド12を参照されたい。このようにノズルチャンネルの端部を斜めに切断することにより、出口における異なる流速に起因して同様のねじれ効果が生じる。互いに対して斜めに切断された放出ノズルのノズルチャンネルのオリフィスにより、ねじれ効果が生じる。ノズルチャンネル16,17のオリフィス平面は、互いに対して傾斜するように構成され、ノズルチャンネルの長手方向軸に対して内側に配設された放出のノズルの壁部分は、ノズルチャンネルの長手方向軸に対して外側にある壁部分よりも長い。図示しない実施形態においては、ノズルチャンネル内の断面くびれではなく、ノズルチャンネルの端部における傾斜したオリフィスによってのみ、ねじれ効果が得られる。
図11aおよび図11bに示す実施形態において、各断面くびれ18は、内側に凹んだ湾曲部として設計されている。
実現される。図12aおよび図12bは、さらなる適当な断面設計を示す。異なる活性物質流体に対応して、ノズルチャンネル16,17の異なる断面形状を有する断面くびれ18を選択することが可能である。
断面くびれ18の動作のためには、断面くびれ18がノズルチャンネル16,17の長さ全体において存在せず、その短い一部において限定して形成されていることが好ましいことが分かっている。すなわち、ノズルチャンネル16,17の断面くびれ18の長さは、ノズルチャンネル16,17の全体長さの一部とすることが推奨される。ノズルチャンネル16,17の全体長さに対する断面くびれ18の長さの比は、約1対2〜1対4、好適には1対2.5〜1対3である。
さらなる実施形態において、断面くびれ18は、互いに面したノズルチャンネル16,17の側面上に角張った移行部を有し、互いに面していないノズルチャンネル16,17の側面がノズルチャンネル16,17の流入側から中央に向かって傾斜するよう切断され、すなわち流入側が面取りされるように設計されることが好ましい。特定のノズルチャンネル16,17における面取りは、断面くびれ18の約半分の長さにわたって延びていてもよく、正確に対称的に延びていることが好ましい。放出ノズル6,7のノズルチャンネル16,17が互いに対して傾斜するように配列された場合でも、原則的には、この教示内容を同様に適用することができる。しかしながら、特に単純な構成は、ここで説明したように、ノズルチャンネル16,17を本質的に平行に配置した構成である。好適な実施形態によれば、面取りは、ノズルチャンネル16,17の中心軸に対して5°〜85°、好適には10°〜60°、特に35°〜40°の面取り角を有する。断面くびれ18は、面取り部を除く全体において、ノズルチャンネル16,17の全体的なフロー断面に対して対称的に配置される。これは、面取り部を除いて全体的に、円形ノズルチャンネル16,17における円形に形成された断面くびれ18により実現することができる。特定のノズルチャンネル16,17内の断面くびれ18の異なる輪郭を有する領域を組み合わせることにより、よりいっそう最適化された容易に計算可能な流体のフローイメージを得ることができる。
本発明に係るディスペンサ・ボトルの建設的な構成を必要かつ十分に説明されたならば、複数の部分組成物からなる洗浄組成物のタイプの詳細を、特に適当な手法で、こうしたディスペンサ・ボトルに同様に適用することができる。
原理的に、異なる受容容器1,2に収容される異なる活性物質流体として、既知の2層または複数相の液体組成物次第とは異なるものであるが、2層または複数相の液体組成物として知られたこれらの活性物質流体を用いることができる。異なるこれらの組成物が異なる受容容器1,2内で形成される。
第1の部分組成物が、水、過酸化水素および界面活性剤を含有し、酸性pHを有することは本発明にとって必須である。このことは、希釈していない形態で、pH7未満、好ましくは3.5〜7,特に4〜6.5、さらに好ましくは5.0〜6.0を有することを意味する。この範囲のpHは、系に相溶性の酸、例えば、無機酸、例えば塩酸、硫酸および/またはリン酸、アミドスルホン酸および/または有機酸、例えばギ酸および/またはクエン酸の存在によって、または以下に記載の酸形態で示したキレート剤のさらなる存在によっても、調整される。酸性pHは、第1の部分組成物中に存在する過酸化水素の長い貯蔵安定性に寄与する。第1の部分組成物中の過酸化水素の割合は、好ましくは1.5〜15重量%、特に2.5〜10重量%、さらに好ましくは5〜8重量%である。
第2の部分組成物は、アルカリ性pH(すなわち、pH7を超える)、好ましくは9〜13.5の範囲を有し、好ましくは同じく水性であり、その場合、水含量は、99.95重量%までであってよく、好ましくは50〜98重量%、特に60〜95重量%である。pHの直接測定ができない少量の水しか存在しないと理解される無水の場合、アルカリ性pHの特性は、第1の部分組成物と体積比1:1で混合した後、得られたpHが第1の部分組成物より少なくとも1単位、好ましくは少なくとも1.5単位高くなるように十分な量の水中でアルカリ性である物質を含有することに基づく。体積比1:1の2つの部分組成物の混合で生じるpHは、8.5〜11の範囲である。
第2の部分組成物のアルカリ性pHは、好ましくは、有機塩基、例えばアミン、特にモノ−、ジ−および/またはトリアルキル−および/またはアルカノールアミン、好ましくはエタノールアミンまたは無機塩基、例えばアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩またはそれらの混合物の存在によってもたらされ、ナトリウムおよび/またはカリウムが、好ましいアルカリ金属である。そのようなアルカリ化剤の5重量%までの量が、第2の部分組成物中で、好ましくpHを11〜13にするのに、通常全く十分である。酸性の第1の部分組成物とアルカリ性の第2の部分組成物の組み合わせの場合、アルカリ性部分組成物は、炭酸塩を含有し、これらの2つの部分組成物の混合は、二酸化炭素を(組成物を使用した際に)放出し、組成物の発泡を導き、特に、汚れた繊維製品、例えば、繊維製品洗浄前の前処理工程での衣類用品、またはカーペットまたはクッションのへ塗布の場合、洗浄性能を高める。
本発明の組成物は、香料を含んでよいが、香料によっては、酸性pH範囲および/または漂白剤の存在下で、あまり安定でないことに気づくべきである。これに対して、高品質な香料の安定性は、アルカリ性媒体中で最適に保つことができるので、組成物中の香料含量は、好ましくはアルカリ性の第2の部分組成物中に限定されうる。
液状部分組成物は、水とは別に、例えば、モノアルコール、ジオール、トリオールおよびポリオール、エーテル、エステルおよび/またはアミドの群から由来する非水溶媒を含んでよい。室温で水と完全に混和できる、すなわち、混和性に差がない非水溶媒が特に好ましい。
本発明のディスペンサ・ボトルで使用できる非水溶媒は、示される濃度範囲で水と混和できるかぎり、好ましくは一価または多価アルコール、アルカノールアミンまたはグリコールエーテルから由来する。溶媒は、好ましくは、エタノール、n−プロパノールまたはイソプロパノール、ブタノール、グリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、グリセロール、ジグリコール、プロピルジグリコール、ブチルジグリコール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、メトキシトリグリコール、エトキシトリグリコール、ブトキシトリグリコール、1−ブトキシエトキ−2−プロパノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、プロピレングリコール−t−ブチルエーテルおよびこれら溶媒の混合物から選択される。
液体とは別に、流動性固体、例えば、粉末、顆粒物または微圧縮粉も、本発明において、流動性物質/物質混合物として考えられる。上記の固形物は、アモルファスおよび/または結晶性および/または部分結晶性で存在する場合もありうる。これらの流動性固形物の粒子寸法は、好ましくは10〜2000μm、特に好ましくは20〜1000μm、とりわけ50〜500μmである。粒子の少なくとも70重量%、好ましくは粒子の少なくとも90重量%が1000μm未満、好ましくは800μm未満、特に好ましくは400μm未満の粒子寸法を有する流動性固形物が特に好ましい。
第1の部分組成物および任意の第2の部分組成物に存在する界面活性剤として、特に、アニオン界面活性剤および非イオン界面活性剤が挙げられるが、カチオン界面活性剤および両性界面活性剤も有用である。
使用されるアニオン界面活性剤は、好ましくは、カルボン酸、硫酸モノエステルおよびスルホン酸の群、好ましくは脂肪酸、脂肪アルキル硫酸およびアルキルアリールスルホン酸の群からの1種またはそれ以上の物質である。十分な表面活性を有するように、上記成分はより長鎖の炭化水素基を有すべきであり、すなわち少なくとも6個の炭素原子をアルキル基またはアルケニル基中に有するべきである。典型的にはアニオン界面活性剤の炭素鎖分布は、通常、6〜40、好ましくは8〜30、特に12〜22個の炭素原子である。
洗浄剤中で石鹸としてアルカリ金属塩の形態で使用できるカルボン酸は、大部分は、天然油脂から加水分解によって得られる。19世紀に既に行われたアルカリケン化は、直接にアルカリ塩(石鹸)に導いたが、今日では、水だけが、大スケールの加水分解に使用され、脂肪をグリセロールおよび遊離脂肪酸に加水分解する。大スケールで使用される方法は、例えば、オートクレーブでの加水分解または連続高圧加水分解である。本発明において酸の形態で使用できるカルボン酸は、例えば、ヘキサン酸(カプロン酸)、ヘプタン酸(エナント酸)、オクタン酸(カプリル酸)、ノナン酸(ペラルゴン酸)、デカン酸(カプリン酸)、ウンデカン酸などである。本発明において好ましくは、脂肪酸、例えばドデカン酸(ラウリン酸)、テトラデカン酸(ミリスチン酸)、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、オクタデカン酸(ステアリン酸)、エイコサン酸(アラキン酸)、ドコサン酸(ベヘン酸)、テトラコサン酸(リグノセリン酸)、ヘキサコサン酸(セロチン酸)、トリアコンタン酸(メリシン酸)、および不飽和種の9c-ヘキサデセン酸(パルミトレイン酸)、6c-オクタデセン酸(ペトロセリン酸)、6t-オクタデセン酸(ペトロセライジン酸)、9c-オクタデセン酸(オレイン酸)、9t-オクタデセン酸(エライジン酸)、9c,12c-オクタデカジエン酸(リノール酸)、9t,12t-オクタデカジエン酸(リノライジン酸)、および9c,12c,15c-オクタデカトリエン酸(リノレン酸)である。
コストの理由により、純粋種を使用するのではなく、むしろ油脂加水分解から得ることができるような個々の酸の工業用混合物を使用することが好ましい。そのような混合物は、例えばヤシ油脂肪酸(約6重量%のC8、6重量%のC10、48重量%のC12、18重量%のC14、10重量%のC16、2重量%のC18、8重量%のC18’、1重量%のC18’’)、パーム核油脂肪酸(約4重量%のC8、5重量%のC10、50重量%のC12、15重量%のC14、7重量%のC16、2重量%のC18、15重量%のC18’、1重量%のC18’’)、タロー脂肪酸(約3重量%のC14、26重量%のC16、2重量%のC16’、2重量%のC17、17重量%のC18、44重量%のC18’、3重量%のC18’’、1重量%のC18’’’)、硬化タロー脂肪酸(約2重量%のC14、28重量%のC16、2重量%のC17、63重量%のC18、1重量%のC18’)、工業用オレイン酸(約1重量%のC12、3重量%のC14、5重量%のC16、6重量%のC16’、1重量%のC17、2重量%のC18、70重量%のC18’、10重量%のC18’’、0.5重量%のC18’’’)、工業用パルミチン酸/ステアリン酸(約1重量%のC12、2重量%のC14、45重量%のC16、2重量%のC17、47重量%のC18、1重量%のC18’)、および大豆油脂肪酸(約2重量%のC14、15重量%のC16、5重量%のC18、25重量%のC18’、45重量%のC18’’、7重量%のC18’’’)である。
より長鎖のアルコールの硫酸モノエステルは、同様にアニオン界面活性剤であり、本発明で使用できる。これらのアルカリ金属塩、特にナトリウム塩、すなわち、いわゆる脂肪アルコール硫酸塩は、硫酸、クロロスルホン酸、アミドスルホン酸または三酸化硫黄と反応し、関連のアルキル硫酸を得、その後中和される脂肪アルコールから工業規模で入手可能である。脂肪アルコールは、この場合、関連の脂肪酸または脂肪酸混合物から、脂肪酸メチルエステルの高圧水素化によって得られる。脂肪アルキル硫酸の製造のために量に関して大きな意義がある工業的な製法は、特殊なバッテリで薄膜降下式または管束反応器におけるSO/空気混合物によるアルコールのスルホン化である。
本発明で使用することができるアニオン界面活性剤のさらなる群は、アルキルエーテル硫酸であり、その塩、いわゆるアルキルエーテルスルフェートは、アルキルスルフェートと比較して、より高い水溶性および水硬度(カルシウム塩の溶解度)に対してより低い感度の特色を有する。アルキルエーテル硫酸は、アルキル硫酸と同様に、エチレンオキシドと反応して、関連する脂肪アルコールエトキシレートを得る脂肪アルコールから合成される。プロピレンオキシドは、エチレンオキシドの代わりに使用できる。スルホン化反応器内での気体三酸化硫黄によるその後の短時間のスルホン化は、98%を超える収率の関連するアルキルエーテル硫酸を生成し、アルキルエーテル硫酸は、中和後、アルキル金属塩、特にナトリウム塩の形態で典型的に使用される。
さらに、アルカンスルホン酸およびオレフィンスルホン酸は、酸形態が適する場合、アニオン界面活性剤として本発明において使用できる。アルカンスルホン酸は、炭素鎖の末端に結合したスルホン酸基(1級アルカンスルホン酸)または炭素鎖の中間に結合したスルホン酸基(2級アルカンスルホン酸)を含有することができ、2級アルカンスルホン酸のみが、商業的に重要である。これらは、直鎖炭化水素のスルホ塩素化またはスルホ酸化によって製造される。Reedによるスルホ塩素化の場合、n−パラフィンは、紫外線による照射下で二酸化硫黄および塩素と反応して対応するスルホクロリドを得、アルカリによる加水分解の場合、直接、アルカンスルホネートを供給し、水と反応して、アルカンスルホン酸を供給する。スルホ塩素化の場合、ジスルホクロリドおよびポリスルホクロリドならびに塩素化炭化水素が、ラジカル反応の副生物として生じ、反応は通常、30%の転化率までしか行われず、その後中断される。
アルカンスルホン酸の他の製造方法は、スルホ酸化であり、n−パラフィンは、紫外線による照射下で、二酸化硫黄および酸素と反応する。このラジカル反応の場合、アルキルスルホニルラジカルが徐々に形成され、酸素とさらに反応して、アルキルペルスルホニルラジカルを形成する。未転化パラフィンとの反応は、アルキルペルスルホニルラジカルおよびヒドロキシラジカルに分解するアルキルペルスルホン酸およびアルキルラジカルを供給する。未転化パラフィンと2つのラジカルの反応は、アルキルスルホン酸または水を供給し、水はアルキルペルスルホン酸および二酸化硫黄と反応し、硫酸を形成する。アルキルスルホン酸および硫酸の2つの最終生成物の収率を非常に高く保ち、副生物を抑制するために、この反応は、転化率1%でしか行われず、その後中断される。
オレフィンスルホネートは、α−オレフィンと三酸化硫黄との反応によって工業的に製造される。それによって中間体として双性イオンが形成し、環化してスルトンを形成する。適した条件(アルカリまたは酸加水分解)の下で、これらのスルトンは、反応して、ヒドロキシアルカンスルホン酸またはアルカンスルホン酸を形成し、両方とも、同様に、アニオン界面活性酸として使用できる。
高性能アニオン界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸塩が、1930年代から知られている。その当時、コガシン画分のモノクロル化および引き続いてのフリーデル・クラフツアルキル化を使用して、アルキルベンゼンを製造し、これを、オレウムでスルホン化し、水酸化ナトリウム溶液で中和した。1950年代の始めには、アルキルベンゼンスルホン酸塩を製造するために、プロピレンを四量化して、分枝α-ドデシレンを形成し、この生成物は、三塩化アルミニウムまたは弗化水素を用いるフリーデル・クラフツ反応により転化されてテトラプロピレンベンゼンを形成し、これを、その後にスルホン化および中和した。このテトラプロピレンベンゼンスルホン酸塩(TPS)を製造する経済的に可能な手段が、その後に洗剤中の主要な界面活性剤として石鹸に置き換わったこの群の界面活性剤のためのブレークスルーとなった。
TPSは生分解性を欠いているが故に、向上した生態学的性能により特徴づけられる新しいアルキルベンゼンスルホン酸塩を提供する必要がある。この要求は、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩により満たされ、これが、今日、ほとんど唯一の製造されるアルキルベンゼンスルホン酸塩であり、ABSおよびLASの略語により表示される。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩は、直鎖オレフィンから得ることができる直鎖アルキルベンゼンから製造される。この目的のために工業規模の石油留分が、モレキュラーシーブによって、望ましい純度のn-パラフィンに分離され、脱水素化されてn-オレフィンを与え、この場合、α-およびイソオレフィンの両方が生じる。生じたオレフィンは、次いで酸触媒の存在下でベンゼンと反応し、アルキルベンゼンを形成する。ここで、フリーデル・クラフツ触媒の選択は、生じる直鎖アルキルベンゼンの異性体分布に影響を及ぼす。三塩化アルミニウムを使用する場合、2-フェニル異性体の含有量は、3-、4-、5-および他の異性体との混合物中において約30重量%である。他方、弗化水素を触媒として使用する場合、2-フェニル異性体の含有量は約20重量%に低下し得る。最後に直鎖アルキルベンゼンは、今日、工業的規模で、発煙硫酸、硫酸または気体三酸化硫黄によりスルホン化され、この最後のものが最も重要である。スルホン化のために、特別なフィルムまたは管束反応器が使用され、生成物として97重量%のアルキルベンゼンスルホン酸(ABSA)を与える。
非常にさまざまな塩、即ちアルキルベンゼンスルホン酸塩は、中和剤の選択によりABSAからを得ることができる。経済的理由により、好ましくは、アルカリ金属塩、これらの中で好ましくはABSAのナトリウム塩を製造および使用することが好ましい。これらは、一般式:
Figure 0004733650
〔式中、xおよびyの合計は、典型的に5〜13の間にある。〕
により記載することができる。本発明に従い好ましい酸形態のアニオン界面活性剤は、C8−16−アルキルベンゼンスルホン酸、好ましくはC9−13−アルキルベンゼンスルホン酸である。本発明において、C8−16−アルキルベンゼンスルホン酸、好ましくはC9−13−アルキルベンゼンスルホン酸を使用することが好ましく、これは、アルキルベンゼンを基準に5重量%未満のテトラリン含有量を有するアルキルベンゼンから誘導される。さらに、アルキルベンゼンがHF法により製造されたアルキルベンゼンスルホン酸を使用することが好ましく、使用されるC8−16−アルキルベンゼンスルホン酸、好ましくはC9−13−アルキルベンゼンスルホン酸は、アルキルベンゼンスルホン酸を基準に22重量%未満の2-フェニル異性体含有量を有する。
上記のアニオン界面活性剤は、単独でまたは互いの混合物で使用でき、エーテルスルフェートおよび脂肪酸とエーテルスルフェートの混合物、特に、5:1〜1:5の重量比、好ましくは2:1〜1:2の混合物が特に好ましい。主に酸の形態で存在するアニオン界面活性剤は、通常、部分的にまたは完全に中和形態で使用される。アニオン界面活性剤のための可能なカチオンは、アルカリ金属(ここでは、特に、ナトリウムおよびカリウム塩)とは別に、アンモニウムイオンならびにモノエタノール、ジエタノールまたはトリエタノールアンモニウムイオンである。モノエタノール、ジエタノールまたはトリエタノールアミンのかわりに、モノメタノール、ジエタノールもしくはトリメタノールアミンの類似化合物またはそのより高級アルコールのアルカノールアミンが4級化され、カチオンとして存在し得る。
使用される非イオン界面活性剤として、好ましくは8〜18個の炭素原子、およびアルコール1モルあたり平均1〜12モルのエチレンオキシド(EO)を有し、好ましくはアルコキシル化、有利にはエトキシル化された、特に第1級アルコールであり、ここで、アルコール基は、直鎖若しくは好ましくは2-位メチル分枝であり得、またはオキソアルコール基において典型的に存在するような、直鎖およびメチル分枝の基の混合物を有することができる。しかしながら、特に好ましいアルコールエトキシレートは、12〜18個の炭素原子を有する天然起源のアルコール、例えばココナツ、パーム、獣脂またはオレイルアルコールの直鎖基、およびアルコール1モルあたり平均2〜8EOを有する。好ましいエトキシル化アルコールは、例えば3EOまたは4EOを有するC12−14アルコール、7EOを有するC9−11アルコール、3EO、5EO、7EOまたは8EOを有するC13−15アルコール、3EO、5EOまたは7EOを有するC12−18アルコール、並びにそれらの混合物、例えば3EOを有するC12−14アルコールおよび5EOを有するC12−18アルコールの混合物を含む。明記されたエトキシル化度は統計平均値であり、これは、具体的生成物に対して整数または分数であり得る。好ましいアルコールエトキシレートは、狭い同族体分布を有する(狭範囲エトキシレート、NRE)。これらの非イオン界面活性剤に加えて、12よりも多いEOを有する脂肪アルコールを使用することもできる。その例は、14EO、25EO、30EOまたは40EOを有する獣脂脂肪アルコールである。
さらに、エチレンオキシドおよびアルキレンオキシド単位を有する低発泡性非イオン界面活性剤を代わりに使用することも可能である。これらの中で、EO−AO−EO−AOブロックを有する界面活性剤が好ましく、それぞれ1〜10個のEO基またはAO基が、それぞれの別の基からのブロックが続く前に、結合する。その例は、一般式:
Figure 0004733650
[式中、Rは、直鎖または分枝状の、飽和または1もしくは複数の不飽和のC6−24アルキル基またはC6−24アルケニル基であり、RまたはRは、それぞれ互いに独立して、−CH、−CHCH、−CHCH−CH、−CH(CHから選択され、w、x、y、zは、それぞれ独立して、1〜6の整数を示す。]
で示される界面活性剤である。これらは、対応するアルコールR−OHおよびエチレンオキシドまたはアルキレンオキシドから既知の方法によって製造できる。式基Rは、各アルコール原料に従って変化し得る。天然原料が使用される場合、基Rは、偶数個の炭素原子を有し、一般的には分枝せず、12〜18個の炭素原子を有する天然起源のアルコール、例えばココナツ、パーム、牛脂またはオレイルアルコールの直鎖基が好ましい。合成原料から得られるアルコールは、例えばゲルベアルコール、または2位でメチル分枝した基または、オキソアルコール基中に通常存在するような、直鎖基およびメチル分枝基の混合物である。本発明の組成物中に存在する非イオン界面活性剤を製造するために使用されるアルコールの形状とは無関係に、本発明の組成物において、上記式中、Rは、6〜24個、好ましくは8〜20個、特に好ましくは9〜15個、特別には9〜11個の炭素原子を有するアルキル基を示すことが好ましい。エチレンオキシド単位のかわりに、好ましい非イオン界面活性剤中で存在できるアルキレンオキシド単位として、プロピレンオキシドの他に、特にブチレンオキシドが存在してよい。しかしながら、RおよびRが、−CHCH−CHまたはCH(CHから互いに独立して選択される他のアルキレンオキシドも適している。
さらに、使用される非イオン界面活性剤は、一般式:RO(G)x(式中、Rは、8〜22個、好ましくは12〜18個の炭素原子を有する1級の直鎖またはメチル分枝状、特に2位でメチル分枝した脂肪族基であり、Gは、5または6個の炭素原子を有するグリコース単位、好ましくはグルコースである。)で示されるアルキルグリコシドであってよい。モノグリコシドおよびオリゴグリコシドの分布を明示するオリゴマー化度xは、1〜10の間のあらゆる数であり、xは、好ましくは1.2〜1.4である。
単独の非イオン界面活性剤としてまたは他の非イオン界面活性剤と組合せて、好ましく使用される非イオン界面活性剤のさらなる群は、好ましくはアルキル鎖中に1〜4個の炭素原子を有するアルコキシル化、好ましくはエトキシル化、またはエトキシル化およびプロポキシル化された脂肪酸アルキルエステル、特に脂肪酸メチルエステルである。
さらに、アミンオキシドタイプ、例えばN-ココアルキル-N,N-ジメチルアミンオキシドおよびN-タローアルキル-N,N-ジヒドロキシエチルアミンオキシド、並びに脂肪酸アルカノールアミドタイプの非イオン界面活性剤も、適当であり得る。
さらなる適当な界面活性剤は、式:
Figure 0004733650
〔式中、RCOは、6〜22個の炭素原子を有する脂肪族アシル基であり、R1は、水素、1〜4個の炭素原子を有するアルキルまたはヒドロキシアルキル基であり、[Z]は、3〜10個の炭素原子および3〜10個のヒドロキシル基を有する直鎖または分枝ポリヒドロキシアルキル基である。〕
で示されるポリヒドロキシ脂肪酸アミドである。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、既知の物質であり、これは、典型的に還元糖を、アンモニア、アルキルアミンまたはアルカノールアミンでアミノ化し、続いて脂肪酸、脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸塩化物でアシル化することにより得ることができる。
ポリヒドロキシ脂肪酸アミドの群は、式:
Figure 0004733650
〔式中、Rは、7〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキルまたはアルケニル基であり、Rは、2〜8個の炭素原子を有する直鎖、分枝または環式アルキル基またはアリール基であり、Rは、1〜8個の炭素原子を有する直鎖、分枝または環式のアルキル基またはアリール基またはオキシアルキル基であり、C1−4アルキルまたはフェニル基が好ましく、[Z]は、アルキル鎖が、少なくとも2個のヒドロキシル基により置換されている直鎖ポリヒドロキシアルキル基、またはアルコキシル化、好ましくはエトキシル化若しくはプロポキシル化されているこの基の誘導物である。〕
で示される化合物も含む。
[Z]は、好ましくは還元糖、例えば例えばグルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノースまたはキシロースの還元アミノ化により得られる。N-アルコキシまたはN-アリールオキシ置換化合物を、触媒としてのアルコキシドの存在下における脂肪酸メチルエステルとの反応により、望まれるポリヒドロキシ脂肪酸アミドに転化することができる。
使用することができる他の非イオン界面活性剤は、式:
1O[CH2CH(R3)O]x[CH2]kCH(OH)[CH2]jOR2
〔式中、R1およびR2は、1〜30個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基であり、R3は、H、またはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブチル若しくは2-メチル-2-ブチル基であり、xは、1〜30の間の値であり、kおよびjは、1〜12の間、好ましくは1〜5の間の値である。〕
で示される末端基封鎖のポリ(オキシアルキル化)非イオン界面活性剤である。xの値が2以上であるとき、上式のそれぞれのRは、異なっていてもよい。RおよびRは、好ましくは6〜22個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基であり、特に好ましいものは、8〜18個の炭素原子を有する基である。R3基について特に好ましいものは、H、-CHまたは-CHCHである。xについて特に好ましい値は、1〜20、特に6〜15の範囲である。
非イオン界面活性剤の中で、所望により、末端基封鎖ポリアルコキシル化界面活性剤に代えて、または末端基封鎖ポリアルコキシル化界面活性剤とブレンドしたアルコキシル化脂肪アルコールが好ましい。後者の場合、アルコキシル化脂肪アルコールと末端基封鎖ポリアルコキシル化界面活性剤との重量比が、好ましくは10:1〜1:2、特に10:1〜2:1である。
アニオン界面活性剤と非イオン界面活性剤の重量比が10:1〜1:10、好ましくは7.5:1〜1:5、特に5:1〜1:2であることが特に好ましい。第1の部分組成物が1〜20重量%、特に1.5〜10重量%の界面活性剤を含有する場合が好ましい。非イオン界面活性剤、特にアルコキシル化脂肪アルコールおよび/またはアニオン界面活性剤、特にアルコキシル化脂肪アルコールの硫酸化生成物が、好ましい界面活性剤である。上記の比は、本発明の1態様においての個々の部分組成物および別の態様において本発明の全体の組成物に基づく。
部分組成物は、さらに、不適切な仕方で必須の成分に悪影響を与えない、液状組成物において一般的なあらゆる成分を含んでよい。1種またはそれ以上の上記の非水溶媒を好ましく含む部分組成物は、さらなる活性物質、好ましくはポリマー、ビルダー、コビルダーまたは閾物質、酵素、電解質、芳香剤、香料キャリヤ、染料、ヒドロトロープ、抑泡剤、再付着防止剤、活性抗菌剤、殺菌剤、防カビ剤、酸化防止剤および腐食防止剤の群からの活性物質を含んでよい。第1の部分組成物は好ましくは、必須の成分に加えて、キレート剤、水混和性溶媒、ラジカル捕捉剤、染料および/または香料を含んでなる。
本発明の液状洗剤組成物は、好ましくは、漂白活性剤と一般に呼ばれる任意の活性物質、すなわち、過加水分解条件で、ペルオキシカルボン酸またはペルオキシイミド酸を放出する化合物を含まない。
部分組成物、特に第2の部分組成物に存在しうる酵素として、特に、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、ヘミセルラーゼおよび/またはセルラーゼが挙げられる。これらの酵素は、原則、天然起源であり、天然種から出発し、改良された変種が洗剤および洗浄剤組成物中の使用するために入手でき、従ってそれらが、好ましくは使用される。本発明の組成物は、第2の部分組成物または追加の部分組成物中に、好ましくは、酵素を、活性タンパク質を基準に1×10-6〜5重量%の総量で含有する。タンパク質濃度を、既知の方法、例えばBCA法(ビシンコニン酸;2,2'-ビキノリル-4,4'-ジカルボン酸)、またはビウレット法(A.G. Gornall, C.S. BardawillおよびM.M. David, J.Biol. Chem. 177(1948)751〜766頁)により測定することができる。好ましくは、第1の部分組成物は酵素を含まない。本発明の組成物の好ましい形態において、第2の部分組成物は、プロテアーゼ、アミラーゼおよびセルラーゼを含有する。
プロテアーゼに関して、好ましいものは、スブチリシンタイプのものである。その例は、スブチリシンBPN'およびカールスバーグ(Carlsberg)、プロテアーゼPB92、スブチリシン147および309、Bacillus lentus(バチルス・レンツス)アルカリ性プロテアーゼ、スブチリシンDY、並びに狭い意味でもはやスブチリシンには結びつかない酵素テルミターゼおよびプロテイナーゼK、並びにプロテアーゼTW3およびTW7である。スブチリシン・カールスバーグは、商品名 Alcalase(商標)で Novozymes A/S、バグスバード(Bagsvaerd)、デンマークから開発された形態で入手できる。スブチリシン147および309は、商品名 Esperase(商標) および Savinase(商標)でそれぞれ、Novozymes から販売されている。名称BLAP(商標) の変種は、Bacillus lentus(バチルス・レンツス) DSM 5483(国際特許出願WO91/02792から既知)のプロテアーゼから誘導され、国際特許出願WO92/21760、WO95/23221およびドイツ特許出願DE10121463およびDE10153792に特に記載されている。さまざまなバチルス属(Bacillus sp.)およびB.gibsoniiからの他の使用できるプロテアーゼは、ドイツ特許出願DE10162727、DE10163863、DE10163884およびDE10162728から明らかである。さらに使用できるプロテアーゼは、例えば、商品名 Durazym(商標)、Relase(商標)、Everlase(商標)、Nafizym(商標)、Natalase(商標)、Kannase(商標)および Ovozymes(商標)で Novozymes から入手できる酵素、商品名 Purafect(商標)、Purafect(商標)OxP および Properase(商標) の Genencor からのもの、商品名 Protosol(商標)の Advanced Biochemicals Ltd.、サン(Thane)、インドからのもの、商品名 Wuxi(商標)の Wuxi Snyder Bioproducts Ltd.、中国からのもの、商品名 Proleather(商標)および Protease P(商標) の天野製薬株式会社、名古屋、日本からのもの、並びに名称 Proteinase K-16 の花王株式会社、東京、日本からのものである。
本発明に従い使用することができるアミラーゼの例は、Bacillus licheniformis(バチルス・リケニホルミス)、B. amyloliquefaciens(アミルオリクェファシエンス)または B. stearothermophilus(ステアロテルモフィルス)からのα-アミラーゼ、並びに洗剤中の使用のために改良されたそれらの開発物である。B. licheniformis(リケニホルミス)酵素は、Novozymes から名称 Termamyl(商標)で、および Genencor から名称 Purastar(商標)ST で入手できる。このα-アミラーゼの開発製品は、Novozymes から 商品名 Duramyl(商標)および Termamyl(商標)ultra で、Genencor から名称 Purastar(商標)OxAm で、およびダイワ精工株式会社、東京、日本から Keistase(商標)として入手できる。B. amyloliquefaciens(アミルオリクェファシエンス)からのα-アミラーゼは、Novozymes から名称 BAN(商標)で販売されており、B. stearothermophilus(ステアロテルモフィルス)α-アミラーゼから誘導される変種は、名称 BSG(商標)および Novamyl(商標)で同様に Novozymes から販売されている。
さらに、国際特許出願WO02/10356に記載のBacillus sp.(バチルス属) A 7-7(DSM 12368)からのα-アミラーゼ、および 国際特許出願PCT/EP01/13278に記載のB. agaradherens(アガラドヘレンス)(DSM 9948)からのシクロデキストリン-グルカノトランスフェラーゼ(CGTアーゼ)が強調され、ドイツ特許出願DE10131441に定義されるように、α−アミラーゼの配列範囲に属する。同様に、言及した分子の融合生成物、例えばドイツ特許出願DE10138753から既知であるものを、使用することができる。そのほか、商品名 Fungamyl(商標) で Novozymes から入手できるAspergillus niger(アスペルギルス・ニゲル)および A. oryzae(オリザ)からのα-アミラーゼの開発物は適している。市販製品の別の例は、Amylase-LT(商標) である。
本発明の組成物は、リパーゼおよび/またはクチナーゼを含有できる。例えば、Humicola lanuginosa(フミコラ・ラヌギノサ)(Thermomyces lanuginosus(テルモミセス・ラヌギノスス))から得ることができた、または開発されたリパーゼ、特にD96Lアミノ酸置換を有するものが属する。それらは、例えば商品名 Lipolase(商標)、Lipolase(商標)Ultra、LipoPrime(商標)、Lipozyme(商標)および Lipex(商標)で Novozymes から販売されている。さらに、例えばもとは Fusarium solani pisi(フサリウム・ソラニ・ピシ)および Humicola insolens(フミコラ・インソレンス)から単離されたクチナーゼを使用することができる。また有用なリパーゼを、名称 Lipase CE(商標)、Lipase P(商標)、Lipase B(商標)、Lipase CES(商標)、Lipase AKG(商標)、Bacillis sp. Lipase(商標)、Lipase AP(商標)、Lipase M-AP(商標)および Lipase AML(商標)で天野社から得ることができる。Genencorからのリパーゼおよびクチナーゼの例は、出発酵素が、もとは Pseudomonas mendocina(プソイドモナス・メンドシナ)および Fusarium solanii(フサリウム・ソラニ)から単離されたものである。他の重要な市販品としては、Gist Brocades からもとは販売されていた M1 Lipase(商標)および Lipomax(商標)調剤、並びに名称 Lipase MY-30(商標)、Lipase OF(商標)および Lipase PL(商標)で名糖産業株式会社、日本から販売されている酵素、およびまた Genencor からの製品 Lumafast(商標)が挙げられる。
本発明の組成物は、純粋酵素として、酵素調剤として、または個々の成分が有利にはそれらの異なる性能面に関して相互に補う混合物の形態のいずれかで、目的に応じて、セルラーゼを含み得る。これらの性能面は、特に組成物の一次洗浄性能、二次洗浄性能(再付着防止作用または灰色化抑制)および手触り(織物作用)への寄与、「ストーンウォッシュ」効果を発揮することまでの寄与を含む。有用な菌類エンドグルカナーゼ(EG)リッチなセルラーゼ調剤またはその開発物は、商品名 Celluzyme(商標)で Novozymes から供給されている。Novozymes から入手できる製品 Endolase(商標)および Carezyme(商標)は、H. insolens(インソレンス) DSM 1800 の50kDのEGおよび43kDのEGをそれぞれベースとする。この会社の他の市販品は、Cellusoft(商標)および Renozyme(商標)である。国際特許出願WO97/14804に記載されるセルラーゼ、例えば、Melanocarpus(メラノカルプス)の20kDのEGセルラーゼを等しく使用することができ、これは、商品名 Ecostone(商標)および Biotouch(商標)で AB Enzymes、フィンランドから入手できる。AB Enzymes からのさらなる市販品は、Econase(商標)および Ecopulp(商標)である。Bacillus sp.(バチルス属) CBS 670.93およびCBS669.93からのさらなる適当なセルラーゼは、国際特許出願WO96/34092に記載され、Bacillus sp.(バチルス属) CBS 670.93は、商品名 Puradex(商標)で Genencor から入手できる。Genencor からの他の市販品は、Genencor detergent cellulase L および IndiAge(商標)Neutra である。
本発明の組成物は、用語ヘミセルラーゼで集約されるさらなる酵素を含むことができる。これらには、例えばマンナナーゼ、キサンタンリアーゼ、ペクチンリアーゼ(=ペクチナーゼ)、ペクチンエステラーゼ、ペクチン酸リアーゼ、キシログルカナーゼ(=キシラナーゼ)、プルラナーゼおよびβ-グルカナーゼが属する。適当なマンナナーゼは、例えば名称 Gamanase(商標)および Pektinex AR(商標)で Novozymes から、名称 Rohapec(商標) B1L で AB Enzymes から、および名称 Pyrolase(商標)で Diversa Corp.、サンディエゴ、カリフォルニア、米国から入手できる。B.alcalophiliusからの適したβ−グルカナーゼは、例えば国際特許出願WO99/06573から明らかである。B. subtilis(スブチリス)から得られるβ-グルカナーゼは、名称 Cereflo(商標)で Novozymes から入手できる。
本発明の組成物中で使用されてよい酵素は、本来、微生物、例えば Bacillus(バチルス)、Streptomyces(ストレプトミセス)、Humicola(フミコラ)若しくは Pseudomonas(シュードモナス)属から由来し、および/または自体既知のバイオテクノロジーの方法で適当な微生物により、例えば Bacillus(バチルス)属若しくは糸状菌の遺伝子発現宿主により製造される。
本発明の組成物中に存在する酵素を、特に貯蔵中で、例えば物理的影響、酸化またはタンパク質分解による損傷、例えば不活性化、変性または崩壊から保護することができる。本発明の組成物は、この目的のために酵素安定剤を含むことができる。酵素安定剤の1つの群は、可逆性プロテアーゼ阻害剤である。しばしば、ベンズアミジン塩酸塩、ホウ砂、ホウ酸、ボロン酸、またはそれらの塩もしくはエステル、これらの中で特に、芳香族基を有する誘導体、例えば国際特許出願WO95/12655に従ったオルト置換フェニルボロン酸、国際特許出願WO92/19707に従ったメタ置換フェニルボロン酸、若しくはUS特許US5972873に従ったパラ置換フェニルボロン酸、またはその塩若しくはエステルが使用される。ペプチドアルデヒド、即ち還元C末端を有するオリゴペプチドも、同じ目的で国際特許出願WO98/13460および欧州特許出願583534に記載されている。ペプチドプロテアーゼ阻害剤として、とりわけオボムコイド(国際特許出願WO93/00418に従う)およびロイペプチンが挙げられ、追加の選択肢は、プロテアーゼおよびペプチド阻害剤の融合タンパク質形成物である。
さらなる酵素安定剤は、アミノアルコール、例えばモノエタノール、ジエタノール、トリエタノール、モノプロパノール、ジプロパノールおよびトリプロパノールアミン並びにそれらの混合物、例えば欧州特許出願EP0378261または国際特許出願WO97/05227からのC12までの脂肪族カルボン酸、例えば、コハク酸、他のジカルボン酸またはそれらの酸の塩である。末端基封鎖の脂肪酸アミドアルコキシレートは、この目的のためにドイツ特許出願DE19650537に記載されている。ビルダーとして使用される特定の有機酸は、国際特許出願WO97/18287に記載されるように、存在する酵素をさらに安定化することができる。低級脂肪族アルコール、例えば、エタノールまたはプロパノール、しかし特にポリオール、例えばグリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコールまたはソルビトールは、さらなる酵素安定剤である。欧州特許出願EP0965268に従って、ジグリセロールホスフェートも、物理的影響による変性に対して保護する。同様に、カルシウム塩、例えば欧州特許出願EP0028865においてこの目的のために記載された酢酸カルシウムまたはギ酸カルシウムも、および欧州特許出願EP0378262に従うマグネシウム塩も、しばしば使用される。還元剤および酸化防止剤は、欧州特許出願EP0780466に特に記載されているように、酵素の酸化的分解に対する安定性を向上させる。硫黄を含む還元剤は、特許EP0080748およびEP0080223に記載されている。その他の例としては、亜硫酸ナトリウム(欧州特許出願EP0533239に従う)および還元糖(欧州特許出願EP0656058に従う)である。
好ましくは、安定剤、例えばポリオール、ホウ酸および/またはホウ砂の組合せ(国際特許出願WO96/31589に記載)、ホウ酸またはホウ酸塩、還元塩およびコハク酸または他のジカルボン酸の組合せ(欧州特許出願EP0126505に記載)、あるいはホウ酸またはホウ酸塩と、ポリオールまたはポリアミノ化合物および還元塩との組合せ(欧州特許出願EP0080223に記載)を使用する。ペプチド-アルデヒド安定剤の作用は、ホウ酸および/またはホウ酸誘導体およびポリオールの組合せにより向上させることができ、および国際特許出願WO98/13459に従って、さらに二価カチオン、例えばカルシウムイオンの追加使用により高めることができる。
部分組成物は、その他に、液状洗剤に通常使用され、不適切な手段で、組成物に悪影響を与えないあらゆる成分を含有できる。例えば、ビルダー物質、重金属用錯化剤、非水水混和溶媒、増粘剤、灰色化抑制剤、抑泡剤、色移り抑制剤、活性抗微生物成分、蛍光増白剤、着色剤および芳香剤が挙げられる。所望により、そのようなさらなる成分は、過酸成分の貯蔵安定性に不適切に害を与えない限り、第1の部分組成物に存在できる。
本発明の組成物に存在できるビルダー物質としては、ケイ酸塩、特にケイ酸アルミニウム(特にゼオライト)、炭酸塩、有機ジカルボン酸およびポリカルボン酸の塩ならびにそれら物質の混合物が挙げられる。
適当な結晶質層状ケイ酸ナトリウムは、一般式:NaMSix2x+1・yH2O(式中、Mは、ナトリウムまたは水素であり、xは、1.9〜4の数であり、yは、0〜20の数であり、xの好ましい値は、2、3または4である。)を有する。このような結晶質層状ケイ酸塩は、例えば欧州特許出願EP0164514に記載されている。明記した式の好ましい結晶質層状ケイ酸塩は、Mがナトリウムであり、xが2または3の値をとるものである。特に好ましいものは、両方のβ-およびδ-二ケイ酸ナトリウムNa2Si25・yH2Oであり、β−二ケイ酸ナトリウムは、例えば、国際特許出願WO91/08171に記載の方法に従って得られる。
1:2〜1:3.3、好ましくは1:2〜1:2.8、特に1:2〜1:2.6のNa2O:SiO2比を有する非晶質ケイ酸ナトリウムを使用することもでき、これは、遅延溶解および二次洗浄特性を有する。通常の非晶質ケイ酸ナトリウムに関する溶解遅延は、様々なやり方で、例えば表面処理、配合、圧縮または過乾燥により成し遂げることができる。本発明において用語「非晶質」は、「X線非晶質」も含む。これは、X線回折実験においてケイ酸塩が、結晶物質に典型的な鋭いX線反射を生じず、数度単位の回折角の幅を有する散乱X線放射の1つまたはそれ以上の極大を生じることを意味する。しかしながらそれは、ケイ素粒子が電子線回折実験において、ぼんやりとした回折極大または鋭い回折極大ですら生じる場合に、良好な特に良好なビルダー性が得られる。これは、生成物が、10〜数百nmの寸法を有する微結晶領域を有するように解釈され、最大50nmまで、特に最大20nmまでの値が好ましい。通常のウォーターガラスと比べて遅延溶解を有するX線非晶質ケイ酸塩は、例えばドイツ特許出願DE4400024に記載されている。特に好ましいものは、圧縮非晶質ケイ酸塩、配合非晶質ケイ酸塩および過乾燥X線非晶質ケイ酸塩である。
使用されうる微結晶合成結合水含有ゼオライトは、好ましくはゼオライトAおよび/またはゼオライトPである。ゼオライトPは、さらに好ましくはZeolite MAP(商標)(Crosfield からの市販品)である。しかしながら、ゼオライトX、並びにA、Xおよび/またはPの混合物も適している。例えば、Condea Augusta S.p.A. より商品名 VEGOBOND AX(商標)で販売されており、式:nNa2O・(1−n)K2O・Al23・(2−2.5)SiO2・(3.5−5.5)H2Oにより記載することができるゼオライトXおよびゼオライトAの共結晶(約80重量%のゼオライトX)もまた市販されており、本発明に従い、好ましく使用することができる。ゼオライトは、噴霧乾燥粉末として、またはその製造前からのまだ湿った状態の未乾燥安定化懸濁液として使用される。ゼオライトが懸濁液として使用される場合、懸濁液は、ゼオライトに対して例えば1〜3重量%の安定剤としての非イオン界面活性剤の少量の添加剤、例えば、2〜5個のエチレンオキシド基を有するエトキシル化C12−18脂肪アルコール、4〜5個のエチレンオキシド基を有するC12−14脂肪アルコールまたはエトキシル化イソトリデカノールを含有できる。適当なゼオライトは、10μm未満の平均粒度(体積分布、測定法:コールターカウンター)を有し、好ましくは18〜22重量%、特に20〜22重量%の結合水を含有する。
一般に知られているリン酸塩も、そのような使用が生態学的理由により回避されない限り、ビルダー物質としての使用は可能である。適したリン酸塩は、オルトリン酸塩、ピロリン酸塩、特にトリポリリン酸塩のナトリウム塩である。
使用することができる有機ビルダー物質は、例えばナトリウム塩の形態で使用することができるポリカルボン酸が使用され、ポリカルボン酸はより多くの酸官能を有するカルボン酸と理解される。例えば、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、糖酸、アミノカルボン酸、ニトリロ三酢酸(NTA)(但しそのような使用が生態学的理由により反対されないことを条件とする)、およびそれらの混合物である。好ましい塩は、ポリカルボン酸、例えばクエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、糖酸およびそれらの混合物の塩である。
さらに、酸自体を使用することもできる。酸は、そのビルダー作用に加えて典型的に、酸性化成分の特性も有し、従って洗浄組成物のより低いおよびより穏やかなpHを設定するためにも役立つ。これに関連して、特にクエン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、グルコン酸およびこれらのあらゆる混合物が、挙げられる。また、適したビルダーは、ポリマーポリカルボン酸である。これらは、例えばポリアクリル酸またはポリメタクリル酸のアルカリ金属塩、例えば相対分子量500〜70,000g/モルを有するものである。ポリマーポリカルボン酸塩のために明記された分子量は、この明細書において、UV検出器を使用するゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定された、相当する酸形態の重量平均分子量Mwである。測定は、調べるポリマーとの構造的類似性の故に実際的な分子量値を供給する、外部ポリアクリル酸標準に対して行った。これらの数値は、ポリスチレンスルホン酸が標準として使用されるときの分子量データからかなり離れている。ポリスチレンスルホン酸に対して測定される分子量は、一般にかなり高い。
適当なポリマーは、特にポリアクリレートであり、これは、好ましくは2,000〜20,000g/モルの分子量を有する。同様に、その優れた溶解性の故に、2,000〜10,000g/モル、より好ましくは3,000〜5,000g/モルの分子量を有する短鎖ポリアクリレートはこの群から好ましい。
さらに、コポリマーポリカルボキシレート、特にアクリル酸とメタクリル酸とのコポリマー、またはアクリル酸またはメタクリル酸とマレイン酸とのコポリマーも適している。50〜90重量%のアクリル酸および50〜10重量%のマレイン酸を含有するアクリル酸とマレイン酸とのコポリマーも特に適している。遊離酸としての相対分子量は、一般に、2,000〜70,000g/mol、好ましくは20,000〜50,000g/mol、特に30,000〜40,000g/molである。水溶性の向上ために、ポリマーは、アリルスルホン酸、例えば、欧州特許明細書EP0727448B1から既知であるアルキルベンゼンスルホン酸およびメタクリルスルホン酸を、モノマーとして含有できる。特に2種以上の異なるモノマー単位からの生分解性ポリマー、ドイツ特許出願DE4300772A1に従って、モノマーとしてアクリル酸およびマレイン酸の塩ならびにビニルアルコールまたはビニルアルコール誘導体を含有するものまたはドイツ特許出願明細書DE4221381に従って、モノマーとしてアクリル酸塩および2−アルキルアリルスルホン酸塩および糖誘導体を含有するものが特に好ましい。さらに好ましいコポリマーは、ドイツ特許出願DE−A−4303320およびDE−A−4417734に記載され、好ましくはモノマーとしてアクロレインおよびアクリル酸/アクリル酸塩またはアクロレインおよびビニルアセテートを含有するものである。同様に、さらに好ましい有機ビルダー物質は、ポリマーアミノジカルボン酸、その塩およびその前駆体物質である。ドイツ特許出願DE19540086A1に開示されて、コビルダー特性とは別に、漂白安定剤作用を有するポリアスパラギン酸またはその塩およびそれらその誘導体は特に好ましい。さらなる適当なビルダー物質は、例えば欧州特許出願EP0280223に記載されるように、ジアルデヒドと、5〜7個の炭素原子および少なくとも3個のヒドロキシル基を有するポリオールカルボン酸との反応により得ることができるポリアセタールである。好ましいポリアセタールは、ジアルデヒド、例えばグリオキサール、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒドおよびそれらの混合物から、並びにポリオールカルボン酸、例えばグルコン酸および/またはグルコヘプトン酸から得られる。
さらなる適当な有機ビルダー物質は、デキストリン、例えばデンプンの部分加水分解により得ることができる炭水化物のオリゴマーまたはポリマーである。加水分解は、通常の、例えば酸触媒または酵素触媒法に従って行われる。加水分解生成物は、好ましくは400〜500,000g/molの平均分子量を有する。0.5〜40、特に2〜30のデキトロース当量(DE)を有する多糖類が好ましく、DEは、DEが100であるデキストロースと比較した多糖類の還元作用に対する慣用的な指標である。有用な多糖類は、3〜20の間のDEを有するマルトデキストリンおよび20〜37の間のDEを有する乾燥グルコースシロップだけでなく、2,000〜30,000g/モルの範囲の比較的高い分子量を有するいわゆる黄色デキストリンおよび白色デキストリンである。好ましいデキストリンは欧州特許出願EP0703292A1に記載されている。そのようなデキストリンの酸化誘導体は、糖類の環の少なくとも1個のアルコール官能基をカルボン酸官能基に酸化することができる酸化剤との反応生成物である。このような種類の酸化デキストリンおよびその製造方法は、例えば欧州特許出願EP0232202、EP0427349、EP0472042およびEP0542496ならびに国際特許出願WO92/18542、WO93/08251、WO93/16110、WO94/28030、WO95/07303、WO95/12619およびWO95/20608から既知である。同様に、ドイツ特許出願DE−A−19600018の酸化オリゴサカリドも適している。糖類の環のC6上で酸化された生成物が、特に有利であり得る。
さらに、オキシジスクシネートおよびジスクシネートの他の誘導体、好ましくはエチレンジアミンジスクシネートも、さらなる適当なビルダー物質である。この場合、エチレンジアミン-N,N'-ジスクシネート(EDDS)は、その合成方法が、例えばUS3158615に記載され、好ましくはそのナトリウムまたはマグネシウム塩の形態で使用される。これに関して好ましいものはまた、グリセリルジスクシネートおよびグリセリルトリスクシネート、例えばUS特許明細書US4524009、US4639325、欧州特許出願EP−A−0150930および日本特許出願JP93/339896に記載されるものである。さらに有用な有機ビルダーは、例えばアセチル化炭化水素酸またはその塩であり、これらは、特定の場合、ラクトンの形態で存在することができ、少なくとも4個の炭素原子および少なくとも1個のヒドロキシ基ならびに多くとも2個の酸基を有する。このようなビルダーは、例えば国際特許出願WO95/20029に記載されている。ビルダー物質、その中で特に水溶性物質は、本発明の組成物において、好ましくは1〜20重量%、特に1〜8重量%の量で存在する。
組成物中に存在しうる重金属用の錯体形成剤(キレート剤としても既知)には、特に、ホスホン酸、アミノカルボン酸および場合により官能的に変性されたホスホン酸、例えばヒドロキシホスホン酸またはアミノアルカンホスホン酸が挙げられる。使用可能なアミノカルボン酸としては、例えばニトリロ三酢酸、メチルグリシン二酢酸およびジエチレントリアミン五酢酸が挙げられる。ホスホン酸の中で有用な例は、トリホスホノメチルアミン、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)またはその酸のジナトリウム塩またはテトラナトリウム塩、2−ホスホンブタン−1,2,4−トリカルボン酸またはその酸のトリナトリウム塩、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸(EDTMP)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPMP)ならびにその高級同族体である。さらに、その窒素含有化合物に対応するN−オキシドも使用できる。エチレンジアミン−N,N’−ジスクシン酸(EDDA)も使用可能な錯体形成剤として挙げられる。酸形態の錯体形成剤は、そのように、またはアルカリ金属塩、特にナトリウム塩の形態で使用できる。アミノカルボン酸とホスホン酸との混合物の使用は好ましい。重金属用の錯体形成剤は、本発明の組成物中で、0.05〜1重量%の量で存在し、所望により、第1の部分組成物および/または第2の部分組成物中に存在できる。
本発明の組成物として使用されうる有用な抑泡剤の例として、石鹸、パラフィンまたはシリコーンオイルが挙げられる。好ましくは、シリコーンオイルが使用される。
汚れ剥離剤とも呼ばれる適当な再付着防止剤は、例えば非イオン性セルロースエーテル、例えばメチルセルロース、および各場合に非イオン性セルロースエーテルを基準にメトキシ基15〜30重量%およびヒドロキシプロピル基1〜15重量%の割合を有するメチルヒドロキシプロピルセルロース、並びにフタル酸および/またはテレフタル酸またはそれらの誘導体の先行技術のポリマー、特にエチレンテレフタレートおよび/またはポリエチレングリコールテレフタレートのポリマー、またはそれらのアニオンおよび/または非イオン変性誘導体である。これらの中で特に好ましいものは、フタル酸ポリマーおよびテレフタル酸ポリマーのスルホン化誘導体である。
蛍光増白剤を、処理織物の灰色化および黄色化を無くすために、本発明の組成物に添加することができる。これらの物質は、繊維に付着し、目に見えない紫外線を目に見える波長光に転換することにより増白および擬漂白作用をもたらし、日光から吸収された紫外光は、弱い青い蛍光として放射され、灰色化または黄色化洗濯物の黄の色合いと一緒に純白を生ずる。適当な化合物は、例えば、4,4'-ジアミノ-2,2'-スチルベンジスルホン酸(フラバン酸)、4,4'-ジスチリルビフェニル、メチルウンベリフェロン、クマリン、ジヒドロキノリノン、1,3-ジアリールピラゾリン、ナフタルイミド、ベンゾキサゾール、ベンズイソキサゾールおよびベンズイミダゾール系、並びに複素環で置換されているピレン誘導体の物質群から由来する。蛍光増白剤は、最終組成物に対して0.05〜0.3重量%の量で使用される。
灰色化抑制剤は、繊維から離れた汚れを洗浄液中に懸濁させたままにするという働きを有し、汚れが再付着するのを防止する。この目的のため、ほとんど有機性の水溶性コロイド、特に、膠、デンプンもしくはセルロースのエーテルスルホン酸塩、セルロースまたはデンプンの酸性硫酸エステルの塩が適している。さらに、酸性基を有する水性ポリアミドは、この目的のために適している。さらに上記のもの以外の溶解性デンプン調剤およびデンプン製品、例えば分解デンプン、アルデヒドデンプンなどを使用することができる。ポリビニルピロリドンを使用することもできる。しかしながら、好ましくは、セルロースエーテル、例えばカルボキシメチルセルロース(ナトリウム塩)、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、および混合エーテル、例えばメチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロースおよびそれらの混合物が、組成物に対して0.1〜5重量%の量で使用される。
特にレーヨン、ビスコース、綿およびそれらの混合物からなる織物繊維は、個々の繊維が、繊維方向に横断する曲げ、よじれ、圧縮およびつぶれに敏感であるから、しわになる傾向があり得るので、本発明の組成物は、合成のしわ防止剤を含むことができる。しかし、好ましくは、これらは第1の部分組成物には存在しない。これらには、例えば通常エチレンオキシドと反応させられる脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸アルキロールエステル、脂肪酸アルキロールアミド若しくは脂肪アルコールをベースとする合成生成物、またはレシチン若しくは変性リン酸エステルをベースとする生成物が含まれる。
微生物を制御するために本発明の組成物は、活性抗微生物成分を含み得る。ここで抗微生物範囲および作用機構に応じて、静細菌剤および殺細菌剤、静真菌剤および殺真菌剤などの間で区別がなされる。これらの群からの重要な物質は、例えば塩化ベンザルコニウム、アルキルアリールスルホネート、ハロゲンフェノールおよび酢酸フェニル水銀であるが、本発明の組成物においてこれらの化合物を完全に省くこともできる。しかしながら、好ましくない貯蔵状態下での細菌汚染を防ぐために、第2アルカリ性部分組成物は防腐剤を含むことが有利であり、有用な物質は、上記の活性抗菌性物質だけでなく、N−ヒドロキシメチルグリシン酸ナトリウム、3−ヨード−2−プロピニルカルバメートおよび/またはアルカリ金属次亜塩素酸塩であり、好ましくは0.0001〜0.05重量%の量である。
本発明の部分組成物に使用できる増粘活性剤は、例えばポリウレタン、少なくとも部分的に架橋されて存在しうるポリアクリレート、ポリアクリルアミドおよび/または多糖類またはその誘導体の群からのものである。有用な多糖類増粘活性成分として、カルボキシル化および/またはアルコキシル化セルロースに加えて、糖類の任意の変性ポリマー、例えばグルコース、ガラクトース、マンノース、グロース、アルトロース、アロースなどが挙げられる。好ましくは、市販されている水性キサンタン、例えばKelzan(商標)、Rhodopol(商標)、Keltrol(商標)またはRheozan(商標)が使用される。キサンタンとは、グルコースまたはスターチの水溶液からの細菌性由来のXanthomonas campestrisによって得られるものに対応する多糖類と理解される(J. Biochem. Microbiol. Technol. Engineer, Vol. III(1961年)51〜63頁)。それは、実質的に、グルコース、マンノース、グルクロン酸およびそのアセチル化生成物からなり、さらに、少量の化学的結合ピルビン酸も含有する。水溶性多糖類誘導体の使用は、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドによるオキシアルキル化により、例えばメチルハロゲン化物および/またはジメチルスルフェートによるアルキル化、カルボニルハロゲン化物によるアシル化、脱アセチル化物の加水分解により、対応する多糖類が得られるように、可能である。増粘活性成分は、本発明の組成物、特に、第1H−含有部分組成物に、好ましくは0.05〜2.5重量%、特に0.1〜2重量%の量で存在し、その割合は、すべての部分組成物で同じである必要はない。
第1の部分組成物は、20mP・s〜150mPa・s、特に40mPa・s〜70mPa・s(一般的な回転粘度計による20℃での測定、20回転/分)を導く増粘剤を含んでなる。第2の部分組成物の粘度は、第1の成分で記載した範囲の外である。好ましくはより低いが、所望により、特に5mPa・s〜250mPa・sの範囲の値である。
個々の部分組成物、特に2つだけが存在する場合は、好ましくは、同様の量比で使用される。このことは、部分組成物の粘度および/またはディスペンサ・ボトルのチャンバの流出開口の種類、特に流出開口の直径の調節により、簡単な手段で可能であり、その結果、組成物のユーザは、ディスペンサ・ボトルからの簡単な注出または押出により、直ぐに使用できる量、例えば洗濯機中の液状洗浄組成物の洗浄工程で必要な量を得る。
以下の表に示す成分の示される量(部分組成物の重量%に関する)における単純な混合により、部分組成物T1(pH5.2、粘度40mPas)およびT2(pH11.2)を製造した。これらを、2つの等しく大きなチャンバからなるポリエチレンディスペンサ・ボトルの各々のチャンバに装填した。
Figure 0004733650
a):C12−14脂肪アルコール、4プロポキシル化および5エトキシル化
b):C12−14脂肪アルコール+2EO硫酸トリエタノールアミン塩
c):ヒドロキシエタンジホスホン酸(Turpinal(商標)SL)
d):メチルグリシン二酢酸三ナトリウム塩
e):ブチルヒドロキシトルエン
実施例1に記載の部分組成物T2のかわりに、部分組成物T1を、トリエタノールアミン水溶液(T3;pH10.9)5重量%、モノエタノールアミン水溶液(T4;pH11.7)5重量%またはモノエタノールアミン3重量%およびクエン酸1重量%を溶解することによって得られた水溶液(T5;pH10.2)と、実施例1に記載の2チャンバボトルで混合した。排除ノズルから排出後、2つの部分組成物の混合直後、混合物のpH値9.2(T1+T3)、10(T1+T4)および9.8(T1+T5)が得られた。
本発明のディスペンサ・ボトルの第1の実施形態を示す斜視図である。 本発明のディスペンサ・ボトルの第2の実施形態を示す斜視図である。 側面から見た図1aのディスペンサ・ボトルを示す。 側面から見た図1bのディスペンサ・ボトルを示す。 ノズルヘッドを省略した、図1aの図2に対するディスペンサ・ボトルを示す。 図3に対応する図であって、狭い側面から見たディスペンサ・ボトルを示す。 図2aに対応して、放出ノズルのための閉口キャップを取り外したときに側面から見たディスペンサ・ボトルを示す。 図2bに対応して、放出ノズルのための閉口キャップを取り外したときに側面から見たディスペンサ・ボトルを示す。 図5aと同様、放出ノズルのための閉口キャップを取り外したときに背面から見たディスペンサ・ボトルを示す。 図5bと同様、放出ノズルのための閉口キャップを取り外したときに背面から見たディスペンサ・ボトルを示す。 側面から見たディスペンサ・ボトルの分配ヘッドを示す。 図7の分配ヘッドの断面を示す。 図8の断面とは直角方向における図7の分配ヘッドの断面を示す。 図9に対応して、閉口キャップを取り付けたときの分配ヘッドを示す。 本発明のディスペンサ・ボトルの第1の実施形態において、活性物質流体が噴出する様子を示す。 本発明のディスペンサ・ボトルの第2の実施形態において、活性物質流体が噴出する様子を示す。 本発明のディスペンサ・ボトルのさらなる実施形態において、斜めに切断された分配チャンネルを有するときに、活性物質流体が噴出する様子を示す。 さらなる実施形態において、断面くびれの位置における分配チャンネルの断面を示す。 同様に、第3の実施形態の分配チャンネルを示す。 位置決め部材を有する閉口キャップを示す。 図13の閉口キャップを有するディスペンサ・ボトルを示す。
符号の説明
1,2 受容容器、3,4 出口、5 適用領域(塗布領域)6,7 放出ノズル、8 接合部材、9 保持領域、10,11 端部モールド、12 ノズルヘッド、14 閉口キャップ、15 閉口ストッパ、19 円筒部材、16,17 ノズルチャンネル、18 断面くびれ。

Claims (45)

  1. 互いに分離した状態で保管された少なくとも2種類、好適には正確に2種類の部分組成物からなる水性洗浄組成物のためのディスペンサ・ボトルであって、
    第1の部分組成物を収容する第1の受容容器(1)と、少なくとも1つ好適には正確に1つの第2の部分組成物を収容する第2の受容容器(2)とを備え、
    第1および第2の受容容器(1,2)は、個別に形成されて接合されるか、あるいは一体に形成され、
    受容容器(1,2)のそれぞれは、部分組成物のための出口(3,4)を有し、
    出口(3,4)は、2種類の部分組成物が適用領域の共通の適用フィールド(5)に適用されるように互いに対して隣接するように配設され、
    出口(3,4)のそれぞれは、部分組成物が放出ノズル(6,7)から噴出するまで互いに混合しないように、少なくとも1つ、好適には正確に1つの放出ノズル(6,7)を有するディスペンサ・ボトルにおいて、
    第1の部分組成物は、水分、過酸化水素、および界面活性剤を含み、酸性pH値を有し、
    第2の部分組成物は、アルカリpH値を有し、
    放出ノズル(6,7)のノズルチャンネル(16,17)は、互いに実質的に平行な方向に配列され、
    放出ノズル(6,7)のノズルチャンネル(16,17)のそれぞれがフロー断面の全体にわたって非対称に配置された断面くびれ(18)を有することを特徴とするディスペンサ・ボトル。
  2. 受容容器(1,2)は、圧縮可能な容器として設計されていることを特徴とする請求項1に記載のディスペンサ・ボトル。
  3. 受容容器(1,2)は、弾性特性を有する材料からなり、かつ/または元の形状に復帰しやすい形状を有することを特徴とする請求項2に記載のディスペンサ・ボトル。
  4. 受容容器(1,2)は、ポリマ材料からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  5. 受容容器(1,2)の構成材料は、ポリオレフィン、とりわけポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、またはポリエチレンテレフタレート(PET)、またはグリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PETG)であることを特徴とする請求項4に記載のディスペンサ・ボトル。
  6. 受容容器(1,2)は、等しい容量を有するか、かつ/または同一の形状、特に鏡像における同一の形状を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  7. 受容容器(1,2)のそれぞれは、完全な容器として設計され、少なくとも1つ、好適には正確に1つの受容容器(1,2)の間に形成された接合部材(8)を介して接合され、
    接合部材(8)は、受容容器(1,2)のほぼ中央に、その長さ全体にわたって延び、任意ではあるが、中断部分を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  8. 受容容器(1,2)は、好適にはブロー成型プロセスを用いて、一体成型され、
    受容容器(1,2)は、異なる透明度および/または異なる着色を有し、とりわけ、一方の受容容器(1)が不透明で、他方の受容容器(2)が透明であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  9. 受容容器(1,2)はそれぞれ、ユーザの手により少なくとも大部分を把持できるような断面を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  10. ユーザの手により把持される保持領域(9)が形成され、かつ/または受容容器(1,2)の特有の端部モールド形状(10,11)および/または表面形状により特定されることを特徴とする請求項9に記載のディスペンサ・ボトル。
  11. 受容容器(1,2)は、ユーザの手で把持される保持領域(9)での断面において、外周が約18cm〜約30cm、好適には約20cm〜約28cm、特に約22cm〜約26cmであり、特に好適には約24cmであることを特徴とする請求項9または10に記載のディスペンサ・ボトル。
  12. 放出ノズル(6,7)の形状および寸法、ならびに活性物質流体の特性を互いに対して調整して、ユーザの手および/または重力による平均的な圧力により、流体の流れが特定の所定距離において重なり合うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  13. 流体の流れは、約50mm〜約300mmの距離、好適には約100mm〜約250mmの距離、特に約150mmの距離で重なり合うことを特徴とする請求項12に記載のディスペンサ・ボトル。
  14. 出口(3,4)は、互いに対して傾斜するか、あるいは互いに実質的に平行となるように配列されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  15. 放出ノズル(6,7)は、受容容器(1,2)の上の出口(3,4)において一体成型されることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  16. 放出ノズル(6,7)は、好適には安定した形状を有するプラスティック材料からなる個別のノズルヘッド(12)内に配置または形成され、
    ノズルヘッド(12)は、出口(3,4)で受容容器(1,2)に固定されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  17. ノズルヘッド(12)は、受容容器(1,2)にスナップ嵌合されることを特徴とする請求項16に記載のディスペンサ・ボトル。
  18. 2つの受容容器(1,2)のノズルヘッド(12)は、共通のノズルヘッド(12)にと組み合わされることを特徴とする請求項16または17に記載のディスペンサ・ボトル。
  19. 放出ノズル(6,7)は、出口(3,4)の中心線に対してノズルヘッド(12)内で非対称に配置され、とりわけ放出ノズルの方向においてずれていることを特徴とする請求項16〜18のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  20. ノズルヘッド(12)は、受容容器(1,2)の出口(3,4)から放出ノズル(6,7)に向かって先細りする流入容量(13)を有することを特徴とする請求項16〜18のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  21. 放出ノズル(6,7)の水平方向の中心間隔は、約5mm〜約30mmで、好適には約15mm〜約20mmであることを特徴とする請求項1〜20のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  22. 放出ノズル(6,7)は、好適には安定した形状を有するプラスティック材料からなる着脱可能な閉口キャップ(14)で閉口することができることを特徴とする請求項1〜21のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  23. 閉口キャップ(14)は、放出ノズル(6,7)の中に入り込む閉口ストッパ(15)を有することを特徴とする請求項22に記載のディスペンサ・ボトル。
  24. 閉口キャップ(14)は、放出ノズル(6,7)の中に入り込む閉口ストッパ(15)に加えて、位置決め部材として、閉口キャップ(14)の長手方向軸に対して凸となるように形成された円筒部材(19)をそれぞれ有し、
    円筒部材(19)は、閉口した状態において、円筒部材(19)の自由端が放出ノズル(6,7)に当接するように、閉口プラグ(15)から離間していることを特徴とする請求項23に記載のディスペンサ・ボトル。
  25. 2つの放出ノズル(6,7)の閉口キャップ(14)が共通の閉口キャップ(14)に組み合わされていることを特徴とする請求項22、23または24に記載のディスペンサ・ボトル。
  26. 放出ノズル(6,7)のノズルチャンネル(16,17)は、互いに向かって傾斜していることを特徴とする請求項1〜25のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  27. ノズルチャンネル(16,17)の断面くびれ(18)は、角張った移行部を有するように構成されていることを特徴とする請求項に記載のディスペンサ・ボトル。
  28. 断面くびれ(18)は、圧力下で噴出する活性物質流体の流れが互いに向かって進むねじれを有するように、ノズルチャンネル(16,17)の互いに面した側面に配置されることを特徴とする請求項1〜27のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  29. 断面くびれ(18)は、円の断面として、とりわけ内側に湾曲するように、内側に突出した幾何学的形状として形成されることを特徴とする請求項1〜28のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  30. ノズルチャンネル(16,17)の断面くびれ(18)の長さは、ノズルチャンネル(16,17)の全体の長さの一部であることを特徴とする請求項1〜29のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  31. 長さの比は、約1対2〜1対4、好適には1対2.5〜1対3であることを特徴とする請求項30に記載のディスペンサ・ボトル。
  32. ノズルチャンネル(16,17)の全体の長さは、約2mm〜約6mm、好適には約3mm〜約5mm、特に4mmであることを特徴とする請求項1〜31のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  33. ノズルチャンネル(16,17)は、その端部が傾斜するように切断され、
    ノズルチャンネル(16,17)は、その長手方向軸に対して内側に配設された壁(20)の内側部分が外側部分に比べて長くなるように、ノズルチャンネル(16,17)の開口部の平面が形成されることを特徴とする請求項1〜32のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  34. ノズルチャンネル(16,17)の直径は、約1.0mm〜約4.0mmで、好適には約1.5mm〜約3.5mmで、特に約2.0mm〜約2.5mmであることを特徴とする請求項1〜33のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  35. 第1の部分組成物が、過酸化水素1.5〜15重量%、特に2.5〜10重量%を含むことを特徴とする請求項1〜34のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  36. 第1の部分組成物が、界面活性剤1〜20重量%、特に1.5〜10重量%を含むことを特徴とする請求項1〜35のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  37. 第1の部分組成物が、非イオン界面活性剤、特にアルコキシル化脂肪アルコールおよび/またはアニオン界面活性剤、特にアルコキシル化脂肪アルコールの硫酸化生成物を含むことを特徴とする請求項1〜36のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  38. 第1の部分組成物が、水50〜95重量%、特に60〜90重量%を含むことを特徴とする請求項1〜37のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  39. 第1の部分組成物が、3.5〜7、特に4〜6.5、好ましくは5.0〜6.0の範囲のpHを有することを特徴とする請求項1〜38のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  40. 第1の部分組成物が、さらにキレート剤、水混和性溶媒、ラジカル捕捉剤、染料および/または香料を含んでなる請求項35〜39のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  41. 第1の部分組成物は、第1の部分組成物の粘度が、20mPa・s〜150mPa・s、特に40mPa・s〜70mPa・s(20℃、回転粘度計、20回転/分)になるような量で、さらに、増粘剤を含むことを特徴とする請求項35〜40のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  42. 第2の部分組成物の水含量が99.95重量%まで、好ましくは50〜98重量%、特に60〜95重量%であることを特徴とする請求項1〜41のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  43. 第2の部分組成物が、9.5〜13.5、特に11〜13のpHを有することを特徴とする請求項1〜42のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  44. 第2の部分組成物が、無水であり、第1の部分組成物と体積比1:1で混合した後、得られたpHが第1の部分組成物より少なくとも1単位、特に少なくとも1.5単位高くなるのに十分な量の水中でアルカリ性である物質を含有することを特徴とする請求項1〜41のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトル。
  45. 洗濯洗剤を適用するための請求項1〜44のいずれか一に記載のディスペンサ・ボトルの使用。
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